JP4146084B2 - 変調する再帰反射物品 - Google Patents

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Description

【0001】
発明の分野
本発明は、変調する再帰反射を呈する再帰反射物品の分野に関する。
【0002】
背景
夜間の物品および人に対する視認性は、トラックおよび自動車などの乗り物の運転手にとって特に、常に付いて回る問題である。夜間の視認性を高めるための手法として、能動的あるいは受動的手法を利用することができる。能動的なシステムとしては、定常光源、閃光灯源、あるいは定常および閃光灯源の組合わせを提供することにより顕示性を得られる。能動的なシステムが顕示性を提供出来るとしても、このシステムから所望の光を得るには、通常電気エネルギであるエネルギがなければならない。エネルギ源が常に入手可能であるとは限らず、あっても消耗していれば光源が機能しない可能性がある。つまり、能動的なシステムが長期に顕示性を提供するには、その用途に限界がある。
【0003】
受動的なシステムの例として、拡散反射体、鏡面反射体および/または再帰反射体が挙げられる。再帰反射体は、再帰反射されなければどこか他に反射されるはずの入射光のかなりの部分を、車あるいはトラックのヘッドライトなどの光源に向けて反射し返すことができる。再帰反射体の構造には通常、ビーズが含まれるが (例えば、McGrathに付与された米国特許第4,025,159号、Bailey他に付与された同第4,983,436号、およびKult他に付与された同第5,066,098号を参照)、キューブコーナー素子を含むこともある(例えば、Coderreに付与された米国特許第5,272,562号、Smith他に付与された同第5,450,235号参照)。多くの再帰反射体では、反射される光の量が多いことから、再帰反射物品自体に光源があるように見えるが、実際には光源から再帰反射に向けられた光の少なくとも一部がその光源に向けて反射されているだけのことである。再帰反射体は光のかなりの部分を反射するが、入射光は通常、ヘッドライトなどの定常光源からのものである。入射光が一定であれば、再帰反射体から反射される光もほぼ一定となる。
【0004】
研究者たちはこれまでに再帰反射物品の顕示性を改良するために様々な成果をあげてきた。例えば、国際特許公開公報第WO97/41465号および同97/41464号(米国特許出願第08/640,326号および同08/640,383号)において、Shustaらは、光に曝露されると輝く再帰反射物品について記載している。蛍光染料も顕示性の改良に使用されてきた。例えば米国特許第5,387,458号および同3,830,682号を参照していただきたい。最後に、米国特許第4,726,134号には、再帰反射性を変化させて標識の顕示性を改良する領域を有する再帰反射標識について記載されている。
【0005】
発明の要約
本発明は、再帰反射物品の顕示性を改良するための新たな手法を提供する。本発明によれば、異なる透過特性を有する少なくとも第1および第2領域を含む前面と、再帰反射領域および分離領域を含む後面とを使用して再帰反射性を変調する再帰反射物品が得られる。前面の第1および第2領域は、第1の角度にて前面の第1領域に入射する光のかなりの部分が、前面の第1領域を透過して後面の再帰反射領域に伝送され、そこでその光が前面を通して再帰反射されるように、後面の再帰反射領域および分離領域に対応して配置されている。さらに、第2の角度にて前面の第1領域に入射する光のかなりの部分は、前面の第1領域を透過して分離領域に伝送される。
【0006】
前面および後面が協働して光を処理することにより、この再帰反射物品は、例えば再帰反射あるいは非再帰反射、異なるカラーの再帰反射、異なる輝度における再帰反射等の間で変調あるいは変化が起こり得るように入射光を変調した再帰反射が得られる。言いかえれば、定常光源から入射光を照射されると、再帰反射物品と光源との相対移動により、光源からの光を再帰反射において変化あるいは変調が起こる。再帰反射物品が変調する再帰反射を提供すれば、その多様性あるいは変化により、再帰反射物品の顕示性が向上する結果となる。
【0007】
一態様において、本発明は、複数の第1領域および複数の第2領域を含む前面と、複数の再帰反射領域および複数の分離領域を含み、その前面に対向する後面とを有する再帰反射物品を提供する。この物品において、複数の第1領域は複数の第2領域とは異なる量の入射光を透過し、複数の再帰反射領域は分離領域により互いに分離されている。また、前面の第1および第2領域は、第1の角度にて前面の第1領域に入射する光のかなりの部分が、前面の第1領域を透過して後面の再帰反射領域に伝送され、そこでその光が前面を通して再帰反射され、さらに、第2の角度にて前面の第1領域に入射する光のかなりの部分が、前面の第1領域を透過して分離領域に伝送されるように、後面の再帰反射領域および分離領域に対応して配置されている。
【0008】
別の態様において、本発明は、複数の第1領域と複数の第2領域とを含む前面を有する再帰反射物品であって、複数の第1領域が複数の第2領域とは異なる量の入射光を透過し、さらに前面上の第1および第2領域が、第1軸線に略位置合わせされて交互の縦列に配置されて、さらに第1の角度にて前面に入射する光に対して、複数の第1領域は実質的に透過性であり、複数の第2領域のそれぞれが、実質的吸収性、一部吸収性、拡散透過性、一部透過性、拡散反射性、鏡面反射性および再帰反射性からなる群から選択される1つ以上の光学的特性を呈する再帰反射物品であって、その前面に対向する後面は、その上に交互の縦列に配置された複数の再帰反射領域および複数の分離領域を含み、その縦列は第1軸線に略位置合わせされて第1軸線をほぼ横切る方向に幅を有し、さらに、前面を通過した光に対して、後面上の複数の分離領域のそれぞれが、吸収、透過および再帰反射からなる群から選択される1つ以上の光学的特性を呈し、この分離領域から再帰反射された光の少なくとも1つの光学的特性は、この物品の後面上に位置する再帰反射領域により再帰反射された光の特性とは異なり、さらに、前面上の第1および第2領域は、第1の角度にて前面の第1領域に入射する光のかなりの部分が、前面の第1領域を透過して後面の再帰反射領域に伝送され、そこでその光が前面を介して再帰反射され、さらに、第2の角度にて前面の第1領域に入射する光のかなりの部分が、前面の第1領域を透過して分離領域に伝送されるように、後面の再帰反射領域および分離領域に対応して配置されている物品を提供する。
【0009】
さらに別の態様において、本発明は、再帰反射物品の製造方法であって、複数の第1領域および複数の第2領域を含み、その複数の第1領域が複数の第2領域とは異なる量の入射光を透過する前面を提供することと、前面に対向する後面であって、光学的に透過性である媒体により前面から分離されている後面を提供することと、後面上に光硬化性バインダ溶液を施すことと、複数の再帰反射ビーズをそれぞれバインダ溶液に少なくとも一部を含浸させて後面に近接して配設することと、前面を通し光エネルギを導入して後面上のバインダ溶液の選択領域を硬化させるとともに、選択領域のバインダを充分に硬化させて再帰反射ビーズのかなりの部分を保持させることにより、再帰反射領域を後面上に形成することと、後面上のバインダ溶液の未硬化部分から再帰反射ビーズを除去することにより、再帰反射領域間に分離領域を形成することとを具備し、前面上の第1および第2領域が、第1の角度にて前面の第1領域に入射する光のかなりの部分が前面の第1領域を透過して後面の再帰反射領域に伝送され、そこでその光が前面を通して再帰反射され、さらに第2の角度にて前面の第1領域に入射する光のかなりの部分が、前面の第1領域を透過して分離領域に伝送されるように、後面の再帰反射領域および分離領域に対応して配置されている、再帰反射物品製造方法を提供する。
【0010】
本発明による物品および方法における上記並びに他の特徴および利点を、以下に本発明の例証的実施形態に関連してさらに詳細に説明する。
