JP4160384B2 - 顧客参加型生産供給システム運用装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、供給業者の生産供給体制における製造原価・仕入原価・一般管理費・見込リスク等を含む全ての生産供給コストの削減(原価低減)を、多数の顧客の力を借りる事で実現し、顧客は開放された供給業者内部の生産供給体制に入り込む事により、自らの消費活動をより有利に展開できる。そして、IT技術の発展以前には効率的運用が不可能であった無数の顧客と企業のパートナーシップを発揮できる技術を開発することにより、社会全般の経済的効率を促進させて、人・物(資源)・金等の節約を図って調和ある発展に寄与するための顧客参加型生産供給システム運用装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の市場は、供給業者主導型の一方的な生産供給体制であった。すなわち、供給業者が特定の商品やサービスを提供し、顧客がその提供された特定の商品やサービスを購入する体制である。この体制では、提供される商品やサービスの種類・価格・質等は、全て供給業者側の判断で決定されており、マーケティング等を通じて、顧客のニーズや意思が高く尊重されてはいるが、その決定に顧客の意思が直接入り込む余地はない。また、供給業者は、そのような時間と労力を無数の顧客毎に一つ一つ費やすことは、コスト面からも法外な出費となり、事実上不可能であった。従って顧客は、最終的には供給業者の判断によって提供された特定の種類・価格・質等を有する商品やサービスの中から選択して、その商品やサービスを購入するしかないのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の供給業者主導型の一方的な生産供給体制(品種、仕様、価格、質及び生産供給体制を維持するための見込リスク等を供給業者だけの判断で決定する)では、供給業者の提供した特定の商品やサービスは、その見込リスク分だけ割高となったり、もしくは品質・サービスの劣化を招いたり、あるいは余剰生産(デッドストック)を抱えたりするため、提供された商品やサービスの全てが顧客に受け入れられるものではない。すなわち、供給業者により提供された商品やサービスの種類・価格・質等を顧客が検討し、気に入らなければ、提供された商品やサービスを顧客は購入しないのである。
【0004】
その結果、供給業者がその商品やサービスを提供するのに費やした、資金・労力・時間等の全てが無駄となる製品が一定割合で含まれざるを得ず、供給業者は、この様な事態をも予測して・提供する商品やサービスの価格を高く設定するか・品質やサービスを低下させることがあり、その様な場合には、顧客は提供された商品やサービスをより一層購入しなくなり、供給業者はこれを販売するためのより一層の営業経費を浪費する悪循環が生じるだけでなく、経済社会全般に人・金・資源の大きな無駄を生じさせているのが現状の生産供給体制である。
【0005】
しかし、供給業者が提供する商品やサービスの内容及びその生産数量等について、顧客の意見を予め盛り込み、供給業者が自らの生産供給体制の合理的視点から見た場合の弱点をさらけ出し、その部分に顧客の協力と助力を得ることができれば、現状より飛躍的に精度の高いマーケティングと生産企画が可能となり、より良い内容の商品やサービスが、狂いの少ない生産計画が可能となった上に、ムラのない運営や営業費用の大幅な削減が可能となった中で行われるので、現状より安い価格で供給できるようになる。
【0006】
そこで、本発明は、現行の供給業者主導型の一方的な生産供給体制を改め、その体制の内部に顧客が積極的に参加して詳細な項目毎に生産供給コストの削減(原価低減)に協力できるような開放された生産供給体制への移管を可能にし、より計画的・合理的で省資源化を実現した効率的な生産供給体制(人・物・金等の無駄、ムラを顧客の協力によって削減する)を確立して、あらゆる生産供給コストを引き下げ、それにより実現した低減額の一部又は全てを、それぞれの項目への協力の対価として顧客に還元して行く事により、供給業者、顧客双方に発展的永続性を伴ったメリットを付与する顧客参加型生産供給システム運用装置を提供する事を目的とする。
【0007】
【課題を解凍するための手段およびその作用】
本発明に係る顧客参加型生産供給システム運用装置においては、供給業者が、現在及び将来に供給するハード・ソフト・サービス等の全てを含む製品の仕様及び価格と、供給業者の生産供給体制における製造原価・仕入原価・一般管理費・見込リスク等を含む全ての生産供給コストの削減(原価低減)に協力を要請する具体的項目と、その対価としての還元特典ポイントを明示して、広く供給業者及び協力要請企業へ協力可能な顧客を募る。なお本発明において、協力要請項目を本発明のシステムを使用して顧客に対して発する業者を協力要請企業と称し、顧客に対して商品を供給する企業を供給企業と便宜上称することに するが、協力要請項目を発する協力要請企業自身が商品を提供してもよい。すなわち、協力要請企業=供給業者であっても本発明のシステムは使用可能である。
【0008】
顧客は、上記多数の供給業者から寄せられた情報を元に、自らが現在又は将来に購入したい製品や、その製品群を有する供給業者を自らの希望に応じて選び、明示された項目毎に吟味してその生産供給コストの削減(原価低減)に協力する。
【0009】
その結果、顧客が入手する還元特典を介して顧客自身のメリットを図り、一方では供給業者の生産供給コストの削減(原価低減)に寄与して、顧客と供給業者双方のメリットを同時に達成するのである。
【0010】
また、顧客と供給業者の関係を一対で終らせずに、多数の顧客と多数の供給業者間にまたがって応用できるようにするため、供絵業者の生産供給コストの削減(原価低減)に対して顧客の将来における協力の約束があれば、供給業者はその協力の実行以前に還元特典を積極的に付与する。
【0011】
その結果、顧客は還元特典をいかなる供給業者からの製品入手にも使えるようになり、その活用の幅が広がって総需要が刺激され、供給業者全体の受益に繋げる結果を導く事ができる。
【0012】
つまり、A及びB及びCという多数の供給業者と協力の約束をして得られ還元特典の和が、Dという一つの供給業者の製品の入手にも活かされるようにして、顧客の選択の幅を広げて相乗効果を実現し、参加する全ての顧客と供給業者にまたがって対応できる顧客参加型生産供給システム運用装置を提供できる。
【0013】
そして、IT技術の有用性をも加味させて、地球社会全体の物価を低減させ、経済全体の効率的な運用に"顧客駆動"という新しい推進力を加える事で、無駄を出さない物創りを進展させ、省エネルギー化・省資源化を可能にする、環境保全型の消費生産活動への経済社会全般の転換に貢献できるものである。
【0014】
そのため本発明は、顧客参加型生産供給システム運用装置であって、供給業者によって予め決定された協力要請項目及び前記協力要請項目に応じて予め決定されている還元特典ポイントの組み合わせを記憶した第1の記憶手段と、前記供給業者の供給する供給商品に関する仕様・価格に関する情報を前記供給業者に関連づけて記憶した第2の記憶手段と、前記顧客参加型生産供給システム運用装置の顧客が前記協力要請項目に応募する場合に入力される応募情報を前記顧客に関連づけて記憶する第3の記憶手段と、前記第3の記憶手段が記憶する前記応募情報に応じて決定される前記還元特典ポイントを前記顧客に対応させて記憶する第4の記憶手段と、前記供給業者が提供する前記商品を購入するために前記顧客が発した発注情報を記憶する第5の記憶手段と、前記顧客別に記憶され前記各顧客が使用可能な前記還元特典ポイントの残高情報を記憶する第6の記憶手段と、前記顧客が前記協力要請項目に応じた際に、前記第3の記憶手段に記憶された前記応募情報を確認し、前記顧客が前記供給業者の定めた条件を満たしているか否かを判断する第1の処理手段と、前記第1の処理手段によって認証された前記顧客が発した前記発注情報と前記第2の記憶手段に記憶されている前記供給商品に応じて前記第1の記憶手段に記憶された前記還元特典ポイント検索し、前記検索された還元特典ポイントを前記第6の記憶手段の前記発注情報を発した前記顧客に対応する前記残高情報に加算・減算する第2の処理手段と、前記第1、2、3、4、5、6の記憶手段並びに前記第1、2の処理手段を制御する制御手段と、から構成されることを特徴とするものである。
