JP4145826B2 - アンカーホールの補修工法及び当該工法に用いるアンカーホール補修材 - Google Patents

アンカーホールの補修工法及び当該工法に用いるアンカーホール補修材 Download PDF

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Description

本発明は、アンカーホールの補修工法及び当該工法に用いるアンカーホール材に関し、詳しくは、特に作業性を向上させたアンカーホールの補修工法及び、簡易な形態で流通・使用することができ、当該工法に用いるアンカーホール補修材に関する。
ホールインアンカーは、コンクリートの施工時の型枠保持等、コンクリート工事には日常的に多くの用途で用いられている汎用工具であるが、これは施工完了時に撤去されることが多く、撤去後は、通常径6〜20mm、深さ100mm程度の孔が痕跡として多数、コンクリート表面等に残存する。
このまま痕跡を放置すると、美観を損ねてしまうので、これを後埋めしているが、例えば橋梁工事等では、その痕跡数も多く、後埋め作業には手間が非常にかかってしまっている。
また、かかる後埋めには、セメント、砂、適量の水や、補修用プレミクスモルタル材料を、手作業で埋めて後埋め実施を行なっているのが現状であり、非常に作業効率が悪いという問題がある。
従来のこのようなアンカーホール補修工法に用いるアンカーホール材料である水硬性組成物は、それ自体の粉体として、または、これらに骨材、各種添加剤等をプレミクスした混合粉体として、防湿紙袋、ビニール袋等に袋詰されて流通している。
特に、セメント系材料は、そのほとんどが20〜25kg入りの袋詰で流通されているのが現状であり、かかる袋詰された水硬性組成物は、現場で一般に袋を開封して攪拌容器あるいは攪拌用ミキサ等に投入され、所定量の水を添加して混練されて用いられている。
近年、水硬性組成物の流通形態等の小型化が進んでいるが、上記流通形態の主流である袋容器は重く、運搬が困難であり、取り扱いが不便で、水硬性組成物は、真比重が2〜3ではあるが、嵩比重が約1前後と、実重量の倍の容積を要するため、コンパクトに袋充填しづらく、現場での運搬や取り扱いが、極めて重労働である。
また、水硬性粉体を混練容器や装置に投入する際には、大量の粉塵が発生し、環境的にも好ましくない。
さらに、防湿性を有する袋に水硬性組成物を含有させても、空気中の湿気や水分に対して高い反応性を有し、そのため、保存期間は、最大でも約6ヶ月程度であるのが現状である。
かかる水硬性組成物を使用した後には、水硬性組成物を含有していた空き袋が大量に発生し、資源の無駄であるとともに廃棄物が発生してしまう。特に、セメント等の水硬性組成物を封入していた袋は、燃焼しにくく、焼却処理が困難である。
かかる問題に鑑み、水硬性組成物粉体を成形固化させる方法として、特許第2514668号には、セメント、スラグ、石膏のうち少なくとも一種からなる水硬性組成物5〜95重量部、生石灰または苦土石灰またはその混合物5〜95重量部、更に上記水硬性組成物に対して、崩壊助剤0.5〜1.5重量%を混合し、加圧して、ブリケットに成形する成形体が開示されている。
しかし、かかる成形体は、水硬性組成物を含有してなるものの、成形体は原料粉体を単に加圧して押し固めて製造するものであり、脆く、流通形態としても、使用形態としても、上記問題を解決するには充分ではない。
特許第2514668号
本発明の目的は、上記問題を解決し、作業効率が極めて向上し、作業環境性にも優れたアンカーホール補修工法を提供することである。
また、本発明の他の目的は、流通・使用時の水硬性組成物粉体の粉塵の発生を確実に防止するとともに、長期保存を可能とし、使用形態を簡便化することができる、アンカーホール補修材を提供することである。
本発明者らは、水硬性組成物が、理論水量に満たない水量でも自形を維持する程度に固化させることができ、さらに水和活性を当該部分水和成形体内に残存させるか、または未水和であっても自形を維持できる程度に固化させた成形体をアンカーホール材として使用することにより、後に所望するタイミングで水を供給することで、完全水和硬化体とすることができることを見出し、本発明に到達した。
