JP4032579B2 - 単板式固体撮像素子の色補間方法および単板式固体撮像素子の色補間処理プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
単板式固体撮像素子の色補間方法および単板式固体撮像素子の色補間処理プログラムを記録した記録媒体 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は単板式固体撮像素子の色補間方法に関し、それぞれの画素において適正な色補間を行うことで、特に画像のエッジ部分の改善を図るようにした単板式固体撮像素子の色補間方法および単板式固体撮像素子の色補間処理プログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディジタルカメラなど画像をディジタルデータとして取り出すことのできる画像入力装置には、CCD(Charge Coupled Device)と呼ばれる固体撮像素子が用いられている。このCCDは一般の家庭用機器では、単一のCCDから3つの基本となる色を取り出す、いわゆる単板式方式が採用されている。
【0003】
この単板式のCCDは基本となる色(ここでは補色を用いて説明する)として、シアン(C)、イエロ(Y)、マゼンタ(M)とそれにグリーン(G)を加えた4つの色を1セットとして、例えば図7に示すようにそれぞれの画素対応に2次元平面的な配列となっている場合が多い。すなわち、図7の例では、図中、太線で示す画素範囲a1に存在するシアン(C)、イエロ(Y)、マゼンタ(M)、グリーン(G)の次元平面的な色配列が繰り返し配列された構成となっている。
【0004】
この図7において、今、シアンC22に対応する画素部分に注目して考えると、この画素(注目画素という)における色はシアンのみの色情報しか得られないことになる。したがって、この部分の色再現を行うには、近傍の色を用いた色補間を行う必要がある。一例としては、マゼンタはシアンC22の直ぐ上にあるマゼンタM12と直ぐ下にあるマゼンタM32を用いて、両者の値を足して2で割るいわゆる単純平均によって求めた値を注目画素のマゼンタの値、つまり、マゼンタM22とする。なお、ここでの説明では、C22やM12などの数値「22」や「12」は、図7において、それぞれの色成分の座標上の位置を示しているが、便宜的にれぞれの色成分の値(画素値)を示すものとする。これは、他の色においても同様であり、以下の説明でもこれを用いる。
【0005】
同様に、イエロはシアンC22の左隣にあるイエロY21と右隣にあるイエロY23を用いて、両者の値を足して2で割る単純平均によって得られた値を注目画素C22のイエロの値、つまり、イエロY22とする。
【0006】
同様に、グリーンはシアンC22の斜め左上にあるグリーンG11と斜め右下にあるグリーンG33、斜め右上にあるグリーンG13と斜め左下にあるグリーンG31を用いて、これらの値を足して4で割る単純平均によって得られた値を注目画素のグリーンの値、つまり、グリーンG22とする。
【0007】
このように、注目画素を中心とした3×3の画素範囲に存在するそれぞれの画素対応の色成分(この説明の例では、注目画素をシアン22の位置に存在する画素としているので、太線で示す画素範囲a2に存在するそれぞれの色成分)を用いて注目画素の色補間を行うようにしている。
【0008】
また、これとは別にたとえば、図7の点P1に存在する画素に注目すると、このP1の画素の色補間は、この画素を取り囲むように存在する4つの色成分、すなわち、シアンC04、イエロY05、マゼンタM14、グリーンG15を用いて色補間を行うようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の方法では、特にエッジ部分の解像度が適正に得られない問題がある。たとえば、前者の方法では、ある画素に対し色補間を行う際、補間に用いる色成分の範囲が注目画素を中心とした3×3というような画素範囲であるため、エッジの位置によっては補間処理後のエッジ部分の解像度などに問題が多い。
【0010】
これは、マゼンタを補間する場合、注目画素を中心に対称位置に存在する2つのマゼンタM12,M32の単純平均を求め、その値を注目画素値のマゼンタ成分としていることに原因の一つがあると考えられる。すなわち、エッジに位置によっては、マゼンタM12の値とマゼンタM32の値とに大きな差が生じていることもあり、大きく異なった2つのマゼンタの値から単純平均によって注目画素のマゼンタ成分を求めると、注目画素が実際に持っているマゼンタの色情報と大きく異なった値となる可能性もあり、適正な色補間が行えないことになる。
【0011】
また、後者の場合、補間に用いる色範囲は2画素×2画素と狭いが、エッジの位置によっては、それぞれの色成分の値が極端に異なる場合もあり、前述同様、適正な色補間が行えずエッジ部分の解像度に問題が生じることが多い。
【0012】
そこで本発明は、それぞれの画素において適正な色補間を行うことで、特に画像のエッジ部分の改善を図ることを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明の単板式固体撮像素子の色補間方法は、基本となる色成分を構成する個々の色成分が、一定の繰り返しで個々の画素対応に2次元平面的に配列されてなる単板式固体撮像素子の色補間方法であって、色補間を行うべき画素(注目画素という)を中心とし、少なくとも前記基本となる色の種類を全て含む2次元平面的なm×n(m、nは正の整数で、mは横方向の値、nは縦方向の値をとるものとする)の画素範囲を設定し、かつ、そのm×nの画素範囲を含み、前記注目画素を中心とした2次元平面的なi×j(i,jは正の整数でi>m、j>nであり、iは横方向の値、jは縦方向の値をとるものとする)の画素範囲を設定し、前記m×nの画素範囲内に存在する前記注目画素に対応する色成分以外の他の色成分を当該注目画素に対応する色成分として補間し、その補間処理は、前記注目画素に対応する色成分の色の変化を前記i×jの範囲内において調べ、その結果に基づいた重み付け係数を算出して、その算出された重み付け係数による重み付けを前記補間すべき他の色成分に対し行って補間するようにしている。
【0014】
また、本発明の単板式固体撮像素子の色補間処理プログラムを記録した記録媒体は、基本となる色成分を構成する個々の色成分が、一定の繰り返しで個々の画素対応に2次元平面的に配列されてなる単板式固体撮像素子の色補間処理プログラムを記録した記録媒体であって、その色補間処理プログラムは、色補間を行うべき画素(注目画素という)を中心とし、少なくとも前記基本となる色の種類を全て含む2次元平面的なm×n(m、nは正の整数で、 mは横方向の値、nは縦方向の値をとるものとする)の画素範囲を設定し、かつ、そのm×nの画素範囲を含み、前記注目画素を中心とした2次元平面的なi×j(i,jは正の整数でi>m、j>nであり、iは横方向の値、jは縦方向の値をとるものとする)の画素範囲を設定する手順と、前記m×nの画素範囲内に存在する前記注目画素に対応する色成分以外の他の色成分を当該注目画素に対応する色成分として補間する手順とを含み、その補間処理は、前記注目画素に対応する色成分の色の変化を前記i×jの範囲内において調べ、その結果に基づいた重み付け係数を算出して、その算出された重み付け係数による重み付けを前記補間すべき他の色成分に対し行って補間するようにしている。
【0015】