【0011】
発明の図示実施形態の詳細な説明
本発明は、光源と物品との相対移動中に、物品に進入する入射光に対する再帰反射を協働して変調する2つの光学面を含む再帰反射物品を提供する。再帰反射の変調あるいは変化の種類として、数多くの異なる形態をとることができる。例えばその変化を、再帰反射あるいは非再帰反射(すなわちオン/オフ再帰反射)、2種類以上の異なるカラー間で変化する再帰反射、再帰反射される光の輝度あるいは強度における変化、2種類以上の異なる種類の点滅再帰反射(例えばオン/オフおよび異なるカラー再帰反射)、再帰反射物品の連続部分が入射光を再帰反射する仮現運動とすることが可能であり、あるいは再帰反射物品に、異なる入射角あるいは観察角を有する再帰反射部分を持たせてもよい。
【0012】
本発明による再帰反射物品の原理を例示するために使用する図面は、特に本発明による再帰反射物品内の前面と後面との間の距離については、縮小拡大を目的にするものではない。通常、本発明による再帰反射物品内の前面と後面との間の距離は、前面および後面上の構造物の寸法より大きい。
【0013】
本発明による物品が再帰反射する光の実質的にすべてが、再帰反射中にわずかにずれる、あるいは移動するが、これらのずれは一般に、発明による再帰反射物品およびこの物品の光に与える効果を説明するにあたり、簡潔化するために無視するものとする。
【0014】
本発明による再帰反射物品は、2つの対向する表面を用いて変調した再帰反射を提供し、その前面は、互いに異なる量あるいは異なる種類の光を透過する少なくとも第1および第2領域を含み、後面は再帰反射領域および分離領域を含む。この後面が、再帰反射および吸収などの少なくとも2種類の異なる光学的効果をもたらす複数の領域を含むため、前面を介して出てくる透過における差異により、再帰反射が入射光の進入角度に基づいて変調されている物品が得られる。
【0015】
さらに、本発明による再帰反射物品を前面および後面を有するものとして説明しているが、その前面および/または後面自体が物体の本体内に埋設されていてもよい、すなわち前面および/または後面が、本発明による再帰反射の提供に用いられる物体の外面上に露出されていなくてもよいことを理解されたい。さらに、前面および後面を、1つの一体型本体として提供することも、あるいは2つ以上の本体を用いて提供することも可能である。
【0016】
また、本発明による再帰反射物品は、前面に垂直な軸に対して比較的小さな角度で物品の前面に進入する光についてよく機能する傾向にある。進入する光の角度が垂直から大きく外れている場合、その光は前面にてかなり反射されて、前面を通過する光の透過が大幅に減少する可能性がある。さらに、大きな角度にて入射した光が前面を通過して透過されたとしても、その光が、再帰反射素子あるいは再帰反射領域において使用されている構造物の作用範囲から外れた角度にて物品の後面上の再帰反射領域に進入する可能性があるため、再帰反射が制限される、あるいは再帰反射されない結果となり得る。
【0017】
再帰反射物品の前面上の第1および第2領域と、後面上の再帰反射領域および分離領域とを概略的に、規則的な形状および繰り返しパターンにて提供するものとして以下に記載するが、これ以外の不規則形状および/または非繰り返しパターンにて提供してもよいことを理解されたい。前面上の第1および第2領域および/または後面上の再帰反射領域および分離領域を不規則形状および/または非繰り返しパターンとした再帰反射物品も変調する再帰反射を呈すると好ましい。場合によっては、再帰反射が、輝くような再帰反射に見える可能性もあり、それは、再帰反射される光の進入角度に基づいて再帰反射の異なる領域が異なる時々に、強度を様々に変化して光を再帰反射するからである。
【0018】
図1は、本発明による1つの再帰反射物品10の斜視図であり、前面20と、前面20に対向して配置された後面30とを含む。光源42からの光40が再帰反射物品10の前面20に入射している。
【0019】
後面30は、前面20から入射する光を再度再帰反射物品10の前面方向に再帰反射するように設計された複数の再帰反射領域32を含む。分離領域34は、再帰反射物品上10において隣接する再帰反射領域32の各対間に配置されている。
【0020】
好適実施形態において、再帰反射領域32および介在する分離領域34の形状は縦列状であり、軸12に略位置合わせされて、後面30の幅全体に繰り返しパターンにて提供されている。しかしながら、後面上の再帰反射領域32および分離領域34を不規則形状および/または非繰り返しパターンにて提供してもよいことを理解されたい。
【0021】
分離領域34により様々な光学効果を得られる。例えば、分離領域34は入射光を透過しても、吸収しても、鏡面反射しても、拡散反射しても、あるいは再帰反射してもよい。さらに、分離領域が2種類以上の光学的特性を呈してもよく、例えば吸収部分と透過部分とを含んでも、あるいは他の組み合わせを含んでもよい。
【0022】
分離領域34のそれぞれの少なくとも一部が再帰反射性である場合、これらが、再帰反射領域32による再帰反射とはどこか異なる再帰反射を呈すると好ましい。再帰反射における差異の一例では、再帰反射領域32から再帰反射される光に比較すると、分離領域34から再帰反射される光はその輝度あるいは強度に変化が見られる。再帰反射における差異の別の例として、再帰反射領域32から再帰反射される光の色に比較すると、分離領域34から再帰反射される光はその色が異なる。さらにもう1つの差異として、分離領域34に比較すると、再帰反射領域32内の再帰反射構造体に対する入射角あるいは観察角が異なる可能性もある。
【0023】
再帰反射物品10の前面20は、複数の第1領域22および複数の第2領域24を含む。第2領域24は、異なる量の光を前面20を介して透過する点において第1領域と異なると好ましい。光の量が異なるということは、第2領域24は、総体的な光強度、(単数あるいは複数の)波長、偏向、あるいは幾つかの他の特性に基づいて異なる量の光を透過することを意味する。透過される光量は、前面20上の第1領域22を通過して透過される光の量に対応して特定される。
【0024】
例えば、第2領域24は、そこに入射する光のほぼすべてを吸収しても、第1領域22を平滑および透明にして、垂直(あるいはほぼ垂直)な入射光を実質的にすべて透過させてもよい。別の組み合わせにおいて、第2領域24を反射性にする、すなわち入射光のかなりの部分を反射させながら、第1領域22は透過性にしてもよい。さらに別の組み合わせにおいて、第1領域22にあらゆる偏向方向の光を透過させ、第2領域に偏向フィルムを設けて1つの偏向方向を有する光のかなりの部分を反射あるいは吸収しながら、垂直な偏向方向の光は透過させてよい。さらに別の組み合わせにおいて、第2領域24に、特定範囲の波長を有する光を吸収するフィルタを設け、第1領域22に可視波長のいずれかを有する光を透過させてよい。さらに別の変形において、第1および第2領域22/24に異なる色を持たせて、再帰反射物品10が、光の進入角に基づいて異なる色の再帰反射光を呈するようにしてもよい。実施形態によっては、第2領域24に、吸収、拡散透過、一部透過、拡散反射、鏡面反射および再帰反射からなる群から選択される1つ以上の光学特性を持たせてもよい。
【0025】
いずれの場合も、第2領域24から後面30上の再帰反射32に透過される光量は、後面30の再帰反射領域32に入射する、第1領域22を介して透過される光量とはどこか異なる。その差は、前面20上の異なる領域から透過される光量における差異であり、これが後面30上にて異なる再帰反射領域32および分離領域34と組み合わされて、本発明による再帰反射物品が、変調した再帰反射を提供することになる。
【0026】
