JP4143498B2 - 統合失調症の判定方法 - Google Patents
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また、遺伝学的な連鎖解析から、ヒトにおいて、染色体6q21−q22.3あるいは6q16−24が統合失調症の感受性領域であることが示唆されている(非特許文献1:Genomics 43: 1-8 (1997);非特許文献2:Am. J. Med. Genet. 81: 282-289 (1998))。また、プロテオソーム解析から、感受性遺伝子が6q12−26に存在することが示されている(非特許文献3:Mol. Psychiatry 5: 85-90 (2000))。
(2) 前記Fynタンパク質の発現解析を、該試料中のFynタンパク質を測定することによって行う、上記(1)に記載の診断方法;
(3) 前記Fynタンパク質の発現解析を、該試料中のFynΔ7タンパク質を統合失調症の病勢マーカーとして測定することによって行う、上記(2)に記載の診断方法;
(4) 前記タンパク質の測定を、ウエスタン・ブロット法によって行う、上記(2)または(3)に記載の診断方法;
(6) 前記FynΔ7タンパク質のmRNAの測定を、蛍光標識プライマーを用いた競合的PCRによって行う、上記(5)に記載の診断方法;
(7) 被験者の末梢血液由来試料を用いた測定値と、正常者の測定値とを比較することによって診断を行う、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の診断方法;
(8) 末梢血液中の血小板分画を試料として用いる、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の診断方法;
(10) 生体試料中のFynΔ7タンパク質を統合失調症の病勢マーカーとして測定することを含む統合失調症の診断方法;及び
(11) FynBタンパク質、FynTタンパク質及び抗FynΔ7タンパク質抗体から選ばれる活性成分を含む統合失調症治療薬。
本発明は、末梢血液由来試料中におけるFyn遺伝子産物の発現解析を行うことを含む統合失調症の診断方法に関する。
(Fynタンパク質)
本明細書中、「抹消血液由来試料」とは、被験者の抹消血液及びその成分に由来する試料をいい、例えば、抹消血液及び末梢血液中の血小板分画が挙げられる。末梢血液由来試料は、例えば、DSM−IV(Diagnostic and Statistical Mannual of Mental Disorders, the 4th Ed.)に従って被験者から採取する。
なお、Fynタンパク質は抹消血液中に多く存在するので、このような抹消血液を使用することによって、全血を用いた場合と比較してより正確に統合失調症の診断を行うことができる。また、抹消血液中の血小板分画に特にFynタンパク質の発現が多いから、抹消血液由来試料としては、血小板分画を用いることが好適である。
本発明の診断方法においては、上記のようにして得られる抹消血液由来試料中のFynタンパク質の発現を解析する。ここで、「Fynタンパク質を解析する」とは、Fynタンパク質の発現を定量的及び/又は定性的に分析することをいい、例えば、(1)該試料中のFynタンパク質アイソフォームの全量を測定すること、(2)該試料中の特定のFynタンパク質アイソフォーム(例えば、FynΔ7タンパク質)の量を測定すること、(3)該試料中の特定のFynタンパク質アイソフォーム(例えば、FynΔ7タンパク質)のmRNA量を測定すること、(4)該試料中のFynタンパク質のアイソフォームの含有比率を測定すること、(5)該試料中のFynタンパク質アイソフォームのmRNAの含有比率を測定すること等を意味する。
