以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図においてお互いに同一あるいは相当する部材には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
図1の本発明の第1の実施の形態に係る遊技機としてのスロットマシン10の斜視図を参照し、スロットマシン10の構成について詳細に説明をする。スロットマシン10は、有価の遊技媒体、例えば、コイン、紙幣、メダル、遊技球又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等を用いる。ここでは、特に価値の高い遊技媒体であるコイン及び紙幣を用いる遊技機として説明する。
スロットマシン10の全体を形成している本体12は、筐体14と、筐体14に対して不図示のヒンジ等により開閉自在に取り付けられる扉16とを含んで構成されている。筐体14は、略直方体で1の面に開口が形成されており、扉16の開閉により該開口を開放または閉鎖状態することが可能なように構成されている。また、扉16も筐体14と同様に略直方体で1の面に開口が形成されており、閉鎖状態で、筐体14と扉16の開口が互いに対面するように取り付けられることで、本体12内部にスロットマシン10に組み付けられる各種の部品を収納するように構成されている。なお、ここでは扉16は、筐体14に不図示のヒンジによって取り付けられるものとしたが、本発明はこれに限らず、開閉可能に取り付けられる形態でれば他の形態であってもよい。
扉16の正面には、遊技中の演出画像や各種情報画像等を表示する表示装置としての液晶表示装置22が備えられており、液晶表示装置22には、該画像を表示する表示領域22aが略垂直に形成されている。なお、表示装置22は液晶表示装置に限らず、EL等のドットマトリクス表示器であってもよい。また、表示領域22aを設けた樹脂製のパネルにおいて、当該表示領域22a以外の領域に演出画像や各種遊技情報の表示装置として、CRT、プラズマディスプレイ、7セグメント、LED等を設けたものでもよい。
表示領域22aには、水平方向に平行な有効ラインとして、図中上方から順にトップライン、センターライン及びボトムラインが設けられており、さらに、斜め方向に図中左上方から右下方に向かうクロスダウンライン及び左下方から右上方に向かうクロスアップラインが設けられている。表示領域22aは、透過性の高い画像が表示可能に構成されており、該透過性の高い画像が表示された場合には、本体12の内部に配設されている3つのリール24L、24C、24Rが視認可能となるように構成されている。
各リール24L、24C、24Rは、各々略円筒状に形成されており、外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれており、回転自在に横一列に設けられている。各リール24L、24C、24Rの内部には、不図示のステッピングモータが備えられており、該ステッピングモータの駆動に応じて、各リール24L,24C,24Rが回転、停止されるように構成されており、各リール24L、24C、24Rが駆動されることにより、図柄が変動するように視認可能となる。また、リール24L、24C、24Rが停止されることにより、図柄が停止するように視認可能となる。各リール24L、24C、24Rの図柄は上述の通り、表示領域22aを通して遊技者が観察できるように構成されている。
扉16の表示領域22a下方には水平面の台座部35が形成されている。台座部35の上面右側には、コイン投入口26が設けられており、コイン投入口26にコインが投入されることにより遊技の実行が可能となるように構成されている。コイン投入口26の右側方には、紙幣を挿入可能な紙幣挿入口28が備えられている。この紙幣挿入口28から紙幣が挿入されることによっても、遊技の実行が可能となるように構成されている。
さらに、台座部35の上面左側には遊技者による操作が可能な操作部30が備えられており、操作部30には1回の押下操作により、例えば、既に投入されているコインのうちの1枚だけを遊技の賭けの対象とするための1−BETスイッチ31、既に投入されているコインのうちの2枚だけを遊技の賭けの対象とするための2−BETスイッチ32と、既に投入されているコインのうち1回の遊技に可能な最大枚数のコインを遊技の賭けの対象とするための最大BETスイッチ33が設けられている。これらのBETスイッチ31、32、33を押下操作することで、押下操作されたBETスイッチに応じて上述した有効ラインが有効化されることになる。また、最大BETスイッチ33の図中右側には、各リール24L、24C、24Rの回転を開始させるためのスタートスイッチ36が設けられている。
図中操作部30の右側、コイン投入口26の手前側には、払い出しスイッチ34が設けられており、このスイッチを押下操作することにより、投入されているコイン、あるいは遊技中に獲得したコインが扉16の台座部35の下方に形成されたコイン払い出し口40から払い出され、払い出されたコインは、コイントレイ41に溜められるように構成されている。
また、本体12の鉛直方向上面には報知ランプ43が配設されている。報知ランプ43は、スロットマシン10の異常を検出したとき、遊技者が係員を呼び出すときなどに点灯あるいは点滅し、係員に対してその旨を報知するものである。報知ランプ43は、複数のLED、複数のランプ、複数の蛍光灯などから構成してもよく、遊技者に視覚的に遊技状態を把握させることができれば何でもよい。
図2は、扉16を開放した状態のスロットマシン10の概略を示す図である。筐体14は、上述の通り略直方体で1の面に開口が形成されており、内部には各種の部品が取り付けられている。
筐体14の内壁には、支持ボード42が水平に取り付けられている。支持ボード42の上方には、上述の3つのリール24L,24C,24Rが配設されている。支持ボード42の下方には、主制御回路60が外部との不測の物理的な接触を規制するようにケーシングに収納された状態で備えられており、主制御回路60は、スロットマシン10を制御するため、スロットマシン10に関する情報処理を実行するものである。
