JP4144432B2 - コンテナ用冷凍装置及びコンテナ内ダクトの設置方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンテナ用冷凍装置及びコンテナ内ダクトの設置方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のコンテナ用冷凍装置は、主に、冷媒回路と、ケーシングと、蒸発器用ファンとを備えている。
冷媒回路は、圧縮機、凝縮器、膨張弁、及び、蒸発器等の各種機器が冷媒配管によって接続されることによって構成されている。蒸発器は、コンテナ内に配置されコンテナ内の空気を冷却する熱交換器である。ケーシングは、コンテナの一開口面を覆うように配置されており、蒸発器の上側の上側空間と蒸発器側の下側空間とに分ける仕切部を有している。仕切部は、蒸発器に対応するように形成された吹出口を有している。蒸発器用ファンは、吹出口に対応するように設けられており、上側空間の空気を吸入して下側空間に空気を吹き出す。
【0003】
このようなコンテナ用冷凍装置においては、青果物等を輸送する際の鮮度を保つ目的で、コンテナ内の換気を行う換気機構が設けられていることが多い。
このようなコンテナ用冷凍装置における換気機構は、主に、コンテナ外とコンテナ内の上側空間とを連通させる取入流路と、コンテナ外とコンテナ内の下側空間とを連通させる排出流路とから構成されており、蒸発器用ファンの送風作用によって、取入流路を通じてコンテナ内に空気を取り入れるとともに、排出流路を通じてコンテナ外に空気を排出することによって行われる。この取入流路は、主に、ケーシングのコンテナ外側の面に形成されたコンテナ外空気取入口と、ケーシングを貫通する取入ダクトとから構成されている。同様に、排出流路は、ケーシングのコンテナ外側の面に形成されたコンテナ内空気排出口と、ケーシングを貫通する排出ダクトとから構成されている。そして、ケーシングのコンテナ外側の面には、コンテナ外空気取入口及びコンテナ内空気排出口には、換気量を調節するための開閉機構が設けられている。
【0004】
このような換気機構において、開閉機構の操作性等を考慮して、コンテナ外空気取入口がケーシングの下部、すなわち、ケーシング内の下側空間に対応するように配置されることがある。この場合、コンテナ外空気取入口と上側空間とを接続するように取入ダクトを設けることになる(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2003−90663号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のコンテナ外空気取入口と上側空間とを接続する取入ダクトは、ケーシングをコンテナ外からコンテナ内の下側空間に向かって貫通するケーシング内ダクトと、ケーシング内ダクトと上側空間とを接続するコンテナ内ダクトとから構成される。
【0007】
このコンテナ内ダクトは、コンテナ用冷凍装置がコンテナの一開口面に対応するように配置されている位置関係上、蒸発器の側方の狭い空間に設置せざるを得ない。このため、コンテナ内ダクトの設置作業の面で制約が多い。
本発明の課題は、コンテナ内ダクトの設置作業を簡素化することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のコンテナ用冷凍装置は、コンテナの一開口面に対応するように配置されたコンテナ用冷凍装置であって、蒸発器と、ケーシングと、蒸発器用ファンと、コンテナ内ダクトとを備えている。蒸発器は、コンテナ内に配置され、コンテナ内の空気を冷却する。ケーシングは、仕切部と、下側開口とを有し、開口面を覆うように配置されている。仕切部は、蒸発器に対応するように形成された吹出口と、蒸発器の側方の空間に対応するように形成された下方に向かって開口する上側開口とを有し、蒸発器の上側の上側空間と蒸発器側の下側空間とに分ける。下側開口は、コンテナ外から取り入れられる空気を下側空間に吹き出すように上方に向かって開口している。蒸発器用ファンは、吹出口に対応するように設けられ、上側空間の空気を吸入して下側空間に吹き出す。コンテナ内ダクトは、ダクト本体と、上側フランジ部と、上側筒部と、上側パッキンと、下側フランジ部と、下側筒部と、下側パッキンとを有し、ダクト本体の少なくとも一部が蒸発器の側方の空間に配置された状態で、上側パッキン及び下側パッキンの圧縮代を利用して上側開口及び下側開口に嵌め込まれ、上側開口と下側開口とを接続する。上側フランジ部は、上側開口に対向するようにダクト本体の上端部に設けられている。上側筒部は、上側フランジ部の上側開口側に突出するように設けられ、上側開口に挿入可能である。上側パッキンは、上側開口の周縁部と上側フランジ部との間に設けられ圧縮変形可能である。下側フランジ部は、下側開口に対向するようにダクト本体の下端部に設けられている。下側筒部は、下側フランジ部の下側開口側に突出するように設けられ下側開口に挿入可能である。下側パッキンは、下側開口の周縁部と下側フランジ部との間に設けられ、圧縮変形可能である。
【0009】
このコンテナ用冷凍装置では、コンテナ内ダクトを上側パッキン及び下側パッキンの圧縮代を利用して、上側開口及び下側開口に嵌め込み接続することができる。例えば、コンテナ内ダクトの上側筒部及び下側筒部の一方を、対応する上側開口及び下側開口の一方に挿入し、パッキンを開口の周縁部とフランジ部との間で圧縮させながら、ダクト本体を開口に押し付ける。そして、ダクト本体を押し付けた状態で、上側筒部及び下側筒部の他方を、上側開口及び下側開口の他方に挿入して設置できる。
【0010】