上記のようにして、本発明の抗Fynタンパク質レベルまたはmRNAレベルを測定することによって統合失調症の診断を行うことができる。すなわち、本発明によれば、例えば、被験者の末梢血液由来試料中のFynタンパク質を測定することによって得られた測定値と、正常者の測定値とを比較することによって、統合失調症の診断をすることができる。後述の実施例及び実験例において示されているように、統合失調症の患者の抹消血液中には、FynΔ7タンパク質の発現が亢進していることが確認されている。また、後述の実施例及び実験例において示されているように、FynΔ7タンパク質は、キナーゼ活性を有しないことが示され、このアイソフォームの発現が増加するとドミナントネガティブ的作用によって統合失調症に罹患し易いと考えられる。従って、正常者の測定値と比較して、(1)Fynタンパク質の発現量の全体的な異常減少、(2)FynΔ7タンパク質の過剰発現、(3)FynTタンパク質及びFynBタンパク質の合計発現量に対するFynΔ7タンパク質の過剰発現などを検知することによって、統合失調症になり易いか否か、統合失調症に罹患しているか否か、統合失調症の治療をしている場合は、病気の治療経過の状況などを診断することができる。
なお、本発明の別の態様によれば、生体試料中のFynΔ7タンパク質を統合失調症の病勢マーカーとして測定することを含む統合失調症の診断方法も提供される。この場合は、勿論、抹消血液由来試料を試料として用いることもできるが、より正確な診断をするために、被験者の生体から得られる、組織、細胞、体液(例えば、脳液、リンパ液)などの種々の試料を用いることができる。
本発明の診断方法においては、好ましくは、上記ウエスタンブロッティングの際に、FynのSH3領域の特異的アミノ酸配列を認識し、FynB、FynT、FynΔ7いずれのタンパクにも結合するが、Src、Yesなど他のSrcファミリータンパクには結合しない(Journal of Cell Biology 132, 91-99, 1996)抗体が用いられる(Journal of Cell Biology 132, 91-99, 1996)。このような抗体は、ウェスタンブロッティングに用いた際、市販されている他の抗体(Zymed社など)に比べ非特異的結合が少ない点で優れている。本発明で用いられるFynタンパク質またはFynΔ7タンパク質に対する抗体(以下、本発明の抗体という)は、上記タンパク質を認識し得る抗体であれば、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体の何れであってもよい。本発明の抗体は、Fynタンパク質を抗原として用い、公知の抗体または抗血清の製造法に従って製造することができる。
(a)モノクローナル抗体産生細胞の作製
本発明で用いられるFynタンパク質等は、動物に対して投与により抗体産生が可能な部位にそれ自体あるいは担体、希釈剤とともに投与される。投与に際して抗体産生能を高めるため、完全フロイントアジュバントや不完全フロイントアジュバントを投与してもよい。投与は通常2〜6週毎に1回ずつ、計2〜10回程度行なわれる。用いられる動物としては、例えば、サル、ウサギ、イヌ、モルモット、マウス、ラット、ヒツジ、ヤギなどの哺乳動物が挙げられるが、マウスおよびラットが好ましく用いられる。抗血清中の抗体価の測定は、例えば、後記の標識化タンパク質等と抗血清とを反応させたのち、抗体に結合した標識剤の活性を測定することにより行なうことができる。
骨髄腫細胞としては、例えば、NS−1、P3U1、SP2/0などが挙げられるが、P3U1が好ましく用いられる。用いられる抗体産生細胞(脾臓細胞)数と骨髄腫細胞数との好ましい比率は1:1〜20:1程度であり、PEG(好ましくは、PEG1000〜PEG6000)が10〜80%程度の濃度で添加され、約20〜40℃、好ましくは約30〜37℃で約1〜10分間インキュベートすることにより効率よく細胞融合を実施できる。
モノクローナル抗体の分離精製は、通常のポリクローナル抗体の分離精製と同様の、例えば塩析法、アルコール沈殿法、等電点沈殿法、電気泳動法、イオン交換体(例、DEAE)による吸脱着法、超遠心法、ゲルろ過法、抗原結合固相またはプロテインAあるいはプロテインGなどを用いた特異的精製法による免疫グロブリンの分離精製法に従って行なうことができる。
本発明のポリクローナル抗体は、公知あるいはそれに準じる方法にしたがって製造することができる。例えば、免疫抗原(本発明のタンパク質等の抗原)とキャリアーとの複合体をつくり、上記のモノクローナル抗体の製造法と同様に哺乳動物に免疫を行ない、該免疫動物から本発明のレセプタータンパク質等に対する抗体含有物を採取して、抗体の分離精製を行なうことにより製造できる。
