JP4148028B2 - 車両走行制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両走行制御装置に係り、特に、所定速度以下において車体加減速度が要求値に一致するように自車両を加減速させる加減速制御を実行する車両走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、先行車両との車間距離を目標車間距離に一致させるための目標車速を演算し、車速が目標車速に一致するように車速センサの出力に基づいて自車両を加減速させる加減速制御を実行する車両走行制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この車両走行制御装置において、自車両の加減速は、エンジンおよび制動装置により行われる。制動装置による制動力は時間積分され、その時間積分値は予め設定された基準値と比較される。この基準値は、通常減速に使用される制動力と制動が継続することにより制動装置の温度がフェード状態に達すると予想される時間とに基づいて、制動装置にフェード現象が発生する可能性が高いと判断される値に設定されている。そして、上記した比較結果により時間積分値が基準値を超えた場合には、自車両を加減速させる加減速制御が解除される。従って、上記した従来の車両走行制御装置によれば、例えば長い下り坂等で目標車間距離を保って先行車両に追従する際に、制動が長時間連続して作動し続けるのを回避することができ、制動装置がフェード状態に至るのを防止することができる。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−313246号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、制動の長時間にわたる継続は、上記した自車両を加減速させる加減速制御に用いられるパラメータ(具体的には、車速)が誤検出されている場合にも生じ得る。すなわち、車速センサの故障等に起因してその検出値が車両の実際のパラメータ値からかけ離れている場合には、その誤検出値に基づいて加減速制御が実行されるため、制動が長時間に渡って継続することが起こり得る。この点、上記特許文献1記載の装置は、制動の長時間にわたる継続を回避するうえで、制動装置における制動状態そのものを判定パラメータとするものである一方、加減速制御におけるシステムの異常を判定パラメータとするものではない。
【0005】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、加減速制御を行うシステムの異常を判定することにより、制動の長時間にわたる継続を回避させることが可能な車両走行制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、請求項1に記載する如く、車体加減速度を検出する車体加減速検出手段を備え、所定の上限車速以下において前記車体加減速検出手段により検出される車体加減速度が要求値に一致するように自車両を自動的に加減速させる加減速制御を実行する車両走行制御装置であって、
前記加減速制御が開始された時点から前記車体加減速検出手段により検出される車体加減速度を時間積分する積分手段と、
前記加減速制御の実行中に、前記積分手段による時間積分値が前記所定の上限車速を超えるか否かを判別する時間積分値判別手段と、
前記時間積分値判別手段の判別結果に基づいて前記加減速制御に異常が生じているか否かを判定する異常判定手段と、
を備える車両走行制御装置により達成される。
【0007】
本発明において、車速が加減速制御の実行条件である所定速度以下である状況でその加減速制御が開始されると、その時点から加減速制御に用いられる検出される車体加減速度の時間積分が行われる。この時間積分値は、システムが正常に動作している際には上記した加速度制御の実行条件である所定速度を上回る事態は起こり得ない一方、システムに異常が生じている際にはその所定速度を上回る事態が起こり得る。従って、上記した検出車体加減速度の時間積分値が所定速度を超えるか否かに基づいて、加減速制御を行うシステムに異常が生じているか否かを判定することができる。
【0008】
この場合、請求項2に記載する如く、請求項1記載の車両走行制御装置において、前記異常判定手段により前記加減速制御の異常判定がなされた場合に該加減速制御を中止する制御中止手段を備えることとすれば、システムの異常に起因して加減速制御が中止されるので、システム異常時に加減速制御が続行されることに伴って不都合が生ずるのを防止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施例である車両に搭載される車両走行制御装置のシステム構成図を示す。本実施例の車両走行制御装置は、所定の低車速において、先行車両が存在する際にその先行車両との車間距離を車速に応じた距離に保ちつつ追従走行させるクルーズコントロールシステムである。本実施例の車両走行制御装置は、電子制御ユニット(以下、ECUと称す)10を備えており、ECU10により制御される。
