JP4146494B1 - 加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
【課題】地震等から加熱調理器上の鍋等のずれや落下を防止し、省エネの向上を図る。
【解決手段】加熱調理器の上面に鍋等12を載せる複数列の環状に配列した上下自在な支持部材1と、それぞれの支持部材1が鍋等12の荷重で沈下する上下動を検知する重量センサー1bと、この重量センサー1bの信号にて火力を制御する構成の加熱調理器で、使用時における鍋等12の据付の安定化と鍋等12の保持化を図るとともに、不測の事態等に対処するための上下動自在な防護壁2を最外周の支持部材1の外側に設け、加えて、内側の支持部材1に鍋等12を載せて加熱する火力が、外側の支持部材1に鍋等12を載せて加熱する火力よりも小さくなるように制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】加熱調理器の上面に鍋等12を載せる複数列の環状に配列した上下自在な支持部材1と、それぞれの支持部材1が鍋等12の荷重で沈下する上下動を検知する重量センサー1bと、この重量センサー1bの信号にて火力を制御する構成の加熱調理器で、使用時における鍋等12の据付の安定化と鍋等12の保持化を図るとともに、不測の事態等に対処するための上下動自在な防護壁2を最外周の支持部材1の外側に設け、加えて、内側の支持部材1に鍋等12を載せて加熱する火力が、外側の支持部材1に鍋等12を載せて加熱する火力よりも小さくなるように制御する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、加熱調理器の上面に鍋等を載せて調理する場合の安全性の向上に関する。
従来の加熱調理器の上面に鍋等をバーナーの上方で支持する載せ台における載せ面(鍋等の底面と接する部分)は連続した平面となっており、バーナーからの鍋等の底面の加熱により鍋等の調理材料の上下動等の振動による内圧及び鍋等への不用意な接触や手すべり或いは地震等の外圧が生じた場合において、鍋等のずれや落下の事態を防止する構造とはなっていない。例えば、図8において、加熱調理器の上面に鍋等を載せるバーナーの上方で支持する載せ台14は、L字状で複数あり、鍋等12の底面12aが載置され、この載せ台14のL字状の形状は、連続した平面14aとなっており、バーナー13の点火や火力の強弱等の調整は、ボタンやダイヤル、レバー等により火力を間近に見た上での作業となっているが、破線で示すように鍋等をこの載せ台に載せた際の傾きや片寄りにより落下するおそれがあり、その防止措置とはなっていない。加えて、バーナーの点火や火力の強弱等の調整は、ボタンやダイヤル、レバー等によりバーナーを間近に見た上での作業となることから火傷等の危険が生じていた。
上記の問題点を解消するために種々の提案がなされている。
まず、特許文献1では、加熱調理器であるガステーブルの天板にガスバーナー側から掛止するフック部と、フック部の天板への掛止状態において、ゴトクの手前に起立する、前記フック部と一体の防護壁本体とからなるガステーブルの防護壁の提案である。
次に、特許文献2では、加熱調理器であるガスコンロの天板上に、各コンロ毎にその中心と同心円状に鍋を載置する目印を施しその目印に鍋の載置位置の目印にコンロの燃焼状態及び天板の温度状態を表示する点灯表示体を設置することにより、使用者がコンロの中心に鍋を置くことができ鍋の安定及び安全性を向上させ、さらには鍋ずれの検知センサーを設置することにより、鍋のずれを検知して音声等で使用者に注意喚起を図るという提案である。
次に、特許文献3では、加熱調理器であるガスコンロの鍋をのせる五徳に重量変化を検出するセンサーを設けてそのセンサーによりガスバーナーへのガス流量を制御することにより、無駄なガス消費や裸火による火災・火傷の危険を防止するという提案である。
さらに、特許文献4では、加熱調理器であるガスコンロの鍋等を載置する複数の五徳のそれぞれに重量を検出するひずみゲージを設け、このひずみゲージにてブリッジ回路を構成し、ブリッジ回路のバランスのくずれ量をもって重量を計測する重量センサー付ガスコンロにより鍋等の種類に関係なく正確な沸騰点の検出をするという提案がある。
