JP4152607B2 - 送金システム、送金中継装置、及び口座確認方法 - Google Patents

送金システム、送金中継装置、及び口座確認方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、送金システム、送金中継装置、及び口座確認方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から一般に行われている振込送金の仕組みとしては、まず、振込人が、ファームバンキング用の情報端末若しくはホームバンキングにも用いられる情報端末(パソコン等)から通信回線を通じ、振込元の金融機関のホストコンピュータにアクセスし、振込先の口座や送金金額などの振込情報を通知する。通知を受けたホストコンピュータは、自行間ネットや全銀(全国銀行協会連合会)ネット等の適宜な通信ネットワークを通じ、振込先口座の確認処理を行った後、その口座に対して入金処理を実行させるのである。
【0003】
このような従来の振込先口座の確認方式につき、図7を参照にして具体的に説明する。従来の確認方式には、ATM(Automated Teller Machine,現金自動預入れ支払い機)を利用した場合と、情報端末を利用した場合の一括ファイル伝送方式がある。いずれにせよ、まず、振込人は、振込元の金融機関の振込処理用の情報処理システムである振込元勘定系コンピュータにアクセスする。
【0004】
最初に、ATMを利用した場合を説明する。図7に示すように、顧客はATMより銀行の勘定系コンピュータへ振込先口座確認要求を送信する(図中、▲1▼の後に続く記載)。次に、振込元勘定系コンピュータは、口座照会センタの口座照会コンピュータを通じて振込先口座照会を要求する(図中、▲2▼,▲3▼の後に続く記載)。振込元勘定系コンピュータは、口座照会コンピュータを通じて要求した振込先口座照会に対する応答を受ける(図中、▲4▼,▲5▼の後に続く記載)。そして、振込人は、ATMの画面で振込先口座の確認を行い、振込を実行する(図中、▲6▼,▲7▼の後に続く記載)。振込元勘定系コンピュータは振込を実行し、振込先口座が存在する銀行へ為替電文を送信する(図中、▲8▼の後に続く記載)。勘定系コンピュータは振込先銀行の勘定系コンピュータから結果応答を受信し、ATMへ取引完了を通知する(図中、▲9▼以降に続く記載)。
【0005】
次に、情報端末を利用した場合の一括ファイル伝送方式について説明する。図7において、”利用者端末”と表記された部分が情報端末に相当する。振込人は、全銀手順のファイル伝送で振込データを銀行の勘定系へ送信する(図中、▲1▼の後に続く記載)。そして、振込処理は、振込先口座の確認なしに行われる(図中、▲2▼の後に続く記載)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような振込先口座の確認方式にあっては、振込人がATMあるいは情報端末のいずれかを利用するに拘わらず、まず、振込元の振込元勘定系コンピュータにアクセスする仕組みとなっている。このため、この振込元の勘定系コンピュータが稼働していない場合、振込先口座の確認が取れず、振込処理が滞る事態となってしまう。
【0007】
ATM側で、振込依頼を予約振込という方式で受け付けておき、翌営業日などの振込元の勘定系コンピュータの稼働日に予約された振込処理を実行できる場合もある。しかしながら、予約振込を受け付けた段階では、非稼働中の振込元の勘定系コンピュータに対して振込先口座の確認をすることなどできない。この状態で、予約振込を実行すると、振込先口座の名義や番号に誤りがあった場合、間違った口座に送金してしまうといった事態が起き得る。この場合の訂正処理には、多大な時間と労力がかかってしまうのである。
【0008】
本発明は、このような課題を鑑みてなされたのであり、その目的は、送金元の金融機関の送金処理用情報処理システムが非稼働状態であっても、送金先の口座を確認することができる技術を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成すべく、本発明の送金システムは、利用者端末、送金元の金融機関の第1の振込処理装置、及び送金先の金融機関の第2の振込処理装置と、前記利用者端末、前記第1の振込処理装置、及び前記第2の振込処理装置のそれぞれに通信可能に接続される送金中継装置とを含んで構成され、前記送金中継装置は、前記第2の振込処理装置において管理されている