JP4152846B2 - 酸性液体洗浄剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、酸性液体洗浄剤組成物、特には硬質表面や繊維製品の洗浄に用いるための酸性液体洗浄剤組成物に関する。
衣類等の繊維製品に付着した汚れを除去するために、界面活性剤、アルカリ剤及びビルダー物質等を配合する洗浄剤を用いて、汚れを溶液中に乳化・分散させ放出する方法が用いられている。洗浄剤に配合される界面活性剤は多数知られており、低HLBの非イオン界面活性剤は、シミ汚れ等の染着性汚れを除去する基剤として一般的に用いられている。また、特許文献1や特許文献2には、洗浄剤中に、分子内にエステル結合を有する陽イオン界面活性剤(以下エステル型陽イオン界面活性剤という)を含有させることにより、洗浄性能が向上することが記載されている。さらに、特許文献3〜6には、エステル型陽イオン界面活性剤を用いて漂白活性化剤を安定化させた液体漂白剤が記載されている。
特表平11−508946号公報 国際公開第WO97/03155号パンフレット 特開平7−216390号公報 特開平7−228893号公報 特開平7−305094号公報 特開平8−35170号公報
このように、エステル型陽イオン界面活性剤と非イオン界面活性剤は、それぞれに利点があり、洗浄剤に配合する成分としては有利な成分であると考えられるが、これら両者を共存させて酸性条件下で保存した場合、溶液が白濁してしまうという問題があった。このような白濁の発生は外観の低下につながるため、好ましくない現象である。特に低HLBの非イオン界面活性剤は洗浄力に優れる反面、白濁化しやすい傾向が見られた。
従って、本発明が解決しようとする課題は、エステル型陽イオン界面活性剤と非イオン界面活性剤とを含有する酸性の系であっても、保存後に白濁が生じず、良好な外観を保持し、且つ洗浄力にも優れた酸性液体洗浄剤組成物を提供することである。
本発明者らは、非イオン界面活性剤、特定のエステル結合を有する陽イオン界面活性剤及び水を含有する酸性液体洗浄剤組成物が保存時に白濁する理由として、酸性溶液中で陽イオン界面活性剤が加水分解して生成する脂肪酸が非イオン界面活性剤の曇点又は溶解性を低下させることに原因があることを見出した。そして、本発明者らは、両性界面活性剤を配合することで、洗浄力に優れ、且つ白濁化の課題を解決できることを見出し、本発明に至ったのである。
すなわち本発明は、(a)曇点が30〜70℃である非イオン界面活性剤〔以下、(a)成分という〕、(b)分子内にエステル結合を有し加水分解によって脂肪酸を生成し得る陽イオン界面活性剤〔以下、(b)成分という〕、(c)両性界面活性剤〔以下、(c)成分という〕、及び(d)水〔以下、(d)成分という〕を含有する酸性液体洗浄剤組成物に関する。
また、本発明は、(a)曇点が30〜70℃である非イオン界面活性剤、(b')脂肪酸を生成する化合物、及び(d)水を含有する酸性液体組成物に、両性界面活性剤を配合することにより、白濁しない酸性液体洗浄剤組成物を製造する方法に関する。
また、本発明は、(a)曇点が30〜70℃である非イオン界面活性剤、(b')加水分解によって脂肪酸を生成し得る化合物、及び(d)水を含有する酸性液体組成物に、両性界面活性剤を配合することにより、当該酸性液体組成物の経時的な白濁を防止する方法に関する。
本発明によれば、エステル型陽イオン界面活性剤を含有する酸性の系であっても、保存後にも白濁が生じず、良好な外観を保持する酸性液体洗浄剤組成物が得られる。
<(a)成分>
本発明では、良好な洗浄力を得るために、(a)成分として、曇点が30〜70℃、好ましくは30〜60℃、より好ましくは30〜50℃の非イオン界面活性剤を用いる。本発明において、曇点とは、測定の対象となる非イオン界面活性剤の濃度が2質量%となるようにイオン交換水で調製した水溶液を、1℃/分の割合で昇温したときに、該水溶液が濁りだす温度をいう。後述する(c)成分による白濁防止能と洗浄力の点より、(a)成分の曇点は30℃以上であり、洗浄力の点より、(a)成分の曇点は70℃以下である。
(a)成分としては、炭素数8〜20のアルキル基またはアルケニル基を有するポリオキシアルキレン(炭素数2又は3)アルキル又はアルケニルエーテルが好ましく、特に下記一般式(II)の非イオン界面活性剤が良好である。
6−V−[(R7O)i−R8]j (II)
〔式中、R6は、炭素数8〜18、好ましくは10〜16のアルキル基又はアルケニル基であり、R7は炭素数2又は3のアルキレン基であり、好ましくはエチレン基である。R8は、炭素数1〜3のアルキル基又は水素原子である。iは2〜15、好ましくは4〜10、より好ましくは4〜8の数を示す。Vは−O−、−COO−、−CON−又は−N−であり、Vが−O−又は−COO−の場合jは1であり、Vが−CON−又は−N−の場合jは1又は2である〕
一般式(II)の化合物の具体例として以下の化合物を挙げることができる。
6−O−(C24O)k−H (II−1)
〔式中、R6は前記の意味を示す。kは2〜15、好ましくは4〜8の数である。〕
6−O−(C24O)l−(C36O)m−H (II−2)
