JP4145703B2 - 歩行ロボットおよび歩行ロボットの制御方法 - Google Patents

歩行ロボットおよび歩行ロボットの制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、脚による歩行形態で移動を行う歩行ロボットおよびその制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の歩行ロボットは、本体部を支持する脚部を4本設け、これら4本の脚部をそれぞれ所定のタイミングで動作することにより移動する構成としている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、従来の歩行ロボットは、本体部を支持する脚部を2本設け、これら2本の脚部をそれぞれ所定のタイミングで動作することにより移動する構成としている。また、関節を駆動するアクチュエータとしてのモータを1箇所の関節について1個配置し、当該モータにより関節軸を駆動する構成としている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
また、従来のロボットの関節構造は、減速機内にブレーキを設け、アクチュエータとしての電動機への通電を解除した場合に、重力等により関節が従動するのを防ぐ構成としている(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−176866号公報(第2−3頁、図4)
【特許文献2】
特開2000−296484号公報(第5−7頁、図1、図9)
【特許文献3】
特開昭61−288985号公報(第2−3頁、第3図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来の4本の脚部により歩行するロボットは、4本の脚部で本体部を支持して移動するので、移動時や停止時に転倒しないようにバランスを取ることが容易であり、簡単な制御で歩行が可能であるものの、脚部は歩行にのみ使用するため、脚部を使用した作業が行えない問題点があり、また作業を行う場合には、移動用の脚部とは別に作業用の腕部を設置する必要があり、ロボット装置の小型化、低コスト化等を阻害する問題点があった。
【0007】
また、他の従来の歩行ロボットは、本体部を支持する2本の脚部により移動する構成としていたので、腕部にマニピュレータを装備することにより作業は可能であるものの、2脚で転倒せぬようバランスをとって自立し、歩行するための制御が複雑化し、低コスト化を阻害する問題点があった。また、2脚で転倒せぬようバランスをとって自立するためには、関節を駆動するアクチュエータとしてのモータを常に制御する必要があり、消費電力が大きい問題点があった。
【0008】
また、これら歩行ロボットは、関節を駆動しないときにはアクチュエータとしての電動機への通電を解除するが、この場合、重力等により関節が従動するのを防ぐために、減速機内にブレーキを設け、これにより関節の姿勢を保持する構成としていた。従って姿勢を保持した状態で電動機への通電は解除可能なものの、ブレーキを作動させている状態、もしくはブレーキを解除している状態のいずれかでは、ブレーキに電力を供給する必要があり、特に多関節ロボットにおいて消費電力が増大する問題点があった。
【0009】
また、関節を駆動するアクチュエータを、関節1箇所あたり1個配置していたので、アクチュエータが破損した場合に歩行が不可能となる問題点があった。
【0010】
さらに、脚による歩行で移動を行う歩行ロボットでは、アクチュエータは起動と停止の正転、逆転の繰り返しとなる。また、アクチュエータの起動停止の際にはアクチュエータ自身の慣性モーメントを加速または減速する必要があり、一方、アクチュエータの駆動力は、ロボットの移動速度の最大値を考慮する必要がある。従って低速で移動する場合にも、高速移動が可能な駆動力を持つ慣性モーメントが大なるアクチュエータの加減速の繰り返しを行う必要があり、消費電力の低減を図ることができないという問題点があった。
【0011】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、簡単な制御で転倒しないようにバランスをとって自立し、歩行が可能であり、かつ腕部による作業が可能な歩行ロボットであり、また、作業時、または停止時などの非歩行時に、ロボット本体を支持する脚部の関節を駆動するアクチュエータへの通電を解除した場合に、電力を消費することなく姿勢を維持できる歩行ロボットであり、また、関節を駆動するアクチュエータが破損した場合にも、移動の継続が可能な歩行ロボットであり、さらに低速で移動する場合に、アクチュエータを効率良く駆動し、消費電力の少ない歩行ロボットおよびその制御方法を得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る歩行ロボットは、本体部に接続され、該本体部を支持する4本の脚部を有し、4本の脚部をそれぞれ所定のタイミングで動作することにより移動する歩行ロボットにおいて、4本の脚部のうちの2本の脚部に作業用マニピュレータを備え、歩行ロボットが移動する場合には4本の脚部を使用して移動し、一方、作業を行う場合には作業用マニピュレータを備えた2本の脚部のうちの少なくとも一本の脚部を使用して作業を行なう制御手段を備え、脚部を駆動するアクチュエータから脚部の関節軸までの動力伝達系に、動作を制動する制動機構を備え、制動機構は、吸引力を発生するソレノイドと、ソレノイドの吸引力による所定方向の回動を伝達するワンウェイクラッチとカム部とを備えてなるラッチ機構と、所定方向の回動を制動する制動子とからなるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照し、本発明の実施の一形態について説明する。
実施の形態1.
まず、本発明の実施の形態1について図1〜図19を参照して説明する。この実施の形態は4脚で歩行し、作業時は4脚のうちの2脚に設けたマニピュレータを用い作業を行なう歩行ロボットに関している。
【0014】
図1は本発明による歩行ロボットの略構成を示す要部斜視図であり、図2は図1に示す歩行ロボットの歩行状態を示す略側面図である。図1および図2において、胴体1は剛体で形成される本体部であり、左前脚機構2、右前脚機構3、左後脚機構4、右後脚機構5により支持される。胴体1の前端部1a付近には首機構6を介して頭部7が接続されている。また、胴体1には信号処理回路、電源であるバッテリ(図示せず)が配置されている。左前脚機構2は関節部21,22,23、アーム24,25、マニピュレータ26からなる。上腕部に相当するアーム24の上端部には、アクチュエータ、減速機構等からなる肩関節に相当する関節部21が接続されており、アーム24は関節部21を介して胴体1に接続されている。関節部21は、胴体1の前後方向を含む鉛直面内で回動する1自由度を有する。従って、関節21はアーム24を胴体1の前後方向に任意角度回動することが可能な構成となっている。
【0015】
アーム24の下端部にはアクチュエータ、減速機構等からなる肘関節に相当する関節部22が接続されている。また関節部22は前腕部に相当するアーム25の上端部に接続されており、胴体1の前後方向を含む鉛直面内で回動する1自由度を有する。従って、関節22はアーム25を胴体1の前後方向に任意角度回動することが可能な構成となっている。
【0016】
アーム25の下端部にはアクチュエータ、減速機構等からなる手首関節に相当する関節部23が接続されている。また関節部23はマニピュレータ26の上端部ベース26aに接続されており、胴体1の前後方向を含む鉛直面内で回動する1自由度を有する。従って、関節23は、マニピュレータ26を胴体1の前後方向に任意角度回動することが可能な構成となっている。
【0017】