これにより、蒸発器の側方の狭い空間に設置されるコンテナ内ダクトの設置作業が簡素化される。しかも、上側パッキン及び下側パッキンにより、上側開口と上側フランジ部との間、並びに、下側開口と下側フランジ部との間の気密性も保つことができる。
請求項2に記載のコンテナ用冷凍装置は、請求項1において、ダクト本体は、流路断面が長方形状である。
【0011】
このコンテナ用冷凍装置では、蒸発器の側方の狭い空間においても、流路断面積を極力大きくすることができる。
請求項3に記載のコンテナ用冷凍装置は、請求項1又は2において、上側開口及び下側開口は、長方形状の角孔である。上側筒部及び下側筒部は、断面が上側開口及び下側開口の形状に対応する長方形状である。
【0012】
このコンテナ用冷凍装置では、上側筒部及び下側筒部の一方を、対応する上側開口及び下側開口の一方に挿入する際の向きを間違えることがなくなり、コンテナ内ダクトを上側開口及び下側開口に嵌め込む際の作業性が向上する。
請求項4に記載のコンテナ用冷凍装置は、請求項1〜3のいずれかにおいて、ケーシングは、コンテナ内に向かうにつれて下方に傾斜する傾斜面を有している。下側開口は、傾斜面に形成されている。
【0013】
このコンテナ用冷凍装置では、下側開口が傾斜面に形成されているため、コンテナ内ダクトの上側筒部を上側開口に挿入し、上側パッキンを上側開口の周縁部と上側フランジ部との間で圧縮させながら、ダクト本体を上側開口側に押し上げ、ダクト本体を押し上げた状態で、下側筒部を下側開口に挿入してコンテナ内ダクトを設置する一連の作業において、下側筒部を下側開口に挿入する作業をスムーズに行うことができる。
【0014】
請求項5に記載のコンテナ用冷凍装置は、請求項4において、ケーシングは、蒸発器の下側に、蒸発器において発生する結露水を受けるドレン受け部を有している。傾斜面は、ドレン受け部の一部である。
このコンテナ用冷凍装置では、ドレン受け部の傾斜面に下側開口を設けているため、下側開口を形成する場所に、専用の傾斜面を設けなくてもよい。
【0015】
請求項6に記載のコンテナ用冷凍装置は、請求項1〜5のいずれかにおいて、コンテナ内ダクトは、上側開口及び下側開口に、嵌め込みのみによって固定されている。
このコンテナ用冷凍装置では、コンテナ内ダクトが、上側開口及び下側開口に、嵌め込みのみによって固定されているため、ネジ等の固定部材が不要となる。
【0016】
請求項7に記載のコンテナ用冷凍装置は、請求項1〜6のいずれかにおいて、ダクト本体は、上側筒部よりも下側筒部が蒸発器の中央側に配置されるように折れ曲がった形状を有している。
このコンテナ用冷凍装置では、コンテナ内ダクトが上側筒部よりも下側筒部が蒸発器の中央側に配置されるように折れ曲がった形状を有しているため、下側開口の配置の自由度が増している。
【0017】
請求項8に記載のコンテナ用冷凍装置は、請求項1〜7のいずれかにおいて、上側パッキン及び下側パッキンの圧縮方向の肉厚は、5mm以上である。
このコンテナ用冷凍装置では、上側パッキン及び下側パッキンの圧縮方向の肉厚を5mm以上にしているため、コンテナ内ダクトの設置後の気密性に加えて、コンテナ内ダクトの設置時の十分な圧縮代を確保することができる。
【0018】
請求項9に記載のコンテナ用冷凍装置は、請求項1〜8のいずれかにおいて、ケーシングのコンテナ外側の面に、コンテナ外の空気をコンテナ内に取り入れるために下側空間に対応するように形成された取入口と、取入口の側方に近接して配置され各種電気部品を収納する電気品箱とをさらに備えている。電気品箱は、正面視における形状が略長方形状であり、取入口に近接する下側の角部は、Cカットされている。
【0019】
このコンテナ用冷凍装置では、電気品箱と取入口とが近接して配置されているにもかかわらず、電気品箱の取入口に近接した角部がCカットされているため、電気品箱と各種機器とを接続するためのリード線を、取入口との干渉を避けながら取り出すことができる。また、Cカットされた部分が電気品箱の下側の角部であるため、電気品箱内への水の侵入も生じにくくなっている。
【0020】
請求項10に記載のコンテナ内ダクトの設置方法は、コンテナ内に配置されコンテナ内の空気を冷却する蒸発器と、蒸発器に対応するように形成された吹出口を有する蒸発器の上側の上側空間と蒸発器側の下側空間とに分ける仕切部を有しコンテナの一開口面を覆うように配置されたケーシングと、吹出口に対応するように設けられ上側空間の空気を吸入して下側空間に空気を吹き出す蒸発器用ファンとを備えたコンテナ用冷凍装置において、コンテナ外から上側空間に空気を取り入れるために、コンテナ外から取り入れられた空気を下側空間に吹き出すようにケーシングに形成された上方に向かって開口する下側開口と、蒸発器の側方の空間に対応するように仕切部に形成された下方に向かって開口する上側開口とを接続するコンテナ内ダクトの設置方法であって、以下の3つの手順からなる。
【0021】
まず、ダクト本体と、上側開口に対向するようにダクト本体の上端部に設けられた上側フランジ部と、上側フランジ部の上側開口側に突出するように設けられ上側開口に挿入可能な上側筒部と、上側開口の周縁部と上側フランジ部との間に設けられ圧縮変形可能な上側パッキンと、下側開口に対向するようにダクト本体の下端部に設けられた下側フランジ部と、下側フランジ部の下側開口側に突出するように設けられ下側開口に挿入可能な下側筒部と、下側開口の周縁部と下側フランジ部との間に設けられ圧縮変形可能な下側パッキンとを有するコンテナ内ダクトの上側筒部及び下側筒部の一方を、対応する上側開口及び下側開口の一方に挿入する。
【0022】
次に、挿入された筒部に対応する上側パッキン及び下側パッキンの一方を、上側フランジ部及び下側フランジ部の一方と上側開口及び下側開口の一方の周縁部との間で圧縮させながら、ダクト本体を上側開口及び下側開口の一方に押し付ける。