本発明のアンカーホール補修工法は、水硬性組成物の部分水和成形体または未水和成形体をコンクリート構造物のアンカーホール内部に充填し、次いで当該充填した水硬性組成物の部分水和成形体または未水和成形体に水を付加して硬化させることによりアンカーホールを補修することを特徴とする。
本発明の他のアンカーホールの補修工法は水硬性組成物の部分水和成形体または未水和成形体を、水に浸漬して柔軟にし、当該柔軟な成形体を構造物のアンカーホール内部に充填して硬化させることによりアンカーホールを補修することを特徴とする。
本発明のアンカーホール補修材は、アンカーホールの補修工法に用いられ、形状を維持できる程度に、水硬性組成物が部分的に水和硬化してなる部分水和成形体であることを特徴とする。
また、本発明の他のアンカーホール補修材は、アンカーホールの補修工法に用いられ、水硬性組成物及びバインダを含む未水和成形体であることを特徴とする。
本発明のアンカーホール補修工法は、アンカーホール補修材を成形体として用いることができるため、その作業効率を大幅に向上させることができるともに、使用する作業環境においても、粉塵を発生せず、環境を極めて良好に保持することができる。
また、本発明のアンカーホール材は、水硬性組成物を所望する形状に、容易にかつ成形固化することができ、使用する際に水分を補給することにより、水硬性組成物の硬化を達成することができるため、その流通状態においても、使用する作業環境においても、有用なものである。
本発明のアンカーホール補修工法を以下の好適例により説明するが、これに限定されるものではない。
本発明のアンカーホール補修工法は、水硬性組成物の部分水和成形体または未水和成形体をコンクリート構造物のアンカーホール内部に充填し、次いで当該充填した水硬性組成物の部分水和成形体または未水和成形体に水を付加して硬化させることによりアンカーホールを補修する工法である。
または、本発明の他のアンカーホールの補修工法は水硬性組成物の部分水和成形体または未水和成形体を、水に浸漬して柔軟にし、当該柔軟な成形体を構造物のアンカーホール内部に充填して硬化させることによりアンカーホールを補修する工法である。
具体的には、まず水硬性組成物の部分水和成形体または未水和成形体を、所望する形状、例えば、円柱又は円錐状の成形体に製造する。
かかる円柱又は円錐状成形体を、コンクリート建造物等に存在するアンカーホールに、ハンマー等で充填し、該充填後は、例えば充填箇所に水を供給すると、充填された材料は水和活性を有しているため迅速に水和反応が開始し、アンカーホール内で硬化し、これによりアンカーホールの補修が完了する。
本発明によれば、アンカーホールとほぼ同一寸法、若干、アンカーホールよりは寸法が大きい、未水和または部分水和セメント成形体を、例えば予め径17mm、長さ120mm程度に成形し、これを孔内にハンマーでたたき込み、さらに所定量の水を、例えば成形体重量の約30重量%程度の量の水を供給すれば、水和が起こり、埋め戻し作業を完了することができる。
または、未水和成形体または部分水和成形体を予め数分から数時間水に浸漬し、吸水して柔軟になった時点で、上記と同様にハンマー等で孔内に叩き込む手法でも良く、この場合にはこれにより埋め戻し作業を完了することができる。
いずれの方法によっても、水和反応が短時間で完了し、特に水硬性組成物として超速硬系セメントを用いた場合には、数分以内に水和反応が完了し、これによって短時間でかつ手軽なアンカーホール補修が可能となる。
また、未水和成形体または部分水和成形体は、補修の際に、周囲にはみ出した、または付着した粉末は、例えば、刷毛やブラシ等で容易に取り払うことができ、例えばアンカーホール補修材として使用した後の美観に極めて優れるものである。
このように、得られた補修箇所は、防水性に優れ、補修後の色差が元躯体とほぼ同一となり、美観の維持が極めて有効に保持できる。
