JP4148662B2 - ヌクレオシド及びオリゴヌクレオチド類縁体を含有する核酸試薬及び医薬 - Google Patents

ヌクレオシド及びオリゴヌクレオチド類縁体を含有する核酸試薬及び医薬 Download PDF

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武 今西
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、安定で優れたアンチセンス若しくはアンチジーン活性、又は、特定遺伝子の検出薬(プローブ)若しくは増幅開始の為のプライマーとして優れた活性を有する、オリゴヌクレオチド類縁体を含有する核酸試薬及び医薬、並びに、その製造中間体であるヌクレオシド類縁体を含有する核酸試薬に関する。
【0002】
【従来の技術】
優れたアンチセンス又はアンチジーン活性を有し、かつ、生体内で安定な、オリゴヌクレオチド類縁体は、有用な医薬として期待され、又、DNA又はmRNAとの安定な相補鎖形成能が高いオリゴヌクレオチド類縁体は、特定遺伝子の検出薬(プローブ)又は特定遺伝子の増幅開始薬(プライマー)として有用である。
【0003】
これに対し、天然型オリゴヌクレオチドは、血液中や細胞内に存在する各種ヌクレアーゼにより、速やかに分解されてしまうことが知られている。又、天然型オリゴヌクレオチドは、相補的塩基配列との親和性による制限で、特定遺伝子の検出薬(プローブ)又は特定遺伝子の増幅開始薬(プライマー)としては、充分な感度を持たない場合もあった。
【0004】
これらの欠点を克服すべく、種々の非天然型のオリゴヌクレオチド類縁体が製造され、それらを医薬又は特定遺伝子の検出薬等として、開発する試みがなされている。すなわち、例えば、オリゴヌクレオチドのホスホジエステル結合内のリン原子と結合する酸素原子を硫黄原子に置換したもの、該酸素原子をメチル基に置換したもの、該酸素原子をホウ素原子に置換したもの、オリゴヌクレオチドの糖部分や塩基部分を化学修飾したもの等が知られている。例えば、ISIS社は、ヒトサイトメガロウイルス性網膜炎の治療薬として、チオエート型オリゴヌクレオチドであるISIS2922(Vitravene)を開発し、米国で販売している。
【0005】
しかしながら、上記の非天然型のオリゴヌクレオチド類縁体における、アンチセンス又はアンチジーン活性の強さ、すなわち、DNA又はmRNAとの安定な相補鎖形成能や、各種ヌクレアーゼに対する安定性、生体内の各種蛋白質と非特異的に結合することによる副作用の発現等を考慮すると、さらに優れた生体内での安定性を有し、副作用の発現の少なく、かつ、相補鎖形成能の高い非天然型のオリゴヌクレオチド類縁体が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は、優れたアンチセンス又はアンチジーン活性を有し、生体内で安定で、副作用の発現の少ない非天然型のオリゴヌクレオチド類縁体につき、永年に亘り、鋭意研究を行なった。その結果、分子内エーテル結合を有するオリゴヌクレオチド類縁体及びヌクレオシド類縁体が、安定で優れたアンチセンス若しくはアンチジーン医薬、特定遺伝子の検出薬(プローブ)又は増幅開始の為の増幅開始剤(プライマー)及びその製造中間体として有用であることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の核酸試薬は、
一般式(1)
【0008】
【化4】
Figure 0004148662
【0009】
[式中、R1及びR2は、同一又は異なって、水素原子、核酸合成の水酸基の保護基、リン酸基、核酸合成の保護基で保護されたリン酸基又は−P(R3)R4[式中、R3及びR4は、同一又は異なって、水酸基、核酸合成の保護基で保護された水酸基、メルカプト基、核酸合成の保護基で保護されたメルカプト基、アミノ基、核酸合成の保護基で保護されたアミノ基、炭素数1乃至4個のアルコキシ基、炭素数1乃至4個のアルキルチオ基、炭素数1乃至5個のシアノアルコキシ基又は炭素数1乃至4個のアルキル基で1又は2置換されたアミノ基を示す]を示し、
Aは、炭素数1乃至4個のアルキレン基を示し、
Bは、プリン−9−イル基、2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基又は下記α群から選択される置換基を有する置換プリン−9−イル基若しくは置換2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基を示す。]で表わされる化合物又はその塩を含有する。
(α群)
水酸基、
核酸合成の保護基で保護された水酸基、
炭素数1乃至4個のアルコキシ基、
メルカプト基、
核酸合成の保護基で保護されたメルカプト基、
炭素数1乃至4個のアルキルチオ基、
アミノ基、
核酸合成の保護基で保護されたアミノ基、
炭素数1乃至4個のアルキル基で1又は2置換されたアミノ基、
炭素数1乃至4個のアルキル基、及び、
ハロゲン原子。
【0010】
上記核酸試薬において好適には、
(1)R1は水素原子、又は、核酸合成の水酸基の保護基であり、
(2)R1は水素原子、脂肪族アシル基、芳香族アシル基、1乃至3個のアリール基で置換されたメチル基、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン若しくはシアノ基でアリール環が置換された1乃至3個のアリール基で置換されたメチル基、又は、シリル基であり、
(3)R1は水素原子、アセチル基、ベンゾイル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、ジメトキシトリチル基、モノメトキシトリチル基又はtert-ブチルジフェニルシリル基であり、
(4)R2は水素原子、脂肪族アシル基、芳香族アシル基、1乃至3個のアリール基で置換されたメチル基、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン若しくはシアノ基でアリール環が置換された1乃至3個のアリール基で置換されたメチル基、シリル基、ホスホロアミダイト基、ホスホニル基、リン酸基又は保護されたリン酸基であり、
(5)R2は水素原子、アセチル基、ベンゾイル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、tert-ブチルジフェニルシリル基、-P(OC2H4CN)(NCH(CH3)2)、-P(OCH3)(NCH(CH3)2)、ホスホニル基、又は、2−クロロフェニル若しくは4−クロロフェニルリン酸基であり、
(6)Aはメチレン基であり、
(7)Bは6−アミノプリン−9−イル(すなわち、アデニニル)、アミノ基が核酸合成の保護基で保護された6−アミノプリン−9−イル、2,6−ジアミノプリン−9−イル、2−アミノ−6−クロロプリン−9−イル、アミノ基が核酸合成の保護基で保護された2−アミノ−6−クロロプリン−9−イル、2−アミノ−6−フルオロプリン−9−イル、アミノ基が核酸合成の保護基で保護された2−アミノ−6−フルオロプリン−9−イル、2−アミノ−6−ブロモプリン−9−イル、アミノ基が核酸合成の保護基で保護された2−アミノ−6−ブロモプリン−9−イル、2−アミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル(すなわち、グアニニル)、アミノ基が核酸合成の保護基で保護された2−アミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル、アミノ基及び水酸基が核酸合成の保護基で保護された2−アミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル、6−アミノ−2−メトキシプリン−9−イル、6−アミノ−2−クロロプリン−9−イル、6−アミノ−2−フルオロプリン−9−イル、2,6−ジメトキシプリン−9−イル、2,6−ジクロロプリン−9−イル、6−メルカプトプリン−9−イル、2−オキソ−4−アミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、シトシニル)、アミノ基が核酸合成の保護基で保護された2−オキソ−4−アミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−アミノ−5−フルオロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、アミノ基が核酸合成の保護基で保護された2−オキソ−4−アミノ−5−フルオロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、4−アミノ−2−オキソ−5−クロロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−メトキシ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−メルカプト−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、ウラシニル)、2−オキソ−4−ヒドロキシ−5−メチルピリミジン−1−イル(すなわち、チミニル)、4−アミノ−5−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、5−メチルシトシニル)基又はアミノ基が核酸合成の保護基で保護された4−アミノ−5−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基であり、
(8)Bは6−ベンゾイルアミノプリン−9−イル、アデニニル、2−イソブチリルアミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル、グアニニル、2−オキソ−4−ベンゾイルアミノ−ピリミジン−1−イル、シトシニル、2−オキソ−5−メチル−4−ベンゾイルアミノ−ピリミジン−1−イル、5−メチルシトシニル、ウラシニル又はチミニル基である。
【0011】
又、上記(1)乃至(3)、(4)乃至(5)及び(7)乃至(8)は、番号が大きくなるに従って、より好適な核酸試薬を示し、一般式(1)において、R1を(1)乃至(3)から任意に選択し、R2を(4)乃至(5)から任意に選択し、Aを(6)から任意に選択し、Bを(7)乃至(8)から任意に選択し、又、これらを任意に組み合わせて得られた核酸試薬も好適であり、更に好適な組み合わせは(2)-(5)-(6)-(7)、(2)-(5)-(6)-(8)、(3)-(5)-(6)-(7)及び(3)-(5)-(6)-(8)であり、特に好適には、以下の化合物群から選択される化合物又はその塩を含有する。
(化合物群)
2’-O,4’-C-エチレングアノシン、
2’-O,4’-C-エチレンアデノシン、
3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エチレン-6-N-ベンゾイルアデノシン、
3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エチレン-2-N-イソブチリルグアノシン、
5’-O-ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレン-6-N-ベンゾイルアデノシン、
5’-O-ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレン-2-N-イソブチリルグアノシン、
2’-O,4’-C-エチレン-2-N-イソブチリルグアノシン、
2'-O,4’-C-エチレン-6-N-ベンゾイルアデノシン、
5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-6-N-ベンゾイルアデノシン‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト、
5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-2-N-イソブチリルグアノシン‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト、
2’-O,4’-C-エチレンウリジン、
2’-O,4’-C-エチレン5−メチルウリジン、
2’-O,4’-C-エチレンシチジン、
2’-O,4’-C-エチレン-5-メチルシチジン、
3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エチレンウリジン、
5’-O-ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレンウリジン、
3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エチレン-5−メチルウリジン、
5’-O-ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレン-5−メチルウリジン、
3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エチレン-4-N-ベンゾイルシチジン、
5’-O-ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレン-4-N-ベンゾイルシチジン、
3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エチレン-4-N-ベンゾイル-5-メチルシチジン、
5’-O-ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレン-4-N-ベンゾイル-5-メチルシチジン、
2’-O,4’-C-エチレン-4-N-ベンゾイルシチジン、
2’-O,4’-C-エチレン-4-N-ベンゾイル-5-メチルシチジン、
5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-ウリジン‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト、
5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-5−メチルウリジン-3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト、
5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-4-N-ベンゾイルシチジン‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト、及び、
5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-4-N-ベンゾイル−5−メチルシチジン‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト。
【0012】
上記化合物を含有する核酸試薬は、好適には、DNA合成機用試薬である。
【0013】
又、本発明の核酸試薬は、
一般式(2)
【0014】
【化5】
Figure 0004148662
【0015】
[式中、 Aは、炭素数1乃至4個のアルキレン基を示し、
Bは、プリン−9−イル基、2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基又は下記α1群から選択される置換基を有する置換プリン−9−イル基若しくは置換2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基を示す。]で表わされる構造を1又は2以上含有するオリゴヌクレオチド類縁体又はその塩を含有する。
(α1群)
水酸基、
炭素数1乃至4個のアルコキシ基、
メルカプト基、
炭素数1乃至4個のアルキルチオ基、
アミノ基、
炭素数1乃至4個のアルキル基で1又は2置換されたアミノ基、
炭素数1乃至4個のアルキル基、及び、
ハロゲン原子。
【0016】
上記核酸試薬において好適には、
(9)Aはメチレン基であり、
(10)Bは6−アミノプリン−9−イル(すなわち、アデニニル)、2,6−ジアミノプリン−9−イル、2−アミノ−6−クロロプリン−9−イル、2−アミノ−6−フルオロプリン−9−イル、2−アミノ−6−ブロモプリン−9−イル、2−アミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル(すなわち、グアニニル)、6−アミノ−2−メトキシプリン−9−イル、6−アミノ−2−クロロプリン−9−イル、6−アミノ−2−フルオロプリン−9−イル、2,6−ジメトキシプリン−9−イル、2,6−ジクロロプリン−9−イル、6−メルカプトプリン−9−イル、2−オキソ−4−アミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、シトシニル)、2−オキソ−4−アミノ−5−フルオロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、4−アミノ−2−オキソ−5−クロロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−メトキシ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−メルカプト−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、ウラシニル)、2−オキソ−4−ヒドロキシ−5−メチルピリミジン−1−イル(すなわち、チミニル)又は4−アミノ−5−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、5−メチルシトシニル)基であり、(11)Bは6−ベンゾイルアミノプリン−9−イル、アデニニル、2−イソブチリルアミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル、グアニニル、2−オキソ−4−ベンゾイルアミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、シトシニル、2−オキソ−5−メチル−4−ベンゾイルアミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、5−メチルシトシニル、ウラシニル又はチミニル基である。
【0017】
又、上記(10)乃至(11)は、番号が大きくなるに従って、より好適な核酸試薬を示し、一般式(2)において、Aを(9)から任意に選択し、Bを(10)乃至(11)から任意に選択し、又、これらを任意に組み合わせて得られた核酸試薬も好適であり、更に好適な組み合わせは(9)-(10)及び(9)-(11)である。
【0018】
上記化合物を含有する核酸試薬は、好適には特定遺伝子の検出薬(プローブ)又は特定遺伝子の増幅開始薬(プライマー)である。
【0019】
本発明の医薬は、
一般式(2)
【0020】
【化6】
Figure 0004148662
【0021】
[式中、 Aは、炭素数1乃至4個のアルキレン基を示し、
Bは、プリン−9−イル基、2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基又は下記α1群から選択される置換基を有する置換プリン−9−イル基若しくは置換2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基を示す。]で表わされる構造を1又は2以上含有するオリゴヌクレオチド類縁体又はその薬理学上許容される塩を含有する。
(α1群)
水酸基、
炭素数1乃至4個のアルコキシ基、
メルカプト基、
炭素数1乃至4個のアルキルチオ基、
アミノ基、
炭素数1乃至4個のアルキル基で1又は2置換されたアミノ基、
炭素数1乃至4個のアルキル基、及び、
ハロゲン原子。
【0022】
上記医薬において好適には、
(12)Aはメチレン基であり、
(13)Bは6−アミノプリン−9−イル(すなわち、アデニニル)、2,6−ジアミノプリン−9−イル、2−アミノ−6−クロロプリン−9−イル、2−アミノ−6−フルオロプリン−9−イル、2−アミノ−6−ブロモプリン−9−イル、2−アミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル(すなわち、グアニニル)、6−アミノ−2−メトキシプリン−9−イル、6−アミノ−2−クロロプリン−9−イル、6−アミノ−2−フルオロプリン−9−イル、2,6−ジメトキシプリン−9−イル、2,6−ジクロロプリン−9−イル、6−メルカプトプリン−9−イル、2−オキソ−4−アミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、シトシニル)、2−オキソ−4−アミノ−5−フルオロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、4−アミノ−2−オキソ−5−クロロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−メトキシ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−メルカプト−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、ウラシニル)、2−オキソ−4−ヒドロキシ−5−メチルピリミジン−1−イル(すなわち、チミニル)又は4−アミノ−5−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、5−メチルシトシニル)基であり、(14)Bは6−ベンゾイルアミノプリン−9−イル、アデニニル、2−イソブチリルアミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル、グアニニル、2−オキソ−4−ベンゾイルアミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、シトシニル、2−オキソ−5−メチル−4−ベンゾイルアミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、5−メチルシトシニル、ウラシニル又はチミニル基である。
【0023】
又、上記(13)乃至(14)は、番号が大きくなるに従って、より好適な医薬を示し、一般式(2)において、Aを(12)から任意に選択し、Bを(13)乃至(14)から任意に選択し、又、これらを任意に組み合わせて得られた医薬も好適であり、更に好適な組み合わせは(12)-(13)及び(12)-(14)である。
【0024】
上記一般式(1)又は(2)中、Aの「炭素数1乃至4個のアルキレン基」としては、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン基をあげることができ、好適には、メチレン基である。
【0025】
上記一般式(1)又は(2)中、R1及びR2の「核酸合成の水酸基の保護基」、並びにR3、R4及びα群の「核酸合成の保護基で保護された水酸基」の保護基とは、核酸合成の際に安定して水酸基を保護し得るものであれば、特に限定はないが、具体的には、酸性又は中性条件で安定であり、加水素分解、加水分解、電気分解及び光分解のような化学的方法により開裂し得る保護基のことをいい、そのような保護基としては、例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ペンタノイル、ピバロイル、バレリル、イソバレリル、オクタノイル、ノナノイル、デカノイル、3−メチルノナノイル、8−メチルノナノイル、3−エチルオクタノイル、3,7−ジメチルオクタノイル、ウンデカノイル、ドデカノイル、トリデカノイル、テトラデカノイル、ペンタデカノイル、ヘキサデカノイル、1−メチルペンタデカノイル、14−メチルペンタデカノイル、13,13−ジメチルテトラデカノイル、ヘプタデカノイル、15−メチルヘキサデカノイル、オクタデカノイル、1−メチルヘプタデカノイル、ノナデカノイル、アイコサノイル及びヘナイコサノイルのようなアルキルカルボニル基、スクシノイル、グルタロイル、アジポイルのようなカルボキシ化アルキルカルボニル基、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチルのようなハロゲノ低級アルキルカルボニル基、メトキシアセチルのような低級アルコキシ低級アルキルカルボニル基、(E)−2−メチル-2−ブテノイルのような不飽和アルキルカルボニル基のような「脂肪族アシル基」;
メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、2−メチルブチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシル、4−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、3,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、2−エチルブチルのような「低級アルキル基」;
エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、1−メチル−1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、2−エチル−2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、1−メチル−2−ブテニル、1−メチル−1−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−エチル−2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、2−メチル−3−ブテニル、1−エチル−3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、1−メチル−2−ペンテニル、2−メチル−2−ペンテニル、3−ペンテニル、1−メチル−3−ペンテニル、2−メチル−3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−4−ペンテニル、2−メチル−4−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニルのような「低級アルケニル基」;
ベンゾイル、α−ナフトイル、β−ナフトイルのようなアリールカルボニル基、2−ブロモベンゾイル、4−クロロベンゾイルのようなハロゲノアリールカルボニル基、2,4,6-トリメチルベンゾイル、4−トルオイルのような低級アルキル化アリールカルボニル基、4−アニソイルのような低級アルコキシ化アリールカルボニル基、2−カルボキシベンゾイル、3−カルボキシベンゾイル、4−カルボキシベンゾイルのようなカルボキシ化アリールカルボニル基、4−ニトロベンゾイル、2−ニトロベンゾイルのようなニトロ化アリールカルボニル基;2−(メトキシカルボニル) ベンゾイルのような低級アルコキシカルボニル化アリールカルボニル基、4−フェニルベンゾイルのようなアリール化アリールカルボニル基のような「芳香族アシル基」;
テトラヒドロピラン-2−イル、3−ブロモテトラヒドロピラン-2−イル、4−メトキシテトラヒドロピラン-4−イル、テトラヒドロチオピラン-2−イル、4−メトキシテトラヒドロチオピラン-4−イルのような「テトラヒドロピラニル又はテトラヒドロチオピラニル基」;テトラヒドロフラン-2−イル、テトラヒドロチオフラン-2−イルのような「テトラヒドロフラニル又はテトラヒドロチオフラニル基」;
トリメチルシリル、トリエチルシリル、イソプロピルジメチルシリル、t-ブチルジメチルシリル、メチルジイソプロピルシリル、メチルジ-t−ブチルシリル、トリイソプロピルシリルのようなトリ低級アルキルシリル基、ジフェニルメチルシリル、ジフェニルブチルシリル、ジフェニルイソプロピルシリル、フェニルジイソプロピルシリルのような1乃至2個のアリール基で置換されたトリ低級アルキルシリル基のような「シリル基」;
メトキシメチル、1,1−ジメチル−1−メトキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメチル、イソプロポキシメチル、ブトキシメチル、t-ブトキシメチルのような「低級アルコキシメチル基」;
2−メトキシエトキシメチルのような「低級アルコキシ化低級アルコキシメチル基」;
2,2,2−トリクロロエトキシメチル、ビス(2−クロロエトキシ) メチルのような「ハロゲノ低級アルコキシメチル」;
1−エトキシエチル、1−( イソプロポキシ) エチルのような「低級アルコキシ化エチル基」;
2,2,2−トリクロロエチルのような「ハロゲン化エチル基」;
ベンジル、α−ナフチルメチル、β−ナフチルメチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、α−ナフチルジフェニルメチル、9−アンスリルメチルのような「1乃至3個のアリール基で置換されたメチル基」;
4−メチルベンジル、2,4,6-トリメチルベンジル、3,4,5−トリメチルベンジル、4−メトキシベンジル、4−メトキシフェニルジフェニルメチル、4、4’−ジメトキシトリフェニルメチル、2−ニトロベンジル、4−ニトロベンジル、4−クロロベンジル、4−ブロモベンジル、4−シアノベンジルのような「低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、シアノ基でアリール環が置換された1乃至3個のアリール基で置換されたメチル基」;
メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t-ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニルのような「低級アルコキシカルボニル基」;
4‐クロロフェニル、2-クロロフェニル、4‐メトキシフェニル、4‐ニトロフェニル、2,4-ジニトロフェニルのような「ハロゲン原子、低級アルコキシ基又はニトロ基で置換されたアリール基」
2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2−トリメチルシリルエトキシカルボニルのような「ハロゲン又はトリ低級アルキルシリル基で置換された低級アルコキシカルボニル基」;
ビニルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニルのような「アルケニルオキシカルボニル基」;
ベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニルのような1乃至2個の「低級アルコキシ又はニトロ基でアリール環が置換されていてもよいアラルキルオキシカルボニル基」をあげることができ、
1及びR2の「核酸合成の水酸基の保護基」においては、好適には、「脂肪族アシル基」、「芳香族アシル基」、「1乃至3個のアリール基で置換されたメチル基」、「低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、シアノ基でアリール環が置換された1乃至3個のアリール基で置換されたメチル基」又は「シリル基」であり、さらに、好適には、アセチル基、ベンゾイル基、ベンジル基、p−メトキシベンゾイル基、ジメトキシトリチル基、モノメトキシトリチル基又はtert-ブチルジフェニルシリル基であり、
3及びR4又はα群の「核酸合成の保護基で保護された水酸基」の保護基においては、好適には、「1乃至3個のアリール基で置換されたメチル基」、「ハロゲン原子、低級アルコキシ基又はニトロ基で置換されたアリール基」、「低級アルキル基」又は「低級アルケニル基」であり、さらに好適には、ベンジル基、2-クロロフェニル基、4‐クロロフェニル基又は2-プロペニル基である。
【0026】
上記一般式(1)中、R1及びR2の「核酸合成の保護基で保護されたリン酸基」の保護基とは、核酸合成の際に安定してリン酸基を保護し得るものであれば、特に限定はないが、具体的には、酸性又は中性条件で安定であり、加水素分解、加水分解、電気分解及び光分解のような化学的方法により開裂し得る保護基のことをいい、そのような保護基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、2−メチルブチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシル、4−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、3,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、2−エチルブチルのような「低級アルキル基」;
