しかしながら、給湯装置の利用者の生活パターンは多種多様であり、例えば消防署や救急病院の職員のように、事件や事故等に備えて、勤務先に、24時間常に誰かしらが常駐しなければならない業務に就いている勤務者は、勤務交代によって、日勤、夜勤、非番の3日周期で生活を送っている。このような勤務者が給湯装置の利用者である場合、上記のように1日周期や1週間周期の時間軸上の各時刻に対する給湯利用パターンを学習記憶して、この学習データを利用した運転制御を行うと、最適な運転制御が行えないといった問題があった。
本発明は、上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、給湯使用量や浴槽の使用時刻等が一般的な周期ごとにパターン化されない場合でも快適に給湯や浴槽の使用を行えるようにできる学習機能付き給湯装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成をもって課題を解決するための手段としている。すなわち、第1の発明は、給湯熱源と、該給湯熱源から給湯される湯を給湯先に導く給湯の通路とを備え、1日の整数倍(1以上の整数倍)を周期とする仮の設定周期ごとの時間軸上の各時刻に対する給湯使用量のデータを流量センサから得られる給湯流量の情報と時計機構から得られる時刻情報とに基づいて求めて複数蓄積する給湯使用量データ蓄積部と、該給湯使用量データ蓄積部により蓄積された複数の蓄積データが全て前記仮の設定周期ごとにパターン化されている場合には前記仮の設定周期を真の設定周期として設定し、前記給湯使用量データ蓄積部により蓄積された複数の蓄積データが前記仮の設定周期ごとにパターン化されていない場合は前記複数の蓄積データから給湯使用量がパターン化される時間を求めてこの時間を真の設定周期として設定する真の設定周期設定部と、該真の設定周期設定部で設定した真の設定周期ごとのパターン化された給湯使用量のデータを記憶する給湯使用量パターン化データ記憶部とを有する構成をもって課題を解決する手段としている。
また、第2の発明は、上記第1の発明の構成に加え、前記給湯使用量パターン化データ記憶部が記憶した給湯使用量のデータから真の設定周期ごとの浴槽への注湯量のパターン化データを求める浴槽注湯量パターン化データ検出部と、該浴槽注湯量パターン化データ検出部のデータを参照して真の設定周期の時間軸上の浴槽の湯張り開始時刻を求める湯張り開始時刻検出部と、時計機構から得られる時刻情報を取り込んで前記湯張り開始時刻検出部により求めた湯張り開始時刻に給湯熱源から自動的に給湯して浴槽の湯張りを行う自動湯張り実行部とを有する構成をもって課題を解決する手段としている。
さらに、第3の発明は、給湯熱源と、該給湯熱源から給湯される湯を浴槽を含む一つ以上の給湯先に導く給湯の通路と、前記浴槽内の水位を検出する水位センサとを有し、1日の整数倍(1以上の整数倍)を周期とする仮の設定周期ごとの時間軸上の各時刻に対する利用者の入浴情報を前記水位センサから得られる浴槽水位の情報と時計機構から得られる時刻情報とに基づいて求めて複数蓄積する入浴情報データ蓄積部と、該入浴情報データ蓄積部により蓄積された複数の蓄積データが全て前記仮の設定周期ごとにパターン化されている場合には前記仮の設定周期を真の設定周期として設定し、前記入浴情報データ蓄積部により蓄積された複数の蓄積データが前記仮の設定周期ごとにパターン化されていない場合は前記複数の蓄積データから入浴情報がパターン化される時間を求めてこの時間を真の設定周期として設定する真の設定周期設定部と、該真の設定周期設定部で設定した真の設定周期ごとのパターン化された入浴情報データを記憶する入浴情報パターン化データ記憶部とを有する構成をもって課題を解決する手段としている。
さらに、第4の発明は、上記第3の発明の構成に加え、前記入浴情報パターン化データ記憶部のデータを参照して真の設定周期の時間軸上の浴槽の湯張り開始時刻を求める湯張り開始時刻検出部と、時計機構から得られる時刻情報を取り込んで前記湯張り開始時刻検出部により求めた湯張り開始時刻に給湯熱源から自動的に給湯して浴槽の湯張りを行う自動湯張り実行部とを有する構成をもって課題を解決する手段としている。
さらに、第5の発明は、上記第2または第4の発明の構成に加え、前記自動湯張り実行部は、浴槽の湯張りを行うときに湯張り動作実行情報を報知する構成をもって課題を解決する手段としている。
さらに、第6の発明は、上記第5の発明の構成に加え、前記自動湯張り動作をキャンセルする自動湯張りキャンセル操作部を有し、自動湯張り実行部による自動湯張り実行情報の報知時に前記自動湯張りキャンセル操作部の操作が行われたときには、浴槽注湯量パターン化データ検出部のデータまたは入浴情報パターン化データ記憶部のデータを参照して求めた湯張り開始時刻の自動湯張り動作を行わない構成をもって課題を解決する手段としている。
