JP4150934B2 - 通信端末装置及び登録サーバ - Google Patents

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Description

本発明は、ネットワークを利用して通話を実現するIP電話の利用技術に関するものである。
近年のネットワーク技術の発展とともに、インターネットなどを用いて通話を実現するIP電話が広く利用されるようになってきた。IP電話では、SIP(session initiation protocol)サーバなどの登録サーバにIP電話番号とIPアドレスとが対応づけられて登録されており、IP電話番号が指定された場合に、対応するIPアドレスのネットワーク装置に対して着信を通知し、通話を開始する。このIP電話番号とIPアドレスの対応付けは、従来、1台の電話機に1つの電話番号しか割り当てることができない。また、多くの場合にはIP電話番号とIPアドレスの対応付けは開通時(あるいは開通まで)に固定的に行われるのみであった。
例えば、ある利用者に対してIP電話がかかってきた場合、そのIP電話番号に対応するIPアドレスのIP電話機に着信し、そのIP電話機が鳴動する。しかし、例えば会社であれば会議などにより、利用者がそのIP電話機から離れてしまうと、IP電話を受けることができなかった。
近年の無線LANなどの普及に伴い、例えばIP電話用の携帯電話も考えられている。このようなIP電話用の携帯電話を携行していれば、利用者が移動してもIP電話の着信を受けることができる。しかし、この場合にはそれぞれの利用者に対してIP電話用の携帯電話を配布し、それぞれの利用者が常にそのIP電話用の携帯電話を所持しなければならない。そのため、コストが高く、また利用者にとっても煩わしく、また置き忘れるといったことも発生していた。
またIP電話とは異なるが、一般の公衆回線網や内線網を利用する電話機においては、例えば特許文献1に記載されているように、予め利用者の内線番号と呼び出し音とを登録しておき、着呼時に得られる内線番号の利用者が近くにいれば、その内線番号に対応する呼び出し音で着信を報知し、不在であれば不在である旨を発呼者に通知するすることが考えられている。
しかし、この場合の電話機には電話番号あるいは内線番号が固定的に割り当てられており、その電話番号あるいは内線番号では、その電話機しか着信しない。そのため、上述のように利用者が移動した場合、移動先で電話をとることができず、相手には不在である旨が通知されるだけであった。
一般の公衆回線網や内線網では、転送機能を利用して、移動先に電話を転送することができる。例えば交換機に対して転送先を指定したり、あるいは、電話機側で着信した電話を別の回線を通じて転送するといったことが行われている。しかし、このような転送機能は利用者が電話機を使用して、交換機あるいは電話機に対して明示的に転送先を指定しなければならなかった。そのため、利用者は移動のたびに転送先の設定などを行わなければならず、煩雑な操作を強いられていた。
特開2002−319995号公報
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、利用者が移動した場合でも、簡単に移動先でその利用者宛の電話を受けることができる通信端末装置と、そのための登録サーバを提供することを目的とするものである。
本発明は、登録サーバに登録されたIP電話識別子によりIP電話として利用可能な通信端末装置において、1ないし複数の無線タグを検出して該無線タグから情報を取得するタグ検出手段と、タグ検出手段が新たな無線タグを検出したとき、その無線タグから取得した情報に従い対応するIP電話識別子を含むアカウント情報を登録サーバに登録する通信制御手段を有し、前記通信制御手段は、前記登録サーバから該当端末不明の呼び出しコマンドを受け取ると、前記タグ検出手段に無線タグの検出を行わせ、呼び出されたIP電話識別子に対応する無線タグが検出されたときにはIP電話識別子を含むアカウント情報を前記登録サーバへ登録するとともに呼び出し音を鳴動させることを特徴とするものである。
また通信制御手段は、タグ検出手段が検出しなくなった無線タグに対応するアカウント情報について、少なくとも着信しないように登録サーバの登録情報を変更あるいは削除することを特徴とするものである。
