JP4139672B2 - 単板式カラーディジタルカメラによる撮像画像の補間装置および補間方法 - Google Patents

単板式カラーディジタルカメラによる撮像画像の補間装置および補間方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、単板式カラーディジタルカメラの技術分野に属する。特に、ハニカム型配列して成る単板式カラーイメージセンサを有するディジタルカメラにおける撮像画像の分色画像における欠落画素を補間し、すべての分色画像を同一画素数の画像(フル画像)とする補間装置および補間方法に関する。
【0002】
【従来技術】
ディジタルスチルカメラ、カラービデオカメラ、等の一般の撮像装置においては、単板式カラーイメージセンサが使用される。イメージセンサは2次元に配列する受光素子によって構成される。一般的な2次元配列は、縦(垂直)格子と横(水平)格子によって区切られた矩形の領域に受光素子が存在する配列である。これに対し、その配列を45度の角度で傾けた配列が存在し、そのような2次元配列をハニカム型配列と呼ぶ。すなわち、ハニカム型配列は、45度右上がり斜め格子と45度右下がり斜め格子によって区切られた矩形の領域に受光素子が存在する配列である。
【0003】
単板式カラーイメージセンサにおいては、フルカラー画像を得るために、受光素子の各々が所定の分光感度を有するようにする。すなわち、それらの受光素子の直前に所定の分光感度を付与するためのカラーフィルタが配置されている。このカラーフィルタにはRGB(red,green,blue)の原色系とCMY(cyan,magenta,yellow)の補色系がある。前者は色再現性に優れ、後者は解像度的に優れると言われている。すべての受光素子の各々に対しては、この3色のフィルタのいずれかが適用され、いずれかの分光感度が付与される。したがって、単色(白黒)のイメージセンサと比較すると、カラーイメージセンサの各色については、1/2〜1/4程度の画素数(受光素子数)しか有効ではない。
【0004】
単板式カラーイメージセンサにおけるRGBフィルターの配置の一例を図5に示す。図5に示す一例は、Bayer型と呼ばれるRGBフィルターの配置である。また、図6に示す一例は、ハニカム型の単板式カラーイメージセンサのためのRGBフィルターの配置である。図5に示すBayer型配置に対して、図6に示すハニカム型配置は45度の角度で傾けた配置であることが判る。
【0005】
ハニカム型配置における各色フィルターの占める位置を判り易いように分離して図7(A)〜(C)に示す。図7(A)〜(C)において、”×”は、その色の分色画像における欠落画素を示している。図7(A)〜(C)に示すように、全体の画素数に対する各色の画素数が占める割合は、G色の画素数は全体の1/4を占め、R色とB色の画素数は1/8を占める。
【0006】
図7(A)〜(C)において、”×”で示す欠落画素を補間法によって生成し、すべての分色画像を同一画素数の画像(フル画像)とすることが行なわれる。補間法としては、たとえば、双一次補間や双三次補間が適用される。これにより、G色の画素数を4倍に、R色とB色の画素数を各々8倍に補間する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような補間によって各分色画像の画素数は撮像素子の有効画素数と同一となり、その後の画像処理や画像表示に用いることが可能となる。しかし、偽色を含んでおり、またボケも含んでおり尖鋭度の低い低品位な画像であることは否めない。
【0008】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ハニカム型の単板式カラーイメージセンサにより撮像された画像における偽色信号の発生を低減するとともに、尖鋭度の高い高品位な画像を生成することができる補間装置および方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題は下記の本発明によって解決される。すなわち、本発明の請求項1に係る補間装置は、カラーフィルタと受光素子とをハニカム型配列して成る単板式カラーイメージセンサを有するディジタルカメラにおける撮像画像の補間装置であって、前記ディジタルカメラの撮像信号に基づいて、前記カラーフィルタの各色に対応する受光素子の画素値の集合であって前記ハニカム型配列における欠落画素が含まれる未補間分色画像を生成する未補間分色画像生成手段と、近似補間分色画像をf、前記未補間分色画像をg、前記ディジタルカメラで撮像対象を撮像する過程を模擬するためのローパスフィルタ処理と間引き処理とを含む撮像模擬過程をA、画像劣化を含む撮像画像から撮像対象を再現する過程を模擬するための補間処理を含む再現模擬過程をBとし、反復アルゴリズムとしてf←f+B(g−Af)を適用することにより前記欠落画素を補間し、前記近似補間画像の収束画像として補間済分色画像を生成する補間済分色画像生成手段とを有するようにしたものである。
