JP4137058B2 - 腐食・防食状態評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、腐食・防食状態評価方法と電位測定装置と照合電極に関する。
より詳しくは、照合電極を使用して外部電解質中の構造物の腐食・防食状態を評価する腐食・防食状態評価方法と、外部電解質中の構造物の電位を測定する電位測定装置と、電極用金属と電解質溶液とを非導電性の容器内に収容し、前記電極用金属を容器外側の外部電解質中の構造物又はその擬似部材に電気的に接続するとともに、前記電解質溶液を前記外部電解質に電気的に接続して、前記構造物の電位を測定できるように構成してある照合電極に関する。
以下に、腐食・防食状態評価方法と電位測定装置と照合電極の従来技術を説明する。
図45,図46の各々は、防食状態での構造物Aの電位を測定するために、従来の腐食・防食状態評価方法に使用している電位測定装置Bを示し、いずれも、外部直流電源7の負極側を土壌(外部電解質の一例)6中の鋼製埋設管(構造物の一例)Aに接続するとともに、外部直流電源7の正極側を土壌6中に埋設した対極8に接続して、対極8から土壌6を介して埋設管Aに防食電流を流す外部電源法により防食されている埋設管Aの防食電位を測定するものである。
図45に示す従来の電位測定装置(以下、第1従来技術という)Bは、埋設管Aと、地表G側に接地した照合電極3とを直流電圧計50を介して電気的に接続して、埋設管Aに防食電流を流したまま、直流電圧計50で測定した埋設管Aと照合電極3との電位差を、埋設管Aの防食電位として測定できるようにしてある。
図46に示す従来の電位測定装置(以下、第2従来技術という)Bは、塗覆装欠陥部を構成する鉄片を擬似部材1として埋設管Aの近くに埋設し、その擬似部材1と地表G側に接地させた照合電極3とを直流電圧計50を介して接続しておくとともに、埋設管Aと擬似部材1とを直流電流計17aと交流電流計17bを介して接続してあり、電位を測定しない通常状態においては、擬似部材1を埋設管Aに短絡させて擬似部材1を埋設管Aと同じ防食状態に維持しておき、電位の測定時には、擬似部材1に防食電流や交流電流が流れないように、擬似部材1と埋設管Aとの短絡状態を切って、その短絡状態を切った瞬間に応じたタイミング(短絡状態を切った瞬間から数msというオーダのタイミング)で、直流電圧計50で測定した擬似部材1の照合電極基準の電位を、埋設管Aの電位として測定している。
そして、交流腐食・防食状態の評価では、電位の測定時に、埋設管Aと擬似部材1とに亘って流れる防食電流値や交流電流値を測定して、これらの電流値と防食電流値から鑑みた腐食・防食基準に基づいて交流腐食・防食状態を評価している(例えば、特開平10−332622号公報参照)。
従来の照合電極(基準電極または参照電極ともいう)は、図46に示すように、非導電性の容器22内に収容してある電極用金属18を容器22外側の外部電解質6中の構造物A又はその擬似部材1に電気的に接続するとともに、容器内に収容してある電解質溶液19を、容器に設けた非導電性の多孔質材料で形成してある容器隔壁88を通して、容器22外側の土壌などの外部電解質6に接触させることにより、その外部電解質6に電気的に接続して、構造物Aの電位を測定できるように構成してある。
そして、非導電性の容器22内に収容してある電解質溶液19を、容器22に設けた非導電性の多孔質材料で形成してある隔壁88を通して、容器外側の土壌6に接触させることにより、土壌6に電気的に接続するように構成してある照合電極3を使用して、その電極用金属18を直流電圧計50を介して擬似部材1に電気的に接続するとともに、電解質溶液19を地表Gに接触させて土壌に電気的に接続している。
上記第1従来技術によれば、防食電流を流したままで、地表G側に接地した照合電極3と埋設管Aとの電位差を測定するために、防食電流(I)と土壌抵抗(R)とによって生じるIR損が測定電位に含まれており、埋設管Aの電位を実際の値よりも低く測定してしまうなど、防食電位を精度良く測定できない欠点がある。
