JP4139101B2 - 印刷装置、および印刷方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、デジタルデータによる直接印刷を行う印刷装置、印刷方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
多量の印刷物を印刷するための印刷機において、印刷が行われた印刷用紙は付属しているストッカに排紙された後、製本工程などの後処理に回される。
ここで、印刷機は様々なサイズの用紙に対して印刷を行うことができる。従って、例えば多量のA4印刷用紙の排紙後に多量のA3印刷用紙を排紙するなど、サイズが異なった印刷用紙をストッカに滞積した場合には、印刷用紙の積み崩れ事故が発生しやすくなる。
このような事故を防止するため、印刷用紙を滞積させる場合には、できるかぎり用紙サイズの揃った印刷を続けて行うことが望ましい。用紙サイズが揃っていれば、多量の印刷用紙がストッカに滞積したとしても、積み崩れの発生を防ぐことができる。
また、積み崩れ事故防止のため、ストッカに先に印刷した用紙が滞積している場合には、先に印刷した用紙とは異なるサイズの用紙に対して印刷を行う前に、ストッカから滞積している用紙を取り出すよう促す機能を備えた印刷機も存在する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来から使用されている印刷機の多くは有版印刷機、すなわち印刷像を形成する版にインキなどの着色剤を塗布することにより印刷を行う印刷機であったため、先に印刷した用紙と異なるサイズの用紙に対する印刷を行うためには、先に印刷を行った版を交換しなければならず、版交換の時間は必然的に印刷機を停止していた。従って、印刷機が停止している間に、ストッカに滞積した用紙を取り出すための時間を取ることができた。
ところが、最近普及し始めている無版印刷機、すなわち印刷像を形成する版を備えずに、版胴に直接着色剤による印刷像を形成して、用紙に転写することにより印刷を行う印刷機の場合、版を交換する時間は実質的に存在しないため、ストッカに滞積した用紙を取り出すための時間を取るためだけに、印刷機を停止しなければならない。特に、無版印刷機は、小ロットの冊子印刷を行うことが多いため、印刷機の動作を停止することが直接に印刷効率の低下に繋がってしまう。
【0004】
このような問題は印刷機のストッカが一つしか存在しないために起こるため、印刷機によっては、複数のストッカを備えて、異なったサイズの用紙をそれぞれストッカ別に滞積するようにしている物もある。
しかし、複数のストッカを備えている場合には、どのストッカに、どのサイズの用紙を滞積するかを指定しなければならない。また、サイズが異なっていても、例えばA3用紙の滞積後ならばA4用紙を滞積することができる。そのような用紙の滞積が可能ならば、ストッカを二つ使わずに済ませるように、ストッカをできる限り有効利用したいという要望もあった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、従来技術の欠点を除去し、用紙サイズが異なる場合であっても、積み崩れの可能性が少ない場合には、連続的に印刷を行うことにより印刷効率の低下を防止することができる印刷装置および印刷方法を提供することである。
【0006】
もう一つの目的は、複数のストッカを有している場合に、用紙を滞積するストッカを一々指定する手間を要せず、またストッカを有効利用することのできる印刷装置および印刷方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決する為に、請求項1に係る発明は、複数の印刷データにて表現されている内容をそれぞれサイズの異なる用紙に対して印刷可能な印刷装置であって、第1の印刷時の第1印刷サイズおよび第1の印刷後に印刷を行う第2の印刷時の第2印刷サイズを取得する印刷サイズ取得手段と、前記第1印刷サイズと前記第2印刷サイズとを比較する印刷サイズ比較手段と、前記第1印刷サイズと前記第2印刷サイズとの比較の結果に基づいて、前記第2の印刷の実行および停止を制御する印刷制御手段と、を有し、前記印刷制御手段は、前記第1印刷サイズよりも前記第2印刷サイズが大きく、かつ、前記第1印刷サイズと前記第2印刷サイズとの差が、積み崩れが生じることなくサイズの異なる用紙を積み重ね可能な許容値としてあらかじめ定めた所定値よりも大きい場合のみ前記第2の印刷を停止し、前記第1印刷サイズよりも前記第2印刷サイズが大きく、かつ、前記第1印刷サイズと前記第2印刷サイズとの差が前記所定値以下の場合、または、前記第2印刷サイズが前記第1印刷サイズ以下の場合は、前記第2の印刷を実行させる、ことを特徴としている。
【0008】
請求項1に記載の印刷装置は、印刷サイズ取得手段により、第1の印刷サイズと第1の印刷後に印刷を行う第2の印刷サイズを取得し、印刷サイズ比較手段によって、第1の印刷サイズと第2の印刷サイズとを比較する。その結果、第1の印刷サイズよりも第2の印刷サイズが大きく、かつ、第1印刷サイズと第2印刷サイズとの差が、積み崩れが生じることなくサイズの異なる用紙を積み重ね可能な許容値としてあらかじめ定めた所定値よりも大きい場合のみ、印刷制御手段が、滞積した印刷用紙の積み崩れを防止するために、第2の印刷を停止する。すなわち、積み崩れが起きない場合には、第1の印刷後に第2の印刷を連続して行うことができるので、印刷効率を低下させることがない印刷装置を提供することができる。
【0009】
請求項2に係わる発明は、請求項1に記載の印刷装置であって、前記第2の印刷後、前記印刷サイズ取得手段は前記第2の印刷サイズを新たな前記第1の印刷サイズとして取得し、前記印刷サイズ比較手段による比較の結果に基づいて前記印刷制御手段によって前記第2の印刷が停止されるまで、前記第1の印刷と第2の印刷とを繰り返すことを特徴としている。
【0010】
請求項2に記載の印刷装置は、印刷サイズ取得手段が第2の印刷後第2の印刷サイズを第1の印刷サイズとして取得することにより、印刷サイズ比較手段による比較の結果に基づいて第2の印刷が停止されるまで、第1の印刷と第2の印刷とを繰り返して行なうので、第2の印刷サイズが変化したとしても、積み崩れを起こさず印刷効率を低下させることがない印刷装置を提供することができる。
【0012】
更に請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の印刷装置であって、前記印刷サイズ取得手段が取得する第1印刷サイズおよび第2印刷サイズが、前記第1の印刷を行う印刷データおよび第2の印刷を行う印刷データに指定された用紙サイズであること、を特徴としている。
【0013】
請求項3に記載の印刷装置は、印刷サイズ取得手段が、第1の印刷を行う印刷データおよび第2の印刷を行う印刷データとに指定された用紙サイズを第1印刷サイズおよび第2印刷サイズとして取得する。すなわち、用紙サイズの差異に基づいて第2の印刷を停止するので、印刷効率を低下させることがない印刷装置を提供することができる。
【0014】
また請求項4に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の印刷装置であって、前記印刷サイズ取得手段が取得する第1印刷サイズおよび第2印刷サイズが、前記第1の印刷を行う印刷データおよび第2の印刷を行う印刷データによる表現サイズであること、を特徴としている。
【0015】
請求項4に記載の印刷装置は、印刷サイズ取得手段が、第1の印刷を行う印刷データおよび第2の印刷を行う印刷データによる印刷像の表現サイズを第1印刷サイズおよび第2印刷サイズとして取得する。すなわち、印刷像の表現サイズの差異に基づいて第2の印刷を停止するので、印刷効率を低下させることがない印刷装置を提供することができる。
【0016】
また請求項5に係る発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の印刷装置であって、前記印刷制御手段は、第2の印刷を停止する際に、前記印刷装置に備えられた収納部において第1の印刷が行われた用紙が存在するのを確認すること、を特徴としている。
【0017】
請求項5に記載の印刷装置は、印刷制御手段が第1の印刷による用紙が印刷装置に備えられた収納部に残っているか否かを確認した後に、第2の印刷を停止するので、印刷効率を低下させることがない印刷装置を提供することができる。
【0018】
加えて請求項6に係る発明では、複数の印刷データにて表現されている内容をそれぞれサイズの異なる用紙に対して印刷可能な印刷装置における印刷方法であって、第1の印刷時の第1印刷サイズを取得する第1の取得工程と、第1の印刷後に印刷を行う第2の印刷時の第2印刷サイズを取得する第2の取得工程と、前記第1印刷サイズと第2印刷サイズとを比較する比較工程と、前記第1印刷サイズと前記第2印刷サイズとの比較の結果に基づいて、前記第2の印刷の実行および停止を決定する決定工程と、を有し、前記決定工程においては、前記第1印刷サイズよりも前記第2印刷サイズが大きく、かつ、前記第1印刷サイズと前記第2印刷サイズとの差が、積み崩れが生じることなくサイズの異なる用紙を積み重ね可能な許容値としてあらかじめ定めた所定値よりも大きい場合のみ前記第2の印刷を停止し、前記第1印刷サイズよりも前記第2印刷サイズが大きく、かつ、前記第1印刷サイズと前記第2印刷サイズとの差が前記所定値以下の場合、または、前記第2印刷サイズが前記第1印刷サイズ以下の場合は、前記第2の印刷を実行させる、ことを特徴としている。
【0019】
請求項6に記載の印刷方法は、第1の印刷サイズと第1の印刷後に印刷を行う第2の印刷サイズを取得し、印刷サイズを比較する工程によって、第1の印刷サイズと第2の印刷サイズとを比較する。その結果、第1の印刷サイズよりも第2の印刷サイズが大きく、かつ、第1印刷サイズと第2印刷サイズとの差が、積み崩れが生じることなくサイズの異なる用紙を積み重ね可能な許容値としてあらかじめ定めた所定値よりも大きい場合のみ、滞積した印刷用紙の積み崩れを防止するために、第2の印刷を停止する。すなわち、積み崩れが起きない場合には、第1の印刷後に第2の印刷を連続して行うことができるので、印刷効率を低下させることがない印刷方法を提供することができる。
【0020】
請求項7に係わる発明では、請求項6に記載の印刷方法であって、前記第2の印刷後、前記第2の印刷サイズを新たな前記第1の印刷サイズとして取得し、前記第1印刷サイズと前記第2印刷サイズとの比較の結果に基づいて前記第2の印刷が停止されるまで、前記第1の印刷と前記第2の印刷とを繰り返しを行なうことを特徴としている。
【0021】
請求項7に記載の印刷方法は、第2の印刷後第2の印刷サイズを新たな第1の印刷サイズとして取得することにより、第1の印刷サイズと第2の印刷サイズとの比較の結果に基づいて第2の印刷が停止されるまで、第1の印刷と第2の印刷とを繰り返して行なうので、第2の印刷サイズが変化したとしても、積み崩れを起こさず印刷効率を低下させることがない印刷方法を提供することができる。