【0010】
ECU10には、車両の例えばフロントグリルに配設されるレーザレーダセンサ12が接続されている。レーザレーダセンサ12は、車両前方の所定領域に向けてレーザ光を照射する発光部と、車両前方に照射されたレーザ光の反射波を受光する受光部と、を備えている。レーザレーダセンサ12は、車両前方の所定領域を所定周期でスキャニングするように構成されている。レーザレーダセンサ12は、発光部からレーザ光が照射されてからその反射波が受光部で受光されるまでの時間に応じた信号をECU10に向けて出力する。ECU10は、レーザレーダセンサ12の出力信号に基づいて、自車両の前方所定領域内に先行車両が存在するか否かを判別すると共に、先行車両が存在する場合には自車両とその先行車両との車間距離Lを検出し、その検出した車間距離Lを微分処理することにより自車両と先行車両との相対速度Vrを検出する。
【0011】
ECU10には、また、車輪速センサ14及び加減速度センサ16が接続されている。車輪速センサ14は、自車両の車輪速度に応じた周期でパルス信号をECU10に向けて出力する。ECU10は、車輪速センサ14の出力信号に基づいて自車両の速度(以下、車速V1と称す)を検出する。そして、その検出した車速V1と上記した相対速度Vrとの関係に基づいて先行車両の速度V2を検出する。また、ECU10は、車輪速センサ14の出力信号をローパスフィルタ処理した結果得られた信号の時間微分値に基づいて自車両の加減速度α1を検出し、加減速度センサ16の出力信号をハイパスフィルタ処理した結果得られた信号に基づいて自車両の加減速度α2を検出する。そして、それらの値α1,α2に基づいて以下の演算に用いる加減速度αを検出する。尚、本実施例において、加減速度αは、加速時にプラスとなり、減速時にマイナスとなる値である。
【0012】
ECU10には、また、ブレーキペダルスイッチ18が接続されている。ブレーキペダルスイッチは、運転者が車両を制動させる際に操作するブレーキペダルの近傍に配設されている。ブレーキペダルスイッチ18は、ブレーキペダルが踏み込まれている場合にオン状態となり、ブレーキペダルの踏み込みが解除されている場合にオフ状態となる。ブレーキペダルスイッチの出力信号はECU10に供給されている。ECU10は、ブレーキペダルスイッチ18の状態に基づいて運転者によるブレーキペダルの操作の有無を判別する。
【0013】
ECU10には、ブレーキアクチュエータ20及びスロットルアクチュエータ22が接続されている。ブレーキアクチュエータ20は、ECU10から供給される指令に従って、車両の有する油圧式又は電動式のブレーキ機構により各車輪を制動させる制動力を発生する。また、スロットルアクチュエータ22は、ECU10から供給される指令に従って、車両動力である例えばエンジン等により車両を駆動させる駆動力を発生する。
【0014】
ECU10には、また、警報ブザー24が接続されている。警報ブザー24は、車両の運転者に対して後述の如くシステムに異常が生じていることを聴覚的に知らせるべく警報音や音声を出力する装置である。ECU10は、後述の如くシステムに異常が生じていると判断される際に警報ブザー24を駆動する。尚、警報ブザー24に代えて或いは警報ブザー24と共に、運転者にシステム異常を視覚的に知らせる警報表示器を搭載することとしてもよい。
【0015】
ECU10には、更に、運転者に操作され得る起動スイッチ26が接続されている。起動スイッチ26は、システム起動、具体的には、所定の低車速において先行車両に追従走行させる制御(以下、低車速車間距離制御と称す)の実行を許可するか否かを判定するためのスイッチであり、その実行が禁止される際にオフ操作され、その実行が許可される際にオン操作される。ECU10は、起動スイッチ26の状態に基づいて低車速車間距離制御の実行を許可・禁止する。
【0016】
次に、本実施例の車両走行制御装置の動作について説明する。図2は、本実施例における低車速車間距離制御について説明するための図を示す。
【0017】
本実施例において、ECU10は、ブレーキペダルスイッチ18がオン状態にあると判断し、運転者によるブレーキペダルの操作が行われていると判断した場合には、そのブレーキ操作に応じた制動が車両に生ずるようにブレーキアクチュエータ20に対して指令信号を供給する。また、運転者によるアクセルペダルの操作が行われていると判断した場合には、そのアクセル操作に応じた駆動力が車両に生ずるようにスロットルアクチュエータ22に対して指令信号を供給する。この場合、車両は、運転者のブレーキ操作及びアクセル操作に従って加減速されることとなる。
