JP4161069B2 - グルコン酸含有ヤーコン発酵飲料およびその製造方法 - Google Patents

グルコン酸含有ヤーコン発酵飲料およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヤーコン発酵飲料およびその製造方法に関し、特に、グルコン酸発酵してなる飲料およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、健康志向が高まる中で、ヤーコンの摂取方法に関心が集まってきている。このヤーコンは、南米アンデス高地原産のキク科の多年草植物であり、この塊根(これをヤーコン芋と呼ぶ)は多汁である。このヤーコン芋には、ポリフェノール、フラクトオリゴ糖および食物繊維などの生理機能性物質が多く含まれており、健康食材として注目されているものの、貯蔵性が悪く、また、保存中にフラクトオリゴ糖が欠減するという問題があった。
【0003】
そこで、保存性を向上させ得る加工食品の開発が切望されているところ、種々の製造方法が報告されている。一般的には、ヤーコン芋の搾汁(これをヤーコンジュースと称する場合がある)を飲料または調味料として利用するものであって、ヤーコン特有の臭いおよび濁りを除去するためのものであった。
【0004】
従来のヤーコン飲料としてのドリンク剤としては、ヤーコンの搾汁および搾粕にニンジン搾汁を添加してなるもの(特許文献1参照)、ヤーコンジュースを酵母によりアルコール発酵するとともに、酢酸菌により酢酸発酵することによってヤーコンビネガーを製造するもの(非特許文献1参照)、さらには、植物性乳酸菌を使用してヤーコン搾汁を乳酸発酵させてなる発酵飲料を製造するものがあった(特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−308543号公報(4頁)
【非特許文献1】
日本食品科学工学会誌Vol.47(2000)(803頁〜807頁)
【特許文献2】
特開平8−294379号公報(3頁)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術において、ニンジン搾汁を使用する技術にあっては、ヤーコン搾汁の色調を安定させるためにニンジン搾汁を添加するものであって、ヤーコン特有の不快臭を低減させるためには、酢酸菌のアルデヒド脱水素酵素を加えなければならず、また、長期間の保存のためには、生成されたドリンク剤をポリ袋に入れてヒートシールにより密封したうえ、冷凍保存しなければならなかった。
【0007】
また、アルコール発酵および酢酸発酵を組み合わせた技術は、ヤーコンビネガーの調整法に関するものであり、前掲の非特許文献1は、ヤーコンの青臭みを消失させることができること、および、フラクトオリゴ糖が含有されることが確認され、ヤーコンビネガーの開発可能性を示唆するものである。しかし、上記非特許文献1からは、フラクトオリゴ糖が含有されていることを確認することができるものの、その味覚官能については全く示唆されておらず、飲料としての利用が可能か否かについては不明であった。
【0008】
さらに、植物性乳酸菌を使用して乳酸発酵させてなる発酵飲料にあっては、保存中のフラクトオリゴ糖および水溶性繊維の低減を抑えるとともに、ヤーコン由来の「アク」を除去する目的で乳酸発酵するものであるが、ヤーコン由来のポリフェノールなどの生理機能性物質の取り扱いについては関知されていなかった。
【0009】
本発明は、上記諸点にかんがみてなされたものであって、その目的とするところは、フラクトオリゴ糖の欠減を防止するとともに、ヤーコン由来の他の生理機能性物質を十分に保持し、味覚を良好にしてなる発酵飲料の提供およびその製造方法の提供である。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そこで、ヤーコン発酵飲料にかかる発明は、ヤーコン芋を破砕後固液分離して得た搾汁に、グルコン酸生成能を有する微生物または酵素を添加してなることを特徴とするグルコン酸含有ヤーコン発酵飲料を要旨とする。
【0011】