2−シアノエチル、2−シアノ−1,1−ジメチルエチルのような「シアノ化低級アルキル基」;
2−メチルジフェニルシリルエチル、2−トリメチルシリルエチル、2−トリフェニルシリルエチルのような「シリル基で置換されたエチル基」;
2,2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,2,2−トリクロロ−1、1−ジメチルエチルのような「ハロゲン化低級アルキル基」;
エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、1−メチル−1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、2−エチル−2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、1−メチル−2−ブテニル、1−メチル−1−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−エチル−2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、2−メチル−3−ブテニル、1−エチル−3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、1−メチル−2−ペンテニル、2−メチル−2−ペンテニル、3−ペンテニル、1−メチル−3−ペンテニル、2−メチル−3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−4−ペンテニル、2−メチル−4−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニルのような「低級アルケニル基」;
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ノルボルニル、アダマンチルのような「シクロアルキル基」;
2−シアノブテニルのような「シアノ化低級アルケニル基」;
ベンジル、α−ナフチルメチル、β−ナフチルメチル、インデニルメチル、フェナンスレニルメチル、アントラセニルメチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、1−フェネチル、2−フェネチル、1−ナフチルエチル、2−ナフチルエチル、1−フェニルプロピル、2−フェニルプロピル、3−フェニルプロピル、1−ナフチルプロピル、2−ナフチルプロピル、3−ナフチルプロピル、1−フェニルブチル、2−フェニルブチル、3−フェニルブチル、4−フェニルブチル、1−ナフチルブチル、2−ナフチルブチル、3−ナフチルブチル、4−ナフチルブチル、1−フェニルペンチル、2−フェニルペンチル、3−フェニルペンチル、4−フェニルペンチル、5−フェニルペンチル、1−ナフチルペンチル、2−ナフチルペンチル、3−ナフチルペンチル、4−ナフチルペンチル、5−ナフチルペンチル、1−フェニルヘキシル、2−フェニルヘキシル、3−フェニルヘキシル、4−フェニルヘキシル、5−フェニルヘキシル、6−フェニルヘキシル、1−ナフチルヘキシル、2−ナフチルヘキシル、3−ナフチルヘキシル、4−ナフチルヘキシル、5−ナフチルヘキシル、6−ナフチルヘキシルのような「アラルキル基」;
4−クロロベンジル、2−(4−ニトロフェニル)エチル、o−ニトロベンジル、4−ニトロベンジル、2、4−ジニトロベンジル、4−クロロ−2−ニトロベンジルのような「ニトロ基、ハロゲン原子でアリール環が置換されたアラルキル基」;
フェニル、インデニル、ナフチル、フェナンスレニル、アントラセニルのような「アリール基」;
2−メチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、2−クロロフェニル,4−クロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、2,5−ジクロロフェニル、2−ブロモフェニル、4−ニトロフェニル、4−クロロ−2−ニトロフェニルのような「低級アルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基で置換されたアリール基」を挙げる事ができ、
好適には、「低級アルキル基」、「シアノ基で置換された低級アルキル基」、「アラルキル基」、「ニトロ基、ハロゲン原子でアリール環が置換されたアラルキル基」又は「低級アルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基で置換されたアリール基」であり、さらに好適には、2−シアノエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、ベンジル基、2-クロロフェニル基又は4‐クロロフェニル基である。
【0027】
上記一般式(1)又は(2)中、R3、R4、α群及びα1群の「炭素数1乃至4個のアルコキシ基」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ又はtert−ブトキシをあげることができ、好適には、メトキシ又はエトキシ基である。
【0028】
上記一般式(1)又は(2)中、R3、R4及びα群の「核酸合成の保護基で保護されたメルカプト基」の保護基としては、核酸合成の際に安定してメルカプト基を保護し得るものであれば、特に限定はないが、具体的には、酸性又は中性条件で安定であり、加水素分解、加水分解、電気分解及び光分解のような化学的方法により開裂し得る保護基をいい、例えば、上記水酸基の保護基としてあげたものの他、メチルチオ、エチルチオ、tert−ブチルチオのようなアルキルチオ基、ベンジルチオのようなアリールチオ基等の「ジスルフィドを形成する基」をあげることができ、好適には、「脂肪族アシル基」又は「芳香族アシル基」であり、さらに、好適には、ベンゾイル基である。
【0029】
上記一般式(1)又は(2)中、R3、R4、α群及びα1群の「炭素数1乃至4個のアルキルチオ基」としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、s−ブチルチオ、tert−ブチルチオをあげることができ、好適には、メチルチオ又はエチルチオ基である。
【0030】
上記一般式(1)又は(2)中、R3、R4及びα群の「核酸合成の保護基で保護されたアミノ基」の保護基としては、核酸合成の際に安定してアミノ基を保護し得るものであれば、特に限定はないが、具体的には、酸性又は中性条件で安定であり、加水素分解、加水分解、電気分解及び光分解のような化学的方法により開裂し得る保護基をいい、例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ペンタノイル、ピバロイル、バレリル、イソバレリル、オクタノイル、ノナノイル、デカノイル、3−メチルノナノイル、8−メチルノナノイル、3−エチルオクタノイル、3,7−ジメチルオクタノイル、ウンデカノイル、ドデカノイル、トリデカノイル、テトラデカノイル、ペンタデカノイル、ヘキサデカノイル、1−メチルペンタデカノイル、14−メチルペンタデカノイル、13,13−ジメチルテトラデカノイル、ヘプタデカノイル、15−メチルヘキサデカノイル、オクタデカノイル、1−メチルヘプタデカノイル、ノナデカノイル、アイコサノイル及びヘナイコサノイルのようなアルキルカルボニル基、スクシノイル、グルタロイル、アジポイルのようなカルボキシ化アルキルカルボニル基、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチルのようなハロゲノ低級アルキルカルボニル基、メトキシアセチルのような低級アルコキシ低級アルキルカルボニル基、(E)−2−メチル-2−ブテノイルのような不飽和アルキルカルボニル基等の「脂肪族アシル基」;
ベンゾイル、α−ナフトイル、β−ナフトイルのようなアリールカルボニル基、2−ブロモベンゾイル、4−クロロベンゾイルのようなハロゲノアリールカルボニル基、2,4,6-トリメチルベンゾイル、4−トルオイルのような低級アルキル化アリールカルボニル基、4−アニソイルのような低級アルコキシ化アリールカルボニル基、2−カルボキシベンゾイル、3−カルボキシベンゾイル、4−カルボキシベンゾイルのようなカルボキシ化アリールカルボニル基、4−ニトロベンゾイル、2−ニトロベンゾイルのようなニトロ化アリールカルボニル基;2−(メトキシカルボニル) ベンゾイルのような低級アルコキシカルボニル化アリールカルボニル基、4−フェニルベンゾイルのようなアリール化アリールカルボニル基等の「芳香族アシル基」;
メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t-ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニルのような「低級アルコキシカルボニル基」;
2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2−トリメチルシリルエトキシカルボニルのような「ハロゲン又はトリ低級アルキルシリル基で置換された低級アルコキシカルボニル基」;
ビニルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニルのような「アルケニルオキシカルボニル基」;
ベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニルのような1乃至2個の「低級アルコキシ又はニトロ基でアリール環が置換されていてもよいアラルキルオキシカルボニル基」をあげることができ、好適には、「脂肪族アシル基」又は「芳香族アシル基」であり、さらに好適には、ベンゾイル基である。
【0031】
上記一般式(1)又は(2)中、R3、R4、α群及びα1群の「炭素数1乃至4個のアルキル基で置換されたアミノ基」としては、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、イソブチルアミノ、s−ブチルアミノ、tert−ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジイソブチルアミノ、ジ(s−ブチル)アミノ、ジ(tert−ブチル)アミノをあげることができ、好適には、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノまたはジイソプロピルアミノ基である。
【0032】
上記一般式(1)中、R3及びR4の「炭素数1乃至5個のシアノアルコキシ基」とは、上記「炭素数1乃至4個のアルコキシ基」にシアノ基が置換した基をいい、その様な基としては、例えば、例えば、シアノメトキシ、2−シアノエトキシ、3−シアノプロポキシ、4−シアノブトキシ、3−シアノ−2メチルプロポキシ、又は1−シアノメチル−1,1−ジメチルメトキシをあげることができ、好適には、2−シアノエトキシ基である。
【0033】
上記一般式(1)又は(2)中、α群及びα1群の「炭素数1乃至4個のアルキル基」としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、tert−ブチルをあげることができ、好適には、メチル又はエチル基である。
【0034】
上記一般式(1)又は(2)中、α群及びα1群の「ハロゲン原子」としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子をあげることができ、好適には、フッ素原子又は塩素原子である。
【0035】
上記一般式(1)中、Bの「プリン−9−イル基」及び「置換プリン−9−イル基」全体で、好適な基は、6−アミノプリン−9−イル(すなわち、アデニニル)、アミノ基が核酸合成の保護基で保護された6−アミノプリン−9−イル、2,6−ジアミノプリン−9−イル、2−アミノ−6−クロロプリン−9−イル、アミノ基が核酸合成の保護基で保護された2−アミノ−6−クロロプリン−9−イル、2−アミノ−6−フルオロプリン−9−イル、アミノ基が核酸合成の保護基で保護された2−アミノ−6−フルオロプリン−9−イル、2−アミノ−6−ブロモプリン−9−イル、アミノ基が核酸合成の保護基で保護された2−アミノ−6−ブロモプリン−9−イル、2−アミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル(すなわち、グアニニル)、アミノ基が核酸合成の保護基で保護された2−アミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル、アミノ基及び水酸基が核酸合成の保護基で保護された2−アミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル、6−アミノ−2−メトキシプリン−9−イル、6−アミノ−2−クロロプリン−9−イル、6−アミノ−2−フルオロプリン−9−イル、2,6−ジメトキシプリン−9−イル、2,6−ジクロロプリン−9−イル又は6−メルカプトプリン−9−イル基であり、さらに好適には、6−ベンゾイルアミノプリン−9−イル、アデニニル、2−イソブチリルアミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル又はグアニニル基である。
【0036】
上記一般式(2)中、Bの「プリン−9−イル基」及び「置換プリン−9−イル基」全体で、好適な基は、6−アミノプリン−9−イル(すなわち、アデニニル)、2,6−ジアミノプリン−9−イル、2−アミノ−6−クロロプリン−9−イル、2−アミノ−6−フルオロプリン−9−イル、2−アミノ−6−ブロモプリン−9−イル、2−アミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル(すなわち、グアニニル)、6−アミノ−2−メトキシプリン−9−イル、6−アミノ−2−クロロプリン−9−イル、6−アミノ−2−フルオロプリン−9−イル、2,6−ジメトキシプリン−9−イル、2,6−ジクロロプリン−9−イル又は6−メルカプトプリン−9−イル基であり、さらに好適には、6−ベンゾイルアミノプリン−9−イル、アデニニル、2−イソブチリルアミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル又はグアニニル基である。
【0037】
上記一般式(1)中、Bの「2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基」及び「置換2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基」全体で、好適な基は、2−オキソ−4−アミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、シトシニル)、アミノ基が核酸合成の保護基で保護された2−オキソ−4−アミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−アミノ−5−フルオロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、アミノ基が核酸合成の保護基で保護された2−オキソ−4−アミノ−5−フルオロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、4−アミノ−2−オキソ−5−クロロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−メトキシ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−メルカプト−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、ウラシニル)、2−オキソ−4−ヒドロキシ−5−メチルピリミジン−1−イル(すなわち、チミニル)又は4−アミノ−5−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、5−メチルシトシニル)基であり、さらに好適には、2−オキソ−4−ベンゾイルアミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、シトシニル、チミニル、ウラシニル、2−オキソ−4−ベンゾイルアミノ−5−メチル−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、又は5−メチルシトシニル基である。
【0038】
上記一般式(2)中、Bの「2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基」及び「置換2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基」全体で、好適な基は、2−オキソ−4−アミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、シトシニル)、2−オキソ−4−アミノ−5−フルオロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、4−アミノ−2−オキソ−5−クロロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−メトキシ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−メルカプト−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、ウラシニル)、2−オキソ−4−ヒドロキシ−5−メチルピリミジン−1−イル(すなわち、チミニル)又は4−アミノ−5−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、5−メチルシトシニル)基であり、さらに好適には、2−オキソ−4−ベンゾイルアミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、シトシニル、チミニル、ウラシニル、2−オキソ−4−ベンゾイルアミノ−5−メチル−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、又は5−メチルシトシニル基である。
【0039】
「核酸試薬」とは、ヌクレオシド、ヌクレオシド類縁体、オリゴヌクレオチド又はヌクレオチド類縁体を含有する試薬のことを言う。
【0040】
「ヌクレオシド類縁体」とは、プリン又はピリミジン塩基と糖が結合した「ヌクレオシド」のうち、非天然型のものを言う。
【0041】
「オリゴヌクレオチド類縁体」とは、同一又は異なる上記「ヌクレオシド」がリン酸ジエステル結合で2乃至50個結合した「オリゴヌクレオチド」の非天然型誘導体をいい、そのような類縁体としては、好適には、糖部分が修飾された糖誘導体;リン酸ジエステル結合部分がチオエート化されたチオエート誘導体;末端のリン酸部分がエステル化されたエステル体;プリン塩基上のアミノ基がアミド化されたアミド体を挙げることができ、さらに好適には、糖部分が修飾された糖誘導体及びリン酸ジエステル結合部分がチオエート化されたチオエート誘導体を挙げる事が出来る。
【0042】
「その塩」とは、本発明のヌクレオシド類縁体及びヌクレオチド類縁体は、塩にすることができるので、その塩をいい、核酸試薬として用いられる際に障害とならないようなものであれば特に限定はないが、そのような塩としては、好適にはナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩のようなアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、鉄塩、亜鉛塩、銅塩、ニッケル塩、コバルト塩等の金属塩;アンモニウム塩のような無機塩、t−オクチルアミン塩、ジベンジルアミン塩、モルホリン塩、グルコサミン塩、フェニルグリシンアルキルエステル塩、エチレンジアミン塩、N−メチルグルカミン塩、グアニジン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩、クロロプロカイン塩、プロカイン塩、ジエタノールアミン塩、N−ベンジル−フェネチルアミン塩、ピペラジン塩、テトラメチルアンモニウム塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩のような有機塩等のアミン塩;弗化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸塩のようなハロゲン原子化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、燐酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩のような低級アルカンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩のようなアリ−ルスルホン酸塩、酢酸塩、りんご酸塩、フマ−ル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、蓚酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩;及び、グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩を挙げることができる。
【0043】
「その薬理上許容される塩」とは、本発明のオリゴヌクレオチド類縁体は、塩にすることができるので、その塩をいい、医薬として用いられる際に障害とならないような塩であれば特に限定はないが、そのような塩としては、好適にはナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩のようなアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、鉄塩、亜鉛塩、銅塩、ニッケル塩、コバルト塩等の金属塩;アンモニウム塩のような無機塩、t−オクチルアミン塩、ジベンジルアミン塩、モルホリン塩、グルコサミン塩、フェニルグリシンアルキルエステル塩、エチレンジアミン塩、N−メチルグルカミン塩、グアニジン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩、クロロプロカイン塩、プロカイン塩、ジエタノールアミン塩、N−ベンジル−フェネチルアミン塩、ピペラジン塩、テトラメチルアンモニウム塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩のような有機塩等のアミン塩;弗化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸塩のようなハロゲン原子化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、燐酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩のような低級アルカンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩のようなアリ−ルスルホン酸塩、酢酸塩、りんご酸塩、フマ−ル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、蓚酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩;及び、グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩を挙げることができる。
【0044】
本発明の核酸試薬に含有される、上記式(1)の具体的な化合物を表1及び表2に例示する。但し、本発明の化合物は、これらに限定されるものではない。
【0045】
表1及び表2において、Meは、メチル基を示し、Bnは、ベンジル基を示し、Bzは、ベンゾイル基を示し、PMBは、p−メトキシベンジル基を示し、Trは、トリフェニルメチル基を示し、MMTrは、4−メトキシトリフェニルメチル(モノメトキシトリチル)基を示し、DMTrは、4,4’−ジメトキシトリフェニルメチル(ジメトキシトリチル)基を示し、TMTrは、4,4’,4’’−トリメトキシトリフェニルメチル(トリメトキシトリチル)基を示し、TMSは、トリメチルシリル基を示し、TBDMSは、tert−ブチルジメチルシリル基を示し、TBDPSは、tert−ブチルジフェニルシリル基を示し、TIPSは、トリイソプロピルシリル基を示す。
【0046】
【化7】
Figure 0004148662
【0047】
【表1】
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
例 示
化合物
番 号 A R1 R2 R% R6
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
1-1 CH2 H H H H
1-2 CH2 H H H NH2
1-3 CH2 H H H OH
1-4 CH2 H H OH H
1-5 CH2 H H OH NH2
1-6 CH2 H H OH OH
1-7 CH2 H H NH2 H
1-8 CH2 H H NH2 NH2
1-9 CH2 H H NH2 Cl
1-10 CH2 H H NH2 F
1-11 CH2 H H NH2 Br
1-12 CH2 H H NH2 OH
1-13 CH2 H H OMe H
1-14 CH2 H H OMe OMe
1-15 CH2 H H OMe NH2
1-16 CH2 H H Cl H
1-17 CH2 H H Br H
1-18 CH2 H H F H
1-19 CH2 H H Cl Cl
1-20 CH2 H H SH H
1-21 CH2 Bn H NHBz H
1-22 CH2 Bn H OH NHCOCH(CH3)2
1-23 CH2 Bn Bn NHBz H
1-24 CH2 Bn Bn OH NHCOCH(CH3)2
1-25 CH2 PMB H NHBz H
1-26 CH2 PMB H OH NHCOCH(CH3)2
1-27 CH2 PMB PMB NHBz H
1-28 CH2 PMB PMB OH NHCOCH(CH3)2
1-29 CH2 Tr H NHBz H
1-30 CH2 MMTr H NHBz H
1-31 CH2 DMTr H NHBz H
1-32 CH2 TMTr H NHBz H
1-33 CH2 Tr H OH NHCOCH(CH3)2
1-34 CH2 MMTr H OH NHCOCH(CH3)2
1-35 CH2 DMTr H OH NHCOCH(CH3)2
1-36 CH2 TMTr H OH NHCOCH(CH3)2
1-37 CH2 TMS H NHBz H
1-38 CH2 TBDMS H NHBz H
1-39 CH2 TBDPS H NHBz H
1-40 CH2 TIPS H NHBz H
1-41 CH2 TMS H OH NHCOCH(CH3)2
1-42 CH2 TBDMS H OH NHCOCH(CH3)2
1-43 CH2 TBDPS H OH NHCOCH(CH3)2
1-44 CH2 TIPS H OH NHCOCH(CH3)2
1-45 (CH2)2 H H H H
1-46 (CH2)2 H H H NH2
1-47 (CH2)2 H H H OH
1-48 (CH2)2 H H OH H
1-49 (CH2)2 H H OH NH2
1-50 (CH2)2 H H OH OH
1-51 (CH2)2 H H NH2 H
1-52 (CH2)2 H H NH2 NH2
1-53 (CH2)2 H H NH2 Cl
1-54 (CH2)2 H H NH2 F
1-55 (CH2)2 H H NH2 Br
1-56 (CH2)2 H H NH2 OH
1-57 (CH2)2 H H OMe H
1-58 (CH2)2 H H OMe OMe
1-59 (CH2)2 H H OMe NH2
1-60 (CH2)2 H H Cl H
1-61 (CH2)2 H H Br H
1-62 (CH2)2 H H F H
1-63 (CH2)2 H H Cl Cl
1-64 (CH2)2 H H SH H
1-65 (CH2)2 Bn H NHBz H
1-66 (CH2)2 Bn H OH NHCOCH(CH3)2
1-67 (CH2)2 Bn Bn NHBz H
1-68 (CH2)2 Bn Bn OH NHCOCH(CH3)2
1-69 (CH2)2 PMB H NHBz H
1-70 (CH2)2 PMB H OH NHCOCH(CH3)2
1-71 (CH2)2 PMB PMB NHBz H
1-72 (CH2)2 PMB PMB OH NHCOCH(CH3)2
1-73 (CH2)2 Tr H NHBz H
1-74 (CH2)2 MMTr H NHBz H
1-75 (CH2)2 DMTr H NHBz H
1-76 (CH2)2 TMTr H NHBz H
1-77 (CH2)2 Tr H OH NHCOCH(CH3)2
1-78 (CH2)2 MMTr H OH NHCOCH(CH3)2
1-79 (CH2)2 DMTr H OH NHCOCH(CH3)2
1-80 (CH2)2 TMTr H OH NHCOCH(CH3)2
1-81 (CH2)2 TMS H NHBz H
1-82 (CH2)2 TBDMS H NHBz H
1-83 (CH2)2 TBDPS H NHBz H
1-84 (CH2)2 TIPS H NHBz H
1-85 (CH2)2 TMS H OH NHCOCH(CH3)2
1-86 (CH2)2 TBDMS H OH NHCOCH(CH3)2
1-87 (CH2)2 TBDPS H OH NHCOCH(CH3)2
1-88 (CH2)2 TIPS H OH NHCOCH(CH3)2
1-89 (CH2)3 H H H H
1-90 (CH2)3 H H H NH2
1-91 (CH2)3 H H H OH
1-92 (CH2)3 H H OH H
1-93 (CH2)3 H H OH NH2
1-94 (CH2)3 H H OH OH
1-95 (CH2)3 H H NH2 H
1-96 (CH2)3 H H NH2 NH2
1-97 (CH2)3 H H NH2 Cl
1-98 (CH2)3 H H NH2 F
1-99 (CH2)3 H H NH2 Br
1-100 (CH2)3 H H NH2 OH
1-101 (CH2)3 H H OMe H
1-102 (CH2)3 H H OMe OMe
1-103 (CH2)3 H H OMe NH2
1-104 (CH2)3 H H Cl H
1-105 (CH2)3 H H Br H
1-106 (CH2)3 H H F H
1-107 (CH2)3 H H Cl Cl
1-108 (CH2)3 H H SH H
1-109 (CH2)3 Bn H NHBz H
1-110 (CH2)3 Bn H OH NHCOCH(CH3)2
1-111 (CH2)3 Bn Bn NHBz H
1-112 (CH2)3 Bn Bn OH NHCOCH(CH3)2
1-113 (CH2)3 PMB H NHBz H
1-114 (CH2)3 PMB H OH NHCOCH(CH3)2
1-115 (CH2)3 PMB PMB NHBz H
1-116 (CH2)3 PMB PMB OH NHCOCH(CH3)2
1-117 (CH2)3 Tr H NHBz H
1-118 (CH2)3 MMTr H NHBz H
1-119 (CH2)3 DMTr H NHBz H
1-120 (CH2)3 TMTr H NHBz H
1-121 (CH2)3 Tr H OH NHCOCH(CH3)2
1-122 (CH2)3 MMTr H OH NHCOCH(CH3)2
1-123 (CH2)3 DMTr H OH NHCOCH(CH3)2
1-124 (CH2)3 TMTr H OH NHCOCH(CH3)2
1-125 (CH2)3 TMS H NHBz H
1-126 (CH2)3 TBDMS H NHBz H
1-127 (CH2)3 TBDPS H NHBz H
1-128 (CH2)3 TIPS H NHBz H
1-129 (CH2)3 TMS H OH NHCOCH(CH3)2
