JP4149033B2 - 入出力エラーの処理方法および回復処理プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は入出力エラーの処理方法に関し、特に、ハードウェア内部にデータ処理用のバッファを持つ入出力装置において、入出力(I/O)エラーが発生したときの回復処理などでハードウェア内部のデータを大量に移動する場合にシステム負荷を増加させることなく行う入出力エラーの処理方法に関する。
【0002】
データ処理を行うホスト(汎用計算機)およびホストが処理したデータを保持する入出力装置の構成にあって、ホストが入出力装置を使用中にI/Oエラーが発生した場合、通常は、ジョブを再実行する。しかし、対象となる入出力装置に障害が発生しているような場合、同一の入出力装置での再試行は成功しない。このため、I/Oエラーが発生した入出力装置で使用していた媒体を別の入出力装置に移動して、I/O動作を別の新しい入出力装置で行うようにしている。これは、動的装置再編成(DDR:Dynamic Device Reconfiguration)と呼ばれる手法であり、回復不可能なI/Oエラーが発生したときに、別の入出力装置を使って、ジョブの継続的実行を保証するものである。
【0003】
【従来の技術】
近年、入出力装置、たとえば磁気テープ装置では、ハードウェア内部にバッファ(以下、ハードウェアバッファと記す)を備えて、ホストからの書き込みや、読み込みに対してそのハードウェアバッファを使用している。たとえばホストからの書き込み要求が発生したときには、書き込みデータをそのハードウェアバッファ内に蓄積し、ある一定量が蓄えられると、磁気テープ媒体への書き込み処理を行うようにしている。これにより、磁気テープ媒体への書き込み/読み込みとホスト側のI/O要求とが非同期化され、ホストからのI/Oアクセス時間が短縮され、I/O動作の高速性能を引き出している。
【0004】
ここで、たとえばホストから磁気テープ媒体への書き込み処理を行っているときに、I/Oエラーが発生した場合には、ハードウェアバッファ内に未書き込みとなるデータが滞留することになる。このデータは、データ保証の観点から、I/OエラーとなったI/O要求をDDR処理のソフトウェアにて再試行する前までには、別の入出力装置にてその磁気テープ媒体に記録されている必要がある。このようなハードウェアバッファに蓄積されたデータを別の入出力装置が磁気テープ媒体に書き込むまでの処理を以下に説明する。
【0005】
図6は未書き込みデータの処理を説明する構成図であり、図7は未書き込みデータの処理の手順を示すフローチャートである。図6において、ホストが備えている実メモリ100と、I/Oエラーが発生した入出力装置110と、この入出力装置110の代わりに未書き込みデータの書き込みを行う移動先の入出力装置120とが示されている。入出力装置110,120にはそれぞれハードウェアバッファ111,121を内蔵している。また、実メモリ100の中の一部の領域は、I/Oエラーが発生した入出力装置110のハードウェアバッファ111に蓄積されているデータを吸い上げるための未書き込みデータ格納域101を表している。
【0006】
ここで、入出力装置110によって媒体へのデータ書き込みを行っているときに、I/Oエラーが発生した場合、図7に示したように、まず、未書き込みとなっているデータ量を把握する(ステップS1)。次に、データ処理用の領域として、実メモリ100に未書き込みデータ格納域101を獲得し(ステップS2)、獲得領域全体のページ固定を行う(ステップS3)。その後、入出力装置110のハードウェアバッファ111にある未書き込みデータがたとえばnブロックあった場合には、その未書き込みデータをブロック単位で実メモリ100の未書き込みデータ格納域101へ順次読み込む(ステップS4a〜4n)。
【0007】
ここで、I/Oエラーが発生した入出力装置110から媒体を外して、移動先の入出力装置120に乗せ変える(ステップS5)。この入出力装置120への媒体の移動は、オペレータが行ったり、システムがロボットを使って行う。
【0008】
次に、入出力装置120において、ヘッドポジションを既に書き込まれたデータの最後の記録位置まで移動し(ステップS5)、実メモリ100の未書き込みデータ格納域101に吸い上げたデータをもとに媒体へのデータの書き込み処理を行う(ステップS7a〜7n)。
【0009】
