JP4145355B2 - 原子炉蒸気発生器二次側内に金属酸化物付着物の蓄積を最少とするためのポリマー分散剤およびこれを用いた金属酸化物付着物の蓄積を最少とする方法 - Google Patents

原子炉蒸気発生器二次側内に金属酸化物付着物の蓄積を最少とするためのポリマー分散剤およびこれを用いた金属酸化物付着物の蓄積を最少とする方法 Download PDF

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Description

背景技術
本発明は、特定の高純度のポリマー分散剤を用いることによって、加圧水型原子炉蒸気発生器の二次側の蒸気発生管に付着する金属酸化物を最小限に減らすための新規な方法、およびそのための新規な物質に関するものである。
現在、原子炉蒸気発生器の二次側において、運転中に金属酸化物やスラッジの付着を防止または減少させる方法は存在しない。蒸気発生器の二次側に流入する不純物の量を制御する方法として現在存在するのは、純水を利用する方法のみである。蒸気発生器の二次側内に金属酸化物が蓄積する結果、蒸気出力が減少し、これにより発電プラントからの電気出力の損失をもたらし、蒸気発生器内での水位の変動が大きくなるため、蒸気および電気出力の低下をもたらし、二次側の水からの溶解化学物質が濃縮されることにより、熱交換器内での腐食、付着の発生をもたらす。加圧水型原子炉蒸気発生器の二次側での腐食は、最終的には、蒸気発生器それ自体が1機当たりおよそ2億ドルの費用を掛けて交換されない限り、管体の閉塞や膜形成をもたらす結果となり、且つ、熱交換の損失や流量の不均一により電気出力が大幅に減少することになる。
従って、循環型蒸気発生器の二次側で金属酸化物が付着するのを減少させる方法として公知の方法はすべて、熱交換器に付着物が蓄積された後で、かかる付着物を除去するというものである。循環型蒸気発生器の二次側から、懸濁および溶解している不純物を除去するのに採用される主たる方法としては、ブローダウン系によって、運転中の蒸気発生器から水の一部を連続的若しくは周期的に除去することである。典型的には、上記ブローダウン系は、運転中の循環型蒸気発生器に流入する金属酸化物または不純物全体のうちわずかに10%程度まで除去するに過ぎないものであり、残留する金属酸化物や不純物はそのまま蓄積し続け、循環型蒸気発生器の二次側に付着されることになる。この付着は圧力損失を招き、水位変動となり、原子炉蒸気発生器の二次側の腐食を引き起こすことになる。
装置が停止状態若しくはそれに近い状態にあるときに、原子炉蒸気発生器の二次側から金属酸化物や不純物を除去するための物理的及び化学的な方法がいくつか提案されている。その一つは、停止時にスラッジ除去(sludge lancing)をするものであり、原子炉蒸気発生器の下部配管に高圧の水を吹きかけて、緩く付着した酸化物付着物やスラッジを洗い流すものである。この方法は、上部配管支持板の付着物や腐食物を洗い流すことはできず、原子炉蒸気発生器の二次側の目詰まりした裂け目(クレヴァス)を洗浄することもできない。この方法で除去される金属酸化物又は腐食物の割合は、典型的な18か月燃料サイクルの間に原子炉蒸気発生器に流入する酸化物全量のおよそ2%である。スラッジ除去を完全に行う場合のコストは、典型的な4ループ型プラントの場合、各18か月の燃料サイクルに対しておよそ35万ドルほどである。
原子炉蒸気発生器の二次側から停止時に金属酸化物/スラッジを除去する別の方法としては、バンドル・フラッシュ(bundle-flush)法が提案されている。この方法は、循環型蒸気発生器の上方から水を吹き付けて、上部配管支持板から緩く付着したスラッジを除去するものである。しかしながら、この方法は1回当たりおよそ50万ドルほどかかり、しかも、柔らかくて緩く付着したスラッジだけを除去できるに過ぎず、熱交換面に強く付着したスラッジを除去することはできない。更に、熱交換構造体内部に形成された小さな裂け目は、この方法では浄化できない。従って、この方法では充分な目的は達成できず、熱交換構造体内部に強固に付着した付着物若しくは妨害物を除去することに際しての上記した問題点を解決するものとはならない。
閉塞された若しくは目詰まりした裂け目を開口し若しくは浄化する方法として、クレヴァス・フラッシュ法が提案されている。この方法は、原子炉蒸気発生器の二次側を不活性雰囲気で過剰圧力として沸点以上に加熱し、次いで上記の過剰圧力を開放するものである。このクレヴァス・フラッシュ法は沸騰作用を引き起こさせて、これによって原子炉蒸気発生器の裂け目から不純物を洗い流そうとするものである。しかしながら、この方法はその効果に限界があり、時間がかかるることにより停止時間が長期になり、電気業界におけるコスト高となる。
原子炉蒸気発生器内に緩く付着したスラッジや付着物を除去する除去作業を促進するために、炉停止中に行なう化学的浸透洗浄法(ケミカル・ソーク法)が提案されている。このケミカル・ソーク法は、ジメチルアミンやモルホリンなどのアミンを採用するものである。しかし、このソーク法は、緩く付着した付着物を除去するに際してその効果に限界があり、更に、除去される金属酸化物の量若しくは割合がとても受容されるほどのものではなかった。この方法は、低コストであるという利点はあるが、しかしその欠点として、時間が掛かり、金属酸化物除去の効果と量が満足し得るものではなかった。