ところが、特許文献1の提案では、ゴトクの手前に起立するフック部と一体の防護壁は、例えば中華料理のようにフライパンを大きく上下させるような調理手法の下では防護壁は極めて支障となるので、鍋等を載せるバーナーの上方で支持するゴトクである載せ台を一端取り除く等の作業が必要となる。しかし、直前に載せ台が加熱されていた場合等における取り除き作業は、火傷の危険があることやまた鍋等が載せ台へ載せられた際の傾きや片寄りを防止するものでなく、少なくとも防護壁が設置されている所までのずれ等は生じる。加えて鍋等の大きさに応じた適切な燃焼状態の構造ではなく、数多くある加熱調理器の上部の形態に適合しない等の問題がある。
次に、特許文献2の提案では、加熱調理器であるガスコンロの天板上に、各コンロ毎にその中心と同心円状に鍋を載置する目印を施しその目印に鍋の載置位置の目印にコンロの燃焼状態及び天板の温度状態を表示する点灯表示体を設置することにより、軽い鍋等なら一度鍋の載置位置へ載せた後、よりバーナーの中心への微移動ができるが、重い鍋等への微移動は困難であり、安易な載せ方ではない。また、鍋ずれの検知センサーについては鍋がずれたことを知らせるものであり、地震等によるずれや落下を防止する措置ではないことから落下が生じた後では意味をなさない。また、鍋等が鍋の載置位置へ載せられた際の傾きや片寄りを防止するものではなく、燃焼状態や温度状態の把握は可能であるが、鍋等の大きさに応じた適切な燃焼状態にさせるものとはなっていない。
次に、特許文献3の提案では、加熱調理器であるガスコンロの鍋を載せる五徳に重量変化を検出するセンサーを設けてそのセンサーによりガスバーナーへのガス流量を制御することにより、無駄なガス消費や裸火による火災・火傷の危険を防止するが、重量変化を検出し得るのは鍋等の大きさ等に係わりなく載置又は非載置の検知であり、鍋等の傾きや片寄り等や火力の強弱等の調整機能とはなっておらず、また地震等による鍋ずれや落下を防止する措置がなされるものではなく、さらに、鍋等の大きさに応じた適切な燃焼状態にさせるものとはなっていない。
さらに、特許文献4の提案では、加熱調理器であるガスコンロの鍋等を載置する複数の五徳のそれぞれに重量を検出するひずみゲージを設け、このひずみゲージにてブリッジ回路を構成し、ブリッジ回路のバランスのくずれ量をもって重量を計測する重量センサー付ガスコンロにより鍋等の種類に関係なく正確な沸騰点の検出をするが、鍋等の傾きや片寄り等の火力の強弱等の調整機能ではなく、しかも地震等による鍋ずれや落下を防止する措置をなすものとはなっていない。
以上のとおり、いずれの提案も加熱調理器の上面に鍋等をバーナーの上方で支持する載せ台への鍋等の安定化や保持化を図ったものではなく、また鍋等を載せた時の傾きや片寄り等の防止措置ではなく、加熱による鍋等の調理材料等の上下動等の振動による内圧及び鍋等への不用意な接触や手すべり、或いは地震等の外圧が生じた場合において、鍋等のずれや落下を防止するものではない。また、加熱調理器の上面で鍋等をバーナーの上方で支持する載せ台への載置から非載置におけるバーナーの火力については、消火・小火の自動措置はあるものの鍋等に応じた火力調整については、目視等の手動での作業となり、これらは、加熱調理器の使用に際して高齢者や身障者を含めた調理に携わる人への安心または安全に対する配慮に欠けているものである。
本発明は、このような従来の加熱調理器が有していた問題を解決しようとするものであり、加熱調理器の使用に際して加熱調理器の操作を誰もが容易に行え、且つ安心または安全であり、加えて省エネにも役立つ加熱調理器の実現を目的とするものである。
まず、第1の課題解決手段は、加熱調理器の上面に鍋等を載せる複数列の環状に配列した上下自在な支持部材と、それぞれの支持部材が鍋等の荷重で沈下する上下動を検知する重量センサーと、この重量センサーの信号にて火力を制御することである。
また、第2の課題解決手段は、最外周の支持部材の外側に上下動自在な防護壁を設けることである。