そして、未書き込みデータ処理用として実メモリ100に獲得した領域のページ固定を解除し(ステップS8)、その獲得領域を開放する(ステップS9)。以上の処理が終了した後、I/Oエラーが発生して入出力装置110のハードウェアバッファ111に転送されなかったデータのI/Oを再試行することになる。これによって、I/Oエラー発生時点でハードウェアバッファ111に滞留していたデータの保証ができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このように、ハードウェアバッファ内に持つ未書き込みデータを処理する場合、実メモリ上に領域を獲得し、その領域に未書き込みデータを吸い上げるようにしていた。しかし、未書き込みデータの処理領域に実メモリを使用しているので、高速ではあったが、獲得できる領域には上限値が決められており、未書き込みデータがその上限値を超えるほど大量であった場合には、回復処理ができないという問題点があった。
【0011】
また、大量の未書き込みデータを処理するために実メモリの拡張が考えられるが、たとえ実メモリを拡張したとしても、未書き込みデータの処理領域として、システム運用に必要な実メモリを大量に奪ってしまうことになるため、実メモリ不足によるシステム運用不可となるトラブルが発生したり、システムのレスポンスが低下したりすることがあるため、単純な実メモリの拡張では対処できなかった。
【0012】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、ハードウェア内部にバッファを備えてホストからのデータ処理に使用している入出力装置が入出力エラーを発生したときに、回復処理のために実メモリで獲得される領域が大量にならず、しかも、通常のシステム運用を保証するような入出力エラーの処理方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
図1は上記目的を達成する本発明の原理的な構成を示す図である。入出力装置にデータを書き込みしている途中に入出力エラーが発生した場合、その入出力装置のハードウェアバッファ1に、大量の未書き込みデータが滞留しているとする。この未書き込みデータの書き込みを保証する回復処理では、まず、入出力エラーのあった入出力装置内のハードウェアバッファ1における未書き込みデータの量を把握し、そのデータ量に応じて二次記憶装置2にデータ処理用の仮想記憶領域2aを獲得する。実メモリ3上では、1回の処理量に応じたページ3aを固定し、そのページ3aに入出力装置のハードウェアバッファ1からデータを読み込み、ページ3aの固定を解除し、実メモリで入出力に使用した領域のページアウトを行う。実メモリ3では、1回の処理に必要な領域だけしかページ固定を行わないので、未書き込みデータの処理のために、実メモリが大量に使用されることがなく、メモリ不足になることはない。また、ページングのときには、ページアウトの前後にシステム負荷を計測し、それらの差からシステム負荷を予測して次のデータ読み込みまでの待ち合わせを行う。これにより、システム負荷を考慮したページングを行うことになる。以上のページ固定から待ち合わせまでをハードウェアバッファ1に滞留しているデータがすべて二次記憶装置2の仮想記憶領域2aに待避するまで繰り返し行われる。
【0014】
その後、媒体が入出力エラーのあった入出力装置から別の入出力装置に移動され、ヘッドポジションの移動が行われる。今度は二次記憶装置2に待避した未書き込みデータを移動先の入出力装置を使用して書き込む処理を行う。まず、1回の処理量に応じたページの固定を行うが、その前後にシステムの負荷を計測し、それらの差から予測されるシステム負荷に応じた待ち合わせを行う。ページ固定によって1回の処理量に相当する量のデータが実メモリ3のページ3aに割り当てられているので、その待ち合わせ後に、そのデータは移動先の入出力装置のハードウェアバッファ4に書き込まれ、入出力に使用した領域のページ固定を解除し、そのページのデータを破棄する。この実メモリ3のページ固定から破棄までの処理を二次記憶装置2の仮想記憶領域2aのすべてのデータについて行ったら、その仮想記憶領域2aを解放して終了する。その後は、エラーとなった入出力要求を移動先の入出力装置に対して行うことになる。
【0015】