送金先の金融機関の口座を特定する情報である送金先口座情報を記憶し、前記利用者端末から送信されてくる、振込先を特定する情報を含む振込依頼を受信し、前記第1及び第2の振込処理装置の双方が稼働している場合には、前記第2の振込処理装置に対して前記振込依頼の対象となる口座の存在確認要求を送信し、前記第1の振込処理装置は稼働していないが前記第2の振込処理装置が稼働している場合には、前記第2の振込処理装置に対して前記振込依頼の対象となる口座の存在確認要求を送信し、前記第1の振込処理装置及び前記第2の振込処理装置の双方とも稼働していない場合には、前記振込依頼を記憶し、翌営業日に前記第2の振込処理装置に前記振込依頼の対象となる口座の存在確認要求を送信し、前記第1の振込処理装置は稼働しているが前記第2の振込処理装置は稼働していない場合には、記憶している前記送金先口座情報により、前記振込依頼の対象となる口座の存在確認を行うこととする。
【0010】
【発明の実施の形態】
【0011】
【実施例1】
本発明に係る一実施例として基本的な事例を図1のシステムブロック図及び図2のフローチャートを参照して説明する。本事例では、銀行の口座間における振込の送金処理の場合を例にとり説明する。図1に示すように、まず、構造的には、ファームバンキング若しくはホームバンキングに用いられる情報端末(図1中、利用者端末)10と、銀行の既存の送金処理用情報処理システム(図1中、振込元のA銀行の振込処理装置20A及び振込先のB銀行の振込処理装置20B)との間に、中継処理センタを配置していることを特徴としている。この中継処理センタには、送金中継装置30の機能を実現する情報処理システムを備えている。図1では、便宜上、送金中継装置30に対し、利用者端末10、振込元となる振込処理装置A、及び振込先となる振込処理装置20Bが一つずつのみの接続しか表記されていないが、実際には、多数の利用者端末10及び多数の振込処理装置20A,20Bが接続されて、資金の振込送金が行われる。
【0012】
なお、この送金中継装置30は年中無休の24時間稼働のノンストップ運転を行い、特に、各銀行勘定系コンピュータの運休時でも送金の仲介及び中継などのサポートを提供する。
【0013】
また、図1及び図2に示す事例では、わかりやすくするため便宜上、振込元の振込処理装置20A、及び振込先の振込処理装置20Bの双方が共に稼働中の場合を想定している。
【0014】
図2に示すように、振込人は、利用者端末10の振込処理専用のブラウザソフトウエアを起動して、送金中継装置30にインターネットを通じてアクセスし(S1100)、このブラウザソフトの入力画面やマウス、キーボードなどの適宜な入力インタフェースを通じて送金中継装置30と後述する各種処理のやりとりを行う。このアクセスを受けた送金中継装置30は利用者端末10に対してログオンの要求を行う(S1200)。このログオンの要求を受けた振込人は、IDやパスワードの認証情報を入力し(S1300)、送金中継装置30へ送信する。入力された認証情報が正当である場合、本人確認が取れたとして(S1400:OK)、送金中継装置30は業務選択要求と称する処理の選択要求を利用者端末10に向けて行う(S1500)。もし、入力された認証情報が正当でない場合には(S1400:NG)、再度、前述したS1200のログオンの要求処理へ戻る。業務選択要求を受けた振込人は、振込送金という業務を選択し(S1600)、その旨を送金中継装置30へ返信する。この返信を受けた送金中継装置30は、振込の内容を送信する旨の要求を利用者端末10に対して行う(S1700)。この要求を受けた振込人は、振込内容を入力し(S1800)、送金中継装置30へ向けて送信する。この振込内容の入力の際、所定のリアルタイム処理用の個別の振込データと、所定のバッチ処理用の複数の振込件をまとめた一括データファイルとの双方を入力できるよう、便利なインタフェースが利用者端末10のブラウザソフトに装備されている。振込データを受け取った送金中継装置30は、その振込データが、個別の一件の振込データ、あるいは一括データファイルか否かのデータ種別の判別を行う(S1900)。それが、一括データファイルであれば、個別の振込データに分割し、本発明の特徴事項に関する口座存在の確認要求の処理に移る(S1900:一括→S2000→S2100)。一方、もともと個別の振込データであれば、その口座存在の確認要求の処理に移る(S1900:個別→S2100)。ここまでの処理は、図1において▲1▼の後に続く記載の相当する。