再帰反射物品10の前面20上に位置する第1および第2領域22/24は、第1の角度にて前面20の第1領域22に入射する光のかなりの部分が、前面20の第1領域22を介して後面30上の再帰反射領域32に透過され、そこでその光が再度前面20の第1領域22を介して再帰反射されるように、後面30の再帰反射領域32および分離領域34に対応して配置されていると好ましい。第2の角度にて再帰反射物品10の前面20に入射する光について、第2の角度にて前面20の第1領域22に入射する光のかなりの部分は、前面20の第1領域22を介して後面30上の分離領域34に透過される。この第1の角度と第2の角度との差は、第1の表面22を介して透過される光の一部が再帰反射領域32に入射する進入角度と、第1の表面22を介して透過される光の部分が分離領域34に入射する進入角度との差である。
【0027】
本発明による再帰反射物品の別の実施形態を図2および図3に示す。ここに示す再帰反射物品110は、前面120と後面130とを含む。この前面120は、透過性である第1領域122と、この実施形態においてはそこに入射する光の実質的にすべてを吸収する第2領域124とを含むと好ましい。再帰反射物品110の後面130は、再帰反射領域132a〜132d(集合的に再帰反射領域132と呼ぶ)ならびに分離領域134a〜134d(集合的に分離領域134と呼ぶ)の双方を含む。再帰反射領域132および分離領域134を、軸112に略位置合わせされた縦列に配置すると好ましい(図2参照)。
【0028】
再帰反射領域132は、複数の再帰反射構造体136を含むと好ましい。好適再帰反射構造体136はキューブコーナー素子であるが、この再帰反射量132が、再帰反射ビーズあるいは球体、円錐状再帰反射素子および異なる再帰反射構造体の組み合わせなど、これらに限定されない他の再帰反射構造体を含むことも可能であることを理解されたい。
【0029】
再帰反射物品110内の分離領域134は、透過性あるいは吸収性のいずれかであって、前面120からの分離領域134への入射光が、物品110を出るか、あるいは吸収されるかのいずれかであると好ましい。分離領域134が透過性あるいは吸収性であることにより、前面120上の透過性である第1領域122に入射する光について、再帰反射物品110は、光が後面130の再帰反射領域132の1つに入射するようにその光の進入角度がなっている場合のみ再帰反射性となる。光の実質的にすべてが第1領域122を介して後面130上の分離領域134の1つに透過される進入角度で光が入射する場合、物品110は再帰反射性とはならない。前面の第2領域124に入射する光は吸収されて、透過される光は実質的に存在しない。
【0030】
図3には、本発明の作用を説明する一連の光線140、150、160および170が図示されている。前面120を通過する光の屈折は、以下の説明をするために無視するものとして理解されたい。
【0031】
光線140は、再帰反射物品110の前面120に、垂直軸114と平行に進入する。光線140は、第1領域122を透過して後面130上の再帰反射領域132aに入射すると、そこで再度再帰反射される。
【0032】
光線150は、前面120の第1領域122に、垂直軸114に対して角度φで入射し、そこから後面130上の再帰反射領域132bに透過される。次いで光線150は、再帰反射物品110の前面120上に位置する第1領域122を介して再帰反射される。
【0033】
光線160は、垂直軸114に対して角度θにて第1領域122に入射し、後面130上の再帰反射領域132cに向けて第1領域122を介して透過されると、そこで再度再帰反射される。
【0034】
光線170は、前面120上に位置する第2領域124の1つに入射するため、そこで吸収されて、その光のうち再帰反射物品110に進入した際に辿った経路方向に再帰反射される光は実質的に全くない。
【0035】
本発明の目的上、光線140は「0次」再帰反射、すなわち垂直軸114方向に第1領域122を直接横切って位置する再帰反射領域132aからの再帰反射を示す。光線150は、「1次」再帰反射、すなわち第1領域122を直接横切って位置する再帰反射領域132aから1つ偏移した再帰反射領域132bからの再帰反射を示す。同様に、光線160は、「2次」再帰反射、すなわち第1領域122を直接横切って位置する再帰反射領域132aから2つ偏移した再帰反射領域132cからの再帰反射を示す。光線の進入角度が絶対値において大きくなれば(垂直軸114に対して)、あるいは前面120と後面130との間の距離が広がれば、光は再帰反射領域132aから3つ偏移した再帰反射領域132dまで透過されることになることがわかる。このような再帰反射を本明細書において「3次」再帰反射と呼ぶ。無論、この概念を、屈折率、ピッチ、前面と後面との間の距離などのさまざまな変化量により、4次、5次、6次およびさらに高次の再帰反射に応用することができる。
【0036】
物品110についての以上の説明から、光が一定範囲内の進入角度を介して通過されると、その光はある角度で再帰反射されるが、他の角度では再帰反射されず、これらの条状態は角度範囲により交互に起こることがわかる。最終的には、光源および再帰反射物品110は互いに相対的に移動すると、前面120に対する光の進入角度が変化し、物品110が変調した再帰反射あるいは点滅した再帰反射を呈するようになる。
【0037】
再帰反射物品110に対する別の変形は、前面120および後面130上の領域間の空間的関係をシフトすることにより、再帰反射物品110が光を再帰反射する角度に変化を生じるものである。図3に示す実施形態において、再帰反射領域132の中心は、第1領域122の中心に位置合わせされている。後面130上の再帰反射領域132および分離領域134のパターンを前面上の第1および第2領域122/124に対してシフトし、その変化量により、再帰反射物品110が入射光を再帰反射する、あるいはしない角度を変更できることを理解されたい。
【0038】
図4は、本発明による別の実施形態である再帰反射物品210を示す。再帰反射物品210は、前面220および後面230を含む。物品210の前面220は、第1領域222および第2領域224を含む。この実施形態において、第1領域222は入射光のかなりの部分を鏡面的に透過し、第2領域224は光を拡散的に透過する。第1領域222および第2領域224を、略柱状とし、繰り返しパターンで付設すると好ましい。
【0039】
再帰反射物品210の後面230は、再帰反射領域232および分離領域234を含む。この再帰反射領域232および分離領域234を、軸212に略位置合わせされた縦列に配置すると好ましい。
【0040】
再帰反射物品210の分離領域234を透過性あるいは吸収性として、前面220から分離領域234上に入射する光が、物品210を出るか、吸収されるかのいずれかであると好ましい。分離領域234を透過性あるいは吸収性とすることにより、前面220上の透過性である第1領域222に入射する光について、再帰反射物品210は、光が後面230の再帰反射領域232の1つに入射するようにその光の進入角度がなっている場合にのみ再帰反射性となる。光の実質的にすべてが第1領域222を介して後面230上の分離領域234の1つに透過される進入角度で光が入射する場合、物品210は再帰反射性とはならない。
【0041】
前面上の第2領域224に入射する光は透過されるが、拡散的に透過されるだけである。その結果、光の一部は再帰反射領域232上に入射するが、その部分は通常、拡散的に透過性である第2領域224に再帰反射されるため、そこで再度拡散的に透過されることになる。最終的に、第2領域224を介して透過される光は、存在していたとしてもほとんど物品210により再帰反射されることはない。
【0042】
図4には、再帰反射物品210の作用を説明する一連の光線240、250および260が図示されている。前面220を通過する光の屈折は、以下の説明をするために無視するものとして理解されたい。
【0043】
光線240は、垂直軸214に対して角度αにて再帰反射物品210の前面220に進入する。光線240は、第1領域222を透過して後面230上の再帰反射領域232の1つに入射すると、そこで再度再帰反射される。