また本発明は、登録サーバにおいて、少なくともIP電話識別子とネットワーク装置の装置識別子とを対応づけて記憶している記憶手段と、ネットワークを通じて外部のネットワーク装置からの要求に従い、記憶手段に記憶されている当該ネットワーク装置の登録内容の変更を行う登録変更手段と、IP電話識別子を含む呼び出しコマンドを受信したとき前記記憶手段に記憶されているIP電話識別子に対応する装置識別子のネットワーク装置へ呼び出しコマンドを転送する呼出処理手段を有し、呼出処理手段は、記憶手段に記憶されていないIP電話識別子を含む呼び出しコマンドを受信したときには、その呼び出しコマンドに該当端末不明の情報を付加してネットワークへ送出することを特徴とするものである。このときの該当端末不明の情報を付加した呼び出しコマンドは、記憶手段に予め登録されている装置識別子のネットワーク装置に対して送出すればよい。
本発明によれば、通信端末装置が無線タグを検出して登録サーバへアカウント情報を登録し、その通信端末装置に着信するようになる。また、無線タグが検出できなくなれば、通信端末装置は登録サーバへのアカウント情報への変更あるいは削除を行い、その通信端末装置へ着信しなくなる。これにより、利用者は無線タグを持ち歩くだけで、近くの通信端末装置に着信するようになり、また、利用者がその通信端末装置から離れれば、その通信端末装置へ着信しなくなり、移動先の通信端末装置で着信できるようになる。このように、利用者が移動した場合でも、簡単に移動先でその利用者宛の電話を受けることができるという効果がある。
また、いずれの通信端末装置でも無線タグを検出していない状況で着信したときでも、着信時の呼び出しコマンドにより無線タグの検出を促し、無線タグが検出できれば通常通り通話を行うことができるという効果がある。
図1は、本発明の実施の一形態を示すブロック図である。図中、1は登録サーバ、2,3は通信端末装置、4はネットワーク、5は無線タグ、11は記憶部、12は呼出処理部、13は登録変更部、21はタグ検出部、22は通信制御部、23は通話部、24は記憶部である。図1に示した例では、登録サーバ1及び通信端末装置2,3がネットワーク4を介して通信可能に接続されている。ネットワーク4はLANやインターネットなどで構成されており、図示した以外の各種のネットワーク装置と通信が可能である。なお、以下の説明においてIP電話による通話相手は任意であり、ネットワーク4上のIP電話機を含むネットワーク装置であるほか、固定電話や、携帯電話を含む無線型の電話機などであってよい。
登録サーバ1は、ここでは例えばSIPサーバ等のようにIP電話の接続機能を有している。この例では、登録サーバ1は記憶部11、呼出処理部12、登録変更部13などを含んで構成されている。
記憶部11は、少なくともIP電話識別子とネットワーク装置の装置識別子とを対応づけて記憶している。IP電話識別子は、例えば050で始まるIP電話番号のように数字列からなる電話番号や、文字列からなる識別子である。また装置識別子は、ここではIPアドレスとするが、任意の名称を使用して適宜DNSサーバからIPアドレスを取得する構成であってもよい。図2は、記憶部11に記憶されているIP電話識別子と装置識別子の一例の説明図である。ここではIP電話番号とIPアドレスとを対応づけた例を示している。図2にも示しているように、同じIPアドレスに複数のIP電話番号が対応づけられていてもよい。なお、各対応づけられた情報には、このほかにも種々の情報、例えばそのIP電話番号が利用可能か否かなどを含む状態を示す情報などの様々な属性情報を付加しておくことができる。なお、通話が可能な装置識別子は予め登録されているものとし、例えば図1では通信端末装置2,3の装置識別子が登録されているものとする。
呼出処理部12は、IP電話機能の接続処理を行う。より詳細には、IP電話識別子を含む呼び出しコマンドを受信すると、そのIP電話識別子に対応する装置識別子を記憶部11から読み出し、その装置識別子により特定されるネットワーク装置へ呼び出しコマンドを転送する。呼び出しコマンドを転送したネットワーク装置から応答コマンドを受け取ると、その応答コマンドを呼び出しコマンドの送信元へ返送することにより接続時の処理を行う。
この呼出処理部12において呼び出しコマンドを受信したとき、IP電話識別子に対応する装置識別子が記憶部11に登録されていない場合には、受信した呼び出しコマンドに該当端末不明の情報を付加し、記憶部11に登録されている各ネットワーク装置に対してネットワーク4を通じて送出する。後述するように、IP電話識別子に対応する無線タグが検出されたネットワーク装置は応答コマンドを返すとともに記憶部11への登録を行うので、以後は通常の接続時の処理を行えばよい。