最後に、ダクト本体を上側開口及び下側開口の一方に押し付けた状態で、上側筒部及び下側筒部の他方を、対応する上側開口及び下側開口の他方に挿入する。
【0023】
このコンテナ内ダクトの設置方法では、コンテナ内ダクトを上側パッキン及び下側パッキンの圧縮代を利用して、上側開口及び下側開口に嵌め込み接続することができるため、蒸発器の側方の狭い空間に設置されるコンテナ内ダクトの設置作業が簡素化される。しかも、上側パッキン及び下側パッキンにより、上側開口と上側フランジ部との間、並びに、下側開口と下側フランジ部との間の気密性も保つことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図を用いて、本発明にかかるコンテナ用冷凍装置及びコンテナ内ダクトの設置方法の実施形態について説明する。
(1)コンテナ用冷凍装置の全体構成
図1〜図4は、本発明の一実施形態にかかる冷凍装置としてのコンテナ用冷凍装置1を示す図である。図1は、コンテナ用冷凍装置1を備えたコンテナ2の外観を示す分解斜視図である。図2は、コンテナ用冷凍装置1の正面図である。図3は、コンテナ用冷凍装置1の背面図(背面板を除いて図示)である。図4は、コンテナ用冷凍装置1の側面図(図面手前側の側面板を除いて図示)である。
【0025】
コンテナ用冷凍装置1は、図1に示すように、海上コンテナ等のような船荷として取り扱われるコンテナ2の開口面2aに対応して配置・装着されており、コンテナ2内を冷却することが可能である。コンテナ用冷凍装置1は、コンテナ用冷凍装置1は、図2〜図4に示すように、主に、ケーシング3と、圧縮機12と、凝縮器13と、凝縮器用ファン14と、蒸発器18と、蒸発器用ファン19と、再熱器20と、換気機構4と、電気品箱5とを備えている。
【0026】
(2)ケーシング
ケーシング3は、開口面2aを覆うように配置されており、図2〜図4に示すように、主に、正面板3aと、背面板3bと、一対の側面板3cと、仕切板3dとを備えている。
正面板3aは、コンテナ2の外側に面して配置された板状の部材であり、その外周縁がコンテナ2の縁部に固定されている。正面板3aには、コンテナ2外側に配置される機器等を収容するための外側収容空間S1が形成されている。外側収容空間S1は、のコンテナ2外側の面の下部に形成されたコンテナ2内側に向かって凹んだ空間である。
【0027】
背面板3bは、正面板3aのコンテナ2内側に間隔を開けて配置された鉛直方向に延びる板状の部材である。背面板3bの上部にはコンテナ内空気吸入口H1が形成されており、背面板3bの下部にはコンテナ内空気吹出口H2が形成されている。正面板3aと背面板3bとの間には、コンテナ2外側に配置される機器等を収容するための内側収容空間S2が形成されている。
【0028】
一対の側面板3cは、コンテナ2の内側壁面に沿うように配置された鉛直方向に延びる板状の部材であり、背面板3b及び正面板3aに固定されている。
仕切板3dは、図3及び図4に示すように、内側収容空間S2の上部に配置されており、内側収容空間S2を仕切板3dの上側の上側空間S3と仕切板3dの上側の下側空間S4とに分けている。仕切板3dは、本実施形態において、細長い板状の部材であり、ファン吹出口3eとダクト上側開口3fとを有している。ファン吹出口3eは、仕切板3dを上から下に貫通する丸孔であり、仕切板3dの長手方向(図3における横方向)に並んで2つ配置されている。上側開口3fは、仕切板3dを上から下に貫通する角孔であり、仕切板3dの側面板3cの一方(図3における右側の側面板3c)の近傍に配置されている。
【0029】
(3)圧縮機、凝縮器、凝縮器用ファン
圧縮機12は、冷媒を圧縮する機器であり、図2に示すように、外側収容空間S1の下部の略中央付近に配置されている。
凝縮器13は、圧縮機12によって圧縮された冷媒を凝縮させる熱交換器であり、図2に示すように、外側収容空間S1の圧縮機12の上側に配置されている。
【0030】
凝縮器用ファン14は、凝縮器13に熱源となる空気を送風するファンであり、図2に示すように、外側収容空間S1の上部の略中央付近(具体的には、凝縮器13の上側)に配置されている。
(4)蒸発器、蒸発器用ファン、再熱器
蒸発器18は、冷媒を蒸発させてコンテナ2内の空気を冷却する熱交換器であり、図2〜図4に示すように、下側空間S4の仕切板3dの下面近傍において、2つのファン吹出口3eに対応するように配置されている。蒸発器18は、本実施形態において、細長い形状のクロスフィンチューブ式の熱交換器であり、その長手方向(図3における横方向)の側端部(具体的には、図3における右側の側面板3c側の側端部)のとの間に側方空間S5が形成されるように配置されている。そして、仕切板3dのダクト上側開口3fは、側方空間S5に対応するように配置されている。
【0031】
蒸発器用ファン19は、上側空間S3の空気を吸入して下側空間S4に吹き出すファンであり、図2〜図4に示すように、ファン吹出口3eに対応するように上側空間S3に配置されている。
再熱器20は、運転モードによって、蒸発器18において冷却された空気を再度加熱する熱交換器であり、図3及び図4に示すように、蒸発器18の下側に配置されている。再熱器20は、本実施形態において、蒸発器18と同様、細長い形状のクロスフィンチューブ式の熱交換器である。
【0032】
そして、圧縮機12、凝縮器13、蒸発器18、再熱器20は、膨張弁等の弁部材とともに、冷媒配管によって接続されて冷媒回路を構成している。
(5)換気機構
換気機構4は、コンテナ2内を換気する機構であり、図2〜図4に示すように、主に、取入流路41と、排出流路42、開閉機構43とから構成されている。