さらに、第7の発明は、上記第5または第6の発明の構成に加え、自動湯張り動作を承認して実行させる自動湯張り実行操作部を有し、自動湯張り実行部による自動湯張り実行情報の報知時に前記自動湯張り実行操作部の操作が行われたときにのみ、浴槽注湯量パターン化データ検出部のデータまたは入浴情報パターン化データ記憶部のデータを参照して求めた湯張り開始時刻に自動湯張り動作を行う構成をもって課題を解決する手段としている。
さらに、第8の発明は、上記第1乃至第7のいずれか一つの発明の構成に加え、発電装置の排熱を利用して貯湯槽に蓄積した湯を給湯先に給湯するコジェネレーション給湯熱源装置と、通水の水を加熱して作成した湯を給湯先に供給する機能を備えた補助給湯熱源装置とが併設されており、コジェネレーション給湯熱源装置の稼働状況の蓄熱量検出に関するモニタ情報に基づき貯湯槽内の湯の蓄熱量に対応する値を求める蓄熱量検出部と、該蓄熱量検出部により検出した値と予め与えられた給湯熱源切替え制御情報とに基づいて、前記コジェネレーション給湯熱源装置の貯湯槽を給湯熱源とする給湯動作と前記補助給湯熱源装置を給湯熱源とする給湯動作の制御を行う制御装置を有する構成をもって課題を解決する手段としている。
さらに、第9の発明は、上記第8の発明の構成に加え、前記コジェネレーション給湯熱源装置の貯湯槽は、該貯湯槽内に給水を導入する給水路と貯湯槽の湯を送水する給湯路を備え、貯湯槽と発電装置との間には該発電装置の排熱または前記発電装置の排熱吸収流体の熱を利用して貯湯槽内の水を加熱して湯にする手段が配備され、該手段によって形成された湯を貯湯槽に蓄積し、この貯湯槽の湯を前記給湯路を通して給湯先に供給する構成と成している構成をもって課題を解決する手段としている。
さらに、第10の発明は、上記第8または第9の発明の構成に加え、前記コジェネレーション給湯熱源装置の貯湯槽から送水される給湯の通路は補助給湯熱源装置の給水導入口に連通され、前記貯湯槽の湯のみを熱源として給湯を行うときは、貯湯槽の湯を非加熱駆動状態の補助給湯熱源装置を経由して給湯先へ給湯する構成と成したことを特徴としている。
さらに、第11の発明は、上記第8乃至第10のいずれか一つの発明の構成に加え、前記発電装置は水素と酸素を反応させて電気を発生する燃料電池とした構成をもって課題を解決する手段としている。
さらに、第12の発明は、上記第8乃至第10のいずれか一つの発明の構成に加え、前記発電装置はガスエンジンとした構成をもって課題を解決する手段としている。
本発明において、給湯熱源と、該給湯熱源から給湯される湯を給湯先に導く給湯の通路とを備え、1日の整数倍(1以上の整数倍)を周期とする仮の設定周期ごとの時間軸上の各時刻に対する給湯使用量のデータを蓄積し、この複数の蓄積データが前記仮の設定周期ごとにパターン化されていない場合は前記複数の蓄積データから給湯使用量がパターン化される時間を求めてこの時間を真の設定周期として設定する構成によれば、設定した真の設定周期ごとのパターン化された給湯使用量のデータを記憶することにより、利用者に対応した適切な給湯使用量のデータを記憶でき、この記憶データを利用した最適な給湯運転を行うことができる。
また、この発明において、給湯使用量パターン化データ記憶部が記憶した給湯使用量のデータから真の設定周期ごとの浴槽への注湯量のパターン化データを求め、このパターン化データを参照して真の設定周期の時間軸上の浴槽の湯張り開始時刻を求め、求めた湯張り開始時刻に給湯熱源から自動的に給湯して浴槽の湯張りを行う構成によれば、利用者に適した時刻に自動的に湯張りを行うことができ、非常に利用しやすい給湯装置を実現できる。
さらに、本発明において、給湯熱源と、該給湯熱源から給湯される湯を浴槽を含む一つ以上の給湯先に導く給湯の通路と、前記浴槽内の水位を検出する水位センサとを有し、1日の整数倍(1以上の整数倍)を周期とする仮の設定周期ごとの時間軸上の各時刻に対する利用者の入浴情報を前記水位センサから得られる浴槽水位の情報と時計機構から得られる時刻情報とに基づいて求めて複数蓄積し、この仮の設定周期ごとにパターン化されていない場合は前記複数の蓄積データから入浴情報がパターン化される時間を求めてこの時間を真の設定周期として設定する構成によれば、設定した真の設定周期ごとのパターン化された入浴情報データを記憶するので、利用者に対応した適切な入浴情報のデータを記憶でき、この記憶データを利用した最適な湯張り等の運転を行うことができる。
また、この発明において、入浴情報パターン化データ記憶部のデータを参照して真の設定周期の時間軸上の浴槽の湯張り開始時刻を求め、求めた湯張り開始時刻に給湯熱源から自動的に給湯して浴槽の湯張りを行う構成によれば、利用者に適した時刻に自動的に湯張りを行うことができ、非常に利用しやすい給湯装置を実現できる。
さらに、本発明において、自動湯張り実行部は、浴槽の湯張りを行うときに湯張り動作実行情報を報知する構成によれば、自動湯張り実行部による湯張りが行われることを報知できるので、利用者がその旨、把握することができ、必要に応じて、その湯張り動作をキャンセルする等の動作を適宜行うことができ、より一層使い勝手の良い給湯装置を実現できる。