【0010】
本発明によれば、未補間分色画像生成手段によりディジタルカメラの撮像信号に基づいてカラーフィルタの各色に対応する受光素子の画素値の集合であって受光素子のハニカム型配列における欠落画素が含まれる未補間分色画像が生成され、補間済分色画像生成手段により近似補間分色画像をf、未補間分色画像をg、前記ディジタルカメラで撮像対象を撮像する過程を模擬するためのローパスフィルタ処理と間引き処理を含む撮像模擬過程をA、画像劣化を含む撮像画像から撮像対象を再現する過程を模擬するための補間処理を含む再現模擬過程をBとし、反復アルゴリズムとしてf←f+B(g−Af)を適用することにより欠落画素が補間され、近似補間画像の収束画像として補間済分色画像が生成される。この反復アルゴリズムによれば、近似補間分色画像fは、反復処理によって撮像対象である原画像に逐次近似される。したがって、ハニカム型の単板式カラーイメージセンサにより撮像された画像における偽色信号の発生を低減するとともに、尖鋭度の高い高品位な画像を生成することができる補間装置が提供される。
【0012】
また本発明の請求項2に係る補間装置は、請求項1に係る補間装置において、前記ローパスフィルタ処理は下記数1に示すローパスフィルタ(aij)の畳み込み演算処理であるようにしたものである。本発明によれば、撮像模擬過程Aにおけるローパスフィルタ処理は数1に示すローパスフィルタ(aij)の畳み込み演算処理である。
(数1)
a11=a12=a14=a15=a21=a25=a41=a45=a51=a52=a54=a55=0、a13=a31=a35=a53=1/32、a22=a24=a42=a44=1/16、a23=a32=a33=a34=a43=1/8
【0013】
また本発明の請求項3に係る補間装置は、請求項1または2に係る補間装置において、前記間引き処理は前記未補間分色画像における間引き画素に対応する位置の画素を間引く処理であるようにしたものである。本発明によれば、撮像模擬過程Aにおける間引き処理は前記未補間分色画像における間引き画素に対応する位置の画素を間引く処理である。
【0015】
また本発明の請求項4に係る補間装置は、請求項1〜3のいずれかに係る補間装置において、前記再現模擬過程Bは、高域強調処理を含むようにしたものである。本発明によれば、再現模擬過程Bは高域強調処理を含む。
【0016】
また本発明の請求項5に係る補間装置は、請求項1〜4のいずれかに係る補間装置において、1/4の間引き率の分色画像に対する前記補間処理は下記数2に示すフィルタ(bij)の畳み込み演算処理であるようにしたものである。本発明によれば、再現模擬過程Bにおける1/4の間引き率の分色画像に対する補間処理は下記数2に示すフィルタ(bij)の畳み込み演算処理である。
(数2)
b11=b13=b31=b33=1/4、b12=b21=b23=b32=1/2、b22=1
【0017】
また本発明の請求項6に係る補間装置は、請求項1〜5のいずれかに係る補間装置において、1/8の間引き率の分色画像に対する前記補間処理は下記数3に示すフィルタ(cij)の畳み込み演算処理であるようにしたものである。本発明によれば、再現模擬過程Bにおける1/8の間引き率の分色画像に対する補間処理は下記数3に示すフィルタ(cij)の畳み込み演算処理である。
(数3)
c11=c12=c14=c15=c21=c25=c41=c45=c51=c52=c54=c55=0、c13=c31=c35=c53=1/4、c22=c24=c42=c44=1/2、c23=c32=c33=c34=c43=1
【0018】
また本発明の請求項7に係る補間装置は、請求項1〜6のいずれかに係る補間装置において、周知の補間法を前記未補間分色画像に適用することによって前記近似補間分色画像の初期画像を生成する初期画像生成手段を有するようにしたものである。本発明によれば、反復アルゴリズムにおける収束が速められる。
【0019】