これら各発明において、前記注目画素に対応する色成分の色の変化を前記i×jの範囲内において調べ、その結果に基づいた重み付け係数を算出して、その算出された重み付け係数による重み付けを前記補間すべき他の色成分に対し行って補間する処理は、前記注目画素を通る線上に当該注目画素を中心として対称位置にそれぞれ存在する当該注目画素と同じ色成分と、当該注目画素の色成分との差をそれぞれとり、両者の差の大きさの比に基づいた重み付け係数を算出し、その算出された重み付け係数による重み付けを前記注目画素を通る線上でかつ当該注目画素に隣接して存在する画素の色成分に対して行う処理である。
【0016】
また、前記重み係数は、前記i×jの範囲内における前記注目画素に対応する色成分の色の変化だけではなく、前記注目画素に隣接する画素に対応する色成分の変化を前記i×jの範囲内において調べ、その結果をも用いて決定するようにしている。また、前記m,nはm=n=3としている。
【0017】
また、本発明の単板式固体撮像素子の色補間方法は、基本となる色成分を構成する個々の色成分が、一定の繰り返しで個々の画素対応に2次元平面的に配列されてなる単板式固体撮像素子の色補間方法であって、色補間を行うべき画素(注目画素という)を中心とし、少なくとも前記基本となる色の種類を全て含む2次元平面的なm×n(m、nは正の整数で、mは横方向の値、nは縦方向の値をとるものとする)の画素範囲を設定し、かつ、そのm×nの画素範囲を含み、前記注目画素を中心とした2次元平面的なi×j(i,jは正の整数でi>m、j>nであり、iは横方向の値、jは縦方向の値をとるものとする)の画素範囲を設定し、前記m×nの画素範囲内に存在する前記注目画素に対応する色成分以外の他の色成分を当該注目画素に対応する色成分として補間し、その補間処理は、前記i×jの範囲内の色成分を用いて、前記m×nの範囲の各画素対応の輝度を求め、そのm×nの範囲内における前記注目画素の輝度とその注目すべき画素以外の他のそれぞれの画素の輝度の変化を調べ、その結果に基づいた重み付け係数を算出してその重み付け係数による重み付けを前記補間すべき他の色成分に対し行って補間するようにしている。
【0018】
また、本発明の単板式固体撮像素子の色補間処理プログラムを記録した記録媒体は、基本となる色成分を構成する個々の色成分が、一定の繰り返しで個々の画素対応に2次元平面的に配列されてなる単板式固体撮像素子の色補間処理プログラムを記録した記録媒体であって、その色補間処理プログラムは、色補間を行うべき画素(注目画素という)を中心とし、少なくとも前記基本となる色の種類を全て含むm×n(m、nは正の整数で、m×nを2次元平面的配列として考えたとき、mは横方向の値、nは縦方向の値をとるものとする)の画素範囲を設定し、かつ、そのm×nの画素範囲を含み、前記注目画素を中心としたi×j(i,jは正の整数でi>m、j>nであり、i×jを2次元平面的配列として考えたとき、iは横方向の値、jは縦方向の値をとるものとする)の画素範囲を設定する手順と、前記m×nの画素範囲内に存在する前記注目画素に対応する色成分以外の他の色成分を当該注目画素に対応する色成分として補間する手順とを含み、その補間処理は、前記i×jの範囲内の色成分を用いて、前記m×nの範囲の各画素対応の輝度を求め、そのm×nの範囲内における前記注目画素の輝度とその注目すべき画素以外の他のそれぞれの画素の輝度の変化を調べ、その結果に基づいた重み付け係数を算出してその重み付け係数による重み付けを他の色成分に対し行って補間するようにしている。
【0019】
これら各発明において、前記m×nの範囲の各画素対応の輝度の求め方は、前記m×nの各画素においてそれぞれの画素に対しそれぞれの画素を中心とする3×3の画素範囲を設定し、その3×3の画素範囲に存在するそれぞれの画素の色成分を用いて当該3×3の画素範囲の中心に位置する画素の輝度を求めるようにしている。
【0020】
また、前記m×nの範囲内における前記注目画素の輝度とその注目すべき画素以外の他のそれぞれの画素の輝度の変化を調べ、その結果に基づいた重み付け係数を算出してその重み付け係数による重み付けを前記他の画素の輝度に対し行って補間する処理は、前記注目画素を通る線上に当該注目画素を中心として対称位置にそれぞれ存在する当該注目画素のそれぞれの輝度と、当該注目画素の輝度との差をそれぞれとり、両者の差の大きさの比に基づいた重み付け係数を算出し、その算出された重み付け係数による重み付けを前記注目画素を通る線上でかつ当該注目画素に隣接して存在する画素の色成分に対して行う処理としている。
【0021】
また、前記m,nはm=n=3としている。そして、m×nの画素範囲の各画素対応の輝度を求める際、 m,nがm=n=3とした場合、3×3の画素範囲の中心に存在する注目画素については、当該注目画素を中心とした3×3の画素範囲に存在するそれぞれの画素の色成分を用いて当該注目画素の輝度を求め、注目画素の斜め左上、斜め右上、斜め左下、斜め右下に隣接するそれぞれの画素については、その画素を含むそれぞれ2×2の画素範囲に存在するそれぞれの画素の色成分を用いて当該画素の輝度を求め、注目画素の上と下に隣接するそれぞれの画素については、その画素を含むそれぞれ3×2の画素範囲に存在するそれぞれの画素の色成分を用いて当該画素の輝度を求め、注目画素の左と右に隣接するそれぞれの画素については、その画素を含むそれぞれ2×3の画素範囲に存在するそれぞれの画素の色成分を用いて当該画素の輝度を求めるようにしている。
【0022】
また、これらの発明において、基本色は、補色系のシアン、マゼンタ、イエロとこれにグリーンを加えた4つの色を2×2の2次元的な平面配列として、これを1セットとしてこの1セットが2次元平面的に繰り返し配列されたものであっても、また、原色系の赤、青、緑の3つの色でなり緑は2つ用いて2×2の2次元的な平面配列として、これを1セットとしてこの1セットが2次元平面的に繰り返し配列されてなるものでもよい。
【0023】
このように本発明は、ある画素を注目画素とし、その注目画素の色補間を行う際、当該注目画素を中心にm×n(たとえば、3×3)の画素範囲を設定し、その画素範囲内の画素における色成分を用いて注目画素の色補間を行うが、そのとき、そのm×nの範囲を含む注目画素を中心としたi×j(たとえば、5×5)の画素範囲を設定し、注目画素に対応する色成分の色の変化をそのi×jの範囲内において調べ、その結果に基づいた重み付け係数を算出して、その算出された重み付け係数による重みづけを前記補間すべき他の色成分に対し行って補間するようにしている。
【0024】
このように、所定範囲内において注目画素の色の変化に基づいて算出された重み付け係数によって補間すべき他の色に対し重み付けして色補間しているので、特に、画像のエッジ部分において解像度に優れた色補間を行うことができる。
【0025】
さらに、前記重み付け係数は、前記i×jの範囲内における前記注目画素に対応する色成分の色の変化だけではなく、前記注目画素に隣接する画素に対応する色成分の変化を前記i×jの範囲内において調べ、その結果をも用いて決定することも可能である。これにより、ある1つの注目画素の処理が終了し、処理が隣の画素に移ってその新たな注目画素に対し色補間を行う際に、同じような重み付け処理による色補間処理を行った場合でも、隣接する画素間における色むらを小さく抑えることができる。
【0026】
また、前記m×nの画素範囲の各画素対応の輝度を求め、そのm×nの範囲内における前記注目画素の輝度とその注目すべき画素以外の他のそれぞれの画素の輝度の変化を調べ、その変化に基づいた重み付け係数を算出してその重み付け係数による重み付けを補間すべき他の色成分に対し行う発明にあっては、それぞれの画素ごとの輝度を予め求めておくことができ、それによって、注目画素ごとにすでに求められている輝度を用いて簡単に色補間を行うことができるので、処理が簡略化され処理時間の短縮が図れる。