圧力パルス洗浄又は水スラッピング法は機械的な方法であって、供給停止中や運転停止中に採用して、緩く付着したスラッジを蒸気発生器の上部配管や配管支持板から除去するのに使用される。スラッジ又は付着物は、二次側の水位を所望レベルまで高め、次いで窒素ガスのような高圧ガスを水中に注入することによって除去される。気泡の破裂が水面に到達し、緩く付着したスラッジ又は酸化物付着物の限定量を部分的に除去する。この方法は、金属酸化物の除去量を、蒸気発生器内に付着した金属酸化物の総量の5〜15%程度高めることができるが、強固に付着した付着物を除去できず、さらには金属酸化物又は腐食物で充填された裂け目を開口できない。圧力パルス洗浄の典型的費用は一装置当たり20万〜60万ドルであり、1〜4回の燃料サイクル毎に洗浄を行うことが推奨される。
最後に、低温もしくは高温での化学的洗浄方法および化学的に改善された圧力パルス洗浄方法について述べれば、これらの方法は、原子炉蒸気発生器内の金属酸化物の付着物を溶解する特定の有機物質を使用するものである。洗浄液は金属酸化物の付着物を溶解し、使用済みの洗浄液は処理されて適切に廃棄されなければならない。上記した種々の化学的洗浄法は、原子炉蒸気発生器に付着した特定の金属酸化物を除去するために選択することができる。化学的洗浄方法の変法には、不活性雰囲気下で洗浄液を沸点以上の温度に加熱し、次いで圧力を開放してクラックや裂け目で沸騰を起こさせる方法や、パルス洗浄方法を用いて洗浄液の循環や移動を促進させる方法がある。上記した化学的洗浄方法は、循環型蒸気発生器二次側の金属酸化物付着物を実質的に100%除去するものであるが、しかし、そのコストは一回の洗浄につき500万〜1000万ドルにもなる。運転中の原子力発電所の多くは、その寿命の間に少なくとも1回は運転中での化学的洗浄を必要とするものである。
このように、原子炉蒸気発生器の二次側から金属酸化物を除去するための従来の機械的方法はいずれも、原子力発電所の連続的な運転に起因して生じる熱交換構造体内で緩やかに付着した酸化物を除去することを目指すものである。化学的洗浄方法は実質的には全ての金属酸化物を除去するが、この方法は極端にコスト高であるとともに、長時間を必要とする。したがって、上記した従来の化学的または機械的方法はどれも、原子炉蒸気発生器の稼動中にその二次側内にスラッジが付着したり形成するのを防止することを目指すものではなかった。これら従来の方法は、原子炉蒸気発生器の二次側に酸化物や腐食物が付着した後に、これらの付着物を除去するものであり、きわめてコスト高であり、さらには、原子力発電所の大幅な稼動停止時間を生じさせる。
1900年代初め頃より、化石燃料の蒸気発生器におけるスラッジ付着物を低減させるために天然のポリマー分散剤が使用されてきた。そして最近では、合成ポリマーが、化石燃料の蒸気発生器における金属酸化物の分散およびスラッジのコンディショニングのために使用されてきた。しかしながら、かような合成ポリマーは循環型蒸気発生器の二次側で金属酸化物の付着を最少に抑える用途には適切ではない。水処理用途に最近開発されて使用されている多くの合成ポリマーは、重合開始剤として、過硫酸ナトリウムのような無機物質を使用し、連鎖移動剤として他の無機物質を使用して製造される。しかしながら、ナトリウムや過硫酸塩の無機物質は、原子炉蒸気発生器の用途で規定されている量よりもかなり過剰に望ましくない汚染物をもたらものである。ボイラーに使用される典型的なポリマーは、原子炉蒸気発生器の用途に許容されるレベルの500倍ほどの濃度で無機物質分を含んでいる。無機物質不純物はナトリウム、カリウム、塩化物、イオウ、フッ素、及びリンなどの元素を含むものであり、これらの元素は、原子炉蒸気発生器の運転に用いられる場合、特に含有してはならず、損傷を与えるものである。
水処理用途に用いる合成ポリマーは、典型的にはナトリウム又はカリウムで中和され、無機塩を形成する。アンモニアで中和する方法も多少は採用されているが、アンモニアは銅合金腐食剤として知られているものである。ポリマーの中和は、システムを混乱させる可能性(アップセット・ポテンシャル)を最少とする。ポリマーを中和しないで使用する場合もあるが、供給量の変動はpHを下げることによってシステムの混乱をもたらし、その結果、運転システムを腐食させることになる。
発明の要約
本発明の目的は、運転中の原子炉蒸気発生器の二次側において、スラッジ、腐食物、又は金属酸化物の付着物の蓄積を最少とするためのポリマー分散剤、およびこのポリマー分散剤を用いて、金属酸化物付着物の蓄積を最少にする方法を提供することである。
本発明によるポリマー分散剤は、運転中の原子炉蒸気発生器の二次側内に金属酸化物の付着物が蓄積するのを最少にするために、原子炉蒸気発生器の連続運転中に蒸気発生器の二次側に流入する給水に添加するポリマー分散剤であって、アクリル酸ポリマー、メタクリル酸ポリマー、アクリレートポリマー、メタクリレートポリマー、アクリレート/アクリルアミドコポリマー、アクリレート/メタクリレートコポリマー、並びに、これらのターポリマー類および混合物からなる群から選択される。