例えば、本発明において、自動湯張り動作をキャンセルする自動湯張りキャンセル操作部を有し、自動湯張り実行部による自動湯張り実行情報の報知時に前記自動湯張りキャンセル操作部の操作が行われたときには、浴槽注湯量パターン化データ検出部のデータまたは入浴情報パターン化データ記憶部のデータを参照して求めた湯張り開始時刻の自動湯張り動作を行わない構成によれば、利用者が通常と異なる使用パターンで使用したいときに、学習により求めた湯張り開始時刻での自動湯張り動作をキャンセルできるので、便利である。
また、本発明において、自動湯張り動作を承認して実行させる自動湯張り実行操作部を有し、自動湯張り実行部による自動湯張り実行情報の報知時に前記自動湯張り実行操作部の操作が行われたときにのみ、浴槽注湯量パターン化データ検出部のデータまたは入浴情報パターン化データ記憶部のデータを参照して求めた湯張り開始時刻に自動湯張り動作を行う構成によれば、利用者が、自動湯張り動作を承認してから実行させるので、利用者が通常の使用パターンで使用したいときにも、その確認を行って湯張りを実行できるし、利用者が通常と異なる使用パターンで使用したいときには実行を行わないようにでき、臨機応変の対応をとれる。
さらに、本発明において、発電装置の排熱を利用して貯湯槽に蓄積した湯を浴槽を含む1つ以上の給湯先に給湯するコジェネレーション給湯熱源装置と、通水の水を加熱して作成した湯を浴槽を含む1つ以上の給湯先に供給する機能を備えた補助給湯熱源装置とを併設して、これらを給湯熱源とし、制御装置によって、前記コジェネレーション給湯熱源装置の貯湯槽を給湯熱源とする給湯動作と前記補助給湯熱源装置を給湯熱源とする給湯動作の制御を行う構成によれば、コジェネレーション給湯熱源装置を給湯熱源とする給湯動作を行えることで省エネルギー化が可能な給湯装置を実現できる。
さらに、本発明において、コジェネレーション給湯熱源装置と補助給湯熱源装置を有して、コジェネレーション給湯熱源装置の貯湯槽と発電装置との間に配備された手段によって形成された湯を貯湯槽に蓄積し、この貯湯槽の湯を、貯湯槽に備えられた給湯路を通して給湯先に供給する構成によれば、コジェネレーション給湯熱源装置による湯の蓄積と、貯湯槽からの湯の給湯とを効率的に行うことができる。
さらに、本発明において、コジェネレーション給湯熱源装置の貯湯槽から送水される給湯の通路は補助給湯熱源装置の給水導入口に連通され、前記貯湯槽の湯のみを熱源として給湯を行うときは、貯湯槽の湯を非加熱駆動状態の補助給湯熱源装置を経由して給湯先へ給湯する構成によれば、コジェネレーション給湯熱源装置の貯湯槽から送水される給湯の通路と補助給湯熱源装置の給水導入口とを連通させることによりシステム構成を簡単にでき、効率的に給湯を行うことができる。
さらに、本発明において、コジェネレーション給湯熱源装置の発電装置は水素と酸素を反応させて電気を発生する燃料電池とした構成によれば、発電装置を燃料電池とすることによって、環境に悪影響を与える物質を排出することなく、コジェネレーション給湯熱源装置を運転できるので、環境に優しい複合的な給湯装置を構築することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図2には、本発明に係る給湯装置の一実施形態例のシステム構成が示されており、図1には、その制御構成が示されている。図2に示すように、本実施形態例は、発電装置1の排熱を利用して貯湯槽2に蓄積した湯を給湯先に給湯するコジェネレーション給湯熱源装置3と、通水の水を加熱して作成した湯を給湯先に供給する補助給湯熱源装置4とを併設した複合的な給湯装置であり、後述する学習機能を有している。
本実施形態例で適用している発電装置1は、例えば固体高分子型燃料電池(PEFC)等の燃料電池により形成されており、水の電気分解の逆反応で、都市ガス等の燃料から取り出された水素2H+と空気中の酸素(1/2)O2とを反応させて発電する装置である。
コジェネレーション給湯熱源装置3を有するシステムは、省エネルギー効果を奏することが可能なシステムとして注目されており、本実施形態例では、特に、発電装置1を燃料電池により形成することによって、環境に悪影響を与える物質を排出することなく、コジェネレーション給湯熱源装置3を運転でき、環境に優しい給湯装置を構築することができる。
貯湯槽2は、貯湯槽2内に給水を導入する給水路11と貯湯槽2の湯を送水する給湯路12を備えており、給湯路12には湯水温検出センサ100が設けられている。貯湯槽2と発電装置1との間には、冷却水導入通路13と排熱湯導入通路14とが配備されており、冷却水導入通路13は貯湯槽2内の水を発電装置1の冷却水として発電装置1側に導入し、この水を発電装置1の発電時に生じる排熱によって加熱して、例えば60℃といった温度の湯とし、排熱湯導入通路14を介して貯湯槽2に蓄積する。つまり、冷却水導入通路13と排熱湯導入通路14は、貯湯槽2内の水を発電装置1の排熱により加熱して湯にする手段を形成している。