主制御回路60の図中右側方には、遊技媒体収容部としての紙幣取扱装置54が備えられている。紙幣取扱装置54は紙幣挿入口28を通じて本体12の外部から紙幣が挿入されたことを検知、搬送し、さらに搬送された紙幣を収容するように構成されている。紙幣取扱装置54は、紙幣を紙幣取扱装置54に取り入れるための紙幣取入口54bを備えており、扉16が閉鎖されている状態で、紙幣挿入口28と紙幣取入口54bとが接する位置に支持機構56によって支持されている。支持機構56は、筐体14及び支持ボード42により支持される。
さらに、図中主制御回路60の下方には、遊技媒体収容部としてのホッパ−58が備えられている。ホッパ−58には、コイン投入口26(図1参照)を介して本体12内に投入されたコイン、払い出しのためのコイン等が収容されるように構成されている。所定の払い出し条件を満たした場合に、コインをコイン払い出し口40(図1参照)を介してコイントレイ41(図1参照)に払い出すように主制御回路60によって制御されている。また、ホッパー58の左側方には、主制御回路60、紙幣取扱装置54等に電源を供給する電源装置59が備えられている。また、扉16の内壁の、およそ上部には液晶表示装置22が、およそ中央部には、コイン投入口26(図1参照)から投入され、ホッパー58に収容されるコインの枚数、種類等を識別するコイン識別装置55が取り付けられている。
さらに、筐体14の扉16がヒンジで取り付けられている面に対向する面の内側には、後述する扉施錠状態検出装置1(図5参照)を構成している第1の施錠部としてのドアロッカー2及び第2の施錠部としてのキーブレード3が設置されている。扉16の筐体14にヒンジで取り付けられる面に対向する面の内側には、略円柱状に形成されたピン9a、ピン9bが、該対向する面に対して垂直に固定的に取り付けられており、ドアロッカー2に形成されている略L字型の突部とピン9a、9bとが係合し筐体14と扉16とを係止することで施錠するように構成されている。詳細については図5、図6で説明する。
図3の本発明の実施の形態に係るスロットマシン10の主制御回路60の構成を示すブロック図を参照して主制御回路60について説明する。なお、構成要素の符号については適宜図1又は図2を参照する。上述した1−BETスイッチ31、2−BETスイッチ32、最大BETスイッチ33及びスタートスイッチ36は、主制御回路60のインターフェイス回路群62に接続され、インターフェイス回路群62は、入出力バス64に接続されている。各スイッチを押下操作することによりそれぞれ所定の信号を発生し、入出力バス64に送信される。入出力バス64は、CPU66にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。なお、ここでは、CPU66は外部との信号の送受信をバス経由で行なっているが、ポート経由で行なってもよい。さらに、1−BETスイッチ31、2−BETスイッチ32及び最大BETスイッチ33に限らず、3−BETスイッチ等、他の種類のBETスイッチであってもよい。
インターフェイス回路群62には、コイン等検知センサ44も接続されており、上述したコイン投入口26にコインが、又は紙幣挿入口28に紙幣が投入された場合に、投入されたコイン又は紙幣の種類及び枚数に関する情報を信号化して、当該信号をインターフェイス回路群62に送信する。
また、インターフェイス回路群62には、払い出しスイッチ34も接続されており、遊技者が払い出しスイッチ34を押下操作した場合には、所定の信号が入出力バス64に送信され、当該信号に基づき、ホッパー58に収容されているコインがコイン払い出し口40から払い出されるように構成されている。
入出力バス64には、ROM68及びRAM70も接続されている。ROM68にはスロットマシン10のシステム全体の流れを制御する制御プログラムが記憶されている。さらに、ROM68には、制御プログラムを実行するための初期データや、液晶表示装置22等における表示制御をするプログラムの一部等が記憶されている。また、RAM70には、上述したプログラムや、遊技プログラムで使用するフラグや変数の値が記憶されている。さらに、入出力バス64には、ハードディスクドライブ74も接続されている。
入出力バス64には、インターフェイス回路群72も接続されている。インターフェイス回路群72には、スピーカ80、報知ランプ43、及び払い出し装置82が接続されており、インターフェイス回路群72は、CPU66における演算処理の結果に応じて上述した装置の各々を制御すべく駆動信号や駆動電力を送信するように構成されている。
さらにまた、入出力バス64には、乱数を発生させるための乱数発生部78が接続されている。例えば、BETスイッチ31、32,33のいずれかが操作された後、スタートスイッチ36が操作された場合、乱数を発生させるための命令がCPU66から乱数発生部78へ送信され、これにより乱数発生部78は所定の範囲の乱数を発生させ、その乱数の値を示す信号を入出力バス64に発するのである。CPU66は同時に、各リール24L、24C、24Rの回転駆動制御を開始させる信号を送り(図示せず)、発生された乱数により遊技の進行状況を決定する。そして、乱数発生部78から発せられた乱数は、抽選結果を示すデータとしてRAM70に記録される。CPU66は、RAM70に記録されたデータに基づいて、各リール24L、24C、24Rを停止制御し、所定の図柄が有効化された有効ラインに停止した場合には、上述のようにホッパー58が収容されているコインをコイン払い出し口40から払い出すように構成されている。なお、この乱数発生部78が発生する乱数は抽選結果を決定するために用いられれば何でもよく、また、乱数発生部78はCPU66、ROM68に格納されたプログラム、RAM70などによりソフト的に実現してもよい。
インターフェイス回路群72には、表示制御回路200も接続されており、表示制御回路200は、主制御回路60から発せられる画像表示命令に基づいて表示制御回路200に接続されている液晶表示装置22を駆動するための駆動信号を送信する。