〔式中、R6は前記の意味を示す。l及びmはそれぞれ独立に1〜10、好ましくは2〜8の数であり、(C24O)と(C36O)はランダム配列でもブロック配列でもよい。〕
Figure 0004152846
〔式中、R6は前記の意味を示す。n及びpはそれぞれ独立に0〜10の数であり、n+pは2〜10、好ましくは4〜8の数である。R9、R10はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。〕
本発明では(a)成分として、一般式(II−1)の化合物及び/又は一般式(II−2)の化合物が、洗浄効果の点から好適である。
<(b)成分>
本発明の(b)成分は、分子内にエステル結合を有し加水分解によって脂肪酸を生成し得る陽イオン界面活性剤である。好ましくは、1つの4級アンモニウム基を有し、当該4級アンモニウム基にエステル結合を有する基が1〜3つ、好ましくは1つ又は2つ結合した陽イオン界面活性剤である。かかる構造の陽イオン界面活性剤において、エステル結合を有する基は、前記4級アンモニウム基に結合した炭素数が1〜6のヒドロキシアルキル基と炭素数6〜20、好ましくは8〜14、特に好ましくは8〜12の脂肪酸とのエステル結合により形成されるものが好ましい。
(b)成分は、エステル結合を有することで、長鎖アルキル基が直接窒素原子に結合した陽イオン界面活性剤よりも生物分解性に関し有利である。その一方で、保存中の加水分解により脂肪酸が発生する原因となり、組成物を白濁させる原因となる。
(b)成分は洗浄力だけでなく、殺菌剤としての効果も期待でき、また後述する漂白洗浄剤中の漂白活性化剤の安定化にも優れた効果を発揮するものである。本発明では、特に下記一般式(I)の化合物が好ましい。
Figure 0004152846
〔式中、R1、R3、R5は、それぞれ炭素数1〜20の炭化水素基であり、これらの内、少なくとも1つは炭素数5〜20、好ましくは7〜13、特に好ましくは7〜11の炭化水素基であり、残りは炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基が好ましい。R4は、炭素数1〜20の炭化水素基、好ましくは炭素数1又は2の炭化水素基である。R2は炭素数1〜6、好ましくは2又は3のアルキレン基である。Y-は陰イオン基、好ましくは硫酸イオン、炭素数1〜12の脂肪酸イオン、リン酸イオン、炭素数1〜3のアルキル硫酸エステルイオン、炭素数1〜3のアルキル基が1〜3個置換していてもよい炭素数6〜9のアリールスルホン酸イオンである。〕
<(c)成分>
本発明の(c)成分は、下記一般式(III)の化合物又は一般式(IV)の化合物から選ばれる化合物が好ましい。
Figure 0004152846
〔式中、R11は炭素数8〜16、好ましくは10〜16、特に好ましくは10〜14の直鎖アルキル基又はアルケニル基であり、R13、R14は、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。R12は炭素数1〜5、好ましくは2又は3のアルキレン基である。Aは−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−、−O−から選ばれる基であり、cは0又は1、好ましくは1の数である。〕
Figure 0004152846
〔式中、R15は炭素数9〜23、好ましくは9〜17、特に好ましくは10〜16のアルキル基又はアルケニル基であり、R16は炭素数1〜6、好ましくは1〜4、特に好ましくは2又は3のアルキレン基である。Bは−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−、−O−から選ばれる基であり、dは0又は1の数、好ましくは0である。R17、R18は、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基、好ましくはメチル基、エチル基又はヒドロキシエチル基であり、R19はヒドロキシ基で置換していてもよい炭素数1〜5、好ましくは1〜3のアルキレン基である。Dは、−SO3 -、−OSO3 -、から選ばれる基であり、特に−SO3 -が好ましい。〕
本発明では、(a)成分として一般式(II)の非イオン界面活性剤、(b)成分として一般式(I)の陽イオン界面活性剤、及び(c)成分として一般式(III)の両性界面活性剤を使用することが、洗浄効果及び白濁防止効果の両方に優れる点から好ましい。
ところで、本発明で問題としている経時的な白濁の問題は、保存中に(b)成分が加水分解されて脂肪酸を生成することに起因するが、曇点が70℃、特に100℃を超えるような非イオン界面活性剤を用いる場合、この白濁の問題は起こりにくくなる。しかしながら、曇点が70℃を超える非イオン界面活性剤は、洗浄力の点で不十分である。本発明の特徴は、保存時の加水分解により脂肪酸が生成しても、洗浄力を損なうことなく白濁を発生させないために、(a)成分である曇点が70℃以下の非イオン界面活性剤を使用した上で、(c)成分を併用することを見出した点にある。このような本発明の知見は、(a)成分の非イオン界面活性剤を配合し、(b)成分に類似する他の化合物、即ち(b')加水分解によって脂肪酸を生成し得る化合物を併用する場合に、経時的な白濁を抑制するために(c)成分を用いる方法にも応用可能である。
