JP4147781B2 - 燃料電池用セパレータ及び燃料電池システム - Google Patents

燃料電池用セパレータ及び燃料電池システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、燃料電池セパレータ及び燃料電池に係り、詳しくは、小型の燃料電池セパレータ及び燃料電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
PEM型の燃料電池の単位セルは、燃料極と空気極(酸化剤極)との間に高分子固体電解質膜が挟持された構成である。燃料極及び空気極はともに触媒物質を含む触媒層と、前記触媒層を支持すると共に反応ガスを供給しさらに集電体としての機能を有する電極基材からなる。燃料極と空気極の更に外側には、反応ガスを外部より電極内に均一に供給するとともに、余剰ガスを外部に排出するためのガス流通溝を設けたセパレータ(コネクタ板)が積層される。このセパレータはガスの透過を防止するとともに発生した電流を外部へ取り出すための集電を行う。
【0003】
上記単位セルとセパレータとで単電池が構成される。実際の燃料電池では、かかる単電池の多数個が直列に積層されてスタックが構成される。このような、燃料電池では、一般的に発生電力にほぼ相当する熱量の熱が発生する。従って、燃料電池本体が過度にヒートアップすることを防止するために、冷却手段が講じられる。
【0004】
冷却手段としては、空気極に空気を送り込むための空気マニホールド内に、水を噴射するノズルを設け、空気極に送り込む空気とともに噴射された水が蒸発する際の潜熱を利用して冷却する構成が採られている。また、十分な発電効率を維持するためには、単位セルを十分に湿潤状態に保つ必要があり、水の供給は、湿潤を維持する作用も兼ねている。
また、他の冷却手段としては、セパレータ内に中空部を形成し、この中空部に冷却水を流通させて冷却する構成などが挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のセパレータは、黒鉛(カーボンブラック)等が使われている。黒鉛は薄型に形成するには限界があり、これを積層して構成される燃料電池スタックは、体積や重量が大型化する傾向があった。
また、従来の構成でセパレータをさらに薄くし小型化を図ると、空気流路の内壁の面積が減少し、水が蒸発する面積が少なくなり、十分な冷却効果が得られない恐れがあるという問題があった。
また、セパレータ内の中空部に冷却水を流す方式のものでは、冷却水を循環させる装置が別途必要となり、システムの大型化するという不都合がある。また、中空部に冷却水を流通させない構成とすると、軽量化を図ることは可能であるが、以下のような問題がある。
【0006】
セパレータの内部に中空部を設けると、セパレータを構成する材料の肉厚が薄くなり、発熱している単位セルに接触している部分と、単位セルから離れた部分との間で、温度差が大きくなる。例えば、単位セルに接触している部分は、単位セルから熱を受け取るため温度が高くなる。また、単位セルから離れた部分では、容易に冷やされて、温度が相対的に低くなる。このため、空気流路内においても、単位セルに近い部分では飽和状態となるために必要な水蒸気量が多く必要になり、単位セルから離れた部分で少なくて済むようになる。空気流路内でこのような温度差が生じると、空気流路内で生じる水蒸気の飽和状態は、単位セル付近で飽和状態となるために必要とされる水蒸気量には及ばず、結果として単位セルの酸素極から水を奪うこととなり、酸素極を乾燥させてしまうといった問題があった。この発明は、小型化・軽量化を図ることができ、かつ十分な冷却が可能な燃料電池用セパレータと燃料電池システムを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上のような目的は、以下の本発明により達成される。
(1)燃料電池の単位セル同士を電気的に接続する金属製板状セパレータにおいて、前記単位セルの酸素極との間に形成され、該酸素極に空気を供給するための空気流路と、セパレータの内部に形成された冷却流路とが、側壁を挟んで交互に配置されると共に、空気と霧状水が流入する前記空気流路の一端側の導入口と前記冷却流路の一端側の流入開放口とが交互に配置されることを特徴とする燃料電池用セパレータ。
【0008】