【0015】
また前記運用装置では、当該運用装置に接続された前記供給業者用の端末及び/又は前 記顧客用の端末を含む構成でもよい。このような構成とすることで、顧客、及び供給業者は簡便に前記運用装置を使用できる。
【0016】
またさらに、前記第2の処理手段は、前記第1の処理手段によって認証された前記顧客が発した前記発注情報に前記顧客が既に有している前記還元特典ポイントを使用する命令が含まれている場合に、前記第6の記憶手段の前記残高情報が示す残高分の前記還元特典ポイントを、前記第2の記憶手段が記憶する前記供給商品の値段から減算することを特徴とする。このような構成とすることで、顧客は獲得した換言特典ポイントを本願運用装置において現金の代わりに使用できる。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
この発明を実施する場合具体的には、
1- I・供給業者が生産供給コストの削減を達成するために、顧客へ向けて要請する生産供給コストの削減への協力要請項目と、その対価として還元する特典を表すポイント(以下、還元特典ポイントという)数の記憶手段、
1-II・供給業者が自らの製品を供給するために示す製品と製品の仕様及び価格(価格に相当する還元特典ポイントの表示を含む)を表わす記憶手段、
1- III・生産供給コストの削減への協力に応募した顧客及び還元特典ポイントを供給する供給業者に関するデータ管理を行うための応募データと還元特典ポイントの提供についての審査結果の可否の認証及び還元特典ポイント数のデータ記憶手段と本データを作成す目るための識別手段と演算手段と制御手段、
1-IV・上記I、II、IIIに付帯する入力手段、出力手段、印刷手段、表示手段、制御手段、
(イ)認証された還元特典ポイントのデータの推移を示す、保管・振替・決済の結果データの記憶手段、
供給業者が上記1-IIの情報上の製品を上記前提の還元特典ポイントを活用して入手できる旨を雑誌、新聞、ダイレクトメール又はインターネット等の媒体を通じて顧客向けに告知して、
(ロ)その情報を受け取った顧客が発注する製品と供給先を受付け、注文された製晶が発送される際に、その決済を、獲得した還元特典ポイントを活用してなすために、上記(1-III)及び(イ)のデータに記憶された認証済の還元特典ポイント数が発注金額に見合う数だけ振替えられ、製品を供給する業者への決済に担保され、ポイント数が不足する場合は顧客から集金して処理される全受発注処理経過明細データ記憶手段、
(ハ)上記(1- I)(1-II)(1-III)(1-IV)(イ)(ロ)間の各種データと各手段を用いて作成されるポイント数の出納照合表及び残高データの記憶手段、
(ニ)顧客名(a)、生産供給コストの削減への協力要請供給会社(b)、認証(ab)、顧客の製品の発注(カa)、製品の供給業者(c)、振替え(多ab)、顧客自身からの集金、決済(カabc)、顧客への製品の発送等の業務を行うに際し、上記顧客名(a)、生産供給コストの削減への協力要請供給会社(b)、認証(ab)、振替え(カab)、決済(カabc)及び顧客からの集金・発送の進行過程で必要に応じて入力される情報によって変化する上記(イ)(ロ)(ハ)間の還元特典ポイント数及び顧客からの集金金額の過不足を演算し、ポイントの移動の結果及び認証、振替、決済の情報を自動的に上記全ての記憶保管データから識別して収集・演算をして、その演算結果と識別結果に基づき必要に応じて各記憶保管データを修正する演算手段と識別手段と制御手段、
(ホ)上記認証(ab)、振替え(カab)、決済(カabc)及び顧客からの集金・発送・残高・照合の項目の一定のルールに基づく進行過程を管理する制御手段、入力手段及びこれら(イ)から(ニ)までの入力手段、出力手段、印刷手段、表示手段、識別手段、演算手段、制御手段を備えることができる
【0023】
またこの発明を実施する場合従来の生産供給体制では効率的運用が不可能であった供給業者及び顧客の双方で協力して供給業者の生産供給コストの削減を行う因子と成果配分を協力要請項目と還元特典ポイントに置き換えて、供給業者の協力要請、顧客の協力申し込み、供給業者による審査・認証、センターにおける受付・登録、ポイントの振替え、決済、商品の発送、ポイントの残高等をそれぞれデータ化して保管しながら運用することで従来の生産供給体制になかった相互の協力の価値を創造する事を可能にするコンピュータとソフトウェアとその情報の保管手段と、保管された情報の制御手段と制御を行うための識別手段と、演算手段と、制御結果のデータの表示手段と、出力手段と、印刷手段を備えることで、上述した課題を解決できる。
【0024】
さらに、上記1-I、1-IIを(イ)、(ロ)の各データ記憶手段に入力する際、(3-1)その作業の簡略化とスピードアップと顧客及び供給業者双方の利便性の向上を図る事を目的としてあらかじめ用意される、上記1-1の情報(生産供給コストの削減への協力要請を行う供給会社名(b)と協力要請項目と還元特典ポイント数を表わす基本データ)の記憶手段、並びに上記(ロ)においてあらかじめ用意され、顧客の製品の発注を受付ける際に、(3-2)その入力の簡略化とスピードアップと顧客、供給業者双方の利便性の向上を図るための、上記1-IIの情報(製晶の供給業者(c)、製品名、価格等を表わす基本データ)記憶手段、上記(3-1)、(3-2)に付帯する入力手段、識別手段、
出力手段、印刷手段1制御手段、表示手段を備えれば、同じく上述した課題を解決できる。
【0025】
また、通信回線を介して通じたコンピュータ端末と、顧客・供給業者双方でホストコンピュータヘの情報の入出力ツールとして活用できるネットワーク手段と、出力手段を備えたことで、同じく上述した課題を解決した。
【0026】
加えて、顧客が顧客毎に獲得した還元特典ポイントの獲得(応募・認証・振替・決済)経過と還元特典ポイントの残高を示す情報記憶手段を備えたことで、同じく上述した課題を解決した。
【0027】
また、供給業者が顧客毎に与えた還元特典ポイント(認証・応募・振替・未決済)の経過と還元特典ポイントの残高を示す情報記憶手段を備えたことで、同じく上述した課題を解決した。
【0028】
この他、供給業者が顧客に還元する還元特典ポイントの情報記憶手段と、生産供給コストの削減への協力を顧客に求める供給業者の情報記憶手段と、生産供給コストの削減への協力に応じる顧客の情報記憶手段と、顧客毎の応募認証情報記憶手段とを備えていることで、同じく上述した課題を解決した。
【0029】
また、供給業者が顧客に還元する還元特典ポイントの情報記憶手段と、生産供給コストの削減への協力を顧客に求める供給業者の情報記憶手段と、供給業者が求める協力要請項目記憶手段と、生産供給コストの削減への協力に応じる顧客の情報記憶手段と、顧客毎の応募認証情報記憶手段とを備えていることで、同じく上述した課題を解決した。
【0030】
