JP4141381B2 - プロトン導電体ガスセンサ - Google Patents

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Description

この発明はプロトン導電体ガスセンサに関し、特にその実装構造に関する。
メタル缶構造を用いたプロトン導電体ガスセンサが知られている(USP5650,054)。センサ本体は、有機合成樹脂系のプロトン導電体膜(PEM)を、一対の電極膜でサンドイッチしてMEA(膜電極複合体)とし、さらにMEAを炭素シート等でサンドイッチしたものである。そしてメタル缶に水を蓄え、水の上部に第1の金属ワッシャを配置して、金属ワッシャ上にセンサ本体を配置する。センサ本体の他面を第2の金属ワッシャで覆い、絶縁性の弾性体で第2のワッシャとセンサ本体を第1のワッシャ側に押圧する(USP5650,054)。第2のワッシャはセンサの検知極側の端子となり、第1のワッシャに導通したメタル缶が対極側の端子となる。そしてMEAとワッシャ間の導通は、弾性体による押圧で確保される。しかしながらこのようなガスセンサは、電池に類似した形状に限られる。
この発明の基本的課題は、プロトン導電体ガスセンサの新しい実装構造を提供することにあり、特に検知極と対極とをリードに簡単に接続でき、センサ出力のオーバーシュートやアンダーシュートを小さくでき、かつセンサ出力のばらつきを小さくできるようにすることにある。
この発明での補助的な課題は、検知極の被毒を防止することにある。
この発明での追加の課題は、可撓性の水パックを取り付けることにある。
この発明でのさらに他の補助的な課題は、水パック中の水にかびが生じることを防止することにある。
この発明での追加の課題は、可撓性の水パックからの水の蒸発を抑制することにある。
この発明での追加の課題は、センサユニットの損傷を防止することにある。
この発明での追加の課題は、コンテナ内の水を追加できるようにすることにある。
この発明での追加の課題は、水がコンテナの内部で動き回らないようにすることにある。
この発明のプロトン導電体ガスセンサは、
プロトン導電体膜と;
該プロトン導電体膜の少なくとも一方の表面に、互いに分離して、接合された、膜状の検知極と膜状の対極と;
前記検知極を覆うように設けられた、開口とリード部とを備えた第1の金属板と;
前記対極を覆うように設けられた、リード部を備えた第2の金属板:
とからなるセンサ本体と、
前記センサ本体をサンドイッチし、前記プロトン導電体膜、検知極、対極、第1及び第2の金属板のいずれよりもサイズの大きな、第1及び第2の合成樹脂膜とからなり、
前記第1及び第2の合成樹脂膜は互いに接着され、それによって、第1の金属板は検知極側へ、第2の金属板は対極側へ押し付けられ、そして第1の金属板と検知極との間の電気的コンタクトと、第2の金属板と対極との間の電気的コンタクトとが得られ、
さらに前記各リード部は前記第1及び第2の合成樹脂膜の間の点から外側まで突き出している、
センサユニット、を備えたものである。
好ましくは、前記第1の合成樹脂膜が第1の金属板を覆う側に設けられ、
前記第1の金属板と第1の合成樹脂膜の間、もしくは第1の合成樹脂膜の外側に、被毒物質を除去するためのフィルタが設けられている。
好ましくは、前記第1の合成樹脂膜が第1の金属板を覆う側に設けられ、
気密性の膜で被覆され、かつ凝縮相の水を保持した可撓性のパックに、前記センサユニットが、前記第2の合成樹脂膜側で、取り付けられ、かつ前記可撓性のパックには、前記気密性の膜が除去された部分が設けられ、除去された部分が第2の合成樹脂膜に接している。
好ましくは前記第2の合成樹脂膜に開口が設けられ、
第2の合成樹脂の開口と前記除去された部分とが連通している。
好ましくは、前記凝縮相の水に防腐剤を含有させる。
特に好ましくは、前記可撓性のパックが、少なくとも2層の合成樹脂膜と、その間にサンドイッチされた気密性のセラミック膜とからなる。
好ましくは、前記可撓性のパックの内側に前記センサユニットを取り付ける。
好ましくは、第1の金属板よりも肉薄で、かつ第1の金属板の開口に連通すると共に第1の金属板の開口よりも小径の開口が設けられた、第3の金属板が、さらに設けられている。
好ましくは、前記第1の合成樹脂膜が第1の金属板を覆う側に設けられ、
前記センサユニットが、前記第2の合成樹脂膜側で、合成樹脂の水コンテナに取り付けられている。
好ましくは、前記第2の合成樹脂膜には、開口が、前記水コンテナ内の雰囲気に接続されるように設けられている。
特に好ましくは、前記水コンテナが合成樹脂のボトルと、前記ボトルに気密にネジ止めされかつボトルと反対側の位置に開口を設ける合成樹脂のキャップと、ボトル内に蓄えた凝縮相の水とからなり、前記センサユニットが、前記キャップの前記反対側の位置に取り付けれられている。
好ましくは、前記センサユニットが、前記反対側の位置で、キャップの内側に取り付けられている。
