JP4147918B2 - エジェクタサイクルおよびエジェクタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エジェクタサイクル及びエジェクタサイクル用のエジェクタに関するもので、高圧冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となる蒸気圧縮式冷凍機に適用して有効である。
【0002】
【従来の技術】
エジェクタサイクルとは、エジェクタにて冷媒を減圧膨張させて蒸発器にて蒸発した気相冷媒を吸引するとともに、膨張エネルギーを圧力エネルギーに変換して圧縮機の吸入圧を上昇させる蒸気圧縮式冷凍機である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ところで、従来、高圧冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となる蒸気圧縮式冷凍機では、放熱器出口側の冷媒温度に基づいて絞り開度を制御する膨脹弁により、放熱器出口側の冷媒圧力を制御して高い成績係数を維持しながら、蒸気圧縮式冷凍機の運転を制御している。
【0004】
そして、蒸気圧縮式冷凍機、つまり圧縮機を起動した直後に高圧冷媒圧力が異常上昇してしまうことを防止するために、膨脹弁を迂回して冷媒を流すバイパス回路を設けている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−2964号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平2000−74513号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献2に記載の発明は、減圧手段として冷媒を等エンタルピ的に減圧する膨脹弁を使用した蒸気圧縮式冷凍機であり、この特許文献2に記載の発明をエジェクタサイクル適用すると、以下のような問題が発生する。
【0008】
すなわち、エジェクタサイクルのエジェクタは、特許文献1に記載のごとく、減圧手段、圧縮機の吸入圧を上昇させることにより高圧冷媒からエネルギを回収するエネルギ回収手段、及び蒸発器に冷媒を循環させるポンプ手段を兼ねるものであるので、エジェクタを迂回して冷媒を流すバイパス回路を設けると、エジェクタにてエネルギの回収を行うことができないことは勿論のこと、蒸発器に冷媒を循環させることができず、エジェクタサイクルそのものが成り立たない。
【0009】
本発明は、上記点に鑑み、第1には、従来と異なる新規なエジェクタサイクル及びエジェクタサイクル用のエジェクタを提供し、第2には、エジェクタサイクルにおいて、圧縮機を起動した直後に高圧冷媒圧力が異常上昇してしまうことを防止することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(10)と、圧縮機(10)から吐出した高圧冷媒を冷却する放熱器(20)と、低圧冷媒を蒸発させて吸熱する蒸発器(30)と、高圧冷媒を減圧膨張させることにより蒸発した気相冷媒を吸引するとともに、膨張エネルギーを圧力エネルギーに変換して圧縮機(10)の吸入圧を上昇させるエジェクタ(40)と、圧縮機(10)の吐出側冷媒回路に設けられ、絞り開度を制御することにより高圧冷媒の圧力を制御する圧力制御弁(50)と、エジェクタ(40)にて減圧される前の高圧冷媒を圧力制御弁(50)を迂回させてエジェクタ(40)に導くとともに、所定の通路抵抗を有するバイパス通路(60)とを備え、エジェクタ(40)は、高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(41)、及びノズル(41)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(30)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、ノズル(41)から噴射する冷媒と蒸発器(30)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(42、43)を有して構成され、圧力制御弁(50)は、ノズル(41)の冷媒入口部(41c)の開度を弁体(53)にて制御することにより絞り開度を制御し、ノズル(41)は、冷媒通路途中に通路面積が最も縮小した喉部(41a)を有するラバールノズルであり、バイパス通路は、ノズル(41)に設けられたブリードポート(60)によって構成されるとともに、ノズル(41)内の冷媒通路のうち喉部(41a)より冷媒流れ上流側に冷媒を導くように構成されていることを特徴とする。
【0011】
これにより、圧縮機(10)を起動した直後に高圧冷媒圧力が異常上昇してしまうことを防止しながら、エジェクタ(40)の機能、つまり減圧手段としての機能、エネルギ回収手段としての機能、及びポンプ手段としての機能を発揮させることができる。
【0012】
延いては、圧縮機(10)を起動した直後において、圧縮機(10)の消費動力が過度に上昇することを抑制し、圧縮機(10)を起動する前においては、蒸発器(30)内の圧力が過度に上昇することを抑制できるので、圧縮機(10)を起動した直後における成績係数が過度に悪化することを防止できる。
【0013】
請求項2に記載の発明では、ノズル部(41)内の冷媒通路のうち、冷媒入口部(41c)より冷媒流れ上流側の冷媒通路には、弁体(53)が変位する空間が形成されており、ブリードポート(60)は、弁体(53)が冷媒入口部(41c)における絞り開度を最小とする位置に変位した際に、弁体(53)が変位する空間と、ノズル(41)内の冷媒通路のうち冷媒入口部(41c)より冷媒流れ下流側の冷媒通路とを連通させる連通穴によって形成されていることを特徴とするものである。
【0014】