<酸性液体洗浄剤組成物>
本発明の組成物は酸性であり、好ましくは20℃におけるpHが0.5〜6、更に1〜4、特に2〜4となるように調整される。pH調整剤としては塩酸、硫酸等の無機酸や、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸、マロン酸、マレイン酸等の有機酸などの酸剤や、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム、アンモニアやその誘導体、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩などのアルカリ剤を、単独もしくは複合して用いることが好ましく、特に塩酸、硫酸、クエン酸から選ばれる酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムから選ばれるアルカリ剤を用いることが好ましい。
本発明の酸性液体洗浄剤組成物を酸素系液体漂白洗浄剤として用いる場合には、(e)成分として無機過酸化物を配合することができる。無機過酸化物としては、過酸化水素、過炭酸塩あるいは過ホウ酸塩が好ましく、特に過酸化水素が好ましい。
なお本発明の液体洗浄剤を、過酸化水素を含有する酸素系漂白洗浄剤とし、且つ後述する(g)成分の漂白活性化剤、特にはアルカノイルオキシベンゼンスルホン酸型漂白活性化剤を併用する場合、(a)成分及び(b)成分は、界面活性能による洗浄効果以外に漂白活性化剤の安定化剤として優れた能力を発揮する。
また、特に過酸化水素を配合する場合、過酸化水素の安定性を向上させる目的から(f)成分として金属封鎖剤を含有することが好ましい。金属封鎖剤としては(f1)リン酸、トリポリリン酸、フィチン酸から選ばれるリン酸系化合物、(f2)エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、エタンヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸から選ばれるホスホン酸、(f3)2-ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸、1-ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸、α−メチルホスホノコハク酸から選ばれるホスホノカルボン酸、(f4)アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシンから選ばれるアミノ酸、(f5)ニトリロ3酢酸、イミノ2酢酸、エチレンジアミン4酢酸、ジエチレントリアミン5酢酸、グリコールエーテルジアミン4酢酸、ヒドロキシエチルイミノ2酢酸、トリエチレンテトラアミン6酢酸、ジエンコル酸から選ばれるアミノポリ酢酸、(f6)ジグリコール酸、オキシジコハク酸、カルボキシメチルオキシコハク酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、リンゴ酸、オキシジコハク酸、グルコン酸、カルボキシメチルコハク酸、カルボキメチル酒石酸から選ばれる有機酸、(f7)アミノポリ(メチレンホスホン酸)、またはポリエチレンポリアミンポリ(メチレンホスホン酸)、並びにこれらの塩を挙げることができ、より好ましくは(f2)のホスホン酸化合物、(f5)のアミノポリ酢酸化合物、(f6)の有機酸、及び(f7)の化合物、並びにこれらのアルカリ金属塩が好適である。本発明では特にエタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸(1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸)、クエン酸、エチレンジアミン4酢酸、ジエチレントリアミン5酢酸、エチレンジアミン2酢酸、2−ヒドロキシエチルイミノジ酢酸から選ばれる化合物並びにこれらのナトリウム塩が最も好ましい。
また、本発明では、漂白性能を向上させるために(g)成分として漂白活性化剤を含有することが好ましい。漂白活性化剤としては、分子中に−COOM、−SO3M、−OSO3M〔Mは陽イオンを示す〕から選ばれる基と、炭素数5〜20、好ましくは7〜13、特に好ましくは7〜11の炭化水素基を有し、4級アンモニウム基を有さない一般式(V)の化合物が好ましい。
Figure 0004152846
〔R1gは炭素数5〜20、好ましくは7〜13、特に好ましくは7〜11の炭化水素基であり、nは1又は0、好ましくは0の数であり、Xは−COOM、−SO3M、−OSO3M、好ましくはCOOM又はSO3Mである。Mは陽イオン、好ましくは水素イオン、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンを表す。〕