このIR損をなくすためには、外部直流電源7と埋設管Aとの短絡状態を切って、その短絡状態を切った瞬間に応じたタイミング(短絡状態を切った瞬間から数msというオーダのタイミング)で、直流電圧計50で測定した埋設管Aと照合電極3との電位差を、埋設管Aの防食電位として測定する方法があるが、変電所や電気鉄道,その他の防食路線等の他施設からの迷走電流がある場合は、その迷走電流によるIR損をなくすことはできず、この場合も、埋設管Aの電位を実際の値よりも低く測定してしまうなど、防食電位を精度良く測定できない欠点があるとともに、外部直流電源7と埋設管Aとの短絡箇所と、電位測定装置Bの設置箇所とが離れている場合は、電位差を測定するタイミングを、外部直流電源7と埋設管Aとの短絡状態を切る瞬間に応じて合わせにくいので、精度良く測定しにくい欠点がある。
上記第2従来技術によれば、照合電極3を地表G側に接地し、擬似部材1と埋設管Aとの短絡状態を切って、防食電流や交流電流が流れていない擬似部材1の照合電極基準の電位を測定するために、防食電流や交流電流(I)と土壌抵抗(R)とによって生じる擬似部材1周りのIR損を含まない電位を測定できるが、防食電流や交流電流が流れている埋設管A周りのIR損は消えないので、電位を精度良く測定できず、腐食・防食状態を精度良く評価できない欠点がある。
また、防食電流に交流電流が重畳されている場合には、短絡状態を切るタイミングによって電位が異なることが考えられる。
また、擬似部材1と埋設管Aとの短絡状態と、外部直流電源7と埋設管Aとの短絡状態とを同時に切ることにより、外部直流電源7によるIR損をなくすことができるが、外部直流電源7が電位測定地点から遠く離れている場合は、擬似部材1と埋設管Aとの短絡状態を切るタイミングと、外部直流電源7と埋設管Aとの短絡状態を切るタイミングとを同期させにくい欠点があると共に、変電所や電気鉄道,その他の防食路線等の他施設からの迷走電流や交流電流がある場合は、それらの電流によるIR損をなくすことはできず、この場合も電位を精度良く測定できず、腐食・防食状態を精度良く評価できない欠点がある。
また、配管に犠牲陽極(MgやZn等)を直づけして防食している場合には、防食電流を切ることも困難である。
更に、外部直流電源7や擬似部材1と埋設管Aとの短絡状態を切った瞬間から数msというオーダの極めて短いタイミングで、擬似部材1の照合電極基準の電位を測定する必要があるので、そのような微妙なタイミングで電位を測定できる高価な測定機器が必要になり、電位を簡便に測定できないので、腐食・防食状態を簡便に評価できない欠点もある。
その上、電位の測定時に、埋設管Aと擬似部材1との間の交流電流値を測定して、この交流電流値と防食電流値から鑑みた腐食・防食基準に基づいて交流腐食・防食状態を評価しているので、直流(防食)電流値による腐食・防食基準に基づいて防食が達成されていると判断できる電流密度であっても、土壌中の溶存酸素や土質の影響等により、基準値の防食電流量でも防食されている場合もあれば、防食できない場合も考えられる。
それは、防食状態は、本来、電位で判断すべきものであり、全て電流で判断しようとするところに無理が生じるためである。
上記従来の照合電極は、電解質溶液を、多孔質材料で形成してある容器隔壁を通して容器外側の外部電解質に接触させることにより、その外部電解質に電気的に接続するように構成しているために、電解質溶液が容器隔壁を通して外部電解質中に滲み出てしまい、電解質溶液がなくなってしまったり、或いは、雨水等の溶液環境への滲みだしに伴う電解質溶液の濃度の低下により、電位の測定精度が低下するおそれがあり、電解質溶液を外部電解質に電気的に接続したまま長期に亘って設置できない欠点がある。
また、上記従来の照合電極は、電解質溶液を土壌などの外部電解質に接触させることにより、その外部電解質に電気的に接続されるように設置するので、外部電解質によるIR損などの影響を少なくするために、擬似部材に近接させて設置した場合は、金属イオンを取り込んで分解するバクテリア(例えば、鉄細菌,鉄酸化細菌,硫黄酸化細菌等)が外部電解質中で繁殖すると、その分解物などにより、電解質溶液と擬似部材とが擬似導通状態に陥って、電位の測定精度が低下するおそれがあり、擬似部材に近接させた状態で長期に亘って設置できない欠点がある。