上記において、搾汁は、ヤーコン芋を破砕後固液分離して得た搾汁とすることができる。また、微生物は、Acetobacter属、Gluconobacter属、Aspergillus属、Penicillium属およびPseudomonas属のうち任意に選択した1種以上の微生物とすることができ、上記微生物のうち、酢酸菌またはAspergillus nigerを選択することができる。さらに、酵素は、グルコース酸化酵素またはグルコース脱水素酵素とすることができる。
【0012】
一方、ヤーコン発酵飲料の製造方法にかかる発明は、ヤーコン芋を裁断および破砕して得たヤーコン搾汁に、グルコン酸生成能を有する微生物または酵素を添加して、該微生物または酵素によりグルコン酸を生成させてなることを特徴とするグルコン酸含有ヤーコン発酵飲料の製造方法を要旨とするものである。
【0013】
また、本発明は、裁断したヤーコン芋に褐変防止剤を加え、これを破砕してヤーコン搾汁を採取し、このヤーコン搾汁にグルコン酸生成能を有する微生物または酵素を添加して、該微生物または酵素により該ヤーコン搾汁を発酵させてなることを特徴とするグルコン酸含有ヤーコン発酵飲料の製造方法をも要旨としている。
【0014】
さらに、本発明では、ヤーコン搾汁を作成するヤーコン搾汁作成工程と、グルコン酸生成能を有する微生物を培養する前培養液生成工程と、上記ヤーコン搾汁を発酵させる発酵工程とからなり、上記ヤーコン搾汁作成工程は、ヤーコン芋を裁断し、褐変防止剤を加え、破砕してヤーコン搾汁を得る工程であり、前培養液生成工程は、ヤーコン搾汁にグルコン酸生成能を有する微生物を添加するとともに、これを培養して前培養液を生成する工程であり、発酵工程は、ヤーコン搾汁に上記前培養液を添加するとともに、上記微生物により該ヤーコン搾汁を発酵させてなる工程であることを特徴とするグルコン酸含有ヤーコン発酵飲料の製造方法を要旨とするものである。
【0015】
上記各製造方法にかかる発明において、ヤーコン搾汁には、前記微生物または酵素による発酵を補助するための発酵補助剤を添加することができ、この発酵補助剤としては、栄養分または電子受容体がある。
【0016】
そこで、前記栄養分としては、酵母エキス、肉エキス、麦芽エキス、ペプトン、トリプトン、ポリペプトン、牛乳、脱脂粉乳、アンモニウム塩および硝酸塩から1以上を任意に選択することができる。また、前記電子受容体としては、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸、フラビンアデニンジヌクレオチド、キノン類、チトクローム類および金属錯体から1以上を任意に選択することができる。
【0017】
また、上記の各製造方法にかかる発明のいずれかにおいて使用する褐変防止剤として、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、フマル酸、シュウ酸、酢酸、乳酸、酒石酸およびレモン汁から任意に選択した1以上の酸性物質により構成することができる。
【0018】
なお、上記製造方法にかかる発明においても、微生物としては、Acetobacter属、Gluconobacter属、Aspergillus属、Penicillium属およびPseudomonas属のうち1以上を任意に選択することができるとともに、上記微生物のうち、酢酸菌またはAspergillus nigerを選択することができる。また、酵素としては、グルコース酸化酵素またはグルコース脱水素酵素を使用することができる。
【0019】
そして、上記製造方法にかかる発明において使用するヤーコン搾汁は、ヤーコン芋を破砕後固液分離して得たヤーコン搾汁を使用することができ、いずれのヤーコン搾汁においても、pH4.5以下に調整してなることは、ヤーコン由来の耐熱性芽胞菌などの増殖を抑制する一方、耐酸性の微生物が増殖し得る環境とすることができる点で好ましい。また、前記ヤーコン搾汁は、グルコースを添加して濃度を調整することは、所望のグルコン酸を生成させることができる点で好ましく、調整後のグルコース濃度を0.5重量%以上とすることが好適である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。ヤーコン発酵飲料にかかる実施形態は、ヤーコン芋を破砕し、これを固液分離して得られた搾汁に、グルコン酸生成能を有する微生物を添加してなる発酵飲料である。ヤーコン搾汁は、採取されたヤーコン芋を水洗いおよび皮むきしたうえで、細断した後ミキサ等により破砕し、これを固液分離して得ることができる。ここで得られるヤーコン搾汁は、液体部分を完全に分離させる必要はなく、繊維部分が混入するものを使用することもでき、さらには、全く固液分離をせずに、搾り粕を含むヤーコン搾汁を使用することも可能である。
