JP4158620B2 - チルトステアリング装置とこれに用いる固定ブラケット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、チルトステアリング装置とこれに用いる固定ブラケットに関する。
【0002】
【従来の技術】
チルトステアリング装置は、その一端にステアリングホイール(ハンドル)が取り付けられたステアリングシャフト及びこのステアリングシャフトを回動自在に支持する円筒形状のステアリングコラムが、チルト機構の中心軸であるチルト軸回りに回動することにより、ステアリングホイールの位置や角度を調整可能とするものである。
【0003】
従来のチルトステアリング装置では、ステアリングコラム側に固定されたコラムブラケットと、車体側に固定された固定ブラケットとを有しており、これらのブラケットを介して、ステアリングコラムが車体に取り付けられている。コラムブラケットは、ステアリングコラムのアッパ側(ステアリングホイール側)に溶接されるアッパコラムブラケットと、ロア側に溶接されるロアコラムブラケットという二部材から成る。一方、固定ブラケットも、アッパ側に位置するアッパ固定ブラケットと、ロア側に位置するロア固定ブラケットの二部材から成る。
【0004】
このうちアッパコラムブラケットは、チルト機構の回動をロックする締付ボルトを挿通するためのコラム側ロックボルト挿入孔を有しており、この締付ボルトは、車体側に固定されたアッパ固定ブラケットに設けられた固定ブラケット側ロックボルト挿入孔にも挿通される。通常、この固定ブラケット側ロックボルト挿入孔は円弧状の孔である案内孔となっており、チルト機構の回動を案内する。即ち、締付ボルトを緩めた状態で当該締付ボルトをこの案内孔に沿って移動させることができる。そして、別途設けられたチルトレバーを操作して締付ボルトを締め付けて、チルト機構の回動をロックする。
一方、ロアコラムブラケットには、チルト機構の回動中心軸であるチルト軸を挿通するためのチルト軸孔を有している。このチルト軸は、車体側に固定されたロア固定ブラケットに設けられた固定ブラケット側のチルト軸孔にも挿通しており、このチルト軸を中心として、ステアリングシャフト及びこれを収容する円筒形のステアリングコラムが回動するようになっている。また、かかる従来のチルトステアリング装置では、いわゆる二次衝突時における衝突エネルギーを吸収するため、二次衝突時に固定ブラケットが車体から離脱する離脱機構を有するものもある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−362380号公報(第2−4頁、第1−3図、第11図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のチルトステアリング装置における固定ブラケットは、アッパ側に位置するアッパ固定ブラケットと、ロア側に位置するロア固定ブラケットとは別個の部材であるため、両者間の相対的位置関係にズレが生じやすい。しかも、両ブラケットともに別個の二部材から成るものであるため、溶接部分が多くなり溶接コストが過大であり、又、溶接歪みも過大となるため寸法精度が充分ではなかった。
【0007】
また、従来のチルトステアリング装置におけるコラムブラケットでは、アッパ側に位置するアッパコラムブラケットと、ロア側に位置するロアコラムブラケットとが別体とされ、それぞれが別々にステアリングコラムに溶接されている。そのため、コラムブラケットの寸法精度や位置度、平行度の確保が困難となる問題があった。特に、アッパコラムブラケットに設けられたロックボルト挿入孔と、ロアコラムブラケットに設けられたチルト軸孔という2つの孔のピッチ(間隔)距離の寸法精度や位置度、平行度(2つの孔の軸孔相互間の平行度)の確保が困難であった。また、アッパコラムブラケットとロアコラムブラケットのそれぞれがステアリングコラムに溶接されるため溶接部分が多くなり、溶接歪が過大となって寸法精度を更に悪化させていた。更に、溶接部分が多く且つ前記2つの孔間のピッチ距離を正確に調整しながら溶接する必要があることから、溶接コストが極めて高くなるという問題もあった。したがって、これら従来の固定ブラケット及び従来のコラムブラケットを用いたチルトステアリング装置では、両者の欠点が相乗的に作用し、寸法精度が悪く且つ高コストとなっていた。
【0008】
本発明は、以上のような状況に鑑みなされたものであって、低コスト化が可能で寸法精度の高いチルトステアリング装置用固定ブラケット及びチルトステアリング装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、本発明では、車体に取り付け可能な基体部と、チルト機構の回動中心軸であるチルト軸を挿通するための固定ブラケット側チルト軸孔を有するロア側板部と、チルト機構の回動をロックする締付ボルトを挿通するための固定ブラケット側ロックボルト挿入孔を有するアッパ側板部と、を一体物の状態で備えているチルトステアリング装置の固定ブラケットにおいて、当該固定ブラケットは、板材よりなる一つの素材から打ち抜いた部材を曲げ加工することにより形成されており、前記基体部は、略平板状の基板部と、この基板部のロア側の端辺全域を折り返すことで形成されるとともに前記基板部に対して略平行に対向する板状のロア側折り返し部と、前記基板部のアッパ側の端辺全域を折り返すことで形成されるとともに前記基板部に対して略平行に対向する板状のアッパ側折り返し部とを有していることを特徴とするチルトステアリング装置の固定ブラケットとしている。