【0044】
光線250は、前面220の第1領域222に、垂直軸214に対して角度βにて入射し、そこから後面230上の分離領域234の1つに透過される。光線250は図示のように、分離領域234を介して透過されるため、前面220に返ることはない。
【0045】
光線260は、前面220上の第2領域224の1つに入射し、ここで拡散的に透過されるため、その光のうち、再帰反射物品210に進入した際に辿った経路方向に再帰反射される光は実質的に全くない。
【0046】
物品210および代表的な光線についての以上の説明から、光が一定範囲の進入角度を介して通過すると、その光はある角度で再帰反射されるが、他の角度では再帰反射されず、これらの状態は角度範囲により交互に起こることがわかる。最終的には、光源および再帰反射物品210が互いに相対移動すると、前面220に対する光の進入角度が変化し、物品210が変調した再帰反射あるいは点滅した再帰反射を呈するようになる。
【0047】
図4の再帰反射物品210はさらに、前面上の第1および第2領域222/224と、後面230上の再帰反射領域232および分離領域234とのもう1つの関係を示している。すなわち、再帰反射物品210において、2つの表面上の異なる領域間のピッチは均等になっている。このピッチは、2つの表面220および230のそれぞれに位置する異なる領域を合わせた幅を表している。隣接する第1および第2の表面222/224の各対が前面220上の1グループを表し、その幅w1 が前面220のピッチを規定している。後面230のピッチはw2 として規定され、再帰反射領域232の1つと隣接する分離領域234の幅を組み合わせた幅を含む。
【0048】
特に前面220について、第1および第2領域222/224の幅として規定されるピッチに充分な幅を持たせて、このような構造の回折効果が再帰反射物品210の光学特性の中心とならないようにしていることを理解されたい。
【0049】
図5a〜図5cは、再帰反射物品310について、w1 ’とw2 ’とを等しくせず(図5a参照)、前面320と後面330とのピッチに違いを持たせることによる影響について示している。図5aは、垂直な光に対する影響について示し、図5bおよび図5cは、垂直軸からそれぞれ偏移した角度εおよびφにて入射する光に対する影響を示す。物品310の図示した部分について、前面320は6対の第1および第2領域322/324を含む。第1および第2領域322/324の各対を前面組326と呼ぶ。これにより、前面320は、6つの前面組326a〜326fを含むことになる(集合的に前面組326と呼ぶ)。後面330は、再帰反射領域332および分離領域334(この説明の目的上、ここに入射する光の実質的すべてを吸収するものとする)の対を5対のみ含む。再帰反射領域332および分離領域334の各対を後面組336と呼ぶ。これにより、後面330は、5つの前面組336a〜336eを含むことになる(集合的に後面組336と呼ぶ)。
【0050】
図示した物品310の頂部および底部の再帰反射領域332は、図示の再帰反射物品310の頂部および底部における第1領域322と共に垂直軸314方向に位置合わせされているが、間に介在する再帰反射領域332の中心は前面320上の第1領域322の中心からずれている。物品が、図5a〜図5cに示すものより1に近似のピッチ不整合率w1 ’:w2 ’を呈する場合、前面320上の第1領域322が後面330上の再帰反射領域332と垂直軸314方向に位置合わせされている間に、格段に多くの前面組および後面組326/336が存在する可能性がある。簡潔にするため、図5a〜図5cにおいて6:5のピッチ不整合のみを表示して、大幅に小さなピッチ、すなわち1に近似の比率(例えば前面組の後面組に対する1001:1000の比率)である不整合状態、ならびに前面上の組数が後面上の組数より大幅に少ない場合にも適用できる原理を説明する。しかしながらこれとは関係なく、以下に説明する効果は、本発明の原理により製造されるミクロ構造再帰反射物品の広範囲に対しても適用可能であることを理解されたい。
【0051】
図5aに示すような垂直光について、最も上部に位置する前面組326aの第1領域322に入射する光の実質的にすべてが再帰反射領域322aに透過され、最も下部に位置する前面組326fの第1領域322に入射する光の実質的にすべてが底部再帰反射領域332eに透過される。その結果、第1領域322aおよび322fに入射する垂直光の実質的にすべてが再帰反射される。
【0052】
第1領域322bおよび322eに入射する垂直光の一部のみが、再帰反射領域332bおよび332dに(それぞれ)透過され、この光の一部のみがそれぞれの第1領域に再帰反射される。その結果、第1領域322bおよび322eに入射する垂直光の一部のみが再帰反射されることになる。中央に位置する2つの第1領域322cおよび322dに入射する垂直な光は、再帰反射領域332の1つに実質的に全く透過されない。その結果、第1領域322cおよび322dに入射する垂直光は、実質的に全く再帰反射されないことになる。
【0053】
図5aaにおいて最もよくわかるように、再帰反射物品310の前面320を垂直軸方向に見ている観察者には視角的効果として、前面組326aおよび326fの位置に対応する物品310の頂部および底部における再帰反射の2つの明るい帯域となって見える。これらの明るい再帰反射帯域を図5aaにおいて白く(すなわち陰なし部分として)図示する。物品310の中央に移動するにつれて、明るさが劣る2つの帯域が、明るい再帰反射帯域の双方に隣接して現れ、これらは前面組326bおよび326eに対応する明るさの劣る領域である。これらの中間帯域あるいは明るさの劣る帯域を図5aaにおいて網状に示す。再帰反射物品310の中央(前面組326cおよび326dに対応)において、観察者に返る光として見えるものはない、すなわち物品310のこの領域は暗く見える。再帰反射のない組は、図5aaにおいて中実に塗りつぶして示している。
【0054】
図5bは、再帰反射物品310の垂直軸314に対する角度εにて前面320に入射する光に対する再帰反射310の作用について図示したものである。第1領域322a、322dおよび322fに角度εにて入射する光の一部のみが、再帰反射領域332a、332cおよび332eに(それぞれ)透過される。その結果、第1領域322a、322dおよび322fに角度εにて入射する光の一部のみが再帰反射されることになる。第1領域322bおよび322cに角度εにて入射する光は、再帰反射領域332に実質的に全く透過されない。その結果、第1領域322bおよび322cに角度εにて入射する光は実質的に全く再帰反射されない。第1領域322eに角度εにて入射する光の実質的にすべてが再帰反射領域332dに透過される。その結果、第1領域322eに角度εにて入射する光の実質的にすべてが再帰反射される。
【0055】
図5bbで最もよくわかるように、再帰反射物品310の前面320を垂直軸314に対して角度εにて見ている観察者には視角的効果として、前面組326eの位置にほぼ対応する再帰反射の1つの明るい帯域となって見える。この再帰反射の明るい帯域を図5bbにおいて白く(すなわち陰なし部分として)図示する。前面組326a、326dおよび326fにほぼ対応する領域は、前面組326eからの完全に再帰反射された光に対して明るさの劣る領域として現れる。これらの中間帯域あるいは明るさの劣る帯域を図5bbにおいて網状に示す。前面組326bおよび326cは、角度εにて物品310に入射する光を実質的に全く返さないため、物品310のこの領域は、その角度にて物品310を見ている観察者には暗く見える。再帰反射のない組を、図5bbにおいて中実に塗りつぶして示している。
【0056】