好ましくは、前記凝縮相の水が水密で水蒸気透過性の内袋に入れられ、前記内袋が前記水コンテナに収納されている。
この発明では、第1の合成樹脂膜と第2の合成樹脂膜を接着するので、これらの膜から、第1及び第2の金属板に、検知極や対極側へ向けて押す力が働く。このため検知極から第1の金属板を経てリード部へ到る電気的経路ができ、同様に対極から第2の金属板を経てリード部へ到る電気的経路ができる。
検知極は測定すべき雰囲気に接続され、対極はこれとは異なる雰囲気に接続される必要がある。このためには、例えば第1及び第2の金属板のサイズや開口径、あるいは第1や第2の合成樹脂膜の通気性や開口径や、水のコンテナなどを利用できる。例えば第1の金属板にのみ開口を設けて、第2の金属板には開口を設けなければよい。あるいは対極側を水を保持したコンテナなどに接続して、測定すべき雰囲気から遮断すればよい。
発明者は、検知極側の雰囲気が対極側へ回り込むと、センサ出力にオーバーシュートやアンダーシュートが生じることを見出した。この場合、検知極と対極の間にプロトン導電体膜等の通気抵抗があるので、対極の雰囲気は検知極の雰囲気に遅れて追随する。検知極側に測定すべきガス、例えばCOを導入すると、最初は対極側にCOが無いため大きな出力が得られ、次いで対極側にCOが回り込むことにより、検知極/対極のCO濃度差が減少して、出力が減少する。このためオーバーシュートが生じる。一方検知極側からCOを除くと、対極側のCOが除かれるまでの時差のために、アンダーシュートが生じる。この発明では、一対の合成樹脂膜で、プロトン導電体膜と検知極、対極、第1及び第2の金属板からなるセンサ本体を挟み込んで、合成樹脂膜を互いに接着する。そこで例えば第1及び第2の合成樹脂膜でプロトン導電体の側面をシールする、あるいはプロトン導電体膜の側面にO−リングなどの封止部材を配置すると、センサ出力のオーバーシュートやアンダーシュートを簡単にほぼ解消できる。
以上のようにこの発明では、ガスセンサの構造を簡単にでき、かつリードを簡単に検知極や対極に接続できる。さらにセンサ出力のオーバーシュートやアンダーシュートを小さくできる。また第1や第2の金属板を、検知極や対極に穏やかに位置決めできる。例えば第1及び第2の合成樹脂膜でセンサ本体を挟み込んで熱圧着すると、検知極や対極の位置が第1や第2の金属板に対して狂うプロセスがない。このため、検知極や対極に対する金属板の位置などのばらつきを抑制し、センサ出力のばらつきを小さくできる。
活性炭、シリカゲル、ゼオライト等のフィルタを用いて被毒物質を除去すると、検知極の被毒を防止できる。
また可撓性のパックに水を保持させると、プロトン導電体膜を加湿するための水のリザーバの新しい構造が得られる。
可撓性のパック内の水に防腐剤を加えると、かびが生じるのを防止でき、かびによる対極側の第2の金属板の開口の目詰まりや対極の汚染を防止できる。
可撓性のパックを、少なくとも2層の合成樹脂膜の間に気密性のセラミック膜をサンドイッチしたものとすると、可撓性のパックからの水の蒸発を抑制できる。金属膜を合成樹脂膜に重ねて気密性を確保すると、金属膜を除去してセンサユニットに接続する部分で、金属膜の端面が露出して酸化され、水の蒸発が速くなる。これに対してシリカやアルミナ等の蒸着膜などを気密膜とすると、その端面が露出されて水にさらされても変質しないので、水の蒸発を抑制できる。このことはセンサの寿命を延長することになる。
センサユニットは、可撓性のパックの内側に取り付けることもできる。このようにすると、センサユニットがパックの外に露出している場合と異なり、センサユニットをパックにより保護できる。
センサユニットを拡散率速の条件で使用すると、センサ出力は検知極へ供給されるガスの量に比例する。第1の金属板の開口はこのガスの量を規制するが、リード部を備えた第1の金属板はある程度の厚さと強度が必要で、正確な開口径が得られるように加工することは難しい。これに対して、第1の金属板よりも薄肉の第3の金属板を設け、これに正確な径の孔をあけることは容易で、これに伴ってセンサ出力のばらつきを小さくできる。
水の容器は可撓性のパックに限らず、ボトル状や筒状の合成樹脂のコンテナでも良い。ここでボトル状のコンテナを用い、キャップをボトルに気密にネジ止めすることは容易である。そしてキャップの上端(ボトルと反対側)にセンサユニットを取り付けると、キャップをボトルから外して内部の水を補充あるいは交換できる。するとセンサの寿命を延長できる。
ここでセンサユニットをキャップの内側(ボトルを向いた側)に設けると、センサユニットが輸送中や作業中などに損傷するのを防止できる。
さらに水を水蒸気透過性の内袋に収容すると、水のコンテナ内で水が動き回るのを防止できる。水が動き回ると、水が漏れる、水がセンサユニット内に侵入する、などの問題が生じる。
以下に本発明を実施するための最適実施例を示す。