好ましくは、前記ポリマー分散剤は、イオウ−含有およびリン−含有官能基、またはそれらの混合物を含むものである。前記のイオウ−含有基は、好ましくは、スルホン化スチレンポリマー類、コポリマー類、ターポリマー類、およびそれらの混合物からなる群から選択される。また前記のポリマー分散剤は、好ましくはモノ不飽和カルボン酸のポリマーである。
前記ポリマー分散剤は、好ましくは1,000,000以下の重量平均分子量、さらに好ましくは70,000〜150,000の範囲の重量平均分子量を有する。
好ましくは、前記ポリマー分散剤は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、塩化物、硫酸塩、ケイ酸塩およびリン酸塩の各イオンの濃度が100ppm以下の高純度のものである
前記ポリマー分散剤は、望ましくは無機固体を実質的に含まない。重合開始剤を用いてポリマーを生成するに際して、ポリマー中に無機固体の生成を抑制し無機固体を実質的に含まないようにするための重合開始剤としては、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、過酸化コハク酸、過酸化ラウロイル、過酸化デカノイル、過酸化水素、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパンニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブタンニトリル)、t−ブチルペルオクトエート、t−ブチルペルオキシイソブチレート、t−ブチルペルオキシプリバレート、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリアン酸)、およびそれらの混合物からなる群から選択される重合開始剤が好ましく使用できる。最も好ましい重合開始剤は、過酸化水素である。
前記ポリマー分散剤をアミンで中和して、蒸気発生器内のpHレベルをおよそ9.5程度に維持することによって、原子炉蒸気発生器におけるシステムの混乱(アップセット)を最少にすることができる。好ましくは、前記アミンは、モノエタノールアミン、モルホリン、ジメチルアミン、ジエチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、3−メトキシプロピルアミン、ジメチルプロパノールアミン、シクロヘキシルアミン、3−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、トリエタノールアミン、3−ヒドロキシキヌクリジン、5−アミノペンタノール、およびそれらの混合物からなる群から選択される。
さらに本発明は、前記したポリマー分散剤の所定量を運転中の原子炉蒸気発生器に流入する給水に注入する工程を含み、前記ポリマー分散剤が、運転中の原子炉蒸気発生器から流出するブローダウン流に対してナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、塩化物、硫酸塩、ケイ酸塩、およびリン酸塩の各イオンを10ppb以下の濃度しか付与しないようにした、加圧水型原子炉の連続運転に関連して運転中の原子炉蒸気発生器の二次側内に金属酸化物の付着物が蓄積するのを最少にする方法である。
好ましくは、前記ポリマー分散剤は、給水中の金属酸化物1部に対して1〜1000部の範囲となる量で使用することができる。
前記加圧水型原子炉は、好ましくは500〜1300psiの範囲の圧力で運転される。前記ポリマー分散剤は、1300psi以下の圧力下で、かつ1300psiにおける飽和温度に相当する温度で、充分な分散剤活性を有するとともに、熱安定性を付与するに充分な分子量を有することが望ましい。
運転中の原子炉蒸気発生器の二次側に金属酸化物の付着物が蓄積するのを最少にする本発明による前記の方法は、前記運転中の原子炉蒸気発生器から流出するブローダウン流から前記ポリマーと金属酸化物を除去し、清浄にされた流を前記運転中の原子炉蒸気発生器へ流入する給水へ再循環する工程をさらに含むことが望ましい。
好ましくは、前記運転中の原子炉蒸気発生器から流出するブローダウン流から前記ポリマー分散剤と金属酸化物を除去する工程は、ブローダウン流に濾過手段を適用することによりポリマー分散剤と金属酸化物を除去し、清浄にされた濾液を前記運転中の原子炉蒸気発生器へ流入する給水へ再循環するものである。
前記濾過手段としては、所定の孔径およびゼータ電位を有する濾過膜、あるいは活性炭フィルター木炭フィルターが好ましく使用できる。望ましくは、前記濾過手段は、前記ポリマー分散剤と金属酸化物を前記ブローダウン流から凝集又は凝固させる手段を含む。
あるいはまた、前記運転中の原子炉蒸気発生器から流出するブローダウン流から前記ポリマー分散剤と金属酸化物を除去する工程は、ブローダウン流に対して分離手段を施すことによりポリマー分散剤と金属酸化物を除去し、受入れ流へ排出するかまたは前記原子炉蒸気発生器へ流入する給水へ再循環するものである。
前記分離手段としては、前記ブローダウン流に逆浸透又は限外濾過を適用することができる。
本発明はさらに、以下に詳述し、添付図面に図示し、特に特許請求の範囲に記載した新規な特徴および化学的事項からなるものであるが、本発明の要旨から逸脱することなく、あるいは本発明の利点を犠牲にすることなく、種々の変更をなしうることが理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
