JP4153506B2 - カード用プリンター - Google Patents
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Description
そして、カード排出機構ではホッパーベッドとゲートとの間隔をカード厚さに応じて調整する必要があり、ヘッドアセンブリーでは、作業ヘッドを印圧作業の内容に応じて交換する必要があり、印圧機構では、カード厚に応じた適切な印圧を付与する必要があり、さらに、作業ヘッドの交換と同時に作業素材テープ(前記の印字、印刻、ラミネートフィルム、ホログラムシール用のテープ)の交換も必要となることがある。
印圧機構は、作業ヘッドのヘッドダウン、ヘッドアップをするためのもので、プラテンロールを挟んで、作業ヘッドと反対側に設けてある。そして、作業ヘッドと印圧機構を印圧付与用のばねを介して結合レバーで着脱可能に連結する。
印圧機構は、ヘッドアセンブリーの作業ヘッドに対して着脱可能であると共に、作業ヘッドをプラテンロールに対してヘッドダウン、ヘッドアップする。また、プラテンロールに対する作業ヘッド先端の位置を決定し、印圧作業に際してカードが通過する間隙の大きさを設定する。印字付与用ばねは作業ヘッドをプラテンロール側に付勢し、カードが通過するカード表面に押圧作業を行う。カードが通過する間隙の大きさが変化しても常時一定の印圧を付与する。
ヘッド本体をヘッドピンと同軸の支持ピンでヘッドフレームに回動可能に取り付けることがある。これにより、支持ピンと接触作業部の中央を通る本体軸線の角度をヘッド軸線に対して調整することが可能で、ヘッド本体先端の接触作業部の位置が多少ずれていても、これをヘッド軸線上に配置することができ、正しい位置にある接触作業部によって、正確で安定した印圧作業を行うことができる。
作業素材テープは、インクリボンやラミネート用フィルム、あるいはホログラムシートなど、テープ状に構成されたもので、インクリボンのようにテープ上のインクのみが消費されるものとラミネートフィルムやホログラムシールのようにテープの一部が剥離して消費される場合がある。
操作具によってインクリボンなど作業素材テープの解除と作業ヘッドのロック解除を同時に行うことができ、交換作業を簡単に行える。
説明の都合上、カード2の搬送方向を前方とする。
カード用プリンター1は、主フレーム5、上副フレーム6、下副フレーム7を有しこれに、カード収納部8、カード排出機構9、カード搬送機構10、ヘッドアセンブリー11、印圧機構12、およびインクリボン送り機構13(テープ送り機構)を備える。
図2は、カードプリンター1を前方からみた側面図で、主フレーム5と上副フレーム6および下副フレーム7が間隔をとって配置されていること、および各モーターM1からM5の配置を示している。
説明の都合上、副フレーム6,7のある側を前面とする。
カード収納部8は前後に配設したガイド枠14(a,b)で構成したホッパー構造でガイド枠14(a,b)の基部をホッパーベッド15に固定し、前方を開放している(図3)。
送り爪17は前方の下部にスライダー20を一体に取り付けており、スライダー20は、主フレーム5の一部5aに前後方向で水平に取り付けた2本のガイドバー21(a,b)に前後方向で移動可能に装着してある。スライダー20はまた、前面側に溝板22を一体に有する。溝板22は、後面側が開放された上下方向の溝を有し、この溝に排出用モーターM1で駆動されるピン板23のローラピン24が係合している。
送り爪17の後部は少し肉厚としてあって、ホッパーベッド15の上面よりも寸法d1だけ上方に突出した段部87としている(図3)。d1はカード収納部8に装填することがあるカード2の種類の内、最も薄い厚さの1.5倍としている。同種のカードであれば、カード間で厚さの差はわずかなので、カード2の厚さによって係合爪17を交換したりすることはない。なお、送り爪17はカード2の後端縁に係合するものとし、そのストロークはカード2を送り出した時、カード2の前端縁がゲートを通過して、次のカード搬送機構10における引き込みローラ33に到達できる大きさとする。