【0027】
なお、m×nの範囲の各画素対応の輝度の求め方は、前記m×nの各画素においてそれぞれの画素に対しそれぞれの画素を中心とする3×3の画素範囲を設定し、その3×3の画素範囲に存在するそれぞれの画素の色成分を用いて当該3×3の画素範囲の中心に位置する画素の輝度を求めることが可能で、このようにどの画素についても3×3の画素範囲を設定することにより処理を単純化することができる。
【0028】
また、前記m×nの範囲の各画素対応の輝度を求める際、m×nを3×3とした場合、m×nの中心に存在する注目画素については、当該注目画素を中心とした3×3の範囲内の画素の色成分を用いて輝度を求め、注目画素の斜め左上、斜め右上、斜め左下、斜め右下に隣接するそれぞれの画素については、それぞれ2×2の範囲の画素の色成分を用いて当該画素の輝度を求め、注目画素の上と下に隣接するそれぞれの画素については、それぞれ3×2の範囲の画素の色成分を用いて当該画素の輝度を求め、注目画素の左と右に隣接するそれぞれの画素については、それぞれ2×3の範囲の画素の色成分を用いて当該画素の輝度を求めるようにしている。
【0029】
このように、より狭い範囲から求められた輝度を重み付けを求めるためのパラメータとして用いるようにしているので、その重み付け係数により補間された画像はより鮮明なものとなり、特にエッジ部分における鮮明度に優れたものとなる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、この実施の形態で説明する内容は、本発明の単板式固体撮像素子の色補間方法についての説明であるとともに、本発明の単板式固体撮像素子の色補間処理プログラムを記録した記録媒体における色補間処理プログラムの具体的な処理内容をも含むものである。
【0031】
図1は本発明の実施の形態を説明する図であり、CCDにおける色成分の配列を示すもので、従来技術の項の説明に用いた図7と同じものであるとする。
【0032】
この場合も前述したように、注目画素に対応する色成分の近傍の色成分を用いて色補間を行うが、基本的には、前述したように、注目画素の色成分を中心とした3画素×3画素に対応するそれぞれの色成分を用いて補間する方法を用いる。本発明では、補間を行うそれぞれの色に重み付けを行って補間することに特徴がある。以下、これについて説明する。
【0033】
今、注目画素に対応する色成分がシアンC22であるとする。この実施の形態では、注目画素を中心とし、少なくとも基本色の種類を全て含む3×3の2次元平面的な画素範囲を設定し、かつ、その3×3の画素範囲を含み、前記注目画素を中心とした5×5の画素範囲を設定する。そして、3×3の画素範囲内に存在する注目画素に対応する色成分以外の他の色成分を当該注目画素に対応する色成分として補間する。このとき、前記注目画素に対応する色成分の色の変化を前記5×5の画素範囲内において調べ、その結果に基づいた重み係数を算出して、その算出された重み係数による重み付けを前記補間すべき他の色成分に対し行って補間する。以下、具体的に説明する。
【0034】
この場合、注目画素に対応する色成分はシアンC22としているので、注目画素に対応する色成分であるシアンC22を中心に図1の太線で示す3×3の画素範囲a2を設定し、かつ、シアンC22を中心に図1の太線で示す5×5の画素範囲a3を設定する。これを取り出して示すものが図2である。
【0035】
そして、この場合、注目画素に対してはマゼンタ、イエロ、グリーンの色成分を補間することになる。マゼンタは図2に示すように、シアンC22の上にあるマゼンタM12とシアンC22の下にあるマゼンタM32を用いて行うが、マゼンタM12とマゼンタM32に重み付けを行う。この重み付けは次のようにして行う。
【0036】
まず、重み付けを行うための係数(これを重み付け係数といい、マゼンタにおける重み付け係数をαで表す)を求める。
【0037】
この重み付け係数は、注目画素を通る線上に当該注目画素を中心として対称位置にそれぞれ存在する当該注目画素と同じ色成分と、当該注目画素の色成分との差をそれぞれとり、両者の差の大きさの比に基づいて算出する。
【0038】
まず、マゼンタM12とマゼンタM32に重み付けを行うための重み付け係数αを求める処理について説明する。この重み付け係数αは、この場合、シアンC22を中心にして、マゼンタM12、マゼンタM32を結ぶ画素ラインL02上に存在するシアンC02とシアンC42の値(画素値)を用いて決定する。そして、求められた重み付け係数によってマゼンタM12、マゼンタM32に重み付けを行い注目画素におけるマゼンタM22を求める。このマゼンタM22を求める式を、
M22=α・M12+(1−α)M32 (1)
とする。この(1)式において、従来技術の項で説明した単純平均によってマゼンタM22を求める場合には、α=0.5とすればよい。本発明では、このαを重みづけ係数として、上述したように、マゼンタM22を求める場合には、シアンC22を中心にして、マゼンタM12、マゼンタM32を結ぶ画素ラインL02上に存在するシアンC02とシアンC42の値(画素値)を用いて決定する。すなわち、補間しようとする色成分(この場合、マゼンタM12,M32)の存在する画素ラインL02上において注目画素に対応する色成分(シアンC22)がどのように変化しているかを調べ、その変化の度合いから重み付け係数αを求めて、補間しようとする色成分(この場合、マゼンタM12,M32)に重み付けを行う。
【0039】
この重み付け係数αは、シアンC22の位置に存在する画素(注目画素)の画素値とシアンC02の位置に存在する画素の画素値の差、および、シアンC22の位置に存在する画素(注目画素)の画素値とシアンC42の位置に存在する画素の画素値の差をそれぞれ求め、それぞれの差の大きさの比に基づいて求められる。すなわち、重み付け係数αは
α=|C42−C22|/(|C02−C22|+|C42−C22|) (2)
で求められる。このようにして求められたαを前述の(1)式に代入することにより注目画素におけるマゼンタ成分としてのマゼンタM22が求められる。
【0040】
たとえば、 C42−C22=7、C02−C22=3であったとすれば、(2)式により、α=0.7と求められ、このαを(1)式に代入すれば、
M22=0.7×M12+0.3×M32
となり、マゼンタM12の方がマゼンタM32よりも大きい値の重み付けがなされ、求めようとするマゼンタM22は、マゼンタM12の値の影響を大きく受けた値となる。
【0041】
つまり、 C42−C22=7、C02−C22=3ということは、注目画素に対応するシアン成分(シアンC22)に対し、シアンC42の方がシアンC02よりも差が大きいということであり、このことは、シアンC42の方がシアンC22に対し相関が少ないことを示している。したがって、この場合は、シアンC42側に位置するマゼンタM32の値を、シアンC02側に位置するマゼンタM12よりも小さくした方がより適正な色補間が行えることになる。
【0042】
以上はマゼンタM22を求める場合について説明したが、イエロY22やグリーンG22も同様にして求める。
【0043】
イエロY22の場合は、図2に示されるように、シアンC22の左隣りにあるイエロY21と右隣りにあるイエロY23を用いて補間を行うが、この場合もイエロY21とイエロY23に重み付けを行う。この重み付けは次のようにして行う。ここでは、シアンC22を中心にして、イエロY21、イエロY23を結ぶ画素ラインL20上に存在するシアンC20とシアンC24の値(画素値)を用いて決定する。ここで、イエロY22を求める式を、
Y22=β・Y21+(1−β)・Y23 (3)