図4の本発明の第1の実施の形態に係るスロットマシン10の表示制御回路200の構成を示すブロック図を参照して表示制御回路200について説明する。なお、構成要素の符号については適宜図1又は図2を参照する。インターフェイス回路202は、入出力バス204に接続されており、上述した主制御回路60から発せられた画像表示命令は、インターフェイス回路202を介して入出力バス204に送信される。入出力バス204は、CPU206にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるように構成されている。本実施の形態では、CPU206は外部との信号の送受信をバス経由で行なっているが、ポート経由で行なってもよい。
入出力バス204には、ROM208及びRAM210も接続されている。ROM208には、主制御回路60から発せられた画像表示命令に基づいて液晶表示装置22に送信する駆動信号を生成するための表示制御プログラムが記憶されている。一方、RAM210には、当該プログラムで使用するフラグや変数の値が記憶されている。
さらに、入出力バス204には、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する)212も接続されている。このVDP212は、いわゆるスプライト回路、スクリーン回路、及びパレット回路等の回路を含み、液晶表示装置22に画像を表示させるための種々の処理を行なうことができる処理装置である。
VDP212には、主制御回路60から送信する画像表示命令に応じた画像データを記憶するためのビデオRAM214と、背景の画像データや、図柄の画像データや、キャラクタの画像データ等の画像データを記憶する画像データ用ROM216と、が接続されている。更に、VDP212には、液晶表示装置22を駆動するための駆動信号を送信する駆動回路218も接続されている。
上述したCPU206は、ROM208に記憶されている表示制御プログラムを読み出して実行することにより、主制御回路60から送信される画像表示命令に応じて液晶表示装置22に表示する画像データをビデオRAM214に記憶させる。主制御回路60から送信される画像表示命令には、背景表示命令や、図柄表示命令、キャラクタ表示命令等の表示命令が含まれる。
また、画像データ用ROM216には、演出画面として表示される動体物等のキャラクタのキャラクタ画像データ、液晶表示装置22等の背景を構成する背景画像データ等の画像データが記憶されている。キャラクタ画像データは、例えば、遊技に伴って液晶表示装置22にキャラクタが一連の動作をする態様を表示するのに必要となる画像データを含むものである。
次に、図5の本発明の第1の実施の形態に係る扉施錠状態検出装置1の分解斜視図を参照する。なお、本図では説明を容易にするため扉16は破線で示してある。前述のように、扉施錠状態検出装置1は、第1の施錠部としてのドアロッカー2及び第2の施錠部としてのキーブレード3を備えている。筐体14の扉16がヒンジで取り付けられている面に対向する面の内側に、板金等により略長方形形状に形成されたドアロッカー2が配設されている。ドアロッカー2の鉛直方向に対して上端近傍及び下端近傍には、それぞれ略楕円形状の図中縦方向に長い長穴2b、長穴2cが形成されている。さらにドアロッカー2の筐体14の内壁側の面には、略円筒状に形成されたつまみ4が、ドアロッカー2の面に対して垂直に、すなわちおよそ水平方向に固定的に取り付けられている。
また、筐体14の内壁には、略円柱状で筐体14の内壁に対して垂直に突起14aが取り付けられており、さらに、突起14aの鉛直方向下方には同様に突起14bが取り付けられている。突起14aと突起14bとの間の中央付近には略楕円形状の図中縦方向に長い長穴4aが形成されている。
ドアロッカー2は、長穴2bに突起14aを、長穴2cに突起14bを、長穴4aにつまみ4をそれぞれ嵌挿することで、筐体14の内壁に引っ掛かるように取り付けられ、さらに、突起14a及び突起14bの先端には、ワッシャを挟んで、ドアロッカー2が移動可能で、かつ突起14a、14bから脱落しないようにナットが取り付けられている。また、つまみ4は、長穴4aから筐体14の外部に露出した状態となる(図1参照)。
すなわち、ドアロッカー2は、係員等がつまみ4を摘んで鉛直方向に移動させることで、突起14aが長穴2bの下側の縁部と、突起14bが長穴2cの下側の縁部と、または、つまみ4が長穴4aの上側の縁部と当接するまで、鉛直方向に移動可能な構成となっている。
ドアロッカー2には、扉16側の縁部に略L型の突部8aが略L型のくぼみが下方を向くように形成されており、さらに突部8aの鉛直方向下方には同様に突部8bが形成されている。また、略長方形状に形成された板金9c、板金9dが、扉16の開口に対向する面(図2参照)の内側に、該開口に対向する面に対して垂直に鉛直方向に立てて、後述するキーブレード3よりも筐体14の内部側に位置するように固定されている。さらに、扉16には、前述のように扉16が筐体14に取り付けられる面に対向する面の内側(図2参照)に、略円柱状に形成されたピン9aが、それぞれ該対向する面に対して垂直に、該対向する面と板金9cとによって挟み込まれるように固定的に取り付けられている。同様に、ピン9aの鉛直方向下方には、該対向する面と板金9dとによって挟み込むように、ピン9bが固定的に取り付けられている。
筐体14及び扉16は、ドアロッカー2に形成された突部8aの略L型のくぼみとピン9aとが、突部8bの略L型のくぼみとピン9bとが、それぞれ係合し筐体14と扉16とを係止することで施錠するように構成されている。さらに、ドアロッカー2が鉛直方向に対して上方に移動することで、筐体14と扉16との係止が解かれ、解錠するように構成されている。これにより扉16の開放が可能となる。
さらに、ドアロッカー2の突部8a、8bの反対側の縁部には、鉛直方向ほぼ中央に略長方形状の突部8cが形成されている。突部8cの上側の縁部には、板金等により略長方形状に形成された当接部8dが、水平方向に固定されている。
ドアロッカー2の扉16とは反対側、当接部8dの上方には、キーブレード3が、ドアロッカー2よりも筐体14の内部側に位置し、一部分がドアロッカー2に重なるように配設されている。キーブレード3は、板金等により略楕円形状に形成されている。さらに、キーブレード3は、突部として当接部3bが形成されており、ドアロッカー2が施錠状態であるときに、当接部3bとドアロッカーの当接部8dとが当接することで、ドアロッカー2の鉛直方向の移動を制限し、ドアロッカー2を施錠するように構成されている。
