JP4160273B2 - 粉末化粧料及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は粉末化粧料及びその製造方法、特に感触、化粧持続効果及び経済性に優れ、水使用可能な粉末化粧料とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
パウダリーファンデーションに代表される粉末化粧料は従来、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー、リボンブレンダー、ニーダー等の攪拌混合機を用いて、粉末成分と結合剤としての油相成分や界面活性剤等を混合し、パルペライザー等の粉砕機にて粉砕した後、金属や樹皮製の中皿に充填、あるいはさらに乾式プレス成型をして製造されてきた。
【0003】
近年、粉末化粧料においては、使用感などの実用特性を改善すべく種々の製造方法や成型法が開発されている。例えば、化粧料基剤にアルコール等の溶媒を添加してスラリーとし、ついでそのスラリーを容器に充填した後、前記溶媒を真空吸引により除去する化粧料の充填固化方法(特許第1556592号)が提案されている。
【0004】
また、主にパウダリーファンデーションにおいて、汗や皮脂に対する化粧持ちの向上や水使用を可能にする目的で粉体表面を疎水化処理した粉体を配合することで、夏用の両用ファンデーションが製造されてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記両用ファンデーションにおいては、あらかじめ粉体表面をシリコーン等で疎水化処理された粉体を用いているが、この場合ファンデーション製造工程以外に、あらかじめ粉体の疎水化処理が必要となり、時間や経済性の点で欠点があった。
【0006】
本発明は、前記従来技術に鑑みなされたものであり、その目的は、感触、化粧持続効果、経済性に優れしかも水使用可能な粉末化粧料及びその製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような現状がある中で、本発明者らは、従来、その被膜形成能から、化粧持ち向上や二次付着の防止を目的としてリキッドファンデーションに代表される液状化粧料中に主に配合されてきた粉末成分分散時に用いる溶媒に可溶な樹脂化合物と粉末成分を、樹脂化合物が溶解する溶媒中で湿式分散機により、分散混合したところ、粉体表面に樹脂化合物が吸着し、粉体表面の疎水化が可能であることが思いがけず見出された。
【0008】
そこで、本発明者らは、粉末成分と結合剤の油性成分とを溶媒中で混合してスラリーとする工程を少なくとも含む湿式分散機を用いた粉末化粧料の製造方法において、上記の樹脂化合物を用いた粉体表面疎水化工程を導入することで得られた粉末化粧料は、粉末表面をあらかじめ疎水化処理した粉体を用いた従来の両用の粉末化粧料と比較して、同じように汗や皮脂に対する化粧持ちに優れ、水使用可能であるばかりでなく、ツルツルした独特の感触が得られ、しかも経済的なメリットもあることが見出されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち本発明の粉末化粧料の製造方法は、湿式分散機として、媒体撹拌ミルを用いて粉末成分と結合剤としての油相成分を溶媒中で混合してスラリーとするスラリー工程を少なくとも含む粉末化粧料の製造工程において、該スラリー工程時に樹脂化合物を配合し、粉末の疎水化処理を行うことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の粉末化粧料の製造方法においては、上記化粧料全量中、(A)粉末成分60〜97重量%、(B)粉末成分分散時に用いる溶媒に可溶な樹脂化合物1〜20重量%、(C)油性成分2〜30重量%の配合比率を有し、かつ(B)成分によって(A)成分が工程中で疎水化処理されることが好適である。
また、上記方法においては、(B)粉末成分分散時に用いる溶媒に可溶な樹脂化合物が、有機ケイ素系樹脂化合物であることが好適である。
【0011】
本発明の粉末化粧料は、湿式分散機として、媒体撹拌ミルを用いて粉末成分と結合剤としての油相成分を溶媒中で混合してスラリーとするスラリー工程を少なくとも含む粉末化粧料の製造工程において、該スラリー工程時に粉末成分分散時に用いる溶媒に可溶な樹脂化合物を配合し、粉末の疎水化処理を行うことにより得られることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の粉末化粧料においては、上記化粧料全量中、(A)粉末成分60〜97重量%、(B)粉末成分分散時に用いる溶媒に可溶な樹脂化合物1〜20重量%、(C)油性成分2〜30重量%の配合比率を有し、かつ(B)成分によって(A)成分が工程中で疎水化処理されて得られることが好適である。
また、上記化粧料においては、(B)粉末成分分散時に用いる溶媒に可溶な樹脂化合物が、有機ケイ素系樹脂化合物であることが好適である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について詳述する。