【0033】
<取入流路>
取入流路41は、コンテナ2外から下側空間S4を通じて上側空間S3に外気を取り入れる流路であり、コンテナ外空気取入口3gと、ケーシング内取入ダクト3hと、ダクト下側開口3iと、コンテナ内ダクト44と、上述のダクト上側開口3fとから構成されている。
【0034】
コンテナ外空気取入口3gは、正面板3aのコンテナ2外側の面上において、下側空間S4の上下方向位置に対応するように形成された孔である。
ダクト下側開口3iは、下側空間S4に対応するようにケーシング3のコンテナ2内側に形成され、上方に向かって開口する長方形状の角孔である。ダクト下側開口3iは、本実施形態において、ダクト上側開口3fよりも蒸発器18の長手方向の中央側に配置されている。また、ダクト下側開口3iは、蒸発器18の下側に配置されたドレン受け部3nに形成されている。ドレン受け部3nは、蒸発器18において発生する結露水を受ける機能を有するとともに、ケーシング3の一部を構成しており、図4に示すように、コンテナ2内に向かうにつれて、すなわち、正面板3a側から背面板3b側に向かって下方に傾斜する傾斜面3pを有している。そして、ダクト下側開口3iは、この傾斜面3pに形成されている。
【0035】
ケーシング内取入ダクト3hは、コンテナ外空気取入口3gとダクト下側開口3iとを接続するように配置されている。
<コンテナ内ダクトの構造>
次に、コンテナ内ダクト44について、図5〜図10を用いて説明する。ここで、図5は、図3の拡大図であって、コンテナ内ダクト44付近を示す図である。図6は、図4の拡大図であって、コンテナ内ダクト44付近を示す図である。図7は、図5のA−A断面図である。図8は、図5のB−B断面図である。図9は、設置前のコンテナ内ダクト44を示す図である。図10は、コンテナ内ダクト44の設置方法を説明する図である。
【0036】
コンテナ内ダクト44は、ダクト上側開口3fとダクト下側開口3iとを接続するダクトであり、ダクト本体44aと、上側フランジ部44bと、上側筒部44cと、上側パッキン44dと、下側フランジ部44eと、下側筒部44fと、下側パッキン44gとを有している。
ダクト本体44aは、少なくとも一部が側方空間S5に配置されている。具体的には、ダクト本体44aは、ダクト上側開口3fの位置から蒸発器18及び再熱器20の下端部付近まで下方に延びる鉛直部44hと、鉛直部44hの下端から蒸発器18の長手方向中央側に向かい、かつ、背面板3b側に向かうように折り曲げられてダクト下側開口3iの位置まで下方に延びる折曲部44iとを有している。つまり、側方空間S5には、ダクト本体44aのうち、鉛直部44hが配置されている。また、ダクト本体44aは、その流路断面が長方形状である。尚、側方空間S5には、図5に示すように、蒸発器18の側端部に配置された複数のU字管が配置されて、ダクト本体44aの配置できるスペースが狭くなっている。
【0037】
上側フランジ部44bは、ダクト上側開口3fに対向するようにダクト本体44aの上端部に設けられた環状の部分である。上側筒部44cは、上側フランジ部44bの上側開口3f側に突出するように設けられており、上側開口3fに挿入された筒状の部分である(図7参照)。上側筒部44cは、その断面がダクト上側開口3fの角孔の形状に対応する長方形状である。上側パッキン44dは、ダクト上側開口3fの周縁部と上側フランジ部44bとの間に設けられている。上側パッキン44dは、コンテナ内ダクト44がダクト上側開口3f及びダクト下側開口3iに接続された状態において、ダクト上側開口3fの周縁部と上側フランジ部44bとの間で圧縮変形された状態となっている。上側パッキン44dの材質としては、スポンジゴムやポリエチレンフォーム等の弾性変形可能なものを使用することができる。
【0038】
下側フランジ部44eは、ダクト下側開口3iに対向するようにダクト本体44aの下端部に設けられた環状の部分である。下側筒部44fは、下側フランジ部44eの上側開口3i側に突出するように設けられており、下側開口3iに挿入された筒状の部分である(図8参照)。下側筒部44fは、その断面がダクト下側開口3iの角孔の形状に対応する長方形状である。下側パッキン44gは、ダクト下側開口3iの周縁部と下側フランジ部44eとの間に設けられている。下側パッキン44gは、コンテナ内ダクト44がダクト上側開口3f及びダクト下側開口3iに接続された状態において、ダクト下側開口3iの周縁部と下側フランジ部44eとの間で圧縮変形された状態となっている。下側パッキン44gの材質としては、上側パッキン44dと同様に、スポンジゴムやポリエチレンフォーム等の弾性変形可能なものを使用することができる。
【0039】
<コンテナ内ダクトの設置方法>
次に、コンテナ内ダクト44の設置方法について説明する。
コンテナ内ダクト44は、ダクト上側開口3f及びダクト下側開口3iに接続される前の状態においては、図9に示すように、上側パッキン44d及び下側パッキン44gが圧縮変形されていない状態になっている(このとき、上側パッキン44dの肉厚はt1であり、下側パッキン44gの肉厚はt3である)。このとき、上側筒部44cは、その先端が上側パッキン44dの上面から高さt2だけ突出した状態になっている。同様に、下側筒部44fは、その先端が下側パッキン44gの下面から高さt4だけ突出した状態になっている。
【0040】
