JP2002241393A - ヌクレオシド及びオリゴヌクレオチド類縁体を含有する核酸試薬及び医薬 - Google Patents

ヌクレオシド及びオリゴヌクレオチド類縁体を含有する核酸試薬及び医薬

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JP2002241393A
JP2002241393A JP2001241033A JP2001241033A JP2002241393A JP 2002241393 A JP2002241393 A JP 2002241393A JP 2001241033 A JP2001241033 A JP 2001241033A JP 2001241033 A JP2001241033 A JP 2001241033A JP 2002241393 A JP2002241393 A JP 2002241393A
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正勝 金子
Koji Morita
浩司 森田
Takeshi Imanishi
武 今西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】安定で優れたアンチセンス若しくはアンチジー
ン活性、又は、特定遺伝子の検出薬(プローブ)若しく
は増幅開始の為のプライマーとして優れた活性を有す
る、新規オリゴヌクレオチド類縁体を含有する核酸試薬
及び医薬並びにその製造中間体である新規ヌクレオシド
類縁体を含有する核酸試薬を提供することを目的とす
る。 【解決手段】一般式(1) 【化1】 [式中、R1及びR2は、同一又は異なって、水素原子、
リン酸基等を示し、Aは、炭素数1乃至4個のアルキレ
ン基を示し、Bは、プリン−9−イル基、2−オキソ−
1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基又は置換プリン
−9−イル基若しくは置換2−オキソ−1,2−ジヒドロ
ピリミジン−1−イル基を示す。]で表わされる化合物
又はその塩を含有する核酸試薬。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、安定で優れたアン
チセンス若しくはアンチジーン活性、又は、特定遺伝子
の検出薬(プローブ)若しくは増幅開始の為のプライマ
ーとして優れた活性を有する、オリゴヌクレオチド類縁
体を含有する核酸試薬及び医薬、並びに、その製造中間
体であるヌクレオシド類縁体を含有する核酸試薬に関す
る。
【0002】
【従来の技術】優れたアンチセンス又はアンチジーン活
性を有し、かつ、生体内で安定な、オリゴヌクレオチド
類縁体は、有用な医薬として期待され、又、DNA又は
mRNAとの安定な相補鎖形成能が高いオリゴヌクレオ
チド類縁体は、特定遺伝子の検出薬(プローブ)又は特
定遺伝子の増幅開始薬(プライマー)として有用であ
る。
【0003】これに対し、天然型オリゴヌクレオチド
は、血液中や細胞内に存在する各種ヌクレアーゼによ
り、速やかに分解されてしまうことが知られている。
又、天然型オリゴヌクレオチドは、相補的塩基配列との
親和性による制限で、特定遺伝子の検出薬(プローブ)
又は特定遺伝子の増幅開始薬(プライマー)としては、
充分な感度を持たない場合もあった。
【0004】これらの欠点を克服すべく、種々の非天然
型のオリゴヌクレオチド類縁体が製造され、それらを医
薬又は特定遺伝子の検出薬等として、開発する試みがな
されている。すなわち、例えば、オリゴヌクレオチドの
ホスホジエステル結合内のリン原子と結合する酸素原子
を硫黄原子に置換したもの、該酸素原子をメチル基に置
換したもの、該酸素原子をホウ素原子に置換したもの、
オリゴヌクレオチドの糖部分や塩基部分を化学修飾した
もの等が知られている。例えば、ISIS社は、ヒトサ
イトメガロウイルス性網膜炎の治療薬として、チオエー
ト型オリゴヌクレオチドであるISIS2922(Vitrav
ene)を開発し、米国で販売している。
【0005】しかしながら、上記の非天然型のオリゴヌ
クレオチド類縁体における、アンチセンス又はアンチジ
ーン活性の強さ、すなわち、DNA又はmRNAとの安
定な相補鎖形成能や、各種ヌクレアーゼに対する安定
性、生体内の各種蛋白質と非特異的に結合することによ
る副作用の発現等を考慮すると、さらに優れた生体内で
の安定性を有し、副作用の発現の少なく、かつ、相補鎖
形成能の高い非天然型のオリゴヌクレオチド類縁体が望
まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、優れた
アンチセンス又はアンチジーン活性を有し、生体内で安
定で、副作用の発現の少ない非天然型のオリゴヌクレオ
チド類縁体につき、永年に亘り、鋭意研究を行なった。
その結果、分子内エーテル結合を有するオリゴヌクレオ
チド類縁体及びヌクレオシド類縁体が、安定で優れたア
ンチセンス若しくはアンチジーン医薬、特定遺伝子の検
出薬(プローブ)又は増幅開始の為の増幅開始剤(プラ
イマー)及びその製造中間体として有用であることを見
出し、本発明を完成した。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の核酸試薬は、一
般式(1)
【0008】
【化4】
【0009】[式中、R1及びR2は、同一又は異なっ
て、水素原子、核酸合成の水酸基の保護基、リン酸基、
核酸合成の保護基で保護されたリン酸基又は−P
(R3)R4[式中、R3及びR4は、同一又は異なって、
水酸基、核酸合成の保護基で保護された水酸基、メルカ
プト基、核酸合成の保護基で保護されたメルカプト基、
アミノ基、核酸合成の保護基で保護されたアミノ基、炭
素数1乃至4個のアルコキシ基、炭素数1乃至4個のア
ルキルチオ基、炭素数1乃至5個のシアノアルコキシ基
又は炭素数1乃至4個のアルキル基で1又は2置換され
たアミノ基を示す]を示し、Aは、炭素数1乃至4個の
アルキレン基を示し、Bは、プリン−9−イル基、2−
オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基又は下
記α群から選択される置換基を有する置換プリン−9−
イル基若しくは置換2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミ
ジン−1−イル基を示す。]で表わされる化合物又はそ
の塩を含有する。 (α群)水酸基、核酸合成の保護基で保護された水酸
基、炭素数1乃至4個のアルコキシ基、メルカプト基、
核酸合成の保護基で保護されたメルカプト基、炭素数1
乃至4個のアルキルチオ基、アミノ基、核酸合成の保護
基で保護されたアミノ基、炭素数1乃至4個のアルキル
基で1又は2置換されたアミノ基、炭素数1乃至4個の
アルキル基、及び、ハロゲン原子。
【0010】上記核酸試薬において好適には、(1)R
1は水素原子、又は、核酸合成の水酸基の保護基であ
り、(2)R1は水素原子、脂肪族アシル基、芳香族ア
シル基、1乃至3個のアリール基で置換されたメチル
基、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン若しくは
シアノ基でアリール環が置換された1乃至3個のアリー
ル基で置換されたメチル基、又は、シリル基であり、
(3)R1は水素原子、アセチル基、ベンゾイル基、ベ
ンジル基、p−メトキシベンジル基、ジメトキシトリチ
ル基、モノメトキシトリチル基又はtert-ブチルジフェ
ニルシリル基であり、(4)R2は水素原子、脂肪族ア
シル基、芳香族アシル基、1乃至3個のアリール基で置
換されたメチル基、低級アルキル、低級アルコキシ、ハ
ロゲン若しくはシアノ基でアリール環が置換された1乃
至3個のアリール基で置換されたメチル基、シリル基、
ホスホロアミダイト基、ホスホニル基、リン酸基又は保
護されたリン酸基であり、(5)R2は水素原子、アセ
チル基、ベンゾイル基、ベンジル基、p−メトキシベン
ジル基、tert-ブチルジフェニルシリル基、-P(OC2H4CN)
(NCH(CH3)2)、-P(OCH3)(NCH(CH3)2)、ホスホニル基、又
は、2−クロロフェニル若しくは4−クロロフェニルリ
ン酸基であり、(6)Aはメチレン基であり、(7)B
は6−アミノプリン−9−イル(すなわち、アデニニ
ル)、アミノ基が核酸合成の保護基で保護された6−ア
ミノプリン−9−イル、2,6−ジアミノプリン−9−
イル、2−アミノ−6−クロロプリン−9−イル、アミ
ノ基が核酸合成の保護基で保護された2−アミノ−6−
クロロプリン−9−イル、2−アミノ−6−フルオロプ
リン−9−イル、アミノ基が核酸合成の保護基で保護さ
れた2−アミノ−6−フルオロプリン−9−イル、2−
アミノ−6−ブロモプリン−9−イル、アミノ基が核酸
合成の保護基で保護された2−アミノ−6−ブロモプリ
ン−9−イル、2−アミノ−6−ヒドロキシプリン−9
−イル(すなわち、グアニニル)、アミノ基が核酸合成
の保護基で保護された2−アミノ−6−ヒドロキシプリ
ン−9−イル、アミノ基及び水酸基が核酸合成の保護基
で保護された2−アミノ−6−ヒドロキシプリン−9−
イル、6−アミノ−2−メトキシプリン−9−イル、6
−アミノ−2−クロロプリン−9−イル、6−アミノ−
2−フルオロプリン−9−イル、2,6−ジメトキシプ
リン−9−イル、2,6−ジクロロプリン−9−イル、
6−メルカプトプリン−9−イル、2−オキソ−4−ア
ミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわ
ち、シトシニル)、アミノ基が核酸合成の保護基で保護
された2−オキソ−4−アミノ−1,2−ジヒドロピリミ
ジン−1−イル、2−オキソ−4−アミノ−5−フルオ
ロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、アミノ基が
核酸合成の保護基で保護された2−オキソ−4−アミノ
−5−フルオロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イ
ル、4−アミノ−2−オキソ−5−クロロ−1,2−ジヒ
ドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−メトキシ
−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−
4−メルカプト−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イ
ル、2−オキソ−4−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピリ
ミジン−1−イル(すなわち、ウラシニル)、2−オキ
ソ−4−ヒドロキシ−5−メチルピリミジン−1−イル
(すなわち、チミニル)、4−アミノ−5−メチル−2
−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すな
わち、5−メチルシトシニル)基又はアミノ基が核酸合
成の保護基で保護された4−アミノ−5−メチル−2−
オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基であ
り、(8)Bは6−ベンゾイルアミノプリン−9−イ
ル、アデニニル、2−イソブチリルアミノ−6−ヒドロ
キシプリン−9−イル、グアニニル、2−オキソ−4−
ベンゾイルアミノ−ピリミジン−1−イル、シトシニ
ル、2−オキソ−5−メチル−4−ベンゾイルアミノ−
ピリミジン−1−イル、5−メチルシトシニル、ウラシ
ニル又はチミニル基である。
【0011】又、上記(1)乃至(3)、(4)乃至
(5)及び(7)乃至(8)は、番号が大きくなるに従
って、より好適な核酸試薬を示し、一般式(1)におい
て、R1を(1)乃至(3)から任意に選択し、R2
(4)乃至(5)から任意に選択し、Aを(6)から任
意に選択し、Bを(7)乃至(8)から任意に選択し、
又、これらを任意に組み合わせて得られた核酸試薬も好
適であり、更に好適な組み合わせは(2)-(5)-(6)-(7)、
(2)-(5)-(6)-(8)、(3)-(5)-(6)-(7)及び(3)-(5)-(6)-
(8)であり、特に好適には、以下の化合物群から選択さ
れる化合物又はその塩を含有する。 (化合物群)2’-O,4’-C-エチレングアノシン、
2’-O,4’-C-エチレンアデノシン、3’,5’-ジ-
O-ベンジル-2’-O,4’-C-エチレン-6-N-ベンゾ
イルアデノシン、3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,
4’-C-エチレン-2-N-イソブチリルグアノシン、
5’-O-ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレ
ン-6-N-ベンゾイルアデノシン、5’-O-ジメトキシ
トリチル-2’-O,4’-C-エチレン-2-N-イソブチリ
ルグアノシン、2’-O,4’-C-エチレン-2-N-イソ
ブチリルグアノシン、2'-O,4’-C-エチレン-6-N-
ベンゾイルアデノシン、5'-O-ジメトキシトリチル‐
2'-O,4'-C-エチレン-6-N-ベンゾイルアデノシン
‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソプロピ
ル)ホスホロアミダイト、5'-O-ジメトキシトリチル‐
2'-O,4'-C-エチレン-2-N-イソブチリルグアノシ
ン‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソプロ
ピル)ホスホロアミダイト、2’-O,4’-C-エチレン
ウリジン、2’-O,4’-C-エチレン5−メチルウリジ
ン、2’-O,4’-C-エチレンシチジン、2’-O,4’
-C-エチレン-5-メチルシチジン、3’,5’-ジ-O-ベ
ンジル-2’-O,4’-C-エチレンウリジン、5’-O-
ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレンウリジ
ン、3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エチ
レン-5−メチルウリジン、5’-O-ジメトキシトリチル
-2’-O,4’-C-エチレン-5−メチルウリジン、3’,
5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エチレン-4-N
-ベンゾイルシチジン、5’-O-ジメトキシトリチル-
2’-O,4’-C-エチレン-4-N-ベンゾイルシチジ
ン、3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エチ
レン-4-N-ベンゾイル-5-メチルシチジン、5’-O-
ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレン-4-N-
ベンゾイル-5-メチルシチジン、2’-O,4’-C-エチ
レン-4-N-ベンゾイルシチジン、2’-O,4’-C-エ
チレン-4-N-ベンゾイル-5-メチルシチジン、5'-O-
ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-ウリジ
ン‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソプロ
ピル)ホスホロアミダイト、5'-O-ジメトキシトリチル
‐2'-O,4'-C-エチレン-5−メチルウリジン-3'-O‐
(2‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホ
ロアミダイト、5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'
-C-エチレン-4-N-ベンゾイルシチジン‐3'-O‐(2
‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロア
ミダイト、及び、5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,
4'-C-エチレン-4-N-ベンゾイル−5−メチルシチジ
ン‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソプロ
ピル)ホスホロアミダイト。
【0012】上記化合物を含有する核酸試薬は、好適に
は、DNA合成機用試薬である。
【0013】又、本発明の核酸試薬は、一般式(2)
【0014】
【化5】
【0015】[式中、 Aは、炭素数1乃至4個のアルキ
レン基を示し、Bは、プリン−9−イル基、2−オキソ
−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基又は下記α1群
から選択される置換基を有する置換プリン−9−イル基
若しくは置換2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−
1−イル基を示す。]で表わされる構造を1又は2以上
含有するオリゴヌクレオチド類縁体又はその塩を含有す
る。 (α1群)水酸基、炭素数1乃至4個のアルコキシ基、
メルカプト基、炭素数1乃至4個のアルキルチオ基、ア
ミノ基、炭素数1乃至4個のアルキル基で1又は2置換
されたアミノ基、炭素数1乃至4個のアルキル基、及
び、ハロゲン原子。
【0016】上記核酸試薬において好適には、(9)A
はメチレン基であり、(10)Bは6−アミノプリン−9
−イル(すなわち、アデニニル)、2,6−ジアミノプ
リン−9−イル、2−アミノ−6−クロロプリン−9−
イル、2−アミノ−6−フルオロプリン−9−イル、2
−アミノ−6−ブロモプリン−9−イル、2−アミノ−
6−ヒドロキシプリン−9−イル(すなわち、グアニニ
ル)、6−アミノ−2−メトキシプリン−9−イル、6
−アミノ−2−クロロプリン−9−イル、6−アミノ−
2−フルオロプリン−9−イル、2,6−ジメトキシプ
リン−9−イル、2,6−ジクロロプリン−9−イル、
6−メルカプトプリン−9−イル、2−オキソ−4−ア
ミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわ
ち、シトシニル)、2−オキソ−4−アミノ−5−フル
オロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、4−アミ
ノ−2−オキソ−5−クロロ−1,2−ジヒドロピリミジ
ン−1−イル、2−オキソ−4−メトキシ−1,2−ジヒ
ドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−メルカプ
ト−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ
−4−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル
(すなわち、ウラシニル)、2−オキソ−4−ヒドロキ
シ−5−メチルピリミジン−1−イル(すなわち、チミ
ニル)又は4−アミノ−5−メチル−2−オキソ−1,2
−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、5−メチ
ルシトシニル)基であり、(11)Bは6−ベンゾイルア
ミノプリン−9−イル、アデニニル、2−イソブチリル
アミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル、グアニニ
ル、2−オキソ−4−ベンゾイルアミノ−1,2−ジヒド
ロピリミジン−1−イル、シトシニル、2−オキソ−5
−メチル−4−ベンゾイルアミノ−1,2−ジヒドロピリ
ミジン−1−イル、5−メチルシトシニル、ウラシニル
又はチミニル基である。
【0017】又、上記(10)乃至(11)は、番号が大き
くなるに従って、より好適な核酸試薬を示し、一般式
(2)において、Aを(9)から任意に選択し、Bを(1
0)乃至(11)から任意に選択し、又、これらを任意に
組み合わせて得られた核酸試薬も好適であり、更に好適
な組み合わせは(9)-(10)及び(9)-(11)である。
【0018】上記化合物を含有する核酸試薬は、好適に
は特定遺伝子の検出薬(プローブ)又は特定遺伝子の増幅
開始薬(プライマー)である。
【0019】本発明の医薬は、一般式(2)
【0020】
【化6】
【0021】[式中、 Aは、炭素数1乃至4個のアルキ
レン基を示し、Bは、プリン−9−イル基、2−オキソ
−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基又は下記α1群
から選択される置換基を有する置換プリン−9−イル基
若しくは置換2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−
1−イル基を示す。]で表わされる構造を1又は2以上
含有するオリゴヌクレオチド類縁体又はその薬理学上許
容される塩を含有する。 (α1群)水酸基、炭素数1乃至4個のアルコキシ基、
メルカプト基、炭素数1乃至4個のアルキルチオ基、ア
ミノ基、炭素数1乃至4個のアルキル基で1又は2置換
されたアミノ基、炭素数1乃至4個のアルキル基、及
び、ハロゲン原子。
【0022】上記医薬において好適には、(12)Aはメ
チレン基であり、(13)Bは6−アミノプリン−9−イ
ル(すなわち、アデニニル)、2,6−ジアミノプリン
−9−イル、2−アミノ−6−クロロプリン−9−イ
ル、2−アミノ−6−フルオロプリン−9−イル、2−
アミノ−6−ブロモプリン−9−イル、2−アミノ−6
−ヒドロキシプリン−9−イル(すなわち、グアニニ
ル)、6−アミノ−2−メトキシプリン−9−イル、6
−アミノ−2−クロロプリン−9−イル、6−アミノ−
2−フルオロプリン−9−イル、2,6−ジメトキシプ
リン−9−イル、2,6−ジクロロプリン−9−イル、
6−メルカプトプリン−9−イル、2−オキソ−4−ア
ミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわ
ち、シトシニル)、2−オキソ−4−アミノ−5−フル
オロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、4−アミ
ノ−2−オキソ−5−クロロ−1,2−ジヒドロピリミジ
ン−1−イル、2−オキソ−4−メトキシ−1,2−ジヒ
ドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−メルカプ
ト−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ
−4−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル
(すなわち、ウラシニル)、2−オキソ−4−ヒドロキ
シ−5−メチルピリミジン−1−イル(すなわち、チミ
ニル)又は4−アミノ−5−メチル−2−オキソ−1,2
−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、5−メチ
ルシトシニル)基であり、(14)Bは6−ベンゾイルア
ミノプリン−9−イル、アデニニル、2−イソブチリル
アミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル、グアニニ
ル、2−オキソ−4−ベンゾイルアミノ−1,2−ジヒド
ロピリミジン−1−イル、シトシニル、2−オキソ−5
−メチル−4−ベンゾイルアミノ−1,2−ジヒドロピリ
ミジン−1−イル、5−メチルシトシニル、ウラシニル
又はチミニル基である。
【0023】又、上記(13)乃至(14)は、番号が大き
くなるに従って、より好適な医薬を示し、一般式(2)
において、Aを(12)から任意に選択し、Bを(13)乃
至(14)から任意に選択し、又、これらを任意に組み合
わせて得られた医薬も好適であり、更に好適な組み合わ
せは(12)-(13)及び(12)-(14)である。
【0024】上記一般式(1)又は(2)中、Aの「炭
素数1乃至4個のアルキレン基」としては、例えば、メ
チレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン基を
あげることができ、好適には、メチレン基である。
【0025】上記一般式(1)又は(2)中、R1及び
2の「核酸合成の水酸基の保護基」、並びにR3、R4
及びα群の「核酸合成の保護基で保護された水酸基」の
保護基とは、核酸合成の際に安定して水酸基を保護し得
るものであれば、特に限定はないが、具体的には、酸性
又は中性条件で安定であり、加水素分解、加水分解、電
気分解及び光分解のような化学的方法により開裂し得る
保護基のことをいい、そのような保護基としては、例え
ば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イ
ソブチリル、ペンタノイル、ピバロイル、バレリル、イ
ソバレリル、オクタノイル、ノナノイル、デカノイル、
3−メチルノナノイル、8−メチルノナノイル、3−エ
チルオクタノイル、3,7−ジメチルオクタノイル、ウ
ンデカノイル、ドデカノイル、トリデカノイル、テトラ
デカノイル、ペンタデカノイル、ヘキサデカノイル、1
−メチルペンタデカノイル、14−メチルペンタデカノ
イル、13,13−ジメチルテトラデカノイル、ヘプタ
デカノイル、15−メチルヘキサデカノイル、オクタデ
カノイル、1−メチルヘプタデカノイル、ノナデカノイ
ル、アイコサノイル及びヘナイコサノイルのようなアル
キルカルボニル基、スクシノイル、グルタロイル、アジ
ポイルのようなカルボキシ化アルキルカルボニル基、ク
ロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチ
ル、トリフルオロアセチルのようなハロゲノ低級アルキ
ルカルボニル基、メトキシアセチルのような低級アルコ
キシ低級アルキルカルボニル基、(E)−2−メチル-2
−ブテノイルのような不飽和アルキルカルボニル基のよ
うな「脂肪族アシル基」;メチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチ
ル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、2−
メチルブチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、n
−ヘキシル、イソヘキシル、4−メチルペンチル、3−
メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペン
チル、3,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチ
ル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチ
ル、1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチ
ル、2−エチルブチルのような「低級アルキル基」;エ
テニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−メチル
−2−プロペニル、1−メチル−1−プロペニル、2−
メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−プロペニ
ル、2−エチル−2−プロペニル、1−ブテニル、2−
ブテニル、1−メチル−2−ブテニル、1−メチル−1
−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−エチル−
2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−3−ブテニ
ル、2−メチル−3−ブテニル、1−エチル−3−ブテ
ニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、1−メチル−
2−ペンテニル、2−メチル−2−ペンテニル、3−ペ
ンテニル、1−メチル−3−ペンテニル、2−メチル−
3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−4−ペ
ンテニル、2−メチル−4−ペンテニル、1−ヘキセニ
ル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニ
ル、5−ヘキセニルのような「低級アルケニル基」;ベ
ンゾイル、α−ナフトイル、β−ナフトイルのようなア
リールカルボニル基、2−ブロモベンゾイル、4−クロ
ロベンゾイルのようなハロゲノアリールカルボニル基、
2,4,6-トリメチルベンゾイル、4−トルオイルの
ような低級アルキル化アリールカルボニル基、4−アニ
ソイルのような低級アルコキシ化アリールカルボニル
基、2−カルボキシベンゾイル、3−カルボキシベンゾ
イル、4−カルボキシベンゾイルのようなカルボキシ化
アリールカルボニル基、4−ニトロベンゾイル、2−ニ
トロベンゾイルのようなニトロ化アリールカルボニル
基;2−(メトキシカルボニル) ベンゾイルのような低
級アルコキシカルボニル化アリールカルボニル基、4−
フェニルベンゾイルのようなアリール化アリールカルボ
ニル基のような「芳香族アシル基」;テトラヒドロピラ
ン-2−イル、3−ブロモテトラヒドロピラン-2−イル、
4−メトキシテトラヒドロピラン-4−イル、テトラヒド
ロチオピラン-2−イル、4−メトキシテトラヒドロチオ
ピラン-4−イルのような「テトラヒドロピラニル又はテ
トラヒドロチオピラニル基」;テトラヒドロフラン-2−
イル、テトラヒドロチオフラン-2−イルのような「テト
ラヒドロフラニル又はテトラヒドロチオフラニル基」;
トリメチルシリル、トリエチルシリル、イソプロピルジ
メチルシリル、t-ブチルジメチルシリル、メチルジイソ
プロピルシリル、メチルジ-t−ブチルシリル、トリイソ
プロピルシリルのようなトリ低級アルキルシリル基、ジ
フェニルメチルシリル、ジフェニルブチルシリル、ジフ
ェニルイソプロピルシリル、フェニルジイソプロピルシ
リルのような1乃至2個のアリール基で置換されたトリ
低級アルキルシリル基のような「シリル基」;メトキシ
メチル、1,1−ジメチル−1−メトキシメチル、エト
キシメチル、プロポキシメチル、イソプロポキシメチ
ル、ブトキシメチル、t-ブトキシメチルのような「低級
アルコキシメチル基」;2−メトキシエトキシメチルの
ような「低級アルコキシ化低級アルコキシメチル基」;
2,2,2−トリクロロエトキシメチル、ビス(2−クロ
ロエトキシ) メチルのような「ハロゲノ低級アルコキシ
メチル」;1−エトキシエチル、1−( イソプロポキ
シ) エチルのような「低級アルコキシ化エチル基」;
2,2,2−トリクロロエチルのような「ハロゲン化エ
チル基」;ベンジル、α−ナフチルメチル、β−ナフチ
ルメチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、α
−ナフチルジフェニルメチル、9−アンスリルメチルの
ような「1乃至3個のアリール基で置換されたメチル
基」;4−メチルベンジル、2,4,6-トリメチルベ
ンジル、3,4,5−トリメチルベンジル、4−メトキ
シベンジル、4−メトキシフェニルジフェニルメチル、
4、4’−ジメトキシトリフェニルメチル、2−ニトロ
ベンジル、4−ニトロベンジル、4−クロロベンジル、
4−ブロモベンジル、4−シアノベンジルのような「低
級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、シアノ基でア
リール環が置換された1乃至3個のアリール基で置換さ
れたメチル基」;メトキシカルボニル、エトキシカルボ
ニル、t-ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル
のような「低級アルコキシカルボニル基」;4‐クロロ
フェニル、2-クロロフェニル、4‐メトキシフェニル、4
‐ニトロフェニル、2,4-ジニトロフェニルのような「ハ
ロゲン原子、低級アルコキシ基又はニトロ基で置換され
たアリール基」2,2,2−トリクロロエトキシカルボ
ニル、2−トリメチルシリルエトキシカルボニルのよう
な「ハロゲン又はトリ低級アルキルシリル基で置換され
た低級アルコキシカルボニル基」;ビニルオキシカルボ
ニル、アリールオキシカルボニルのような「アルケニル
オキシカルボニル基」;ベンジルオキシカルボニル、4
−メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメト
キシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオ
キシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニル
のような1乃至2個の「低級アルコキシ又はニトロ基で
アリール環が置換されていてもよいアラルキルオキシカ
ルボニル基」をあげることができ、R1及びR2の「核酸
合成の水酸基の保護基」においては、好適には、「脂肪
族アシル基」、「芳香族アシル基」、「1乃至3個のア
リール基で置換されたメチル基」、「低級アルキル、低
級アルコキシ、ハロゲン、シアノ基でアリール環が置換
された1乃至3個のアリール基で置換されたメチル基」
又は「シリル基」であり、さらに、好適には、アセチル
基、ベンゾイル基、ベンジル基、p−メトキシベンゾイ
ル基、ジメトキシトリチル基、モノメトキシトリチル基
又はtert-ブチルジフェニルシリル基であり、R3及びR
4又はα群の「核酸合成の保護基で保護された水酸基」
の保護基においては、好適には、「1乃至3個のアリー
ル基で置換されたメチル基」、「ハロゲン原子、低級ア
ルコキシ基又はニトロ基で置換されたアリール基」、
「低級アルキル基」又は「低級アルケニル基」であり、
さらに好適には、ベンジル基、2-クロロフェニル基、4
‐クロロフェニル基又は2-プロペニル基である。
【0026】上記一般式(1)中、R1及びR2の「核酸
合成の保護基で保護されたリン酸基」の保護基とは、核
酸合成の際に安定してリン酸基を保護し得るものであれ
ば、特に限定はないが、具体的には、酸性又は中性条件
で安定であり、加水素分解、加水分解、電気分解及び光
分解のような化学的方法により開裂し得る保護基のこと
をいい、そのような保護基としては、例えば、メチル、
エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イ
ソブチル、s−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、
イソペンチル、2−メチルブチル、ネオペンチル、1−
エチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシル、4−メ
チルペンチル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチ
ル、1−メチルペンチル、3,3−ジメチルブチル、
2,2−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、
1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、
2,3−ジメチルブチル、2−エチルブチルのような
「低級アルキル基」;2−シアノエチル、2−シアノ−
1,1−ジメチルエチルのような「シアノ化低級アルキ
ル基」;2−メチルジフェニルシリルエチル、2−トリ
メチルシリルエチル、2−トリフェニルシリルエチルの
ような「シリル基で置換されたエチル基」;2,2,2
−トリクロロエチル、2,2,2−トリブロモエチル、
2,2,2−トリフルオロエチル、2,2,2−トリク
ロロ−1、1−ジメチルエチルのような「ハロゲン化低
級アルキル基」;エテニル、1−プロペニル、2−プロ
ペニル、1−メチル−2−プロペニル、1−メチル−1
−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチ
ル−2−プロペニル、2−エチル−2−プロペニル、1
−ブテニル、2−ブテニル、1−メチル−2−ブテニ
ル、1−メチル−1−ブテニル、3−メチル−2−ブテ
ニル、1−エチル−2−ブテニル、3−ブテニル、1−
メチル−3−ブテニル、2−メチル−3−ブテニル、1