本発明は、湿式分散機として、媒体撹拌ミルを用いて粉末成分と結合剤としての油相成分を溶媒中で混合してスラリーとするスラリー工程を少なくとも含む粉末化粧料の製造工程において、該スラリー工程時に用いる溶媒に可溶な樹脂化合物を配合し、疎水化処理を行う点に特徴がある。
【0014】
粉末成分
用いる粉末成分としては、一般に化粧料に用いられ得るものであれば特に限定されるものではない。具体的な化粧料粉体の例としては、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、フッ素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウムなど)、窒化ホウ素等の無機粉末;PMMA、シリコーン樹脂パウダー、シリコーンゴムパウダー、ナイロンパウダー、シルクパウダー、ウールパウダー、ウレタンパウダー等の有機粉末;二酸化チタン、酸化亜鉛等の無機白色系顔料;酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等の無機赤色系顔料;γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料;黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料;黒酸化鉄、カーボンブラック、低次酸化チタン等の無機黒色系顔料;マンゴバイオレット、バルトバイオレット等の無機紫色系顔料;酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等の無機緑色系顔料;群青、紺青等の無機青色系顔料;酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等の無機パール顔料;アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等の金属粉末顔料;赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、青色404号等の有機顔料;赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号、青色1号等のジルコニウムレーキ、バリウムレーキ、アルミニウムレーキ等の有機レーキ顔料;クロロフィル、β−カロチン等の天然色素等が挙げられる。また、本発明は、工程中で疎水化処理が可能であるが、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて表面撥水処理した粉体を用いてもよい。表面撥水処理の例としては、シリコーン、高級脂肪酸、高級アルコール、脂肪酸エステル、金属石鹸、アミノ酸、アルキルフォスフェート、カチオン界面活性剤、パーフルオロアルキルリン酸、デキストリン脂肪酸エステル等による処理が挙げられる。
【0015】
なお、本発明において粉末成分の配合量は、好ましくは60〜97重量%であり、より好ましくは、65〜90重量%である。
【0016】
樹脂化合物
本発明で用いられる樹脂化合物としては化粧品用途のものであれば特に制限はないが、例えば、アクリル系樹脂化合物、スチレン系樹脂化合物、有機ケイ素系樹脂化合物、メタクリル系樹脂化合物等が挙げられるが、中でも有機ケイ素系樹脂化合物が好ましく、その中でもトリメチルシロキシケイ酸、フッ素変性シリコーン樹脂、アクリルシリコーン共重合体などがより好ましい。トリメチルシロキシケイ酸としては、分子量1500〜10万のものが用いられるが、なかでも分子量3000〜6000のものが好ましく用いられる。
【0017】
なお、本発明において樹脂化合物の配合量は、好ましくは、1〜20重量%であり、より好ましくは、5〜15重量%であり、さらに好ましくは5〜10重量%である。樹脂化合物の配合量が1重量%以下では、十分な粉末の表面疎水化が実現できず、化粧持ち、水使用およびツルツルした使用性の点で満足するものが得られなかった。また、樹脂化合物の配合量が30重量%を超えてもさらに疎水性が向上されるものではなく不経済であり、使用感がべたつく場合もある。
【0018】
油性成分
本発明に用いられる油性成分としては、一般に化粧料に用いられ得るものであれば特に限定されるものではない。具体的には、ジメチルポリシロキサン、環状ジメチルポリシロキサンの他、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油、スクワラン、流動パラフィン、軽質イソパラフィン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、オゾケライト、セレシン等の各種炭化水素油、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、ベヘン酸等の高級脂肪酸、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、バチルアルコール等の高級アルコール、セチル−2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、2−オクチルドデシルミリステート、ネオペンチルグリコール−2−エチルヘキサノエート、トリオクタン酸グリセリド、2−オクチルドデシルオレート、イソプロピルミリステート、ミリスチルミリステート、トリイソステアリン酸グリセリド、トリオレイン酸グリセリド、トリヤシ油脂肪酸グリセリド等のエステル類、オリーブ油、アボガド油、ホホバ油、ヒマワリ油、サフラワー油、椿油、シア脂、マカデミアナッツ油、ミンク油、ラノリン、酢酸ラノリン、液状ラノリン、ヒマシ油等の油脂、モクロウ等のロウ類、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロカーボン等のフッ素系油分などが挙げられる。油性成分は、1種または2種以上を用いることができる。