コンテナ内ダクト44を設置する際には、まず、図10に示すように、コンテナ内ダクト44の上側筒部44cをダクト上側開口3fに挿入する。より具体的には、コンテナ内ダクト44の鉛直部44hを背面板3b側から正面板3a側に傾斜させた状態で、上側筒部44cの背面板3b側の部分のみを挿入し、上側パッキン44dをダクト上側開口3fの周縁部と上側フランジ部44bとの間で圧縮させながらダクト本体44aを押し上げる。次に、ダクト本体44aを押し上げながら、コンテナ用ダクト44全体を、上側筒部44cを支点にして図10の矢印Cの方向に移動させて、上側パッキン44d全体をダクト上側開口3fの周縁部と上側フランジ部44bとの間で圧縮させながら、下側筒部44fをダクト下側開口3iに挿入して、ダクトの押し上げ状態を解除する(図6参照)。すると、ダクト上側開口3fの周縁部と上側フランジ部44bとの間で圧縮されていた上側パッキン44dが自由状態に戻ろうとし、これに伴って、ダクト下側開口3iの周縁部と下側フランジ部44eとの間に配置された下側パッキン44gが圧縮変形される。そして、最終的には、図7及び図8に示すように、上側パッキン44dが自由状態の肉厚t1よりも小さい肉厚t1’まで圧縮された状態となり、かつ、下側パッキン44gが自由状態の肉厚t3よりも小さい肉厚t3’まで圧縮された状態となり、上側筒部44c及び下側筒部44fがそれぞれダクト上側開口3f及びダクト下側開口3iに嵌め込まれた状態で、コンテナ内ダクト44が設置される。このとき、上側筒部44cは、上側パッキン44dの圧縮代(t1−t1’)の分だけ、ダクト上側開口3fに挿入される高さがt2からt2’に増加している(図7及び図9参照)。同様に、下側パッキン44gの圧縮代(t3−t3’)の分だけ、ダクト下側開口3iに挿入される高さがt4からt4’に増加している(図8及び図9参照)。
【0041】
尚、本実施形態において、上側パッキン44d及び下側パッキン44gは、上記のようなコンテナ内ダクト44の設置方法を適用する関係上、単に、空気漏れの防止を目的とする場合の肉厚(2〜3mm程度でよい)よりも大きなもの(例えば、5mm以上のもの)を使用している。しかも、上側パッキン44dについては、上記のようなダクト上側開口3fに押し付ける設置手順をスムーズに行うために、肉厚t1を下側パッキン44gの肉厚t3よりも大きくしている。
【0042】
このように、コンテナ内ダクト44は、上側パッキン44d及び下側パッキン44gの圧縮代を利用して、ダクト上側開口3f及びダクト下側開口3iに嵌め込みのみによって固定されている。
<排出流路>
排出流路42は、コンテナ2内からコンテナ2外に空気を排出する流路であり、コンテナ内空気受け口3jと、ケーシング内排出ダクト3kと、コンテナ内空気排出口3mとから構成されている。
【0043】
コンテナ内空気排出口3mは、正面板3aのコンテナ2外側の面上において、下側空間S4の上下方向位置に対応するように形成された孔であり、本実施形態において、コンテナ外空気取入口3gの下側に配置されている。
コンテナ内空気受け口3jは、下側空間S4に対応するようにケーシング3のコンテナ2内側に形成された孔である。
【0044】
ケーシング内排出ダクト3kは、コンテナ内空気排出口3mとコンテナ内空気受け口3jとを接続するように配置されている。
開閉機構43は、取入流路41及び排出流路42を開閉する機構であり、正面板3aのコンテナ外空気取入口3g及びコンテナ内空気排出口3mに対応するように配置されている。開閉機構43は、詳細は図示しないが、例えば、コンテナ外空気取入口3g及びコンテナ内空気排出口3mの開口面積を手動調節することが可能なスライド蓋が使用される。
【0045】
(6)電気品箱
電気品箱5は、コンテナ用冷凍装置1の運転制御を行うための各種電気部品が収納された略長方形状の箱体であり、外側収容空間S1において、開閉機構43と凝縮器用ファン14との間に配置されている。図11は、図2の拡大図であって、電気品箱5の蓋5bを取り外した状態を示す図である。
【0046】
電気品箱5は、図11に示すように、正面視における形状が略長方形状の本体部5aと、本体部5aの正面板3a側を覆う蓋5bとから構成されている。本体部5aは、トランスやインバータ等の強電電気部品を配置する強電部5c(図11の本体部5aの左側)と、制御基板等の弱電電気部品を配置する弱電部5d(図11の本体部5aの右側)とに分けられている、これにより、強電電気部品のノイズを防止するようにしている。
【0047】
本実施形態において、本体部5aの開閉機構43(すなわち、コンテナ外空気取入口3g及びコンテナ内空気排出口3m)に近接する下側の角部5eは、Cカットされており、この角部5eから複数の強電リード線5fを取り出せるようになっている。そして、取り出された強電リード線5fは、その一部が貫通孔3qを通じて、蒸発器用ファン19等のコンテナ2内の機器に接続され、その他が電気品箱5の下方及び側方に配置された圧縮機12や凝縮器用ファン14等に接続されている。
【0048】
(7)コンテナ用冷凍装置の動作
次に、コンテナ用冷凍装置1の動作について、図2〜図4を用いて説明する。
<コンテナ内の冷却動作>
まず、圧縮機12、蒸発器用ファン19及び凝縮器用ファン14を駆動する。すると、冷媒回路内では、ガス冷媒が圧縮機12に吸入されて圧縮された後、凝縮器13において、凝縮器用ファン19によって凝縮器13に送風される空気と熱交換を行って凝縮され、凝縮器13において凝縮された冷媒は、膨張弁(図示せず)によって減圧されて、気液二相流の状態となり、蒸発器18に送られる。
【0049】
次に、蒸発器18に送られた冷媒は、蒸発器用ファン19によって、背面板3bの上部のコンテナ内空気吸入口H1を通じて上側空間S3にコンテナ2内の空気が吸入されて、下側空間S4側の蒸発器18及び再熱器20に向かって吹き出される。このコンテナ2内の空気は、蒸発器18及び再熱器20内を流れる冷媒と熱交換を行って冷却されて、背面板3bの下部のコンテナ内空気吹出口H2を通じて、コンテナ2内に吹き出される。一方、蒸発器18において蒸発されたガス冷媒は、再び、圧縮機12に吸入される。このようにして、コンテナ2の内部が冷却される。