(2) 前記空気流路は、一端面の表面に形成された凸状部と前記単位セルの酸素極表面との間に形成される直線状の溝からなり、前記冷却流路は、前記凸状部の内部に形成された直線状の中空部からなる上記(1)に記載の燃料電池用セパレータ。
【0009】
(3) 少なくとも前記冷却流路は親水性処理が施されている請求項1又は2に記載の燃料電池用セパレータ。
(4)上記(1)から(3)のいずれかに記載の燃料電池用セパレータと前記単位セルとが交互に積層された燃料電池スタックと、前記空気流路と前記冷却流路とに空気と霧状水とを供給する供給手段とを備えた燃料電池システム。
【0010】
【発明の実施の形態】
次にこの発明の好適実施形態について説明する。この実施形態は、電気自動車に搭載される燃料電池システムを構成する燃料電池用セパレータである。図1は、この発明の燃料電池用セパレータ1を示す全体正面図、図2は、燃料電池セパレータ1で構成された燃料電池スタック26の部分断面平面図(図1におけるA‐A断面図)、図3は、同じく部分断面側面図(図1及び図2におけるB−B断面図)、図4は、燃料電池セパレータ1の部分断面側面図(図1及び図2におけるC−C断面図)、図5は、燃料電池用セパレータ1の全体背面図である。
【0011】
セパレータ1は、単位セル15の電極に接触して電流を外部に取り出すための集電部材3、4と、各集電部材3、4の周端部に外装される枠体8、9とを備えている。
集電部材3、4は金属板で構成されている。構成金属は、導電性と耐食性を備えた金属で、例えば、ステンレス、ニッケル合金、チタン合金等に耐蝕導電処理を施したもの等が挙げられる。
集電部材3は、単位セル15の燃料極に接触し、集電部材4は酸素極に接触する。集電部材3は、矩形の板材から成り、プレス加工によって、複数の凸状部32が形成されている。凸状部32は、板材の短辺に平行に直線状に連続して形成されており、等間隔で配置されている。凸状部32の間には、溝が形成されて、燃料である水素が流通する水素流路301が形成されている。この凸状部32の頂点部分の面は、燃料極が接触する当接部321となっている。また、凸状部32の裏側は、溝33となっており、この溝33の両端は、図5に示されているように、板材の端辺部まで及ばず、閉塞され状態となっている。集電部材3の両端部には、孔35が形成され、セパレータ1を積層した場合に、この孔35によって水素供給路が構成される。
【0012】
集電部材4は、矩形の板材から成り、プレス加工によって、複数の凸状部42が形成されている。凸状部42は、板材の短辺に平行に直線状に連続して形成されており、等間隔で配置されている。凸状部42の間には、溝が形成されて、空気が流通する空気流路40が形成されている。この凸状部42の頂点部分の面は、酸素極が接触する当接部421となっている。また、凸状部42の裏側は溝状の中空部となっており、この中空部によって冷却流路41が形成されている。空気流路40と、冷却流路41は、板材の端部まで達し、両端は、板材の端辺部で開口する開口部を備えている。集電部材4の両端部には、孔48が形成され、セパレータ1を積層した場合に、この孔48によって水素供給路が構成される。
【0013】
以上のような集電部材3、4は、各凸状部32、42が外側となるように重ね合わされて固定される。このとき、水素流路301の裏側面34と空気流路40の裏側面403が当接した状態となり、相互に通電可能な状態となる。また、集電部材3、4を重ね合わせることによって、図3に示されているように、冷却流路41が形成され、溝33は冷却流路41の一部を構成する。また、空気流路40は、図2及び図4に示されているように、単位セル15に重ね合わされ、溝の開口部400を閉鎖することにより、管状の流路が構成され、内壁の一部が酸素極で構成される。この空気流路40から、単位セル15の酸素極に酸素と水が供給される。
【0014】
空気流路40の一端側開口部は、空気と水が流入する導入口43となり、他端の開口部は、空気と水が流出する導出口44となっている。また、冷却流路41の一端側開口部は、空気と水が流入する流入開放口45となり、他端の開口部は、空気と水が流出する流出開放口46となっている。以上のような構成において、空気流路40と冷却流路41は、交互に平行に配置され、相互に側壁47を挟んで隣接した構成となっている。このため、導入口43と流入開放口45も交互に配置され、導出口44と流出開放口46も交互に配置される。また、空気と水は、側壁47に沿って流れるため、側壁47は、冷却フィンとしての作用も発揮する。