一方、供給業者が顧客に還元する還元特典ポイントの情報記憶手段と、生産供給コストの削減への協力を顧客に求める供給業者の情報記憶手段と、供給業者が求める協力要請項目記憶手段と、生産供給コストの削減への協力に応じる顧客の情報記憶手段と、顧客毎の目応募認証情報記憶手段と、顧客毎のポイント受払残高情報記憶手段とを備えていることで、同じく上述した課題を解決した。
【0031】
また、供給業者が顧客に還元する還元特典ポイントの情報記憶手段と、生産供給コストの削減への協力を顧客に求める供給業者の情報記憶手段と、供給業者が求める協力要請項目記憶手段と、生産供給コストの削減への協力に応じる顧客の情報記憶手段と、顧客毎の応募認証情報記憶手段と、顧客毎のポイント受払残高情報記憶手段と、目顧客の商品注文記憶手段とを備えていることで、同じく上述した課題を解決した。
【0032】
さらに、供給業者が顧客に還元する還元特典ポイントの情報記憶手段と、生産供給コストの削減への協力を顧客に求める供給業者の情報記憶手段と、供給業者が求める協力要請項目記憶手段と、生産供給コストの削減への協力に応じる顧客の情報記憶手段と、顧客毎の応募認証情報記憶手段と、顧客毎のポイント受払残高情報記憶手段と、顧客の商品注文記憶手段と、供給業者の受注・発送・売上情報記憶手段とを備えていることで、同じく上述した課題を解決した。
【0033】
また、供給業者が顧客に還元する還元特典ポイントの情報記憶手段と、生産供給コストの削減への協力を顧客に求める供給業者の情報記憶手段と、供給業者が求める協力要請項目記憶手段と、生産供給コストの削減への協力に応じる顧客の情報記憶手段と、顧客毎の応募認証情報記憶手段と、顧客毎のポイント受払残高情報記憶手段と、顧客の商品注文記憶手段と、供給業者の受注・発送・売上情報記憶手段と、集金・支払情報記憶手段とを備えていることで、同じく上述した課題を解決した。
【0034】
加えて、顧客毎の応募認証情報記憶手段においては、供給業者が求める協力要請項目と、生産供給コストの削減への協力に応じる顧客の情報を審査検討し、供給業者が顧客に対し、生産供給コストの削減の対価である還元特典ポイントを与えるか否かの決定を行なうことで、同じく上述した課題を解決した。
【0035】
また、顧客毎のポイント受払残高情報記憶手段は、供給業者が顧客に生産供給コストの削減の対価である還元特典ポイントを与えたとき、ポイントの受払残高を記録したものであることで、同じく上述した課題を解決した。
【0036】
この他、集金・支払情報記憶手段は、顧客毎の商品注文情報、供給業者毎の受注・発送・売上情報、顧客毎の支払情報、顧客毎のポイント受払残高情報を検討し、その経過を記録.したものであることで、同じく上述した課題を解決した。
【0037】
また、生産供給コストの削減を求める供給業者・供給業者が求める協力要請項目等を、雑誌・新聞・ダイレクトメール、またはインターネット等の媒体を通じて知らしめたことで、同じく上述した課題を解決した。
【0038】
さらに、生産供給コストの削減の対価である還元特典ポイントを顧客に還元する供給業者が、複数存在することで、同じく上述した課題を解決した。
【0039】
また、顧客は、特定供給業者の生産供給コストの削減の対価である還元特典ポイントを、他の供給業者に利用できることで、同じく上述した課題を解決した。
【0040】
加えて、供給業者側の情報を入力するコンピュータ端末と、顧客側の情報を入力するコンピュータ端末と、通信回線を介してこれらの情報を管理するホストコンピュータとから成ることで、同じく上述した課題を解決した。
【0041】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の中心となる供給業者の生産供給コストの削減(原価低減)の内容を説明する。
【0042】
一般に供給業者の売上高を因子Aとすると、売上高A=原価(製造原価+供給経費)+
利益となる。そして、原価をB、利益をCとすると、売上高A=原価B+利益Cとなる。
【0043】
これを、顧客側から見ると、供給業者の売上高Aは多数の顧客支出の和と見倣す事が出来るため、顧客の支出総額A=供給業者の売上高A=供給業者の原価B+利益Cとなる。
【0044】
ここに、供給業者と顧客が双方で協力して供給業者の生産供給体制における製造原価・仕入原価・一般管理費・見込リスク等を含む全ての生産供給コストの削減(以下、原価低減という)を達成した原価低減額を因子Dとすると、供給業者の売上高A=原価B'+利益C+原価低減額Dとなる。また、顧客支出の総額A=供給業者の原価B'+利益C+原価低減額Dとなる。
【0045】
そして、供給業者が原価低減額Dを顧客にx%還元する事を前提とすると、供給業者の売上高A'=売上高A一原価低減額D×X/100=供給業者の原価B'+利益C+(1-X/100)×原価低減額Dとなる。また、顧客支出の総額A'=支出の総額A−原価低減額D×X/100=供給業者の原価B+利益C+(1-X/100)×原価低減額Dという変化が起きる。ここで(1-X/100) ×DはCの追加因子となる。
【0046】
その結果、供給業者においては、利益C'=従来の利益C+(1-X/100)×D≧従来の利益となる。また、企業競争力>従来の競争力となる。
【0047】
一方、顧客においては、支出の総額A'=従来の支出の総額-X/100×D<従来の支出総額となる。
【0048】
加えて、上記公式に時間軸の作用を働かせて、将来において顧客と供給業者が協力して実現する原価低減額Dの予定に対して、供給業者が一定のリスクを勘案したDの還元額(D×X)%をその購買活動の実行以前の現在において顧客に還元し、顧客は多数の供給業者がら将来における原価低減額(D×X)%を受け取り、その総計の和を持って現在の製品購入活動を実行すると、以下のような成果を加える事ができる。
【0049】
すなわち、顧客が受け取った原価低減額Dの総和≧支出の総額Aという現象が、現在において一時的ではあるが起こり得る。
【0050】
つまり、顧客は将来の消費活動における供給活動との協力事項を供給業者に担保させることで、現在においては無償で製品を買ったり、購入製品の価格以上の収入を得る事が可能となる。あるいは、何も買わない分は原価低減額Dの還元部分が全て自らの収入となる。
【0051】
ここで定義した原価低減とは、この様に供給業者の生産供給体制における製造原価・仕入原価・一般管理費・見込リスク等を含む全ての生産供給コストの削減が供給業者と無数の顧客の相互協力で可能となり、製品の価格が従来の価格より下がる事実を、また、原価低減額とは、供給業者と顧客が協力して実現するパートナーシップによってもたらされた成果を金額で表すものである。
【0052】
以上のように、供給業者及び顧客の双方に、新しいメリットを与える原価低減という因子を、具体的な要請項目に置き換えて、供給業者の協力要請、顧客の協力申し込み、供給業者による審査・認証、センターにおける受付・登録、ポイントの振替、決済、商晶の発送、ポイントの残高等をそれぞれデータ化してコンピュータ上で保管する手段と、保管された情報の組み合せを識別する識別手段と、演算手段と、制御手段と、必要なデータの表示手段と出力手段と印刷手段を備え、これに必要に応じて通信手段やネットワーク手段を加えれば、顧客参加型生産供給システム運用装置を構築でき、従来は不可能とされていたマーケティング手法、生産供給コスト低減手法が確立するのである。
【0053】