具体的に好ましい化合物としてはアルカノイルオキシベンゼンスルホン酸塩、アルカノイルオキシベンゼンカルボン酸又はその塩が挙げられる。特に炭素数6〜14、好ましくは7〜13のアルカノイル基を有するアルカノイルオキシベンゼンスルホン酸もしくは炭素数6〜14、好ましくは7〜13のアルカノイル基を有するアルカノイルオキシベンゼンカルボン酸又はそれらの塩が好ましい。具体的に好ましい化合物はオクタノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸、ノナノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸、3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸、デカノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸、ドデカノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸、オクタノイルオキシ−o−又は−p−ベンゼンカルボン酸、ノナノイルオキシ−o−又は−p−ベンゼンカルボン酸、3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキシ−o−又は−p−ベンゼンカルボン酸、デカノイルオキシ−o−又は−p−ベンゼンカルボン酸、ドデカノイルオキシ−o−又は−p−ベンゼンカルボン酸、及びそれらの塩が挙げられる。塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩が好ましく、特にナトリウム塩が溶解性の点から好ましい。
これらの中でも特にノナノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸、デカノイルオキシ−p−ベンゼンカルボン酸、ノナノイルオキシ−p−ベンゼンカルボン酸、3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキシ−p−ベンゼンカルボン酸、ドデカノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸及びこれらの塩が親油性汚れ漂白効果の点から好ましい。
また、本発明では(h)成分としてラジカルトラップ剤を含有することが好ましい。ラジカルトラップ剤としてはフェノール性化合物が好適であり、特にフェノール、カテコール、ハイドロキノン、ピロガドール、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシフタル酸、フェノールスルホン酸、没食子酸、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールが保存安定性の点から好適である。
また、本発明では(i)成分として、アクリル酸、メタクリル酸又はマレイン酸を重合して得られるホモポリマー又はコポリマー、もしくは所望によりこれらと共重合可能な不飽和化合物とのコポリマーを含有することが好ましい。これら(i)成分は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーでポリエチレングリコールを標準物質として用いた重量平均分子量が3,000〜100,000、更に5,000〜80,000であることが好ましい。また、(i)成分は、一部ないし全部がアルカリ剤で中和された塩の状態であっても差し支えない。
本発明では漂白洗浄効果を向上させる目的から(j)成分として溶剤を用いることが好ましい。溶剤としては(1)炭素数1〜5の1価アルコール、(2)炭素数2〜12の多価アルコール、(3)下記の一般式(VI)で表される化合物、(4)下記の一般式(VII)で表される化合物、(5)下記の一般式(VIII)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0004152846
〔式中、R20及びR21は、それぞれ水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基又はベンジル基を示すが、R20及びR21の双方が水素原子となる場合を除く。gは0〜10の数を、hは0〜10の数を示すが、g及びhの双方が0である場合を除く。R22及びR23は、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基を示す。R24は炭素数1〜8のアルキル基を示す。〕
(1)の炭素数1〜5の1価アルコールとしては、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコールが挙げられる。これらの低級アルコールを配合することにより低温における系の安定性を更に向上させることができる。
(2)の炭素数2〜12の多価アルコールとしては、イソプレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン等が挙げられる。