空気流路40と冷却流路41が交互に、かつ平行に配置されることで、燃料電池の冷却効率が向上し、均一な冷却が可能となる。
【0015】
集電部材3、4には、枠体8、9がそれぞれ重ねられる。図1に示されているように、集電部材3に重ねられる枠体8は、集電部材3と同じ大きさに構成され、中央には、凸状部32を収納する窓81が形成されている。また、両端部近傍には、集電部材3の孔35に合致する位置に孔83が形成されており、この孔83と窓81との間には、集電部材3に接触する側の平面に凹部が形成され、水素流通経路84が設けられている。また、集電部材3に接触する面に対して、反対側の平面には、輪郭が窓81に沿って形成された凹部が形成され、単位セル15が収納される収納部82が設けられている。
【0016】
図1、図3及び図4に示されているように、凸状部32の端部と、枠体8の窓81の端辺内壁との間には隙間があり、この隙間によって、集電部材3の長辺方向に沿った水素流路302が構成されている。この水素流路302によって、各水素流路301へ水素が供給される。また、水素流路302においても、燃料極へ水素の供給が行われる。
【0017】
集電部材4に重ねられる枠体9は、枠体8と同じ大きさに構成され、中央には、凸状部42を収納する窓91が形成されている。また、両端部近傍には、枠体8の孔83に合致する位置に孔93が形成されている。枠体8の集電部材4が重ねられる側の面には、枠体8の対向する一対の長辺に沿って溝が形成され、集電部材3、4に重ねることによって、空気流通路94、95が構成される構造となっている。空気流通路94の一端は、枠体8の長辺側の端面に形成された開口941に接続され、他端は空気流路40の導入口43と冷却流路41の流入開放口45とに接続されている。
【0018】
上流側の空気流通路94は、開口941側から空気流路40側へ向けて横断面積が漸減するように、端部内壁がテーパー面942となっており、後述する空気マニホールド54から噴射される霧状水の取り入れを容易としている。一方、下流側の空気流通路95の一端は、空気流路40の導出口44と冷却流路41の流入開放口45とに接続され、他端は、枠体8の長辺側端面に形成された開口951に接続されている。空気流通路95は、開口951側から空気流路40側へ向けて横断面積が漸減するように、端部内壁がテーパー面952となっている。燃料電池スタック26が傾いた際にも、このテーパー面952によって、水の排出が維持される。
また、枠体9の、集電部材4に接触する面に対して、反対側の平面には、輪郭が窓91に沿って形成された凹部が形成され、単位セル15が収納される収納部92が設けられている。
【0019】
図6は単位セル15の拡大断面図である。単位セル15は、固体高分子電解質膜15aと、該固体高分子電解質膜15aの両側面にそれぞれ重ねられた酸化剤極である酸素極15bと燃料極15cとを備えている。固体高分子電解質膜15aは、収納部82、92に合致した大きさに形成され、酸素極15bと燃料極15cは、窓91、81に合致した大きさに形成されている。単位セル15の厚さは、枠体8、9や集電部材3、4の厚さに比べると極めて薄いので、図面では、一体の部材として表示している。
【0020】
空気流路40及び冷却流路41の内壁には、親水性処理が施されている。内壁表面と水の接触角が40°以下、好ましくは30°以下となるように表面処理が施されているとよい。処理方法としては、親水処理剤を、表面に塗布する方法が取られる。塗布される処理剤としては、ポリアクリルアミド、ポリウレタン系樹脂、酸化チタン(Ti O2)等が挙げられる。この他の親水性処理としては、金属表面を粗さを粗化する処理が挙げられる。例えば、プラズマ処理などか挙げられる。
【0021】
親水性処理は、最も温度が高くなる部位に施すことが、好ましく、例えば、単位セル15に接触している当接部421の裏側の冷却流路内壁411、空気流路側壁402と冷却流路側壁412、空気流路底面401順位で、優先的に処理されていることが望ましい。さらに、冷却流路41の一部を構成する溝33の内壁にも親水化処理を施してもよい。親水性処理を施すことにより、内壁面の濡れが促進され、水の潜熱冷却による効果が向上する。