【0010】
このようにすると、従来、アッパ固定ブラケットとロア固定ブラケットという二部材であったものを一体物としたので、寸法精度が高まるとともに、溶接部分の無い固定ブラケット部材とすることができる。また、この固定ブラケットは、固定ブラケット側チルト軸孔及び固定ブラケット用ロックボルト挿入孔を有しているので、チルトステアリング装置用の固定ブラケットとなる。
【0011】
また、固定ブラケットを、板材よりなる一つの素材から打ち抜いた部材を曲げ加工することにより形成したので、固定ブラケットの作製が極めて容易となる。
【0012】
更に、前記基体部は、略平板状の基板部と、この基板部のロア側の端辺全域を折り返すことで形成されるとともに前記基板部に対して略平行に対向する板状のロア側折り返し部と、前記基板部のアッパ側の端辺全域を折り返すことで形成されるとともに前記基板部に対して略平行に対向する板状のアッパ側折り返し部とを有する構成としたので、これら折り返し部により、板材よりなる基体部の剛性が向上する。
【0013】
また、前記基体部は、車体に離脱可能に取り付けうる構造を有するとともに、この基体部を車体に締結するボルトの締付け軸力を略一定に保つ板ばね部を有しており、前記板ばね部は、前記ボルトが締結されたときに当該ボルトの頭部が当接するように、前記基体部を塑性変形させることによって円弧状に突出形成された凸部であるといった構成の固定ブラケットとしてもよい。この場合、基体部が車体に離脱可能に取り付けられているので、二次衝突時に離脱する衝撃吸収ステアリング装置の固定ブラケットとすることができる。さらに、車体に締結するボルトの締付け軸力を略一定に保つ板ばね部を有するので、当該離脱時に必要な応力(離脱応力)を安定化することができる。
【0014】
そして、本発明のチルトステアリング装置は、一端にステアリングホイールを有するステアリングシャフトと、このシャフトを回動自在に支持するステアリングコラムと、このコラムに固定されたコラムブラケットと、車体側に固定された前記各発明の固定ブラケットと、この固定ブラケットに対して前記コラムブラケットを上下揺動自在に連結してなるチルト機構とを備えることを特徴とするチルトステアリング装置としている。
【0015】
このチルトステアリング装置において、前記コラムブラケットは、前記ステアリングコラムが固定されるブラケット本体と、チルト機構の回動中心軸であるチルト軸を挿通するためのコラム側チルト軸孔を有するロアコラムブラケット部と、チルト機構の回動をロックする締付ボルトを挿通するためのコラム側ロックボルト挿入孔を有するアッパコラムブラケット部と、を一体物の状態で備えている構成としてもよい。このようにすると、従来、アッパコラムブラケットとロアコラムブラケットとの二部材であったコラムブラケットが一体物となるので、寸法精度が高まるとともに、溶接部分を減らすことができる。そして、この一体物のコラムブラケットと、前記一体物の固定ブラケットとを組み合わせることにより、寸法精度向上の効果や溶接削減の効果が相乗的に高まることとなる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るチルトステアリング装置1の概略構成を示す側面図である。図1に示すように、このチルトステアリング装置1は、ステアリングシャフト2(図1において特に簡略化して一本線で示す)と、このステアリングシャフト2の一端に取り付けられたステアリングホイール3(図1において特に簡略化して三角形で示す)とを有している。ステアリングシャフト2は、円筒形のステアリングコラム4により同軸状態で覆われており、ステアリングコラム4はステアリングシャフト2を回動自在に支持する。したがって、ステアリングホイール3とステアリングシャフト2とは、ステアリングシャフト2の中心軸回りに一体回転が可能となっている。ステアリングシャフト2の他端5には、ステアリングシャフト2と一体回転可能に連結される中間軸(図示しない)が連結されている。ステアリングホイール3を回すと、この回転力がステアリングシャフト2及びこの中間軸を介して、ピニオンやラック軸等を含む舵取機構(図示しない)に伝達され、車輪を操向することが可能である。
【0017】
そして、図1の矢印で示すように、このチルトステアリング装置1は、後述する固定ブラケット側チルト軸孔15aやコラム側チルト軸孔21(図1において固定ブラケット側チルト軸孔15aと重なっている)に挿通されるチルト軸(図示省略)を中心としてステアリングシャフト2及びステアリングホイール3が回動するチルト機構を有する。つまり、車体50側に固定された固定ブラケット7に対してコラムブラケット6が上下揺動自在に連結している。このステアリングコラム4の外側に、コラムブラケット6が外嵌固定されている。