【0050】
<換気機構の動作>
蒸発器用ファン19を運転している状態において、開閉機構43を操作して、コンテナ外空気取入口3g及びコンテナ内空気排出口3mを開状態にする。すると、コンテナ2外の空気が、蒸発器用ファン19の送風作用によって、コンテナ外空気取入口3g、ケーシング内ダクト3h、ダクト下側開口3i、コンテナ内ダクト44及びダクト上側開口3fを通じて、上側空間S3に取り入れられる。そして、取り入れられたコンテナ2外の空気は、コンテナ内空気吸入口H1を通じて上側空間S3に吸入される空気とともに、下側空間S4側の蒸発器18及び再熱器20に向かって吹き出される。
【0051】
すると、コンテナ2外から取り入れられた空気量に相当する分だけ、コンテナ2内の圧力がコンテナ2外の圧力(大気圧)よりも高くなるため、その差圧に応じて、下側空間S4の空気が、コンテナ内空気受け口3j、ケーシング内排出ダクト3k及びコンテナ内空気排出口3mを通じて、コンテナ2外に排出される。このようにして、コンテナ2内の換気が行われる。
【0052】
(8)コンテナ用冷凍装置及びコンテナ内ダクトの設置方法の特徴
本実施形態のコンテナ用冷凍装置1及びコンテナ内ダクト44の設置方法には、以下のような特徴がある。
(A)本実施形態のコンテナ用冷凍装置1では、コンテナ内ダクト44を上側パッキン44d及び下側パッキン44gの圧縮代を利用して、ダクト上側開口3f及びダクト下側開口iに嵌め込み接続することができる。
【0053】
これにより、蒸発器18の側方の側方空間S5に設置されるコンテナ内ダクト44の設置作業が簡素化されている。しかも、上側パッキン44d及び下側パッキン44gにより、ダクト上側開口3fと上側フランジ部44bとの間、並びに、ダクト下側開口3iと下側フランジ部44eとの間の気密性も保たれている。(B)また、上側パッキン44d及び下側パッキン44gは、肉厚を5mm以上としているため、十分な圧縮代が確保されている。しかも、上側パッキン44dについては、肉厚t1を下側パッキン44gの肉厚t3よりも大きくしているため、コンテナ内ダクト44の設置時に、ダクト上側開口3fに押し付ける設置手順をスムーズに行うことができる。
【0054】
(C)また、コンテナ内ダクト44は、ダクト上側開口3f及びダクト下側開口3iに嵌め込むことによって固定されているため、ネジ等の固定部材が不要となっている。
(D)また、ダクト上側開口3f及びダクト下側開口3iは長方形状の角孔であり、これらの開口に挿入されるコンテナ内ダクト44の上側筒部44c及び下側筒部44fの外形も長方形状であるため、上側筒部44cをダクト上側開口3fに挿入する際の向きを間違えることなく、コンテナ内ダクト44の設置作業を行うことができる。
【0055】
(E)さらに、ダクト下側開口3iが傾斜面3pに形成されているため、コンテナ内ダクト44の上側筒部44cをダクト上側開口3fに挿入し、上側パッキン44dをダクト上側開口3fの周縁部と上側フランジ部44bとの間で圧縮させながら、ダクト本体44aをダクト上側開口3f側に押し上げ、ダクト本体44aを押し上げた状態で、下側筒部44fをダクト下側開口3iに挿入してコンテナ内ダクト44を設置する一連の作業において、下側筒部44fをダクト下側開口3iに挿入する作業をスムーズに行うことができる。しかも、傾斜面3pは、ドレン受け部3nの傾斜面の一部であるため、ダクト下側開口3i専用の傾斜面を設けていない。
【0056】
(F)コンテナ用ダクト44のダクト本体44aは、流路断面が長方形状であるため、側方空間S5のような狭い空間においても、流路断面積を極力大きくなっており、スペースの有効利用がなされている。
(G)また、ダクト本体44aは、鉛直部44hと折曲部44iとからなり、上側筒部44cよりも下側筒部44fが蒸発器18の中央側に配置されるように折れ曲がった形状を有しているため、ダクト下側開口3iの配置の自由度が増している。
【0057】
(H)コンテナ用冷凍装置1では、電気品箱5とコンテナ外空気取入口3g(具体的には、開閉機構43)とが近接して配置されているにもかかわらず、開閉機構43に近接した電気品箱5の角部5eがCカットされているため、電気品箱5と各種機器とを接続するための強電リード線5fを、コンテナ外空気取入口3gとの干渉を避けながら取り出すことができる。また、Cカットされた角部5eが電気品箱5の下側の角部であるため、電気品箱5内への水の侵入も生じにくくなっている。
【0058】
(9)他の実施形態
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(A)前記実施形態のコンテナ用冷凍装置1は、電気品箱5の側方にコンテナ外空気取入口3g及びコンテナ内空気排出口3mを配置した換気機構4のみを備えているが、図12に示すように、ケーシング3上部の蒸発器用ファン19付近にコンテナ外空気取入口3r及びコンテナ内空気排出口3sを配置した上部換気機構104をさらに備えた構成であってもよい。
【0059】
このような構成にすると、電源が確保できない状況において、ケーシング3上部の正面側に発電機106を設置してコンテナ用冷凍装置1の運転を行う場合(例えば、コンテナ2の陸揚げ後の運転時)には、上部換気機構104が使用できないため、換気機構4を使用して、コンテナ2内の換気を行うことができる。
(B)前記実施形態では、凝縮器13は空冷式の熱交換器であったが、これに限定されず、水冷式の熱交換器であってもよいし、空冷式及び水冷式の熱交換器の両方備えていてもよい。