【0015】
Figure 0004152607
【0016】
このことで、従来のように、振込元の振込処理装置Aが稼働していない場合、振込先の口座が存在しなかったり、誤り等の支障のある振込依頼を予約振込という方式で受け付けてしまって、後日、誤った振込を実行してしまうことを防止できる。
【0017】
次に、データ種別の判別処理(図2中S2400)の結果、該当の振込データがもともと一括データファイルに含まれていたものの場合には、元の一括データファイル形式に戻し、ファイル伝送方式の振込要求の処理に入る(図2中S2400:一括→S2600→S2700)。一方、該当の振込データがもともと個別の一件の振込データの場合にはそのままリアルタイム処理方式の振込要求の処理に入る(図2中S2400:個別→S2800)。
【0018】
Figure 0004152607
【0019】
次に、より具体的な振込先の口座確認の方法を説明する。図3示すように、振込元の振込処理装置20A、または振込先の振込処理装置20Bのいずれか一方又は双方が非稼働(運休)、あるいは双方とも稼働の場合に分けて説明する。
【0020】
なお、送金中継装置30には、振込先の振込処理装置20Bが管理する、振込先の金融機関の口座契約者の番号や名義及び残高などの口座情報と同じ情報を記憶するデータベース(送金先口座情報記憶手段)31を備える。このデータベース31は、随時、所定の通信回線を介して更新され、振込先の振込処理装置20Bと同じ口座情報を記憶している。また、後日、振込処理を実行するために、利用者端末10から送信された予約用の振込データを蓄積しておくデータベース32も備える。
【0021】
まず、振込元の振込処理装置20A、及び振込先の振込処理装置20Bの双方とも稼働中の場合を説明する。図3の実線▲1▼で示されるルートでもって、図1及び図2を用いて前述したように、送金中継装置30を通じて振込先の口座確認が可能である。
【0022】
次に、振込元の振込処理装置20Aは稼働していないが、振込先の振込処理装置20Bは稼働している場合では、図3の一点鎖線で示されるルートでもって、図1及び図2を用いて前述した方法と同様に、送金中継装置30を通じて振込先の口座確認が可能である。この場合、振込データをデータベース3に蓄積しておき、振込元の振込処理装置20Aが稼働を開始する翌営業日に振込処理の実行を行う。
【0023】
振込元の振込処理装置20A、及び振込先の振込処理装置20Bの双方ともに、稼働していない場合では、図3の波線で示されるルートでもって、振込データをデータベース3に蓄積しておき、振込先の振込処理装置20Bが稼働を開始する翌営業日において、図1及び図2を用いて前述した方法と同様に、送金中継装置30を通じて振込先の口座確認が可能である。
【0024】
次に、振込先の振込処理装置20Bは稼働していないが、振込元の振込処理装置20Aは稼働している場合では、図3の二点鎖線▲4▼で示されるルートでもって、前述したデータベース31に振込先の口座確認を行う。
【0025】
なお、図1及び図2を参照にして説明した場合と同様、複数の振込件をまとめた一括データファイルの場合、送金中継装置30で1件ずつ分割して確認し、振込先の口座確認の取れた振込データだけ再びファイル化して、振込処理の実行が可能となる。
【0026】
以上説明したように、本発明に係る実施例としては、次の通りとしてもよい。
送金中継装置は、送金先の金融機関の送金処理用情報処理システムが管理する口座の情報を記憶する送金先口座情報記憶手段を更に備え、送金先口座照会要求手段は、接続しようとした該当の送金先金融機関の送金処理用情報処理システムが非稼働中の場合に、受領した送金依頼データに基づき、送金先口座情報記憶手段に格納された口座情報を検索して該当の口座の照会を実行することとしてもよい。
【0027】
また、送金中継装置は、送金先口座照会要求手段による送金先口座の照会要求に応答した送金先金融機関の送金処理用情報処理システムから照会の結果を受領する手段と、当該照会結果として当該送金先口座の確認が取れた場合、送金依頼データに基づき、該当の送金元の金融機関の送金処理用情報処理システムに接続して、当該送金の処理に必要な資金の確保を該当の送金元の口座に対して実行するよう要求する送金元資金確保要求手段とを更に備えることとしてもよい。
【0028】
この実施例1にあっては、次の効果を奏する。