【0018】
また、ECU10は、起動スイッチ26がオン状態にあると判断し、自車両の前方に存在する特定の先行車両に対する低車速車間距離制御の実行を許可した場合には、以後、自車速V1が所定範囲(例えば、0〜30km/hの範囲)内にある状況下においてその特定の先行車両との車間距離Lが目標車間距離に一致するように低車速車間距離制御を実行する。この目標車間距離は、制御対象の先行車両が急制動により停車した際にも運転者のブレーキ操作によりその先行車両の直前で自車両を停止させることが可能な距離であり、上記所定範囲内における自車速V1に応じた距離、具体的には、自車速V1が小さいほど短い距離に設定されている。尚、この目標車間距離を、異なる係数の乗算により例えば長,中,短と3段階に切り替え可能としてもよい。
【0019】
ECU10は、先行車両との目標車間距離を設定すると、その目標車間距離と実際に検出した車間距離Lとを比較し、その比較結果と相対速度Vrとに基づいて車両に要求される目標加減速度(例えば、最大加速度=0.15G,最大減速度=0.25G)α0を演算する。そして、その演算された目標加減速度α0を伴って自車両が走行するように、検出される加減速度αをフィードバックしながらブレーキアクチュエータ20及びスロットルアクチュエータ22を駆動して自車両の加減速を行う。この場合、車両は、運転者によるブレーキ操作若しくはアクセル操作を伴うことなく自動的に先行車両との車間距離が目標車間距離となるように加減速されることとなる。
【0020】
また、本実施例の低車速車間距離制御は、先行車両が停車した場合にも継続され、その先行車両の停車に伴って自車両を停車させる。一方、その後、先行車両が発進し、車間距離が大きくなった場合には、自車両を自動的に発進させることはなく、運転者に発進を促す。そして、運転者のアクセル操作により自車両が発進した後は、再び、先行車両との車間距離が目標車間距離に一致するように自車両を加減速させる。
【0021】
更に、ECU10は、低車速車間距離制御を実行している過程において、ブレーキペダルスイッチ18がオフからオンに切り替わることにより運転者がブレーキ操作を行ったと判断される場合、運転者による起動スイッチ26の操作により制御実行の禁止が要求されたと判断される場合、制御対象の先行車両が加速により存在しなくなった場合、自車速V1が制御条件範囲から逸脱した(30km/hを超えた)場合、自車両が停車した際に運転席のドアが開放された場合、又はパーキングブレーキが操作された場合、上記した低車速車間距離制御を終了する。
【0022】
かかる低車速車間距離制御によれば、自車両が低車速状態にある状況下において、特定の先行車両との車間距離が車速に応じた目標車間距離に一致するように自車両をその先行車両に追従走行させることができ、また、自車両を自動的に停車させることができる。このため、制動力及び駆動力を交互に繰り返し発生させる必要のある渋滞走行時等において、運転者のブレーキ操作及びアクセル操作の負担を軽減させることができ、運転者の利便性を向上させることが可能となっている。
【0023】
ところで、本実施例の低車速車間距離制御においては、先行車両との車間距離を目標車間距離に一致させるために演算される目標加減速度α0が実現されるように、車輪速センサ14及び加減速度センサ16を用いて検出される自車両の加減速度αがフィードバックされる。すなわち、本実施例においては、検出加減速度αが目標加減速度α0に一致するように低車速車間距離制御が実行される。この点、かかる構成においては、車輪速センサ14又は加減速度センサ16の故障やECU10の演算異常に起因して、自車両の加減速度αが誤検出されることがある。
【0024】
検出される減速度αが実際の減速度よりも小さい、例えば、車両に実際に生じている減速度が−2(m/s2)である一方で検出される加減速度αが例えば−1(m/s2)である状況下において、その誤って検出された加減速度αに基づいて低車速車間距離制御が実行されると、長い下り坂等では車両に坂を下る力が作用するため、車両を更に減速させるべく長時間に渡ってブレーキアクチュエータ20による制動が継続する事態が生じ得る。この場合、ブレーキアクチュエータ20が異常加熱し、フェード現象等の不都合が発生し得る。
【0025】
そこで、本実施例の車両走行制御装置においては、上記した低車速車間距離制御が実行される際にセンサ異常等に起因する制御異常を判定することにより、上記したブレーキアクチュエータ20のフェード等の不都合を回避する点に特徴を有している。
【0026】