とする。この(3)式において、従来技術の項で説明した単純平均によってイエロY22を求める場合には、β=0.5とすればよい。本発明では、このβを重み付け係数として、上述したように、イエロY22を求める場合には、シアンC22を中心にして、イエロY21、イエロY23を結ぶ画素ラインL20上に存在するシアンC20とシアンC24の値(画素値)を用いて決定する。すなわち、補間しようとする色成分(この場合、イエロY21、イエロY23)の存在する画素ラインL20上において注目画素に対応する色成分(シアンC22)がどのように変化しているかを調べ、その変化の度合いから重み付け係数を求めて、補間しようとする色成分(この場合、イエロY21、イエロY23)に重み付けを行う。
【0044】
この重み付け係数βは、シアンC22の位置に存在する画素(注目画素)の画素値とシアンC20の位置に存在する画素の画素値の差、および、シアンC22の位置に存在する画素(注目画素)の画素値とシアンC24の位置に存在する画素の画素値の差をそれぞれ求め、それぞれの差の大きさの比に基づいて求める。すなわち、重みづけ係数βは、
β=|C24−C22|/(|C20−C22|+|C24−C22|) (4)
で求められる。このようにして求められたβを前述の(3)式に代入することにより注目画素におけるイエロ成分としてのイエロY22が求められる。
【0045】
なお、グリーンG22は、図2に示されるように、シアンC22の斜め左上にあるグリーンG11と斜め右下にあるグリーンG33、シアンC22の斜め右上にあるグリーンG13と斜め左下にあるグリーンG31を用いて補間を行うが、この場合もそれぞれのグリーンG11,G33およびG13,G31にそれぞれ重み付けを行う。
【0046】
この重み付けは次のようにして行う。ここでは、シアンC22を中心にして、グリーンG11、グリーンG33を結ぶ画素ラインL00上に存在するシアンC00とシアンC44の値(画素値)、シアンC22を中心にして、グリーンG13、グリーンG31を結ぶ画素ラインL40上に存在するシアンC04とシアンC40の値(画素値)を用いて決定する。ここで、グリーンG22を求める式を、
G22=γ0・G11+γ1・G13+γ2・G31+γ3・G33 (5)
とする。この(5)式において、従来技術の項で説明した単純平均によってイエロY22を求める場合には、γ0=γ1=γ2=γ3=0.25とすればよい。
【0047】
本発明では、このγ0,γ1,γ2,γ3を重み付け係数として用い、これら重み付け係数γ0,γ1,γ2,γ3は以下のようにして決定される。
【0048】
まず、C00とC22の差(D0とする)、 C04とC22の差(D1とする)、 C40とC22の差(D2とする)、 C44とC22の差(D3とする)を求め、これらの合計(DT=D0+D1+D2+D3)を計算する。そして、その合計値DTに対し、S0=DT/D0、 S1=DT/D1、 S2=DT/D2、 S3=DT/D3を計算し、このS0,S1,S2,S3を用いて重み係数γ0,γ1,γ2,γ3を求める。すなわち、γ0,γ1,γ2,γ3は
γ0=S0/( S0+S1+S2+S3)
γ1=S1/( S0+S1+S2+S3)
γ2=S2/( S0+S1+S2+S3)
γ3=S3/( S0+S1+S2+S3) (6)
によって求められる。このようにして求められたγ0,γ1,γ2,γ3を前述の(5)式に代入することによって、注目画素におけるグリーン成分としてのグリーンG22が求められる。
【0049】
以上のようにして、もともとシアンC22の色成分しかなかった画素部分(注目画素)に対しマゼンタM22、イエロY22、グリーンG22が決定されることにより、その部分の色補間が行える。このように、この第1の実施の形態では、注目画素に対し補間すべき色の値を求める場合、3×3の画素範囲に存在する補間すべき色成分に重み付けして色補間するようにしている。この重み付けは、注目画素に対応する色成分と同じ色成分の変化を、注目画素を中心とする5×5の画素範囲において調べ、その変化の度合いに基づいて決定するようにしている。これにより、単純平均を求めて補間する従来の方法に比べると、特に、エッジ付近において解像感のある輪郭を再現できる。
【0050】
また、これまでの説明では注目画素をシアンC22の部分に存在する画素とした例であったが、どの画素ついて注目した場合でも適用できる。たとえば、注目画素をイエロY23に存在する画素とした場合には、そのイエロY23を中心とした3×3の画素範囲と、イエロY23を中心とした5×5の画素範囲を設定し、前述したような重み付けを行った色補間を行えばよい。
【0051】
(第2の実施の形態)
この第2の実施の形態は、前述した第1の実施の形態の変形例であり、より一層、高性能化を図ったものである。基本的な補間の方法は第1の実施の形態と同じである。この第2の実施の形態では、注目画素に対応する色成分の変化とともに、注目画素に隣接する画素に対応する色成分の変化をも調べ、両者の変化に基づいて重み付け係数を求めて、その重み付け係数によって重み付けを行う。
【0052】
前述の第1の実施の形態と同様に、注目画素に対応する色成分をシアンC22とし、この注目画素の色補間を行うものとする。たとえば、マゼンタM22を求めようとするとき、マゼンタM22は、前述の(1)式で求められるとする。
【0053】
そして、前述の第1の実施の形態と同じようにして重み係数αを求めるが、この場合、図3に示すように、シアンC22を中心として、マゼンタM12とマゼンタM32を結ぶ画素ラインL02における重み係数(これをα02で表す)と、それに隣接する画素ラインL01,L03における重み係数(これらをα01,α03であらわす)を求める。ここで、画素ラインL02における重み係数α02は、前述した(2)式と同じ考え方で求めることができる。
【0054】
また、画素ラインL01における重み係数α01はイエロY21とイエロY01の差、イエロY21とイエロY41の差の比に基づいて求められる。すなわち、
α01=|Y41−Y21|/(|Y01−Y21|+|Y41−Y21|) (7)
で求められる。また、画素ラインL03における重み係数α03は、イエロY23とイエロY03の差、イエロY23とイエロY43の差の比に基づいて求められる。すなわち、
α03=|Y43−Y23|/(|Y03−Y23|+|Y43−Y23|) (8)
で求められる。
【0055】
そして、このようにして求められた重み係数α01、α02、α03に対してもそれぞれ重みを設定し、ここでは、α02を全体の1/2とし、α01とα02をそれぞれ1/4とする。したがって、全体の重み係数αは
α=(1/2)・α02+(1/4)・α01+(1/4)・α03 (9)
となり、これを(1)式に代入して、注目画素におけるマゼンタ成分としてのマゼンタM22を求めるようにする。
【0056】
イエロについても同様にして求める。イエロY22は前述の第1の実施の形態と同じようにして重み係数βを求めるが、この場合、図3に示すように、シアンC22を中心としてイエロY21とイエロY23を結ぶ画素ラインL20おける重み係数(これをβ20で表す)と、それに隣接する画素ラインL10,L30の重み係数(これらをβ10,β30であらわす)を求める。ここで、画素ラインL20における重み係数β20は、前述した(4)式と同じ考え方で求めることができる。
【0057】
また、画素ラインL10における重み係数β10はマゼンタM12とマゼンタM14の差、マゼンタM12とマゼンタM10の差の比に基づいて求められる。すなわち、
β10=|M14−M12|/(|M10−M12|+|M14−M12|) (10)
