JP4154402B2 - 自動二輪車用車体フレーム - Google Patents

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Description

本発明は,前端にヘッドパイプを備える一本のパイプ状メインフレーム部と,このメインフレーム部の後端部から下方に延びて,リアフォーク支持用のピボットを支持するピボット支持フレーム部とからなり,側面にはエンジン支持用のエンジンハンガが固設される,自動二輪車用車体フレームの改良に関する。
かゝる自動二輪車用車体フレームは,特許文献1に開示されるように,既に知られている。
特許第3548173号公報
特許文献1に開示された自動二輪車用車体フレームでは,メインフレーム部をパイプ材で構成すると共に,このメインフレーム部の後端部の左右両側面に,平板からなる左右一対のピボット支持フレーム部を溶接により接合している。このようにパイプ材からなるメインフレーム部と,複数の板材からなるピボット支持フレーム部とでは構造を異にするため,これらが車体フレームの構成部材を増すことになり,その上,メインフレーム部及びピボット支持フレーム部間には連続性がないため,それらの溶接には手間がかゝる。
本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたもので,構成部材の削減,溶接作業性の向上及び素材の歩留りの向上を可能にした自動二輪車用車体フレームを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために,本発明は,前端にヘッドパイプを備える一本のパイプ状メインフレーム部と,このメインフレーム部の後端部から下方に延びて,リアフォーク支持用のピボットを支持するピボット支持フレーム部とからなり,側面にはエンジン支持用のエンジンハンガが固設される,自動二輪車用車体フレームにおいて,メインフレーム部及びピボット支持フレーム部の左側半部を,メインフレーム部側の板状の第1ブランクと,ピボット支持フレーム部側の板状の第2ブランクとをレーザ溶接により互いに接合してなる板状のブランク結合体をプレスしてなる一連の半筒状左フレーム半体で構成し,また同右側半部を,同じくメインフレーム部側の板状の第1ブランクと,ピボット支持フレーム部側の板状の第2ブランクとをレーザ溶接により互いに接合してなる板状のブランク結合体をプレスしてなる一連の半筒状右フレーム半体で構成し,これら左フレーム半体及び右フレーム半体の対向端部を相互に結合して連続した中空構造体を構成すると共に,そのメインフレーム部を,その横断面が多角形となるように形成し,板状の前記エンジンハンガを第1及び第2ブランクの溶接による接合部より前方で各フレーム半体の外側面に固設したことを第1の特徴とする。
また本発明は,第1の特徴に加えて,メインフレーム部で左右のフレーム半体の側壁に,これらを貫通する棒状部材を固着したことを第2の特徴とする。
さらに本発明は,第1又は第2の特徴に加えて,前記接合部を,メインフレーム部の長手方向中心線に対して斜め,もしくは山形に形成したことを第の特徴とする。
さらにまた本発明は,第1〜第3の特徴の何れかに加えて,第2ブランクの板厚を,第1ブランクのそれより厚く設定し,エンジンハンガの板厚を第2ブランクのそれと同一に設定したことを第の特徴とする。
さらにまた本発明は,第1〜第3の特徴の何れかに加えて,前記中空構造体を,メインフレーム部ではパイプ状をなす一方,ピボット支持フレーム部では上面を開放すると共に後壁を閉じる中空構造体として構成し,ピボット支持フレーム部の上部に,その開放上面を挟んで斜め後方に向かって分岐する左右の分岐部を形成し,これら分岐部間を,前記開放上面を閉じる連結板を介して相互に連結したことを第5の特徴とする。