さらに、第3の課題解決手段は、内側の支持部材に鍋等を載せて加熱する火力が、外側の支持部材に鍋等を載せて加熱する火力よりも小さくなるように制御することである。
上述したように、本発明の加熱調理器の上面に鍋等を載せる複数列の環状に配列した上下自在な支持部材により、鍋等を支持部材に載せるだけで加熱調理器の上面における鍋等の安定化・保持化が図れる。また、本発明の最外周の支持部材の外側に上下動自在な防護壁を設けることで、鍋等の加熱調理器の上面からの落下ということに対して二重の措置がなされる。加えて、上下自在な支持部材に設けられている上下動を検知する重量センサーからの信号による火力の制御措置から鍋等の傾きや片寄り等及び鍋等の大きさに応じた適正な火力への制御が可能となり、高齢者・身障者等を含めた調理に携わる使用者が容易な操作で安心または安全を確保でき、加えて省エネにも役立つものである。
以下、本発明の実施の形態を図1乃至図8に基づいて説明する。
図1において、加熱調理器の上面で載せ台に相当する支持部材1に鍋等12の底面12aがバーナー13と対面するよう載せる。支持部材1は上下自在で、図2に示すように4個が3a、3b及び3cの3列が外側から内側に向かって同心円の環状に配列している。すなわち、加熱調理器の上面に鍋等12を載せる複数列の環状に配列した上下自在な支持部材1が設けられている。この支持部材1に鍋等12を載せると、鍋等12が載せられた上下自在な支持部材1は、鍋等12の荷重により、鍋等12が載せられた部分1aが下方に沈んだ状態となる。そして、支持部材1の鍋等12が載せられない部分は下方への沈み込みはなく、そのままの高さを維持し鍋等の側面部12bと隣接することで、鍋等12のずれや落下等の移動を防止することが可能となる。このように、上下自在な支持部材1がバーナー13を中心にして複数列の環状に配列されるように設置することで、上述の移動防止を確実に図るとともに鍋等12の据付の安定化と鍋等12の保持化が図れることとなる。
そして、1bはそれぞれの支持部材1の上下動を検知する重量センサーである。重量センサー1bの信号はバーナー13の炎13aの大きさを制御するものである。この制御手段は、特許文献3に記載と同様なものでもよく、例えば、図7に示すように燃焼ボタン7を作動させると、重量センサー1bの信号はコントローラー11aを介してガス管11に設けられた電磁弁11bにて火力を制御するものでもよい。
図2および図3において、支持部材1はバーナー13を中心にして同心円の環状に3列配列されており、どの位置に鍋等12が載せられたか、すなわち、3a、3b、3cのどの位置に載ったかを検知し、最も適した火力とするよう制御を行うものである。さらに、燃焼ボタン7とリンクさせ、且つ上述のコントローラー11a及び電磁弁11bにより、熱源供給を停止させることで、鍋等12が図3の破線3dに示すようにバーナー13を中心とせずにずれた位置の支持部材1に載せられると、片寄りと検知し火力が制御され燃焼ボタン7が作動しない。さらに、図2においてそれぞれの支持部材1に設置されている上下動を検知する重量センサー1bにより、例えば鍋等12が環状列3cのような内側の支持部材1に載せられる場合の火力を鍋等12が環状列3aのような外側の支持部材1に載せられる場合の火力よりも小さくして、鍋等12の底面12aの大きさに応じた火力とすることで、鍋等12の底面からはみ出る炎13aによる火傷防止はもとより省エネに役立つことができる。
次に、図2乃至図6に基づいて最外周の支持部材1の外側に設置する上下動自在な防護壁2について説明する。この上下動自在な防護壁2は、最外周の支持部材1である外側の環状列3aに配列した支持部材1の外側に設置し、図4に示すように上下の動きが自在なスライド等方式とし、レバー2a等により容易に操作できるものである。この上下動自在な防護壁2は、上下自在の支持部材1への鍋等12の載置にあわせて上への動きにより設置されるものであるが、使用者において、上下自在の支持部材の設置範囲を超えるような大きな鍋等12の使用時や加熱中の鍋等を絶えず上下に動かすような調理手法時においては支障となることから、使用者において防護壁2が必要にもかかわらず防護壁2の設置忘れを防止するため、例えば、上下自在の支持部材1への鍋等12の載置されたことを前述の重量センサーからの信号を受け、レバー等をランプ表示する方法等により使用者に知らせるものとする。