−エチル−3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテ
ニル、1−メチル−2−ペンテニル、2−メチル−2−
ペンテニル、3−ペンテニル、1−メチル−3−ペンテ
ニル、2−メチル−3−ペンテニル、4−ペンテニル、
1−メチル−4−ペンテニル、2−メチル−4−ペンテ
ニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニ
ル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニルのような「低級ア
ルケニル基」;シクロプロピル、シクロブチル、シクロ
ペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ノルボル
ニル、アダマンチルのような「シクロアルキル基」;2
−シアノブテニルのような「シアノ化低級アルケニル
基」;ベンジル、α−ナフチルメチル、β−ナフチルメ
チル、インデニルメチル、フェナンスレニルメチル、ア
ントラセニルメチル、ジフェニルメチル、トリフェニル
メチル、1−フェネチル、2−フェネチル、1−ナフチ
ルエチル、2−ナフチルエチル、1−フェニルプロピ
ル、2−フェニルプロピル、3−フェニルプロピル、1
−ナフチルプロピル、2−ナフチルプロピル、3−ナフ
チルプロピル、1−フェニルブチル、2−フェニルブチ
ル、3−フェニルブチル、4−フェニルブチル、1−ナ
フチルブチル、2−ナフチルブチル、3−ナフチルブチ
ル、4−ナフチルブチル、1−フェニルペンチル、2−
フェニルペンチル、3−フェニルペンチル、4−フェニ
ルペンチル、5−フェニルペンチル、1−ナフチルペン
チル、2−ナフチルペンチル、3−ナフチルペンチル、
4−ナフチルペンチル、5−ナフチルペンチル、1−フ
ェニルヘキシル、2−フェニルヘキシル、3−フェニル
ヘキシル、4−フェニルヘキシル、5−フェニルヘキシ
ル、6−フェニルヘキシル、1−ナフチルヘキシル、2
−ナフチルヘキシル、3−ナフチルヘキシル、4−ナフ
チルヘキシル、5−ナフチルヘキシル、6−ナフチルヘ
キシルのような「アラルキル基」;4−クロロベンジ
ル、2−(4−ニトロフェニル)エチル、o−ニトロベ
ンジル、4−ニトロベンジル、2、4−ジニトロベンジ
ル、4−クロロ−2−ニトロベンジルのような「ニトロ
基、ハロゲン原子でアリール環が置換されたアラルキル
基」;フェニル、インデニル、ナフチル、フェナンスレ
ニル、アントラセニルのような「アリール基」;2−メ
チルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、2−クロロ
フェニル,4−クロロフェニル、2,4−ジクロロフェ
ニル、2,5−ジクロロフェニル、2−ブロモフェニ
ル、4−ニトロフェニル、4−クロロ−2−ニトロフェ
ニルのような「低級アルキル基、ハロゲン原子、ニトロ
基で置換されたアリール基」を挙げる事ができ、好適に
は、「低級アルキル基」、「シアノ基で置換された低級
アルキル基」、「アラルキル基」、「ニトロ基、ハロゲ
ン原子でアリール環が置換されたアラルキル基」又は
「低級アルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基で置換され
たアリール基」であり、さらに好適には、2−シアノエ
チル基、2,2,2−トリクロロエチル基、ベンジル
基、2-クロロフェニル基又は4‐クロロフェニル基であ
る。
【0027】上記一般式(1)又は(2)中、R3
4、α群及びα1群の「炭素数1乃至4個のアルコキシ
基」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロ
ポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキ
シ、s−ブトキシ又はtert−ブトキシをあげることがで
き、好適には、メトキシ又はエトキシ基である。
【0028】上記一般式(1)又は(2)中、R3、R4
及びα群の「核酸合成の保護基で保護されたメルカプト
基」の保護基としては、核酸合成の際に安定してメルカ
プト基を保護し得るものであれば、特に限定はないが、
具体的には、酸性又は中性条件で安定であり、加水素分
解、加水分解、電気分解及び光分解のような化学的方法
により開裂し得る保護基をいい、例えば、上記水酸基の
保護基としてあげたものの他、メチルチオ、エチルチ
オ、tert−ブチルチオのようなアルキルチオ基、ベンジ
ルチオのようなアリールチオ基等の「ジスルフィドを形
成する基」をあげることができ、好適には、「脂肪族ア
シル基」又は「芳香族アシル基」であり、さらに、好適
には、ベンゾイル基である。
【0029】上記一般式(1)又は(2)中、R3
4、α群及びα1群の「炭素数1乃至4個のアルキルチ
オ基」としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プ
ロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチ
ルチオ、s−ブチルチオ、tert−ブチルチオをあげるこ
とができ、好適には、メチルチオ又はエチルチオ基であ
る。
【0030】上記一般式(1)又は(2)中、R3、R4
及びα群の「核酸合成の保護基で保護されたアミノ基」
の保護基としては、核酸合成の際に安定してアミノ基を
保護し得るものであれば、特に限定はないが、具体的に
は、酸性又は中性条件で安定であり、加水素分解、加水
分解、電気分解及び光分解のような化学的方法により開
裂し得る保護基をいい、例えば、ホルミル、アセチル、
プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ペンタノイ
ル、ピバロイル、バレリル、イソバレリル、オクタノイ
ル、ノナノイル、デカノイル、3−メチルノナノイル、
8−メチルノナノイル、3−エチルオクタノイル、3,
7−ジメチルオクタノイル、ウンデカノイル、ドデカノ
イル、トリデカノイル、テトラデカノイル、ペンタデカ
ノイル、ヘキサデカノイル、1−メチルペンタデカノイ
ル、14−メチルペンタデカノイル、13,13−ジメ
チルテトラデカノイル、ヘプタデカノイル、15−メチ
ルヘキサデカノイル、オクタデカノイル、1−メチルヘ
プタデカノイル、ノナデカノイル、アイコサノイル及び
ヘナイコサノイルのようなアルキルカルボニル基、スク
シノイル、グルタロイル、アジポイルのようなカルボキ
シ化アルキルカルボニル基、クロロアセチル、ジクロロ
アセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル
のようなハロゲノ低級アルキルカルボニル基、メトキシ
アセチルのような低級アルコキシ低級アルキルカルボニ
ル基、(E)−2−メチル-2−ブテノイルのような不飽
和アルキルカルボニル基等の「脂肪族アシル基」;ベン
ゾイル、α−ナフトイル、β−ナフトイルのようなアリ
ールカルボニル基、2−ブロモベンゾイル、4−クロロ
ベンゾイルのようなハロゲノアリールカルボニル基、
2,4,6-トリメチルベンゾイル、4−トルオイルの
ような低級アルキル化アリールカルボニル基、4−アニ
ソイルのような低級アルコキシ化アリールカルボニル
基、2−カルボキシベンゾイル、3−カルボキシベンゾ
イル、4−カルボキシベンゾイルのようなカルボキシ化
アリールカルボニル基、4−ニトロベンゾイル、2−ニ
トロベンゾイルのようなニトロ化アリールカルボニル
基;2−(メトキシカルボニル) ベンゾイルのような低
級アルコキシカルボニル化アリールカルボニル基、4−
フェニルベンゾイルのようなアリール化アリールカルボ
ニル基等の「芳香族アシル基」;メトキシカルボニル、
エトキシカルボニル、t-ブトキシカルボニル、イソブト
キシカルボニルのような「低級アルコキシカルボニル
基」;2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2
−トリメチルシリルエトキシカルボニルのような「ハロ
ゲン又はトリ低級アルキルシリル基で置換された低級ア
ルコキシカルボニル基」;ビニルオキシカルボニル、ア
リールオキシカルボニルのような「アルケニルオキシカ
ルボニル基」;ベンジルオキシカルボニル、4−メトキ
シベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベン
ジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカル
ボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニルのような
1乃至2個の「低級アルコキシ又はニトロ基でアリール
環が置換されていてもよいアラルキルオキシカルボニル
基」をあげることができ、好適には、「脂肪族アシル
基」又は「芳香族アシル基」であり、さらに好適には、
ベンゾイル基である。
【0031】上記一般式(1)又は(2)中、R3
4、α群及びα1群の「炭素数1乃至4個のアルキル基
で置換されたアミノ基」としては、例えば、メチルアミ
ノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミ
ノ、ブチルアミノ、イソブチルアミノ、s−ブチルアミ
ノ、tert−ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルア
ミノ、ジプロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジブ
チルアミノ、ジイソブチルアミノ、ジ(s−ブチル)ア
ミノ、ジ(tert−ブチル)アミノをあげることができ、
好適には、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミ
ノ、ジエチルアミノまたはジイソプロピルアミノ基であ
る。
【0032】上記一般式(1)中、R3及びR4の「炭素
数1乃至5個のシアノアルコキシ基」とは、上記「炭素
数1乃至4個のアルコキシ基」にシアノ基が置換した基
をいい、その様な基としては、例えば、例えば、シアノ
メトキシ、2−シアノエトキシ、3−シアノプロポキ
シ、4−シアノブトキシ、3−シアノ−2メチルプロポ
キシ、又は1−シアノメチル−1,1−ジメチルメトキ
シをあげることができ、好適には、2−シアノエトキシ
基である。
【0033】上記一般式(1)又は(2)中、α群及び
α1群の「炭素数1乃至4個のアルキル基」としては、
例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル、イソブチル、s−ブチル、tert−ブチルをあげる
ことができ、好適には、メチル又はエチル基である。
【0034】上記一般式(1)又は(2)中、α群及び
α1群の「ハロゲン原子」としては、例えば、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子をあげることが
でき、好適には、フッ素原子又は塩素原子である。
【0035】上記一般式(1)中、Bの「プリン−9−
イル基」及び「置換プリン−9−イル基」全体で、好適
な基は、6−アミノプリン−9−イル(すなわち、アデ
ニニル)、アミノ基が核酸合成の保護基で保護された6
−アミノプリン−9−イル、2,6−ジアミノプリン−
9−イル、2−アミノ−6−クロロプリン−9−イル、
アミノ基が核酸合成の保護基で保護された2−アミノ−
6−クロロプリン−9−イル、2−アミノ−6−フルオ
ロプリン−9−イル、アミノ基が核酸合成の保護基で保
護された2−アミノ−6−フルオロプリン−9−イル、
2−アミノ−6−ブロモプリン−9−イル、アミノ基が
核酸合成の保護基で保護された2−アミノ−6−ブロモ
プリン−9−イル、2−アミノ−6−ヒドロキシプリン
−9−イル(すなわち、グアニニル)、アミノ基が核酸
合成の保護基で保護された2−アミノ−6−ヒドロキシ
プリン−9−イル、アミノ基及び水酸基が核酸合成の保
護基で保護された2−アミノ−6−ヒドロキシプリン−
9−イル、6−アミノ−2−メトキシプリン−9−イ
ル、6−アミノ−2−クロロプリン−9−イル、6−ア
ミノ−2−フルオロプリン−9−イル、2,6−ジメト
キシプリン−9−イル、2,6−ジクロロプリン−9−
イル又は6−メルカプトプリン−9−イル基であり、さ
らに好適には、6−ベンゾイルアミノプリン−9−イ
ル、アデニニル、2−イソブチリルアミノ−6−ヒドロ
キシプリン−9−イル又はグアニニル基である。
【0036】上記一般式(2)中、Bの「プリン−9−
イル基」及び「置換プリン−9−イル基」全体で、好適
な基は、6−アミノプリン−9−イル(すなわち、アデ
ニニル)、2,6−ジアミノプリン−9−イル、2−ア
ミノ−6−クロロプリン−9−イル、2−アミノ−6−
フルオロプリン−9−イル、2−アミノ−6−ブロモプ
リン−9−イル、2−アミノ−6−ヒドロキシプリン−
9−イル(すなわち、グアニニル)、6−アミノ−2−
メトキシプリン−9−イル、6−アミノ−2−クロロプ
リン−9−イル、6−アミノ−2−フルオロプリン−9
−イル、2,6−ジメトキシプリン−9−イル、2,6
−ジクロロプリン−9−イル又は6−メルカプトプリン
−9−イル基であり、さらに好適には、6−ベンゾイル
アミノプリン−9−イル、アデニニル、2−イソブチリ
ルアミノ−6−ヒドロキシプリン−9−イル又はグアニ
ニル基である。
【0037】上記一般式(1)中、Bの「2−オキソ−
1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基」及び「置換2
−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基」全
体で、好適な基は、2−オキソ−4−アミノ−1,2−ジ
ヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、シトシニ
ル)、アミノ基が核酸合成の保護基で保護された2−オ
キソ−4−アミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イ
ル、2−オキソ−4−アミノ−5−フルオロ−1,2−ジ
ヒドロピリミジン−1−イル、アミノ基が核酸合成の保
護基で保護された2−オキソ−4−アミノ−5−フルオ
ロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、4−アミノ
−2−オキソ−5−クロロ−1,2−ジヒドロピリミジン
−1−イル、2−オキソ−4−メトキシ−1,2−ジヒド
ロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−メルカプト
−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−
4−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル
(すなわち、ウラシニル)、2−オキソ−4−ヒドロキ
シ−5−メチルピリミジン−1−イル(すなわち、チミ
ニル)又は4−アミノ−5−メチル−2−オキソ−1,2
−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、5−メチ
ルシトシニル)基であり、さらに好適には、2−オキソ
−4−ベンゾイルアミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−
1−イル、シトシニル、チミニル、ウラシニル、2−オ
キソ−4−ベンゾイルアミノ−5−メチル−1,2−ジヒ
ドロピリミジン−1−イル、又は5−メチルシトシニル
基である。
【0038】上記一般式(2)中、Bの「2−オキソ−
1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基」及び「置換2
−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基」全
体で、好適な基は、2−オキソ−4−アミノ−1,2−ジ
ヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、シトシニ
ル)、2−オキソ−4−アミノ−5−フルオロ−1,2−
ジヒドロピリミジン−1−イル、4−アミノ−2−オキ
ソ−5−クロロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イ
ル、2−オキソ−4−メトキシ−1,2−ジヒドロピリミ
ジン−1−イル、2−オキソ−4−メルカプト−1,2−
ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−ヒド
ロキシ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわ
ち、ウラシニル)、2−オキソ−4−ヒドロキシ−5−
メチルピリミジン−1−イル(すなわち、チミニル)又
は4−アミノ−5−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒド
ロピリミジン−1−イル(すなわち、5−メチルシトシ
ニル)基であり、さらに好適には、2−オキソ−4−ベ
ンゾイルアミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イ
ル、シトシニル、チミニル、ウラシニル、2−オキソ−
4−ベンゾイルアミノ−5−メチル−1,2−ジヒドロピ
リミジン−1−イル、又は5−メチルシトシニル基であ
る。
【0039】「核酸試薬」とは、ヌクレオシド、ヌクレ
オシド類縁体、オリゴヌクレオチド又はヌクレオチド類
縁体を含有する試薬のことを言う。
【0040】「ヌクレオシド類縁体」とは、プリン又は
ピリミジン塩基と糖が結合した「ヌクレオシド」のう
ち、非天然型のものを言う。
【0041】「オリゴヌクレオチド類縁体」とは、同一
又は異なる上記「ヌクレオシド」がリン酸ジエステル結
合で2乃至50個結合した「オリゴヌクレオチド」の非
天然型誘導体をいい、そのような類縁体としては、好適
には、糖部分が修飾された糖誘導体;リン酸ジエステル
結合部分がチオエート化されたチオエート誘導体;末端
のリン酸部分がエステル化されたエステル体;プリン塩
基上のアミノ基がアミド化されたアミド体を挙げること
ができ、さらに好適には、糖部分が修飾された糖誘導体
及びリン酸ジエステル結合部分がチオエート化されたチ
オエート誘導体を挙げる事が出来る。
【0042】「その塩」とは、本発明のヌクレオシド類
縁体及びヌクレオチド類縁体は、塩にすることができる
ので、その塩をいい、核酸試薬として用いられる際に障
害とならないようなものであれば特に限定はないが、そ
のような塩としては、好適にはナトリウム塩、カリウム
塩、リチウム塩のようなアルカリ金属塩、カルシウム
塩、マグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩、アル
ミニウム塩、鉄塩、亜鉛塩、銅塩、ニッケル塩、コバル
ト塩等の金属塩;アンモニウム塩のような無機塩、t−
オクチルアミン塩、ジベンジルアミン塩、モルホリン
塩、グルコサミン塩、フェニルグリシンアルキルエステ
ル塩、エチレンジアミン塩、N−メチルグルカミン塩、
グアニジン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン
塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジル
エチレンジアミン塩、クロロプロカイン塩、プロカイン
塩、ジエタノールアミン塩、N−ベンジル−フェネチル
アミン塩、ピペラジン塩、テトラメチルアンモニウム
塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩のよう
な有機塩等のアミン塩;弗化水素酸塩、塩酸塩、臭化水
素酸塩、沃化水素酸塩のようなハロゲン原子化水素酸
塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、燐酸塩等の無機酸
塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン
酸塩、エタンスルホン酸塩のような低級アルカンスルホ
ン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸
塩のようなアリ−ルスルホン酸塩、酢酸塩、りんご酸
塩、フマ−ル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酒石酸
塩、蓚酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩;及び、グリシ
ン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタ
ミン酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩を挙げ
ることができる。
【0043】「その薬理上許容される塩」とは、本発明
のオリゴヌクレオチド類縁体は、塩にすることができる
ので、その塩をいい、医薬として用いられる際に障害と
ならないような塩であれば特に限定はないが、そのよう
な塩としては、好適にはナトリウム塩、カリウム塩、リ
チウム塩のようなアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグ
ネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩、アルミニウム
塩、鉄塩、亜鉛塩、銅塩、ニッケル塩、コバルト塩等の
金属塩;アンモニウム塩のような無機塩、t−オクチル
アミン塩、ジベンジルアミン塩、モルホリン塩、グルコ
サミン塩、フェニルグリシンアルキルエステル塩、エチ
レンジアミン塩、N−メチルグルカミン塩、グアニジン
塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロ
ヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジア
ミン塩、クロロプロカイン塩、プロカイン塩、ジエタノ
ールアミン塩、N−ベンジル−フェネチルアミン塩、ピ
ペラジン塩、テトラメチルアンモニウム塩、トリス(ヒ
ドロキシメチル)アミノメタン塩のような有機塩等のア
ミン塩;弗化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、沃化水
素酸塩のようなハロゲン原子化水素酸塩、硝酸塩、過塩
素酸塩、硫酸塩、燐酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン
酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホ
ン酸塩のような低級アルカンスルホン酸塩、ベンゼンス
ルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩のようなアリ−ル
スルホン酸塩、酢酸塩、りんご酸塩、フマ−ル酸塩、コ
ハク酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、蓚酸塩、マレイン酸
塩等の有機酸塩;及び、グリシン塩、リジン塩、アルギ
ニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン
酸塩のようなアミノ酸塩を挙げることができる。
【0044】本発明の核酸試薬に含有される、上記式
(1)の具体的な化合物を表1及び表2に例示する。但
し、本発明の化合物は、これらに限定されるものではな
い。
【0045】表1及び表2において、Meは、メチル基
を示し、Bnは、ベンジル基を示し、Bzは、ベンゾイ
ル基を示し、PMBは、p−メトキシベンジル基を示
し、Trは、トリフェニルメチル基を示し、MMTr
は、4−メトキシトリフェニルメチル(モノメトキシト
リチル)基を示し、DMTrは、4,4’−ジメトキシ
トリフェニルメチル(ジメトキシトリチル)基を示し、
TMTrは、4,4’,4’’−トリメトキシトリフェ
ニルメチル(トリメトキシトリチル)基を示し、TMS
は、トリメチルシリル基を示し、TBDMSは、tert−
ブチルジメチルシリル基を示し、TBDPSは、tert−
ブチルジフェニルシリル基を示し、TIPSは、トリイ
ソプロピルシリル基を示す。
【0046】
【化7】
【0047】
【表1】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 例 示 化合物 番 号 A R1 R2 R% R6 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 1-1 CH2 H H H H 1-2 CH2 H H H NH2 1-3 CH2 H H H OH 1-4 CH2 H H OH H 1-5 CH2 H H OH NH2 1-6 CH2 H H OH OH 1-7 CH2 H H NH2 H 1-8 CH2 H H NH2 NH2 1-9 CH2 H H NH2 Cl 1-10 CH2 H H NH2 F 1-11 CH2 H H NH2 Br 1-12 CH2 H H NH2 OH 1-13 CH2 H H OMe H 1-14 CH2 H H OMe OMe 1-15 CH2 H H OMe NH2 1-16 CH2 H H Cl H 1-17 CH2 H H Br H 1-18 CH2 H H F H 1-19 CH2 H H Cl Cl 1-20 CH2 H H SH H 1-21 CH2 Bn H NHBz H 1-22 CH2 Bn H OH NHCOCH(CH3)2 1-23 CH2 Bn Bn NHBz H 1-24 CH2 Bn Bn OH NHCOCH(CH3)2 1-25 CH2 PMB H NHBz H 1-26 CH2 PMB H OH NHCOCH(CH3)2 1-27 CH2 PMB PMB NHBz H 1-28 CH2 PMB PMB OH NHCOCH(CH3)2 1-29 CH2 Tr H NHBz H 1-30 CH2 MMTr H NHBz H 1-31 CH2 DMTr H NHBz H 1-32 CH2 TMTr H NHBz H 1-33 CH2 Tr H OH NHCOCH(CH3)2 1-34 CH2 MMTr H OH NHCOCH(CH3)2 1-35 CH2 DMTr H OH NHCOCH(CH3)2 1-36 CH2 TMTr H OH NHCOCH(CH3)2 1-37 CH2 TMS H NHBz H 1-38 CH2 TBDMS H NHBz H 1-39 CH2 TBDPS H NHBz H 1-40 CH2 TIPS H NHBz H 1-41 CH2 TMS H OH NHCOCH(CH3)2 1-42 CH2 TBDMS H OH NHCOCH(CH3)2 1-43 CH2 TBDPS H OH NHCOCH(CH3)2 1-44 CH2 TIPS H OH NHCOCH(CH3)2 1-45 (CH2)2 H H H H 1-46 (CH2)2 H H H NH2 1-47 (CH2)2 H H H OH 1-48 (CH2)2 H H OH H 1-49 (CH2)2 H H OH NH2 1-50 (CH2)2 H H OH OH 1-51 (CH2)2 H H NH2 H 1-52 (CH2)2 H H NH2 NH2 1-53 (CH2)2 H H NH2 Cl 1-54 (CH2)2 H H NH2 F 1-55 (CH2)2 H H NH2 Br 1-56 (CH2)2 H H NH2 OH 1-57 (CH2)2 H H OMe H 1-58 (CH2)2 H H OMe OMe 1-59 (CH2)2 H H OMe NH2 1-60 (CH2)2 H H Cl H 1-61 (CH2)2 H H Br H 1-62 (CH2)2 H H F H 1-63 (CH2)2 H H Cl Cl 1-64 (CH2)2 H H SH H 1-65 (CH2)2 Bn H NHBz H 1-66 (CH2)2 Bn H OH NHCOCH(CH3)2 1-67 (CH2)2 Bn Bn NHBz H 1-68 (CH2)2 Bn Bn OH NHCOCH(CH3)2 1-69 (CH2)2 PMB H NHBz H 1-70 (CH2)2 PMB H OH NHCOCH(CH3)2 1-71 (CH2)2 PMB PMB NHBz H 1-72 (CH2)2 PMB PMB OH NHCOCH(CH3)2 1-73 (CH2)2 Tr H NHBz H 1-74 (CH2)2 MMTr H NHBz H 1-75 (CH2)2 DMTr H NHBz H 1-76 (CH2)2 TMTr H NHBz H 1-77 (CH2)2 Tr H OH NHCOCH(CH3)2 1-78 (CH2)2 MMTr H OH NHCOCH(CH3)2 1-79 (CH2)2 DMTr H OH NHCOCH(CH3)2 1-80 (CH2)2 TMTr H OH NHCOCH(CH3)2 1-81 (CH2)2 TMS H NHBz H 1-82 (CH2)2 TBDMS H NHBz H 1-83 (CH2)2 TBDPS H NHBz H 1-84 (CH2)2 TIPS H NHBz H 1-85 (CH2)2 TMS H OH NHCOCH(CH3)2 1-86 (CH2)2 TBDMS H OH NHCOCH(CH3)2 1-87 (CH2)2 TBDPS H OH NHCOCH(CH3)2 1-88 (CH2)2 TIPS H OH NHCOCH(CH3)2 1-89 (CH2)3 H H H H 1-90 (CH2)3 H H H NH2 1-91 (CH2)3 H H H OH 1-92 (CH2)3 H H OH H 1-93 (CH2)3 H H OH NH2 1-94 (CH2)3 H H OH OH 1-95 (CH2)3 H H NH2 H 1-96 (CH2)3 H H NH2 NH2 1-97 (CH2)3 H H NH2 Cl 1-98 (CH2)3 H H NH2 F 1-99 (CH2)3 H H NH2 Br 1-100 (CH2)3 H H NH2 OH 1-101 (CH2)3 H H OMe H 1-102 (CH2)3 H H OMe OMe 1-103 (CH2)3 H H OMe NH2 1-104 (CH2)3 H H Cl H 1-105 (CH2)3 H H Br H 1-106 (CH2)3 H H F H 1-107 (CH2)3 H H Cl Cl 1-108 (CH2)3 H H SH H 1-109 (CH2)3 Bn H NHBz H 1-110 (CH2)3 Bn H OH NHCOCH(CH3)2 1-111 (CH2)3 Bn Bn NHBz H 1-112 (CH2)3 Bn Bn OH NHCOCH(CH3)2 1-113 (CH2)3 PMB H NHBz H 1-114 (CH2)3 PMB H OH NHCOCH(CH3)2 1-115 (CH2)3 PMB PMB NHBz H 1-116 (CH2)3 PMB PMB OH NHCOCH(CH3)2 1-117 (CH2)3 Tr H NHBz H 1-118 (CH2)3 MMTr H NHBz H 1-119 (CH2)3 DMTr H NHBz H 1-120 (CH2)3 TMTr H NHBz H 1-121 (CH2)3 Tr H OH NHCOCH(CH3)2 1-122 (CH2)3 MMTr H OH NHCOCH(CH3)2 1-123 (CH2)3 DMTr H OH NHCOCH(CH3)2 1-124 (CH2)3 TMTr H OH NHCOCH(CH3)2 1-125 (CH2)3 TMS H NHBz H 1-126 (CH2)3 TBDMS H NHBz H 1-127 (CH2)3 TBDPS H NHBz H 1-128 (CH2)3 TIPS H NHBz H 1-129 (CH2)3 TMS H OH NHCOCH(CH3)2 1-130 (CH2)3 TBDMS H OH NHCOCH(CH3)2 1-131 (CH2)3 TBDPS H OH NHCOCH(CH3)2 1-132 (CH2)3 TIPS H OH NHCOCH(CH3)2 1-133 (CH2)4 H H H H 1-134 (CH2)4 H H H NH2 1-135 (CH2)4 H H H OH 1-136 (CH2)4 H H OH H 1-137 (CH2)4 H H OH NH2 1-138 (CH2)4 H H OH OH 1-139 (CH2)4 H H NH2 H 1-140 (CH2)4 H H NH2 NH2 1-141 (CH2)4 H H NH2 Cl 1-142 (CH2)4 H H NH2 F 1-143 (CH2)4 H H NH2 Br 1-144 (CH2)4 H H NH2 OH 1-145 (CH2)4 H H OMe H 1-146 (CH2)4 H H OMe OMe 1-147 (CH2)4 H H OMe NH2 1-148 (CH2)4 H H Cl H 1-149 (CH2)4 H H Br H 1-150 (CH2)4 H H F H 1-151 (CH2)4 H H Cl Cl 1-152 (CH2)4 H H SH H 1-153 (CH2)4 Bn H NHBz H 1-154 (CH2)4 Bn H OH NHCOCH(CH3)2 1-155 (CH2)4 Bn Bn NHBz H 1-156 (CH2)4 Bn Bn OH NHCOCH(CH3)2 1-157 (CH2)4 PMB H NHBz H 1-158 (CH2)4 PMB H OH NHCOCH(CH3)2 1-159 (CH2)4 PMB PMB NHBz H 1-160 (CH2)4 PMB PMB OH NHCOCH(CH3)2 1-161 (CH2)4 Tr H NHBz H 1-162 (CH2)4 MMTr H NHBz H 1-163 (CH2)4 DMTr H NHBz H 1-164 (CH2)4 TMTr H NHBz H 1-165 (CH2)4 Tr H OH NHCOCH(CH3)2 1-166 (CH2)4 MMTr H OH NHCOCH(CH3)2 1-167 (CH2)4 DMTr H OH NHCOCH(CH3)2 1-168 (CH2)4 TMTr H OH NHCOCH(CH3)2 1-169 (CH2)4 TMS H NHBz H 1-170 (CH2)4 TBDMS H NHBz H 1-171 (CH2)4 TBDPS H NHBz H 1-172 (CH2)4 TIPS H NHBz H 1-173 (CH2)4 TMS H OH NHCOCH(CH3)2 1-174 (CH2)4 TBDMS H OH NHCOCH(CH3)2 1-175 (CH2)4 TBDPS H OH NHCOCH(CH3)2 1-176 (CH2)4 TIPS H OH NHCOCH(CH3)2 1-177 CH2 H H OH NHCOCH(CH3)2 1-178 CH2 H H NHBz H 1-179 (CH2)2 H H OH NHCOCH(CH3)2 1-180 (CH2)2 H H NHBz H 1-181 (CH2)3 H H OH NHCOCH(CH3)2 1-182 (CH2)3 H H NHBz H 1-183 (CH2)4 H H OH NHCOCH(CH3)2 1-184 (CH2)4 H H NHBz H 1-185 CH2 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) OH NHCOCH(CH3)2 1-186 CH2 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) NHBz H 1-187 (CH2)2 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) OH NHCOCH(CH3)2 1-188 (CH2)2 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) NHBz H 1-189 (CH2)3 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) OH NHCOCH(CH3)2 1-190 (CH2)3 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) NHBz H 1-191 (CH2)4 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) OH NHCOCH(CH3)2 1-192 (CH2)4 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) NHBz H 1-193 CH2 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) OH NHCOCH(CH3)2 1-194 CH2 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) NHBz H 1-195 (CH2)2 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) OH NHCOCH(CH3)2 1-196 (CH2)2 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) NHBz H 1-197 (CH2)3 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) OH NHCOCH(CH3)2 1-198 (CH2)3 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) NHBz H 1-199 (CH2)4 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) OH NHCOCH(CH3)2 1-200 (CH2)4 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) NHBz H 1-201 CH2 DMTr P(O)(OH)H OH NHCOCH(CH3)2 1-202 CH2 DMTr P(O)(OH)H NHBz H 1-203 (CH2)2 DMTr P(O)(OH)H OH NHCOCH(CH3)2 1-204 (CH2)2 DMTr P(O)(OH)H NHBz H 1-205 (CH2)3 DMTr P(O)(OH)H OH NHCOCH(CH3)2 1-206 (CH2)3 DMTr P(O)(OH)H NHBz H 1-207 (CH2)4 DMTr P(O)(OH)H OH NHCOCH(CH3)2 1-208 (CH2)4 DMTr P(O)(OH)H NHBz H −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0048】