【0019】
なお、本発明において油性成分の配合量は好ましくは3〜30重量%であり、より好ましくは7〜20重量%である。
【0020】
その他の成分
また、本発明において、界面活性剤、分散剤、安定化剤、着色剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、香料等も本発明の目的を達する範囲内で適宜配合することが出来る。
【0021】
溶媒
本発明で用いる溶媒としては、用いる樹脂化合物が溶解するものであれば特に制限はないが、具体的にはメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、ベンゼン、トルエン、シリコーン油等が挙げられるが、実使用を考えるとエタノール、イソプロピルアルコールが好ましい。
【0023】
本発明で用いる湿式分散機としては、サンドグラインダーミル、ビーズミル、ボールミルなどの媒体攪拌ミルなどが例示されるが、分散機としては粉末成分の凝集を解いて、一次粒子に近い状態まで分散させ、油性成分を粉体表面に均一に付着させ得るものであればとくに制限なく使用することができる。中でも、分散力が比較的強い、バスケットミルなどのバッチ式ビーズミル、横型・縦型・アニュラー型の連続式ビーズミル、などの媒体攪拌ミルが特に好ましく用いられる。
【0024】
媒体攪拌ミルで用いられるビーズ、サンド、ボールなどの媒体の材質はガラス、アルミナ、ジルコニア、チタン、スチールなどが用いられるが、特にジルコニアが好ましい。また、ビーズミルの場合、その大きさとしては、本発明では直径1〜10mm程度のものが好ましく、3〜5mmのものがより好ましい。また媒体攪拌ミルにて粉末を分散する前にホモミキサーやホモジナイザーなどの通常の粉末分散工程で用いられている粉末をある程度解砕する能力を有する分散機などで一次処理することが望ましい。それは、一次処理にて凝集状態にある粒子を解砕することで、その後の二次処理である媒体攪拌ミルでの解砕、分散に要する負荷を低減し、効率的に粉末を解砕、及び分散できるからである。
【0025】
製造方法
本発明では、溶媒中における粉体成分と、樹脂化合物との混合を上述の湿式分散機を用いて行って、粉末成分の凝集粒子を砕いて一次粒子に近い状態で疎水化処理を行う。つぎに油性成分を配合し、スラリーとすることにより一次粒子に近い状態の疎水化粉末に油性成分を均一に付着させることができる。
【0026】
したがって、疎水化処理を行いながら粉末化粧料の製造が可能なため、時間や経済性において有利である。
【0027】
また上述のようにして疎水化された粉体成分と油性成分を溶媒中で混合してスラリーとした後、該スラリーから溶媒を蒸留、揮発等の常法により除去した後、金属や樹脂製の中皿などの容器内に充填して粉末化粧料を得ることができる。
【0028】
あるいは、上記スラリーから溶媒を除去し、金属や樹脂製の中皿などの容器内に充填した後、乾式プレス成型を行ってもよい。乾式プレス成型は常法により行うことができる。また、スラリーから溶媒を除去した後、粉砕工程をさらに設けてもよい。
【0029】
あるいは、上記スラリーを金属や樹脂製の中皿などの容器内に充填した後、吸引プレス成型を行ってもよい。吸引プレス成型は常法により行うことができる。
【0030】
用途
本発明の粉末化粧料は、例えば、ファンデーション、アイシャドウ、チークカラー、ボディーパウダー、パヒュームパウダー、ベビーパウダー、フェースパウダー等が適用される。
【0031】
【実施例】
以下に具体例を挙げて本発明を説明するが、この実施例により、本発明の技術的範囲は限定されない。なお、配合量は特に指定のない限り、重量%で示す。実施例に先だって、試験方法及び試験の評価基準を示す。
【0032】
<実用特性評価>
20名の女性パネラーに試料を塗布し、化粧持ち、つるつる感について評価した。
[評価]
◎ : 17名以上が良いと回答
○ : 12名〜16名が良いと回答
△ : 9名〜11名が良いと回答
× : 5名〜8名が良いと回答
××: 4名以下が良いと回答
【0033】
<疎水性試験>
製品製造工程中の粉末成分と有機性ケイ素系樹脂化合物を溶媒中にて分散・混合した後、得られたスラリーの一部を取り出し、ろ過・エタノール洗浄・乾燥を行い、得られた粉体を、ビーカー中の水に表面に乗せ、攪拌して粉末が水中に分散するか否かで疎水性を判断した。
【0034】
<水使用試験>
水使用が可能であるかどうかについては、適量の水を吸わせたパウダリーファンデーション用のスポンジを用いて、適量取り、肌に塗布して判断した。
【0035】
実施例1、比較例1 ファンデーション