マニピュレータ26は関節23に接続する手根部に相当するベース26a、指部に相当するアーム26b,26c、およびアーム26b,26cを駆動するアクチュエータ26dからなる。ベース26aの、関節23が接続される側と逆側に設置されたアクチュエータ26dにより、アーム26b,26cを任意に駆動して、物体の把持などが可能な構成としている。
【0018】
右前脚機構3は左前脚機構2と同一に構成されている。この場合には、上述の前脚機構2、関節部21,22,23、アーム24,25、マニピュレータ26、ベース26a、アーム26b,26c、アクチュエータ26dを、それぞれ前脚機構3、関節部31,32,33、アーム34,35、マニピュレータ36、ベース36a、アーム36b,36c、アクチュエータ36dと読み換える。
【0019】
左後脚機構4は関節部41,42,43、アーム44,45,46からなる。大腿部に相当するアーム44の上端部には、アクチュエータ、減速機構等からなる股関節に相当する関節部41が接続されており、アーム44は関節部41を介して胴体1に接続されている。関節部41は胴体1の前後方向を含む鉛直面内で回動する1自由度を有する。従って、関節41はアーム44を胴体1の前後方向に任意角度回動することが可能な構成となっている。
【0020】
アーム44の下端部には、アクチュエータ、減速機構等からなる膝関節に相当する関節部42が接続されている。また関節部42は下腿部に相当するアーム45の上端部に接続されており、胴体1の前後方向を含む鉛直面内で回動する1自由度を有する。従って、関節42はアーム45を胴体1の前後方向に任意角度回動することが可能な構成となっている。
【0021】
アーム45の下端部にはアクチュエータ、減速機構等からなる足首関節に相当する関節部43が接続されている。また関節部43は足部に相当するアーム46の上端部に接続されており、胴体1の前後方向を含む鉛直面内で回動する1自由度を有する。従って、関節43は、アーム46を胴体1の前後方向に任意角度回動することが可能な構成となっている。
【0022】
右後脚機構5は左後脚機構4と同一に構成されている。この場合には、上述の後脚機構4、関節部41,42,43、アーム44,45,46をそれぞれ後脚機構5、関節部51,52,53、アーム54,55,56と読み換える。
【0023】
首機構6の下端はアクチュエータ、減速機構等からなる首関節に相当する関節部61が接続されており、当該関節部61を介して胴体1に接続されている。関節部61は、胴体1の前後方向を含む鉛直面内で回動する1自由度を有するので、関節部61は首機構6を胴体1の前後方向に任意角度回動することができる。
【0024】
首機構6の上端はアクチュエータ、減速機構等からなる首関節に相当する関節部62が接続されており、当該関節62を介して頭部7を接続している。関節部62は首機構6の伸長方向軸回りに回動可能な1自由度を有する。従って、頭部7は関節部61,62により、胴体1の前後方向および左右方向に回動することが可能となる。
【0025】
次に、各関節部を駆動する部位の詳細構成について説明する。図10は、本発明による歩行ロボットの関節駆動部の詳細を示す平面図であり、図11は図10に示す関節駆動部の略側面図であり、図12は図10に示す関節駆動部の駆動系を示す略側面図である。
【0026】
アクチュエータを構成するモータ101はフレーム100に保持されている。また、モータ101の軸にはピニオンギア102が圧入されている。減速ギア103は小歯車103a、大歯車103bからなり、フレーム100に保持された軸103cに回転可能に支持され、大歯車103bがピニオンギア102にかみ合うよう設置されている。減速ギア104は小歯車104a、大歯車104bからなり、フレーム100に保持された軸104cに回転可能に支持され、大歯車104bが減速ギア103の小歯車103aにかみ合うよう設置されている。減速ギア105は小歯車105a、大歯車105bからなり、フレーム100に保持された軸105cに回転可能に支持され、大歯車105bが減速ギア104の小歯車104aにかみ合うよう設置されている。出力ギア106は減速ギア105の小歯車105aに噛み合うよう配置され、フレーム100に回転可能に保持された関節軸107に固定されている。
【0027】
また、関節軸107には関節アーム108が同様に固定されている。角度検出器109はフレーム100に保持され、関節軸107の回転角度を検出する。上記のように構成された関節駆動部のフレーム100と、関節アーム108を胴体、アーム等の構成要素にそれぞれ接続することにより関節部を形成し、モータ101の駆動力により、接続された構成要素を図11に示す矢印A方向に駆動し、その回動角度を角度検出器109により検出する。
【0028】
次に、上記関節駆動部に併設された制動機構について説明する。図13は制動機構の構造を示す断面図であり、図14はカムプレートを示す側面図である。図10〜図14において、制動ギア110は減速ギア103の大歯車103bにかみ合うよう配置され、フレーム100に保持された支軸111に回転可能に保持されている。また支軸111にはEリング112が設置され、制動ギア110が図13に示す矢印B方向へ移動することを規制している。ブレーキキャリパ113は、支軸111に矢印B方向に移動可能に嵌着され、制動ギア110と対向する側面に摩擦部材で形成されるパッド113aを保持している。また、ブレーキキャリパ113は図示しない手段により、図10の矢印Cで示す支軸111回りに回転しないよう規制され、また図示しないバネなどの付勢手段により、矢印B1方向に付勢されている。
【0029】
カムプレート114は支軸111に矢印B方向に移動可能に嵌着され、また図示しない手段により矢印Cで示す支軸111回りに回転しないよう規制されている。また、カムプレート114のブレーキキャリパ113に対向しない側の側面にはカム部114aが形成されている。このカム部は図14に示すとおり、45度ごとに凸部114bと凹部114cが交互に形成されており、その間は斜面114dにより滑らかにつながれている。また、カムプレート114のブレーキキャリパ113に対向する側には、バネ115が固定されており、カムプレート114が矢印B2方向に移動した際には、ブレーキキャリパ113を矢印B2方向に付勢する。
【0030】
ラッチ機構116はホイール117、ワンウェイクラッチ118、レバー119、ラッチプレート120、板バネ121、およびカムフォロア122から構成される。ホイール117はワンウェイクラッチ118、レバー119を介して支軸111に支持される。レバー119は支軸111に回動可能に嵌着され、矢印B方向への動きは規制されている。ワンウェイクラッチ118はレバー119を図11に示す矢印D方向に回動した場合にロックし、ホイール117をレバー119の回動に同期して回動させる。逆にレバー119を図11に示す矢印E方向に回動した場合には、ワンウェイクラッチ118のロックは解除され、ホイールは矢印E方向には回動しない。また、ホイールの側面には、45度周期で凸部を形成したラッチプレート120が設置され、フレーム100に保持された板バネ121が当接している。また、ホイール117のカムプレート114に対向する側には、カムフォロア122が設置されている。
【0031】
ソレノイド123はホルダ124を介してフレーム100に保持されている。ソレノイド123は電流印加により、可動鉄心123aを図11に示す矢印F方向に吸引する。可動鉄心123aはリンク125を介してレバー119に接続されている。またレバー119は図示しないバネ等の付勢手段により、矢印E方向に付勢されている。従って、レバー119にリンク125を介して接続されたソレノイド123の可動鉄心123aは、ソレノイド123への電流印加時以外は図11に示す矢印G方向に付勢され移動している。
【0032】
次に動作について説明する。まず、本発明による歩行ロボットの動作を図2〜図9により説明する。図2、図3、および図4は図1に示す歩行ロボットの歩行時の一形態を示す側面図であり、図5、図6、および図7は図1に示す歩行ロボットの作業姿勢の一形態を示す側面図であり、図8、および図9は図1に示す歩行ロボットの待機状態の一形態を示す側面図である。