【化8】
【0049】
【表2】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 例 示 化合物 番 号 A R1 R2 R7 R8 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 2-1 CH2 H H OH H 2-2 CH2 H H OH CH3 2-3 CH2 H H NH2 H 2-4 CH2 H H NH2 CH3 2-5 CH2 H H NH2 F 2-6 CH2 H H Cl H 2-7 CH2 H H OMe H 2-8 CH2 H H SH H 2-9 CH2 Bn H OH H 2-10 CH2 Bn Bn OH H 2-11 CH2 PMB H OH H 2-12 CH2 PMB PMB OH H 2-13 CH2 Tr H OH H 2-14 CH2 MMTr H OH H 2-15 CH2 DMTr H OH H 2-16 CH2 TMTr H OH H 2-17 CH2 TMS H OH H 2-18 CH2 TBDMS H OH H 2-19 CH2 TBDPS H OH H 2-20 CH2 TIPS H OH H 2-21 CH2 Bn H OH CH3 2-22 CH2 Bn Bn OH CH3 2-23 CH2 PMB H OH CH3 2-24 CH2 PMB PMB OH CH3 2-25 CH2 Tr H OH CH3 2-26 CH2 MMTr H OH CH3 2-27 CH2 DMTr H OH CH3 2-28 CH2 TMTr H OH CH3 2-29 CH2 TMS H OH CH3 2-30 CH2 TBDMS H OH CH3 2-31 CH2 TBDPS H OH CH3 2-32 CH2 TIPS H OH CH3 2-33 CH2 Bn H NHBz H 2-34 CH2 Bn Bn NHBz H 2-35 CH2 PMB H NHBz H 2-36 CH2 PMB PMB NHBz H 2-37 CH2 Tr H NHBz H 2-38 CH2 MMTr H NHBz H 2-39 CH2 DMTr H NHBz H 2-40 CH2 TMTr H NHBz H 2-41 CH2 TMS H NHBz H 2-42 CH2 TBDMS H NHBz H 2-43 CH2 TBDPS H NHBz H 2-44 CH2 TIPS H NHBz H 2-45 CH2 Bn H NHBz CH3 2-46 CH2 Bn Bn NHBz CH3 2-47 CH2 PMB H NHBz CH3 2-48 CH2 PMB PMB NHBz CH3 2-49 CH2 Tr H NHBz CH3 2-50 CH2 MMTr H NHBz CH3 2-51 CH2 DMTr H NHBz CH3 2-52 CH2 TMTr H NHBz CH3 2-53 CH2 TMS H NHBz CH3 2-54 CH2 TBDMS H NHBz CH3 2-55 CH2 TBDPS H NHBz CH3 2-56 CH2 TIPS H NHBz CH3 2-57 (CH2)2 H H OH H 2-58 (CH2)2 H H OH CH3 2-59 (CH2)2 H H NH2 H 2-60 (CH2)2 H H NH2 CH3 2-61 (CH2)2 H H NH2 F 2-62 (CH2)2 H H Cl H 2-63 (CH2)2 H H OMe H 2-64 (CH2)2 H H SH H 2-65 (CH2)2 Bn H OH H 2-66 (CH2)2 Bn Bn OH H 2-67 (CH2)2 PMB H OH H 2-68 (CH2)2 PMB PMB OH H 2-69 (CH2)2 Tr H OH H 2-70 (CH2)2 MMTr H OH H 2-71 (CH2)2 DMTr H OH H 2-72 (CH2)2 TMTr H OH H 2-73 (CH2)2 TMS H OH H 2-74 (CH2)2 TBDMS H OH H 2-75 (CH2)2 TBDPS H OH H 2-76 (CH2)2 TIPS H OH H 2-77 (CH2)2 Bn H OH CH3 2-78 (CH2)2 Bn Bn OH CH3 2-79 (CH2)2 PMB H OH CH3 2-80 (CH2)2 PMB PMB OH CH3 2-81 (CH2)2 Tr H OH CH3 2-82 (CH2)2 MMTr H OH CH3 2-83 (CH2)2 DMTr H OH CH3 2-84 (CH2)2 TMTr H OH CH3 2-85 (CH2)2 TMS H OH CH3 2-86 (CH2)2 TBDMS H OH CH3 2-87 (CH2)2 TBDPS H OH CH3 2-88 (CH2)2 TIPS H OH CH3 2-89 (CH2)2 Bn H NHBz H 2-90 (CH2)2 Bn Bn NHBz H 2-91 (CH2)2 PMB H NHBz H 2-92 (CH2)2 PMB PMB NHBz H 2-93 (CH2)2 Tr H NHBz H 2-94 (CH2)2 MMTr H NHBz H 2-95 (CH2)2 DMTr H NHBz H 2-96 (CH2)2 TMTr H NHBz H 2-97 (CH2)2 TMS H NHBz H 2-98 (CH2)2 TBDMS H NHBz H 2-99 (CH2)2 TBDPS H NHBz H 2-100 (CH2)2 TIPS H NHBz H 2-101 (CH2)2 Bn H NHBz CH3 2-102 (CH2)2 Bn Bn NHBz CH3 2-103 (CH2)2 PMB H NHBz CH3 2-104 (CH2)2 PMB PMB NHBz CH3 2-105 (CH2)2 Tr H NHBz CH3 2-106 (CH2)2 MMTr H NHBz CH3 2-107 (CH2)2 DMTr H NHBz CH3 2-108 (CH2)2 TMTr H NHBz CH3 2-109 (CH2)2 TMS H NHBz CH3 2-110 (CH2)2 TBDMS H NHBz CH3 2-111 (CH2)2 TBDPS H NHBz CH3 2-112 (CH2)2 TIPS H NHBz CH3 2-113 (CH2)3 H H OH H 2-114 (CH2)3 H H OH CH3 2-115 (CH2)3 H H NH2 H 2-116 (CH2)3 H H NH2 CH3 2-117 (CH2)3 H H NH2 F 2-118 (CH2)3 H H Cl H 2-119 (CH2)3 H H OMe H 2-120 (CH2)3 H H SH H 2-121 (CH2)3 Bn H OH H 2-122 (CH2)3 Bn Bn OH H 2-123 (CH2)3 PMB H OH H 2-124 (CH2)3 PMB PMB OH H 2-125 (CH2)3 Tr H OH H 2-126 (CH2)3 MMTr H OH H 2-127 (CH2)3 DMTr H OH H 2-128 (CH2)3 TMTr H OH H 2-129 (CH2)3 TMS H OH H 2-130 (CH2)3 TBDMS H OH H 2-131 (CH2)3 TBDPS H OH H 2-132 (CH2)3 TIPS H OH H 2-133 (CH2)3 Bn H OH CH3 2-134 (CH2)3 Bn Bn OH CH3 2-135 (CH2)3 PMB H OH CH3 2-136 (CH2)3 PMB PMB OH CH3 2-137 (CH2)3 Tr H OH CH3 2-138 (CH2)3 MMTr H OH CH3 2-139 (CH2)3 DMTr H OH CH3 2-140 (CH2)3 TMTr H OH CH3 2-141 (CH2)3 TMS H OH CH3 2-142 (CH2)3 TBDMS H OH CH3 2-143 (CH2)3 TBDPS H OH CH3 2-144 (CH2)3 TIPS H OH CH3 2-145 (CH2)3 Bn H NHBz H 2-146 (CH2)3 Bn Bn NHBz H 2-147 (CH2)3 PMB H NHBz H 2-148 (CH2)3 PMB PMB NHBz H 2-149 (CH2)3 Tr H NHBz H 2-150 (CH2)3 MMTr H NHBz H 2-151 (CH2)3 DMTr H NHBz H 2-152 (CH2)3 TMTr H NHBz H 2-153 (CH2)3 TMS H NHBz H 2-154 (CH2)3 TBDMS H NHBz H 2-155 (CH2)3 TBDPS H NHBz H 2-156 (CH2)3 TIPS H NHBz H 2-157 (CH2)3 Bn H NHBz CH3 2-158 (CH2)3 Bn Bn NHBz CH3 2-159 (CH2)3 PMB H NHBz CH3 2-160 (CH2)3 PMB PMB NHBz CH3 2-161 (CH2)3 Tr H NHBz CH3 2-162 (CH2)3 MMTr H NHBz CH3 2-163 (CH2)3 DMTr H NHBz CH3 2-164 (CH2)3 TMTr H NHBz CH3 2-165 (CH2)3 TMS H NHBz CH3 2-166 (CH2)3 TBDMS H NHBz CH3 2-167 (CH2)3 TBDPS H NHBz CH3 2-168 (CH2)3 TIPS H NHBz CH3 2-169 (CH2)4 H H OH H 2-170 (CH2)4 H H OH CH3 2-171 (CH2)4 H H NH2 H 2-172 (CH2)4 H H NH2 CH3 2-173 (CH2)4 H H NH2 F 2-174 (CH2)4 H H Cl H 2-175 (CH2)4 H H OMe H 2-176 (CH2)4 H H SH H 2-177 (CH2)4 Bn H OH H 2-178 (CH2)4 Bn Bn OH H 2-179 (CH2)4 PMB H OH H 2-180 (CH2)4 PMB PMB OH H 2-181 (CH2)4 Tr H OH H 2-182 (CH2)4 MMTr H OH H 2-183 (CH2)4 DMTr H OH H 2-184 (CH2)4 TMTr H OH H 2-185 (CH2)4 TMS H OH H 2-186 (CH2)4 TBDMS H OH H 2-187 (CH2)4 TBDPS H OH H 2-188 (CH2)4 TIPS H OH H 2-189 (CH2)4 Bn H OH CH3 2-190 (CH2)4 Bn Bn OH CH3 2-191 (CH2)4 PMB H OH CH3 2-192 (CH2)4 PMB PMB OH CH3 2-193 (CH2)4 Tr H OH CH3 2-194 (CH2)4 MMTr H OH CH3 2-195 (CH2)4 DMTr H OH CH3 2-196 (CH2)4 TMTr H OH CH3 2-197 (CH2)4 TMS H OH CH3 2-198 (CH2)4 TBDMS H OH CH3 2-199 (CH2)4 TBDPS H OH CH3 2-200 (CH2)4 TIPS H OH CH3 2-201 (CH2)4 Bn H NHBz H 2-202 (CH2)4 Bn Bn NHBz H 2-203 (CH2)4 PMB H NHBz H 2-204 (CH2)4 PMB PMB NHBz H 2-205 (CH2)4 Tr H NHBz H 2-206 (CH2)4 MMTr H NHBz H 2-207 (CH2)4 DMTr H NHBz H 2-208 (CH2)4 TMTr H NHBz H 2-209 (CH2)4 TMS H NHBz H 2-210 (CH2)4 TBDMS H NHBz H 2-211 (CH2)4 TBDPS H NHBz H 2-212 (CH2)4 TIPS H NHBz H 2-213 (CH2)4 Bn H NHBz CH3 2-214 (CH2)4 Bn Bn NHBz CH3 2-215 (CH2)4 PMB H NHBz CH3 2-216 (CH2)4 PMB PMB NHBz CH3 2-217 (CH2)4 Tr H NHBz CH3 2-218 (CH2)4 MMTr H NHBz CH3 2-219 (CH2)4 DMTr H NHBz CH3 2-220 (CH2)4 TMTr H NHBz CH3 2-221 (CH2)4 TMS H NHBz CH3 2-222 (CH2)4 TBDMS H NHBz CH3 2-223 (CH2)4 TBDPS H NHBz CH3 2-224 (CH2)4 TIPS H NHBz CH3 2-225 CH2 H H NHBz H 2-226 CH2 H H NHBz CH3 2-227 (CH2)2 H H NHBz H 2-228 (CH2)2 H H NHBz CH3 2-229 (CH2)3 H H NHBz H 2-230 (CH2)3 H H NHBz CH3 2-231 (CH2)4 H H NHBz H 2-232 (CH2)4 H H NHBz CH3 2-233 CH2 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) OH H 2-234 CH2 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) OH CH3 2-235 CH2 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) NHBz H 2-236 CH2 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) NHBz CH3 2-237 (CH2)2 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) OH H 2-238 (CH2)2 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) OH CH3 2-239 (CH2)2 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) NHBz H 2-240 (CH2)2 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) NHBz CH3 2-241 (CH2)3 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) OH H 2-242 (CH2)3 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) OH CH3 2-243 (CH2)3 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) NHBz H 2-244 (CH2)3 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) NHBz CH3 2-245 (CH2)4 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) OH H 2-246 (CH2)4 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) OH CH3 2-247 (CH2)4 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) NHBz H 2-248 (CH2)4 DMTr P(N(iPr)2)(OC2H4CN) NHBz CH3 2-249 CH2 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) OH H 2-250 CH2 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) OH CH3 2-251 CH2 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) NHBz H 2-252 CH2 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) NHBz CH3 2-253 (CH2)2 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) OH H 2-254 (CH2)2 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) OH CH3 2-255 (CH2)2 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) NHBz H 2-256 (CH2)2 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) NHBz CH3 2-257 (CH2)3 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) OH H 2-258 (CH2)3 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) OH CH3 2-259 (CH2)3 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) NHBz H 2-260 (CH2)3 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) NHBz CH3 2-261 (CH2)4 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) OH H 2-262 (CH2)4 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) OH CH3 2-263 (CH2)4 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) NHBz H 2-264 (CH2)4 DMTr P(N(iPr)2)(OCH3) NHBz CH3 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 上記表1又は表2中、好適な化合物は、(1−5)、
(1−7)、(1−23)、(1−24)、(1−3
1)、(1−35)、(1−39)、(1−43)、
(1−49)、(1−51)、(1−67)、(1−6
8)、(1−75)、(1−79)、(1−83)、
(1−87)、(1−93)、(1−95)、(1−1
11)、(1−112)、(1−119)、(1−12
3)、(1−127)、(1−131)、(1−13
7)、(1−139)、(1−155)、(1−15
6)、(1−163)、(1−167)、(1−17
1)、(1−175)、(1−177)、(1−17
8)、(1−185)、(1−186)、(1−19
3)、(1−194)、(1−201)、(1−20
2)、(2−1)、(2−2)、(2−3)、(2−
4)、(2−10)、(2−15)、(2−19)、
(2−22)、(2−27)、(2−31)、(2−3
4)、(2−39)、(2−43)、(2−46)、
(2−51)、(2−55)、(2−57)、(2−5
8)、(2−59)、(2−60)、(2−66)、
(2−71)、(2−75)、(2−78)、(2−8
3)、(2−87)、(2−90)、(2−95)、
(2−99)、(2−102)、(2−107)、(2
−111)、(2−113)、(2−114)、(2−
115)、(2−116)、(2−122)、(2−1
27)、(2−131)、(2−134)、(2−13
9)、(2−143)、(2−146)、(2−15
1)、(2−155)、(2−158)、(2−16
3)、(2−167)、(2−169)、(2−17
0)、(2−171)、(2−172)、(2−17
8)、(2−183)、(2−187)、(2−19
0)、(2−195)、(2−199)、(2−20
2)、(2−207)、(2−211)、(2−21
4)、(2−219)、(2−223)、(2−22
5)、(2−226)、(2−233)、(2−23
4)、(2−235)又は(2−236)であり、さら
に好適には、2’-O,4’-C-エチレングアノシン(1
−5)、2’-O,4’-C-エチレンアデノシン(1−
7)、3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エ
チレン-6-N−ベンゾイルアデノシン(1−23)、
3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エチレン-
2-N−イソブチリルグアノシン(1−24)、5’-O
-ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレン-6-N
−ベンゾイルアデノシン (1−31)、5’-O-ジメ
トキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレン-2-N−イ
ソブチリルグアノシン(1−35)、2’-O,4’-C-
エチレン-2-N−イソブチリルグアノシン(1−17
7)、2'-O,4’-C-エチレン-6-N−ベンゾイルア
デノシン(1−178)、5'-O-ジメトキシトリチル‐
2'-O,4'-C-エチレン-2-N−イソブチリルグアノシ
ン‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソプロ
ピル)ホスホロアミダイト(1−185)、5'-O-ジメ
トキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-6-N-ベン
ゾイルアデノシン‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,
N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト(1−18
6)、2’-O,4’-C-エチレンウリジン(2−1)、
2’-O,4’-C-エチレン5−メチルウリジン(2−
2)、2’-O,4’-C-エチレンシチジン(2−3)、
2’-O,4’-C-エチレン-5-メチルシチジン(2−
4)、3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エ
チレンウリジン(2−10)、5’-O-ジメトキシトリ
チル-2’-O,4’-C-エチレンウリジン(2−1
5)、3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エ
チレン-5−メチルウリジン(2−22)、5’-O-ジメ
トキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレン-5−メチル
ウリジン(2−27)、3’,5’-ジ-O-ベンジル-
2’-O,4’-C-エチレン-4-N−ベンゾイルシチジン
(2−34)、5’-O-ジメトキシトリチル-2’-O,
4’-C-エチレン-4-N−ベンゾイルシチジン(2−3
9)、3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エ
チレン-4-N−ベンゾイル-5-メチルシチジン(2−4
6)、5’-O-ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-
エチレン-4-N−ベンゾイル-5-メチルシチジン(2−
51)、2’-O,4’-C-エチレン-4-N−ベンゾイル
シチジン(2−225)、2’-O,4’-C-エチレン-
4-N−ベンゾイル-5-メチルシチジン(2−22
6)、5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチ
レン-ウリジン‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−
ジイソプロピル)ホスホロアミダイト(2−233)、
5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-5
−メチルウリジン-3'-O‐(2‐シアノエチル N,N
−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト(2−23
4)、5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチ
レン-4-N-ベンゾイルシチジン‐3'-O‐(2‐シアノ
エチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト
(2−235)、又は、5'-O-ジメトキシトリチル‐
2'-O,4'-C-エチレン-4-N-ベンゾイル−5−メチ
ルシチジン‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジ
イソプロピル)ホスホロアミダイト(2−236)であ
る。
【0050】
【発明の実施の形態】本発明に含有される化合物(1)
は、以下に述べるA法により、製造することができる。
【0051】
【化9】
【0052】A法中、X及びYは、同一又は異なり、水
酸基の保護基を示し、Aは、前述と同意義を示し、B1
は、プリン−9−イル基、2−オキソ−1,2−ジヒドロ
ピリミジン−1−イル基又は前述のα群から選択される
置換基を有する置換プリン−9−イル基若しくは2−オ
キソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基を示す
が、アミノ基で置換されたものは除かれ、B2は、プリ
ン−9−イル基、2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジ
ン−1−イル基又は前述のα群から選択される置換基を
有する置換プリン−9−イル基若しくは2−オキソ−1,
2−ジヒドロピリミジン−1−イル基を示すが、核酸合
成の保護基で保護されたアミノ基で置換されたものは除
かれ、R9は酸素原子と共に脱離基を形成する基であ
る。R10は、炭素数1乃至4個の脂肪族アシル基であ
る。
【0053】X及びYの定義における「保護基」として
は、前述の核酸合成の水酸基の保護基と同様なものがあ
げれられる。
【0054】R9の「脱離基を形成する基」としては、
例えば、メタンスルホニル、エタンスルホニルのような
低級アルキルスルホニル基、トリフルオロメタンスルホ
ニルのような、ハロゲン置換低級アルキルスルホニル
基、p−トルエンスルホニルのようなアリールスルホニ
ル基をあげることができ、好適には、メタンスルホニル
基又はp−トルエンスルホニル基である。
【0055】R10の「炭素数2乃至4個の脂肪族アシル
基」としては、例えば、アセチルプロピオニル、ブチリ
ル基等をあげることができ、好適には、アセチル基であ
る。
【0056】以下、A法の各工程について、詳しく説明
する。 (A−1工程)本工程は、不活性溶剤中、塩基触媒の存
在下、後述するB乃至D法により製造された化合物
(3)と、脱離基導入試薬とを反応して、化合物(4)
を製造する工程である。
【0057】使用される溶剤としては、例えば、ヘキサ
ン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪
族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような
芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、
四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロ
ロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;蟻酸エチ
ル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエ
チルのようなエステル類;ジエチルエ−テル、ジイソプ
ロピルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジ
メトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ルのようなエ−テル類;アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキ
サノンのようなケトン類;ニトロエタン、ニトロベンゼ
ンのようなニトロ化合物類;アセトニトリル、イソブチ
ロニトリルのようなニトリル類;ホルムアミド、N,N
−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルピロリジ
ノン、ヘキサメチルホスホロトリアミドのようなアミド
類;スルホランのようなスルホキシド類;ピリジン類を
あげることができるが、好適には、ピリジンである。
【0058】使用される塩基触媒としては、好適には、
トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン
のような塩基である。
【0059】使用される脱離基導入試薬としては、例え
ば、メタンスルホニルクロリド、エタンスルホニルブロ
ミドのようなアルキルスルホニルハライド類;p-トルエ
ンスルホニルクロリドのようなアリールスルホニルハラ
イド類をあげることができ、好適には、メタンスルホニ
ルクロリド及びp-トルエンスルホニルクロリドである。
【0060】反応温度は、使用される原料化合物、溶
剤、脱離基導入試薬、塩基触媒により異なるが、通常、
0℃乃至50℃であり、好適には、10乃至40℃であ
る。
【0061】反応時間は、使用される原料化合物、溶
剤、脱離基導入試薬、塩基触媒、反応温度により異なる
が、通常、10分乃至24時間であり、好適には、1乃
至10時間である。
【0062】反応終了後、本反応の目的化合物(4)は、
例えば、反応液を中和し、反応混合物を濃縮し、水と酢
酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗後、
目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウ
ム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0063】得られた化合物は、必要ならば、常法、例
えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等
によって更に精製できる。 (A−2工程)本工程は、溶剤中、酸触媒の存在下、A
−1工程で製造された化合物(4)と、酸無水物とを反
応し、化合物(5)を製造する工程である。
【0064】使用される溶剤としては、例えば、ジエチ
ルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランのような
エーテル類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのよ
うなニトリル類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル
−2−ピロリドン、N−メチルピロリジノン、ヘキサメ
チルホスホロトリアミドのようなアミド類;酢酸のよう
な有機酸等をあげることができるが、好適には、酢酸で
ある。
【0065】使用される酸触媒としては、例えば、塩
酸、硫酸、硝酸等の無機酸をあげることができるが、好
適には、硫酸(特に、濃硫酸)である。
【0066】使用される酸無水物としては、例えば、無
水酢酸、無水プロピオン酸等の低級脂肪族カルボン酸の
無水物をあげることができるが、好適には、無水酢酸で
ある。
【0067】反応温度は、使用される原料化合物、溶
剤、酸触媒、酸無水物により異なるが、通常、0℃乃至
50℃であり、好適には、10乃至40℃である。
【0068】反応時間は、使用される原料化合物、溶
剤、酸触媒、酸無水物、反応温度により異なるが、通
常、10分乃至12時間であり、好適には、30分乃至
3時間である。
【0069】反応終了後、本反応の目的化合物(5)は、
例えば、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのような
混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む
有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶
剤を留去することで得られる。
【0070】得られた化合物は、必要ならば、常法、例
えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等
によって更に精製できる。 (A−3工程)本工程は、不活性溶剤中、酸触媒の存在
下、A−2工程で製造された化合物(5)と、文献(H.