このようにアンカーホールを封鎖することによって、アンカーホールからコンクリート躯体への水の浸透を防止し、内部鉄筋の錆や腐食を防止できることとなり、その結果、コンクリート躯体の耐久性が向上する。
本発明のアンカーホール補修工法に用いるアンカーホール材を説明する。
まず、アンカーホール材として使用できる部分水和成形体を説明する。
水硬性組成物の部分水和成形体は、形状を維持できる程度に、水硬性組成物が部分的に水和硬化してなるものであり、水硬性組成物を水で部分的に水和硬化させ、未水和部分を含有するものである。
かかる水和活性を維持しながら自形を保持する部分水和成形体は、後述するように、使用時、すなわち”後から水を加える”ことによって、従来の水和硬化体とほぼ同等の性能まで水和反応を完結させて硬化させることにより、種々の用途に利用できるものである。
ここで、本件明細書中における「部分水和成形体」とは、JIS R 5202の「セメントの強熱減量」に規定される強熱減量値(イグニッションロス)が25重量%以下、好適には15重量%以下のものを表し、後述する実施例に述べる利用方法に供することが可能な状態に成形されているものを意味するものとする。
当該成形体は、例えばイグニッションロスが15重量%である場合には、その理論水量は通常28重量%であるから、残部の13重量%が水和活性を保持したまま成形体内に含有保持されており、部分水和成形体となるものである。
水硬性組成物は、特に限定されず、好ましくは普通ポルトランドセメント、ジェットセメント、アルミナセメント、超速硬セメント、珪酸カルシウム、カルシウムアルミネート、カルシウムフルオロアルミネート、カルシウムサルフォアルミネート、カルシウムアルミノフェライト、リン酸カルシウム、スラグ、半水又は無水石膏及び自硬性を有する生石灰の粉体からなる群より選ばれた少なくとも一種が使用できる。
これらの材料粒径等は特に制限されないが、成形時の可使時間ならびに得られる成形体の強度の点から、平均粒径10〜40μm程度のものが好ましく、また、成形体の高強度を確保する点から、ブレーン比表面積が2500cm/g以上であることが好ましい。
また、更に、上記水硬性組成物には、更に、水酸化カルシウム粉末、二水石膏粉末、炭酸カルシウム粉末、スラグ粉末、フライアッシュ粉末、珪石粉末、粘土粉末及びシリカヒューム粉末からなる群より選ばれた少なくとも一種を含有することもでき、ポゾラン反応もしくはマイクロフィラー効果により、強度を増進することができる。
その平均粒径は、好ましくは前記水硬性粉体の平均粒径より一桁以上小さく、より好ましくは2桁以上小さいものが、水硬性粉体の間隙を充填し、成形体が緻密となる点から好ましいが、細かさの下限は特に限定されず、本発明の効果を害することがなければ特に制限されることはないが、通常水硬性粉体の平均粒径の1/500程度であることが成形性の点から好ましい。
部分水和成形体を製造するにあたり、例えば前記水硬性組成物と水とは重量比で99:1〜50:50重量部の割合、好ましくは80:20〜95:5重量部の割合で混合する。
この時の添加した水の重量比が、水硬性組成物の理論水和量を上回る場合、即ち水硬性組成物100重量部に対する水比が約27〜28重量部を上回る場合においては、水和反応の途中で理論水和量よりも少ない量に、即ち水比が28重量部より少ない量の含水率となるように、水を強制的に蒸発除去させて成形するものである。
ここで、水硬性組成物の理論水和量とは、例えば、通常の普通ポルトランドセメントの場合には、普通ポルトランドセメントの理論的水量、即ち普通ポルトランドセメントの鉱物組成が全て水和反応によって水和物になるのに必要とされる水量は、普通ポルトランドセメント100重量部に対し27〜28重量部であり、具体的には、100gの普通ポルトランドセメントと28gの水とを混合して良好に硬化させた場合、時間の経過と共に水和が完全に進行して完全水和硬化体が得られるが、この完全水和硬化体を得ることができる程度の水量を表すものである。