【0022】
請求項8に係る発明では、複数の印刷データにて表現されている内容をそれぞれサイズの異なる用紙に対して印刷可能であり、それぞれサイズの異なる印刷済用紙を収納する複数の収納部を有する印刷装置であって、第1の印刷時の第1印刷サイズおよび第1の印刷後に印刷を行う第2の印刷時の第2印刷サイズを取得する印刷サイズ取得手段と、前記第1印刷サイズと第2印刷サイズとを比較する印刷サイズ比較手段と、前記印刷サイズ比較手段による前記第1印刷サイズと第2印刷サイズとの比較に基づいて、前記第2の印刷の実行および停止を制御するとともに、前記第2の印刷を行う場合の印刷済用紙の収納先となる収納部を前記複数の収納部から決定する印刷制御手段と、を有し、前記印刷サイズ取得手段は、前記複数の収納部のそれぞれに対応した複数の前記第1印刷サイズを取得し、前記印刷サイズ比較手段は、前記複数の第1印刷サイズそれぞれと第2印刷サイズとを比較し、前記印刷制御手段は、前記複数の第1印刷サイズの全てについて、前記第1印刷サイズよりも前記第2印刷サイズが大きく、かつ、当該第1印刷サイズと前記第2印刷サイズとの差が、積み崩れが生じることなくサイズの異なる用紙を積み重ね可能な許容値としてあらかじめ定めた所定値以上の場合のみ、前記第2の印刷を停止させ、前記複数の第1印刷サイズの中に、前記第2印刷サイズよりも大きく、かつ、前記第2印刷サイズとの差が前記所定値以下のものが存在する第1の場合、または、前記複数の第1印刷サイズの全てについて、前記第1印刷サイズよりも前記第2印刷サイズが小さい第2の場合は、前記第2の印刷を行って印刷済用紙を前記第1または第2の場合をみたす前記第1印刷サイズに対応する収納部に収納させる、ことを特徴としている。
【0023】
請求項8に記載の印刷装置は、印刷サイズ取得手段により、第1の印刷サイズと第1の印刷後に印刷を行う第2の印刷サイズを取得し、印刷サイズ比較手段によって、第1の印刷サイズと第2の印刷サイズとを比較し、その結果に基づいて、印刷制御手段が、前記第2の印刷を実行するか否かと、第2の印刷を行った場合の印刷済用紙の収納先となる収納部を決定する。そのため、印刷装置が複数の収納部を有している場合に、用紙を滞積する収納部を一々指定する手間を要せずに済む。また、複数の第1印刷サイズの全てについて、第1印刷サイズよりも第2印刷サイズが大きく、かつ、当該第1印刷サイズと第2印刷サイズとの差が、積み崩れが生じることなくサイズの異なる用紙を積み重ね可能な許容値としてあらかじめ定めた所定値以上の場合のみ、第2の印刷を停止するので、複数の収納部それぞれにおいて積み崩れを起こさず印刷効率を低下させることがない印刷装置を提供することができる。用紙の積み崩れが起きない場合には、第1の印刷を行った印刷済用紙の収納部と同一の収納部に第2の印刷を行った印刷済用紙を収納することもできる。これらにより、収納部を有効利用することができ、印刷効率を低下させることがない印刷装置を提供することができる。
【0026】
また、請求項9に係わる発明では、請求項8に記載の印刷装置であって、前記第2の印刷後、前記印刷サイズ取得手段は、前記第2の印刷サイズを前記第2の印刷により印刷済用紙が収納された前記収納部についての新たな前記第1の印刷サイズとして取得し、前記印刷サイズ比較手段による比較の結果に基づいて前記印刷制御手段によって前記第2の印刷が停止されるまで、前記第1の印刷と第2の印刷とを繰り返すことを特徴としている。
【0027】
請求項9に記載の印刷装置は、第2の印刷後第2の印刷サイズを前記第2の印刷により印刷済用紙が収納された前記収納部についての新たな第1の印刷サイズとして取得するとともに、第1の印刷サイズと第2の印刷サイズとの比較の結果に基づいて第2の印刷が停止されるまで、第1の印刷と第2の印刷とを繰り返して行なうので、第2の印刷サイズが変化したとしても、複数の収納部それぞれにおいて積み崩れを起こさず印刷効率を低下させることがない印刷装置を提供することができる。
【0028】
更に請求項10に係わる発明では、請求項8または請求項9に記載の印刷装置であって、前記印刷サイズ取得手段が取得する第1印刷サイズおよび第2印刷サイズが、前記第1の印刷を行う印刷データおよび第2の印刷を行う印刷データに指定された用紙サイズであること、を特徴としている。
【0029】
請求項10に記載の印刷装置は、印刷サイズ取得手段が、第1の印刷を行う印刷データおよび第2の印刷を行う印刷データとに指定された用紙サイズを第1印刷サイズおよび第2印刷サイズとして取得する。それらに基づいた比較を行うことにより、第2の印刷を行った印刷済用紙の収納先となる収納部を決定するので、収納部を有効利用することができ、印刷効率を低下させることがない印刷装置を提供することができる。
【0030】
また、請求項11に係わる発明では、請求項8または請求項9に記載の印刷装置であって、前記印刷サイズ取得手段が取得する第1印刷サイズおよび第2印刷サイズが、前記第1の印刷を行う印刷データおよび第2の印刷を行う印刷データによる表現サイズであること、を特徴としている。
【0031】
請求項11に記載の印刷装置は、印刷サイズ取得手段が、第1の印刷を行う印刷データおよび第2の印刷を行う印刷データによる印刷像の表現サイズを第1印刷サイズおよび第2印刷サイズとして取得する。それらに基づいた比較を行うことにより、第2の印刷を行った印刷済用紙の収納先となる収納部を決定するので、収納部を有効利用することができ、印刷効率を低下させることがない印刷装置を提供することができる。
【0034】
請求項12に係わる発明では、複数の印刷データにて表現されている内容をそれぞれサイズの異なる用紙に対して印刷可能であり、それぞれサイズの異なる印刷済用紙を収納する複数の収納部を有する印刷装置における印刷方法であって、第1の印刷時の第1印刷サイズを取得する第1の取得工程と、第1の印刷後に印刷を行う第2の印刷時の第2印刷サイズを取得する第2の取得工程と、前記第1印刷サイズと第2印刷サイズとを比較する比較工程と、前記第1印刷サイズと第2印刷サイズとの比較に基づいて、前記第2の印刷の実行および停止を決定するとともに、前記第2の印刷を行った印刷用紙の収納先となる収納部を決定する決定工程と、を有し、前記第1の取得工程においては、前記複数の収納部のそれぞれに対応した複数の前記第1印刷サイズを取得し、前記比較工程においては、前記複数の第1印刷サイズそれぞれと第2印刷サイズとを比較し、前記決定工程においては、前記複数の第1印刷サイズの全てについて、前記第1印刷サイズよりも前記第2印刷サイズが大きく、かつ、当該第1印刷サイズと前記第2印刷サイズとの差が、積み崩れが生じることなくサイズの異なる用紙を積み重ね可能な許容値としてあらかじめ定めた所定値以上の場合のみ、前記第2の印刷を停止させ、前記複数の第1印刷サイズの中に、前記第2印刷サイズよりも大きく、かつ、前記第2印刷サイズとの差が前記所定値以下のものが存在する第1の場合、または、前記複数の第1印刷サイズの全てについて、前記第1印刷サイズよりも前記第2印刷サイズが小さい第2の場合は、前記第2の印刷を行って印刷済用紙を前記第1または第2の場合をみたす前記第1印刷サイズに対応する収納部に収納させることを特徴としている。
【0035】
請求項12に記載の印刷方法は、第1の印刷サイズと第1の印刷後に印刷を行う第2の印刷サイズを取得する工程を有し、印刷サイズを比較する工程によって、第1の印刷サイズと第2の印刷サイズとを比較し、その結果に基づいて、第2の印刷の実行および停止を決定するとともに、第2の印刷を行った場合の印刷済用紙の収納先となる収納部を決定する工程を有する。そのため、印刷装置が複数の収納部を有している場合に、用紙を滞積する収納部を一々指定する手間を要せずに済む。また複数の第1印刷サイズの全てについて、第1印刷サイズよりも第2印刷サイズが大きく、かつ、当該第1印刷サイズと第2印刷サイズとの差が、積み崩れが生じることなくサイズの異なる用紙を積み重ね可能な許容値としてあらかじめ定めた所定値以上の場合のみ、第2の印刷を停止するので、複数の収納部それぞれにおいて積み崩れを起こさず印刷効率を低下させることがない印刷装置を提供することができる。用紙の積み崩れが起きない場合には、第1の印刷を行った印刷済用紙の収納部と同一の収納部に第2の印刷を行った印刷済用紙を収納することもできる。これらにより、収納部を有効利用することができ、印刷効率を低下させることがない印刷方法を提供することができる。
【0038】
さらに、請求項13に係わる発明は、請求項12に記載の印刷方法であって、前記第2の印刷後前記第2の印刷サイズを前記第2の印刷により印刷済用紙が収納された前記収納部についての新たな前記第1の印刷サイズとして取得し、前記比較工程による比較の結果に基づいて前記決定工程において前記第2の印刷が停止されるまで前記第1の印刷と第2の印刷とを繰り返すこと、を特徴としている。
【0039】
請求項13に記載の印刷方法は、第2の印刷後第2の印刷サイズを前記第2の印刷により印刷済用紙が収納された前記収納部についての新たな第1の印刷サイズとして取得することにより、第1の印刷サイズと第2の印刷サイズとの比較の結果に基づいて第2の印刷が停止されるまで、第1の印刷と第2の印刷とを繰り返して行なうので、第2の印刷サイズが変化したとしても、複数の収納部それぞれにおいて積み崩れを起こさず印刷効率を低下させることがない印刷方法を提供することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
「第1の実施例」
以下、本発明の実施態様について説明を行うことにする。
図1は、本発明の印刷装置を使用した印刷システムの概要を示すための図である。この印刷システム100は、コントローラ1、デジタル印刷機2、画像処理端末4から構成されており、コントローラ1と画像処理端末4はネットワーク3で接続されている。また、コントローラ1とデジタル印刷機2は通信線CLで接続されている。
【0041】
画像処理端末4は、複数のページからなる印刷物を印刷するためのページデータPDあるいは、複数のページデータPDからなるブックデータBDを作成する。コントローラ1は、画像処理端末4で作成されたページデータPDあるいはブックデータBDを、ネットワーク3を介して受信する。コントローラ1は、受信したページデータPDあるいはブックデータBDに対してラスタライズ処理を行う。その結果得られた印刷像を表現する印刷データRPDを、コントローラ1は通信線CLによって接続されているデジタル印刷機2に送信する。
【0042】