上記従来の電位測定装置は、電解質溶液19を、多孔質材料で形成してある隔壁88を通して容器外側の外部電解質6に接触させることにより、その外部電解質6に電気的に接続するように構成してある照合電極3を使用しているために、電解質溶液19が隔壁88を通して外部電解質6中に滲み出てしまい、電解質溶液19がなくなってしまったり、或いは、雨水等の溶液環境への滲みだしに伴う電解質溶液19の濃度の低下により、電位の測定精度が低下するおそれがあり、照合電極3の電解質溶液19を外部電解質6に電気的に接続したまま長期に亘って設置できない欠点がある。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、外部電解質中の構造物の腐食・防食状態を精度良く簡便に評価できるようにすることを目的とする。
また、構造物の交流腐食・防食状態を精度良く評価できるようにすることを目的とする。
また、外部電解質中に設置してある構造物の電位を簡便、かつ、精度良く測定できる電位測定装置を提供することを目的とする。
また、長期に亘って電位を精度良く測定できる照合電極を提供することを目的とする。
本発明の第1特徴構成は、部電解質中の構造物の腐食・防食状態を評価する腐食・防食状態評価方法であって、電解質を充填してある非導電性の筒体を、その筒体に充填してある内部電解質が筒体上部において前記外部電解質と絶縁され、かつ、前記内部電解質が筒体下部において前記外部電解質と電気的に接触するように、前記構造物の近傍に設け、前記構造物の擬似部材に電気的に接続してある照合電極を前記内部電解質に電気的に接触させるとともに、前記擬似部材を、その特定面が筒体下部で前記外部電解質に電気的に接触し、かつ、前記特定面以外の面が前記内部電解質に対して電気的に絶縁されるように、前記筒体に設け、前記擬似部材の前記照合電極基準の電位を測定し、その測定した測定電位に基づいて前記構造物の腐食・防食状態を評価する点にある。
〔作用及び効果〕
電解質を充填してある非導電性の筒体を、その筒体に充填してある内部電解質が筒体上部において筒体周りの外部電解質と絶縁されるように設けてあるので、内部電解質には防食電流が流れ込まず、従って、内部電解質を筒体長手方向に亘って等電位に保つことができる。このため、内部電解質に電気的に接触させた照合電極を、外部電解質と内部電解質とが電気的に接触している筒体下部において外部電解質に電気的に接触させたのと同等の効果を得ることができる。これにより、筒体下部で外部電解質に電気的に接触するように設けた擬似部材と、その擬似部材に電気的に接続してある照合電極との間に介在する外部電解質の影響を略皆無にして、擬似部材に直流電流(防食電流)や交流電流が流れていても、電流と外部電解質の抵抗とによるIR損を略皆無にすることができる。
また、擬似部材を、その特定面が筒体下部で外部電解質に電気的に接触し、かつ、特定面以外の面が内部電解質に対して電気的に絶縁されるように、筒体に設けてあるので、擬似部材と外部電解質との境界面における電流のばらつきを少なくすることにより、擬似部材における電位のばらつきを抑制できる。
従って、防食電流と外部電解質の抵抗とによるIR損を無視できる程度の小さなものにすることができるとともに、擬似部材における電位のばらつきを抑制できるので、擬似部材に防食電流や腐食電流や交流電流等が流れていても、擬似部材の照合電極基準の電位を構造物の電位として精度良く測定でき、数msというオーダの極めて短い微妙なタイミングで擬似部材の電位を測定する必要もないので、測定した測定電位に基づいて、構造物が防食状態にあるか防食状態にないかを精度良く簡便に判定して、外部電解質中の構造物の腐食・防食状態を精度良く簡便に評価できる。
本発明の第2特徴構成は、前記測定電位が変動する場合において、最高測定電位と前記照合電極基準の防食基準電位とを比較して、前記構造物の腐食・防食状態を評価する点にある。
〔作用及び効果〕