図1は、本発明に係る顧客参加型生産供給システム運用装置全体の構成例である。ここでは、電話、コンピュータ・ネットワーク等の通信手段で接続された、複数の顧客a・供給業者bおよびcが存在する。この供給業者には、生産供給コストの削減(原価低減)への協力要請をする業者bと、単に製品を供給する業者cを含んでいる。また、同一の供給業者が生産供給コストの削減(原価低減)への協力要請を行ない、かつ、顧客aに製品を供給する場合もある。本発明の実施の形態に係る生産供給活動は、雑誌・新聞・ダイレクトメール又はインターネット等の媒体を通じて入手した供給業者の顧客向け生産供給コストの削減(原価低減)への協力要請情報を元に、顧客が供給業者の生産供給コストの削減(原価低減)への協力を申し出、供給業者が審査の結果それを受け入れる事を認め、生産供給コストの削減(原価低減)の成果の一部又は全て(以下、還元特典という)の還元を受けて行う顧客の消費活動に際して、顧客が製品を購入する相手だけでなく、それ以外の複数の供給業者からも獲得した還元特典を利用できる購入活動を前提にして行われる。
【0054】
図2は、顧客参加型生産供給システム運用装置を示す構成例である。本装置は、1-I供給業者から顧客への生産供給コストの削減(原価低減)の協力要請項目と還元特典ポイント情報(図4参照)を記憶するための協力要請項目・還元特典ポイント情報記憶手段10、1-II供給業者の供給製品情報(図5参照)記憶手段11、1-III顧客の原価低減への応募データ・審査データおよび可否の結果データ記憶を記憶する応募・審査結果・可否データ記憶手段12、(イ)認証された還元特典ポイントの保管・振替・決済データ(図7参照)記憶手段13、それを為すための制御手段と演算手段と(ロ)全受発注処理経過明細データ(図8参照)記憶手段14、(ハ)還元特典ポイント数の出納照合および残高データ(図9参照)を記憶する出納照合・残高データ記憶手段15、およびそれらの演算手段16、識別手段17、制御手段18、入力手段19、出力手段20、印刷手段21を備えている。本発明の実施の形態では、コンピュータ・ネットワーク等の通信手段を介して接続され、キーボード・スキャナ等の入力手段19A、モニター等の出力手段20A、プリンター等の印刷手段21Aを備えたサーバーのハードウェアと、サーバー上で稼動するソフウエアの全体である。
【0055】
サーバーには、供給業者の協力要請項目および該当する還元特典ポイント等の基本データが登録されている。各供給業者は、顧客が各協力要請項目に協力した場合に生じる生産供給コストの削減(原価低減)効果を評価算定し、顧客に何ポイント還元するかを前もって定義し、審査用項目のデータとして提供する。顧客が応募するか否かの判断に必要な上記1-1、1-IIの情報は、新聞・雑誌・ネットワーク等の媒体を通じて公開されている。また、サーバーは、顧客が応募してきた場合の審査項目データおよび審査基準データ(図6参照)の記憶手段と、それらに対応する顧客情報とを用いて審査結果の可否を識別する識別手段17と、還元特典ポイントを算出する演算手段16とを備えている。同じく、サーバーには、供給業者の供給製品、価格等の基本データが登録されている。この情報は、新聞・雑誌・ネットワーク等の媒体を通じて公開されている。
【0056】
また、前記全受発注処理経過明細データ記憶手段14には、例えば1点が1円、1点が2円、2点が1円等のように所定の換金レートに基づき、供給業者または顧客の所有するポイントと現金を、相互に互換可能にした現金・ポイント変換手段を備えている。この現金・ポイント変換手段によって、供給業者が希望するときは、センターにおいてポイントで決済可能となる。尚、この現金には、実際のお金以外に、インターネット商取引上で利用される電子マネーを含む事も可能である。また、不足分の現金を、クレジットカードを用いて決済する事も可能である。
【0057】
1-I供給業者から顧客への生産供給コストの削減(原価低減)への協力要請項目と還元特典ポイント情報は、図4に示すように、協力要請供給業者コード、供給業者名、項目コード、項目名、還元特典ポイント数等が情報として記憶されている。このときの項目名としては、例えば定期購買の予約によって供給業者サイドの生産計画の精度を向上せしめることによっての原価低減への協力、その年限差、リサイクルヘの協力によるコスト削減、量り売りによる包装品・物流費の低減への協力、自動振替による集金コスト低減への協力、カード会員によるマーケティングの精度向上及び宣伝コストの低減への協力・さらには、終身会員・年間会員・購買事前確約・購買予約等の項目が挙げられる。具体的には、協力要請供給業者コードがb-0004、供給業者名がネット銀行、項目コードがb-0004-0001、項目名がカード会員、還元特典ポイント数が8千点となる。
【0058】
1-II供給業者の供給製品情報は、図5に示すように、供給業者コード、供給業者名、製品コード、製品名、仕様、価格、価格に見合うポイント数等が情報として記憶されている。具体的には、供給業者コードがc-0001、供給業者名が西芝、製晶コードがc-0001-03、製品名がノートパソコン、仕様がダイナブック、価格が20万円、1ポイント1円とした場合のポイント数が20万点となる。
【0059】
協力要請への応募に対する審査基準データは、図6に示すように、協力要請供給業者コード、協力要請供給業者名、協力要請項目コード、協力要請項目名、還元特典ポイント、質問項目、還元特典ポイント付与基準等が情報として記憶されている。具体的な質問項目としては、例えば、10年以内に家を新築または改築する予定があるか否か、年齢が20歳未満か20歳代か、家の建築時にどんな協力が可能か等のいくつかの項目が挙げられ、それぞれに選択肢が設定されている。また、還元特典ポイント付与基準としては、例えば質問項目1の選択肢がa、かつ質問項目2の選択肢がa以外、かつ質問項目3の選択肢がa、かつ質問項目4の選択肢がaと回答された場合には、還元特典ポイント付与基準として、例えば顧客に1万点還元するものである。このようにして、質問項目とその選択肢の選択に応じてポイントが加算される。
【0060】
(イ)生産供給コストの削減(原価低減)への応募・認証・振替・決済経過データは、図7に示すように、応募日、顧客コード、顧客名目、協力要請業者コード、協力要請業者名、項目コード、項目名、還元ポイント数、通知日、認証日、認証コード、振替日、振替コード、決済日、決済コード等が情報として記憶されている。具体的には、応募日が平成12年4月25目、顧客コードがa-0005、顧客名が佐々木太郎、協力要請業者コードがb-0004、協力要請業者名がネット銀行、項目コードがb-0004-002、項目名がカード会員、還元ポイント数が3万点、通知日が平成12年4月25日、認証日が平成12年5月10日、認証コードがab-0005-0004-0001、振替日が平成12年5月15日、振替コードがカab-0004-001、決済日が平成12年5月20日、決済コードがカabc-0004-001となる。尚、本データは、顧客からの協力要請業者へのセンターでの応募受付に基づき入力されるか、または、ネットワークを介して顧客が自分でセンターのホストコンピュータに入力して応募する。
【0061】
(ロ)全受発注処理経過明細データは、図8に示すように、受発注コード、受注日、顧客コード、顧客名、供給業者コード、供給業者名、製品コード、製品名、受注数、供給額、認証コード、振替ポイント数、振替日、振替コード、収支バランス、集金日(発送指示日)、発送可否、発送目(決済日)、決済コード等が情報として記憶されている。具体的には、受発注コードがカa-0005-001、受注日が平成12年5月15日、顧客コードがa-OOO5、顧客名が佐々木太郎、供給業者コードがc-0001、供給業者名が西芝、製品コードがc-0001-03、製品名がノートパソコン、受注数が1台、供給額が20万円、認証コードがab-0005-0002-0001・振替ポイント数が3万点、同じくab-0005-0004-0001・振替ポイント数が3万点、振替日が平成12年5月15日、振替コードがカab-0002-001・カab-0004-001、収支バランスがマイナス14万円、集金目(発送指示日)が平成12年5月18日、発送可否がOK、発送目(決済日)が平成12年5月20日、決済コードがカabc-0002-001・カabc-0004-001となる。