デジタル印刷機2は、コントローラ1の制御によって印刷を行う。デジタル印刷機2は、制御部21、図示しない給紙部、搬送路、印刷部の他に、ストッカ22、検知部23を備えている。制御部21は、デジタル印刷機2全体の制御を行う。コントローラ1から通信線CLを経て送信されてきた印刷データRPDは制御部21で受信され、二値の網掛けデータに変換された上で印刷部へ送信される。図示しない給紙部から給紙された用紙が搬送路を経て印刷部に供給されると、印刷部にて該用紙に網掛けで表現された印刷像が転写される。印刷済用紙24は、さらに搬送路を経てストッカ22に収納される。また、通信線CLを経て送信されてきた制御信号CDも同様に制御部21で受信され、デジタル印刷機2各部の制御が行われる。さらに、制御部21は、通信線CLを介してステータス信号SDを送信することにより、デジタル印刷機2の状態をコントローラ1へ通知する。
【0043】
ストッカ22は、図示しない印刷部で印刷が行われた印刷済用紙24を収納するためのものである。なお、ストッカ22のストッカ床は、後述する検知部23による判定のため黒色に塗られている。
【0044】
また、ストッカ22には検知部23が備えられている。検知部23は、発光器231と受光器232を有しており、発光器231によって発せられた光はストッカ22のストッカ床もしくは印刷済用紙24に反射する。ストッカ22のストッカ床は黒色のため、ストッカ22に印刷済用紙24が滞積している場合と滞積していない場合とでは、反射光の照度が異なるので、受光器232が受光した反射光はこのような反射光の照度の変化を検知することにより、検知部23はストッカ22における印刷済用紙24の有無を検知することができる。検知部23は、印刷済用紙24の有無についての情報を通信線25を経て制御部21へ通信する。例えば、ストッカ22に印刷済用紙24が滞積している場合は「1」、滞積していない場合には「0」を、検知部23は制御部21に通信する。制御部21は通信線CLを介して送信されるステータス信号SDに該情報を加えることで、コントローラ1に対して、ストッカ22における印刷済用紙24の有無を報知する。
なお、検知部23によるストッカ22における印刷済用紙24の検知手法については、この例に限るものではなく、上述のような反射式検知ではなく透過式検知を行うような検知部を備えても良い。
【0045】
印刷済用紙24は、制御部21、図示しない給紙部、搬送路、印刷部が繰返し動作し、複数の用紙に対して印刷データRPDの表現する印刷像がそれぞれ印刷された結果生じた生成物である。この印刷済用紙24は、印刷データRPDを印刷する際、印刷データRPDにより表現される印刷像のサイズが「A4」であるならば「A4」サイズの印刷済用紙24aであり、印刷像のサイズが「A3」であるならば「A3」サイズの印刷済用紙24bである。あるいは、ページデータPDの設定において印刷サイズが「A4」である場合は「A4」サイズの印刷済用紙24aであり、ページデータPDの設定において印刷サイズが「A3」である場合は「A3」サイズの印刷済用紙24bである。
なお、ストッカ22に滞積された印刷済用紙24は、それぞれ区別のため、印刷済用紙24a、24b間に合紙を挿入したり、印刷済用紙24a、24bの収納位置をずらすようにすることが望ましい。
【0046】
信号線25は、検知部23がストッカ22に印刷済用紙24が収納されているか否かについての情報を制御部21へ送信するために使用される。
【0047】
図2は、コントローラ1の構成を示すための図である。コントローラ1は、一般的に使用されているパーソナルコンピュータであり、CPU11、表示部12、入力部13、ネットワークI/F14、メディアドライブ15、記憶部16、メモリ17、通信線CLより構成されている。CPU11は、コントローラ1全体を制御し、特にメディアドライブ15に挿入されたメディアディスク18に記録されているプログラムをメモリ17において実行することによって、コントローラ1の機能を実現している。表示部12は、コントローラ1の動作に必要な情報を表示する。入力部13は、マウスやキーボードで構成されており、コントローラ1に対してオペレータが指示を入力するために使用する。ネットワークI/F14は、コントローラ1とネットワーク3とを接続するためのものである。ネットワークI/F14を介して、コントローラ1はネットワーク3に接続されている画像処理端末4からページデータPDあるいはブックデータBDを受信する。また、図示しないサーバより、コントローラ1の機能を実現するプログラムをダウンロードすることも可能である。さらに、デジタル印刷機2がネットワーク3を介してコントローラ1と接続されている場合には、このネットワークI/F14を介して、デジタル印刷機2に印刷データRPDおよび制御信号CDを送信し、デジタル印刷機2から送信されるステータス信号SDを受信する。メディアドライブ15は、メディアディスク18に記録されているプログラムを読み取るために使用する。メディアドライブ15で読み取られたプログラムにより、コントローラ1の機能が実現される。また、コントローラ1を画像処理端末4とはオフラインで運用する場合、画像処理端末4で作成されたページデータPDあるいはブックデータBDをメディアディスク18に記録し、このメディアドライブ15によって該メディアディスク18を読み込むことにより後続の処理を行うようにしてもよい。記憶部16は、メディアドライブ15で読み取られたプログラムを格納する。また、記憶部16は、ページデータPD、ブックデータBD、印刷データRPDをも記憶する。通信線CLは、デジタル印刷機2と接続されており、特に制御部21に対して印刷データRPDおよび制御信号CDを送信すること、およびデジタル印刷機2から送信されるステータス信号SDを受信することに使用する。
【0048】
メモリ17は、記憶部16によって記憶されたプログラムをCPU11が実行するためのワークエリアである。CPU11によってプログラムが実行された結果、メモリ17において、印刷サイズ取得部171、印刷サイズ比較部172、給紙制御部173の機能が実現する。
【0049】
印刷サイズ取得部171は、少なくとも二つの印刷データRPDについての印刷サイズそれぞれを取得し、該印刷サイズをそれぞれ格納する。印刷サイズ取得部171は印刷サイズを取得するため、印刷像サイズ取得部1711、ページサイズ取得部1712を備えている。
【0050】
印刷像サイズ取得部1711は、画像処理端末4で作成されたページデータPDを、コントローラ1の図示しないRIP部にてラスタライズ処理された結果作成された印刷データRPDが表現する印刷像のサイズを取得する。印刷データRPDが表現する印刷像が占める領域のXY方向におけるサイズを、印刷像サイズ取得部1711は取得する。
【0051】
ページサイズ取得部1712は、画像処理端末4で作成されたページデータPDもしくはブックデータBDにて指定されたページサイズを取得する。画像処理端末4のオペレータがページデータPDもしくはブックデータBDを印刷する用紙サイズを指定すると、該用紙サイズ情報がページデータPDもしくはブックデータBDに格納される。ページサイズ取得部1712は、このようにして指定されたページデータPDもしくはブックデータBDに格納された該用紙サイズ情報を取得する。
【0052】
印刷サイズ取得部171は、印刷像サイズ取得部1711もしくは/およびページサイズ取得部1712の機能を使用することにより、先に印刷した印刷データRPDFの印刷サイズ(以降、先印刷サイズSFとする)および後に印刷する印刷データRPDBの印刷サイズ(以降、後印刷サイズSBとする)それぞれについて取得し、該印刷サイズをそれぞれ格納する。
【0053】
印刷サイズ比較部172は、印刷サイズ取得部171で取得された先印刷サイズSFおよび後印刷サイズSBを比較する。これら印刷サイズを比較した結果に基づいて、印刷制御部173がデジタル印刷機2の連続運転の可否について決定する。
【0054】
印刷制御部173は、印刷データRPDFの印刷後連続して印刷データRPDBの印刷を実行するか否かを決定することにより、デジタル印刷機2の連続運転の可否を決定する。また、印刷制御部173は、コントローラ1のオペレータに対して、デジタル印刷機2の連続運転の可否について、指示を促すための表示を行う。
さらに、デジタル印刷機2の連続運転の可否を決定するに際し、印刷制御部173は、デジタル印刷機2の検知部23によってストッカ22に印刷済用紙24の滞積の有無に基づいて判断を行う。すなわち、ストッカ22に印刷済用紙24が滞積していない場合、印刷済用紙24が積み崩れる可能性はないので、コントローラ1はデジタル印刷機2の連続運転について特定の制御は行わない。しかし、ストッカ22に印刷済用紙24が滞積していることが検知部23から報知されたならば、コントローラ1は、印刷サイズ取得部171、印刷サイズ比較部172および印刷制御部173の動作により、デジタル印刷機2の連続運転についての制御を行う。
【0055】
また、印刷制御部173は、許容値テーブル1731を備えている。許容値テーブル1731は先印刷サイズSFと後印刷サイズSBとの比較の結果生じた差異に対する複数の許容値を格納している。
用紙の種類、強度あるいは印刷済用紙24の枚数にもよるが、印刷サイズ比較部172における先印刷サイズSFと後印刷サイズSBとの比較の結果差異があったとしても、多少の差異であるならば、ストッカ22での用紙サイズの異なる印刷済用紙24の積み崩れは発生しないので、デジタル印刷機2において先印刷データRPDFに続けて後印刷データRPDBを連続して印刷することができる。そこで、印刷制御部173は、許容値テーブル1731に格納されている複数の許容値のうち一つを参照することにより、印刷サイズ比較部172の比較の結果が、先印刷サイズSFと後印刷サイズSBとの差異が該参照した許容値の範囲内であるならば、先印刷データRPDFに続けて後印刷データRPDBを連続して印刷することを決定する。図3は、許容値テーブル1731の構成の一例を示すための図である。
なお、許容値テーブル1731を、コントローラ1のオペレータが入力した任意の数値によって構成するようにしても良い。
【0056】
このように、コントローラ1は、デジタル印刷機2の連続運転の可否を決定するために、
1)先に印刷を行う印刷データRPDFの先印刷サイズSFと、後に印刷する印刷データRPDBの後印刷サイズSBとを取得する
2)先印刷サイズSFと後印刷サイズSBとを比較する
3)比較の結果が許容値以内であれば、先印刷データRPDFに続けて後印刷データRPDBを連続して印刷することを決定する
4)また、デジタル印刷機2のストッカ22に印刷済用紙24が収納されていない場合には、1)〜3)の判断を待たずに、後印刷データRPDBの印刷を実行する
という機能を有することになる。
【0057】
図4は、印刷システム100、特にコントローラ1およびデジタル印刷機2の動作を説明するためのフローチャートである。
【0058】
ステップS1において、コントローラ1は、画像処理端末4で作成されたページデータPDもしくはブックデータBDを受信してラスタライズ処理することにより印刷データRPDを作成し、デジタル印刷機2で印刷を行う。ステップS1で行われる印刷に使用される印刷データRPDは、印刷システム100における最先の印刷に使用されるものであるため、先印刷データRPDFとなる。
【0059】