送金中継装置は、送金先及び送金元の金融機関の送金処理用情報処理システムに所定の通信回線を通じて接続可能であって、該当の送金先金融機関の送金処理用情報処理システムに対し、送金先を確認すべく該当の前記口座の照会を要求する。
【0029】
このため、送金元の金融機関の送金処理用情報処理システムが非稼働状態でも、送金先口座の確認を行うことができる。したがって、予約振込という形式で、誤りのない振込処理を滞りなく実行することができる。よって、従来のように誤った振込処理の発生によって生じた極めて煩雑な訂正処理を解消することができる。
【0030】
また、この送金中継装置は、送金先の金融機関の送金処理用情報処理システムが管理する口座の番号等の口座情報を記憶しており、接続しようとした該当の送金先金融機関の送金処理用情報処理システムが非稼働中の場合に、送金先口座情報記憶手段に格納された前記口座情報を検索して該当の口座の照会を実行する。
【0031】
したがって、送金先の前記金融機関の送金処理用情報処理システムが非稼働状態でも、送金先口座の確認を行うことができる。
【0032】
【実施例2】
本発明の別の実施例に係る送金システムを図のシステムブロック図、図及び図のフローチャートを参考にして説明する。本事例では、銀行の口座間における振込みの送金処理の場合を例にとり説明する。
【0033】
に示すように、まず、構造的には、利用者端末10と、金融機関の既存の振込処理装置20とに送金中継装置30が接続されて配置される。利用者端末10は、送金中継装置30と情報の送受信を行う送受信部、後述する振込依頼データを入力するのに用いられる入力部、送金中継装置30から送信される振込結果データを出力する出力部、入力部から入力された振込依頼データから振込依頼ファイルを生成する振込依頼ファイル生成部を備えている。
【0034】
振込処理装置20は金融機関に設置される処理装置であって、バッチ振込依頼受付け部とリアル振込依頼受付け部と勘定系処理部とを備えている。バッチ振込依頼受付け部は前述のバッチ処理による振込依頼(後述のバッチ振込依頼ファイル)を、またリアル振込依頼受付け部は前述のリアルタイム処理による振込依頼(後述のリアル振込依頼データ)を受信するために設置されるが、本発明の特徴的な構成ではないため詳細には触れない。また、勘定系処理部についても金融機関に通常設置される処理部であり、特に触れない。
【0035】
送金中継装置30は利用者端末10と情報の送受信を行う送受信部、送受信部が受信した振込依頼ファイルに含まれる振込依頼データを参照し、各振込依頼データの振込指定日と振込管理情報記憶部に格納される振込ファイル受付け期限データとに基づいて各振込依頼データをバッチ転送処理部とオンラインサービス処理部とに振り分ける振込依頼データ振り分け部30Aと、振込依頼データ振り分け部30Aに振り分けられた振込依頼データを振込処理装置20に転送するバッチ転送処理部30Cと、振込依頼データ振り分け部に振り分けられた振込依頼データを振込処理装置20に転送するオンラインサービス(リアルタイム)処理部30Bと、顧客情報を格納した記憶部である顧客情報記憶部(図示せず)と、振込管理情報を格納した記憶部である振込管理情報記憶部30Dと、取引履歴情報を格納した記憶部である取引履歴情報記憶部30Eとを備えている。
【0036】
振込管理情報記憶部30Dは、各金融機関を一意に識別する金融機関識別情報と、前記金融機関識別情報との組合せによって金融機関の各支店を一意に識別する支店識別情報と、金融機関が後述するバッチ振込依頼ファイルの受付期限として設定するバッチ振込依頼ファイル受付期限情報とが対応付けられて格納される。なお、前記バッチ振込依頼ファイル受付期限情報は1つの金融機関につき複数設定しても良い。例えば振込依頼において示される振込元金融機関と振込先金融機関が支店まで同一の場合、支店は異なるが同一金融機関の場合、異なる金融機関の場合で受付期限を変えてもよい。
【0037】
取引履歴情報記憶部30Eは、顧客情報(例えば氏名あるいは名称、住所、生年月日や設立年月日、電話番号等を言う)と、利用者端末10から送信される振込依頼ファイルに含まれる振込依頼データと、各振込依頼データについて振込処理装置から送信される振込明細とを対応付けて格納している。
なお、図では、送金中継装置30に接続される利用者端末10及び金融機関の振込処理装置20は各1つずつとして記載されているが、実際には多数の利用者端末10及び多数の振込処理装置20が接続されて構成される。
【0038】