請求項3に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(10)と、圧縮機(10)から吐出した高圧冷媒を冷却する放熱器(20)と、低圧冷媒を蒸発させて吸熱する蒸発器(30)と、高圧冷媒を減圧膨張させることにより蒸発した気相冷媒を吸引するとともに、膨張エネルギーを圧力エネルギーに変換して圧縮機(10)の吸入圧を上昇させるエジェクタ(40)と、圧縮機(10)の吐出側冷媒回路に設けられ、絞り開度を制御することにより高圧冷媒の圧力を制御する圧力制御弁(50)と、エジェクタ(40)にて減圧される前の高圧冷媒を圧力制御弁(50)を迂回させてエジェクタ(40)に導くとともに、所定の通路抵抗を有するバイパス通路(60)とを備え、エジェクタ(40)は、高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(41)、及びノズル(41)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(30)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、ノズル(41)から噴射する冷媒と蒸発器(30)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(42、43)を有して構成され、圧力制御弁(50)は、ノズル(41)の冷媒入口部(41c)の開度を弁体(53)にて制御することにより絞り開度を制御し、ノズル(41)は、冷媒通路途中に通路面積が最も縮小した喉部(41a)を有するラバールノズルであり、バイパス通路は、弁体(53)に設けられたブリードポート(60)によって構成されるとともに、ノズル(41)内の冷媒通路のうち喉部(41a)より冷媒流れ上流側に冷媒を導くように構成されていることを特徴とする。
これにより、請求項1に記載された発明と同様の効果を得ることができる。
【0015】
請求項4に記載の発明では、ノズル部(41)内の冷媒通路のうち、冷媒入口部(41c)より冷媒流れ上流側の冷媒通路には、弁体(53)が変位する空間が形成されており、弁体(53)は、変位方向に伸びる針状に形成され、ブリードポート(60)は、弁体(53)の軸方向に同軸上に形成された軸方向の通路穴と弁体(53)の径方向に形成された径方向の通路穴とによって形成されており、弁体(53)が冷媒入口部(41c)における絞り開度を最小とする位置に変位した際に、径方向の通路穴は、弁体(53)が変位する空間に開口し、さらに、軸方向の通路穴は、ノズル(41)内の冷媒通路のうち冷媒入口部(41c)より冷媒流れ下流側に開口していることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明では、さらに、エジェクタ(40)から流出した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離するとともに、液相冷媒を蒸発器(30)に供給し、気相冷媒を圧縮機(10)に供給する気液分離器(70)を備えることを特徴とするものである。
【0016】
請求項に記載の発明では、ジェクタサイクルに用いられるエジェクタであって、高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(41)と、ノズル(41)から噴射する高い速度の冷媒流により冷媒を吸引し、ノズル(41)から噴射する冷媒と吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(42、43)と、ノズル(41)の冷媒入口部(41c)の開度を可変制御する弁体(53)とを備え、ノズル(41)は、冷媒通路途中に通路面積が最も縮小した喉部(41a)を有するラバールノズルであり、さらに、ノズル(41)には、冷媒入口部(41c)より冷媒流れ上流側の冷媒通路から、冷媒入口部(41c)より冷媒流れ下流側かつ喉部(41a)より冷媒流れ上流側の冷媒通路へ、冷媒を導くブリードポート(60)が設けられていることを特徴とする。
【0017】
これにより、圧縮機(10)を起動した直後に高圧冷媒圧力が異常上昇してしまうことを防止しながら、エジェクタ(40)の機能、つまり減圧手段としての機能、エネルギ回収手段としての機能、及びポンプ手段としての機能を発揮させることができ得る。
【0018】
延いては、圧縮機(10)を起動した直後において、圧縮機(10)の消費動力が過度に上昇することを抑制し、圧縮機(10)を起動する前においては、蒸発器(30)内の圧力が過度に上昇することを抑制できるので、圧縮機(10)を起動した直後における成績係数が過度に悪化することを防止でき得る。
【0019】
請求項7に記載の発明では、ノズル部(41)内の冷媒通路のうち、冷媒入口部(41c)より冷媒流れ上流側の冷媒通路には、弁体(53)が変位する空間が形成されており、ブリードポート(60)は、弁体(53)が冷媒入口部(41c)における絞り開度を最小とする位置に変位した際に、弁体(53)が変位する空間と、ノズル(41)内の冷媒通路のうち冷媒入口部(41c)より冷媒流れ下流側の冷媒通路とを連通させる連通穴によって形成されていることを特徴とするものである。
請求項に記載の発明では、エジェクタサイクルに用いられるエジェクタであって、高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(41)と、ノズル(41)から噴射する高い速度の冷媒流により冷媒を吸引し、ノズル(41)から噴射する冷媒と吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(42、43)と、ノズル(41)の冷媒入口部(41c)の開度を可変制御する弁体(53)とを備え、ノズル(41)は、冷媒通路途中に通路面積が最も縮小した喉部(41a)を有するラバールノズルであり、さらに、弁体(53)には、冷媒入口部(41c)より冷媒流れ上流側の冷媒通路から、冷媒入口部(41c)より冷媒流れ下流側かつ喉部(41a)より冷媒流れ上流側の冷媒通路へ、冷媒を導くブリードポート(60)が設けられていることを特徴とする。