で求められる。また、画素ラインL30における重み係数β30は、マゼンタM32とマゼンタM30の差、マゼンタM32とマゼンタM34の差の比に基づいて求められる。すなわち、
β30=|M34−M32|/(|M30−M32|+|M34−M32|) (11)
で求められる。
【0058】
そして、このようにして求められた重み係数β10、β20、β30に対してもそれぞれ重みを設定し、ここでは、β20を全体の1/2とし、β10とβ30をそれぞれ1/4とする。したがって、全体の重み係数βは
β=(1/2)・β20+(1/4)・β10+(1/4)・β30 (12)
となり、これを(3)式に代入して注目画素におけるイエロ成分としてのイエロY22を求めるようにする。
【0059】
また、グリーンG22を求めるには、ここでは、以下のように簡略化した方法で求める。
【0060】
この場合、処理対象範囲において画像のエッジがどのように存在しているかによって処理が異なる。まず、画像のエッジラインが縦方向(たとえば、図3においてラインL01やL02などと同じ方向)に存在する場合は、図4(a)に示すような手順でグリーンG22を求める。まず、グリーンG11とグリーンG31からグリーンG21を求める。これは、G21=(G11+G31)/2で求める。同様に、グリーンG13とグリーンG33からグリーンG23を求める。これは、G23=(G13+G33)/2で求める。このようにして、グリーンG21とG23が求められると、これらグリーンG21とG23からグリーンG22を求める。グリーンG22は、
G22=β・G21+(1−β)・G23 (13)
で求められ、ここでの重み付け係数βは先ほどイエロY22を求める際に得られたβ((12)式参照)を用いることができる。
【0061】
また、画像のエッジが横方向(たとえば、図3においてラインL10やL20などと同じ方向)に存在する場合は、図4(b)に示すような手順でグリーンG22を求める。まず、グリーンG11とグリーンG13からグリーンG12を求める。これは、G12=(G11+G13)/2で求める。同様に、グリーンG31とグリーンG33からグリーンG32を求める。これは、G32=(G31+G33)/2で求める。このようにして、グリーンG12とG32が求められると、これらグリーンG12とG32からグリーンG22を求める。グリーンG22は、
G22=α・G12+(1−α)・G32 (14)
で求められ、ここでの重み付け係数αは先ほどマゼンタM22を求める際に得られたα((9)式参照)を用いることができる。なお、このような斜め方向に存在する色成分を色補間するための簡略化した方法は前述の第1の実施の形態においても適用できる。
【0062】
以上説明したようにこの第2の実施の形態では、注目画素に対応する色成分の色の変化だけではなく、それに隣接する他の色の変化の大きさをもパラメータとして用いて重み付け係数を求め、その重み付け係数によって補間すべき色の値を決めるようにしている。
【0063】
たとえば、マゼンタM22の値を決める場合を例に取れば、図3からもわかるように、シアンC22に対するシアンC02とシアンC42の変化のみならず、その左隣りに存在するイエロY21に対するイエロY01とイエロY41の変化、および、その右隣りに存在するイエロY23に対するイエロY03とイエロY43の変化をも考慮して重み付け係数を求め、これによってマゼンタM12とM32に重み付けを行うようにしている。これは、マゼンタだけではなく他の色の補間を行う場合も同様であり、このように異なった色の変化をも見ることにより、補間処理後の画像を色むらの少ないきれいな画像とすることができる。
【0064】
補間処理後に色むらの生じる原因の1つとしては、重み係数を求める際、これまで説明した色の変化を調べるために使用する色の種類によって、変化の仕方が一様でなく中には大きく異なることがあるためと考えられる。
【0065】
たとえば、図2においてシアンC22の画素における補間処理が終了し、次の注目画素としてその右隣りのイエロY23の画素の補間処理を行う場合を考える。この場合、補間すべき色成分として、グリーンG23、マゼンタM23、シアンC23を求めることになる。
【0066】
今、グリーンG23の値を決めようとするとき、イエロY23に対するイエロY03とイエロY33の値の変化をパラメータとして重み付け係数を求め、求められた重み付け係数を用いてグリーンG13とグリーンG33に重み付けを行ってグリーンG23を求めることになる。このとき、シアンC22に対するシアンC02とC42の変化の度合いと、イエロY23に対するイエロY03およびY43の変化の度合いが大きく異なると、求められる重みづけ係数が大きく変わってくる可能性がある。このように重み付けの値が隣接する画素間で違いすぎると、補間後の色の状況が大きく異なって、色むらとなって現れることになる。
【0067】
この第2の実施の形態では、注目画素の色の変化のみならず、両隣りの色の変化をもパラメータとして用いて重み係数を求めるようにしているので、このような色むらを防ぐことができ輝度変化が滑らかな画像を得ることができる。
【0068】
(第3の実施の形態)
この第3の実施の形態は、処理対象範囲以内のそれぞれの画素ごとに輝度を求め、その輝度の変化をパラメータとして重み付け係数を求めるものである。この第3の実施の形態では、3画素×3画素の範囲に存在する各画素ごとの輝度を、その3画素×3画素の範囲を含めた5画素×5画素の範囲から求める。まず、それそれの画素ごとの輝度を求める方法について説明する。
【0069】
ここでは図5(a)の3×3の画素範囲a2内のそれぞれの画素に対応する色成分から図5(b)のような各画素ごとの輝度を求める。なお、ある画素の輝度Zは、その色成分がシアンC、マゼンタM、イエロY、グリーンGとすれば、
Z=(C+M+Y+G)/4 (15)
で求められるものとする。
【0070】
グリーンG11の位置に存在する画素の輝度Z11を求める処理について説明する。まず、そのグリーンG11における画素の色補間を行って、シアンC11、マゼンタM11、イエロY11を求める。この色補間は前述した従来技術の項で説明した単純な色補間方法を用いることによって、シアンC11、マゼンタM11、イエロY11を求める。つまり、グリーンG11を中心とする3×3の画素範囲を設定し、近傍の色成分を用いて色補間を行う。
【0071】
すなわち、この場合、シアンC11はC11=(C00+C02+C20+C22)/4で求められ、マゼンタM11はM11=(M10+M12)/2で求められ、イエロY11はY11=(Y01+Y21)/2で求められる。このようにして、グリーンG11における色補間がなされると、それぞれの色成分(グリーンG11、イエロY11、マゼンタM11、シアンC11)を用いて、前記(15)式により、その画素における輝度(Z11で表す)を求める。つまり、輝度Z11は
Z11=(C11+M11+Y11+G11)/4 (16)
で求められる。
【0072】
同様にして、3×3の画素範囲a2内におけるそれぞれの画素の色補間を行い、それぞれの画素において輝度を求める。このようにして、図5(a)の3×3の画素範囲a2におけるそれぞれの画素の輝度Z11,Z12,Z13,Z21,Z22,Z23, Z31,Z32,Z33が求められる。図5(b)はこれらそれぞれの輝度の配列を示すものである。
【0073】
以上のようにして、3×3の画素範囲a2のそれぞれの画素における輝度が求めれられると、今度は、その輝度情報を用いて重み付け係数を求める。マゼンタの色成分における重み付け係数αは、この場合
α=|Z32−Z22|/(|Z12−Z22|+|Z32−Z22|) (17)