【0018】
車体50(図1において一点鎖線で示す)には、固定ブラケット7が離脱可能に取り付けられている。図2は、この固定ブラケット7の斜視図である。
固定ブラケット7は、車体50に取り付け可能な基体部60を有する。この基体部60は、平板状で略長方形の基板部8と、この基板部8の略長方形の四辺のうち一方の(ロア側の)短辺から上側に折り返されつつ基板部8と平行に延びるロア側折り返し部9と、この基板部8の略長方形の四辺のうち他方の(アッパ側の)短辺から上側に折り返されつつ基板部8と平行に延びるアッパ側折り返し部10とからなる。
さらに、固定ブラケット7は、基板部8の略長方形の四辺のうち両長辺のアッパ側寄りの部分から基板部8と垂直で下側に延びる2枚の舌片であって、基板部8のアッパ側で互いに対向するアッパ側板部14と、同じく基板部8の両長辺のロア側寄りの部分から基板部8と垂直で下側に延びる2枚の舌片であって、基板部8のロア側で互いに対向するロア側板部15を有する。
アッパ側板部14の対向する2枚の舌片のそれぞれには、チルト機構の回動をロックする締付ボルトを挿通するための固定ブラケット側ロックボルト挿入孔14aが設けられている。本実施形態では、この固定ブラケット側ロックボルト挿入孔14aは、チルト機構の回動を案内する円弧形状の案内孔となっている。また、ロア側板部15の2枚の舌片のそれぞれには、チルト機構の回動中心軸であるチルト軸を挿通するための固定ブラケット側チルト軸孔15aが設けられている。対向する2枚の舌片のそれぞれに設けられた二つの固定ブラケット側チルト軸孔15aは同一軸線上とされている。
【0019】
この固定ブラケット7は、板材よりなる一つの素材を図3のような形状に打ち抜いた後、これを塑性加工で曲げ変形させることにより成形されたものである。即ち図3は、この打ち抜き材であり、固定ブラケット7の前身である展開平面材7tである。この展開平面材7tを図3に示す破線にて折り曲げることにより、固定ブラケット7が成形されている。なお、図3では、理解を容易とするため、固定ブラケット7に折り曲げ成形後の各部符号を付している。
【0020】
図2に示すように、アッパ側折り返し部10は、基板部8と隙間を介して対向する中央部10aと、この中央部10aの両側縁から段差を経て中央部10aと平行な向きに延びる平面部であって、かかる段差の分だけ中央部10aよりも上側に位置する両翼部10bを有する。ロア側折り返し部9の平面部の上面と、両翼部10bの上面とは略同一平面上にある(図1参照)。
【0021】
アッパ側折り返し部10の両側の2つの両翼部10bのそれぞれは、両翼部10bのアッパ側縁からロア側に向かって延び且つアッパ側に開放するアッパ側切欠11を有する。また、ロア側折り返し部9は、ロア側折り返し部9のアッパ側縁からロア側に向かって延び且つアッパ側に開放するロア側切欠12を両側2カ所に有する。そして、これらのアッパ側切欠11及びロア側切欠12にボルト(図示省略)を挿通し、かつこのボルトとの間に適宜樹脂カプセル(図示省略)等を介して車体50にボルト止めすることにより、固定ブラケット7が車体50に取り付けられている。アッパ側切欠11及びロア側切欠12はアッパ側に開放しているので、二次衝突時に作用する力によって、固定ブラケット7が車体50に対してロア側(車体50の前方側)に相対移動しつつ車体50から離脱することが可能となっている。
【0022】
ロア側切欠12と固定ブラケット側チルト軸孔15aとの軸方向(チルトステアリング装置1に装着された場合におけるステアリングシャフト2の軸方向)の位置は略同一とされ、ロア側切欠12がロア側板部15の上方に位置している。また、アッパ側切欠11と固定ブラケット側ロックボルト挿入孔14aとの軸方向位置が略同一とされ、アッパ側切欠11が固定ブラケット側ロックボルト挿入孔14aの上方に位置している。かかる構成を板材から成型できたのは、ロア側折り返し部9及びアッパ側折り返し部10を展開平面材7tから180度折り曲げて成型したからである
【0023】
一方、チルトステアリング装置1のステアリングコラム4には、コラムブラケット6が外嵌固定されている。図4は、このコラムブラケット6の斜視図であり、図5はコラムブラケット6の平面図である。図4に示すように、このコラムブラケット6は、その長手方向中央部分に、ステアリングコラム4が固定されるブラケット本体hを有する。本実施形態では、ブラケット本体hはパイプ形状のパイプ状部6aとされている。そして、コラムブラケット6の一端側の部分は、パイプ状部6a一端からその軸方向に沿って突出するロアコラムブラケット部6bである。また、コラムブラケット6の他端側の部分は、パイプ状部6aの他端から外側に張り出しつつ折れ曲がって延びるアッパコラムブラケット部6cである。パイプ状部6aの内周面の内径は、ステアリングコラム4の外周面の外径とほぼ同一の径となっている。このように、ブラケット本体hであるパイプ状部6aは、ステアリングコラム4の外周面にほぼ適合する内空断面を有しており、このパイプ状部6aがステアリングコラム4に外嵌固定されている。