これにより、請求項6に記載された発明と同様の効果を得ることができる。
【0020】
請求項に記載の発明では、弁体(53)は、変位方向に伸びる針状に形成され、ブリードポート(60)は、弁体(53)の軸方向に同軸上に形成された軸方向の通路穴と弁体(53)の径方向に形成された径方向の通路穴とによって形成されており、弁体(53)が冷媒入口部(41c)における絞り開度を最小とする位置に変位した際に、径方向の通路穴は、冷媒入口部(41c)より冷媒流れ上流側の冷媒通路に開口し、さらに、軸方向の通路穴は、冷媒入口部(41c)より冷媒流れ下流側かつ喉部(41a)より冷媒流れ上流側の冷媒通路に開口していることを特徴とするものである。
【0021】
請求項10に記載された発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(10)と、圧縮機(10)から吐出した高圧冷媒を冷却する放熱器(20)と、低圧冷媒を蒸発させて吸熱する蒸発器(30)と、高圧冷媒を減圧膨張させることにより蒸発した気相冷媒を吸引するとともに、膨張エネルギーを圧力エネルギーに変換して圧縮機(10)の吸入圧を上昇させるエジェクタ(40)と、圧縮機(10)の吐出側冷媒回路に設けられ、絞り開度を制御することにより高圧冷媒の圧力を制御する圧力制御弁(50)と、エジェクタ(40)にて減圧される前の高圧冷媒を圧力制御弁(50)を迂回させてエジェクタ(40)に導くとともに、所定の通路抵抗を有するバイパス通路(60)とを備え、エジェクタ(40)は、高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(41)、及びノズル(41)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(30)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、ノズル(41)から噴射する冷媒と蒸発器(30)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(42、43)を有して構成され、圧力制御弁(50)は、ノズル(41)の冷媒入口部(41c)の開度を弁体(53)にて制御することにより絞り開度を制御し、バイパス通路は、ノズル(41)に設けられたブリードポート(60)によって構成されるとともに、ノズル(41)内の冷媒通路のうち通路面積が最も縮小した喉部(41a)より冷媒流れ上流側に冷媒を導くように構成されていることを特徴とする。
これにより、請求項1に記載された発明と同様の効果を得ることができる。
請求項11に記載された発明では、ノズル部(41)内の冷媒通路のうち、冷媒入口部(41c)より冷媒流れ上流側の冷媒通路には、弁体(53)が変位する空間が形成されており、ブリードポート(60)は、弁体(53)が冷媒入口部(41c)における絞り開度を最小とする位置に変位した際に、弁体(53)が変位する空間と、ノズル(41)内の冷媒通路のうち冷媒入口部(41c)より冷媒流れ下流側の冷媒通路とを連通させる連通穴によって形成されていることを特徴とするものである。
請求項12に記載された発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(10)と、圧縮機(10)から吐出した高圧冷媒を冷却する放熱器(20)と、低圧冷媒を蒸発させて吸熱する蒸発器(30)と、高圧冷媒を減圧膨張させることにより蒸発した気相冷媒を吸引するとともに、膨張エネルギーを圧力エネルギーに変換して圧縮機(10)の吸入圧を上昇させるエジェクタ(40)と、圧縮機(10)の吐出側冷媒回路に設けられ、絞り開度を制御することにより高圧冷媒の圧力を制御する圧力制御弁(50)と、エジェクタ(40)にて減圧される前の高圧冷媒を圧力制御弁(50)を迂回させてエジェクタ(40)に導くとともに、所定の通路抵抗を有するバイパス通路(60)とを備え、エジェクタ(40)は、高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(41)、及びノズル(41)から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器(30)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、ノズル(41)から噴射する冷媒と蒸発器(30)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(42、43)を有して構成され、圧力制御弁(50)は、ノズル(41)の冷媒入口部(41c)の開度を弁体(53)にて制御することにより絞り開度を制御し、バイパス通路は、弁体(53)に設けられたブリードポート(60)によって構成されるとともに、ノズル(41)内の冷媒通路のうち通路面積が最も縮小した喉部(41a)より冷媒流れ上流側に冷媒を導くように構成されていることを特徴とする。
これにより、請求項1に記載された発明と同様の効果を得ることができる。
請求項13に記載の発明では、ノズル部(41)内の冷媒通路のうち、冷媒入口部(41c)より冷媒流れ上流側の冷媒通路には、弁体(53)が変位する空間が形成されており、弁体(53)は、変位方向に伸びる針状に形成され、ブリードポート(60)は、弁体(53)の軸方向に同軸上に形成された軸方向の通路穴と弁体(53)の径方向に形成された径方向の通路穴とによって形成されており、弁体(53)が冷媒入口部(41c)における絞り開度を最小とする位置に変位した際に、径方向の通路穴は、弁体(53)が変位する空間に開口し、さらに、軸方向の通路穴は、ノズル(41)内の冷媒通路のうち 冷媒入口部(41c)より冷媒流れ下流側に開口していることを特徴とするものである。
