JP4150813B2 - インクジェット記録用固定シート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、貼り直しが簡単にでき、再剥離時には、わずかな剥離力で簡単に剥離でき、糊残りが発生しないインクジェット記録用固定シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、フィラーが含まれた不透明、透明又は半透明の主としてポリ塩化ビニル製の基材フィルムの一面に粘着剤層が形成されてなる装飾用粘着シートが知られている。この装飾用粘着シートは、装飾を施したい材料に粘着剤層を利用して貼り付け、上記基材フィルムの表面側の色や模様などにより装飾効果を発揮させるものであり、近年、塗装に代わり、ラベルやステッカー類、広告や看板などのディスプレー分野などに使われている(例えば、特許文献1、特許文献2)。従来の装飾用粘着シートの粘着剤層に使用される粘着剤としては、アクリル系粘着剤、酢酸ビニル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコン系粘着剤などが提案されているが、主としてアクリル系粘着剤、特に、架橋型アクリル系粘着剤が使用されてきた。
【0003】
例えば、特許文献2には、装飾用粘着シートの基材フィルムを所望の形状にカッティングして使用するときに、基材フィルムがカッティングマシンによってめくれ上がることのない装飾用粘着シートが提案され、そのシートの粘着剤として、架橋性アクリル系重合体と、該架橋性アクリル系重合体100重量部に対してイソシアネート系架橋剤0.01〜20重量部とを含有する架橋型アクリル系粘着剤が使用されている。そして、上記架橋性アクリル系重合体としては、(メタ)アクリル酸エステルのような不飽和カルボン酸エステルモノマ−99.9〜85重量部と、(メタ)アクリル酸のような架橋性官能基を有するビニルモノマ−0.1〜15重量部とから誘導された共重合体が挙げられている。このような装飾用粘着シートがウインドディスプレーや屋内の表示、あるいは、短期的に貼り替えるような屋外の看板に使用される場合、再剥離性が要求されるが、再剥離時に糊残りが発生し易いという問題点があった。
【0004】
そこで、特許文献3では、被着体に密着させる密着シートが提案された。この密着シートのシリコーン層の反対面には、印刷がされている。この印刷は、グラビア印刷機のような同一大量印刷をする形態のものである。この大量印刷に対して、パソコン等で画像を形成したものをインクジェットプリンタでオンデマンドで印刷したい場合には、シリコーン層の反対面のシートにインク受像層を設けたインクジェット記録用固定シートを用意すればよい。
【0005】
このインクジェット記録用固定シートの製造方法は、▲1▼基材の上にシリコーンを塗布、架橋させシリコーン層面を保護するためのセパレータを貼り合わす。▲2▼シリコーン層の反対面にインク受像用の塗工液を塗布、乾燥してインク受像層を設ける方法がある。この方法では、▲2▼の工程でシリコーン層とセパレータの伸びの違いにより、セパレータがシワになったり、浮きが発生する問題があった。そこで、前記の▲1▼の工程と▲2▼の工程を逆順にして製造すればこの問題は解消する。つまり、基材に対して先にインク受像層を設けた後にシリコーン層を設ける方法をとるのである。しかしながら、この方法においては、シリコーン層を架橋する際に、130〜160℃の高温で1〜3分間加熱する工程がある。この高温雰囲気中で、反対面のインク受像層が侵されてしまい、受像面が凹凸になったり、受像層に亀裂ができたり、インク吸収性のムラ等の問題が発生して受像層に満足のいく画像が形成できなかった。
【特許文献1】
特開昭63−54483号公報
【特許文献2】
特開平2−84476号公報
【特許文献3】
特開平10−95073号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、再剥離/再密着が簡単にでき、再剥離時にはわずかな剥離力で簡単に剥離でき、糊残りが発生しないインクジェット記録用用固定シートであって、その製造時にインク受像層が侵されない鮮明な画像を形成することができるインク受像層を備えたインクジェット記録用固定シートを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、従来の粘着シートの再剥離性の粘着層に代わって、シリコーン層を基材フィルム上に設けたものをインクジェット記録用固定シートを基本として、シリコーン層の反対面に親水性ウレタン樹脂と合成非晶質シリカ微粒子を主成分とし、合成非晶質シリカ微粒子を30〜80重量%含有するインク受像層を設けたインクジェット記録用固定シートが、糊残りの問題を解決し、製造時のインク受像層の劣化を防ぐことができることを見出し、本発明を完成した。さらにまた、シリコーン層には、両末端にのみビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンと、両末端および側鎖にビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンとから選ばれる少なくとも1種のシリコーンを架橋させてなるものとすることで極めて良好な再剥離/再密着が得られることを見出した。