図5cは、再帰反射物品310の垂直軸314に対して角度φにて前面320に入射する光に対する再帰反射310の作用を示すものであり、φの絶対値は、図5bに示す角度εの絶対値より大きい。第1領域322d上に角度φにて入射する光の実質的にすべてが再帰反射領域332cに透過される。その結果、第1領域322d上にその角度にて入射する光の実質的にすべてが再帰反射される。第1領域322cおよび322eに角度φにて入射する光の一部のみが再帰反射領域332bおよび332dに(それぞれ)透過される。その結果、第1領域322cおよび322eに角度φにて入射する光の一部のみが再帰反射される。第1領域322a、322bおよび322fに角度φにて入射する光は、再帰反射領域332に実質的に全く透過されない。その結果、第1領域322a、322bおよび322fに角度φにて入射する光は実質的に全く再帰反射されない。
【0057】
図5ccで最もよくわかるように、再帰反射物品310の前面320を垂直軸に対して角度φにて見ている観察者には視角的効果として、前面組326dの位置にほぼ対応する再帰反射の1つの明るい帯域となって見える。この明るい再帰反射の帯域を図5ccにおいて白く(すなわち陰なし部分として)図示する。前面組326cおよび326eにほぼ対応する領域は、前面組326dからの完全に再帰反射された光に対して明るさの劣る帯域として現れる。これらの中間帯域あるいは明るさの劣る帯域を図5ccにおいて網状に示す。前面組326a、326bおよび326fは、角度φにて物品310に入射する光を実質的に全く返さないため、物品310のこれらの領域は、その角度にて物品310を見ている観察者には暗く見える。再帰反射のない組を、図5ccにおいて中実に塗りつぶして示している。
【0058】
図5a〜図5cおよび図5aa〜図5ccにおける様々な角度にて入射する光に対する作用を分析すると、入射角が垂直から角度ε、さらに角度φへと増加すると(絶対値において)、その影響により図5aおよび図5aaにおける前面組326fにほぼ対応する明るさの低い帯域が図5bおよび図5bbにおける前面組326e側に上方にシフトすることがわかる。その再帰反射帯域は図5cおよび図5ccではさらに上方に前面組326dまでシフトする。この相対移動は、明るさの領域が、例えば再帰反射物品310を通過して移動している乗り物内の運転者に対応して移動しているように見える用途において有用となる可能性もある。というのは、この移動により、観察者(すなわち運転者)のみならず乗り物のライトからの光の入射角が再帰反射物品310の垂直軸に対応して移動するからである。
【0059】
再帰反射物品310に広い範囲の角度(垂直光のみならず角度εおよびφにて進入する光を含む)から進入する光に対して再帰反射性である領域340(図5aa〜図5cc参照)を設けると役に立つ可能性がある。この再帰反射領域340を、前面組326から再帰反射された光に対する座標系とすることができる。この座標系を用いると、観察者は、再帰反射物品310の前面組326からのシフトしている再帰反射を認識しやすくなる。
【0060】
本明細書に記載するように、再帰反射物品210および310の様々な形状の幅とは、柱状の第1および第2領域、再帰反射領域および分離領域が略位置合わせされている軸方向を実質的に横切って測定したものであることを理解されたい。
【0061】
再帰反射物品310の分離領域334を上述では吸収性として記載しているが、この分離領域が吸収性ではなく他の光学特性を備えていてもよいことを理解されたい。例えば、分離領域334が透過性である場合、入射する光のすべてあるいは一部を分離領域334に透過する第1領域322は、入射光の実質的にすべてを再帰反射領域332の1つに透過する第1領域322に比較して暗く見える、あるいは明るさが減少してみえる可能性がある。あるいは、この透過性領域により、再帰反射物品310の後面330付近に位置する表面あるいは画像が見えるようになる可能性がある。
【0062】
別の変形において、第1領域322を介して再帰反射領域332から返る再帰反射帯域を、別の色を持つ再帰反射帯域により分離してもよい。このとき、分離領域334は、上述のように再帰反射領域332から再帰反射された光から1つ以上の光学特性を備えた光を再帰反射する再帰反射構造を含む。
【0063】
図6〜図8は、本発明による再帰反射物品の別の実施形態を示す。再帰反射物品410は、前面420および後面430を含む。上述した本発明による様々な実施形態は、その前面上に第1および第2領域を含み、その前面上の複数の領域が有する透過特性が異なることが再帰反射物品の作用上、重要となっている。しかしながら、再帰反射物品410は、前面420上と再帰反射領域432および分離領域434を含む後面430上とに位置する複数の領域が有する異なる反射特性に依存して、変調した再帰反射を提供する。
【0064】
光は、実質的に透過性であると好ましい光学窓414を通過して再帰反射物品410に入る。前面420および後面430が略平坦であると好ましい。また前面420と後面430とが略平行であると好ましい。さらに、端面415が実質的に前面420と後面430との間に延在すると好ましい。
【0065】
前面420は、好適には入射光のかなりの部分を反射する第1領域422と、入射光に対して第1領域422が反射するより実質的に少量を反射する第2領域424とを含む。第1および第2領域422/424の光学特性は、吸収、反射、一部反射、再帰反射、反射角度、透過、色、偏向などのうち1つ以上において異なっていてよい。
【0066】
再帰反射領域432は、複数の再帰反射構造体を含むと好ましい。この構造体は通常キューブコーナー素子であるが、再帰反射領域432が、再帰反射ビーズあるいは球体、円錐状再帰反射構造体および他の再帰反射構造体などの他の再帰反射構造体を含んでもよいことを理解されたい。分離領域434は、以下に詳細を記載するように様々な光学効果を提供するものである。しかしながら、反射性分離領域434を含む再帰反射物品410が好適である。
【0067】
第1および第2領域422/424を、軸412に略位置合わせした柱状に配置すると好ましいが、これは要件ではない。後面上の再帰反射領域432および分離領域434も軸412に略位置合わせした柱状に配置すると好ましい。
【0068】
図7および図7aは、光学窓414を通過して再帰反射物品410に入る2本の光線440および460の経路を示す。この実施形態において、分離領域434が鏡面反射性であると好ましい。
【0069】
光線440は、光学窓414を通過して再帰反射物品410に入り、そこで反射性第1領域422の1つに向けて透過される。第1領域422を通過後、光線440は分離領域434の1つに向けて鏡面反射される。分離領域434において、光線440は再帰反射物品410の端面415に向けて(総合的な内部反射により、あるいは反射材料により)反射される。
【0070】
再帰反射物品410において、端面415は再帰反射性であると好ましい。すなわち、端面がそこに入射する光を再帰反射すると好ましい。それにより、光線440は端面415から分離領域434に向けて再帰反射され、そこで前面420上の第1領域422に向けて反射される。第1領域422において、光線440は光学窓414に戻るように反射され、そこで再帰反射物品410から再帰反射される。
【0071】
光線460は、光学窓414上の地点470にて再帰反射物品410に入り、そこで前面420上の反射性である第1領域422の1つに向けて透過される。第1領域422から、光線460は後面430上の再帰反射領域432の1つに向けて鏡面反射される。それにより、光線460は前面420上の第1領域422に再度向けて再帰反射される。前面420において、光線460は光学窓414に向けて再度反射され、そこから再帰反射物品410を出ることにより再帰反射される。光線460が後面430上の再帰反射領域432の1つに反射されるため、光線440のように端面415に到達することはない。そのかわり、光線460は、図7および図7aに見られるように再帰反射領域432上の入射地点から戻される。
【0072】