【0024】
図4に示すように、ロアコラムブラケット部6bは、コラムブラケット6の一端から軸方向に沿って突出する2つの舌片部20より成る。この2つの舌片部20は、パイプ状部6aの軸線を挟んで互いに対向しており、且つ、舌片部20のそれぞれは、チルト機構の回動中心軸であるチルト軸を挿通するための貫通孔であるコラム側チルト軸孔21を有する。対向する2つの舌片部20に設けられた2つのコラム側チルト軸孔21の中心軸は同一とされている。
【0025】
なお、舌片部20は、パイプ状部6aの断面形状を維持したまま突出している。即ち、舌片部20の内外面は、それぞれパイプ状部6aの内外面と同一曲率を有する曲面とされており、舌片部20は、パイプ状部6aが延長してのびた場合に当該延長パイプの一部を成すような形状とされている。これは、コラムブラケット6がパイプ材から成形され、且つこれら舌片部20は、当該パイプ材の舌片部20以外の部分を切除することにより形成されたことに起因する。
【0026】
また、アッパコラムブラケット部6cは、コラムブラケット6の他端から途中折れ曲がりつつ延び、パイプ状部6aの軸線(以下、パイプ軸線などという)を挟んで互いに対称に対向する2つの屈曲舌片部22より成る。図5の平面図に示すように、対向する2つの屈曲舌片部22のそれぞれは、パイプ状部6aの他端から外側に張り出すようにパイプ軸線に対して傾斜して延びる傾斜部22aと、この傾斜部22aから屈曲しつつパイプ軸線と平行に延びる平行部22bから成る。そして、この平行部22bは、チルト機構の回動をロックする締付ボルトを挿通するためのコラム側ロックボルト挿入孔23を有している。対向する2つの屈曲舌片部22に設けられた2つのコラム側ロックボルト挿入孔23の中心軸は同一とされている。
【0027】
図6は、チルトステアリング装置1おけるコラムブラケット6と固定ブラケット7との係合状態を示す斜視図である。これらコラムブラケット6と固定ブラケット7とでブラケットユニット67を構成する。この図6に示すように、固定ブラケット7のアッパ側板部14は、固定ブラケット7における基体部60の基板部8からステアリングコラム4の両側方に突出し、ステアリングコラム4及びコラムブラケット6のアッパコラムブラケット部6cを両側方から挟むように配置される。また、固定ブラケット7のロア側板部15は、固定ブラケット7における基体部60の基板部8からステアリングシャフト2(図6で図示せず)の両側方に突出し、ステアリングシャフト2及びコラムブラケット6のロアコラムブラケット部6bを両側方から挟むように配置される。
【0028】
そして、ステアリングコラム4内に収容されているステアリングシャフト2(図6において図示されない)を挟んで対向する2つのコラム側チルト軸孔21のうちの一のコラム側チルト軸孔21と、その外側に位置する固定ブラケット7のロア側板部15に設けられた固定ブラケット側チルト軸孔15a(ステアリングシャフト2を挟むように配置されたロア側板部15のそれぞれに1つずつ設けられた固定ブラケット側チルト軸孔15aのうちの一の固定ブラケット側チルト軸孔15a)とを、チルト軸(図示省略)が貫通している。なお、チルト軸は2本の部材から成り、ステアリングシャフト2を挟んで両側それぞれに1本ずつ合わせて2本が同一軸線上に設けられている。
【0029】
さらに、ステアリングコラム4を挟んで対向する2つのコラム側ロックボルト挿入孔23のうちの一のコラム側ロックボルト挿入孔23と、その外側に位置する固定ブラケット7のアッパ側板部14に設けられた固定ブラケット側ロックボルト挿入孔14a(ステアリングコラム4を挟むように配置された2つのアッパ側板部14のそれぞれに一つずつ設けられている円弧状の固定ブラケット側ロックボルト挿入孔14aのうち一の固定ブラケット側ロックボルト挿入孔14a)とを、チルト機構の回動をロックする締付ボルト24(図6において図示されない。図1参照。)が貫通している。固定ブラケット側ロックボルト挿入孔14aは、チルト軸を円弧中心とする円弧形状を成し、チルト機構の回動を案内する。なお、締付ボルト24は、ステアリングコラム4を挟んで両側それぞれに1本ずつ合わせて2本が互いに同一軸線上に設けられている。そして、締付ボルト24が固定ブラケット側ロックボルト挿入孔14aに沿って摺動することにより、コラムブラケット6が固定ブラケット7に対して上下摺動自在となっており、ステアリングシャフト2及びステアリングホイール3が図1の矢印のように回動してチルト機構が発現する。
【0030】
