JP4146719B2 - 建築材料 - Google Patents

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Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、道路、橋、トンネルおよび建物などの建造物に適した建築材料に関する。本発明は更に、このような建築材料の製造方法および建築材料の使用に関する。
【0002】
(背景技術)
橋、道路、トンネル、建物、海洋建造物などを建造するためのコンクリート組成物を含む建築材料およびその製造方法については、米国特許第5,932,000号明細書からして当業者にとって公知であり、これには水硬性バインダー、骨材、水およびコロイドシリカからなる混合物からコンクリートを製造する方法が記載されている。
【0003】
又、米国特許第5,149,370号明細書には、油井への適用に適したコロイド珪酸の水性懸濁液を含むセメントスラリーが開示されている。
当業界では、従来のものよりもさらに強固な建築材料となる、建築材料として好適な新規組成物を提供することが切望されている。更に、添加物の含有量が少なく製造コストを削減し得る建築材料を提供することが切望されている。更に、例えばコンクリート混合物の硬化までの期間において、高い施工軟度を維持させることができるコンクリート混合物を製造することが望まれている。本発明はこのような問題を解決するものである。
【0004】
(発明の開示)
本発明は水硬性バインダー、水およびアルミニウム変性コロイドシリカを含有する建築材料に関するものである。
【0005】
上述のような成分を含有する建築材料が、初期強度並びに長期強度を増大させ得ることが驚くべきことに見出された。更に、アルミニウム変性コロイドシリカを含有する建築材料は、大きく安定な施工を維持し得ることが見出された。
【0006】
(発明を実施するための最良の形態)
「建築材料」の用語は、道路、トンネル、橋、建物、コンクリートパイプ、坑井セメント固着、地中建造物および他のセメント質しっくい注入、海洋建造物例えば埠頭、桟橋、防波堤などの建造に適したもので、特に未硬化の材料を意味する。
【0007】
更に、「アルミニウム変性コロイドシリカ」の用語は、任意の形態のアルミニウム変性コロイドシリカを意味するもので、この場合、コロイドシリカは、例えばシリカゾル、沈降シリカ、シリカゲル、燻製したシリカ(fumed silica)、シリカ粉霧(silica fume)又はこれらの混合物であってもよい。なお、アルミニウム変性シリカゾルは好ましい形態であり、この形態のみが以下に詳細に説明されているが、他の形態のものも建築材料における添加剤としてアルミニウム変性シリカゾルに代わって、あるいはアルミニウム変性シリカゾルと一緒に使用することができる。
【0008】
アルミニウム変性シリカゾル(時として、アルミン酸塩又はアルミナ変性シリカゾルとも呼ばれる)は、撹拌下で従来の非変性シリカゾルにアルミン酸塩イオンAl(OH)4 -を適当量添加することにより製造することができる。このアルミン酸塩イオン溶液の好ましい形態は希アルミン酸ナトリウム溶液又は希アルミン酸カリウム溶液である。
【0009】
シリカ粒子は、好ましくはシリカ粒子の表面積1nm2当りAl原子を約0.05ないし約2、より好ましくは約0.1ないし約2の割合で有する。このアルミニウム変性シリカ粒子は、挿入された又は交換されたアルミン酸塩イオンを含有し、一定のマイナス表面電荷を有するアルミノシリケート部位を生じさせる。このアルミニウム変性シリカ粒子は、その高いマイナス表面電荷をpH3まで維持させる。これは従来の非変性シリカゾルと対照的であり、従来のものはpHが低くなるとマイナス表面電荷が減少し、通常、pHが約2まで下がると、非変性シリカゾルの表面電荷はゼロになる。このように、表面電荷については、pH約8未満において、非変性シリカ粒子はアルミニウム変性シリカゾルよりも低くなる。このアルミニウム変性シリカゾルのpHは、好ましくはイオン交換樹脂を用いて、好ましくは約3ないし約11の範囲、より好ましくは約4ないし約10の範囲に調整することができる。
【0010】