また本発明の請求項8に係る補間方法は、カラーフィルタと受光素子とをハニカム型配列して成る単板式カラーイメージセンサを有するディジタルカメラにおける撮像画像の補間方法であって、前記ディジタルカメラの撮像信号に基づいて、前記カラーフィルタの各色に対応する受光素子の画素値の集合であって前記ハニカム型配列における欠落画素が含まれる未補間分色画像を生成する未補間分色画像生成過程と、近似補間分色画像をf、前記未補間分色画像をg、前記ディジタルカメラで撮像対象を撮像する過程を模擬するためのローパスフィルタ処理と間引き処理とを含む撮像模擬過程をA、画像劣化を含む撮像画像から撮像対象を再現する過程を模擬するための補間処理を含む再現模擬過程をBとし、反復アルゴリズムとしてf←f+B(g−Af)を適用することにより前記欠落画素を補間し、前記近似補間画像の収束画像として補間済分色画像を生成する補間済分色画像生成過程とを有するようにしたものである。
【0020】
本発明によれば、未補間分色画像生成過程においてディジタルカメラの撮像信号に基づいてカラーフィルタの各色に対応する受光素子の画素値の集合であって受光素子のハニカム型配列における欠落画素が含まれる未補間分色画像が生成され、補間済分色画像生成過程において近似補間分色画像をf、未補間分色画像をg、前記ディジタルカメラで撮像対象を撮像する過程を模擬するためのローパスフィルタ処理と間引き処理とを含む撮像模擬過程をA、画像劣化を含む撮像画像から撮像対象を再現する過程を模擬するための補間処理を含む再現模擬過程をBとし、反復アルゴリズムとしてf←f+B(g−Af)を適用することにより欠落画素が補間され、近似補間画像の収束画像として補間済分色画像が生成される。この反復アルゴリズムによれば、近似補間分色画像fは、反復処理によって撮像対象である原画像に逐次近似される。したがって、ハニカム型の単板式カラーイメージセンサにより撮像された画像における偽色信号の発生を低減するとともに、尖鋭度の高い高品位な画像を生成することができる補間方法が提供される。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、本発明について実施の形態を説明する。最初に、反復アルゴリズムf←f+B(g−Af)について説明しておく。ここで、fは近似補間分色画像、gは未補間分色画像、Aは撮像模擬過程、Bは再現模擬過程を表す。一般に画像は連続関数の形式を適用してf(x,y)で表すことができる。また、ベクトル形式を適用してベクトルfで表すことができる。また、行列形式を適用して[f]で表すこともできる。いずれの形式を適用するかは関係なく、ここでは、画像を記号的にf,gと表すものとする。
【0022】
そして、その画像に対する演算についても同様に、記号的にA,Bと表すものとする。このような形式に依らない表現によって、反復アルゴリズムの意味するところが明快に現れてくる。f←f+B(g−Af)という表現は、そのように反復アルゴリズムを表現した演算式である。この演算式は、fn=fn-1+B×(g−A×fn-1)と同一の演算式である。
【0023】
次に、演算式f←f+B(g−Af)の意味するところについて説明する。演算式から明らかなように、近似補間分色画像fは、未補間分色画像gに基づいて生成される画像である。そして近似補間分色画像fにおいては、図5(A)〜(C)に示す未補間分色画像gのような欠落画素”×”に対応する画素に対して演算された画素値が与えられる。また、未補間分色画像gの非欠落画素に対応する画素に対しても、近似補間分色画像fにおいては演算された別の画素値が与えられる。
【0024】
近似補間分色画像fは撮像対象そのものを推定し近似した分色画像である。ここで「撮像対象」は、撮像するときには画像と見なせるから、一般的に「原画像」と呼ぶことができる。これに対して、未補間分色画像gは撮像対象(原画像)を撮像して得た撮像画像の分色画像である。したがって、近似補間分色画像fに対し撮像模擬過程Aを適用して得られるAfは、近似補間分色画像fが撮像対象(原画像)と良く一致し、撮像模擬過程Aが適正であるならば、未補間分色画像gと良く一致することとなる。そのとき、演算式における(g−Af)の項の値は”0”に近い値となり、反復演算により近似補間分色画像fが収束した状態となる。
【0025】
撮像模擬過程Aは、ディジタルカメラで撮像対象を撮像する過程を模擬する過程である。たとえば、撮像系の特性によってボケ等の画像劣化を含む撮像画像が得られるとすれば、撮像模擬過程Aは、ボケを生じる過程を模擬するローパスフィルタとすることができる。ここに示す一例においては、ディジタルカメラが単板式カラーディジタルカメラであるから、そのボケを生じる過程とともに、各色の未補間分色画像gで示されるような欠落画素を生じる過程、すなわち間引きを行なう過程を模擬する。したがって、撮像模擬過程Aは、ローパスフィルタ処理と間引き処理を含んでいる。
【0026】