1-130 (CH2)3 TBDMS H OH NHCOCH(CH3)2
1-131 (CH2)3 TBDPS H OH NHCOCH(CH3)2
1-132 (CH2)3 TIPS H OH NHCOCH(CH3)2
1-133 (CH2)4 H H H H
1-134 (CH2)4 H H H NH2
1-135 (CH2)4 H H H OH
1-136 (CH2)4 H H OH H
1-137 (CH2)4 H H OH NH2
1-138 (CH2)4 H H OH OH
1-139 (CH2)4 H H NH2 H
1-140 (CH2)4 H H NH2 NH2
1-141 (CH2)4 H H NH2 Cl
1-142 (CH2)4 H H NH2 F
1-143 (CH2)4 H H NH2 Br
1-144 (CH2)4 H H NH2 OH
1-145 (CH2)4 H H OMe H
1-146 (CH2)4 H H OMe OMe
1-147 (CH2)4 H H OMe NH2
1-148 (CH2)4 H H Cl H
1-149 (CH2)4 H H Br H
1-150 (CH2)4 H H F H
1-151 (CH2)4 H H Cl Cl
1-152 (CH2)4 H H SH H
1-153 (CH2)4 Bn H NHBz H
1-154 (CH2)4 Bn H OH NHCOCH(CH3)2
1-155 (CH2)4 Bn Bn NHBz H
1-156 (CH2)4 Bn Bn OH NHCOCH(CH3)2
1-157 (CH2)4 PMB H NHBz H
1-158 (CH2)4 PMB H OH NHCOCH(CH3)2
1-159 (CH2)4 PMB PMB NHBz H
1-160 (CH2)4 PMB PMB OH NHCOCH(CH3)2
1-161 (CH2)4 Tr H NHBz H
1-162 (CH2)4 MMTr H NHBz H
1-163 (CH2)4 DMTr H NHBz H
1-164 (CH2)4 TMTr H NHBz H
1-165 (CH2)4 Tr H OH NHCOCH(CH3)2
1-166 (CH2)4 MMTr H OH NHCOCH(CH3)2
1-167 (CH2)4 DMTr H OH NHCOCH(CH3)2
1-168 (CH2)4 TMTr H OH NHCOCH(CH3)2
1-169 (CH2)4 TMS H NHBz H
1-170 (CH2)4 TBDMS H NHBz H
1-171 (CH2)4 TBDPS H NHBz H
1-172 (CH2)4 TIPS H NHBz H
1-173 (CH2)4 TMS H OH NHCOCH(CH3)2
1-174 (CH2)4 TBDMS H OH NHCOCH(CH3)2
1-175 (CH2)4 TBDPS H OH NHCOCH(CH3)2
1-176 (CH2)4 TIPS H OH NHCOCH(CH3)2
1-177 CH2 H H OH NHCOCH(CH3)2
1-178 CH2 H H NHBz H
1-179 (CH2)2 H H OH NHCOCH(CH3)2
1-180 (CH2)2 H H NHBz H
1-181 (CH2)3 H H OH NHCOCH(CH3)2
1-182 (CH2)3 H H NHBz H
1-183 (CH2)4 H H OH NHCOCH(CH3)2
1-184 (CH2)4 H H NHBz H
1-185 CH2 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) OH NHCOCH(CH3)2
1-186 CH2 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) NHBz H
1-187 (CH2)2 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) OH NHCOCH(CH3)2
1-188 (CH2)2 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) NHBz H
1-189 (CH2)3 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) OH NHCOCH(CH3)2
1-190 (CH2)3 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) NHBz H
1-191 (CH2)4 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) OH NHCOCH(CH3)2
1-192 (CH2)4 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) NHBz H
1-193 CH2 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) OH NHCOCH(CH3)2
1-194 CH2 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) NHBz H
1-195 (CH2)2 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) OH NHCOCH(CH3)2
1-196 (CH2)2 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) NHBz H
1-197 (CH2)3 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) OH NHCOCH(CH3)2
1-198 (CH2)3 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) NHBz H
1-199 (CH2)4 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) OH NHCOCH(CH3)2
1-200 (CH2)4 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) NHBz H
1-201 CH2 DMTr P(O)(OH)H OH NHCOCH(CH3)2
1-202 CH2 DMTr P(O)(OH)H NHBz H
1-203 (CH2)2 DMTr P(O)(OH)H OH NHCOCH(CH3)2
1-204 (CH2)2 DMTr P(O)(OH)H NHBz H
1-205 (CH2)3 DMTr P(O)(OH)H OH NHCOCH(CH3)2
1-206 (CH2)3 DMTr P(O)(OH)H NHBz H
1-207 (CH2)4 DMTr P(O)(OH)H OH NHCOCH(CH3)2
1-208 (CH2)4 DMTr P(O)(OH)H NHBz H
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0048】
【化8】
Figure 0004148662
【0049】
【表2】
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
例 示
化合物
番 号 A R1 R2 R7 R8
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
2-1 CH2 H H OH H
2-2 CH2 H H OH CH3
2-3 CH2 H H NH2 H
2-4 CH2 H H NH2 CH3
2-5 CH2 H H NH2 F
2-6 CH2 H H Cl H
2-7 CH2 H H OMe H
2-8 CH2 H H SH H
2-9 CH2 Bn H OH H
2-10 CH2 Bn Bn OH H
2-11 CH2 PMB H OH H
2-12 CH2 PMB PMB OH H
2-13 CH2 Tr H OH H
2-14 CH2 MMTr H OH H
2-15 CH2 DMTr H OH H
2-16 CH2 TMTr H OH H
2-17 CH2 TMS H OH H
2-18 CH2 TBDMS H OH H
2-19 CH2 TBDPS H OH H
2-20 CH2 TIPS H OH H
2-21 CH2 Bn H OH CH3
2-22 CH2 Bn Bn OH CH3
2-23 CH2 PMB H OH CH3
2-24 CH2 PMB PMB OH CH3
2-25 CH2 Tr H OH CH3
2-26 CH2 MMTr H OH CH3
2-27 CH2 DMTr H OH CH3
2-28 CH2 TMTr H OH CH3
2-29 CH2 TMS H OH CH3
2-30 CH2 TBDMS H OH CH3
2-31 CH2 TBDPS H OH CH3
2-32 CH2 TIPS H OH CH3
2-33 CH2 Bn H NHBz H
2-34 CH2 Bn Bn NHBz H
2-35 CH2 PMB H NHBz H
2-36 CH2 PMB PMB NHBz H
2-37 CH2 Tr H NHBz H
2-38 CH2 MMTr H NHBz H
2-39 CH2 DMTr H NHBz H
2-40 CH2 TMTr H NHBz H
2-41 CH2 TMS H NHBz H
2-42 CH2 TBDMS H NHBz H
2-43 CH2 TBDPS H NHBz H
2-44 CH2 TIPS H NHBz H
2-45 CH2 Bn H NHBz CH3
2-46 CH2 Bn Bn NHBz CH3
2-47 CH2 PMB H NHBz CH3
2-48 CH2 PMB PMB NHBz CH3
2-49 CH2 Tr H NHBz CH3
2-50 CH2 MMTr H NHBz CH3
2-51 CH2 DMTr H NHBz CH3
2-52 CH2 TMTr H NHBz CH3
2-53 CH2 TMS H NHBz CH3
2-54 CH2 TBDMS H NHBz CH3
2-55 CH2 TBDPS H NHBz CH3
2-56 CH2 TIPS H NHBz CH3
2-57 (CH2)2 H H OH H
2-58 (CH2)2 H H OH CH3
2-59 (CH2)2 H H NH2 H
2-60 (CH2)2 H H NH2 CH3
2-61 (CH2)2 H H NH2 F
2-62 (CH2)2 H H Cl H
2-63 (CH2)2 H H OMe H
2-64 (CH2)2 H H SH H
2-65 (CH2)2 Bn H OH H
2-66 (CH2)2 Bn Bn OH H
2-67 (CH2)2 PMB H OH H
2-68 (CH2)2 PMB PMB OH H
2-69 (CH2)2 Tr H OH H
2-70 (CH2)2 MMTr H OH H
2-71 (CH2)2 DMTr H OH H
2-72 (CH2)2 TMTr H OH H
2-73 (CH2)2 TMS H OH H
2-74 (CH2)2 TBDMS H OH H
2-75 (CH2)2 TBDPS H OH H
2-76 (CH2)2 TIPS H OH H
2-77 (CH2)2 Bn H OH CH3
2-78 (CH2)2 Bn Bn OH CH3
2-79 (CH2)2 PMB H OH CH3
2-80 (CH2)2 PMB PMB OH CH3
2-81 (CH2)2 Tr H OH CH3
2-82 (CH2)2 MMTr H OH CH3
2-83 (CH2)2 DMTr H OH CH3
2-84 (CH2)2 TMTr H OH CH3
2-85 (CH2)2 TMS H OH CH3
2-86 (CH2)2 TBDMS H OH CH3
2-87 (CH2)2 TBDPS H OH CH3
2-88 (CH2)2 TIPS H OH CH3
2-89 (CH2)2 Bn H NHBz H
2-90 (CH2)2 Bn Bn NHBz H
2-91 (CH2)2 PMB H NHBz H
2-92 (CH2)2 PMB PMB NHBz H
2-93 (CH2)2 Tr H NHBz H
2-94 (CH2)2 MMTr H NHBz H
2-95 (CH2)2 DMTr H NHBz H
2-96 (CH2)2 TMTr H NHBz H
2-97 (CH2)2 TMS H NHBz H
2-98 (CH2)2 TBDMS H NHBz H
2-99 (CH2)2 TBDPS H NHBz H
2-100 (CH2)2 TIPS H NHBz H
2-101 (CH2)2 Bn H NHBz CH3
2-102 (CH2)2 Bn Bn NHBz CH3
2-103 (CH2)2 PMB H NHBz CH3
2-104 (CH2)2 PMB PMB NHBz CH3
2-105 (CH2)2 Tr H NHBz CH3
2-106 (CH2)2 MMTr H NHBz CH3
2-107 (CH2)2 DMTr H NHBz CH3
2-108 (CH2)2 TMTr H NHBz CH3
2-109 (CH2)2 TMS H NHBz CH3
2-110 (CH2)2 TBDMS H NHBz CH3
2-111 (CH2)2 TBDPS H NHBz CH3
2-112 (CH2)2 TIPS H NHBz CH3
2-113 (CH2)3 H H OH H
2-114 (CH2)3 H H OH CH3
2-115 (CH2)3 H H NH2 H
2-116 (CH2)3 H H NH2 CH3
2-117 (CH2)3 H H NH2 F
2-118 (CH2)3 H H Cl H
2-119 (CH2)3 H H OMe H
2-120 (CH2)3 H H SH H
2-121 (CH2)3 Bn H OH H
2-122 (CH2)3 Bn Bn OH H
2-123 (CH2)3 PMB H OH H
2-124 (CH2)3 PMB PMB OH H
2-125 (CH2)3 Tr H OH H
2-126 (CH2)3 MMTr H OH H
2-127 (CH2)3 DMTr H OH H
2-128 (CH2)3 TMTr H OH H
2-129 (CH2)3 TMS H OH H
2-130 (CH2)3 TBDMS H OH H
2-131 (CH2)3 TBDPS H OH H
2-132 (CH2)3 TIPS H OH H
2-133 (CH2)3 Bn H OH CH3
2-134 (CH2)3 Bn Bn OH CH3
2-135 (CH2)3 PMB H OH CH3
2-136 (CH2)3 PMB PMB OH CH3
2-137 (CH2)3 Tr H OH CH3
2-138 (CH2)3 MMTr H OH CH3
2-139 (CH2)3 DMTr H OH CH3
2-140 (CH2)3 TMTr H OH CH3
2-141 (CH2)3 TMS H OH CH3
2-142 (CH2)3 TBDMS H OH CH3
2-143 (CH2)3 TBDPS H OH CH3
2-144 (CH2)3 TIPS H OH CH3
2-145 (CH2)3 Bn H NHBz H
2-146 (CH2)3 Bn Bn NHBz H
2-147 (CH2)3 PMB H NHBz H
2-148 (CH2)3 PMB PMB NHBz H
2-149 (CH2)3 Tr H NHBz H
2-150 (CH2)3 MMTr H NHBz H
2-151 (CH2)3 DMTr H NHBz H
2-152 (CH2)3 TMTr H NHBz H
2-153 (CH2)3 TMS H NHBz H
2-154 (CH2)3 TBDMS H NHBz H
2-155 (CH2)3 TBDPS H NHBz H
2-156 (CH2)3 TIPS H NHBz H
2-157 (CH2)3 Bn H NHBz CH3
2-158 (CH2)3 Bn Bn NHBz CH3
2-159 (CH2)3 PMB H NHBz CH3
2-160 (CH2)3 PMB PMB NHBz CH3
2-161 (CH2)3 Tr H NHBz CH3
2-162 (CH2)3 MMTr H NHBz CH3
2-163 (CH2)3 DMTr H NHBz CH3
2-164 (CH2)3 TMTr H NHBz CH3
2-165 (CH2)3 TMS H NHBz CH3
2-166 (CH2)3 TBDMS H NHBz CH3
2-167 (CH2)3 TBDPS H NHBz CH3
2-168 (CH2)3 TIPS H NHBz CH3
2-169 (CH2)4 H H OH H
2-170 (CH2)4 H H OH CH3
2-171 (CH2)4 H H NH2 H
2-172 (CH2)4 H H NH2 CH3
2-173 (CH2)4 H H NH2 F
2-174 (CH2)4 H H Cl H
2-175 (CH2)4 H H OMe H
2-176 (CH2)4 H H SH H
2-177 (CH2)4 Bn H OH H
2-178 (CH2)4 Bn Bn OH H
2-179 (CH2)4 PMB H OH H
2-180 (CH2)4 PMB PMB OH H
2-181 (CH2)4 Tr H OH H
2-182 (CH2)4 MMTr H OH H
2-183 (CH2)4 DMTr H OH H
2-184 (CH2)4 TMTr H OH H
2-185 (CH2)4 TMS H OH H
2-186 (CH2)4 TBDMS H OH H
2-187 (CH2)4 TBDPS H OH H
2-188 (CH2)4 TIPS H OH H
2-189 (CH2)4 Bn H OH CH3
2-190 (CH2)4 Bn Bn OH CH3
2-191 (CH2)4 PMB H OH CH3
2-192 (CH2)4 PMB PMB OH CH3
2-193 (CH2)4 Tr H OH CH3
2-194 (CH2)4 MMTr H OH CH3
2-195 (CH2)4 DMTr H OH CH3
2-196 (CH2)4 TMTr H OH CH3
2-197 (CH2)4 TMS H OH CH3
2-198 (CH2)4 TBDMS H OH CH3
2-199 (CH2)4 TBDPS H OH CH3
2-200 (CH2)4 TIPS H OH CH3
2-201 (CH2)4 Bn H NHBz H
2-202 (CH2)4 Bn Bn NHBz H
2-203 (CH2)4 PMB H NHBz H
2-204 (CH2)4 PMB PMB NHBz H
2-205 (CH2)4 Tr H NHBz H
2-206 (CH2)4 MMTr H NHBz H
2-207 (CH2)4 DMTr H NHBz H
2-208 (CH2)4 TMTr H NHBz H
2-209 (CH2)4 TMS H NHBz H
2-210 (CH2)4 TBDMS H NHBz H
2-211 (CH2)4 TBDPS H NHBz H
2-212 (CH2)4 TIPS H NHBz H
2-213 (CH2)4 Bn H NHBz CH3
2-214 (CH2)4 Bn Bn NHBz CH3
2-215 (CH2)4 PMB H NHBz CH3
2-216 (CH2)4 PMB PMB NHBz CH3
2-217 (CH2)4 Tr H NHBz CH3
2-218 (CH2)4 MMTr H NHBz CH3
2-219 (CH2)4 DMTr H NHBz CH3
2-220 (CH2)4 TMTr H NHBz CH3
2-221 (CH2)4 TMS H NHBz CH3
2-222 (CH2)4 TBDMS H NHBz CH3
2-223 (CH2)4 TBDPS H NHBz CH3
2-224 (CH2)4 TIPS H NHBz CH3
2-225 CH2 H H NHBz H
2-226 CH2 H H NHBz CH3
2-227 (CH2)2 H H NHBz H
2-228 (CH2)2 H H NHBz CH3
2-229 (CH2)3 H H NHBz H
2-230 (CH2)3 H H NHBz CH3
2-231 (CH2)4 H H NHBz H
2-232 (CH2)4 H H NHBz CH3
2-233 CH2 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) OH H
2-234 CH2 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) OH CH3
2-235 CH2 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) NHBz H
2-236 CH2 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) NHBz CH3
2-237 (CH2)2 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) OH H
2-238 (CH2)2 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) OH CH3
2-239 (CH2)2 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) NHBz H
2-240 (CH2)2 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) NHBz CH3
2-241 (CH2)3 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) OH H
2-242 (CH2)3 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) OH CH3
2-243 (CH2)3 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) NHBz H
2-244 (CH2)3 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) NHBz CH3
2-245 (CH2)4 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) OH H
2-246 (CH2)4 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) OH CH3
2-247 (CH2)4 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) NHBz H
2-248 (CH2)4 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) NHBz CH3
2-249 CH2 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) OH H
2-250 CH2 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) OH CH3
2-251 CH2 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) NHBz H
2-252 CH2 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) NHBz CH3
2-253 (CH2)2 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) OH H
2-254 (CH2)2 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) OH CH3
2-255 (CH2)2 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) NHBz H
2-256 (CH2)2 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) NHBz CH3
2-257 (CH2)3 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) OH H
2-258 (CH2)3 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) OH CH3
2-259 (CH2)3 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) NHBz H
2-260 (CH2)3 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) NHBz CH3
2-261 (CH2)4 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) OH H
2-262 (CH2)4 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) OH CH3
2-263 (CH2)4 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) NHBz H
2-264 (CH2)4 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) NHBz CH3
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
上記表1又は表2中、好適な化合物は、(1−5)、(1−7)、(1−23)、(1−24)、(1−31)、(1−35)、(1−39)、(1−43)、(1−49)、(1−51)、(1−67)、(1−68)、(1−75)、(1−79)、(1−83)、(1−87)、(1−93)、(1−95)、(1−111)、(1−112)、(1−119)、(1−123)、(1−127)、(1−131)、(1−137)、(1−139)、(1−155)、(1−156)、(1−163)、(1−167)、(1−171)、(1−175)、(1−177)、(1−178)、(1−185)、(1−186)、(1−193)、(1−194)、(1−201)、(1−202)、(2−1)、(2−2)、(2−3)、(2−4)、(2−10)、(2−15)、(2−19)、(2−22)、(2−27)、(2−31)、(2−34)、(2−39)、(2−43)、(2−46)、(2−51)、(2−55)、(2−57)、(2−58)、(2−59)、(2−60)、(2−66)、(2−71)、(2−75)、(2−78)、(2−83)、(2−87)、(2−90)、(2−95)、(2−99)、(2−102)、(2−107)、(2−111)、(2−113)、(2−114)、(2−115)、(2−116)、(2−122)、(2−127)、(2−131)、(2−134)、(2−139)、(2−143)、(2−146)、(2−151)、(2−155)、(2−158)、(2−163)、(2−167)、(2−169)、(2−170)、(2−171)、(2−172)、(2−178)、(2−183)、(2−187)、(2−190)、(2−195)、(2−199)、(2−202)、(2−207)、(2−211)、(2−214)、(2−219)、(2−223)、(2−225)、(2−226)、(2−233)、(2−234)、(2−235)又は(2−236)であり、さらに好適には、
2’-O,4’-C-エチレングアノシン(1−5)、
2’-O,4’-C-エチレンアデノシン(1−7)、
3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エチレン-6-N−ベンゾイルアデノシン(1−23)、
3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エチレン-2-N−イソブチリルグアノシン(1−24)、
5’-O-ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレン-6-N−ベンゾイルアデノシン (1−31)、
5’-O-ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレン-2-N−イソブチリルグアノシン(1−35)、
2’-O,4’-C-エチレン-2-N−イソブチリルグアノシン(1−177)、
2'-O,4’-C-エチレン-6-N−ベンゾイルアデノシン(1−178)、
5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-2-N−イソブチリルグアノシン‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト(1−185)、
5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-6-N-ベンゾイルアデノシン‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト(1−186)、
2’-O,4’-C-エチレンウリジン(2−1)、
2’-O,4’-C-エチレン5−メチルウリジン(2−2)、
2’-O,4’-C-エチレンシチジン(2−3)、
2’-O,4’-C-エチレン-5-メチルシチジン(2−4)、
3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エチレンウリジン(2−10)、
5’-O-ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレンウリジン(2−15)、
3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エチレン-5−メチルウリジン(2−22)、
5’-O-ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレン-5−メチルウリジン(2−27)、
3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エチレン-4-N−ベンゾイルシチジン(2−34)、
5’-O-ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレン-4-N−ベンゾイルシチジン(2−39)、
3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エチレン-4-N−ベンゾイル-5-メチルシチジン(2−46)、
5’-O-ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレン-4-N−ベンゾイル-5-メチルシチジン(2−51)、
2’-O,4’-C-エチレン-4-N−ベンゾイルシチジン(2−225)、
2’-O,4’-C-エチレン-4-N−ベンゾイル-5-メチルシチジン(2−226)、
5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-ウリジン‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト(2−233)、
5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-5−メチルウリジン-3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト(2−234)、
5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-4-N-ベンゾイルシチジン‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト(2−235)、又は、