請求項14に記載の発明では、さらに、エジェクタ(40)から流出した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離するとともに、液相冷媒を蒸発器(30)に供給し、気相冷媒を圧縮機(10)に供給する気液分離器(70)を備えることを特徴とするものである。
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本実施形態は、本発明に係るエジェクタサイクルを車両用空調装置に適用したものであり、図1はエジェクタサイクルの模式図であり、図2はエジェクタ40の模式図であり、図3はノズル41の拡大図である。
【0023】
圧縮機10は走行用エンジンから動力を得て冷媒を吸入圧縮する周知の可変容量型の圧縮機であり、放熱器20は圧縮機10から吐出した冷媒と室外空気とを熱交換して冷媒を冷却する高圧側熱交換器である。なお、圧縮機10の容量、つまり吐出流量は、後述する蒸発器30での熱負荷量の増大に応じて大きくなるように制御される。
【0024】
また、蒸発器30は室内に吹き出す空気と液相冷媒とを熱交換させて液相冷媒を蒸発させることにより冷媒を蒸発させて室内に吹き出す空気を冷却する低圧側熱交換器である。
【0025】
また、エジェクタ40は冷媒を減圧膨張させて蒸発器30にて蒸発した気相冷媒を吸引するとともに、膨張エネルギーを圧力エネルギーに変換して圧縮機10の吸入圧を上昇させるものであり、圧力制御弁50は、圧縮機10の吐出側冷媒回路のうち放熱器20の冷媒流出口とエジェクタ40の冷媒流入口とを繋ぐ冷媒通路に設けられ、絞り開度を制御することにより高圧冷媒の圧力を制御するバルブである。
【0026】
バイパス通路60は、エジェクタ40にて減圧される前の高圧冷媒を圧力制御弁50を迂回させてエジェクタ40に導くとともに、所定の通路抵抗を有する冷媒通路であり、本実施形態では、図2に示すように、エジェクタ40、圧力制御弁50及びバイパス通路60は一体化されている。なお、この一体化されたエジェクタ40の詳細は後述する。
【0027】
因みに、バイパス通路60が有する通路抵抗は、図1では、絞り記号(JISB 0125参照)で明示的に表示されているが、実際は、後述するように、バイパス通路60の通路断面積及び通路長さを適切な値とすることにより所定の通路抵抗が発生するように構成されている。
【0028】
また、気液分離器70はエジェクタ40から流出した冷媒が流入するとともに、その流入した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離手段であり、気液分離器70の気相冷媒流出口は圧縮機10の吸引側に接続され、液相冷媒流出口は蒸発器30側に接続されている。なお、本実施形態では、気液分離器70内で分離された冷凍機油を気相冷媒と共に圧縮機10に供給している。
【0029】
絞り71は気液分離器70から流出した液相冷媒を減圧する減圧手段であり、内部熱交換器80は圧縮機10に吸入される冷媒と放熱器20を流出した冷媒とを熱交換する熱交換器である。
【0030】
なお、本実施形態では、絞り71として開度が固定されたオリフィス等の固定絞りを採用しているが、例えば蒸発器30の冷媒出口側の冷媒過熱度が所定値となるように絞り開度を制御する可変絞りを用いてもよい。
【0031】
次に、エジェクタ40、圧力制御弁50及びバイパス通路60が一体化されたエジェクタを図2、3を用いて述べる。
【0032】
エジェクタ40の概略構成は、図2に示すように、流入する高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を等エントロピ的に減圧膨張させるノズル41、ノズル41から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器30にて蒸発した気相冷媒を吸引しながら、ノズル41から噴射する冷媒流とを混合する混合部42、及びノズル41から噴射する冷媒と蒸発器30から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ43等からなるものである。
【0033】
そして、本実施形態では、ノズル41から噴出する冷媒の速度を音速以上まで加速するために、通路途中に通路面積が最も縮小した喉部41a、及び喉部41a以降に末広部41bを有するラバールノズル(流体工学(東京大学出版会)参照)を採用している。
【0034】
ところで、混合部42においては、駆動流の運動量と吸引流の運動量との和が保存されるように駆動流と吸引流とが混合するので、混合部42においても冷媒の圧力が(静圧)が上昇する。
【0035】
一方、ディフューザ43においては、通路断面積を徐々に拡大することにより、冷媒の速度エネルギ(動圧)を圧力エネルギ(静圧)に変換するので、エジェクタ40においては、混合部42及びディフューザ43の両者にて冷媒圧力を昇圧する。そこで、混合部42とディフューザ43とを総称して昇圧部と呼ぶ。
【0036】
また、圧力制御弁50の構造及び作動原理は、特開2002−206823号公報に記載の圧力制御弁と同様であり、具体的には、薄膜状のダイヤフラム52にて構成された密閉空間51aである感温部51内に所定の液密度にて冷媒(この場合は、二酸化炭素)を封入するとともに、感温部51を放熱器20から流出した高温冷媒中に晒し、かつ、ダイヤフラム52のうち密閉空間51aと反対側の面に高圧冷媒の圧力を作用させることにより、感温部51内、つまり密閉空間51a内の圧力と高圧冷媒の圧力との差圧を利用して針状の弁体53を稼動させるものである。
【0037】