本発明の理解を促すために、本発明の好ましい実施態様を添付図面に図示しており、この図面を以下の説明と関連させて考えれば、本発明とその操作、および多くの利点が容易に理解できよう。
図1は、原子力発電所の構成部材、および、本発明に従ってスラッジ、腐食、または金属酸化物の生成を抑制するために、蒸気発生器の二次側に流入する給水への新規なポリマー分散剤の適用を説明する説明図である。
発明の詳細な説明
図1は原子力発電所10を模式的に図示するものであり、蒸気発生器14と共働しうるように接続された原子炉12から構成され、蒸気発生器14では原子炉からの熱が導管13を通って伝熱管15へ導かれる。原子炉は、蒸気発生器の蒸気ドラム部18中の蒸気発生器二次側16に流入する給水を加熱して飽和蒸気を生成し、この飽和蒸気は二次側から導管19を通って導かれ、周知のように、タービン20と発電器22を駆動する。タービン20で使用された加熱蒸気は、導管23を通って真空下の復水器24へ導かれ、ここで循環蒸気/給水が冷却される。冷却された給水は導管26を通って復水器24から導出され、直列配置した複数の抽出器および低圧、高圧加熱器27を通過して加熱され、周知のように、導管28を通って蒸気発生器の二次側へ戻される。望ましくは、ポンプ29を設置して系の循環を促進させる。ブローダウン導管30を蒸気発生器14の二次側下部に設け、蒸気発生器内部に蓄積した不純物の除去を可能にし促進させる。蒸気発生器の二次側から導出されたブローダウン物質は直列配置した複数の濾過手段32により濾過され、サンプリング口40を介して化学的に分析され、次いで導管36を通って真空下の復水器24へ戻されてさらに精製され、次いで、蒸気/給水に関して上述したと同様にして、二次側に流入する給水として戻される。濾過手段としては、木炭、活性炭、メッシュフィルター、限外濾過、逆浸透が採用できる。あるいはまた、ブローダウン物質をバルブ41を介して導管30’を通って種々の濾過手段32’へ導き、処理済廃棄物質を濾過し、この物質を受入れ流38へ排出する。
蒸気発生器二次側内部の酸化物および不純物を除去するための従来技術によるブローダウン方法では、原子炉蒸気発生器14の二次側内部に蓄積された金属酸化物合計の高々10%しか除去されない。本発明の最も重要な点は、選択された高純度ポリマー分散剤を確認した点である。かようなポリマー分散剤を蒸気発生器の二次側に流入する給水に添加すると、蒸気発生器運転中の金属酸化物の蓄積を抑制することができる。
本発明で使用するポリマー分散剤は、アクリル酸ポリマー、メタクリル酸ポリマー、アクリレートポリマー、メタクリレートポリマー、そのコポリマー類、ターポリマー類からなる群から選択される。さらにこのポリマー分散剤は、アクリレート/アクリルアミドコポリマー、アクリレート/メタクリレートコポリマー、そのターポリマー類、およびこれらの混合物からなる群から選ばれる。特に、ポリマー分散剤は、モノ不飽和カルボン酸またはスルホン化スチレンのポリマーおよびコポリマー類とすることができる。イオウ−含有およびリン−含有官能基またはこれらの混合物をもつポリマー分散剤またはポリマー分散剤配合物を、発電用原子炉の運転停止中または運転中の蒸気発生器14からの鉄の輸送および除去に利用することも、本発明の範囲内に含まれるものである。
本発明に使用されるポリマー分散剤は高純度を有しており、蒸気発生器の二次側からの濾過・浄化済ブローダウン排出物の化学分析結果が、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、塩化物、硫酸塩、ケイ酸塩、およびリン酸塩イオンの各イオンの濃度が、通常の運転中に約10ppb未満となるようにする。好ましくは、ブローダウン排出物中の各イオン濃度の化学分析は、約1ppb以下の範囲とすべきである。
通常運転中は、給水中の鉄濃度は代表的には5ppbより少ない。しかしながら、非定常状態の運転中、例えばユニット始動中は、給水中の鉄濃度は数百ppbに上昇することもある。本発明によるポリマー分散剤は、金属酸化物汚損および付着を最少にし、蒸気発生器中でスラッジのコンディショニングをもたらす。スラッジコンディショニングにより、蒸気発生器のスラッジ除去(sludge lancing)に際して金属酸化物の除去を促進させる。これらの高純度ポリマーは、蒸気発生器ユニットの給水に対する無機汚染物の量、およびユニットの二次側での濃縮後のブローダウン中の無機汚染物の量を最少にする。ポリマー分散剤の無機汚染物レベルは、蒸気発生器の水を100回循環させる場合には全無機物固体の100ppm未満とすべきであり、300回循環させる場合には30ppm未満とすべきである。これらの要求は、分散剤の汚染物レベルをブローダウン中で10ppb未満、好ましくは1ppb未満とする必要があることに基づいている。上記した限定の全てと組み合わせて、生成されるポリマーは系の運転圧力および温度、低い運転pH(9.5)で熱的に安定であって、酸化鉄のごとき金属酸化物を分散させることができなくてはならない。