免疫抗原とキャリアーとの複合体を形成する際に、キャリアーの種類および免疫抗原とキャリアーとの混合比は、キャリアーに架橋させた免疫抗原に対して抗体が効率良くできれば、どの様なものをどの様な比率で架橋させてもよいが、例えば、ウシ血清アルブミン、ウシサイログロブリン、キーホール・リンペット・ヘモシアニン等を重量比で免疫抗原1に対し、約0.1〜20、好ましくは約1〜5の割合でカプルさせる方法が用いられる。
また、免疫抗原とキャリアーのカプリングには、種々の縮合剤を用いることができるが、グルタルアルデヒドやカルボジイミド、マレイミド活性エステル、チオール基、ジチオビリジル基を含有する活性エステル試薬等が用いられる。
抗血清中のポリクローナル抗体価の測定は、上記の血清中の抗体価の測定と同様にして測定できる。ポリクローナル抗体の分離精製は、上記のモノクローナル抗体の分離精製と同様の免疫グロブリンの分離精製法に従って行なうことができる。
上記抗Fynタンパク質抗体は、統合失調症の診断キットの構成材料とすることができる。診断キットには、統合失調症の診断に用いるために、少なくとも、抗Fynタンパク質抗体を含む。この診断キットは、必要に応じて、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動用試薬、ウェスタンブロッティング用PVDF膜、Fynタンパク質、FynΔ7タンパク質等を含むことができる。診断キットがEIAなどの手法に用いられる場合には、前記抗Fynタンパク質抗体は、予め固相担体に結合させておくことができる。固相には、一般に、反応容器、ビーズ(好ましくは磁気ビーズ)等が用いられる。
上記したように、FynBタンパク質及びFynTタンパク質の異常減少、並びにFynΔ7タンパク質の異常増加は、統合失調症の原因となると考えられる。したがって、FynBタンパク質、FynTタンパク質及び抗FynΔ7タンパク質抗体は、統合失調症治療薬の有効成分として利用することができる。ゆえに、本発明は、FynBタンパク質、FynTタンパク質及び抗FynΔ7タンパク質抗体から選ばれる活性成分を含む統合失調症治療薬をも提供する。
本発明で用いられるFynタンパク質は、ヒトの細胞または組織から公知のタンパク質の精製方法によって製造することもできるし、Fynタンパク質をコードするDNAを含有する形質転換体を培養し、その細胞または培養上清から上記同様に、公知のタンパク質の精製方法によって製造することができる。本発明で用いられるFynタンパク質をヒトの組織または細胞から製造する場合、ヒトの組織または細胞をホモジナイズした後、酸などで抽出を行ない、得られた抽出液を材料として、逆相クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィーなどのクロマトグラフィーを組み合わせることによりタンパク質を精製単離することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本実施例においては、Fynタンパク質の異常について統合失調症患者を検体として、健常者を対照に、血小板を濃縮した血漿のFynタンパク質のウエスタンブロッティングを行った。
まず、末梢血試料をDSM−IVにより診断された統合失調症患者42名と健康な志願者44名から得た。血液を採取した男女比および年齢の情報を表1に示す。
次いで、血小板を濃縮した血漿を分画遠心法の変法により回収した。すなわち、末梢血30mlを含む試料を50×gで15分間遠心し、その上清を1000×gで15分間遠心した。沈殿を1mlのPBSに溶解後、3本に分け、1000×gで15分間遠心し、得られた沈殿を凍結して、使用時まで保存した。