図3は、車両が所定車速から停車まで減速する際における減速度α及び車速Vの時間変化の一例をそれぞれ示す。尚、図3(A)には減速度αの時間変化が、図3(B)には車速Vの時間変化が、それぞれ示されている。
【0027】
車両が所定車速V0から停車まで減速する場合、その間に車両に生ずる減速度αを時間積分すると、その時間積分値は、減速が開始された際の所定車速V0に一致する筈である。すなわち、減速度αと車速Vとの関係は次式(1)を満たすものである。尚、T1は減速開始から車両停車までの時間を示す。
【0028】
【数1】
本実施例において、車両の減速度αは、センサ14,16を用いて検出される。また、本実施例の低車速車間距離制御は、車速V1が制御条件範囲内にある場合に許可され、その範囲から逸脱した場合に終了される。この点、低車速車間距離制御により減速が開始される車速の最大値はその制御の上限車速(例えば30km/h;以下、Vmaxと称す)である。従って、低車速車間距離制御の実行が開始された時点からセンサ14,16を用いて検出される減速度αを時間積分した場合、その時間積分値が制御の上限車速Vmaxを超えなければ、システムが正常に機能していると判断することができる。
【0029】
一方、これに対して、検出減速度αの時間積分値が制御の上限車速Vmaxを超えることとなると、車輪速センサ14や加減速度センサ16に故障が生じている或いはECU10における演算異常が生じていると判断することができる。かかるシステム異常が生じている場合には、ブレーキアクチュエータ20にフェード等の発生を回避すべく、低車速車間距離制御の実行を中止・解除することが適切である。
【0030】
図4は、上記の機能を実現すべく、本実施例においてECU10が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートである。図4に示すルーチンは、所定時間Δtごとに繰り返し起動されるルーチンである。図4に示すルーチンが起動されると、まずステップ100の処理が実行される。
【0031】
ステップ100では、起動スイッチ26のオンにより低車速車間距離制御が実行されている最中であるか否かが判別される。その結果、否定判定がなされた場合は、以後何らの処理も進められることなく今回のルーチンが終了される。一方、肯定判定がなされた場合は、次にステップ102の処理が実行される。
【0032】
ステップ102では、車輪速センサ14及び加減速度センサ16の出力信号に基づいて検出した自車両の加減速度αを時間積分する処理が実行される。具体的には、次式(2)に従って、本ステップ102の処理(Δt)毎に検出される加減速度αにその時間Δtを乗算して得られた値を、低車速車間距離制御の実行が開始されてから現在時間tまで積算する処理が実行される。
【0033】
【数2】
ステップ104では、上記ステップ102で演算された時間積分値Iが低車速車間距離制御の上限車速Vmax以下であるか否かが判別される。その結果、I≦Vmaxが成立すると判別された場合は、検出加速度αの時間積分値が許容範囲内にあり、制御異常が生じていないと判断され、今回のルーチンは終了される。一方、I≦Vmaxが成立しないと判別された場合は、検出加減速度αの時間積分値が取り得ない値になっており、制御異常が生じていると判断され、次にステップ106の処理が実行される。
【0034】
そして、ステップ106では、警報ブザー24を駆動すると共に、低車速車間距離制御の実行を中止・解除する処理が実行される。本ステップ106の処理が実行されると、以後、低車速で先行車両との車間距離を目標車間距離に一致させる追従走行が中止され、車両の自動的な加減速が行われなくなる。本ステップ106の処理が終了すると、今回のルーチンは終了される。
【0035】
上記図4に示すルーチンによれば、低車速車間距離制御の実行中に、車輪速センサ14の出力信号及び加減速度センサ16の出力信号に基づいて検出した減速度αを制御開始時から時間積分し、その時間積分値が低車速車間距離制御の上限車速を超えるか否かに基づいて低車速車間距離制御に制御異常が生じているか否かを判定することができる。そして、その時間積分値が上限車速を超える場合にはその低車速車間距離制御の実行を中止することができる。
【0036】
車輪速センサ14や加減速度センサ16,ECU10等が正常である場合には、検出される減速度αの時間積分値が所定車速範囲での低車速車間距離制御の実行中にその上限車速を超えることはない。一方、車輪速センサ14等に異常が生じている場合には、上記した時間積分値が低車速車間距離制御の実行中に上限車速を超えることが起こり得る。本実施例においては、かかる事態が起こった場合、上記の如く、低車速車間距離制御の異常が生じているとして、その制御の実行が中止される。
