JP4139067B2 - 吸収式冷凍装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、吸収液をバーナの加熱で低濃度から中濃度に濃縮し、さらに溶媒蒸気の凝縮熱を利用して高濃度に濃縮させる吸収式冷凍装置の冷凍能力の増大に関する。
【0002】
【従来の技術】
空調などに使用される吸収式冷凍装置は、低濃度吸収液を加熱して沸騰させるとともに、沸騰した低濃度吸収液を溶媒蒸気と中濃度吸収液とに分離する分離筒を備えた高温再生器を有する。分離筒の外周には、低温再生器が設けられている。低温再生器は、中濃度吸収液を、溶媒蒸気タンクの外面に沿って流下させ、溶媒蒸気の凝縮熱を利用して更に溶媒を蒸発させ、高濃度吸収液と溶媒蒸気とを生成する。
【0003】
吸収式冷凍装置の最上部には、溶媒蒸気を集めて凝縮せるとともに凝縮した溶媒が溜まる凝縮器が設置されている。凝縮器の下方には、低温再生器の外周に、放熱用の冷却塔に連結した冷却コイルと、該冷却コイルに高濃度吸収液を流下させる吸収液流下手段とを備えた吸収器が配されている。冷却コイルは、一部が凝縮器内に延長され、溶媒蒸気の凝縮熱を排出する作用をしている。吸収器の外周には、室内機に連結した冷水(冷暖房機の場合は冷温水)コイルと、該冷水コイルに液化した溶媒を流下させる溶媒流下手段とを備えた蒸発器が設置されている。
【0004】
この吸収式冷凍装置は、バーナなどの加熱源で低濃度吸収液を加熱して、溶媒(水)と高濃度吸収液(臭化リチウム溶液)とに分離し、吸収式冷凍装置内の圧力差で上位に導く。溶媒は冷水コイルに滴下されて蒸発し、冷房の冷媒である冷水を生成する。蒸発した溶媒は圧力差で吸収器に流れ、冷却コイルに流下された高濃度吸収液に吸収される。この際に発生する吸収熱は室外機で大気に放散される。溶媒を吸収して低濃度となった低濃度吸収液は、吸収液ポンプで高温再生器に循環される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
吸収式冷凍装置を家庭用の空調機に使用する場合には、冷凍能力の増大と装置の小型化とを同時に達成する必要があり、このためには低温再生器の効率の増大が重要である。
この発明の目的は、溶媒蒸気タンクの全表面に確実に均一な薄膜状に流下させることにより、装置の大型化を伴わずに冷凍能力の増大ができる吸収式冷凍装置の提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、低濃度吸収液を加熱して沸騰させるとともに、沸騰した低濃度吸収液を溶媒蒸気と中濃度吸収液とに分離する分離筒を備えた高温再生器と、縦型二重筒状を呈し、該分離筒で生成した溶媒蒸気を溜める溶媒蒸気タンク、および該溶媒蒸気タンクの外面に沿って中濃度吸収液を流下させ、溶媒蒸気の凝縮熱を利用して中濃度吸収液を加熱し高濃度吸収液と溶媒蒸気とを生成する低温再生器と、前記低温再生器および前記分離筒で生成した溶媒蒸気を凝縮させるとともに凝縮した溶媒を溜める凝縮器と、室内機に連結した冷水コイル、および該冷水コイルに前記凝縮器の溶媒を流下させる溶媒流下手段とを備え、冷水コイルの表面で溶媒を蒸発させて冷水コイル内の冷水を冷却する蒸発器と、放熱用の冷却塔に連結した冷却コイル、および該冷却コイルに高濃度吸収液を流下させる吸収液流下手段とを備え、前記蒸発器で蒸発した溶媒を高濃度吸収液に吸収させる吸収器と、前記溶媒を吸収して低濃度となった低濃度吸収液を前記高温再生器に循環させる吸収液ポンプとを備える吸収式冷凍装置において、