擬似部材の照合電極基準の測定電位が変動する場合において、最高測定電位と照合電極基準の防食基準電位とを比較して、最高測定電位が防食基準電位以下であれば、構造物が完全防食状態にあると判定でき、最高測定電位が防食基準電位を越えておれば、構造物が完全防食状態にはないと判定できるので、構造物の交流腐食・防食状態を簡便に評価できる。
本発明の第3特徴構成は、前記測定電位が変動する場合において、対極を前記外部電解質中に設置して、前記擬似部材と前記対極とを直流電源を介して接続し、前記擬似部材の前記照合電極基準の電位が最高測定電位になるように前記直流電源からの供給電流を調節して、前記最高測定電位になったときに前記擬似部材に流れる電流値に基づいて、前記構造物の腐食・防食状態を評価する点にある。
〔作用及び効果〕
擬似部材の照合電極基準の測定電位が変動する場合において、交流電流は大部分が外部電解質と擬似部材との界面の電気二重層を通過し、一部のみが電気化学反応(腐食防食反応)に関与し、その反応に関与する分は電位変動として現れ、直流電流で置き換えることが可能となる。
従って、擬似部材の照合電極基準の電位が最高測定電位になるように直流電源からの供給電流を調節して、最高測定電位になったときに擬似部材に流れる電流値に基づいて、擬似部材に電流が流入する電流値であれば、構造物が防食状態にあると判定でき、擬似部材から電流が流出する電流値であれば、最高電位状態では構造物が防食状態にはないと判定できる。
従って、単に、最高測定電位と防食基準電位とを比較するのではなく、外部電解質の溶存酸素や腐食性の影響などを考慮した状態で、構造物の交流腐食・防食状態を一層精度良く簡便に評価できる。
本発明の第4特徴構成は、前記測定電位が変動する場合において、対極を前記外部電解質中に設置して、前記擬似部材と前記対極とを直流電源を介して接続し、前記擬似部材に流れる電流値が零になるように前記直流電源からの供給電流を調節して、前記電流値が零になったときの前記擬似部材の前記照合電極基準の電位と、最高測定電位とを比較して、前記構造物の腐食・防食状態を評価する点にある。
〔作用及び効果〕
擬似部材の照合電極基準の測定電位が変動する場合において、交流電流が外部電解質と擬似部材との界面の電気二重層を通過し、一部のみが電気化学反応(腐食防食反応)に関与し、その反応に関与する分は電位変動として現れ、直流電流で置き換えることが可能となる。
従って、擬似部材に流れる電流値が零になるように直流電源からの供給電流を調節して、電流値が零になったときの擬似部材の電位、つまり、電流が擬似部材から流出も流入もしない自然電位と、最高測定電位とを比較することにより、最高測定電位が自然電位以下であれば、構造物が防食状態にあると判定でき、最高測定電位が自然電位を越えておれば、最高電位状態では構造物が防食状態にはないと判定できる。
従って、単に、最高測定電位と防食基準電位とを比較するのではなく、外部電解質の溶存酸素や腐食性の影響などを考慮した状態で、実際の自然電位を基準にして、交流腐食・防食状態を一層精度良く簡便に評価できる。
本発明の第5特徴構成は、前記最高測定電位が、前記擬似部材に流れる電流値が零になったときの前記擬似部材の電位よりも高い場合において、前記擬似部材からの流出電気量に基づいて、前記構造物の腐食速度を推定する点にある。
〔作用及び効果〕
擬似部材の照合電極基準の測定電位が変動する場合において、最高測定電位が、擬似部材に流れる電流値が零になったときの擬似部材の電位を越えている場合、つまり、最高測定電位が自然電位を越えていて、構造物が防食状態にはないと判定できる場合に、擬似部材からの流出電気量に基づいて、交流腐食防・食状態での構造物の腐食速度を推定できる。
本発明の第6特徴構成は、前記測定電位が変動する場合において、対極を前記外部電解質中に設置して、前記擬似部材と前記対極とを直流電源を介して接続し、前記測定電位を所定時間間隔でサンプリングして求めたサンプリング電位毎に、前記擬似部材の前記照合電極基準の電位が前記サンプリング電位になるように前記直流電源からの供給電流を調節して、前記サンプリング電位になったときに前記擬似部材に流れる電流値を求め、前記サンプリング電位毎に求めた前記電流値に基づいて、前記測定電位の変動に対応する電流値の変動波形を再現し、前記変動波形に基づいて前記流出電気量や流入電気量を積算する点にある。