ステップS2では、印刷サイズ取得部171が、先印刷データRPDFより印刷サイズを取得する。印刷サイズ取得部171は、印刷像サイズ取得部1711もしくはページサイズ取得部1712を機能させることにより、先印刷データRPDFより先印刷サイズSFを取得することができる。ここでは、印刷サイズ取得部171は、印刷像サイズ取得部1711により、先印刷データRPDFが表現する印刷像が占める領域のXY方向のサイズを先印刷サイズSFとして取得し、格納するものとする。
【0060】
なお、印刷サイズ取得部171が、ページサイズ取得部1712を機能して先印刷サイズSFを取得する場合、ページサイズ取得部1712は先印刷データRPDFのラスタライズ処理元であるページデータPDもしくはブックデータBDを解析し、その内部に格納されているページサイズに関する記述を検索する。印刷サイズ取得部171は、ページサイズ取得部1712により、検索されたページサイズの記述の内容を先印刷サイズSFとして取得し、格納すればよい。
【0061】
ステップS3は、コントローラ1が新たにページデータPDもしくはブックデータBDを受信したか否かを判定する。
ネットワーク3を介して、画像処理端末4から先に印刷を行ったページデータPDもしくはブックデータBDとは別のページデータPDもしくはブックデータBDをコントローラ1が受信したならば、コントローラ1は受信した該ページデータPDもしくはブックデータBDに対してラスタライズ処理を行って印刷データRPDを作成する。このステップS3以降の処理で印刷に使用する印刷データRPDは、ステップS1で先に印刷された先印刷データRPDFの後に印刷されるものなので、後印刷データRPDBとなる。
コントローラ1が新たにページデータPDもしくはブックデータBDを受信したならば、ステップS4に移行する。受信しない場合には、処理を終了する。
【0062】
ステップS4において、コントローラ1はデジタル印刷機2のストッカ22に印刷済用紙24が滞積しているか否かを確認する。印刷制御部173は、ストッカ22の状態を確認するため、通信線CLを介してデジタル印刷機2の制御部21に対して制御信号CDを発行する。制御信号CDを受信したデジタル印刷機2の制御部21は、信号線25を介して、検知部23の発する信号を受信する。検知部23の発する信号が「1」であればストッカ22に印刷済用紙24が滞積しており、「0」であればストッカ22には印刷済用紙24が滞積していない、と制御部21は判断する。制御部21が発行するステータス信号SDに該情報を付加することにより、コントローラ1に対してストッカ22の状態が送信される。
【0063】
ストッカ22に印刷済用紙24が滞積していない場合、ステップS5に移行する。ステップS5では、印刷サイズ取得部171が、ステップS2で格納した先印刷サイズSFを0とする。これは、ストッカ22に印刷済用紙24が滞積していないので、ステップS3にて作成された後印刷データRPDBによる印刷が実質的に最先の印刷となるためである。ステップS5の処理が終了したならば、ステップS12へ移行して、後印刷データRPDBの印刷を実行する。
【0064】
ストッカ22に印刷済用紙24が滞積している場合には、ステップS6以降の処理を実行する。ステップS6は、印刷サイズ取得部171が、後印刷データRPDBより、後印刷サイズSBを取得する。印刷サイズ取得部171は、印刷像サイズ取得部1711もしくはページサイズ取得部1712を機能させることにより、後印刷データRPDBより後印刷サイズSBを取得することができる。ここでは、ステップS1同様、印刷サイズ取得部171が、印刷像サイズ取得部1711により、後印刷データRPDBが表現する印刷像が占める領域のXY方向のサイズを後印刷サイズSBとして取得し、格納するものとする。
【0065】
なお、印刷サイズ取得部171が、ページサイズ取得部1712を機能して後印刷サイズSBを取得する場合、ページサイズ取得部1712は後印刷データRPDBのラスタライズ処理元であるページデータPDもしくはブックデータBDを解析し、その内部に格納されているページサイズに関する記述を検索する。印刷サイズ取得部171は、ページサイズ取得部1712により、検索されたページサイズの記述の内容を後印刷サイズSBとして取得し、格納すればよい。
【0066】
ステップS7において、印刷制御部173は、許容値テーブル1731より、許容値Cを読み出す。コントローラ1のオペレータは、デジタル印刷機2にて使用している用紙の種類、強度などを加味して、許容値テーブル1731に格納されている複数の許容値から、先印刷サイズSFと後印刷サイズSBとの比較時に参照すべき許容値Cを選択する。なお、許容値Cは、X方向の許容値Cx、Y方向の許容値Cyより構成されている。
【0067】
ステップS8、S9は、先印刷サイズSFと後印刷サイズSBを比較するプロセスである。ステップS8では、先印刷サイズSFのX方向のサイズと後印刷サイズSBのX方向のサイズとを比較する。この比較は、下記の式(1)および式(2)のような計算で行うことができる。
式(1) SFx−(SBx+Cx)≧0
ここで、式(1)は先印刷サイズSFと後印刷サイズSBおよびX方向の許容値Cxの和とを比較するための式である。式(1)の計算の結果が、正もしくは0ならば、先印刷サイズSFのX方向のサイズが後印刷サイズSBのX方向のサイズよりも十分大きいことを意味するので、ステップS9の判定に移る。結果が負となった場合には、先印刷サイズSFが後印刷サイズSBよりも小さいので、積み崩れの可能性があるため、ステップS10へ移行する。
【0068】
式(2) |SFx−SBx|≦Cx
ここで、式(2)は、先印刷サイズSFと後印刷サイズSBのX方向のサイズを比較したとき、その差異がX方向の許容値Cxの範囲内であるか否かを判定するための式である。式(2)の計算の結果が、Cxよりも小さいもしくは0ならば、後印刷サイズSBが先印刷サイズSFより大きい場合であっても、積み崩れの可能性はないものとして、ステップS9の判定に移る。結果がCxよりも大きい場合には、積み崩れの可能性があるものとして、ステップS10へ移行する。先印刷サイズSFのX方向のサイズと後印刷サイズSBのX方向のサイズとが、式(1)および式(2)を満たしたならば、ステップS9へ移行する。
なお、式(1)あるいは式(2)のいずれかだけで、先印刷サイズSFのX方向のサイズと後印刷サイズSBのX方向のサイズとを比較するようにしてもよい。
【0069】
ステップS9は、先印刷サイズSFと後印刷サイズSBのY方向のサイズとを比較する。ステップS9においても、下記のような式(3)および式(4)により、先印刷サイズSFと後印刷サイズSBのサイズ比較を行うことができる。
式(3) SFy−(SBy+Cy)≧0
および、
式(4) |SFy−SBy|≦Cy
図示するように、式(3)および式(4)は、比較方向が式(1)および式(2)と異なるだけである。従って、式(3)および式(4)の比較により、積み崩れの可能性がない場合はステップS12へ、積み崩れの可能性がある場合にはステップS10へ移行する。
なお、この場合も、式(3)あるいは式(4)のいずれかだけで、先印刷サイズSFのY方向のサイズと後印刷サイズSBのY方向のサイズとを比較するようにしてもよい。
【0070】
ステップS10において、印刷制御部173は、コントローラ1のオペレータに対して、デジタル印刷機2のストッカ22に滞積した印刷済用紙24を取り出すよう指示する旨のメッセージを表示部12に表示する。ステップS8あるいはステップS9による比較の結果、先印刷サイズSFよりも後印刷サイズSBの方が大きいと判定された場合、後印刷データRPDBの印刷処理を続行したならば、印刷済用紙24の積み崩れが発生する可能性がある。そこで、印刷制御部173は、「印刷機のストッカに滞積している印刷済用紙を取り出してください」などのメッセージを表示部12に表示し、コントローラ1のオペレータによってストッカ22に滞積した印刷済用紙24の取り出しを促す。
【0071】
そして、このステップS10によるメッセージが表示されたならば、印刷制御部173は、デジタル印刷機2の制御部21を介して、ストッカ22の状態の確認を行う(ステップS11)。ストッカ22に印刷済用紙24が残っていれば、未だに積み崩れの可能性があるため、後印刷データRPDBの印刷処理を行うことなく、印刷制御部173は、ステップS10の処理に帰還する。従って、ストッカ22に印刷済用紙24が残っている限り、後印刷データRPDBの印刷処理が行われることはないので、積み崩れを起こすことはない。また、コントローラ1のオペレータによる印刷済用紙24の取り出し時間を確保することができる。
【0072】
ステップS11において、ストッカ22に印刷済用紙24がないものと判定された場合には、印刷制御部173は表示部12に対する表示を中止し、ステップS5へ移行して、印刷サイズ取得部171は、格納している先印刷サイズSFを「0」とする。すなわち、ストッカ22より印刷済用紙24が取り出されたならば、後印刷データRPDBの印刷処理によって生じた印刷済用紙24がストッカ22に対する最先の印刷済用紙24となり、先印刷サイズSFが存在しないことになるためである。
【0073】
ステップS12において、コントローラ1は、印刷制御部173の判定により、印刷済用紙24の積み崩れの可能性がないものとして、後印刷データRPDBの印刷を実行する。コントローラ1のCPU11は後印刷データRPDBを、通信線CLを介してデジタル印刷機2に送信し、デジタル印刷機2の制御部21は図示しない給紙部、搬送路、印刷部を機能させることにより、後印刷データRPDBの印刷を行う。
【0074】
後印刷データRPDBの印刷が終了したならば、印刷サイズ取得部171に格納されている先印刷サイズSFを後印刷サイズSBで置換する(ステップS13)。すなわち、ステップS12のプロセスにおいて、後印刷データRPDBの印刷処理によってストッカ22に印刷済用紙24が滞積したならば、該印刷済用紙24の印刷サイズが、次の印刷処理に対する先印刷サイズSFとして取り扱われるためである。ステップS13の処理が終了したならば、ステップS3に帰還し、印刷システム100における印刷処理を繰り返して実行する。
【0075】
図5は、図4のフローチャートによる印刷システム100の動作を具体的に説明するための図である。ここで、図1の印刷システム100におけるデジタル印刷機2で使用可能な用紙の種類は、「A3w」、「A3」、「A4」とする。なお、「A3w」という種類の用紙は、「A3」よりもx方向およびy方向の寸法がわずかに大きくなっているものである。
【0076】
図5(a)は、最先の印刷として、印刷システム100において、印刷データRPD1に基づく印刷を行った状態を示すための図である。ここで、印刷データRPD1が表現する印刷像の占める領域は「A3w」サイズであるものとする。図5(a)の時点では、デジタル印刷機2のストッカ22に滞積している印刷済用紙24がないことから、印刷データRPD1の印刷が最先の印刷となるため、コントローラ1が印刷を実行することにより、ストッカ22に「A3w」サイズの印刷済用紙24aが滞積する。この時、印刷サイズ取得部171に格納される先印刷サイズSFは「A3w」サイズと同じく、SFx=318(mm)、SFy=469(mm)である。