図1〜図7に、実施例とその変形とを示す。図1〜図4において、2はセンサユニットで、4はセンサ本体であり、6はMEA(膜電極複合体)で、8はそのPEM(ポリマーエレクトロライトメンブラン)である。10は検知極、11は対極で、12,13は連続気孔の多孔質炭素シートである。14,15はディスク状、例えば円盤状の金属板で、金属板14は検知極10側に接触させ、金属板15は対極11側に接触させ、16,17はそれらのリード部である。金属板14には開口18を設け、金属板15には開口19を設けるが、金属板15の開口19は設けなくても良い。20,21は熱圧着フィルムで、24,25はそれらに設けた開口である。
プロトン導電体膜8には合成樹脂系の膜を用い、ここではジャパンゴア社製のゴアセレクト膜を用い、その膜厚は約40μmで、ゴアセレクトはゴア社の商品名である。ゴアセレクトに変えて、デュポン社製のNafion117(膜厚約100μm)等を用いても良く、その直径は例えば5〜13mmとする。検知極10や対極11は例えばプロトン導電体膜8と同径の膜とし、その材料は例えばテフロン(登録商標)の多孔質膜にプラチナ担持のカーボンブラック等を分散させたものとする。また炭素シート12,13には、例えば東レ社製のトレカ(トレカは商品名)等を用いる。
プロトン導電体膜8を一対の膜状の電極でサンドイッチしてMEA6とする。このことはガスセンサの分野において周知である。またMEA6を上下から炭素シート12,13等でサンドイッチすることも周知である。なお炭素シート12,13に代えて、導電性がありかつ通気性のあるものであれば用いることができ、例えば金属Tiのスクリーンを用いても良い。ここではプロトン導電体膜8と、検知極10,対極11,炭素シート12,13をすべて同径としたが、プロトン導電体膜8を最大径とし、他のものの径を小さくしてもよい。
金属板14,15には例えばステンレス、あるいはニッケルメッキの鋼等を用い、厚さは0.1〜0.5mm程度とし、開口18,19は例えば直径を0.1〜0.5mm程度とする。開口18,19の役割は、MEA6への通気性を制限することにある。また通気性の点では、炭素シート12,13は、開口18,19から供給されたガスを金属板14,15の表面と平行な方向に拡散させ、MEA6に対して広い範囲でガスを供給する。
熱圧着フィルム20,21の材料は任意であるが、例えばポリプロピレンやポリエステル等とし、熱により互いに気密に付着し、膜厚はたとえば30μm〜200μmとする。そして図2に示すように、熱圧着フィルム20,21がMEA6よりも大径で、MEA6の外側で熱圧着フィルム20,21を相互に熱圧着できるようにする。なお熱圧着フィルム20,21を用いる代わりに他のフィルムを用い、熱圧着に代えて接着剤で接着してもよい。
図2に示すように、リード部16,17は、熱圧着フィルム20,21から外側に突き出して露出しており、その断面形状は棒状もしくは板状である。また熱圧着フィルム20に設けた開口24は、金属板14に設けた開口18と連通し、熱圧着フィルム20の開口24は金属板14の開口18よりも大径にしてある。同様に、熱圧着フィルム21の開口25は、金属板15の開口19よりも大径で、かつ開口19,25は連通している。
熱圧着フィルム20,21の通気性が高い場合、開口24,25を設けなくても良い。また開口24,25はここでは同径としたが、検知極10側の開口24の径を、対極11側の開口25の径よりも小さくしても良い。同様に開口18の径を開口19の径よりも小さくしても良い。これは、センサユニット2を後述の水パック53に取り付けた場合に、対極11側への酸素の補給を早め、対極11への酸素の補給が遅れるために、高濃度のCO中で出力が低下する可能性を防止するためである。
図2,図3に示すように、金属板14,15の径は、MEA6や炭素シート12,13の径よりもやや小さくしておくことが好ましい。このようにしておくと、図3に示すように、MEA6や炭素シート12,13の外側で、熱圧着フィルム20,21が直ちに接触して、MEA6や炭素シート12,13の外側のオープンスペースをなくすことができる。30は、熱圧着フィルム20,21と、MEA6や炭素シート12,13との間の接触部である。
図4に、センサユニット2から、熱圧着フィルム20,21を除いた姿を示す。MEA6の上下に炭素シート12,13があり、その外側に一対の金属板14,15がある。金属板14,15はMEA6や炭素シート12,13よりやや小径で、リード部16,17が外側に突き出している。検出対象ガスの例えばCOは、検知極10側の開口18から炭素シート12に入り、炭素シート内を、金属板14の表面に平行な方向に沿って拡散して、MEA6に入り込む。そしてMEA6の検知極10とプロトン導電体膜8との界面では、
CO+H2O→CO2+2H+2e(1)
の反応が生じる。生じたプロトンはプロトン導電体膜内を対極11側へ拡散し、対極11で開口19から炭素シート13を介して供給された酸素と反応し、
2H+1/2O2+2e→H2O (2)