この資金の振込送金について、図4、図5及び図6を参照にして具体的に説明する。利用者端末は入力部から1以上の振込依頼データの入力を受け(S10)、振込依頼ファイルを作成して、送金中継装置30に送受信部から前記振込依頼ファイルを送信する(S20)。
なお、利用者端末10が送金中継装置30へ接続する際にはIDやパスワード等により本人認証がされるがここでは詳細には触れない。
【0039】
振込依頼データは各振込依頼における受取人識別情報、振込先金融機関ID、振込先口座の口座番号、振込先口座の口座種別、振込金額、振込指定日等の他、後述するリアルタイム処理を許可する旨を示すリアルOKフラグと称するフラグが含まれており、振込依頼ファイルは1以上の振込依頼データと振込人識別情報、振込元の金融機関ID、振込元口座の口座番号、振込元口座の口座種別とを有して構成されている。
【0040】
振込依頼ファイルを受信した送金中継装置30の確認要求部(図示せず)は、振込依頼ファイルと振込依頼ファイルに含まれる各振込依頼データから振込依頼ファイルによって依頼された振込件数データと振込金額の合計である振込金額合計データとを算出し、これを利用者端末10に送信する(S30→S40)。続いて送金中継装置30は利用者端末10から承認情報を受信する(S40→S50→S60→S70→S80)。承認情報が送信されない場合は処理を終了する(S40→S50→S60→S10)。
【0041】
、図及び図に示すように、送金中継装置30の振込依頼データ振り分け部30Aは振込依頼ファイルの振込元金融機関IDを参照し、振込管理情報記憶部30Aから前記振込元金融機関IDと対応するバッチ振込依頼ファイル受付期限を検索し、該当がない場合はエラーとする。
【0042】
次に、振込依頼ファイルに含まれる各振込依頼データの振込指定日データを参照し(S90)、振込指定日データがその時点の日付を超過する振込依頼データを検索する(S100)。該当する振込依頼データがあった場合はエラーとする(S110→S120)。
【0043】
続いて、検索されたバッチ振込依頼ファイル受付期限に基づいて各振込依頼データをバッチ転送処理部30Cとオンラインサービス(リアル転送)処理部30Bとに振り分ける。具体的には振込指定日データに示される振込指定日がバッチ振込依頼ファイル受付期限に基づいて算出される所定の日付を超過している場合には(S100→S130→S140→S150)、当該振込指定日を指定する振込依頼データのリアルOKフラグを参照し(S160)、フラグがある場合にはオンラインサービス処理部30Bに転送する(S170)。
オンラインサービス処理部30Bは受信した振込依頼データに基づいてリアル振込依頼データを生成し、振込処理装置20に転送する(S180)。一方、フラグがない場合には当該振込依頼データについてはエラーとする(S160→S190)。
【0044】
また、所定の日付を超過していない振込依頼データを一括してバッチ振込依頼ファイルを作成し(S150→S200→S210→S220)、これをバッチ転送処理部30Cへ転送する。バッチ転送処理部30Cは受け取った振込データファイルを所定の手順に従い振込元金融機関に対応する振込処理装置20のバッチ処理部へ送信して処理を終了する(S220)。
【0045】
本発明においては上述の通りバッチ振込依頼ファイル受付期限データと振込指定日データとの関係に基づいて各振込依頼データを処理する仕組みを特徴として有する。
一方、振込要求を受けた振込処理装置20は、従来行われる振込データに含まれる振込先の銀行口座の番号や振込金額などの振込情報に基づいて振込処理を実行するが、詳細には触れない。
【0046】
送金中継装置30は、振込処理の結果として振込明細情報を振込処理装置から受信し、取引履歴情報記憶部30Eに、顧客情報に対応付けて格納する。格納された振込明細情報は、所定の期間毎に、あるいは利用者端末10からの要求に応じて抽出され、利用者端末10へ向けて振込明細票情報と称して送信され、一連の振込依頼の取引処理を完了する。
【0047】
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内で適宜設計変更が可能である。例えば1つの振込依頼ファイルは複数の振込元金融機関を指定する振込依頼データを含んでもよい。さらに、送金中継装置30は、金融機関のいずれかが設置しても構わない。その場合、振込処理装置20と結合した構成でもよい。反対に、送金中継装置30を金融機関とは独立して設ければ、金融機関におけるネットワークを介した伝送オーバーヘッドが、送金中継装置30がない分だけ軽減される。