本実施形態例において、貯湯槽2の容量は例えば200Lであり、貯湯槽2には、互いに間隔を介して貯湯槽内湯水温検出センサ101〜111が設けられている。貯湯槽2の下方側には、貯湯槽2内の水を排水する排水通路15が設けられ、該排水通路15には排水弁52が設けられている。貯湯槽2の上方側には、圧力逃がし通路16が設けられており、圧力逃がし通路16には、過圧逃がし弁50が設けられている。貯湯槽2内は、通常、湯または水によって満たされている。
本実施形態例で適用されているコジェネレーション給湯熱源装置3において、発電装置1が作動すると、貯湯槽2の下部側に貯められている水が冷却水導入通路13を通して発電装置1に導入され、発電装置1の発電時の排熱によって暖められて湯とされ、この湯が排熱湯導入通路14を通って貯湯槽2の上方側から貯湯槽2内に導入され、貯湯槽2の上部側には湯が蓄積されている。なお、図7には、湯と水との境界領域を分かりやすくするために、湯が充填されている領域を斜線で示した図が示されている。
上記湯の蓄積動作が繰り返されると、貯湯槽2の下部側の水が発電装置1の排熱によって湯にされて貯湯槽2の上部側に導入されるので、図7の破線Aで示す、貯湯槽2内の水と湯との境界線が貯湯槽2の下部側に移動していく。なお、貯湯槽2内が全て湯で満たされると、発電装置1への冷却水導入を行うことができないので、発電装置1による発電は行えない。
また、貯湯槽2の湯が給湯路12を通して適宜の給湯場所に送水されると、この送水によって減少した湯量だけ、給水路11から貯湯槽2内に給水が行われるので、この場合、図7の破線Aで示す、貯湯槽2内の水と湯との境界線は貯湯槽2の上部側に移動していく。
図2に示すように、本実施形態例では、コジェネレーション給湯熱源装置3と補助給湯熱源装置4とは、湯水混合ユニット10と接続通路45を介して接続されており、コジェネレーション給湯熱源装置3の給湯路12の出口側には、給湯路12から送水される湯の流量を検出する流量センサ70が設けられている。また、湯水混合ユニット10には給水路11の分岐通路11bが接続されている。給水路11には給水温度センサ112が設けられている。
湯水混合ユニット10は、前記給湯路12の開閉を行う湯水開閉弁54と、給湯路12から送水される湯の流量を弁開度によって可変制御する湯水比例弁55と、給水路11から給水される水の流量を弁開度によって可変制御する湯水比例弁56と、接続通路45の入り口側に設けられた流量センサ71とを有している。湯水開閉弁54は電磁弁、湯水比例弁55,56は、いずれもギアモータにより形成されている。給湯路12の出口側には湯水温検出センサ120が設けられ、接続通路45の入口側には、湯水温検出センサ118が設けられている。
補助給湯熱源装置4は、通水の水を加熱して作成した湯を浴槽126を含む1つ以上の給湯先に供給する機能を備えた装置であり、給湯器5(5a,5b)を有して形成されている。給湯器5(5a,5b)は、それぞれ燃焼室23,24を有している。給湯器5aの燃焼室23内には、バーナ6と、バーナ6の燃焼の給排気を行なう燃焼ファン8と、バーナ6の燃焼により加熱される給湯熱交換器19とが設けられている。また、給湯器5bの燃焼室24内には、バーナ7と、バーナ7の燃焼の給排気を行なう燃焼ファン9と、バーナ7の燃焼により加熱される追い焚き熱交換器25とが設けられている。
バーナ6,7には、それぞれのバーナ6,7に燃料を供給するガス管21,22が接続されており、これらのガス管21,22は、ガス管20から分岐形成されている。ガス管20には、ガス開閉弁80が介設されており、ガス管21には、ガス比例弁86とガス開閉弁81,82,83が、ガス管22には、ガス比例弁87とガス開閉弁84,85がそれぞれ介設されている。これらの弁80〜87はいずれも電磁弁により形成されており、ガス開閉弁80〜85は、対応するバーナ6,7への燃料供給・停止を制御し、ガス比例弁86,87は、対応するバーナ6,7への供給燃料量を弁開度でもって制御する。
前記給湯熱交換器19の入口側には給水導入通路18が設けられており、この給水導入通路18は前記接続通路45に接続されている。給水導入通路18の入り口側には、給水導入通路18を流れる湯水の量を検出する流量センサ73が設けられている。
給湯熱交換器19の出口側には給湯通路26が設けられており、給湯通路26の先端側は、分岐通路90と湯水経路切替弁58を介して前記給水導入通路18に接続されている。給湯通路26には、分岐通路90の分岐部よりも下流側に出湯湯温検出センサ113が設けられ、給湯熱交換器19側に出湯湯温検出センサ114が設けられている。なお、前記給湯熱交換器19の途中部には過熱防止装置(サーモスタット)115が設けられている。
前記追い焚き熱交換器25の一端側には往管91の一端側が接続され、往管91の他端側は循環金具97を介して浴槽126に連通接続されている。また、追い焚き熱交換器25の他端側には通路93が接続され、通路93の他端側は循環ポンプ94の吐出口に接続されている。循環ポンプ94の吸入口には戻り管96の一端側が接続され、戻り管96の他端側は前記循環金具97を介して浴槽126に連通接続されている。戻り管96には浴槽湯水温検出センサ127が設けられている。