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明でいうインクジェット記録用固定シート(以下、固定シートと呼ぶ。)とは、シートのシリコーン層面を被着体に張り合わせたものを、張り合わせた面と平行に固定シートをずらす力(以下剪断力と呼ぶ)は、高い値であるにもかかわらず(具体的には、1.0N/cm以上の剪断力をもつもの)、固定シートを被着体から剥がす時の力は(以下剥離力と呼ぶ)10mN/12.7mm未満でほとんど0に近いものを指す。従って、一般に呼ばれる粘着シートのように、被着体に対して剪断力が高いと同時に剥離力もそこそこあるもの(具体的には、100mN/12.7mm以上の剥離力をもつ)粘着シートとは異なるものである。
【0009】
本発明の固定シートは、基材フィルムの片面に、シリコーン組成物から構成されるシリコーン層が積層される。シリコーンとしては、たとえば、過酸化物架橋型のシリコーン重合体または、付加重合型のシリコーン重合体を使用することができる。過酸化物架橋型で使用される過酸化物としては、モノクロルベンゾイルパーオキサイド、ジクロルベンゾイルパーオキサイドがあり、付加重合型シリコーン樹脂は白金触媒により重合するものを挙げることができる。本発明の目的にかなうシリコーン層の性状としては、ゴムのような柔軟性を持っていて被着体の表面の凸凹に対してもシリコーン層の面が凸凹に沿い、ファンデルワールス力が発生することが求められる。さらに剥離の際には、小さい剥離力で、容易に剥離できることが求められる。
【0010】
このような性状のシリコーンとして、両末端にのみビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンと、両末端および側鎖にビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンとから選ばれる少なくとも1種のシリコーンを架橋させてなるものを用いると良い。
【0011】
これらのシリコーンの1形態としては、両末端にのみビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンとは下記一般式(化1)で表せられる化合物である。
【0012】
【化1】
Figure 0004150813
【0013】
(式中Rは下記有機基、nは整数を表す)
このビニル基以外のケイ素原子に結合した有機基(R)は異種でも同種でもよいが、具体例としてはメチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基、フェニル基、トリル基、などのアリール基、又はこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基などで置換した同種又は異種の非置換又は置換の脂肪族不飽和基を除く1価炭化水素基で好ましくはその少なくとも50モル%がメチル基であるものなどが挙げられるが、このジオルガノポリシロキサンは単独でも2種以上の混合物であってもよい。
【0014】
もう1つのシリコーンの形態としては、両末端および側鎖にビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンである。このシリコーンは、上記一般式(化1)中のRの一部がビニル基である化合物である。
【0015】
又、本発明に係るシリコーンの形態としては、前記ビニル基が炭素数4以上のアルケニル基であるものも含まれる。
【0016】
ここで架橋反応に用いる架橋剤は公知のものでよい。架橋剤の例として、オルガノハイドロジェンポリシロキサンが挙げられる。オルガノハイドロジェンポリシロキサンは1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも3個有するものであるが、実用上からは分子中に2個の≡SiH結合を有するものをその全量の50重量%までとし、残余を分子中に少なくとも3個の≡SiH結合を含むものとすることがよい。
【0017】
架橋反応に用いる白金系触媒は公知のものでよく、これには塩化第一白金酸、塩化第二白金酸などの塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール化合物、アルデヒド化合物あるいは塩化白金酸と各種オレフィンとの鎖塩などがあげられる。架橋反応したシリコーン層は、シリコーンゴムのような柔軟性を持ったものとなり、この柔軟性が被着体との密着を容易にさせるものである。
【0018】
本発明に係るシリコーンの市販品の形状は、無溶剤型、溶剤型、エマルション型があるが、いずれの型も使用できる。中でも、無溶剤型は、溶剤を使用しないため、安全性、衛生性、大気汚染の面で非常に利点がある。又、シリコーン層の塗布厚みは、1.1μmを超えることが必要であり、場合によっては、数10μmの厚みに設けることから、溶剤型シリコーンや、エマルション型シリコーンでは、塗工時の溶媒の乾燥に多大なエネルギーがかかり、不経済となるので、本発明に使用するシリコーンは、無溶剤型のシリコーンを用いるのがよい。
【0019】