前記低温再生器は、前記縦型二重筒状を呈する溶媒蒸気タンクの上端部に設置された環状の液受け器と、該液受け器から前記縦型二重筒状を呈する溶媒蒸気タンクの上端部の表面に流下する中濃度吸収液を薄膜状に横に分散させる堰とを備えていることを特徴とする。
【0007】
【発明の効果】
この発明では、溶媒蒸気タンクの上端部に設置された環状の液受け器と、該液受け器から溶媒蒸気タンクの上端部の表面に流下する中濃度吸収液を薄膜状に横に分散させる堰とを付設しているので、中濃度吸収液を溶媒蒸気タンクの上部に均一な薄膜状に流下させることができる。このため、低温再生器での熱交換効率が向上でき、吸収式冷凍装置の冷凍能力が増大する。
【0008】
請求項1に記載の如く、溶媒蒸気タンクの構造を、縦型二重筒状とすることにより、熱交換面積を約2倍に増大でき、低温再生器での熱交換効率の向上が可能となる。
請求項2〜4に記載の如く、堰の構造は、溶媒蒸気タンクの上端部の外周面または内周面に隙間を形成する環状板、溶媒蒸気タンクの上端部の外周面または内周面に周設した略水平方向の縁、または溶媒蒸気タンクの上端部の外周面または内周面に周設した窪みが採用できる。
【0009】
この発明では、堰により溶媒蒸気タンクの全表面に中濃度吸収液を薄膜状に付着させて流下させることができる。これにより、溶媒蒸気タンクの全表面において、内部の溶媒蒸気の凝縮熱による中濃度吸収液からの溶媒の蒸発が増大できる。この結果、低温再生器による高濃度吸収液の濃縮率の増大と溶媒の増量とが可能となり、吸収式冷凍装置の大型化を伴わずに冷凍能力が増大する。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の吸収式冷凍装置を示し、円筒型で気密性の本体ケーシング10と、該本体ケーシング10の下方に配された高温再生器1と、該高温再生器の側方に配された吸収液ポンプPとを備えている。本体ケーシング10は、冷却塔11と冷却液流路12で連結され、室内機13と冷水流路14で連結されている。本体ケーシング10は、円筒形の外胴1A、緩やかな球面状を呈する天板1B、および底板1Cから構成されている。底板1Cは、円形底穴1Dが開けられた中央部1E、筒部1Fと、低位の外周部1Gとからなる。
【0011】
本体ケーシング10内には、分離筒2、低温再生器3、凝縮器8、吸収器83および蒸発器86が組み込まれている。高温再生器1、本体ケーシング10および吸収液ポンプP内には、吸収液である臭化リチウム水溶液が循環している。低温再生器3は、縦型二重円筒状の溶媒蒸気タンク4、中濃度吸収液の分離器5、、環状の液受け器6および堰7、7を備えている。
【0012】
高温再生器1は、バーナ15と、該バーナ15により加熱される低濃度吸収液タンク16とを備えている。低濃度吸収液タンク16の天井には円形の沸騰口17が開口しており、沸騰口17には沸騰させた低濃度吸収液を溶媒(水)蒸気と中濃度吸収液とに分離する分離筒2の下端が接続されている。分離筒2は、円形底穴1Dから本体ケーシング10の中心に同軸的に差し込まれて垂直に設置されている。
【0013】
分離筒2は、いずれも円筒を呈し、同心的に配された外筒21と内筒22とを備える。外筒21は、下端開口が沸騰口17に連結し、上端はベル型天井23で塞がれている。ベル型天井23は、中心に分離された水蒸気が通過する蒸気口24が短筒状に開口している。内筒22は、下端が球殻状底25で塞がれ、上端には飛沫防止筒26が同心的に取り付けられている。飛沫防止筒26は、逆ベルマウス状の上縁27を有し、該上縁27はベル型天井23の下端縁に突き合わされて、気密的に接合されている。