さらにまた本発明は,第1〜第5の特徴の何れかに加えて,ピボット支持フレーム部に,メインスタンドの枢軸を支承すると共に,該枢軸の回り止め用の平坦壁を備えるスタンド支持ボスをバーリング加工により形成したことを第6の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば,メインフレーム部及びピボット支持フレーム部の左側半部を,メインフレーム部側の板状の第1ブランクと,ピボット支持フレーム部側の板状の第2ブランクとをレーザ溶接により互いに接合してなる板状のブランク結合体をプレスしてなる一連の半筒状左フレーム半体で構成し,また同右側半部を,同じくメインフレーム部側の板状の第1ブランクと,ピボット支持フレーム部側の板状の第2ブランクとをレーザ溶接により互いに接合してなる板状のブランク結合体をプレスしてなる一連の半筒状右フレーム半体で構成し,これら左フレーム半体及び右フレーム半体の対向端部を相互に結合して連続した中空構造体としたので,左右の半筒状フレーム半体という少ない構成部材で車体フレームを構成することができ,しかも左右の半筒状フレーム半体は,メインフレーム部の各半部とピボット支持フレーム部の各半部とを溶接により接合して構成されるので,これらを板材から歩留り良く得ることができる。また左右の半筒状フレーム半体の結合部は連続していて,その溶接作業を容易に行うことができる。その上,メインフレーム部及びピボット支持フレーム部からなる連続した中空構造体では,応力の効果的な分散が可能となり,応力集中が抑制されることから補強部材の削減,延いては軽量化を図ることができる。さらにエンジンハンガを,メインフレーム部の各半部とピボット支持フレーム部の各半部との溶接による接合部を避けて,第1及び第2ブランクの接合部より前方で各フレーム半体の外側面に固設したので,エンジンからエンジンハンガに加えられる荷重の前記接合部への影響が少なく,前記接合部での応力集中を緩和することができる。
さらにまた,第1及び第2ブランクとして,メインフレーム部及びピボット支持フレーム部の機能や性質に応じて材質や板厚を異にする素材を選択することにより,より軽量で高性能の車体フレームを得ることが可能となる。
しかもメインフレーム部を,その横断面が多角形となるように形成したので,その多角形横断面形状の角数の選定によりメインフレーム部の剛性を容易に設定することができる。
また本発明の第2の特徴によれば,前記棒状部材によってメインフレーム部の前端部の剛性強化及び振動音の抑制を図ることができる。
さらに本発明の第の特徴によれば,前記接合部を,メインフレーム部の長手方向中心線に対して斜め,もしくは山形に形成することで,前記接合部に発生する応力の集中を一層緩和することができる。
さらにまた本発明の第の特徴によれば,エンジンハンガを第2ブランクと同様に厚肉したので,部品取り付け部材の強度を高めることができる。しかもピボット支持フレーム部の形状は比較的複雑であるため,その素材である第2ブランクの打ち抜き時には大型のスクラップが出ることになり,そのスクラップを利用して前記エンジンハンガを得ることにより,素材の歩留りの向上を図ることができる。
さらにまた本発明の第5の特徴によれば,連結板の採用により,ピボット支持フレーム部の左右半部の深絞り絞りを回避しながら,ピボット支持フレーム部に大なる断面係数を付与して,その剛性を効果的に高めることができる。
さらにまた本発明の第6の特徴によれば,枢軸及びスタンド支持ボス間には,特別な回り止め部材を設ける必要がなく,部品点数の削減を図ることができる。
以下,本発明の実施の形態を,添付図面に示した好適な実施例に基づいて説明する。
図1は本発明の車体フレームを備えた自動二輪車の側面図,図2は上記車体フレームの斜視図,図3は同車体フレームの分解斜視図,図4は同車体フレームの側面図,図5は同車体フレームの平面図,図6は同車体フレームの背面図,図7は図4の7−7線拡大断面図,図8は図4の8−8線拡大断面図,図9は図4の9−9線拡大断面図,図10は図4の10−10線拡大断面図,図11は図4の11−11線拡大断面図,図12は図1の12−12線拡大断面図,図13は図4の13−13線拡大断面図,図14は図13の14−14線断面図,図15は左右のフレーム半体の素材であるブランク結合体の平面図である。