なお、前述のように、コラムブラケット6のアッパコラムブラケット部6cに傾斜部22aを設けて外側に張り出すようにしたのは(図4及び図5参照)、ステアリングコラム4とアッパコラムブラケット部6cとの間にスペースを設けて、このスペースに、締付ボルト24とねじ結合するナット部30a(図1において破線にて示す)を備えたチルトレバー30の当該ナット部30aを設置するためである。このチルトレバー30を回動操作することにより、当該ナット部30aが回転して、当該ナット部30aと締付ボルト24とが相対回転し、当該ナット部30aと締付ボルト24との間に存在する固定ブラケット7のアッパ側板部14及びコラムブラケット6のアッパコラムブラケット部6cが挟持されたり、当該挟持が解除されたりする。このようにしてチルト機構のロック及びロック解除が行われる。
【0031】
本実施形態に係る固定ブラケット7は、板材よりなる一つの素材から打ち抜いた部材を曲げ加工することにより成形されているので、固定ブラケット7の全体で一体物の状態となっている。従来、固定ブラケットはアッパ固定ブラケット及びロア固定ブラケットの二部材から成る構成であったが、本発明ではこれが一体とされたので、固定ブラケット7は寸法精度が高い。また、この固定ブラケット7は全体で一体となっており、溶接部分の無い固定ブラケット部材であるので、溶接歪みが無く寸法精度が更に高くなっている。特に、アッパ側板部14の固定ブラケット側ロックボルト挿入孔14aとロア側板部15の固定ブラケット側チルト軸孔15aとのピッチ距離L(図2参照)の寸法精度が著しく向上している。また、固定ブラケット7は板材を曲げ加工して成形しているので、成形加工が極めて容易であるため、加工コストを低くすることができる。さらに、固定ブラケット7は、単なる板材ではなく曲げ加工されているので、剛性が高くなっている。特に、ロア側折り返し部9及びアッパ側折り返し部10を成型するために、打ち抜いた展開平面材7tを180度折り曲げているため、当該折り曲げ部分により、固定ブラケット7の基体部60は、板材より形成されたにもかかわらず、その剛性が極めて高くなっている。
【0032】
また、本実施形態のコラムブラケット6では、ロアコラムブラケット部6b及びアッパコラムブラケット部6cを含むコラムブラケット6の全体が一体物の状態となっている。したがって、コラムブラケット6全体としての寸法精度は、従来の場合、即ち、ロアコラムブラケット部6bとアッパコラムブラケット部6cとが互いに別体である場合と比較して高くなっている。特に、ロアコラムブラケット部6bのコラム側チルト軸孔21と、アッパコラムブラケット部6cのコラム側ロックボルト挿入孔23とのピッチ距離P(図4参照)の寸法精度等、両孔21,23間の相対的位置関係の寸法精度が著しく向上している。
【0033】
また、本実施形態のコラムブラケット6は、ブラケット本体hとしてパイプ状部6aを有しており、このパイプ状部6aにおいてコラムブラケット6はステアリングコラム4に外嵌しつつ固定されている。そして、コラムブラケット6とステアリングコラム4の間には溶接部分が無い。このように、一体物とされたコラムブラケット6の一部にパイプ状部6aを設けることにより、コラムブラケット6をステアリングコラム4に溶接レスで(両者を溶接することなく)固定することができる。したがって、溶接歪みが無く、コラムブラケット6の寸法精度、特にコラム側チルト軸孔21とコラム側ロックボルト挿入孔23とのピッチ距離の精度が極めて高くなる。また、溶接コストも無くなるので、チルトステアリング装置1の製造コストが著しく低下する。
【0034】
なお、コラムブラケット6のパイプ状部6aをステアリングコラム4に外嵌した場合でも、更に両者を溶接して固定を確実なものとすることがあるが、この場合も従来と比較すると溶接部分は著しく少なくなる。即ち、従来では、ロアコラムブラケット部材とアッパコラムブラケット部材とを別々の部材とし、それぞれをステアリングコラム4に溶接していたので、溶接部分は極めて多かった。これに対し、コラムブラケット6のパイプ状部6aとステアリングコラム4とを溶接する場合でも、パイプ状部6aの両端面におけるコラムブラケット6とステアリングコラム4との境界部分k(図1参照)を溶接する程度で両者間の固定は充分となる。よって、従来と比較すると溶接部分は極めて少なくなり、溶接歪みや溶接コストが著しく低減される。
【0035】
本実施形態のチルトステアリング装置1では、一体物のコラムブラケット6と、同じく一体物の固定ブラケット7とを組み合わせることにより、両者の効果が相乗的に作用して多大な効果を奏する。この相乗効果は、特にピッチ距離の寸法精度の点において顕著である。本実施形態においては、前述のように、アッパ側板部14の固定ブラケット側ロックボルト挿入孔14aとロア側板部15の固定ブラケット側チルト軸孔15aとのピッチ距離L(図2参照)がの寸法精度が向上しており、且つ、ロアコラムブラケット部6bのコラム側チルト軸孔21と、アッパコラムブラケット部6cのコラム側ロックボルト挿入孔23とのピッチ距離P(図4参照)の寸法精度が向上している。そして、これらのコラムブラケット6と固定ブラケット7とを組み合わせた、図6に示すブラケットユニット67においては、前記ピッチ距離Lとピッチ距離Pとを正確に一致させる必要が生じる。本実施形態では、ピッチ距離L及びピッチ距離Pの寸法精度を向上させているので、これら距離Lと距離Pとの差が相乗的に小さくなり、高い寸法精度を有するブラケットユニット67とすることができる。