の反応が生じる。
このように、炭素シート12,13の役割は、MEA6をなるべく広い部分で使用し、MEA6が部分的に劣化しても、センサ出力への影響を小さくすることにある。この一方で、検知極10側の炭素シート12は、対極11側へのCO等の回り込みの原因ともなる。そして対極11側へのCOの回り込みは、MEA6や炭素シート12,13の側面外側のオープンスペースから起こるので、この部分を熱圧着フィルム20,21で封じて、CO等の対極への回り込みを防止する。
MEA6では、プロトン導電体膜に検知極や対極が物理的にも接合されているが、炭素シート12,13や金属板14,15は、単に所定の位置に配置されているだけである。そして熱圧着フィルム20,21が、センサ本体4の外側で相互に接着されることにより、センサ本体に圧縮力が熱圧着フィルム20,21から加わる。この圧縮力は、金属板14を炭素シート12側へ押し付け、炭素シート12を検知極側に押し付ける。同様に金属板15を炭素シート13へ押し付け、炭素シート13を対極側へ押し付ける。このため、熱圧着フィルム20,21からの圧力によりセンサ本体4内での電気的な導通が確保される。
熱圧着フィルム20,21に設けた開口24,25の役割は、検知極側へのCO等の供給と、対極側への酸素等の供給にある。実施例では、センサユニット2を図5,図6に示す水パックに取り付けて用いるが、水パックは特に設けなくても良い。その場合は、開口19や開口25をなくし、対極側で必要な酸素は検知極側からMEA6内を拡散させて補給しても良い。
図5,図6に水パック53を取り付けたガスセンサ52を示す。54はフィルタで、水パック53は、透湿フィルム57と金属フィルム等の防湿(水蒸気非透過性)フィルム58とを重ねた、フィルム56のパックからなっている。そして水パック53には、液体の水やゲル化した水等を収容する。なおここで水と言う意味は純水には限らず、水と防腐剤等の混合物等でもよい。防湿フィルム58は金属膜等からなり、開口25と連通するように、切り欠き60を設けて、この部分から水蒸気がMEA側へ拡散できるようにする。そして例えば熱圧着フィルム21を、透湿フィルム57に熱圧着すると、水パック53にセンサユニット2を固着できる。
フィルタ54について説明すると、塩素やSO2あるいはシリコン化合物等は、検知極や対極に対する被毒物質で、特に検知極の被毒が問題となる。そこでこれらの被毒物質を吸収もしくは吸着するため、フィルタ54を用いる。62は被毒物質の吸着用の活性炭シートで、接着フィルム64で熱圧着フィルム20に取り付ける。活性炭シート62に代えてシリカゲル等のシートを用いても良く、図6のように接着フィルム64で接着すると、周囲の空気は図6の紙面の上から活性炭シート62に入り、熱圧着フィルム20の開口24へ達することになる。この間に長いガスの流路を確保でき、また開口24に最近接した部位のみからでなく広い範囲から空気を供給できるので、活性炭シート62の寿命を長くできる。すなわち活性炭シート62に特定の狭い流路を形成するのでないので、活性炭シート62への負担が小さくなる。
このセンサユニット2は、必ずしも水パック53との組み合わせで用いるものではない。メタル缶71と組み合わせたガスセンサ72を図7に示す。74はゲル化した水で、ポリビニルアミンやポリアクリルアミドあるいは寒天やゼラチン等のゲル化剤で水をゲル化させ、MEAの汚染を防止するためナトリウム等の金属イオンを含有しないものが好ましい。またゲル化水74の量は、例えば5〜10g程度とする。
ゲル化水にはイオン交換水等を用いるが、イオン交換水は陽イオンや陰イオンを含んでいなくても、しばしば有機物を含んでいる。またメタル缶71の洗浄が不十分な場合や、図5,図6の実施例で水パック53の洗浄が不完全な場合、有機物がゲル化水に混ざり込むことがある。そしてゲル化した水や液相の水に有機物が混ざり込むと、しばしばかびが発生する。発生したかびが対極まで入り込むと対極の活性を損ねるし、金属板15の開口19に入り込むと開口を塞ぐことがある。そこで好ましくは、ゲル化水や液相の水に防腐剤を加えて、がびの発生を防止する。防腐剤としては、水100重量%当たり、グリセリンやペンタノールあるいはエチレングリコール等の防腐剤を1〜30重量%、例えば10重量%添加すればよい。また硝酸銀の飽和水溶液を、水の1/1000容積程度添加しても、防腐効果が得られる。
76は金属のワッシャで、78はその開口であり、80は金属製の蓋体で、82は蓋体80の上側の側面に設けた開口である。84は蓋体80の底部中央の開口で、センサユニット2側の開口24と連通している。86は、蓋体80内に収容した活性炭で、シリカゲル等でもよく、フィルタ材料の例である。88は絶縁性のガスケットで、蓋体80とワッシャ76とを互いに接近する方向に押圧する。リード部16,17は例えば図7のように折り曲げ、リード部16を蓋体80の底面に接触させ、リード部17を金属のワッシャ76に接触させる。この状態でガスケット88により押圧すると、蓋体80とリード部16との接触が得られ、またリード部17とワッシャ76との接触が得られる。