また、ホッパーベッド15の下面側で、脚部25(a,b)にわたり水平にカム軸29を軸支し、その両側の脚部25(a,b)から突出した部分に偏心カム30(a,b)を両側で同じ位相として固定してある。カム軸29の前面側端にはさらに操作レバー31を固定してある。符号32は、操作レバー31の回転角度を検出するカード厚センサーである。
カード検出センサー35とサイズ検出センサー36は、次のように機能する。サイズ検出センサー36が2つとして説明する(図8)。
カード検出センサー35は、カード2の先端縁(入光から遮光)と後端縁(遮光から入光)を検出すると制御装置4にその信号を送る(ステップ1,2)。制御装置4は、先端縁の検出信号を持って、カード2がカード収納部8から排出されたチェックとし、後端縁の検出信号を持って、搬送経路の搬送速度との関係からカード長さを演算し、その値とあらかじめ制御装置に入力して設定してあるカードサイズを比較して、所定の許容範囲にあると判断した時は、カード2が正常に搬送されているとしてカード2に対する処理を進め、そうでない時は搬送の異常として以後の処理を停止し、警告を発する。
サイズ検出センサー36bは、前記カード2よりも搬送方向のサイズが小さなカードに使用するものである。なお、カード2の長さはISO規格などで定められており、実際上は、通常カード用の他に名刺、定期券用など数種のサイズ検出センサーを準備すればよい。
ヘッドアセンブリー11は、プラテンロール39と印字ヘッド40(作業ヘッド)およびこれらを装着するための周辺構造で構成してある。
プラテンロール39は搬送経路の前端部に主フレーム5で軸支して定位置で回転するように取り付けてある。プラテンロール39はカード搬送機構10と共通の搬送モーターM2で引き込みローラ33や送り込みローラ34と同期して回転するように駆動する。
ヘッド本体42は、基板45に数個のビス85で取り付けてあり先端部に発熱素子46(接触作業部)を有する。ビス85による取付けはフレームの孔をビス85のネジ部よりも径大(いわゆるバカ孔)にして、多少の位置調整を可能にし、加工誤差に対応できるようにする。また、下部の前面側、後面側の両面に支持ピン47(a,b)を備える。そして、ヘッド本体42はヘッドフレーム41に対して、支持ピン47をヘッドピン43と同軸に取り付けてその本体軸線qを印字ヘッド40のヘッド軸線rに対して傾斜可能としている。符号48は、その傾斜位置を固定するための止めネジである。
さらに、ヘッドフレーム41はガイド部材44(a,b)の前後の壁49により案内されるが(図12,13)、ヘッドフレーム41と壁49との接触は、前後の壁49に設けた隆起畝50なので、ヘッドフレーム41に関して、上下方向の1個所のみで線接触となる。したがって、印字ヘッド40がプリンターのフレーム側に2個所以上で接触することによるこじりがない。また、ヘッドフレーム41自体、ガイド部材44などフレーム5側の部材に対して、ヘッドピン43を中心にヘッド軸線rを傾斜できるように取り付けられ、今一つの止めネジ89で、その位置を固定できるようになっている(図11、後述)。
図12において、符号51は押上げばねで、フレーム5、6に対して印字ヘッド40を常時上方へ付勢する。
また、ヘッド本体42には、発熱用の電源線52と印字情報の信号線53が接続される(図5)。
なお、クランクレバー56の横方向延出部には、結合レバー60の下端を回動可能に連結する。印圧機構12では、以上の構成を前面側と後面側とで左右対称であるが同様に構成する。
図5において、符号61は円板ドグで、印字間隙検出用センサー62(図1)がヘッドダウン、ヘッドアップの状態、および印字ヘッド40とプラテンロール39間のカード厚調整の位置を識別するために使用する。
インクリボン送り機構13(図6)は、供給リール66と巻き取りリール67、リボン送りローラ68(テープ送りローラ)を備え、これらは主として主フレーム5に配置される(図2)。さらに、押圧ローラ69とガイドローラ70を備え、これらは、取付けレバー71に軸支する(図6)。取付けレバー71は、結合レバー60などと同様に前面側と後面側で対に構成している。
