JP4144977B2 - 還元水供給装置、および還元水供給方法 - Google Patents

還元水供給装置、および還元水供給方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として半導体基盤、ガラス基盤、電子部品、あるいはこれらの製造装置部品等の如き電子部品部材類の洗浄等に使用する、還元水供給装置および還元水供給方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
現在LSI等の電子部品や液晶のガラス基盤に付着している微粒子を除去するために、多くの洗浄用薬品や、洗浄後のすすぎ用の大量の超純水が必要とされる。
しかしながら、このような洗浄およびすすぎによって多くの排水が発生し、これらを処理しなければならない。
また、洗浄工程も多く、製品の製造コストが高くなるという問題点がある。
【0003】
かかる点に鑑みて、超純水に水素ガスを溶解した還元水や、その還元水にアルカリを添加しpHをアルカリ性に調整した液であるアルカリ還元水で洗浄を行なうという方法が知られており(特開平10−64867号公報)、この方法によれば、薬品や超純水の使用量が削減できるとともに、洗浄工程が簡略化されるという利点がある。
これは、酸化還元電位の低いアルカリ還元水で洗浄すると、洗浄する部品の表面のゼータ電位と、該表面に付着している微粒子の表面のゼータ電位が共に負となり、部品と微粒子の間に電気的な反発力が発生し、洗浄時に微粒子が剥離しやすくなり、また、一度剥離した微粒子の再付着を防止することができるためである。
この方法について具体的に説明すれば、例えば図4に示すように、超純水製造装置1から脱ガス装置2を介して供給された超純水を、ガス溶解槽3およびpH調整槽4で構成されるアルカリ還元水製造装置5によってアルカリ還元水とし、該アルカリ還元水を直接的に使用先6へ送水するという手段でアルカリ還元水を供給している。
【0004】
しかし、使用先6が間欠運転の場合には、それに応じてアルカリ還元水製造装置5等も間欠運転にする必要があるが、間欠運転とすれば供給水の水質が安定化するまで時間を要するという問題がある。
また、アルカリ還元水を安定的に供給するため、アルカリ還元水製造装置5等を連続運転にすれば、使用先6が停止している間は、アルカリ還元水を無駄に廃棄せねばならず、不経済となる。
さらに、製造したアルカリ還元水を複数の使用先に供給する場合(図示せず)、該使用先のいずれかにおいてアルカリ還元水の使用量が変化したり、運転を停止したりすれば、他の使用先への供給圧力が変化し、アルカリ還元水の流量を調整し、且つアルカリ還元水製造装置の運転条件を変える必要があるため、アルカリ還元水の水質も安定しにくいという問題がある。
【0005】
このような問題点に鑑みて、本発明者らは、例えば図5に示すような、一次純水を貯留する超純水槽8と供給路14とを具備し、且つ超純水槽8に高純度窒素ガス13が充填されている超純水供給装置を参酌し、これをアルカリ還元水供給装置に適用することを考えた。
すなわち、このアルカリ還元水供給装置は、図6に示すように、製造したアルカリ還元水を貯留するタンク19と、タンク19から使用先6を巡り、再びタンク19へ戻る供給路22等から構成され、さらに該タンク19の気相域21には、高純度窒素ガス23が充填されるよう配管されている。
該アルカリ還元水供給装置によれば、使用先6が間欠運転である場合や使用先6が複数から構成される場合でも、タンク19および供給路22に常に所定量以上のアルカリ還元水を保有しており、且つ供給路22中に圧力調整弁30が設けられていることにより、使用先6でのアルカリ還元水使用量が変化しても、またそれらが間欠運転であっても、アルカリ還元水を常に一定圧力で供給することができる。
【0006】
しかし、上記アルカリ還元水供給装置では、一度アルカリ還元水中に溶解させた水素ガスが、タンク中で気相域に拡散し、アルカリ還元水中の水素濃度が低下するという新たな問題が生じる。
これは、アルカリ還元水に溶解している気体の濃度は、液面を介して接している気相域における該気体の分圧との平衡状態で決定されるためであり、該タンク中の気相域が高純度窒素ガスで充満されている場合には、該気相域における水素分圧が極めて低く、アルカリ還元水中の水素ガスは、気相域へ拡散しやすい状態となるからである。
【0007】
かかる問題点の改良方法の一つとして、図7に示したように、水素溶解装置17を連続運転として、循環水の余剰分をブロー水24として系外へ排出することにより、アルカリ還元水のタンク19内での滞留時間を短くすることで、水素濃度低下の防止を図ることも考えられる。