このアルミニウム変性シリカゾルはその後、濃縮され、シリカ含量が約1ないし約60重量%、好ましくは約5ないし約50重量%の範囲となるようにすることができる。このアルミニウム変性シリカ粒子においては、Al23含量が約0.05ないし約3重量%の範囲であることが適当であり、より好ましくは約0.1ないし約2重量%、最も好ましくは約0.1ないし約1重量%の範囲となるようにする。このアルミニウム変性シリカ粒子の直径は、約2ないし約200nmの範囲であることが適当であり、より好ましい範囲は約3nmないし約100nmである。
【0011】
アルミニウム変性シリカゾルの製造方法については、例えばイラー・ケイ・ラルフ著「シリカの化学」、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ社、1979年、p.407−409(“The Chemistry of Silica“,Iler,K.Ralph,p.407-409、John Wiley & Sons(1979))および米国特許第5,368,833号明細書に更に記載されている。
【0012】
これに関連して、アルミニウム変性コロイドシリカとは、コロイドシリカと、水硬性バインダー又は他の成分であって建築材料中もしくは建築材料を形成する混合物中に存在するもの例えば珪酸カルシウム水和物ゲルとの化学反応により生じた反応生成物を含むものも意味する。
【0013】
アルミニウム変性シリカ粒子は水又は他の溶媒例えばアルコールなどの有機溶媒、或いは水と有機溶媒との混合物中に適当に分散して用いられる。このアルミニウム変性シリカ粒子は、K+、Na+、Li+、NH4 +などのようなカチオンあるいはこれらの混合物により適当に安定化される。
【0014】
アルミニウム変性シリカゾルの比表面積は、約10ないし約1200m2/gの範囲であることが適当であり、より好ましくは約30ないし約1000m2/g、最も好ましくは約60ないし約900m2/gの範囲である。
【0015】
建築材料を構成する成分の混合物は水/水硬性バインダーの比に対し敏感であると思われる。もし、水が過剰に存在すると、その組成物が不安定となり、しみ出しや分離の発生につながる。しかし、アルミニウム変性シリカゾルを添加することにより、上述のような作用を避けることができ、同時に、変性されていないシリカゾルを有する組成物と比較して、高い初期強度並びに長期強度を有する建築材料を得ることができる。
【0016】
アルミニウム変性コロイドシリカ粒子は、アルミナ被覆シリカ粒子と区別される。すなわち、このアルミナ被覆シリカ粒子の場合、シリカ表面にアルミナの層が塗布(被覆)されており、アルミナ粒子と同様の特性を示す粒子となる。アルミナ粒子およびアルミナ被覆シリカ粒子の双方とも例えば、プラスの表面電荷を有する。
【0017】
水硬性バインダーは、例えば普通ポルトランドセメント(OPC)、または例えば米国特許第6,008,275号明細書に記載のような混合セメント、のようなセメントであってもよい。
【0018】
建築材料を構成する成分、すなわち、水硬性バインダー、アルミニウム変性コロイドシリカおよび水は、以下のような重量比を有することが好ましい。すなわち、水硬性バインダー(乾燥重量):アルミニウム変性コロイドシリカ(乾燥重量)は、約1:0.0005ないし約1:0.2の範囲が適当であり、より好ましくは約1:0.001ないし約1:0.1の範囲とする。水硬性バインダー(乾燥重量):水の重量比は約1:0.22ないし約1:4の範囲が適当であり、より好ましくは約1:0.25ないし約1:2.5の範囲とする。
【0019】
本発明の好ましい態様によれば、骨材が建築材料にふくまれていてもよい。この「骨材」という用語は、石、砂利および砂、更に他の好ましい無機材料を意味し、好ましくは平均粒径が約0.01ないし約100mm、好ましくは約0.125ないし約100mmのものを意味する。建築材料中の骨材の割合は、水硬性バインダーの重量に基づいて約100ないし1000重量%の範囲とすることが好ましい。これら骨材は建築材料の強度を高め、建築材料の製造コストを軽減させる。
【0020】
好ましくは、微細フィラーを建築材料に含めることができ、その場合の割合は、骨材の重量に基づいて約0.1ないし約40重量%の範囲とすることが好ましい。この微細フィラーの添加は、より密で、より安定な組成物の製造に寄与する。
【0021】