〔作用及び効果〕
擬似部材の照合電極基準の測定電位が変動する場合において、測定電位を所定時間間隔でサンプリングして求めたサンプリング電位毎に、擬似部材の電位がサンプリング電位になるように直流電源からの供給電流を調節して、サンプリング電位になったときに擬似部材に流れる電流値を求め、そのサンプリング電位毎に求めた電流値に基づいて、測定電位の変動に対応する電流値の変動波形を再現し、その変動波形に基づいて積算した流出電気量や流入電気量に基づいて、構造物の腐食速度を推定するので、流出電気量が少なくて腐食速度が遅い場合は、構造物が防食状態又は略防食状態にあると判定でき、ファラデーの法則より流出電気量が多くて腐食速度が速い場合は、構造物が防食状態にはないと判定できる。
また、流入電気量から自然腐食量に対する打ち消し量が推定でき、おおよその防食状態を推定できる。
従って、測定電位の変動に対応する流出電気量や流入電気量に基づいて、交流腐食・防食状態での構造物の腐食速度や防食状態を精度良く推定できる。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、図面において従来例と同一の符号で表示した部分は、同一又は相当の部分を示している。
〔第1実施形態〕
図1は、照合電極3を使用して外部電解質6中の構造物Aの腐食・防食状態を評価する本発明による腐食・防食状態評価方法に使用する電位測定装置Bを示し、外部電源法により防食されている鋼製埋設管(構造物の一例)Aの近傍に、その埋設管Aの塗覆装欠陥部を擬似的に構成する鋼片からなる擬似部材1を、特定面12が土壌(外部電解質の一例で、以下、外部土壌という)6に電気的に接触し、かつ、特定面12以外の面13が外部土壌6に対して電気的に絶縁されるように設置し、照合電極(本実施形態では、飽和硫酸銅電極)3と、擬似部材1の外部土壌6に対して電気的に絶縁されている絶縁面13とを、外部土壌6に対して絶縁状態で電気的に接続するとともに、照合電極3の電解質溶液(図示せず)と外部土壌6とを特定面12の近傍で電気的に接触させて、擬似部材1の照合電極基準の電位を測定できるように構成してある。
つまり、擬似部材1を埋設管Aに被覆導線2a,2bで電気的に接続するとともに、擬似部材1と照合電極3とを、デジタルトランジェントメモリ37などを備えた直流電圧測定装置(電位測定手段)4を介して被覆導線5a,5bで電気的に接続し、擬似部材1の電位の測定時に、擬似部材1と埋設管Aとに亘って流れる電流を同時に測定できるように、擬似部材1と埋設管Aとを接続する被覆導線2bに直流電流計(電流測定手段)17aと交流電流計(電流測定手段)17bを接続してある。
前記埋設管Aは、外部直流電源7の負極側を埋設管Aに電気的に接続するとともに、外部直流電源7の正極側を外部土壌6中に埋設した対極8に電気的に接続して、対極8から外部土壌6を介して埋設管Aに防食電流を流す外部電源法により防食されている。
尚、マグネシウムや亜鉛のような犠牲陽極を埋設管Aに直づけして防食してあっても良い。
前記電位測定装置Bは、土壌(内部電解質の一例で、以下、内部土壌という)9を充填してあるポリ塩化ビニル樹脂製の円筒状樹脂管(絶縁性の筒体の一例)10が、地表G側に設けたプロテクタ11の内側に開口し、かつ、図2にも示すように、内部土壌9が樹脂管下部において埋設管A近くの外部土壌6と電気的に接触するように設け、擬似部材1に電気的に接続してある照合電極3の電解質溶液を樹脂管内部において内部土壌9に電気的に接触させ、擬似部材1を、その特定面12が樹脂管下部近くで外部土壌6に電気的に接触し、かつ、特定面12以外の絶縁面13が外部土壌6と内部土壌9とに対して電気的に絶縁されるように設けて、擬似部材1の電位を測定できるように構成してある。