しかし、かかる方法で水素濃度の低下を防止しようとすれば、常に相当量のブロー水24を廃棄しなければならず、供給路22を設けた利点を生かすこととならず、根本的な問題解決には至らない。
【0008】
そこで、本発明は、該タンク中において、還元水に溶解した水素ガスが気相域へ拡散することによる、還元水中の水素濃度の低下を防止し、一定水質の還元水を供給することができる還元水供給装置及び還元水供給方法を提供することを課題とする
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための第1の手段は、水素溶解装置によって所定の水素濃度に調整されてなる還元水が供給されるタンクを備え、該タンクから使用先へ該還元水を供給する供給路が残水を該タンクへ返送可能に構成されており、該タンク内の気相域には不活性ガスが充填されていると共に、該タンク内の前記還元水表面にはフロートが浮設されていることを特徴とする還元水供給装置にある。
好ましくは、前記水素溶解装置によって所定の水素濃度に調整されてなる還元水にはアルカリが添加され、pHをアルカリに調整された後、前記タンクに供給されるように構成されていることを特徴とする前記還元水供給装置にある。
【0010】
さらにより好ましくは、前記供給路に循環水冷却装置が設けられている還元水供給装置にある。
【0011】
さらに好ましくは、前記水素拡散防止用フロートが、還元水に浮揚可能な芯材と、該芯材の表面に被覆された浸水防止性の被覆層とから構成されている還元水供給装置にある。
【0012】
また本発明の第2の手段は、上記いずれかに記載の還元水供給装置を用い、還元水を使用先へ供給することを特徴とする還元水供給方法にある。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明に係る実施の形態について、図1乃至図3に基づいて説明する。
図1および図2は、何れも図5の超純水供給方法を適用したアルカリ還元水供給装置を基に、図1はタンクに水素拡散防止用フロート(以下フロートという)等を設けたもの、および図2はタンクの気相域に不活性ガスと水素ガスを充填するもの、についてのフロー図を示す。
【0018】
<第1実施形態>
第1実施形態は、タンクにフロートを設けたアルカリ還元水供給装置に関する。
以下図1に基づいて説明すると、タンク19側部には、還元水供給路28が設けられており、超純水16が水素溶解装置17によって所定の水素濃度に調整され且つアルカリ18(本実施例ではアンモニア水)を添加されpHをアルカリに調整されたアルカリ還元水が、前記アルカリ還元水供給路28よりタンク19内に供給されるように配管されている。
さらにタンク19下部からは、アルカリ還元水を流して複数の使用先6へ供給するための供給路22が設けられており、具体的には供給路22は該タンク下部より敷設され、使用先6へ通ずる複数の使用先枝管29にて分岐され、再びタンク19下部に戻るよう配管されている。
また、タンク19から使用先枝管29までの供給路22には、限外ろ過装置20が配設され、且つ使用先枝管29からタンク19までの供給路22には、圧力調整機構30および冷却装置31が配設されている。
圧力調整機構30は、使用先枝管29より使用先6へ供給するアルカリ還元水の水量が変化した場合にも、供給路22内のアルカリ還元水供給圧力を常に一定に保つように、また冷却装置31は、供給路22を循環して戻るアルカリ還元水の温度変化に応じて、アルカリ還元水を温度調節するように構成されている。
タンク19内の気相域21(上方空間部21)には、不活性ガスとして高純度窒素ガス23が充填されるように、また気相域21に充填されたガスがアルカリ還元水液面の上昇などに伴って排気できるように構成されている。
【0019】
さらに、タンク19内部に、アルカリ還元水の液面に浮遊するフロート25が設けられている。
該フロート25は、アルカリ還元水の水面上に浮揚し、気液接触界面の面積を減らすものであればよく、単体であっても複数の小浮遊体であってもよい。
効率良く気液界面を覆うには板状の単体が好ましいが、タンクへの設置方法を考慮すれば、該タンクに設けられたハッチの大きさによっては、設置の都合上、複数個に分割された複数の板状体から構成される方が好ましい場合もある。
また、上記フロート25は、タンク19に貯留されたアルカリ還元水の液表面を部分的にまたは全体的に覆うような大きさで、且つアルカリ還元水の液面の変動に追従して上下動可能に、適度な比重で構成されている。