本発明の特に好ましい実施態様は、アクリル酸、メタクリル酸、および本発明に有用なその他の既知モノマーの重合の開始剤として、過酸化水素または他の有機過酸化物を用いたときに生成される高分子化合物である。無機汚染物を生成しない他の開始剤には、過酸化ベンゾイル(商品名「LUCIDOL 78」、エルフアトケム社製)、過酸化アセチル、過酸化コハク酸、過酸化ラウロイル(商品名「Alperox-F」、エルフアトケム社製)、過酸化デカノイル(商品名「Decanox-F」、エルフアトケム社製)、過酸化水素、2,2’アゾビス(2−メチルプロパンニトリル)(商品名「Vazo 64」、デュポン社製)、2,2’アゾビス(2−メチルブタンニトリル)(商品名「Vazo 67」、デュポン社製)、t−ブチルペルオクトエート、t−ブチルペルオキシイソブチレート(商品名「Lupersol 80」、エルフアトケム社製)、t−ブチルペルオキシプリバレート(商品名「Lupersol 11」、エルフアトケム社製)、および4,4’−アゾビス(4−シアノバレリアン酸)(商品名「V-501」、ワコ社製)が挙げられる。過酸化水素、その他の有機過酸化物および有機開始剤は、無機汚染物をもたらさないが、予期しなかったことには、金属酸化物類の有効なポリマー分散剤で無機物固体を実質的に含まないものを生成する。
蒸気発生器の二次側に流入する給水への添加物として本発明で使用するポリマー分散剤の濃度は、蒸気発生器内の酸化鉄1部の付着を抑制するために約1〜1,000部のポリマー分散剤を要するような金属酸化物の分散特性を具備する。好ましい範囲は、ポリマー分散剤1〜25部の間である。酸化鉄は、蒸気発生器からの排出物中に含まれる主要な金属酸化物である。従ってポリマー分散剤の濃度レベルは、給水中に含まれる酸化鉄の量、およびポリマー分散剤添加物として最初に用いたポリマー分散剤の濃度に依存する。
上述したように、本発明において有用な新規ポリマー分散剤は、イオウおよび/またはリンを含有する官能基をもちうるということも、本発明の範囲内に含まれるものである。かような官能基は、蒸気発生器を通過する間に分解し、二次側の水質を汚し、腐食の可能性を増大させるけれども、ポリマー分散剤中のこれらの活性基は、分解してもNa、K、Ca、Mg、Cl、SO4、SiおよびPO4イオンの濃度を約10ppbより多くは増加させないものを使用することができる。
蒸気発生器14の二次側から導管19を通って導出される蒸気のサンプリング口19’を介して測定されたカチオン導電率は、25℃変換値で1.0μS/cm以下とすべきである。金属酸化物の輸送、すなわち蒸気発生器の二次側に流入する給水からの金属酸化物の除去は、ブローダウン系中の含有量として、前記したポリマー分散剤を添加しない場合よりも5%増加またはそれ以上の増加となる。
本発明で有用な高純度ポリマー分散剤の一例は、ポリアクリル酸ポリマー分散剤であり、これをポリマーAと呼称して、その調製方法を以下に説明する。
ガラス内張りされた反応容器中に、64.38部の脱イオン水、20.60部の氷アクリル酸、および連鎖移動剤として10.94部のイソプロパノールを撹拌しながら仕込んだ。窒素ガスのスパージを行い、15分間撹拌溶液中を泡立てた。温度が88℃まで上昇し、4.08部の過酸化水素(35%)を添加した。窒素ガスによるガスシール下で、温度を88℃に5−1/2時間維持した。温度が92℃を越える場合には冷却を行ってもよい。反応の終了時に、イソプロパノールを反応生成物から除去し、測定温度は96℃であった。冷却を開始し、脱イオン水の相当量を添加して、イソプロパノール−水混合物の除去量を補った。ポリマーAと称せられる最終生成物は、無機質固体を含まず、イソプロパノール含有量はわずかに100ppmであり、固形分は20%、pHは2であった。ポリマーAの重量平均分子量は135,000であった。ポリマーAの分析結果は、塩化物が<2ppm、ナトリウムが<10ppm、イオウが<5ppm、リンが<5ppm、カリウムが<10ppmであった。ポリマーAは、酸素除去剤としてヒドラジンを使用し、900psig、277℃に2時間曝した場合に、優れた熱安定性を示した。
連鎖移動剤としてイソプロパノールを使用せずに、高純度ポリアクリル酸を調製した別な例を以下に説明する。ガラス内張りされた反応容器中に、34.34部の脱イオン水、16.09部の氷アクリル酸を撹拌しながら仕込んだ。窒素ガスのスパージを行い、15分間撹拌溶液中を泡立てた。温度が80℃まで上昇し、27.89部の過酸化水素(35%)を徐々に添加した。温度が88℃に上昇した時点で冷却を施し、91℃を越えないようにした。窒素ガスによるガスシール下で、温度は95℃まで上昇し、この温度に5−1/4時間維持した。次いで生成物を室温まで冷却し、冷却しながら21.68部のモノエタノールアミンを徐々に添加した。ポリマーBと呼称するポリアクリル酸のモノエタノールアミン塩は、無機質固体を含まず、固形分は20.5%であった。この生成物の測定pHは10.2であり、重量平均分子量は138,000であった。本発明においては、ポリマー分散剤は、約1,000,000以下の重量平均分子量を有してよく、好ましい重量平均分子量は約70,000〜150,000の範囲である。