キーブレード3の筐体14の内壁側の面には、キーシリンダー5aが、キーブレード3の面に対して垂直に、すなわち、およそ水平方向に固定的に取り付けられている。キーシリンダー5aは、筐体14の内壁に形成されている穴5から筐体14の外部に露出した状態となるように構成されている(図1参照)。キーブレード3は、係員等がキーシリンダー5aに所定の鍵を挿入し、キーシリンダー5aを図中右回り(時計回り)に回動することで、キーシリンダー5aと一体となって、ここでは90°程度回動することとなる。
また、キーブレード3は、キーブレード3が施錠状態である時に、回動軸、すなわち、キーシリンダー5aから当接部3bの下側の縁部までの鉛直方向の長さが、キーシリンダー5aからキーブレード3の扉16側の縁部までの水平方向の長さよりも長くなるように構成されている。すなわち、キーブレード3は、キーブレード3が図中右回りに90°程度回動すると、当接部3bと当接部8dとの当接が解かれ、ドアロッカー2の鉛直方向への移動の制限がなくなり、解錠されるように構成されている。
ドアロッカー2には、第1の光通過部としての孔2aが形成されている。孔2aは、キーブレード3が完全に解錠状態である時に、筐体14内部側から見て、キーブレード3の背面に隠れて露出しない位置(図6(B)参照)、ここではドアロッカー2の鉛直方向に対して上端から3分の1から4分の1程度、水平方向に対してほぼ中央の位置に形成されている。さらにキーブレード3には、第2の光通過部としての孔3aが孔2aとほぼ等しい大きさで形成されている。孔3aは、キーブレード3が施錠状態である時に、孔2aと重なる位置(図6(A)参照)、ここでは図中キーブレード3の全体広さの中で右下近傍に形成されている。すなわち、孔2aと孔3aとは、キーブレード3が施錠状態である時に重畳するような位置、すなわち、一致する位置に形成されている。ここで、孔2aと孔3aとが重畳するとは、投光部(本実施の形態では、後述する発光ダイオード6)と第1の受光部(本実施の形態では、後述する第1のフォトトランジスタ7a)とを結んだ直線上、すなわち、投光部によって投光される光の光路上に、光を通過するように孔2aと孔3aとが位置する状態のことをいい、要するに、投光部によって投光された光が、孔2a、孔3aを通過して第1の受光部によって受光される状態のことをいう。またここでは、光路がドアロッカー2、キーブレード3に対して若干傾斜しているので、孔2a、孔3aも光路の傾斜に沿わせるように若干ずらして形成することで光を遮り難くなるので好ましい。なお、本実施の形態では、孔2a、孔3aともに略円形に形成しているが、例えば、略楕円形、略四角形としてもよいことはいうまでもない。さらに、孔2a、孔3aのうち、どちらか一方が略楕円形、もう一方が略四角形としてもよく、この場合も孔2aと孔3aとが重畳するとは、上述と同様に、投光部によって投光された光が、孔2a、孔3aを通過して第1の受光部によって受光される状態のことをいう。
ドアロッカー2の筐体14の内壁側の面、すなわち、前述したつまみ4が形成されている面には、次に説明する投光部6によって投光された光を反射するように鏡面加工することで反射部90が形成されている。さらに、キーブレード3の筐体14の内壁側の面、すなわち、前述したキーシリンダー5aが取り付けられている面には、投光部6によって投光された光を遮光するように黒色に塗装することで遮光部91が形成されている。
また、扉施錠状態検出装置1は、光を投光する投光部としての発光素子、ここでは発光ダイオード6を備えている。発光ダイオード6は、筐体14の内壁に筐体14の反対側内部側壁方向を向けて取り付けられている。また、ドアロッカー2が施錠状態にあるときの、孔2aの中心線を含む鉛直方向の平面内に配置されている。この鉛直方向の平面は、前記反射部90に垂直な平面でもある。発光ダイオード6は、鉛直方向の位置関係で言えば、本実施の形態では、孔2aのやや下方に配設されている。
さらに、扉施錠状態検出装置1は、発光ダイオード6によって投光された光を受光する第1の受光部としての受光素子、ここでは第1のフォトトランジスタ7aと、発光ダイオード6によって投光された光の反射光を受光する第2の受光部としての受光素子、ここでは同様に第2のフォトトランジスタ7bを備えている。
第1のフォトトランジスタ7aは、キーブレード3が施錠状態である時に、扉16に固定されている板金9cのキーブレード側の面で、発光ダイオード6と孔2aの中心とを結んだ直線の延長線が板金9cのキーブレード側の面と交わる位置、ここでは、板金9cの固定されている端部の斜め上方に配設されている。言い換えれば、第1のフォトトランジスタ7aは、発光ダイオード6と同じく、孔2aの中心線を含む鉛直方向の平面内に配置されている。すなわち、キーブレード3が施錠状態である時に、発光ダイオード6によって投光された光が、孔2a、孔3aを順に通過し、第1のフォトトランジスタ7aによって受光されるように構成されている。また、発光ダイオード6と第1のフォトトランジスタ7aとは、投光する面と受光する面とが互いに向き合うように配設されている。
第2のフォトトランジスタ7bは、発光ダイオード6が配設されている筐体14の内壁で、キーブレード3が施錠状態である時に、孔2aの中心と孔3aの中心とを通るドアロッカー2の表面に垂直な直線に対して発光ダイオード6と線対称な位置に配設されている。すなわち、ドアロッカー2が解錠状態である時に、発光ダイオード6によって投光された光が反射部90によって反射し、該反射光が第2のフォトトランジスタ7bに受光されるように構成されている。なお、発光ダイオード6、第1のフォトトランジスタ7a、第2のフォトトランジスタ7bは、孔2aの中心線を含む鉛直方向の平面内に配置されているものとして説明したが、これに限らず、孔2aの中心線を含む水平方向の平面内に配置されているように構成してもよい。