5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-4-N-ベンゾイル−5−メチルシチジン‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト(2−236)である。
【0050】
【発明の実施の形態】
本発明に含有される化合物(1)は、以下に述べるA法により、製造することができる。
【0051】
【化9】
Figure 0004148662
【0052】
A法中、X及びYは、同一又は異なり、水酸基の保護基を示し、Aは、前述と同意義を示し、B1は、プリン−9−イル基、2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基又は前述のα群から選択される置換基を有する置換プリン−9−イル基若しくは2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基を示すが、アミノ基で置換されたものは除かれ、B2は、プリン−9−イル基、2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基又は前述のα群から選択される置換基を有する置換プリン−9−イル基若しくは2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基を示すが、核酸合成の保護基で保護されたアミノ基で置換されたものは除かれ、R9は酸素原子と共に脱離基を形成する基である。R10は、炭素数1乃至4個の脂肪族アシル基である。
【0053】
X及びYの定義における「保護基」としては、前述の核酸合成の水酸基の保護基と同様なものがあげれられる。
【0054】
9の「脱離基を形成する基」としては、例えば、メタンスルホニル、エタンスルホニルのような低級アルキルスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニルのような、ハロゲン置換低級アルキルスルホニル基、p−トルエンスルホニルのようなアリールスルホニル基をあげることができ、好適には、メタンスルホニル基又はp−トルエンスルホニル基である。
【0055】
10の「炭素数2乃至4個の脂肪族アシル基」としては、例えば、アセチル
プロピオニル、ブチリル基等をあげることができ、好適には、アセチル基である。
【0056】
以下、A法の各工程について、詳しく説明する。
(A−1工程)
本工程は、不活性溶剤中、塩基触媒の存在下、後述するB乃至D法により製造された化合物(3)と、脱離基導入試薬とを反応して、化合物(4)を製造する工程である。
【0057】
使用される溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;ジエチルエ−テル、ジイソプロピルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエ−テル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンのようなケトン類;ニトロエタン、ニトロベンゼンのようなニトロ化合物類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルピロリジノン、ヘキサメチルホスホロトリアミドのようなアミド類;スルホランのようなスルホキシド類;ピリジン類をあげることができるが、好適には、ピリジンである。
【0058】
使用される塩基触媒としては、好適には、トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジンのような塩基である。
【0059】
使用される脱離基導入試薬としては、例えば、メタンスルホニルクロリド、エタンスルホニルブロミドのようなアルキルスルホニルハライド類;p-トルエンスルホニルクロリドのようなアリールスルホニルハライド類をあげることができ、好適には、メタンスルホニルクロリド及びp-トルエンスルホニルクロリドである。
【0060】
反応温度は、使用される原料化合物、溶剤、脱離基導入試薬、塩基触媒により異なるが、通常、0℃乃至50℃であり、好適には、10乃至40℃である。
【0061】
反応時間は、使用される原料化合物、溶剤、脱離基導入試薬、塩基触媒、反応温度により異なるが、通常、10分乃至24時間であり、好適には、1乃至10時間である。
【0062】
反応終了後、本反応の目的化合物(4)は、例えば、反応液を中和し、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0063】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
(A−2工程)
本工程は、溶剤中、酸触媒の存在下、A−1工程で製造された化合物(4)と、酸無水物とを反応し、化合物(5)を製造する工程である。
【0064】
使用される溶剤としては、例えば、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランのようなエーテル類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルピロリジノン、ヘキサメチルホスホロトリアミドのようなアミド類;酢酸のような有機酸等をあげることができるが、好適には、酢酸である。
【0065】
使用される酸触媒としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸をあげることができるが、好適には、硫酸(特に、濃硫酸)である。
【0066】
使用される酸無水物としては、例えば、無水酢酸、無水プロピオン酸等の低級脂肪族カルボン酸の無水物をあげることができるが、好適には、無水酢酸である。
【0067】
反応温度は、使用される原料化合物、溶剤、酸触媒、酸無水物により異なるが、通常、0℃乃至50℃であり、好適には、10乃至40℃である。
【0068】
反応時間は、使用される原料化合物、溶剤、酸触媒、酸無水物、反応温度により異なるが、通常、10分乃至12時間であり、好適には、30分乃至3時間である。
【0069】
反応終了後、本反応の目的化合物(5)は、例えば、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0070】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
(A−3工程)
本工程は、不活性溶剤中、酸触媒の存在下、A−2工程で製造された化合物(5)と、文献(H. Vorbrggen, K. Krolikiewicz and B, Bennua, Chem. Ber., 114, 1234-1255 (1981))に従って調製した、所望の置換基を有していてもよいプリン又はピリミジンに対応するトリメチルシリル化体とを反応して、化合物(6)を製造する工程である。
【0071】
使用される溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルピロリジノン、ヘキサメチルホスホロトリアミドのようなアミド類;硫化炭素等をあげることができるが、好適には、1,2-ジクロロエタンである。
【0072】
使用される酸触媒としては、例えば、AlCl3, SnCl4,TiCl4, ZnCl2, BF3, トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルのようなルイス酸触媒等をあげることができ、好適には、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルである。
【0073】
反応温度は、使用される原料化合物、溶剤、酸触媒により異なるが、通常、0℃から100℃であり、好適には、50℃乃80℃である。
【0074】
反応時間は、使用される原料化合物、溶剤、酸触媒、反応温度により異なるが、通常、1時間乃至24時間であり、好適には、1時間乃至8時間である。
【0075】
反応終了後、本反応の目的化合物(6)は、例えば、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0076】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
(A−4工程)
本工程は、不活性溶剤中、塩基触媒の存在下、A−3工程で製造された化合物(6)を環化して、本発明に含有される化合物(1a)を製造する工程である。
【0077】
使用される溶剤としては、水;ピリジン類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルピロリジノン、ヘキサメチルホスホロトリアミドのようなアミド類;あるいはそれらの混合溶剤であり、好適には、水及びピリジンの混合溶剤である。
【0078】
使用される塩基触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド;アンモニア水等をあげることができ、好適には、アルカリ金属水酸化物(特に、水酸化ナトリウム)である。
【0079】
反応温度は、使用される原料化合物、溶剤、酸触媒により異なるが、通常、0℃乃至50℃であり、好適には、10℃乃至30℃である。
【0080】
反応時間は、使用される原料化合物、溶剤、酸触媒、反応温度により異なるが、通常、1分乃至5時間であり、好適には、1分乃至30分である。
【0081】
反応終了後、本反応の目的化合物(1a)は、例えば、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0082】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
(A−5工程)
本工程は、不活性溶剤中、A−4工程で得られる化合物(1a)を脱保護して、化合物(1b)を製造する工程である。
【0083】
脱保護の方法は、保護基の種類によって異なるが、他の副反応を生じない方法であれば、特に限定はなく、例えば、”Protective Groups in Organic Synthesis” (Theodora W. Greene、Peter G. M.Wuts著、 1999年、A Wiley-Interscience Publication発行)に記載の方法によって、行うことができる。
【0084】
特に、保護基が、(1)「脂肪族アシル基又は芳香族アシル基」、(2)「1乃至3個のアリール基で置換されたメチル基」又は「低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、シアノ基でアリール環が置換された1乃至3個のアリール基で置換されたメチル基」、(3)「シリル基」の場合には、以下の方法により行うことができる。
(1)脂肪族アシル基及び芳香族アシル基の場合は、通常、不活性溶剤中、塩基を反応して行う。
【0085】
使用される溶剤は、水と混合しやすく、反応を阻害せず、出発物質をある程度以上溶解するものであれば、特に限定はなく、例えば含水のまたは無水の、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドのようなアミド類;メチレンクロリド、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン又は四塩化炭素ようなハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサンのようなエーテル類が挙げられ、好適には、エーテル類であり、更に好適には、テトラヒドロフランである。
【0086】
使用される塩基としては、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムのようなアルカリ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド;アンモニア水、アンモニア/メタノール溶液のようなアンモニア溶液をあげることができる。
【0087】
反応温度は、0℃乃至60℃であり、好適には、20乃至40℃である。
【0088】
反応時間は、10分乃至24時間であり、好適には、1乃至3時間である。
【0089】
反応終了後、本反応の目的化合物(1b)は、例えば、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0090】
得られた化合物は必要ならば常法、例えば、再結晶またはシリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
(2)保護基が「1乃至3個のアリール基で置換されたメチル基」又は「低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、シアノ基でアリール環が置換された1乃至3個のアリール基で置換されたメチル基」の場合には、不活性溶剤中、還元剤を用いて行う。
【0091】
使用される溶剤としては、メタノ−ル、エタノ−ル、イソプロパノ−ルのようなアルコ−ル類;ジエチルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエ−テル類;トルエン、ベンゼン、キシレンのような芳香族炭化水素類;ヘキサン、シクロヘキサンのような脂肪族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸プロピルのようなエステル類;酢酸のような有機酸類又はこれらの有機溶媒と水との混合溶媒が好適である。
【0092】
使用される還元剤としては、通常、接触還元反応に使用されるものであれば、特に限定はないが、好適には、パラジウム炭素、ラネ−ニッケル、酸化白金、白金黒、ロジウム−酸化アルミニウム、トリフェニルホスフィン−塩化ロジウム、パラジウム−硫酸バリウムが用いられる。
【0093】
圧力は、特に限定はないが、通常1乃至10気圧で行なわれる。
【0094】
反応温度は、0℃乃至60℃であり、好適には、20乃至40℃である。
【0095】
反応時間は、10分乃至24時間であり、好適には、1乃至3時間である。
【0096】
反応終了後、本反応の目的化合物(1b)は、例えば、反応混合物から、還元剤を除去し、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0097】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
【0098】
「3個のアリール基で置換されたメチル基」、すなわち、トリチル基の場合は酸を用いて行うこともできる。
【0099】
その場合に、使用する溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;メタノ−ル、エタノ−ル、イソプロパノ−ル、tert-ブタノールのようなアルコ−ル類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルピロリジノン、ヘキサメチルホスホロトリアミドのようなアミド類;酢酸のような有機酸類をあげることができ、好適には、有機酸(特に、酢酸)又はアルコール類(特に、tert-ブタノール)である。
【0100】
使用する酸としては、好適には、酢酸又はトリフルオロ酢酸である。
【0101】
反応温度は、0℃乃至60℃であり、好適には、20乃至40℃である。
【0102】
反応時間は、10分乃至24時間であり、好適には、1乃至3時間である。
【0103】
反応終了後、本反応の目的化合物(1b)は、例えば、反応混合物を中和し、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
(3)保護基が、「シリル基」の場合は、通常、弗化テトラブチルアンモニウム、弗化水素酸、弗化水素酸−ピリジン、弗化カリウムのような弗素アニオンを生成する化合物で処理するか、又は、酢酸、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸のような有機酸又は塩酸のような無機酸で処理することにより除去できる。
【0104】
尚、弗素アニオンにより除去する場合に、蟻酸、酢酸、プロピオン酸のような有機酸を加えることによって、反応が促進することがある。
【0105】
使用される溶媒としては、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、好適には、ジエチルエ−テル、ジイソプロピルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエ−テル類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;水;酢酸のような有機酸及びこれらの混合溶媒を挙げることができる。
【0106】
反応温度は、0℃乃至100℃であり、好適には、20乃至70℃である。
【0107】
反応時間は、5分乃至48時間であり、好適には、1乃至24時間である。
【0108】
反応終了後、本反応の目的化合物(1b)は、例えば、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。 得られた化合物は必要ならば常法、例えば、再結晶またはシリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
(A−6工程)
本工程は、不活性溶剤中、A−5工程で得られる化合物(1b)を脱保護して、本発明の化合物(1c)を製造する工程である。
【0109】
脱保護の方法は、保護基の種類によって異なるが、他の副反応を生じない方法であれば、特に限定はなく、例えば、”Protective Groups in Organic Synthesis” (Theodora W. Greene 著、 1981年、A Wiley-Interscience Publication発行)に記載の方法によって、行うことができる。
【0110】
特に、保護基が、脂肪族アシル基又は芳香族アシル基の場合には、以下の方法により行うことができる。
【0111】
すなわち、保護基が脂肪族アシル基及び芳香族アシル基の場合は、通常、不活性溶剤中、塩基を反応して行う。
【0112】
使用される溶剤は、水と混合しやすく、反応を阻害せず、出発物質をある程度以上溶解するものであれば、特に限定はなく、例えば含水のまたは無水の、メタノール、エタノールのようなアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドのようなアミド類;メチレンクロリド、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン又は四塩化炭素ようなハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサンのようなエーテル類をあげることができ、好適には、アルコール類であり、更に好適には、メタノールである。
【0113】
使用される塩基としては、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムのようなアルカリ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド;アンモニアをあげることができ、好適には、アンモニアである。
【0114】
反応温度は、0℃乃至50℃であり、好適には、10乃至40℃である。
【0115】
反応時間は、10分乃至24時間であり、好適には、10乃至15時間である。 反応終了後、例えば、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0116】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
【0117】
前述した中間体(3)は、以下に述べるB乃至D法により、製造することができる。
【0118】
【化10】
Figure 0004148662
【0119】
B乃至D法中、A、X及びYは、前述と同意義を示し、R11は、酸素原子と共に脱離基を形成する基を示し、R13及びR14は、同一であって水素原子を示すか、一緒になって酸素原子を示し、Zは、単結合、メチレン又はエチレン基を示す。
【0120】
R11の酸素原子と共に脱離基を形成する基としては、前述のR9にあげられるものと同様のものがあげられ、好適には、トリフルオロメタンスルホニル基である。
【0121】
12は、R13及びR14が一緒になって酸素原子を示す場合には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、tert−ブチルのような炭素数1乃至4個のアルキル基であり、好適には、メチル基であり、R13及びR14が同一であって水素原子の場合には、ベンジル基のようなアラルキル基;メトキシメチル基のようなアルコキシアルキル基;ベンジルオキシメチル基のようなベンジルオキシメチル基又はベンジルオキシメチル基のようなアラルキルオキシメチル基;メトキシエトキシメチル基のようなアルコキシアルコキシアルキル基;トリメチルシリル、t-ブチルジメチルシリル、ジフェニルメチルシリル、ジフェニルブチルシリル、ジフェニルイソプロピルシリル、フェニルジイソプロピルシリルのようなシリル基をあげることができる。
【0122】
B法又はC法で使用される原料化合物である化合物(7)は、以下の方法で、製造することができる。
【0123】
すなわち、市販の1,2,5,6-ジイソプロピリデンD-グルコースを出発原料とし、既知の方法(R.D.Youssefyeh, J.P.H.Verheyden, J.G.Moffatt. J.Org.Chem., 44, 1301-1309 (1979))に準じて、化合物(7)の「X」の部分が水素原子に相当する化合物を製造し、次いで、既知の方法(特開平10‐304889)に従って製造することができる。又、市販の1,2,5,6-ジイソプロピリデンD-グルコースを出発原料とし、既知の方法(Mersmaeker, Alain De, Leberton, Jacques, Jouanno, Chantal, Fritsh, Valerie, Wolf, Romain M., Wedenborn, Sebastian, Syn. Lett., 11, 1287-1290)(1997))に準じて1,2-ジイソプロピリデンD-アロフラノースを合成し、これを用いて、既知の方法(Wood, William W., Watson, Graham M., J. Chem. Soc. Chem. Commun., 21, 1599-1600(1986))に準じてアルデヒド体
【0124】
【化11】
Figure 0004148662
【0125】
を合成し、次いで、アルデヒド基を通常の方法(例えば、Hudlicky "Reductions in Organic Chemistory", Ellis Horwood(1984)等に記載の方法)に準じて還元反応を行い、次いで既知の方法(特開平10‐304889)に準じた反応をする事によっても得ることができる。
【0126】
以下、B乃至D法の各工程につき、詳しく説明する。
(B法)
(B−1工程)
本工程は、不活性溶剤中、塩基触媒の存在下、前述の方法で製造された化合物(7)と、脱離基導入試薬とを反応して、化合物(8)を製造する工程である。
【0127】
使用される溶剤としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドのようなアミド類;メチレンクロリド、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン又は四塩化炭素ようなハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサンのようなエーテル類をあげることができるが、好適には、メチレンクロリドである。
【0128】
使用される塩基触媒としては、好適には、トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジンのような塩基である。
【0129】
使用される脱離基導入試薬としては、好適には、塩化トリフルオロメタンスルホン酸又は無水トリフルオロメタンスルホン酸である。
【0130】
反応温度は、使用される原料化合物、溶剤、酸触媒により異なるが、通常、−100℃乃至−50℃であり、好適には、−100℃乃至−70℃である。
【0131】
反応時間は、使用される原料化合物、溶剤、酸触媒、反応温度により異なるが、通常、30分乃至12時間であり、好適には、30分乃至3時間である。
【0132】
反応終了後、本反応の目的化合物(8)は、例えば、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0133】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
(B−2工程)
本工程は、不活性溶剤中、B−1工程で製造された化合物(8)と、シアノ化試薬とを反応して、化合物(9)を製造する工程である。
【0134】
使用される溶剤としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドのようなアミド類;メチレンクロリド、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン又は四塩化炭素ようなハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサンのようなエーテル類;アセトニトリル;ジメチルスルホキシド等をあげることができるが、好適には、アミド類(ジメチルホルムアミド)である。
【0135】
使用されるシアノ化試薬としては、例えば、KCN, NaCN、シアン化トリメチルシラン等をあげることができるが、好適には、NaCNである。
【0136】
反応温度は、使用される原料化合物、溶剤、シアノ化試薬により異なるが、通常、0℃乃至100℃であり、30℃乃至70℃である。
【0137】
反応時間は、使用される原料化合物、溶剤、シアノ化試薬、反応温度により異なるが、通常、30分乃至12時間であり、好適には、1乃至3時間である。
【0138】
反応終了後、本反応の目的化合物(9)は、例えば、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0139】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
(B−3工程)
本工程は、不活性溶剤中、B−2工程で製造された化合物(9)と、還元剤とを反応して、化合物(10)を製造する工程である。
【0140】
使用される溶剤としては、例えば、メチレンクロリド、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン又は四塩化炭素ようなハロゲン化炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;ジエチルエ−テル、ジイソプロピルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエ−テル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンのようなケトン類等をあげることができるが、好適には、ハロゲン化炭化水素類(特に、メチレンクロリド)である。
【0141】
使用される還元剤としては、ジイソブチルアルミニウム水素、トリエトキシアルミニウム水素等をあげることができるが、好適には、ジイソブチルアルミニウムハイドライドである。
【0142】
反応温度は、使用される原料化合物、溶剤、還元剤により異なるが、−100℃乃至−50℃であり、好適には、−90℃乃至−70である。
【0143】
反応時間は、使用される原料化合物、溶剤、還元剤、反応温度により異なるが、通常、30分乃至12時間であり、好適には、1乃至5時間である。
【0144】
反応終了後、本反応の目的化合物(10)は、例えば、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0145】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
(B−4工程)
本工程は、不活性溶剤中、B−3工程で製造された化合物(10)を還元して、A法の原料化合物の一つである化合物(3a)を製造する工程である。
【0146】
使用される溶剤としては、例えば、メタノ−ル、エタノ−ル、n−プロパノ−ル、イソプロパノ−ル、n−ブタノ−ル、イソブタノ−ル、t−ブタノ−ル、イソアミルアルコ−ル、ジエチレングリコール、グリセリン、オクタノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブのようなアルコ−ル類;酢酸等をあげることができるが、好適には、アルコール類(特に、エタノール)である。
【0147】
使用される還元剤としては、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウムのような水素化ホウ素アルカリ金属;水素化アルミニウムリチウム、水素化リチウムトリエトキシドアルミニウムのような水素化アルミニウム化合物;ボラン等をあげることができるが、好適には、水素化ホウ素ナトリウムである。
【0148】
反応温度は、使用される原料化合物、溶剤、還元剤により異なるが、通常、0℃乃至50℃であり、好適には、10乃至40℃である。
【0149】
反応時間は、使用される原料化合物、溶剤、還元剤、反応温度により異なるが、通常、10分乃至12時間であり、好適には、30分乃至5時間である。
【0150】
反応終了後、本反応の目的化合物(3a)は、例えば、還元剤を分解し、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0151】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
(C法)
(C−1工程)
本工程は、不活性溶剤中、前述の方法で製造された化合物(7)と、酸化剤とを反応して、化合物(11)を製造する工程である。
【0152】
使用される溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;ジエチルエ−テル、ジイソプロピルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエ−テル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンのようなケトン類;をあげることができるが、好適には、ハロゲン化炭化水素類(特に、メチレンクロリド)である。
【0153】
使用される酸化剤としては、スワン(Swern)酸化用試薬、デスマーチン(Dess-Martin)酸化用試薬, ピリジン塩酸塩・三酸化クロム錯体(ピリジニウムクロロクロメート、ピリジニウムジクロメート)のような三酸化クロム錯体等をあげることができるが、好適な試薬としては、スワン酸化用試薬(すなわち、ジメチルスルホキシド−オキザリルクロリド)である。
【0154】
反応温度は、使用される原料化合物、溶剤、酸化剤により異なるが、通常、−100℃乃至−50℃であり、好適には、−100乃至−70℃である。
【0155】
反応時間は、使用される原料化合物、溶剤、酸化剤、反応温度によって異なるが、通常、30分乃至12時間であり、好適には、1乃至5時間である。
【0156】
反応終了後、本反応の目的化合物(11)は、例えば、酸化剤を分解し、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0157】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
(C−2工程)
本工程は、不活性溶剤中、C−1工程で製造された化合物(11)と、増炭素試薬とを反応して、化合物(12)を製造する工程である。
【0158】
使用される溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;ジエチルエ−テル、ジイソプロピルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエ−テル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンのようなケトン類;をあげることができるが、好適には、ハロゲン化炭化水素類(特に、メチレンクロリド)である。
【0159】