【0014】
内筒22の下部には、水(溶媒)が蒸発して濃縮され、且つ高温度になっている中濃度吸収液を流出させる中濃度吸収液出口28が設けられている。ベル型天井23の上には、偏平な円缶状の水蒸気溜め29が設置されている。水蒸気溜め29は、底板29aの中心に設けた開口を貫通して蒸気口24が差し込まれ、気密的に接合されている。
【0015】
高温再生器1で低濃度吸収液が沸騰して、外筒21と内筒22との間の環状隙間を吹き上がった水蒸気と中濃度吸収液との混合物が、逆ベルマウス状の上縁27で下方に転向して内筒22の上端から内筒22内に入る。この際に、飛沫防止筒26は、発生した飛沫を確実に下方に落とし、蒸気口24を通過する水蒸気に中濃度吸収液の飛沫が混入することを阻止している。
【0016】
分離筒2の外側には低温再生器3が設けられている。低温再生器3は、分離筒2と本体ケーシング10の外胴1Aの中間に同心的に配された円筒ケーシング30を有する。円筒ケーシング30は、外筒壁3aと内筒壁3bとを備えている。円筒ケーシング30内には、外筒壁3aと内筒壁3bとの間にそれぞれ隙間を介して同心的に配された中空二重円筒缶状の溶媒蒸気タンク4が設置されている。溶媒蒸気タンク4の上方には、中濃度吸収液の分離器5が設置されている。
【0017】
円筒ケーシング30と溶媒蒸気タンク4との環状隙間は、下端が底板1Cの中央部1Eで気密的に塞がれるとともに、中央部1Eには高濃度吸収液出口31が設けられている。この実施例では、中濃度吸収液の分離器5は円環状となっており、外筒壁3aの上端に同心的に固定されている。中濃度吸収液の分離器5の上方には、天蓋32が天板1Bに近接して設置され、天蓋32の側部に蒸気抜き口33が開口している。蒸気抜き口33は、凝縮器8への水蒸気通路となっている。
【0018】
溶媒蒸気タンク4は、図2に示す如く、同心を有する2つの円筒で形成され、熱交換面として作用する外周壁41と内周壁42とを備える。外周壁41と内周壁42との円環状の隙間は、上下端が環状の蓋板43と底壁44により気密的に塞がれ、高温蒸気室を形成している。外周壁41および内周壁42の上端部は、断面が下方に向かって狭まる逆傾斜部4A、中間平行部4B、断面が下方に向かって拡大する傾斜部4Cからなる。
【0019】
逆傾斜部4Aは、逆台形状の断面を有し、外縁431および内縁432が上方に傾斜した蓋板43が嵌め込まれている。内周壁42の上部と水蒸気溜め29の底板29aとは、複数の蒸気エルボ管45で連結され、底壁44には水または蒸気の出口パイプ46が接続されている。外周壁41および内周壁42の上端と、蓋板43の外縁431および内縁432の端面とは、幾分下方に傾斜した棚状を呈する外周堰7および内周堰7を形成している。
【0020】
中濃度吸収液の分離器5は、溶媒蒸気タンク4の上方に設置されている。分離器5は、図3に示す如く、略U字形断面の円環状容器本体51と、該容器本体51の上方開口を塞ぐ円環板状の蓋52とを接合して形成されている。容器本体51は、外周壁53の下端が円筒ケーシング30の外筒壁3aの上端に気密的に接合され、内周壁の内側は、蒸気通路5Aとなっている。
【0021】
器底54には、上向きバーリング加工による上筒部を有する蒸気穴55と、下向きバーリング加工による下筒部を有する液穴56とが、等間隔に交互に開けられている。蓋54には、中濃度吸収液が供給される中濃度吸収液の供給口57が開けられ、中濃度吸収液管58の末端が差し込まれている。中濃度吸収液管58から分離器5内に供給された中濃度吸収液は、円筒ケーシング30内が低圧であるため分離器5内で沸騰する。