90は金属リボンで、ワッシャ76とメタル缶71とを導通させるためのものである。この結果図7では、蓋体80が検知極に接続され、メタル缶71が対極に接続される。図7の場合、対極側へのCO等の回り込みには、熱圧着フィルム20と蓋体80との隙間を通ってガスが拡散し、ワッシャ76と熱圧着フィルム21との隙間を再度拡散する必要がある。これらの隙間は、ガスケット88による押圧で封じられているので、殆ど生じない。
図8に比較例のガスセンサを示す。図8のガスセンサ92は、センサユニット2に代えて、MEA6を炭素シート12,13でサンドイッチしたものを用い、これをワッシャ76と蓋体80との間に配置した他は、図7のガスセンサ72と同様である。図8のガスセンサでは、炭素シート12,13の外側にオープンスペースがあり、開口84から炭素シート12へ流入したガスが、このオープンスペースを介してMEA6の対極側へ回り込む可能性がある。そこで、MEA6の外側のオープンスペースを介しての回り込みの効果を調べるため、図8のガスセンサ92を製造した。
図1〜図4に関して説明したように、膜厚約40μmのプロトン導電体膜ゴアセレクト(ゴアセレクトはゴア社の商品名)を5%のNafion−IPA溶液で処理し、多孔質のテフロン(登録商標)シートにプラチナ担持のカーボンブラックを付着させた電極膜(膜厚100μm)で上下から覆い、130℃,1×10PaでヒートプレスしてMEA6とした。MEA6を直径約10mmの円盤状にカットし、厚さ200μmの炭素シート12,13でサンドイッチした。これらを直径約0.1mmの開口を設けた一対の金属板でサンドイッチし、厚さ約100μmのポリプロピレンフィルムで上下から挟み込み、約100℃でヒートプレスして、センサユニット2とした。そしてこのガスセンサを、水パックにヒートプレスしたものを実施例とした。
同様のMEA6を、同様のカーボンシート12,13でサンドイッチし、図8の構造のガスセンサ92を製造した。いずれの場合も、ゲル化水74は充填しなかった。
これらのガスセンサの、CO30〜1000ppmに対する応答波形を図9,図10に示す。CO濃度は最初と最後が0ppmで、この間に30ppm,100ppm,300ppm,1000ppmに変化させた。縦軸は、センサの検知極と対極とを100Ω程度の負荷抵抗を介して短絡させ、負荷抵抗への出力を増幅したもので、任意単位である。図9は図5のガスセンサの特性を、図10は図8のガスセンサの特性を示している。図から明らかなように、熱圧着フィルムを用いない図10の結果では、著しいオーバーシュートと著しいアンダーシュートが生じている。
実施例では、検知極と対極の2極のガスセンサを示したが、例えば3極のガスセンサとしてもよい。その場合には、MEAにプロトン導電体膜を2層設け、これらの2層の間に金属板を配置すればよい。あるいは実施例での対極を二分し、一方を対極、他方を参照極としてもよい。
最適実施例
図11〜図20に、最適実施例とその変形とを示す。最適実施例は特に述べた点以外は、図1〜図10の実施例と同様である。また各部材は、特に断らない限り、図1〜図10の実施例と同様のものを表す。
図11〜図14のプロトン導電体ガスセンサ100において、102はセンサユニットで、104は合成樹脂製のボトルで、106はキャップで、ボトル104にネジにより気密に取り付けられている。ボトル104は第1樹脂108と第2樹脂109との2層から成り、第1樹脂108はポリエチレンナフタレート(PEN)やポバールあるいはサイクリック・オレフィン・ポリマーからなるゼオノア(zeonor:訳注)(日本ゼオン社の商品名)等の緻密で通気性が極端に低い樹脂を用いる。そして第2樹脂109は、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)等の安価な汎用樹脂を用いる。通気性の低い第1樹脂108を用いるのは、ボトル104の通気性を低下させ、ボトル104内の水を有効に利用するためである。
110はポリエチレンやポリプロピレン等の適宜の合成樹脂のフィルムを用いた内袋で、水密性はあるが水蒸気透過性があり、内部に蓄えた水を徐々に放出する。111は発泡ポリスチレン等を用いたクッションで、ガスセンサ100が落下した場合等に、内袋110が移動して破れるのを防止するためのものである。なお内袋110やクッション111は設けなくても良く、水は液体の水あるいはゲル化した水等として蓄えても良い。さらに内袋110内の水には、例えばグリセリン等を添加して、カビの発生を防止することが好ましい。
112はキャップ106に設けたネジ溝で、ボトル104に設けた対応する雄ネジ山とフィットして、キャップ106とボトル104との間から水蒸気が逃げるのを防止する。114は、キャップ106の頂部に設けた開口で、センサユニット102は、キャップ106の頂面に接着剤等で取り付け、熱圧着フィルム21に設けた開口25や第2の金属板に設けた開口と連通させる。