【0036】
本実施形態に係るコラムブラケット6は、パイプ材から成る一つの素材から成形されている。即ち、パイプ材をそのままの形状で残してパイプ状部6aとするとともに、パイプ状部6aの一端側(ロア側)では2つの舌片部20を残してそれ以外の部分を切除することにより舌片部20を形成した。さらに、パイプ状部6aの他端側(アッパ側)では、前述の舌片部20と同様、屈曲舌片部22のもとになる長舌片部を残してそれ以外の部分を切除した後、傾斜部22a及び平行部22bが形成されるように当該長舌片部に曲げ加工を施して屈曲舌片部22を成形したものである。この曲げ加工と同時に屈曲舌片部22は平面状に加工されたため、屈曲舌片部22は、ロアコラムブラケット部6bの舌片部20と異なり平板状となっているが、舌片部20のようにパイプ材の形状を残してもよいのはいうまでもない。
【0037】
このように、コラムブラケット6は、パイプ材よりなる一つの素材から当該コラムブラケット6以外の部分を切除することによって形成されたものであるので、特にパイプ状部6aの作製が極めて容易となる。更にパイプ状部6aの寸法精度が極めて高くなり、特にパイプ状部6aの内径寸法精度及びその断面における内周面の真円度が著しく向上する。そうすると、特にステアリングコラム4にパイプ状部6aを外嵌固定させる場合のはめあい精度を高めることができる。
【0038】
以上のように、本実施形態のチルトステアリング装置1は、寸法精度が高く低コスト化が可能な固定ブラケット7と、同じく寸法精度が高く低コスト化が可能なコラムブラケット6とを備えるので、両者の相乗効果により、寸法精度が極めて向上し、且つ低コスト化の効果が極めて大きくなる。
【0039】
図7は、固定ブラケット7の変形例である。この固定ブラケット7では、アッパ側折り返し部10に設けられた二つのアッパ側切欠11のそれぞれの両側に、長方形の板ばね部13が設けられている。この板ばね部13のそれぞれは、板状の両翼部10bに平行な二本の切り込みを入れ、この二本の切り込み間を下方に向かって円弧状に塑性変形させることにより作製したものである。したがって、板ばね部13は、両翼部10b上面に凹部を形成すると同時に、両翼部10b下面にアーチ状の凸部を形成している。固定ブラケット7を車体50にボルト止めする際、この板ばね部13の変形量を確認することにより、ボルトの締付け軸力を一定に設定することができる。また、板ばね部13の弾性変形の範囲内でボルトを締結することにより締付け軸力が略一定となり安定する。よって、固定ブラケット7が車体50から離脱する際の離脱に要する荷重を一定にすることができる。また、板ばね部13の加工に関し、板状の材料を加工するため加工が容易である。例えば図3に示す展開平面材7tの状態で板ばね部13を加工することができる。
【0040】
図10は、ボルトbが板ばね部13を介して車体50と締結する状態を示す断面図(アッパ側切欠11の開放側即ちアッパ側から見た図)である。図10(a)に示すように、下方に向かって円弧状の凸部を形成する板ばね部13にボルトbの頭部が当接している。このように構成することで前述の如くボルトbの締付け軸力を略一定とすることができる。
なお、板ばね部13は、上方に凸の形状としてもよい。例えば、図7に示す実施形態の板ばね部13とは逆に、上方に向かって円弧状に塑性変形させて作製してもよい。この場合は、図10(b)に示すように、板ばね部13は車体50と当接することとなるが、締付け軸力を略一定にする効果は下方に凸の形状とした図10(a)の場合と同様である。
【0041】
図8は、コラムブラケット6の変形例であるコラムブラケット40の斜視図である。このコラムブラケット40の構造はコラムブラケット6と類似しており、コラム側チルト軸孔21を有するロアコラムブラケット部40bと、コラム側ロックボルト挿入孔23を有するアッパコラムブラケット部40cとを一体物の状態で備えている。図4に示す実施形態のコラムブラケット6と異なるのは、ブラケット本体hがパイプ状部6aではなく、平板をU字状に湾曲させた形状の断面U字状部40aである点である。このコラムブラケット40は、板材よりなる一つの素材から当該コラムブラケット40以外の部分を打ち抜き、これを曲げ加工して作製したものであり、断面U字状部40aは板材をU字状に湾曲させることにより成形されたものである。
【0042】
図9は、図8のA−A線を通る平面における、断面U字状部40aの断面図である。この図9に示すように、断面U字状部40aの内周面nの一部(内周面nの曲面部分)の曲率半径がステアリングコラム4の外周面の曲率半径と等しくなっているため、この断面U字状部40aの内周面nの一部とステアリングコラム4の外周面の一部とが当接する当接部t(断面U字状部40aの内周面nとステアリングコラム4の外周面との境界部分のうち図5において破線で囲む範囲内)が生じている。即ち、コラムブラケット40は、ステアリングコラム4の外周面にほぼ適合する内空断面を有している。この第二実施形態では、ステアリングコラム4の外周面のうち略半分(上側の略半周分)が、ステアリングコラム4の外周面にほぼ適合しており、この適合部分が当接部tとなっている。