登録変更部13は、ネットワーク4を通じて通信端末装置2,3などからの要求に従い、記憶部11に記憶されている当該通信端末装置に対応する登録内容の変更を行う。
通信端末装置2,3は、いずれもIP電話機能を有しており、登録サーバ1に登録されたIP電話識別子により呼び出される。また、無線タグの検出機能を有しており、検出した無線タグに対応するIP電話識別子による着信を可能にする。なお、図1では通信端末装置2について構成を示し、以下に説明するが、通信端末装置3についても同様である。
通信端末装置2(及び通信端末装置3)は、タグ検出部21、通信制御部22、通話部23、記憶部24等を含んで構成されている。タグ検出部21は、1ないし複数の無線タグ5を検出して、その無線タグ5から情報を取得する。無線タグ5は、IP電話の利用者が所持している例えばRFIDタグなどであり、IP電話識別子あるいはIP電話識別子に対応するID情報等が登録されている。タグ検出部21は、無線タグ5への呼出信号に対する応答信号を検出し、無線タグ5に登録されている情報を読み出して取得する。取得した情報は、記憶部24に記憶されている無線タグ5の情報と照合し、記憶部24に記憶されていなければ新たな無線タグ5が検出されたものとし、通信制御部22に対してその旨を通知する。また、記憶部24に記憶されている無線タグ5の情報が取得できなかった場合には、その無線タグ5は検出範囲に存在しないものとして、通信制御部22に対してその旨を通知する。無線タグ5の検出は、例えば定期的に行い、また後述する通信制御部22からの制御に従って行うことができる。
通信制御部22は、ネットワーク4を通じてIP電話機能を実現するための通信制御を行う。例えば登録サーバ1から呼び出しコマンドを受信すると呼び出し音を鳴動させ、通話部23がオフフック状態となると応答コマンドを登録サーバ1へ返す。その後、発信元との間でIP電話による通話のための通信を行う。
また通信制御部22は、タグ検出部21が新たな無線タグ5を検出したとき、検出した無線タグ5から取得した情報に従い、対応するIP電話識別子を含むアカウント情報を登録サーバ1に登録する。これによって、検出した無線タグ5に対応するIP電話識別子で着信するようになる。逆にタグ検出部21が検出しなくなった無線タグ5に対応するアカウント情報について、少なくとも着信しないように登録サーバ1に対して登録情報の変更あるいは削除を要求する。
さらに通信制御部22は、登録サーバ1から該当端末不明の呼び出しコマンドを受け取ると、タグ検出部21に無線タグ5の検出を行わせる。呼び出されたIP電話識別子に対応する無線タグがタグ検出部21で検出されたときには、IP電話識別子を含むアカウント情報を登録サーバ1へ登録するとともに呼び出し音を鳴動させ、以後、通常の呼び出しコマンドを受け取った場合と同様に通信制御を行う。
通話部23は、受話器などのようにスピーカ及びマイクロフォンを含み、通話を行うためのものである。
記憶部24は、装置内で記憶する必要がある情報を記憶する。特にここでは、タグ検出部21で検出した無線タグ5の情報を記憶しておくことができる。無線タグ5の情報としては、タグ検出部21で無線タグ5から取得した情報そのものでもよいし、対応するアカウント情報など、それぞれの無線タグ5が識別できればどのような情報であってもよい。
次に、本発明の実施の一形態における動作の一例について説明する。なお、ここでは通信端末装置側の動作として通信端末装置2の動作を説明しているが、通信端末装置3についても同様である。図3は、通信端末装置における無線タグ検出時の動作の一例を示すフローチャートである。S31において、タグ検出部21は無線タグ5の検出を行い、検出できなければこの処理を終了する。1ないし複数の無線タグ5を検出できた場合には、S32において、検出された無線タグ5の1つから情報を取得する。S33において、取得された情報あるいは対応する情報が記憶部24に記憶されているか否かを判定し、記憶されていれば新規登録は行わずにそのままS37へ進む。
取得された情報あるいは対応する情報が記憶部24に記憶されていなかった場合には、検出した無線タグ5は新たに検出したものとして、通信制御部22は登録サーバ1への登録を行う。登録時の処理として、まずS34において、無線タグ5から取得した情報に対応する、IP電話識別子を含むアカウント情報を取得する。アカウント情報は、例えば当該通信端末装置を利用するユーザが所持している無線タグとアカウント情報を予め対応づけて記憶部24に記憶させておいてもよいし、あるいはネットワーク4を通じて他のサーバなどから取得してもよい。