【0077】
図5(b)は、引続き印刷データRPD2に基づく印刷を行った状態を示すための図である。ここで印刷データRPD2が表現する印刷像の占める領域は「A3」サイズであるものとする。図5(b)の時点では、デジタル印刷機2のストッカ22に「A3w」サイズの印刷済用紙24aが滞積しているので、コントローラ1は印刷データRPD1を先印刷データRPDFとし、印刷データRPD2を後印刷データRPDBとして、図4のフローチャートに示したステップS3以降の処理を実行する。この時、印刷サイズ取得部171に格納される後印刷サイズSBは「A3」サイズと同じ、SBx=297(mm)、SBy=420(mm)が格納される。なお、ここでは説明を簡略化するため、許容値CはCx、Cyともに0とする。印刷サイズ比較部172が先印刷サイズSFと後印刷サイズSBを比較する。この場合はSF>SBなので、コントローラ1が印刷データRPD2に基づく印刷を行うことにより、「A3」サイズの印刷済用紙24bがストッカ22の印刷済用紙24a上に滞積する。そして、SF>SBなので、印刷サイズ取得部171に格納された先印刷サイズSFを後印刷サイズSBで置換する。すなわち、先印刷サイズSFはSFx=297(mm)、SFy=420(mm)に置換される。
【0078】
図5(c)は、さらに印刷データRPD3に基づく印刷を行った状態を示すための図である。ここで、印刷データRPD3が表現する印刷像の占める領域は「A4」サイズであるものとする。図5(c)の時点では、デジタル印刷機2のストッカ22には、「A3w」サイズの印刷済用紙24a、「A3」サイズの印刷済用紙24bが滞積している。コントローラ1は、印刷データRPD2を先印刷データRPDF、印刷データRPD3を後印刷データRPDBとして、図4のフローチャートに示した処理を行う。この場合においても、やはりSF>SBなので、コントローラ1は印刷データRPD3の印刷を実行し、「A4」サイズの印刷済用紙24cが、ストッカ22の印刷済用紙24b上に滞積する。また、図5(c)においてもSF>SBなので、先印刷サイズSFは印刷データRPD3の表現する印刷像の占める領域と同じSFx=210(mm)、SFy=297(mm)に置換される。
【0079】
図5(d)は、印刷データRPD4に基づく印刷を行おうとした状態を示すための図である。ここで印刷データRPD4が表現する印刷像の占める領域は、再び「A3w」サイズであるものとする。図5(d)の時点では、デジタル印刷機2のストッカ22には、印刷済用紙24a、24b、24cが滞積している。コントローラ1は、印刷データRPD3を先印刷データRPDF、印刷データRPD4を後印刷データRPDBとして、これまで同様に図4のフローチャートに示した処理を実行する。この時、先印刷サイズSFが「A4」サイズであるのに対して、印刷サイズ取得部171が取得した後印刷サイズSBが「A3w」サイズとなるため、SF<SBとなる。従って、ストッカ22に印刷済用紙24a、24b、24cが滞積した状態で、印刷データRPD4に基づく印刷を行うと、印刷済用紙24の積み崩れが起こる可能性がある。そこで、印刷制御部173は、表示部12にストッカ22に滞積している印刷済用紙を取り出すよう指示する旨の表示を行い、ストッカ22の検知部23が印刷済用紙24が取り出されたことを検知するまで、印刷データRPD4の印刷を中止する。
【0080】
このように、図1に示した印刷システム100において、図2に示したコントローラ1およびデジタル印刷機2が、図4に示したフローチャートのように動作することにより、用紙サイズが異なる場合であっても、積み崩れの可能性が少ない場合には、連続的に印刷を行うことにより印刷効率の低下を防止することができる印刷装置および印刷方法を提供することができる。
【0081】
「第2の実施例」
図6は、本発明の印刷装置を使用した別の印刷システムの概要を示すための図である。この印刷システム200は、コントローラ201、デジタル印刷機202、画像処理端末204から構成されており、コントローラ201と画像処理端末204はネットワーク203で接続されている。また、コントローラ201とデジタル印刷機202は通信線CLで接続されている。
【0082】
画像処理端末204は、図1で説明した画像処理端末4と同様の機能を有しているので、説明を省略する。コントローラ201は、画像処理端末204から送信されたページデータPDあるいはブックデータBDに対してラスタライズ処理を行う。その結果得られた印刷像を表現する印刷データRPDを、コントローラ201は通信線CLによって接続されているデジタル印刷機202に送信する。また、コントローラ201は、後述するように、複数のストッカ2023のうち一つを印刷済用紙2024を収納するために、セレクタ2022の動作を制御する。
【0083】
デジタル印刷機202は、コントローラ201の制御によって印刷を行う。デジタル印刷機202は、制御部2021、給紙部、印刷部の他に、セレクタ2023、複数のストッカ2024を備えている。制御部2021は、デジタル印刷機202全体の制御を行う。コントローラ201から通信線CLを経て送信されてきた印刷データRPDは制御部2021で受信され、二値の網掛けデータに変換された後、印刷部に送信される。給紙部から給紙された用紙が搬送路2022を経て印刷部に供給され、網掛けで表現された印刷像が用紙に転写される。印刷部にて印刷像が転写された印刷済用紙2025は、印刷部からさらに搬送路2022で搬送され、セレクタ2023によって選択されたストッカ2024のいずれか一つに収納される。また、通信線CLを経て送信されてきた制御信号CDも同様に制御部2021で受信され、デジタル印刷機202各部の制御が行われる。さらに、制御部2021は、通信線CLを介してステータス信号SDを送信することにより、デジタル印刷機202の状態をコントローラ201へ通知する。
【0084】
セレクタ2023は、コントローラ201から送信された制御信号CDを受信した制御部2021の制御により、印刷部にて印刷が行われた印刷済用紙2025を収納するストッカ2024を選択する。印刷済用紙2025は、印刷部から搬送路2022によって搬送され、セレクタ2023が選択したストッカ2024のいずれか一つに収納される。
【0085】
ストッカ2024は、デジタル印刷機202に複数備えられており、それぞれ印刷済用紙2025を収納する。ストッカ2024には、区別のためそれぞれ固有の識別コードが付与される。例えば、ストッカ2024の数が二つの場合、「a」、「b」という識別コードが付与されることになる。また、特別の指定がなければ、ストッカ2024は、識別コード順に使用する。なお、ストッカ2024には、図1で説明したストッカ22同様、検知部2026が取り付けられており、信号線2028を介してストッカ2024内の印刷済用紙2025の滞積状況を制御部2021へ送信する。
【0086】
印刷済用紙2025は、制御部2021、給紙部、印刷部が繰返し動作し、複数の用紙に対して印刷データRPDの表現する印刷像がそれぞれ印刷された結果生じた生成物である。この印刷済用紙2025は、印刷データRPDを印刷する際、印刷データRPDにより表現される印刷像のサイズが「A4」であるならば「A4」サイズの印刷済用紙2025aであり、印刷像のサイズが「A3」であるならば「A3」サイズの印刷済用紙2025bである。あるいは、ページデータPDの設定において印刷サイズが「A4」である場合は「A4」サイズの印刷済用紙2025aであり、ページデータPDの設定において印刷サイズが「A3」である場合は「A3」サイズの印刷済用紙2025bである。
なお、印刷済用紙2025は、それぞれ区別するため、2025a、2025b間に合紙を挿入したり、2025a、2025bの収納位置をずらすようにすることが望ましい。
【0087】
信号線2027は、制御部2021がセレクタ2023を制御するために使用される。制御部2021は、信号線2027を介して制御信号をセレクタ2023に送信することにより、セレクタ2023によるストッカ2024の選択が行われる。
【0088】
図7は、コントローラ201の構成を示すための図である。コントローラ201は、一般的に使用されているパーソナルコンピュータであり、CPU211、表示部212、入力部213、ネットワークI/F214、メディアドライブ215、記憶部216、メモリ217、通信線CLより構成されている。なお、コントローラ201の構成は、メモリ217を除いては、図2で説明したコントローラ1と同様なので説明を省略する。
【0089】
メモリ217は、記憶部216によって記憶されたプログラムをCPU211が実行するためのワークエリアである。CPU211によってプログラムが実行された結果、メモリ217において、印刷サイズ取得部2171、印刷サイズ比較部2172、排紙制御部2173の機能が実現する。
【0090】
印刷サイズ取得部2171は、ストッカ2024毎に先印刷サイズSF、および後印刷サイズSBについてそれぞれを取得し、該印刷サイズをそれぞれ格納する。印刷サイズ取得部2171は印刷サイズを取得するため、印刷像サイズ取得部1711、ページサイズ取得部21712を備えている。
【0091】
印刷像サイズ取得部21711は、画像処理端末204で作成されたページデータPDを、コントローラ201の図示しないRIP部にてラスタライズ処理された結果作成された印刷データRPDが表現する印刷像のサイズを取得する。印刷データRPDが表現する印刷像が占める領域のXY方向におけるサイズを、印刷像サイズ取得部21711は取得する。
【0092】
ページサイズ取得部21712は、画像処理端末204で作成されたページデータPDもしくはブックデータBDにて指定されたページサイズを取得する。画像処理端末204のオペレータがページデータPDもしくはブックデータBDを印刷する用紙サイズを指定すると、該用紙サイズ情報がページデータPDもしくはブックデータBDに格納される。ページサイズ取得部21712は、このようにして指定されたページデータPDもしくはブックデータBDに格納された該用紙サイズ情報を取得する。
【0093】
印刷サイズ取得部2171は、印刷像サイズ取得部21711もしくは/およびページサイズ取得部21712の機能を使用することにより、ストッカ2024毎に、先に印刷した印刷データRPDFの印刷サイズ(以降、先印刷サイズSFとする)および後に印刷する印刷データRPDBの印刷サイズ(以降、後印刷サイズSBとする)それぞれについて取得し、該印刷サイズをそれぞれ格納する。
【0094】
なお、印刷サイズ比較部2172の機能は、図2で説明したものと同じなので、やはり説明を省略する。
【0095】