また、発光ダイオード6は、自然光と区別できる光、典型的にはパルス光を投光するように構成されている。なお、ここでは、発光ダイオード6によって投光される光は平行光として説明するが、平行光に近い光等でもよいことはいうまでもない。ここで自然光とは、屋外の太陽光のような完全な白色光に限らず、屋内照明の蛍光灯や白熱灯の光であってもよい。蛍光灯の光は複数の波長の光が混合した光であり、白熱灯からの光は短波長の光が太陽光よりも少ない光であるが、パルス光はいずれの光からも区別が可能である。ただし、本扉施錠状態検出装置の設置場所の自然光が蛍光灯からの光のときは、電源周波数(関東では50Hz、関西では60Hz、インバーター蛍光灯ではさらに高周波数)よりも高い周波数のパルスを有するパルス光とするとよい。
なお、以上の説明では、反射部90は鏡面加工するものとしたが、発光ダイオード6によって投光された光が反射するように形成されていればよく、例えば、白色に塗装された面であってもよい。遮光部91は、黒色に塗装して形成するものとしたが、反射面であってもその反射光が第2のフォトトランジスタ7bに達しないように配置されていればよい。例えば、ドアロッカー2とキーブレード3とを広めの間隔をあけて設置し、キーブレード3の反射部90で反射された光がドアロッカー2の孔2aを通過しないようにすればよい。
図6は、扉施錠状態検出装置1の動作を説明する図であり、(A)、(B)、(C)は部分的な斜視図である。(a)、(b)、(c)は孔2a、孔3aを含む概略断面図であり、(a)は(A)に示す状態での概略断面図、(b)は(B)に示す状態での断面図を概念的に示した図であり、(c)は(C)に示す状態での概略断面図である。
図6(A)は、ドアロッカー2及びキーブレード3ともに施錠状態であるときの態様を示している。この場合、図6(a)に示すように、ドアロッカー2の孔2aの位置とキーブレード3の孔3aの位置とが一致するため、発光ダイオード6によって投光された光は、孔2a、孔3aを順に通過して、第1のフォトトランジスタ7aによって受光される。このとき、第2のフォトトランジスタ7bは発光ダイオード6によって投光された光を受光していない。すなわち、発光ダイオード6によって投光された光を、第1のフォトトランジスタ7aのみが検知し、ドアロッカー2及びキーブレード3がともに施錠状態であることが検出される。
図6(B)は、ドアロッカー2が施錠状態、キーブレード3が解錠状態であるときの態様を示している。この場合、図6(b)に示すように、施錠状態であったキーブレード3は、解錠されるべく図中右回り(時計回り)に回動され、孔3aもキーブレード3の回動に伴い移動する。これにより、ドアロッカー2の孔2aの位置とキーブレード3の孔3aの位置とが重畳せず、すなわち、一致せず、発光ダイオード6によって投光された光は、孔2aは通過するが、キーブレード3に形成された遮光部91によって遮光され、孔3aは通過せず、第1のフォトトランジスタ7aは発光ダイオード6によって投光された光を受光しない。このときも、第2のフォトトランジスタ7bは発光ダイオード6によって投光された光を受光していない。すなわち、発光ダイオード6によって投光された光を、第1のフォトトランジスタ7a、第2のフォトトランジスタ7bともに検知せず、キーブレード3が解錠状態であること、また、ドアロッカー2は施錠状態にあるが解錠可能な状態であることが検出される。
図6(C)は、ドアロッカー2及びキーブレード3がともに解錠状態であるときの態様を示している。この場合、図6(c)に示すように、施錠状態であったドアロッカー2は、解錠されるべく鉛直方向上方に移動され、孔2aもドアロッカー2の移動に伴い移動する。この場合は、発光ダイオード6によって投光された光は、ドアロッカー2に形成された反射部90によって反射し、該反射光は第2のフォトトランジスタ7bによって受光される。さらに、ドアロッカー2が解錠状態となることで、扉16(図1参照)は開放可能な状態となる。このとき、第1のフォトトランジスタ7aは発光ダイオード6によって投光された光を受光していない。すなわち、発光ダイオード6によって投光された光を、第2のフォトトランジスタ7bのみが検知し、ドアロッカー2及びキーブレード3がともに解錠状態にあることが検知される。なお、本実施の形態ではフォトトランジスタ7a、7bは、扉16が開放状態となると、発光ダイオード6によって投光された光ではない自然光を受光するような位置に取り付けられている。
図6(C)に示した状態は、扉16が開放可能な状態であり、扉16が開放されると、第1のフォトトランジスタ7a及び第2のフォトトランジスタ7bは自然光を受光することとなる。すなわち、第1のフォトトランジスタ7a及び第2のフォトトランジスタ7bが、ともに自然光を検知し、扉16が開放状態であることが検出される。
第1のフォトトランジスタ7a及び第2のフォトトランジスタ7bによる検出結果は、不図示の検出処理部に送信されるように構成されている。検出処理部は、主制御回路60に組み込んで構成してもよいし、別体として構成してもよい。検出処理部は受信した検出結果に基づいて、報知情報を生成し報知手段に送信するように構成されている。ここでの報知手段とは施錠状態がいかなる状態にあるかを係員等に認識させるものであればなんでもよく、例えば、液晶表示装置22(図1参照)や遊技機が設置されている部屋とは別の部屋に設けられている不図示の中央管理装置などが用いられる。この場合、施錠状態を画像表示して係員等に報知することができるので、係員等は施錠状態を画像情報として容易に認識することができる。
また、第1のフォトトランジスタ7a及び第2のフォトトランジスタ7bによる検出結果は、不図示の検出処理部を介さずに係員等に報知するように構成することもできる。この場合、例えば、報知ランプ43(図1参照)に検出結果を直接送信し、発光ダイオード6によって投光された光を、第1のフォトトランジスタ7aのみが受光している状態、すなわち、ドアロッカー2及びキーブレード3がともに施錠状態であれば報知ランプ43を消灯、発光ダイオード6によって投光された光を、第1のフォトトランジスタ7a及び第2のフォトトランジスタ7bともに受光していない状態、すなわち、ドアロッカー2が施錠状態、キーブレード3が解錠状態であれば報知ランプ43を点滅、発光ダイオード6によって投光された光を、第2のフォトトランジスタ7bのみが受光している状態、すなわち、ドアロッカー2及びキーブレード3がともに解錠状態であれば報知ランプ43を前出の点滅よりも短い周期での点滅、第1のフォトトランジスタ7a及び第2のフォトトランジスタ7bがともに自然光を受光している状態、すなわち、扉16が開放されている状態であれば報知ランプ43を連続点灯とすることで、遊技機の構成をより単純な構成とすることができる。