往管91と追い焚き熱交換器25と通路93と循環ポンプ94と戻り管96とによって、浴槽126の湯水を循環ポンプ94の駆動により循環させて浴槽内の湯水を追い焚きするための追い焚き循環通路99が形成されている。
また、前記給湯通路26には、分岐通路90の形成部および出湯湯温検出センサ113の配設部よりも下流側に、風呂用注湯導入通路95が接続され、風呂用注湯導入通路95は、前記通路93に接続されている。風呂用注湯導入通路95には、水圧により浴槽126の水位を検出する水位センサ125が設けられている。前記給湯熱交換器19から給湯通路26と風呂用注湯導入通路95、通路93、追い焚き熱交換器25、往管91を順に通って浴槽126に至るまでの通路によって湯張り通路が構成されている。
なお、図2においては、給湯先として、台所等の給湯場所と浴槽126を示しているが、浴室のシャワー等の適宜の給湯先に湯を供給する、様々な態様の給湯装置を構成できる。
本実施形態例のシステム構成は以上のように構成されており、次に、図1に示す制御装置44の制御構成について説明する。制御装置44は、蓄熱量検出部35、選択制御部36、燃焼制御部42、時計機構41、入浴情報データ蓄積部37、給湯使用量データ蓄積部38、入浴情報パターン化データ記憶部47、真の設定周期設定部43、給湯使用量パターン化データ記憶部48、浴槽注湯量パターン化データ検出部49、自動湯張り実行部40、湯張り開始時刻検出部39を有している。
蓄熱量検出部35は、コジェネレーション給湯熱源装置3の稼働状況の蓄熱量検出に関するモニタ情報に基づき、貯湯槽2内の湯の蓄熱量に対応する値を求めるものである。前記モニタ情報は、例えば貯湯槽内湯水温検出センサ101〜111による検出温度の情報や、発電装置1の稼働時間の情報等である。発電装置1の稼働時間は、例えば発電装置1のオンオフ情報と時計機構41から得られる時間情報とにより得ることができる。なお、排熱湯導入通路14に流量センサを設ければ、この流量センサの情報から発電装置1の稼働時間の情報を得ることもできる。
ここで、貯湯槽2内の湯の蓄熱量に対応する値の求め方の一例を示す。蓄熱量検出部35は、例えば前記モニタ情報として、貯湯槽内湯水温検出センサ101〜111による検出温度の情報を取り込み、貯湯槽内湯水温検出センサ105による検出温度が約60℃であり、貯湯槽内湯水温検出センサ106による検出温度が約20℃であるとすると、図7の破線Aで示したような、貯湯槽2内の水と湯との境界線が貯湯槽内湯水温検出センサ105と貯湯槽内湯水温検出センサ106との間にあり、貯湯槽2内には、約60℃の湯が約80L蓄積されていると判断する。
また、蓄熱量検出部35に、発電装置1の稼働による単位時間ごとの湯の蓄積量を予め与えておき、この量が、例えば毎分2Lだとすると、時計機構41から得られる発電装置1の時間情報が30分経過したときに、蓄熱量検出部35は、貯湯槽2内には、約60℃の湯が60L蓄積されていると判断する。このように、蓄熱量検出部35は、時計機構41から得られる発電装置1の稼働時間情報に基づき、貯湯槽2内の湯量を時々刻々と検出することができる。
さらに、蓄熱量検出部35は、貯湯槽2内の湯の使用量を、例えば流量センサ70の検出データから算出し、この値を貯湯槽2内に蓄積されている湯量から差し引くことにより、貯湯槽2内に残っている湯量を時々刻々と検出することができるし、湯の蓄積時からの経過時間によって貯湯槽2内に蓄積されている湯の温度を推定することができる。
選択制御部36は、給湯熱源の選択制御部であり、例えば前記蓄熱量検出部35により求められた蓄熱量に対応する値が熱源選択用に予め定めた下部しきい値以下に低下したときは、給湯熱源を前記貯湯槽2から補助給湯熱源装置4へ切替えて給湯を行い、蓄熱量検出部35により求められた貯湯槽2内の湯の蓄熱量に対応する値が熱源選択用に予め定めた上部しきい値以上に上昇したときは、給湯熱源を前記補助給湯熱源装置4からコジェネレーション給湯熱源装置3の貯湯槽2へ切替えて給湯を行う。なお、選択制御部36による給湯熱源の選択制御は、特に限定されるものでなく、適宜設定されるものである。
本実施形態例においては、コジェネレーション給湯熱源装置3の貯湯槽2から送水される給湯の通路(給湯路12)は補助給湯熱源装置4の給水導入口に連通されており、前記貯湯槽2の湯のみを熱源として貯湯槽2内から設定温度以上の湯を送水する時は、貯湯槽2の湯を非加熱駆動状態の補助給湯熱源装置4を経由して給湯先へ給湯する構成と成している。
つまり、貯湯槽2の湯を熱源として給湯を行うときは、選択制御部36は、湯水開閉弁54を開き、湯水比例弁55、56の開弁量を適宜調節して、貯湯槽2内の湯を、給水通路11からその分岐通路11bを介して給水される水と混合して設定温度の湯として非加熱駆動状態の補助給湯熱源装置4に送る。そして、例えば補助給湯熱源装置4に導入された設定温度の湯を、湯水経路切替弁58を切替えて分岐通路90を通して台所等の適宜の給湯先へ給湯したり、湯水開閉弁59を開き、風呂用注湯導入通路95と前記湯張り通路を通して湯張りを行ったりする。