水素の拡散をより確実に防止することを考慮すれば、フロート25は液表面を全体的(100%)に覆うことが好ましい。
例えば、該液表面の面積と同面積の板状の単体によりフロート25が構成されていると、該フロート25がタンク19内面に干渉して液面の上下動に追従しないおそれがある。
この点を考慮すると、フロート25は、液表面の略40乃至略95%を覆うようにできる限り大きく形成されることが好ましく、特に際立った効果を奏するためには80%以上を覆うように形成されることが好ましい。
ただし、フロート25が複数個の小浮遊体から構成されている場合、例えば、小さな球状体、柱状体、多面体状などの浮遊体が液面を覆う程度に複数個集合して、フロートが構成されている場合には、液表面の100%近くを覆うように構成されていても、液表面の上下動に追従可能である。
さらに、上記のような複数個の小浮遊体によって構成されているフロート25を用いれば、液面の上下によって液表面積が変わるようなタンク形状の場合にも、液表面積が減少する際には該小浮遊体が重なり合い、また液表面積が増大する際には該小浮遊体が一面に広がることができるため、より好ましい。
【0020】
該フロート25の材質としては、中空体、発泡体、比重の小さな天然素材(例えば木やコルク等)などが例示されるが、好ましくは細菌などが繁殖しにくいものが良い。
このような細菌などが繁殖しにくいフロート25としては、アルカリ還元水上に浮揚する芯材に、浸水防止性を有する被覆層が被覆された浮遊体が例示される。
該芯材としては、多孔質体の合成樹脂や発泡体(例えば、発泡ポリスチレン、発泡ポリウレタン、ポリエチレン気泡体、ポリ塩化ビニル気泡体、発泡ポリエステルなど)、または比重の小さな天然素材などが使用され、浸水防止性を有する被覆層としては、撥水性の合成樹脂層(例えば、ポリエチレン、塩化ビニル、ポリプロピレンなど)が使用される。
さらに、前記芯材と前記被覆層の一体化手段としては、芯材表面全体を被覆層が被覆するように、接着剤などによって貼着される方法が考えられる。
しかし、該フロートからアルカリ還元水への僅かな不純物の溶出をも避ける必要があるため、好ましくは芯材を被覆した被覆層を熱溶着により接合したものが良い。
また、該フロートの形状としては、特に制限はなく板状体や球状体などを使用することができるが、効率良く水面を覆うためには、板状体が好ましい。
【0021】
また、図1においては、使用先枝管29からタンク19までの供給路22において冷却装置31が設けられているが、該冷却装置31は必要に応じて選択的に設置され、または作動すれば良く、その設置場所としては、タンク19の近傍位置の供給路22に設けるのが好ましい。
すなわち、供給路22の配管周囲の温度が高く、タンク19へ戻るアルカリ還元水が暖められた場合にのみ、アルカリ還元水を冷却するものとすればよい。 これは、アルカリ還元水中の水素濃度がアルカリ還元水温度に影響され、特に温度の高いアルカリ還元水がタンク19へ戻れば、タンク19内のアルカリ還元水温度が上昇し、アルカリ還元水から気相域への水素拡散が促進され、結果として水素濃度が減少しやすくなるため、アルカリ還元水供給装置の運転上好ましくないからである。
このような場合、該アルカリ還元水を冷却することができれば、タンク19内のアルカリ還元水温度、ひいてはアルカリ還元水の水素濃度を変化させることなく、一定水素濃度のアルカリ還元水を供給することができる。
【0022】
前記タンクには、液面の高さを検出する手段(図示せず)が設置されており、該検出手段としては、フロートの動きを阻害しないものが好ましく、静電容量式、超音波式、光感知式、重量測定などが例示される。
【0023】
第1実施形態に示したアルカリ還元水供給装置の使用例について説明する。
前記フロート25は、その比重が1以下であるため、アルカリ還元水の液面に浮揚し、該アルカリ還元水の液面を覆うように機能し、したがって、該アルカリ還元水と不活性ガスとの接触面の面積を減らすことができる。
アルカリ還元水中に溶解した水素ガスが気相域21へ拡散する際には、必ずこの気液界面を通して、気相域21へ拡散が起こるため、前記フロート25によって気液界面の面積を減らすことができれば、該水素ガスの単位時間当りの気相域21への拡散量は、その気液界面の面積の減少に比例して減らすことができ、結果としてアルカリ還元水中の水素濃度の低下を防ぐことができる。
さらに、アルカリ還元水は常時製造し続ける必要はなく、タンク19内のアルカリ還元水が所定量以下となった場合にのみ、補充的に製造すればよく、経済的にアルカリ還元水を供給することができる。
【0024】