【0048】
さらに、本発明は、口座間の振込送金に限らず、資金送金の処理全般に適用できる。また、金融機関とは、資金の送金処理が発生するすべての機関、例えば、郵便局や保険会社、証券会社なども含む。
【0049】
本実施例2にあっては次の効果を奏する。
送金中継装置は、利用者端末から依頼された振込依頼のされた日付と、前記振込依頼の指定する振込指定日と、金融機関が設定する所定の日限との関係に基づいて送金元金融機関への振込依頼の仕方を振り分ける。すなわち、前記振込指定日が前記所定の日限を超えていない場合には、送金元金融機関の振込処理装置に送金依頼データを一括したバッチ振込依頼ファイルを生成して送信する。
一方、前記振込指定日が前記所定の日限を超えている場合には、各振込依頼データ毎に、リアル振込依頼データを生成して送信する。
これにより顧客は自己の取引金融機関が設定する期限である前記所定の日限ではなく、受取人への資金の決済期限のみを意識すれば足りる。
また、現実の決済日やその時刻前であれば、限りなく振り込み処理を間に合わせることができるのである。
【0050】
さらに、振込依頼人は、従来のように振込期限を境として振込の仕方を別立てとする必要がなくなる。たとえば、従来では、前記所定の日限が差し迫った場合や超えてしまった場合、顧客は金融機関の窓口処理、振込依頼文書のファックス、若しくはインターネットバンキングシステム等によって振込依頼をしていた。しかし、本発明によれば、顧客は前記所定の日限内か否かに関わらず本発明の利用者端末から振込依頼をすることができ、振込依頼作業が非常に簡便となる。
【0051】
さらにまた、振込依頼ファイルに含まれる個々の振込依頼データの振込指定日が前記所定の日限を超過しているかどうかに関わらず、振込依頼ファイルによって依頼された振込処理の結果は振込明細票として利用者端末に通知されるので、従来のような煩雑な確認作業を解消できる。
【0052】
【発明の効果】
本発明にあっては、送金元の前記金融機関の送金処理用情報処理システムが非稼働状態でも、送金先口座の確認を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る送金システムを示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例に係る送金中継方法を示すフローチャートである。
【図3】本発明の一実施例に係る送金システムの具体的な動作を表記したブロック図である。
【図4】本発明の別の実施例に係る送金システムを示すブロック図である。
【図5】本発明の別の実施例に係る送金中継方法の前半部を示すフローチャートである。
【図6】本発明の別の実施例に係る送金中継方法の後半部を示すフローチャートである。
【図7】従来の送金システムを示すブロック図である。
【符号の説明】
10 情報端末装置(利用者端末)
20 金融機関の送金処理用情報処理システム(振込処理装置)
20A 振込元の金融機関の送金処理用情報処理システム(振込処理装置)
20B 振込先の金融機関の送金処理用情報処理システム(振込処理装置)
30 送金中継装置
30A 振込依頼データ振り分け部
30B オンラインサービス(リアルタイム)処理部
30C バッチ転送処理部
30D 振込管理情報記憶部
30E 取引履歴情報記憶部
31 振込先口座情報を記憶するデータベース(送金先口座情報記憶手段)
32 予約用の振込データを蓄積記憶するデータベース

Claims (9)

  1. 利用者端末、送金元の金融機関の第1の振込処理装置、及び送金先の金融機関の第2の振込処理装置と、
    前記利用者端末、前記第1の振込処理装置、及び前記第2の振込処理装置のそれぞれに通信可能に接続され、記憶装置を備えた送金中継装置と
    を含んで構成される送金システムであって、
    前記送金中継装置は、
    前記第2の振込処理装置において管理されている送金先の金融機関の口座契約者の口座番号、口座名義、及び残高を含む送金先口座情報を前記記憶装置に格納し、
    前記利用者端末から送信されてくる、振込先口座の口座番号、振込先口座の口座種別、受取人識別情報、振込先金融機関ID、及び振込金額を含む振込依頼を受信し、
    前記第1及び第2の振込処理装置の双方が稼働している場合には、前記第2の振込処理装置に対して前記振込依頼の対象となる口座の存在確認要求を送信し、