前記内部土壌9は、貫通孔14を形成してあるポリ塩化ビニル樹脂製の円形底板15を、樹脂管10の下端を塞ぐようにその樹脂管10に一体形成して、貫通孔14を通して外部土壌6と電気的に接触するように充填してあり、内部土壌9に水を浸透させて保湿状態に保つことにより、イオン導電性を備えるようにしてある。
そして、底板15に形成した貫通孔14に内部土壌9が入り込むように充填して、内部土壌9を貫通孔14を通して外部土壌6に電気的に接続してある。 尚、貫通孔14に多孔質の絶縁性部材を挿入して、その絶縁性部材に電解質を含浸させても良い。
前記擬似部材1は、図3に示すように、埋設管Aと同一材料で断面形状が四角形の略円形リング状に形成してあり、その下面側を形成している扁平なリング状の面を特定面12として貫通孔14を囲む状態で埋設管A近くの外部土壌6に電気的に接触し、かつ、特定面12以外の絶縁面13、つまり、上面側を形成している扁平なリング状の面13aと内周面13bと外周面13cとが貫通孔14を囲む状態で内部土壌9に対して絶縁されるように、底板15の外面側に形成した環状溝16に嵌合して樹脂管10に固定し、絶縁面13を照合電極3と埋設管Aとに接続する被覆導線2aを底板15に、擬似部材1と内部土壌9との絶縁が破壊されないように挿通して内部土壌9内を通して配線してある。
上記のように、擬似部材1を略円形のリング状に形成して、貫通孔14と同芯状に固定し、外部土壌6に電気的に接触する特定面12を貫通孔14と同芯状の円形に設けてあるので、擬似部材1と外部土壌6との境界面における電流密度の均一化を図って、埋設管Aの電位を精度良く測定できる。
そして、上記電位測定装置Bにより測定した擬似部材1の照合電極基準の測定電位に基づいて、その測定電位が飽和硫酸銅電極基準で−850mV(完全防食電位で防食基準電位の一例)以下であれば、埋設管Aが完全防食状態にあり、測定電位が−850mVを越えておれば埋設管Aが完全防食状態ではないと判定できるので、埋設管Aの腐食・防食状態を精度良く簡便に評価できる。
また、上記電位測定装置Bにより測定した擬似部材1の測定電位Esが交流変動する場合において、デジタルトランジェントメモリ37などを備えた直流電圧測定装置4により、図4に示すように、擬似部材1の最高測定電位EMAX を測定できるので、最高測定電位EMAX と防食基準電位とを比較して判定することにより、埋設管Aの交流腐食・防食状態を精度良く簡便に評価できる。
尚、デジタルトランジェントメモリ37などを備えた直流電圧測定装置4を使用できない場合は、直流及び交流の電圧計を用いて、最高電位EMAX を推定することができる。 つまり、直流電位に交流電圧(実効値)を√2倍した値を加えた電位を最高電位EMAX として推定することができる。
尚、埋設管Aが完全防食状態にないと判定できる場合は、防食電流量を増加したり、コンデンサやフィルターを設置して交流電流を逃がすことや逆位相の交流電流によって打ち消すなどの防食対策を施すことになる。
〔第2実施形態〕
図5は、照合電極3を使用して外部電解質6中の構造物Aの腐食・防食状態を評価する本発明による腐食・防食状態評価方法に使用する電位測定装置Bの別実施形態を示し、第1実施形態で示した照合電極3に代えて、図6に示すように、金属電極(銅)18と電解質溶液(飽和硫酸銅溶液)19と硫酸銅結晶20を含有させたイオン導電性粘性流体21とを、絶縁性を備えたポリ塩化ビニル樹脂製の円筒状の外側容器22内に収容するとともに、その外側容器22を、内部電解質9を充填してある絶縁性のポリ塩化ビニル樹脂製の筒状の外装容器23に内装してある地中埋め込み式の照合電極3を設けてある。
前記電解質溶液19は、金属電極18を内側に同芯状に支持してある絶縁性を備えた円筒状の内側容器24に充填してあり(通常の硫酸銅電極の一例)、その内側容器24を、イオン導電性粘性流体21を充填してある外側容器22内に固定するとともに、セラミックなどの絶縁性を備えた多孔質材料(電解質溶液を含浸してイオン導電性となる)で形成してある内部隔壁25を内側容器24の底部に設けて、電解質溶液19とイオン導電性粘性流体21とを内部隔壁25を通して互いに電気的に接続するように外側容器22内に各別に充填してある。