次にタンクにフロートを設けたアルカリ還元水供給装置の効果を確認するため、他のアルカリ還元水供給装置との比較を行なった。
すなわち、水素濃度1mg/Lのアルカリ還元水について、超純水の供給方法をそのまま適用したアルカリ還元水供給装置(A)と、水素溶解装置を連続運転にして循環水の一部を余剰水として系外へブローさせたアルカリ還元水供給装置(B)と、上述したようなタンクに液面の80%を覆うフロート(板状の発泡スチロールにポリプロピレンを熱溶着させたもの)を設けたアルカリ還元水供給装置(C)により、そのアルカリ還元水中の水素濃度の経時変化について調べた結果、表1に示す結果となった。
【0025】
【表1】
Figure 0004144977
【0026】
表1において、120分後のアルカリ還元水中の水素濃度を比べると、(A)では初期の70%まで、(B)では初期の89%まで、それぞれ減少しているのに対し、本発明にかかる(C)では、初期の96%を維持しており、本発明に係るフロートによるアルカリ還元水中の水素濃度維持効果が顕著であることがわかる。
さらに、表1には記載されていないが、(B)では水素溶解装置を連続運転し、余剰なアルカリ還元水を廃棄しているのに対し、本発明にかかる(C)ではタンクのアルカリ還元水保有量の減少に応じて、適宜運転しているため経済的であり、この点についても本発明にかかる(C)が利点を有している。
【0027】
<第2実施形態>
第2実施形態は、タンク内の気相域に不活性ガスと水素ガスを充填したアルカリ還元水供給装置に関する。
以下図2に基づき説明するが、上記第1実施形態と重複する構成の説明は省略し、図番は適宜援用する。
本実施例では、第1実施形態において設けられていたフロートは設けられておらず、タンク19の気相域21に、不活性ガス(本実施例では高純度窒素ガス23)および高純度水素ガス27が任意の割合で充填されている。
また、タンクへ19の高純度窒素ガス23および高純度水素ガス27の供給方法については、特に規定はなく、例えば図3(a)に示したように、高純度窒素ガス23および高純度水素ガス27が別々で供給するよう配管されても良いし、また、図3(b)に示したように、途中で合流させて供給するよう配管されても良い。
さらに、本実施形態に於いては、使用先枝管29からタンク19までの供給路22に、冷却および加熱が可能な熱交換器26が配設されているが、タンク内のアルカリ還元水温度と供給路22中のアルカリ還元水温度を比較し、これらが相違する場合にアルカリ還元水の温度を制御することができるよう構成されている。
なお、該熱交換器26については、アルカリ還元水の水素濃度を厳密に調整する場合に、必要に応じて選択的に配設すればよい。
【0028】
第2実施形態に示したアルカリ還元水供給装置の使用例について説明する。
タンクに貯留されたアルカリ還元水中の水素濃度は、充填された高純度水素ガス27の分圧と、温度との関係で決定され、例えば気相全圧が760mmHgで気相域の水素ガスの割合が100%、即ち水素分圧が760mmHgの場合、該水素濃度は、20℃において1.62mg/L、25℃において1.56mg/L、30℃において1.47mg/Lとなる。
したがって、気相域の高純度窒素ガスと高純度水素ガスの割合(すなわち水素分圧)を調整することにより、所望の水素濃度のアルカリ還元水を得ることができる。
例えば、アルカリ還元水温度が20℃で気相全圧が760mmHgの際、水素濃度を1.0mg/Lに調整したい場合には、水素ガスの割合を1.0/1.62=0.617、すなわち61.7%に調整すれば良い。
同様にして、水素濃度を0.1mg/Lで保持するためには、水素ガスの割合を6.2%にすればよく、水素濃度を1.62mg/Lで保持するためには、水素ガスの割合を100%にすればよい。
このように、高純度水素ガス27の分圧と、タンク内温度を制御することによって、アルカリ還元水中の水素濃度を所定値に保つことができるため、常に安定した水質のアルカリ還元水を供給することが可能となる。
【0029】
また、タンク19へ戻る循環水の温度が大きく変動する場合には、前記熱交換器26によって循環水温度を制御することにより、タンク19内の温度変化を防ぐことができるため、結果として、安定した水質のアルカリ還元水を供給することができる。
【0030】
<第3実施形態>
第3実施形態は、前記タンクにおいて前記フロートを設置し、かつタンク内気相域に不活性ガスと水素ガスを充填したアルカリ還元水供給装置に関する。
本実施例によるフロー図は、例えば図2のタンクにフロートを設置したもの(図示せず)などが考えられる。
【0031】