【0022】
以上のように構成された枠体8、9によって集電部材3、4を保持してセパレータ1が構成され、セパレータ1と単位セル15を交互に積層して、燃料電池スタック26が構成される。図7は燃料電池スタック26の部分平面図である。燃料電池スタック26の上面には、多数の導入口43と流入開放口45が交互に開口し、この導入口43と流入開放口45に、後述するように、空気マニホールド54から空気が流入するとともに、ノズル55から噴射された水が同時に流入する。側壁47は、空気の流通経路に配置され冷却フィンとしても作用する。
【0023】
セパレータを薄く構成し凸状部42の内側に空間(41)を設けると、発熱している単位セル15に接触している部分と、単位セル15から離れた部分との間に温度差が大きくなる。このため、空気流路内においても、飽和状態となるために必要な水蒸気量について、部分的に差が生じる。例えば、温度の高い電極側の部分が、電極から離れた部分よりも、飽和状態となるための水蒸気量を、より多く必要とする。このような温度差は、酸素極の乾燥を招く恐れがあるが、冷却流路41によって、セパレータ全体を均一に冷却することにより、部分的な温度差の発生を抑制し、空気流路40内を均一に飽和状態に保つことができ、結果として、酸素極を湿潤状態に維持することができる。
【0024】
導入口43と流入開放口45から流入した空気と水は、空気流路40内で酸素極に酸素を供給するとともに、潜熱冷却により集電部材3、4を冷却する。また、流入開放口45から流入した空気と水は、同様に潜熱冷却により集電部材3、4を冷却する。ここで、冷却流路41では、内壁411が最も電極に近く、熱を発するところであるが、冷却流路41に空気と水を流すことにより、この部分を効率良く冷却することができる。また、溝33が冷却流路41の一部を構成しているので、水素極に接触している当接面321についても、裏側から直接冷却することができ、水素極側からも冷却できるので、一層冷却効率が向上する。
【0025】
以上説明した、集電部材3、4の凸状部32、42は、いずれも等間隔に設けられ、従って、空気流路40、冷却流路41や水素流路301も等間隔に設けられているが、このような構成に限らず、空気の流れる分布等に応じて適宜配置間隔を変更してもよい。また、これら空気流路40や水素流路301の配置方向も、必ずしも平行に設ける必要もなく、気体の流れる向きに沿って、放射方向配置するなど、任意の方向に変更してもよい。例えば、噴射ノズルから水を供給する場合には、噴射ノズルの噴出し口を中心として、放射方向に水が噴射されるから、その噴射方向に沿って、ノズルの先端を放射の中心とした場合の放射方向に沿って凸状部42を配置してもよい。あるいは、噴射ノズルに近い位置では、凸状部42の間隔を狭く(空気流路の幅を狭く)、噴射ノズルから離れた位置の間隔を広く(空気流路の幅を広く)した構成としてもよい。
【0026】
図8には、この発明の燃料電池スタック26が用いられる実施形態の燃料電池システムの構成を示す。図8に示されているように、この燃料電池システムは燃料電池スタック26、水素供給手段としての水素吸蔵合金11を含む燃料供給系10、空気供給系12、水供給系50及び負荷系70から大略構成される。
【0027】
燃料供給系10では、水素供給路20を介して水素吸蔵合金11から放出された水素を燃料電池の各燃料電池スタック2の水素通路17aへ送る。水素供給路20には、水素吸蔵合金11側から燃料電池スタック26側へ向けて、水素一次圧センサ25b、水素調圧弁21、水素供給電磁弁23、水素二次圧センサ25aが設けられている。水素一次圧センサ25bによって水素吸蔵合金11側の水素圧がモニターされている。水素調圧弁21によって、燃料電池スタック26へ供給するために適した圧力に調整される。また水素供給電磁弁23の開閉によって、水素の燃料電池スタック26への供給が電気的に制御され、水素ガスの供給を行わない場合には、この電磁弁23が閉じられ、水素ガスの供給が止められる。また、水素二次圧センサ25aによって、燃料電池スタック26に供給される直前の水素ガス圧がモニターされる。
【0028】