使用される試薬としては、ウィッティヒ(Wittig)試薬、ホーナー・エモンズ(Horner-Emmons)試薬、ピターソン(Peterson)反応試薬、TiCl4-CH2Cl2-Zn系反応剤、テーベ(Tebbe)試薬等をあげることができるが、好適には、ウィッティヒ試薬、ホーナー・エモンズ試薬及びテーベ試薬である。
【0160】
反応温度は、使用される原料化合物、溶剤、増炭素試薬により異なるが、通常、−20℃乃至20℃であり、好適には、0℃である。
【0161】
反応時間は、使用される原料化合物、溶剤、増炭素試薬、反応温度によって異なるが、30分乃至12時間、好適には、1乃至5時間である。
【0162】
反応終了後、本反応の目的化合物(12)は、例えば、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0163】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
(C−3工程)
本工程は、不活性溶剤中、C−2工程で製造された化合物(12)のオレフィンの末端炭素に選択的に水酸基を導入して、化合物(3a)を製造する工程である。
【0164】
使用される溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;ジエチルエ−テル、ジイソプロピルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエ−テル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンのようなケトン類をあげることができるが、好適には、エーテル類(特に、テトラヒドロフラン)である。
【0165】
使用される反応試薬としては、ボラン、ジシアミルボラン、セキシルボラン、9-BBN(9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナン)等をあげることができるが、好適には、9-BBNである。
【0166】
反応温度は、使用される原料化合物、溶剤、試薬により異なるが、0℃乃至50℃であり、好適には、10乃至40℃である。
【0167】
反応時間は、使用される原料化合物、溶剤、試薬、反応温度により異なるが、通常、6乃至48時間であり、好適には、12乃至24時間である。
【0168】
反応終了後、本反応の目的化合物(3a)は、例えば、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0169】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
(D法)
(D−1工程)
本工程は、不活性溶剤中、C−1工程で製造された化合物(11)と増炭素試薬とを反応して、化合物(13)を製造する工程である。
【0170】
使用される溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;ジエチルエ−テル、ジイソプロピルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエ−テル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンのようなケトン類をあげることができるが、好適には、エーテル類(特に、テトラヒドロフラン)等をあげることができるが、さらに好適には、ハロゲン化炭化水素類(特に、メチレンクロリド)である。
【0171】
使用される増炭素試薬としては、ウィッティヒ(Wittig)試薬、ホーナー・エモンズ(Horner-Emmons)試薬等をあげることができる。
【0172】
反応温度は、使用される原料化合物、溶剤、試薬により異なるが、通常、−20℃乃至40℃であり、好適には、0乃至20℃である。
【0173】
反応時間は、使用される原料化合物、溶剤、試薬、反応温度によって異なるが、30分乃至12時間、好適には、1乃至5時間である。
【0174】
反応終了後、本反応の目的化合物(13)は、例えば、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0175】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば再結晶、またはシリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
(D−2工程)
本工程は、不活性溶剤中、D−1工程で製造された化合物(13)と還元剤とを反応して、化合物(14)を製造する工程である。
【0176】
本工程は、 A−5工程の(2)に準じて実施することができる。但し、R12が、置換基を有していてもよいベンジル基で、かつ、R13及びR14が水素原子である場合には,この工程により、化合物(3b)を直接製造することができる。(D−3工程)
本工程は、不活性溶剤中、D−2工程で製造される化合物(14)と還元剤とを反応させて、A法の原料化合物の一つである化合物(3b)を製造する工程である。
(a)R13とR14とが一緒になって酸素原子である場合
使用される溶剤としては、例えば、メタノ−ル、エタノ−ル、n−プロパノ−ル、イソプロパノ−ル、n−ブタノ−ル、イソブタノ−ル、t−ブタノ−ル、イソアミルアルコ−ル、ジエチレングリコール、グリセリン、オクタノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブのようなアルコ−ル類;酢酸等をあげることができるが、好適には、アルコール類(特に、エタノール)である。
【0177】
使用される還元剤としては、例えば、水素化ホウ素リチウムのような水素化ホウ素アルカリ金属;水素化アルミニウムリチウム、水素化リチウムトリエトキシドアルミニウムのような水素化アルミニウム化合物;ボラン等をあげることができるが、好適には、ボランあるいは水素化アルミニウムリチウムである。
【0178】
反応温度は、使用される原料化合物、溶剤、還元剤により異なるが、通常、0℃乃至50℃であり、好適には、10乃至40℃である。
【0179】
反応時間は、使用される原料化合物、溶剤、還元剤、反応温度により異なるが、通常、10分乃至12時間であり、好適には、30分乃至5時間である。
【0180】
反応終了後、本反応の目的化合物(3b)は、例えば、還元剤を分解し、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0181】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
(b)R13とR14とが水素の場合でR12がベンジル基以外の場合
12がシリル基の場合には、A−5工程の(3)の方法に準じて実施することができる。
【0182】
12がベンジル基のようなアラルキル基;メトキシメチル基のようなアルコキシアルキル基;ベンジルオキシメチル基のようなベンジルオキシメチル基又はベンジルオキシメチル基のようなアラルキルオキシメチル基;メトキシエトキシメチル基のようなアルコキシアルコキシアルキル基等の場合には、酸触媒を用い、その場合に使用される酸触媒としてはp−トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、ジクロロ酢酸のような有機酸、BF3、AlCl3のようなルイス酸をあげることが出来る。
【0183】
使用される溶剤としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルピロリジノン、ヘキサメチルホスホロトリアミドのようなアミド類;硫化炭素等をあげることが出来る。
【0184】
反応温度は、使用される原料化合物、溶剤、酸触媒により異なるが、通常、0℃乃至50℃であり、好適には、10乃至40℃である。
【0185】
反応時間は、使用される原料化合物、溶剤、酸触媒、反応温度により異なるが、通常、10分乃至12時間であり、好適には、30分乃至5時間である。
【0186】
反応終了後、本反応の目的化合物(3b)は、例えば、反応混合物を中和し、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0187】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
【0188】
本発明の核酸試薬に含有される化合物(1)を用い、以下に述べるE法により、修飾ヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチド又はそのチオエート誘導体を製造することができる。
【0189】
【化12】
Figure 0004148662
【0190】
E法中、Aは、前述と同意義を示し、R15は核酸合成の水酸基の保護基を示し、R16はリン酸基、核酸合成の保護基で保護されたリン酸基、又は−P(R3)R4(式中、R3及R4は前述と同意義を示す。)を示す。
R15における核酸合成の水酸基の保護基は前述と同意義である。
R16における核酸合成の保護基で保護されたリン酸基の保護基は前述と同意義である。
(E法)
(E−1工程)
本工程は、不活性溶剤中、A法で製造された化合物(1c)と保護化試薬とを反応して、化合物(1d)を製造する工程である。
【0191】
使用される溶剤としては、好適には、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;ジエチルエ−テル、ジイソプロピルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエ−テル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンのようなケトン類;ニトロエタン、ニトロベンゼンのようなニトロ化合物類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;ホルムアミド、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホロトリアミドのようなアミド類;ジメチルスルホキシド、スルホランのようなスルホキシド類;トリメチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン等の脂肪族三級アミン類;ピリジン、ピコリンのような芳香族アミンなどがあげられ、さらに好適には、ハロゲン化炭化水素類(特にメチレンクロリド)、芳香族アミン(特にピリジン)である。
使用される保護化試薬としては、5’位のみを選択的に保護でき、酸性、中性の条件下、除去できるものであれば、特に制限はないが、好適には、トリチルクロリド、モノメトキシトリチルクロリド、ジメトキシトリチルクロリドのようなトリアリールメチルハライド類である。
保護化試薬としてトリアリールメチルハライド類を用いる場合には、通常、塩基を用いる。
その場合において、使用される塩基としては、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ピロリジノピリジン等の複素環アミン類、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の脂肪族三級アミン類があげられ、好適には、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ピロリジノピリジンである。
【0192】
溶剤として、液状の塩基を用いる場合には、該塩基自体が脱酸剤として働くので、改めて塩基を加える必要はない。
【0193】
反応温度は、使用される原料、試薬、溶剤などにより通常0乃至150℃であり、好適には20乃至100℃である。また、反応時間は使用される原料、溶剤、反応温度などにより異なるが、通常1乃至100時間であり、好適には、2乃至24時間である。
【0194】
反応終了後、本反応の目的化合物(1d)は、例えば、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0195】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
(E−2工程)
本工程は、不活性溶剤中、E−1工程で製造された化合物(1d)とモノ置換−クロロ(アルコキシ)ホスフィン類又はジ置換−アルコキシホスフィン類とを反応して、化合物(1e)を製造する工程である。
【0196】
使用される溶剤としては、反応に影響を与えないものであれば、特に限定はないが、好適には、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサンのようなエーテル類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類が挙げられる。
【0197】
使用されるモノ置換−クロロ(アルコキシ)ホスフィン類としては、例えば、クロロ(モルホリノ)メトキシホスフィン、クロロ(モルホリノ)シアノエトキシホスフィン、クロロ(ジメチルアミノ)メトキシホスフィン、クロロ(ジメチルアミノ)シアノエトキシホスフィン、クロロ(ジイソプロピルアミノ)メトキシホスフィン、クロロ(ジイソプロピルアミノ)シアノエトキシホスフィンのようなホスフィン類があげられ、好適には、クロロ(モルホリノ)メトキシホスフィン、クロロ(モルホリノ)シアノエトキシホスフィン、クロロ(ジイソプロピルアミノ)メトキシホスフィン、クロロ(ジイソプロピルアミノ)シアノエトキシホスフィンである。
【0198】
モノ置換−クロロ(アルコキシ)ホスフィン類を用いる場合には、脱酸剤が使用され、その場合に、使用される脱酸剤としては、ピリジン、ジメチルアミノピリジンのような複素環アミン類、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミンのような脂肪族アミン類があげられるが、好適には、脂肪族アミン類(特にジイソプロピルアミン)である。
【0199】
使用されるジ置換−アルコキシホスフィン類としては、例えば、ビス(ジイソプロピルアミノ)シアノエトキシホスフィン、ビス(ジエチルアミノ)メタンスルホニルエトキシホスフィン、ビス(ジイソプロピルアミノ)(2,2,2-トリクロロエトキシ)ホスフィン、ビス(ジイソプロピルアミノ)(4-クロロフェニルメトキシ)ホスフィンのようなホスフィン類をあげることができ、好適には、ビス(ジイソプロピルアミノ)シアノエトキシホスフィンである。
【0200】
ジ置換−アルコキシホスフィン類を用いる場合には、酸が使用され、その場合に、使用される酸としては、好適には、テトラゾール、酢酸又はp−トルエンスルホン酸である。
【0201】
反応温度は、特に限定はないが、通常0乃至80℃であり、好適には、室温である。
【0202】
反応時間は、使用する原料、試薬、温度等により異なるが、通常、5分乃至30時間であり、好適には、室温で反応した場合、30分乃至10時間である。
【0203】
反応終了後、本反応の目的化合物(1e)は、目的化合物は、例えば、反応混合物を適宜中和し、又、不溶物が存在する場合には、濾過により除去した後、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することによって得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば、再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィ−等によって更に精製できる。
【0204】
又は、本工程は、不活性溶剤中(好適には、メチレンクロリドのようなハロゲン化炭化水素類)、E−1で製造される化合物(1d)に、トリス−(1,2,4−トリアゾリル)ホスファイトを反応した後、水を加えて、H−ホスホネート化して、化合物(1e)を製造する工程である。
【0205】
反応温度は、特に限定はないが、通常−20乃至100℃であり、好適には、10乃至40℃である。
【0206】
反応時間は、使用する原料、試薬、温度等により異なるが、通常、5分から30時間であり、好適には、室温で反応した場合、30分である
反応終了後、本反応の目的化合物(1e)は、例えば、反応混合物を適宜中和し、又、不溶物が存在する場合には、濾過により除去した後、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することによって得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば、再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィ−等によって更に精製できる。
(E−3工程)
本工程は、少なくとも1つ以上のE−2で製造された化合物(1e)、及び、所望のヌクレオチド配列のオリゴヌクレオチド類縁体を製造するのに必要な市販のホスホロアミダイト試薬等を使用して、通常の方法により、DNA自動合成機上、目的のオリゴヌクレオチド類縁体を製造する工程である。
【0207】
所望のヌクレオチド配列を持つオリゴヌクレオチド類縁体は、DNA合成機、例えばパーキンエルマー社のホスホロアミダイト法によるモデル392などを用いて文献(Nucleic AcidsResearch, 12, 4539(1984))記載の方法に準じて合成することが出来る。
【0208】
又、所望により、チオエート化する場合は、硫黄のほかテトラエチルチウラムジスルフィド(TETD、アプライドバイオシステムズ社)、Beaucage試薬(ミリポア社)等の3価のリン酸に反応してチオエートを形成する試薬を用い、文献(Tetarhedron Letters, 32, 3005(1991)、J. Am. Chem. Soc., 112, 1253(1990))記載の方法に準じてチオエート誘導体を得る事が出来る。
【0209】
得られる粗製のオリゴヌクレオチド類縁体は、オリゴパック(逆相クロマトカラム)を使用して、精製し、精製物の純度をHPLCで分析することにより確認することができる。
【0210】
得られるオリゴヌクレオチド類縁体の鎖長は、ヌクレオシド単位として、通常、2乃至50個であり、好適には、10乃至30個である。
【0211】
得られたオリゴヌクレオチド類縁体は、放射性同位元素(RI)又は蛍光標識を用いて標識することにより、特定遺伝子の検出薬(プライマー)として用いることができる。
【0212】
RIを用いて標識する場合は、T4ポリヌクレオチドキナーゼと[γ-32P]ATPを用いてオリゴヌクレオチド類縁体の5'-末端に32Pを含有したリン酸基を導入することができる(Maxam,A.M. and Gilbert.W. Methods Enzymol. 65, 499 (1980))。また、ターミナルデオシキヌクレオチジルトランスフェラーゼと[α-32P]ddATPを使うことにより、オリゴヌクレオチド類縁体の3'末端を標識することができる(Roychoudhury, R. and Wu, R. Methods Enzymol. 65, 499 (1980)。RNAリガーゼを用いて、オリゴヌクレオチド類縁体と[5'-32P]pCpを結合させると、3'末端を標識することができる(Uhlenbeck, O.C. and Gumport, R.I., in The Enzymes, Vol. 15B, Boyer,P.D.(ed.), Academic Press, Inc., New York, pp31-60,1982)。また、標識NTPまたは、標識dNTPとポリメラーゼから調製するか、または、上記の方法で調製された標識ポリリボヌクレオチドを合成したオリゴヌクレオチド類縁体とDNAリガーゼまたはRNAリガーゼで連結することも可能である(Helfman, D.M. et al. Methods Enzymol. 152, 349 (1989)。
【0213】
また、蛍光標識を用いる場合は、フルオレセイン等の蛍光団で標識することができる。T4ポリヌクレオチドキナーゼとATPγ-Sを用いてオリゴヌクレオチド類縁体の5'-末端にチオリン酸基を導入し、その後、ヨードアセトアミドフルオレセインを反応させ、5'標識体を得ることができる(アマシャムファルマシア製:Vista fluorescence 5'-オリゴラベルキット)。フルオレセイン修飾UTPまたは、フルオレセイン修飾dUTPとポリメラーゼから調製するか(アマシャムファルマシア製、ECLランダムプライムDNAラベリング検出シムテムとして市販化されている)、または、上記の方法で調製されたフルオレセイン標識ポリリボヌクレオチドを本発明で合成したオリゴヌクレオチド類縁体とDNAリガーゼまたはRNAリガーゼで連結することも可能である(Helfman, D.M. et al. Methods Enzymol. 152, 349 (1989))。
【0214】
標識されたオリゴヌクレオチド類縁体を含有する特定遺伝子の検出薬(プローブ)は、天然型のオリゴヌクレオチドをプローブとして用いる場合の方法に準じて用いることができる。
【0215】
オリゴヌクレオチド類縁体を含有する特定遺伝子の増幅開始薬(プライマー)は、天然型のオリゴヌクレオチドをプライマーとして用いる場合の方法に準じて用いることができる。
【0216】
本発明の一般式(2)で表される構造を1又は2以上含有するオリゴヌクレオチド類縁体を含有する医薬の投与形態としては、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤若しくはシロップ剤等による経口投与又は注射剤若しくは坐剤等による非経口投与を示し、これらの製剤は、賦形剤(例えば、乳糖、白糖、葡萄糖、マンニトール、ソルビトールのような糖誘導体;トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、α澱粉、デキストリンのような澱粉誘導体;結晶セルロースのようなセルロース誘導体;アラビアゴム;デキストラン;プルランのような有機系賦形剤:及び、軽質無水珪酸、合成珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウムのような珪酸塩誘導体;燐酸水素カルシウムのような燐酸塩;炭酸カルシウムのような炭酸塩;硫酸カルシウムのような硫酸塩等の無機系賦形剤を挙げることができる。)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムのようなステアリン酸金属塩;タルク;コロイドシリカ;ビーガム、ゲイ蝋のようなワックス類;硼酸;アジピン酸;硫酸ナトリウムのような硫酸塩;グリコール;フマル酸;安息香酸ナトリウム;DLロイシン;脂肪酸ナトリウム塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウムのようなラウリル硫酸塩;無水珪酸、珪酸水和物のような珪酸類;及び、上記澱粉誘導体を挙げることができる。)、結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、マクロゴール、及び、前記賦形剤と同様の化合物を挙げることができる。)、崩壊剤(例えば、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシ基メチルセルロース、カルボキシ基メチルセルロースカルシウム、内部架橋カルボキシ基メチルセルロースナトリウムのようなセルロース誘導体;カルボキシ基メチルスターチ、カルボキシ基メチルスターチナトリウム、架橋ポリビニルピロリドンのような化学修飾されたデンプン・セルロース類を挙げることができる。)、安定剤(メチルパラベン、プロピルパラベンのようなパラオキシ安息香酸エステル類;クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコールのようなアルコール類;塩化ベンザルコニウム;フェノール、クレゾールのようなフェノール類;チメロサール;デヒドロ酢酸;及び、ソルビン酸を挙げることができる。)、矯味矯臭剤(例えば、通常使用される、甘味料、酸味料、香料等を挙げることができる。)、希釈剤等の添加剤を用いて周知の方法で製造される。
【0217】
その使用量は症状、年齢、投与方法等により異なるが、例えば、経口投与の場合には、1回当り、下限として、0.01mg/kg 体重(好ましくは、0.1mg/kg 体重)、上限として、1000mg/kg 体重(好ましくは、100mg/kg 体重)を、静脈内投与の場合には、1回当り、下限として、0.001mg/kg 体重(好ましくは、0.01mg/kg 体重)、上限として、100mg/kg 体重(好ましくは、10mg/kg 体重)を1日当り1乃至数回症状に応じて投与することが望ましい。
【0218】
得られたオリゴヌクレオチド類縁体の相補鎖形成能及びヌクレアーゼ酵素耐性は、以下の方法に従い、調べることができる。
(試験方法1)相補鎖形成の野測定
得られた種々のオリゴヌクレオチド類縁体と、相補的な配列を有する天然のDNAあるいはRNAからなるオリゴヌクレオチドとをアニーリング処理し、融解温度(Tm値)を測定することにより、本発明のオリゴヌクレオチド類縁体の相補DNAおよびRNAに対するハイブリッド形成能を調べる。
【0219】
リン酸ナトリウム緩衝液オリゴヌクレオチド類縁体と天然型相補オリゴヌクレオチドを同量加えたサンプル溶液を、沸騰水中に浴し、時間をかけてゆっくり室温まで冷却する(アニーリング)。分光光度計(例えば、島津 UV-2100PC)のセル室内で、サンプル溶液を20℃から90℃まで温度を少しずつ上昇させ、260nmにおける紫外線吸収を測定する。
(試験方法2)ヌクレアーゼ酵素耐性の測定
オリゴヌクレオチドを緩衝液中にて、ヌクレアーゼを加えて加温する。ヌクレアーゼとしては、蛇毒ホスホジエステラーゼ、エンドヌクレアーゼP1、エンドヌクレアーゼS1等が用いられる。緩衝液としては、酵素に適する緩衝液であれば制限はないが、蛇毒ホスホジエステラーゼの場合トリス‐塩酸緩衝液、エンドヌクレアーゼP1の場合酢酸ナトリウムバッファー等が使用される。また必要に応じて緩衝液に金属イオンを加える。金属イオンとしては、蛇毒ホスホジエステラーゼの場合Mg2+、エンドヌクレアーゼの場合Zn2+等が用いられる。反応温度は0〜100℃が好適であり、さらに30〜50℃が好適である。
【0220】
一定時間後、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)を加え、100℃で2分間加熱することにより、反応を停止させる。
【0221】
オリゴヌクレオチドの残量の定量には、オリゴヌクレオチドをラジオアイソトープ等で標識し切断反応生成物をイメージアナライザー等で定量する方法、切断反応生成物を逆相高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で定量する方法、切断反応生成物を色素(エチジウムブロマイド等)で染色し、コンピューターを用いた画像処理により定量する方法などが用いられる。
以下、実施例、参考例及び試験例をあげて、本発明をさらに詳しく説明する。
【0222】
【実施例】
(実施例1)
3',5'- - - ベンジル -2'- ,4'- - エチレン -4- - ベンゾイルシチジン
(例示化合物番号2−34)
参考例11で得られた化合物(6.80g、8.86mmol)を、ピリジン(136ml)に溶解し、0℃に冷却後、2N水酸化ナトリウム水溶液(68ml)を加え、室温で1時間撹拌した。
反応終了後、反応液に20%酢酸水を滴下し、反応液を中和した後、クロロホルムで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。溶媒を減圧下留去した後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製し(ジクロロメタン:メタノール = 100:3)、目的化合物(3.33g、6.02mmol、68%)を得た。
【0223】
1 H-NMR(400MHz, CDCl3) : 8.64(2H, brs), 7.89(2H, d, 7.6Hz), 7.64-7.60(1H, m), 7.54-7.51(2H, m), 7.48-7.37(3H, m), 7.36-7.26(8H, m), 6.18(1H,s), 4.70(1H, d, 11Hz), 4.60(1H, d, 11Hz), 4.55(1H, d, 11Hz), 4.46(1H, d, 2.9Hz), 4.42(1H, d, 11Hz), 4.10-4.02(2H,m), 3.89(1H, d, 2.9Hz), 3.75(1H, d, 11Hz), 3.62(1H, d, 11Hz), 2.34-2.26(1H, m), 1.39-1.36(1H, m).FAB-MAS(mNBA):554(M+H)+
(実施例2)
2'- ,4'- - エチレン -4- - ベンゾイルシチジン
(例示化合物番号2−225)
実施例1で得られた化合物(2.06g、3.72mmol)を無水ジクロロメタン(317ml)に溶解し、−78℃に冷却したところでトリクロロボラン(1.0M in ジクロロメタン)(31.7ml)を滴下した。−78℃で一時間攪拌したあと、−20℃までゆっくり昇温し、反応容器を氷―食塩のバスにつけて−20℃から−10℃の間で2時間攪拌した。メタノール(12ml)をゆっくり滴下し、10分間攪拌した後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液を少量ずつ加えてpH7〜8に調整し、室温に戻した。この混合溶液を減圧下濃縮し、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製し(ジクロロメタン:メタノール=100:5)、白色固体の目的物(1.21g、3.24mmol、87%)を得た。
【0224】
1 H-NMR(500MHz, DMSO-d6) : 11.23(1H,br.), 8.70(1H,d,7.2Hz), 8.00(2H,d,7.5Hz), 7.3-6(4H,m), 5.97(1H,s), 5.35(1H,dd,5 and 10Hz), 4.10(1H,dd,5 and 10Hz), 4.03(1H,d,3.2Hz), 3.95-3.85(2H,m) 3.83(1H,d,3.2Hz), 3.65-3.51(2H,m), 2.06-1.98(1H,m), 1.26(1).
FAB-MAS(mNBA):374(M+H)+
(実施例3)
2'- ,4'- - エチレン - シチジン
(例示化合物番号2−3)
実施例2で得られた化合物(0.1g、0.268mmol)を飽和アンモニア‐メタノール溶液(12ml)に溶解し、一晩置いた。溶媒を留去して、白色固体の目的物(0.054g、75%)を得た。
【0225】
1 H-NMR(500MHz, DMSO-d6) : 8.18(1H, d, 7.4Hz), 7.10(2H, br.), 5.84(1H, s), 5.69(1H, d, 7.6Hz), 5.27-5.24(2H, m), 3.86(1H, d, 3.2Hz), 3.90-3.78(2H, m), 3.76(1H, d, 3.2Hz), 3.56(1H, dd, 5.5 and 12Hz), 3.49(1H, dd, 5.5 and 12Hz), 2.01-1.93(1H,dt, 7.5 and 12Hz), 1.22(1H, dd, 3.6 and 13Hz).FAB-MAS(mNBA):270(M+H)+
(実施例4)
5'- - ジメトキシトリチル‐ 2'- ,4'- - エチレン -4- - ベンゾイルシチジン
(例示化合物番号2−39)
実施例2で得られた化合物(1.29g、3.46mmol)を無水ピリジンで共沸脱水後、窒素気流下、無水ピリジン(26ml)に溶解した.これに4,4’−ジメトキシトリチルクロライド(1.76g、5.18mmol)を添加し、室温で一晩攪拌した。
反応溶液に少量のメタノールを加えた後、溶媒を減圧下濃縮し、水を加え,クロロホルムで抽出した。有機層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、飽和食塩水で洗浄後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製し(ジクロロメタン:メタノール=100:5)、無色アモルファス状の目的物(2.10g、3.11mmol、90%)を得た。
【0226】
1 H-NMR(270MHz, DMSO-d6) : 11.27(1H,brs), 8.59(1H,m), 6.92-8.01(19H,m), 6.03(1H,s), 5.56(1H,m), 4.17(1H,m), 4.08(1H,m), 3.86(2H,m), 3.77(6H,s), 3.24(2H,m), 1.98(1H,m), 1.24(1H,m).