また、選択制御部36は、給湯熱源を補助給湯熱源装置4に切り替えたときは、例えば湯水開閉弁54を閉じ、給水路11から分岐通路11bを介して湯水混合ユニット10に導入される水を、接続通路45を介して給湯器5aに導入すると共に、給湯器5aの燃焼制御部42に指令を与え、給湯器5aを稼働させて補助給湯熱源装置4による給湯を行う。
燃焼制御部42は、前記選択制御部36が補助給湯熱源装置4からの給湯動作を選択したときには、流量センサ73の検出流量を参照しながら、ガス開閉弁81,82,83の少なくとも一つを開き、ガス比例弁86の開弁量を調節してバーナ6に供給されるガス量を調節すると共に、燃焼ファン8の風量調節を行い、給湯熱交換器19を通って出湯される湯が設定温度の湯となるようにバーナ6の燃焼制御を行う。
給湯使用量データ蓄積部38は、1日の整数倍(1以上の整数倍)を周期とする仮の設定周期(例えば1日)ごとの時間軸上の各時刻に対する給湯使用量のデータを流量センサ73から得られる給湯流量の情報と時計機構41から得られる時刻情報とに基づいて求めて複数(例えば1ヶ月分といった予め与えられた数だけ)蓄積する。蓄積データ例を図3(a)、(b)に模式的に示す。なお、図3において、給湯使用量をLで示している。
真の設定周期設定部43は、給湯使用量データ蓄積部38により蓄積された複数の蓄積データが全て前記仮の設定周期ごとにパターン化されている場合には前記仮の設定周期を真の設定周期として設定し、前記給湯使用量データ蓄積部により蓄積された複数の蓄積データが前記仮の設定周期ごとにパターン化されていない場合は前記複数の蓄積データから給湯使用量がパターン化される時間を求めてこの時間を真の設定周期として設定する。
真の設定周期設定部43は、例えば図3(a)に示すように、給湯使用量データ蓄積部38により蓄積された複数の蓄積データが、全てほぼ同じパターンであれば、前記仮の設定周期、例えば1日を真の設定周期として設定する。
一方、真の設定周期設定部43は、例えば図3(b)に示すように、給湯使用量データ蓄積部38により蓄積された複数の蓄積データが前記仮の設定周期ごとにパターン化されていない場合は、前記複数の蓄積データから給湯使用量がパターン化される時間を求めてこの時間を真の設定周期として設定する。図3(b)の場合、蓄積データを3つずつ一つにまとめると、図4に示すようにパターン化することができるので、真の設定周期は、仮の設定周期の3倍、すなわち、3日とすればよいことが分かるので、真の設定周期を3日とする。
真の設定周期設定部43は、上記のようにして求めた真の設定周期情報を給湯使用量パターン化データ記憶部48に加える。給湯使用量パターン化データ記憶部48は、真の設定周期設定部43で設定した真の設定周期ごとのパターン化された給湯使用量のデータを記憶する。
浴槽注湯量パターン化データ検出部49は、パターン化データ記憶部48が記憶した給湯使用量のデータから真の設定周期ごとの浴槽への注湯量のパターン化データを求める。例えば、浴槽注湯量パターン化データ検出部49に予め浴槽126の容量のデータを与えておき、浴槽注湯量パターン化データ検出部49が、このデータと、前記給湯使用量パターン化データ記憶部48が記憶した給湯使用量のデータとを比較することにより、浴槽126の容量の5分の4の給湯量が一度に使用されているところが、浴槽126への注湯を行うところであると判断することができる。
本実施形態例では、上記のようにして利用者の浴槽126への注湯のタイミングを判断することができると共に、前記水位センサ125の検出情報に基づき、利用者の入浴情報を検出することができる。
つまり、従来、前記水位センサ125は、例えば給湯熱源から給湯通路を通して自動的に湯張りする際の湯張り水位の判定に用いられてきたが、入浴する人の大きさ(体積)に応じて水位変動が生じるので、水位センサ125から得られる浴槽水位の情報を、予め与えた浴槽水位変動量参照データと比較することにより、利用者の入浴情報、つまり、例えば「○時×分頃にはAさんが入浴し、その20分後にはBさんが入浴する。」といった情報や、「×時○分頃には、Cさん(大人)とDさん(子供)が一緒に入浴する。」といった情報を検出することができる。
入浴情報データ蓄積部37は、1日の整数倍(1以上の整数倍)を周期とする仮の設定周期ごとの時間軸上の各時刻に対する、上記のような利用者の入浴情報を、前記水位センサ125から得られる浴槽水位の情報と時計機構41から得られる時刻情報とに基づいて推定して学習記憶し、そのデータを複数蓄積する。
この蓄積データを参照し、前記真の設定周期設定部43は、入浴情報データ蓄積部37により蓄積された複数の蓄積データが全て前記仮の設定周期ごとにパターン化されている場合には、前記仮の設定周期を真の設定周期として設定し、前記入浴情報データ蓄積部37により蓄積された複数の蓄積データが前記仮の設定周期ごとにパターン化されていない場合は、前記複数の蓄積データから入浴情報がパターン化される時間を求めてこの時間を真の設定周期として設定し、この真の設定周期情報を、入浴情報パターン化データ記憶部47に加える。なお、この真の設定周期設定方法は、給湯使用量の真の設定周期設定方法と同様である。