【0021】
ヤーコン搾汁に添加する微生物は、グルコン酸生成能を有する微生物であればその菌株の種類等を問うものではないが、例えば、Acetobacter属、Gluconobacter属、Aspergillus属、Penicillium属およびPseudomonas属の中から任意に選択した1種の微生物を添加し、または2種以上の微生物を混合して添加してもよい。
【0022】
前掲の微生物の群から選択し得るグルコン酸生成能を有する微生物を例示すれば、次のとおりである。Acetobacter属では、Acetobacter pasteurianus、Acetobacter aceti、Acetobacter xylinumまたはAcetobacter rancensなどがあり、Gluconobacter属では、Gluconobacter suboxydansなどがあり、Aspergillus属では、Aspergillus awamori、Aspergillus candidus、Aspergillus flavus、Aspergillus fumigatus、Aspergillus glaucus、Aspergillus itaconicus、Aspergillus niger、Aspergillus oryzae、Aspergillus parasiticus、Aspergillus sojae、Aspergillus terreusまたはAspergillus usamiiなどがあり、Penicillium属にあっては、Penicillium camemberti、Penicillium chrysogenum、Penicilliumcitreonigrum、Penicillium citrinum、Penicillium digitatum、Penicillium expansum、Penicillium griseofulvum、Penicillium islandicum、Penicillium italicum、Penicillium notatumまたはPenicilliumroquefortiiがあり、さらに、Pseudomonas属にあっては、Pseudomonas putidaなどがある。なお、当然、本発明において使用できる微生物はこれらに限定されるものではない。
【0023】
そして、これらの微生物をヤーコン搾汁に添加して、当該微生物を当該ヤーコン搾汁内で培養することに伴い、上記ヤーコン搾汁が発酵してグルコン酸が生成されるのである。さらに、上記微生物のほかに、グルコン酸生成能を有する酵素を使用して、ヤーコンに含有されるグルコースをグルコン酸に変換してなる構成とすることも可能である。ここで、グルコン酸生成能を有する酵素としては、グルコース酸化酵素またはグルコース脱水素酵素を使用することができる。なお、上記酵素は、その由来を問うものではなく、精製酵素や粗酵素または微生物の休止菌体などを用いたものであってもよい。
【0024】
上記のようなヤーコン発酵飲料は、グルコン酸を含有することから、ヤーコン特有の青臭みを低下させ、ほどよい酸味を与えることができる。また、グルコン酸には、腸内有用菌であるビフィズス菌の増殖効果を有しており、ヤーコンに含有される生理機能性物質による整腸作用に加え、ビフィズス菌の増殖効果により、腸内の改善効果が期待できるものである。また、ヤーコン搾汁そのものはフラクトオリゴ糖などにより十分な甘味を有するが、この甘味にまろやかな酸味が付加されて味覚を飛躍的に向上させる効果を有する。
【0025】
次に、上記ヤーコン発酵飲料の製造方法にかかる実施形態について説明する。本実施形態では、ヤーコン搾汁をグルコン酸発酵させてなる飲料を得るためのものであって、ヤーコン搾汁を作成する工程と、グルコン酸を生成する工程とからなる。ヤーコン搾汁を作成する工程では、収穫したヤーコンを水洗いし、皮むきをしたうえで、これを細断した後、速やかにアスコルビン酸またはアスコルビン酸ナトリウム等の褐変防止剤を添加する。この褐変防止剤としては、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、フマル酸、シュウ酸、酢酸、乳酸、酒石酸またはレモン汁などの酸性物質を使用することも可能である。そして、上記のように細断されてなるヤーコン芋をミキサ等により破砕し、ヤーコン搾汁を得るのである。なお、上記破砕過程において、破砕後の搾汁を固液分離して液体のみを使用することも可能である。