【0033】
歩行ロボットの歩行時には、左前脚機構2、右前脚機構3、左後脚機構4、右後脚機構5に設置された関節部21,22,23,31,32,33,41,42,43,51,52,53にそれぞれ設けられたモータ101に所定の電流を印加し、これら関節部は胴体1を図示のとおり支持する。この状態ではマニピュレータ26,36の一部、およびアーム46,56の下端が接地している。さらにこの状態でそれぞれのモータを所定のタイミングで回転して歩行動作を行う。
【0034】
例えば図2に示す状態から前進する場合には、胴体1に対して相対的に後退している右前脚機構3、および左後脚機構4を前方に繰り出す動作を行う。このとき右前脚機構3、および左後脚機構4は遊脚となり、マニピュレータ36およびアーム46は地面から離間するので、左前脚機構2および右後脚機構5により胴体1を支持する。遊脚となった右前脚機構3、および左後脚機構4は、その下端となるマニピュレータ36およびアーム46が地面に接地しないよう、各関節部31,32,33,41,42,43を適切に制御して、前方への繰り出し動作を行う。同時に、胴体1を支持している左前脚機構2および右後脚機構5に配置された各関節部21,22,23,51,52,53を適切に制御して、胴体1に対して左前脚機構2および右後脚機構5が相対的に後退する方向に移動することにより、胴体1を前方に送り出す。上述の動作の結果、図2に示す状態にあった歩行ロボットは、図3に示す状態を経て図4に示す状態に移行する。これらの動作を繰り返すことにより、歩行ロボットの移動が実現される。
【0035】
なお、歩行時に駆動が必然でない首機構6の関節部61,62に関しては、後述する制動手段により関節の動作をロックして首機構6および頭部7の姿勢を維持した後、関節部61,62にそれぞれ設けられたモータ101への通電を解除することにより、電力消費を抑えることができる。
【0036】
次に、マニピュレータ26,36を使用した作業時の動作について説明する。作業時においては、例えば図5に示すとおり、胴体1の下端、および左後脚機構4、右後脚機構5を接地して、本体が安定するよう関節部41,42,43,51,52,53を制御する。なおこのとき本体が転倒しないようにするために、ロボットの重心から垂下した垂線が、各接地点を結ぶ面積の範囲内となるよう制御する。この状態で消費電力の低減が必要な場合には、後述する制動手段により関節部41,42,43,51,52,53の動作をロックした後に、関節部41,42,43,51,52,53にそれぞれ設けられたモータ101への通電を解除する。
【0037】
次に、左前脚機構2および右前脚機構3に設けた関節部21,22,23,31,32,33を制御して、左前脚機構2および右前脚機構3の先端部に設けたマニピュレータ26,36を作業対象物(図示せず)に近づけた後、マニピュレータ26,36のアクチュエータ26d,36dを制御して、アーム26b,26c、アーム36b,36cにより対象物の把持等の作業を行う。
【0038】
また、別の体勢による作業としては、例えば図6に示すとおり、左後脚機構4、右後脚機構5を接地して、本体が安定するよう関節部41,42,43,51,52,53を制御する。このとき本体が転倒しないようにするためには、図示しないセンサ等により本体の動きを監視し、転倒を阻止するよう各アクチュエータを制御する。次に、左前脚機構2および右前脚機構3に設けた関節部21,22,23,31,32,33を制御して、左前脚機構2および右前脚機構3の先端部に設けたマニピュレータ26,36を作業対象物(図示せず)に近づけた後、マニピュレータ26,36のアクチュエータ26d,36dを制御して、対象物の把持等の作業を行う。
【0039】
さらに別の体勢による作業としては図7に示すとおり、右前脚機構3、左後脚機構4、右後脚機構5の3本の脚機構を接地して、本体が安定するよう関節部31,32,33,41,42,43,51,52,53を制御する。このとき本体が転倒しないようにするために、ロボットの重心から垂下した垂線が、各接地点を結ぶ面積の範囲内となるよう制御する。この状態で消費電力の低減が必要な場合には、後述する制動手段により関節部31,32,33,41,42,43,51,52,53の動作をロックした後に、関節部31,32,33,41,42,43,51,52,53にそれぞれ設けられたモータ101への通電を解除する。
【0040】
次に、左前脚機構2に設けた関節部21,22,23を制御して、左前脚機構2の先端部に設けたマニピュレータ26を作業対象物(図示せず)に近づけた後、マニピュレータ26のアクチュエータ26dを制御して、アーム26b,26cにより対象物の把持等の作業を行う。
【0041】
次に、歩行ロボットの待機時の姿勢について説明する。待機時においては、例えば図8に示すとおり、左前脚機構2、右前脚機構3、左後脚機構4、右後脚機構5により、胴体1を図示のとおり支持する。なおこのとき本体が転倒しないようにするために、ロボットの重心から垂下した垂線が、各接地点を結ぶ面積の範囲内となるように、関節部21,22,23,31,32,33,41,42,43,51,52,53にそれぞれ設けられたモータ101に所定の電流を印加し制御する。この状態で消費電力の低減が必要な場合には、後述する制動手段により関節部21,22,23,31,32,33,41,42,43,51,52,53の動作をロックした後に、関節部21,22,23,31,32,33,41,42,43,51,52,53にそれぞれ設けられたモータ101への通電を解除する。
【0042】
また、別の体勢による待機姿勢としては、例えば図9に示すとおり、胴体1の下端、および左後脚機構4、右後脚機構5を接地して、本体が安定するよう関節部41,42,43,51,52,53を制御する。なおこのとき本体が転倒しないようにするために、ロボットの重心から垂下した垂線が、各接地点を結ぶ面積の範囲内となるよう制御する。この状態で消費電力の低減が必要な場合には、後述する制動手段により関節部41,42,43,51,52,53の動作をロックした後に、関節部41,42,43,51,52,53にそれぞれ設けられたモータ101への通電を解除する。
【0043】
次に、関節部21,22,23,31,32,33,41,42,43,51,52,53,61,62の駆動部の動作、および併設された制動機構の動作について説明する。図10等に示すモータ101に電流を印加することにより、モータ軸に圧入されたピニオンギア102は回転し、その回転駆動力は減速ギア103,104,105により減速され、出力ギア106に伝達される。出力ギア106は回転可能にフレーム100に支持された関節軸107に固定されており、関節軸107には関節アーム108が固定されているので、モータ101の回転により関節アーム108は図11に示す矢印A方向に回動する。
【0044】
関節アームの回動角は角度検出器109により検出され、図示しない制御回路に送られる。このように構成された関節駆動部のフレーム100と関節アーム108を、胴体、アーム等の構成要素にそれぞれ接続することにより関節部を形成し、モータ101の駆動力により接続された構成要素を矢印A方向に駆動する。
【0045】
次に制動動作について説明する。まず、制動動作を解除している状態を説明する。ここで減速ギア103には制動ギア110が噛み合っているものである。この状態を図15(a)および図16に示す。ここで図15は制動機構の要部を示す平面図であり、図16(a)はカムプレート114とカムプレート114に対するカムフォロア122の当接位置を示す略側面図であり、図16(b)はソレノイド123、レバー119、ラッチ機構116の動作を示す略側面図である。
【0046】