【0062】
(ハ)還元特典ポイント数の出納照合および残高データとしての演算による決済照合は、図9に示すように、決済コード、決済ポイント数、決済日、供給業者コード、供給業者名、振替コード、振替ポイント数、振替日、顧客コード、顧客名、認証コード、認証ポイント数、認証日、協力要請業者コード、協力要請業者名、合計決済済ポイント数、認証ポイント未決済残高、合計振替済ポイント数、振替ポイント未決済残高、合計認証ポイント数、認証ポイント未振替残高等が情報として記憶されている。具体的には、決済コードがカabc-0002-001、決済ポイント数が3万点、また、決済コードがカabc-0004-001、決済ポイント数が3万点、決済日が平成12年5月20日、供給業者コードがc-0001、供給業者名が西芝、振替コードがカab-0002-001、振替ポイント数が3万点、また、振替コードがカab-0004-001・振替ポイント数が3万点、振替日が平成12年5月15目、顧客コードがa-0005、顧客名が佐々木太郎、認証コードがab-0005-0002-0001、ab-OOO6-0003-0001、認証ポイント数が3万点、また、1万点、認証日が平成12年4月21日・協力要請業者コードがb-0002、協力要請業者名が宮内工務店、また、協力要請業者コードがb-0003、協力要請業者名が関口酒店となる。一方、合計決済済ポイント数が8万点、認証ポイント未決済残高が1万点、合計振替済ポイント数が9万点・振替ポイント未決済残高が1万点、合計認証ポイント数が9万点、認証ポイント未振替残高がO点となる。
【0063】
以下に、本発明の実施の形態における顧客参加型生産供給システム運用装置の動作を、図3に示すフローチャートに基づいて説明する。この図3は、顧客の生産供給コストの削減(原価低減)への応募から始まる処理の流れを示している。顧客は、公開されている供給業者の協力要請項目を閲覧し、協力内容と還元特典ポイントを検討し、自分が協力したい項目を選定して応募する(ステップ#1)。応募は、ネットワークを通じて行われる事が望ましいが、電話やファックス、ハガキ等の方法により運用センターに申し込みをする事もできる。あるいは、既にIDカードの発行を受けている場合は、それを提示あるいは読み取り機に読み取らせることによっても応募ができる。電話・ファックス・ハガキ等による申し込みの場合は、センターのオペレーターが入力を行う。
【0064】
顧客は、初回の応募の際に、氏名、住所等の基本的な情報をサーバーに登録し、同時に顧客コードの発行を受ける。顧客は、後日、顧客コードが記載・あるいは記録されたIDカードの発行を受ける場合もある。顧客は、顧客コードの発行を受けた後、引き続き、自分が応募しようとする供給業者名、協力要請項目等の応募に必要な情報をオペレーターに伝達して入力させたり、またはネットワークを介して自ら入力する。この情報は、1-III生産供給コストの削減(原価低減)への応募・審査結果・可否データ記憶手段12により記憶される。
【0065】
サーバー上では、目顧客からの応募データ、供給業者の審査項目・審査基準データに基づいて審査が行われ(ステップ#2)、結果の可否を識別する。その結果に基づいてポイント数の演算を行い、顧客に付与する還元特典ポイントを算出・認証する(ステップ#3)。認証に関する情報は、1-III生産供給コストの削減(原価低減)への応募・審査結果・可否データ記憶手段12により記憶される。還元特典ポイントは、顧客が協力要請企業への現在および将来の協力を約束する事により、協力要請企業から顧客に対して与えられる。顧客は、供給業者に対して現在および将来の協力の約束をする事によって与えられる還元特典ポイントを,供給業者からの現在および将来の製品・サービスの提供に対して使用する事ができる。
【0066】
顧客は、複数の供給業者に対してこの応募・認証を通じての還元特典ポイントの確保の過程を繰り返す事によって、還元特典ポイントを蓄積する事ができる(ステップ#4)。顧客は、自分が蓄積したポイント数を、センターからの郵便・電話・ファックス等による通知によって、あるいはネットワークに接続されている場合はサーバーに直接照会する事によって知る事ができる。
【0067】
顧客は、蓄積した還元特典ポイントを、どの供給業者への製品・サービスの発注に際しても使用できる。顧客から供給業者への発注は、ネットワークや電話・ファックス等を通じてサーバーに対して為される(ステップ#5)。供給業者、供給製品、発注数等の情報が、サーバーで(ロ)全受発注処理経過明細データ記憶手段14により登録され、受発注コードが発行される。
【0068】
サーバーは、この発注日までに顧客が認証を受けていて、かつ、未消化の還元特典ポイントの残高を1-III生産供給コストの削減(原価低減)への応募・審査結果・可否データから自動的に検索し、認証日の古い順に、合計ポイント数が発注額を満たすまで選択し(ステップ#6)、(イ)認証された還元特典ポイントの保管・振替・決済経過データヘ、発注された商品の支払いを担保するために振り替える(ステップ#7)。
【0069】
発注額から、振り替えられた還元特典ポイントの合計を差し引いた金額が顧客からの現金による集金金額となる。顧客は、入金するべき金額を、センターからの通知またはネットワーク上で直接確認する事ができる(ステップ#8)。ポイントの振替は、還元特典ポイントの保管・振替・決済データ記憶手段13に振替日と振替コードが自動的に登録される事によって行われる。
【0070】
顧客からの現金による集金金額が0と確認された場合は、発注目当日に供給業者への発送指示が行われる(ステップ#10)。不足金額がある場合(ステップ#8)は、顧客からの入金があり(ステップ#9)、還元特典ポイント数の合計と、入金額の和が、発注額になった時(ステップ#6)に、発送指示が行われる(ステップ#10)。発送指示は、サーバーからセンターの物流倉庫または供給業者へ、ファックスや電子メール等で伝達される。
【0071】
発送指示と同様の方法により、センターの物流倉庫または供給業者からセンターのサーバーへ出荷報告が入り、(ロ)全受発注処理経過明細データ記憶手段14により発送日が記憶される。この時点で、供給業者に対して、発送された商品代金の支払いが発生する。センターから供給業者の支払は、現金以外ポイントで行われる場合もある。
【0072】
一方で、振り替えられ、発注製品の支払に担保された還元特典ポイントに決済コードを発行する。決済コードが発行されたポイントを顧客に認証付与した供給業者に対しては、この時点でセンターからの請求が発生する(ステップ#11)。この場合、供給業者は、手持ちポイントがあれば、現金以外にポイントで決済を行うこともできる。
【OO73】
最後に、認証された還元特典ポイントの保管・振替・決済データの出納照合および残高確認が、企業別・顧客別に出力されて(ステップ#12)、処理を終了する。
【0074】
以上説明したように、本発明によれば、顧客は多数の供給業者から寄せられた情報を元に、自らが現在又は将来に購入したい製品や、その製品群を有する供給業者を自らの希望に応じて選んで、その供給業者の生産供給コストの削減(原価低減)に協力する事により、顧客が入手する還元特典を介して顧客自身のメリットを図り、一方では供給業者の生産供給コストの削減(原価低減)に寄与して、顧客と供給業者のメリットを同時に達成する事ができる。