上記のようにして得られた試料をSDSサンプルバッファー(50mM トリス塩酸、pH6.8、5% SDS、10% グリセロール、1mM オルトバナジウム酸ナトリウム)で可溶化後、超音波処理し、20000×gで30分間遠心した。上清を回収し、BCAタンパク質測定試薬(ピアス)を用い、そのタンパク質濃度を測定した。回収した上清をβ−メルカプトエタノールの存在下(全容量の5%)、または非存在下で沸騰処理を行った後、SDS−ポリアクリルアミドゲル(10%)電気泳動にかけた。タンパク質をPVDF膜へ移した。ラットモノクローナル抗Fynタンパク質抗体(γ3C)(Journal of Cell Biology 132, 91-99, 1996)、さらにパーオキシダーゼ標識2次抗体と膜を反応させた。免疫反応するタンパク質をECL−プラス(アマシャム)とアトー・クールセーバー(アトー)を用いて視覚化した。膜をストリッピングバッファー(100mM β−メルカプトエタノール、2% ドデシル硫酸ナトリウム、62.5mM トリス塩酸、pH6.7)を用いて、50℃で30分間処理した。洗浄およびブロック後、抗v−Src抗体(Ab−1、オンコジーンサイエンス)で膜をリプローブし、パーオキシダーゼ標識2次抗体で処理した。
実施例1で示されたFynタンパク質の減少がfyn遺伝子の転写産物の変化に起因するものなのかを調べるために、fyn遺伝子のmRNAを材料にRT−PCRを行い、その産物についての検討を行った。図2−Aに、RT−PCRの検出結果を示す。この結果、患者試料に新規の変異は観察されなかったが、図2−Aに示したように、通常の産物よりも150塩基対ほど短い産物のバンドが患者試料から検出された。そのバンドを切り出し、公知の方法を用いて、そのDNAをクローニングし、配列を調べたところ、最近fynΔ7として報告された、第7エクソンが欠落したfynスプライス変異体であることが明らかとなった。参考のため、図2−BにfynB、fynT及びfynΔ7の3種のスプラシングバリアントの構成を示す。
RNAをTRIZOL試薬(インビトロジェン)を用いて試料から抽出し、スーパースクリプトII(インビトロジェン)とオリゴdTプライマーを用いて逆転写した。開始コドンの38ヌクレオチド上流から終止コドンの64ヌクレオチド下流までのfynB、fynTまたはfynΔ7の領域を、プライマーhfyn−30F(5’−AGT TTG TGA TCG TTG GCG−3’:配列番号1)とhfyn+50R(5’−TGA AAG CTA ATG GGG AGG−3’:配列番号2)で、LA−Taqポリメラーゼ(タカラ)を用いて増幅した。RT−PCR反応の条件は、LA−Taqの説明書に記載された標準的な反応液組成にしたがい(全体で50uL、プライマーは0.5uMずつ、鋳型として上記逆転写産物1uL)、95℃2分の後、(95℃30秒、55℃30秒、72℃2分)を30回おこなった。このPCR産物をpBluescriptSKベクター(ストラタジーン)に連結した。クローンの配列をABIプリズム3100ジェネティックアナライザーを用いて解析した。cDNAをプライマーhfyn390F(5’−ACA GGT TAC ATT CCC AGC−3’ ;配列番号3)とhfyn1000R(5’−TGA CGA TGT AGA TGG GCT−3’;配列番号4)で、LA−Taqポリメラーゼ(タカラ)を用いて増幅した。
統合失調症患者において、fynΔ7転写物が増加していることが確認されたので、fyn遺伝子の3種類のアイソフォームfynB,fynTおよびfynΔ7、それぞれの相対的量を算出するために、半定量的RT−PCR(競合RT−PCR)を行った。PCRおよびランオフ法はWeilらの方法の変法を用いた。すなわち、第7エクソンの上流と下流にハイブリダイズするプライマー、hfyn390F(配列番号3)およびFAM−hfyn850R((5’−FAM−GTG TTT CCA TAC CAG GTA CC−3’ ;配列番号5)を用い、Ex−Taqポリメラーゼ(タカラ)を用いてそれぞれのmRNAを増幅させた。次に、PCR断片をSuprec−PCR(タカラ)で精製し、ABIプリズム3100ジェネティックアナライザーで解析した。この解析結果を図3に示す。
(FynΔ7タンパク質のキナーゼ活性の測定)
FynΔ7の転写物の機能を調べるために、HEK293T細胞を用いて、ウェスタンブロットによる発現解析を行った。この解析結果を図4に示す。この結果、fynB、fynTおよびfynΔ7に加え、発現ベクターが細胞内でそれぞれの遺伝子に相当するタンパク質のアイソフォームを産生することが示された(図4A)。しかし、同じ膜を抗リン酸化チロシン抗体でリプローブすると、fynΔ7のレーンにはシグナルが検出されなかった。さらにこのタンパク質のキナーゼ活性を調べるために、試験管内のキナーゼ・アッセイを次のようにして行った。