【0022】
この実施例では、120度の間に5個の液穴56が30度の間隔で形成され、液穴56の中間に4個の蒸気穴55が開けられている。中濃度吸収液の供給口57は、液穴56の形成区間の反対側に設けられており、中濃度吸収液管58の先端は垂直に器底54に近接し、両側に横穴59が開けられている。これにより、中濃度吸収液が分離器5に注入される際の動揺を低減でき、急激な沸騰を阻止できる。また、中濃度吸収液管58の出口から液穴56に到る流路で沸騰が完了し、液穴56の近傍での中濃度吸収液の動揺を減衰させることが可能である。
【0023】
沸騰で生じた水蒸気は、上筒部を有する蒸気穴55から円筒ケーシング30内に抜け、蒸気通路5Aから蒸気抜き口33を経て凝縮器8に移動する。この際に、上筒部を有する蒸気穴55は、中濃度吸収液の飛沫が分離器5の外に飛散することを有効に阻止する作用を有する。沸騰後に安定した中濃度吸収液は、5個の液穴56から液受け器6に流下する。この際に、下筒部を有する液穴56は、中濃度吸収液が動揺して飛散することを防止する作用を有する。
【0024】
蓋板43の上には、分離器5から流下した中濃度吸収液を溜める円環樋状の液受け器6が冠状に設置されている。液受け器6には、図4に示す如く、底が平坦な略V字形の断面形状を有する底部61の内外側面に、中濃度吸収液を流下させる多数の小穴62が周設されている。液受け器6の外周縁および内周縁にはV字形の切り欠き63が周設されている。底部61は、蓋板43に嵌め込まれるように載置されて接合される。多数の小穴62の形成位置は、外周堰7および内周堰7の上側に設定されている。
【0025】
中濃度吸収液の分離器5から液受け器6に流下した中濃度吸収液は、各小穴62から傾斜した溶媒蒸気タンク4の上端部の内外周面に均一に流下する。分離器5からの中濃度吸収液の流下量が多いときは、中濃度吸収液は切り欠き63からも傾斜した溶媒蒸気タンク4の上端部の内外周面に均一に流下する。小穴62または切り欠き63から流下した中濃度吸収液は、図2に示す如く、外周堰7および内周堰7に堰き止められる。
【0026】
外周堰7および内周堰7に堰き止められた中濃度吸収液は、外周堰7および内周堰7に沿って横方向に広がるとともに、外周堰7および内周堰7を乗り越え、逆傾斜部4A、中間平行部4B、傾斜部4Cを経て下方に流下する。これにより、中濃度吸収液は外周壁41および内周壁42の全外面を覆って薄膜状に流下し、溶媒蒸気タンク4内部の水蒸気と効率良く熱交換される。
【0027】
中濃度吸収液は、水蒸気の凝縮熱により加熱され再沸騰して、水蒸気と高濃度吸収液とに分離し、水蒸気は蒸気抜き口33から凝縮器8に移動し、高濃度吸収液は高濃度吸収液出口31から流出する。この構成では、溶媒蒸気タンク4の外周壁41と内周壁42とが熱交換面として作用しているので、中濃度吸収液の蒸発が効率良くなされる。この結果、伝熱面積が約2倍になるため同一能力を有する低温再生器において、最大で約50%の小型化が可能になる。
【0028】
低温再生器3の外側には、吸収器83が設けられ、吸収器83の上方には凝縮器8が設置されている。吸収器83の外側で凝縮器8の下方には、蒸発器86が設置されている。吸収器83は、冷却塔11に連結した冷却コイル84と、該冷却コイル84の上方に配され、高濃度吸収液を冷却コイル84に散布する吸収液散布具85とを備える。
【0029】
凝縮器8内には冷却コイル84に連結した凝縮コイル81が配されている。凝縮器8は、分離筒2および低温再生器3から流入した水蒸気を凝縮コイル81で凝縮するとともに、すでに凝縮している水が供給され、凝縮器8の下部に設置された水受け容器82に溜まる。