【0026】
ヤーコンには顕著な量のポリフェノールおよびポリフェノールオキシターゼが含有されているため、大気中の酸素に接触することによって高速に褐色変化することとなるものである。そこで、上記のように褐変防止剤を添加することによって、上記ポリフェノールオキシターゼの酵素作用を抑制するのである。なお、アスコルビン酸またはアスコルビン酸ナトリウムを添加する場合は、0.2〜1.0重量%を目安とすることができ、好ましくは、0.5重量%程度である。
【0027】
ヤーコン搾汁作成工程を経て得られたヤーコン搾汁は、次工程としてグルコン酸生成工程によってグルコン酸が生成される。このグルコン酸の生成工程では、上記工程により得たヤーコン搾汁に、グルコン酸生成能を有する微生物または酵素を添加したうえ、7日〜10日間の発酵期間の経過によりヤーコン搾汁内で微生物または酵素による発酵によりグルコン酸生成を行うのである。
【0028】
ここで、微生物等を添加する際のヤーコン搾汁は、ヤーコン芋に付着する土壌由来の耐熱性芽胞菌などの増殖を困難にするため、微生物等を添加する前に加熱殺菌する必要がある。しかし、高温長時間の加熱殺菌によりフラクトオリゴ糖が分解するため、本実施形態では、ヤーコン搾汁のpH4.2〜7.0の範囲内、特に、好適な状態としてはpH4.5以下としている。このように、pH値を低くすることにより、ヤーコン芋に付着する耐熱性芽胞菌などの増殖を抑え、短時間の加熱によって殺菌することが可能となるのである。その結果、長時間の加熱殺菌を要せず、フラクトオリゴ糖の分解や風味の劣化等を防止することができる。なお、ヤーコン搾汁のpH値を所定範囲内にするため、ヤーコン搾汁に重曹などを添加して調整してもよい。
【0029】
そして、上記グルコン酸生成能を有する微生物としては、前掲のAcetobacter属、Gluconobacter属、Aspergillus属、Penicillium属およびPseudomonas属の中から任意に選択することができ、これらの中から選択した1種以上の微生物を使用することができる。これらの微生物のうち、特に、Acetobacter属またはGluconobacter属の酢酸菌やAspergillus nigerは、耐酸性を有するので、pH4.5以下の環境下で培養することが可能となる。従って、上記環境下においてもグルコン酸生成を良好に行わせることができるのである。一方、酵素としては、前記と同様に、グルコース酸化酵素またはグルコース脱水素酵素等がある。
【0030】
上述のように、ヤーコン搾汁に微生物等を添加して7日〜10日間の発酵期間を経てグルコン酸を生成させる方法に代えて、微生物を培養してグルコン酸を生成する場合は、上記培養を、前培養液生成工程と発酵工程とに分けてグルコン酸生成することができる。この場合、前培養液生成工程では、上記ヤーコン搾汁を殺菌した後、酢酸菌等を添加して4日〜6日間培養し、ここで培養された液を前培養液とする。培養方法としては、静置培養、振とう培養または通気攪拌培養などの方法がある。
【0031】
そして、発酵工程では、上記殺菌後のヤーコン搾汁に、5重量%以上の前培養液を添加して、さらに3日〜6日間発酵させるのである。上記前培養液生成工程では、専ら微生物の増殖を目的とするものであって、ここで生成される前培養液をヤーコン搾汁に添加することによって、増殖した微生物によって早期に発酵を完了させることができるのである。従って、予め微生物を培養してなる前培養液を作成することにより、この前培養液をヤーコン搾汁に添加した後は、短期間で所望濃度のグルコン酸を生成させることが可能となる。
【0032】