高純度ポリマーの酸化鉄分散効果を測定するために、沈殿鉄(5ppm Fe)を水酸化鉄としてpH11で現場で調製した。活性ポリマーを6ppmの投与量で添加し、得られた混合物を3時間還流した後、沈降試験を行った。良好な鉄分散剤は、23時間の沈降時間の後に、大部分の鉄を溶液中で懸濁状態に維持することになる。試験の結果を表1に示す。
Figure 0004145355
表1に示したように、高純度ポリマー(ポリマーA〜Q)は酸化鉄に対して効果の高い分散剤であり、一方、ポリマーRは比較的効果がなかった。ポリマーA〜Qは19〜21%の固形分を含むものである。ポリマーRは市販の45%ポリアクリル酸溶液であり、開始剤として2.9%のナトリウムを含む過硫酸ナトリウムを用いて調製されたものである。
金属酸化物除去(MOR)%は下記式により計算される:
Figure 0004145355
代表的な原子炉蒸気発生器は、ポリマー分散剤処理を施さない場合にMOR%は約5%である。表1は、系の中で酸化鉄を分散させる効果を示している。例えば、ポリマーAは85%分散させており、1700%増加している。
ポリマーAは化学的に分析されており、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、塩化物、硫酸塩、ケイ酸塩、およびリン酸塩イオンのブローダウン排出物中の濃度で約10ppb未満、好ましくは1ppb未満の濃度をもたらすと計算されている。
この好適なポリマー分散剤を選択する際に考慮される別なファクターは、原子炉蒸気発生器の条件下でのポリマー分散剤の分解率すなわち熱安定性と、原子炉蒸気発生器に流入するあらゆる種の滞留時間との関係である。滞留時間は下記式により計算される。
滞留時間=7・t1/2
ここでt1/2はクリーンアップシステム(cleanup system)
の半減期である。
1/2=ln(2)・MSG/mBD
ここで、MSG=蒸気発生器中の液体の質量(lbs.)
BD=ブローダウン水の質量流量
(lbs./hr.)
代表的な原子炉蒸気発生器においては:
SG=全出力時の液体で100,000lbs.
BD=33,000lbs./hr.
であり、この場合の半減期t1/2は2.1時間、滞留時間は14.7時間となる。滞留時間14.7時間というのは、蒸気発生器に流入するポリマー分散剤の量が14.7時間後には測定しうる程に検出できないことを意味する。ポリマーの分解率は、ポリマー濃度を時間の関数として測定する再生オートクレーブ試験に基づくものである。このポリマー分散剤は、原子炉蒸気発生器中で使用するのに必要とされる熱安定性を有していた。
高純度ポリマー類の熱安定性は、900psig、530°F(277℃)、4時間のオートクレーブ処理前後での、酸化鉄の分散に対するポリマー類の活性を測定することによって、決定される。試験溶液は、ジエタノールアミンを用いてpH約9.5に調整された。ポリマー投与量10ppmで得られた試験結果を表2に示す。
Figure 0004145355
高純度ポリマー類(ポリマーC、D、E、FおよびH)の性能は、高圧、高温条件でのオートクレーブ処理により悪影響を受けていない。
金属酸化物を分散させるために原子炉蒸気発生器の二次側に高純度ポリマーを添加するに際しては、好ましくは高純度ポリマーをアミンで中和する。中和するための好適なアミンは、モノエタノールアミン、モルホリン、ジメチルアミン、3−メトキシプロピルアミン、ジエタノールアミン、ジエチルアミノエタノール、ジメチルプロパノールアミン、シクロヘキシルアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、トリエタノールアミン、3−ヒドロキシキヌクリジン、および5−アミノペンタノールである。高純度ポリマーのアミン塩の例としては、ポリマーAのモノエタノールアミン塩、ポリマーAのモルホリン塩、およびポリマーAの3−メトキシプロピルアミン塩がある。中和用アミンは、中和能力をもつだけでなく、金属−不動態化効果も有する。
純度、カチオン導電率、金属酸化物輸送、および滞留時間を評価して、ポリマー分散剤が使用しうるものであれば、選択されたポリマー分散剤について、コンスタント・イクステンション・レート・テスト(Constant Extension Rate Test:CERT)で評価すべきである。この試験は、原子力発電プラントの蒸気発生器で用いられる主要な管材料であるアロイ600からなる試験片の応力腐食割れを測定するものである。このCERT試験は、ゲージ長0.5インチ、幅0.125インチ、肉厚約0.045インチのアロイ600管材料を必要とする。試験溶液をステンレス鋼製の給水タンク中で調製するが、この試験溶液の調製に先立ち、給水タンクから酸素を除去して窒素ガスで満たしておく。窒素のカバーガスは、試験溶液の上方に常時保持しておき、試験は2つの試験溶液について行う。標準試験溶液#1には、高純度水と、100ppmの3−メトキシプロピルアミンと、10ppmのN24(ヒドラジン)とを含有させ、試験溶液#2にはさらに312ppmのポリマー分散剤を含有させた。ポリマー分散剤濃度は、通常の運転条件で金属の劣化が生じないことを証明するために、原子炉運転中に使用されるべき推奨濃度のほぼ100倍とした。