以上のように、ハードウェア内部にデータ処理のためのバッファを持つ入出力装置に対するI/Oエラーの発生時に、別の入出力装置を使用した回復処理を実現する場合などにおいて、大量の未書き込みデータの処理のための領域として仮想領域を使用し、実メモリでは、入出力装置との入出力を実行するのに必要な量だけを固定することにより、実メモリは必要最小限の領域しか使用されないため、システムへのページング負荷や実メモリ不足の問題はない。また、仮想記憶領域2aに対するページング負荷の増加は、システム負荷に応じた待ち合わせを行って時間的に分散させることで緩和され、システム全体への影響を最小限にすることができる。
【0016】
また、本発明によれば、ハードウェア内部にバッファを備えてホストからのデータ処理に使用している入出力装置が入出力エラーを発生したときに実行される回復処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、ハードウェア内部の前記バッファ内に未書き込みとなっているデータの量を計算するデータ量算出手段、未書き込みデータ退避用領域を仮想記憶に確保する未書き込みデータ退避用領域確保手段、ハードウェア内に格納されている未書き込みデータを前記仮想記憶の未書き込みデータ退避用領域に読み込むデータ読み込み手段、媒体へ最後に書き込みが行われた位置から先を前記媒体への書き込み開始位置とする書き込み開始位置制御手段、前記未書き込みデータ退避用領域に退避した未書き込みデータを前記媒体に書き込むデータ書き込み手段、システム負荷を計測して未書き込みデータの読み込みおよび書き込みを待ち合わせるシステム負荷軽減手段、エラーとなった入出力要求を再試行する入出力要求再試行手段を有するプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
【0017】
この媒体に記録された回復処理プログラムをコンピュータに実行させることにより、データ量算出手段と、未書き込みデータ退避用領域確保手段と、データ読み込み手段と、書き込み開始位置制御手段と、データ書き込み手段と、システム負荷軽減手段と、入出力要求再試行手段との各機能がコンピュータによって実現できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、ハードウェア内部にバッファを備えてホストからのデータ処理に使用している入出力装置として磁気テープ装置に適用した場合を例にして説明する。
【0019】
図2は磁気テープ装置を備えたシステムの構成を示す図である。図2のシステムにおいて、入出力装置として複数の磁気テープ装置11,12,13,・・・があり、そのホスト側には大型汎用機が接続されている。すなわち、磁気テープ装置11,12,13,・・・は入出力制御装置21に接続され、その入出力制御装置21は入出力チャネル装置30に接続されている。この入出力チャネル装置30は中央演算処理装置(CPU)41および実メモリ42に接続されている。入出力チャネル装置30はまた、入出力制御装置22を介して複数の磁気ディスク装置51,52,53,・・・に接続されている。
【0020】
ここで、各磁気テープ装置11,12,13,・・・には、ホストからのデータの読み込みや書き込みに使用するハードウェアバッファ11a,12a,13a,・・・をそれぞれ有している。また、場合によっては、入出力制御装置21にハードウェアバッファ21aを有していることもある。
【0021】
実メモリ42には、オペレーティングシステムが展開される領域42aがあり、また、磁気テープ装置11,12,13,・・・に対するデータ処理のために獲得される領域として領域42bが示されている。
【0022】
ここで、ある磁気テープ装置に対して中央演算処理装置41がデータの書き込みを行っているときに、I/Oエラーが発生した場合の処理の流れについて、まず、I/Oエラーが発生した磁気テープ装置のハードウェアバッファに滞留している未書き込みデータを待避させるためのハードウェアバッファの読み込み処理および待避させた未書き込みデータを媒体に書き出す未書き込みデータの書き込み処理に分けて、フローチャートを参照して説明する。
【0023】