(3)の化合物は、一般式(VI)において、R20、R21がアルキル基である場合の炭素数は1〜4が特に好ましい。また、一般式(VI)中、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの平均付加モル数のg及びhは、それぞれ0〜10の数である(g及びhの双方が0である場合を除く)が、これらの付加順序は特に限定されず、ランダム付加したものであってもよい。(3)の化合物の具体例としては、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ポリオキシエチレン(p=2〜3)ポリオキシプロピレン(p=2〜3)グリコールジメチルエーテル(pは平均付加モル数を示す)、ポリオキシエチレン(p=3)グリコールフェニルエーテル、フェニルカルビトール、フェニルセロソルブ、ベンジルカルビトール等が挙げられる。このうち、洗浄力及び使用感の点から、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ポリオキシエチレン(p=1〜4)グリコールモノフェニルエーテルが好ましい。また、(4)の化合物としては、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノンが好適なものとして例示され、(5)の化合物としてはアルキルグリセリルエーテル化合物が挙げられ、好ましくはR24が炭素数3〜8のアルキル基の化合物である。これらのなかでも本発明の効果を良好に得るために(1)、(2)、(3)、(5)の水溶性溶剤が好ましく、特にエタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、イソプレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ペンチルグリセリルエーテル、オクチルグリセリルエーテル、ポリオキシエチレン(平均付加モル数1〜4)グリコールモノフェニルエーテルから選ばれる溶剤が好ましい。
本発明の酸性液体洗浄剤組成物は、(a)成分を2〜20質量%、更に3〜18質量%、特に4〜15質量%、(b)成分を0.1%〜10質量%、更に0.1〜5質量%、特に0.1〜3質量%含有することが好ましい。また、(c)成分を0.01〜5質量%、特に0.05〜3質量%含有することが好ましい。
また、本発明の酸性液体洗浄剤組成物は、(b)成分と(c)成分との質量比は、(b)/(c)=25/75〜95/5、更に50/50〜80/20であることが、洗浄性の点で好ましい。
また、本発明の酸性液体洗浄剤組成物は、洗浄効果の点から(e)成分を0.05〜20質量%、更に0.1〜10質量%、特に0.5〜6質量%、(f)成分を過酸化水素の安定性の点から、0.001〜10質量%、更に0.005〜5質量%、特に0.01〜3質量%含有することが好ましい。また、漂白活性化剤として(g)成分を0.05%〜50質量%、更に0.1〜20質量%、特に0.5〜10質量%含有することが好ましい。(h)成分を0〜10質量%、更に0.001〜5質量%、特に0.005〜1質量%含有することが好ましい。また、(i)成分を0〜20質量%、更に0.05〜10質量%、特に0.05〜5質量%、(j)成分を0〜10質量%、更に0.1〜7質量%、特に0.5〜5質量%含有することが良好である。
本発明の酸性液体洗浄剤組成物は、上記成分を水に溶解乃至分散させた液体組成物の形態であり、(d)成分は微量に水に溶解している金属を除去したイオン交換水又は蒸留水が好適である。
本発明の酸性液体洗浄剤組成物の用途としては、硬質表面や繊維製品の洗浄用途が挙げられるが、特には酸性漂白洗浄剤として、繊維製品の洗浄漂白用途に用いられることが望ましい。その好ましい組成は、(a)〜(c)成分に、(e)〜(g)成分を含有することである。
<実施例1>
下記の化合物を用いて、表1に示す液体洗浄剤組成物を調製し、調製直後(初期)と50℃で3ヶ月保存した後の外観をそれぞれ観察し、白濁が生じていないものを「○」、白濁が生じているものを「×」として評価した。結果を表1に示す。
Figure 0004152846
Figure 0004152846
<実施例2>
実施例1で用いた化合物(II−1−a)10質量%、化合物(I−1)0.5質量%、過酸化水素4質量%、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸0.4質量%、化合物(III−1)及び残部の水からなる液体漂白剤(pH2.5)を調製し、化合物(III−1)の濃度を0〜2.0質量%に変化させた(バランス成分は水とする)時の布帛に付着したミートソース汚れ及び皮脂汚れに対する洗浄力を調べた。化合物(III−1)の濃度が0.1質量%、0.5質量%、1.0質量%、2.0質量%において、0質量%の場合よりも明らかに優位な洗浄性を示した。特に皮脂汚れに対しては、化合物(III−1)の濃度が1.0質量%、2.0質量%において顕著な効果を示した。
なお、表2に、本発明の効果が得られる液体洗浄剤組成物の配合を示す。
Figure 0004152846

Claims (3)

  1. (a)下記一般式(II)で表される、曇点が30〜70℃である非イオン界面活性剤2〜20質量%、(b)下記一般式(I)で表される、分子内にエステル結合を有し加水分解によって脂肪酸を生成し得る陽イオン界面活性剤0.1〜10質量%、(c)下記一般式(III)で表される両性界面活性剤0.01〜5質量%、及び(d)水を含有する酸性液体洗浄剤組成物。