そしてS35において、S34で取得したアカウント情報を登録サーバ1へ送り、登録を依頼する。これによって、新たに検出した無線タグ5に対応するIP電話識別子により、この通信端末装置2が着信できるようになる。なお、新たに検出した無線タグ5の情報を、ここではアカウント情報とともに、S36で記憶部24に記憶させておく。
S37において、検出したすべての無線タグ5についての処理を終えたか否かを判定し、複数の無線タグ5を検出してまだ未処理のものがある場合には、S32へ戻って、次の未処理の無線タグ5についての処理を行う。
検出したすべての無線タグ5についての処理を終えたら、S38において、記憶部24に記憶されている無線タグ5の情報であって、今回検出できなかった無線タグ5の情報が存在するか否かを判定する。存在しなければこの処理を終了する。
今回検出できなかった無線タグ5の情報が存在する場合には、S39において、その無線タグ5に対応するアカウント情報の削除あるいは着信しないような変更を登録サーバ1に依頼する。これによって、以後はその無線タグ5に対応するIP電話識別子で着信しなくなる。またS40において、その無線タグ5の情報を、ここではアカウント情報とともに、記憶部24から削除して、この処理を終了する。なお、検出できなかった無線タグ5の削除の処理は、例えば電波状況なども考慮し、複数回連続して検出できなかった場合や、所定時間検出できなかった場合に行うようにしてもよい。
このような通信端末装置2における動作に伴う登録サーバ1の動作としては、S35における登録の要求については、登録変更部13がIP電話識別子を含むアカウント情報と通信端末装置2のIPアドレスなどの装置識別子とを対応づけて登録する。例えば図2に示したアカウント情報と装置識別子の対を追加すればよい。また、S39における削除又は変更の要求については、送られてきたアカウント情報及び要求元の通信端末装置2の装置識別子を対応づけた情報を登録変更部13が削除すればよい。例えば図2に示した対応するアカウント情報と装置識別子の対を削除すればよい。
なお、例えばアカウント情報は予め登録しておいて、対応する装置識別子を登録あるいは削除又は変更するように構成してもよい。あるいは、削除時には着信できない旨の属性を付加しておいて、登録時に装置識別子及び属性を書き換えるように構成することもできる。
次に、IP電話の着信時の処理について、登録サーバ1及び通信端末装置2の動作の一例について、その概要を説明する。なお、通信端末装置3についても同様である。図4は、登録サーバにおける着信時の動作の一例を示すフローチャートである。S51において呼び出し処理部12が呼び出しコマンドを受け取ると、S52において、その呼び出しコマンドで指定されているIP電話識別子をもとに記憶部11を検索し、アカウント情報が登録済みであるか否かを判定する。
アカウント情報が登録済みであれば、対応する装置識別子を取得し、S53においてその装置識別子のネットワーク装置へ呼び出しコマンドを転送する。S56において、呼び出しコマンドを転送したネットワーク装置から応答コマンドを受信したか否かを判定し、応答コマンドを受信した場合には、S57において、呼び出し元へ応答コマンドを転送して着信時の処理を終える。これによって、呼び出し元のネットワーク装置と呼び出されたネットワーク装置との間での通話が可能になる。S56で応答コマンドを受信できなかった場合には、S58において、呼び出し元へエラー応答を行い、処理を終える。
S52でアカウント情報が記憶部11に登録されていなかった場合には、S54においてS51で受け取った呼び出しコマンドに該当端末不明の情報を付加し、S55において予め登録されているすべてのネットワーク装置に対して該当端末不明の情報を付加した呼び出しコマンドを転送する。
この呼び出しコマンドの転送に対する応答コマンドを待ち、例えば所定時間内に応答コマンドを受信したか否かをS56において判定する。応答コマンドを受信した場合には、S57において、受信した応答コマンドを呼び出し元へ転送して処理を終える。以後は呼び出し元のネットワーク装置と応答コマンドを返したネットワーク装置との間で通信を行い、IP電話として通話を行うことができる。また、例えば所定時間経過しても応答コマンドを受信できない場合には、呼び出し元へエラー応答を行い、着信時の処理を終える。