このとき、弁体53は、軸方向に変位(稼動)することによりノズル41の冷媒入口部41cでの絞り開度を調節して高圧冷媒圧力、つまり圧縮機10の吐出圧を制御する。
【0038】
なお、本実施形態では、感温部51内には、冷媒の温度が0℃での飽和液密度から冷媒の臨界点での飽和液密度に至る範囲の密度(本実施形態では約625kg/m3)の冷媒と窒素ガス等の不活性ガスを封入することにより、高圧冷媒圧力が超臨界領域にあるときは、625kg/m3の等密度線に沿うように、放熱器20出口側の冷媒温度に基づいて高圧冷媒の圧力を制御し、高圧冷媒圧力が凝縮域にあるときには、放熱器20出口側の冷媒の過冷却度が所定値となるように、高圧冷媒の圧力を制御する。
【0039】
このとき、超臨界域においては、COP(成績係数)が最大となる高圧側の冷媒温度と高圧冷媒圧力との関係が625kg/m3の等密度線と略一致するので、エジェクタサイクルは、高いCOPが維持されるように制御される。
【0040】
また、バイパス通路60は、図3に示すように、弁体53の先端側に設けられて冷媒をノズル41の冷媒入口部41c、つまりノズル41内の冷媒通路のうち喉部41aより冷媒流れ上流側に冷媒を導くブリードポートにより構成されている。
【0041】
ところで、バイパス通路60は、放熱器20と蒸発器30とを常に連通させているので、圧力制御弁50の開度を縮小させても、冷媒がバイパス通路60に流れてしまい、高圧冷媒の圧力を制御することができなくなるおそれがある。
【0042】
そこで、本実施形態では、放熱器20から流出した冷媒が過度にバイパス通路60に流れ込まないように、バイパス通路60にて所定の通路抵抗が発生するように通路断面積や通路長さ等を選定している。
【0043】
次に、エジェクタサイクルの概略作動を述べる。
【0044】
圧縮機10から吐出した冷媒を放熱器20側に循環させる。これにより、放熱器20にて冷却された冷媒は、エジェクタ40のノズル41にて等エントロピ的に減圧膨張して、音速以上の速度で混合部42内に流入する。
【0045】
なお、本実施形態では、高圧冷媒の圧力を冷媒の臨界圧力以上としているので、放熱器20内で冷媒は、凝縮することなく温度を低下させながらエンタルピを低下させる。
【0046】
そして、混合部42に流入した高速冷媒の巻き込み作用に伴うポンプ作用(JIS Z 8126 番号2.1.2.3等参照)により、蒸発器30内で室内に吹き出す空気から吸熱して蒸発した冷媒が混合部42内に吸引されるため、低圧側の冷媒が気液分離器70→絞り71→蒸発器30→エジェクタ40(昇圧部)→気液分離器70の順に循環する。
【0047】
一方、蒸発器30から吸引された冷媒(吸引流)とノズル41から吹き出す冷媒(駆動流)とは、混合部42にて混合しながらディフューザ43にてその動圧が静圧に変換されて気液分離器70に戻る。
【0048】
次に、本実施形態の作用効果を述べる。
【0049】
本実施形態では、エジェクタ40にて減圧される前の高圧冷媒を圧力制御弁50を迂回させてエジェクタ40に導くバイパス通路60を有しているので、図4に示すように、圧縮機10を起動した直後に高圧冷媒圧力が異常上昇してしまうことを防止しながら、エジェクタ40の機能、つまり減圧手段としての機能、エネルギ回収手段としての機能、及びポンプ手段としての機能を発揮させることができる。
【0050】
延いては、圧縮機10を起動した直後において、圧縮機10の消費動力が過度に上昇することを抑制し、圧縮機10を起動する前においては、蒸発器30内の圧力が過度に上昇することを抑制できるので、圧縮機10を起動した直後における成績係数が過度に悪化することを防止できる。
【0051】
因みに、本実施形態では、ダイヤフラム52を挟んだ2つの空間の圧力差を利用して弁体53を稼動させる機械式の圧力制御弁50を採用しているため、夏場等の雰囲気温度が高いときには、感温部51の温度が上昇すると共に感温部51内の圧力が上昇し易い。
【0052】
このため、夏場等の雰囲気温度が高いときに圧縮機10を長時間停止すると、圧力制御弁50の絞り開度、つまりノズル41の冷媒入口部41cが閉塞されしまう。したがって、機械式の圧力制御弁50を用いたエジェクタサイクルに本発明を適用すると、特に効果的である。
【0053】
また、高圧冷媒の圧力を高めるべく絞り開度を縮小したときに、絞り開度が周期的に増減するといったハンチング現象が発生し易いが、バイパス通路60を設けておけば、上記ハンチング現象が発生することを未然に防止できる。
【0054】
(第2実施形態)
第1実施形態では弁体53にバイパス通路60を設けたが、本実施形態は、図5、6に示すように、バイパス通路60、つまりブリードポートを冷媒入口部41c側からノズル41内の冷媒通路のうち喉部41aより冷媒流れ上流側に冷媒を導くように構成したものである。
【0055】
参考例
参考例は、図7に示すように、圧力制御弁50とエジェクタ40とを別体としたものである。
【0056】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、圧力制御弁50の絞り開度を機械的に制御するものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、弁体53をステッピングモータやリニアソレノイド等の電気式のアクチュエータにて稼動させて絞り開度をを制御してもよい。
【0057】
なお、電気式の圧力制御弁50は機械式の圧力制御弁50と異なり、圧縮機10の停止中に圧力制御弁50が閉じてしまうといった問題は発生しないものの、高圧冷媒の圧力を高めるべく絞り開度を縮小したときに、絞り開度が周期的に増減するといったハンチング現象が発生し易いので、バイパス通路60を設けておけば、上記ハンチング現象が発生することを未然に防止できる。
【0058】