【0075】
また、この顧客と供給業者の関係を一対で終わらせず、多数の顧客と多数の供給業者間にまたがって応用できるようにするため、供給業者の生産供給コストの削減(原価低減)に対して顧客の将来における協力の約束があれば、供給業者はその協力の実行以前に還元特典を積極的に付与する事で、顧客は還元特典をいかなる供給業者からの製品入手にも使えるようになり、その活用の幅が広がって総需要が刺激され、供給業者全体の受益に繋げる結果を導く事ができる。
【0076】
つまり、多数の供給業者と協力の約束をして得られた還元特典の和が、一つの供給業者の製品の入手にも活かされるようにして、顧客の選択の幅を広げて相乗効果を実現し、参加する全ての顧客と供給業者にまたがって対応できる顧客参加型生産供給システム運用装置を提供する事ができる。
【0077】
そして、IT技術の有用性をも加味させて、地球社会全体の物価を低減させ、経済全体の効率的な運用に"顧客駆動"という新しい推進力を加える事のできる接続技術も提供して、ムダを出さないモノ創りを進展させ、省エネルギー化・省資源化を可能にする、環境保全型の消費生産活動への経済社会全般の転換に貢献できるのである。
【0078】
これは、本発明に係る顧客参加型生産供給システム運用装置が、雑誌、新聞、ダイレクトメール又はインターネット等の媒体を通じて入手した、供給業者の生産供給体制における製造原価・仕入原価・一般管理費・見込リスク等を含む全ての生産供給コストの削減への顧客向け協力要請情報を元に、顧客が供給業者の生産供給コストの削減への協力を申し出、供給業者が審査の結果それを受け入れる事を認め、供給業者と顧客の双方の協力によって成し得た生産供給コストの削減の成果の一部又は全ての還元を受けて行う顧客の消費活動に際して、顧客が製晶を購入する相手先(供給業者〉に対して、相手先だけでなく、それ以外の複数の供給業者から獲得した還元特典も利用できる購入活動を前提にして行われる生産供給活動において、
1-I・供給業者が生産供給コストの削減を達成するために、顧客へ向けて要請する生産供給コネトの削減への協力要請項目と、その対価として還元する特典を表すポイント(以下、還元特典ポイントという)数の記憶手段、
1-II・供給業者が自らの製品を供給するために示す製品と製品の仕様及び価格(価格に相当する還元特典ポイントの表示を含む)を表わす記憶手段、
1-III・生産供給コストの削減への協力に応募した顧客及び還元特典ポイントを供給する供給業者に関するデータ管理を行うための応募データと還元特典ポイントの提供にっいての審査結果の可否の認証及び還元特典ポイント数のデータ記憶手段と本データを作成するための識別手段と演算手段と制御手段、
1-IV・上記I、II、I I Iに付帯する入力手段、出力手段、印刷手段、表示手段、制御手段、
(イ)認証された還元特典ポイントのデータの推移を示す、保管・振替・決済の結果データの記憶手段、
供給業者が上記1−IIの情報上の製品を上記前提の還元特典ポイントを活用して入手できる旨を雑誌、新聞、ダイレクトメール又はインターネット等の媒体を通じて顧客向けに告知して、
(ロ)その情報を受け取った顧客が発注する製品と供給先を受付け、注文された製品が発送される際に、その決済を、獲得した還元特典ポイントを活用してなすために、上記(1-III)及び(イ)のデータに記憶された認証済の還元特典ポイント数が発注金額に見合う数だけ振替えられ、製品を供給する業者への決済に担保され、ポイント数が不足する場合は顧客から集金して処理される全受発注処理経過明細データ記憶手段、
(ハ)上記(1-1)(1-II)(1-III)(1-IV)(イ)(ロ)間の各種データと各手段を用いて作成されるポイント数の出納照合表及び残高データの記憶手段、
(ニ)顧客名(a)、生産供給コストの削減への協力要請供給会社(b)、認証(ab)、顧客の製品の発注(カa)、製品の供給業者(c)、振替え(カab)、顧客自身からの集金、決済(カabc)、顧客への製品の発送等の業務を行うに際し、上記顧客名(a)、生産供給コストの削減への協力要請供給会社(b)、認証(ab)、振替え(カab)、決済(カabc)及び顧客からの集金・発送の進行過程で必要に応じて入力される情報によって変化する上記(イ)(ロ)(ハ)問の還元特典ポイント数及び顧客からの集金金額の過不足を演算し、ポイントの移動の結果及び認証、振替、決済の情報を自動的に上記全ての記憶保管データから識別して収集・演算をして、その演算結果と識別結果に基づき必要に応じて各記憶保管データを修正する演算手段と識別手段と制御手段、
(ホ)上記認証(ab)、振替え(カab)、決済(カabc)及び顧客からの集金・発送・残高・照合の項目の一定のルールに基づく進行過程を管理する制御手段、入力手段及びこれら(イ)から(ニ)・までの入力手段、出力手段、印刷手段、表示手段、識別手段、演算手段、制御手段を備えた事からもたらされるものである。
【0079】
また、従来の生産供給体制では効率的運用が不可能であった供給業者及び顧客の双方で協力して供給業者の生産供給コストの削減を行う因子と成果配分を協力要請項目と還元特典ポイントに置き換えて、供給業者の協力要請、顧客の協力申し込み、供給業者による審査・認証、センターにおける受付・登録、ポイントの振替え、決済、商品の発送、ポイントの残高等をそれぞれデータ化して保管しながら運用することで従来の生産供給体制になかった相互の協力の価値を創造する事を可能にするコンピュータとソフトウェアとその情報の保管手段と、保管された情報の制御手段と制御を行うための識別手段と、演算手段と、制御結果のデータの表示手段と、出力手段と、印刷手段を備えた事から、供給業者の生産供給コストの削減(原価低減)とその協力に対する対価であるポイントを正確に管理・運用し、消費生産活動の活発化をもたらす事ができる。
【0080】
さらに、1- I、1-IIを(イ)、(ロ)の各データ記憶手段に入力する際、(3-1)あらかじめ用意される、上記1-1の情報(生産供給コストの削減(原価低減D)への協力要請を行う供給業者名(b)と協力要請項目と還元特典ポイント数を表わす基本データ)記憶手段、並びに上記(ロ)においてあらかじめ用意され、顧客の製品の発注を受付ける際に、(3-2)上記1-IIの情報(製品の供給業者(c)、製品名、価格等を表わす基本データ)の記憶手段、上記(3-1)、(3−2)に付帯する入力手段、識別手段、出力手段、印刷手段、制御手段、表示手段を備えた事から、入力作業の簡略化とそのスピードアップを図る事ができる。
【0081】
また、通信回線を介して通じたコンピュータ端末と、顧客・供給業者双方でホストコンピュータヘの情報の入出力ツールとして活用できるネットワーク手段と、出力手段を備えたことから、供給業者と顧客を数多く募集でき、その情報も正確に把握・管理できる。
【OO82】
加えて、顧客が顧客毎に獲得した還元特典ポイントの獲得(応募・認証・振替・決済)経過と還元特典ポイントの残高を示す情報記憶手段を備えた事から、ポイント数の獲得過程と残高を正確に把握・管理できる。
【0083】
また、供給業者が顧客毎に与えた還元特典ポイント(認証・応募・振替・未決済)の経過と還元特典ポイントの残高を示す情報記憶手段を備えた事から、供給業者が与えたポイント数と残高を正確に把握・管理できる。
【0084】
この他、供給業者が顧客に還元する還元特典ポイントの情報記憶手段と・生産供給コストの削減への協力を顧客に求める供給業者の情報記憶手段と、生産供給コストの削減への協力に応じる顧客の情報記憶手段と、顧客毎の応募認証情報記憶手段とを備えている事から、生産供給コストの削減を明らかにして、これに協力する顧客と、その審査を極めて簡単な装置により実現できる。
