JP6806350B1 - 2軸延伸ブロー成形機の加熱装置及び2軸延伸ブロー成形機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブロー成形されるプリフォームを加熱する装置及びブロー成形された容器に関し、ブロー成形時の延伸倍率を大きくすること、特に直径方向の延伸倍率を大きくでき、したがって口部の直径に比較して胴部の直径の大きな容器を提供することを課題としている。【解決手段】加熱されるプリフォーム2を挟んで一方の側壁31にヒータ32が配置され、他方の側壁34に上下方向に細長い冷却空気吹出しスリット33が設けられている。ヒータ32は、複数の赤外線ヒータその他のヒータ要素h(h1〜h13)で形成され、定位置にセットされたプリフォーム2の軸心を挟んでスリット33に対向する上下方向の線上に配置される。プリフォームの径が小径となる底部2b及び首部2sを加熱するヒータ要素h13、h12、h1をプリフォームに接近させて設け、それらが発生する熱量を小さくする。【選択図】図9

Description

この発明は、射出成形されたプリフォームを目的とする形状の容器にブロー成形する際に当該プリフォームを加熱する加熱装置、及び、当該加熱装置を備えたポリエチレンナフタレート(PEN)の2軸延伸ブロー成形機に関する。
樹脂製の容器の製造には、主に高密度ポリエチレン(HDPE)を使用するダイレクトブロー成形、PET、PEN等の熱可塑性樹脂からなる予備成形体(プリフォーム) を使用する2軸延伸ブロー成形が用いられている。(特許文献2)。
ダイレクトブロー成形では成形の特性上、口金一体成形では口金と樹脂の界面のシール性にバラツキがあり、金属と樹脂との界面に接着塗装を施す必要があり、製造工数や製造コストが大きくなる問題がある。
さらに、耐熱性と高いガスバリア性及び透明性を有するPETやPENなどの樹脂を使用することが困難で、成形性を優先したガスバリア性の低い高密度ポリエチレン(HDPE)を使用している。このため容器にガスバリア性を付与する際には容器の厚肉化やEVOH樹脂を用いた多層化が必要で、コスト高にもなっていた。
一方、2軸延伸ブロー成形では、目的とする容器より軸方向長さが短くかつ有底円筒状の予備成形体(プリフォーム)を射出成形により形成し、ブロー成形機で当該プリフォームを加熱したあと金型内で軟化したプリフォームに空気を吹き込んで所望形状に膨らまして容器とする。
2軸延伸ブロー成形機の例は特許文献3に示されている。特許文献3で提案されているブロー成形機は、プリフォームの搬送経路に臨ませてプリフォームの軸方向に間隔をおいて複数本配設された赤外線ヒータを有する加熱ボックスを有し、搬送経路上を間欠搬送されて加熱ボックスの赤外線ヒータ前方位置に停止したプリフォームを自転させながら加熱する。この場合、プリフォームを挟んで赤外線ヒータの反対側のプリフォームの停止位置と対向する位置に冷却空気吹出口から冷却空気をプリフォームに向けて吹き出す冷却空気吹出しノズルを配置した冷却空気吹出し手段を有し、この冷却空気吹出し手段は、冷却空気吹出口からの冷却空気の吹出し量を調節する吹出し量調節手段を有すると共に、冷却空気吹出口の吹出し位置を可変にされているというものである。
2軸延伸ブロー成形機で製造される容器に使用する樹脂としては、ポリエステル樹脂、特に、結晶性を有するが結晶化の遅い熱可塑性ポリエステル樹脂であるPETやPENが挙げられ、延伸ブロー成形法で簡単に容器にすることができる特徴がある。PENはPETと比べて耐熱性や耐薬品性に優れているが、PETより延伸ブロー成形時に容器厚さに偏りが生じやすく、容器の径方向の延伸倍率を大きくできない問題があった。