【0060】
(C)前記実施形態では、上側筒部44c及び下側筒部44fは、図9に示すように、上側パッキン44d及び下側パッキン44gが自由状態になっている場合においても、その先端が高さt2及びt4だけ突出しているが、これに限定されず、コンテナ内ダクト44が設置され、上側パッキン44d及び下側パッキン44gが圧縮された状態で、ダクト上側開口3f及びダクト下側開口3iに対して、先端が挿入されるような寸法関係であればよい。
【0061】
(D)前記実施形態では、コンテナ内ダクト44は、ダクト上側開口3f及びダクト下側開口3iに対して、嵌め込みのみによって固定されているが、これに限定されず、下側フランジ部44eをダクト下側開口3iの周縁部にネジ等の固定部材を用いて補強的に固定してもよい。この場合でも、上側筒部44c及び上側フランジ部44bについては、ダクト上側開口3fに嵌め込みされているだけであるため、側方空間S5のような狭い空間におけるネジ止め等の作業が不要となり、コンテナ内ダクト44の設置作業の作業性が向上する。
【0062】
【発明の効果】
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
請求項1にかかる発明では、コンテナ内ダクトを上側パッキン及び下側パッキンの圧縮代を利用して、上側開口及び下側開口に嵌め込み接続することができるため、蒸発器の側方の狭い空間に設置されるコンテナ内ダクトの設置作業が簡素化される。
【0063】
請求項2にかかる発明では、ダクト本体の流路断面が長方形状であるため、蒸発器の側方の狭い空間においても、流路断面積を極力大きくすることができる。
請求項3にかかる発明では、上側筒部及び下側筒部の一方を、対応する開口に挿入する際の向きを間違えることがなくなり、コンテナ内ダクトを開口に嵌め込む際の作業性が向上する。
【0064】
請求項4にかかる発明では、下側開口が傾斜面に形成されているため、コンテナ内ダクトの上側筒部を上側開口に挿入し、上側パッキンを上側開口の周縁部と上側フランジ部との間で圧縮させながら、ダクト本体を上側開口側に押し上げ、ダクト本体を押し上げた状態で、下側筒部を下側開口に挿入してコンテナ内ダクトを設置する一連の作業において、下側筒部を下側開口に挿入する作業をスムーズに行うことができる。
【0065】
請求項5にかかる発明では、ドレン受け部の傾斜面に下側開口を設けているため、下側開口を形成する場所に、専用の傾斜面を設けなくてもよい。
請求項6にかかる発明では、コンテナ内ダクトが、上側開口及び下側開口に、嵌め込みのみによって固定されているため、ネジ等の固定部材が不要となる。
請求項7にかかる発明では、コンテナ内ダクトが上側筒部よりも下側筒部が蒸発器の中央側に配置されるように折れ曲がった形状を有しているため、下側開口の配置の自由度が増している。
【0066】
請求項8にかかる発明では、上側パッキン及び下側パッキンの圧縮方向の肉厚を5mm以上にしているため、コンテナ内ダクトの設置後の気密性に加えて、コンテナ内ダクトの設置時の十分な圧縮代を確保することができる。
請求項9にかかる発明では、電気品箱と取入口とが近接して配置されているにもかかわらず、電気品箱の取入口に近接した角部がCカットされているため、電気品箱と各種機器とを接続するためのリード線を、取入口との干渉を避けながら取り出すことができる。また、Cカットされた部分が電気品箱の下側の角部であるため、電気品箱内への水の侵入も生じにくくなっている。
【0067】
請求項10にかかる発明では、コンテナ内ダクトを上側パッキン及び下側パッキンの圧縮代を利用して、上側開口及び下側開口に嵌め込み接続することができるため、蒸発器の側方の狭い空間に設置されるコンテナ内ダクトの設置作業が簡素化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンテナ用冷凍装置を備えたコンテナの外観を示す分解斜視図。
【図2】コンテナ用冷凍装置の正面図。
【図3】コンテナ用冷凍装置の背面図(背面板を除いて図示)。
【図4】コンテナ用冷凍装置の側面図(図面手前側の側面板を除いて図示)。
【図5】図3の拡大図であって、コンテナ内ダクト付近を示す図。
【図6】図4の拡大図であって、コンテナ内ダクト付近を示す図。
【図7】図5のA−A断面図。
【図8】図5のB−B断面図。
【図9】設置前のコンテナ内ダクトを示す図。
【図10】コンテナ内ダクトの設置方法を説明する図。
【図11】図2の拡大図であって、電気品箱の蓋を外した状態を示す図。
【図12】上部換気機構をさらに備えたコンテナ用冷凍装置の正面図。
【符号の説明】
1 コンテナ用冷凍装置
2 コンテナ
3 ケーシング
3d 仕切板
3e ファン吹出口
3f ダクト上側開口
3g コンテナ外空気取入口
3i ダクト下側開口
3n ドレン受け部
3p 傾斜面
5 電気品箱
5e 角部
18 蒸発器
19 蒸発器用ファン
44 コンテナ内ダクト
44a ダクト本体
44b 上側フランジ部
44c 上側筒部
44d 上側パッキン
44e 下側フランジ部
44f 下側筒部
44g 下側パッキン
S3 上側空間
S4 下側空間
S5 側方空間
Claims (10)
- コンテナ(2)の一開口面(2a)に対応するように配置されたコンテナ用冷凍装置(1)であって、
コンテナ内に配置され、コンテナ内の空気を冷却する蒸発器(18)と、
前記蒸発器に対応するように形成された吹出口(3e)と前記蒸発器の側方の空間(S5)に対応するように形成された下方に向かって開口する上側開口(3f)とを有し前記蒸発器の上側の上側空間(S3)と蒸発器側の下側空間(S4)とに分ける仕切部(3d)と、コンテナ外から取り入れられる空気を前記下側空間に吹き出すように上方に向かって開口する下側開口(3i)とを有し、前記開口面を覆うように配置されたケーシング(3)と、