排紙制御部2173は、印刷サイズ取得部2171で取得された先印刷データRPDFの先印刷サイズSFと後印刷データRBDBの後印刷サイズSBとを、印刷サイズ比較部2172で比較した結果に基づいて、デジタル印刷機202の制御部2021を介してセレクタ2023を制御することにより、印刷済用紙2025を収納するストッカ2024を選択する。そのために、排紙制御部2173は、カウンタiとストッカレジスタnを備えている。
カウンタiは、ストッカ2024の選択回数を格納する。排紙制御部2173が新規にストッカ2024を選択する毎に、カウンタiに「1」が加算される。
ストッカレジスタnは、印刷済用紙2025を収納するストッカ2024の選択番号値を格納するためのものである。すなわち、ストッカレジスタnが格納している値が「1」の場合、排紙制御部2173はストッカの選択番号値を「1」として、ストッカ2024の識別コードの一番目に該当するストッカ2024aを印刷済用紙2025を収納するストッカとする。ストッカレジスタnが格納している値が「2」であれば、ストッカの選択番号値も「2」となるので、排紙制御部2173はストッカ2024の識別コードの二番目に該当するストッカ2024bを印刷済用紙2025の収納先とする。
また、排紙制御部2173は、ストッカ数mを記憶している。ストッカ数mは、デジタル印刷機202に備えられている複数のストッカ2024の数である。
さらに、印刷制御部2173は、コントローラ201のオペレータに対して、デジタル印刷機202の連続運転の可否について、指示を促すための表示を行う。
【0096】
排紙制御部2173は、許容値テーブル21731を備えている。許容値テーブル21731は先印刷サイズSFと後印刷サイズSBとの比較の結果生じた差異に対する複数の許容値を格納しており、図2で説明した許容値テーブル1731と同様のものである。許容値テーブル21731に格納されている複数の許容値の一つを参照することにより、印刷サイズ比較部2172の比較の結果、先印刷サイズSFと後印刷サイズSBとの差異が該参照した許容値の範囲内であるならば、排紙制御部2173はデジタル印刷機202のセレクタ2023を制御して、先印刷データRPDFに続けて後印刷データRPDBを同一ストッカ2024に収納する。
【0097】
このように、コントローラ201は、デジタル印刷機202の連続運転の可否を決定するために、
1)先に印刷を行う印刷データRPDFの先印刷サイズSFと、後に印刷する印刷データRPDBの後印刷サイズSBとを取得する
2)先印刷サイズSFと後印刷サイズSBとを比較する
3)比較の結果が許容値以内であれば、先印刷データRPDFに続けて後印刷データRPDBを同一ストッカ2024に収納する
という機能を有することになる。
【0098】
図8は、印刷システム200、特にコントローラ201およびデジタル印刷機202の動作を説明するためのフローチャートである。
ステップS101において、排紙制御部2173のカウンタi、ストッカレジスタnに「1」をセットする。これは、印刷システム200においては、印刷済用紙2025を収納するストッカ2024を必ず一つ使用することを意味している。
【0099】
ステップS102において、コントローラ201は、画像処理端末204で作成されたページデータPDもしくはブックデータBDを受信してラスタライズ処理することにより印刷データRPDを作成し、デジタル印刷機202で印刷を行う。
ステップS102で行われる印刷に使用される印刷データRPDは、印刷システム200における最先の印刷に使用されるものであるため、先印刷データRPDFとなる。ステップS102は最先の印刷であることから、デジタル印刷機202の複数のストッカ2024はいずれも印刷済用紙2025を収納していない。そこで、排紙制御部2173が、ストッカレジスタnに従って制御信号CDを発行して、デジタル印刷機202の制御部2021にセレクタ2023を動作させることにより、ストッカ2024を選択して、先印刷データRPDFの収納先とする。例えば、最先の印刷において、デジタル印刷機202がストッカ2024a、2024bを備えている場合、ストッカレジスタnに「1」がセットされていることから、排紙制御部2173はセレクタ2023を動作させ、識別コード順に従って、印刷済用紙2025の収納先としてストッカ2024aを選択する。
【0100】
ステップS103では、印刷サイズ取得部2171が、ストッカ2024に収納された印刷物の印刷サイズをストッカ別先印刷サイズSFnとして格納する。印刷サイズ取得部2171によるストッカ別先印刷サイズSFnの取得手法は、図4に示したフローチャートのステップS2と同様にして行なうことができる。
ストッカ別先印刷サイズSFnの識別は、排紙制御部2173のストッカレジスタnを参照して行うことができる。例えば、最先の印刷として先印刷データRPDFの印刷を行った場合、ストッカレジスタnには「1」が格納されている。そこで、ストッカ別先印刷サイズSFnは「SF1」となる。このように、先印刷データRPDFの印刷サイズがストッカ別先印刷サイズSFnとして、それぞれ印刷サイズ取得部2171に格納される。
【0101】
ステップS104乃至S106の動作は、図4におけるステップS3およびステップS6乃至S7同様の動作なので、説明を省略する。
【0102】
ステップS107およびS108は、ストッカ別先印刷サイズSFnそれぞれと後印刷サイズSBとを比較する。印刷サイズ取得部2171には、ストッカ2024毎にストッカ別先印刷サイズSFnがそれぞれ格納されている。そこで、ステップS107およびS108において、図4のステップS8およびS9のプロセスで使用した式(1)、式(2)および式(3)、式(4)による計算を行なうことで、ストッカ別先印刷サイズSFnそれぞれと後印刷サイズSBとを比較することにより、続くステップにて後印刷データRPDBの収納先となるストッカ2024を決定する。
【0103】
ステップS107およびS108の条件を満たした場合、すなわち後印刷サイズSBとストッカ別先印刷サイズSFnのいずれかとの差異が許容値Cの範囲内であるならば、ステップS116へ移行する。ステップS116において、排紙制御部2173は、ストッカレジスタnを変更することで、ステップS107およびS108の条件を満たすストッカ別先印刷サイズSFnに対応するストッカ2024を、後印刷データRPDBの印刷済用紙2025の収納先に指定する。例えば、ステップS107およびS108の条件を満たしたストッカ別先印刷サイズSFnが「SF1」であった場合には、排紙制御部2173は該ストッカ別先印刷サイズSF1に対応するストッカ2024を印刷済用紙2025の収納先とするため、ストッカレジスタnを「1」に変更する。同様に、ストッカ別先印刷サイズSF2に対応するストッカ2024を印刷済用紙2025の収納先とする場合には、ストッカレジスタnを「2」に変更する。そして、ストッカレジスタnの変更にあわせて、排紙制御部2173は制御信号CDを発行して、デジタル印刷機202のセレクタ2023を動作させることにより、印刷済用紙2025の収納先ストッカ2024を指定する。
【0104】
その後、ステップS118にて、CPU211は後印刷データRPDBをデジタル印刷機202へ送信することにより、印刷を実行する。このとき、後印刷データRPDBが印刷された印刷済用紙2025は、ステップS116において排紙制御部2173が指定したストッカ2024に収納される。
【0105】
ステップS119において、印刷サイズ取得部2171に格納されているストッカ別先印刷サイズSFnを後印刷サイズSBで置換する。すなわち、ステップS118のプロセスにおいて、後印刷データRPDBの印刷処理によってストッカ2024のいずれかに印刷済用紙2025が滞積したならば、該印刷済用紙2025の印刷サイズが、次の印刷処理に対するストッカ別先印刷サイズSFnとして取り扱われるためである。ステップS119の処理が終了したならば、ステップS104に帰還し、印刷システム200における印刷処理を繰り返して実行する。
【0106】
S107もしくはS108の比較の結果、全てのストッカ別先印刷サイズSFnと後印刷サイズSBの差異が許容値Cの範囲外であるならば、ステップS109へ移行する。
ステップS109からのプロセスは、これまでのステップで印刷済用紙を収納していたストッカとは異なった、新規に印刷済用紙を収納するストッカに変更するためのものである。ステップS107もしくはステップS108の条件に該当しなかった後印刷データRPDBの印刷済用紙2025を、既に印刷済用紙2025が収納されている複数のストッカ2024のいずれかに収納した場合、積み崩れが発生する可能性がある。それを防止するため行うプロセスである。
【0107】
ステップS109で、排紙制御部2173は、カウンタiに「1」を加算する。すなわち、排紙制御部2173が、新規にストッカ2024を選択する毎に、カウンタiは「1」加算される。
【0108】
ステップS110にてカウンタiの数値とデジタル印刷機202に備えられているストッカ数mとを比較する。比較の結果、「i≦m」ならば、ステップS111へ移行し、カウンタiの数値をストッカレジスタnに書き込む。
【0109】
ステップS112において、排紙制御部2173は、ステップS110でカウンタiの数値が書き込まれたストッカレジスタnに該当するストッカ2024を選択するため、セレクタ2023を動作させる。
ストッカレジスタnにカウンタiの数値が書き込まれたことにより、新規にデジタル印刷機202で使用するストッカ2024が一つ追加されることになる。そこで排紙制御部2173は、ステップS107もしくはステップS108の条件に該当しなかった後印刷データRPDBを印刷した印刷済用紙2025の収納先として、ストッカレジスタnに該当する新規のストッカ2024を選択するため、セレクタ2023を動作させる。例えば、デジタル印刷機202がストッカ2024a、2024bを備えており、カウンタiが「2」となりストッカレジスタnに「2」が書き込まれた場合、排紙制御部2173は、ストッカレジスタnに該当する識別コードを有するストッカ2024bに印刷済用紙2025を収納するよう、セレクタ2023を動作させる。
セレクタ2023を動作させたことで、後印刷データRPDBの印刷済用紙2025の収納先となるストッカ2024が決定したならば、ステップS117へ移行し、印刷サイズ取得部2171は、新規に選択されたストッカ2024のストッカ別印刷サイズSFnを「0」として取得する。
すなわち、図4のステップS5同様に、後印刷データRPDBを印刷した印刷済用紙2025の収納先として新規ストッカ2024が選択された場合、該後印刷データRPDBの印刷処理により生じた印刷済用紙2025が、該新規ストッカ2024に対する最先の印刷済用紙2025となり、先印刷サイズSFが存在しないことになるためである。
【0110】
その後、ステップS118にて、CPU211は後印刷データRPDBをデジタル印刷機202へ送信することにより、印刷を実行する。このとき、後印刷データRPDBが印刷された印刷済用紙2025は、ステップS112において排紙制御部2173が指定したストッカ2024に収納される。