図1において,自動二輪車Mの車体フレームFは,ヘッドパイプ1から後方に向かって下るように傾斜した一本のパイプ状メインフレーム部2と,このメインフレーム部2の後端部から下方に延びるピボット支持フレーム部3と,このピボット支持フレーム部3の上部から後方上向きに延びる傾斜部4s及びこの傾斜部4sの上端部から水平に延びる水平部4hからなる左右一対のシートレール部4,4とで構成されており,そのヘッドパイプ1によって,前輪5fを支持するフロントフォーク6のステアリングステム6aが支承され,このステアリングステム6aの上端に操向ハンドル7が連結される。ピボット支持フレーム部3にはピボット軸9が固設され,これによって,後輪5rを軸支するリアフォーク8が上下揺動自在に支承される。前輪5f及び後輪5rの中間に位置するエンジンEはメインフレーム部2及びピボット支持フレーム部3に取り付けられ,その動力をチェーン伝動装置11を介して後輪5rに伝達するようになっている。リアフォーク8及びシートレール部4,4間にはリアクッション12が介装される。
ピボット支持フレーム部3から各シートレール部4の傾斜部4sにかけて,それらの上面にラゲッジボックス15が,また水平部4hの上面に燃料タンク16がそれぞれ取り付けられ,これらを上面を開閉し得るようにタンデム型の乗員用シート17がラゲッジボックス15の前端部にヒンジ結合される。
また車体フレームFには,この車体フレームF及びエンジンEのシリンダ部を覆う車体カバー18が取り付けられ,この車体カバー18の前端には左右一対のレッグシールド19が連設される。
尚,図1中,符号20はフロントフェンダ,21はリアフェンダ,22はメインステップ,23はピリオンステップ,24はメインスタンド,25はサイドスタンドである。
さて,前記車体フレームFについて詳しく説明する。
先ず図2〜図6において,車体フレームFのメインフレーム部2及びピボット支持フレーム部3の左側半部と,左側のシートレール部4の外側半部4Aとは,一連の金属板材からなる半筒状の左フレーム半体27Lで構成され,またメインフレーム部2及びピボット支持フレーム部3の右側半部と,右側のシートレール部4の外側半部4Aとは,同じく一連の金属板材からなる半筒状の右フレーム半体27Rで構成される。そしてメインフレーム部2及びピボット支持フレーム部3においてこれら左フレーム半体27L及び右フレーム半体27Rの対向端部がMIG溶接により相互に結合される。符号36は,そのMIG溶接部を示す。こうしてメインフレーム部2及びピボット支持フレーム部3は,図2のように,メインフレーム部2ではパイプ状をなす一方,ピボット支持フレーム部3では上面を開放すると共に後壁を閉じる連続した一つの中空構造体をなすのである。
図7及び図8に示すように,両フレーム半体27L,27R間の溶接に際しては,これらフレーム半体27L,27Rの一方を内側,他方を外側にして両フレーム半体27L,27Rの対向端部を相互に重ねて溶接される。こうすることで,両フレーム半体27L,27R間の溶接位置は,両フレーム半体27L,27Rを上下反転させた状態でも一定となり,溶接作業を容易に行うことができる。
再び図2〜図6において,ピボット支持フレーム部3の前記開放上面の上部には,斜め後方に向かって分岐する左右の分岐部3a,3aが形成されており,これら分岐部3a,3aは前記開放上面を閉じる連結板28を介して相互に一体に連結される。このような連結板28の採用によれば,ピボット支持フレーム部3の左右半部の深絞りを回避しながら,ピボット支持フレーム部3に大なる断面係数を付与して,その剛性を効果的に高めることができる。各分岐部3a,3a及び連結板28間の接合はMIG溶接で行われる。
前記連結板28には左右方向に延びる複数条の補強リブ29がプレス成形され,これら補強リブ29よって連結板28,延いてはピボット支持フレーム部3の剛性が強化されると共に,振動騒音の発生を抑えることができる。
左右のシートレール部4,4は,それぞれ半筒状の前記外側半部4Aと,半筒状の内側半部4Bとの対向端部をMIG溶接により接合して(こゝでもMIG溶接部は符号36で示す。)中空に構成され(図11参照),それぞれの外側半部4Aの前端は前記分岐部3a,3aの後端に溶接され,また内側半部4Bの前端は前記連結板28の後端に溶接される。その際,外側半部4A及び内側半部4Bの前端の溶接部の位置は,シートレール部4の長手方向に沿って互いにずれるように設定される。こうすることにより,シートレール部4の基端部での応力集中を緩和することができる。