【0030】
蒸発器86は、室内機13に連結した冷水コイル87と、該冷水コイル87の上方に配され、水を冷水コイル87に散布する水散布具88からなる。水散布具88へは上方に設置された水受け容器82から水が供給される。溶媒である水蒸気を吸収して低濃度となった低濃度吸収液は、吸収液ポンプPにより高温再生器1の低濃度吸収液タンク16に循環される。
【0031】
つぎに作用を説明する。高温再生器1でバーナ15により加熱された低濃度吸収液は、沸騰口17から分離筒2内に吹き上がり、溶媒である水を蒸発させ、中濃度吸収液を生成する。水蒸気は、飛沫防止筒26で吸収液の飛沫と分離され、水蒸気溜め29→蒸気エルボ管45→溶媒蒸気タンク4の順で流れる。
【0032】
中濃度吸収液は、内筒22の下部に設けられた中濃度吸収液流出口28から流出し、中濃度吸収液管58から中濃度吸収液の分離器5に流入する。中濃度吸収液の分離器5で沸騰して蒸気が分離して安定した中濃度吸収液は、中濃度吸収液の分離器5から環状液受け器6に流下し、小穴62を介して溶媒蒸気タンク4の外面にフィルム状に供給される。
【0033】
溶媒蒸気タンク4の外周壁41および内周壁42はいずれも熱交換面として作用し、高温蒸気の凝縮熱で、薄膜状に流下する中濃度吸収液は加熱され、水が蒸発して高濃度吸収液に濃縮される。高濃度吸収液は、高濃度吸収液出口31から流出して、吸収器83の吸収液散布具85に供給され、冷却コイル84に散布される。水蒸気および水は、一旦は凝縮器8に供給され、水蒸気は液化した水となり、すでに液化している水とともに水散布具88に供給され、冷水コイル87に散布される。
【0034】
図5は、堰7の第2実施例を示す。この実施例では、円環樋状の液受け器6は略U字形の断面を有し、底面に小穴62が2列に列設されている。溶媒蒸気タンク4の上端部は、外周壁41および内周壁42の上端を接近方向にまげて上縁4Dを突き合わせて接合した構造を有し、傾斜面4E、4Fとなっている。液受け器6の外周壁および内周壁には突起64が列設されている。
【0035】
傾斜面4E、4Fの下側の外周壁41および内周壁42の表面には、円筒状のカラー板71、71が嵌め込まれて堰7、7を形成している。各カラー板71の下端部には、外周壁41または内周壁42側に突出する縦方向に長い凸部72が等間隔に多数形成されている。これにより、外周壁41および内周壁42の表面とカラー板71および71の下端部との間には均一幅で多数の隙間が形成されている。カラー板71および71の中間部には蒸気逃がし穴73が列設されている。カラー板71および71の上端部には、前記突起64に係合する係合穴74が列設されている。
【0036】
この実施例では、液受け器6は突起64に係合する係合穴74に位置決めされて円筒状のカラー板71、71間に下部が嵌め込まれる。中濃度吸収液の分離器5から液受け器6内に流下した中濃度吸収液は、小穴62から傾斜面4E、4Fに流下し、多数の凸部72によって均一化された隙間から、外周壁41と内周壁42の表面に薄膜状に流下する。
【0037】
図6は堰7の第3実施例を示す。この実施例では、溶媒蒸気タンク4の蓋板43は、断面が台形状を呈し、両端に水平の外周縁76および内周縁77を有する。溶媒蒸気タンク4の外周壁41および内周壁42の上端は、外側に突き出した水平の外周縁47および内周縁48が形成されている。
【0038】