【0043】
そして、図8に示すように、断面U字状部40aのロアコラムブラケット部40b側の端面において、ステアリングコラム4とコラムブラケット6とが前記当接部tに沿って溶接されており溶接部yを形成している。ステアリングコラム4とコラムブラケット40とを溶接する部分はこの溶接部yのみである。
【0044】
このように、コラムブラケット40では、ステアリングコラム4とコラムブラケット6との間の溶接部分が従来と比較して非常に少なくなっている。これは、両者が互いに当接部tにより面接触しており、これにより両者間の固定がある程度達成されているため、断面U字状部40aの一端面に溶接部yを設けるだけで、両者間の固定が充分となるからである。
なお、ステアリングコラム4と、コラムブラケット40の断面U字状部40aとを、当接部tにおいて単に当接させるのに加えて、ステアリングコラム4をコラムブラケット6のパイプ状部6aの内面側に嵌入する場合には、両者間の固定がより強固となり、溶接部yを更に減少させ得るため好ましい。
【0045】
例えば前述の特開2002−362380号公報に示すように、従来のチルトステアリング装置では、チルト機構の回動をロックする締付ボルトは、ステアリングコラムとの干渉を回避すべくステアリングコラムの下方に位置しており、そのためアッパコラムブラケットもステアリングコラムの下方まで延在していた。また、同じく前述の特開2002−362380号公報に示すように、従来のチルトステアリング装置では、ステアリングコラムとの干渉を回避すべくチルト軸がステアリングコラムの上方に位置していたため、ロアコラムブラケットはステアリングコラムの上方まで延在していた。
【0046】
これに対して、図4の実施形態に係るコラムブラケット6では、ロアコラムブラケット部6bの舌片部20やアッパコラムブラケット部6cの屈曲舌片部22が、パイプ状部6aに内嵌するステアリングコラム4又はこれに収容されるステアリングシャフト2の両側方に位置するように配置されている。この点、図8の実施形態に係るコラムブラケット40でも同様である。
【0047】
かかる構成のコラムブラケット6,40とすると、ロアコラムブラケット部6b,40bやアッパコラムブラケット部6c,40cを上方あるいは下方にまで延在させる必要が無く、コラムブラケット6,40の形状が極めて簡略化され、コラムブラケット6,40が小型化でき、製造コストも低くなる。また、形状が簡略化され且つ小型化されるので寸法精度も向上し、特にコラム側チルト軸孔21とコラム側ロックボルト挿入孔23との間のピッチ距離の寸法精度が格段に向上する。
【0048】
図4に係る実施形態のコラムブラケット6のようにパイプ材から成形する場合、ロアコラムブラケット部6bやアッパコラムブラケット部6cを上方あるいは下方にまで延在させる為には、ロアコラムブラケット部6b又はアッパコラムブラケット部6cのもとになる部分をパイプ材から切り出し、これを大きく変形(湾曲等)させて成形する必要が生じる。よって、製造工程が極めて複雑となるとともに、寸法精度が低下し、且つ加工コストが著しく上昇する。また、特にコラムブラケット40のように板材から成形する場合、当該板材の曲げ剛性はそれほど高くないので加工が容易であるが、ロアコラムブラケット部6b,40bやアッパコラムブラケット部6c,40cを上方あるいは下方にまで延在させると、その分屈曲舌片部22や舌片部20が長くなり、板材より成るこれら屈曲舌片部22や舌片部20の剛性が不足する恐れが生ずる。よって、図4に示すコラムブラケット6や図8に示すコラムブラケット40のような構成が好ましい。
【0049】
なお、コラムブラケット6やコラムブラケット40を上記のような構成とすることができたのは、これらコラムブラケット6及びコラムブラケット40が、図1に示すチルトステアリング装置1のようなチルトステアリング装置、即ち、締付ボルト24やチルト軸(図示省略)及びこれらが挿通するコラム側チルト軸孔21やコラム側ロックボルト挿入孔23が、ステアリングコラム4又はステアリングシャフト2の両側方に位置するような構成のチルトステアリング装置に用いられるからである。このようなチルトステアリング装置1では、従来のチルトステアリング装置と異なり、ステアリングコラム4の上方にチルト軸等が存在せず、且つチルトステアリング装置1の下方に締付ボルト24等の部材が存在しないため、チルトステアリング装置1の全体としても小型化される。
【0050】
前述のパイプ状部6aを有するコラムブラケット6は、パイプ材から成形し、コラムブラケット6のパイプ状部6aは、当該パイプ材の形状をそのまま利用したが、このようにパイプ状部6aを有する場合であっても、例えば板材から成形し且つこの板材をパイプ状に加工してパイプ状部6aとしてもよい。板材から成形した場合は、打ち抜き材料を曲げ加工すればよいので、特にロアコラムブラケット部6bやアッパコラムブラケット部6cの加工が容易となる利点がある。但しこの場合、板材をパイプ状部6aに加工するために溶接等が必要となり加工に手間を要し、且つパイプ状部6a断面の真円度や内径寸法精度の確保は容易でない。よって、パイプ状部6aとステアリングコラム4とのはめあい精度を高める点からはパイプ材から成形したほうが好ましい。