Vorbrggen, K. Krolikiewicz and B, Bennua, Chem. B
er., 114, 1234-1255 (1981))に従って調製した、所望
の置換基を有していてもよいプリン又はピリミジンに対
応するトリメチルシリル化体とを反応して、化合物
(6)を製造する工程である。
【0071】使用される溶剤としては、ベンゼン、トル
エン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンク
ロリド、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロ
エタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハ
ロゲン化炭化水素類;アセトニトリル、イソブチロニト
リルのようなニトリル類;ホルムアミド、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N
−メチル−2−ピロリドン、N−メチルピロリジノン、
ヘキサメチルホスホロトリアミドのようなアミド類;硫
化炭素等をあげることができるが、好適には、1,2-ジク
ロロエタンである。
【0072】使用される酸触媒としては、例えば、AlCl
3, SnCl4,TiCl4, ZnCl2, BF3, トリフルオロメタンスル
ホン酸トリメチルシリルのようなルイス酸触媒等をあげ
ることができ、好適には、トリフルオロメタンスルホン
酸トリメチルシリルである。
【0073】反応温度は、使用される原料化合物、溶
剤、酸触媒により異なるが、通常、0℃から100℃で
あり、好適には、50℃乃80℃である。
【0074】反応時間は、使用される原料化合物、溶
剤、酸触媒、反応温度により異なるが、通常、1時間乃
至24時間であり、好適には、1時間乃至8時間であ
る。
【0075】反応終了後、本反応の目的化合物(6)は、
例えば、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのような
混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む
有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶
剤を留去することで得られる。
【0076】得られた化合物は、必要ならば、常法、例
えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等
によって更に精製できる。 (A−4工程)本工程は、不活性溶剤中、塩基触媒の存
在下、A−3工程で製造された化合物(6)を環化し
て、本発明に含有される化合物(1a)を製造する工程
である。
【0077】使用される溶剤としては、水;ピリジン
類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニト
リル類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−
ピロリドン、N−メチルピロリジノン、ヘキサメチルホ
スホロトリアミドのようなアミド類;あるいはそれらの
混合溶剤であり、好適には、水及びピリジンの混合溶剤
である。
【0078】使用される塩基触媒としては、例えば、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属
水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアル
カリ金属炭酸塩;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエ
トキシドのようなアルカリ金属アルコキシド;アンモニ
ア水等をあげることができ、好適には、アルカリ金属水
酸化物(特に、水酸化ナトリウム)である。
【0079】反応温度は、使用される原料化合物、溶
剤、酸触媒により異なるが、通常、0℃乃至50℃であ
り、好適には、10℃乃至30℃である。
【0080】反応時間は、使用される原料化合物、溶
剤、酸触媒、反応温度により異なるが、通常、1分乃至5
時間であり、好適には、1分乃至30分である。
【0081】反応終了後、本反応の目的化合物(1a)
は、例えば、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのよ
うな混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を
含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥
後、溶剤を留去することで得られる。
【0082】得られた化合物は、必要ならば、常法、例
えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等
によって更に精製できる。 (A−5工程)本工程は、不活性溶剤中、A−4工程で
得られる化合物(1a)を脱保護して、化合物(1b)
を製造する工程である。
【0083】脱保護の方法は、保護基の種類によって異
なるが、他の副反応を生じない方法であれば、特に限定
はなく、例えば、”Protective Groups in Organic Syn
thesis” (Theodora W. Greene、Peter G. M.Wuts著、
1999年、A Wiley-Interscience Publication発行)に記
載の方法によって、行うことができる。
【0084】特に、保護基が、(1)「脂肪族アシル基
又は芳香族アシル基」、(2)「1乃至3個のアリール
基で置換されたメチル基」又は「低級アルキル、低級ア
ルコキシ、ハロゲン、シアノ基でアリール環が置換され
た1乃至3個のアリール基で置換されたメチル基」、
(3)「シリル基」の場合には、以下の方法により行う
ことができる。 (1)脂肪族アシル基及び芳香族アシル基の場合は、通
常、不活性溶剤中、塩基を反応して行う。
【0085】使用される溶剤は、水と混合しやすく、反
応を阻害せず、出発物質をある程度以上溶解するもので
あれば、特に限定はなく、例えば含水のまたは無水の、
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドのような
アミド類;メチレンクロリド、クロロホルム、1,2−
ジクロロエタン又は四塩化炭素ようなハロゲン化炭化水
素類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキ
サンのようなエーテル類が挙げられ、好適には、エーテ
ル類であり、更に好適には、テトラヒドロフランであ
る。
【0086】使用される塩基としては、水酸化リチウ
ム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムのようなアルカ
リ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのよう
なアルカリ金属炭酸塩;ナトリウムメトキシド、ナトリ
ウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド;ア
ンモニア水、アンモニア/メタノール溶液のようなアン
モニア溶液をあげることができる。
【0087】反応温度は、0℃乃至60℃であり、好適
には、20乃至40℃である。
【0088】反応時間は、10分乃至24時間であり、
好適には、1乃至3時間である。
【0089】反応終了後、本反応の目的化合物(1b)
は、例えば、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのよ
うな混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を
含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥
後、溶剤を留去することで得られる。
【0090】得られた化合物は必要ならば常法、例え
ば、再結晶またはシリカゲルカラムクロマトグラフィー
等によって更に精製できる。 (2)保護基が「1乃至3個のアリール基で置換された
メチル基」又は「低級アルキル、低級アルコキシ、ハロ
ゲン、シアノ基でアリール環が置換された1乃至3個の
アリール基で置換されたメチル基」の場合には、不活性
溶剤中、還元剤を用いて行う。
【0091】使用される溶剤としては、メタノ−ル、エ
タノ−ル、イソプロパノ−ルのようなアルコ−ル類;ジ
エチルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのよ
うなエ−テル類;トルエン、ベンゼン、キシレンのよう
な芳香族炭化水素類;ヘキサン、シクロヘキサンのよう
な脂肪族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸プロピルのよう
なエステル類;酢酸のような有機酸類又はこれらの有機
溶媒と水との混合溶媒が好適である。
【0092】使用される還元剤としては、通常、接触還
元反応に使用されるものであれば、特に限定はないが、
好適には、パラジウム炭素、ラネ−ニッケル、酸化白
金、白金黒、ロジウム−酸化アルミニウム、トリフェニ
ルホスフィン−塩化ロジウム、パラジウム−硫酸バリウ
ムが用いられる。
【0093】圧力は、特に限定はないが、通常1乃至1
0気圧で行なわれる。
【0094】反応温度は、0℃乃至60℃であり、好適
には、20乃至40℃である。
【0095】反応時間は、10分乃至24時間であり、
好適には、1乃至3時間である。
【0096】反応終了後、本反応の目的化合物(1b)
は、例えば、反応混合物から、還元剤を除去し、水と酢
酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗後、
目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウ
ム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0097】得られた化合物は、必要ならば、常法、例
えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等
によって更に精製できる。
【0098】「3個のアリール基で置換されたメチル
基」、すなわち、トリチル基の場合は酸を用いて行うこ
ともできる。
【0099】その場合に、使用する溶剤としては、ベン
ゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;
メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、1,2
−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン
のようなハロゲン化炭化水素類;メタノ−ル、エタノ−
ル、イソプロパノ−ル、tert-ブタノールのようなアル
コ−ル類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのよう
なニトリル類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルム
アミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−
2−ピロリドン、N−メチルピロリジノン、ヘキサメチ
ルホスホロトリアミドのようなアミド類;酢酸のような
有機酸類をあげることができ、好適には、有機酸(特
に、酢酸)又はアルコール類(特に、tert-ブタノー
ル)である。
【0100】使用する酸としては、好適には、酢酸又は
トリフルオロ酢酸である。
【0101】反応温度は、0℃乃至60℃であり、好適
には、20乃至40℃である。
【0102】反応時間は、10分乃至24時間であり、
好適には、1乃至3時間である。
【0103】反応終了後、本反応の目的化合物(1b)
は、例えば、反応混合物を中和し、水と酢酸エチルのよ
うな混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を
含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥
後、溶剤を留去することで得られる。得られた化合物
は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。 (3)保護基が、「シリル基」の場合は、通常、弗化テ
トラブチルアンモニウム、弗化水素酸、弗化水素酸−ピ
リジン、弗化カリウムのような弗素アニオンを生成する
化合物で処理するか、又は、酢酸、メタンスルホン酸、
パラトルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリフル
オロメタンスルホン酸のような有機酸又は塩酸のような
無機酸で処理することにより除去できる。
【0104】尚、弗素アニオンにより除去する場合に、
蟻酸、酢酸、プロピオン酸のような有機酸を加えること
によって、反応が促進することがある。
【0105】使用される溶媒としては、反応を阻害せ
ず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定
はないが、好適には、ジエチルエ−テル、ジイソプロピ
ルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメト
キシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルの
ようなエ−テル類;アセトニトリル、イソブチロニトリ
ルのようなニトリル類;水;酢酸のような有機酸及びこ
れらの混合溶媒を挙げることができる。
【0106】反応温度は、0℃乃至100℃であり、好
適には、20乃至70℃である。
【0107】反応時間は、5分乃至48時間であり、好
適には、1乃至24時間である。
【0108】反応終了後、本反応の目的化合物(1b)
は、例えば、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのよ
うな混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を
含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥
後、溶剤を留去することで得られる。 得られた化合物
は必要ならば常法、例えば、再結晶またはシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。 (A−6工程)本工程は、不活性溶剤中、A−5工程で
得られる化合物(1b)を脱保護して、本発明の化合物
(1c)を製造する工程である。
【0109】脱保護の方法は、保護基の種類によって異
なるが、他の副反応を生じない方法であれば、特に限定
はなく、例えば、”Protective Groups in Organic Syn
thesis” (Theodora W. Greene 著、 1981年、A Wiley-
Interscience Publication発行)に記載の方法によっ
て、行うことができる。
【0110】特に、保護基が、脂肪族アシル基又は芳香
族アシル基の場合には、以下の方法により行うことがで
きる。
【0111】すなわち、保護基が脂肪族アシル基及び芳
香族アシル基の場合は、通常、不活性溶剤中、塩基を反
応して行う。
【0112】使用される溶剤は、水と混合しやすく、反
応を阻害せず、出発物質をある程度以上溶解するもので
あれば、特に限定はなく、例えば含水のまたは無水の、
メタノール、エタノールのようなアルコール類;ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミドのようなアミド
類;メチレンクロリド、クロロホルム、1,2−ジクロ
ロエタン又は四塩化炭素ようなハロゲン化炭化水素類;
テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサンの
ようなエーテル類をあげることができ、好適には、アル
コール類であり、更に好適には、メタノールである。
【0113】使用される塩基としては、水酸化リチウ
ム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムのようなアルカ
リ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのよう
なアルカリ金属炭酸塩;ナトリウムメトキシド、ナトリ
ウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド;ア
ンモニアをあげることができ、好適には、アンモニアで
ある。
【0114】反応温度は、0℃乃至50℃であり、好適
には、10乃至40℃である。
【0115】反応時間は、10分乃至24時間であり、
好適には、10乃至15時間である。 反応終了後、例
えば、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのような混
和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有
機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤
を留去することで得られる。
【0116】得られた化合物は、必要ならば、常法、例
えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等
によって更に精製できる。
【0117】前述した中間体(3)は、以下に述べるB
乃至D法により、製造することができる。
【0118】
【化10】
【0119】B乃至D法中、A、X及びYは、前述と同
意義を示し、R11は、酸素原子と共に脱離基を形成する
基を示し、R13及びR14は、同一であって水素原子を示
すか、一緒になって酸素原子を示し、Zは、単結合、メ
チレン又はエチレン基を示す。
【0120】R11の酸素原子と共に脱離基を形成する基
としては、前述のR9にあげられるものと同様のものが
あげられ、好適には、トリフルオロメタンスルホニル基
である。
【0121】R12は、R13及びR14が一緒になって酸素
原子を示す場合には、メチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、tert−ブ
チルのような炭素数1乃至4個のアルキル基であり、好
適には、メチル基であり、R 13及びR14が同一であって
水素原子の場合には、ベンジル基のようなアラルキル
基;メトキシメチル基のようなアルコキシアルキル基;
ベンジルオキシメチル基のようなベンジルオキシメチル
基又はベンジルオキシメチル基のようなアラルキルオキ
シメチル基;メトキシエトキシメチル基のようなアルコ
キシアルコキシアルキル基;トリメチルシリル、t-ブチ
ルジメチルシリル、ジフェニルメチルシリル、ジフェニ
ルブチルシリル、ジフェニルイソプロピルシリル、フェ
ニルジイソプロピルシリルのようなシリル基をあげるこ
とができる。
【0122】B法又はC法で使用される原料化合物であ
る化合物(7)は、以下の方法で、製造することができ
る。
【0123】すなわち、市販の1,2,5,6-ジイソプロピリ
デンD-グルコースを出発原料とし、既知の方法(R.D.You
ssefyeh, J.P.H.Verheyden, J.G.Moffatt. J.Org.Che
m., 44, 1301-1309 (1979))に準じて、化合物(7)の
「X」の部分が水素原子に相当する化合物を製造し、次
いで、既知の方法(特開平10‐304889)に従って製造す
ることができる。又、市販の1,2,5,6-ジイソプロピリデ
ンD-グルコースを出発原料とし、既知の方法(Mersmaeke
r, Alain De, Leberton, Jacques, Jouanno, Chantal,
Fritsh, Valerie, Wolf, Romain M., Wedenborn, Sebas
tian, Syn. Lett.,11, 1287-1290)(1997))に準じて1,2-
ジイソプロピリデンD-アロフラノースを合成し、これを
用いて、既知の方法(Wood, William W., Watson, Graha
m M., J. Chem. Soc. Chem. Commun., 21, 1599-1600(1
986))に準じてアルデヒド体
【0124】
【化11】
【0125】を合成し、次いで、アルデヒド基を通常の
方法(例えば、Hudlicky "Reductionsin Organic Chemi
story", Ellis Horwood(1984)等に記載の方法)に準じて
還元反応を行い、次いで既知の方法(特開平10‐30488
9)に準じた反応をする事によっても得ることができ
る。
【0126】以下、B乃至D法の各工程につき、詳しく
説明する。 (B法) (B−1工程)本工程は、不活性溶剤中、塩基触媒の存
在下、前述の方法で製造された化合物(7)と、脱離基
導入試薬とを反応して、化合物(8)を製造する工程で
ある。
【0127】使用される溶剤としては、例えば、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミドのようなアミド
類;メチレンクロリド、クロロホルム、1,2−ジクロ
ロエタン又は四塩化炭素ようなハロゲン化炭化水素類;
テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサンの
ようなエーテル類をあげることができるが、好適には、
メチレンクロリドである。
【0128】使用される塩基触媒としては、好適には、
トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン
のような塩基である。
【0129】使用される脱離基導入試薬としては、好適
には、塩化トリフルオロメタンスルホン酸又は無水トリ
フルオロメタンスルホン酸である。
【0130】反応温度は、使用される原料化合物、溶
剤、酸触媒により異なるが、通常、−100℃乃至−5
0℃であり、好適には、−100℃乃至−70℃であ
る。
【0131】反応時間は、使用される原料化合物、溶
剤、酸触媒、反応温度により異なるが、通常、30分乃
至12時間であり、好適には、30分乃至3時間であ
る。
【0132】反応終了後、本反応の目的化合物(8)は、
例えば、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのような
混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む
有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶
剤を留去することで得られる。
【0133】得られた化合物は、必要ならば、常法、例
えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等
によって更に精製できる。 (B−2工程)本工程は、不活性溶剤中、B−1工程で
製造された化合物(8)と、シアノ化試薬とを反応し
て、化合物(9)を製造する工程である。
【0134】使用される溶剤としては、例えば、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミドのようなアミド
類;メチレンクロリド、クロロホルム、1,2−ジクロ
ロエタン又は四塩化炭素ようなハロゲン化炭化水素類;
テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサンの
ようなエーテル類;アセトニトリル;ジメチルスルホキ
シド等をあげることができるが、好適には、アミド類
(ジメチルホルムアミド)である。
【0135】使用されるシアノ化試薬としては、例え
ば、KCN, NaCN、シアン化トリメチルシラン等をあげる
ことができるが、好適には、NaCNである。
【0136】反応温度は、使用される原料化合物、溶
剤、シアノ化試薬により異なるが、通常、0℃乃至10
0℃であり、30℃乃至70℃である。
【0137】反応時間は、使用される原料化合物、溶
剤、シアノ化試薬、反応温度により異なるが、通常、3
0分乃至12時間であり、好適には、1乃至3時間であ
る。
【0138】反応終了後、本反応の目的化合物(9)は、
例えば、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのような
混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む
有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶
剤を留去することで得られる。
【0139】得られた化合物は、必要ならば、常法、例
えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等
によって更に精製できる。 (B−3工程)本工程は、不活性溶剤中、B−2工程で
製造された化合物(9)と、還元剤とを反応して、化合
物(10)を製造する工程である。
【0140】使用される溶剤としては、例えば、メチレ
ンクロリド、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン又
は四塩化炭素ようなハロゲン化炭化水素類;ヘキサン、
ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭
化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香
族炭化水素類;ジエチルエ−テル、ジイソプロピルエ−
テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエ
タン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのような
エ−テル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンのよう
なケトン類等をあげることができるが、好適には、ハロ
ゲン化炭化水素類(特に、メチレンクロリド)である。
【0141】使用される還元剤としては、ジイソブチル
アルミニウム水素、トリエトキシアルミニウム水素等を
あげることができるが、好適には、ジイソブチルアルミ
ニウムハイドライドである。
【0142】反応温度は、使用される原料化合物、溶
剤、還元剤により異なるが、−100℃乃至−50℃で
あり、好適には、−90℃乃至−70である。
【0143】反応時間は、使用される原料化合物、溶
剤、還元剤、反応温度により異なるが、通常、30分乃
至12時間であり、好適には、1乃至5時間である。
【0144】反応終了後、本反応の目的化合物(10)
は、例えば、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのよ
うな混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を
含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥
後、溶剤を留去することで得られる。
【0145】得られた化合物は、必要ならば、常法、例
えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等
によって更に精製できる。 (B−4工程)本工程は、不活性溶剤中、B−3工程で
製造された化合物(10)を還元して、A法の原料化合
物の一つである化合物(3a)を製造する工程である。
【0146】使用される溶剤としては、例えば、メタノ
−ル、エタノ−ル、n−プロパノ−ル、イソプロパノ−
ル、n−ブタノ−ル、イソブタノ−ル、t−ブタノ−
ル、イソアミルアルコ−ル、ジエチレングリコール、グ
リセリン、オクタノール、シクロヘキサノール、メチル
セロソルブのようなアルコ−ル類;酢酸等をあげること
ができるが、好適には、アルコール類(特に、エタノー
ル)である。
【0147】使用される還元剤としては、例えば、水素
化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウムのような水
素化ホウ素アルカリ金属;水素化アルミニウムリチウ
ム、水素化リチウムトリエトキシドアルミニウムのよう
な水素化アルミニウム化合物;ボラン等をあげることが
できるが、好適には、水素化ホウ素ナトリウムである。
【0148】反応温度は、使用される原料化合物、溶
剤、還元剤により異なるが、通常、0℃乃至50℃であ
り、好適には、10乃至40℃である。
【0149】反応時間は、使用される原料化合物、溶
剤、還元剤、反応温度により異なるが、通常、10分乃
至12時間であり、好適には、30分乃至5時間であ
る。
【0150】反応終了後、本反応の目的化合物(3a)
は、例えば、還元剤を分解し、反応混合物を濃縮し、水
と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗
後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネ
シウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0151】得られた化合物は、必要ならば、常法、例
えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等
によって更に精製できる。 (C法) (C−1工程)本工程は、不活性溶剤中、前述の方法で
製造された化合物(7)と、酸化剤とを反応して、化合
物(11)を製造する工程である。
【0152】使用される溶剤としては、例えば、ヘキサ
ン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪
族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような
芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、
四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロ
ロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;蟻酸エチ
ル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエ
チルのようなエステル類;ジエチルエ−テル、ジイソプ
ロピルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジ
メトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ルのようなエ−テル類;アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキ
サノンのようなケトン類;をあげることができるが、好
適には、ハロゲン化炭化水素類(特に、メチレンクロリ
ド)である。
【0153】使用される酸化剤としては、スワン(Swer
n)酸化用試薬、デスマーチン(Dess-Martin)酸化用試薬,
ピリジン塩酸塩・三酸化クロム錯体(ピリジニウムク
ロロクロメート、ピリジニウムジクロメート)のような
三酸化クロム錯体等をあげることができるが、好適な試
薬としては、スワン酸化用試薬(すなわち、ジメチルス
ルホキシド−オキザリルクロリド)である。
【0154】反応温度は、使用される原料化合物、溶
剤、酸化剤により異なるが、通常、−100℃乃至−5
0℃であり、好適には、−100乃至−70℃である。
【0155】反応時間は、使用される原料化合物、溶
剤、酸化剤、反応温度によって異なるが、通常、30分
乃至12時間であり、好適には、1乃至5時間である。
【0156】反応終了後、本反応の目的化合物(11)
は、例えば、酸化剤を分解し、反応混合物を濃縮し、水
と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗
後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネ
シウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0157】得られた化合物は、必要ならば、常法、例
えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等
によって更に精製できる。 (C−2工程)本工程は、不活性溶剤中、C−1工程で
製造された化合物(11)と、増炭素試薬とを反応し
て、化合物(12)を製造する工程である。
【0158】使用される溶剤としては、例えば、ヘキサ
ン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪
族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような
芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、
四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロ
ロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;蟻酸エチ
ル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエ
チルのようなエステル類;ジエチルエ−テル、ジイソプ
ロピルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジ
メトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ルのようなエ−テル類;アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキ
サノンのようなケトン類;をあげることができるが、好
適には、ハロゲン化炭化水素類(特に、メチレンクロリ
ド)である。
【0159】使用される試薬としては、ウィッティヒ(W
ittig)試薬、ホーナー・エモンズ(Horner-Emmons)試
薬、ピターソン(Peterson)反応試薬、TiCl4-CH2Cl2-Zn
系反応剤、テーベ(Tebbe)試薬等をあげることができる
が、好適には、ウィッティヒ試薬、ホーナー・エモンズ
試薬及びテーベ試薬である。
【0160】反応温度は、使用される原料化合物、溶
剤、増炭素試薬により異なるが、通常、−20℃乃至2
0℃であり、好適には、0℃である。
【0161】反応時間は、使用される原料化合物、溶
剤、増炭素試薬、反応温度によって異なるが、30分乃
至12時間、好適には、1乃至5時間である。
【0162】反応終了後、本反応の目的化合物(12)