PENの延伸倍率については、プリフォームを縦方向に少なくとも2倍以上延伸し、かつ、縦方向への延伸の開始から完了までの間に、横方向への2.5倍以上の延伸をすることが好ましいとされている(特許文献4)。
金属製の口金を備えた2軸延伸ブロー成形容器は、特許文献1に示されている。特許文献1の例では、口金の金属はアルミニウム、ステンレス、真鍮等で作られた口金と熱可塑性樹脂との界面密着性確保のため、接着樹脂を使用しており、口金に装着される継手やバルブと口金との隙間はOリングでシールしている。
米国特許出願公開第2014/0299610 特開2017−20651号公報 特開平11−188785号公報 特開2019−1880号公報
透明性、耐薬品性、ガスバリア性などに優れたPENを使用する容器の製造では、射出成形により有底筒状に成形したプリフォームをブロー成形機で膨らませて容器とするが、膨らます際の延伸倍率として、容器軸方向の縦倍率、径方向の横倍率ともに、1.5以上5以下の範囲に設定しており、ブロー成形中の延伸棒の貫通、容器の変形や破裂などのため、横倍率を5以上にすることができなかった。(特許文献2)
すなわち、従来の2軸延伸ブロー成形機では、容器の直径をプリフォームの直径の5倍以上とすることができず、成形される容器の口径はプリフォームの径で決まるため、容器の直径に対する口部の径を小さくするのに限界があり、たとえばガス容器や燃料容器などにおいて、容器の口部に取り付ける口金や当該口金に接続する継手やバルブが大型化し、コスト高になる。
この発明は、PENを使用する透明性、ガスバリア性及び耐薬品性を備えた容器の2軸延伸ブロー成形において、ブロー成形時の延伸倍率を大きくすること、特に直径方向の延伸倍率を大きくでき、したがって口部の直径に比較して胴部の直径の大きな容器を製造可能にすることを課題としている。
この発明は、2軸延伸ブロー成形機の加熱装置を改良することにより、プリフォーム2を均一かつより柔軟に加熱軟化することを可能にして、上記課題を解決したものである。
この発明の 2軸延伸ブロー成形機20の加熱装置Bは、当該成形機のブロー成形部Cに隣接して配置されて、ブロー成形前のプリフォーム2を加熱する加熱装置であり、加熱されるプリフォーム2を挟んで一方の側壁31に輻射熱でプリフォーム2を加熱する複数のヒータ要素h1〜h13からなるヒータ32が配置され、他方の側壁34に上下方向に細長いスリット33が設けられている。側壁34は、スリット33の外側に空気室36を備えており、当該空気室に流量調整弁38を介してブロワ37が接続されている。
側壁34には、スリット33の上端を閉鎖してスリット33の上端33aの位置を設定する上部遮蔽板35aが、昇降かつ定位置に固定可能に設けられている。通常、プリフォーム2は、口部2mを下にした倒立状態で加熱装置にセットされる。上部遮蔽板35aは、スリット33の上端33aがプリフォーム2の胴部2t、すなわち最大径部を含むプリフォームの中間部の上端よりわずかに下方にスリットの上端33aが位置するように設定するのが好ましい。ヒータ32でプリフォーム2をその軸回りに回転させながら加熱軟化する際に、このスリット33からプリフォームに向けて冷却空気流を吹出すことにより、プリフォームの胴部2tが均一に加熱され、かつその上端33aから上方に流れる空気流が、プリフォーム2上端の底部2bが過度に加熱されるのを防止して、軟化した上部、すなわち容器の底部となる樹脂が過度に軟化してブロー成形時に延伸棒24がプリフォームの底部2bを貫通して不良品となることを予防する。
プリフォーム2が、図1に示すような、筒状の胴部2tと当該胴部と口部2mの間の首部(容器の肩部1sとなる部分。以下同じ。)2sが前記口部に向けて小径となる緩い錐状であるときは、スリット33の下端33bを首部2sの軸方向の中間位置にするのが好ましい。この下端33bの位置を設定できるようにするため、側壁34にスリットの下端33bの位置を設定するための昇降かつ定位置に固定可能な下部遮蔽板35bを設ける。