一方、例えば、普通ポルトランドセメント100重量部に対して水を約10重量部添加混合して得られた混合物を混練するような場合には、水和反応を完結せしめるには水が不足の混合物、即ち本来理論水量として水硬性組成物100重量部対28重量部の水を要するのに対し10重量部しか添加されていない混合物は、丁度湿潤した粉状体の状態である。
これを例えばプレス成形等によって所望の形状に成形せしめ、部分的な水和反応により、自形を保持させ、部分水和成形体を得るもこともできる。
更に好適には、添加される水の液滴径は、水硬性組成物の粉体径よりも同等以下であることが、得られる水硬性組成物と水との混合湿潤粉体に、いわゆる‘練りだま’を形成せず、均一な混合物が得られるので好ましい。
更に、部分水和成形体において、必要に応じ、水溶性高分子化合物等の高分子化合物を、混合・分散させて含有することができ、好適には、水硬性組成物と混練する水の一部を当該高分子化合物に置換して含有させることができる。
特に、部分水和成形体を製造する際に、流し込み成形や押し出し成形を用いる場合には、流動性を確保するため、当該水の一部を水溶性高分子に置換して用いることができる。
かかる高分子化合物は、本発明の部分水和成形体において、前記水に成形性の向上、最終利用局面での性能向上、一例としては付着強度の増進等に寄与する機能を有する。
このような水溶性高分子としては、ポリエチレングリコール、ポリメチレングリコール等に代表されるポリアルキレングリコール類、ポバール等のポリビニルアルコール類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カチオン化セルロース等のセルロース類またはセルロースエーテル類、VEMA(ベマ)等のメチルビニルエーテルと無水マレイン酸共重合体、デンプン類、アルコックス等のエチレンオキサイドを開環重合して得るポリ(エチレンオキサイド)等を挙げることができ、例えばこれらの高分子化合物そのもの、またはポリマーエマルジョンとして混和利用することができる。
次いで、本発明のアンカーホール材としての水硬性組成物の部分水和成形体を製造する方法を詳細に説明する。
水硬性組成物の部分水和成形体は、水と水硬性組成物とを、上記混合比で混練混合し、次いで成形し、成形後に自形を維持するレベルまで水和を進行させた段階で、脱型・強制乾燥することによって製造される。
具体的には、成形方法としては、射出成形法、押出成形法、加圧成形法、流し込み成形等の成形方法を用いることができるが、これらに限定されるものではなく、公知の成形方法を用いることができる。
部分水和成形体を調製するには、まず、上記水硬性組成物と水とを上記配合割合で混合して調製するが、その混合方法については、均一に混合できれば、任意の公知の方法を用いて混合することが可能である。
特に、強力な剪断力を加えることができる混合方法を採用することが好ましく、例えば、プロシェア型ミキサ等を用いて混練する。この様な剪断力の高い混合機を用いて混合することによって、混合に要する時間を短縮することができる。
また、水の添加方法としては、上記したように、水硬性組成物と、当該水硬性組成物が完全水和反応を呈する理論量より少ない量の水とを混合して湿潤粉体を得、当該粉体の水和反応を進行させて、自形の維持が可能な成形体とすることにより、部分的に水和活性を残存させる。自形の維持が可能な段階に水和反応が進行すれば、必要に応じて、水和反応の途中の段階で、強制乾燥することもできる。
この場合、当該水硬性組成物を均一に添加する方法であれば任意の方法が利用できるが、前記水硬性組成物に前記量の水を添加して得られた湿潤粉体を安定して製造するためには、いわゆる練りダマが発生しないように留意する必要がある。
練りだまの生成を防止するためには、上記したように、添加する水の液滴径を水硬性組成物粉体の粒子径以下とすることが望ましい。
このための水の添加方法としては、例えば好適には市販のドライフォグ・ノズルと称される、粉体粒子と同等以下の液滴径の噴霧が可能となる専用のスプレーノズルが有効に使用できる。
具体的には、水硬性組成物の粉体をミキサ内に投入し、当該ミキサを回転あるいは混合動作させながら連続的にドライフォグを噴霧供給する方法が好適に用いられる。