は、例えば、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのよ
うな混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を
含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥
後、溶剤を留去することで得られる。
【0163】得られた化合物は、必要ならば、常法、例
えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等
によって更に精製できる。 (C−3工程)本工程は、不活性溶剤中、C−2工程で
製造された化合物(12)のオレフィンの末端炭素に選
択的に水酸基を導入して、化合物(3a)を製造する工
程である。
【0164】使用される溶剤としては、例えば、ヘキサ
ン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪
族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような
芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、
四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロ
ロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;蟻酸エチ
ル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエ
チルのようなエステル類;ジエチルエ−テル、ジイソプ
ロピルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジ
メトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ルのようなエ−テル類;アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキ
サノンのようなケトン類をあげることができるが、好適
には、エーテル類(特に、テトラヒドロフラン)であ
る。
【0165】使用される反応試薬としては、ボラン、ジ
シアミルボラン、セキシルボラン、9-BBN(9-ボラビシク
ロ[3.3.1]ノナン)等をあげることができるが、好適に
は、9-BBNである。
【0166】反応温度は、使用される原料化合物、溶
剤、試薬により異なるが、0℃乃至50℃であり、好適
には、10乃至40℃である。
【0167】反応時間は、使用される原料化合物、溶
剤、試薬、反応温度により異なるが、通常、6乃至48
時間であり、好適には、12乃至24時間である。
【0168】反応終了後、本反応の目的化合物(3a)
は、例えば、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのよ
うな混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を
含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥
後、溶剤を留去することで得られる。
【0169】得られた化合物は、必要ならば、常法、例
えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等
によって更に精製できる。 (D法) (D−1工程)本工程は、不活性溶剤中、C−1工程で
製造された化合物(11)と増炭素試薬とを反応して、
化合物(13)を製造する工程である。
【0170】使用される溶剤としては、例えば、ヘキサ
ン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪
族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような
芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、
四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロ
ロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;蟻酸エチ
ル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエ
チルのようなエステル類;ジエチルエ−テル、ジイソプ
ロピルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジ
メトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ルのようなエ−テル類;アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキ
サノンのようなケトン類をあげることができるが、好適
には、エーテル類(特に、テトラヒドロフラン)等をあ
げることができるが、さらに好適には、ハロゲン化炭化
水素類(特に、メチレンクロリド)である。
【0171】使用される増炭素試薬としては、ウィッテ
ィヒ(Wittig)試薬、ホーナー・エモンズ(Horner-Emmon
s)試薬等をあげることができる。
【0172】反応温度は、使用される原料化合物、溶
剤、試薬により異なるが、通常、−20℃乃至40℃で
あり、好適には、0乃至20℃である。
【0173】反応時間は、使用される原料化合物、溶
剤、試薬、反応温度によって異なるが、30分乃至12
時間、好適には、1乃至5時間である。
【0174】反応終了後、本反応の目的化合物(13)
は、例えば、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのよ
うな混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を
含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥
後、溶剤を留去することで得られる。
【0175】得られた化合物は、必要ならば、常法、例
えば再結晶、またはシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー等によって更に精製できる。 (D−2工程)本工程は、不活性溶剤中、D−1工程で
製造された化合物(13)と還元剤とを反応して、化合
物(14)を製造する工程である。
【0176】本工程は、 A−5工程の(2)に準じて
実施することができる。但し、R12が、置換基を有して
いてもよいベンジル基で、かつ、R13及びR14が水素原
子である場合には,この工程により、化合物(3b)を
直接製造することができる。 (D−3工程)本工程は、不活性溶剤中、D−2工程で
製造される化合物(14)と還元剤とを反応させて、A
法の原料化合物の一つである化合物(3b)を製造する
工程である。 (a)R13とR14とが一緒になって酸素原子である場合 使用される溶剤としては、例えば、メタノ−ル、エタノ
−ル、n−プロパノ−ル、イソプロパノ−ル、n−ブタ
ノ−ル、イソブタノ−ル、t−ブタノ−ル、イソアミル
アルコ−ル、ジエチレングリコール、グリセリン、オク
タノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブのよ
うなアルコ−ル類;酢酸等をあげることができるが、好
適には、アルコール類(特に、エタノール)である。
【0177】使用される還元剤としては、例えば、水素
化ホウ素リチウムのような水素化ホウ素アルカリ金属;
水素化アルミニウムリチウム、水素化リチウムトリエト
キシドアルミニウムのような水素化アルミニウム化合
物;ボラン等をあげることができるが、好適には、ボラ
ンあるいは水素化アルミニウムリチウムである。
【0178】反応温度は、使用される原料化合物、溶
剤、還元剤により異なるが、通常、0℃乃至50℃であ
り、好適には、10乃至40℃である。
【0179】反応時間は、使用される原料化合物、溶
剤、還元剤、反応温度により異なるが、通常、10分乃
至12時間であり、好適には、30分乃至5時間であ
る。
【0180】反応終了後、本反応の目的化合物(3b)
は、例えば、還元剤を分解し、反応混合物を濃縮し、水
と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗
後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネ
シウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0181】得られた化合物は、必要ならば、常法、例
えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等
によって更に精製できる。 (b)R13とR14とが水素の場合でR12がベンジル基以
外の場合 R12がシリル基の場合には、A−5工程の(3)の方法
に準じて実施することができる。
【0182】R12がベンジル基のようなアラルキル基;
メトキシメチル基のようなアルコキシアルキル基;ベン
ジルオキシメチル基のようなベンジルオキシメチル基又
はベンジルオキシメチル基のようなアラルキルオキシメ
チル基;メトキシエトキシメチル基のようなアルコキシ
アルコキシアルキル基等の場合には、酸触媒を用い、そ
の場合に使用される酸触媒としてはp−トルエンスルホ
ン酸、トリフルオロ酢酸、ジクロロ酢酸のような有機
酸、BF3、AlCl3のようなルイス酸をあげることが出来
る。
【0183】使用される溶剤としては、例えば、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メ
チレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−
ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンの
ようなハロゲン化炭化水素類;アセトニトリル、イソブ
チロニトリルのようなニトリル類;ホルムアミド、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルピロリ
ジノン、ヘキサメチルホスホロトリアミドのようなアミ
ド類;硫化炭素等をあげることが出来る。
【0184】反応温度は、使用される原料化合物、溶
剤、酸触媒により異なるが、通常、0℃乃至50℃であ
り、好適には、10乃至40℃である。
【0185】反応時間は、使用される原料化合物、溶
剤、酸触媒、反応温度により異なるが、通常、10分乃
至12時間であり、好適には、30分乃至5時間であ
る。
【0186】反応終了後、本反応の目的化合物(3b)
は、例えば、反応混合物を中和し、水と酢酸エチルのよ
うな混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を
含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥
後、溶剤を留去することで得られる。
【0187】得られた化合物は、必要ならば、常法、例
えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等
によって更に精製できる。
【0188】本発明の核酸試薬に含有される化合物
(1)を用い、以下に述べるE法により、修飾ヌクレオ
シドを含むオリゴヌクレオチド又はそのチオエート誘導
体を製造することができる。
【0189】
【化12】
【0190】E法中、Aは、前述と同意義を示し、R15
は核酸合成の水酸基の保護基を示し、R16はリン酸基、
核酸合成の保護基で保護されたリン酸基、又は−P(R
3)R4(式中、R3及R4は前述と同意義を示す。)を示
す。R15における核酸合成の水酸基の保護基は前述と同
意義である。R16における核酸合成の保護基で保護され
たリン酸基の保護基は前述と同意義である。 (E法) (E−1工程)本工程は、不活性溶剤中、A法で製造さ
れた化合物(1c)と保護化試薬とを反応して、化合物
(1d)を製造する工程である。
【0191】使用される溶剤としては、好適には、ベン
ゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;
メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロ
ロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのような
ハロゲン化炭化水素類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸
プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル
類;ジエチルエ−テル、ジイソプロピルエ−テル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエ
チレングリコールジメチルエーテルのようなエ−テル
類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、イソホロン、シクロヘキサノンのようなケトン
類;ニトロエタン、ニトロベンゼンのようなニトロ化合
物類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニ
トリル類;ホルムアミド、ジメチルホルムアミド(DM
F)、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホロト
リアミドのようなアミド類;ジメチルスルホキシド、ス
ルホランのようなスルホキシド類;トリメチルアミン、
トリエチルアミン、N−メチルモルホリン等の脂肪族三
級アミン類;ピリジン、ピコリンのような芳香族アミン
などがあげられ、さらに好適には、ハロゲン化炭化水素
類(特にメチレンクロリド)、芳香族アミン(特にピリ
ジン)である。使用される保護化試薬としては、5’位
のみを選択的に保護でき、酸性、中性の条件下、除去で
きるものであれば、特に制限はないが、好適には、トリ
チルクロリド、モノメトキシトリチルクロリド、ジメト
キシトリチルクロリドのようなトリアリールメチルハラ
イド類である。保護化試薬としてトリアリールメチルハ
ライド類を用いる場合には、通常、塩基を用いる。その
場合において、使用される塩基としては、ピリジン、ジ
メチルアミノピリジン、ピロリジノピリジン等の複素環
アミン類、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の脂
肪族三級アミン類があげられ、好適には、ピリジン、ジ
メチルアミノピリジン、ピロリジノピリジンである。
【0192】溶剤として、液状の塩基を用いる場合に
は、該塩基自体が脱酸剤として働くので、改めて塩基を
加える必要はない。
【0193】反応温度は、使用される原料、試薬、溶剤
などにより通常0乃至150℃であり、好適には20乃
至100℃である。また、反応時間は使用される原料、
溶剤、反応温度などにより異なるが、通常1乃至100
時間であり、好適には、2乃至24時間である。
【0194】反応終了後、本反応の目的化合物(1d)
は、例えば、反応混合物を濃縮し、水と酢酸エチルのよ
うな混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を
含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥
後、溶剤を留去することで得られる。
【0195】得られた化合物は、必要ならば、常法、例
えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等
によって更に精製できる。 (E−2工程)本工程は、不活性溶剤中、E−1工程で
製造された化合物(1d)とモノ置換−クロロ(アルコ
キシ)ホスフィン類又はジ置換−アルコキシホスフィン
類とを反応して、化合物(1e)を製造する工程であ
る。
【0196】使用される溶剤としては、反応に影響を与
えないものであれば、特に限定はないが、好適には、テ
トラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサンのよ
うなエーテル類;メチレンクロリド、クロロホルム、四
塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロ
ベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類が挙げられる。
【0197】使用されるモノ置換−クロロ(アルコキ
シ)ホスフィン類としては、例えば、クロロ(モルホリ
ノ)メトキシホスフィン、クロロ(モルホリノ)シアノ
エトキシホスフィン、クロロ(ジメチルアミノ)メトキ
シホスフィン、クロロ(ジメチルアミノ)シアノエトキ
シホスフィン、クロロ(ジイソプロピルアミノ)メトキ
シホスフィン、クロロ(ジイソプロピルアミノ)シアノ
エトキシホスフィンのようなホスフィン類があげられ、
好適には、クロロ(モルホリノ)メトキシホスフィン、
クロロ(モルホリノ)シアノエトキシホスフィン、クロ
ロ(ジイソプロピルアミノ)メトキシホスフィン、クロ
ロ(ジイソプロピルアミノ)シアノエトキシホスフィン
である。
【0198】モノ置換−クロロ(アルコキシ)ホスフィ
ン類を用いる場合には、脱酸剤が使用され、その場合
に、使用される脱酸剤としては、ピリジン、ジメチルア
ミノピリジンのような複素環アミン類、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミンのような
脂肪族アミン類があげられるが、好適には、脂肪族アミ
ン類(特にジイソプロピルアミン)である。
【0199】使用されるジ置換−アルコキシホスフィン
類としては、例えば、ビス(ジイソプロピルアミノ)シ
アノエトキシホスフィン、ビス(ジエチルアミノ)メタ
ンスルホニルエトキシホスフィン、ビス(ジイソプロピ
ルアミノ)(2,2,2-トリクロロエトキシ)ホスフィン、
ビス(ジイソプロピルアミノ)(4-クロロフェニルメト
キシ)ホスフィンのようなホスフィン類をあげることが
でき、好適には、ビス(ジイソプロピルアミノ)シアノ
エトキシホスフィンである。
【0200】ジ置換−アルコキシホスフィン類を用いる
場合には、酸が使用され、その場合に、使用される酸と
しては、好適には、テトラゾール、酢酸又はp−トルエ
ンスルホン酸である。
【0201】反応温度は、特に限定はないが、通常0乃
至80℃であり、好適には、室温である。
【0202】反応時間は、使用する原料、試薬、温度等
により異なるが、通常、5分乃至30時間であり、好適
には、室温で反応した場合、30分乃至10時間であ
る。
【0203】反応終了後、本反応の目的化合物(1e)
は、目的化合物は、例えば、反応混合物を適宜中和し、
又、不溶物が存在する場合には、濾過により除去した
後、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加
え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫
酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することによっ
て得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、
例えば、再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィ−等によ
って更に精製できる。
【0204】又は、本工程は、不活性溶剤中(好適に
は、メチレンクロリドのようなハロゲン化炭化水素
類)、E−1で製造される化合物(1d)に、トリス−
(1,2,4−トリアゾリル)ホスファイトを反応した
後、水を加えて、H−ホスホネート化して、化合物(1
e)を製造する工程である。
【0205】反応温度は、特に限定はないが、通常−2
0乃至100℃であり、好適には、10乃至40℃であ
る。
【0206】反応時間は、使用する原料、試薬、温度等
により異なるが、通常、5分から30時間であり、好適
には、室温で反応した場合、30分である反応終了後、
本反応の目的化合物(1e)は、例えば、反応混合物を適
宜中和し、又、不溶物が存在する場合には、濾過により
除去した後、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶
媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、
無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去すること
によって得られる。得られた目的化合物は必要ならば、
常法、例えば、再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィ−
等によって更に精製できる。 (E−3工程)本工程は、少なくとも1つ以上のE−2
で製造された化合物(1e)、及び、所望のヌクレオチ
ド配列のオリゴヌクレオチド類縁体を製造するのに必要
な市販のホスホロアミダイト試薬等を使用して、通常の
方法により、DNA自動合成機上、目的のオリゴヌクレ
オチド類縁体を製造する工程である。
【0207】所望のヌクレオチド配列を持つオリゴヌク
レオチド類縁体は、DNA合成機、例えばパーキンエル
マー社のホスホロアミダイト法によるモデル392など
を用いて文献(Nucleic AcidsResearch, 12, 4539(198
4))記載の方法に準じて合成することが出来る。
【0208】又、所望により、チオエート化する場合
は、硫黄のほかテトラエチルチウラムジスルフィド(T
ETD、アプライドバイオシステムズ社)、Beaucage試
薬(ミリポア社)等の3価のリン酸に反応してチオエー
トを形成する試薬を用い、文献(Tetarhedron Letters,
32, 3005(1991)、J. Am. Chem. Soc., 112, 1253(199
0))記載の方法に準じてチオエート誘導体を得る事が出
来る。
【0209】得られる粗製のオリゴヌクレオチド類縁体
は、オリゴパック(逆相クロマトカラム)を使用して、
精製し、精製物の純度をHPLCで分析することにより
確認することができる。
【0210】得られるオリゴヌクレオチド類縁体の鎖長
は、ヌクレオシド単位として、通常、2乃至50個であ
り、好適には、10乃至30個である。
【0211】得られたオリゴヌクレオチド類縁体は、放
射性同位元素(RI)又は蛍光標識を用いて標識すること
により、特定遺伝子の検出薬(プライマー)として用いる
ことができる。
【0212】RIを用いて標識する場合は、T4ポリヌクレ
オチドキナーゼと[γ-32P]ATPを用いてオリゴヌクレオ
チド類縁体の5'-末端に32Pを含有したリン酸基を導入す
ることができる(Maxam,A.M. and Gilbert.W. Methods E
nzymol. 65, 499 (1980))。また、ターミナルデオシキ
ヌクレオチジルトランスフェラーゼと[α-32P]ddATPを
使うことにより、オリゴヌクレオチド類縁体の3'末端を
標識することができる(Roychoudhury, R. and Wu, R.
Methods Enzymol. 65, 499 (1980)。RNAリガーゼを用い
て、オリゴヌクレオチド類縁体と[5'-32P]pCpを結合さ
せると、3'末端を標識することができる(Uhlenbeck,
O.C. and Gumport, R.I., in The Enzymes, Vol. 15B,
Boyer,P.D.(ed.), Academic Press, Inc., New York, p
p31-60,1982)。また、標識NTPまたは、標識dNTPとポリ
メラーゼから調製するか、または、上記の方法で調製さ
れた標識ポリリボヌクレオチドを合成したオリゴヌクレ
オチド類縁体とDNAリガーゼまたはRNAリガーゼで連結す
ることも可能である(Helfman, D.M. et al. Methods E
nzymol. 152, 349 (1989)。
【0213】また、蛍光標識を用いる場合は、フルオレ
セイン等の蛍光団で標識することができる。T4ポリヌク
レオチドキナーゼとATPγ-Sを用いてオリゴヌクレオチ
ド類縁体の5'-末端にチオリン酸基を導入し、その後、
ヨードアセトアミドフルオレセインを反応させ、5'標識
体を得ることができる(アマシャムファルマシア製:Vi
sta fluorescence 5'-オリゴラベルキット)。フルオレ
セイン修飾UTPまたは、フルオレセイン修飾dUTPとポリ
メラーゼから調製するか(アマシャムファルマシア製、
ECLランダムプライムDNAラベリング検出シムテムとして
市販化されている)、または、上記の方法で調製された
フルオレセイン標識ポリリボヌクレオチドを本発明で合
成したオリゴヌクレオチド類縁体とDNAリガーゼまたはR
NAリガーゼで連結することも可能である(Helfman, D.
M. et al. Methods Enzymol. 152,349 (1989))。
【0214】標識されたオリゴヌクレオチド類縁体を含
有する特定遺伝子の検出薬(プローブ)は、天然型のオリ
ゴヌクレオチドをプローブとして用いる場合の方法に準
じて用いることができる。
【0215】オリゴヌクレオチド類縁体を含有する特定
遺伝子の増幅開始薬(プライマー)は、天然型のオリゴ
ヌクレオチドをプライマーとして用いる場合の方法に準
じて用いることができる。
【0216】本発明の一般式(2)で表される構造を1
又は2以上含有するオリゴヌクレオチド類縁体を含有す
る医薬の投与形態としては、例えば、錠剤、カプセル
剤、顆粒剤、散剤若しくはシロップ剤等による経口投与
又は注射剤若しくは坐剤等による非経口投与を示し、こ
れらの製剤は、賦形剤(例えば、乳糖、白糖、葡萄糖、
マンニトール、ソルビトールのような糖誘導体;トウモ
ロコシデンプン、バレイショデンプン、α澱粉、デキス
トリンのような澱粉誘導体;結晶セルロースのようなセ
ルロース誘導体;アラビアゴム;デキストラン;プルラ
ンのような有機系賦形剤:及び、軽質無水珪酸、合成珪
酸アルミニウム、珪酸カルシウム、メタ珪酸アルミン酸
マグネシウムのような珪酸塩誘導体;燐酸水素カルシウ
ムのような燐酸塩;炭酸カルシウムのような炭酸塩;硫
酸カルシウムのような硫酸塩等の無機系賦形剤を挙げる
ことができる。)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸、ス
テアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムのよ
うなステアリン酸金属塩;タルク;コロイドシリカ;ビ
ーガム、ゲイ蝋のようなワックス類;硼酸;アジピン
酸;硫酸ナトリウムのような硫酸塩;グリコール;フマ
ル酸;安息香酸ナトリウム;DLロイシン;脂肪酸ナト
リウム塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグ
ネシウムのようなラウリル硫酸塩;無水珪酸、珪酸水和
物のような珪酸類;及び、上記澱粉誘導体を挙げること
ができる。)、結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリ
ビニルピロリドン、マクロゴール、及び、前記賦形剤と
同様の化合物を挙げることができる。)、崩壊剤(例え
ば、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキ
シ基メチルセルロース、カルボキシ基メチルセルロース
カルシウム、内部架橋カルボキシ基メチルセルロースナ
トリウムのようなセルロース誘導体;カルボキシ基メチ
ルスターチ、カルボキシ基メチルスターチナトリウム、
架橋ポリビニルピロリドンのような化学修飾されたデン
プン・セルロース類を挙げることができる。)、安定剤
(メチルパラベン、プロピルパラベンのようなパラオキ
シ安息香酸エステル類;クロロブタノール、ベンジルア
ルコール、フェニルエチルアルコールのようなアルコー
ル類;塩化ベンザルコニウム;フェノール、クレゾール
のようなフェノール類;チメロサール;デヒドロ酢酸;
及び、ソルビン酸を挙げることができる。)、矯味矯臭
剤(例えば、通常使用される、甘味料、酸味料、香料等
を挙げることができる。)、希釈剤等の添加剤を用いて
周知の方法で製造される。
【0217】その使用量は症状、年齢、投与方法等によ
り異なるが、例えば、経口投与の場合には、1回当り、
下限として、0.01mg/kg 体重(好ましくは、0.1mg/kg
体重)、上限として、1000mg/kg 体重(好ましくは、10
0mg/kg 体重)を、静脈内投与の場合には、1回当り、
下限として、0.001mg/kg 体重(好ましくは、0.01mg/kg
体重)、上限として、100mg/kg 体重(好ましくは、10
mg/kg 体重)を1日当り1乃至数回症状に応じて投与す
ることが望ましい。
【0218】得られたオリゴヌクレオチド類縁体の相補
鎖形成能及びヌクレアーゼ酵素耐性は、以下の方法に従
い、調べることができる。 (試験方法1)相補鎖形成の野測定 得られた種々のオリゴヌクレオチド類縁体と、相補的な
配列を有する天然のDNAあるいはRNAからなるオリ
ゴヌクレオチドとをアニーリング処理し、融解温度(T
m値)を測定することにより、本発明のオリゴヌクレオ
チド類縁体の相補DNAおよびRNAに対するハイブリ
ッド形成能を調べる。
【0219】リン酸ナトリウム緩衝液オリゴヌクレオチ
ド類縁体と天然型相補オリゴヌクレオチドを同量加えた
サンプル溶液を、沸騰水中に浴し、時間をかけてゆっく
り室温まで冷却する(アニーリング)。分光光度計(例
えば、島津 UV-2100PC)のセル室内で、サンプル溶液を
20℃から90℃まで温度を少しずつ上昇させ、260
nmにおける紫外線吸収を測定する。 (試験方法2)ヌクレアーゼ酵素耐性の測定 オリゴヌクレオチドを緩衝液中にて、ヌクレアーゼを加
えて加温する。ヌクレアーゼとしては、蛇毒ホスホジエ
ステラーゼ、エンドヌクレアーゼP1、エンドヌクレア
ーゼS1等が用いられる。緩衝液としては、酵素に適す
る緩衝液であれば制限はないが、蛇毒ホスホジエステラ
ーゼの場合トリス‐塩酸緩衝液、エンドヌクレアーゼP
1の場合酢酸ナトリウムバッファー等が使用される。ま
た必要に応じて緩衝液に金属イオンを加える。金属イオ
ンとしては、蛇毒ホスホジエステラーゼの場合Mg2+
エンドヌクレアーゼの場合Zn2+等が用いられる。反応
温度は0〜100℃が好適であり、さらに30〜50℃
が好適である。
【0220】一定時間後、エチレンジアミン四酢酸(E
DTA)を加え、100℃で2分間加熱することによ
り、反応を停止させる。
【0221】オリゴヌクレオチドの残量の定量には、オ
リゴヌクレオチドをラジオアイソトープ等で標識し切断
反応生成物をイメージアナライザー等で定量する方法、
切断反応生成物を逆相高速液体クロマトグラフィー(H
PLC)で定量する方法、切断反応生成物を色素(エチ
ジウムブロマイド等)で染色し、コンピューターを用い
た画像処理により定量する方法などが用いられる。以
下、実施例、参考例及び試験例をあげて、本発明をさら
に詳しく説明する。
【0222】
【実施例】(実施例1)3',5'-ジ-O-ベンジル-2'-O,4'-C-エチレン-4-N-ベ
ンゾイルシチジン (例示化合物番号2−34)参考例11で得られた化合
物(6.80g、8.86mmol)を、ピリジン(1
36ml)に溶解し、0℃に冷却後、2N水酸化ナトリ
ウム水溶液(68ml)を加え、室温で1時間撹拌し
た。反応終了後、反応液に20%酢酸水を滴下し、反応
液を中和した後、クロロホルムで抽出し、飽和食塩水で
洗浄した。溶媒を減圧下留去した後、残渣をシリカゲル
クロマトグラフィーを用いて精製し(ジクロロメタン:
メタノール = 100:3)、目的化合物(3.33
g、6.02mmol、68%)を得た。
【0223】1 H-NMR(400MHz, CDCl3) : 8.64(2H, br
s), 7.89(2H, d, 7.6Hz), 7.64-7.60(1H, m), 7.54-7.5
1(2H, m), 7.48-7.37(3H, m), 7.36-7.26(8H, m), 6.18
(1H,s), 4.70(1H, d, 11Hz), 4.60(1H, d, 11Hz), 4.55
(1H, d, 11Hz), 4.46(1H, d, 2.9Hz), 4.42(1H, d, 11H
z), 4.10-4.02(2H,m), 3.89(1H, d, 2.9Hz), 3.75(1H,
d, 11Hz), 3.62(1H, d, 11Hz), 2.34-2.26(1H, m), 1.3
9-1.36(1H, m). FAB-MAS(mNBA):554(M+H)+ (実施例2)2'-O,4'-C-エチレン-4-N-ベンゾイルシチジン (例示化合物番号2−225)実施例1で得られた化合
物(2.06g、3.72mmol)を無水ジクロロメ
タン(317ml)に溶解し、−78℃に冷却したとこ
ろでトリクロロボラン(1.0M in ジクロロメタン)
(31.7ml)を滴下した。−78℃で一時間攪拌し
たあと、−20℃までゆっくり昇温し、反応容器を氷―
食塩のバスにつけて−20℃から−10℃の間で2時間
攪拌した。メタノール(12ml)をゆっくり滴下し、
10分間攪拌した後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液を
少量ずつ加えてpH7〜8に調整し、室温に戻した。こ
の混合溶液を減圧下濃縮し、得られた残渣を、シリカゲ
ルクロマトグラフィーを用いて精製し(ジクロロメタ
ン:メタノール=100:5)、白色固体の目的物
(1.21g、3.24mmol、87%)を得た。
【0224】1 H-NMR(500MHz, DMSO-d6) : 11.23(1H,b
r.), 8.70(1H,d,7.2Hz), 8.00(2H,d,7.5Hz), 7.3-6(4H,
m), 5.97(1H,s), 5.35(1H,dd,5 and 10Hz), 4.10(1H,d
d,5 and 10Hz), 4.03(1H,d,3.2Hz), 3.95-3.85(2H,m)
3.83(1H,d,3.2Hz), 3.65-3.51(2H,m), 2.06-1.98(1H,
m), 1.26(1). FAB-MAS(mNBA):374(M+H)+ (実施例3)2'-O,4'-C-エチレン-シチジン (例示化合物番号2−3)実施例2で得られた化合物
(0.1g、0.268mmol)を飽和アンモニア‐
メタノール溶液(12ml)に溶解し、一晩置いた。溶
媒を留去して、白色固体の目的物(0.054g、75
%)を得た。
【0225】1 H-NMR(500MHz, DMSO-d6) : 8.18(1H, d,
7.4Hz), 7.10(2H, br.), 5.84(1H,s), 5.69(1H, d, 7.