シリコーン層の厚みは、1.1〜100μmが好ましい。さらに好ましくは、1.1〜50μmであるとよい。シリコーン層の厚みが、1.1μm未満であると、被着体に密着しにくくなり、被着体に対する固定シートの剪断力が1.0N/cm未満となり、長期貼りつけ時には、固定シートの剥がれが発生する可能性が出てくる。シリコーン層の厚みが、100μmを超えると、シリコーンの使用量が多くなり、コスト上不経済となる。
【0020】
シリコーン層の厚みが、1.1μm未満の薄いものでは、被着体と密着しにくくなり、剪断力は、1.0N/cm未満の小さな値となり、被着体への固定用シートとして使用できない。一般的に、被着体の材質は、ガラス、樹脂板、金属板、あるいは、塗装された板等であり、被着体の表面はできる限り平滑である必要がある。表面の凹凸が大きいとシリコーン層面が凹凸に追従することが難しくなり、密着することができなくなる。
【0021】
尚、本発明に係る2種の形態のシリコーンは、一般工業製品では、粘着シートに重ね合わせる剥離紙用の剥離剤として使用されるものである。例えば、特開平10−140099には、本発明に係る2種の形態のシリコーンを剥離紙用の剥離剤として使用されていることが記載されている。しかしながら、剥離紙用シリコーンの塗布量は、「シリコーンハンドブック」(日刊工業発刊)の519頁で記載されているように、表面固形分で0.1〜1.0g/m(厚さ0.1〜1.0μm)程度と非常に少ないものである。従って、本発明に係る2種の形態のシリコーンを剥離剤として塗布した剥離紙ないし剥離シートは、本発明の固定シートとして使用することは、塗布厚みが少ないことから使用できないものである。
【0022】
本発明の固定シートに使用される基材フィルムは、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンエチルアクリレート共重合体、エチレンポリプロピレン共重合体、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂フィルムの単層体又はこれらの複層体からなる厚さが10〜500μmのシートなどがあげられる。好ましくは、厚さが、50〜200μmのポリエステルフィルムが良い。ポリエステルフィルムが好ましいのは、シリコーン層との密着性が良いことと、適度なこしがあることにより、製造工程でのハンドリングがよいためである。
【0023】
基材フィルムの表面にシリコーン層との密着性を向上させるため、コロナ放電処理、プラズマ処理、ブラスト処理、ケミカルエッチング処理、アンカー層塗工等を施してもよい。
本発明に係るシリコーンの塗工方法としては、3本オフセットグラビアコーターや5本ロールコーターに代表される多段ロールコーター、ダイレクトグラビアコーター、バーコーター、エアナイフコーター等が適宜使用される。
【0024】
シリコーン層の表面の汚れや異物付着を防いだり、固定シートのハンドリングを向上させるために樹脂フィルム製のセパレータをシリコーン層面に張り合わせることができる。
【0025】
基材フィルムのもう一方の面に設けるインク受像層は、インクジェットプリンタより吐出されるインクを受容する層である。インク受像層は、親水性樹脂と合成非晶質シリカ微粒子を主成分とする。合成非晶質シリカ微粒子は、受像層中に30〜80重量%含有させる。合成非晶質シリカ微粒子の含有量が前記範囲未満であると受像層の形成の後に、基材の反対面に、シリコーン層を塗工して、架橋する際の130〜160℃の高温で1〜3分間の加熱により、合成非晶質シリカ微粒子の移動や、親水性樹脂の動きにより、受像層の表面が凹凸になったり、受像層に亀裂が生じたり、インクの吸収性にムラが生じたりして鮮明な画像を形成することが困難になる。また、合成非晶質シリカ微粒子の含有量が、前記範囲を超えるとインク吸収性が低下する傾向となり、画像に滲みが生じてくる。
【0026】
無機微粒子の例としては、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料等を挙げることができる。
【0027】
合成非晶質シリカ微粒子の平均粒子径は、0.5〜10.0μmが好ましい。さらに好ましくは、3.0〜7.0μmの範囲とするとよい。平均粒子径が前記範囲を超えると、比表面積が小さくなり記録適性において、インクドットの広がりが不均一になるため、画像が乱れ、鮮明性を失ってしまう。又、表面の平滑度が低くなるため、筆記具での描画においても画線が掠れたり、ペン先等の摩耗が大きくなる。一方、平均粒子径が前記範囲未満では、比表面積が大きくなりインクの吸収速度は速くなるが、後工程のシリコーン架橋時の加熱により受像層の劣化が発生する。
【0028】
親水性樹脂としては、ポリビニルアルコール、ゼラチン、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリウレタン、デキストラン、デキストリン、カラーギーナン(λ、ι、λ等)、寒天、プルラン、水溶性ポリビニルブチラール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。これらの親水性樹脂は2種以上併用することも可能である。
【0029】