ヒータ32は、複数の赤外線ヒータその他のヒータ要素h(h1〜h13)で形成する。複数のヒータ要素hは、加熱装置にセットされたプリフォーム2の軸心を挟んでスリット33に対向する上下方向の線上に配置される。複数のヒータ要素hを上下方向の線上に配置することにより、プリフォーム2の軸方向位置、特に横倍率が胴部より小さくなる底部2bと首部2sに付与する加熱量を調整できる。本願の発明者らの試験によれば、プリフォームの径が小径となる底部2b及び首部2sを加熱するヒータ要素h13、h12、h1をプリフォームに接近させて設け、それらが発生する熱量を小さくするのが好ましい。これにより、胴部2tより延伸倍率の小さい底部2bが過度に加熱されて延伸棒がプリフォームを貫通したり、首部2sが過度に軟化して容器形状が崩れるのを防止できる。
この発明の加熱装置を備えた2軸延伸ブロー成形機20でプリフォーム2を所望形状の容器1に成形することにより、図2に示すような、胴部1tの最大周長が口部1mの周長の8〜10ないし12倍のPEN樹脂製の容器を製造することができる。
プリフォーム2の射出成形時に金属製の口金10をインサート成形することにより、成形された容器本体に一体化された金属製の口金10を設けることができる。この口金10として、容器の外側に位置する先端側の内径にねじ条16を備え、外周には先端短円筒部11と、中間短円筒部13と、先端短円筒部11と中間短円筒部13との間に位置する厚肉フランジ12と、中間短円筒部13の反先端側の薄肉フランジ14とを備えた形状とし、中間短円筒部13の内外周及び薄肉フランジ全体が容器本体の樹脂に埋設された構造とする。
容器本体の樹脂に埋設された薄肉フランジ14は、口金10に作用する容器軸方向の外力に抵抗する。薄肉フランジ14の周辺に複数の切欠きないし凹凸を設けることにより、口金10に作用する周方向の外力に対する抵抗力を付与できる。
厚肉フランジ12は、プリフォームをブロー成形する際に、プリフォームに吹き込まれるガス圧に耐えて金型内でプリフォームを定位置に固定するために設けられている。さらに、厚肉フランジ12は、その外周に正六角形や正八角形などの正偶数角形とすることにより、口金10に継手やバルブを取り付ける際のレンチがけとして利用することができる。
また、口金の中間短円筒部13の内径面を覆おう樹脂17は、口金10に接続されるバルブや継手と口金10との間隙を閉鎖するシールとして利用することができ、容器の内容物が金属製の口金10に接触しない構造とすることができ、金属を腐食させる恐れのある薬品の容器として使用することも可能である。
PENのプリフォームを2軸延伸ブロー成形で、容器の透明性を損なわずに、横延伸倍率で10倍程度までの成形が可能になった。これにより、容器直径に対して口部を小径化することができ、大容量の容器の製造が可能になるとともに、継手やバルブの大型化を避けることができる。
耐熱性や透明性に優れ、ガスバリア性と透明性の高いPEN系の熱可塑性樹脂を使用した容量の大きな樹脂容器を製作できることから、樹脂容器の透明性の向上、ガスバリア性の向上、薄肉化による軽量化をはかることができる。また、ガスバリア性や耐薬品性を付与するための多層成形が不要となるので、製造コストも低減できるなどの効果がある。
図2の容器を成形するのに使用するプリフォームの断面側面図 この発明の2軸延伸ブロー成形機で製造されるPEN容器の一例を示す側面図 図2の容器の口金の正面図 同側面図 同背面図 プリフォームに埋設された口金の断面側面図 2軸延伸ブロー成形機を模式的に示す平面図 同側面図 加熱装置の詳細を示す側面図 各ヒータ要素に供給する電力の分布を示すグラフ