で求められる。その重み付け係数αを(1)式に代入することによって、注目画素(シアンC22部分の画素)におけるマゼンタの色成分としてのマゼンタM22が求められる。 イエロやグリーンについても、輝度をパラメータとして求められた重み付け係数を用いるとともに、前述の第1の実施の形態の考え方を適用することによって、注目画素におけるイエロの色成分としてのイエロY22と、グリーンの色成分としてのグリーンG22を求めることができる。
【0074】
この第3の実施の形態による方法は、それぞれの画素における仮の輝度を予め求めておくことができ、それぞれの画素ごとの輝度情報があれば、注目画素が次々と移っても、すでに求められている輝度を用いて上述した処理を行うことができるので、処理が簡略化される。
【0075】
(第4の実施の形態)
上述の第3の実施の形態の変形例について説明する。基本的な考え方は第3の実施の形態と同じであるが、注目画素以外の画素に対応する輝度の求め方を変えている。
【0076】
図5(b)で示した3×3の画素範囲a2における輝度の配列を示す図において、それぞれの画素の輝度を求める際、注目画素(ここでは、シアンC22の位置に存在する画素)の輝度は注目画素を中心とした3×3の画素範囲a2に存在する色成分を用いて輝度Z22を求めるが、3×3の画素範囲の4隅にある画素の輝度(この場合、Z11,Z13,Z31,Z33)については、その画素を含めた2×2の画素範囲の画素の色成分を用いて求め、注目画素の上の画素の輝度(Z12)と下の画素の輝度(Z32)については、その画素を含めた3×2の画素範囲の画素を用いて求め、注目画素の左側の画素の輝度(Z21)と右側の画素の輝度(Z23)については、その画素を含めた2×3の画素範囲の画素を用いて求める。
【0077】
すなわち、輝度Z11は図6(a)に示すように、太線で示す2×2の画素範囲a11内における色成分C00、Y01,M10,G11を用いて求め、輝度Z13は太線で示す2×2の画素範囲a12内における色成分Y03、C04,G13,M14を用いて求め、輝度Z31は、太線で示す2×2の画素範囲a13内における色成分M30、G31,C40,Y41を用いて求め、輝度Z33は、太線で示す2×2の画素範囲a14内における色成分G33、M34,Y43,C44を用いて求める。
【0078】
また、輝度Z12は図6(b)に示すように、太線で示す3×2の画素範囲a21内における色成分Y01、C02,Y03,G11,M12,G13を用いて求め、輝度Z32は、太線で示す3×2の画素範囲a22内における色成分G31、M32,G33,M41,C42,Y43を用いて求める。
【0079】
また、輝度Z21はは図6(c)に示すように、太線で示す2×3の画素範囲a31内における色成分M10、G11,C20,Y21,M30,G31を用いて求め、輝度Z23は、太線で示す3×2の画素範囲a32内における色成分G13、M14,Y23,C24,G33,M34を用いて求める。
【0080】
この方法を第3の実施の形態の方法と比べると、第3の実施の形態は、3×3の画素範囲内の画素における輝度を求める場合、それぞれの画素を中心とした3×3の画素範囲を設定し、その3×3の画素範囲内にある画素の色成分を用いて求めていた。これに対して、この第4の実施の形態では、注目画素(この場合はシアンC22部分に存在する画素)以外の画素の輝度は、2×2または3×2(2×3)の狭い画素範囲から求めるようにしている。このように狭い画素範囲から輝度を求めるようにしているので、画像がより鮮明になり、特にエッジ部分をより鮮明なものとすることができる。
【0081】
ところで、本発明を実施する上で、注目する画素から見て斜め方向に存在する画素に対する色の補間を行う処理が少し面倒であるが、これを簡略化する方法として、次のような方法を採用することも可能である。
【0082】
これまでの説明では、斜め4方向の画素の値を全て用いて重み付けを行っていた。すなわち、図2において、注目画素の色成分であるシアンC22を中心として3×3の画素範囲a2を考えたとき、その画素範囲の4隅にはグリーンG11,G33,G13,G31が存在し、これらの重み付け係数を求める場合、たとえば、第1の実施の形態では、シアンC22と5×5の画素範囲の4隅のシアンC00,C44,C04,C40との差に基づいて4つの重み付け係数γ0,γ1,γ2,γ3を求めた。
【0083】
しかし、そのような求め方ではなく、シアンC22とシアンC00との差、シアンC22とシアンC44との差から重み付け係数γ11を求め、同様に、シアンC22とシアンC04との差、シアンC22とシアンC40との差から重み付け係数γ12を求め、これらγ11、γ12のうち、値が0.5に近い方(滑らかに変化している方)を用いるようにしてもよい。これによれば2つの重み付け係数を計算するだけでよいので、計算量を少なくすることができ、効率の良い処理が可能となる。
【0084】
なお、本発明は以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能となるものである。たとえば、前述の各実施の形態では、ある注目画素に対しての処理を行うに必要な画素範囲を、当該注目画素を中心に3×3の画素範囲を設定し、その3×3の画素範囲を含む5×5の画素範囲を設定して行っていたが、これは、5×5の画素範囲に限られるものではなく、たとえば、7×7、5×7というように任意に設定することができるものである。ただし、注目する画素を中心とした範囲を設定できるように、奇数×奇数の画素範囲とすることが望ましく、また、あまり広い範囲の設定は好ましくない。
【0085】
また、これまでの説明は、基本となる色として、シアン、マゼンタ、イエロ、グリーンというように、補色系の色にグリーンを用いた例で説明したが、これは、赤、グリーン、青の原色系であっても同様に実施することができる。この場合、基本となる色のセットは、赤(R)、青(B)を1つずつと、グリーン(G)を2つの4つで2×2の2次元平面配列とし、それを1セットして繰り返し配列した構成のCCDであってもよい。あとの処理はこれまでの説明した考え方を用いて行うことができる。
【0086】
また、以上説明した本発明の処理を行う色補間処理プログラムは、フロッピィディスク、光ディスク、ハードディスクなどの記録媒体に記録させておくことができ、本発明はその記録媒体をも含むものである。また、ネットワークから処理プログラムを得るようにしてもよい。
【0087】
【発明の効果】
このように本発明は、ある画素を注目画素とし、その注目画素の色補間を行う際、当該注目画素を中心にm×n(たとえば、3×3)の画素範囲を設定し、その画素範囲内の画素における色成分を用いて注目画素の色補間を行うが、そのとき、そのm×nの範囲を含む注目画素を中心としたi×j(たとえば、5×5)の画素範囲を設定し、注目画素に対応する色成分の色の変化をそのi×jの範囲内において調べ、その結果に基づいた重み付け係数を算出して、その算出された重み付け係数による重みづけを前記補間すべき他の色成分に対し行って補間するようにしている。
【0088】
このように、所定範囲内において注目画素の色の変化に基づいて算出された重み付け係数によって補間すべき他の色に対し重み付けして色補間しているので、特に、画像のエッジ部分において解像度に優れた色補間を行うことができる。
【0089】
さらに、前記重み付け係数は、前記i×jの範囲内における前記注目画素に対応する色成分の色の変化だけではなく、前記注目画素に隣接する画素に対応する色成分の変化を前記i×jの範囲内において調べ、その結果をも用いて決定することも可能である。これにより、ある1つの注目画素の処理が終了し、処理が隣の画素に移ってその新たな注目画素に対し色補間を行う際に、同じような重み付け処理による色補間処理を行った場合でも、隣接する画素間における色むらを小さく抑えることができる。