FAB-MAS(mNBA):676(M+H)+
(実施例5)
5'- - ジメトキシトリチル‐ 2'- ,4'- - エチレン -4- - ベンゾイルシチジン‐ 3'- O‐( 2 ‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト
(例示化合物番号2−235)
実施例4で得られた化合物(6.53g、9.66mmol)を無水ピリジンで共沸脱水した後、窒素気流下、無水ジクロロメタン(142ml)に溶解し、N,N−ジイソプロピルアミン(2.80ml,16.1mmol)を加えた。氷冷下、2−シアノエチルN,N−ジイソプロピルクロロホスホロアミダイト(2.16ml,9.66mmol)を滴下し、室温で6時間攪拌した。反応溶液を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、飽和食塩水で洗浄後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製し(ジクロロメタン:トリエチルアミン=50:1〜ジクロロメタン:酢酸エチル:トリエチルアミン=60:30:1)、淡白色状の目的物(7.10g、8.11mmol、84%)を得た。
【0227】
1 H-NMR(400MHz, CDCl3) : 1.1-1.2(12H,m), 1.35(1H,m), 2.11(1H,m), 2.3(2H,m), 3.35-3.7(6H,m), 3.8(6H,m), 3.9-4.1(2H,m), 4.33(1H,m), 4.45(1H,m), 6.23(1H,s), 6.9(4H,m), 7.3-7.9(15H,m), 8.7-8.8(1H,m).(実施例6)
3',5'- - - ベンジル -2'- ,4'- - エチレン5−メチルウリジン
(例示化合物番号2−22)
参考例10で得られた化合物(418mg、0.62mmol)を、ピリジン:メタノール:水=65:30:5の混合溶液(5ml)に溶解した。そこへ、2N水酸化ナトリウム/同混合溶液(5ml)を0℃で加え、室温で15分攪拌した。
【0228】
反応終了後、1N塩酸で反応液を中和し、酢酸エチル(約30ml)を加えて、分液し、有機層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(約30ml)、飽和食塩水(約30ml)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
【0229】
減圧下、溶媒を留去後、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)、アモルファス状無色物質(228mg、0.49mmol,79%)を得た。
【0230】
1H-NMR (400MHz, CDCl3) : 1.35(1H, d, 13Hz), 1.41(3H, s), 2.28(1H, dt, 9.4 and 13Hz), 3.60(1H, d, 11Hz), 3.76(1H, d, 11Hz), 3.94(1H, d, 3.0Hz), 4.10(1H, d, 7.0Hz), 4.14(1H, d, 7.0Hz), 4.31(1H, d, 3.0Hz), 4.51(1H, d, 12Hz), 4.54(1H, d, 12Hz), 4.58(1H, d, 12Hz), 4.75(1H, d, 12Hz), 6.06(1H, s), 7.3(10H, m), 7.91(1H, s), 8.42(1H, brs).FAB-MAS(mNBA):465(M+H)+
(実施例7)
2'- ,4'- - エチレン5−メチルウリジン
(例示化合物番号2−2)
実施例6で得られた化合物(195mg 、0.42mmol)をメタノール(10ml)に溶解し、得られた反応液を、水素気流下、常圧で5時間攪拌した。
【0231】
反応終了後、触媒を濾過し、濾液の溶媒を減圧下留去後、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(ジクロロメタン:メタノール=10:1)、白色粉末(76mg、0.268mmol,64%)を得た。
【0232】
1H-NMR (400MHz, CD3OD) : 1.33(1H, dd, 3.8 and 13Hz), 1.86(3H, d, 0.9Hz), 1.94(1H, ddd, 7.5, 11.7 and 13Hz), 3.68(1H, d, 12Hz), 3.75(1H, d, 12Hz), 3.9-4.0(2H, m), 4.05(1H, d, 3.2Hz), 4.09(1H, d, 3.2Hz), 6.00(1H, s),
8.28(1H, d, 1.1Hz).
FAB-MAS(mNBA):285(M+H)+
(実施例8)
5'- - ジメトキシトリチル‐ 2'- ,4'- - エチレン−5−メチルウリジン
(例示化合物番号2−27)
実施例7で得られた化合物(1.45g、5.10mmol)を無水ピリジンで共沸脱水後、窒素気流下、無水ピリジン(44ml)に溶解した.これに4,4’−ジメトキシトリチルクロライド(2.59g、7.65mmol)を添加し、室温で一晩攪拌した。
反応溶液に少量のメタノールを加えた後、溶媒を減圧下濃縮し、水を加え,クロロホルムで抽出した。有機層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、飽和食塩水で洗浄後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製し(ジクロロメタン:メタノール=100:10)、無色アモルファス状の目的物(2.42g、4.13mmol、81%)を得た。
【0233】
1 H-NMR(270MHz, DMSO-d6) : 11.36(1H,s), 7.68(1H,s), 6.90-7.44(13H,m), 5.89(1H,s), 5.55(1H,d), 4.09(1H,m), 4.04(1H,d), 3.82(2H,m), 3.74(6H,s), 3.19(2H,m), 1.99(1H,m), 1.36(1H,m), 1.17(3H,s).
FAB-MAS(mNBA):587(M+H)+
(実施例9)
5'- - ジメトキシトリチル‐ 2'- ,4'- - エチレン - 5−メチルウリジン− 3'- O‐( 2 ‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト
(例示化合物番号2−234)
実施例8で得られた化合物(4.72g、8.05mmol)を無水ピリジンで共沸脱水した後、窒素気流下、無水ジクロロメタン(142ml)に溶解し、N,N−ジイソプロピルアミン(2.80ml,16.1mmol)を加えた。氷冷下、2−シアノエチルN,N−ジイソプロピルクロロホスホロアミダイト(2.16ml,9.66mmol)を滴下し、室温で6時間攪拌した。反応溶液を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、飽和食塩水で洗浄後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製し(ヘキサン:酢酸エチル:トリエチルアミン=50:50:1〜ヘキサン:酢酸エチル:トリエチルアミン=30:60:1)、無色アモルファス状の目的物(5.64g、7.17mmol、89%)を得た。
【0234】
1 H-NMR(400MHz, CDCl3) :1.1-1.2(15H,m), 1.4(1H,m), 2.08(1H,m), 2.4(2H,m), 3.2-4.0(14H,m), 4.38(2H,m), 4.47(1H,m), 6.06(1H,s), 6.8-6.9(4H,m), 7.2-7.5(9H,m), 7.91(1H,m).
FAB-MAS(mNBA):787(M+H)+
(実施例10)
3',5'- - - ベンジル -2'- ,4'- - エチレン -6- - ベンゾイルアデノシン
(例示化合物番号1−23)
参考例12で得られた化合物(238mg、0.30mmol)を、ピリジン:メタノール:水=65:30:5の混合溶液(5ml)に溶解した。そこへ、2N水酸化ナトリウム/同混合溶液(5ml)を0℃で加え、室温で15分攪拌した。
【0235】
反応終了後、1N塩酸で反応液を中和し、酢酸エチル(約30ml)で抽出し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(約30ml)、飽和食塩水(約30ml)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去後、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(ジクロロメタン:メタノール=50:1)、アモルファス状無色物質(133mg、0.23mmol、78%)を得た。
【0236】
1H-NMR (400MHz, CDCl3) : 1.44(1H, d, 13Hz), 2.31(1H, dd, 13 and 19Hz), 3.56(1H, d, 11Hz), 3.70(1H, d, 11Hz), 4.10(2H, m), 4.24(1H, s), 4.45(1H, d, 12Hz), 4.53-4.67(4H, m), 6.52(1H, s), 7.3(10H, m), 7.53(2H, m), 7.62(1H, m), 8.03(2H, d, 7.6Hz), 8.66(1H, s), 8.78(1H, s), 9.00(1H, brs).FAB-MAS(mNBA):578(M+H)+
(実施例11)
2'- ,4'- - エチレン -6- - ベンゾイルアデノシン
(例示化合物番号1−178)
窒素気流下、実施例10で得られた化合物(116mg、0.20mmol)を無水ジクロロメタン5mlに溶解し、−78℃に冷却した。そこに、1M−三塩化ホウ素/ジクロロメタン溶液(1.5ml、1.5mmol)をゆっくり滴下し、−78℃で3時間撹拌した。さらに、1M−三塩化ホウ素/ジクロロメタン溶液(1.5ml、1.5mmol)を加え、2時間撹拌した。次いで、室温にゆっくり昇温し、再び−78℃に急冷した後、メタノール(5ml)を加え、再度、室温にゆっくり昇温した。
【0237】
反応終了後、溶媒を減圧下留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(ジクロロメタン:メタノール=9:1)、白色粉末(49mg、0.17mmol、84%)を得た。
【0238】
1H-NMR (400MHz, CD3OD) : 1.45(1H, dd, 4.3 and 13Hz), 2.12(1H, m), 3.72(1H, d, 12Hz), 3.79(1H, d, 12Hz), 4.04(1H, dd, 7.3 and 12Hz), 4.15(1H, dt, 4.3 and 9.4Hz), 4.36(1H, d, 3.2Hz), 4.43(1H, d, 3.2Hz), 6.57(1H, s), 7.57(2H, m), 7.66(1H, m), 8.09(2H, d, 8.0Hz), 8.72(1H, s), 8.85(1H, s).FAB-MAS(mNBA):398(M+H)+
(実施例12)
2'- ,4'- - エチレンアデノシン
(例示化合物番号1−7)
実施例11で得られた化合物(14mg、0.035mmol)を、飽和アンモニア/メタノール溶液(1ml)に溶解し、一晩放置した。
【0239】
反応終了後、溶媒を減圧下留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(ジクロロメタン:メタノール=10:1)、白色粉末(10mg、0.034mmol、98%)を得た。
【0240】
1H-NMR (400MHz, CD3OD) : 1.32(1H, dd, 4 and 13Hz), 2.04(1H, dt, 7.4 and 12Hz), 3.53(1H, dd, 5 and 12Hz), 3.61(1H, dd, 5.2 and 12Hz), 3.90(1H, dd, 7.4 and 12Hz), 3.97(1H, dt, 4 and 12Hz), 4.15(1H, d, 3.1Hz), 4.21(1H, d, 3.1Hz), 5.27(1H, t, 5.2Hz), 5.39(1H, d, 3.1Hz), 6.33(1H, s), 7.29(2H, s), 7.66(1H, m), 8.14(1H, s), 8.42(1H, s).
FAB-MAS(mNBA):294(M+H)+
UV(λmax) : 260(pH7), 260(pH1), 258(pH13)
(実施例13)
5'- - ジメトキシトリチル‐ 2'- ,4'- - エチレン -6- - ベンゾイルアデノシン
(例示化合物番号1−31)
実施例11で得られた化合物(14mg、0.035mmol)を無水ピリジンで共沸脱水後、窒素気流下、無水ピリジン(1ml)に溶解した.これに4,4’−ジメトキシトリチルクロライド(18mg、0.053mmol)を添加し、40℃、5時間攪拌した。
反応溶液に少量のメタノールを加えた後、溶媒を減圧下濃縮し、水を加え,クロロホルムで抽出した。有機層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、飽和食塩水で洗浄後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製し(ジクロロメタン:メタノール=100:5)、無色アモルファス状の目的物(18mg、0.026mmol、73%)を得た。
【0241】
1H-NMR (400MHz, CDCl3) :1.63(1H,m), 2.14(1H,7.5,12,and 13Hz), 3.37(1H,d,11Hz), 3.41(1H,d,11Hz), 3.79(6H,s), 4.10(2H,m), 4.48(1H,d, 3.3Hz), 4.59(1H,d,3.3Hz), 6.54(1H,s), 6.85(4H,m), 7.2-7.6(12H,m), 8.02(2H,m), 8.45(1H,s), 8.82(1H,s), 9.02(1H,br.).
FAB-MAS(mNBA):700(M+H)+
(実施例14)
5'- - ジメトキシトリチル‐ 2'- ,4'- - エチレン -6- - ベンゾイルアデノシン‐ 3'- O‐( 2 ‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト
(例示化合物番号1−186)
実施例13で得られた化合物(16mg、0.023mmol)を無水ピリジンで共沸脱水した後、窒素気流下、無水ジクロロメタン(0.5ml)に溶解し、テトラゾールN,N−ジイソプロピルアミン塩(10mg)を加えた。氷冷下、2−シアノエチルN,N,'N,'N−テトライソプロピルホスホロアミダイト(約20μl)を滴下し、室温で一晩攪拌した。反応溶液を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、飽和食塩水で洗浄後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製し(ジクロロメタン:酢酸エチル=2:1)、白色固体の目的物(20mg、0.022mmol、97%)を得た。
【0242】
1 H-NMR(400MHz, CDCl3) :1.0-1.2(12H,m), 1.54(1H,m), 2.15(1H,m), 2.33(2H,m), 3.3-3.6(6H,m), 3.80(6H,s), 4.08(2H,m), 4.65(1H,m), 4.75(1H,m), 6.53(1H,s), 6.84(4H,m), 7.2-7.6(12H,m), 8.01(2H,m), 8.53(1H,s), 8.83(1H,s),
9.01(1H,br.).
FAB-MAS(mNBA):900(M+H)+
(実施例15)
3',5'- - - ベンジル -2'- ,4'- - エチレンウリジン
(例示化合物番号2−10)
参考例13で得られた化合物(194mg、0.292mmol)を、ピリジン(3ml)に溶解した。そこへ、1N水酸化ナトリウム(2ml)を0℃で加え、室温で30分攪拌した。
【0243】
反応終了後、1N塩酸で反応液を中和し、酢酸エチル(10ml)を加えて、分液し、有機層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去後、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(ジクロロメタン:メタノール=100:3)油状無色物質(105mg、0.233mmol,80%)を得た。
【0244】
1H-NMR (400MHz, CDCl3) : 1.36(1H,m), 2.29(1H,m), 3.63(1H,d,11Hz), 3.74(1H,d, 11Hz), 3.87(1H,d, 2.9Hz), 4.03(2H,m), 4.29(1H,d,2.9Hz), 4.49(1H,d,12Hz), 4.50(1H,d,11Hz), 4.53(1H,d,11Hz), 4.73(1H,d,12Hz), 5.20(1H,dd, 2 and 8Hz), 6.04(1H,s), 7.2-7.4(10H,m), 8.13(1H,d,8.2Hz), 8.57(1H,br.).
FAB-MAS(mNBA):451(M+H)+
(実施例16)
2'- ,4'- - エチレンウリジン
(例示化合物番号2−1)
実施例15で得られた化合物(100mg、0.222mmol)をメタノール(4ml)に溶解し、得られた反応液を、水素気流下、常圧で5時間攪拌した。
【0245】
反応終了後、触媒を濾過し、濾液の溶媒を減圧下留去後、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(ジクロロメタン:メタノール=10:1)、無色油状物質(45mg、0.167mmol,75%)を得た。
【0246】
1H-NMR (400MHz, CD3OD) : 1.35(1H,dd,4 and 13Hz), 2.13(1H,ddd, 7,11 and 13Hz), 3.66(1H,d,12Hz), 3.73(1H,d,12Hz), 3.91-4.08(2H,m),4.01(1H,d,3.2Hz), 4.12(1H,d,3.2Hz), 5.66(1H,d,8.2Hz), 6.00(1H,s), 8.37(1H,d,8.2Hz).
FAB-MAS(mNBA):271(M+H)+
(実施例17)
5'- - ジメトキシトリチル‐ 2'- ,4'- - エチレンウリジン
(例示化合物番号2−15)
実施例16で得られた化合物(28mg、0.104mmol)を無水ピリジンで共沸脱水後、窒素気流下、無水ピリジン(3ml)に溶解した.これに4,4’−ジメトキシトリチルクロライド(50mg、0.15mmol)を添加し、室温で一晩攪拌した。
反応溶液に少量のメタノールを加えた後、溶媒を減圧下濃縮し、水を加え,クロロホルムで抽出した。有機層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、飽和食塩水で洗浄後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製し(ジクロロメタン:メタノール=100:3)、無色油状の目的物(25mg、0.044mmol、42%)を得た。
【0247】
1H-NMR (400MHz, CD3OD) : 1.35(1H,dd, 3 and 14Hz), 2.03(1H,ddd, 8,11 and 14Hz), 2.46(1H,d,8Hz), 3.36(1H,d,11Hz), 3.41(1H,d,11Hz), 3.80(3H,s), 3.81(3H,s), 3.97(2H,m), 4.21(1), 4.33(1H,brm), 5.31(1H,m), 6.10(1H,s), 6.86(4H,m), 7.2-7.5(9H,m), 8.27(1H,d,8.2Hz), 8.43(1H,br.)
FAB-MAS(mNBA):573(M+H)+
(実施例18)
5'- - ジメトキシトリチル‐ 2'- ,4'- - エチレンウリジン‐ 3'- O‐( 2 ‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト
(例示化合物番号2−233)
実施例17で得られた化合物(6mg、0.0105mmol)を無水ピリジンで共沸脱水した後、窒素気流下、無水ジクロロメタン(0.5ml)に溶解し、テトラゾールN,N−ジイソプロピルアミン塩(3mg)を加えた。氷冷下、2−シアノエチルN,N,'N,'N−テトライソプロピルホスホロアミダイト(約5μl)を滴下し、室温で一晩攪拌した。反応溶液を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、飽和食塩水で洗浄後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製し(ジクロロメタン:酢酸エチル=2:1)、白色固体の目的物(8mg)を得た。
【0248】
1 H-NMR(400MHz, CDCl3) : 1.1-1.2(13H,m), 2.09(1H,m), 2.4 (2H,m), 3.3-3.6(6H,m), 3.81(6H,m), 3.94(2H,m), 4.35(1H,m), 4.47(1H,m), 5.18(1H,d,8.2Hz), 6.08(1H,s), 6.86(4H,m), 7.2-7.4(9H,m), 8.31(1H,d,8.2Hz)
FAB-MAS(mNBA):773(M+H)+
(実施例19)
3',5'- - - ベンジル -2'- ,4'- - エチレン -4- - ベンゾイル‐ 5 ‐メチルシチジン
(例示化合物番号2−46)
参考例14で得られた化合物(310mg、0.396mmol)を、ピリジン(5ml)に溶解し、0℃に冷却後、1N水酸化ナトリウム水溶液(5ml)を加え、室温で20分間撹拌した。
反応後、反応液に20%酢酸水を滴下し、反応液を中和した後、ジクロロメタンで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。溶媒を減圧下留去した後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製し(ジクロロメタン:メタノール = 100:2)、目的化合物(190mg、0.334mmol、84%)を得た。
【0249】
1 H-NMR(400MHz, CDCl3) : 1.37(1H,m), 1.58(3H,s), 2.30(1H,dt,10 and 13Hz), 3.64(1H,d,11Hz), 3.79(1H,d,11Hz), 3.95(1H,d,3.0Hz), 4.04(2H,dd,2.3 and 10Hz), 4.37(1H,d,3.0Hz), 4.50(1H,d,12Hz), 4.56(1H,d,11Hz), 4.61(1H,d,11Hz), 4.76(1H,d,12Hz), 6.11(1H,s), 7.2-7.5(13H,m), 8.09(1H,s), 8.29(2H,m).
FAB-MAS(mNBA):568(M+H)+
(実施例20)
2'- ,4'- - エチレン -4- - ベンゾイル‐ 5 ‐メチルシチジン
(例示化合物番号2−226)
実施例19で得られた化合物(120mg、0.211mmol)を無水ジクロロメタン(5ml)に溶解し、−78℃に冷却したところでトリクロロボラン(1.0M in ジクロロメタン)(1.6ml)を滴下した。−78℃で4時間攪拌したあと、メタノール(1ml)をゆっくり滴下し、10分間攪拌した後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液を少量ずつ加えてpH7〜8に調整し、室温に戻した。この混合溶液を減圧下濃縮し、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製し(ジクロロメタン:メタノール=100:6)、白色固体の目的物(29mg、0.075mmol、36%)を得た。
【0250】
1 H-NMR(400MHz, d-DMSO) : 1.24(1H,m), 2.01(3H,s), 2.0(1H,m), 3.54(1H,dd,5.4 and 12Hz), 3.64(1H,dd,5.4 and 12Hz), 3.88(3H,m), 4.10(1H,m), 5.36(1H,d,5.4Hz), 5.49(1H,t,5.0Hz), 5.95(1H,s), 7.4-7.6(3H,m), 8.21(2H,m), 8.49(1H,s), 13.17(1H,br.).
FAB-MAS(mNBA):388(M+H)+
(実施例21)
5'- - ジメトキシトリチル‐ 2'- ,4'- - エチレン -4- - ベンゾイル‐ 5 ‐メチルシチジン
(例示化合物番号2−51)
実施例20で得られた化合物(44mg、0.114mmol)を無水ピリジンで共沸脱水後、窒素気流下、無水ピリジン(1ml)に溶解した.これに4,4’−ジメトキシトリチルクロライド(60mg、0.177mmol)を添加し、室温で一晩攪拌した。反応溶液に少量のメタノールを加えた後、溶媒を減圧下濃縮し、水を加え,クロロホルムで抽出した。有機層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、飽和食塩水で洗浄後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製し(ジクロロメタン:メタノール=100:4)、無色油状の目的物(73mg、0.106mmol、93%)を得た。
【0251】
1 H-NMR(400MHz, CDCl3) : 1.46(1H,m), 1.49(3H,s), 2.06(1H,m), 2.59(1H,d, 8.6Hz), 3.36(1H,d,11Hz), 3.39(1H,d,11Hz), 3.80(3H, s), 3.81(3H, s), 3.99(2H,m), 4.30(1H,d, 3.3Hz), 4.39(1H,m), 6.12(1H,s), 6.85(4H,m), 7.2-7.5(12H,m), 8.03(1H,s), 8.28(2H,m).
FAB-MAS(mNBA):573(M+H)+
(実施例22)
5'- - ジメトキシトリチル‐ 2'- ,4'- - エチレン -4- - ベンゾイル‐ 5 ‐メチルシチジン‐ 3'- O‐( 2 ‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト
(例示化合物番号2−236)
実施例21で得られた化合物(35mg、0.0507mmol)を無水ピリジンで共沸脱水した後、窒素気流下、無水ジクロロメタン(1ml)に溶解し、テトラゾールN,N−ジイソプロピルアミン塩(17mg)を加えた。氷冷下、2−シアノエチルN,N,'N,'N−テトライソプロピルホスホロアミダイト(32μl,0.1mmol)を滴下し、室温で一晩攪拌した。反応溶液を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、飽和食塩水で洗浄後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製し(ジクロロメタン:酢酸エチル=2:1)、白色固体の目的物(40mg、0.0445mmol、89%)を得た。
【0252】
1 H-NMR(400MHz, CDCl3) :1.1-1.2(12H,m), 1.36(3H,s), 1.37(1H,m), 2.10(1H,m), 2.36(2H,m), 3.3-3.6(6H,m), 3.81(6H,m), 3.98(2H,m), 4.42(1H,m), 4.49(1H,m), 6.11(1H,s), 6.88(4H,m), 7.2-7.5(12H,m), 8.14(1H,s), 8.28(2H,m).FAB-MAS(mNBA):890(M+H)+
(実施例23)
2'- ,4'- - エチレン‐ 5 ‐メチルシチジン
(例示化合物番号2−226)
実施例20で得られた化合物(11.6mg、0.030mmol)を飽和アンモニア‐メタノール溶液(2ml)に溶解し、一晩置いた。溶媒を留去して、白色固体の目的物(8.5mg、0.03mmol)を得た。
【0253】
1 H-NMR(400MHz, d-DMSO) : 1.20(1H,m), 1.82(3H,s), 1.97(1H,m), 3.49(1H,dd,5 and 12Hz), 3.58(1H,dd,5 and 12Hz), 3.85(2H,m), 5.23(1H,d,5Hz), 5.32(1H,t,5Hz), 5.84(1H,s), 6.7(1H,brs), 7.2(1H,brs), 8.08(1H,s).