本実施形態において、後面430上の再帰反射領域432から再帰反射される光を、再帰反射物品410の端面415から再帰反射された光と区別可能である(観察者により)と好ましい。再帰反射における違いの1例は、再帰反射領域432から再帰反射された光と比較した、端面415から再帰反射された光の明るさあるいは強度における変化である。再帰反射における違いの別の例は、再帰反射領域432から再帰反射された光の色と比較した、端面415から再帰反射された光の色における変化である。再帰反射された光における他の変化については、他の例示的な再帰反射物品上の再帰反射領域および分離領域について上述した通りである。
【0073】
図示していないが、再帰反射物品410の分離領域434が、再帰反射領域432の再帰反射性とは区別できるように再帰反射性を有していても、同様の効果が得られることを理解されたい。
【0074】
別の変形において、再帰反射物品410内の分離領域434を透過性あるいは吸収性にして、前面420から分離領域434に入射する光が後面430を介して物品410から出るか、吸収されるかのいずれかにすることができる。分離領域434を透過性あるいは吸収性にすることにより、窓414を介して物品410に入る光について、再帰反射物品410は、反射性である前面420が再帰反射領域432に入射光を反射するときのみ、入射光の経路方向あるいはそれに近接の方向から再帰反射物品410の窓414を見る観察者(図示せず)に対して再帰反射性となる。
【0075】
再帰反射物品410は、舗道標識、すなわち車線、横断舗道などの目印をつけるために道路上に設置するよう適合された物体としての使用に特に適している可能性がある。しかしながら、図6〜図8に図示したものに類似した再帰反射物品には、同様に他の用途もあり得ることを理解されたい。
【0076】
図9は、本発明による再帰反射物品における別の変形を示す。再帰反射物品510において、前面520上の第1領域522および第2領域524は、第1の軸512方向に略位置合わせされた縦列に並ぶ。後面530には、再帰反射領域532と分離領域534とを、第2の軸514に略位置合わせされた交互の縦列に配置して含むと好ましい。第1および第2の軸512/514は互いに平行ではない。
【0077】
前面520上の第1および第2領域522/524を、後面530上の再帰反射領域532および分離領域534に対して「軸外れ」に配向することにより得られる光学的な効果は、再帰反射物品510が、所与の進入角度の光に対して再帰反射性である領域と、再帰反射性ではない(あるいは上述のように識別可能な方法で再帰反射性である)領域とを呈することである。このような違いは、前面520上の第1および第2領域522/524と、後面530上の再帰反射領域および分離領域との間の関係に依存して、光が再帰反射領域に透過されるか、分離領域に透過されるかにより発生するものである。
【0078】
本発明による再帰反射物品における別の変形を図10に示す。この図において、再帰反射610は、前面620および後面630を含み、これらは互いに平行ではない。前面620および後面630を平行ではなく配置することにより、再帰反射物品610の前面620から再帰反射されるパターンがモアレ効果として現れるという光学的効果が得られる。前面620および後面630の双方上の様々な領域のピッチが等しければ、前面620および後面630が互いに平行に配向されている場合、観察される光はオン/オフ再帰反射性点滅に戻る(分離領域に入射する光は、入射光の経路上あるいはその付近の経路方向の位置にて見ている人まで返らないと想定する)。
【0079】
前面および後面とを平行に配向しないために、1つあるいは2つの分離体を用いることができる。表面620および630を、シートなどの1つの単体上に配置する場合、平坦な状態からシートに歪みが生じると再帰反射パターンが変化する可能性がある。この効果を、位置合わせ機構、温度感知、圧力感知および、歪みが物性特性における変化を示すことになり得る他の状態と組み合わせて有用利用することもできる。
【0080】
図11は、本発明によるさらに別の再帰反射物品710を示し、再帰反射領域732および分離領域734の相対的な幅が、再帰反射物品710の光学性能を左右できるものである。これまで記載してきた再帰反射物品の再帰反射領域および分離領域の幅は実質的に等しい。再帰反射物品710において、再帰反射領域732の幅wrrは、分離領域734の幅ws より大きい、すなわち後面730において、再帰反射領域732は分離領域734より広い面積を占めている。この議論の目的上、前面720上にて隣接する1対の第1および第2領域722/724の幅wf は、隣接する1対の一再帰反射領域732および分離領域734の幅wb に実質的に等しいものとする。
【0081】
図11は、第1のセットの光線740a、740b、740cおよび740d(集合的に「光線740」と呼ぶ)を含み、これらはすべて再帰反射710の前面720に垂直軸780と平行に進入する。光線740aおよび740bは、透過性である第1領域722の1つを通過して、再帰反射物品710の後面730上に位置する再帰反射領域732の1つに透過される。その結果、光線740aおよび740bは、これらが物品710に入った経路と実質的に同じ経路沿いに再帰反射される。この進入角度方向の再帰反射物品710の光学性能は、上述した再帰反射物品の多くと類似である。光線740cおよび740dは第2領域724の1つに入射し、この実施形態ではそこで吸収される。
【0082】
第2のセットの光線750a、750b、750cおよび750d(集合的に「光線750」と呼ぶ)も図11に示されており、これらは、再帰反射物品710の垂直軸780に対して角度θにて再帰反射710の前面720に進入する。光線750aおよび750bは、透過性である第1領域722の1つを介して同じ角度にて再帰反射物品710に入るが、双方が再帰反射領域732に透過されるわけではなく、光線750aは図11に示すように再帰反射領域732に透過され、光線750bは分離領域734に透過されて、再帰反射物品710から外側へ透過される。光線750cおよび750dは第2領域724の1つに入射して、そこで吸収される。その結果、再帰反射物品710の前面720に角度θにて入射する光の再帰反射される量は減少する。
【0083】
分離領域に比較して再帰反射領域が占める後面における百分率を変えることにより得られる効果を図12にグラフとして示す。比較上、分離領域の1つに透過される光は、吸収される、透過される、あるいはその光が再帰反射物品に入射した経路上あるいはその付近に位置する観察者に返らないように作用を受けているかのいずれかとして想定する。図12の水平軸は入射光のさまざまな進入角度(アプローチ角)を表し、垂直軸は返る光の強度を示す。
【0084】
図12における線760は、再帰反射領域が分離領域と実質的に同じ幅を有し、再帰反射物品の前面上に位置する複数領域のパターンのピッチが、後面上に位置する再帰反射領域および分離領域のピッチと実質的に等しい再帰反射物品の光学性能を表す。入射光の経路沿いに返る(すなわち再帰反射される)光の強度が線760であり、入射光の進入角度が変化するにつれて、最大値から0まで規則的に変化している。
【0085】
図12における点線770は、再帰反射領域が分離領域の3倍の幅を有する再帰反射物品710の光学性能を表す。一定範囲の進入角度に対して、物品710から再帰反射される入射光の強度結果は変化している。その結果、再帰反射物品710は、入射光およびその観察者が角度を変えて再帰反射物品710に接近 (例えば運転者がその垂直軸から外れて再帰反射物品710に接近)しても、再帰反射物品710はオンオフ点滅をしない。点滅しないかわりに、再帰反射物品710は、図12に示す角度範囲について進入角度が変化するにつれ、その強度あるいは明るさを調節する、変化する、違えるように見える。
【0086】