各フレーム半体27L,27Rは,何れも図15に示す板状のブランク結合体(以下,テーラードブランクという。)027L,027Rを素材とする。このテーラードブランク027L,027Rは,メインフレーム部2の左右半部に対応する板状の第1ブランク31と,ピボット支持フレーム部3の左右半部に対応する板状の第2ブランク32と,対応する一方のシートレール部4の外側半部4Aに対応する板状の第3ブランク33とを相互に突き合わせてレーザ溶接により接合してなるものであり,左右のテーラードブランク27L,27Rは,互いに対称的に構成される。これら左右のテーラードブランク027L,027Rを対称的にプレス加工することにより,それぞれ一連の左右の半筒状フレーム半体27L,27Rが構成されるのである。図中,符号34は第1及び第2ブランク31,32間のレーザ溶接による接合部を示し,符号35は第2及び第3ブランク32,33間のレーザ溶接による接合部を示す。
上記第1〜第3ブランク31〜33には,それぞれ一個又は複数個のプレス基準孔37〜39(図4及び図15参照)が穿設されており,プレス加工時,金型の位置決めピンにこれら基準孔37〜39を嵌合しておくことにより,テーラードブランク027L,027Rにプレス加工を施す際,各ブランク31〜33に所定の形状を付与し得るのみならず,レーザ溶接による前記接合部34,35への荷重負担を極力軽減することができる。図示例の場合,第1ブランク31のプレス基準孔37は,前記棒状部材41の取り付け用貫通孔が利用され,また第2ブランク32のプレス基準孔38は,前記ピボット軸9の取り付け用貫通孔が利用される。尚,プレス加工時には,レーザ溶接による前記接合部34,35の入熱側を,これが車体フレームFの内側に来るように配置することが望ましい。
このように各フレーム半体27L,27Rを,第1〜第3ブランク31〜33で構成することにより,素材の歩留りを向上させることができることは勿論,第1〜第3ブランク31〜33として,メインフレーム部2,ピボット支持フレーム部3及びシートレール部4の機能や性質に応じて材質や板厚を異にする素材を選択することにより軽量で高性能の車体フレームFを得ることが可能となる。
また第2ブランク32は,第1及び第3ブランク31,33より板厚の厚いものが選定される(図9参照)。これによりピボット支持フレーム部3には大なる強度が付与されるので,これに特別な補強を施さなくても,あるいは補強を少なくしても,エンジンE及びリアフォーク8からの大なる負荷に耐えることができ,車体フレームFの一層の軽量化に寄与し得る。しかも左右のフレーム半体27L,27Rからなる車体フレームFは,メインフレーム部2からピボット支持フレーム部3,さらにはシートレール部4,4まで連続した中空構造体をなしているので,車体フレームFを少ない構成部材,即ち左右の半筒状フレーム半体27L,27Rで構成することができ,しかも左右の半筒状フレーム半体27L,27Rの接合部は連続していて,その溶接作業を容易に行うことができる。その上,メインフレーム部2,ピボット支持フレーム部3及びシートレール部4,4からなる連続した中空構造体では,応力の効果的な分散が可能となり,応力集中が抑制されることから補強部材の削減を図り,軽量化を図ることができる。
再び図2〜図6において,各フレーム半体27L,27Rの素材であるテーラードブランクにおいて,板厚が異なる第1ブランク31及び第2ブランク32のレーザ溶接による接合部34は,図4に示すように,メインフレーム部2の中心線40に対して傾斜し,若しくは鎖線示のように山形に形成される。こうすることで,メインフレーム部2からピボット支持フレーム部3にかけて断面係数が徐々に変化して,接合部34に発生する応力の集中が緩和される。またレーザ溶接により接合部34の端部には,その内外に亙りMIG溶接が施される。これは,その接合部34の端部の補強に有効である。即ち,一般にレーザ溶接による接合部では,溶接強度の均一性を図るべく,溶接後,溶接開始部を切除する。それに対して,この実施例では,レーザ溶接により接合部34の端部MIG溶接することにより,溶接開始部の切除は不要となり,接合部34の強度が増すと共に,素材の歩留りの向上を図ることができる。このような手法は,第2及び第3ブランク32,33間の接合部35にも適用し得る。