図13に示すように、最適実施例では、MEA120のプロトン導電体膜8は例えば膜厚約20μmからなり、検知極10や対極11はそれぞれ膜厚約10μmからなっている。炭素シート12は疎水性で、例えば80μm程度の厚さを持ち、開口19,118から導入された外部の雰囲気を検知極10の全面に対して均一に分配する。対極11側では、炭素シートを設けても設けなくてもよい。
金属板14,15は厚さ例えば0.25mmのステンレス板からなり、開口19,19はいずれも直径0.2mm程度である。116はステンレスフィルムで、ここでは膜厚100μmのステンレスを用い、開口19と連通するように直径100μmの開口118を設けてある。そして開口118は、ステンレスフィルム116が薄くプレス加工が容易なので、プレス等により容易に一定の径に設けることができる。フィルム116はステンレス以外の金属でも良い。そして実施例ではガスセンサ100を拡散律速で用いるので、開口118からの検知対象のCO等の供給速度がセンサ出力を定め、従って開口118の径を均一にできると、センサ出力のばらつきを小さくできる。
図14に、金属板14の側から見たMEA120の姿を示す。図15,図16はMEAの変形例を示し、対極122をプロトン導電体膜8の全面ではなく、約半分を覆うように設ける。プロトン導電体膜8の残り半分の表面に、液体の水あるいは水蒸気を開口128から接触させるようにする。なおプロトン導電体膜8の表面は、液体の水をはじく性質がある。これらに伴って、リード部124を備えた金属板127の側では、開口128の部分に孔を設け、ここからプロトン導電体膜8の露出面に液体の水や水蒸気が接触できるようにする。また対極122を、プロトン導電体膜8の中心からずらしたことに対応して、開口118,19,24の位置をずらせておく。126は金属板127側の熱圧着フィルムで、ここでは開口128の部分で熱圧着フィルム126が金属板127の端面を覆うようにしているが、開口128の部分で金属板127の端面が露出しても良い。
ボトル104とキャップ106との組み合わせを用いると、キャップ106をボトル104から外し、中の水を交換もしくは再充填することができる。実施例では内袋110とクッション111とを用いているので、クッション111を取り出し、水が減少した内袋110を取り出して、新しい内袋に交換し、クッションを詰めて、キャップ106をねじ込めばよい。
図17に示すように、底のあるチューブ130を水コンテナとして用い、その上部にフランジ132を設けて、フランジ132の頂面の平坦部にセンサユニット102を例えば接着剤等で取り付けるようにしてもよい。この場合もセンサユニット102とフランジ132との間を気密にし、水の消耗を防止する。またチューブ130も、第1樹脂108と第2樹脂109とで構成し、水蒸気が逃げるのを防止することが好ましい。
図11,図12では、フィルタ54とセンサユニット102とをキャップ106の頂面の外側に設ける。これに対して図18に示すように、センサユニット102を、あるいはセンサユニット102とフィルタ54とを、キャップ106の内側に取り付けても良い。このようにすると、フィルタ54には例えば疎水性が必要になるので、フィルタ54の周囲をポリエチレンフィルム等の水密性の膜で被覆することが好ましい。
図19,図20に、可透性の水パック153を用いたガスセンサ140を示す。センサユニット102は最適実施例で用いたもので、水パック153は、一対のポリプロピレン等の樹脂フィルム154,154からなり、その間に水蒸気非透過性膜155をサンドイッチしてある。水蒸気非透過性膜155は気密膜でもあり、材質にはシリカやアルミナ等のセラミック薄膜(膜厚1μm以下)を用い、一方の樹脂フィルム154上への蒸着等により形成する。水蒸気非透過性膜155に金属膜を用いると、水蒸気をセンサユニット102へ導くための開口を設けた部分で、金属膜の端面が露出し、この部分が水に濡れて酸化され、水蒸気の消耗を早めることがある。これに対してセラミック製の水蒸気非透過性膜は、水に濡れても劣化せず、このため水パック153の寿命を長くすることができる。
図21〜図23に、ステンレスフィルム116を設けることの効果を示す。図21は、図11の最適実施例のガスセンサでの、CO1000ppmに対する出力分布を示し、センサの個数は120個である。またここでは厚さ0.1mmのステンレスフィルム116を用い、プレスによる打ち抜きで直径0.1mmの開口118を設けた。図22は、図23の比較例のガスセンサでの出力分布を示し、センサの個数は480個で、CO1000ppm中での出力を示している。図23において、180はセンサ本体で、182はその複合体で、MEA120(図13)の上下に炭素シートを重ねたものである。184,185は金属板で、これらはいずれも0.25mm厚のステンレス板からなり、検知極側の金属板184には直径0.1mmの開口186をエッチングで設け、対極側の金属板185では直径0.2mmの開口187をプレスによる打ち抜きで設けた。検知極側の金属板で、エッチングにより直径0.1mmの開口186を設けたのは、開口の直径よりも金属板の板厚の方が大きいため、打ち抜きが困難なためである。そしてガスケット88を用い、メタル缶71の上端をかしめて、センサ本体180をワッシャ76と蓋体80との間に挟み込むようにした。