図11および図12を用いて、本発明による再帰反射物品の別の特徴、すなわち、再帰反射物品の点滅速度を変化する性能について説明することもできる。本発明による2つの再帰反射物品の間で他のすべての変数が等しくした場合、前面と後面との間の距離が大きい再帰反射物品は、高速点滅を呈する。高速点滅とは、「厚い」再帰反射物品から返る光の強度が、入射角の所与範囲あたり高い頻度で最高値に達することを意味する。図12でいえば、線760あるいは770におけるピークの間隔は、厚い再帰反射物品ほど狭くなるはずである。この目的で使用する再帰反射物品の厚さを、前面と後面との間の距離として規定し、1つの本体に包含される再帰反射物品にも、第1表面および後面が別々の本体に設けられている物品にも適用されるものとする。
【0087】
図13は、本発明による再帰反射物品910の別の実施形態を示し、その前面920は、透過性である第1領域922と、吸収性あるいは反射性などであることにより異なる量の光を透過する第2領域924とを含む。再帰反射物品910のもう1つの特徴は、後面930が2種類以上の異なる光学特性を呈する2種類以上の異なる領域を含むことである。図示のように、再帰反射物品910は異なる再帰反射領域934a、934bおよび934c(集合的に再帰反射領域934と呼ぶ)を含む。異なる再帰反射領域934が異なる色、異なる強度などの異なる光学特性を呈すると好ましい。再帰反射領域934を、後面930の幅全体にわたり繰り返し配列にて設けることが好ましいが、これは要件ではない。3種類以上の異なる再帰反射領域934を設けることも可能であり、後面930に、透過性、吸収性あるいは(鏡面的あるいは拡散的に)反射性である領域を1種類以上の異なる再帰反射領域と組み合わせて備えることも可能であることを理解されたい。
【0088】
透過性である第1領域922を介して透過される光の方向が、進入角度の変化に伴って変化すると、その光が後面930上の異なる再帰反射領域934に当たることから、その光が入射する単数あるいは複数の再帰反射領域934の光学特性に基づいた異なる光学効果が得られる。
【0089】
本発明による再帰反射物品は、シート材、フィルムおよび、シート材あるいはフィルムが有さない剛性を備える本体の形態をとることができる。
【0090】
本発明による再帰反射物品は、ピン−バンドリングおよび直接機械加工として通常呼ばれる方法などの様々な異なる方法により形成された型により複製して製造することができる。ピン−バンドリングにより製造する型は、再帰反射物品に所望する特徴を備えた形状の端面をそれぞれ有する個々のピンを一緒に組み合わせて製造するものである。ピン−バンドリングの例は、例えばHeenan他に付与された米国特許第3,926,402号およびLerayに付与された英国特許第423,464号および441,319号に記載されている。刻線と呼ばれることもある直接機械加工技術は、基材の複数部分を切取って、横断状に再帰反射構造をなす一定パターンの溝を形成する作業を含む。このような刻線、賦形および平削り技術の例は、米国特許第3,712,706号(Stammに付与)、同第4,349,598号(Whiteに付与)、同第4,588,258号(Hoopmanに付与)、同第4,895,428号(Nelson他に付与)および同第4,938,563号(Nelson他に付与)に記載されている。本明細書に記載する本発明による再帰反射物品は一般に、直接機械加工により形成した型から製造されるが、他の適した方法のいずれも使用可能であることを理解されたい。
【0091】
前面と後面との間のピッチの変化により再帰反射物品が影響を受けることから、本発明による再帰反射物品1010(図14参照)の1製造方法を以下に記載する。再帰反射物品1010は、上述のように第1および第2領域1022および1024などの異なる領域を含む前面1020を具備する。再帰反射物品1010の後面1030は、複数の再帰反射領域1032と分離領域1034とを含む。
【0092】
再帰反射物品1010の再帰反射領域1032はそれぞれ、複数の再帰反射ビーズ1040を、再帰反射物品1010上の一定位置に接合されたバインダ1042内に配置して含む。このビーズ1040は、当業者に周知であるように、スペーサコート1046および反射性材料1048により部分的に封入されていてもよい。このバインダ1942を、周知のように紫外線光などの光エネルギにより硬化すると好ましい。それにより、以下に記載する処理において光エネルギを用いて、適切なピッチを備えた再帰反射領域を形成することができる。再帰反射物品1010の1つの製造方法を以下に記載する。
【0093】
前面1020は、反対側の表面1014は平滑、すなわち平坦であると好ましいシートあるいはフィルムなどの適した本体1012に形成することができる。次いで、その反対面1014の実質的に全体面を再帰反射ビーズ1040とバインダ溶液1044との混合物でコーティングする(図15参照)。そのバインダ溶液の硬化に必要となる適した波長(単数あるいは複数)を有する光エネルギを前面1020に照射し、その光エネルギを、本体1012を介して最終的な再帰反射物品1010上に位置する再帰反射領域1032に透過する(図14参照)。
【0094】
光エネルギがバインダ溶液1044に入射する領域において、再帰反射ビーズ1040は硬化されるバインダ1042内に保持される。この光が入射しないバインダ溶液1044の領域では、再帰反射領域1032が硬化された後、ビーズ1044およびバインダ溶液を除去することができる。適した方法であればいずれかにより、スペーサコートおよび反射材料のいずれも適用することができる。
【0095】
この方法における1つの大きな利点は、バインダ1042の硬化に使用する光エネルギの角度を制御することができるため、その入射光の角度について、再帰反射物品1010の前面上に位置する第1および第2領域1022/1024の位置に対応して、再帰反射領域1032および分離領域1034を正確に形成することができるという点である。これを利用して、異なる角度にて曝露し、再帰反射物品1010に所望の再帰反射特性を持たせることができる。
【0096】
異なる角度にて曝露できることに加え、曝露前に前面1020をマスクし、さまざまな角度の再帰反射される光において視像を形成できることが有利となる可能性がある。例えば、図16に示すように、再帰反射物品1010の底部から頂部に向けて泡が現れる可能性がある。再帰反射物品1010が製造中に曝露される第1の角度に対応した、物品1010の垂直軸に対する第1の角度にて入射光は照射される。泡1050aは、再帰反射物品1010が再帰反射する光内に現れる。この入射光が垂直軸方向に物品1010に進入すると、泡1050bの画像から光が再帰反射される(第1の泡1050aから光は再帰反射されない)。光の進入角度が変化するにつれ、物品1010の頂部付近に位置する泡1050cの第3の画像から、光が再帰反射される(泡1050aおよび泡1050bは見えない)。言いかえれば、泡1050のそれぞれが、物品1010が製造中に曝露される角度に略対応した異なる角度にて物品1010に進入する光の中に現れる。この概念に対して多くの変更が加えられることは、上述から明白である。
【0097】
本発明による再帰反射物品をマクロ構造あるいはミクロ構造の形態にて提供することができ、これらは通常、どの形態であっても上述した再帰反射特性を呈する。物品の目的とする用途あるいは使用に依存して、様々な異なる材料およびいずれの適した寸法にてもマクロ構造物品を提供することが可能である。ミクロ構造の物品では通常、再帰反射物品の前面上の形状が有するピッチおよび再帰反射物品の後面上の形状が有するピッチが約0.03インチ(0.75ミリメートル)以下になるような寸法を備えた第1領域、第2領域、キューブコーナー、ファスナセットなどの小型光学素子を含むが、場合によって、前面および後面上の形状のピッチが約0.01インチ(0.25ミリメートル)以下、より好ましくは約0.005インチ(0.13ミリメートル)以下である再帰反射物品を提供すると好ましい可能性もある。さらに、上述の構造をいずれかの状態で組み入れた薄いミクロ構造シート材を使用すると有利となる可能性もある。この薄いミクロ構造シート材が、例えば米国特許第4,906,070号(Cobb,Jr.)に記載されているように可撓性であるとより好ましい場合がある。