【0090】
また、前記m×nの画素範囲の各画素対応の輝度を求め、そのm×nの範囲内における前記注目画素の輝度とその注目すべき画素以外の他のそれぞれの画素の輝度の変化を調べ、その変化に基づいた重み付け係数を算出してその重み付け係数による重み付けを補間すべき他の色成分に対し行う発明にあっては、それぞれの画素ごとの輝度を予め求めておくことができ、それによって、注目画素ごとにすでに求められている輝度を用いて簡単に色補間を行うことができるので、処理が簡略化され処理時間の短縮が図れる。
【0091】
また、前記m×nの範囲の各画素対応の輝度を求める際、m×nを3×3とした場合、m×nの中心に存在する注目画素については、当該注目画素を中心とした3×3の範囲内の画素の色成分を用いて輝度を求め、注目画素の斜め左上、斜め右上、斜め左下、斜め右下に隣接するそれぞれの画素については、それぞれ2×2の範囲の画素の色成分を用いて当該画素の輝度を求め、注目画素の上と下に隣接するそれぞれの画素については、それぞれ3×2の範囲の画素の色成分を用いて当該画素の輝度を求め、注目画素の左と右に隣接するそれぞれの画素については、それぞれ2×3の範囲の画素の色成分を用いて当該画素の輝度を求めるようにしている。
【0092】
このように、より狭い範囲から求めた輝度を重み付けを求めるためのパラメータとして用いるようにしているので、その重み付け係数により補間された画像はより鮮明なものとなり、特にエッジ部分における鮮明度に優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を説明するための単板式固体撮像素子の色成分の配列を示す図である。
【図2】図1においてある注目画素の処理に必要な5×5の画素範囲を取り出して示す図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態を説明する図であり、図2と同様にある注目画素の処理に必要な5×5の画素範囲を取り出して示す図である。
【図4】注目画素に対し斜め方向にある画素の色成分の重み係数を簡略化した方法で求める例を説明する図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態を説明する図であり、それぞれの画素の輝度の変化をパラメータとして重み係数を求める方法を説明する図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態を説明する図であり、それぞれの画素の輝度を求めるために必要な画素範囲を画素の位置に応じて設定する例を示す図である。
【図7】従来の色補間を説明するために一般的な単板式固体撮像素子の色成分配列を示す図である。
【符号の説明】
a1 基本となる色の1セットを示す画素範囲
a2 3×3の画素範囲
a3 5×5の画素範囲
L01,L02,L03 縦方向の画素ライン
L10,L20,L30 横方向の画素ライン
L00,L40 斜め方向の画素ライン
Claims (16)
- 基本となる色成分を構成する個々の色成分が、一定の繰り返しで個々の画素対応に2次元平面的に配列されてなる単板式固体撮像素子の色補間方法であって、
色補間を行うべき画素(注目画素という)を中心とし、少なくとも前記基本となる色の種類を全て含む2次元平面的な3×3の画素範囲を設定し、かつ、その3×3の画素範囲を含み、前記注目画素を中心とした2次元平面的なi×j(i,jは正の整数でi>3、j>3であり、iは横方向の値、jは縦方向の値をとるものとする)の画素範囲を設定し、前記3×3の画素範囲内に存在する前記注目画素の色成分以外の画素色成分に基づいて、当該注目画素の色成分以外の色成分を補間し、前記補間処理は、前記注目画素の色成分の色の変化を前記i×jの範囲内において調べ、その結果に基づいた重み付け係数を算出して、その算出された重み付け係数による重み付けを前記補間すべき他の色成分に対し行って補間し、
前記基本色は、補色系のシアン、マゼンタ、イエロとこれにグリーンを加えた4つの色を2×2の2次元的な平面配列として、これを1セットとしてこの1セットが2次元平面的に繰り返し配列されてなることを特徴とする単板式固体撮像素子の色補間方法。 - 前記注目画素に対応する色成分の色の変化を前記i×jの範囲内において調べ、その結果に基づいた重み付け係数を算出して、その算出された重み付け係数による重み付けを前記補間すべき他の色成分に対し行って補間する処理は、
前記注目画素を通る線上に当該注目画素を中心として対称位置にそれぞれ存在する当該注目画素と同じ色成分と、当該注目画素の色成分との差をそれぞれとり、両者の差の大きさの比に基づいた重み付け係数を算出し、その算出された重み付け係数による重み付けを前記注目画素を通る線上でかつ当該注目画素に隣接して存在する画素の色成分に対して行う処理であることを特徴とする請求項1記載の単板式固体撮像素子の色補間方法。 - 前記重み係数は、前記i×jの範囲内における前記注目画素に対応する色成分の色の変化だけではなく、前記注目画素に隣接する画素に対応する色成分の変化を前記i×jの範囲内において調べ、その結果をも用いて決定することを特徴とする請求項1または2記載の単板式固体撮像素子の色補間方法。
- 基本となる色成分を構成する個々の色成分が、一定の繰り返しで個々の画素対応に2次元平面的に配列されてなる単板式固体撮像素子の色補間処理プログラムを記録した記録媒体であって、その色補間処理プログラムは、 色補間を行うべき画素(注目画素という)を中心とし、少なくとも前記基本となる色の種類を全て含む2次元平面的な3×3の画素範囲を設定し、かつ、その3×3の画素範囲を含み、前記注目画素を中心とした2次元平面的なi×j(i,jは正の整数でi>3、j>3であり、iは横方向の値、jは縦方向の値をとるものとする)の画素範囲を設定する手順と、
前記3×3の画素範囲内に存在する前記注目画素の色成分以外の画素の色成分に基づいて当該注目画素の色成分以外の色成分を補間する手順とを含み、
前記補間手順は、前記注目画素の色成分の色の変化を前記i×jの範囲内において調べ、その結果に基づいた重み付け係数を算出して、その算出された重み付け係数による重み付けを前記補間すべき他の色成分に対し行って補間し、
前記基本色は、補色系のシアン、マゼンタ、イエロとこれにグリーンを加えた4つの色を2×2の2次元的な平面配列として、これを1セットとしてこの1セットが2次元平面的に繰り返し配列されてなることを特徴とする単板式固体撮像素子の色補間処理プログラムを記録した記録媒体。 - 前記注目画素に対応する色成分の色の変化を前記i×jの範囲内において調べ、その結果に基づいた重み付け係数を算出して、その算出された重み付け係数による重み付けを前記補間すべき他の色成分に対し行って補間する処理は、
前記注目画素を通る線上に当該注目画素を中心として対称位置にそれぞれ存在する当該注目画素と同じ色成分と、当該注目画素の色成分との差をそれぞれとり、両者の差の大きさの比に基づいた重み付け係数を算出し、その算出された重み付け係数による重み付けを前記注目画素を通る線上でかつ当該注目画素に隣接して存在する画素の色成分に対して行う処理であることを特徴とする請求項4記載の単板式固体撮像素子の色補間処理プログラムを記録した記録媒体。 - 前記重み係数は、前記i×jの範囲内における前記注目画素に対応する色成分の色の変化だけではなく、前記注目画素に隣接する画素に対応する色成分の変化を前記i×jの範囲内において調べ、その結果をも用いて決定することを特徴とする請求項4または5記載の単板式固体撮像素子の色補間処理プログラムを記録した記録媒体。