メインフレーム部2では,横断面が図7及び図8に示すように多角形,図示例では八角形とされる。しかもその横断面積はメインフレーム部2長手方向中央部で最小で,前方及び後方に向かって増加している。これによってメインフレーム部2の各部には,それに作用する曲げモーメントの大きさに対応した強度を付与することができ,またその多角形横断面形状の角数の選定によりメインフレーム部2の剛性を容易に設定することができる。このようなメインフレーム部2の構成は,左右の半筒状のフレーム半体27L,27Rの対向端部を接合することで容易に実現される。またヘッドパイプ1及びメインフレーム部2間へのガセットの溶接を不要とすることも可能となる。
図4及び図7に示すように,メインフレーム部2の,横断面積の比較的大きい前端部では,左右両側壁が,それらを貫通する棒状部材41を介して一体的に連結され,これによってメインフレーム部2の前端部の剛性強化及び振動音の抑制を図ることができる。またこの棒状部材41は,メインフレーム部2の両外側面から突出したその両端部にねじ孔41a,41aが形成され,これを利用して,例えば前記車体カバー18が取り付けられる。
図2〜図4及び図8に示すように,メインフレーム部2の後端部の左右両側面には板状のエンジンハンガ44が溶接される。したがって,このエンジンハンガ44は,第1及び第2ブランク31,32間の接合部34より前方に配置されることになる。このエンジンハンガ44は,前記エンジンEの上部の支持に供される。またピボット支持フレーム部3の前壁は,メインフレーム部2との連結部より下方の部分で開放されており,その開放部45に近接してピボット支持フレーム部3の左右両側壁に上下一対のエンジン取り付け孔46,46が設けられる。これら取り付け孔46,46は,上記開放部45に挿入される前記エンジンEの後部の取り付けに供される。こうすることで,エンジンEから車体フレームFにかかる荷重をメインフレーム部2及びピボット支持フレーム部3に分散,支持させ,上記接合部34での応力集中を緩和することができ,またエンジンEを,ピボット支持フレーム部3の強度メンバとして利用することができる。上記エンジンハンガ44には,前記車体カバー18支持用のステー42が付設される。
上記板状のエンジンハンガ44の板厚は,ピボット支持フレーム部3のそれと同一に設定される。したがって,エンジンハンガ44の板厚はメインフレーム部2の板厚より厚くなるから,高強度のエンジンハンガ44を得ることができる。しかもピボット支持フレーム部3の形状は比較的複雑であるから,その素材の第2ブランク32の打ち抜き時には大型のスクラップが出ることになり,そのスクラップを利用してエンジンハンガ44を得ることができるから,素材の歩留りの向上を図ることができる。
図10に示すように,各フレーム半体27L,27Rの側壁の各部には,内周面に雌ねじ43aを刻設した部品取り付けボス43がバーリング加工により形成され,これに種々の部品がボルト結合される。したがって,従来のような部品取り付け用のウェルディングナットは不要となり,コストの低減に寄与し得る。また部品取り付けボス43と反対側のフレーム半体には,ワイヤハーネス61を支持するクランパ62の差し込み固定孔63が設けられる。
図2,図4及び図5に示すように,左右のシートレール部4,4は,その中間部と後端部において前後一対のクロスメンバ57,58によって相互に連結される。また各シートレール部4の傾斜部4sの上部に支持台59が突設され,この支持台59と,左右のシートレール部4,4の後部上面に設けられたボス56,56とに前記燃料タンク16が取り付けられる。またそれらは前記シート17の支持にも利用される。