以上で説明した扉施錠状態検出装置1によれば、第1のフォトトランジスタ7a及び第2のフォトトランジスタ7bが、発光ダイオード6によって投光された光を受光するか否かによって、孔2aと孔3aとの相対的位置関係を検知し、各施錠部、ここでは、ドアロッカー2及びキーブレード3の施錠または解錠状態を、それぞれ独立して検出することができるので、係員等は現在の施錠状態がいかなる施錠状態であるかを明確に把握することができ、防犯管理上極めて有効である。また、施錠したつもりでも完全に施錠されていなかった状態、いわゆる半ロック状態を予防することもできる。
さらに、第1のフォトトランジスタ7a及び第2のフォトトランジスタ7bがともに自然光を受光するか否かによって、扉16の開閉状態も検出することができる。
また、以上で説明した遊技機10によれば、扉施錠状態検出装置1を備えるので、遊技機10に遊技者にとって価値の高い有価の遊技媒体、特に、コインや紙幣などの貨幣を収容する場合でも、防犯性、安全性が高まる。
なお、本発明に係る扉施錠状態検出装置及び遊技機は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。ここで、図7の変形例を説明する図を参照して、種々の例について説明する。なお、構成については、適宜図6を参照する。
図7に示すCase1は、以上で説明してきた例である。発光ダイオード6側に、反射部90が形成された第1の施錠部としてのドアロッカー2が配設され、第1のフォトトランジスタ7a側に、遮光部91が形成された第2の施錠部としてのキーブレード3が配設される。ドアロッカー2及びキーブレード3がともに施錠状態であるときに、孔2aと孔3aとが一致し、第1のフォトトランジスタ7aのみが受光するものとして構成される。キーブレード3が解錠されると、第1のフォトトランジスタ7a及び第2のフォトトランジスタ7b共に非受光となる。さらに、ドアロッカー2が解錠されると、第2のフォトトランジスタ7bのみが受光する。
図7に示すCase2は、Case1と同様に、発光ダイオード6側に、反射部90が形成された第1の施錠部としてのドアロッカー2が配設され、第1のフォトトランジスタ7a側に、遮光部91が形成された第2の施錠部としてのキーブレード3が配設される。ただし、Case1と異なりドアロッカー2が施錠状態、キーブレード3が解錠状態であるときに、孔2aと孔3aとが一致し、第1のフォトトランジスタ7aのみが受光するものとして構成される。ドアロッカー2が解錠されると、第2のフォトトランジスタ7bのみが受光する。キーブレード3が施錠されると、第1のフォトトランジスタ7a及び第2のフォトトランジスタ7b共に非受光となる。
図7に示すCase3は、Case1、Case2とは異なり、発光ダイオード6側に、反射部90が形成された第1の施錠部としてのキーブレード3が配設され、第1のフォトトランジスタ7a側に、遮光部91が形成された第2の施錠部としてのドアロッカー2が配設される。ドアロッカー2が施錠状態、キーブレード3が解錠状態であるときに、孔2aと孔3aとが一致し、第1のフォトトランジスタ7aのみが受光するものとして構成される。ドアロッカー2が解錠されると、第1のフォトトランジスタ7a及び第2のフォトトランジスタ7b共に非受光となる。キーブレード3が施錠されると、第2のフォトトランジスタ7bのみが受光する。
図7に示すCase4は、Case3と同様に、Case1、Case2とは異なり、発光ダイオード6側に、反射部90が形成された第1の施錠部としてのキーブレード3が配設され、第1のフォトトランジスタ7a側に、遮光部91が形成された第2の施錠部としてのドアロッカー2が配設される。ただし、Case3と異なりドアロッカー2及びキーブレード3がともに解錠状態であるときに、孔2aと孔3aとが一致し、第1のフォトトランジスタ7aのみが受光するものとして構成される。ドアロッカー2が施錠されると、第1のフォトトランジスタ7a及び第2のフォトトランジスタ7bはともに非受光となる。さらに、キーブレード3が施錠されると、第2のフォトトランジスタ7bのみが受光する。
Case1、Case2、Case3、Case4いずれの場合も、扉16が開放状態となると、第1のフォトトランジスタ7a及び第2のフォトトランジスタ7bはともに自然光を受光する。すなわち、受光(1)、非受光(0)の符号で示せば((1)(1))の状態である。これは各Caseとも共通であるので、図示を省略してある。
次に、図8の分解斜視図を参照して本発明の第2の実施の形態に係る扉施錠状態検出装置101について説明する。扉施錠状態検出装置101はドアロッカー2、キーブレード3、発光ダイオード6、第1のフォトトランジスタ7a、第2のフォトトランジスタ7b、孔3aを備える点は、第1の実施の形態と同様である。ただし、本実施の形態では、第1の実施の形態とは異なり、キーブレード3が第1の施錠部、ドアロッカー2が第2の施錠部となっている。すなわち、キーブレード3に反射部90が、ドアロッカー2に遮光部91が形成されており、第1の実施の形態では、第1の施錠部に形成されている反射部90は、第2の施錠部に形成されている遮光部91と第2のフォトトランジスタ7bとの間に配置されているのに対して、第2の実施の形態では、第1の施錠部に形成されている反射部90は、第2の施錠部に形成されている遮光部91と第1のフォトトランジスタ7aとの間に配置されている。さらに、ドアロッカー2の所定の位置、ここでは、第1の実施の形態での孔2aとほぼ同位置に光通部としての孔102aが形成されている。その他、第1の実施の形態と共通する構成については、重複した説明はできるだけ省略する。
扉施錠状態検出装置101は、発光ダイオード6側に、遮光部91が形成されたドアロッカー2が配設され、第1のフォトトランジスタ7a側に、反射部90(反射面は発光ダイオード6側に向いている)が形成されたキーブレード3が配設されている。すなわち、筐体14の内部側から順に、第1のフォトトランジスタ7a、反射部90が形成されたキーブレード3、遮光部91が形成されたドアロッカー2、発光ダイオード6が配設されている。