燃料電池スタック26では、図2に示されているように、水素通路17aから孔83aを介して、水素ガスが水素流通経路84へ流入し、さらに、水素流通経路84から水素流路302へ流入する。水素流路301、302において、燃料極へ水素が供給され、残った水素ガスは、水素流通経路84から孔83bを介して水素通路17bへ流入する。
【0029】
燃料供給系10において、燃料電池スタック26の水素通路17bから排出される水素ガスは水素排気路27を介して大気へ放出される。水素排気路27には逆止弁28と電磁弁29が設けられている。逆止弁28は水素排気路27を介して空気が燃料電池スタック26の燃料極に進入することを防止する。電磁弁29は間欠的に駆動されて水素の完全燃焼を図る。
【0030】
タンク53の水はポンプ61により空気マニホールド54内に配設されたノズル55へ圧送され、ここから空気マニホールド54内で連続的若しくは間欠的に噴出される。この水は燃料電池スタック26の開口941を介して空気流路40と冷却流路41に送られる。ここにおいて優先的に水分から潜熱を奪うので、酸素極15b側の電解質膜15aからの水分の蒸発が防止される。従って、電解質膜15aはその酸素極15b側で乾燥することなく、生成水により常に均一な湿潤状態を維持する。また、酸素極15bの表面に供給された水は酸素極15b自体からも熱を奪いこれを冷却し、さらに冷却流路41に流入した水も熱を奪う。これにより燃料電池スタック26の温度を制御できる。
【0031】
即ち、燃料電池スタック26へ特に冷却水系を付加しなくても当該燃料電池スタック26を充分に冷却することができる。なお、排気温度センサ47で検出された排出空気の温度に対応してポンプ61の出力を制御し、燃料電池スタック26の温度を所望の温度に維持する。ノズル55とポンプ61の間には、フィルタ551と電磁弁552が設けられており、電磁弁552によって、ノズル55からの噴射量が制御される。
タンク53の水は、空気マニホールド54内に配設されたノズル55から酸素極15bの表面に供給され、この水は、水凝縮器51で回収され、ポンプ62により、タンク53に戻される。タンク53の水温は、水温センサ56でモニターされ、水位は水位センサ57でモニターされている。
【0032】
負荷系70は燃料電池スタック26の出力を、インバータ78を介して外部に取り出し、モータ77等の負荷を駆動させる。この負荷系70にはスイッチのためのリレー71が設けられている。また、負荷系70には、リレー71とインバータ78の間に、バッテリ72が接続されている。このバッテリ72は、モータ77の回生電流を蓄積し、また、燃料電池の出力が不足している場合には、出力を補う。
【0033】
燃料電池用セパレータで構成された燃料電池は、空気流路40と冷却流路41とを空気の同じ流通経路に配置でき、同時に空気と水を流通させることができるので、冷却のための装置を別に設ける必要がない。
以上説明した本発明によれば、セパレータに中空部を設け、側縁部の一端と他端に中空部の開口部を設けることで、セパレータの軽量化が図られる。中空部に空気と水を供給することで、セパレータの効率良い冷却が図られ、かつ均一に冷却することができる。また、電極の湿潤を維持することができる。また、空気流路と中空部とに、共通の供給手段により、空気と水を供給するので、別途冷却装置を設けることなく、燃料電池スタックの小型化、軽量化を図ることができる。金属板で構成することにより、製造が容易となり、また材料コストの低減も図ることができる。例えば、プレス加工により空気流路を構成することが可能で、コストを安価に押さえることができる。また、金属板で構成することにより、セパレータの一層薄型化を図ることができる。さらに、暖機のための時間短縮や、暖機のためのエネルギーの省力化を図ることができる。
また、空気流路40及び冷却流路41の内壁に、親水性処理を施すことにより、内壁の濡れを促進でき、潜熱冷却による冷却効果を一層高めることができる。このようなセパレータと単位セルと交互に積層した燃料電池スタックは、一層薄型で軽量の、冷却効率の高いものとなる。
【0034】
図9は、燃料極に接続される集電部材3の他の構成例を示すものである。凸状部32aは、集電部材3の長辺に沿って直線的に形成されている。この結果、水素流路301aは、水素ガスの流れる方向に沿って配置されており、水素ガスの流れによどみや滞留が少なくなるといった利点がある。
【0035】