このように行なうことにより、練りダマが全く無い、完全に均一な水硬性組成物と水との混合物、即ち水硬性組成物の湿粉体を得ることができ、これを成形することにより、全体に均一な部分水和成形体を得ることができる。
前記水和過程における強制乾燥は、加熱や加圧等の手段により行うことができる。従来の水硬性組成物の完全水和硬化体製造においては、当該強制乾燥は、ひび割れ発生等の有害な状態を招くこととなるが、例えば直径10mm前後の極小さな断面形状の成形体であれば、有害なひび割れを起こさず、目的とする部分水和成形体を得ることができる。
このような強制乾燥工程を伴う部分水和成形体の製造方法は、流し込み成形以外に押し出し成形等にも利用することができる。
さらに、水の一部をアルコールや低分子量のポリエチレングリコール等の水溶性高分子化合物に置換した、水と高分子化合物との混合液を用いる場合であっても、上記と同様の工程にて製造することが可能である。
上記方法に代えて、水硬性組成物と、当該水硬性組成物が完全に水和できるに十分な、理論量以上の量の水とを混合し、自形を維持可能な段階まで水和が進行した時点で強制的に乾燥し、部分的に水和活性を残存させることにより、本発明の水硬性組成物の部分水和成形体を製造することもできる。
具体的には、例えば水硬性組成物100重量部に水を10重量部前後添加して得られた湿潤粉の状態の混合物は、従来の流し込み成形等には適さない。
従って、流し込み成形が可能となる程度、即ち水硬性組成物100重量部に対し、50重量部程度まで水を添加混合し、これを所望の形状となるような型枠内に流し込み成形し、その水和反応が自形を維持するに充分な段階、例えば好適には普通ポルトランドセメントの場合であれば20℃で材齢8時間程度の時点で敢えて脱型し、さらに強制的に乾燥させてその後の水和反応に要する水を除去する。こうすることで、部分水和成形体を得ることが可能となる。
成形方法として加圧成形を用いる場合には、得られた水硬性組成物と水との混合物、即ち水硬性組成物の湿潤粉体を、附型用冶具、例えば押出し成形機の材料搬送スクリューやダイス部分、またはプレス機の金型等に投入し、例えば約5000kg/cm以下の成形圧力によって押出して附型・密実化する。
さらに好適には、得られた部分水和成形体の表面に、パラフィンワックスや有機塗料等の極薄いコーティング処理を施すことも可能である。このようなコーティングを設けることにより、残存した水和活性が当該部分水和成形体の保管期間中に空気中の湿気によって損失されることを防止することが可能となる。
更に、本発明のアンカーホール補修方法に用いるアンカーホール補修材として、水硬性組成物の未水和成形体が使用でき、当該未水和成形体は、水硬性組成物とバインダとを含むものである。
水の代替としてバインダを用いることで、水硬性組成物を、所望する三次元形状に、水を使用せずに成形固化することができるものである。
未水和成形体で用いられる水硬性組成物は、上記部分水和成形体で使用できる水硬性組成物と同様のものを使用できる。
また、前記水硬性組成物の未水和成形体に使用されるバインダは、水硬性組成物の水和反応に悪影響を及ぼさず、かつ水に溶解する高分子化合物であれば特に限定されず、例えば、水溶性高分子や、従来から粉末射出成形、特に金属・セラミックス射出成形で使用されているバインダや、一般に樹脂成形で使用されている熱可塑性樹脂等が使用できる。
当該バインダは、更に好ましくは、熱により軟化流動し、水硬性組成物の流動付与剤としての機能を有し、通常、水硬性組成物が使用される環境温度で固体であることが望ましい。
また、好適には、当該バインダは、成形性をより優れたものとする点より、分子量が5000以上であることが望ましい。なお、その上限については、分子量が大きくなると混練性に大きく影響するため、混練性に影響を与えない範囲で適宜選択設定することが望ましい。