また、レバー等によるスライドの動きをスムーズにさせるために、レバーの上下にバネ等を設置する等の措置を講じる。このように、鍋等12が最外周の支持部材1を越える程の異常な事態を想定したもので、落下するなどの事態を防止することができる。しかも、鍋等バーナー13からの加熱により鍋等12の中の調理材料等の上下動等の振動による内圧及び鍋等12への不用意な接触や手すべりあるいは地震等の外圧が生じた場合において、加熱調理器の上面に鍋等12を載せる際、バーナー13の上方で鍋等12が上下自在な支持部材1からずれたり、落下するなどの事態を防止することができる。
以上が、本発明の主要な部分であるが、これと関連して高齢者・身障者を含めた全ての使用者にとって、本発明の加熱調理器を安易に使用でき且つ安心または安全な総合的な加熱調理器として応用できる。すなわち、加熱調理器に鍋等を載置してから非載置に至るまでの全ての状況を調理場所はもとより居間や玄関口で音声スピーカーや状況表示パネルで目視且つ聴き得ることとしておき使用者以外でも点け忘れや炊き過ぎ等による火災等の防止ができる構成にしておく。また、中腰になってバーナーの火力等を間近にみて確認や調整をしなくても、適切な火力で効率的な火力が確保されるとともに燃焼タイマーにより適時間の加熱を達成でき、省エネ対策及び使用者への安心または安全を確保する。これらを図5乃至図7に基づいて以下説明する。
まず、鍋等12の底面12aに位置した場所に、沸騰状況を感知するセンサー4を設置する。図示しないが、このセンサー4内に鉄球・鉄線等を収容させておくと、鍋等12が沸騰した際に鍋等12の底面12aに生じる微振動を感知し、過剰な加熱の沸騰音を発生させることができる。さらに、鍋等12が沸騰した際に、燃焼ボタン7とリンクさせ、且つ上述のコントローラー11a及び電磁弁11bにより、熱源供給を停止させるとともに、音声スピーカー9や状況表示パネル10と連携させることで使用者へ知らせ、過度の燃焼を防止でき、空焚きや火傷や火災の防止が図れる。
次に、燃焼タイマー8については、燃焼ボタン7と連携させ、標準時間、例えば、15℃の水3リットルであれば、弱で10分、中で7分、強で5分として機能させる。
また、明かりセンサー5を燃焼口付近に設置し、燃焼炎による明りと燃焼ボタン7のON状態により、燃焼を確認する。従って、燃焼炎の明りを感知せず燃焼ボタンがON状態になっている時には、不燃焼状態いわゆる不完全燃焼、ガス漏れと判断し、コントローラー、電磁弁により熱源供給を停止させ、加えて、音声スピーカー9や状況表示パネル10により、使用者に知らせることとする。なお、音声スピーカー9や状況表示パネル10は、図5及び図6に示すように加熱調理器以外の場所、例えば、居間や玄関等に設置して確認ができるようにしてもよい。
また、地震等振動感知センサー6を設置し、燃焼ボタン7と連携させ、コントローラー、電磁弁により熱源供給を停止させるとともにその情報をアナウンスする音声スピーカー9及び状況表示パネル10に伝達する。
1 支持部材
1b 重量センサー
2 防護壁
12 鍋等
1b 重量センサー
2 防護壁
12 鍋等
Claims (3)
- 加熱調理器の上面に鍋等を載せる複数列の環状に配列した上下自在な支持部材と、それぞれの支持部材が鍋等の荷重で沈下する上下動を検知する重量センサーと、この重量センサーの信号にて火力を制御することを特徴とする加熱調理器。
- 最外周の支持部材の外側に上下動自在な防護壁を設けることを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
- 内側の支持部材に鍋等を載せて加熱する火力が、外側の支持部材に鍋等を載せて加熱する火力よりも小さくなるように制御することを特徴とする請求項1または請求項2記載の加熱調理器。
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