再現模擬過程Bは、画像劣化を含む撮像画像から撮像対象を再現する過程を模擬する過程である。演算式における(g−Af)は、撮像対象(原画像)の撮像画像と、近似補間分色画像fの撮像画像との差異に相当する項である。この項に対し、再現模擬過程Bを適用して得られるB(g−Af)は、撮像対象(原画像)と、近似補間分色画像fとの差異に相当する項である。したがって、近似補間分色画像fに対してB(g−Af)を加算したf+B(g−Af)は、その差異を修正することとなる。このf+B(g−Af)を新しいfとすれば、すなわち、f←f+B(g−Af)とすれば、近似補間分色画像fは撮像対象(原画像)に近似することとなる。
【0027】
以上、反復アルゴリズムについて説明を行なった。次に、本発明における具体的な補間処理の過程について図1を参照して説明する。図1は、本発明における補間処理の過程を示すフロー図である。
まず、図1のステップS1において、撮像画像を入力する。ここでは、撮像画像におけるRGBフィルターの配置は、図6に示すようなハニカム型配置となっているものとする。
【0028】
次に、ステップS2において、撮像画像から未補間分色画像を生成する。未補間分色画像は、G色の未補間分色画像、R色の未補間分色画像、B色の未補間分色画像の3つの未補間分色画像が存在する。G色の未補間分色画像は、撮像画像におけるGフィルターの画素の画素値をそのままに他の画素の画素値を”0”としたものである。図7(A)において、”G”で示す画素がGフィルターの画素の画素値となる画素であり、”×”で示す画素が”0”の画素値となる画素である。
【0029】
同様に、B色の未補間分色画像は、撮像画像におけるBフィルターの画素の画素値をそのままに他の画素の画素値を”0”としたものである。図7(B)において、”B”で示す画素がBフィルターの画素の画素値となる画素であり、”×”で示す画素が”0”の画素値となる画素である。
同様に、R色の未補間分色画像は、撮像画像におけるRフィルターの画素の画素値をそのままに他の画素の画素値を”0”としたものである。図7(C)において、”R”で示す画素がRフィルターの画素の画素値となる画素であり、”×”で示す画素が”0”の画素値となる画素である。
【0030】
上述のステップにより、RGB各色の3つの未補間分色画像が得られる。図1に示す一例においては、以降のステップ、すなわちステップS3〜S8における処理は、各々の未補間分色画像ごとに並行して行なうことができる。並行処理とすることにより処理速度を高速化することができる。勿論、並行処理としないで順次処理とすることもできる。
【0031】
図2にはそのような処理を高速で行なう装置の構成が示されている。図2において、破線で境界が示される領域の内部が図1に処理のフローを示す補間処理を行なう部分である。
撮像対象(原画像)の光像は結像レンズによってハニカム型の単板カラーイメージセンサ(撮像素子)の受光面に結像する。受光面には赤外線カットフィルター、光学ローパスフィルタ(たとえば水晶板の複屈折を利用)等が設けられている。すなわち、この過程は画像のローパスフィルタ処理(ボケ処理)とみなすことができる。
次に、受光面に設けられているCF(カラーフィルタ)によって各色に選別され透過した光だけを受光素子が受光する。すなわち、間引き処理であって図6または図7(A)〜(C)に示すような配列の未補間画像(モザイク画像)が撮像素子に形成される。
【0032】
撮像素子が出力する信号はA/D変換されてデジタル信号となり、撮像画像(未補間画像)として演算メモリに一時記憶される。この未補間画像は、DSP(digital signal processor)等の信号処理装置において補間処理(デモザイク処理)が行なわれた後に補間画像として出力ポートから出力が行なわれる。
なお、デジタルカメラにこの機能を実装することができる。また、未補間画像(モザイク画像)を記録媒体等に保存しておくようにすれば、補間処理をプリンタやパーソナルコンピュータで行なうことができる。
【0033】
図1に戻り補間処理のフローについて説明を続ける。図1のステップS3〜S8には、G色の未補間分色画像に対する処理だけを示してある。R色とB色の未補間分色画像に対する処理については、ほぼ同様の処理であるから図1においては省略されており、相違点についてだけ後述する。
【0034】
ステップS3において、近似補間分色画像fnの初期値f0を設定する。近似補間分色画像fnの初期値f0は、すべての画素の画素値を”0”とした画像であってもよい。しかし、収束速度を速めるため、未補間分色画像gを補間した画像を初期値f0とすると好適である。たとえば、双一次補間、双三次補間、等の周知の補間法に基づいて補間を行なった画像を初期値f0とすることができる。
【0035】