取付けレバー71を操作具76で図6の定位置に固定すると、押圧ローラ69はガイドローラ70と共にリボン送りローラ68側に移動し、インクリボン3をリボン送りローラ68の周面に押圧する。押圧ローラ69は取付けレバー71に長孔を介して移動可能に取り付け、ばねによりリボン送りローラ68の中心に向けて移動するように付勢してある。
なお、取付けレバー71は、比較的強い引き戻しばね77によって常時前方に付勢してあり、したがって、操作具76を上方へ引くなどの手動操作で、この取付けレバー71を定位置に固定している状態を解除すると、取付けレバー71は、自動的に前方へ回動する。
なお、インクリボン3の巻き戻しは、リボンの未使用部分を無駄なく使用するため等に利用される。
インクリボン3の切断、終了があるとリボン検出センサー74がこれを検出して制御装置4に伝達し、制御装置4はヘッドアップなど必要な処理をした後、印字作業の停止を指令する。
プラテンロール39を軸支した軸受け板63を前方に延長して、前端部に取付けレバー71の下端を軸支し、取付けレバー71と主フレーム5、下副フレーム7間に取付けレバー71の上端を前方へ常時付勢する引き戻しばね77を設ける。
取付けレバー71の中間部と前記の結合レバー60の上部を前後方向の連絡リンク78で連結する。連絡リンク78と取付けレバー71との連結部は、前後方向の長孔86を介する。
また、その前に、使用する印字ヘッド40について、先端の発熱素子46がヘッドピン43とプラテンロール39の中心を通る線上に位置するか確認し、正しい位置となるように、本体軸線qやヘッド軸線rの傾斜を調整しておく。しかし、印字ヘッド40のヘッドフレーム41とヘッド本体42との関係については出荷時に行い、ユーザーは単に印字ヘッド40を抜き取り差し込むだけで交換が可能としておく。印字ヘッド40は、上方からガイド部材44(a,b)に差し込んで押し込むと両側のヘッドピン43(a,b)が結合レバー60のフック部上面の傾斜面を押すので、結合レバー60は一旦、前方へ逃げた後、ヘッドピン43が通過すると自動的にもとの位置に戻り、ヘッドピン43を係合する。
印字ヘッド40の装着完了は装着検出センサー88を設けておき、その信号を制御装置4に伝達する。
インクリボン3を交換するときは、操作具76を上方に引いて、取付けレバー71の固定を解除する。すると、押圧ローラ69とガイドローラ70がリボン送りローラ68から離れるので簡単に交換することができる。なお、取付けレバー71は、手動で固定位置に押し戻し、操作具76に係合させる。印字ヘッド40の交換も同様であって、操作具76を引き、印字ヘッド40を簡単に取り出し、また、装着することができる。
ヒート板79は、平板の取付け板80にセラミック板81の板を取付け、その外面に板状の発熱素子82を取り付けた構成で、構造が簡単で故障がなく、また、温度上の立ち上がりや、サーミスタ83を用いた温度制御をシャープに行うことができる。さらに、耐久性が高く、表面の清掃などのメインテナンスも簡単に行える。符号84は取り付け用のタップ穴である。
なお、印字ヘッド40などの作業ヘッドはカセットあるいはユニットとして作業内容に応じて使い分けるために複数のものを準備しておき、ユーザーが選択して交換できるようにしておく。さらに、印字、ラミネートフィルムの貼着、あるいはホログラムシートの貼着を行うカード用プリンターは、それぞれに独立した専用のものとして構成することも可能である。
3 インクリボン(作業素材テープ) 4 制御装置
5 主フレーム 6 上副フレーム
7 下副フレーム 8 カード収納部
9 カード排出機構 10 カード搬送機構
11 ヘッドアセンブリー 12 印圧機構
13 インクリボン送り機構(テープ送り機構)
14(a,b) ガイド枠
15 ホッパーベッド 16 ゲート
17 送り爪 18 開口部
19 門型フレーム 20 スライダー
21(a,b) ガイドバー 22 溝板
23 ピン板 24 ローラピン
25(a,b) 脚部 26 架橋部
27 支軸 28 クッションばね
29 カム軸 30(a,b) 偏心カム
31 操作レバー 32 カード厚センサー