ドアロッカー2には、光通過部としての孔102aが形成されている。孔102aは、キーブレード3が完全に解錠状態である時に、筐体14内部側から見て、キーブレード3の背面に隠れて露出しない位置(図9(B)参照)、ここではドアロッカー2の鉛直方向に対して上端から3分の1から4分の1程度、水平方向に対してほぼ中央の位置に形成されている。さらにキーブレード3には、光通過部としての孔3aが孔102aよりやや小さく形成されている。孔3aは、孔3aの中心が、キーブレード3が施錠状態である時に孔102aの中心と重なる位置(図9(A)参照)、ここでは図中キーブレード3の全体広さの中で右下近傍に形成されている。すなわち、孔102aと孔3aとは、キーブレード3が施錠状態である時に重畳するような位置、すなわち、一致する位置に形成されている。なお、扉施錠状態検出装置101は、キーブレード3が施錠状態である時に、孔102a及び孔3aを、孔102aと孔3aの中心が水平方向に一致する位置に形成することで、より単純な構成とすることができる。
ドアロッカー2の筐体14の内壁側の面、すなわち、前述したつまみ4が形成されている面には、発光ダイオード6によって投光された光を遮光するように黒色に塗装することで遮光部91が形成されている。さらに、キーブレード3の筐体14の内壁側の面、すなわち、前述したキーシリンダー5aが取り付けられている面には、発光ダイオード6によって投光された光を反射するように鏡面加工することで反射部90が形成されている。
この場合、ドアロッカー2が施錠状態であるときに、孔102aは、発光ダイオード6によって投光された光が孔102aを通過し、キーブレード3の反射部90によって反射される反射光が再び孔102aを通過する程度の大きさ、かつドアロッカー2が解錠状態であるときに、発光ダイオード6によって投光された光を遮光部91によって遮光できる程度の大きさで形成されており、また、ドアロッカー2及びキーブレード3がともに施錠状態であるときに、発光ダイオード6によって投光された光が、孔102aと孔3aとを通過し、第1のフォトトランジスタ7aのみが受光するように形成されている。
すなわち、キーブレード3が施錠状態である時に、発光ダイオード6によって投光された光が、孔102a、孔3aを順に通過し、第1のフォトトランジスタ7aによって受光されるように構成されており、キーブレード3が解錠状態、ドアロッカー2が施錠状態である時に、発光ダイオード6によって投光された光が反射部90によって反射し、該反射光が第2のフォトトランジスタ7bに受光されるように構成されている。さらに、ドアロッカー2が解錠状態であるときに、発光ダイオード6によって投光された光が遮光部91によって遮光されるように構成されている。
なお、第2の実施の形態では孔102aは、孔3aに比べてやや大きいものとして形成したが、所定の状態、ここでは、キーブレード3が解錠状態、ドアロッカー2が施錠状態である時に、発光ダイオード6によって投光された光がキーブレード3に形成されている反射部90によって反射し、第2のフォトトランジスタ7bが受光可能になるような反射角に対応できる孔であれば、孔3aと等しい大きさでも構わないことはいうまでもない。
図9は、扉施錠状態検出装置101の動作を説明する図であり、(A)、(B)、(C)は部分的な斜視図である。(a)、(b)、(c)は孔102a、孔3aを含む概略断面図であり、(a)は(A)に示す状態での概略断面図、(b)は(B)に示す状態での断面図を概念的に示した図であり、(c)は(C)に示す状態での概略断面図である。
図9(A)は、ドアロッカー2及びキーブレード3ともに施錠状態であるときの態様を示している。この場合、図9(a)に示すように、ドアロッカー2の孔102aの位置とキーブレード3の孔3aの位置とが一致するため、発光ダイオード6によって投光された光は、孔102a、孔3aを順に通過して、第1のフォトトランジスタ7aによって受光される。このとき、第2のフォトトランジスタ7bは発光ダイオード6によって投光された光を受光していない。すなわち、発光ダイオード6によって投光された光を、第1のフォトトランジスタ7aのみが検知し、ドアロッカー2及びキーブレード3がともに施錠状態であることが検出される。
図9(B)は、ドアロッカー2が施錠状態、キーブレード3が解錠状態であるときの態様を示している。この場合、図9(b)に示すように、施錠状態であったキーブレード3は、解錠されるべく図中右回り(時計回り)に回動され、孔3aもキーブレード3の回動に伴い移動する。これにより、ドアロッカー2の孔102aの位置とキーブレード3の孔3aの位置とが重畳せず、すなわち、一致せず、発光ダイオード6によって投光された光は、孔102aを通過し、キーブレード3の発光ダイオード6側の面に形成された反射部90によって反射され、当該反射光は再び孔102aを通過し、第2のフォトトランジスタ7bによって受光される。このとき、第1のフォトトランジスタ7aは、発光ダイオード6によって投光された光を受光していない。すなわち、発光ダイオード6によって投光された光を、第2のフォトトランジスタ7bのみが検知し、キーブレード3が解錠状態であること、また、ドアロッカー2は施錠状態にあるが解錠可能な状態であることが検出される。
図9(C)は、ドアロッカー2及びキーブレード3がともに解錠状態であるときの態様を示している。この場合、図9(c)に示すように、施錠状態であったドアロッカー2は、解錠されるべく鉛直方向上方に移動され、孔102aもドアロッカー2の移動に伴い移動する。この場合は、発光ダイオード6によって投光された光は、ドアロッカー2の発光ダイオード6側の面に形成された遮光部91によって遮光され、孔102a、孔3aともに通過せず、第1のフォトトランジスタ7aは投光された光を受光しない。さらに、投光された光は遮光部91によって遮光されるため反射せず、第2のフォトトランジスタ7bも投光された光を受光していない。すなわち、発光ダイオード6によって投光された光を、第1のフォトトランジスタ7a、第2のフォトトランジスタ7bともに検知せず、ドアロッカー2及びキーブレード3がともに解錠状態であること、また、ドアロッカー2が解錠状態となることで、扉16(図1参照)は開放可能な状態であることが検出される。なお、本実施の形態ではフォトトランジスタ7a、7bは、扉16が開放状態となると、発光ダイオード6によって投光された光ではない自然光を受光するような位置に取り付けられている。