インクの着色剤として、染料が使われたインクの場合、受像層に染料を定着させるために、カチオン性樹脂を含有させることが好ましい。カチオン性樹脂としては、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ジシアンジアミド系樹脂、ジアルキルアミンとエピクロロヒドリンの縮合物、ポリビニルアミン、ポリビニルピリジン、ポリビニルイミダゾール、ジアリルジメチルアンモニウム塩の縮合物、ポリアクリル酸エステルの4級化物等が挙げられる。このカチオン性樹脂の添加量は合成非晶質シリカ微粒子1に対して重量比で概ね0.01〜0.3であり、特に、0.05〜0.2が好ましい。
【0030】
更に必要に応じて、耐水化剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、青味付け等の染料、蛍光染料等を添加し、使用することも可能である。
【0031】
以上の親水性樹脂、合成非晶質シリカ微粒子等を使用した受像層塗工液を公知の塗工方法であるバーコート、エアーナイフコート、カーテンコート、クラビアコート、ロールコート等の方法を利用して塗工することができる。受像層の厚さとしては好ましくは、20〜30μmとする。
【0032】
上記で説明した受像層は、基材との接着力を高めるために、受像層と基材との間にプライマー層を設けたりしてもよい。
【0033】
【実施例】
本発明を下記実施例によってさらに具体的に説明するが、勿論本発明の範囲はこれらによって限定されるものではない。各実施例中「部」は特に断らない限り、「重量部」を示すものである。
1.インク受像層の形成
厚み50μmのPETフィルムの片面に、表1の受像層塗工液を分散機にて分散後、コーティングマシンにて、塗布、乾燥して厚み25μmの受像層を形成した。
【0034】
Figure 0004150813
Figure 0004150813
【0035】
2.シリコーン層の形成
実施例1〜3、比較例1、2の受像層の反対面に、下記のシリコーン塗工液をコーティングマシンにて塗工し、150℃、100秒加熱して、シリコーンを架橋させて、厚み30μmのシリコーン層を形成してインクジェット記録用固定シートを製造した。シリコーン層に対して、表面を保護するために厚みが25μmの透明PETフィルムをセパレータとして貼り合わせた。
シリコーン塗工液
両末端のみビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサン 100部
(無溶剤型)(商品名「KNS-320A」信越化学工業(株)製)
白金触媒 (商品名「PL-50T」信越化学工業(株)製) 2部
【0036】
3.性能評価
実施例1〜3、比較例1、2のインクジェット記録用固定シートをA4サイズにカットしてシートサンプルを用意した。セイコーエプソン製のインクジェットプリンタPM−900C(染料系インク)とPM−4000PX(顔料系インク)の2台のプリンタを使って、シートサンプルにフルカラー画像を形成した。
(1)画像の鮮明性
目視にて、下記の評点で画像の鮮明性を評価した。評価結果は、表2の通りであった。
○:滲みがなく、細線の鮮明性も良好である。
△:若干の滲みが見られる。
×:滲みがひどく、鮮明な画像が得られない。
【0037】
【表2】
評価結果
Figure 0004150813
【0038】
(2)再剥離/再密着性
画像が形成された実施例1〜3、比較例1、2のシートサンプルをガラス板に貼り付けた後、再剥離/再密着を3回繰り返したが、いずれのシートサンプルも糊残りの問題はなく、軽い剥離力で剥がすことができ、再密着も容易にできるものであった。
【0039】
【発明の効果】
本発明のインクジェット記録用固定シートは、インクジェットプリンタで画像、文字の印刷を行うことができる。印刷された物は、室内、室外を問わず、表面が比較的平滑な被着体である、ショウウインドウガラス、自動車のガラス、アクリル樹脂板等の表面が平滑な被着体のみならず、表面が平滑な金属表面、塗装面等に貼りつけすることができる。貼りつけされた物は、簡単に剥離し、糊残りを生じることはないものである。

Claims (2)

  1. 基材の上に、親水性ウレタン樹脂と合成非晶質シリカ微粒子を主成分とし、合成非晶質シリカ微粒子を30〜80重量%含有する厚み20〜30μm単層のインク受像層を設けた後に、他方の面にゴムのような柔軟性をもったシリコーン層を設けたもので、シリコーン層が130〜160℃で1〜3分間加熱架橋したものであることを特徴とするインクジェット記録用固定シート。
  2. 前記シリコーン層が、両末端にのみビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンと、両末端および側鎖にビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンとから選ばれる少なくとも1種のシリコーンを架橋させてなるものであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録用固定シート。
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