このようにして、電解質溶液19が内部電解質9によって汚染されることを防止でき、いわば、イオン導電性粘性流体21がクッションのような役割を果たしているということができる。
また、このようなクッションのような役割を果たす層を、更にもう一層増やすなど、複数層設けても良い。
前記外装容器23に充填してある内部電解質9は、内部電解質の一例として土壌に水を含浸させて保湿状態に保つことによりイオン導電性を備えるようにしてあり、セラミックなどの絶縁性を備えた多孔質材料で形成してある容器隔壁26を外装容器23内に突出するように設けて(外装容器23内で外側容器22がたとえ移動しても、電気的接続が切れないように工夫してある)、イオン導電性粘性流体21と内部電解質9とを容器隔壁26を通して互いに電気的に接続するとともに、外装容器23の底板27に設けた貫通孔14に内部電解質9が入り込むように充填して、内部電解質9を貫通孔14を通して外部土壌6に電気的に接続してある。
前記外装容器23は、絶縁性を備えたポリ塩化ビニル樹脂製の蓋体28を上部にねじ込んで開閉自在に設けてあり、蓋体28と内部電解質9との隙間を埋めるエポキシ樹脂やウレタン樹脂等の耐水・絶縁性能を有する樹脂製の詰め物29を蓋体28に一体固定すると共に、外側容器22をその詰め物29に埋め込むように固定し、金属電極18に接続してある電極用被覆導線5bを詰め物29内に一体固定して蓋体28を通して外装容器23の外部に延設してある。
そして、第1実施形態で示した擬似部材1と同様に、埋設管Aの擬似部材1を、その特定面12が外装容器23の底板27に設けた貫通孔14近くで外部土壌6に電気的に接触し、かつ、特定面12以外の面13が内部電解質9に対して電気的に絶縁されるように、貫通孔14周りの外面側に固定して、金属電極18を擬似部材1に直流電圧計4を介して電気的に接続するとともに、電解質溶液19を、イオン導電性粘性流体21と内部電解質9とを介して、外部土壌6に電気的に接続して、擬似部材1の照合電極基準の電位を測定できるように構成してある。
つまり、擬似部材1の下面側を形成している扁平なリング状の面を特定面12として貫通孔14を囲む状態で埋設管A近くの外部土壌6に電気的に接触し、かつ、特定面12以外の絶縁面13が貫通孔14を囲む状態で内部電解質9に対して絶縁されるように、底板27に形成した環状溝16に嵌合して、外装容器23に固定してある。
そして、擬似部材1の絶縁面13に接続した被覆導線2aを底板27に挿通して内部電解質9内に通し、電極用被覆導線5bと共にシールド線30に束ねて、蓋体28を通して外装容器23の外部に延設してある。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
〔第3実施形態〕
図7は、擬似部材1の測定電位が変動する場合に好適に使用できる電位測定装置Bを示し、第1実施形態で示したデジタルトランジェントメモリ37などを備えた直流電圧測定装置4によって交流変動する電位を測定した後、擬似部材1と埋設管Aとの短絡を切って、対極31を外部土壌6中に設置し、擬似部材1と対極31とを供給電流を調節自在な直流電源装置32と直流電流計17cとを介して接続してある状態を示している。
そして、擬似部材1の測定電位が交流変動する場合において、直流電圧計4で計測される擬似部材1の照合電極基準の電位が最高測定電位になるように直流電源装置32からの供給電流を調節して、最高測定電位になったときに直流電流計17cで計測された擬似部材1に流れる電流値に基づいて、擬似部材1に電流が流入する電流値であれば、埋設管Aが防食状態にあると判定でき、擬似部材1から電流が流出する電流値であれば、埋設管Aが防食状態にないと判定できるので、埋設管Aの交流腐食・防食状態を精度良く簡便に評価できる。
また、擬似部材1の測定電位が交流変動する場合において、直流電流計17cで計測される擬似部材1に流れる電流値が零になるように直流電源装置32からの供給電流を調節して、電流値が零になったときに直流電圧計4で計測された擬似部材1の照合電極基準の電位、つまり、電流が擬似部材1から流出も流入もしない自然電位と、最高測定電位とを比較することにより、最高測定電位が自然電位以下であれば、埋設管Aが防食状態にあると判定でき、最高測定電位が自然電位を越えておれば、埋設管Aが防食状態にないと判定できるので、埋設管Aの交流腐食・防食状態を一層精度良く簡便に評価できる。