外周縁76および内周縁77は外周縁47および内周縁48に突き合わされて接合され、堰7、7を形成している。蓋板43には、円環樋状の液受け器6が固定されている。小穴62から台形状の蓋板43に流下した中濃度吸収液は、外周縁76および内周縁77で堰き止められ、横方向に拡散しながら、堰7、7を越えて外周壁41および内周壁42に表面に薄膜状に流下する。
【0039】
なお、溶媒蒸気タンクは、上記実施例の如く縦型二重筒状に限らず、たとえば円筒形状であってもよいが、この場合は、溶媒蒸気タンクの内部の水蒸気と外面に付着して流下する中濃度吸収液との熱交換面積が小さくなり、低温再生器の効率が低下する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 吸収式冷凍装置の断面骨格図である。
【図2】 吸収式冷凍装置の要部拡大断面図である。
【図3】 中濃度吸収液の分離器の正面断面図および平面断面図である。
【図4】 液受け器の平面図および正面断面図である。
【図5】 第2実施例にかかる吸収式冷凍装置の要部拡大断面図である。
【図6】 第3実施例にかかる吸収式冷凍装置の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 高温再生器
2 分離筒
3 低温再生器
4 溶媒蒸気タンク
5 中濃度吸収液の分離器
6 環状の液受け器
7 堰
8 凝縮器
11 冷却塔
13 室内機
83 吸収器
84 冷却コイル
85 吸収液散布具(吸収液流下手段)
86 蒸発器
87 冷水コイル
88 水散布具(溶媒流下手段)
P 吸収液ポンプ
Claims (4)
- 低濃度吸収液を加熱して沸騰させるとともに、沸騰した低濃度吸収液を溶媒蒸気と中濃度吸収液とに分離する分離筒を備えた高温再生器と、
縦型二重筒状を呈し、前記分離筒で生成した溶媒蒸気を溜める溶媒蒸気タンク、および該溶媒蒸気タンクの外面に沿って中濃度吸収液を流下させ、溶媒蒸気の凝縮熱を利用して中濃度吸収液を加熱し高濃度吸収液と溶媒蒸気とを生成する低温再生器と、
前記低温再生器および前記分離筒で生成した溶媒蒸気を凝縮させるとともに凝縮した溶媒を溜める凝縮器と、
室内機に連結した冷水コイル、および該冷水コイルに前記凝縮器の溶媒を流下させる溶媒流下手段とを備え、冷水コイルの表面で溶媒を蒸発させて冷水コイル内の冷水を冷却する蒸発器と、
放熱用の冷却塔に連結した冷却コイル、および該冷却コイルに高濃度吸収液を流下させる吸収液流下手段とを備え、前記蒸発器で蒸発した溶媒を高濃度吸収液に吸収させる吸収器と、
前記溶媒を吸収して低濃度となった低濃度吸収液を前記高温再生器に循環させる吸収液ポンプとを備える吸収式冷凍装置において、
前記低温再生器は、前記縦型二重筒状を呈する溶媒蒸気タンクの上端部に設置された環状の液受け器と、該液受け器から前記縦型二重筒状を呈する溶媒蒸気タンクの上端部の表面に流下する中濃度吸収液を薄膜状に横に分散させる堰とを備えていることを特徴とする吸収式冷凍装置。 - 請求項1に記載の吸収式冷凍装置において、前記堰は、前記溶媒蒸気タンクの上端部の外周面または内周面に隙間を形成する環状板であることを特徴とする吸収式冷凍装置。
- 請求項1に記載の吸収式冷凍装置において、前記堰は、前記溶媒蒸気タンクの上端部の外周面または内周面に周設した略水平方向の縁であることを特徴とする吸収式冷凍装置。
- 請求項1に記載の吸収式冷凍装置において、前記堰は、前記溶媒蒸気タンクの上端部の外周面または内周面に周設した窪みであることを特徴とする吸収式冷凍装置。
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