非制動時においてカムフォロア122はカムプレート114の側面に形成されたカム部114aの凹部114cに対向している。このとき、カムフォロア122を保持したホイール117は、ラッチプレート120と板バネ121により回転方向の位置を拘束されている。また、レバー119は図示しないバネ等の付勢手段により、図16(b)に示す矢印E方向に付勢されているので、リンク125を介してレバー119に接続されたソレノイド123の可動鉄心123aは矢印G方向に引き出されている。
【0047】
カムフォロア122とカムプレート114のカム部114aの凹部114cが対向しているので、図示しない付勢手段などにより、図15に示す矢印B1方向に付勢されたブレーキキャリパ113の付勢力により、バネ115、カムプレート114は矢印B1方向に移動し、ブレーキキャリパ113の側面に形成された摩擦部材からなるパッド113aと制動ギア110とは離間している。
【0048】
次に、制動動作への移行状態について説明する。図17(b)に示すように制動を行う場合には、最初にソレノイド123に電流を印加することによりソレノイド123の可動鉄心123aを矢印F方向に吸引する。可動鉄心123aの吸引に伴い、リンク125を介して接続されたレバー119は図17(a)に示す矢印D方向に回動を開始する。なお、このときソレノイド123の可動鉄心123aの吸引力は、レバー119を矢印E方向に付勢する付勢力、および板バネ121を矢印H方向に変形させる力の合計以上が必要である。なお、図17は図15に示すカム機構の動作を示す図である。
【0049】
レバー119の矢印D方向への回動に伴い、レバー119の円筒部外周に噛み合ったワンウェイクラッチ118はロックし、レバー119の回動に同期してホイール117を矢印D方向に回動する。ホイール117の側面に保持されたカムフォロア122はカムプレート114のカム部114aの凹部114cから斜面部114dに移動する。カムプレート114は図15に示す矢印C方向への回動を規制されているので、カムフォロア122の回動に伴いカムプレート114および板バネ115は矢印B2方向に移動する。なお、バネ115の付勢力を、ブレーキキャリパ113を矢印B1方向付勢する付勢力より大とすることにより、矢印B1方向に付勢されているブレーキキャリパ113は同様に矢印B2方向に移動する。
【0050】
次に制動動作の完了状態について説明する。この状態を図15(c)、および図18に示す。図18は図15に示す制動機構の制動動作の完了状態を示す図である。ソレノイド123への電流印加の継続によりソレノイド123の可動鉄心123aは図18に示す矢印F方向に吸引され、規定ストローク移動後に停止する。可動鉄心123aの吸引に伴い、リンク125を介して接続されたレバー119は矢印D方向に回動し、レバー119の回動に同期してホイール117は同様に矢印D方向に回動し、可動鉄心123aの停止に伴い停止する。この状態では、ホイール117の側面に保持されたカムフォロア122はカムプレート114のカム部114aの凸部114bに対向する。
【0051】
カムプレート114は図15に示す矢印C方向への回動を規制されているので、カムフォロア122の回動に伴いカムプレート114およびバネ115は矢印B2方向に移動し、ブレーキキャリパ113の側面に形成された摩擦部材からなるパッド113aを制動ギア110の側面に圧接する。このときの圧接力はバネ115の変形により発生する付勢力により生じる。ブレーキキャリパ113は矢印C方向への回転は規制されているので、パッド113aによる制動ギア110に対する制動力が発生し、制動ギア110の回転を阻止する。なお、上述の状態においては、図18に示すラッチプレート120の凹部分に板バネ121が当接し、矢印I方向への付勢力によりラッチプレートを保持しているので、カムプレート114のカム部114aに対するカムフォロア122の位置は保持される。
【0052】
この状態に移行した後、ソレノイド123への電流印加を停止する。この状態を図15(c)、および図19に示す。なお、図19は図15に示す制動機構の制動状態を示す図である。ソレノイド123への電流印加を停止すると、可動鉄心123aはリンク125を介して接続されたレバー119への図19に示す矢印E方向への付勢力により、矢印G方向に移動する。レバー119は同時に矢印E方向に回動するが、ワンウェイクラッチ118のロックが解除されるので、ホイール117はレバー119に同期した回動は生じない。また、ホイールに保持されたラッチプレート120は板バネ121により保持されているので、ホイール117の矢印E方向への回動は確実に阻止される。従って、ホイール117の側面に保持されたカムフォロア122はカムプレート114のカム部114aの凸部114bに当接した状態を保持できるので、制動ギア110への制動は継続される。
【0053】
なお、制動状態から制動解除状態への移行も上述の動作を繰り返すことにより行う。以下簡単に説明する。図15(c)および図19に示す制動状態から、制動解除を行うためには、ソレノイド123に電流を印加し、可動鉄心123aを図19に示す矢印F方向に吸引する。可動鉄心123aの吸引に伴い、リンク125を介して接続されたレバー119は矢印D方向に回動を開始し、レバー119の円筒部外周に噛み合ったワンウェイクラッチ118はロックし、レバー119の回動に同期してホイール117を矢印D方向に回動する。ホイール117の側面に保持されたカムフォロア122はカムプレート114のカム部114aの凸部114bから斜面部114dを通過し、凹部114cに移動する。
【0054】
この結果、カムプレート114とバネ115は、図15に示す矢印B1方向に付勢されたブレーキキャリパ113により矢印B1方向に押され、移動する。この結果、制動ギア110の側面に圧接していたパッド113aは離間し、制動状態は解除される。
【0055】
この状態に移行した後、ソレノイド123への電流印加を停止すると、可動鉄心123aはリンク125を介して接続されたレバー119への矢印E方向への付勢力により、矢印G方向に移動する。レバー119は同時に矢印E方向に回動するが、ワンウェイクラッチ118のロックが解除されるので、ホイール117はレバー119に同期した回動は生じず、かつホイールに保持されたラッチプレート120は板バネ121により保持されているので、ホイール117の矢印E方向への回動は確実に阻止される。従って、ホイール117の側面に保持されたカムフォロア122はカムプレート114のカム部114aの凹部114cに対向した状態を保持できるので、制動解除状態は継続される。
【0056】
以上のように、本発明による歩行ロボットでは、歩行時には4脚を使用することにより簡単な制御で転倒せぬようバランスを取った自立、歩行が可能となり、また作業を行う際には、4脚のうち前脚に備えたマニピュレータを使用して作業を行う構成としたので、低コスト、低消費電力で、作業性を備えた歩行ロボットを得ることができる。
【0057】
また、関節部の姿勢を保持する制動機構を備え、制動時と非制動時との移行時のみ電力を消費する構成とし、制動を継続する場合、あるいは制動解除を継続する場合とも、電力を消費しない構成としたので、歩行ロボットの消費電力を低減できる効果がある。
【0058】
さらに、作業時、待機時などの非歩行時においては、3点以上の保持点により安定した姿勢を確保した後、上記制動機構により関節部の姿勢を保持する構成としたので、電力を消費することなく待機等を行うことが可能となる。
【0059】
なお、上述した実施の形態1においては、モータ101のピニオンギア102から出力ギア106に至る動力伝達系を形成する減速ギア103,104,105とは別に、制動ギア110を設置し、これを減速ギア103と噛み合わせ、制動ギア110を制動することにより出力ギア106の回転を拘束する構成を示したが、ブレーキキャリパ113、カムプレート114、バネ115、ラッチ機構116、板バネ121、ソレノイド123、リンク125などからなる制動機構を、減速ギア103,104,105のいずれかと同軸に配し、これら減速ギア103,104,105のいずれかを制動する構成にしてもよく、同様の効果を得ることが可能である。
【0060】
実施の形態2.