図5は、通信端末装置における着信時の動作の一例を示すフローチャートである。S61において登録サーバ1から呼び出しコマンドを受信したら、S62において、受信した呼び出しコマンドに該当端末不明の情報が付加されているか否かを判定する。該当端末不明の情報が付加されていなければ、当該通信端末装置への呼び出しコマンドであるので、S63において呼び出し音を鳴動させる。このとき、例えば呼び出しコマンド中のIP電話識別子などのアカウント情報をもとに、それぞれのアカウント情報に対応した呼び出し音を鳴動させることもできる。呼び出し音は、アカウント情報中に予め設定しておけばよい。これにより、ユーザはどこにいても同じ呼び出し音で着信を知ることができる。
S64において、呼び出し音に対してユーザが応答するまで待つ。例えば通話部23でハンドセットをオフフックしたか否かなどを判定し、オフフックを待てばよい。もちろんキー操作など他の方法で応答する構成でもよい。ユーザが応答したら、S65において、応答コマンドを登録サーバ1へ返し、その後はS66において呼び出し元との間で通話のための処理を行う。
S62で呼び出しコマンドに該当端末不明の情報が付加されていると判定された場合には、S67において、タグ検出部21による無線タグ5の検出を行う。この無線タグ5の検出の結果、受け取った呼び出しコマンド中に含まれるIP電話識別子などのアカウント情報に対応する無線タグ5が存在するか否かをS68において判断する。存在しなければ、この呼び出しコマンドに対する処理をそのまま終了する。
対応する無線タグ5の存在を検出した場合には、S69において、検出した無線タグ5に対応するアカウント情報を登録サーバ1へ送り、登録を依頼する。またS70において、検出した無線タグ5の情報を、ここではアカウント情報とともに記憶部24に記憶させておく。そしてS63へ進み、呼び出し音を鳴動させて以降の着信時の処理を行う。これによって、登録サーバ1への登録が行われる前に着信した場合でも、着信時に各通信端末装置において無線タグ5の検出を行うことによって、通話が可能になる。
図6、図7は、本発明の実施の一形態における動作の具体例の説明図である。以下に説明する例では、通信端末装置2のIPアドレスを192.168.0.1とし、通信端末装置3のIPアドレスを192.168.0.2として、登録サーバに登録する端末識別子をIPアドレスとしている。また、各ユーザが所持する無線タグ5にはタグ情報としてタグコードが割り当てられており、それぞれ0001,0002,0003などとして示している。さらにアカウント情報として050で始まるIP電話番号であるものとし、この例では050に続く部分を図示の都合上アルファベットにより示している。
図6では、タグコード0002の無線タグ5を所持したユーザが通信端末装置2に近づいた場合を示している。例えば通信端末装置2がそのユーザの部署に設置されており、ユーザが自席についた場合などが想定される。この場合、通信端末装置2は所定のタイミングでユーザが所持する無線タグ5を検出すると、図3に示したS34,S35の動作によって、検出した無線タグ5からタグコードを読み出して、対応するアカウント情報を登録サーバ1へ登録する。これによって、登録サーバ1にはタグコード0002に対応するアカウント情報としてIP電話番号「050rrrrssss」と通信端末装置2の端末識別子としてIPアドレス「192.168.0.1」とが登録され、以後はそのユーザのIP電話番号での着信を通信端末装置2で受けることができる。また、図3のS36の動作により、通信端末装置2においてもアカウント情報としてIP電話番号「050rrrrssss」とタグ情報であるタグコード「0002」とを対応づけて記憶しておく。
図7では、タグコード0002の無線タグ5を所持したユーザが通信端末装置2の近くから通信端末装置3の近くへ移動した場合を示している。例えばユーザが自席から会議室などに移動した場合などが想定される。この場合には、まず、通信端末装置2においてはユーザの移動によって、そのユーザが所持しているタグコード0002の無線タグ5が検出できなくなる。そのため、図3に示したS39の動作によって、検出されなくなったタグコード0002の無線タグ5に対応するアカウント情報の削除を登録サーバ1へ要求する。これによって、通信端末装置2において当該ユーザのIP電話番号「050rrrrssss」で着信することはなくなる。また、図3のS40の動作により、通信端末装置2に記憶されているIP電話番号「050rrrrssss」とタグ情報であるタグコード「0002」との対応づけについても削除する。