なお、いずれの方法によりグルコン酸を生成させる場合であっても、ヤーコン芋の搾汁中のグルコースがグルコン酸に変化するものであるため、当該ヤーコン搾汁中には0.5重量%以上のグルコースが含まれていることが好ましい。そこで、搾汁中のグルコース濃度が低い場合は、グルコースを添加することが有効である。一般に、収穫直後のヤーコン芋には、フラクトオリゴ糖の濃度が高くグルコース濃度が低い傾向にあるため、フラクトオリゴ糖濃度を維持しつつ所定のグルコン酸を発酵させるため、グルコースを添加するのである。この添加量は、ヤーコン芋の状態等によってグルコン酸生成濃度が異なるため、発酵終了時における予定グルコン酸濃度に応じて調整することができる。
【0033】
また、上記微生物を使用するグルコン酸生成の場合は、グルコースを添加するほかに、微生物による発酵を補助するための栄養分を添加することができる。この栄養分としては、酵母エキス、肉エキス、麦芽エキス、ペプトン、トリプトン、ポリペプトン、牛乳、脱脂粉乳、アンモニウム塩または硝酸塩を挙げることができる。これらの中から任意に選択した1以上の栄養分を使用することができるものである。
【0034】
さらに、ヤーコン芋の搾汁を95°C〜121°Cで殺菌した後、微生物を添加し、通気しつつグルコン酸発酵を行うことが好ましく、グルコース酸化酵素またはグルコース脱水素酵素等の酵素を使用するグルコン酸生成の場合は、酵素のほかに電子受容体を添加することが好ましい。この場合、電子受容体としては、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸、フラビンアデニンジヌクレオチド、キノン類、チトクローム類または金属錯体などを挙げることができ、これらの中から任意に選択した1以上の電子受容体を使用することができる。
【0035】
【実施例】
上記実施形態における製造方法による実施例を以下に説明する。第1の実施例では、酢酸菌であるAcetobacter sp.K7株を使用し、上記製造方法によりグルコン酸発酵したヤーコン飲料を製造し得ることを実験により確認したものである。この実験内容は、次のとおりである。
【0036】
まず、収穫したヤーコン芋を水洗い、皮むきおよび細断した後、アスコルビン酸0.5%を添加してミキサで破砕し、これを固液分離して搾汁を得た。これがヤーコン搾汁作成工程に該当する。なお、ここで得られたヤーコン搾汁のpH4.7であった。次に、上記ヤーコン搾汁を三角フラスコに入れて高温殺菌して試料を作成するが、このときの温度は95°Cで殺菌時間は15分間とした。上記殺菌後の試料に、酢酸菌であるAcetobacter sp.K7株を接種し、30°Cで7日間振とう培養して前培養液を得た。これが前培養液生成工程に該当する。さらに、同様の試料に対して前培養液を5重量%添加し、25°C、30°Cおよび35°Cの各温度環境下において6日間振とう培養しつつ発酵を行った。これが発酵工程に該当する。なお、上記ヤーコン搾汁のグルコース濃度は0.5重量%以上であったので、グルコースを添加せずに行った。
【0037】
上記の方法により生成されたグルコン酸濃度の経時変化を表1に示す。また、同時にpH値を測定したので、その結果を表2に示す。
【0038】
【表1】
Figure 0004161069
【0039】
【表2】
Figure 0004161069
【0040】
表1および表2の結果、いずれの温度環境においても時間経過とともにグルコン酸濃度が上昇しており、一方、pH値は逆に低下した。グルコン酸の生成は、振とう培養開始後3日目までが急激であり、その後も僅かに増加傾向である。逆に、pH値は、1日目で急激に低下しており、3日目以降はほぼ一定である。このことから、培養開始後3日程度で、ヤーコン搾汁には十分なグルコン酸が生成され、このグルコン酸により酸味が発生していると判断することができる。
【0041】
なお、培養(発酵)の前後における糖類およびポリフェノールの各濃度の値を表3に示す。
【0042】
【表3】
Figure 0004161069
【0043】
表3の結果から明らかなとおり、各種糖類の数値は、培養の前後でほとんど変化しておらず、ポリフェノール濃度については、減少していることを認めることができるものの、培養前の状態と比較すると僅少である。従って、ヤーコン特有のポリフェノールを減少させることなく、グルコン酸が生成されたことを示す結果となった。
【0044】