次に、実施の形態2について図20〜図24を参照して説明する。本実施の形態は実施の形態1とは異なる制動機構を備えた歩行ロボットに関するものである。ここで図20は本発明による歩行ロボットの関節駆動部を示す略側面図であり、図21は図20に示す装置の関節駆動部の駆動系を示す略平面図であり、図22は制動機構の構造を示す断面図であり、図23は制動機構の動作状態を示す要部平面図であり、図24は制動ギアに設けた孔部とブレーキキャリパに設けたピンとの位置関係を示す要部側面図である。
【0061】
制動ギア130は減速ギア103の大歯車103bにかみ合うよう配置され、フレーム100に保持された支軸111に回転可能に保持されている。また支軸111にはEリング112が設置され、制動ギア110の図22に示す矢印B方向への移動を規制している。また制動ギア130の側面には複数の孔部130aが形成されている。ブレーキキャリパ113は支軸111に矢印B方向に移動可能に嵌着され、制動ギア110と対向する側面にピン部113bが形成されている。なお、孔部130aとピン部113bは同心円上に配置され、ピン部113bは孔部130aに挿入可能な大きさに形成する。ブレーキキャリパ113は図示しない手段により、図23の矢印Cで示す支軸111回りに回転しないよう規制され、また図示しないバネなどの付勢手段により、矢印B1方向に付勢される。その他の構成は上述した実施の形態1と同様であるのでその説明は省略する。
【0062】
次に動作について説明する。歩行ロボット全体の構成、および各関節部を駆動する部位の動作は実施の形態1と同様であるので省略し、関節駆動部に併設された制動機構について説明する。図23(a)に示すとおり、制動動作を解除している状態では、カムフォロア122はカムプレート114の側面に形成されたカム部114aの凹部114cに対向している。このとき、カムフォロア122を保持したホイール117は、図20に示すようにラッチプレート120と板バネ121により回転方向の位置を拘束されている。また、レバー119は図示しないバネ等の付勢手段により図20に示す矢印E方向に付勢されているので、リンク125を介してレバー119に接続されたソレノイド123の可動鉄心123aは矢印G方向に引き出されている。
【0063】
図13および図14から明らかなように、カムフォロア122とカムプレート114のカム部114aの凹部114cが対向しているので、図示しない付勢手段などにより図23に示す矢印B1方向に付勢されたブレーキキャリパ113の付勢力により、バネ115、カムプレート114は矢印B1方向に移動し、ブレーキキャリパ113の側面に形成されたピン部113bは、制動ギア130の側面に設けられた孔部130aから退出している。なお、制動ギア130は支軸111に設置されたEリング112により矢印B方向への移動を制限されているので、ピン部113bが孔部130aに噛み合うことにより生じる不用意な制動は生じない構成になっている。
【0064】
次に、制動状態について説明する。制動を行う場合には、実施の形態1同様に、最初にソレノイド123に電流を印加することによりソレノイド123の可動鉄心123aを、図20に示す矢印F方向に吸引する。この状態を図23(b)に示す。可動鉄心123aの吸引に伴い、リンク125を介して接続されたレバー119は矢印D方向に回動を開始する。なお、このとき、ソレノイド123の可動鉄心123aの吸引力は、レバー119を矢印E方向に付勢する付勢力、および板バネ121を矢印H方向に変形させる力の合計以上が必要である。
【0065】
レバー119の矢印D方向への回動に伴い、レバー119の円筒部外周に噛み合ったワンウェイクラッチ118はロックし、レバー119の回動に同期してホイール117を矢印D方向に回動する。ホイール117の側面に保持されたカムフォロア122はカムプレート114のカム部114aの凹部114cから斜面部114dを通過し、凸部114bに移動する(図13および図14参照)。カムプレート114は図23に示す矢印C方向への回動を規制されているので、カムフォロア122の回動に伴いカムプレート114およびバネ115は矢印B2方向に移動する。なお、バネ115の付勢力を、ブレーキキャリパ113を矢印B1方向に付勢する付勢力より大とすることにより、矢印B1方向に付勢されているブレーキキャリパ113は同様に矢印B2方向に移動する。
【0066】
なお、制動ギア130の側面に設けられた孔部130aと、ブレーキキャリパ113の側面に設けられたピン部113bとの回転方向への位相は、必ずしも一致するとは限らない。この状態を図24(a)に示す。この状態では、ピン部113bの先端は制動ギア130の側面に当接し、孔部130a内に進入することができない。従って図23(b)に示すとおり、バネ115が変形し、カムプレート114のストロークとブレーキキャリパ113のストロークとの差異を吸収する。
【0067】
次いで、ソレノイド123への電流印加を停止する。この状態を図23(c)に示す。ソレノイド123への電流印加を停止すると、可動鉄心123aはリンク125を介して接続されたレバー119への図20に示す矢印E方向への付勢力により、矢印G方向に移動する。レバー119は同時に矢印E方向に回動するが、ワンウェイクラッチ118のロックが解除されるので、ホイール117はレバー119に同期した回動は生じない。また、ホイールに保持されたラッチプレート120は板バネ121により保持されているので、ホイール117の矢印E方向への回動は確実に阻止される。従って、ホイール117の側面に保持されたカムフォロア122はカムプレート114のカム部114aの凸部114bに当接した状態を保持できる。
【0068】
この状態で、モータ101への電流の供給を停止すると、歩行ロボット本体に加わる重力等の外力により、関節アーム108は図21に示す矢印Aのいずれかの方向に従動回転する。関節アームの回動に伴い、出力ギア106も回動するので、回転は減速ギア105、104、103を経て制動ギア130に伝達される。これにより、図24(b)に示すとおり、制動ギア130の側面に形成された孔部130aの回転方向の位相はブレーキキャリパ113の側面に設けられたピン部113bと一致し、ブレーキキャリパ113は変形していたバネ115の付勢力により、図23(d)に示すように矢印B2方向に移動し、ピン部113bが孔部130aに進入する。ブレーキキャリパ113は矢印C方向への回転は規制されているので、ピン部113bによる制動ギア130に対する制動力が発生し、制動ギア130の回転を阻止する。
【0069】
なお、制動状態から制動解除状態への移行も上述の動作を繰り返すことにより行う。以下簡単に説明する。図23(d)に示す制動状態から、制動解除を行うためには、ソレノイド123に電流を印加し、可動鉄心123aを図20に示すように矢印F方向に吸引する。可動鉄心123aの吸引に伴い、リンク125を介して接続されたレバー119は矢印D方向に回動を開始し、レバー119の円筒部外周に噛み合ったワンウェイクラッチ118はロックし、レバー119の回動に同期してホイール117を矢印D方向に回動する。ホイール117の側面に保持されたカムフォロア122はカムプレート114のカム部114aの凸部114bから斜面部114dを通過し、凹部114cに移動する(図13および図14参照)。
【0070】
この結果、カムプレート114とバネ115は、図23に示す矢印B1方向に付勢されたブレーキキャリパ113により矢印B1方向に押され、移動する。この結果、制動ギア130の側面に設けられた孔部130aに進入していたピン部113bは退出し、制動状態は解除される。この状態に移行した後、ソレノイド123への電流印加を停止すると、可動鉄心123aはリンク125を介して接続されたレバー119への図20に示す矢印E方向への付勢力により、矢印G方向に移動する。レバー119は同時に矢印E方向に回動するが、ワンウェイクラッチ118のロックが解除されるので、ホイール117はレバー119に同期した回動は生じず、かつホイールに保持されたラッチプレート120は板バネ121により保持されているので、ホイール117の矢印E方向への回動は確実に阻止される。従って、ホイール117の側面に保持されたカムフォロア122はカムプレート114のカム部114aの凹部114cに対向した状態を保持できるので、制動解除状態は継続される。
【0071】