図21と図22とを比較すると、図22の比較例ではセンサ出力の分布が広い。このことはセンサ本体へのディフュージョンコントロールが図22では困難なことを示しており、エッチングで開口径を制御すると、開口径のばらつきが大きいことを示している。また図22では出力が3V程度に異常なピークがあり、これはかしめ時に蓋体80からセンサ本体180に加わる圧力が不均一で、炭素シートの位置がずれる等のことが起こっているためと推測される。
図24〜図26に、最適実施例でのセンサユニットの変形例を示す。図24において、160,161は熱圧着フィルムで、162は熱圧着フィルム160側に設けた開口で、熱圧着フィルム161側には開口128がある。8は前記のプロトン導電体膜で、その同じ面上に検知極168と対極169とを設け、検知極168と対極169との隙間で、熱圧着フィルム160がプロトン導電体膜8に密着する。164,165は厚さ0.25mmのステンレス板等の金属板で、検知極側の金属板165では例えば直径0.2mmの開口19を設け、例えば厚さ0.1mmのステンレスフィルム166には、例えば直径0.1mmの開口118を設ける。170,171は炭素シートで、設けなくても良い。
図24の場合、開口118でディフュージョンコントロールがされたCO等のガスは、炭素シート170で検知極168の全面に分配され、ボトル104(図13)等の水コンテナから開口128を介してプロトン導電体膜8に供給された水蒸気と、検知極168で反応する。検知極168で発生したプロトンは、プロトン導電体膜8内を対極169側へ拡散し、ここで炭素シート171に製造時に閉じ込められた空気中の酸素と反応して、水蒸気に変化する。対極で必要な酸素は、製造時に炭素シート171に閉じ込められた空気中の酸素の他に、熱圧着フィルム160やプロトン導電体膜8の僅かな酸素透過性、並びに熱圧着フィルム160とプロトン導電体膜8との間の僅かな隙間等を介して供給される。
図25に、図24のセンサユニットから熱圧着フィルム160,161を取り除いた姿を示す。プロトン導電体膜8から見て同じ面に一対の金属板164,165が配置され、対極へのディフュージョンコントロールは開口118により行われ、検知極で発生したプロトンは図25の右から左へと拡散して対極まで運ばれる。検知極168は、開口118によるディフュージョンコントロールが成されているので、対極169での酸素消費量はごく僅かで、製造時に炭素シート171に封じ込めた空気や熱圧着フィルム160,161等からごく僅かに供給される酸素で動作できる。
図26に、図24,図25の変形例で用いたMEAの製造過程を示す。200はプロトン導電体膜で、例えばストライプ状に電極202を設け、これから円形もしくは長方形状等に打ち抜いてMEA204,205等を製造する。
実施例では、一対の熱圧着フィルムの内側に一対の金属板とMEAとを配置して、熱圧着フィルムの収縮力により、金属板とMEAとの間の電気的接続を確保する。センサユニットの組立において、大きな衝撃を加える工程がないので、金属板や炭素シートが電極に対してずれる等のことがなく、これに伴ってセンサ出力のばらつきが減少する。また金属板に正確に一定サイズの開口を設ける代わりに、薄いステンレスのフィルムに開口を設けるので、開口径のばらつきを押さえ、センサ出力のばらつきを小さくできる。ボトルとキャップとを用いた水コンテナを用いると、水の詰め替えができ、センサの寿命を延ばすことができる。またボトルや水パックの材質を選択することにより、水蒸気が逃げるのを防止し、センサの寿命を延長することができる。内袋やクッションを用いると、センサがどのような姿勢をとっても、水が漏れたりすることがない。またクッションを配置すると、センサが落下した際等に内袋が破れたりすることがない。さらにセンサユニットを水パックやボトルの内側に収容すると、輸送中や作業中にセンサユニットが損傷することがない。