【0085】
また、供給業者が求める協力要請項目記憶手段を備えているため、生産供給コストの削減の対価である還元特典ポイントを与えるための審査が明確となる。
【0086】
さらに、顧客毎のポイント受払残高情報記憶手段を備えているため、ポイント残高等の把握・管理を正確に行なう事ができる。
【0087】
また、顧客の商品注文記憶手段を備えている事から、商品注文を確実に管理できる。
【0088】
加えて、供給業者の受注・発送・売上情報記憶手段を備えている事から、供給業者側での商品の受注・発送の管理が極めて容易である。
【0089】
また、集金・支払椿報記憶手段を備えている事から、現金の流れを正確に把握・管理できる。
【0090】
この他、顧客毎の応募認証情報記憶手段においては、供給業者が求める協力要請項目と、生産供給コストの削減への協力に応じる顧客の情報を審査検討し、供給業者が顧客に対し、生産供給コストの削減の対価である還元特典ポイントを与えるか否かの決定を行なう事から、生産供給コストの削減の対価である還元特典ポイントを与えるか否かを瞬時の内に正確に決定できる。
【0091】
また、顧客毎のポイント受払残高情報記憶手段は、供給業者が顧客に生産供給コストの削減の対価である還元特典ポイントを与えたとき、ポイントの受払残高を記録したものである事から、ポイントの残高を正確に把握・管理できる。
【0092】
一方、集金・支払情報記憶手段は、顧客毎の商品注文情報、供給業者毎の受注・発送・売上情報、顧客毎の支払情報、顧客毎のポイント受払残高情報を検討し、その経過を記録したものである事から、現金の流れを、製品の受注・発送、ポイント残高に関連して、正確に把握・管理できる。
【0093】
また、生産供給コストの削減を求める供給業者・供給業者が求める協力要請項目等を、雑誌・新聞・ダイレクトメール、またはインターネット等の媒体を通じて知らしめた事から、生産供給コストの削減の内容を顧客に充分に理解させ、これに協力する顧客を広く募ることができる。
【0094】
さらに、生産供給コストの削減の対価である還元特典ポイントを顧客に還元する供給業者が、複数存在する事から、獲得したポイントを広範囲に活用できる。
【0095】
また、顧客は、特定供給業者の、生産供給コストの削減の対価である還元特典ポイントを、他の供給業者に利用できる事から、市場全体の経済活性を実現できる。
【0096】
加えて、供給業者側の情報を入力するコンピュータ端末と、顧客側の情報を入力するコンピュータ端末と、通信回線を介してこれらの情報を管理するホストコンピュータとから成る事から、供給業者と顧客を数多く募集でき、その情報も正確に把握・管理できる。
【0097】
また、雑誌、新聞、ダイレクトメール又はインターネット等の媒体を通じて入手した、供給業者の生産供給体制における製造原価・仕入原価・一般管理費・見込リスク等を含む全ての生産供給コストの削減への顧客向け協力要請情報を元に、顧客が供給業者の生産供給コストの削減への協力を申し出、供給業者が審査の結果それを受け入れる事を認め、生産供給コストの削減の成果の一部又は全てである還元特典の還元を受けて行う顧客の消費活動に際して、顧客が製晶を購入する供給業者だけでなく、それ以外の複数の供給業者から獲得した還元特典も利用できる購入活動を前提にして行われる生産供給活動において利用される顧客参加型生産供給システム運用装置であって、供給業者が生産供給コストの削減を達成するために、顧客へ向けて要請する生産供給コストの削減への協力要請項目、およびその対価である還元特典ポイントを記憶する協力要請項目・還元特典ポイント情報記憶手段と、供給業者が自らの製品を供給するために示す製品、製品の仕様及ぴ価格(価格に相当する還元特典ポイントの表示を含む)を記憶する供給製品情報記憶手段と、生産供給コストの削減への協力に応募した顧客の応募データと還元特典の提供についての審査結果の可否の認証及び還元特典ポイント数の管理を行うための応募・審査結果・可否データ記憶手段と、本データを作成するための識別手段と、演算手段と、制御手段を備えている事から、顧客が入手する還元特典ポイントを介して顧客自身のメリットを図り、同時に供給業者の生産供給コストの削減に寄与し、顧客と供給業者双方のメリットを同時に達成できる。
【0098】
この他、供給業者が、前記1-IIの情報上の製品を還元特典を活用して入手できる旨を雑誌、新聞、ダイレクトメール又はインターネット等の媒体を通じて顧客向けに告知して、その情報を受け取った顧客が発注する製品と供給先を受付け、注文された製品が発送される際に、その決済を、獲得した還元特典ポイントを活用すべく、認証された還元特典ポイントのデータの推移を保管記憶する保管・振替・決済データ記憶手段を含む事から、生産供給コストの削減へ協力する顧客を広く募ると共に、還元特典ポイントを正確に管理できる。
【0099】
また、前記保管・振替・決済データ記憶手段のデータに記憶された認証済の還元特典ポイント数が発注金額に見合う数だけ振替えられ、製品を供給する業者への決済に担保され、ポイント数が不足する場合は顧客から集金して処理される全受発注処理経過明細データ記憶手段を含む事から、還元特典ポイントの振替を正確に行なうと共に、ポイント数が不足する場合の集金を正確に行なう事ができる。
【0100】
さらに、前記協力要請項目・還元特典ポイント情報記憶手段、供給製品情報記憶手段、応募・審査結果・可否データ記憶手段、保管・振替・決済データ記憶手段、全受発注処理経過明細データ記憶手段問の各種データと各手段を用いて作成されるポイントの出納照合表及び残高データを記憶する出納照合・残高データ記憶手段を含む事から、製品の発注に伴う還元特典ポイントの振替、決済、ポイント残高等を正確に管理できる。
【0101】
また、顧客名(a)、生産供給コストの削減への協力要請供給会社(b)、認証(ab)、顧客の製晶の発注(カa)、製品の供給業者(c)、振替え(カab)、顧客自身からの集金、決済(カabc)、顧客への製品の発送、等の業務を行うに際し、上記顧客名(a)、生産供給コストの削減への協力要請供給会社(b)、認証(ab)、振替え(カab)、決済(カabc)及び顧客からの集金・発送の進行過程で必要に応じて入力される情報によって変化する前記保管・振替・決済データ記憶手段、全受発注処理経過明細データ記憶手段、出納照合・残高データ記憶手段間の還元特典ポイント数及び顧客からの集金金額の過不足を演算し、ポイントの移動の結果及び認証、決済の情報を自動的に上記全ての記憶保管データから識別して収集して、その演算結果と識別結果に基づき必要に応じて各記憶保管データを修正する演算手段、識別手段、記憶手段、制御手段を含む事から、還元特典ポイントの算出、振替、決済等を確実に行なう事ができる。
【0102】
加えて、前記認証(ab)、振替え(カab)、決済(カabc)及び顧客からの集金・発送・残高・照合の項目の所定のルールに基づく進行過程を管理する制御手段、識別手段、演算手段、入力手段、出力手段、印刷手段、表示手段を含む事から、製品の発注に伴う現金の流れ、ポイント数を正確に管理できる。
【0103】
また、供給業者が求める協力要請項目には、生産供給コストの削減の対価である還元特典ポイントを与えるための審査項目を含んでいる事から、還元特典ポイントを与えるか否かの判断を正確に行なう事ができる。
【0104】
この他、顧客が、希望する場合には、自らの全てのデータを公開し、このデータを供給業者側が任意に検索して利用する事から、供給業者が提供する製晶に、顧客の意思を明確に反映できる。
【OlO5】