- 基本となる色成分を構成する個々の色成分が、一定の繰り返しで個々の画素対応に2次元平面的に配列されてなる単板式固体撮像素子の色補間方法であって、
色補間を行うべき画素(注目画素という)を中心とし、少なくとも前記基本となる色の種類を全て含む2次元平面的な3×3の画素範囲を設定し、かつ、その3×3の画素範囲を含み、前記注目画素を中心とした2次元平面的なi×j(i,jは正の整数でi>3、j>3であり、iは横方向の値、jは縦方向の値をとるものとする)の画素範囲を設定し、前記3×3の画素範囲内に存在する前記注目画素の色成分以外の画素の色成分に基づいて当該注目画素の色成分以外の色成分を補間し、前記補間処理は、前記i×jの範囲内の色成分を用いて、前記3×3の範囲の各画素対応の輝度を求め、その3×3の範囲内における前記注目画素の輝度とその注目すべき画素以外の他のそれぞれの画素の輝度の変化を調べ、その結果に基づいた重み付け係数を算出してその重み付け係数による重み付けを前記補間すべき他の色成分に対し行って補間し、
前記3×3の画素範囲の中心に存在する注目画素については、当該注目画素を中心とした3×3の画素範囲に存在するそれぞれの画素の色成分を用いて当該注目画素の輝度を求め、
注目画素の斜め左上、斜め右上、斜め左下、斜め右下に隣接するそれぞれの画素については、その画素を含むそれぞれ2×2の画素範囲に存在するそれぞれの画素の色成分を用いて当該画素の輝度を求め、
注目画素の上と下に隣接するそれぞれの画素については、その画素を含むそれぞれ3×2の画素範囲に存在するそれぞれの画素の色成分を用いて当該画素の輝度を求め、
注目画素の左と右に隣接するそれぞれの画素については、その画素を含むそれぞれ2×3の画素範囲に存在するそれぞれの画素の色成分を用いて当該画素の輝度を求める、
ことを特徴とする単板式固体撮像素子の色補間方法。 - 前記3×3の範囲の各画素対応の輝度の求め方は、前記3×3の各画素においてそれぞれの画素に対しそれぞれの画素を中心とする3×3の画素範囲を設定し、その3×3の画素範囲に存在するそれぞれの画素の色成分を用いて当該3×3の画素範囲の中心に位置する画素の輝度を求めることを特徴とする請求項7記載の単板式固体撮像素子の色補間方法。
- 前記3×3の範囲内における前記注目画素の輝度とその注目すべき画素以外の他のそれぞれの画素の輝度の変化を調べ、その結果に基づいた重み付け係数を算出してその重み付け係数による重み付けを前記他の画素の輝度に対し行って補間する処理は、
前記注目画素を通る線上に当該注目画素を中心として対称位置にそれぞれ存在する当該注目画素のそれぞれの輝度と、当該注目画素の輝度との差をそれぞれとり、両者の差の大きさの比に基づいた重み付け係数を算出し、その算出された重み付け係数による重み付けを前記注目画素を通る線上でかつ当該注目画素に隣接して存在する画素の色成分に対して行う処理であることを特徴とする請求項7または8記載の単板式固体撮像素子の色補間方法。 - 前記基本色は、補色系のシアン、マゼンタ、イエロとこれにグリーンを加えた4つの色を2×2の2次元的な平面配列として、これを1セットとしてこの1セットが2次元平面的に繰り返し配列されてなることを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の単板式固体撮像素子の色補間方法。
- 前記基本色は、原色系の赤、青、緑の3つの色でなり緑は2つ用いて2×2の2次元的な平面配列として、これを1セットとしてこの1セットが2次元平面的に繰り返し配列されてなることを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の単板式固体撮像素子の色補間方法。
- 基本となる色成分を構成する個々の色成分が、一定の繰り返しで個々の画素対応に2次元平面的に配列されてなる単板式固体撮像素子の色補間処理プログラムを記録した記録媒体であって、その色補間処理プログラムは、
色補間を行うべき画素(注目画素という)を中心とし、少なくとも前記基本となる色の種類を全て含む2次元平面的な3×3の画素範囲を設定し、かつ、その3×3の画素範囲を含み、前記注目画素を中心とした2次元平面的なi×j(i,jは正の整数でi>3、j>3であり、iは横方向の値、jは縦方向の値をとるものとする)の画素範囲を設定する手順と、
前記3×3の画素範囲内に存在する前記注目画素の色成分以外の画素の色成分に基づいて当該注目画素の色成分以外の色成分を補間する手順とを含み、
前記補間手順は、前記i×jの範囲内の色成分を用いて、前記3×3の範囲の各画素対応の輝度を求め、その3×3の範囲内における前記注目画素の輝度とその注目すべき画素以外のそれぞれの画素の輝度の変化を調べ、その結果に基づいた重み付け係数を算出してその重み付け係数による重み付けを他の色成分に対し行って補間し、
前記3×3の画素範囲の中心に存在する注目画素については、当該注目画素を中心とした3×3の画素範囲に存在するそれぞれの画素の色成分を用いて当該注目画素の輝度を求め、
注目画素の斜め左上、斜め右上、斜め左下、斜め右下に隣接するそれぞれの画素については、その画素を含むそれぞれ2×2の画素範囲に存在するそれぞれの画素の色成分を用いて当該画素の輝度を求め、
注目画素の上と下に隣接するそれぞれの画素については、その画素を含むそれぞれ3×2の画素範囲に存在するそれぞれの画素の色成分を用いて当該画素の輝度を求め、
注目画素の左と右に隣接するそれぞれの画素については、その画素を含むそれぞれ2×3の画素範囲に存在するそれぞれの画素の色成分を用いて当該画素の輝度を求める、
ことを特徴とする単板式固体撮像素子の色補間処理プログラムを記録した記録媒体。 - 前記3×3の範囲の各画素対応の輝度の求め方は、前記3×3の各画素においてそれぞれの画素に対しそれぞれの画素を中心とする3×3の画素範囲を設定し、その3×3の画素範囲に存在するそれぞれの画素の色成分を用いて当該3×3の画素範囲の中心に位置する画素の輝度を求めることを特徴とする請求項12記載の単板式固体撮像素子の色補間処理プログラムを記録した記録媒体。
- 前記3×3の範囲内における前記注目画素の輝度とその注目すべき画素以外の他のそれぞれの画素の輝度の変化を調べ、その結果に基づいた重み付け係数を算出してその重み付け係数による重み付けを前記他の画素の輝度に対し行って補間する処理は、
前記注目画素を通る線上に当該注目画素を中心として対称位置にそれぞれ存在する当該注目画素のそれぞれの輝度と、当該注目画素の輝度との差をそれぞれとり、両者の差の大きさの比に基づいた重み付け係数を算出し、その算出された重み付け係数による重み付けを前記注目画素を通る線上でかつ当該注目画素に隣接して存在する画素の色成分に対して行う処理であることを特徴とする請求項12または13記載の単板式固体撮像素子の色補間処理プログラムを記録した記録媒体。 - 前記基本色は、補色系のシアン、マゼンタ、イエロとこれにグリーンを加えた4つの色を2×2の2次元的な平面配列として、これを1セットとしてこの1セットが2次元平面的に繰り返し配列されてなることを特徴とする請求項12から14のいずれかに記載の単板式固体撮像素子の色補間処理プログラムを記録した記録媒体。
- 前記基本色は、原色系の赤、青、緑の3つの色でなり緑は2つ用いて2×2の2次元的な平面配列として、これを1セットとしてこの1セットが2次元平面的に繰り返し配列されてなることを特徴とする請求項12から14のいずれかに記載の単板式固体撮像素子の色補間処理プログラムを記録した記録媒体。
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