また図4及び図11に示すように,各シートレール部4の左右両側面には,傾斜部4sから水平部4hにかけてブラケット60が溶接され,このブラケット60は,前記リアクッション12の上端部の支持に用いられる。このブラケット60を各シートレール部4の外側及び内側半部4A,4Bと同じ板厚とすれば,外側及び内側半部4A,4Bの素材からの打ち抜き時に出るスクラップからブラケット60を得ることができ,素材の歩留りの向上を図ることができる。
図1及び図12に示すように,上記連結板28の上面には,左右一対のマウントゴム52,52を挟んで前記ラゲッジボックス15が載置され,このラゲッジボックス15の底壁とマウントゴム52,52を貫通する一対のボルト53,53を,連結板28の下面に設けられた左右一対のウェルディングナット54,54に螺合緊締することにより,ラゲッジボックス15は連結板28に弾性支持される。その際,各ボルト53,53の頭部と連結板28との間には,ボルト53,53の外周に嵌装されるディスタンスカラー55,55が配置され,マウントゴム52,52に過大な圧縮荷重が作用しないようになっている。このように,連結板28はピボット支持フレーム部3の天井部を構成しながら,ラゲッジボックス15の支持部材を兼用するので,構成の簡素化に寄与し得る。
図4及び図6に示すように,ピボット支持フレーム部3の左右両側壁には,これらを貫通するピボット軸9が溶接され,これよってピボット支持フレーム部3の強度を強化している。このピボット軸9の,ピボット支持フレーム部3の左右両側壁外に突出した両端部によって前記リアフォーク8が上下揺動自在に支承される。
図4,図13及び図14に示すように,ピボット支持フレーム部3の下端部の左右両側壁には,それぞれ内方に突出して,前記メインスタンド24の枢軸47の両端部を支承する一対のスタンド支持ボス48,48′が一体に形成され,これらスタンド支持ボス48,48′はバーリング加工により成形される。その際,左側のスタンド支持ボス48には,一つ又は相対向する一対の平坦壁48aが形成され,この平坦壁48aは,枢軸47外周の所定箇所に形成された平坦面47aと重なることで,上記枢軸47の回転を阻止するようになっている。したがって,枢軸47及びスタンド支持ボス48間には,特別な回り止め部材を設ける必要がなく,部品点数の削減を図ることができる。
枢軸47の右端部は,ブレーキペダル49の支持にも利用される。この枢軸47の抜け止めのために,左側のスタンド支持ボス48の外方に突出した枢軸47の外端部に割りピン50又はサークリップが装着される。
以上,本発明の実施例を説明したが,本発明は上記実施例に限定されるものではなく,本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことができる。例えば,連結板28の上方に燃料タンク16等,ラゲッジボックス15以外の補機が配置される場合には,連結板28をその補機の支持部材に兼用することもできる。また左右二つ割りのシートレール部4に代えて,パイプ材製のシートレール部を用いることもできる。
本発明の車体フレームを備えた自動二輪車の側面図。 上記車体フレームの斜視図。 同車体フレームの分解斜視図。 同車体フレームの側面図。 同車体フレームの平面図。 同車体フレームの背面図。 図4の7−7線拡大断面図。 図4の8−8線拡大断面図。 図4の9−9線拡大断面図。 図4の10−10線拡大断面図。 図4の11−11線拡大断面図。 図1の12−12線拡大断面図。 図4の13−13線拡大断面図。 図13の14−14線断面図。 左右のフレーム半体の素材であるブランク結合体の平面図。
符号の説明
F・・・・・・車体フレーム
M・・・・・・自動二輪車
1・・・・・・ヘッドパイプ
2・・・・・・メインフレーム部
3・・・・・・ピボット支持フレーム部
3a・・・・・ピボット支持フレーム部の分岐部
4・・・・・・シールレール
8・・・・・・リアフォーク
9・・・・・・ピボット軸
24・・・・・メインスタンド
27L・・・・左フレーム半体
27R・・・・右フレーム半体