また、上述の実施形態では、二酸化炭素を冷媒とする冷凍機であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばエチレン、エタン、酸化窒素等であってもよい。
【0059】
また、上述の実施形態では、二酸化炭素を冷媒とした高圧側の圧力が冷媒の臨界圧力以上となるものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、フロンを冷媒とする冷凍機のごとく、高圧側の圧力が冷媒の臨界圧力未満となるものにも適用することができる。
【0060】
また、上述の実施形態では、車両用空調装置に本発明を適用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他の蒸気圧縮式冷凍機等にもて適用することができる。
【0061】
また、上述の実施形態では、絞り71及び内部熱交換器80を設けたが、これらのうち少なくとも一方を廃止してもよいことは言うまでもない。
【0062】
また、上述の実施形態では可変容量型の圧縮機を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば電動圧縮機又は電磁クラッチ等の動力断続手段介して駆動される圧縮機等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るエジェクタサイクルの模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るエジェクタの模式図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係るノズルの拡大図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係るエジェクタサイクルの圧力上昇を示すグラフである。
【図5】本発明の第2実施形態に係るエジェクタの模式図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るノズルの拡大図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係るエジェクタサイクルの模式図である。
【符号の説明】
40…エジェクタ、41…ノズル、41a…喉部、50…圧力制御弁、
53…弁体、60…バイパス通路(ブリードポート)。

Claims (14)

  1. 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(10)と、
    前記圧縮機(10)から吐出した高圧冷媒を冷却する放熱器(20)と、
    低圧冷媒を蒸発させて吸熱する蒸発器(30)と、
    高圧冷媒を減圧膨張させることにより蒸発した気相冷媒を吸引するとともに、膨張エネルギーを圧力エネルギーに変換して前記圧縮機(10)の吸入圧を上昇させるエジェクタ(40)と、
    前記圧縮機(10)の吐出側冷媒回路に設けられ、絞り開度を制御することにより高圧冷媒の圧力を制御する圧力制御弁(50)と
    前記エジェクタ(40)にて減圧される前の高圧冷媒を前記圧力制御弁(50)を迂回させて前記エジェクタ(40)に導くとともに、所定の通路抵抗を有するバイパス通路(60)とを備え
    前記エジェクタ(40)は、高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(41)、及び前記ノズル(41)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(30)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、前記ノズル(41)から噴射する冷媒と前記蒸発器(30)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(42、43)を有して構成され、
    前記圧力制御弁(50)は、前記ノズル(41)の冷媒入口部(41c)の開度を弁体(53)にて制御することにより前記絞り開度を制御し、
    前記ノズル(41)は、冷媒通路途中に通路面積が最も縮小した喉部(41a)を有するラバールノズルであり、
    前記バイパス通路は、前記ノズル(41)に設けられたブリードポート(60)によって構成されるとともに、前記ノズル(41)内の冷媒通路のうち前記喉部(41a)より冷媒流れ上流側に冷媒を導くように構成されていることを特徴とするエジェクタサイクル。
  2. 前記ノズル部(41)内の冷媒通路のうち、前記冷媒入口部(41c)より冷媒流れ上流側の冷媒通路には、前記弁体(53)が変位する空間が形成されており、
    前記ブリードポート(60)は、前記弁体(53)が前記冷媒入口部(41c)における絞り開度を最小とする位置に変位した際に、前記弁体(53)が変位する空間と、前記ノズル(41)内の冷媒通路のうち前記冷媒入口部(41c)より冷媒流れ下流側の冷媒通路とを連通させる連通穴によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載のエジェクタサイクル。
  3. 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(10)と、
    前記圧縮機(10)から吐出した高圧冷媒を冷却する放熱器(20)と、
    低圧冷媒を蒸発させて吸熱する蒸発器(30)と、
    高圧冷媒を減圧膨張させることにより蒸発した気相冷媒を吸引するとともに、膨張エネルギーを圧力エネルギーに変換して前記圧縮機(10)の吸入圧を上昇させるエジェクタ(40)と、
    前記圧縮機(10)の吐出側冷媒回路に設けられ、絞り開度を制御することにより高圧冷媒の圧力を制御する圧力制御弁(50)と、
    前記エジェクタ(40)にて減圧される前の高圧冷媒を前記圧力制御弁(50)を迂回させて前記エジェクタ(40)に導くとともに、所定の通路抵抗を有するバイパス通路(60)とを備え、