以下、図面を参照してこの発明の実施形態を説明する。図2はこの発明の2軸延伸ブロー成形機で製造された薄肉容器の一例を示した側面図であり、図1は図2に示した容器をブロー成形するのに用いるプリフォームの一例を示した断面側面図である。
図2に示したPENの2軸ブロー成形容器1は、椀形ないし皿形の底部1bと円筒形の胴部1tと肩部1sとを備え、肩部1sの中央に位置する口部1mには金属製の口金10がインサート成形により設けられている。
口金10は、例えば図3〜6に示す形状で、容器の開口端となる先端短円筒部11とそれに続く八角断面の厚肉フランジ12と、それに続く中間短円筒部13と、容器の最も内側に位置する薄肉フランジ14とを備えている。薄肉フランジ14の周縁には複数の切欠15が等間隔に設けられている。先端短円筒部11の内側には、継手やバルブをねじ込むためのねじ条16が設けられている。
この口金10は、プリフォーム2を射出成形する際に成形金型に取り付けられて、当該金型内に注入された樹脂と一体化されたもので、口金の中間短円筒部13の内周及び外周並びに薄肉フランジ14が容器本体を形成する樹脂内に埋め込まれている。口金10の内径側に流入した比較的肉厚の樹脂17は、ねじ条16に螺合して口金10に装着された継手やバルブのねじ部先端側に設けた円筒部と密着して当該継手やバルブと口金との隙間から容器の内容物が漏出するのを防止する作用をする。必要に応じてこの部分にОリングなどを設けて密封性をより完全にすることができる。
目的とする容器の形状に対するプリフォーム2の形状は、内径rが成形する容器の胴の直径の1/8〜1/10程度、軸方向長さLは、成形する容器の軸方向長さの1/1.5〜1/2程度とするのが適当である。また、プリフォーム2の胴部2tの肉厚は、径方向の延伸倍率の大きいことから、一般的な従来のプリフォームよりも厚肉とすべきである。
図7及び8は、この発明の2軸延伸ブロー成形機20の模式的な平面図及び側面図である。図のブロー成形機20は、図の右方向に移動する移動台21の通路22に沿って、プリフォーム装着部A、加熱装置B、ブロー成形部C及び成形品取出部Dが配置されている。移動台21は、プリフォームの口金10を把持して鉛直軸回り(図7の紙面直角軸回り)に定速回転するホルダ23を備えている。ホルダ23には、把持したプリフォームの内径に挿入されてプリフォームを軸方向に延伸する延伸棒24と、ホルダ23に気密に装填されたプリフォーム内に加圧空気を吹き込む空気供給口(図示されていない)とが設けられている。
加熱装置Bは、装着部A及びブロー成形部C側が解放されたトンネル型の周壁を備えており、その周壁の一方の側壁31に複数のヒータ要素h(h1〜h13)からなるヒータ32が配置され、その反対側側壁34にプリフォームの軸方向に細長い冷却空気吹出しスリット33が設けられている。
ヒータ要素hに電力を供給する電源装置39は、それぞれのヒータ要素h1〜h13に供給する電力を個別に調整する調整装置が設けられている。スリット33を設けた側壁34には、スリット33の開口の上端33a及び下端33bの位置を設定する上部遮蔽板35aと下部遮蔽板35bとが、個別に上下動自在かつ設定位置に固定自在に設けられている。スリット33の外側には空気室36が設けられており、ブロワ37から流量調整弁38を介して空気室36に供給される空気がスリット33から流出する。
図9は、加熱装置Bの詳細、特に搬入されたプリフォーム2とヒータ32及びスリット33との位置関係の一例を示した図である。ヒータ32は、複数の赤外線ヒータ(特許請求の範囲で言うヒータ要素)h(h1〜h13) からなり、それぞれの赤外線ヒータhは、プリフォーム2に近接離隔する方向及びプリフォームの軸方向に位置を微調整可能に設けられている。