【0111】
ステップS110におけるカウンタiとストッカ数mとの比較の結果、「i>m」となった場合には、排紙制御部2173は、ステップS113からのプロセスを実行する。
【0112】
ステップS113では、排紙制御部2173は、全てのストッカ2024から印刷済用紙2025を取り出すよう指示する旨のメッセージを表示部212に表示して、コントローラ201のオペレータの介入を促す。
ステップS110におけるカウンタiとストッカ数mの比較結果が、「i>m」である場合には、ストッカの選択回数がストッカ数を越えること、すなわち、新規に選択可能なストッカ2024がデジタル印刷機202には存在しないことを意味している。そこで、排紙制御部2173は、コントローラ201のオペレータに対して、全てのストッカ2024から印刷済用紙2025を取り出すよう指示する旨の表示を行い、ステップS107もしくはステップS108の条件に該当しなかった後印刷データRPDBの印刷処理を一時中断する。
【0113】
ステップS114において、排紙制御部2173は、全てのストッカ2024から印刷済用紙2025が取り出されたか否かを判定する。複数のストッカ2024にそれぞれ設置された検知部2026が、ストッカ2024それぞれに収納されている印刷済用紙2025の有無を検知し、制御部2021に各ストッカ2024の状態を送信する。ストッカ2024のいずれかに印刷済用紙2025が残っていることを検知部2026が検知している限り、排紙制御部2173はステップS113の状態を維持し続ける。検知部2026それぞれが、全てのストッカ2024に印刷済用紙2025が収納されていないことを検知したならば、その通知に基づいて制御部2021はステータス信号SDを発行し、該状態を排紙制御部2173に送信する。
【0114】
全てのストッカ2024から印刷済用紙2025が取り出されたならば、ステップS115へ移行し、排紙制御部2173は、カウンタi、ストッカレジスタnに再び「1」をセットする。すなわち、複数のストッカ2024それぞれから印刷済用紙2025が全て取り除かれたので、排紙制御部2173は、ストッカレジスタnに従って制御信号CDを発行して、デジタル印刷機202の制御部2021にセレクタ2023を動作させることにより、ストッカレジスタnに対応する識別コードが付与されたストッカ2024を選択して、後印刷データRPDBの印刷済用紙2025の収納先とする。例えば、デジタル印刷機202がストッカ2024a、2024bを備えている場合、全てのストッカ2024から印刷済用紙2025が取り出され、排紙制御部2173によりストッカレジスタnに「1」がセットされたことから、識別コード順に従って、印刷済用紙2025の収納先としてストッカ2024aが選択される。
【0115】
そして、ストッカ2024より印刷済用紙2025が取り出されたならば、後印刷データRPDBの印刷処理によって生じた印刷済用紙2025がストッカ2024に対する最先の印刷済用紙24となり、先印刷サイズSFが存在しないことになるため、ステップS117へ移行して、印刷サイズ取得部2171は、選択されたストッカ2024のストッカ別印刷サイズSFnを「0」として取得し、その後、ステップS118にて、CPU211は後印刷データRPDBをデジタル印刷機202へ送信することにより、印刷を実行する。このとき、後印刷データRPDBが印刷された印刷済用紙2025は、ステップS115において排紙制御部2173が指定したストッカ2024に収納される。
【0116】
図9は、図8のフローチャートによる印刷システム200の動作を具体的に説明するための図である。ここで、図8の印刷システム200における印刷機2で使用可能な用紙の種類は、図4での説明同様「A3w」、「A3」、「A4」とする。
【0117】
図9(a)は、最先の印刷として、印刷システム200において、印刷データRPD11に基づく印刷を行った状態を示すための図である。ここで、印刷データRPD11が表現する印刷像の占める領域は「A4」サイズであるものとする。図9(a)の時点では、印刷機202の複数のストッカ2024いずれにも滞積している印刷済用紙2025がないことから、印刷データRPD11の印刷が最先の印刷となる。そこで、排紙制御部2173は、カウンタi=1、ストッカレジスタn=1、ストッカ数m=2をセットする。コントローラ201が印刷を実行した結果、ストッカ2024aに「A4」サイズの印刷済用紙2024aが収納される。
【0118】
図9(b)は、引続き印刷データRPD12に基づく印刷を行った状態を示すための図である。ここで印刷データRPD12が表現する印刷像の占める領域は「A3」サイズであるものとする。図9(b)の時点では、印刷機202のストッカ2024aに「A4」サイズの印刷済用紙2025aが収納されているので、コントローラ201は印刷データRPD11を先印刷データRPDFとし、印刷データRPD12を後印刷データRPDBとして、図8のフローチャートに示したステップS104以降の処理を実行する。
この時、印刷サイズ取得部2171に格納されるストッカ別先印刷サイズSFnは、ストッカレジスタn=1であることから、ストッカ2024aに対応するものとしてSF1となり、印刷データRPD11が表現する印刷像の占める領域「A4」サイズと同じ値が格納される。また、印刷サイズ取得部2171に格納される後印刷サイズSBは「A3」サイズと同じ値が格納される。なお、ここで許容値CはCx、Cyともに50(mm)とする。
印刷サイズ比較部2172がストッカ別先印刷サイズSF1と後印刷サイズSBを比較する。ここでSF1<SBなので、印刷データRPD12に基づく印刷を行う場合、ストッカ2024aに滞積している印刷済用紙2025aの上に後印刷データRPDBによる印刷済用紙2025を滞積することはできないと排紙制御部2173が判断し、コントローラ201は、ステップS109に移行する。排紙制御部2173はカウンタiに「1」を加算し、ストッカ数mと比較する。「i≦n」なので、排紙制御部2173はストッカレジスタnを「2」として、セレクタ2023を動作させ、印刷部から排紙される印刷済用紙2025の収納先をストッカの識別コード順に従って、ストッカ2024bに変更する。その後、コントローラ201はステップS117のプロセスにより印刷データRPD12の印刷を実行し、その結果生成された印刷済用紙2025bがストッカ2024bに収納される。また、ステップS119にて、ストッカ別先印刷サイズSFnは、ストッカレジスタn=2であることから、ストッカ2024bに対応するものとしてSF2となり、「A3」サイズと同じ値として、印刷サイズ取得部2171に格納される。
【0119】
図9(c)は、さらに印刷データRPD13に基づく印刷を行った状態を示すための図である。ここで、印刷データRPD13が表現する印刷像の占める領域は「A3w」サイズであるものとする。図9(c)の時点では、印刷機202のストッカ2024aには「A4」サイズの印刷済用紙2025a、ストッカ2024bには「A3」サイズの印刷済用紙2025bが収納されている。コントローラ201は、印刷データRPD11および印刷データRPD12が表現する印刷像の占める領域をそれぞれストッカ別先印刷サイズSFn、印刷データRPD13が表現する印刷像の占める領域を後印刷サイズSBとして、図8に示したフローチャートに示した動作を実行する。
この場合、SF1<SBおよびSF2<SBとなるが、ストッカ別先印刷サイズSF2である「A3」サイズがX=297(mm)、Y=420(mm)であるのに対して、後印刷サイズSBである「A3w」サイズはX=318(mm)、Y=469(mm)であり、共に許容値Cの範囲内であることから、印刷済用紙2025cの収納先は、ストッカ別先印刷サイズSF2に対応するストッカ2024bとなる。コントローラ201は印刷データRPD13の印刷を実行し、その結果生成された印刷済用紙2025cは、ストッカ2024bの印刷済用紙2025b上に滞積する。
【0120】
図9(d)は、印刷データRPD14に基づく印刷を行った状態を示すための図である。ここで印刷データRPD14が表現する印刷像の占める領域は、再び「A4」サイズであるものとする。コントローラ201は、やはり印刷データRPD11および印刷データRPD13が表現する印刷像の占める領域をそれぞれストッカ別先印刷サイズSFn、印刷データRPD14が表現する印刷像の占める領域を後印刷サイズSBとして、図8に示したフローチャートに示した動作を実行する。
このとき、SF1≧SBなので、排紙制御部2173はセレクタ2023を動作させて、ストッカ別先印刷サイズSF1に対応するストッカ2024aを、印刷データRPD14の印刷済用紙2025dの収納先とする。コントローラ201は印刷データRPD14の印刷を実行し、「A4」サイズの印刷済用紙2025dが、ストッカ2024aの印刷済用紙2025a上に滞積する。
【0121】
図9(e)は、印刷データRPD15に基づく印刷を行った状態を示すための図である。印刷データRPD15が表現する印刷像の占める領域は、再び「A3」サイズであるものとする。コントローラ201は、図4(c)、(d)同様に、印刷データRPD14および印刷データRPD13が表現する印刷像の占める領域をそれぞれストッカ別先印刷サイズSFn、印刷データRPD15が表現する印刷像の占める領域を後印刷サイズSBとして、図8に示したフローチャートに示した動作を実行する。
この場合においても、SF1<SBであるものの、SF2≧SBであるため、排紙制御部2173はセレクタ2023を動作させて、ストッカ別先印刷サイズSF2に対応するストッカ2024bを、印刷データRPD15の印刷済用紙2025eの収納先として、コントローラ201による、印刷データRPD15の印刷を実行する。
【0122】
このように、図6に示した印刷システム200において、図7に示したコントローラ201および印刷機202が、図8に示したフローチャートのように動作することにより、用紙サイズが異なる場合には、印刷済用紙の収納先を変更し、用紙サイズが異なる場合であっても、積み崩れの可能性が少ない場合には、連続的に印刷を行うことにより印刷効率の低下を防止することができる印刷装置および印刷方法を提供することができる。
【0123】
なお、全てのストッカ2024から印刷済用紙2025が取り出されなくとも、いずれかのストッカ2024から印刷済用紙2025が取り出されたならば、該ストッカ2024を排紙制御部2173が収納先として、セレクタ2023を動作するようにしても良い。
【0124】
「変形例」
なお、本発明の実施形態はこれまでの説明にとどまるものではない。
実施例の説明においては、コントローラとデジタル印刷機が別個のものであると説明してきたが、これらが一体化していても良い。