「微細フィラー」の用語は、粒子の径が最大125μmであるものを意味する。この微細フィラーの適当な例としては、石灰石、砂、ガラス、フライアッシュ、およびその他の無機材料、例えば珪酸カルシウムマグネシウムを挙げることができる。使用されるべき微細フィラーの具体的な型は、用途に応じて決定される。スウェーデン自己圧縮コンクリート(SCC)においては、石灰石がしばしば使用され、ドイツSCCおよび米国住居用コンクリートにおいては、フライアッシュがしばしば使用される。これに対し、スウェーデン高強度コンクリート(HSC)には砂が微細フィラーとして含まれる。
【0022】
好ましくは、微細フィラー:骨材の重量比は、約0.001:1ないし約0.4:1の範囲とし、より好ましくは約0.015:1ないし約0.3:1の範囲とする。
好ましい態様として、上記建築材料には、可塑化剤および/又は超可塑化剤が含まれ、例えばスルホン化ナフタレンホルムアルデヒド縮合物、スルホン化メラミンホルムアルデヒド縮合物、ポリカルボン酸塩又はこれらの混合物を挙げることができ、好ましくは、ポリカルボン酸塩および/又はスルホン化ナフタレンホルムアルデヒド縮合物が挙げられる。スルホン化ナフタレンホルムアルデヒド縮合物は、坑井セメント固着用の建築材料に用いる場合に特に好ましい。なぜならば、この超可塑化剤は坑井で発生する高温に対しそれほど敏感でないからである。
【0023】
上記の「ポリカルボン酸塩」の用語は、カルボキシル基が結合された主鎖を有するポリマー化合物の群を含むことを意味する。このポリカルボン酸塩の分子量は、約1000ないし約2000000g/モルの範囲が適当であり、より好ましくは約2000ないし約1000000g/モルの範囲である。この主鎖は他の結合基例えばポリアクリル鎖又はポリエーテル鎖を含有するものであってもよい。この主鎖の分子量は、約1000ないし約100000g/モルの範囲が適当であり、より好ましくは約5000ないし約20000g/モルの範囲である。ポリカルボン酸塩の適当な例としては、例えば米国特許第6,008,275号明細書に更に詳述されている。
【0024】
この建築材料は更に他の種々の添加剤を含むものであってもよい。例えば、凝結遅緩剤、AE剤(空気連行剤)、硬化促進剤、エマルジョンラテックス、疎水化剤、収縮抑制剤、腐食抑制剤などを含むものであってもよい。これら添加剤の投与量は水硬性バインダーの乾燥重量に基づいて約0.1ないし約10重量%(乾燥重量)の範囲が適当である。
【0025】
本発明は更に、水硬性バインダー、アルミニウム変性シリカゾルおよび水の反応生成物を含む建築材料に関するものである。
本発明は更に、水硬性バインダー、水およびアルミニウム変性コロイドシリカ(好ましくは、アルミニウム変性シリカゾル)を混合することを含む建築材料の製造方法にも関する。
【0026】
これら成分は任意の順序で添加することができる。好ましくは、アルミニウム変性コロイドシリカは他の成分を混合した後に添加する。これら成分間の混合重量比は上述の通りである。
【0027】
本発明は更に、上述のような建築材料を種々の建造物に使用することにも関するものである。例えば、道路、トンネル、橋、住居用並びに商業用コンクリート建造物のような建物、コンクリートパイプ、坑井セメント固着、セメント質しっくい注入を含む地中セメント固着、鉱山施工および海洋建造物などに使用することである。
【0028】
以上、本発明について説明したが、本発明は多くの態様に変形し得ることは明らかであろう。そのような変形も本発明の要旨および範囲から逸脱するものでなく、当業者にとって自明なそのような変形も全て本発明の請求の範囲内に包含されるべきものと理解されたい。以下の実施例は、記載された本発明がどのようにして行われるかを説明するものであり、本発明の請求の範囲を制限するものではない。
【0029】
以下に、実施例1−3で使用したシリカゾルについて列挙する。ここで、シリカ(SiO2)およびアルミナ(Al23)の含有量の重量%は、全てシリカゾル製品の重量に基づいて計算されたものである。
【0030】
シリカゾル1: Al変性シリカゾル、比表面積は850m2/g、SiO2含量は7.7wt%、Al23含量は0.33wt%。
シリカゾル2: 非変性シリカゾル、比表面積は900m2/g、SiO2含量は10wt%。
シリカゾル3: 非変性シリカゾル、比表面積は750m2/g、SiO2含量は15wt%。
シリカゾル4: Al変性シリカゾル、比表面積は80m2/g、SiO2含量は47wt%、Al23含量は0.25wt%。