具体的には、水溶性高分子としては、ポリエチレングリコール、ポリメチレングリコール等に代表されるポリアルキレングリコール類、ポバール等のポリビニルアルコール類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カチオン化セルロース等のセルロース類またはセルロースエーテル類、VEMA(ベマ)等のメチルビニルエーテルと無水マレイン酸共重合体、デンプン類、アルコックス等のエチレンオキサイドを開環重合して得るポリ(エチレンオキサイド)等を挙げることができる。
また、金属あるいはセラミックス射出成形用バインダとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等の軟化温度の低い脱脂、パラフィンワックス、天然ワックス、変性ポリアセタールを主成分として各種ワックスを組み合わせた材料や寒天類等が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の汎用樹脂、ポリアセタール、ポリアミド等のエンジニアリングプラスチック類、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイミド等のスーパーエンジニアリングプラスチック類等が挙げられる。
当該バインダは、射出成形、押出成形、加圧成形等の種種の成形に使用することができるものであるが、特に射出成形、押出成形に好適に使用することが、未水和成形体の三次元形状を効率良くかつ大量に製造する点から望ましい。
未水和成形体において、前記水硬性組成物とバインダとは重量比で50:50〜95:5重量部の割合、好ましくは80:20〜90:10重量部の割合で含有されることが好ましい。
かかる重量比で混合されることにより、成形性が優れるとともに、形状維持性も良好となる。
次いで、本発明のアンカーホール補修材である水硬性組成物の未水和成形体を製造する方法を説明する。
水硬性組成物の未水和成形体は、バインダと水硬性組成物とを、上記混合比で、当該バインダの軟化点以上の温度まで加熱して混練した後成形し、次いで冷却して成形体とすることによって製造するものである。
具体的には、成形方法としては、射出成形法、押出成形法、加圧成形法、流し込み成形等を用いることができるが、これらに限定されるものではなく、公知の成形法を利用することができる。
未水和成形体を調製するには、まず、上記水硬性組成物と、上記バインダとを上記配合割合で混合して調製する。混合方法については、上記バインダの軟化点以上の温度で実施すれば特に限定はなく、予めバインダと水硬性組成物を混合した混合材料を用いても、成形時にこれらの成分を均一に混合しても、いずれの方法であっても均一に混合できればよく、強力な剪断力を加えることができる混合方法を採用することが好ましく、例えば、ニーダー等を用いて混練する。この様な剪断力の高い混合機を用いて混合することによって、混合に要する時間を短縮することができる。
射出成形の場合には、当該バインダを前記バインダの軟化点以上の温度まで加熱して当該バインダを溶融状態とし、これに水硬性組成物を混合して溶融混練して混合し、次いで当該温度を維持しつつ射出成形し、次いで冷却することにより成形体を製造する。
具体的には、バインダの軟化点以上の温度に加熱することにより、バインダを溶融状態にして流動化させ、当該加熱状態を保持したまま当該溶融バインダに水硬性組成物の粉末原料を混合して均一に攪拌混練して、混合流動材料とする。当該流動材料を当該バインダの軟化点未満の温度に保持された金型内に注型し、冷却固化させて附型・密実化して成形体を得る方法である。
必要に応じては、当該バインダの軟化点以上の温度でバインダと水硬性組成物とを溶融混練して、まず射出成形用ペレット状原料に成形し、成形時に前記ペレット状原料を、射出成形機内部の加熱シリンダ内で再び溶融・混練して、射出装置によって所望する形状の金型内に充填して、成形体を得てもよい。
押出成形の場合には、水硬性組成物とバインダとを混合し、当該混合物を当該バインダの軟化点以上の温度まで加熱して混練して流動状態とし、次いで当該温度を維持しつつ押出成形した後、冷却することにより成形体を製造する。