次に、撮像模擬過程Aと再現模擬過程Bを設定する。撮像模擬過程Aは、すでに説明したように、ボケと間引きを行なう過程とすることができる。ボケについては、たとえば、図3に示すローパスフィルタ、すなわち前述の数1にに示すローパスフィルタよる畳込みを行なう。その後、図7(A)〜(C)に示す画素配列に基づいて”×”の画素を”0”とする間引きを行なう。
【0036】
再現模擬過程Bは、すでに説明したように、間引いた画素の補間と高域強調を行なう過程とすることができる。また、単純な補間だけで済ませることもできる。補間については、分色画像(未補間分色画像gと近似補間分色画像fn)がG(green)の画像であれば、たとえば、図4(A)に示すローパスフィルタ(補間フィルタ)、すなわち前述の数2に示すローパスフィルタによる畳込みを行なう。G(green)の画像は画素数が1/4に間引きされているから、図4(A)に示すローパスフィルタのゲインが4となるように設定されている。
【0037】
G色の分色画像に対する処理(ステップS3〜S8)ではなく、分色画像がR(red)とB(blue)の画像であれば、たとえば、図4(B)に示すローパスフィルタ(補間フィルタ)、すなわち前述の数3に示すローパスフィルタによる畳込みを行なう。R(red)とB(blue)の画像は画素数が1/8に間引きされているから、図4(B)に示すローパスフィルタのゲインが8となるように設定されている。
なお高域強調については、周知の高域強調フィルタ、たとえばラプラシアンを適用することができる。
【0038】
次に、ステップS5において、反復回数nをn=1とする。
次に、ステップS6において、近似補間分色画像fn-1から近似補間分色画像fnを演算する。前述した反復アルゴリズムf←f+B(g−Af)は、演算式fn=fn-1+B×(g−A×fn-1)と同一である。設定した初期値f0に基づいて反復演算することにより、反復回数n=1,2,・・・に対するfnを得ることができる。以下に説明するステップは、その反復演算のステップである。
【0039】
次に、ステップS7において、収束したか否かの判定を行なう。この判定は収束条件をどのように設定するかに依っている。たとえば、反復回数を収束条件として10<nのときに収束とすることができる。またたとえば、B×(g−A×fn-1)をベクトル形式で表したときのベクトルの大きさが所定値よりも小さいときに収束とすることができる。収束してないと判定されたときには、ステップS8に進む。収束していると判定されたときには、補間処理を終了する。
【0040】
次に、ステップS8において、n←n+1として、すなわち反復回数nの値に1を加算して、ステップS6に戻る。そして、上述した以降のステップを繰り返す。
【0041】
以上、本発明における具体的な補間処理の過程について説明した。この補間処理によって生成される近似補間分色画像fnは、撮像対象(原画像)に近い高品位な画像である。
【0042】
【発明の効果】
以上のとおりであるから、本発明の請求項1に係る補間装置によれば、ハニカム型の単板式カラーイメージセンサにより撮像された画像における偽色信号の発生を低減するとともに、尖鋭度の高い高品位な画像を生成することができる補間装置が提供される。
また本発明の請求項2に係る補間装置によれば、撮像模擬過程Aにおけるローパスフィルタ処理は前述の数1に示すローパスフィルタ(aij)の畳み込み演算処理である。
また本発明の請求項3に係る補間装置によれば、撮像模擬過程Aにおける間引き処理は前記未補間分色画像における間引き画素に対応する位置の画素を間引く処理である。
また本発明の請求項4に係る補間装置によれば、再現模擬過程Bは高域強調処理を含む。
また本発明の請求項5に係る補間装置によれば、再現模擬過程Bにおける1/4の間引き率の分色画像に対する補間処理は前述の数2に示すフィルタ(bij)の畳み込み演算処理である。
また本発明の請求項6に係る補間装置によれば、再現模擬過程Bにおける1/8の間引き率の分色画像に対する補間処理は前述の数3に示すフィルタ(cij)の畳み込み演算処理である。
また本発明の請求項7に係る補間装置によれば、反復アルゴリズムにおける収束が速められる。
また本発明の請求項8に係る補間方法によれば、ハニカム型の単板式カラーイメージセンサにより撮像された画像における偽色信号の発生を低減するとともに、尖鋭度の高い高品位な画像を生成することができる補間方法が提供される。

【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における補間処理の過程を示すフロー図である。
【図2】補間処理を行なう装置構成の一例を示す図である。
【図3】撮像模擬過程Aに適用するローパスフィルタの一例を示す図である。