シリカゾル5: 非変性シリカゾル、比表面積は80m2/g、SiO2含量は50wt%。
シリカゾル6: Al変性シリカゾル、比表面積は220m2/g、SiO2含量は30wt%、Al23含量は0.2wt%。
シリカゾル7: 非変性シリカゾル、比表面積は220m2/g、SiO2含量は30wt%。
【0031】
これらシリカゾルの比表面積は、イラー・ケイ・ラルフ著「シリカの化学」、1979年、p.203〜206、p.353〜354に記載されたシアーズ法(Sears method)により判定した。
【0032】
実施例1
以下の試料1−6の製造において、Al変性シリカゾル又は非変性シリカゾルおよび超可塑化剤(グレニウム51(Glenium 51))を、表1に記載した割合で、クラスIIセメント(建築セメント(Bygg Cement)−ショーブデ(Skovde) CEM II/A-L42.R)に添加した。これに、更に水200kg、微細フィラー(石灰石)120kg、骨材および、超可塑化剤(グレニウム 51)を添加した(表1参照)。なお、骨材は、セメント、石灰石および骨材の総重量が2140kg/m3となるような量で添加した。
【0033】
この製造された試料の施工軟度は初期広がりを測定することにより評価した。この初期広がりは以下のようにして測定した。すなわち、新しく混合したコンクリート組成物を、所定の円錐径を有するスランプ円錐体に収容し、ついで、このスランプ円錐体を逆さまにした状態で、このスランプ円錐体を取り除き、内容物を流出させることにより測定した(標準試験方法ASTM C143に準じる)。この場合、広がりが大きければ大きいほど、施工軟度が高いことになり、コンクリートがその硬化されるべき箇所に容易に流入し得ることが確保される。施工軟度が高いことは更に、製造直後の初期流動性を失うことなく、コンクリートを一定期間貯蔵し得ることを保障するものである。
【0034】
【表1】
Figure 0004146719
【0035】
表1から、アルミニウム変性シリカゾルを含有する試料1は、シリカ含量が試料2よりも若干少ないにも拘らず、初期強度(24時間後)並びに長期強度(28日後)のいずれにおいても、非変性シリカゾルを含有する試料2と比較して、優れていることを結論付けることができる。
【0036】
同様に、アルミニウム変性シリカゾルを含有する試料3は、非変性シリカゾルを含有する試料4と比較して(双方の試料とも、シリカ含量は実質的に同一である)、より高い初期強度を示している。又、アルミニウム変性シリカゾルを含有する試料6は、シリカ含量が試料5よりも多いが、試料5と比較して初期強度並びに長期強度のいずれにおいてもより高い値を示している。
【0037】
実施例2
以下の試料1−6の製造において、Al変性シリカゾル又は非変性シリカゾルをクラスIIセメント(建築セメント(Bygg Cement)−ショーブデ(Skovde) CEM II/A-L42.R)に添加した。これに、更に水200kg、微細フィラー(石灰石)120kg、骨材および、超可塑化剤(グレニウム51)を添加した(表2参照)。なお骨材は、セメント、石灰石および骨材の総重量が2140kg/m3となるような量で添加した。上記超可塑化剤およびシリカゾルは表2に示した量で添加した。コンクリートの施工軟度は初期広がりを測定することにより評価した(実施例1参照)。この広がり性は90分後(スランプ広がり)においても測定した。施工軟度損失、すなわち、初期広がりと90分後の広がりとの差も計算した。スランプ広がりが大きければ大きいほど、すなわち、初期広がり測定の90分後の広がりが大きければ大きいほど、施工軟度損失は小さいと言える。
【0038】
【表2】
Figure 0004146719
【0039】
表2から、アルミニウム変性シリカゾルを含有する試料1は、試料2よりも施工軟度損失が小さいことが分かる(試料1はシリカ含量が試料2よりも若干少ない)。更に、アルミニウム変性シリカゾルを含有する試料4は、試料3よりも施工軟度損失が小さいことが分かる(シリカ含量は試料3および試料4とも同一である)。更に、アルミニウム変性シリカゾルを含有する試料5は、シリカ含量が試料6よりも若干少ないが、試料6よりも施工軟度損失が小さいことが分かる。この得られた結果から、一般に、アルミニウム変性シリカゾルを含有する試料は、施工軟度損失が非変性シリカゾルを含有する試料の僅か約60%に過ぎないことを結論付けることができる。