試験は再生CERTオートクレーブ中で行い、試験溶液はステンレス鋼製給水タンク中で調製した。CERT試験は、温度約610°F(321℃)、圧力約1,900psigで行った。この圧力は試験温度での飽和圧力より高い値である。試験溶液は、イオン濃度が25ppb以下となるようにした。CERT試験は清浄なアロイ600試験片を用いてこれを装具に装着し、オートクレーブを密閉した。各溶液は別々に、毎時約0.1ガロンの流量でオートクレーブを通してポンプにより圧送した。この流量は、試験溶液各々に対して2〜4時間のオートクレーブ滞留時間をもたらした。試験の間オートクレーブを610°F(321℃)に加熱し、管材料試験片を毎秒約5×10-7インチの一定クロスヘッド変位速度、および約1×10-6の歪み速度で引張った。各試験中、オートクレーブ温度、オートクレーブ圧力、試験片変位、試験片負荷、試験時間等のパラメーターを記録した。
試験片の脚部が損傷した後、オートクレーブを室温まで冷却し、試験片を取り除いた。損傷した試験片は超音波洗浄し、走査型電子顕微鏡で観察した。試験片脚部の破壊面を観察して、試験中に生じた粒界応力腐食割れの程度を調べた。応力腐食割れ試験の結果、約150時間の試験時間の間に、アロイ600の応力腐食割れは視覚的に増加していなかった。
代表的な1100メガワットの原子力発電所においては、毎分約30,000ガロンの給水を蒸気発生器に循環させる。これは、毎時約15,000,000ポンドの給水量となる。原子炉蒸気発生器の二次側は、約500〜1300psig、好ましくは約900〜1300psigの範囲で運転される。給水中でポリマー分散剤の有効濃度を維持するためには、給水中に月当たり約500ポンドの濃厚ポリマー分散剤を添加することになる。この添加は、給水中に所定量のポリマー分散剤を急激に注入するか、あるいは、ブローダウン流中の特定イオンの濃度を10ppb未満、好ましくは1ppb未満のイオン濃度を維持するようにして注入口39から給水中に絶えず添加することにより行うことができる。ブローダウン流は蒸気発生器14の二次側16から導管30を通って流出し、除去されて輸送された金属酸化物を含むブローダウン物質は一連の濾過手段32へ導かれる。濾過手段で排出されたブローダウン水中の残留ポリマー分散剤と金属酸化物/ポリマー分散剤複合物が除去精製されて復水器24へ再循環される。
本発明においては、濾過手段としては、木炭または活性炭フィルタ、所定の孔径とゼータ電位をもつ濾過膜、および脱塩技法を採用することができ、残留ポリマーおよび複合化金属酸化物を除去して、ブローダウン水を原子力発電所内で再循環させることができる。本発明はさらに、再循環または受入れ流38への最終的な排出のために、凝集、凝固および逆浸透の方法を用いて、残留ポリマー分散剤および金属酸化物/ポリマー分散剤複合物をブローダウン水から除去することもできる。これらの濾過および精製方法はそれぞれ、排出ブローダウン水から残留ポリマー分散剤と金属酸化物/ポリマー分散剤複合物を除去し、復水器を通して給水導管へ再循環させることができる。
原子炉蒸気発生器の連続運転中に蒸気発生器の二次側でスラッジ、腐食、または金属酸化物付着の生成を抑制する新規な方法は、高純度ポリマー分散剤の給水中への注入を利用する。ポリマー分散剤は、ナトリウム、カリウム、塩化物、硫酸塩、リン酸塩、マグネシウム、カルシウム、およびケイ酸塩からなる群から選ばれたイオンのブローダウン流中での濃度を10ppb未満とする化学的純度を備えている。給水とポリマー分散剤の化学的純度およびカチオン導電率は、それぞれサンプリング孔40および19’を介して測定できる。本発明方法の変法として、蒸気発生器の二次側からブローダウン水を排出し、次いで残留ポリマー分散剤と複合化金属酸化物をブローダウン流から濾過除去して、蒸気発生器の二次側に流入する給水として再循環させる工程を行うこともできる。上記の方法には、所定の孔径とゼータ電位をもつ濾過膜や、木炭、活性炭、凝集、凝固、逆浸透、限外濾過のごとき濾過精製手段を利用して、ポリマー分散剤や金属酸化物複合物を除去した後に、最終的に受入れ流へ排出することを含ませることもできる。
本明細書では本発明のいくつかの実施態様を説明したが、これらの実施態様には当業者に明らかな多くの変更が可能である。従って本発明は、明細書に記載された細部に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に含まれるあらゆる変更および改変をも包含するものである。

Claims (24)

  1. 運転中の原子炉蒸気発生器の二次側内に金属酸化物の付着物が蓄積するのを最少にするために、原子炉蒸気発生器の連続運転中に蒸気発生器の二次側に流入する給水に添加するポリマー分散剤であって、アクリル酸ポリマー、メタクリル酸ポリマー、アクリレートポリマー、メタクリレートポリマー、アクリレート/アクリルアミドコポリマー、アクリレート/メタクリレートコポリマー、並びに、これらのターポリマー類および混合物からなる群から選択されるポリマー分散剤。
  2. 前記ポリマー分散剤は、イオウ−含有およびリン−含有官能基、またはそれらの混合物を含むものである請求項1記載のポリマー分散剤。
  3. 前記イオウ−含有官能基は、スルホン化スチレンポリマー類、コポリマー類、ターポリマー類、およびそれらの混合物からなる群から選択される請求項2記載のポリマー分散剤。