33 引き込みローラ 34 送り込みローラ
35 カード検出センサー 36(a,b) サイズ検出センサー
37 幅寄せ装置 38 ガイド板
39 プラテンロール 40 印字ヘッド(印圧ヘッド)
41 ヘッドフレーム 42 ヘッド本体
43(a,b) ヘッドピン 44(a,b) ガイド部材
45 基板 46 発熱素子
47 支持ピン 48 止めねじ
49 壁 50 隆起畝
51 押上げばね 52 電源線
53 信号線 54 偏心カム
55 受動レバー 56 クランクレバー
57 カム軸 58 軸ピン
59 印圧付与用ばね 60 結合レバー
61 円板ドグ 62 印字間隙検出用センサー
63 軸受け板 64 直線案内部
65 直線案内面 66 供給リール
67 巻き取りリール 68 リボン送りローラ
69 押圧ローラ 70 ガイドローラ
71 取付けレバー 72 定トルククラッチ
73 定トルククラッチ 74 リボン検出センサー
75 除電ブラシ 76 操作具
77 引き戻しばね 78 連絡リンク
79 ヒート板 80 取付け板
81 セラミック板 82 板状の発熱素子
83 サーミスタ 84 取付け用のタップ穴
85 ビス 86 長孔
87 段部 88 装着検出センサー
89 止めねじ
M1 排出用モーター M2 搬送モーター
M3 ヘッド用モーター M4 リボン送りモーター
M5 付勢用モーター
p 印字基準線 q 本体軸線
r ヘッド軸線 s ガイド直線
Claims (1)
- プラテンロールに対してカードの搬送経路を挟んで作業ヘッドを着脱可能に配置したヘッドアセンブリーを有し、プラテンロールをプリンター機枠を構成するフレームの定位置に配置すると共に、ヘッドアセンブリーは、先端にカードに対する接触作業部を備えた作業ヘッドをその接触作業部がプラテンロールに対して遠近移動できるようにヘッドフレームに取り付けてあり、プラテンロールを挟んで、作業ヘッドと反対側にヘッドをヘッドダウン状態とヘッドアップ状態に移動するヘッド上下機構を設け、作業ヘッドとヘッド上下機構を印圧付与用のばねを介して結合レバーで連結したカード用プリンターであって、
ヘッドアセンブリーに作業素材テープを供給するテープ送り機構を備え、テープ送り機構は、ヘッドアセンブリーよりも下流側に配置したテープ送りロールに接するテープガイドローラとテープ押圧ローラを有し、これらのローラーは取付けレバーに軸支されており、取付けレバーは下端部をフレームに軸支してテープガイドローラとテープ押圧ローラがテープ送りロールから離れる方向に引き離しばねで常時付勢されると共に解除可能な状態で手動の操作具により作動位置にロックしてあり、
ヘッド上下機構は、偏心カムとこれの周面に当接した受動レバーおよびクランクレバーを備え、プラテンロールの下部で偏心カムをフレームに軸支し、受動レバーの下端部を偏心カムの周面に当接すると共に上端部をフレームに軸支し、さらに、クランクレバーの頂点を偏心カムよりもカード搬送方向で前方側に配置してフレームに軸支し、受動レバーの下端部とクランクレバーの下方延出部との間に印圧付与用ばねを取り付けてあり、結合レバーは下端部をクランクレバーの横方向延出部と回動可能に連結し、上端部は作業ヘッドに設けたヘッドピンをカード搬送方向に関する前後方向の側方から着脱可能に係合して、ヘッド上下機構とヘッドアセンブリーの作業ヘッドを結合しており、前記の取付けレバーの中間部と結合レバーの上部を前後方向の連絡リンクで連結し、前記の手動操作具による取付けレバーのロック解除でテープ送りロールに対するテープガイドローラとテープ押圧ローラの押圧状態が解除されると共に、結合レバーと作業ヘッドの係合を解除することを特徴としたカード用プリンター。
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Families Citing this family (1)
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2005
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