図3はハードウェアバッファの読み込み処理の流れを示すフローチャートである。ハードウェアバッファに滞留している未書き込みデータを読み込んで待避させる場合、まず、未書き込みとなっているデータの量を把握し(ステップS11)、その分のデータ処理用領域を仮想記憶に獲得をする(ステップS12)。すなわち、磁気ディスク装置にページデータセットを作成する。ここで、すべてのI/O処理が完了したかを判断する(ステップS13)。すべてのI/O処理が完了していない場合には、実メモリでのデータ処理用領域として1回の処理量に応じたページの固定をする(ステップS14)。固定したページの分のデータの読み込みが行われる(ステップS15a〜15n)。このデータ読み込みは、ページの大きさに応じて、たとえばブロック単位で複数回行われる。I/Oが完了すると、次に、I/O要求に使用した領域のページ固定を解除する(ステップS16)。次に、読み込んだデータをページデータセットに追い出すが、その前に、システム負荷を計測しておく(ステップS17)。その後に、そのI/Oに使用した領域のページアウト、すなわちページデータの仮想記憶へ追い出す処理を行う(ステップS18)。次に、システム負荷の計測を再度行う(ステップS19)。そして、このページアウトの前後において計測したシステム負荷の差を検出する(ステップS20)。このようにして求めた計測値の差を基準にして、その負荷に合わせてどれくらい待てばいいかというのを予想して、待ち合わせを行う(ステップS21)。たとえばページアウトの前後の時刻を計測し、ページング処理に費やされた時間の長さに応じて待ち合わせを行うようにしている。この待ち合わせを行うことにより、このデータ読み込みだけのページングが集中して発生することがなくなり、ページング負荷が増加することによるシステム全体のレスポンス低下を軽減することができる。以上のステップS14〜S21の処理をすべてのI/O処理が完了するまで繰り返し行う。これにより、データ読み込みはそのシステム負荷に応じて、実行中の他のアプリケーションの運用に影響なく実行することができる。
【0024】
上記のシステム負荷の計測は、運用への影響を軽減することを目的とするもので、タイマ、CPU能力、メモリ資源などの全体または一部を使用してシステム負荷を判断している。なお、ここでは、システム負荷をページアウトの範囲で計測するようにしたが、ページ固定を含めた範囲で計測してもよい。
【0025】
以上の未書き込みデータの仮想記憶への待避後に、磁気テープ媒体は別の磁気テープ装置へ移動され、その移動先の磁気テープ装置を使用して待避した未書き込みデータの媒体への書き込み処理が行われる。
【0026】
図4は未書き込みデータの書き込み処理の流れを示すフローチャートである。未書き込みデータの書き込み処理では、まず、すべてのI/O処理が完了したかどうかを判断する(ステップS31)。すべてのI/O処理が完了していない場合には、まず、システム負荷の計測をして(ステップS32)、それぞれ1回の処理量に応じたページの固定を実メモリに対して行い(ステップS33)、再度、システム負荷の計測をする(ステップS34)。次に、ページ固定の前後のシステム負荷の計測値の差を検出し(ステップS35)、その差によって予想される待ち合わせをする(ステップS36)。その待ち合わせの後、固定されたページのハードウェアバッファへのデータ書き込みが行われる(ステップS37a〜37n)。次に、そのI/O要求に使用した領域のページ固定を解除し(ステップS38)、I/O要求に使用した領域のデータを破棄する(ステップS39)。以上のステップS32〜S39を繰り返して、最終的に、すべてのI/Oが完了した場合には、獲得した仮想記憶の領域を開放して(ステップS40)、この書き込み処理を終了する。
【0027】
なお、ここでは、システム負荷をページ固定の範囲で計測するようにしたが、ページアウトを含めた範囲で計測してもよい。
その後、I/Oエラー発生時に、ハードウェアバッファまで転送されることなく実メモリに残っていたデータに対するI/O要求を再試行することになる。
図5は実メモリと仮想記憶領域との関係を説明する図である。未書き込みデータが待避される仮想記憶領域は磁気ディスク装置に作られたページデータセットである。実メモリにおけるページ固定は1回の処理に必要な量のみの領域に対して行われ、仮想記憶領域は1回の処理に必要な量の領域ごとに順次割り当てられている。
【0028】
ハードウェアバッファの未書き込みデータを読み込むときには、まず、仮想記憶に領域を獲得する。実メモリは、1番目のI/Oを処理するときに必要な量だけの実メモリを割り当てる。2番目以降のときも同様に、必要な量だけを割り当てるようにしている。
【0029】