    Figure 0004152846

    〔式中、R1、R3、R5は、それぞれ炭素数1〜20の炭化水素基であり、これらの内、少なくとも1つは炭素数5〜20の炭化水素基である。R4は、炭素数1〜20の炭化水素基である。R2は炭素数1〜6のアルキレン基である。Y-は陰イオン基である。〕
    6−V−[(R7O)i−R8]j (II)
    〔式中、R6は、炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、R7は、炭素数2又は3のアルキレン基である。R8は、炭素数1〜3のアルキル基又は水素原子である。iは2〜15の数を示す。Vは−O−、−COO−、−CON−又は−N−であり、Vが−O−又は−COO−の場合jは1であり、Vが−CON−又は−N−の場合jは2である。〕
    Figure 0004152846

    〔式中、R11は炭素数8〜16の直鎖アルキル基又はアルケニル基であり、R13、R14は、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。R12は炭素数1〜5のアルキレン基である。Aは−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−、−O−から選ばれる基であり、cは0又は1の数である。〕
  2. (a)下記一般式(II)で表される、曇点が30〜70℃である非イオン界面活性剤、(b)下記一般式(I)で表される、分子内にエステル結合を有し加水分解によって脂肪酸を生成し得る陽イオン界面活性剤、及び(d)水を含有する酸性液体組成物に、(c)下記一般式(III)で表される両性界面活性剤を配合することにより、白濁しない酸性液体洗浄剤組成物を製造する方法。
    Figure 0004152846

    〔式中、R1、R3、R5は、それぞれ炭素数1〜20の炭化水素基であり、これらの内、少なくとも1つは炭素数5〜20の炭化水素基である。R4は、炭素数1〜20の炭化水素基である。R2は炭素数1〜6のアルキレン基である。Y-は陰イオン基である。〕
    6−V−[(R7O)i−R8]j (II)
    〔式中、R6は、炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、R7は、炭素数2又は3のアルキレン基である。R8は、炭素数1〜3のアルキル基又は水素原子である。iは2〜15の数を示す。Vは−O−、−COO−、−CON−又は−N−であり、Vが−O−又は−COO−の場合jは1であり、Vが−CON−又は−N−の場合jは2である。〕
    Figure 0004152846

    〔式中、R11は炭素数8〜16の直鎖アルキル基又はアルケニル基であり、R13、R14は、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。R12は炭素数1〜5のアルキレン基である。Aは−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−、−O−から選ばれる基であり、cは0又は1の数である。〕
  3. (a)下記一般式(II)で表される、曇点が30〜70℃である非イオン界面活性剤、(b)下記一般式(I)で表される、分子内にエステル結合を有し加水分解によって脂肪酸を生成し得る陽イオン界面活性剤、及び(d)水を含有する酸性液体組成物に、(c)下記一般式(III)で表される両性界面活性剤を配合することにより、当該酸性液体組成物の経時的な白濁を防止する方法。
    Figure 0004152846

    〔式中、R1、R3、R5は、それぞれ炭素数1〜20の炭化水素基であり、これらの内、少なくとも1つは炭素数5〜20の炭化水素基である。R4は、炭素数1〜20の炭化水素基である。R2は炭素数1〜6のアルキレン基である。Y-は陰イオン基である。〕
    6−V−[(R7O)i−R8]j (II)
    〔式中、R6は、炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、R7は、炭素数2又は3のアルキレン基である。R8は、炭素数1〜3のアルキル基又は水素原子である。iは2〜15の数を示す。Vは−O−、−COO−、−CON−又は−N−であり、Vが−O−又は−COO−の場合jは1であり、Vが−CON−又は−N−の場合jは2である。〕
    Figure 0004152846

    〔式中、R11は炭素数8〜16の直鎖アルキル基又はアルケニル基であり、R13、R14は、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。R12は炭素数1〜5のアルキレン基である。Aは−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−、−O−から選ばれる基であり、cは0又は1の数である。〕
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