実施例のセンサユニットの要部断面図 実施例のセンサユニットの要部平面図 図1の部分拡大図 センサ本体の側面図 実施例のガスセンサの全体構造を示す側面図 図5の要部部分拡大図で、フィルタの取付と、水パックの取付とを示す 変形例のガスセンサの断面図 比較例のガスセンサの断面図 実施例のガスセンサのCO30〜1000ppm中での応答を示す波形図 図8のガスセンサのCO30〜1000ppm中での応答を示す波形図 最適実施例のガスセンサの側面図 最適実施例のガスセンサのキャップ部の拡大断面図 最適実施例でのMEAとリード部とを示す拡大断面図 最適実施例でのリード部を取り付けたMEAの拡大平面図 最適実施例を変形した変形例での、センサユニットの拡大断面図 図15のセンサユニットの平面図で、上部の熱圧着フィルムを取り除いて示す。 最適実施例での水コンテナの変形例を示す側面図 最適実施例での、キャップへのフィルタとセンサユニットの取付の変形を示す断面図 最適実施例でのセンサユニットを水パック内に収容した変形例を示す平面図 図19の拡大断面図 最適実施例でのCO1000ppmに対するセンサ出力の分布を示す特性図 図23の比較例でのCO1000ppmに対するセンサ出力の分布を示す特性図 比較例のセンサの断面図 最適実施例でのセンサユニットの変形例を示す断面図 図24の変形例でのセンサユニットの、部分切欠部付き平面図 電極パターンを設けたプロトン導電体膜からのMEAの切り出しを示す図

Claims (11)

  1. プロトン導電体膜(8)と;
    該プロトン導電体膜の少なくとも一方の表面に、互いに分離して、接合された、膜状の検知極(10)と膜状の対極(11)と;
    前記検知極を覆うように設けられた、開口(18)を備えた第1の金属板(14)と;
    前記対極を覆うように設けられた第2の金属板(15):
    とからなるセンサ本体(4)を備えたセンサユニットを有するプロトン導電体ガスセンサにおいて、
    第1の金属板(14)はリード部(16)を備え、第2の金属板(15)はリード部(17)を備え、
    前記センサユニットはさらに、前記プロトン導電体膜(8)、検知極(10)、対極(11)、第1及び第2の金属板(14,15)のいずれよりもサイズの大きな、第1の合成樹脂膜(20)及び第2の合成樹脂膜(21)を備えて、前記センサ本体 (4) を第1の合成樹脂膜 (20) と第2の合成樹脂膜 (21) との間にサンドイッチし、
    前記第1及び第2の合成樹脂膜(20,21)は互いに接着され、それによって、第1の金属板(14)は検知極側へ、第2の金属板(15)は対極側へ押し付けられ、そして第1の金属板(14)と検知極(10)との間の電気的コンタクトと、第2の金属板(15)と対極(11)との間の電気的コンタクトとが得られ、
    さらに前記各リード部は前記第1及び第2の合成樹脂膜の間から外側まで突き出している、ことを特徴とするプロトン導電体ガスセンサ。
  2. 前記第1の合成樹脂膜が第1の金属板を覆うよう、
    前記第1の金属板と第1の合成樹脂膜の間、もしくは第1の合成樹脂膜の外側に、被毒物質を除去するためのフィルタが設けられていることを特徴とする、請求項1のプロトン導電体ガスセンサ。
  3. 第1の合成樹脂膜が第1の金属板を覆い、
    センサユニットが可撓性のパックに第2の合成樹脂膜側で取り付けられ、ここで前記可撓性のパックは気密性の膜で被覆され、凝縮相の水を保持し、かつ前記気密性の膜が除去された部分が設けられ、
    第2の合成樹脂膜に前記除去された部分が接続していることを特徴とする、請求項1のプロトン導電体ガスセンサ。
  4. 前記凝縮相の水に防腐剤を含有させたことを特徴とする、請求項3のプロトン導電体ガスセンサ。
  5. 前記可撓性のパックが、少なくとも2層の合成樹脂膜と、その間にサンドイッチされた気密性のセラミック膜、とからなることを特徴とする、請求項3のプロトン導電体ガスセンサ。
  6. 前記可撓性のパックの内側に前記センサユニットを取り付けたことを特徴とする、請求項3のプロトン導電体ガスセンサ。
  7. 第1の金属板よりも肉薄で、かつ第1の金属板の開口に連通すると共に、第1の金属板の開口よりも小径の開口が設けられた、第3の金属板が、さらに設けられていることを特徴とする、請求項1のプロトン導電体ガスセンサ。
  8. 前記第1の合成樹脂膜が第1の金属板を覆うよう、
    前記センサユニットが、前記第2の合成樹脂膜側で、合成樹脂の水コンテナに取り付けられている、ことを特徴とする、請求項1のプロトン導電体ガスセンサ。
  9. 水コンテナが合成樹脂のボトルと、ボトルに気密にネジ止めされかつボトルと反対側の位置に開口が設けられている合成樹脂のキャップと、ボトル内に蓄えた凝縮相の水とからなり、センサユニットが、キャップの反対側の位置に取り付けれられていることを特徴とする、請求項8のプロトン導電体ガスセンサ。
  10. 前記センサユニットが、前記反対側の位置で、キャップの内側に取り付けられていることを特徴とする、請求項9のプロトン導電体ガスセンサ。
  11. 前記凝縮相の水が水密で水蒸気透過性の内袋に入れられ、前記内袋が前記水コンテナに収納されていることを特徴とする、請求項8のプロトン導電体ガスセンサ。
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