本実施例によれば、気相域の水素ガスの分圧が所定値よりも低く、アルカリ還元水中の水素濃度が低下しやすい場合に、気液接触界面上に浮設したフロートにより水素の拡散を防止でき、アルカリ還元水の水素濃度が変動しにくく、結果として、安定した水質のアルカリ還元水を供給することができる。
【0032】
なお、上記の3つの実施形態では、アルカリ還元水供給装置への適用例について述べたが、本発明は、アルカリ還元水に限定されることはなく、他の還元水(例えば、何も添加しない還元水や、アルカリ以外の物質を添加した還元水など)の供給装置にも適用可能である。
但し、還元水のpHをアルカリにする(アルカリ還元水とする)ことは、酸化還元電位をさらに低くし、より一層洗浄効果を高めることを目的とするものであり、この場合にも、水素ガスの拡散を防止することが好ましいことは言うまでもない。
それに加えて、還元水のpHを調整したアルカリ還元水を使用する状況では、酸化還元電位をさらに低くすることを必要とされている場合が多く、このような場合に本発明に係る水素拡散防止用フロート等により、少しでも水素ガスが拡散するのを防止することは、より好ましいといえる。
また、上記実施例においては、アルカリとしてアンモニア水を添加したが、これに限定されるものではなく、TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドラオキサイト)等も使用可能である。
【0033】
【発明の効果】
本発明にかかる還元水供給装置では、タンク内にフロートが浮設されているため、還元水中に溶解した水素ガスが、該還元水の気液界面から拡散することを防止できるため、水素濃度の一定な還元水を供給することができる。また供給路によって返送される還元水がタンク内より高温となってタンクに戻る場合には、冷却装置でかかる還元水を冷却し、タンク内の温度上昇を防ぐことができるため、水素濃度の低下を防止でき、結果として水質の一定な還元水を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】供給路に冷却装置を設け且つタンクにフロートを設けたアルカリ還元水供給装置のフロー図
【図2】供給路に熱交換器を設け且つタンクに高純度窒素ガスおよび高純度水素ガスを充填したアルカリ還元水供給装置のフロー図
【図3】タンクへの高純度窒素ガスおよび高純度水素ガスの供給方法を示した図
【図4】従来のアルカリ還元水供給装置のフロー図
【図5】超純水供給方法のフロー図
【図6】超純水供給方法を適用したアルカリ還元水供給装置のフロー図
【図7】循環水をブロー水として廃棄させたアルカリ還元水供給装置のフロー図
【符号の説明】
1…超純水製造装置、2…脱ガス装置、3…ガス溶解槽、4…pH調整槽、5…アルカリ還元水供給装置、6…使用先、7…一次純水製造装置、8…超純水槽、9…紫外線照射装置、10…イオン交換装置、11…限外ろ過装置、13…高純度窒素ガス、14…供給路、15…排気、16…超純水、17…水素溶解装置、18…アルカリ、19…タンク、20…限外ろ過装置、21…気相域、22…供給路、23…高純度窒素ガス、24…ブロー水、25…フロート、26…熱交換器、27…高純度水素ガス、28…アルカリ還元水供給管、29…使用先枝管、30…圧力調整機構、31…冷却装置

Claims (5)

  1. 水素溶解装置によって所定の水素濃度に調整されてなる還元水が供給されるタンクを備え、該タンクから使用先へ該還元水を供給する供給路が残水を該タンクへ返送可能に構成されており、該タンク内の気相域には不活性ガスが充填されていると共に、該タンク内の前記還元水表面にはフロートが浮設されていることを特徴とする還元水供給装置。
  2. 前記水素溶解装置によって所定の水素濃度に調整されてなる還元水にはアルカリが添加され、pHをアルカリに調整された後、前記タンクに供給されるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の還元水供給装置
  3. 前記供給路に、循環水冷却装置が設けられている請求項1又は2記載の還元水供給装置。
  4. 前記水素拡散防止用フロートが、還元水に浮揚可能な芯材と、該芯材の表面に被覆された浸水防止性の被覆層とから構成されている請求項1〜3のいずれかに記載の還元水供給装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の還元水供給装置を用い、還元水を使用先へ供給することを特徴とする還元水供給方法。
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