入浴情報パターン化データ記憶部47は、真の設定周期設定部43で設定した真の設定周期ごとのパターン化された入浴情報データを記憶する。
湯張り開始時刻検出部39は、前記浴槽注湯量パターン化データ検出部49のデータを参照して真の設定周期の時間軸上の浴槽126の湯張り開始時刻を求める動作と、入浴情報パターン化データ記憶部47のデータを参照して真の設定周期の時間軸上の浴槽126の湯張り開始時刻を求める動作の少なくとも一方を行う。
なお、湯張り開始時刻検出部39が入浴情報パターン化データ記憶部47のデータを参照する場合、利用者の入浴開始推定時刻に対応させて浴槽126の湯張り開始時刻を求めるものであり、複数の人が入浴する場合、最初に入浴する人の入浴開始時刻を推定し、この入浴開始推定時刻に対応させて、浴槽126の湯張り開始時刻を求める。
また、湯張り開始時刻検出部39が浴槽注湯量パターン化データ検出部49のデータを参照して湯張り開始時刻を求める動作と、入浴情報パターン化データ記憶部47のデータを参照して湯張り開始時刻を求める動作の両方を行った場合、これらの動作により求められる湯張り開始時刻は、通常、ほぼ同じ時刻になる。ただし、仮に、両方の動作により求めた湯張り開始時刻にずれが生じた場合は、例えばその間の時刻を湯張り開始時刻として決定し、この情報を、自動湯張り実行部40に加える。
自動湯張り実行部40は、時計機構41から得られる時刻情報を取り込んで前記湯張り開始時刻検出部39により求めた湯張り開始時刻に給湯熱源から自動的に給湯して浴槽126の湯張りを行う。本実施形態例は、コジェネレーション給湯熱源装置3と補助給湯熱源装置4とを備えた複合システムであり、選択制御部36により選択した給湯熱源から浴槽126への給湯を行う。
なお、自動湯張り実行部40は、浴槽126の湯張りを行うときに湯張り動作実行情報を報知するようにしてもよい。この場合、例えば自動湯張り動作をキャンセルする自動湯張りキャンセル操作部を設け、自動湯張り実行部40による自動湯張り実行情報の報知時に前記自動湯張りキャンセル操作部の操作が行われたときには、浴槽注湯量パターン化データ検出部49のデータや入浴情報パターン化データ記憶部47のデータを参照して求めた湯張り開始時刻の自動湯張り動作を行わないようにすることもできる。
また、自動湯張り動作を承認して実行させる自動湯張り実行操作部を設け、自動湯張り実行部40による自動湯張り実行情報の報知時に、前記自動湯張り実行操作部の操作が行われたときにのみ、浴槽注湯量パターン化データ検出部49のデータや入浴情報パターン化データ記憶部のデータ47を参照して求めた湯張り開始時刻に自動湯張り動作を行うようにすることもできる。
本実施形態例は以上のように構成されており、選択制御部36により選択された給湯熱源からの給湯や湯張りが行われるとともに、真の設定周期設定部43によって設定された真の設定周期ごとのパターン化された給湯使用量のデータを給湯使用量パターン化データ記憶部48により記憶したり、真の設定周期ごとのパターン化された入浴情報データを入浴情報パターン化データ記憶部47により記憶したりするので、利用者に対応した適切な給湯使用量のデータや入浴情報のデータを記憶でき、この記憶データを利用した最適な給湯運転や湯張運転等を行うことができる。
例えば、本実施形態例は、給湯使用量パターン化データ記憶部37が記憶した給湯使用量のデータから真の設定周期ごとの浴槽126への注湯量のパターン化データを求めたり、入浴情報パターン化データ記憶部47が記憶した入浴情報のデータを参照したりして、湯張り開始時刻検出部39が真の設定周期の時間軸上の浴槽126の湯張り開始時刻を求め、求めた湯張り開始時刻に、自動湯張り実行部40が給湯熱源から自動的に給湯して浴槽126の湯張りを行うので、利用者に適した時刻に自動的に浴槽126の湯張りを行うことができ、非常に利用しやすい給湯装置を実現できる。
さらに、本実施形態例は、コジェネレーション給湯熱源装置3を有する複合的な給湯装置であるので、コジェネレーション給湯熱源装置3を給湯熱源とする給湯動作を行うことで省エネルギー化が可能な給湯装置を実現できる。
また、本実施形態例は、コジェネレーション給湯熱源装置3の貯湯槽2から送水される給湯の通路が補助給湯熱源装置4の給水導入口に連通され、貯湯槽2の湯を熱源として給湯を行うときは、貯湯槽2の湯を非加熱駆動状態の補助給湯熱源装置4を経由して給湯先へ給湯するので、コジェネレーション給湯熱源装置3の貯湯槽2から送水される給湯の通路と補助給湯熱源装置4の給水導入口とを連通させることによりシステム構成を簡単にでき、効率的に給湯を行うことができる。
なお、本発明は上記実施形態例に限定されることはなく、様々な態様を採り得る。例えば、上記実施形態例では、給湯使用量パターン化データ記憶部48の記憶データを利用したり、入浴情報パターン化データ記憶部47の記憶データを参照したりして、湯張り開始時刻を求め、自動湯張りを行うように構成したが、給湯使用量パターン化データ記憶部48の記憶データの利用や、入浴情報パターン化データ記憶部47の記憶データの利用によって、自動湯張り以外の制御を行うようにしてもよい。