逆に、未書き込みデータを書き込みするときには、ページデータセットによって仮想記憶領域の全体が割り当てられているので、実メモリにはそれぞれの処理に必要な量の領域だけについてページを固定する。1番目のI/Oを処理するときには最初に仮想記憶領域に割り当てた領域からデータが実メモリに入れられ、磁気テープ装置に転送される。このときのデータ転送は、実際には、ブロック単位で行われるので、仮想記憶領域に割り当てられた各領域がnブロックの場合、n回行われることになる。2番目以降に割り当てられた領域のデータについても同様に、必要な量の領域だけページ固定された後、実メモリのその領域を介して磁気テープ装置に転送されることになる。
【0030】
また、上記の各コンピュータが有すべき機能の処理内容は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムに記述させておくことができる。このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理がコンピュータで実現できる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記録装置や半導体メモリなどがある。市場に流通させる場合には、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)やフロッピーディスクなどの可搬型記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、ネットワークを介して接続されたコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを通じて他のコンピュータに転送することもできる。コンピュータで実行する際には、コンピュータ内のハードディスク装置などにプログラムを格納しておき、メインメモリにロードして実行する。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように本発明では、ハードウェアバッファ内の滞留しているデータの待避領域として、仮想記憶領域を使用し、ページングを利用するように構成した。このため、従来の運用手順によりシステム運用が可能である。すなわち、ユーザが専用のデータセットを用意する必要がなく、また、リカバリ手順書などを新規に作成する必要がないため、運用手順の変更なども不要である。
【0032】
また、未書き込みデータの処理のために、仮想領域を使用し、また、入出力装置からのデータの読み込みや書き込みのときには、入出力装置とのI/O実行を行うのに必要な量だけ実メモリ上にその仮想領域を固定するようにした。これにより、ページングを利用する場合、実メモリが大量に使用されると、システムへのページング負荷や、実メモリ不足が発生したり、DDRが利用する仮想記憶領域に対するページング負荷が増加することによるシステム全体のレスポンス低下の発生がなくなる。
【0033】
さらに、未書き込みデータをページデータセットに追い出すことに対しては、追い出す回数が増加することにより、ページングの負荷が増加することになるが、DDRにおいて、ページング処理に費やされた時間を考慮して、待ち合わせを行うようにしたことにより、ページング負荷が減り、システム全体への影響をなくし、システム運用でのトラブルを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的な構成を示す図である。
【図2】磁気テープ装置を備えたシステムの構成を示す図である。
【図3】ハードウェアバッファの読み込み処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】未書き込みデータの書き込み処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】実メモリと仮想記憶領域との関係を説明する図である。
【図6】未書き込みデータの処理を説明する構成図である。
【図7】未書き込みデータの処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1,4 ハードウェアバッファ
2 二次記憶装置
2a 仮想記憶領域
3 実メモリ
3a ページ
11,12,13・・・ 磁気テープ装置
11a,12a,13a・・・ ハードウェアバッファ
21,22 入出力制御装置
21a ハードウェアバッファ
30 入出力チャネル装置
41 中央演算処理装置
42 実メモリ
51,52,53・・・ 磁気ディスク装置
Claims (2)
- ハードウェア内部にバッファを備えてホストからのデータ処理に使用している入出力装置が入出力エラーを発生したときの回復処理を行う入出力エラーの処理方法において、