図10は、燃料極に接続される集電部材3の他の構成例を示すものである。凸状部32bは、小さな矩形状に形成され、燃料極に対して小面積で集電部材3が当接する。この構成によれば、水素流路301bが縦横に形成され、水素ガスの流れの滞留やよどみを抑制できる。さらに、燃料極に水素ガスが接触する面積が大きくなるので発電効率が向上する。
【0036】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、セパレータに中空部を設けることで、セパレータの軽量化が図られる。また、この中空部に空気と水を供給することで、セパレータの効率良い冷却が図られ、かつ均一に冷却することができる。また、電極の湿潤を維持することができる。また、空気流路と中空部とに、空気と水が供給されるので、別途冷却装置を設けることなく、燃料電池スタックの小型化、軽量化を図ることができる。金属板で構成することにより、製造が容易となり、また材料コストの低減も図ることができる。例えば、プレス加工により空気流路を構成することが可能で、コストを安価に押さえることができる。また、金属板で構成することにより、セパレータの一層薄型化を図ることができる。さらに、暖機のための時間短縮や、暖機のためのエネルギーの省力化を図ることができる。
【0037】
請求項2に記載の発明によれば、空気流路と冷却流路が交互に配置されることになり、燃料電池の冷却効率が向上し、均一な冷却が可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、親水性処理を施すことにより、内壁の濡れを促進でき、潜熱冷却による冷却効果を一層高めることができる。
請求項4に記載の発明によれば、セパレータと単位セルと交互に積層した燃料電池スタックは、一層薄型で軽量の、冷却効率の高いものとなり、また、空気流路と中空部とに、供給手段により、空気と水を供給するので、別途冷却装置を設けることなく、燃料電池システムの小型化、軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料電池用セパレータを示す全体正面図である。
【図2】燃料電池セパレータで構成された燃料電池スタックの部分断面平面図(A‐A断面図)である。
【図3】燃料電池セパレータで構成された燃料電池スタックの部分断面側面図(B‐B断面図)でである。
【図4】燃料電池セパレータの部分断面側面図(C‐C断面図)である。
【図5】燃料電池用セパレータの全体背面図である。
【図6】単位セルの断面図である。
【図7】燃料電池スタックの部分平面図である。
【図8】燃料電池システムの構成図である。
【図9】集電部材の他の構成例を示す正面図である。
【図10】集電部材の他の構成例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 燃料電池用セパレータ
15 単位セル
3 集電部材
32 凸状部
301 水素流路
4 集電部材
40 空気流路
41 冷却流路
42 凸状部
43 導入口
44 導出口
45 流入開放口
46 流出開放口
8 枠体
9 枠体

Claims (4)

  1. 燃料電池の単位セル同士を電気的に接続する金属製板状セパレータにおいて、
    前記単位セルの酸素極との間に形成され、該酸素極に空気を供給するための空気流路と、セパレータの内部に形成された冷却流路とが、側壁を挟んで交互に配置されると共に、空気と霧状水が流入する前記空気流路の一端側の導入口と前記冷却流路の一端側の流入開放口とが交互に配置されることを特徴とする燃料電池用セパレータ。
  2. 前記空気流路は、一端面の表面に形成された凸状部と前記単位セルの酸素極表面との間に形成される直線状の溝からなり、前記冷却流路は、前記凸状部の内部に形成された直線状の中空部からなる請求項1に記載の燃料電池用セパレータ。
  3. 少なくとも前記冷却流路は親水性処理が施されている請求項1又は2に記載の燃料電池用セパレータ。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の燃料電池用セパレータと前記単位セルとが交互に積層された燃料電池スタックと、前記空気流路と前記冷却流路とに空気と霧状水とを供給する供給手段とを備えた燃料電池システム。
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