【図4】(A)はG画像、(B)はB画像とR画像の再現模擬過程Bに適用するローパスフィルタの一例を示す図である。
【図5】単板式カラーイメージセンサにおけるRGBフィルターの配置(Bayer型配置)の一例を示す図である。
【図6】単板式カラーイメージセンサにおけるの一例を示す図である。
【図7】ハニカム型配置における各色フィルターの占める位置を判り易いように分離して示す図である。

Claims (8)

  1. カラーフィルタと受光素子とをハニカム型配列して成る単板式カラーイメージセンサを有するディジタルカメラにおける撮像画像の補間装置であって、
    前記ディジタルカメラの撮像信号に基づいて、前記カラーフィルタの各色に対応する受光素子の画素値の集合であって前記ハニカム型配列における欠落画素が含まれる未補間分色画像を生成する未補間分色画像生成手段と、
    近似補間分色画像をf、前記未補間分色画像をg、前記ディジタルカメラで撮像対象を撮像する過程を模擬するためのローパスフィルタ処理と間引き処理とを含む撮像模擬過程をA、画像劣化を含む撮像画像から撮像対象を再現する過程を模擬するための補間処理を含む再現模擬過程をBとし、反復アルゴリズムとしてf←f+B(g−Af)を適用することにより前記欠落画素を補間し、前記近似補間画像の収束画像として補間済分色画像を生成する補間済分色画像生成手段と、
    を有することを特徴とする補間装置。
  2. 請求項1記載の補間装置において、前記ローパスフィルタ処理は下記数1に示すローパスフィルタ(aij)の畳み込み演算処理であることを特徴とする補間装置。
    (数1)
    a11=a12=a14=a15=a21=a25=a41=a45=a51=a52=a54=a55=0、a13=a31=a35=a53=1/32、a22=a24=a42=a44=1/16、a23=a32=a33=a34=a43=1/8
  3. 請求項1または2記載の補間装置において、前記間引き処理は前記未補間分色画像における間引き画素に対応する位置の画素を間引く処理であることを特徴とする補間装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の補間装置において、前記再現模擬過程Bは、高域強調処理を含むことを特徴とする補間装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の補間装置において、1/4の間引き率の分色画像に対する前記補間処理は下記数2に示すフィルタ(bij)の畳み込み演算処理であることを特徴とする補間装置。
    (数2)
    b11=b13=b31=b33=1/4、b12=b21=b23=b32=1/2、b22=1
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の補間装置において、1/8の間引き率の分色画像に対する前記補間処理は下記数3に示すフィルタ(cij)の畳み込み演算処理であることを特徴とする補間装置。
    (数3)
    c11=c12=c14=c15=c21=c25=c41=c45=c51=c52=c54=c55=0、c13=c31=c35=c53=1/4、c22=c24=c42=c44=1/2、c23=c32=c33=c34=c43=1
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の補間装置において、周知の補間法を前記未補間分色画像に適用することによって前記近似補間分色画像の初期画像を生成する初期画像生成手段を有することを特徴とする補間装置。
  8. カラーフィルタと受光素子とをハニカム型配列して成る単板式カラーイメージセンサを有するディジタルカメラにおける撮像画像の補間方法であって、
    前記ディジタルカメラの撮像信号に基づいて、前記カラーフィルタの各色に対応する受光素子の画素値の集合であって前記ハニカム型配列における欠落画素が含まれる未補間分色画像を生成する未補間分色画像生成過程と、
    近似補間分色画像をf、前記未補間分色画像をg、前記ディジタルカメラで撮像対象を撮像する過程を模擬するためのローパスフィルタ処理と間引き処理とを含む撮像模擬過程をA、画像劣化を含む撮像画像から撮像対象を再現する過程を模擬するための補間処理を含む再現模擬過程をBとし、反復アルゴリズムとしてf←f+B(g−Af)を適用することにより前記欠落画素を補間し、前記近似補間画像の収束画像として補間済分色画像を生成する補間済分色画像生成過程と、を有することを特徴とする補間方法。
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