コンピュータが、
前記ハードウェア内部の前記バッファ内に未書き込みとなっているデータの量を計算し、未書き込みデータ退避用領域を仮想記憶に確保する第1ステップと、
前記バッファから未書き込みデータを読み込むときの1回の処理量に応じた領域だけを実メモリ上に固定する第2ステップと、
前記バッファ内に格納されている未書き込みデータを前記実メモリ上に固定された領域に読み込む第3ステップと、
システム負荷を計測する第4ステップと、
前記実メモリに読み込まれた未書き込みデータを前記仮想記憶の前記未書き込みデータ退避用領域に書き込む第5ステップと、
システム負荷を計測して前記第5ステップにて計測したシステム負荷との差に応じて待ち合わせを実行する第6ステップと、
前記第1ステップから前記第6ステップまでを前記バッファ内のすべての未書き込みデータが退避されるまで繰り返し実行する第7ステップと、
システム負荷を計測する第8ステップと、
前記未書き込みデータ退避用領域から未書き込みデータを読み込むときの1回の処理量に応じた領域だけを前記実メモリ上に固定する第9ステップと、
システム負荷を計測して前記第8ステップで計測したシステム負荷との差に応じて待ち合わせを実行する第10ステップと、
前記未書き込みデータ退避用領域に退避した未書き込みデータを前記実メモリ上に固定された領域に読み込む第11ステップと、
前記実メモリに読み込まれた未書き込みデータを、前記入出力エラーを発生した前記入出力装置とは別の入出力装置のバッファ内に書き込む第12ステップと、
前記第8ステップから前記第12ステップまでを前記未書き込みデータ退避用領域内のすべての未書き込みデータが回復されるまで繰り返し実行する第13ステップと、
エラーとなった入出力要求を再試行する第14ステップと、
を実行することを特徴とする入出力エラーの処理方法。 - ハードウェア内部にバッファを備えてホストからのデータ処理に使用している入出力装置が入出力エラーを発生したときの回復処理をコンピュータに行わせるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記コンピュータに、
前記ハードウェア内部の前記バッファ内に未書き込みとなっているデータの量を計算する機能と、
計算されたデータの量に応じた未書き込みデータ退避用領域を仮想記憶に確保する機能と、
前記バッファまたは前記未書き込みデータ退避用領域から未書き込みデータを読み込むときの1回の処理量に応じた領域だけを実メモリ上に固定する機能と、
入出力エラーを発生した前記入出力装置の前記バッファの未書き込みデータを前記実メモリに読み込む機能、および、前記実メモリの未書き込みデータを入出力エラーを発生した前記入出力装置とは別の入出力装置のバッファ内に書き込む機能と、
前記実メモリの未書き込みデータを前記仮想記憶に確保された前記未書き込みデータ退避用領域に書き込む機能、および、前記未書き込みデータ退避用領域の未書き込みデータを前記実メモリに読み込む機能と、
前記実メモリの未書き込みデータを前記未書き込みデータ退避用領域に書き込むとき、および前記未書き込みデータ退避用領域の未書き込みデータが読み込まれる領域を前記実メモリ上に固定するときのそれぞれの前後のシステム負荷を計測してその差を計算する機能と、
計算したシステム負荷の差に応じて、前記バッファから前記未書き込みデータ退避用領域へ繰り返し行われる未書き込みデータの退避処理および前記未書き込みデータ退避用領域から入出力エラーを発生した前記入出力装置とは別の入出力装置のバッファへ繰り返し行われる未書き込みデータの回復処理に対して待ち合わせを実行する機能と、
エラーとなった入出力要求を再試行する機能と、
を実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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JP14691398A JP4149033B2 (ja) | 1998-05-28 | 1998-05-28 | 入出力エラーの処理方法および回復処理プログラムを記録した記録媒体 |
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JPH11338788A JPH11338788A (ja) | 1999-12-10 |
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