【0040】
実施例3
アルミニウム変性シリカゾル又は非変性シリカゾルを含有するセメントスラリーの流動性を評価するため、クラスIセメント(建築セメント(Anlaggningscement) デージャーハン(Degerhamn) CEM I 42,5BV/SR/LA)から4種類のスラリーを製造した。これらスラリーは、水/セメント重量比が0.35であった。更に、セメント重量に基づいて2wt%のシリカゾルおよびセメント重量に基づいて1wt%の超可塑化剤(スルホン化ナフタレンホルムアルデヒド縮合物の30wt%溶液)を上記スラリーに添加した。
【0041】
これらスラリーを緩やかに混合した後、その降伏価および塑性粘度(スラリーのレオロジーの尺度)を、ConTec粘度計モデル4(BML粘度計)を用い、15分後、30分後、60分後および90分後について夫々評価した。この降伏価は、例えばセメントスラリーを動かすのに必要な力の尺度である。
【0042】
【表3】
Figure 0004146719
【0043】
表3の試料を比較すると、アルミニウム変性シリカゾルを含有する試料1および3の降伏価は、試料2および4のものよりも幾分低い。遊離水が実質的にゼロのもの(しみ出しなし)を得るために、スラリーは降伏価が小さいことを必要とする。
【0044】
【表4】
Figure 0004146719
【0045】
表4から、アルミニウム変性シリカゾルを含有する試料と、非変性シリカゾルを含有する試料との間で塑性粘度の大きな差異があることが分かる。シリカ含量が実質的に同一な試料1と2とを比較すると、試料1(アルミニウム変性シリカゾルを含有する)は試料2よりも塑性粘度が低い。更に、試料3(アルミニウム変性シリカゾルを含有する)は試料4よりも塑性粘度が低い(シリカ含量は試料3および試料4とも実質的に同一である)。良好な流動性を有し遊離水が実質的にゼロ(すなわち、しみ出しが発生し難い)のスラリーは、非常に有利であり、特に坑井セメント固着において有利である。塑性粘度が低いということは、良好な流動性、良好な浸透および良好な結合特性を意味するものである。

Claims (14)

  1. 水硬性バインダー、水およびアルミニウム変性コロイドシリカを含有する建築材料であって、前記コロイドシリカが0.05ないし3wt%のAl 含量を有することを特徴とする建築材料。
  2. コロイドシリカがアルミニウム変性シリカゾルである請求項1記載の建築材料。
  3. 水硬性バインダーとアルミニウム変性コロイドシリカとの重量比が1:0.0005ないし1:0.2の範囲である請求項1又は2記載の建築材料。
  4. 水硬性バインダーと水との重量比が1:0.22ないし1:4の範囲である請求項1ないし3のいずれか1つに記載の建築材料。
  5. 水硬性バインダーがセメントである請求項1ないし4のいずれか1つに記載の建築材料。
  6. 建築材料が骨材を含有する請求項1ないし5のいずれか1つに記載の建築材料。
  7. 建築材料が微細フィラーを含有する請求項1ないし6のいずれか1つに記載の建築材料。
  8. 微細フィラーと骨材との重量比が0.001:1ないし0.4:1の範囲である請求項7に記載の建築材料。
  9. 可塑化剤および/又は超可塑化剤を更に含有することを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の建築材料。
  10. 超可塑化剤がポリカルボン酸塩および/又はスルホン化ナフタレンホルムアルデヒド縮合物である請求項記載の建築材料。
  11. 水硬性バインダー、水およびアルミニウム変性コロイドシリカを混合する工程を含む請求項1〜10のいずれか1つに記載の建築材料の製造方法であって、前記コロイドシリカが0.05ないし3wt%のAl 含量を有することを特徴とする建築材料の製造方法
  12. コロイドシリカがアルミニウム変性シリカゾルである請求項11記載の方法。
  13. アルミニウム変性コロイドシリカを、他の成分を混合した後に添加する請求項11又は12記載の方法。
  14. 道路、トンネル、橋、建物、コンクリートパイプ、坑井セメント固着、地中セメント固着、海洋建造物および鉱山施工のための請求項1〜10のいずれか1つに記載の建築材料の使用。
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