    前記エジェクタ(40)は、高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(41)、及び前記ノズル(41)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(30)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、前記ノズル(41)から噴射する冷媒と前記蒸発器(30)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(42、43)を有して構成 され、
    前記圧力制御弁(50)は、前記ノズル(41)の冷媒入口部(41c)の開度を弁体(53)にて制御することにより前記絞り開度を制御し、
    前記ノズル(41)は、冷媒通路途中に通路面積が最も縮小した喉部(41a)を有するラバールノズルであり、
    前記バイパス通路は、前記弁体(53)に設けられたブリードポート(60)によって構成されるとともに、前記ノズル(41)内の冷媒通路のうち前記喉部(41a)より冷媒流れ上流側に冷媒を導くように構成されていることを特徴とするエジェクタサイクル。
  4. 前記ノズル部(41)内の冷媒通路のうち、前記冷媒入口部(41c)より冷媒流れ上流側の冷媒通路には、前記弁体(53)が変位する空間が形成されており、
    前記弁体(53)は、変位方向に伸びる針状に形成され、
    前記ブリードポート(60)は、前記弁体(53)の軸方向に同軸上に形成された軸方向の通路穴と前記弁体(53)の径方向に形成された径方向の通路穴とによって形成されており、
    前記弁体(53)が前記冷媒入口部(41c)における絞り開度を最小とする位置に変位した際に、前記径方向の通路穴は、前記弁体(53)が変位する空間に開口し、さらに、前記軸方向の通路穴は、前記ノズル(41)内の冷媒通路のうち前記冷媒入口部(41c)より冷媒流れ下流側に開口していることを特徴とする請求項3に記載のエジェクタサイクル。
  5. さらに、前記エジェクタ(40)から流出した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離するとともに、液相冷媒を前記蒸発器(30)に供給し、気相冷媒を前記圧縮機(10)に供給する気液分離器(70)を備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のエジェクタサイクル。
  6. ジェクタサイクルに用いられるエジェクタであって、
    高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(41)と、
    前記ノズル(41)から噴射する高い速度の冷媒流により冷媒を吸引し、前記ノズル(41)から噴射する冷媒と吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(42、43)と、
    前記ノズル(41)の冷媒入口部(41c)の開度を可変制御する弁体(53)とを備え、
    前記ノズル(41)は、冷媒通路途中に通路面積が最も縮小した喉部(41a)を有するラバールノズルであり、
    さらに、前記ノズル(41)には、前記冷媒入口部(41c)より冷媒流れ上流側の冷媒通路から、前記冷媒入口部(41c)より冷媒流れ下流側かつ前記喉部(41a)より冷媒流れ上流側の冷媒通路へ、冷媒を導くブリードポート(60)が設けられていることを特徴とするエジェクタ。
  7. 前記ノズル部(41)内の冷媒通路のうち、前記冷媒入口部(41c)より冷媒流れ上流側の冷媒通路には、前記弁体(53)が変位する空間が形成されており、
    前記ブリードポート(60)は、前記弁体(53)が前記冷媒入口部(41c)における絞り開度を最小とする位置に変位した際に、前記弁体(53)が変位する空間と、前記ノズル(41)内の冷媒通路のうち前記冷媒入口部(41c)より冷媒流れ下流側の冷媒通路とを連通させる連通穴によって形成されていることを特徴とする請求項6に記載のエジェクタ。
  8. エジェクタサイクルに用いられるエジェクタであって、
    高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(41)と、
    前記ノズル(41)から噴射する高い速度の冷媒流により冷媒を吸引し、前記ノズル( 41)から噴射する冷媒と吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(42、43)と、
    前記ノズル(41)の冷媒入口部(41c)の開度を可変制御する弁体(53)とを備え、
    前記ノズル(41)は、冷媒通路途中に通路面積が最も縮小した喉部(41a)を有するラバールノズルであり、
    さらに、前記弁体(53)には、前記冷媒入口部(41c)より冷媒流れ上流側の冷媒通路から、前記冷媒入口部(41c)より冷媒流れ下流側かつ前記喉部(41a)より冷媒流れ上流側の冷媒通路へ、冷媒を導くブリードポート(60)が設けられていることを特徴とするエジェクタ。
  9. 前記弁体(53)は、変位方向に伸びる針状に形成され、
    前記ブリードポート(60)は、前記弁体(53)の軸方向に同軸上に形成された軸方向の通路穴と前記弁体(53)の径方向に形成された径方向の通路穴とによって形成されており、
    前記弁体(53)が前記冷媒入口部(41c)における絞り開度を最小とする位置に変位した際に、前記径方向の通路穴は、前記冷媒入口部(41c)より冷媒流れ上流側の冷媒通路に開口し、さらに、前記軸方向の通路穴は、前記冷媒入口部(41c)より冷媒流れ下流側かつ前記喉部(41a)より冷媒流れ上流側の冷媒通路に開口していることを特徴とする請求項8に記載のエジェクタ。