6Hz), 5.27-5.24(2H, m), 3.86(1H, d, 3.2Hz), 3.90-
3.78(2H, m), 3.76(1H, d, 3.2Hz), 3.56(1H, dd, 5.5
and 12Hz), 3.49(1H, dd, 5.5 and 12Hz), 2.01-1.93(1
H,dt, 7.5 and 12Hz), 1.22(1H, dd, 3.6 and 13Hz).FA
B-MAS(mNBA):270(M+H)+ (実施例4)5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-4-
N-ベンゾイルシチジン (例示化合物番号2−39)実施例2で得られた化合物
(1.29g、3.46mmol)を無水ピリジンで共
沸脱水後、窒素気流下、無水ピリジン(26ml)に溶
解した.これに4,4’−ジメトキシトリチルクロライ
ド(1.76g、5.18mmol)を添加し、室温で
一晩攪拌した。反応溶液に少量のメタノールを加えた
後、溶媒を減圧下濃縮し、水を加え,クロロホルムで抽
出した。有機層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、飽和
食塩水で洗浄後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣
を、シリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製し(ジ
クロロメタン:メタノール=100:5)、無色アモル
ファス状の目的物(2.10g、3.11mmol、9
0%)を得た。
【0226】1 H-NMR(270MHz, DMSO-d6) : 11.27(1H,br
s), 8.59(1H,m), 6.92-8.01(19H,m), 6.03(1H,s), 5.56
(1H,m), 4.17(1H,m), 4.08(1H,m), 3.86(2H,m), 3.77(6
H,s), 3.24(2H,m), 1.98(1H,m), 1.24(1H,m). FAB-MAS(mNBA):676(M+H)+ (実施例5)5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-4-
N-ベンゾイルシチジン‐3'-O‐(2‐シアノエチル
N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト (例示化合物番号2−235)実施例4で得られた化合
物(6.53g、9.66mmol)を無水ピリジンで
共沸脱水した後、窒素気流下、無水ジクロロメタン(1
42ml)に溶解し、N,N−ジイソプロピルアミン
(2.80ml,16.1mmol)を加えた。氷冷
下、2−シアノエチルN,N−ジイソプロピルクロロホ
スホロアミダイト(2.16ml,9.66mmol)
を滴下し、室温で6時間攪拌した。反応溶液を炭酸水素
ナトリウム飽和水溶液、飽和食塩水で洗浄後、溶媒を減
圧下濃縮し、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラ
フィーを用いて精製し(ジクロロメタン:トリエチルア
ミン=50:1〜ジクロロメタン:酢酸エチル:トリエ
チルアミン=60:30:1)、淡白色状の目的物
(7.10g、8.11mmol、84%)を得た。
【0227】1 H-NMR(400MHz, CDCl3) : 1.1-1.2(12H,
m), 1.35(1H,m), 2.11(1H,m), 2.3(2H,m), 3.35-3.7(6
H,m), 3.8(6H,m), 3.9-4.1(2H,m), 4.33(1H,m), 4.45(1
H,m),6.23(1H,s), 6.9(4H,m), 7.3-7.9(15H,m), 8.7-8.
8(1H,m). (実施例6)3',5'-ジ-O-ベンジル-2'-O,4'-C-エチレン5−メチ
ルウリジン (例示化合物番号2−22)参考例10で得られた化合
物(418mg、0.62mmol)を、ピリジン:メ
タノール:水=65:30:5の混合溶液(5ml)に
溶解した。そこへ、2N水酸化ナトリウム/同混合溶液
(5ml)を0℃で加え、室温で15分攪拌した。
【0228】反応終了後、1N塩酸で反応液を中和し、
酢酸エチル(約30ml)を加えて、分液し、有機層を
炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(約30ml)、飽和食
塩水(約30ml)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥した。
【0229】減圧下、溶媒を留去後、得られた残渣を、
シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(ヘキサ
ン:酢酸エチル=1:1)、アモルファス状無色物質
(228mg、0.49mmol,79%)を得た。
【0230】1H-NMR (400MHz, CDCl3) : 1.35(1H, d, 1
3Hz), 1.41(3H, s), 2.28(1H, dt,9.4 and 13Hz), 3.60
(1H, d, 11Hz), 3.76(1H, d, 11Hz), 3.94(1H, d, 3.0H
z),4.10(1H, d, 7.0Hz), 4.14(1H, d, 7.0Hz), 4.31(1
H, d, 3.0Hz), 4.51(1H, d,12Hz), 4.54(1H, d, 12Hz),
4.58(1H, d, 12Hz), 4.75(1H, d, 12Hz), 6.06(1H,
s), 7.3(10H, m), 7.91(1H, s), 8.42(1H, brs). FAB-MAS(mNBA):465(M+H)+ (実施例7)2'-O,4'-C-エチレン5−メチルウリジン (例示化合物番号2−2)実施例6で得られた化合物
(195mg 、0.42mmol)をメタノール(1
0ml)に溶解し、得られた反応液を、水素気流下、常
圧で5時間攪拌した。
【0231】反応終了後、触媒を濾過し、濾液の溶媒を
減圧下留去後、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグ
ラフィーにより精製し(ジクロロメタン:メタノール=
10:1)、白色粉末(76mg、0.268mmo
l,64%)を得た。
【0232】1H-NMR (400MHz, CD3OD) : 1.33(1H, dd,
3.8 and 13Hz), 1.86(3H, d, 0.9Hz), 1.94(1H, ddd,
7.5, 11.7 and 13Hz), 3.68(1H, d, 12Hz), 3.75(1H,
d, 12Hz), 3.9-4.0(2H, m), 4.05(1H, d, 3.2Hz), 4.09
(1H, d, 3.2Hz), 6.00(1H, s),8.28(1H, d, 1.1Hz). FAB-MAS(mNBA):285(M+H)+ (実施例8)5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン−5
−メチルウリジン (例示化合物番号2−27)実施例7で得られた化合物
(1.45g、5.10mmol)を無水ピリジンで共
沸脱水後、窒素気流下、無水ピリジン(44ml)に溶
解した.これに4,4’−ジメトキシトリチルクロライ
ド(2.59g、7.65mmol)を添加し、室温で
一晩攪拌した。反応溶液に少量のメタノールを加えた
後、溶媒を減圧下濃縮し、水を加え,クロロホルムで抽
出した。有機層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、飽和
食塩水で洗浄後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣
を、シリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製し(ジ
クロロメタン:メタノール=100:10)、無色アモ
ルファス状の目的物(2.42g、4.13mmol、
81%)を得た。
【0233】1 H-NMR(270MHz, DMSO-d6) : 11.36(1H,
s), 7.68(1H,s), 6.90-7.44(13H,m),5.89(1H,s), 5.55
(1H,d), 4.09(1H,m), 4.04(1H,d), 3.82(2H,m), 3.74(6
H,s),3.19(2H,m), 1.99(1H,m), 1.36(1H,m), 1.17(3H,
s). FAB-MAS(mNBA):587(M+H)+ (実施例9)5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-5
−メチルウリジン−3'-O‐(2‐シアノエチル N,N
−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト (例示化合物番号2−234)実施例8で得られた化合
物(4.72g、8.05mmol)を無水ピリジンで
共沸脱水した後、窒素気流下、無水ジクロロメタン(1
42ml)に溶解し、N,N−ジイソプロピルアミン
(2.80ml,16.1mmol)を加えた。氷冷
下、2−シアノエチルN,N−ジイソプロピルクロロホ
スホロアミダイト(2.16ml,9.66mmol)
を滴下し、室温で6時間攪拌した。反応溶液を炭酸水素
ナトリウム飽和水溶液、飽和食塩水で洗浄後、溶媒を減
圧下濃縮し、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラ
フィーを用いて精製し(ヘキサン:酢酸エチル:トリエ
チルアミン=50:50:1〜ヘキサン:酢酸エチル:
トリエチルアミン=30:60:1)、無色アモルファ
ス状の目的物(5.64g、7.17mmol、89
%)を得た。
【0234】1 H-NMR(400MHz, CDCl3) :1.1-1.2(15H,
m), 1.4(1H,m), 2.08(1H,m), 2.4(2H,m), 3.2-4.0(14H,
m), 4.38(2H,m), 4.47(1H,m), 6.06(1H,s), 6.8-6.9(4
H,m), 7.2-7.5(9H,m), 7.91(1H,m). FAB-MAS(mNBA):787(M+H)+ (実施例10)3',5'-ジ-O-ベンジル-2'-O,4'-C-エチレン-6-N-ベ
ンゾイルアデノシン (例示化合物番号1−23)参考例12で得られた化合
物(238mg、0.30mmol)を、ピリジン:メ
タノール:水=65:30:5の混合溶液(5ml)に
溶解した。そこへ、2N水酸化ナトリウム/同混合溶液
(5ml)を0℃で加え、室温で15分攪拌した。
【0235】反応終了後、1N塩酸で反応液を中和し、
酢酸エチル(約30ml)で抽出し、炭酸水素ナトリウ
ム飽和水溶液(約30ml)、飽和食塩水(約30m
l)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧
下、溶媒を留去後、得られた残渣を、シリカゲルクロマ
トグラフィーにより精製し(ジクロロメタン:メタノー
ル=50:1)、アモルファス状無色物質(133m
g、0.23mmol、78%)を得た。
【0236】1H-NMR (400MHz, CDCl3) : 1.44(1H, d, 1
3Hz), 2.31(1H, dd, 13 and 19Hz),3.56(1H, d, 11Hz),
3.70(1H, d, 11Hz), 4.10(2H, m), 4.24(1H, s), 4.45
(1H, d, 12Hz), 4.53-4.67(4H, m), 6.52(1H, s), 7.3
(10H, m), 7.53(2H, m), 7.62(1H, m), 8.03(2H, d, 7.
6Hz), 8.66(1H, s), 8.78(1H, s), 9.00(1H, brs).FAB-
MAS(mNBA):578(M+H)+ (実施例11)2'-O,4'-C-エチレン-6-N-ベンゾイルアデノシン (例示化合物番号1−178)窒素気流下、実施例10
で得られた化合物(116mg、0.20mmol)を
無水ジクロロメタン5mlに溶解し、−78℃に冷却し
た。そこに、1M−三塩化ホウ素/ジクロロメタン溶液
(1.5ml、1.5mmol)をゆっくり滴下し、−
78℃で3時間撹拌した。さらに、1M−三塩化ホウ素
/ジクロロメタン溶液(1.5ml、1.5mmol)
を加え、2時間撹拌した。次いで、室温にゆっくり昇温
し、再び−78℃に急冷した後、メタノール(5ml)
を加え、再度、室温にゆっくり昇温した。
【0237】反応終了後、溶媒を減圧下留去し、得られ
た残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し
(ジクロロメタン:メタノール=9:1)、白色粉末
(49mg、0.17mmol、84%)を得た。
【0238】1H-NMR (400MHz, CD3OD) : 1.45(1H, dd,
4.3 and 13Hz), 2.12(1H, m), 3.72(1H, d, 12Hz), 3.7
9(1H, d, 12Hz), 4.04(1H, dd, 7.3 and 12Hz), 4.15(1
H, dt, 4.3 and 9.4Hz), 4.36(1H, d, 3.2Hz), 4.43(1
H, d, 3.2Hz), 6.57(1H, s),7.57(2H, m), 7.66(1H,
m), 8.09(2H, d, 8.0Hz), 8.72(1H, s), 8.85(1H, s). FAB-MAS(mNBA):398(M+H)+ (実施例12)2'-O,4'-C-エチレンアデノシン (例示化合物番号1−7)実施例11で得られた化合物
(14mg、0.035mmol)を、飽和アンモニア
/メタノール溶液(1ml)に溶解し、一晩放置した。
【0239】反応終了後、溶媒を減圧下留去し、得られ
た残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し
(ジクロロメタン:メタノール=10:1)、白色粉末
(10mg、0.034mmol、98%)を得た。
【0240】1H-NMR (400MHz, CD3OD) : 1.32(1H, dd,
4 and 13Hz), 2.04(1H, dt, 7.4 and 12Hz), 3.53(1H,
dd, 5 and 12Hz), 3.61(1H, dd, 5.2 and 12Hz), 3.90
(1H,dd, 7.4 and 12Hz), 3.97(1H, dt, 4 and 12Hz),
4.15(1H, d, 3.1Hz), 4.21(1H, d, 3.1Hz), 5.27(1H,
t, 5.2Hz), 5.39(1H, d, 3.1Hz), 6.33(1H, s), 7.29(2
H, s), 7.66(1H, m), 8.14(1H, s), 8.42(1H, s). FAB-MAS(mNBA):294(M+H)+ UV(λmax) : 260(pH7), 260(pH1), 258(pH13) (実施例13)5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-6-
N-ベンゾイルアデノシン (例示化合物番号1−31) 実施例11で得られた化合物(14mg、0.035m
mol)を無水ピリジンで共沸脱水後、窒素気流下、無
水ピリジン(1ml)に溶解した.これに4,4’−ジ
メトキシトリチルクロライド(18mg、0.053m
mol)を添加し、40℃、5時間攪拌した。反応溶液
に少量のメタノールを加えた後、溶媒を減圧下濃縮し、
水を加え,クロロホルムで抽出した。有機層を炭酸水素
ナトリウム飽和水溶液、飽和食塩水で洗浄後、溶媒を減
圧下濃縮し、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラ
フィーを用いて精製し(ジクロロメタン:メタノール=
100:5)、無色アモルファス状の目的物(18m
g、0.026mmol、73%)を得た。
【0241】1H-NMR (400MHz, CDCl3) :1.63(1H,m), 2.
14(1H,7.5,12,and 13Hz), 3.37(1H,d,11Hz), 3.41(1H,
d,11Hz), 3.79(6H,s), 4.10(2H,m), 4.48(1H,d, 3.3H
z), 4.59(1H,d,3.3Hz), 6.54(1H,s), 6.85(4H,m), 7.2-
7.6(12H,m), 8.02(2H,m), 8.45(1H,s), 8.82(1H,s), 9.
02(1H,br.). FAB-MAS(mNBA):700(M+H)+ (実施例14)5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-6-
N-ベンゾイルアデノシン‐3'-O‐(2‐シアノエチル
N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト (例示化合物番号1−186)実施例13で得られた化
合物(16mg、0.023mmol)を無水ピリジン
で共沸脱水した後、窒素気流下、無水ジクロロメタン
(0.5ml)に溶解し、テトラゾールN,N−ジイソプ
ロピルアミン塩(10mg)を加えた。氷冷下、2−シ
アノエチルN,N,'N,'N−テトライソプロピルホス
ホロアミダイト(約20μl)を滴下し、室温で一晩攪
拌した。反応溶液を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、飽
和食塩水で洗浄後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣
を、シリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製し(ジ
クロロメタン:酢酸エチル=2:1)、白色固体の目的
物(20mg、0.022mmol、97%)を得た。
【0242】1 H-NMR(400MHz, CDCl3) :1.0-1.2(12H,
m), 1.54(1H,m), 2.15(1H,m), 2.33(2H,m), 3.3-3.6(6
H,m), 3.80(6H,s), 4.08(2H,m), 4.65(1H,m), 4.75(1H,
m), 6.53(1H,s), 6.84(4H,m), 7.2-7.6(12H,m), 8.01(2
H,m), 8.53(1H,s), 8.83(1H,s),9.01(1H,br.). FAB-MAS(mNBA):900(M+H)+ (実施例15)3',5'-ジ-O-ベンジル-2'-O,4'-C-エチレンウリジン (例示化合物番号2−10)参考例13で得られた化合
物(194mg、0.292mmol)を、ピリジン
(3ml)に溶解した。そこへ、1N水酸化ナトリウム
(2ml)を0℃で加え、室温で30分攪拌した。
【0243】反応終了後、1N塩酸で反応液を中和し、
酢酸エチル(10ml)を加えて、分液し、有機層を炭
酸水素ナトリウム飽和水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去
後、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーに
より精製し(ジクロロメタン:メタノール=100:
3)油状無色物質(105mg、0.233mmol,
80%)を得た。
【0244】1H-NMR (400MHz, CDCl3) : 1.36(1H,m),
2.29(1H,m), 3.63(1H,d,11Hz), 3.74(1H,d, 11Hz), 3.8
7(1H,d, 2.9Hz), 4.03(2H,m), 4.29(1H,d,2.9Hz), 4.49
(1H,d,12Hz), 4.50(1H,d,11Hz), 4.53(1H,d,11Hz), 4.7
3(1H,d,12Hz), 5.20(1H,dd, 2and 8Hz), 6.04(1H,s),
7.2-7.4(10H,m), 8.13(1H,d,8.2Hz), 8.57(1H,br.).FAB
-MAS(mNBA):451(M+H)+ (実施例16)2'-O,4'-C-エチレンウリジン (例示化合物番号2−1)実施例15で得られた化合物
(100mg、0.222mmol)をメタノール(4
ml)に溶解し、得られた反応液を、水素気流下、常圧
で5時間攪拌した。
【0245】反応終了後、触媒を濾過し、濾液の溶媒を
減圧下留去後、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグ
ラフィーにより精製し(ジクロロメタン:メタノール=
10:1)、無色油状物質(45mg、0.167mm
ol,75%)を得た。
【0246】1H-NMR (400MHz, CD3OD) : 1.35(1H,dd,4
and 13Hz), 2.13(1H,ddd, 7,11 and13Hz), 3.66(1H,d,1
2Hz), 3.73(1H,d,12Hz), 3.91-4.08(2H,m),4.01(1H,d,
3.2Hz), 4.12(1H,d,3.2Hz), 5.66(1H,d,8.2Hz), 6.00(1
H,s), 8.37(1H,d,8.2Hz). FAB-MAS(mNBA):271(M+H)+ (実施例17)5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレンウリ
ジン (例示化合物番号2−15)実施例16で得られた化合
物(28mg、0.104mmol)を無水ピリジンで
共沸脱水後、窒素気流下、無水ピリジン(3ml)に溶
解した.これに4,4’−ジメトキシトリチルクロライ
ド(50mg、0.15mmol)を添加し、室温で一
晩攪拌した。反応溶液に少量のメタノールを加えた後、
溶媒を減圧下濃縮し、水を加え,クロロホルムで抽出し
た。有機層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、飽和食塩
水で洗浄後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣を、シ
リカゲルクロマトグラフィーを用いて精製し(ジクロロ
メタン:メタノール=100:3)、無色油状の目的物
(25mg、0.044mmol、42%)を得た。
【0247】1H-NMR (400MHz, CD3OD) : 1.35(1H,dd, 3
and 14Hz), 2.03(1H,ddd, 8,11 and 14Hz), 2.46(1H,
d,8Hz), 3.36(1H,d,11Hz), 3.41(1H,d,11Hz), 3.80(3H,
s), 3.81(3H,s), 3.97(2H,m), 4.21(1), 4.33(1H,brm),
5.31(1H,m), 6.10(1H,s), 6.86(4H,m), 7.2-7.5(9H,
m), 8.27(1H,d,8.2Hz), 8.43(1H,br.) FAB-MAS(mNBA):573(M+H)+ (実施例18)5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレンウリ
ジン‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソプロ
ピル)ホスホロアミダイト (例示化合物番号2−233)実施例17で得られた化
合物(6mg、0.0105mmol)を無水ピリジン
で共沸脱水した後、窒素気流下、無水ジクロロメタン
(0.5ml)に溶解し、テトラゾールN,N−ジイソプ
ロピルアミン塩(3mg)を加えた。氷冷下、2−シア
ノエチルN,N,'N,'N−テトライソプロピルホスホ
ロアミダイト(約5μl)を滴下し、室温で一晩攪拌し
た。反応溶液を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、飽和食
塩水で洗浄後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣を、
シリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製し(ジクロ
ロメタン:酢酸エチル=2:1)、白色固体の目的物
(8mg)を得た。
【0248】1 H-NMR(400MHz, CDCl3) : 1.1-1.2(13H,
m), 2.09(1H,m), 2.4 (2H,m), 3.3-3.6(6H,m), 3.81(6
H,m), 3.94(2H,m), 4.35(1H,m), 4.47(1H,m), 5.18(1H,
d,8.2Hz), 6.08(1H,s), 6.86(4H,m), 7.2-7.4(9H,m),
8.31(1H,d,8.2Hz) FAB-MAS(mNBA):773(M+H)+ (実施例19)3',5'-ジ-O-ベンジル-2'-O,4'-C-エチレン-4-N-ベ
ンゾイル‐5‐メチルシチジン (例示化合物番号2−46)参考例14で得られた化合
物(310mg、0.396mmol)を、ピリジン
(5ml)に溶解し、0℃に冷却後、1N水酸化ナトリ
ウム水溶液(5ml)を加え、室温で20分間撹拌し
た。反応後、反応液に20%酢酸水を滴下し、反応液を
中和した後、ジクロロメタンで抽出し、飽和食塩水で洗
浄した。溶媒を減圧下留去した後、残渣をシリカゲルク
ロマトグラフィーを用いて精製し(ジクロロメタン:メ
タノール = 100:2)、目的化合物(190m
g、0.334mmol、84%)を得た。
【0249】1 H-NMR(400MHz, CDCl3) : 1.37(1H,m),
1.58(3H,s), 2.30(1H,dt,10 and 13Hz), 3.64(1H,d,11H
z), 3.79(1H,d,11Hz), 3.95(1H,d,3.0Hz), 4.04(2H,dd,
2.3 and 10Hz), 4.37(1H,d,3.0Hz), 4.50(1H,d,12Hz),
4.56(1H,d,11Hz), 4.61(1H,d,11Hz), 4.76(1H,d,12Hz),
6.11(1H,s), 7.2-7.5(13H,m), 8.09(1H,s), 8.29(2H,
m). FAB-MAS(mNBA):568(M+H)+ (実施例20)2'-O,4'-C-エチレン-4-N-ベンゾイル‐5‐メチルシ
チジン (例示化合物番号2−226)実施例19で得られた化
合物(120mg、0.211mmol)を無水ジクロ
ロメタン(5ml)に溶解し、−78℃に冷却したとこ
ろでトリクロロボラン(1.0M in ジクロロメタン)
(1.6ml)を滴下した。−78℃で4時間攪拌した
あと、メタノール(1ml)をゆっくり滴下し、10分
間攪拌した後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液を少量ず
つ加えてpH7〜8に調整し、室温に戻した。この混合
溶液を減圧下濃縮し、得られた残渣を、シリカゲルクロ
マトグラフィーを用いて精製し(ジクロロメタン:メタ
ノール=100:6)、白色固体の目的物(29mg、
0.075mmol、36%)を得た。
【0250】1 H-NMR(400MHz, d-DMSO) : 1.24(1H,m),
2.01(3H,s), 2.0(1H,m), 3.54(1H,dd,5.4 and 12Hz),
3.64(1H,dd,5.4 and 12Hz), 3.88(3H,m), 4.10(1H,m),
5.36(1H,d,5.4Hz), 5.49(1H,t,5.0Hz), 5.95(1H,s), 7.
4-7.6(3H,m), 8.21(2H,m), 8.49(1H,s), 13.17(1H,b
r.). FAB-MAS(mNBA):388(M+H)+ (実施例21)5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-4-
N-ベンゾイル‐5‐メチルシチジン (例示化合物番号2−51)実施例20で得られた化合
物(44mg、0.114mmol)を無水ピリジンで
共沸脱水後、窒素気流下、無水ピリジン(1ml)に溶
解した.これに4,4’−ジメトキシトリチルクロライ
ド(60mg、0.177mmol)を添加し、室温で
一晩攪拌した。反応溶液に少量のメタノールを加えた
後、溶媒を減圧下濃縮し、水を加え,クロロホルムで抽
出した。有機層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、飽和
食塩水で洗浄後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣
を、シリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製し(ジ
クロロメタン:メタノール=100:4)、無色油状の
目的物(73mg、0.106mmol、93%)を得
た。
【0251】1 H-NMR(400MHz, CDCl3) : 1.46(1H,m),
1.49(3H,s), 2.06(1H,m), 2.59(1H,d, 8.6Hz), 3.36(1
H,d,11Hz), 3.39(1H,d,11Hz), 3.80(3H, s), 3.81(3H,
s), 3.99(2H,m), 4.30(1H,d, 3.3Hz), 4.39(1H,m), 6.1
2(1H,s), 6.85(4H,m), 7.2-7.5(12H,m), 8.03(1H,s),
8.28(2H,m). FAB-MAS(mNBA):573(M+H)+ (実施例22)5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-4-
N-ベンゾイル‐5‐メチルシチジン‐3'-O‐(2‐シア
ノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイ
(例示化合物番号2−236)実施例21で得られた化
合物(35mg、0.0507mmol)を無水ピリジ
ンで共沸脱水した後、窒素気流下、無水ジクロロメタン
(1ml)に溶解し、テトラゾールN,N−ジイソプロピ
ルアミン塩(17mg)を加えた。氷冷下、2−シアノ
エチルN,N,'N,'N−テトライソプロピルホスホロ
アミダイト(32μl,0.1mmol)を滴下し、室
温で一晩攪拌した。反応溶液を炭酸水素ナトリウム飽和
水溶液、飽和食塩水で洗浄後、溶媒を減圧下濃縮し、得
られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーを用いて
精製し(ジクロロメタン:酢酸エチル=2:1)、白色
固体の目的物(40mg、0.0445mmol、89
%)を得た。
【0252】1 H-NMR(400MHz, CDCl3) :1.1-1.2(12H,
m), 1.36(3H,s), 1.37(1H,m), 2.10(1H,m), 2.36(2H,
m), 3.3-3.6(6H,m), 3.81(6H,m), 3.98(2H,m), 4.42(1
H,m), 4.49(1H,m), 6.11(1H,s), 6.88(4H,m), 7.2-7.5
(12H,m), 8.14(1H,s), 8.28(2H,m).FAB-MAS(mNBA):890
(M+H)+ (実施例23)2'-O,4'-C-エチレン‐5‐メチルシチジン (例示化合物番号2−226)実施例20で得られた化
合物(11.6mg、0.030mmol)を飽和アン
モニア‐メタノール溶液(2ml)に溶解し、一晩置い
た。溶媒を留去して、白色固体の目的物(8.5mg、
0.03mmol)を得た。
【0253】1 H-NMR(400MHz, d-DMSO) : 1.20(1H,m),
1.82(3H,s), 1.97(1H,m), 3.49(1H,dd,5 and 12Hz), 3.