(キナーゼアッセイ)
免疫沈降のために、fynB、fynTまたはfynΔ7でトランスフェクトしたHEK293T細胞をTNEバッファー(10mM トリス塩酸、pH7.5、1mM EDTA、150mM NaCl、1mM Na3VO4、50μM Na2cO4、1% ノニデットP−40)で溶出した。2μgのモノクローナル抗Fynタンパク質抗体(γC3)をそれぞれ300μlのTNEバッファー中のタンパク質試料に加えた。プロテインG−セファロース(アマシャム)に吸着後、免疫沈降物をTNEバッファーで3回、キナーゼアッセイ・バッファー(50mM トリス塩酸、pH7.4、3mM MnCl2、0.1mM Na3VO4)で2回洗浄した。キナーゼアッセイでは、免疫沈降物、2.5μgの酸処理エノラーゼ、および10μCiのγ32P−ATPが25μlのキナーゼアッセイ・バッファーに含まれる。リン酸化は30℃で10分間行われ、リン酸化タンパク質はSDS−ポリアクリルアミド(10%)ゲル電気泳動で分離され、オートラジオグラフィーにかけられた。
その結果、図4Bに示すように、FynΔ7タンパク質は自己リン酸化活性を欠損するだけでなく、反応に加えられるエノラーゼをリン酸化する活性も欠損していた。NMDA−RのサブユニットであるNR2Bは脳におけるFynタンパク質の基質であるから、エノラーゼの代わりにNR2Bを用いてキナーゼ・アッセイを行った。FynΔ7タンパク質のレーンに加えられたNR2Bについてもリン酸化シグナルは検出されなかった。
(FynΔ7タンパク質の試験管内での発現及びその解析)
pBluescriptSKベクター中のfynB、fynTまたはfynΔ7の全長cDNAをpcDNA3.1またはpcDNA3.1/myc−His発現ベクター(インビトロジェン)に移した。HEK293T細胞をリポフェクタミン2000試薬(インビトロジェン)を用いて、得られた構築物でトランスフェクトした。24時間後、細胞を上述の溶解バッファー中に回収した。細胞溶解液を直接ウェスタンブロットし、さらにモノクローナル抗Fynタンパク質抗体(γC3)で免疫沈降した。この結果を図5に示す。
[配列番号:2] プライマーhfyn+50Rの塩基配列を表す。
[配列番号:3] プライマーhfyn390Fの塩基配列を表す。
[配列番号:4] プライマーhfyn1000Rの塩基配列を表す。
[配列番号:5] プライマーFAM−hfyn850Rの塩基配列を表す。5’端がFAMで標識されている。
Claims (10)
- 末梢血液由来試料中におけるFynタンパク質の発現解析を行うことを含む統合失調症の判定方法。
- 前記Fynタンパク質の発現解析を、該試料中のFynタンパク質を測定することによって行う、前記請求項1に記載の判定方法。
- 前記Fynタンパク質の発現解析を、該試料中のFynΔ7タンパク質を統合失調症の病勢マーカーとして測定することによって行う、前記請求項2に記載の判定方法。
- 前記タンパク質の測定を、ウエスタン・ブロット法によって行う、前記請求項2または3に記載の判定方法。
- 前記Fynタンパク質の発現解析を、該試料中のFynΔ7タンパク質のmRNAを測定することによって行う、前記請求項1に記載の判定方法。
- 前記FynΔ7タンパク質のmRNAの測定を、蛍光標識プライマーを用いた競合的PCR法によって行う、前記請求項5に記載の判定方法。
- 被験者の末梢血液由来試料を用いた測定値と、正常者の測定値とを比較することによって診断を行う、前記請求項1〜6のいずれかに記載の判定方法。
- 末梢血液中の血小板分画を試料として用いる、前記請求項1〜7のいずれかに記載の判定方法。
- 病勢マーカーであるFynΔ7タンパク質に特異的に結合する抗FynΔ7タンパク質抗体を含む統合失調症の診断キット。
- 生体試料中のFynΔ7タンパク質を統合失調症の病勢マーカーとして測定することを含む統合失調症の判定方法。
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