具体的には、バインダと水硬性組成物とを、当該バインダの軟化点以上の温度に加熱保持された附型用冶具、例えば押出し成形機の材料搬送スクリューやダイス部分、またはプレス機の金型等に投入し、流動状態にさせるとともに、当該流動材料を当該バインダの軟化点未満の温度に保持された押出し成形機から、例えば約5000kg/cm以下の成形圧力によって押出して附型・密実化し、その後冷却して成形体を得るものである。
このようにして得られた未水和成形体は、バインダと水硬性組成物とが混合されてなるものであるが、成形体の厚み断面方向における組成分布に関し、好適には、当該成形体の外側はバインダリッチな部分が存在し、内側に向かって徐々に、水硬性組成物リッチとなる組成勾配を有する構造が望ましく、特にその望ましくは、当該未水和成形体の外側には、当該バインダの薄い被膜が形成されていることが、長期保存性の点から好ましい。
これは、以下の理由によるものと考えられる。
まず、加熱された金型内で、水硬性組成物とバインダとの混合原料の溶融流動材料が注型されるが、具体的には、水硬性組成物粉体は、溶融しているバインダに押し流されて、該金型内に注入される。
かかる溶融流動状態の混合材料の金型内の流動挙動は、金型表面付近の温度が高いのでバインダのみが分離して存在し、水硬性組成物粉体を伴わず溶融バインダが先行して流動すると考えられる。
このことにより得られる未水和成形体の表面にバインダの数〜数十μmの薄膜が形成され、常温に冷却された際に、強固な被膜となって水分を遮断し、風化を防止して、長期保存を可能にするものであると考察されるのである。
このようにして得られた部分水和成形体または未水和成形体は、成形体としての形状を維持することができるので、アンカーホール補修材として有効に使用することができ、その作業効率を向上させることができる。
本発明を次の実施例、比較例及び試験例により説明する。
水硬性組成物として、普通ポルトランドセメント(PC、住友大阪セメント株式会社 栃木工場製)を用いた。
当該水硬性組成物と自形を維持するに要する当初添加の水との混合比を、重量比で80:20重量部とし、得られた混合物を、押出し成形機に投入して、直径17mmの円筒状に押し出し、120mmの所定の長さに切断した。この部分水和成形体を7時間湿度54%,23℃にて放置養生し、自形を維持するに充分な状態とした。
次いで、この棒状成形体を250℃に保持された乾燥機内に5時間保管し、この時点で水和反応に消費されていない水分、即ち自由水を強制的に蒸発・除去した。これにより、材齢7時間程度の水和反応状態で水和硬化を強制的に停止し、部分水和成形体を得、アンカーホール補修材を製造した。
得られた部分水和成形体のJIS R 5202の「セメントの強熱減量」に規定される強熱減量値(イグニッションロス)は、22重量%であった。
実施例2
水硬性組成物として、普通ポルトランドセメント(PC;住友大阪セメント株式会社 栃木工場製)を用い、また、バインダには89℃で溶融する蝋(ロウ)(商品名 マイクロクリスタリンワックス;日本精蝋株式会社製)を用いた。
当該ロウ:水硬性組成物の混合比を、重量比で15:85重量部とし、得られた混合物を、温度95℃の押出し成形機に投入して、直径17mmの円筒状に押し出し、次いで常温まで冷却硬化後、120mmの所定の長さに切断した。次いで、この棒状成形体を250℃に保持された乾燥機内に5時間保管し、ロウ分を揮発させた。この一連の作業工程により本発明のアンカーホール補修埋め戻し材を製造した。
実施例3
水硬性組成物として、ライオンシスイ(住友大阪セメント株式会社 大阪工場製)を用いた。
当該水硬性組成物と自形を維持するに要する当初添加の水との混合比を、重量比で80:20重量部とし、得られた混合物を、押し出し成形機に投入して、直径17mmの円筒状に押し出し、120mmの所定の長さに切断した。この部分水和成形体を7分間湿度54%、23℃において放置養生し、自形を維持するに充分な状態とした。
次いで、この棒状成形体を250℃に保持された乾燥機内に5分間保管し、この時点で水和反応に消費されていない水分、即ち自由水を強制的に蒸発・除去した。これにより、材齢7分間程度の水和反応状態で水和硬化を強制的に停止し、部分水和成形体を得、アンカーホール補修材を製造した。