    前記第1の振込処理装置は稼働していないが前記第2の振込処理装置が稼働している場合には、前記第2の振込処理装置に対して前記振込依頼の対象となる口座の存在確認要求を送信し、
    前記第1の振込処理装置及び前記第2の振込処理装置の双方とも稼働していない場合には、前記振込依頼を記憶し、翌営業日に前記第2の振込処理装置に前記振込依頼の対象となる口座の存在確認要求を送信し、
    前記第1の振込処理装置は稼働しているが前記第2の振込処理装置は稼働していない場合には、前記振込依頼に対応する前記送金先口座情報が前記記憶装置に格納されているかを検索することにより、前記振込依頼の対象となる口座の存在確認を行うこと
    を特徴とする送金システム。
  2. 請求項1に記載の送金システムであって、
    前記金融機関の振込処理装置は、
    リアルタイム処理で処理される前記振込依頼を受信するリアル振込依頼受付け部と、
    バッチ処理で処理される前記振込依頼を受信するバッチ振込依頼受付け部と、
    を有しており、
    前記利用者端末から送信される前記振込依頼には、振込指定日と、前記振込依頼についてリアルタイム処理を許可する旨を示すリアルOKフラグとが含まれており、
    前記送金中継装置は、
    受信した前記振込依頼の前記振込指定日が、前記バッチ処理で処理される前記振込依頼の受付期限に基づいて算出される所定の日付を超えていない場合には、前記振込依頼についての処理を前記バッチ振込依頼受付部に送信し、
    受信した前記振込依頼の前記振込指定日が、前記所定の日付を超過しており、かつ、前記リアルOKフラグがある場合には、前記振込依頼についての処理を前記リアル振込依頼受付部に送信すること
    を特徴とする送金システム。
  3. 請求項2に記載の送金システムであって、
    前記利用者端末から送信される前記振込依頼は、個別の一件の振込データとして送信される場合と、前記バッチ処理により処理される複数の振込件を含んだデータである一括データとして送信される場合とがあり、
    前記送金中継装置は、受信した前記振込依頼が複数の振込件を含むことにより前記一括データとして送信されたものであると判定した場合には、前記振込依頼を個別データに分割し、分割した前記個別データごとに振込先の口座の存在確認を行うこと
    を特徴とする送金システム。
  4. 利用者端末、送金元の金融機関の第1の振込処理装置、及び送金先の金融機関の第2の振込処理装置、のそれぞれに通信可能に接続され、記憶装置を備えた送金中継装置であって、
    前記第2の振込処理装置において管理されている送金先の金融機関の口座契約者の口座 番号、口座名義、及び残高を含む送金先口座情報を前記記憶装置に格納し、
    前記利用者端末から送信されてくる、振込先口座の口座番号、振込先口座の口座種別、受取人識別情報、振込先金融機関ID、及び振込金額を含む振込依頼を受信し、
    前記第1及び第2の振込処理装置の双方が稼働している場合には、前記第2の振込処理装置に対して前記振込依頼の対象となる口座の存在確認要求を送信し、
    前記第1の振込処理装置は稼働していないが前記第2の振込処理装置が稼働している場合には、前記第2の振込処理装置に対して前記振込依頼の対象となる口座の存在確認要求を送信し、
    前記第1の振込処理装置及び前記第2の振込処理装置の双方とも稼働していない場合には、前記振込依頼を記憶し、翌営業日に前記第2の振込処理装置に前記振込依頼の対象となる口座の存在確認要求を送信し、
    前記第1の振込処理装置は稼働しているが前記第2の振込処理装置は稼働していない場合には、前記振込依頼に対応する前記送金先口座情報が前記記憶装置に格納されているかを検索することにより、前記振込依頼の対象となる口座の存在確認を行うこと
    を特徴とする送金中継装置。
  5. 請求項4に記載の送金中継装置であって、
    前記金融機関の振込処理装置は、
    リアルタイム処理で処理される前記振込依頼を受信するリアル振込依頼受付け部と、
    バッチ処理で処理される前記振込依頼を受信するバッチ振込依頼受付け部と、
    を有しており、
    前記利用者端末から送信される前記振込依頼には、振込指定日と、前記振込依頼についてリアルタイム処理を許可する旨を示すリアルOKフラグとが含まれており、