次に、第2の実施例について説明する。本実施例では、グルコースを添加した場合において、所望のグルコン酸発酵飲料を製造し得る場合について実験したものである。収穫直後のヤーコン芋から得ることができるヤーコン搾汁には、グルコース濃度が極めて低かったので、これにグルコースを添加して実験を行った。なお、添加するグルコースは、ヤーコン搾汁1000mlに対して15gとした。また、これに前培養液50mlを添加してグルコン酸の生成状態を確認した。上記実験により得た結果を表4に示す。なお、本実験では、30°Cの環境下における発酵状態のみについて実施したものである。
【0045】
【表4】
Figure 0004161069
【0046】
表4の結果から、グルコースの減少に応じてグルコン酸濃度が増加していることを確認することができ、さらに、pH値についてもグルコン酸の増加に伴って低下するものである。一方、フラクトオリゴ糖であるニストース、ケストースおよび1F−フラクトフラノシルニストースの変化は僅少であり、さらにポリフェノールについては減少しないことが判明した。従って、ヤーコン飲料としては、ほどよい酸味を有し、フラクトオリゴ糖およびポリフェノールを十分に含有した飲料を製造し得るものである。
【0047】
以上のように、上記それぞれの実施例により、グルコン酸含有ヤーコン飲料を製造することができることが確認された。そこで、次に、上記により製造された発酵済みのヤーコン搾汁が飲料として適するか否かを判断すべく味覚官能試験を行った。発酵後のヤーコン飲料としては、上記第2の実施例で製造したものを使用した。試験方法は、7人の被験者に対して、発酵前のヤーコン搾汁と発酵後のヤーコン発酵飲料とを飲み比べてもらい、「青臭み」、「甘み」、「酸味」および「全体評価」の4項目について、評価してもらった。この結果を表5に示す。
【0048】
【表5】
Figure 0004161069
【0049】
表5の結果から、次のとおり判断することができる。
【0050】
1.培養前のヤーコン搾汁では、全員が酸味を感じることがなく、甘みについても十分な甘みを感じているが不快に感じる者がいた。
【0051】
2.発酵後のヤーコン飲料では、甘みについてほぼ全員が好ましい甘みを感じ、青臭みについては全員が感じなかった。
【0052】
3.全体評価として、ヤーコン搾汁において不快と感じた者5人のうち、3人がヤーコン飲料については好ましいと評価し、ヤーコン搾汁を好ましいとこと答えた者はヤーコン発酵飲料においても好ましいと評価した。
【0053】
以上のとおり、グルコン酸を生成させてなるヤーコン発酵飲料では、フラクトオリゴ糖などの糖類およびポリフェノールの濃度を低下させることなく、しかもグルコン酸が生成されていることから、好適な飲料を得ることができるとともに、ヤーコン由来の要素を欠減させることもないものである。
【0054】
【発明の効果】
ヤーコン発酵飲料にかかる本発明によれば、まろやかな酸味を有するグルコン酸が含有されていることから、高級感のあるさわやかな味覚を得ることができる。また、ヤーコン由来のフラクトオリゴ糖およびポリフェノールに加えてグルコン酸による整腸作用が期待できるものである。同時に、ヤーコン由来の生理機能物質に対して、これを変質させることがないので、ヤーコン飲料として好適である。
【0055】
また、ヤーコン発酵飲料の製造方法にかかる本発明によれば、ヤーコンに含有されるグルコースからグルコン酸を生成するので、上記ヤーコン発酵飲料を製造することが可能である。

Claims (20)

  1. ヤーコン芋を破砕して得た搾汁に、グルコン酸生成能を有する微生物または酵素を添加してなることを特徴とするグルコン酸含有ヤーコン発酵飲料。
  2. 前記搾汁は、ヤーコン芋を破砕後固液分離して得た搾汁である請求項1記載のグルコン酸含有ヤーコン発酵飲料。
  3. 前記微生物は、Acetobacter属、Gluconobacter属、Aspergillus属、Penicillium属およびPseudomonas属のうち任意に選択した1種以上の微生物である請求項1又は2記載のグルコン酸含有ヤーコン発酵飲料。
  4. 前記微生物は、酢酸菌またはAspergillus nigerである請求項1又は2記載のグルコン酸含有ヤーコン発酵飲料。
  5. 前記酵素は、グルコース酸化酵素またはグルコース脱水素酵素である請求項1又は2記載のグルコン酸含有ヤーコン発酵飲料。