  4. 前記ポリマー分散剤は、モノ不飽和カルボン酸のポリマーである請求項1記載のポリマー分散剤。
  5. 前記ポリマー分散剤は、1,000,000以下の重量平均分子量を有する請求項1記載のポリマー分散剤。
  6. 前記ポリマー分散剤は、70,000〜150,000の範囲の重量平均分子量を有する請求項5記載のポリマー分散剤。
  7. 前記ポリマー分散剤は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、塩化物、硫酸塩、ケイ酸塩およびリン酸塩の各イオンの濃度が100ppm以下である請求項1〜6のいずれか1項記載のポリマー分散剤。
  8. 前記ポリマー分散剤は、無機固体を実質的に含まない請求項1〜7のいずれか1項記載のポリマー分散剤。
  9. 前記ポリマー分散剤は、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、過酸化コハク酸、過酸化ラウロイル、過酸化デカノイル、過酸化水素、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパンニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブタンニトリル)、t−ブチルペルオクトエート、t−ブチルペルオキシイソブチレート、t−ブチルペルオキシプリバレート、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリアン酸)、およびそれらの混合物からなる群から選択される重合開始剤を用いて生成されたポリマーであって無機固体を実質的に含まない請求項8記載のポリマー分散剤。
  10. 前記ポリマー分散剤はアミンで中和されている請求項1〜9のいずれか1項記載のポリマー分散剤。
  11. 前記アミンは、モノエタノールアミン、モルホリン、ジメチルアミン、ジエチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、3−メトキシプロピルアミン、ジメチルプロパノールアミン、シクロヘキシルアミン、3−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、トリエタノールアミン、3−ヒドロキシキヌクリジン、5−アミノペンタノール、およびそれらの混合物からなる群から選択される請求項10記載のポリマー分散剤。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載のポリマー分散剤の所定量を運転中の原子炉蒸気発生器に流入する給水に注入する工程を含み、前記ポリマー分散剤が、運転中の原子炉蒸気発生器から流出するブローダウン流に対してナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、塩化物、硫酸塩、ケイ酸塩、およびリン酸塩の各イオンを10ppb以下の濃度しか付与しないようにした、加圧水型原子炉の連続運転に関連して運転中の原子炉蒸気発生器の二次側内に金属酸化物の付着物が蓄積するのを最少にする方法。
  13. 前記ポリマー分散剤は、給水中の金属酸化物1部に対して1〜1000部の範囲となる量で使用される請求項12記載の方法。
  14. 前記加圧水型原子炉は、500〜1300psiの範囲の圧力で運転される請求項12または13記載の方法。
  15. 前記運転中の原子炉蒸気発生器から流出するブローダウン流から前記ポリマー分散剤と金属酸化物を除去し、清浄にされた流を前記運転中の原子炉蒸気発生器へ流入する給水へ再循環する工程をさらに含む請求項12〜14のいずれか1項記載の方法。
  16. 前記運転中の原子炉蒸気発生器から流出するブローダウン流から前記ポリマー分散剤と金属酸化物を除去する工程は、ブローダウン流に濾過手段を適用することによりポリマー分散剤と金属酸化物を除去し、清浄にされた濾液を前記運転中の原子炉蒸気発生器へ流入する給水へ再循環するものである請求項15記載の方法。
  17. 前記濾過手段は、所定の孔径およびゼータ電位を有する濾過膜である請求項16記載の方法。
  18. 前記濾過手段は、活性炭フィルターである請求項16記載の方法。
  19. 前記濾過手段は、木炭フィルターである請求項16記載の方法。
  20. 前記濾過手段は、前記ポリマー分散剤と金属酸化物を前記ブローダウン流から凝集させる手段を含む請求項16記載の方法。
  21. 前記濾過手段は、前記ポリマー分散剤と金属酸化物を前記ブローダウン流から凝固させる手段を含む請求項16記載の方法。
  22. 前記運転中の原子炉蒸気発生器から流出するブローダウン流から前記ポリマー分散剤と金属酸化物を除去する工程は、ブローダウン流に対して分離手段を施すことによりポリマー分散剤と金属酸化物を除去し、受入れ流へ排出するかまたは前記原子炉蒸気発生器へ流入する給水へ再循環するものである請求項15記載の方法。
  23. 前記分離手段は、前記ブローダウン流に逆浸透を適用することを含む請求項22に記載の方法。
  24. 前記分離手段は、前記ブローダウン流に限外濾過を適用することを含む請求項22に記載の方法。
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