    受信した前記振込依頼の前記振込指定日が、前記バッチ処理で処理される前記振込依頼の受付期限に基づいて算出される所定の日付を超えていない場合には、前記振込依頼についての処理を前記バッチ振込依頼受付部に送信し、
    受信した前記振込依頼の前記振込指定日が、前記所定の日付を超過しており、かつ、前記リアルOKフラグがある場合には、前記振込依頼についての処理を前記リアル振込依頼受付部に送信すること
    を特徴とする送金中継装置。
  6. 請求項5に記載の送金中継装置であって、
    前記利用者端末から送信される前記振込依頼は、個別の一件の振込データとして送信される場合と、前記バッチ処理により処理される複数の振込件を含んだデータである一括データとして送信される場合とがあり、
    受信した前記振込依頼が複数の振込件を含むことにより前記一括データとして送信されたものであると判定した場合には、前記振込依頼を個別データに分割し、分割した前記個別データごとに振込先の口座の存在確認を行うこと
    を特徴とする送金中継装置。
  7. 利用者端末、送金元の金融機関の第1の振込処理装置、及び送金先の金融機関の第2の振込処理装置と、
    前記利用者端末、前記第1の振込処理装置、及び前記第2の振込処理装置のそれぞれに通信可能に接続され、記憶装置を備えた送金中継装置と
    を含んで構成される送金システムを用いて行われる口座確認方法であって、
    前記送金中継装置が、
    前記第2の振込処理装置において管理されている送金先の金融機関の口座契約者の口座番号、口座名義、及び残高を含む送金先口座情報を前記記憶装置に格納し、
    前記利用者端末から送信されてくる、振込先口座の口座番号、振込先口座の口座種別、受取人識別情報、振込先金融機関ID、及び振込金額を含む振込依頼を受信し、
    前記第1及び第2の振込処理装置の双方が稼働している場合には、前記第2の振込処理装置に対して前記振込依頼の対象となる口座の存在確認要求を送信し、
    前記第1の振込処理装置は稼働していないが前記第2の振込処理装置が稼働している場合には、前記第2の振込処理装置に対して前記振込依頼の対象となる口座の存在確認要求を送信し、
    前記第1の振込処理装置及び前記第2の振込処理装置の双方とも稼働していない場合には、前記振込依頼を記憶し、翌営業日に前記第2の振込処理装置に前記振込依頼の対象となる口座の存在確認要求を送信し、
    前記第1の振込処理装置は稼働しているが前記第2の振込処理装置は稼働していない場合には、前記振込依頼に対応する前記送金先口座情報が前記記憶装置に格納されているかを検索することにより、前記振込依頼の対象となる口座の存在確認を行うこと
    を特徴とする口座確認方法。
  8. 請求項7に記載の口座確認方法であって、
    前記金融機関の振込処理装置が、
    リアルタイム処理で処理される前記振込依頼を受信するリアル振込依頼受付け部と、
    バッチ処理で処理される前記振込依頼を受信するバッチ振込依頼受付け部と、
    を有しており、
    前記利用者端末から送信される前記振込依頼には、振込指定日と、前記振込依頼についてリアルタイム処理を許可する旨を示すリアルOKフラグとが含まれており、
    前記送金中継装置が、
    受信した前記振込依頼の前記振込指定日が、前記バッチ処理で処理される前記振込依頼の受付期限に基づいて算出される所定の日付を超えていない場合には、前記振込依頼についての処理を前記バッチ振込依頼受付部に送信し、
    受信した前記振込依頼の前記振込指定日が、前記所定の日付を超過しており、かつ、前記リアルOKフラグがある場合には、前記振込依頼についての処理を前記リアル振込依頼受付部に送信すること
    を特徴とする口座確認方法。
  9. 請求項8に記載の口座確認方法であって、
    前記利用者端末から送信される前記振込依頼は、個別の一件の振込データとして送信される場合と、前記バッチ処理により処理される複数の振込件を含んだデータである一括データとして送信される場合とがあり、
    前記送金中継装置が、受信した前記振込依頼が複数の振込件を含むことにより前記一括データとして送信されたものであると判定した場合には、前記振込依頼を個別データに分割し、分割した前記個別データごとに振込先の口座の存在確認を行うこと
    を特徴とする口座確認方法。
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