FAB-MAS(mNBA):284(M+H)+
UV(λmax) : 279(pH7), 289(pH1), 279(pH13)
(実施例24)
3',5'- - - ベンジル -2'- ,4'- - エチレン -2- - イソブチリルグアノシン
(例示化合物番号1−24)
参考例15で得られた化合物(約200mg)を、ピリジン(2ml)に溶解した。そこへ、1N水酸化ナトリウム(2ml)を加え、室温で15分攪拌した。
【0254】
反応終了後、1N塩酸で反応液を中和し、酢酸エチルで抽出し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去後、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(ジクロロメタン:メタノール=50:1)、アモルファス状無色物質(20mg、0.036mmol、6%(2工程))を得た。
【0255】
1H-NMR (400MHz, CDCl3) : 1.27(3H,s), 1.29(3H,s), 1.43(1H,dd,3 and 13Hz), 2.28(1H,m), 2.59(1H,qui,6.9Hz), 3.54(1H,d,11Hz), 3.68(1H,d,11Hz), 4.03(2H,m), 4.15(1H,d,3.0Hz), 4.31(1H,d,3.0Hz), 4.45(1H,d,12), 4.56(1H,d,12Hz), 4.61(1H,d,12Hz), 4.63(1H,d,12Hz), 6.18(1H,s), 7.2-7.4(10H,m), 8.19(1H,s), 11.93(1H,brs).
FAB-MAS(mNBA):560(M+H)+
(実施例25)
2'- ,4'- - エチレン -2- - イソブチリルグアノシン
(例示化合物番号1−177)
実施例24で得られた化合物(10mg、0.018mmol)をメタノール(2ml)に溶解し、得られた反応液を、水素気流下、常圧で5時間攪拌した。
【0256】
反応終了後、触媒を濾過し、濾液の溶媒を減圧下留去後、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(ジクロロメタン:メタノール=10:2)、無色油状物質(5mg、0.013mmol,72%)を得た。
【0257】
1H-NMR (400MHz, CD3OD) :1.21(3H,s), 1.22(3H,s), 1.41(1H,dd, 4 and 13Hz), 2.18(1H,m), 2.69(1H,qui,6.9Hz), 3.69(1H,d,12Hz), 3.76(1H,d,12Hz), 4.0(2H,m), 4.26(1H,d,3.2Hz), 4.30(1H,d,3.2Hz), 6.30(1H,s), 8.40(1H,s).
FAB-MAS(mNBA):380(M+H)+
(実施例26)
5'- - ジメトキシトリチル‐ 2'- ,4'- - エチレン -2- - イソブチリルグアノシン
(例示化合物番号1−35)
実施例25で得られた化合物(5mg、0.013mmol)を無水ピリジンで共沸脱水後、窒素気流下、無水ピリジン(1ml)に溶解した.これに4,4’−ジメトキシトリチルクロライド(14mg、0.04mmol)を添加し、40℃で3時間攪拌した。
反応溶液に少量のメタノールを加えた後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製し(ジクロロメタン:メタノール=100:6)、無色固体状の目的物(4mg、0.0059mmol、45%)を得た。
【0258】
1H-NMR (400MHz, CDCl3) :1.26(3H,d,1.4Hz), 1.28(3H,d,1.4Hz), 1.66(1H,m), 2.15(1H,m), 2.59(1H,qui,6.9Hz), 3.65(1H,m), 3.78(1H,m), 4.06(2H,m), 4.35(1H,m), 4.38(1H,d,3.2Hz), 6.23(1H,s), 6.8(4H,m), 7.2-7.5(9H,m), 8.01(1H,s), 8.19(1H,br.).
FAB-MAS(mNBA):682(M+H)+
(実施例27)
5'- - ジメトキシトリチル‐ 2'- ,4'- - エチレン -2- - イソブチリルグアノシン‐ 3'- O‐( 2 ‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト
(例示化合物番号1−185)
実施例26で得られた化合物(4mg、0.0058mmol)を無水ピリジンで共沸脱水した後、窒素気流下、無水ジクロロメタン(0.5ml)に溶解し、テトラゾールN,N−ジイソプロピルアミン塩(5mg)を加えた。氷冷下、2−シアノエチルN,N,'N,'N−テトライソプロピルホスホロアミダイト(9μl,0.03mmol)を滴下し、室温で一晩攪拌した。反応溶液を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、飽和食塩水で洗浄後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製し(ジクロロメタン:酢酸エチル=2:1)、白色固体の目的物(4mg)を得た。
【0259】
1 H-NMR(400MHz, CDCl3) :1.1-1.4(19H,m), 2.1(1H,m), 2.4(2H,m), 2.6(1H,m), 3.3-3.6(6H, m), 3.8(6H,s), 4.0-4.6(4H,m), 6.2(1H,s), 6.8(4H,m), 7.2-7.5(9H,m), 8.1(1H,s).
(実施例28)
2'- ,4'- - エチレングアノシン
(例示化合物番号1−5)
実施例25で得られた化合物(0.5mg)を、飽和アンモニア/メタノール溶液(0.5ml)に溶解し、60℃で5時間反応させた。
【0260】
反応終了後、溶媒を減圧下留去し、白色粉末(0.4mg)を得た。
【0261】
FAB-MAS(mNBA):310(M+H)+ UV(λmax) : 255(pH7), 256(pH1), 258-266(pH13)(実施例29)
(オリゴヌクレオチド類縁体の合成)
核酸合成機(パーキンエルマー社製 ABI model392 DNA/RNA synthesiser)を用い、1.0μmolスケールで行った。各合成サイクルにおける溶媒、試薬、ホスホロアミダイトの濃度は天然オリゴヌクレオチド合成の場合と同じであり、溶媒、試薬、天然型ヌクレオシドのホスホロアミダイトは全てPE Biosystems社製のものを用いた。3'−水酸基がCPG支持体に結合した5'−O−DMTr−チミジン(1.0μmol)のDMTr基をトリクロロ酢酸によって脱保護し、その5'−水酸基に天然ヌクレオチド合成用の4種の核酸塩基からなるアミダイト及び実施例9の化合物を用いて縮合反応を繰り返し行い、それぞれの配列の修飾オリゴヌクレオチド類縁体を合成した。合成サイクルは以下の通りである。
合成サイクル
1) detritylation トリクロロ酢酸/ジクロロメタン;35sec
2) coupling ホスホロアミダイト(約20eq)、テトラゾール/アセトニトリル;25sec 又は 10min
3) capping 1-メチルイミダゾール/テトラヒドロフラン、無水酢酸/ピリジン/テトラヒドロフラン;15sec
4) oxidation ヨウ素/水/ピリジン/テトラヒドロフラン;15sec
上記において、サイクル2)は、実施例9の化合物を用いて反応を行う場合は、10分間反応を行い、その他のホスホロアミダイトを用いる場合は25秒間反応を行った。
【0262】
目的配列を有するオリゴヌクレオチド類縁体を合成し、合成サイクルの1)まで行い5'−DMTr基を脱保護した後は、常法に従い、濃アンモニア水処理によってオリゴマーを支持体から切り出すとともに、リン酸基上の保護基のシアノエチル基をはずし、さらにアデニン、グアニン、シトシンのアミノ基の保護基の脱保護を行った。
【0263】
得られたオリゴヌクレオチド類縁体は、逆相HPLC(HPLC:島津製作所製LC−VP、カラム:和光純薬製Wakopak WS-DNA)で精製を行い目的のオリゴヌクレオチドを得た。
【0264】
本合成法に従い、以下の配列:
5'? gcgttttttgct ?3' (配列表の配列番号2)
で示される配列を有し、塩基番号4乃至9のチミジンの糖部分が2’−O,4’−C−エチレンであるオリゴヌクレオチド類縁体(以下、「オリゴヌクレオチド(1)」とする。)を得た。(収量0.23μmol( 23% yield))
(参考例)
(参考例1)
3,5- - - ベンジル -4- トリフルオロメタンスルフォニルオキシメチル -1,2- - イソプロピリデン - α - - エリスロペントフラノース
窒素気流下、3,5-ジ-O-ベンジル-4-ヒドロキシメチル‐1,2-O-イソプロピリデン-α-D-エリスロペントフラノース(2000mg、5.0mmol)を無水ジクロロメタン50mlに溶解し、−78℃に冷却した。そこへ、無水ピリジン(0.60ml、7.5mmol)及びトリフルオロメタンスルホン酸無水物(1010mg、6.0mmol)を加え、40分間撹拌した。
【0265】
反応終了後、反応液に、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(約100ml)を加え、分液し、有機層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(約100ml)、飽和食塩水(約100mlml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、白色粉末(2520mg、4.73mmol,95%)を得、これをそのまま次の反応に用いた。
【0266】
1H-NMR (400MHz, CDCl3) : 1.34(3H, s), 1.63(3H, s), 3.48(1H, d, 10Hz), 3.53(1H, d, 10Hz), 4.21(1H, d, 5.0Hz), 4.5(4H, m), 4.74(1H, d, 12Hz), 4.80(1H, d, 12Hz), 5.01(1H, d, 12Hz), 5.73(1H, d, 4.6Hz), 7.3(10H, m)
(参考例2)
3,5- - - ベンジル -4- シアノメチル -1,2- - イソプロピリデン - α - - エリスロペントフラノース
参考例1で得られた化合物(2520mg、4.73mmol)に、ジメチルスルホキシド(50ml)を加え、90℃で溶解した。室温に戻した後、シアン化ナトリウム(463mg、9.46mmol)を加え、50℃で3時間撹拌した。
【0267】
反応終了後、反応液に、水(約100ml)及び酢酸エチル(約100ml)を加え、分液し、有機層を飽和食塩水(約100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
減圧下、溶媒を留去後、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)、無色油状物質(1590mg、3.89mmol、82%)を得た。
【0268】
1H-NMR (400MHz, CDCl3) : 1.34(3H, s), 1.62(3H, s), 2.88(1H, d, 17Hz), 3.15(1H, d, 17Hz), 3.50(1H, d, 10Hz), 3.58(1H, d, 10Hz), 4.08(1H, d, 5.1Hz), 4.52(1H, d, 12Hz), 4.56(1H, d, 12Hz), 4.57(1H, m), 4.58(1H, d, 12Hz), 4.76(1H, d, 12Hz), 5.73(1H, d, 3.7Hz), 7.3(10H, m).
(参考例3)
3,5- - - ベンジル -4- ホルミルメチル -1,2- - イソプロピリデン - α - - エリスロペントフラノース
窒素気流下、参考例2で得られた化合物(610mg、1.49mmol)を、ジクロロメタン(10ml)に溶解し、−78℃に冷却した。そこへ、1.5Mジイソブチルアルミニウムハイドライド/トルエン溶液(2ml、3.0mmol)をゆっくり滴下して、−78℃で1時間撹拌した。その後、室温に戻し、反応液にメタノール(5ml)を加えた、さらに、飽和塩化アンモニウム水溶液(約20ml)を加えて、30分撹拌した。
【0269】
反応終了後、反応液に、酢酸エチル(約30ml)を加え、分液し、有機層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(約30ml)、次いで、飽和食塩水(約30ml)で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去後、これをそのまま次の反応に用いた。
(参考例4)
3,5- - - ベンジル -4- ヒドロキシエチル -1,2- - イソプロピリデン - α - - エリスロペントフラノース
参考例3で得られた化合物(154mg、0.377mmol)を、エタノール5mlに溶解し、NaBH4(7.6mg、0.2mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。
【0270】
反応終了後、反応液に、酢酸エチル(約10ml)及び水(約10ml)を加え、分液し、有機層を飽和食塩水(約10ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
【0271】
減圧下、溶媒を留去後、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)、無色油状物質(117mg、0.284mmol、75%)を得た。
【0272】
1H-NMR (400MHz, CDCl3) : 1.33(3H, s), 1.66(3H, s), 1.78(1H, ddd, 4.0, 8.5, 15Hz), 2.51(1H, ddd, 3.4, 6.4, 15Hz), 3.31(1H, d, 10Hz), 3.54(1H, d, 10Hz), 3.80(2H, m), 4.13(1H, d, 5.3Hz), 4.43(1H, d, 12Hz), 4.52(1H, d, 12Hz), 4.55(1H, d, 12Hz), 4.65(1H, dd, 4.0, 5.3Hz), 4.77(1H, d, 12Hz), 5.77(1H, d, 4.0 Hz), 7.3 (10H, m).
FABMS(mNBA):415(M+H)+, [α]D +57.4°(0.91, メタノール).
(参考例5)
3,5- - - ベンジル -4- ホルミル -1,2- - イソプロピリデン - α - - エリスロペントフラノース
窒素気流下、−78℃に冷却した無水ジクロロメタン(200ml)に、塩化オキサリル(6.02ml、69.0mmol)を加え、そこへ、無水ジクロロメタン(100ml)に溶解したジメチルスルホキシド(7.87ml、110mmol)を滴下した。20分攪拌後、反応試薬液に無水ジクロロメタン(100ml)に溶解した3,5-ジ-O-ベンジル-1,2-O-イソプロピリデン-α-D-エリスロペントフラノース(9210mg、23.02mmol)を滴下し、さらに、30分攪拌した。さらにまた、トリエチルアミン(28ml、200mmol)を加え、ゆっくり室温に戻した。反応液に水(約300ml)を加え、分液し、有機層を水(約300ml)、飽和食塩水(約300ml)で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去後、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)、無色油状物質(8310mg、20.88mmol,91%)を得た。
【0273】
1H-NMR (400MHz, CDCl3) : 1.35(3H, s), 1.60(3H, s), 3.61(1H, d, 11Hz), 3.68(1H, d, 11Hz), 4.37(1H, d, 4.4Hz), 4.46(1H, d, 12Hz), 4.52(1H, d, 12Hz), 4.59(1H, d, 12Hz), 4.59(1H, dd, 3.4, 4.4Hz), 4.71(1H, d, 12Hz), 5.84(1H, d, 3.4Hz), 7.3 (10H, m), 9.91(1H, s). FABMS(mNBA):397(M-H)+, 421(M+Na)+, [α]D +27.4°(0.51, メタノール).
(参考例6)
3,5- - - ベンジル -4- ビニル -1,2- - イソプロピリデン - α - - エリスロペントフラノース
窒素気流下、参考例5で得られた化合物(8310mg、20.88mmol)を無水テトラヒドロフラン(300ml)に溶解し、0℃に冷却した。そこへ、0.5M−テーベ試薬/トルエン溶液(44ml、22mmol)を滴下後、0℃で1時間攪拌した。
【0274】
反応終了後、ジエチルエーテル(300ml)を加えた後、0.1N水酸化ナトリウム水溶液(20m)をゆっくり加えた。得られた析出物をセライトを用いて濾過し、濾取物をジエチルエーテル(約100ml)で洗い、分液し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去後、得られた残渣をアルミナ(塩基性)クロマトグラフィーにより粗精製し(ジクロロメタン)、さらに、得られた粗精製物をシリカゲルクロマトグラフィーによりさらに精製し(ヘキサン:酢酸エチル=8:1、その後、5:1)、無色油状物質(5600mg、14.14mmol,68%)を得た。
【0275】
1H-NMR (400MHz, CDCl3) : 1.28(3H, s), 1.52(3H, s), 3.31(1H, d, 11Hz), 3.34(1H, d, 11Hz), 4.25(1H, d, 4.9Hz), 4.40(1H, d, 12Hz), 4.52(1H, d, 12Hz), 4.57(1H, dd, 3.9, 4.9Hz), 4.59(1H, d, 12Hz), 4.76(1H, d, 12Hz), 5.25(1H, dd, 1.8, 11Hz), 5.52(1H, dd, 1.8, 18Hz), 5.76(1H, d, 3.9Hz), 6.20(1H, dd, 11, 18Hz), 7.3 (10H, m). FABMS(mNBA):419(M+Na)+.
(参考例7)
3,5- - - ベンジル -4- ヒドロキシエチル -1,2- - イソプロピリデン - α - - エリスロペントフラノース
窒素気流下、参考例6で得られた化合物(5500mg、13.89mmol)を無水テトラヒドロフラン(200ml)に溶解し、そこへ、0.5Mの9−BBN(9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン)/テトラヒドロフラン溶液(80ml、40mmol)を滴下し、室温で一晩攪拌した。
【0276】
反応液に泡が出なくなるまで水を加えた後、3N水酸化ナトリウム水溶液(30ml)を加えた。さらに、30%過酸化水素水(30ml)を、反応液が30乃至50℃になるようにゆっくり加え、その後30分攪拌した。
【0277】
反応終了後、反応混合物に、飽和食塩水(約200ml)及び酢酸エチル(約200ml)を加え、分液し、有機層を中性リン酸バッファー(約200ml)、次いで、飽和食塩水(約200ml)で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(ヘキサン:酢酸エチル=2:1、その後、1:1)、無色油状物質(5370mg、12.97mmol, 93%)を得た。
【0278】
1H-NMR (400MHz, CDCl3) : 1.33(3H, s), 1.66(3H, s), 1.78(1H, ddd, 4.0, 8.5, 15Hz), 2.51(1H, ddd, 3.4, 6.4, 15Hz), 3.31(1H, d, 10Hz), 3.54(1H, d, 10Hz), 3.80(2H, m), 4.13(1H, d, 5.3Hz), 4.43(1H, d, 12Hz), 4.52(1H, d, 12Hz), 4.55(1H, d, 12Hz), 4.65(1H, dd, 4.0, 5.3Hz), 4.77(1H, d, 12Hz), 5.77(1H, d, 4.0 Hz), 7.3 (10H, m). FABMS(mNBA):415(M+H)+, [α]D +57.4°(0.91, メタノール).
(参考例8)
3,5- - - ベンジル -4-( - トルエンスルホニルオキシエチル )-1,2- - イソプロピリデン - α - - エリスロペントフラノース
窒素気流下、トルエン共沸した参考例4で得られた化合物(1035mg 、2.5mmol)を無水ジクロロメタン(35ml)に溶解し、0℃に冷却した。そこへ、トリエチルアミン(1.8ml、13mmol)、ジメチルアミノピリジン(30mg、0.25mmol)、塩化p−トルエンスルホニル(858mg、4.5mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。
【0279】
反応終了後、反応液に炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(約100ml)を加え、分液し、有機層を、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(約100ml)、飽和食塩水(約100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
【0280】
減圧下、溶媒を留去後、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)、無色油状物質(1340mg、2.6mmol,94%)を得た。
【0281】
1H-NMR (400MHz, DCl3) : 1.33(3H, s), 1.49(3H, s), 1.99(1H, dt, 7.6 and 15 Hz), 2.47(3H, s), 2.60(1H, ddd, 5.7, 7.6, 15Hz), 3.28(1H, d, 10Hz), 3.45(1H, d, 10Hz), 4.11(1H, d, 5.3Hz), 4.32(2H, m), 4.42(1H, d, 12Hz), 4.50(1H, d, 12Hz), 4.54(1H, d, 12Hz), 4.62(1H, dd, 4.0, 5.2Hz), 4.76(1H, d, 12Hz), 5.74(1H, d, 4.0 Hz), 7.3 (12H, m), 7.78(2H, d, 8.3Hz). FAB-MAS(mNBA):569(M+H)+
(参考例9)
1,2- - - アセチル -3,5- - - ベンジル -4-( - トルエンスルホニルオキシエチル )- α - - エリスロペントフラノース
参考例8で得られた化合物1340mg (2.36mmol)を酢酸15mlに溶解し、無水酢酸1.88ml (20mmol)、濃硫酸0.01mlを加え、室温で1時間攪拌した。反応液を氷冷水60mlにあけ、さらに30分攪拌した。飽和食塩水(約100ml)、酢酸エチル(約100ml)を加え、有機層を中性リン酸バッファー、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウム無水物で乾燥した。溶媒を留去後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(ヘキサン:酢酸エチル = 2:1)、無色油状物質 1290mg(2.11mmol, 89%、α:β=1:5)を得た。
【0282】
1H-NMR (400MHz, CDCl3) : (β体)1.86(3H, s), 2.05(3H, s), 2.08(1H, m), 2.18(1H, m), 2.42(3H, s), 3.30(1H, d, 10Hz), 3.33(1H, d, 10Hz), 4.23(1H, d, 5.1Hz), 4.24(2H, m), 4.42(2H, s), 4.45(1H, d, 12Hz), 4.55(1H, d, 12Hz), 5.28(1H, d, 5.1Hz), 6.01(1H, s), 7.3 (12H, m), 7.73(2H, d, 8.3Hz).