58(1H,dd,5 and 12Hz), 3.85(2H,m), 5.23(1H,d,5Hz),
5.32(1H,t,5Hz), 5.84(1H,s), 6.7(1H,brs), 7.2(1H,br
s), 8.08(1H,s). FAB-MAS(mNBA):284(M+H)+ UV(λmax) : 279(pH7), 289(pH1), 279(pH13) (実施例24)3',5'-ジ-O-ベンジル-2'-O,4'-C-エチレン-2-N-イ
ソブチリルグアノシン (例示化合物番号1−24)参考例15で得られた化合
物(約200mg)を、ピリジン(2ml)に溶解し
た。そこへ、1N水酸化ナトリウム(2ml)を加え、
室温で15分攪拌した。
【0254】反応終了後、1N塩酸で反応液を中和し、
酢酸エチルで抽出し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、
飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。減圧下、溶媒を留去後、得られた残渣を、シリカゲ
ルクロマトグラフィーにより精製し(ジクロロメタン:
メタノール=50:1)、アモルファス状無色物質(2
0mg、0.036mmol、6%(2工程))を得
た。
【0255】1H-NMR (400MHz, CDCl3) : 1.27(3H,s),
1.29(3H,s), 1.43(1H,dd,3 and 13Hz), 2.28(1H,m), 2.
59(1H,qui,6.9Hz), 3.54(1H,d,11Hz), 3.68(1H,d,11H
z), 4.03(2H,m), 4.15(1H,d,3.0Hz), 4.31(1H,d,3.0H
z), 4.45(1H,d,12), 4.56(1H,d,12Hz), 4.61(1H,d,12H
z), 4.63(1H,d,12Hz), 6.18(1H,s), 7.2-7.4(10H,m),
8.19(1H,s), 11.93(1H,brs). FAB-MAS(mNBA):560(M+H)+ (実施例25)2'-O,4'-C-エチレン-2-N-イソブチリルグアノシン (例示化合物番号1−177)実施例24で得られた化
合物(10mg、0.018mmol)をメタノール
(2ml)に溶解し、得られた反応液を、水素気流下、
常圧で5時間攪拌した。
【0256】反応終了後、触媒を濾過し、濾液の溶媒を
減圧下留去後、得られた残渣を、シリカゲルクロマトグ
ラフィーにより精製し(ジクロロメタン:メタノール=
10:2)、無色油状物質(5mg、0.013mmo
l,72%)を得た。
【0257】1H-NMR (400MHz, CD3OD) :1.21(3H,s), 1.
22(3H,s), 1.41(1H,dd, 4 and 13Hz), 2.18(1H,m), 2.6
9(1H,qui,6.9Hz), 3.69(1H,d,12Hz), 3.76(1H,d,12Hz),
4.0(2H,m), 4.26(1H,d,3.2Hz), 4.30(1H,d,3.2Hz), 6.
30(1H,s), 8.40(1H,s). FAB-MAS(mNBA):380(M+H)+ (実施例26)5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-2-
N-イソブチリルグアノシン (例示化合物番号1−35)実施例25で得られた化合
物(5mg、0.013mmol)を無水ピリジンで共
沸脱水後、窒素気流下、無水ピリジン(1ml)に溶解
した.これに4,4’−ジメトキシトリチルクロライド
(14mg、0.04mmol)を添加し、40℃で3
時間攪拌した。反応溶液に少量のメタノールを加えた
後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣を、シリカゲル
クロマトグラフィーを用いて精製し(ジクロロメタン:
メタノール=100:6)、無色固体状の目的物(4m
g、0.0059mmol、45%)を得た。
【0258】1H-NMR (400MHz, CDCl3) :1.26(3H,d,1.4H
z), 1.28(3H,d,1.4Hz), 1.66(1H,m), 2.15(1H,m), 2.59
(1H,qui,6.9Hz), 3.65(1H,m), 3.78(1H,m), 4.06(2H,
m), 4.35(1H,m), 4.38(1H,d,3.2Hz), 6.23(1H,s), 6.8
(4H,m), 7.2-7.5(9H,m), 8.01(1H,s), 8.19(1H,br.). FAB-MAS(mNBA):682(M+H)+ (実施例27)5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-2-
N-イソブチリルグアノシン‐3'-O‐(2‐シアノエチ
ル N,N−ジイソプロピル)ホスホロアミダイト (例
示化合物番号1−185) 実施例26で得られた化合物(4mg、0.0058m
mol)を無水ピリジンで共沸脱水した後、窒素気流
下、無水ジクロロメタン(0.5ml)に溶解し、テトラ
ゾールN,N−ジイソプロピルアミン塩(5mg)を加
えた。氷冷下、2−シアノエチルN,N,'N,'N−テ
トライソプロピルホスホロアミダイト(9μl,0.0
3mmol)を滴下し、室温で一晩攪拌した。反応溶液
を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、飽和食塩水で洗浄
後、溶媒を減圧下濃縮し、得られた残渣を、シリカゲル
クロマトグラフィーを用いて精製し(ジクロロメタン:
酢酸エチル=2:1)、白色固体の目的物(4mg)を
得た。
【0259】1 H-NMR(400MHz, CDCl3) :1.1-1.4(19H,
m), 2.1(1H,m), 2.4(2H,m), 2.6(1H,m), 3.3-3.6(6H,
m), 3.8(6H,s), 4.0-4.6(4H,m), 6.2(1H,s), 6.8(4H,
m), 7.2-7.5(9H,m), 8.1(1H,s). (実施例28)2'-O,4'-C-エチレングアノシン (例示化合物番号1−5)実施例25で得られた化合物
(0.5mg)を、飽和アンモニア/メタノール溶液
(0.5ml)に溶解し、60℃で5時間反応させた。
【0260】反応終了後、溶媒を減圧下留去し、白色粉
末(0.4mg)を得た。
【0261】FAB-MAS(mNBA):310(M+H)+ UV(λmax) : 2
55(pH7), 256(pH1), 258-266(pH13) (実施例29) (オリゴヌクレオチド類縁体の合成)核酸合成機(パー
キンエルマー社製 ABI model392 DNA/RNA synthesise
r)を用い、1.0μmolスケールで行った。各合成サイク
ルにおける溶媒、試薬、ホスホロアミダイトの濃度は天
然オリゴヌクレオチド合成の場合と同じであり、溶媒、
試薬、天然型ヌクレオシドのホスホロアミダイトは全て
PE Biosystems社製のものを用いた。3'−水酸基がCPG支
持体に結合した5'−O−DMTr−チミジン(1.0μmo
l)のDMTr基をトリクロロ酢酸によって脱保護し、
その5'−水酸基に天然ヌクレオチド合成用の4種の核酸
塩基からなるアミダイト及び実施例9の化合物を用いて
縮合反応を繰り返し行い、それぞれの配列の修飾オリゴ
ヌクレオチド類縁体を合成した。合成サイクルは以下の
通りである。 合成サイクル 1) detritylation トリクロロ酢酸/ジクロロメタン;35
sec 2) coupling ホスホロアミダイト(約20eq)、テトラゾ
ール/アセトニトリル;25sec 又は 10min 3) capping 1-メチルイミダゾール/テトラヒドロフラ
ン、無水酢酸/ピリジン/テトラヒドロフラン;15sec 4) oxidation ヨウ素/水/ピリジン/テトラヒドロフラ
ン;15sec 上記において、サイクル2)は、実施例9の化合物を用い
て反応を行う場合は、10分間反応を行い、その他のホス
ホロアミダイトを用いる場合は25秒間反応を行った。
【0262】目的配列を有するオリゴヌクレオチド類縁
体を合成し、合成サイクルの1)まで行い5'−DMTr基
を脱保護した後は、常法に従い、濃アンモニア水処理に
よってオリゴマーを支持体から切り出すとともに、リン
酸基上の保護基のシアノエチル基をはずし、さらにアデ
ニン、グアニン、シトシンのアミノ基の保護基の脱保護
を行った。
【0263】得られたオリゴヌクレオチド類縁体は、逆
相HPLC(HPLC:島津製作所製LC−VP、カラム:和光純薬
製Wakopak WS-DNA)で精製を行い目的のオリゴヌクレオ
チドを得た。
【0264】本合成法に従い、以下の配列: 5'? gcgttttttgct ?3' (配列表の配列番号2) で示される配列を有し、塩基番号4乃至9のチミジンの
糖部分が2’−O,4’−C−エチレンであるオリゴヌ
クレオチド類縁体(以下、「オリゴヌクレオチド
(1)」とする。)を得た。(収量0.23μmol( 23% yi
eld)) (参考例) (参考例1)3,5-ジ-O-ベンジル-4-トリフルオロメタンスルフォニ
ルオキシメチル-1,2-O-イソプロピリデン-α-D-エリ
スロペントフラノース 窒素気流下、3,5-ジ-O-ベンジル-4-ヒドロキシメチル
‐1,2-O-イソプロピリデン-α-D-エリスロペントフラ
ノース(2000mg、5.0mmol)を無水ジクロ
ロメタン50mlに溶解し、−78℃に冷却した。そこ
へ、無水ピリジン(0.60ml、7.5mmol)及
びトリフルオロメタンスルホン酸無水物(1010m
g、6.0mmol)を加え、40分間撹拌した。
【0265】反応終了後、反応液に、炭酸水素ナトリウ
ム飽和水溶液(約100ml)を加え、分液し、有機層
を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(約100ml)、飽
和食塩水(約100mlml)で洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、白色粉末
(2520mg、4.73mmol,95%)を得、こ
れをそのまま次の反応に用いた。
【0266】1H-NMR (400MHz, CDCl3) : 1.34(3H, s),
1.63(3H, s), 3.48(1H, d, 10Hz),3.53(1H, d, 10Hz),
4.21(1H, d, 5.0Hz), 4.5(4H, m), 4.74(1H, d, 12Hz),
4.80(1H, d, 12Hz), 5.01(1H, d, 12Hz), 5.73(1H, d,
4.6Hz), 7.3(10H, m) (参考例2)3,5-ジ-O-ベンジル-4-シアノメチル-1,2-O-イソプロ
ピリデン-α-D-エリスロペントフラノース 参考例1で得られた化合物(2520mg、4.73m
mol)に、ジメチルスルホキシド(50ml)を加
え、90℃で溶解した。室温に戻した後、シアン化ナト
リウム(463mg、9.46mmol)を加え、50
℃で3時間撹拌した。
【0267】反応終了後、反応液に、水(約100m
l)及び酢酸エチル(約100ml)を加え、分液し、
有機層を飽和食塩水(約100ml)で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去後、得
られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーにより精
製し(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)、無色油状物質
(1590mg、3.89mmol、82%)を得た。
【0268】1H-NMR (400MHz, CDCl3) : 1.34(3H, s),
1.62(3H, s), 2.88(1H, d, 17Hz),3.15(1H, d, 17Hz),
3.50(1H, d, 10Hz), 3.58(1H, d, 10Hz), 4.08(1H, d,
5.1Hz), 4.52(1H, d, 12Hz), 4.56(1H, d, 12Hz), 4.57
(1H, m), 4.58(1H, d, 12Hz), 4.76(1H, d, 12Hz), 5.7
3(1H, d, 3.7Hz), 7.3(10H, m). (参考例3)3,5-ジ-O-ベンジル-4-ホルミルメチル-1,2-O-イソプ
ロピリデン-α-D-エリスロペントフラノース 窒素気流下、参考例2で得られた化合物(610mg、
1.49mmol)を、ジクロロメタン(10ml)に
溶解し、−78℃に冷却した。そこへ、1.5Mジイソ
ブチルアルミニウムハイドライド/トルエン溶液(2m
l、3.0mmol)をゆっくり滴下して、−78℃で
1時間撹拌した。その後、室温に戻し、反応液にメタノ
ール(5ml)を加えた、さらに、飽和塩化アンモニウ
ム水溶液(約20ml)を加えて、30分撹拌した。
【0269】反応終了後、反応液に、酢酸エチル(約3
0ml)を加え、分液し、有機層を炭酸水素ナトリウム
飽和水溶液(約30ml)、次いで、飽和食塩水(約3
0ml)で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減
圧下、溶媒を留去後、これをそのまま次の反応に用い
た。 (参考例4)3,5-ジ-O-ベンジル-4-ヒドロキシエチル-1,2-O-イソ
プロピリデン-α-D-エリスロペントフラノース 参考例3で得られた化合物(154mg、0.377m
mol)を、エタノール5mlに溶解し、NaBH
4(7.6mg、0.2mmol)を加え、室温で1時
間撹拌した。
【0270】反応終了後、反応液に、酢酸エチル(約1
0ml)及び水(約10ml)を加え、分液し、有機層
を飽和食塩水(約10ml)で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。
【0271】減圧下、溶媒を留去後、得られた残渣を、
シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(ヘキサ
ン:酢酸エチル=2:1)、無色油状物質(117m
g、0.284mmol、75%)を得た。
【0272】1H-NMR (400MHz, CDCl3) : 1.33(3H, s),
1.66(3H, s), 1.78(1H, ddd, 4.0,8.5, 15Hz), 2.51(1
H, ddd, 3.4, 6.4, 15Hz), 3.31(1H, d, 10Hz), 3.54(1
H, d, 10Hz), 3.80(2H, m), 4.13(1H, d, 5.3Hz), 4.43
(1H, d, 12Hz), 4.52(1H, d,12Hz), 4.55(1H, d, 12H
z), 4.65(1H, dd, 4.0, 5.3Hz), 4.77(1H, d, 12Hz),5.
77(1H, d, 4.0 Hz), 7.3 (10H, m). FABMS(mNBA):415(M+H)+, [α]D +57.4°(0.91, メタノ
ール). (参考例5)3,5-ジ-O-ベンジル-4-ホルミル-1,2-O-イソプロピリ
デン-α-D-エリスロペントフラノース 窒素気流下、−78℃に冷却した無水ジクロロメタン
(200ml)に、塩化オキサリル(6.02ml、6
9.0mmol)を加え、そこへ、無水ジクロロメタン
(100ml)に溶解したジメチルスルホキシド(7.
87ml、110mmol)を滴下した。20分攪拌
後、反応試薬液に無水ジクロロメタン(100ml)に
溶解した3,5-ジ-O-ベンジル-1,2-O-イソプロピリデン
-α-D-エリスロペントフラノース(9210mg、2
3.02mmol)を滴下し、さらに、30分攪拌し
た。さらにまた、トリエチルアミン(28ml、200
mmol)を加え、ゆっくり室温に戻した。反応液に水
(約300ml)を加え、分液し、有機層を水(約30
0ml)、飽和食塩水(約300ml)で洗い、無水硫
酸マグネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去後、シ
リカゲルクロマトグラフィーにより精製し(ヘキサン:
酢酸エチル=5:1)、無色油状物質(8310mg、
20.88mmol,91%)を得た。
【0273】1H-NMR (400MHz, CDCl3) : 1.35(3H, s),
1.60(3H, s), 3.61(1H, d, 11Hz),3.68(1H, d, 11Hz),
4.37(1H, d, 4.4Hz), 4.46(1H, d, 12Hz), 4.52(1H, d,
12Hz), 4.59(1H, d, 12Hz), 4.59(1H, dd, 3.4, 4.4H
z), 4.71(1H, d, 12Hz), 5.84(1H, d, 3.4Hz), 7.3 (10
H, m), 9.91(1H, s). FABMS(mNBA):397(M-H)+, 421(M+
Na)+, [α]D +27.4°(0.51, メタノール). (参考例6)3,5- ジ-O-ベンジル-4-ビニル-1,2-O-イソプロピリデ
ン-α-D-エリスロペントフラノース 窒素気流下、参考例5で得られた化合物(8310m
g、20.88mmol)を無水テトラヒドロフラン
(300ml)に溶解し、0℃に冷却した。そこへ、
0.5M−テーベ試薬/トルエン溶液(44ml、22
mmol)を滴下後、0℃で1時間攪拌した。
【0274】反応終了後、ジエチルエーテル(300m
l)を加えた後、0.1N水酸化ナトリウム水溶液(2
0m)をゆっくり加えた。得られた析出物をセライトを
用いて濾過し、濾取物をジエチルエーテル(約100m
l)で洗い、分液し、有機層を無水硫酸マグネシウムで
乾燥した。減圧下、溶媒を留去後、得られた残渣をアル
ミナ(塩基性)クロマトグラフィーにより粗精製し(ジ
クロロメタン)、さらに、得られた粗精製物をシリカゲ
ルクロマトグラフィーによりさらに精製し(ヘキサン:
酢酸エチル=8:1、その後、5:1)、無色油状物質
(5600mg、14.14mmol,68%)を得
た。
【0275】1H-NMR (400MHz, CDCl3) : 1.28(3H, s),
1.52(3H, s), 3.31(1H, d, 11Hz),3.34(1H, d, 11Hz),
4.25(1H, d, 4.9Hz), 4.40(1H, d, 12Hz), 4.52(1H, d,
12Hz), 4.57(1H, dd, 3.9, 4.9Hz), 4.59(1H, d, 12H
z), 4.76(1H, d, 12Hz), 5.25(1H, dd, 1.8, 11Hz), 5.
52(1H, dd, 1.8, 18Hz), 5.76(1H, d, 3.9Hz), 6.20(1
H, dd, 11, 18Hz), 7.3 (10H, m). FABMS(mNBA):419(M
+Na)+. (参考例7)3,5-ジ-O-ベンジル-4-ヒドロキシエチル-1,2-O-イソ
プロピリデン-α-D-エリスロペントフラノース 窒素気流下、参考例6で得られた化合物(5500m
g、13.89mmol)を無水テトラヒドロフラン
(200ml)に溶解し、そこへ、0.5Mの9−BB
N(9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン)/テトラ
ヒドロフラン溶液(80ml、40mmol)を滴下
し、室温で一晩攪拌した。
【0276】反応液に泡が出なくなるまで水を加えた
後、3N水酸化ナトリウム水溶液(30ml)を加え
た。さらに、30%過酸化水素水(30ml)を、反応
液が30乃至50℃になるようにゆっくり加え、その後
30分攪拌した。
【0277】反応終了後、反応混合物に、飽和食塩水
(約200ml)及び酢酸エチル(約200ml)を加
え、分液し、有機層を中性リン酸バッファー(約200
ml)、次いで、飽和食塩水(約200ml)で洗い、
無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去
後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーによ
り精製し(ヘキサン:酢酸エチル=2:1、その後、
1:1)、無色油状物質(5370mg、12.97m
mol, 93%)を得た。
【0278】1H-NMR (400MHz, CDCl3) : 1.33(3H, s),
1.66(3H, s), 1.78(1H, ddd, 4.0,8.5, 15Hz), 2.51(1
H, ddd, 3.4, 6.4, 15Hz), 3.31(1H, d, 10Hz), 3.54(1
H, d, 10Hz), 3.80(2H, m), 4.13(1H, d, 5.3Hz), 4.43
(1H, d, 12Hz), 4.52(1H, d,12Hz), 4.55(1H, d, 12H
z), 4.65(1H, dd, 4.0, 5.3Hz), 4.77(1H, d, 12Hz),5.
77(1H, d, 4.0 Hz), 7.3 (10H, m). FABMS(mNBA):415
(M+H)+, [α]D +57.4°(0.91, メタノール). (参考例8)3,5-ジ-O-ベンジル-4-(p-トルエンスルホニルオキシ
エチル)-1,2-O-イソプロピリデン-α-D-エリスロペン
トフラノース 窒素気流下、トルエン共沸した参考例4で得られた化合
物(1035mg 、2.5mmol)を無水ジクロロ
メタン(35ml)に溶解し、0℃に冷却した。そこ
へ、トリエチルアミン(1.8ml、13mmol)、
ジメチルアミノピリジン(30mg、0.25mmo
l)、塩化p−トルエンスルホニル(858mg、4.
5mmol)を加え、室温で一晩攪拌した。
【0279】反応終了後、反応液に炭酸水素ナトリウム
飽和水溶液(約100ml)を加え、分液し、有機層
を、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(約100ml)、
飽和食塩水(約100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。
【0280】減圧下、溶媒を留去後、得られた残渣を、
シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(ヘキサ
ン:酢酸エチル=3:1)、無色油状物質(1340m
g、2.6mmol,94%)を得た。
【0281】1H-NMR (400MHz, DCl3) : 1.33(3H, s),
1.49(3H, s), 1.99(1H, dt, 7.6 and15 Hz), 2.47(3H,
s), 2.60(1H, ddd, 5.7, 7.6, 15Hz), 3.28(1H, d, 10H
z),3.45(1H, d, 10Hz), 4.11(1H, d, 5.3Hz), 4.32(2H,
m), 4.42(1H, d, 12Hz), 4.50(1H, d, 12Hz), 4.54(1
H, d, 12Hz), 4.62(1H, dd, 4.0, 5.2Hz), 4.76(1H,d,
12Hz), 5.74(1H, d, 4.0 Hz), 7.3 (12H, m), 7.78(2H,
d, 8.3Hz). FAB-MAS(mNBA):569(M+H)+ (参考例9)1,2-ジ-O-アセチル-3,5-ジ-O-ベンジル-4-(p-トルエ
ンスルホニルオキシエチル)-α-D-エリスロペントフラ
ノース 参考例8で得られた化合物1340mg (2.36m
mol)を酢酸15mlに溶解し、無水酢酸1.88m
l (20mmol)、濃硫酸0.01mlを加え、室
温で1時間攪拌した。反応液を氷冷水60mlにあけ、
さらに30分攪拌した。飽和食塩水(約100ml)、
酢酸エチル(約100ml)を加え、有機層を中性リン
酸バッファー、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、飽和食
塩水で洗い、硫酸マグネシウム無水物で乾燥した。溶媒
を留去後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィ
ーにより精製し(ヘキサン:酢酸エチル = 2:
1)、無色油状物質 1290mg(2.11mmo
l, 89%、α:β=1:5)を得た。
【0282】1H-NMR (400MHz, CDCl3) : (β体)1.86
(3H, s), 2.05(3H, s), 2.08(1H, m), 2.18(1H, m), 2.
42(3H, s), 3.30(1H, d, 10Hz), 3.33(1H, d, 10Hz),
4.23(1H, d, 5.1Hz), 4.24(2H, m), 4.42(2H, s), 4.45
(1H, d, 12Hz), 4.55(1H, d, 12Hz), 5.28(1H, d, 5.1H
z), 6.01(1H, s), 7.3 (12H, m), 7.73(2H, d, 8.3Hz).
FAB-MAS(mNBA):613(M+H)+ (参考例10)2'-O-アセチル-3',5'-ジ-O-ベンジル-4'-p-トルエン
スルホニルオキシエチル-5−メチルウリジン 窒素気流下、室温で参考例9で得られた化合物(650
mg、1.06mmol)を無水1,2−ジクロロエタ
ン(15ml)に溶解し、そこに、前記の文献(H.
Vorbrggen,K.Krolikiewicz
and B,Bennua, Chem.Ber.,1
14,1234−1255(1981))に従って調製
したトリメチルシリル化チミン(500mg、約2mm
ol)を加えた。さらに、そこへ、トリフルオロメタン
スルホン酸トリメチルシリル(0.36ml、2mmo
l)を滴下し、50℃で一時間攪拌した。
【0283】反応終了後、反応液に炭酸水素ナトリウム
飽和水溶液(約50ml)を加え、セライトを用いてろ
過し、濾液にジクロロメタン(約50ml)を加え、有
機層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(約50ml)、
飽和食塩水(約50ml)で洗浄後、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去後、得られた残渣
をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(ヘキサ
ン:酢酸エチル=1.2:1)、アモルファス状無色物
質(432mg、0.64mmol、60%)を得た。
【0284】1H-NMR (400MHz, CDCl3) : 1.52(3H, d,
0.9Hz), 1.94(1H, dt, 7.5 and 15Hz), 2.06(3H, s),
2.23(1H, dt, 6.0 and 15Hz), 2.42(3H, s), 3.38(1H,
d, 10Hz), 3.67(1H, d, 10Hz), 4.17(2H, m), 4.36(1H,
d, 6.0Hz), 4.41(1H, d, 12Hz), 4.44(1H, d, 12Hz),
4.48(1H, d, 12Hz), 4.58(1H, d, 12Hz), 5.39(1H, dd,
5.1 and 6.0Hz), 6.04(1H, d, 5.1Hz), 7.3 (12H, m),
7.73(2H, dt, 1.8 and8.3Hz), 8.18(1H, s). FAB-MAS(m
NBA):679(M+H)+ (参考例11)2'-O-アセチル-3',5'-ジ-O-ベンジル-4'-p-トルエン
スルホニルオキシエチル-4-N-ベンゾイルシチジン 参考例9で得られた化合物(383mg、0.626m
mol)を、無水1,2−ジクロロエタン(4ml)に
溶解した。そこへ、前記の文献(H.Vorbrgge
n,K.Krolikiewicz and B,Be
nnua,Chem.Ber.,114,1234−1
255(1981))に従って調製したトリメチルシリ
ル化ベンゾイルシトシン(300mg、約1.0mmo
l)を加え、0℃に冷却し、さらに、トリフルオロメタ
ンスルホン酸トリメチルシリル(0.18ml、0.9
95mmol)を加え、その後、50℃で1時間撹拌し
た。反応液を、室温に戻し、飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液(約10ml)を加えた。
【0285】反応終了後、反応混合物に塩化メチレン
(約20ml)を加えて、攪拌し、析出した白色不溶物
をセライトを用いて濾過した。得られた濾液から有機層
を分離し、有機層を飽和食塩水(約20ml)で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒を
留去し、無色アモルファス状物質(397mg、83
%)を得た。
【0286】1H-NMR(400MHz, CDCl3) : 8.70(1H, br),
8.18(1H, d, 7.4Hz), 7.87(2H, d,7.5Hz), 7.72(2H, d,
8.3Hz), 7.61-7.57(1H, m), 7.51-7.48(2H, m), 7.43-
7.21(13H,m), 6.02(1H, d, 2.9Hz), 5.40(1H, dd, 5.8,
2.9Hz), 4.57(1H, d, 11Hz), 4.39(1H, d, 11Hz), 4.3
2-4.28(3H, m), 4.19-4.16(2H,m), 3.69(1H, d,11Hz),
3.31(1H, d, 11Hz), 2.40(3H, s), 2.30-2.23(1H, m),
2.06(3H, s), 1.95-1.89(1H, m) FAB-MAS(mNBA):768(M+H)+ (参考例12)2'-O-アセチル-3',5'-ジ-O-ベンジル-4'-p-トルエン
スルホニルオキシエチル-6-N-ベンゾイルアデノシン 窒素気流下、室温で、参考例9で得られた化合物(60
0mg、0.98mmol)を、無水1,2−ジクロロ
エタン(15ml)に溶解し、そこに、前記の文献
(H.Vorbrggen,K.Krolikiewi
cz and B,Bennua,Chem.Be
r.,114,1234−1255(1981))に従
って調製したトリメチルシリル化ベンゾイルアデニン
(500mg、約2mmol)を加えた。得られた反応
液に、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル
(0.36ml、2mmol)を滴下後、50℃で4時
間攪拌した。
【0287】反応終了後、反応液に炭酸水素ナトリウム
飽和水溶液(約50ml)を加え、さらにジクロロメタ
ン(約50ml)を加えて、分液し、有機層を炭酸水素
ナトリウム飽和水溶液(約50ml)、次いで、飽和食
塩水(約50ml)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥した。減圧下、溶媒を留去後、得られた残渣を、シ
リカゲルクロマトグラフィーにより精製し(ジクロロメ
タン:メタノール=50:1)、アモルファス状無色物
質(405mg、0.51mmol,52%)を得た。
【0288】1H-NMR (400MHz, CDCl3) : 2.0(1H, m),
2.06(3H, s), 2.32(1H, dt, 6.0 and15Hz), 2.40(3H,
s), 3.36(1H, d, 10Hz), 3.58(1H, d, 10Hz), 4.22(2H,
m),4.39(1H, d, 12Hz), 4.45(1H, d, 12Hz), 4.47(1H,
d, 12Hz), 4.59(1H, d, 12Hz), 4.62(1H, d, 5.6Hz),
5.94(1H, dd, 4.5 and 5.6Hz), 6.21(1H, d, 4.5Hz),7.