各赤外線ヒータhは、それぞれが対向するプリフォーム2表面との距離を一定にして配置されるが、上下端、すなわちプリフォームの底部や口部に対向する赤外線ヒータは、それぞれの赤外線ヒータの加熱対象となる部分のプリフォームの径が変化し、かつ成形される容器の対応部分の形状によって加熱対象部分の肉厚も異なるため、容器形状に応じた最適位置を実験により決定する。本実施例では、上端部及び下端部の赤外線ヒータh12、h13、h1を胴部の赤外線ヒータh2〜h11よりプリフォーム表面に近接させて配置している。
プリフォーム2のそれぞれの赤外線ヒータhに対向する部分の加熱温度は電源装置39で調整されている。それぞれの赤外線ヒータhに供給する電力は、プリフォームの形状や成形しようとする容器の形状によって異なるものとなるが、図2に示す形状の軸方向長さが400mm、直径が300mmの容器を軸方向長さが300mmで内径が30mmのプリフォームを用いて成形したときの各赤外線ヒータに供給する好適な電力を図10のグラフに示す。なお、この際に使用した樹脂はPENで、図2に示す容器形状は我が国で用いられている家庭用のプロパンボンベの形状である。
図10に示すように、プリフォームの胴部2tを加熱する赤外線ヒータh2〜h11に供給する電力はほぼ等しくするが、上下端の赤外線ヒータ、特に上端部に配置した赤外線ヒータh12、h13に供給する電力は小さくする。これにより、赤外線ヒータがプリフォーム表面に近接して配置されている部分が過度に加熱されること、及び、これにより、大きな延伸倍率を得るために限界近くまで軟化させたときにプリフォームの上端を延伸棒24が貫通するのを防止する。
なお、加熱温度が全体に高すぎると、成形した容器の歪み、成形中の容器の破裂や延伸棒の貫通が生じる。上下の加熱温度が低いと膨張不足や容器の歪みが生じる。加熱温度が全体に低いと膨張不足となり、胴部の加熱温度が低いと成形中に容器が破裂し、上下の加熱温度が高く、胴部の加熱温度が低いと延伸棒の貫通や容器の破裂や歪みが生じる。また、底部の加熱温度が高いと延伸棒の貫通が生じ、口部や首部の加熱温度が低いと成形中に容器が破裂するという傾向が見られる。
冷却空気を吹出すスリット33は、プリフォームを挟んでヒータ32の反対側に設けられており、プリフォームの加熱温度を均一化する作用をしている。スリット33の幅は、内径30mmのプリフォームに対して、例えば5mmで、その上端はプリフォームの胴部2tの上端2aに対応する位置に設定し、下端33bは首部2sの中間位置に設定する。
前述したように、口金10を備えたプリフォーム2は、射出成形により得られる。プリフォーム2は、プリフォーム装着部Aでホルダ23に倒立状態、すなわち口部を下にして移動台21のホルダ23に装着される。プリフォームを装着した移動台21は、加熱装置Bに移動してホルダ23を回転させる。同時に赤外線ヒータh及びブロワ37が作動し、赤外線ヒータhから照射される赤外線とスリット33から流出する冷却空気とのバランスにより、プリフォーム2が加熱され、その樹脂が軟化する。
所定温度に加熱されたプリフォーム2は、移動台21の移動により、ブロー成形部Cに移動して停止し、金型41を閉じた後、プリフォーム内に加圧空気を供給することにより、所望形状に成形される。この成形の際に、プリフォームの口部2mから延伸棒24をプリフォーム2内に挿入してプリフォーム2を軸方向に押し伸ばす。この延伸棒にヒータを設けて、プリフォーム2が加熱装置で加熱されるときにプリフォーム内に挿入してプリフォーム2を内側から加熱することもできる。