FAB-MAS(mNBA):613(M+H)+
(参考例10)
2'- - アセチル -3',5'- - - ベンジル -4'- - トルエンスルホニルオキシエチル - 5−メチルウリジン
窒素気流下、室温で参考例9で得られた化合物(650mg、1.06mmol)を無水1,2−ジクロロエタン(15ml)に溶解し、そこに、前記の文献(H. Vorbrggen,K.Krolikiewicz and B,Bennua, Chem.Ber.,114,1234−1255(1981))に従って調製したトリメチルシリル化チミン(500mg、約2mmol)を加えた。さらに、そこへ、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(0.36ml、2mmol)を滴下し、50℃で一時間攪拌した。
【0283】
反応終了後、反応液に炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(約50ml)を加え、セライトを用いてろ過し、濾液にジクロロメタン(約50ml)を加え、有機層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(約50ml)、飽和食塩水(約50ml)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(ヘキサン:酢酸エチル=1.2:1)、アモルファス状無色物質(432mg、0.64mmol、60%)を得た。
【0284】
1H-NMR (400MHz, CDCl3) : 1.52(3H, d, 0.9Hz), 1.94(1H, dt, 7.5 and 15Hz), 2.06(3H, s), 2.23(1H, dt, 6.0 and 15Hz), 2.42(3H, s), 3.38(1H, d, 10Hz), 3.67(1H, d, 10Hz), 4.17(2H, m), 4.36(1H, d, 6.0Hz), 4.41(1H, d, 12Hz), 4.44(1H, d, 12Hz), 4.48(1H, d, 12Hz), 4.58(1H, d, 12Hz), 5.39(1H, dd, 5.1 and 6.0Hz), 6.04(1H, d, 5.1Hz), 7.3 (12H, m), 7.73(2H, dt, 1.8 and 8.3Hz), 8.18(1H, s). FAB-MAS(mNBA):679(M+H)+
(参考例11)
2'- - アセチル -3',5'- - - ベンジル -4'- - トルエンスルホニルオキシエチル -4- - ベンゾイルシチジン
参考例9で得られた化合物(383mg、0.626mmol)を、無水1,2−ジクロロエタン(4ml)に溶解した。そこへ、前記の文献(H.Vorbrggen,K.Krolikiewicz and B,Bennua,Chem.Ber.,114,1234−1255(1981))に従って調製したトリメチルシリル化ベンゾイルシトシン(300mg、約1.0mmol)を加え、0℃に冷却し、さらに、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(0.18ml、0.995mmol)を加え、その後、50℃で1時間撹拌した。反応液を、室温に戻し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(約10ml)を加えた。
【0285】
反応終了後、反応混合物に塩化メチレン(約20ml)を加えて、攪拌し、析出した白色不溶物をセライトを用いて濾過した。得られた濾液から有機層を分離し、有機層を飽和食塩水(約20ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、無色アモルファス状物質(397mg、83%)を得た。
【0286】
1H-NMR(400MHz, CDCl3) : 8.70(1H, br), 8.18(1H, d, 7.4Hz), 7.87(2H, d, 7.5Hz), 7.72(2H, d, 8.3Hz), 7.61-7.57(1H, m), 7.51-7.48(2H, m), 7.43-7.21(13H,m), 6.02(1H, d, 2.9Hz), 5.40(1H, dd, 5.8, 2.9Hz), 4.57(1H, d, 11Hz), 4.39(1H, d, 11Hz), 4.32-4.28(3H, m), 4.19-4.16(2H,m), 3.69(1H, d,11Hz), 3.31(1H, d, 11Hz), 2.40(3H, s), 2.30-2.23(1H, m), 2.06(3H, s), 1.95-1.89(1H, m)
FAB-MAS(mNBA):768(M+H)+
(参考例12)
2'- - アセチル -3',5'- - - ベンジル -4'- - トルエンスルホニルオキシエチル -6- - ベンゾイルアデノシン
窒素気流下、室温で、参考例9で得られた化合物(600mg、0.98mmol)を、無水1,2−ジクロロエタン(15ml)に溶解し、そこに、前記の文献(H.Vorbrggen,K.Krolikiewicz and B,Bennua,Chem.Ber.,114,1234−1255(1981))に従って調製したトリメチルシリル化ベンゾイルアデニン(500mg、約2mmol)を加えた。得られた反応液に、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(0.36ml、2mmol)を滴下後、50℃で4時間攪拌した。
【0287】
反応終了後、反応液に炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(約50ml)を加え、さらにジクロロメタン(約50ml)を加えて、分液し、有機層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(約50ml)、次いで、飽和食塩水(約50ml)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去後、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(ジクロロメタン:メタノール=50:1)、アモルファス状無色物質(405mg、0.51mmol,52%)を得た。
【0288】
1H-NMR (400MHz, CDCl3) : 2.0(1H, m), 2.06(3H, s), 2.32(1H, dt, 6.0 and 15Hz), 2.40(3H, s), 3.36(1H, d, 10Hz), 3.58(1H, d, 10Hz), 4.22(2H, m), 4.39(1H, d, 12Hz), 4.45(1H, d, 12Hz), 4.47(1H, d, 12Hz), 4.59(1H, d, 12Hz), 4.62(1H, d, 5.6Hz), 5.94(1H, dd, 4.5 and 5.6Hz), 6.21(1H, d, 4.5Hz), 7.2-7.3 (12H, m), 7.54(2H, m), 7.62(1H, dt, 1.2 and 6.2Hz), 7.72(2H, d, 8.3Hz), 8.02(2H, m), 8.21(1H, s), 8.75(1H, s), 8.97(1H, brs). FAB-MAS(mNBA):792(M+H)+
(参考例13)
2'- - アセチル -3',5'- - - ベンジル -4'- - トルエンスルホニルオキシエチル - ウリジン
窒素気流下、室温で参考例9で得られた化合物(200mg、0.327mmol)を無水1,2−ジクロロエタン(8ml)に溶解し、そこに、前記の文献(H. Vorbrggen,K.Krolikiewicz and B,Bennua, Chem.Ber.,114,1234−1255(1981))に従って調製したトリメチルシリル化ウラシル(200mg、約0.8mmol)を加えた。さらに、そこへ、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(0.145ml、0.8mmol)を滴下し、70℃で一時間攪拌した。
【0289】
反応終了後、反応液に炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(約10ml)を加え、セライトを用いてろ過し、濾液にジクロロメタン(約10ml)を加え、有機層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(ジクロロメタン:メタノール=100:2)、油状無色物質(199mg、0.299mmol、92%)を得た。
【0290】
1H-NMR (400MHz, CDCl3) : 1.94(1H,dt,7.4 and 15Hz), 2.07(3H,s), 2.23(1H,dt,5.9 and 15Hz), 2.43(3H,s), 3.36(1H,d,10Hz), 3.65(1H,d,10Hz), 4.17(2H,dd,6 and 7Hz), 4.31(1H,d, 5.9Hz), 4.38(1H,d,11Hz), 4.39(1H,d,11Hz), 4.40(1H,d,11Hz), 4.58(1H,d, 11Hz), 5.29(1H,dd,2.4 and 8.2Hz),5.33(1H,dd,4.5 and 6Hz), 6.00(1H,d,4.5Hz), 7.2-7.4(12H,m),7.61(1H,d,8.2Hz), 7.74(1H,d,8.3Hz), 8.14(1H,brs).
FAB-MAS(mNBA):665(M+H)+
(参考例14)
2'- - アセチル -3',5'- - - ベンジル -4'- - トルエンスルホニルオキシエチル -4- - ベンゾイル -5- メチルシチジン
参考例9で得られた化合物(400mg、0.653mmol)を、無水1,2−ジクロロエタン(6ml)に溶解した。そこへ、前記の文献(H.Vorbrggen,K.Krolikiewicz and B,Bennua,Chem.Ber.,114,1234−1255(1981))に従って調製したトリメチルシリル化ベンゾイル5−メチルシトシン(約400mg、約1.2mmol)を加え、0℃に冷却し、さらに、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(180μl、1.0mmol)を加え、その後、50℃で1時間撹拌した。反応液を、室温に戻し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(約5ml)を加えた。
【0291】
反応終了後、反応混合物に塩化メチレン(約10ml)を加えて、攪拌し、析出した白色不溶物をセライトを用いて濾過した。得られた濾液から有機層を分離し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、無色アモルファス状物質(320mg、0.409mmol、63%)を得た。
【0292】
1H-NMR(400MHz, CDCl3) : 1.68(3H,s), 1.95(1H,dt,7.3 and 15Hz), 2.07(3H,s), 2.25(1H,dt,6 and 15Hz), 2.43(3H,s), 3.40(1H,d,10Hz), 3.71(1H,d,10Hz), 4.18(2H,m), 4.37(1H,d,5.8Hz), 4.42(1H,d,12Hz), 4.46(1H,d,12Hz), 4.51(1H,d,12Hz), 4.61(1H,d, 12Hz), 5.42(1H,dd,4.9 and 5.8Hz), 6.07(1H,d,4.9Hz), 7.2-7.6(17H,m), 7.74(2H,d, 8.3Hz), 8.28(2H,d,7.0Hz). FAB-MAS(mNBA):782(M+H)+
(参考例15)
2'- - アセチル -3',5'- - - ベンジル -4'- - トルエンスルホニルオキシエチル -2- - イソブチリルグアノシン
窒素気流下、室温で、参考例9で得られた化合物(400mg、0.65mmol)を、無水1,2−ジクロロエタン(10ml)に溶解し、そこに、前記の文献(H.Vorbrggen,K.Krolikiewicz and B,Bennua,Chem.Ber.,114,1234−1255(1981))に従って調製したトリメチルシリル化イソブチリルグアノシン(約650mg、約1.5mmol)を加えた。得られた反応液に、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(0.2ml、1.2mmol)を滴下後、50℃で4時間攪拌した。
【0293】
反応終了後、反応液に炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(約5ml)を加え、分液し、有機層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、次いで、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去後、そのままこれを次の反応に用いた。
(試験例1)
(Tm測定試験)
最終濃度をそれぞれ、NaCl 100mM、リン酸ナトリウム緩衝液(pH7.2)10mM、オリゴヌクレオチド(1)4μM、その相補鎖(配列:5'- agcaaaaaacgc ?3' (配列表の配列番号1)
で示される配列を有する相補型DNA(以下、「オリゴヌクレオチド(2)」とする。)又は配列:
5'- agcaaaaaacgc ?3' (配列表の配列番号1)
で示される配列を有する相補型RNA(以下、「オリゴヌクレオチド(3)」とする。))4μMとしたサンプル溶液(1000μL)を沸騰水中に浴し、約2時間をかけてゆっくり室温まで冷却した。サンプル溶液を、分光光度計(島津 UV-3100PC)を用いて加温測定した。サンプルはインキュベーター(EKO社製、Haake FE2)で加温した循環水によりセル(セル厚1.0cm、円筒ジャケット型)内を加温し、温度はデジタル温度計(SATO SK1250MC)を使用してモニターした。温度は20℃から95℃まで上昇させ、1℃間隔で260nm付近の吸収極大波長における紫外吸収強度を測定した。コントロールとしてオリゴヌクレオチド(1)(実施例29の化合物)と同じ配列:
5'? gcgttttttgct ?3' (配列表の配列番号2)
で示される配列を有する天然型DNA(以下、「オリゴヌクレオチド(4)」とする。)を用い、同様の操作を行った。
【0294】
1℃あたりの変化量が最大になる温度をTm(融解温度)とし、この温度でオリゴヌクレオチド類縁体の相補鎖形性能を評価した。
以下に、オリゴヌクレオチド(4)(天然型DNA)及びオリゴヌクレオチド(1)(実施例29の化合物)のオリゴヌクレオチド(2)(相補型DNA)及びオリゴヌクレオチド(3)(相補型RNA)に対するTm測定結果を示す。
【0295】
【表3】
Figure 0004148662
上記より明らかなように、本発明の医薬に含有されるオリゴヌクレオチド類縁体は、天然型DNAと比べて顕著にTmが高く、高い相補鎖形性能を示した。
(試験例2)
(ヌクレアーゼ酵素耐性の測定)
15分間37℃に保ったオリゴヌクレオチドのバッファー溶液にエキソヌクレアーゼ若しくはエンドヌクレアーゼを混合する。混合液を37℃に保ち、一定時間後、混合液の一部を取り、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)を加え、100℃で2分間加熱することにより、反応を停止させる。混合液中のオリゴヌクレオチドの残量を逆相高速液体カラムクロマトグラフィーで定量し、ヌクレアーゼ存在下でのオリゴヌクレオチド量の経時的変化を測定する。
【0296】
本発明の医薬に含有されるオリゴヌクレオチド類縁体は顕著なヌクレアーゼ耐性を示す。
【0297】
上記試験結果より、本発明のオリゴヌクレオチド類縁体を含有する医薬は、センス、或いはアンチセンス遺伝子に対して充分な相補鎖形性能を持ち、且つ、ヌクレアーゼに対しても安定であるので、アンチセンス活性を持つ医薬、又は、アンチジーン活性を持つ医薬として有効であることが判明した。
【0298】
【発明の効果】
本発明の新規なヌクレオチド類縁体及びヌクレオシド類縁体は、安定で優れたアンチセンス若しくはアンチジーン医薬、特定遺伝子の検出薬(プローブ)又は増幅開始の為のプライマー及びその製造中間体として有用である。
【0299】
【配列表フリーテキスト】
配列番号1: Tm値測定用の合成オリゴヌクレオチド
配列番号2: Tm値測定用の合成オリゴヌクレオチド
【0300】
【配列表】
Figure 0004148662
Figure 0004148662

Claims (21)

  1. 一般式(1)
    Figure 0004148662
    [式中、R1及びR2は、同一又は異なって、水素原子、核酸合成の水酸基の保護基、リン酸基、核酸合成の保護基で保護されたリン酸基又は−P(R3)R4(式中、R3及びR4は、同一又は異なって、水酸基、核酸合成の保護基で保護された水酸基、メルカプト基、核酸合成の保護基で保護されたメルカプト基、アミノ基、核酸合成の保護基で保護されたアミノ基、炭素数1乃至4個のアルコキシ基、炭素数1乃至4個のアルキルチオ基、炭素数1乃至5個のシアノアルコキシ基又は炭素数1乃至4個のアルキル基で1又は2置換されたアミノ基を示す)を示し、
    Aは、炭素数1乃至4個のアルキレン基を示し、
    Bは、プリン−9−イル基、2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基又は下記α群から選択される置換基を有する置換プリン−9−イル基若しくは置換2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基を示す。]で表わされる化合物又はその塩を含有する核酸試薬。
    (α群)
    水酸基、
    核酸合成の保護基で保護された水酸基、
    炭素数1乃至4個のアルコキシ基、
    メルカプト基、
    核酸合成の保護基で保護されたメルカプト基、
    炭素数1乃至4個のアルキルチオ基、
    アミノ基、
    核酸合成の保護基で保護されたアミノ基、
    炭素数1乃至4個のアルキル基で1又は2置換されたアミノ基、
    炭素数1乃至4個のアルキル基、及び、
    ハロゲン原子。
  2. 1が、水素原子、又は、核酸合成の水酸基の保護基である請求項1に記載の核酸試薬。
  3. 1が、水素原子、脂肪族アシル基、芳香族アシル基、1乃至3個のアリール基で置換されたメチル基、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン若しくはシアノ基でアリール環が置換された1乃至3個のアリール基で置換されたメチル基、又は、シリル基である、請求項1に記載の核酸試薬。
  4. 1が、水素原子、アセチル基、ベンゾイル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、ジメトキシトリチル基、モノメトキシトリチル基又はtert-ブチルジフェニルシリル基である、請求項1に記載の核酸試薬。
  5. 2が、水素原子、脂肪族アシル基、芳香族アシル基、1乃至3個のアリール基で置換されたメチル基、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン若しくはシアノ基でアリール環が置換された1乃至3個のアリール基で置換されたメチル基、シリル基、ホスホロアミダイト基、ホスホニル基、リン酸基又は核酸合成の保護基で保護されたリン酸基である、請求項1乃至4の何れか1項に記載の核酸試薬。
  6. 2が、水素原子、アセチル基、ベンゾイル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、tert-ブチルジフェニルシリル基、-P(OC2H4CN)(N(CH(CH 3 ) 2 ) 2 )、-P(OCH3)(N(CH(CH 3 ) 2 ) 2 )、ホスホニル基、又は、2−クロロフェニル若しくは4−クロロフェニルリン酸基である、請求項1乃至4の何れか1項に記載の核酸試薬。
  7. Aが、メチレン基である、請求項1乃至5の何れか1項に記載の核酸試薬。
  8. Bが、6−アミノプリン−9−イル(すなわち、アデニニル)、アミノ基が核酸合成の保護基で保護された6−アミノプリン−9−イル、2,6−ジアミノプリン−9−イル、2−アミノ−6−クロロプリン−9−イル、アミノ基が核酸合成の保護基で保護された2−アミノ−6−クロロプリン−9−イル、2−アミノ−6−フルオロプリン−9−イル、アミノ基が核酸合成の保護基で保護された2−アミノ−6−フルオロプリン−9−イル、2−アミノ−6−ブロモプリン−9−イル、アミノ基が核酸合成の保護基で保護された2−アミノ−6−ブロモプリン−9−イル、2−アミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル(すなわち、グアニニル)、アミノ基が核酸合成の保護基で保護された2−アミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル、アミノ基及び水酸基が核酸合成の保護基で保護された2−アミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル、6−アミノ−2−メトキシプリン−9−イル、6−アミノ−2−クロロプリン−9−イル、6−アミノ−2−フルオロプリン−9−イル、2,6−ジメトキシプリン−9−イル、2,6−ジクロロプリン−9−イル、6−メルカプトプリン−9−イル、2−オキソ−4−アミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、シトシニル)、アミノ基が核酸合成の保護基で保護された2−オキソ−4−アミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−アミノ−5−フルオロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、アミノ基が核酸合成の保護基で保護された2−オキソ−4−アミノ−5−フルオロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、4−アミノ−2−オキソ−5−クロロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−メトキシ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−メルカプト−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、ウラシニル)、2−オキソ−4−ヒドロキシ−5−メチルピリミジン−1−イル(すなわち、チミニル)、4−アミノ−5−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、5−メチルシトシニル)基又はアミノ基が核酸合成の保護基で保護された4−アミノ−5−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基である、請求項1乃至7の何れか1項に記載の核酸試薬。
  9. Bが、6−ベンゾイルアミノプリン−9−イル、アデニニル、2−イソブチリルアミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル、グアニニル、2−オキソ−4−ベンゾイルアミノ−ピリミジン−1−イル、シトシニル、2−オキソ−5−メチル−4−ベンゾイルアミノ−ピリミジン−1−イル、5−メチルシトシニル、ウラシニル又はチミニル基である、請求項1乃至7の何れか1項に記載の核酸試薬。
  10. 下記群から選択される化合物又はその塩を含有する核酸試薬;
    2’-O,4’-C-エチレングアノシン、
    2’-O,4’-C-エチレンアデノシン、
    3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エチレン-6-N-ベンゾイルアデノシン、
    3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エチレン-2-N-イソブチリルグアノシン、
    5’-O-ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレン-6-N-ベンゾイルアデノシン、
    5’-O-ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレン-2-N-イソブチリルグアノシン、
    2’-O,4’-C-エチレン-2-N-イソブチリルグアノシン、
    2'-O,4’-C-エチレン-6-N-ベンゾイルアデノシン、
    5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-6-N-ベンゾイルアデノシン‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト、
    5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-2-N-イソブチリルグアノシン‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト、
    2’-O,4’-C-エチレンウリジン、
    2’-O,4’-C-エチレン5−メチルウリジン、
    2’-O,4’-C-エチレンシチジン、
    2’-O,4’-C-エチレン-5-メチルシチジン、
    3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エチレンウリジン、
    5’-O-ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレンウリジン、
    3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エチレン-5−メチルウリジン、
    5’-O-ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレン-5−メチルウリジン、
    3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エチレン-4-N-ベンゾイルシチジン、5’-O-ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレン-4-N-ベンゾイルシチジン、
    3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エチレン-4-N-ベンゾイル-5-メチルシチジン、
    5’-O-ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレン-4-N-ベンゾイル-5-メチルシチジン、
    2’-O,4’-C-エチレン-4-N-ベンゾイルシチジン、
    2’-O,4’-C-エチレン-4-N-ベンゾイル-5-メチルシチジン、
    5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-ウリジン‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト、
    5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-5−メチルウリジン-3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト、
    5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-4-N-ベンゾイルシチジン‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト、及び、
    5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-4-N-ベンゾイル−5−メチルシチジン‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト。
  11. 請求項1乃至10の何れか1項において、DNA合成機用であることを特徴とする核酸試薬。
  12. 下記一般式(2)
    Figure 0004148662
    [式中、Aは、炭素数1乃至4個のアルキレン基を示し、
    Bは、プリン−9−イル基、2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基又は下記α1群から選択される置換基を有する置換プリン−9−イル基若しくは置換2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基を示す。]で表わされる構造を1又は2以上含有するオリゴヌクレオチド類縁体又はその塩を含有する核酸試薬。
    (α1群)
    水酸基、
    炭素数1乃至4個のアルコキシ基、
    メルカプト基、
    炭素数1乃至4個のアルキルチオ基、
    アミノ基、
    炭素数1乃至4個のアルキル基で1又は2置換されたアミノ基、
    炭素数1乃至4個のアルキル基、及び、
    ハロゲン原子。
  13. Aがメチレン基である請求項12記載の核酸試薬。
  14. Bが、6−アミノプリン−9−イル(すなわち、アデニニル)、2,6−ジアミノプリン−9−イル、2−アミノ−6−クロロプリン−9−イル、2−アミノ−6−フルオロプリン−9−イル、2−アミノ−6−ブロモプリン−9−イル、2−アミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル(すなわち、グアニニル)、6−アミノ−2−メトキシプリン−9−イル、6−アミノ−2−クロロプリン−9−イル、6−アミノ−2−フルオロプリン−9−イル、2,6−ジメトキシプリン−9−イル、2,6−ジクロロプリン−9−イル、6−メルカプトプリン−9−イル、2−オキソ−4−アミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、シトシニル)、2−オキソ−4−アミノ−5−フルオロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、4−アミノ−2−オキソ−5−クロロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−メトキシ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−メルカプト−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、ウラシニル)、2−オキソ−4−ヒドロキシ−5−メチルピリミジン−1−イル(すなわち、チミニル)又は4−アミノ−5−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、5−メチルシトシニル)基である、請求項12又は13の何れか1項に記載の核酸試薬。
  15. Bが、6−ベンゾイルアミノプリン−9−イル、アデニニル、2−イソブチリルアミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル、グアニニル、2−オキソ−4−ベンゾイルアミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、シトシニル、2−オキソ−5−メチル−4−ベンゾイルアミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、5−メチルシトシニル、ウラシニル又はチミニル基である請求項12又は13の何れか1項に記載の核酸試薬。
  16. 請求項12乃至15の何れか1項において、特定遺伝子の検出用(プローブ)であることを特徴とする核酸試薬。
  17. 請求項12乃至15の何れか1項において、特定遺伝子の増幅開始用(プライマー)であることを特徴とする核酸試薬。
  18. 下記一般式(2)
    Figure 0004148662
    [式中、Aは、炭素数1乃至4個のアルキレン基を示し、
    Bは、プリン−9−イル基、2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基又は下記α1群から選択される置換基を有する置換プリン−9−イル基若しくは置換2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基を示す。]で表わされる構造を1又は2以上含有するオリゴヌクレオチド類縁体又はその薬理学上許容される塩を含有する医薬。
    (α1群)
    水酸基、
    炭素数1乃至4個のアルコキシ基、
    メルカプト基、
    炭素数1乃至4個のアルキルチオ基、
    アミノ基、
    炭素数1乃至4個のアルキル基で1又は2置換されたアミノ基、
    炭素数1乃至4個のアルキル基、及び、
    ハロゲン原子。
  19. Aがメチレン基である請求項18記載の医薬。
  20. Bが、Bが、6−アミノプリン−9−イル(すなわち、アデニニル)、2,6−ジアミノプリン−9−イル、2−アミノ−6−クロロプリン−9−イル、2−アミノ−6−フルオロプリン−9−イル、2−アミノ−6−ブロモプリン−9−イル、2−アミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル(すなわち、グアニニル)、6−アミノ−2−メトキシプリン−9−イル、6−アミノ−2−クロロプリン−9−イル、6−アミノ−2−フルオロプリン−9−イル、2,6−ジメトキシプリン−9−イル、2,6−ジクロロプリン−9−イル、6−メルカプトプリン−9−イル、2−オキソ−4−アミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、シトシニル)、2−オキソ−4−アミノ−5−フルオロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、4−アミノ−2−オキソ−5−クロロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−メトキシ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−メルカプト−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、ウラシニル)、2−オキソ−4−ヒドロキシ−5−メチルピリミジン−1−イル(すなわち、チミニル)又は4−アミノ−5−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、5−メチルシトシニル)基である、請求項18又は19の何れか1項に記載の医薬。
  21. Bが、6−ベンゾイルアミノプリン−9−イル、アデニニル、2−イソブチリルアミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル、グアニニル、2−オキソ−4−ベンゾイルアミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、シトシニル、2−オキソ−5−メチル−4−ベンゾイルアミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、5−メチルシトシニル、ウラシニル又はチミニル基である請求項18又は19の何れか1項に記載の医薬。
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