【0037】
このため、仮に車両が長い下り坂を走行している際に低車速車間距離制御の制御異常が生じたとしても、その低車速車間距離制御の実行に係るブレーキアクチュエータ20による制動が長時間にわたって継続するのを回避することができる。従って、本実施例の車両走行制御装置によれば、制御異常時にその低車速車間距離制御が続行されてブレーキアクチュエータ20による制動が長時間にわたって継続することはなく、その制動継続に起因するブレーキアクチュエータ20のフェード現象や過熱等の不都合の発生を防止することが可能となっている。
【0038】
尚、上記の実施例においては、低車速車間距離制御が特許請求の範囲に記載した「加減速制御」に、加減速度αが特許請求の範囲に記載した「車体加減速度に関するパラメータ」に、目標加減速度α0が特許請求の範囲に記載した「要求値」に、それぞれ相当している。
【0039】
また、上記の実施例においては、ECU10が、車輪速センサ14の出力信号及び加減速度センサ16の出力信号に基づいて自車両の加減速度αを検出することにより特許請求の範囲に記載した「車体加減速検出手段」が、上記図6に示すルーチン中ステップ102の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「積分手段」が、ステップ104の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「異常判定手段」が、ステップ106の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「制御中止手段」が、それぞれ実現されている。
【0040】
ところで、上記の実施例においては、自車両の加減速度αが車輪速センサ14及び加減速度センサ16の双方を用いて検出することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、何れか一方のセンサを用いて検出することとしてもよい。
【0041】
また、上記の実施例においては、低車速で先行車両との車間距離を目標車間距離に一致させる低車速車間距離制御を実行する装置に適用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、自車両を自動的に加減速させる制御を実行する装置に適用すればよく、また、低車速ではなく中車速や高車速の範囲で自車両を自動的に加減速させる制御を実行する装置に適用することも可能である。
【0042】
【発明の効果】
上述の如く、請求項1記載の発明によれば、所定車速以下において実行される加減速制御の実行開始時からの検出車体加減速度の時間積分値がその所定車速を超える場合に、加減速制御を行うシステムの異常を判定することができる。
【0043】
また、請求項2記載の発明によれば、加減速制御のシステム異常時にその加減速制御が実行されることに伴う不都合、例えば、制動の長時間にわたる継続によるフェードの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である車両走行制御装置のシステム構成図である。
【図2】本実施例における低車速車間距離制御について説明するための図である。
【図3】車両が所定車速から停車まで減速する際における減速度α及び車速Vの時間変化である。
【図4】本実施例において、低車速車間距離制御の異常判定を行うべく実行される制御ルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
10 電子制御ユニット(ECU)
14 車輪速センサ
16 加減速度センサ
20 ブレーキアクチュエータ
22 スロットルアクチュエータ
Claims (2)
- 車体加減速度を検出する車体加減速検出手段を備え、所定の上限車速以下において前記車体加減速検出手段により検出される車体加減速度が要求値に一致するように自車両を自動的に加減速させる加減速制御を実行する車両走行制御装置であって、
前記加減速制御が開始された時点から前記車体加減速検出手段により検出される車体加減速度を時間積分する積分手段と、
前記加減速制御の実行中に、前記積分手段による時間積分値が前記所定の上限車速を超えるか否かを判別する時間積分値判別手段と、
前記時間積分値判別手段の判別結果に基づいて前記加減速制御に異常が生じているか否かを判定する異常判定手段と、
を備えることを特徴とする車両走行制御装置。 - 前記異常判定手段により前記加減速制御の異常判定がなされた場合に該加減速制御を中止する制御中止手段を備えることを特徴とする請求項1記載の車両走行制御装置。
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