以上のように、本発明による歩行ロボットは、関節部の姿勢を保持する制動機構を備えたので、制動時と非制動時との移行時のみ電力を消費する構成とし、制動を継続する場合、あるいは制動解除を継続する場合とも、電力を消費しない構成としたので、歩行ロボットの消費電力を低減できる効果がある。また、制動方法として、部材に孔部130aとピン部113bの噛み合いによる方式を採用しているので、関節部の姿勢の確実な保持が可能となる。
【0072】
なお、上記実施の形態2においては、モータ101のピニオンギア102から出力ギア106に至る動力伝達系を形成する減速ギア103,104,105とは別に、制動ギア130を設置し、これを減速ギア103と噛み合わせ、制動ギア130に設けた孔部130aにピン部113bを進入することにより制動ギア130の回転を拘束して、出力ギア106の回転を拘束する構成を示したが、ブレーキキャリパ113、カムプレート114、バネ115、ラッチ機構116、板バネ121、ソレノイド123、リンク125などからなる制動機構を、減速ギア103,104,105のいずれかと同軸に配置するとともに、同軸に配された減速ギア103,104,105のいずれかの側面に孔部を設け、この孔部にピン部113bを進入することにより回転を拘束する構成にしてもよく、これにより同様の効果が得られるものである。
【0073】
実施の形態3.
次に、実施の形態3について図25〜図27を参照して説明する。本実施の形態は駆動力を発生するモータの形態が異なる歩行ロボットに関するものである。ここで、図25は本発明による歩行ロボットの各関節部を駆動する関節駆動部の駆動系ギア列を示す略側面図であり、図26、図27は図25に示す装置のアクチュエータであるモータを示す平面図である。
【0074】
図26において、モータ200はフレーム100に保持される。またモータ200は、第1のモータ200a、第2のモータ200bで構成され、第1のモータ200aと第2のモータ200bは同軸上に、クラッチ200cを介して接続されている。また、第1のモータ200aの出力軸には、ピニオンギア102が圧入されている。
【0075】
本実施の形態は上述した実施の形態1と同様の構成を備える。減速ギア103は小歯車103a、大歯車103bからなり、フレーム100に保持された軸103cに回転可能に支持され、大歯車103bがピニオンギア102にかみ合うよう設置されている。減速ギア104は小歯車104a、大歯車104bからなり、フレーム100に保持された軸104cに回転可能に支持され、大歯車104bが減速ギア103の小歯車103aにかみ合うよう設置されている。減速ギア105は小歯車105a、大歯車105bからなり、フレーム100に保持された軸105cに回転可能に支持され、大歯車105bが減速ギア104の小歯車104aにかみ合うよう設置されている。出力ギア106は減速ギア105の小歯車105aに噛み合うよう配置され、フレーム100に回転可能に保持された関節軸107に固定されている。
【0076】
関節軸107には関節アーム108が同様に固定されている。角度検出器109はフレーム100に保持され、関節軸107の回転角度を検出する。上記のように構成された関節駆動部のフレーム100と、関節アーム108を、胴体、アーム等の構成要素にそれぞれ接続することにより関節部を形成し、モータ200の駆動力により、接続された構成要素を図25に示すように矢印A方向に駆動し、その回動角度を角度検出器109により検出する。その他の構成は上記実施の形態1と同様であるので省略する。
【0077】
次に動作について説明する。歩行ロボット全体の構成、および各関節部に併設された制動機構の動作については上記実施の形態1と同様であるので省略し、各関節部を駆動する関節駆動部の動作について説明する。
【0078】
関節部の回動速度が高く、大なる駆動力が必要とされる場合には、第1のモータ200a、および第2のモータ200bに同等に電流を印加して、同期して回転駆動することにより、モータ軸に圧入されたピニオンギア102は回転し、その回転駆動力は減速ギア103,104,105により減速され、出力ギア106に伝達される。出力ギア106は回転可能にフレーム100に支持された関節軸107に固定されており、関節軸には関節アーム108が固定されているので、モータ200の回転により関節アーム108は矢印A方向に回動する。関節アームの回動角は、角度検出器109により検出され、図示しない制御回路に送られる。このように構成された関節駆動部のフレーム100と、関節アーム108を、胴体、アーム等の構成要素にそれぞれ接続することにより関節部を形成し、モータ200の駆動力により、接続された構成要素を矢印A方向に駆動する。
【0079】
関節の回動速度が低く、小さい駆動力で駆動可能な場合には、第1のモータ200aのみに電流を印加して、回転駆動力をピニオンギア102、減速ギア103,104,105を介して減速、伝達し、出力ギア106に伝達する。なおこの際、第1のモータ200aと第2のモータ200bとの間に設置したクラッチ200cを断とすることにより、第2のモータ200bの従動に伴う摩擦負荷等による負荷増加を回避することができる。さらに、第1のモータ200aと第2のモータ200bとの間に設置したクラッチ200cを断とすることにより、第2のモータ200bの回転部の慣性負荷を除去することができる。歩行ロボットの関節駆動部の歩行中の動作は、起動、定速回動、停止、逆方向への起動、逆方向への回動、停止を繰り返すことから、モータ200の消費電力低減のためには、加速トルクに大きく影響する慣性負荷の低減が必要となる。
【0080】
以上説明したように第2のモータ200bを使用しない場合には第2のモータ200bの回転部の慣性負荷を除去することができるので、低速歩行時の消費電力を低減することが可能となる。
【0081】
また、上述の構成をとることにより、例えば歩行ロボットの脚部の関節に設けられた関節駆動部の一方のモータ200bが、断線等の理由により動作不能になった場合にも、同軸に配置された第1のモータ200aへの電流の供給により、歩行動作は継続可能である。この場合には、駆動力の低下による歩行速度の低下は生じるものの、歩行動作が全く不可能になることはなく、補修可能な地点までの帰還などが可能となる。
【0082】
さらに、この状況において、第1のモータ200aと第2のモータ200bとの間に設置したクラッチ200cを断とすることにより、負荷増大を回避することができる。なお、上記と逆に第1のモータ200aが動作不能になった場合には、第2のモータ200bへの電流の供給により、上記同様動作の継続は可能であるが、この場合にはクラッチ200cを断とすることができないので、摩擦負荷等の増加により動作速度は低下する。
【0083】
以上のように、本実施の形態による歩行ロボットでは、高速歩行を行う場合には各関節駆動部に設けた複数のモータを同期して駆動することにより、高速歩行に必要な駆動力を得ることができる。加えて、低速歩行を行う場合には、各関節部に設けた複数のモータのうち、必要に応じた数のモータを同期して駆動し、使用しないモータはクラッチを断として、使用しないモータの回転部の摩擦負荷および慣性負荷を除去することができるので、低速歩行時の消費電力を低減することが可能となる。
【0084】
また、各関節駆動部に複数のモータを配置したので、配置した複数のモータの一部が破損等により駆動不可能になった場合にも、歩行ロボットの歩行動作が不可能になることはなく、歩行速度の低下は発生するものの歩行動作の継続は可能となる。
【0085】
なお、上述した実施の形態3では、1箇所の関節駆動部に2つのモータ200a、200bを配置したものを示したが、3つ以上であってもよく、同様の効果を得ることが可能である。
【0086】
また、本実施の形態では、第1のモータ200aと第2のモータ200bとの間にクラッチを設け、第1のモータ200aと第2のモータ200bと同軸上に接続する例を示したが、図27に示すとおり、第1のモータ200aの出力軸側にもクラッチ200dを配置する構成にしてもよい。この場合、上記同様の効果を奏することはもちろんであるが、例えばロボットの非起動時にクラッチ200dを断としておくことにより、モータ200の摩擦負荷は駆動系から切り離されるので、操作者が容易に関節の姿勢を変更することなどが可能となる。
【0087】
実施の形態4.