また、顧客が、希望する場合には、自らの全てのデータを公開し、協力したい供給業者は業種、製品群、協力し得る行為の全てのデータを公開し、これらのデータを顧客側、供給業者側が任意に検索して利用する事から、顧客も供給業者の情報を有効に活用できる。
【0106】
さらに、顧客側のデータを、生産供給コストの削減の対価である還元特典ポイントを与えるか否かの審査の参考にした事から、生産供給コストの削減の対価である還元特典ポイントを与えるか否かについて、多面的に判断できる。
【0107】
また、顧客は、所持しているポイントを定められた一定のレートに準じて定数をかければ、現金に換えて受け取ることが可能である事から、ポイントの現金化、ポイントの現金としての活用が可能である。
【0108】
【発明の効果】
この発明によればサーバ装置に登録されかつ顧客コードが発行されている顧客が協力要請企業に応した協力を認証した場合にその協力の対価として還元特典ポイントを求め、その場合前記顧が複数の協力要請企業に対して前記協力を応した場合には各協力要請企業を介して前記顧に付与される前記還元特典ポイントが、その顧客に発行されている顧客コードに対応させたデータとして蓄積され、したがって顧客と供給業者との関係が一対にならず多数の供給業者の間に跨って応用されるその関係は顧客が特典ポイントを、供給業者から製品を購入する場合にも同様となる
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る顧客参加型生産供給システム運用装置を用いた顧客と供給業者の関係、製品の流れを示した概略図である。
【図2】 本発明に係る顧客参加型生産供給システム運用装置の構成を示した概略図である。
【図3】 顧客参加型生産供給システム運用装置において、顧客の原価低減項目への応募から始まる処理の流れを示したフローチャートである。
【図4】 供給業者から顧客への生産供給コストの削減(原価低減)への協力要請項目
と還元特典ポイント情報の具体例を示した説明図である。
【図5】 供給業者が供給する製品情報の具体例を示した説明図である。
【図6】 生産供給コストの削減(原価低減)の協力要請への応募に対する審査基準データの具体例を示した説明図である。
【図7】 生産供給コストの削減(原価低減)の協力要請への応募・認証・振替・決済経過データの具体例を示した説明図である。
【図8】 全発注処理経過明細データの具体例を示した説明図である。
【図9】 還元特典ポイント数の出納照合および残高データの具体例を示した説明図である。
【符号の説明】
10…協力要請項目・還元特典ポイント情報記憶手段11…供給製品情報記憶手段
12…応募・審査結果・可否データ記憶手段13・一保管・振替・決済データ記憶手段
14…全受発注処鯉経過明細データ記憶手段15…出納照合・残高データ記憶手段1
6…還元特典ポイント演算手段17…審査結果可否識別手段18…制御手段19,
19A…入力手段20,20A…出力手段21、21A…印刷手段
Claims (3)
- 顧客参加型生産供給システム運用装置であって、
顧客に協力を要請する協力要請業者と協力要請業者コードとを対応付けて記憶し、顧客に協力を要請するために前記協力要請業者によって予め決定された協力要請項目と協力要請項目コードと当該協力要請項目に応じて予め決定されている還元特典ポイントとを対応付けて記憶し、前記協力要請業者コードと当該協力要請業者コードに紐付いた協力要請業者の要請する協力要請項目に紐付いた協力要請項目コードとを対応付けて記憶する、第1の記憶手段と、
前記協力要請項目コードに対応して予め決定された質問項目と、当該協力要請項目コードに紐付いた還元特典ポイントを付与するか否かについての還元特典ポイント付与基準と、を対応付けて審査基準データとして記憶する第2の記憶手段と、
前記協力要請項目に応募する顧客と顧客コードとを対応付けて記憶する第3の記憶手段と、
前記顧客の前記協力要請項目に対する応募を受け付ける応募受付手段と、
前記応募受付手段によって受け付けられた応募の協力要請項目に紐付いた協力要請項目コードと当該応募を行った顧客に紐付いた顧客コードとを対応付けて記憶する、第4の記憶手段と、
前記顧客が前記協力要請項目に応募する場合に入力される前記質問項目に対する前記顧客による回答を当該顧客に対応付けて記憶する第5の記憶手段と、
前記第2の記憶手段に記憶された審査基準データを参照して、前記顧客が行った前記質問項目に対する回答が前記還元特典ポイント付与基準を満たしているか否かを判断する審査手段と、
前記審査手段によって前記回答が前記還元特典ポイント付与基準を満たしていると判断された場合に、当該満たされた還元特典ポイント付与基準に紐付いた協力要請項目コードに対応する還元特典ポイントを当該回答を行った顧客に付与するために当該還元特典ポイントに認証コードと認証日とを付与して当該還元特典ポイントを認証する認証手段と、
前記認証手段によって認証された還元特典ポイントを付与された顧客の顧客コードと当該認証された還元特典ポイントに紐付く協力要請項目コードと当該協力要請コードに紐付く協力要請業者コードと当該認証された還元特典ポイントと当該認証された還元特典ポイントに付与された認証コードと当該認証された還元特典ポイントに付与された認証日とを対応付けて記憶する第6の記憶手段と、
前記第1乃至6の記憶手段と前記応募受付手段と前記審査手段と前記認証手段とを制御する制御手段と、
を備えた顧客参加型生産供給システム運用装置。 - 顧客に供給商品を供給する供給業者と供給業者コードとを対応付けて記憶し、前記供給商品と商品コードと当該供給商品の価格とを対応付けて記憶し、前記供給業者コードと当該供給者コードに紐付いた供給業者の供給する供給商品に紐付いた商品コードとを対応付けて記憶する、第7の記憶手段と、
前記供給業者が供給する前記供給商品を購入するために顧客が発注した発注情報を受け付ける受注手段と、
前記受注手段によって受け付けた前記発注情報を、受発注コード、受注日、当該受注情報を発注した顧客に紐付いた顧客コード、当該供給商品を提供する供給業者に紐付いた供給業者コード、当該供給商品に紐付いた商品コード、当該供給商品の受注数、(当該供給商品の価格×当該受注数)で求められる当該供給商品の供給額、としてそれぞれを対応させて記憶する第8の記憶手段と、
前記受発注コードに紐付く顧客コードを有するとともに当該受発注コードに紐付く受注日以前の日付である認証日を有する前記第6の記憶手段に記憶された認証された還元特典ポイントを検索し、当該検索された還元特典ポイントの値の合計値が前記第8の記憶手段 に記憶された当該受発注コードに紐付いた供給額を満たすように当該検索された還元特典ポイントを選択し、当該供給額から当該選択された還元特典ポイントの値の合計値を減算して当該顧客コードに紐付く顧客から集金すべき集金金額を算出し、当該選択された還元特典ポイントが振替えられたものとして当該選択された還元特典ポイントに紐付いた認証コードに対して振替コードとを付与する還元特典ポイント振替手段と、をさらに備え、
前記第8の記憶手段は、前記還元特典ポイント振替手段によって振替えられた還元特典ポイントに紐付いた認証コードと当該認証コードに付与された振替コードとを対応付けて記憶し、前記求められた集金金額と顧客コードと対応付けて記憶し、
前記制御手段は、前記第6乃至8の記憶手段と前記受注手段と前記還元特典ポイント振替手段とを制御する
請求項1に記載の顧客参加型生産供給システム運用装置。 - 請求項2に記載の前記顧客参加型生産供給システム運用装置と、
当該顧客参加型生産供給システム運用装置に接続された、前記供給業者用の端末及び/又は前記顧客用の端末と、
を備えた顧客参加型生産供給システム。
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