JP4142998B2 - プリフォームの加熱装置 - Google Patents
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Description
このプリフォームをブロー成形にて延伸変形させることでペットボトルを生産する工程においては、所定の温度に加熱する必要がある。
PETは樹脂であるので熱伝導性はあまり良くないので、雰囲炉等で加熱するには時間がかかり、ブロー成形の生産性を阻害する。
しかし、赤外線ヒーター等の加熱源を用いてもPET樹脂は熱伝導性が良くないので、プリフォームの外側の外面温度が内側内面温度よりも速く上昇し、内面の温度を適正範囲に加熱しようとすると、外側外面が結晶化してしまい、白色に変色するという技術的課題があった。
例えば、特開2003−11215号公報には、プリフォームに冷却エアーを吹き付けながら急速加熱した後に、一定期間放置することにより外面と内面との温度差を調整する技術が開示されている。
しかし、放置による温調処理は雰囲気温度等周囲の環境の影響を受けやすく、特にPETボトルの生産開始時と生産をある程度連続的に生産している状態では、雰囲気温度そのものが大きく変化する恐れが高い。
これに対して本願発明においては、プリフォームをピッチ送りに搬送し、その搬送進行方向に対して向かい風になるように整流フィンを取り付けたことにより、エアーの流れがプリフォームに均一に安定して当たるように整流される。
ここで、整流フィンはプリフォームに均一に安定して当たるようにフィンの形状、角度、長さを設定したことをいい、平らな板状のフィンをその傾斜角度、長さを調整して取り付けてもよく、横断面が曲線になるように曲面形状に設定してもよい。
また、エアーの供給源として通常使用されるブロアーからのエアー吹き出し口を所定の空間を有するケーシングに取り付け、このケーシングに複数のエアー吹き出しスリットを配置した場合に、各スリットからのエアーが均一に吹き出るように各スリットの間口幅やフィンの長さを変えることにより調整する。
これに対して、ブロアーの吹き出し口側にダンパーを取り付けてその開閉角度により風量を調節する方法を採用すると、スリットからのエアー吹き出し量を調整するのが容易である。
搬送は一定の速度で進行しても、ほぼ等ピッチにエアー吹き出しスリットが設定されているので冷却が均一になる効果があるが、本発明の効果が特に顕著に現れるのは複数の金型に対してピッチ送りで搬送する場合である。
図1はプリフォーム加熱装置の上部カバーを取り外して上部から見た図を示し、図2はプリフォームからスリット側を見た側面図を示す。
プリフォーム(パリソン)1の加熱装置は、PETボトルのブロー成形工程の一部として組み込まれている。
プリフォームの搬送装置8に等ピッチP0間隔にてマンドレル8aが自転可能に備えられている。
図2に示すようにマンドレル8aには、プリフォーム1が倒立姿勢で保持され、図1に示すように複数のプリフォームのピッチはマンドレルのピッチにより定まりP0である。
このプリフォームのピッチP0とほぼ同じくピッチP1にて冷却エアー吹き出しスリット3a、3a、3b、3b・・・・3d、3dが設けられている。
このスリットのエアー吹き出し口には、例として断面曲線状及びP2の長さを有する整流フイン4が取り付けられている。
整流フインは、エアーがプリフォームの搬送進行方向Vに向かって、向かい風になるように曲面形状になっていて、エアーの流れを模式的にAとして表現してある。
図1に示す例では、エアー供給口6は一つだけ設けてあるが、必要に応じて複数に分けても良い。
このように各スリットに、1台のエアーブローでエアー供給する場合にあっては、エアー供給口6に近いスリット3a、3aの間口幅を狭くし、これより離れた位置にあるスリット3b、3b・・・・3d、3dの間口は順次広く設定することで、各スリットからのエアーの吹き出し量が均一になるように調節されている。
なお、スリットの間口幅は予め実験的に定めて固定にしてもよいが、遮へい板スライド式等により調節可能にするとよい。
また、各スリットの高さも図2に示すように、プリフォームの高さに概ね合わせるのがエアーの整流の点で好ましい。
また、必要に応じて加熱装置のスリット反対側にエアー吸込口7を設けてもよい。
スリットの対向面に赤外線ヒーター2が上下方向に複数段に分けて設定されていてプリフォームを放射加熱する。
これにより、プリフォームの外面をエアーで冷却しながら加熱することになり、プリフォームの外面の結晶化(白化)を抑えつつ、内面温度が100〜120℃になるように均一に加熱出来た。
金型の配置によりプリフォームの加熱後にピッチ幅が変更されてもよく、複数の金型を並設してピッチ送りでプリフォームを供給する場合に、本発明の加熱装置を用いると各金型に供給されるプリフォームの温度が安定し、各金型間のブロー成形バラツキを抑えることができる。
2 ヒーター
3a、3b、3d スリット
4 整流フイン
5 ケーシング
6 エアー供給口
7 吸込口
8 搬送装置
8a マンドレル
9 ブロアー
9a ブロアー吸込口
9b ブロアー吹出口
9c ジャバラ管
9d ダンパー
10a、10b ブロー成形金型
Claims (1)
- プリフォームを倒立姿勢で保持する複数のマンドレルを、ほぼ等ピッチに配置したピッチ送りの搬送手段と、
上記複数のマンドレルにそれぞれ保持された複数のプリフォームを側面から加熱する熱源と、
上記複数のプリフォームを間に挟むように熱源と対向配置された冷却エアー吹き付け手段とを備え、この冷却エアー吹き付け手段に上記プリフォームのピッチにほぼ合わせたエアー吹き出しスリットを複数設け、このスリットから吹き出るエアーをプリフォームが搬送進行する方向に対して向かい風になるように、整流フィンを配置したことを特徴とするプリフォームの加熱装置。
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JP2003272450A JP4142998B2 (ja) | 2003-07-09 | 2003-07-09 | プリフォームの加熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003272450A JP4142998B2 (ja) | 2003-07-09 | 2003-07-09 | プリフォームの加熱装置 |
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JP2005028806A JP2005028806A (ja) | 2005-02-03 |
JP4142998B2 true JP4142998B2 (ja) | 2008-09-03 |
Family
ID=34210007
Family Applications (1)
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