また、画像処理端末がコントローラと同様の機能を有するようにして、ネットワークを介してデジタル印刷機の制御を行うような形態で、本発明を実施するようにしても良い。
加えて、先印刷サイズと後印刷サイズの比較に際して、オペレータの指定を必要とせずに、デジタル印刷機2に装填されている用紙の種類に基づいて、印刷制御部が許容値テーブルを参照するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】印刷システム100の概要を示すための図である。
【図2】コントローラ1の構成を示すための図である。
【図3】許容値テーブル1731の一例を示すための図である。
【図4】印刷システム100、特にコントローラ1および印刷機2の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】図4のフローチャートによる印刷システム100の動作を具体的に説明するための図である。
【図6】印刷システム200の概要を示すための図である。
【図7】コントローラ201の構成を示すための図である。
【図8】印刷システム200、特にコントローラ201および印刷機202の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】図8のフローチャートによる印刷システム200の動作を具体的に説明するための図である。
【符号の説明】
1、201 コントローラ
2、202 印刷機
3、203 ネットワーク
4、204 画像処理端末
11、211 CPU
12、212 表示部
13、213 入力部
14、214 外部ネットワークI/F
15、215 メディアドライブ
16、216 記憶部
17、217 メモリ
18、218 メディアディスク
21、2021 制御部
2022 搬送路
2023 セレクタ
22、2024 ストッカ
23、2026 検知部
24、2025 印刷済用紙
100、200 印刷システム
171、2171 印刷サイズ取得部
172、2172 印刷サイズ比較部
173 印刷制御部
2173 排紙制御部
1711、21711 印刷像サイズ取得部
1712、21712 ページサイズ取得部
1731、21731 許容量テーブル
BD ブックデータ
CD 制御信号
CL 通信線
i カウンタ
m ストッカ数
n ストッカレジスタ
PD ページデータ
RPD 印刷データ
RPDB 後印刷データ
RPDF 先印刷データ
SB 後印刷サイズ
SF 先印刷サイズ
SFn ストッカ別先印刷サイズ
Claims (13)
- 複数の印刷データにて表現されている内容をそれぞれサイズの異なる用紙に対して印刷可能な印刷装置であって、
第1の印刷時の第1印刷サイズおよび第1の印刷後に印刷を行う第2の印刷時の第2印刷サイズを取得する印刷サイズ取得手段と、
前記第1印刷サイズと前記第2印刷サイズとを比較する印刷サイズ比較手段と、
前記第1印刷サイズと前記第2印刷サイズとの比較の結果に基づいて、前記第2の印刷の実行および停止を制御する印刷制御手段と、
を有し、
前記印刷制御手段は、前記第1印刷サイズよりも前記第2印刷サイズが大きく、かつ、前記第1印刷サイズと前記第2印刷サイズとの差が、積み崩れが生じることなくサイズの異なる用紙を積み重ね可能な許容値としてあらかじめ定めた所定値よりも大きい場合のみ前記第2の印刷を停止し、前記第1印刷サイズよりも前記第2印刷サイズが大きく、かつ、前記第1印刷サイズと前記第2印刷サイズとの差が前記所定値以下の場合、または、前記第2印刷サイズが前記第1印刷サイズ以下の場合は、前記第2の印刷を実行させる、
ことを特徴とする印刷装置。 - 前記第2の印刷後、前記印刷サイズ取得手段は前記第2の印刷サイズを新たな前記第1の印刷サイズとして取得し、前記印刷サイズ比較手段による比較の結果に基づいて前記印刷制御手段によって前記第2の印刷が停止されるまで、前記第1の印刷と第2の印刷とを繰り返すことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
- 前記印刷サイズ取得手段が取得する第1印刷サイズおよび第2印刷サイズが、前記第1の印刷を行う印刷データおよび第2の印刷を行う印刷データに指定された用紙サイズであること、を特徴とする請求項1または請求項2に記載の印刷装置。
- 前記印刷サイズ取得手段が取得する第1印刷サイズおよび第2印刷サイズが、前記第1の印刷を行う印刷データおよび第2の印刷を行う印刷データによる表現サイズであること、を特徴とする請求項1または請求項2に記載の印刷装置。
- 前記印刷制御手段は、第2の印刷を停止する際に、前記印刷装置に備えられた収納部において第1の印刷が行われた用紙が存在するのを確認すること、を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の印刷装置。
- 複数の印刷データにて表現されている内容をそれぞれサイズの異なる用紙に対して印刷可能な印刷装置における印刷方法であって、
第1の印刷時の第1印刷サイズを取得する第1の取得工程と、
第1の印刷後に印刷を行う第2の印刷時の第2印刷サイズを取得する第2の取得工程と、
前記第1印刷サイズと前記第2印刷サイズとを比較する比較工程と、
前記第1印刷サイズと前記第2印刷サイズとの比較の結果に基づいて、前記第2の印刷の実行および停止を決定する決定工程と、
を有し、
前記決定工程においては、
前記第1印刷サイズよりも前記第2印刷サイズが大きく、かつ、前記第1印刷サイズと前記第2印刷サイズとの差が、積み崩れが生じることなくサイズの異なる用紙を積み重ね可能な許容値としてあらかじめ定めた所定値よりも大きい場合のみ前記第2の印刷を停止し、前記第1印刷サイズよりも前記第2印刷サイズが大きく、かつ、前記第1印刷サイズと前記第2印刷サイズとの差が前記所定値以下の場合、または、前記第2印刷サイズが 前記第1印刷サイズ以下の場合は、前記第2の印刷を実行させる、
ことを特徴とする印刷装置における印刷方法。 - 前記第2の印刷後、前記第2の印刷サイズを新たな前記第1の印刷サイズとして取得し、
前記第1印刷サイズと前記第2印刷サイズとの比較の結果に基づいて前記第2の印刷が停止されるまで、前記第1の印刷と前記第2の印刷とを繰り返しを行なうことを特徴とする請求項6に記載の印刷方法。 - 複数の印刷データにて表現されている内容をそれぞれサイズの異なる用紙に対して印刷可能であり、それぞれサイズの異なる印刷済用紙を収納する複数の収納部を有する印刷装置であって、
第1の印刷時の第1印刷サイズおよび第1の印刷後に印刷を行う第2の印刷時の第2印刷サイズを取得する印刷サイズ取得手段と、
前記第1印刷サイズと第2印刷サイズとを比較する印刷サイズ比較手段と、
前記第1印刷サイズと第2印刷サイズとの比較の結果に基づいて、前記第2の印刷の実行および停止を制御するとともに、前記第2の印刷を行う場合の印刷済用紙の収納先となる収納部を前記複数の収納部から決定する印刷制御手段と、
を有し、
前記印刷サイズ取得手段は、前記複数の収納部のそれぞれに対応した複数の前記第1印刷サイズを取得し、
前記印刷サイズ比較手段は、前記複数の第1印刷サイズそれぞれと第2印刷サイズとを比較し、
前記印刷制御手段は、
前記複数の第1印刷サイズの全てについて、前記第1印刷サイズよりも前記第2印刷サイズが大きく、かつ、当該第1印刷サイズと前記第2印刷サイズとの差が、積み崩れが生じることなくサイズの異なる用紙を積み重ね可能な許容値としてあらかじめ定めた所定値以上の場合のみ、前記第2の印刷を停止させ、
前記複数の第1印刷サイズの中に、前記第2印刷サイズよりも大きく、かつ、前記第2印刷サイズとの差が前記所定値以下のものが存在する第1の場合、または、前記複数の第1印刷サイズの全てについて、前記第1印刷サイズよりも前記第2印刷サイズが小さい第2の場合は、前記第2の印刷を行って印刷済用紙を前記第1または第2の場合をみたす前記第1印刷サイズに対応する収納部に収納させる、
ことを特徴とする印刷装置。 - 前記第2の印刷後、前記印刷サイズ取得手段は、前記第2の印刷サイズを前記第2の印刷により印刷済用紙が収納された前記収納部についての新たな前記第1の印刷サイズとして取得し、前記印刷サイズ比較手段による比較の結果に基づいて前記印刷制御手段によって前記第2の印刷が停止されるまで、前記第1の印刷と第2の印刷とを繰り返すことを特徴とする請求項8に記載の印刷装置。
- 前記印刷サイズ取得手段が取得する第1印刷サイズおよび第2印刷サイズが、前記第1の印刷を行う印刷データおよび第2の印刷を行う印刷データに指定された用紙サイズであること、を特徴とする請求項8または請求項9に記載の印刷装置。
- 前記印刷サイズ取得手段が取得する第1印刷サイズおよび第2印刷サイズが、前記第1の印刷を行う印刷データおよび第2の印刷を行う印刷データによる表現サイズであること、を特徴とする請求項8または請求項9に記載の印刷装置。
- 複数の印刷データにて表現されている内容をそれぞれサイズの異なる用紙に対して印刷 可能であり、それぞれサイズの異なる印刷済用紙を収納する複数の収納部を有する印刷装置における印刷方法であって、
第1の印刷時の第1印刷サイズを取得する第1の取得工程と、
第1の印刷後に印刷を行う第2の印刷時の第2印刷サイズを取得する第2の取得工程と、
前記第1印刷サイズと第2印刷サイズとを比較する比較工程と、
前記第1印刷サイズと第2印刷サイズとの比較に基づいて、前記第2の印刷の実行および停止を決定するとともに、前記第2の印刷を行った場合の印刷済用紙の収納先となる収納部を決定する決定工程と、
を有し、
前記第1の取得工程においては、前記複数の収納部のそれぞれに対応した複数の前記第1印刷サイズを取得し、
前記比較工程においては、前記複数の第1印刷サイズそれぞれと第2印刷サイズとを比較し、
前記決定工程においては、
前記複数の第1印刷サイズの全てについて、前記第1印刷サイズよりも前記第2印刷サイズが大きく、かつ、当該第1印刷サイズと前記第2印刷サイズとの差が、積み崩れが生じることなくサイズの異なる用紙を積み重ね可能な許容値としてあらかじめ定めた所定値以上の場合のみ、前記第2の印刷を停止させ、
前記複数の第1印刷サイズの中に、前記第2印刷サイズよりも大きく、かつ、前記第2印刷サイズとの差が前記所定値以下のものが存在する第1の場合、または、前記複数の第1印刷サイズの全てについて、前記第1印刷サイズよりも前記第2印刷サイズが小さい第2の場合は、前記第2の印刷を行って印刷済用紙を前記第1または第2の場合をみたす前記第1印刷サイズに対応する収納部に収納させる、
ことを特徴とする印刷装置における印刷方法。 - 前記第2の印刷後、前記第2の印刷サイズを前記第2の印刷により印刷済用紙が収納された前記収納部についての新たな前記第1の印刷サイズとして取得し、
前記比較工程による比較の結果に基づいて前記決定工程において前記第2の印刷が停止されるまで、前記第1の印刷と第2の印刷とを繰り返すこと、を特徴とする請求項12に記載の印刷方法。
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