ブロー成形工程が終了したら、金型41を開き、延伸棒24を抜いて、移動台21を成形品取出部Dに移動して成形された薄肉容器を移動台21から取り外す。移動台21は、通路22を図の左方向に移動して、又は図示しない周回路を移動して、プリフォーム装着部Aに戻る。
上記の実施例では、円筒状の胴部を有する容器の成形について説明したが、胴部が角丸四角筒状の容器、円錐や角丸四角錐状の容器、胴部に凹凸を設けた容器など、種々の形状の容器を制作することが可能であり、この発明により、従来不可能であった口部の周長に比較して胴部の最大周長が8倍以上のPENの薄肉容器を2軸延伸ブロー成形によって制作することが可能である。
この発明により得られるPENの薄肉容器(胴の肉厚1mm)は、エポキシ樹脂などに浸したガラス繊維をロービングすることにより、耐圧容器とすることができる。例えば図2に示した形状の容器は、ロービングにより耐圧性を付与し、必要に応じて外挿ケースに収めることにより、鋼製のプロパンガスボンベに替わる樹脂製のボンベとして実用することができる。得られるボンベは軽量かつ半透明で、内容物の量が目視でき、運搬も容易である。
1 2軸延伸ブロー成形容器
2 プリフォーム
2b プリフォームの底部
2t プリフォームの胴部
2s プリフォームの首部
2m プリフォームの口部
10 口金
11 口金の先端短円筒部
12 口金の厚肉フランジ
13 口金の中間短円筒部
14 口金の薄肉フランジ
17 樹脂
20 2軸延伸ブロー成形機
24 延伸棒
32 ヒータ
33 スリット
33a スリットの上端
33b スリットの下端
34 加熱装置の側壁
35a 上部遮蔽板
35b 下部遮蔽板
37 ブロワ
38 流量調整弁
A プリフォーム装着部
B 加熱装置
C ブロー成形部
D 成形品取出部
h1〜h13 ヒータ要素

Claims (5)

  1. 2軸延伸ブロー成形機の成形部に隣接配置されてブロー成形前のプリフォームを加熱する加熱装置であって、当該加熱装置にセットされたプリフォーム一側に輻射熱で当該プリフォームを加熱する複数のヒータ要素からなるヒータが配置され、他側に当該プリフォームに向けて冷却空気を吹出す吹出口が配置されている上記加熱装置において、
    前記吹出口が、当該加熱装置の側壁に設けられて定位置で鉛直軸回りに回転している前記プリフォームの軸心に向いた上下方向に細長いスリットであり、
    前記複数のヒーター要素はそのすべてを一群にして前記プリフォームの軸心を含む面上に上下方向に配置され、かつ、当該プリフォームの小径部に向けたヒータ要素は、当該プリフォームの胴部に向けたヒータ要素よりプリフォーム表面に近接させて配置されている、2軸延伸ブロー成形機の加熱装置。
  2. 前記側壁が前記スリットの上端の位置を設定する上部遮蔽板を備えている、請求項1記載の加熱装置。
  3. 筒状の胴部と当該胴部から口部に向けて小径となる錐状の首部と一定断面の筒状穴とを備えたプリフォームを筒状穴の口部を下にした倒立状態で加熱する前記加熱装置において、前記側壁が前記スリットの下端の位置を設定する下部遮蔽板を備えている、請求項1又は2記載の加熱装置。
  4. 前記複数のヒータ要素の上端の1個又は複数個が当該プリフォームの胴部の上端を超えた位置に配置され、その上端を超えた位置に配置されたヒータ要素は、プリフォームの前記胴部に向いたヒータ要素より低い熱量をプリフォームに照射する、請求項3記載の加熱装置。
  5. ブロー成形部と請求項1〜4のいずれか1に記載の加熱装置とを備え、
    前記ブロー成形部の金型が、成形される容器の胴部を成形する部分の最大内周長が口部を成形する部分の内周長の8〜12倍である、ポリエチレンナフタレート容器成形用の2軸延伸ブロー成形機。
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