図9(C)に示した状態は、扉16が開放可能な状態であり、扉16が開放されると、第1のフォトトランジスタ7a及び第2のフォトトランジスタ7bは自然光を受光することとなる。すなわち、第1のフォトトランジスタ7a及び第2のフォトトランジスタ7bが、ともに自然光を検知し、扉16が開放状態であることが検出される。
以上で説明した扉施錠状態検出装置101によれば、キーブレード3が解錠されると、発光ダイオード6によって投光された光は、キーブレード3の反射部によって反射され、第2のフォトトランジスタ7bのみが受光する。さらに、ドアロッカー2が解錠されると、ドアロッカー2に形成された遮光部91が、発光ダイオード6によって投光された光を遮光し、第1のフォトトランジスタ7a及び第2のフォトトランジスタ7bはともに非受光となり、ドアロッカー2とキーブレード3の施錠状態をそれぞれ独立して検出することができる。
また、以上で説明した遊技機10によれば、扉施錠状態検出装置101を備えるので、遊技機10に遊技者にとって価値の高い有価の遊技媒体、特に、コインや紙幣などの貨幣を収容する場合でも、防犯性、安全性が高まる。
なお、本発明の第2の実施の形態も、第1の実施の形態と同様に、図10の変形例を説明する図に示すように特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。以下、図10を参照して種々の例について説明する。なお、構成については、適宜図9を参照する。
図10に示すCase5は、以上で説明してきた例である。第1のフォトトランジスタ7a側に、反射部90が形成された第1の施錠部としてのキーブレード3が配設され、発光ダイオード6側に、遮光部91が形成された第2の施錠部としてのドアロッカー2が配設される。ドアロッカー2及びキーブレード3がともに施錠状態であるときに、孔102aと孔3aとが一致し、第1のフォトトランジスタ7aのみが受光するものとして構成される。キーブレード3が解錠されると、第2のフォトトランジスタ7bのみが受光する。さらに、ドアロッカー2が解錠されると、第1のフォトトランジスタ7a及び第2のフォトトランジスタ7b共に非受光となる。
図10に示すCase6は、Case5と同様に、第1のフォトトランジスタ7a側に、反射部90が形成された第1の施錠部としてのキーブレード3が配設され、発光ダイオード6側に、遮光部91が形成された第2の施錠部としてのドアロッカー2が配設される。ただし、Case5と異なりドアロッカー2が施錠状態、キーブレード3が解錠状態であるときに、孔102aと孔3aとが一致し、第1のフォトトランジスタ7aのみが受光するものとして構成される。ドアロッカー2が解錠されると、第1のフォトトランジスタ7a及び第2のフォトトランジスタ7b共に非受光となる。キーブレード3が施錠されると、第2のフォトトランジスタ7bのみが受光する。
図10に示すCase7は、Case5、Case6とは異なり、第1のフォトトランジスタ7a側に、反射部90が形成された第1の施錠部としてのドアロッカー2が配設され、発光ダイオード6側に、遮光部91が形成された第2の施錠部としてのキーブレード3が配設される。ドアロッカー2が施錠状態、キーブレード3が解錠状態であるときに、孔102aと孔3aとが一致し、第1のフォトトランジスタ7aのみが受光するものとして構成される。ドアロッカー2が解錠されると、第2のフォトトランジスタ7bのみが受光する。キーブレード3が施錠されると、第1のフォトトランジスタ7a及び第2のフォトトランジスタ7b共に非受光となる。
図10に示すCase8は、Case7と同様に、Case1、Case2とは異なり、第1のフォトトランジスタ7a側に、反射部90が形成された第1の施錠部としてのドアロッカー2が配設され、発光ダイオード6側に、遮光部91が形成された第2の施錠部としてのキーブレード3が配設される。ただし、Case7と異なりドアロッカー2及びキーブレード3がともに解錠状態であるときに、孔102aと孔3aとが一致し、第1のフォトトランジスタ7aのみが受光するものとして構成される。ドアロッカー2が施錠されると、第2のフォトトランジスタ7bのみが受光する。さらに、キーブレード3が施錠されると、第1のフォトトランジスタ7a及び第2のフォトトランジスタ7bはともに非受光となる。
Case5、Case6、Case7、Case8いずれの場合も、Case1、Case2、Case3、Case4の場合と同様に、扉16が開放状態となると、第1のフォトトランジスタ7a及び第2のフォトトランジスタ7bはともに自然光を受光する。これは各Caseとも共通であるので、図示を省略してある。
以上で説明した第1又は第2の実施の形態である扉施錠状態検出装置によれば、単純な構造でドアロッカー2とキーブレード3の施錠状態をそれぞれ独立して検出することができ、安価で安全性、防犯性の高い扉施錠状態検出装置および遊技機を提供することができる。
なお、以上の説明では、遊技機はスロットマシンとして説明したが、パチンコ遊技機、パチスロ遊技機、ビデオスロット遊技機等の他の遊技機にも適用することができる。この場合は、有価の遊技媒体としてコイン、紙幣の他にメダル、遊技球又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等を用いて遊技することができる。
さらに、以上の説明では、第1のフォトトランジスタ7aを扉16に、発光ダイオード6、第2のフォトトランジスタ7bを筐体14に配設することとしたが、発光ダイオード6、第2のフォトトランジスタ7bを扉16に、第1のフォトトランジスタ7aを筐体14に配設するように構成してもよい。
以上の説明では第1の光通過部、第2の光通過部は、孔として説明したが、当該部分で投光部によって投光された光が遮光されなければよく、例えば、ドアロッカー2又はキーブレード3の所定の部分を切除することで形成する切り欠きであってもよい。また、例えば、キーブレード3を単純な長円形とし、図6で説明した実施の形態で言えば、解錠状態でキーブレード3が発光ダイオード6の光を遮断するようにしてもよい。このときは、キーブレード3を外れた部分が光通過部に相当する。