2-7.3 (12H, m), 7.54(2H, m), 7.62(1H, dt, 1.2 and
6.2Hz), 7.72(2H, d,8.3Hz), 8.02(2H, m), 8.21(1H,
s), 8.75(1H, s), 8.97(1H, brs). FAB-MAS(mNBA):792
(M+H)+ (参考例13)2'-O-アセチル-3',5'-ジ-O-ベンジル-4'-p-トルエン
スルホニルオキシエチル-ウリジン 窒素気流下、室温で参考例9で得られた化合物(200
mg、0.327mmol)を無水1,2−ジクロロエ
タン(8ml)に溶解し、そこに、前記の文献(H.
Vorbrggen,K.Krolikiewicz
and B,Bennua, Chem.Ber.,1
14,1234−1255(1981))に従って調製
したトリメチルシリル化ウラシル(200mg、約0.
8mmol)を加えた。さらに、そこへ、トリフルオロ
メタンスルホン酸トリメチルシリル(0.145ml、
0.8mmol)を滴下し、70℃で一時間攪拌した。
【0289】反応終了後、反応液に炭酸水素ナトリウム
飽和水溶液(約10ml)を加え、セライトを用いてろ
過し、濾液にジクロロメタン(約10ml)を加え、有
機層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、飽和食塩水で洗
浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒
を留去後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィ
ーにより精製し(ジクロロメタン:メタノール=10
0:2)、油状無色物質(199mg、0.299mm
ol、92%)を得た。
【0290】1H-NMR (400MHz, CDCl3) : 1.94(1H,dt,7.
4 and 15Hz), 2.07(3H,s), 2.23(1H,dt,5.9 and 15Hz),
2.43(3H,s), 3.36(1H,d,10Hz), 3.65(1H,d,10Hz), 4.1
7(2H,dd,6 and 7Hz), 4.31(1H,d, 5.9Hz), 4.38(1H,d,1
1Hz), 4.39(1H,d,11Hz), 4.40(1H,d,11Hz), 4.58(1H,d,
11Hz), 5.29(1H,dd,2.4 and 8.2Hz),5.33(1H,dd,4.5an
d 6Hz), 6.00(1H,d,4.5Hz), 7.2-7.4(12H,m),7.61(1H,
d,8.2Hz), 7.74(1H,d,8.3Hz), 8.14(1H,brs). FAB-MAS(mNBA):665(M+H)+ (参考例14)2'-O-アセチル-3',5'-ジ-O-ベンジル-4'-p-トルエン
スルホニルオキシエチル-4-N-ベンゾイル-5-メチルシ
チジン 参考例9で得られた化合物(400mg、0.653m
mol)を、無水1,2−ジクロロエタン(6ml)に
溶解した。そこへ、前記の文献(H.Vorbrgge
n,K.Krolikiewicz and B,Be
nnua,Chem.Ber.,114,1234−1
255(1981))に従って調製したトリメチルシリ
ル化ベンゾイル5−メチルシトシン(約400mg、約
1.2mmol)を加え、0℃に冷却し、さらに、トリ
フルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(180μ
l、1.0mmol)を加え、その後、50℃で1時間
撹拌した。反応液を、室温に戻し、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液(約5ml)を加えた。
【0291】反応終了後、反応混合物に塩化メチレン
(約10ml)を加えて、攪拌し、析出した白色不溶物
をセライトを用いて濾過した。得られた濾液から有機層
を分離し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、無色アモ
ルファス状物質(320mg、0.409mmol、6
3%)を得た。
【0292】1H-NMR(400MHz, CDCl3) : 1.68(3H,s), 1.
95(1H,dt,7.3 and 15Hz), 2.07(3H,s), 2.25(1H,dt,6 a
nd 15Hz), 2.43(3H,s), 3.40(1H,d,10Hz), 3.71(1H,d,1
0Hz), 4.18(2H,m), 4.37(1H,d,5.8Hz), 4.42(1H,d,12H
z), 4.46(1H,d,12Hz), 4.51(1H,d,12Hz), 4.61(1H,d, 1
2Hz), 5.42(1H,dd,4.9 and 5.8Hz), 6.07(1H,d,4.9Hz),
7.2-7.6(17H,m), 7.74(2H,d, 8.3Hz), 8.28(2H,d,7.0H
z). FAB-MAS(mNBA):782(M+H)+ (参考例15)2'-O-アセチル-3',5'-ジ-O-ベンジル-4'-p-トルエン
スルホニルオキシエチル-2-N-イソブチリルグアノシン 窒素気流下、室温で、参考例9で得られた化合物(400
mg、0.65mmol)を、無水1,2−ジクロロエタン
(10ml)に溶解し、そこに、前記の文献(H.Vor
brggen,K.Krolikiewicz and
B,Bennua,Chem.Ber.,114,1
234−1255(1981))に従って調製したトリ
メチルシリル化イソブチリルグアノシン(約650mg、
約1.5mmol)を加えた。得られた反応液に、トリフ
ルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(0.2ml、
1.2mmol)を滴下後、50℃で4時間攪拌した。
【0293】反応終了後、反応液に炭酸水素ナトリウム
飽和水溶液(約5ml)を加え、分液し、有機層を炭酸
水素ナトリウム飽和水溶液、次いで、飽和食塩水で洗浄
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去後、
そのままこれを次の反応に用いた。 (試験例1) (Tm測定試験)最終濃度をそれぞれ、NaCl 10
0mM、リン酸ナトリウム緩衝液(pH7.2)10m
M、オリゴヌクレオチド(1)4μM、その相補鎖(配
列:5'- agcaaaaaacgc ?3' (配列表の配列番号1) で示される配列を有する相補型DNA(以下、「オリゴ
ヌクレオチド(2)」とする。)又は配列: 5'- agcaaaaaacgc ?3' (配列表の配列番号1) で示される配列を有する相補型RNA(以下、「オリゴ
ヌクレオチド(3)」とする。))4μMとしたサンプ
ル溶液(1000μL)を沸騰水中に浴し、約2時間をかけて
ゆっくり室温まで冷却した。サンプル溶液を、分光光度
計(島津 UV-3100PC)を用いて加温測定した。サンプル
はインキュベーター(EKO社製、Haake FE2)で加温
した循環水によりセル(セル厚1.0cm、円筒ジャケット
型)内を加温し、温度はデジタル温度計(SATO SK1250M
C)を使用してモニターした。温度は20℃から95℃まで
上昇させ、1℃間隔で260nm付近の吸収極大波長におけ
る紫外吸収強度を測定した。コントロールとしてオリゴ
ヌクレオチド(1)(実施例29の化合物)と同じ配
列: 5'? gcgttttttgct ?3' (配列表の配列番号2) で示される配列を有する天然型DNA(以下、「オリゴ
ヌクレオチド(4)」とする。)を用い、同様の操作を
行った。
【0294】1℃あたりの変化量が最大になる温度をTm
(融解温度)とし、この温度でオリゴヌクレオチド類縁
体の相補鎖形性能を評価した。以下に、オリゴヌクレオ
チド(4)(天然型DNA)及びオリゴヌクレオチド
(1)(実施例29の化合物)のオリゴヌクレオチド
(2)(相補型DNA)及びオリゴヌクレオチド(3)
(相補型RNA)に対するTm測定結果を示す。
【0295】
【表3】 Tm(℃) 化合物 オリゴヌクレオチド(2) オリゴヌクレオチド(3) オリゴヌクレオチド(4) 48 44 オリゴヌクレオチド(1) 61 75 上記より明らかなように、本発明の医薬に含有されるオ
リゴヌクレオチド類縁体は、天然型DNAと比べて顕著にT
mが高く、高い相補鎖形性能を示した。 (試験例2) (ヌクレアーゼ酵素耐性の測定)15分間37℃に保ったオ
リゴヌクレオチドのバッファー溶液にエキソヌクレアー
ゼ若しくはエンドヌクレアーゼを混合する。混合液を37
℃に保ち、一定時間後、混合液の一部を取り、エチレン
ジアミン四酢酸(EDTA)を加え、100℃で2分間
加熱することにより、反応を停止させる。混合液中のオ
リゴヌクレオチドの残量を逆相高速液体カラムクロマト
グラフィーで定量し、ヌクレアーゼ存在下でのオリゴヌ
クレオチド量の経時的変化を測定する。
【0296】本発明の医薬に含有されるオリゴヌクレオ
チド類縁体は顕著なヌクレアーゼ耐性を示す。
【0297】上記試験結果より、本発明のオリゴヌクレ
オチド類縁体を含有する医薬は、センス、或いはアンチ
センス遺伝子に対して充分な相補鎖形性能を持ち、且
つ、ヌクレアーゼに対しても安定であるので、アンチセ
ンス活性を持つ医薬、又は、アンチジーン活性を持つ医
薬として有効であることが判明した。
【0298】
【発明の効果】本発明の新規なヌクレオチド類縁体及び
ヌクレオシド類縁体は、安定で優れたアンチセンス若し
くはアンチジーン医薬、特定遺伝子の検出薬(プロー
ブ)又は増幅開始の為のプライマー及びその製造中間体
として有用である。
【0299】
【配列表フリーテキスト】
配列番号1: Tm値測定用の合成オリゴヌクレオチド 配列番号2: Tm値測定用の合成オリゴヌクレオチド
【0300】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Sankyo Company, Limited <120> Nucleic Acid Reagent and Drug comprising of Nucleoside or Nucleoti de Derivatives <130> 2001082SL <140> <141> <150> JP2000-242247 <151> 2000-08-10 <160> 2 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 12 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: Synthesized oligonucleotide for testing Tm varue <400> 1 agcaaaaaac gc 12 <210> 2 <211> 12 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: Synthesized oligonucleotide for testing Tm varue <400> 2 gcgttttttg ct 12
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/53 G01N 33/53 M 33/566 33/566 // C12N 15/09 ZNA C12Q 1/68 A C12Q 1/68 C12N 15/00 ZNAA Fターム(参考) 4B024 AA11 CA01 CA09 CA11 CA20 HA14 HA17 4B063 QA01 QQ42 QR41 QR42 QR56 QR62 QS25 QS34 4C057 BB02 DD03 LL09 LL11 LL17 LL28 LL30 LL36 4C084 AA13 BA35 CA59 NA03 4C086 AA01 AA03 EA16 MA04 NA03 ZC78

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) 【化1】 [式中、R1及びR2は、同一又は異なって、水素原子、
    核酸合成の水酸基の保護基、リン酸基、核酸合成の保護
    基で保護されたリン酸基又は−P(R3)R4(式中、R
    3及びR4は、同一又は異なって、水酸基、核酸合成の保
    護基で保護された水酸基、メルカプト基、核酸合成の保
    護基で保護されたメルカプト基、アミノ基、核酸合成の
    保護基で保護されたアミノ基、炭素数1乃至4個のアル
    コキシ基、炭素数1乃至4個のアルキルチオ基、炭素数
    1乃至5個のシアノアルコキシ基又は炭素数1乃至4個
    のアルキル基で1又は2置換されたアミノ基を示す)を
    示し、Aは、炭素数1乃至4個のアルキレン基を示し、
    Bは、プリン−9−イル基、2−オキソ−1,2−ジヒド
    ロピリミジン−1−イル基又は下記α群から選択される
    置換基を有する置換プリン−9−イル基若しくは置換2
    −オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル基を示
    す。]で表わされる化合物又はその塩を含有する核酸試
    薬。 (α群)水酸基、 核酸合成の保護基で保護された水酸基、 炭素数1乃至4個のアルコキシ基、 メルカプト基、 核酸合成の保護基で保護されたメルカプト基、 炭素数1乃至4個のアルキルチオ基、 アミノ基、 核酸合成の保護基で保護されたアミノ基、 炭素数1乃至4個のアルキル基で1又は2置換されたア
    ミノ基、 炭素数1乃至4個のアルキル基、及び、 ハロゲン原子。
  2. 【請求項2】R1が、水素原子、又は、核酸合成の水酸
    基の保護基である請求項1に記載の核酸試薬。
  3. 【請求項3】R1が、水素原子、脂肪族アシル基、芳香
    族アシル基、1乃至3個のアリール基で置換されたメチ
    ル基、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン若しく
    はシアノ基でアリール環が置換された1乃至3個のアリ
    ール基で置換されたメチル基、又は、シリル基である、
    請求項1に記載の核酸試薬。
  4. 【請求項4】R1が、水素原子、アセチル基、ベンゾイ
    ル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、ジメトキ
    シトリチル基、モノメトキシトリチル基又はtert-ブチ
    ルジフェニルシリル基である、請求項1に記載の核酸試
    薬。
  5. 【請求項5】R2が、水素原子、脂肪族アシル基、芳香
    族アシル基、1乃至3個のアリール基で置換されたメチ
    ル基、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン若しく
    はシアノ基でアリール環が置換された1乃至3個のアリ
    ール基で置換されたメチル基、シリル基、ホスホロアミ
    ダイト基、ホスホニル基、リン酸基又は核酸合成の保護
    基で保護されたリン酸基である、請求項1乃至4の何れ
    か1項に記載の核酸試薬。
  6. 【請求項6】R2が、水素原子、アセチル基、ベンゾイ
    ル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、tert-ブ
    チルジフェニルシリル基、-P(OC2H4CN)(NCH(CH3)2)、-P
    (OCH3)(NCH(CH3)2)、ホスホニル基、又は、2−クロロ
    フェニル若しくは4−クロロフェニルリン酸基である、
    請求項1乃至4の何れか1項に記載の核酸試薬。
  7. 【請求項7】Aが、メチレン基である、請求項1乃至5
    の何れか1項に記載の核酸試薬。
  8. 【請求項8】Bが、6−アミノプリン−9−イル(すな
    わち、アデニニル)、アミノ基が核酸合成の保護基で保
    護された6−アミノプリン−9−イル、2,6−ジアミ
    ノプリン−9−イル、2−アミノ−6−クロロプリン−
    9−イル、アミノ基が核酸合成の保護基で保護された2
    −アミノ−6−クロロプリン−9−イル、2−アミノ−
    6−フルオロプリン−9−イル、アミノ基が核酸合成の
    保護基で保護された2−アミノ−6−フルオロプリン−
    9−イル、2−アミノ−6−ブロモプリン−9−イル、
    アミノ基が核酸合成の保護基で保護された2−アミノ−
    6−ブロモプリン−9−イル、2−アミノ−6−ヒドロ
    キシプリン−9−イル(すなわち、グアニニル)、アミ
    ノ基が核酸合成の保護基で保護された2−アミノ−6−
    ヒドロキシプリン−9−イル、アミノ基及び水酸基が核
    酸合成の保護基で保護された2−アミノ−6−ヒドロキ
    シプリン−9−イル、6−アミノ−2−メトキシプリン
    −9−イル、6−アミノ−2−クロロプリン−9−イ
    ル、6−アミノ−2−フルオロプリン−9−イル、2,
    6−ジメトキシプリン−9−イル、2,6−ジクロロプ
    リン−9−イル、6−メルカプトプリン−9−イル、2
    −オキソ−4−アミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1
    −イル(すなわち、シトシニル)、アミノ基が核酸合成
    の保護基で保護された2−オキソ−4−アミノ−1,2−
    ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−アミ
    ノ−5−フルオロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イ
    ル、アミノ基が核酸合成の保護基で保護された2−オキ
    ソ−4−アミノ−5−フルオロ−1,2−ジヒドロピリミ
    ジン−1−イル、4−アミノ−2−オキソ−5−クロロ
    −1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−
    4−メトキシ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、
    2−オキソ−4−メルカプト−1,2−ジヒドロピリミジ
    ン−1−イル、2−オキソ−4−ヒドロキシ−1,2−ジ
    ヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、ウラシニ
    ル)、2−オキソ−4−ヒドロキシ−5−メチルピリミ
    ジン−1−イル(すなわち、チミニル)、4−アミノ−
    5−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−
    1−イル(すなわち、5−メチルシトシニル)基又はア
    ミノ基が核酸合成の保護基で保護された4−アミノ−5
    −メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1
    −イル基である、請求項1乃至7の何れか1項に記載の
    核酸試薬。
  9. 【請求項9】Bが、6−ベンゾイルアミノプリン−9−
    イル、アデニニル、2−イソブチリルアミノ−6−ヒド
    ロキシプリン−9−イル、グアニニル、2−オキソ−4
    −ベンゾイルアミノ−ピリミジン−1−イル、シトシニ
    ル、2−オキソ−5−メチル−4−ベンゾイルアミノ−
    ピリミジン−1−イル、5−メチルシトシニル、ウラシ
    ニル又はチミニル基である、請求項1乃至7の何れか1
    項に記載の核酸試薬。
  10. 【請求項10】下記群から選択される化合物又はその塩
    を含有する核酸試薬;2’-O,4’-C-エチレングアノ
    シン、2’-O,4’-C-エチレンアデノシン、3’,
    5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エチレン-6-N
    -ベンゾイルアデノシン、3’,5’-ジ-O-ベンジル-
    2’-O,4’-C-エチレン-2-N-イソブチリルグアノ
    シン、5’-O-ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-
    エチレン-6-N-ベンゾイルアデノシン、5’-O-ジメ
    トキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレン-2-N-イソ
    ブチリルグアノシン、2’-O,4’-C-エチレン-2-N
    -イソブチリルグアノシン、2'-O,4’-C-エチレン-
    6-N-ベンゾイルアデノシン、5'-O-ジメトキシトリチ
    ル‐2'-O,4'-C-エチレン-6-N-ベンゾイルアデノ
    シン‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソプ
    ロピル)ホスホロアミダイト、5'-O-ジメトキシトリチ
    ル‐2'-O,4'-C-エチレン-2-N-イソブチリルグア
    ノシン‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソ
    プロピル)ホスホロアミダイト、2’-O,4’-C-エチ
    レンウリジン、2’-O,4’-C-エチレン5−メチルウ
    リジン、2’-O,4’-C-エチレンシチジン、2’-O,
    4’-C-エチレン-5-メチルシチジン、3’,5’-ジ-
    O-ベンジル-2’-O,4’-C-エチレンウリジン、5’
    -O-ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレンウ
    リジン、3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-
    エチレン-5−メチルウリジン、5’-O-ジメトキシトリ
    チル-2’-O,4’-C-エチレン-5−メチルウリジン、
    3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エチレン-
    4-N-ベンゾイルシチジン、5’-O-ジメトキシトリチ
    ル-2’-O,4’-C-エチレン-4-N-ベンゾイルシチジ
    ン、3’,5’-ジ-O-ベンジル-2’-O,4’-C-エチ
    レン-4-N-ベンゾイル-5-メチルシチジン、5’-O-
    ジメトキシトリチル-2’-O,4’-C-エチレン-4-N-
    ベンゾイル-5-メチルシチジン、2’-O,4’-C-エチ
    レン-4-N-ベンゾイルシチジン、2’-O,4’-C-エ
    チレン-4-N-ベンゾイル-5-メチルシチジン、5'-O-
    ジメトキシトリチル‐2'-O,4'-C-エチレン-ウリジ
    ン‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソプロ
    ピル)ホスホロアミダイト、5'-O-ジメトキシトリチル
    ‐2'-O,4'-C-エチレン-5−メチルウリジン-3'-O‐
    (2‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホ
    ロアミダイト、5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,4'
    -C-エチレン-4-N-ベンゾイルシチジン‐3'-O‐(2
    ‐シアノエチル N,N−ジイソプロピル)ホスホロア
    ミダイト、及び、5'-O-ジメトキシトリチル‐2'-O,
    4'-C-エチレン-4-N-ベンゾイル−5−メチルシチジ
    ン‐3'-O‐(2‐シアノエチル N,N−ジイソプロ
    ピル)ホスホロアミダイト。
  11. 【請求項11】請求項1乃至10の何れか1項におい
    て、DNA合成機用であることを特徴とする核酸試薬。
  12. 【請求項12】下記一般式(2) 【化2】 [式中、 Aは、炭素数1乃至4個のアルキレン基を示
    し、Bは、プリン−9−イル基、2−オキソ−1,2−ジ
    ヒドロピリミジン−1−イル基又は下記α1群から選択
    される置換基を有する置換プリン−9−イル基若しくは
    置換2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル
    基を示す。]で表わされる構造を1又は2以上含有する
    オリゴヌクレオチド類縁体又はその塩を含有する核酸試
    薬。 (α1群) 水酸基、 炭素数1乃至4個のアルコキシ基、 メルカプト基、 炭素数1乃至4個のアルキルチオ基、 アミノ基、 炭素数1乃至4個のアルキル基で1又は2置換されたア
    ミノ基、 炭素数1乃至4個のアルキル基、及び、 ハロゲン原子。
  13. 【請求項13】Aがメチレン基である請求項12記載の
    核酸試薬。
  14. 【請求項14】Bが、6−アミノプリン−9−イル(す
    なわち、アデニニル)、2,6−ジアミノプリン−9−
    イル、2−アミノ−6−クロロプリン−9−イル、2−
    アミノ−6−フルオロプリン−9−イル、2−アミノ−
    6−ブロモプリン−9−イル、2−アミノ−6−ヒドロ
    キシプリン−9−イル(すなわち、グアニニル)、6−
    アミノ−2−メトキシプリン−9−イル、6−アミノ−
    2−クロロプリン−9−イル、6−アミノ−2−フルオ
    ロプリン−9−イル、2,6−ジメトキシプリン−9−
    イル、2,6−ジクロロプリン−9−イル、6−メルカ
    プトプリン−9−イル、2−オキソ−4−アミノ−1,2
    −ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、シトシニ
    ル)、2−オキソ−4−アミノ−5−フルオロ−1,2−
    ジヒドロピリミジン−1−イル、4−アミノ−2−オキ
    ソ−5−クロロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イ
    ル、2−オキソ−4−メトキシ−1,2−ジヒドロピリミ
    ジン−1−イル、2−オキソ−4−メルカプト−1,2−
    ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−ヒド
    ロキシ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわ
    ち、ウラシニル)、2−オキソ−4−ヒドロキシ−5−
    メチルピリミジン−1−イル(すなわち、チミニル)又
    は4−アミノ−5−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒド
    ロピリミジン−1−イル(すなわち、5−メチルシトシ
    ニル)基である、請求項12又は13の何れか1項に記
    載の核酸試薬。
  15. 【請求項15】Bが、6−ベンゾイルアミノプリン−9
    −イル、アデニニル、2−イソブチリルアミノ−6−ヒ
    ドロキシプリン−9−イル、グアニニル、2−オキソ−
    4−ベンゾイルアミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1
    −イル、シトシニル、2−オキソ−5−メチル−4−ベ
    ンゾイルアミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イ
    ル、5−メチルシトシニル、ウラシニル又はチミニル基
    である請求項12又は13の何れか1項に記載の核酸試
    薬。
  16. 【請求項16】請求項12乃至15の何れか1項におい
    て、特定遺伝子の検出用(プローブ)であることを特徴と
    する核酸試薬。
  17. 【請求項17】請求項12乃至15の何れか1項におい
    て、特定遺伝子の増幅開始用(プライマー)であることを
    特徴とする核酸試薬。
  18. 【請求項18】下記一般式(2) 【化3】 [式中、 Aは、炭素数1乃至4個のアルキレン基を示
    し、Bは、プリン−9−イル基、2−オキソ−1,2−ジ
    ヒドロピリミジン−1−イル基又は下記α1群から選択
    される置換基を有する置換プリン−9−イル基若しくは
    置換2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル
    基を示す。]で表わされる構造を1又は2以上含有する
    オリゴヌクレオチド類縁体又はその薬理学上許容される
    塩を含有する医薬。 (α1群) 水酸基、 炭素数1乃至4個のアルコキシ基、 メルカプト基、 炭素数1乃至4個のアルキルチオ基、 アミノ基、 炭素数1乃至4個のアルキル基で1又は2置換されたア
    ミノ基、 炭素数1乃至4個のアルキル基、及び、ハロゲン原子。
  19. 【請求項19】Aがメチレン基である請求項18記載の
    医薬。
  20. 【請求項20】Bが、Bが、6−アミノプリン−9−イ
    ル(すなわち、アデニニル)、2,6−ジアミノプリン
    −9−イル、2−アミノ−6−クロロプリン−9−イ
    ル、2−アミノ−6−フルオロプリン−9−イル、2−
    アミノ−6−ブロモプリン−9−イル、2−アミノ−6
    −ヒドロキシプリン−9−イル(すなわち、グアニニ
    ル)、6−アミノ−2−メトキシプリン−9−イル、6
    −アミノ−2−クロロプリン−9−イル、6−アミノ−
    2−フルオロプリン−9−イル、2,6−ジメトキシプ
    リン−9−イル、2,6−ジクロロプリン−9−イル、
    6−メルカプトプリン−9−イル、2−オキソ−4−ア
    ミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわ
    ち、シトシニル)、2−オキソ−4−アミノ−5−フル
    オロ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、4−アミ
    ノ−2−オキソ−5−クロロ−1,2−ジヒドロピリミジ
    ン−1−イル、2−オキソ−4−メトキシ−1,2−ジヒ
    ドロピリミジン−1−イル、2−オキソ−4−メルカプ
    ト−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル、2−オキソ
    −4−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イル
    (すなわち、ウラシニル)、2−オキソ−4−ヒドロキ
    シ−5−メチルピリミジン−1−イル(すなわち、チミ
    ニル)又は4−アミノ−5−メチル−2−オキソ−1,2
    −ジヒドロピリミジン−1−イル(すなわち、5−メチ
    ルシトシニル)基である、請求項18又は19の何れか
    1項に記載の医薬。
  21. 【請求項21】Bが、6−ベンゾイルアミノプリン−9
    −イル、アデニニル、2−イソブチリルアミノ−6−ヒ
    ドロキシプリン−9−イル、グアニニル、2−オキソ−
    4−ベンゾイルアミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1
    −イル、シトシニル、2−オキソ−5−メチル−4−ベ
    ンゾイルアミノ−1,2−ジヒドロピリミジン−1−イ
    ル、5−メチルシトシニル、ウラシニル又はチミニル基
    である請求項18又は19の何れか1項に記載の医薬。
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