【0098】
本発明による再帰反射物品に適した材料は様々であるが、この物品は通常、寸法的に安定であり、耐久性および耐候性を備え、所望の形状への複製が容易である透明材料から製造される。適した材料の例として、ガラス、屈折率が約1.49であるアクリル(例えばRohm&Haas Company製PLEXIGLASS系列樹脂)、屈折率が約1.59であるポリカーボネート、アイオノマーを基部とするポリエチレン(例えばE.I.DuPont de Nemours and Co,Inc.製SURLYN系列)、ポリエステル、ポリウレタンおよびセルロースアセテートブチレートが挙げられる。他の例として、米国特許第4,576,850号、同第4,582,885号および同第4,668,558号に教示されている材料などの反応性材料が挙げられる。
【0099】
本発明の再帰反射物品を、キューブコーナー素子が高弾性率ポリマー製であり、重複する本体層がより柔軟な低弾性率ポリマー製である米国特許第5,450,235号の原理に沿って作製してもよい。本発明による物品にこのような構造を持たせることにより、以下に説明するようにこの物品を衣類品上に使用することが可能となる。
【0100】
ポリカーボネートは、その弾力性、温度安定性および比較的高い屈折率(約1,59)から一般に、後面反射体を使用した場合、広範囲の入射角に対する再帰反射性能の改良に役立つため、これを使用してもよい。屈折率が高いほど屈折率差が大きくなるため、屈折率が低い空気などの材料との界面における総合的な内部反射が向上する。分離領域あるいは一部切り詰め構造などを使用して、再帰反射物品内に光を透過する場合、屈折率の低い材料を使用して、物品内を透過する光の範囲を改良すると望ましい場合もある。例えば、透過させることに重点をおく場合、アクリル(屈折率は約1.49)を使用すると性能を有利に組み合わせられる可能性がある。再帰反射物品の形成に使用する材料にさらにUV安定剤あるいは他の添加剤を含めて、その耐候性、耐久性、弾力性あるいは他に所望する特性を改良してもよい。
【0101】
必要であれば、本発明による再帰反射物品に必要に応じて反射性コーティングを含めて、その反射特性を向上してもよい。このようなコーティングの例として金属あるいは誘電性積層体が挙げられる。
【0102】
本発明による再帰反射物品を着色する場合、適した着色剤であれば単数複数にかかわらずいずれを使用してもよい。本明細書において使用する用語「着色剤」とは、本発明による再帰反射物品から出る光に目に見える色の変化をつけるために使用するすべての染料、着色料、顔料などを言うものとする。
【0103】
本発明による再帰反射物品を、縫合などの機械的方法を用いて様々な基材に適用してよい。しかしながら、用途によっては、例えば感圧接着剤、熱活性化接着剤、あるいは紫外線放射により活性化する接着剤などの接着剤を用いて物品を機材に固定することが望ましい場合もある。再帰反射物品を備える基材を衣類品の外面に配置することができ、そうすることにより、人がその衣服を通常の方向に着用すると再帰反射が表示される。この基材は、例えば、綿、毛織物、亜麻、ナイロン、オレフィン、ポリエステル、セルロース、レーヨン、ウレタン、ビニール、アクリル、ゴム、スパンデックスを含む織物、編物、あるいは不織布帛でよく、皮あるいは紙で製造したものであってもよい。
【0104】
図17は、細長いシート材あるいは帯片形状の再帰反射物品92を貼付した安全チョッキ90を示す。安全チョッキは、道路作業者および警察官がしばしば着用して、往来の運転者に対する視認性を向上するものである。この図では安全チョッキを選択したが、本発明による再帰反射物品を含む衣類品をさまざまな形態で提供してよい。本明細書において使用する「衣類品」とは、人が着用あるいは携帯する寸法および形状である衣服の品目をいう。本発明による再帰反射物品を貼付できる衣類品の他の例として、シャツセーター、ジャケット(例えば消防士の上着)、コート、パンツ、靴、靴下、手袋、ベルト、帽子、スーツ、つなぎ、バッグ、リュックサックなどが挙げられる。
【0105】
本明細書に引用した特許、特許文書および公報は、それぞれが個々にその全内容を引用されているように、その内容全体すべてを本願明細書に引用したものとする。本発明の趣旨を逸脱することなく、本発明にさまざまな修正および変更を加えられる事は当業者であれば明白であり、本発明は本明細書内に記載の例証的実施形態に不当に制限されるものではないことを理解されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による1つの再帰反射物品を示す斜視図である。
【図2】 本発明による別の再帰反射物品を示す斜視図である。
【図3】 図2の再帰反射物品を線3−3で切取った断面図である。
【図4】 本発明による別の再帰反射物品を示す断面図である。
【図5a】 本発明による別の再帰反射物品を示す断面図である。
【図5b】 本発明による別の再帰反射物品を示す断面図である。
【図5c】 本発明による別の再帰反射物品を示す断面図である。
【図5aa】 異なる条件下における図5aの再帰反射物品の様相を示す略図である。
【図5bb】 異なる条件下における図5bの再帰反射物品の様相を示す略図である。
【図5cc】 異なる条件下における図5cの再帰反射物品の様相を示す略図である。
【図6】 本発明による別の再帰反射物品を示す斜視図である。
【図7】 図6の再帰反射物品の側面図である。
【図7a】 図6の再帰反射物品の平面図である。
【図8】 図6の軸412方向に切取った図6および図7の再帰反射物品を示す図である。
【図9】 本発明による別の再帰反射物品を示す斜視図である。
【図10】 本発明による別の再帰反射物品を示す斜視図である。
【図11】 本発明による別の再帰反射物品を示す断面図である。
【図12】 本発明による再帰反射物品の光学的性能を示すグラフ表示である。
【図13】 本発明による別の再帰反射物品を示す断面図である。
【図14】 本発明による別の再帰反射物品を示す断面図である。
【図15】 製造中である図14の再帰反射物品を示す断面図である。
【図16】 図14の再帰反射物品の前面を示す平面図である。
【図17】 本発明による再帰反射物品を含む衣類品を示す。

Claims (3)

  1. 再帰反射物品において、
    複数の第1領域および複数の第2領域を有する前面であって、該複数の第1領域が該複数の第2領域とは異なる量の入射光を透過する前面と、
    複数の再帰反射領域および複数の分離領域を有して、前記前面に対向する後面であって、該複数の再帰反射領域が該複数の分離領域によって互いに分離される後面とを具備し、
    前記前面上の前記第1領域および前記第2領域が、前記後面上の前記再帰反射領域および前記分離領域に対応して配置され、それにより、第1の角度にて該前面の該第1領域に入射する光のかなりの部分が、該前面の該第1領域を透過して、該前面を通して該光を再帰反射する該後面の該再帰反射領域に伝送されるとともに、第2の角度にて該前面の該第1領域に入射する光のかなりの部分が、該前面の該第1領域を透過して該分離領域に伝送されるようになっている、再帰反射物品。
  2. 前記第1の角度にて前記前面に入射する光に対し、前記複数の第1領域が実質的に透過性であり、前記複数の第2領域の各々が、実質的吸収性、一部吸収性、拡散透過性、一部透過性、拡散反射性、鏡面反射性および再帰反射性からなる群から選択される1つ以上の光学的特性を呈する、請求項1に記載の再帰反射物品。
  3. 前記複数の分離領域の各々が再帰反射性であり、該分離領域から再帰反射される光の少なくとも1つの光学的特性が、前記物品の前記後面の前記再帰反射領域から再帰反射される光のものとは異なる、請求項1または2に記載の物品。
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