得られた部分水和成形体のJIS R 5202の「セメントの強熱減量」に規定される強熱減量値(イグニッションロス)は、12重量%であった。
実施例4
水硬性組成物として、ライオンシスイ(住友大阪セメント株式会社 大阪工場製)を用い、また、バインダには89℃で溶融する蝋(ロウ)(商品名 マイクロクリスタリンワックス;日本精鑞株式会社製を用いた。
当該ロウ:水硬性組成物の混合比を、重量比で15:85重量部とし、得られた混合物を、温度95℃の押し出し成形機に投入して、直径17mmの円筒状に押し出し、次いで常温まで冷却硬化後、120mmの所定の長さに切断した。次いで、この棒状成形体を250℃に保持された乾燥機内に5時間保管し、ロウ分を揮発させた。この一連の作業工程により本発明のアンカーホール補修埋め戻し材を製造した。
比較例1〜2
普通ポルトランドセメント(PC;住友大阪セメント株式会社 栃木工場製)とJIS A 5005−1993コンクリート用砕石及び砕砂に規定される砕砂と水とを1:4:0.3重量部比率にて均一に練り混ぜてフレッシュモルタルとし、これを容量3リットルの左官用小型手押しポンプにてホールインアンカー痕に押し込み、さらに表面を金コテによって平坦に仕上げた。
比較例3〜4
ライオンシスイ(住友大阪セメント株式会社 大阪工場製)とJIS A 5005−1993コンクリート用砕石及び砕砂に規定される砕砂と水とを1:4:0.3重量部比率にて均一に練り混ぜてフレッシュモルタルとし、これを容量3リットルの左官用小型手押しポンプにてホールインアンカー痕に押し込み、さらに表面を金コテによって平坦に仕上げた。
試験例1
(アンカーホールの埋め戻し補修作業の効率)
ホールインアンカーが埋め込まれていたコンクリートから、多数のアンカーを引抜いた。
多数のアンカーを引抜いた後の1つの孔の大きさは、直径17mm、深さ120mmの円筒状の形状を有していた。
かかる形状を有する多数のアンカーホールを有するコンクリートのアンカーホールに、上記実施例1〜4で得られたアンカーホール補修材を当該アンカーホールにハンマーでたたきこみ、当該充填されたアンカーホール補修埋め戻し材に前記アンカーホール補修埋め戻し材の30重量%の量の水を供給することで、硬化させ、アンカーホールの埋め戻し補修作業を完了した。
一方、比較例1〜4のモルタル埋め戻し材を、上記アンカーホール1つずつに、手作業で埋め戻しを実施した。
その際の両者の作業効率を表1に示す。
Figure 0004145826
上記表1より、本発明の埋め戻し材は、従来と比較して、作業効率がかなり向上していることがわかる。
形状を維持性が良好で、環境性にも優れており、容易に、コンクリート建造物のアンカーホールの充填・補修に適用することができる。

Claims (4)

  1. 水硬性組成物の部分水和成形体または未水和成形体をコンクリート構造物のアンカーホール内部に充填し、次いで当該充填した水硬性組成物の部分水和成形体または未水和成形体に水を付加して硬化させることにより、アンカーホールを補修することを特徴とする、アンカーホールの補修工法。
  2. 水硬性組成物の部分水和成形体または未水和成形体を、水に浸漬して柔軟にし、当該柔軟な成形体を構造物のアンカーホール内部に充填して硬化させることにより、
    アンカーホールを補修することを特徴とする、アンカーホールの補修工法。
  3. 請求項1または2記載のアンカーホールの補修工法に用いるアンカーホール材であって、該アンカーホール材は、形状を維持できる程度に、水硬性組成物が部分的に水和硬化してなる部分水和成形体であることを特徴とする、アンカーホール補修材。
  4. 請求項1または2記載のアンカーホールの補修工法に用いるアンカーホール材であって、該アンカーホール材は、水硬性組成物及びバインダを含む未水和成形体であることを特徴とする、アンカーホール補修材。
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