前記吹出口に対応するように設けられ、前記上側空間の空気を吸入して前記下側空間に吹き出す蒸発器用ファン(19)と、
ダクト本体(44a)と、前記上側開口に対向するように前記ダクト本体の上端部に設けられた上側フランジ部(44b)と、前記上側フランジ部の上側開口側に突出するように設けられ前記上側開口に挿入可能な上側筒部(44c)と、前記上側開口の周縁部と前記上側フランジ部との間に設けられ圧縮変形可能な上側パッキン(44d)と、前記下側開口に対向するように前記ダクト本体の下端部に設けられた下側フランジ部(44e)と、前記下側フランジ部の下側開口側に突出するように設けられ前記下側開口に挿入可能な下側筒部(44f)と、前記下側開口の周縁部と前記下側フランジ部との間に設けられ圧縮変形可能な下側パッキン(44g)とを有し、前記ダクト本体の少なくとも一部が前記蒸発器の側方の空間に配置された状態で、前記上側パッキン及び前記下側パッキンの圧縮代を利用して前記上側開口及び前記下側開口に嵌め込まれ、前記上側開口と前記下側開口とを接続するコンテナ内ダクト(44)と、
を備えたコンテナ用冷凍装置(1)。 - 前記ダクト本体(44a)は、流路断面が長方形状である、請求項1に記載のコンテナ用冷凍装置(1)。
- 前記上側開口(3f)及び前記下側開口(3i)は、長方形状の角孔であり、
前記上側筒部(44c)及び前記下側筒部(44f)は、断面が前記上側開口及び前記下側開口の形状に対応する長方形状である、
請求項1又は2に記載のコンテナ用冷凍装置(1)。 - 前記ケーシング(3)は、コンテナ内に向かうにつれて下方に傾斜する傾斜面(3p)を有しており、
前記下側開口(3i)は、前記傾斜面に形成されている、
請求項1〜3のいずれかに記載のコンテナ用冷凍装置(1)。 - 前記ケーシング(3)は、前記蒸発器(18)の下側に、前記蒸発器において発生する結露水を受けるドレン受け部(3n)を有しており、
前記傾斜面は、前記ドレン受け部(3n)の一部である、
請求項4に記載のコンテナ用冷凍装置(1)。 - 前記コンテナ内ダクト(44)は、前記上側開口(3f)及び前記下側開口(3i)に、嵌め込みのみによって固定されている、請求項1〜5のいずれかに記載のコンテナ用冷凍装置(1)。
- 前記ダクト本体(44)は、前記上側筒部(44c)よりも前記下側筒部(44f)が前記蒸発器(18)の中央側に配置されるように折れ曲がった形状を有している、請求項1〜6のいずれかに記載のコンテナ用冷凍装置(1)。
- 前記上側パッキン(44d)及び下側パッキン(44g)の肉厚(t1、t3)は、5mm以上である、請求項1〜7のいずれかに記載のコンテナ用冷凍装置(1)。
- 前記ケーシング(3)のコンテナ外側の面に、コンテナ外の空気をコンテナ内に取り入れるために前記下側空間(S4)に対応するように形成された取入口(3g)と、前記取入口(3g)の側方に近接して配置され各種電気部品を収納する電気品箱(5)とをさらに備えており、
前記電気品箱は、正面視における形状が略長方形状であり、
前記取入口(3g)に近接する下側の角部(5e)は、Cカットされている、請求項1〜8のいずれかに記載のコンテナ用冷凍装置(1)。 - コンテナ(2)内に配置されコンテナ内の空気を冷却する蒸発器(18)と、前記蒸発器に対応するように形成された吹出口(3e)を有する前記蒸発器の上側の上側空間(S3)と蒸発器側の下側空間(S4)とに分ける仕切部(3d)を有し前記コンテナの一開口面を覆うように配置されたケーシング(3)と、前記吹出口(3e)に対応するように設けられ前記上側空間の空気を吸入して前記下側空間に空気を吹き出す蒸発器用ファン(19)とを備えたコンテナ用冷凍装置(1)において、コンテナ外から前記上側空間に空気を取り入れるために、コンテナ外から取り入れられた空気を前記下側空間に吹き出すように前記ケーシングに形成された上方に向かって開口する下側開口(3i)と、前記蒸発器の側方の空間(S5)に対応するように前記仕切部に形成された下方に向かって開口する上側開口(3f)とを接続するコンテナ内ダクト(44)の設置方法であって、ダクト本体(44a)と、前記上側開口に対向するように前記ダクト本体の上端部に設けられた上側フランジ部(44b)と、前記上側フランジ部の上側開口側に突出するように設けられ前記上側開口に挿入可能な上側筒部(44c)と、前記上側開口の周縁部と前記上側フランジ部との間に設けられ圧縮変形可能な上側パッキン(44d)と、前記下側開口に対向するように前記ダクト本体の下端部に設けられた下側フランジ部(44e)と、前記下側フランジ部の下側開口側に突出するように設けられ前記下側開口に挿入可能な下側筒部(44f)と、前記下側開口の周縁部と前記下側フランジ部との間に設けられ圧縮変形可能な下側パッキン(44g)とを有するコンテナ内ダクト(44)の前記上側筒部及び前記下側筒部の一方を、対応する前記上側開口及び前記下側開口の一方に挿入し、
挿入された筒部に対応する前記上側パッキン及び前記下側パッキンの一方を、前記上側フランジ部及び前記下側フランジ部の一方と前記上側開口及び前記下側開口の一方の周縁部との間で圧縮させながら、前記ダクト本体を前記上側開口及び前記下側開口の一方に押し付けて、
前記ダクト本体を前記上側開口及び下側開口の一方に押し付けた状態で、前記上側筒部及び前記下側筒部の他方を、対応する前記上側開口及び前記下側開口の他方に挿入する、
コンテナ内ダクトの設置方法。
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