そして、移動先に設置されている通信端末装置3がユーザが所持するタグコード0002の無線タグ5を検出すると、その無線タグ5から情報を読み出して対応するアカウント情報であるIP電話番号「050rrrrssss」を登録サーバ1へ登録する。これによって、登録サーバ1にはタグコード0002に対応するアカウント情報としてIP電話番号「050rrrrssss」と通信端末装置3の端末識別子としてIPアドレス「192.168.0.2」とが対応づけられて登録され、以後はそのユーザのIP電話番号「050rrrrssss」での着信を通信端末装置3で受けることができるようになる。また、通信端末装置3はIP電話番号「050rrrrssss」とタグコード「0002」とを対応づけて記憶しておく。
なお、ユーザが通信端末装置3の近くに移動したが、通信端末装置3が無線タグ5の検出を行う前に、そのユーザのIP電話番号で着信した場合には、登録サーバ1は該当端末不明の情報を付加した呼び出しコマンドを各通信端末装置2,3に送り、それぞれの通信端末装置2,3が無線タグ5の検出処理を行う。これによって、無線タグ5が検出できた通信端末装置が着信を受けることになる。
このようにして、ユーザが移動しても、同じIP電話番号での着信を、移動先においてユーザの近くに設置されている通信端末装置で受けることができ、従来の公衆回線網の固定電話にはなかった番号ポータビリティを実現することができる。また、ユーザが特別の操作を行うことなしに、同じIP電話番号で着信する装置が変更されるので、ユーザの負担を軽減することができる。さらに、携帯電話などを持ち歩く必要もない。
なお、無線タグ5はIP電話専用でなくてよく、例えば社員証など、他の無線タグと兼用することも可能であり、その場合にはIP電話のために特別の無線タグを持ち歩く必要もなくなる。
本発明の実施の一形態を示すブロック図である。 記憶部11に記憶されているIP電話識別子と装置識別子の一例の説明図である。 通信端末装置における無線タグ検出時の動作の一例を示すフローチャートである。 登録サーバにおける着信時の動作の一例を示すフローチャートである。 通信端末装置における着信時の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の一形態における動作の具体例の説明図である。 本発明の実施の一形態における動作の具体例の説明図(続き)である。
符号の説明
1…登録サーバ、2,3…通信端末装置、4…ネットワーク、5…無線タグ、11…記憶部、12…呼出処理部、13…登録変更部、21…タグ検出部、22…通信制御部、23…通話部、24…記憶部。

Claims (4)

  1. 登録サーバに登録されたIP電話識別子によりIP電話として利用可能な通信端末装置において、1ないし複数の無線タグを検出して該無線タグから情報を取得するタグ検出手段と、前記タグ検出手段が新たな無線タグを検出したとき該無線タグから取得した情報に従い対応するIP電話識別子を含むアカウント情報を前記登録サーバに登録する通信制御手段を有し、前記通信制御手段は、前記登録サーバから該当端末不明の呼び出しコマンドを受け取ると、前記タグ検出手段に無線タグの検出を行わせ、呼び出されたIP電話識別子に対応する無線タグが検出されたときにはIP電話識別子を含むアカウント情報を前記登録サーバへ登録するとともに呼び出し音を鳴動させることを特徴とする通信端末装置。
  2. 前記通信制御手段は、前記タグ検出手段が検出しなくなった無線タグに対応するアカウント情報について、少なくとも着信しないように前記登録サーバの登録情報を変更あるいは削除することを特徴とする請求項1に記載の通信端末装置。
  3. 少なくともIP電話識別子とネットワーク装置の装置識別子とを対応づけて記憶している記憶手段と、ネットワークを通じて外部のネットワーク装置からの要求に従い前記記憶手段に記憶されている当該ネットワーク装置の登録内容の変更を行う登録変更手段と、IP電話識別子を含む呼び出しコマンドを受信したとき前記記憶手段に記憶されている前記IP電話識別子に対応する前記装置識別子のネットワーク装置へ呼び出しコマンドを転送する呼出処理手段を有し、前記呼出処理手段は、前記記憶手段に記憶されていないIP電話識別子を含む呼び出しコマンドを受信したときには、前記呼び出しコマンドに該当端末不明の情報を付加してネットワークへ送出することを特徴とする登録サーバ。
  4. 前記該当端末不明の情報を付加した呼び出しコマンドは、前記記憶手段に予め登録されている前記装置識別子のネットワーク装置に対して送出することを特徴とする請求項3に記載の登録サーバ。
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