【0051】
【発明の効果】
以上の発明によれば、固定ブラケット7はアッパ側板部14とロア側板部15とを一体物の状態で備えているので、寸法精度が高く、且つ低コスト化を可能とする固定ブラケット7となる。また、この固定ブラケット7と、一体物のコラムブラケット6とを用いたチルトステアリング装置1とすることで、寸法精度が極めて高く且つ低コストなチルトステアリング装置を提供しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るチルトステアリング装置の概略構成を示す側面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る固定ブラケットの斜視図である。
【図3】図2の固定ブラケット7の前身である打ち抜き材の平面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るチルトステアリング装置に用いられるコラムブラケットの斜視図である。
【図5】図4のコラムブラケットの平面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るチルトステアリング装置おけるコラムブラケットと固定ブラケットとを示す斜視図である。
【図7】本発明の他の実施形態に係る固定ブラケットの斜視図である。
【図8】コラムブラケットの変形例の斜視図である。
【図9】図8のA−A線を含む平面における断面図である。
【図10】ボルトが板ばね部を介して車体と締結する状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 チルトステアリング装置
4 ステアリングコラム
6 コラムブラケット
6a パイプ状部
6b ロアコラムブラケット部
6c アッパコラムブラケット部
7 固定ブラケット
8 基板部
9 ロア側折り返し部
10 アッパ側折り返し部
13 板ばね部
14 アッパ側板部
14a 固定ブラケット側ロックボルト挿入孔
15 ロア側板部
15a 固定ブラケット側チルト軸孔
21 コラム側チルト軸孔
23 コラム側ロックボルト挿入孔
24 締付ボルト
40 コラムブラケット
40a 断面U字状部
40b ロアコラムブラケット部
40c アッパコラムブラケット部
50 車体
60 基体部
n 内周面
h ブラケット本体
Claims (4)
- 車体に取り付け可能な基体部と、
チルト機構の回動中心軸であるチルト軸を挿通するための固定ブラケット側チルト軸孔を有するロア側板部と、
チルト機構の回動をロックする締付ボルトを挿通するための固定ブラケット側ロックボルト挿入孔を有するアッパ側板部と、
を一体物の状態で備えているチルトステアリング装置の固定ブラケットにおいて、
当該固定ブラケットは、板材よりなる一つの素材から打ち抜いた部材を曲げ加工することにより形成されており、
前記基体部は、略平板状の基板部と、この基板部のロア側の端辺全域を折り返すことで形成されるとともに前記基板部に対して略平行に対向する板状のロア側折り返し部と、
前記基板部のアッパ側の端辺全域を折り返すことで形成されるとともに前記基板部に対して略平行に対向する板状のアッパ側折り返し部とを有していることを特徴とするチルトステアリング装置の固定ブラケット。 - 前記基体部は、車体に離脱可能に取り付けうる構造を有するとともに、この基体部を車体に締結するボルトの締付け軸力を略一定に保つ板ばね部を有しており、
前記板ばね部は、その先端が前記ボルトが締結されたときに当該ボルトの頭部又は前記車体側に当接するように、前記基体部を塑性変形させることによって円弧状に突出形成された凸部であることを特徴とする請求項1に記載の固定ブラケット。 - 一端にステアリングホイールを有するステアリングシャフトと、このシャフトを回動自在に支持するステアリングコラムと、このコラムに固定されたコラムブラケットと、車体側に固定された請求項1又は2に記載の固定ブラケットと、この固定ブラケットに対して前記コラムブラケットを上下揺動自在に連結してなるチルト機構とを備えることを特徴とするチルトステアリング装置。
- 前記コラムブラケットは、
前記ステアリングコラムが固定されるブラケット本体と、
チルト機構の回動中心軸であるチルト軸を挿通するためのコラム側チルト軸孔を有するロアコラムブラケット部と、
チルト機構の回動をロックする締付ボルトを挿通するためのコラム側ロックボルト挿入孔を有するアッパコラムブラケット部と、
を一体物の状態で備えていることを特徴とする請求項3に記載のチルトステアリング装置。
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