  10. 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(10)と、
    前記圧縮機(10)から吐出した高圧冷媒を冷却する放熱器(20)と、
    低圧冷媒を蒸発させて吸熱する蒸発器(30)と、
    高圧冷媒を減圧膨張させることにより蒸発した気相冷媒を吸引するとともに、膨張エネルギーを圧力エネルギーに変換して前記圧縮機(10)の吸入圧を上昇させるエジェクタ(40)と、
    前記圧縮機(10)の吐出側冷媒回路に設けられ、絞り開度を制御することにより高圧冷媒の圧力を制御する圧力制御弁(50)と、
    前記エジェクタ(40)にて減圧される前の高圧冷媒を前記圧力制御弁(50)を迂回させて前記エジェクタ(40)に導くとともに、所定の通路抵抗を有するバイパス通路(60)とを備え、
    前記エジェクタ(40)は、高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(41)、及び前記ノズル(41)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(30)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、前記ノズル(41)から噴射する冷媒と前記蒸発器(30)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(42、43)を有して構成され、
    前記圧力制御弁(50)は、前記ノズル(41)の冷媒入口部(41c)の開度を弁体(53)にて制御することにより前記絞り開度を制御し、
    前記バイパス通路は、前記ノズル(41)に設けられたブリードポート(60)によって構成されるとともに、前記ノズル(41)内の冷媒通路のうち通路面積が最も縮小した喉部(41a)より冷媒流れ上流側に冷媒を導くように構成されていることを特徴とするエジェクタサイクル。
  11. 前記ノズル部(41)内の冷媒通路のうち、前記冷媒入口部(41c)より冷媒流れ上流側の冷媒通路には、前記弁体(53)が変位する空間が形成されており、
    前記ブリードポート(60)は、前記弁体(53)が前記冷媒入口部(41c)における絞り開度を最小とする位置に変位した際に、前記弁体(53)が変位する空間と、前記ノズル(41)内の冷媒通路のうち前記冷媒入口部(41c)より冷媒流れ下流側の冷媒通路とを連通させる連通穴によって形成されていることを特徴とする請求項10に記載のエジェクタサイクル。
  12. 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(10)と、
    前記圧縮機(10)から吐出した高圧冷媒を冷却する放熱器(20)と、
    低圧冷媒を蒸発させて吸熱する蒸発器(30)と、
    高圧冷媒を減圧膨張させることにより蒸発した気相冷媒を吸引するとともに、膨張エネルギーを圧力エネルギーに変換して前記圧縮機(10)の吸入圧を上昇させるエジェクタ(40)と、
    前記圧縮機(10)の吐出側冷媒回路に設けられ、絞り開度を制御することにより高圧冷媒の圧力を制御する圧力制御弁(50)と、
    前記エジェクタ(40)にて減圧される前の高圧冷媒を前記圧力制御弁(50)を迂回させて前記エジェクタ(40)に導くとともに、所定の通路抵抗を有するバイパス通路(60)とを備え、
    前記エジェクタ(40)は、高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル(41)、及び前記ノズル(41)から噴射する高い速度の冷媒流により前記蒸発器(30)にて蒸発した気相冷媒を吸引し、前記ノズル(41)から噴射する冷媒と前記蒸発器(30)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(42、43)を有して構成され、
    前記圧力制御弁(50)は、前記ノズル(41)の冷媒入口部(41c)の開度を弁体(53)にて制御することにより前記絞り開度を制御し、
    前記バイパス通路は、前記弁体(53)に設けられたブリードポート(60)によって構成されるとともに、前記ノズル(41)内の冷媒通路のうち通路面積が最も縮小した喉部(41a)より冷媒流れ上流側に冷媒を導くように構成されていることを特徴とするエジェクタサイクル。
  13. 前記ノズル部(41)内の冷媒通路のうち、前記冷媒入口部(41c)より冷媒流れ上流側の冷媒通路には、前記弁体(53)が変位する空間が形成されており、
    前記弁体(53)は、変位方向に伸びる針状に形成され、
    前記ブリードポート(60)は、前記弁体(53)の軸方向に同軸上に形成された軸方向の通路穴と前記弁体(53)の径方向に形成された径方向の通路穴とによって形成されており、
    前記弁体(53)が前記冷媒入口部(41c)における絞り開度を最小とする位置に変位した際に、前記径方向の通路穴は、前記弁体(53)が変位する空間に開口し、さらに、前記軸方向の通路穴は、前記ノズル(41)内の冷媒通路のうち前記冷媒入口部(41c)より冷媒流れ下流側に開口していることを特徴とする請求項12に記載のエジェクタサイクル。
  14. さらに、前記エジェクタ(40)から流出した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離するとともに、液相冷媒を前記蒸発器(30)に供給し、気相冷媒を前記圧縮機(10)に供給する気液分離器(70)を備えることを特徴とする請求項10ないし13のいずれか1つに記載のエジェクタサイクル。
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