次に、実施の形態4について図28および図29を参照して説明する。本実施の形態は各関節部を駆動する駆動力源として複数のモータを並列に配置した歩行ロボットに関するものである。ここで、図28は、本発明による歩行ロボットの関節駆動部の詳細を示す平面図であり、図29は図28に示す装置の、各関節部を駆動する関節駆動部の駆動系ギア列を示す略側面図である。
【0088】
図28、図29において、アクチュエータである第1のモータ300はフレーム100に保持され、その出力軸にはクラッチ301が同軸上に接続され、その出力軸には、ピニオンギア302が圧入されている。アクチュエータである第2のモータ400はフレーム100に保持され、その出力軸にはクラッチ401が同軸上に接続され、その出力軸には、ピニオンギア402が圧入されている。
【0089】
減速ギア103は小歯車103a、大歯車103bからなり、フレーム100に保持された軸103cに回転可能に支持され、大歯車103bがピニオンギア302にかみ合うよう配置されている。制動ギア110は減速ギア103の大歯車103bと同じ歯数を持ち、大歯車103bに噛み合うよう配置され、支軸111に回転可能に支持されている。また減速ギア110はピニオンギア403に噛み合うよう配置されている。
【0090】
本実施の形態は上述した実施の形態1と、次のように同様の構成を備える。減速ギア104は小歯車104a、大歯車104bからなり、フレーム100に保持された軸104cに回転可能に支持され、大歯車104bが減速ギア103の小歯車103aにかみ合うよう設置されている。減速ギア105は小歯車105a、大歯車105bからなり、フレーム100に保持された軸105cに回転可能に支持され、大歯車105bが減速ギア104の小歯車104aにかみ合うよう設置されている。出力ギア106は減速ギア105の小歯車105aに噛み合うよう配置され、フレーム100に回転可能に保持された関節軸107に固定されている。
【0091】
関節軸107には関節アーム108が同様に固定されている。109は角度検出器であり、フレーム100に保持され、関節軸107の回転角度を検出する。上記のように構成された関節駆動部のフレーム100と、関節アーム108を、胴体、アーム等の構成要素にそれぞれ接続することにより関節部を形成し、第1のモータ300と、第2のモータ400の駆動力により、接続された構成要素を図29に示す矢印A方向に駆動し、その回動角度を角度検出器109により検出する。その他の構成は上記実施の形態1と同様であるので説明は省略する。
【0092】
次に動作について説明する。歩行ロボット全体の構成、および各関節部に併設された制動機構の動作については上記実施の形態1と同様であるのでその説明は省略し、各関節部を駆動する関節駆動部の動作について説明する。
【0093】
関節部の回動速度が高く、大なる駆動力が必要とされる場合には、第1のモータ300、および第2のモータ400に同等に電流を印加して、同期して回転駆動する。第1のモータ300の回転駆動力はピニオンギア302から減速ギア103に、また第2のモータ400の回転駆動力はピニオンギア402から制動ギア110を介して減速ギア103に、それぞれ伝達され、合成された回転駆動力は減速ギア103,104,105により減速され、出力ギア106に伝達される。
【0094】
出力ギア106は回転可能にフレーム100に支持された関節軸107に固定されており、関節軸には関節アーム108が固定されているので、第1のモータ300と第2のモータ400の回転により関節アーム108は図29に示す矢印A方向に回動する。関節アームの回動角は、角度検出器109により検出され、図示しない制御回路に送られる。このように構成された関節駆動部のフレーム100と、関節アーム108を、胴体、アーム等の構成要素にそれぞれ接続することにより関節部を形成し、第1のモータ300と第2のモータ400の駆動力により、接続された構成要素を矢印A方向に駆動する。
【0095】
関節の回動速度が低く、小さい駆動力で駆動可能な場合には、例えば第1のモータ300のみに電流を印加して、回転駆動力をピニオンギア302、減速ギア103,104,105を介して減速、伝達し、出力ギア106に伝達する。なおこの際、第2のモータ400に設置したクラッチ401を断とすることにより、第2のモータ400従動に伴う摩擦負荷による負荷増加を回避することができる。さらに、第2のモータ400に設置したクラッチ401を断とすることにより、第2のモータ400の回転部の慣性負荷を除去することができる。歩行ロボットの関節駆動部の歩行中の動作は、起動、定速回動、停止、逆方向への起動、逆方向への回動、停止を繰り返すことから、第1のモータ300の消費電力低減のためには、加速トルクに大きく影響する慣性負荷の低減が必要となる。上記のとおり、第2のモータ400を使用しない場合には第2のモータ400の慣性負荷を除去することができるので、低速歩行時の消費電力を低減することが可能となる。
【0096】
また、上述の構成をとることにより、例えば歩行ロボットの脚部の関節に設けられた関節駆動部の一方のモータ300が、断線等の理由により動作不能になった場合にも、並行して配置された第2のモータ400への電流の供給により、歩行動作は継続可能である。この場合には、駆動力の低下による歩行速度の低下は生じるものの、歩行動作が全く不可能になることはなく、補修可能な地点までの帰還などが可能となる。さらに、この状況において、第1のモータ300に設置したクラッチ301を断とすることにより、負荷増大を回避することができる。なお、上述したこととは逆に第2のモータ400が動作不能になった場合には、第1のモータ300への電流の供給により、同様の動作の継続が可能となる。
【0097】
以上のように、本発明による歩行ロボットでは、高速歩行を行う場合には各関節駆動部に設けた複数のモータを同期して駆動することにより、高速歩行に必要な駆動力を得ることができる。加えて、低速歩行を行う場合には、各関節部に設けた複数のモータのうち、必要に応じた数のモータを同期して駆動し、使用しないモータはクラッチを断として、使用しないモータの回転部の摩擦負荷および慣性負荷を除去することができるので、低速歩行時の消費電力を低減することが可能となる。
【0098】
また、各関節駆動部に複数のモータを並列に配置したので、配置した複数のモータの一部が破損等により駆動不可能になった場合にも、歩行ロボットの歩行動作が不可能になることはなく、歩行速度の低下は発生するものの歩行動作の継続は可能となる。
【0099】
なお、上記実施の形態4では、1箇所の関節駆動部に2つのモータ300、400を配置したものを示したが、3つ以上であってもよく、同様の効果を得ることが可能である。
【0100】
また、上記実施の形態4では、第2のモータ400はピニオンギア402と減速ギア110が噛み合うよう配置した例を示したが、ピニオンギア402が減速ギア103に噛み合う配置にしてもよい。