実施例1では下記表1に示す処方中の粉末成分と樹脂化合物をエタノール溶媒中にて、ジルコニアビーズを内蔵したサンドグラインダーミルを用いて15分間分散・混合させた後、残りの油相成分を添加し、さらにアニュラー型の連続式ビーズミルを用いて、15分間分散・混合し、得られたスラリーを容器(樹脂製中皿)内に充填し、公知の方法で吸引プレス成型した。
一方、比較例1は、樹脂化合物を用いずに、実施例1と同様に製造した。
【0036】
【表1】
【0037】
表1の結果より、本発明の粉末化粧料は、化粧持ちに優れ、つるつる感においても優れていることがわかる。さらに疎水性試験や水使用試験においても問題がないことがわかる。これは、粉体が疎水化処理されていることを示している。
【0038】
これに対して、粉末の疎水化処理をしない比較例1の粉末化粧料は、化粧持ちにやや劣り、つるつる感に劣ることがわかる。また、疎水性試験においては、水中に分散してしまい、水使用試験においてはケーキングをおこし使用できなかった。
【0039】
樹脂化合物の配合量
つぎに、本発明者らは、樹脂化合物の配合量の検討を行った。試験例1〜4では、表2に示す処方で、実施例1と同様の方法で製品を得た。
【0040】
【表2】
【0041】
試験例1は、本発明の粉末化粧料の特徴であるつるつる感にやや劣っていた。また、疎水性試験及び水使用においてやや問題があることがわかる。樹脂化合物(トリメチルシロキシケイ酸)の量が少ないので、粉末の疎水化処理が不完全であると考えられる。
【0042】
試験例2〜4はいずれも、化粧持ち、つるつる感、疎水性試験、水使用試験において問題なかったが、試験例3と試験例4を比較した場合、性能面で大きな違いはなく、有機ケイ素系樹脂化合物は比較的高価なため、試験例7は非常に不経済であると考えられる。したがって樹脂化合物の配合量は、1〜20重量%が好ましいといえる。
【0043】
また、特に有機ケイ素系樹脂化合物の経済性を考慮するならば、有機ケイ素系樹脂化合物の配合量は、5〜15重量%がより好ましく、5〜10重量%がさらに好ましいことがわかる。
【0044】
実施例2 おしろい
実施例2では下記表3に示す処方中の粉末成分と有機ケイ素系樹脂化合物をエタノール溶媒中にて、ホモミキサーを用いて9000rpmで15分間分散・混合させた後、残りの油相成分を添加し、さらにサンドグラインダーミルを用いて、15分間分散・混合し、得られたスラリーを蒸発乾固させ、その後得られた粉末をパルペライザーで一度粉砕して、容器にパウダー状で充填した。
【0045】
【表3】
【0046】
実施例3 フェースパウダー
実施例3では下記表4に示す処方中の粉末成分と有機ケイ素系樹脂化合物をエタノール溶媒中にて、ホモミキサーを用いて9000rpmで15分間分散・混合させた後、残りの油相成分を添加し、さらにアニュラー型の連続式ビーズミルを用いて、15分間分散・混合し、得られたスラリーを蒸発乾固させ、その後得られた粉末をパルペライザーで一度粉砕して、容器にパウダー状で充填した。
【0047】
【表4】
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、湿式分散機を用いた粉末化粧料の製造工程中において、溶媒中で表面未処理粉体分散時に、溶媒に可溶な樹脂化合物を配合し、粉末の疎水化処理をすることで、感触、化粧持続効果、経済性に優れしかも水使用可能な粉末化粧料を提供することができる。
Claims (6)
- 湿式分散機として、媒体撹拌ミルを用いて粉末成分と結合剤としての油相成分を溶媒中で混合してスラリーとするスラリー工程を少なくとも含む粉末化粧料の製造工程において、粉末成分分散時に用いる溶媒に可溶な樹脂化合物を該スラリー工程時に配合し、粉末の疎水化処理を行うことを特徴とする粉末化粧料の製造方法。
- 請求項1記載の方法において、
(A)粉末成分60〜97重量%、
(B)粉末成分分散時に用いる溶媒に可溶な樹脂化合物1〜20重量%、
(C)油性成分2〜30重量%の配合比率を有し、かつ(B)成分によって(A)成分が工程中で疎水化処理し得ることを特徴とする粉末化粧料の製造方法。 - 請求項1または2記載の方法において、(B)粉末成分分散時に用いる溶媒に可溶な樹脂化合物が、有機ケイ素系樹脂化合物であることを特徴とする粉末化粧料の製造方法。
- 湿式分散機として、媒体撹拌ミルを用いて粉末成分と結合剤としての油相成分を溶媒中で混合してスラリーとするスラリー工程を少なくとも含む粉末化粧料の製造工程において、該スラリー工程時に用いる溶媒に可溶な樹脂化合物を配合し、粉末の疎水化処理を行うことにより得られることを特徴とする粉末化粧料。
- 請求項4記載の方法において、
(A)粉末成分60〜97重量%、
(B)粉末成分分散時に用いる溶媒に可溶な樹脂化合物1〜20重量%、
(C)油性成分2〜30重量%の配合比率を有し、かつ(B)成分によって(A)成分が工程中で疎水化処理されることにより得られることを特徴とする粉末化粧料。 - 請求項4または5記載の化粧料において、(B)粉末成分分散時に用いる溶媒に可溶な樹脂化合物が、有機ケイ素系樹脂化合物であることを特徴とする粉末化粧料。
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