027L・・・左フレーム半体に対応するブランク結合体
027R・・・右フレーム半体に対応するブランク結合体
28・・・・・連結板
31・・・・・第1ブランク
32・・・・・第2ブランク
34・・・・・第1及び第2ブランク間の接合部
40・・・・・メインフレーム部の長手方向中心線
41・・・・・棒状部材
44・・・・・エンジンハンガ(部品取り付け部材)
47・・・・・枢軸
48・・・・・スタンド支持ボス
48a・・・・平坦壁

Claims (6)

  1. 前端にヘッドパイプ(1)を備える一本のパイプ状メインフレーム部(2)と,このメインフレーム部(2)の後端部から下方に延びて,リアフォーク(8)支持用のピボット(9)を支持するピボット支持フレーム部(3)とからなり,側面にはエンジン(E)支持用のエンジンハンガ(44)が固設される,自動二輪車用車体フレームにおいて,
    メインフレーム部(2)及びピボット支持フレーム部(3)の左側半部を,メインフレーム部(2)側の板状の第1ブランク(31)と,ピボット支持フレーム部(3)側の板状の第2ブランク(32)とをレーザ溶接により互いに接合してなる板状のブランク結合体(027L)をプレスしてなる一連の半筒状左フレーム半体(27L)で構成し,また同右側半部を,同じくメインフレーム部(2)側の板状の第1ブランク(31)と,ピボット支持フレーム部(3)側の板状の第2ブランク(32)とをレーザ溶接により互いに接合してなる板状のブランク結合体(027R)をプレスしてなる一連の半筒状右フレーム半体(27R)で構成し,これら左フレーム半体(27L)及び右フレーム半体(27R)の対向端部を相互に結合して連続した中空構造体を構成すると共に,そのメインフレーム部(2)を,その横断面が多角形となるように形成し,板状の前記エンジンハンガ(44)を第1及び第2ブランク(31,32)の溶接による接合部(34)より前方で各フレーム半体(27L,27R)の外側面に固設したことを特徴とする,自動二輪車用車体フレーム。
  2. 請求項1記載の自動二輪車用車体フレームにおいて,
    メインフレーム部(2)で左右のフレーム半体(27L,27R)の側壁に,これらを貫通する棒状部材(41)を固着したことを特徴とする,自動二輪車用車体フレーム。
  3. 請求項1又は2記載の自動二輪車用車体フレームにおいて,
    前記接合部(34)を,メインフレーム部(2)の長手方向中心線(40)に対して斜め,もしくは山形に形成したことを特徴とする,自動二輪車用車体フレーム。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の自動二輪車用車体フレームにおいて,
    第2ブランク(32)の板厚を,第1ブランク(31)のそれより厚く設定し,エンジンハンガ(44)の板厚を第2ブランク(32)のそれと同一に設定したことを特徴とする,自動二輪車用車体フレーム。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の自動二輪車用車体フレームにおいて,
    前記中空構造体を,メインフレーム部(2)ではパイプ状をなす一方,ピボット支持フレーム部(3)では上面を開放すると共に後壁を閉じる中空構造体として構成し,ピボット支持フレーム部(3)の上部に,その開放上面を挟んで斜め後方に向かって分岐する左右の分岐部(3a,3a)を形成し,これら分岐部(3a,3a)間を,前記開放上面を閉じる連結板(28)を介して相互に連結したことを特徴とする,自動二輪車用車体フレーム。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の自動二輪車用車体フレームにおいて,
    ピボット支持フレーム部(3)に,メインスタンド(24)の枢軸(47)を支承すると共に,該枢軸(47)の回り止め用の平坦壁(48a)を備えるスタンド支持ボス(48)をバーリング加工により形成したことを特徴とする,自動二輪車用車体フレーム。
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