【0101】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、歩行時には4脚を使用することにより簡単な制御で転倒せぬようバランスを取った自立、歩行が可能となり、また作業を行う際には、4脚のうち前脚に備えたマニピュレータを使用して作業を行う構成としたので、低コスト、低消費電力で、作業性を備えた歩行ロボットを得ることができる効果がある。
【0102】
この発明によれば、関節部の姿勢を保持する制動機構を備え、制動時と非制動時との移行時のみ電力を消費する構成とし、制動を継続する場合、あるいは制動解除を継続する場合とも、電力を消費しない構成としたので、歩行ロボットの消費電力を低減できる効果がある。
【0103】
この発明によれば、作業時、待機時などの非歩行時においては、3点以上の保持点により安定した姿勢を確保した後、上記制動機構により関節部の姿勢を保持する構成としたので、電力を消費することなく待機等を行うことが可能となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による歩行ロボットの概略構成を示す要部斜視図である。
【図2】 図1に示す歩行ロボットの歩行状態を示す概略側面図である。
【図3】 図1に示す歩行ロボットの歩行状態を示す概略側面図である。
【図4】 図1に示す歩行ロボットの歩行状態を示す概略側面図である。
【図5】 図1に示す歩行ロボットの作業姿勢の一形態を示す側面図である。
【図6】 図1に示す歩行ロボットの作業姿勢の一形態を示す側面図である。
【図7】 図1に示す歩行ロボットの作業姿勢の一形態を示す側面図である。
【図8】 図1に示す歩行ロボットの待機状態の一形態を示す側面図である。
【図9】 図1に示す歩行ロボットの待機状態の一形態を示す側面図である。
【図10】 本発明による歩行ロボットの関節駆動部の詳細を示す平面図である。
【図11】 図10に示す関節駆動部の概略側面図である。
【図12】 図10に示す関節駆動部の駆動系を示す概略側面図である。
【図13】 制動機構の構造を示す断面図である。
【図14】 カムプレートの側面図である。
【図15】 制動機構の要部を示す平面図である。
【図16】 図15に示す制動機構のカム機構を示す図である。
【図17】 図15に示すカム機構の動作を示す図である。
【図18】 図15に示す制動機構の制動動作の完了状態を示す図である。
【図19】 図15に示す制動機構の制動状態を示す図である。
【図20】 本発明による歩行ロボットの関節駆動部の概略側面図である。
【図21】 図20に示す関節駆動部の駆動形を示す概略平面図である。
【図22】 図20に示す関節駆動部の制動機構の構造を示す断面図である。
【図23】 図20に示す制動機構の動作状態を示す平面図である。
【図24】 図20に示す制動機構の制動ギアに設けた孔部とブレーキキャリバに設けたピントの関係を示す側面図である。
【図25】 本発明の歩行ロボットの関節駆動部の駆動系ギア列を示す概略側面図である。
【図26】 関節駆動部のモータの構成について示す平面図である。
【図27】 関節駆動部のモータの構成について示す平面図である。
【図28】 本発明の歩行ロボットの関節駆動部の詳細を示す平面図である。
【図29】 図28に示す関節駆動部の駆動系ギア列を示す概略側面図である。
【符号の説明】
1 胴体、2 左前脚機構、3 右前脚機構、4 左後脚機構、5 右後脚機構、6 首機構、7 頭部、21,22,23,31,32,33,41,42,43,51,52,53,61,62 関節部、24,25,34,35,44,45,46,54,55,56 アーム、26,36 マニピュレータ、100 フレーム、101,200 モータ、102,302,402 ピニオンギア、103,104,105 減速ギア、106 出力ギア、107 関節軸、108 関節アーム、109 角度検出器、110,130 制動ギア、111 支軸、112 Eリング、113 ブレーキキャリパ、113a パッド、113b ピン部、114 カムプレート、114a カム部、114b 凸部、114c 凹部、114d 斜面、115 バネ、116 ラッチ機構、117 ホイール、118 ワンウェイラッチ、119 レバー、120 ラッチプレート、121 板バネ、122 カムフォロワ、123 ソレノイド、123a 可動鉄心、124 ホルダ、125 リンク、130a 孔部、200a,300 第1のモータ、200b,400 第2のモータ、200c,200d,301,401 クラッチ。

Claims (8)

  1. 本体部に接続され、該本体部を支持する4本の脚部を有し、前記4本の脚部をそれぞれ所定のタイミングで動作することにより移動する歩行ロボットにおいて、前記4本の脚部のうちの2本の脚部に作業用マニピュレータを備え、前記歩行ロボットが移動する場合には前記4本の脚部を使用して移動し、一方、作業を行う場合には前記作業用マニピュレータを備えた2本の脚部のうちの少なくとも一本の脚部を使用して作業を行なう制御手段を備え
    前記脚部を駆動するアクチュエータから前記脚部の関節軸までの動力伝達系に、動作を制動する制動機構を備え、
    前記制動機構は、吸引力を発生するソレノイドと、前記ソレノイドの吸引力による所定方向の回動を伝達するワンウェイクラッチとカム部とを備えてなるラッチ機構と、前記所定方向の回動を制動する制動子とからなることを特徴とする歩行ロボット。
  2. 制動子は摩擦部材により形成したこと特徴とする請求項1記載の歩行ロボット。
  3. 制動子は動力伝達系を形成する歯車の側面に設けた孔にかみ合う噛み合い部材により形成したことを特徴とする請求項1または請求項2記載の歩行ロボット。
  4. 脚部を駆動するアクチュエータを、1箇所の関節に対して複数個設けたことを特徴とする請求項1記載の歩行ロボット。
  5. 複数のアクチュエータを、それぞれのアクチュエータの回転軸を接続して配置したことを特徴とする請求項4記載の歩行ロボット。
  6. 関節軸に駆動力を伝達する動力伝達系に、複数のアクチュエータを夫々、並列して配置したことを特徴とする請求項4記載の歩行ロボット。
  7. アクチュエータからの動力を断接するクラッチ機構を設けたことを特徴とする請求項1および請求項4から請求項6のうちのいずれか1項記載の歩行ロボット。
  8. 請求項1に記載の歩行ロボットにおいて、当該歩行ロボットの停止時または非歩行時に、本体部を支持する脚部の関節部を制動機構により固定保持するとともに、当該関節部を駆動するアクチュエータへの通電を解除することを特徴とする歩行ロボットの制御方法。
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