  6. ヤーコン芋を裁断および破砕して得たヤーコン搾汁に、グルコン酸生成能を有する微生物または酵素を添加して、該微生物または酵素によりグルコン酸を生成させてなることを特徴とするグルコン酸含有ヤーコン発酵飲料の製造方法。
  7. 裁断したヤーコン芋に褐変防止剤を加え、これを破砕してヤーコン搾汁を採取し、このヤーコン搾汁にグルコン酸生成能を有する微生物または酵素を添加して、該微生物または酵素により該ヤーコン搾汁を発酵させてなることを特徴とするグルコン酸含有ヤーコン発酵飲料の製造方法。
  8. 前記褐変防止剤は、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、フマル酸、シュウ酸、酢酸、乳酸、酒石酸およびレモン汁から任意に選択した1以上の有機酸により構成された褐変防止剤である請求項7記載のグルコン酸含有ヤーコン発酵飲料の製造方法。
  9. 前記ヤーコン搾汁は、発酵を補助するための発酵補助剤が添加されてなるヤーコン搾汁である請求項6ないし8のいずれかに記載のグルコン酸含有ヤーコン発酵飲料の製造方法。
  10. 前記発酵補助剤は、栄養分または電子受容体である請求項9記載のグルコン酸含有ヤーコン発酵飲料の製造方法。
  11. 前記栄養分は、酵母エキス、肉エキス、麦芽エキス、ペプトン、トリプトン、ポリペプトン、牛乳、脱脂粉乳、アンモニウム塩および硝酸塩から任意に選択した1以上の栄養分である請求項10記載のグルコン酸含有ヤーコン発酵飲料の製造方法。
  12. 前記電子受容体は、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸、フラビンアデニンジヌクレオチド、キノン類、チトクローム類および金属錯体から任意に選択した1種以上の電子受容体である請求項10記載のグルコン酸含有ヤーコン発酵飲料の製造方法。
  13. 前記酵素は、グルコース酸化酵素またはグルコース脱水素酵素である請求項6ないし10または12のいずれかに記載のグルコン酸含有ヤーコン発酵飲料の製造方法。
  14. ヤーコン搾汁を作成するヤーコン搾汁作成工程と、グルコン酸生成能を有する微生物を培養する前培養液生成工程と、上記ヤーコン搾汁を発酵させる発酵工程とからなり、上記ヤーコン搾汁作成工程は、ヤーコン芋を裁断し、褐変防止剤を加え、破砕してヤーコン搾汁を得る工程であり、前培養液生成工程は、ヤーコン搾汁にグルコン酸生成能を有する微生物を添加するとともに、これを培養して前培養液を生成する工程であり、発酵工程は、ヤーコン搾汁に上記前培養液を添加するとともに、上記微生物により該ヤーコン搾汁を発酵させてなる工程であることを特徴とするグルコン酸含有ヤーコン発酵飲料の製造方法。
  15. 前記褐変防止剤は、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、フマル酸、シュウ酸、酢酸、乳酸、酒石酸およびレモン汁から任意に選択した1以上の酸性物質により構成された褐変防止剤である請求項14記載のグルコン酸含有ヤーコン発酵飲料の製造方法。
  16. 前記微生物は、Acetobacter属、Gluconobacter属、Aspergillus属、Penicillium属およびPseudomonas属のうち任意に選択した1種以上の微生物である請求項6ないし11、14又は15のいずれかに記載のグルコン酸含有ヤーコン発酵飲料の製造方法。
  17. 前記微生物は、酢酸菌またはAspergillus nigerである請求項6ないし11、14又は15のいずれかに記載のグルコン酸含有ヤーコン発酵飲料の製造方法。
  18. 前記ヤーコン搾汁は、ヤーコン芋を破砕後固液分離して得たヤーコン搾汁である請求項6ないし17のいずれかに記載のグルコン酸含有ヤーコン発酵飲料の製造方法。
  19. 前記ヤーコン搾汁は、pH4.5以下に調整してなるヤーコン搾汁である請求項6ないし18のいずれかに記載のグルコン酸含有ヤーコン発酵飲料の製造方法。
  20. 前記ヤーコン搾汁は、グルコースを添加してなるヤーコン搾汁である請求項6ないし19のいずれかに記載のグルコン酸含有ヤーコン発酵飲料の製造方法。
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