例えば、入浴情報パターン化データ記憶部47の記憶データを参照し、利用者の浴槽利用開始時刻と浴槽利用終了時刻を求め、この求めたデータを利用した保温動作を自動的に行うような構成としてもよい。なお、この保温動作は、例えば浴槽126内の湯を追い焚きする追い焚き機構によって浴槽湯水を追い焚きして浴槽湯温を風呂設定温度またはその近傍温度に保温するものである。
この保温動作の実行部を上記実施形態例の給湯装置に設けた場合、保温動作の実行部は、循環ポンプ94を駆動して浴槽湯水を循環させると共に、ガス開閉弁84,85の少なくとも一つを開き、ガス比例弁87の開弁量を調節してバーナ7に供給されるガス量を調節し、燃焼ファン8の風量調節を行い、追い焚き熱交換器25を通って加熱される湯をバーナ7によって追い焚きすることにより、浴槽湯水温検出センサ127の検出温度を参照しながら前記保温を行う。
また、保温動作の実行部の動作は、時計機構41から得られる時刻情報を参照しながら、例えば浴槽126への湯張り終了時から利用者の浴槽利用終了時刻まで自動的に保温動作を行うようにすることができる。なお、保温動作は、このような動作に限定されるものではなく、適宜設定されるものである。
さらに、上記実施形態例では、仮の設定周期を1日としたが、仮の設定周期は1日とは限らず1週間としてもよく、1日×1以上の整数に適宜設定されるものであり、また、この仮の設定周期ごとの時間軸上の給湯使用量や入浴情報の蓄積データに基づいて、真の設定周期も、1日以上の適宜の周期に設定されるものである。
さらに、上記実施形態例では、浴槽使用量データ蓄積部38と入浴情報データ蓄積部37の両方を設けたが、これらのうち、いずれか一方を設けてもよい。浴槽使用量データ蓄積部38のみを設けた場合、真の設定周期設定部43により給湯使用量の真の設定周期を設定して、真の設定周期ごとの給湯使用量パターン化データを記憶し、入浴情報データ蓄積部37のみを設けた場合、真の設定周期設定部43により入浴情報の真の設定周期を設定して、真の設定周期ごとの入浴情報パターン化データを記憶することになる。
さらに、上記実施形態例では、コジェネレーション給湯熱源装置3の発電装置1は燃料電池としたが、発電装置1はエンジンにより形成してもよく、コジェネレーション給湯熱源装置3を有する構成の給湯装置とする場合に適用される発電装置1は、その排熱を利用して貯湯槽2に湯を蓄積できるならばよく、発電装置1の燃料や構成は特に限定されるものでなく、適宜設定されるものである。
また、上記実施形態例では、コジェネレーション給湯熱源装置3の貯湯槽2と発電装置1との間には発電装置1の排熱を利用して貯湯槽2内の水を加熱して湯にする手段を配備したが、図5(a)、(b)に示すように、発電装置1の排熱吸収流体の熱を利用して貯湯槽2内の水を加熱して湯にする手段を配備して、該手段によって形成された湯を貯湯槽2に蓄積してもよい。
図5(a)に示す構成は、発電装置1の排熱吸収流体を循環させる循環管路66を貯湯槽2内に通し、排熱吸収流体と貯湯槽2内の水との間で熱交換を行って、貯湯槽2内の水を湯にする。また、このとき、排熱吸収流体は、その熱を貯湯槽2内の水に与えることにより、冷却され、排熱吸収流体は冷却流体となって発電装置1に送られるものである。
また、図5(b)に示す構成は、貯湯槽2と発電装置1との間に、例えば銅板等によって形成した熱交換部材67を設け、発電装置1の排熱吸収流体を循環させる循環管路66を熱交換部材67に通し、また、熱交換部材67には、貯湯槽2内の水を循環させる循環管路68を設け、熱交換部材67を介し、循環管路66を通る排熱吸収流体と循環管路68を通る水との間で熱交換させる。つまり、熱交換部材67を介し、排熱吸収流体の熱を、循環管路68を通る貯湯槽2内の水に与えて貯湯槽2内の水を湯にし、このとき、排熱吸収流体を冷却して冷却流体とするものである。
また、上記実施形態例では、給水路11を、湯水混合ユニット10を介して補助給湯熱源装置4の給水導入通路18に接続したが、図6(a)に示すように、給水路11を、弁69を介して給湯通路26側に接続してもよいし、図6(b)に示すように、給水路11を、弁69を介して、給水導入通路18と給湯通路26の両方に接続してもよい。
さらに、上記実施形態例では、コジェネレーション給湯熱源装置3の貯湯槽2の給湯路12を、湯水混合ユニット10と接続通路45を介して補助給湯熱源装置4の給水導入口に連通したが、本発明は、コジェネレーション給湯熱源装置3と補助給湯熱源装置4とを別個に設けて併設してもよい。
さらに、上記実施形態例では、給湯装置は、コジェネレーション給湯熱源装置3と補助給湯熱源装置4とを有する複合的な給湯装置としたが、コジェネレーション給湯熱源装置3を設けずに、ガスや石油等の燃料によって通水の水を加熱して作成した湯を、浴槽126を含む1つ以上の給湯先に給湯する給湯装置としてもよい。