上記評価方法を、図8〜図11に示す図表を参照しながら具体的に説明する。 図8は、外部土壌(山砂:5000Ω・cm)6に試験用の擬似部材1を埋設し、その擬似部材1に電流密度が100μA/cm2 の防食電流が流れている状態で、交流電流密度が0〜3mA/cm2 の各種の交流を加えたときに、デジタルトランジェントメモリ37を備えた直流電圧測定装置4で求めた電位波形を示している。
図9は、図8に示した交流電流密度とピーク電位(最高測定電位)との関係を示し、交流電流密度とピーク電位とは略直線関係にある。
図10は、直流電源装置32からの供給電流を調節して求めた擬似部材1のカソード分極曲線を示し、擬似部材1の自然電位は約−428mVである。
従って、電流密度が100μA/cm2 の防食電流が流れている擬似部材1の測定電位が交流変動している状態で、自然電位で防食状態を判定しても良いが、例えば、10μA/cm2(自然腐食量がおおよそ打ち消される防食電流)以上の電流が擬似部材1に流入するような電位で防食状態を判定する場合、図10から、ピーク電位が約−454mV以下ならば防食状態にあるといえる。
そして、ピーク電位において約−454mV以下の電位を確保するためには、図9から、許容できる交流電流密度が約7.99mA/cm2 以下である必要があることが分かり、また、直流電圧測定装置4で求めた最高測定電位(ピーク電位)が約−454mV以下であれば、交流電流密度が約7.99mA/cm2 以下であって、10μA/cm2 以上の電流が擬似部材1に流入している防食状態にあると判定でき、外部土壌6の溶存酸素や腐食性の影響などを考慮した状態で、埋設管Aの交流腐食・防食状態を精度良く簡便に評価できる。
尚、図11は、各種電流密度の防食電流が流れている擬似部材1の測定電位が交流変動している状態で、10μA/cm2 以上の電流が擬似部材1に流入するようにしたい場合に、許容できる防食電流密度と交流電流密度との関係を例示しており、交流電流密度が図中の境界線38よりも下側であれば防食状態にあるといえ、上側であれば、防食状態にないといえる。また、このような境界線38は土質によって種々に変化するものである。
更に、擬似部材1の測定電位が変動する場合において、最高測定電位が、擬似部材1に流れる電流値が零になったときの擬似部材1の照合電極基準の電位を越えている場合、つまり、最高測定電位が自然電位を越えていて、埋設管Aが防食状態にないと判定できる場合に、擬似部材1からの流出電気量Q1に基づいて、交流腐食・防食状態での埋設管Aの腐食速度を推定でき、また、最高測定電位が自然電位よりも低い場合、流入電気量Q2からおおよその防食状態も推定できる。
つまり、第1実施形態で示したデジタルトランジェントメモリ37などを備えた直流電圧測定装置4により、図12(イ)に示すように、測定電位Esを一定時間間隔ΔTでサンプリングして求めたサンプリング電位(E0 ,E1 ,E2 ,E3 ・・・)毎に、直流電圧測定装置4で計測される擬似部材1の照合電極基準の電位がサンプリング電位(E0 ,E1 ,E2 ,E3 ・・・)になるように直流電源装置32からの供給電流を調節して、各サンプリング電位(E0 ,E1 ,E2 ,E3 ・・・)になったときに擬似部材1に流れる電流値(I0 ,I1 ,I2 ,I3 ・・・)を直流電流計17cで求める。
尚、直流電源装置32を用いて、電位と電流の関係(カソード及びアノード分極曲線)を求め、その関係から、各サンプリング電位(E0 ,E1 ,E2 ,E3 ・・・)に対する電流値(I0 ,I1 ,I2 ,I3 ・・・)の変化を求めても良い。
そして、そのサンプリング電位(E0 ,E1 ,E2 ,E3 ・・・)毎に求めた電流値(I0 ,I1 ,I2 ,I3 ・・・)に基づいて、図12(ロ)に示すように、測定電位Esの変動に対応する電流値の変動波形Isを再現し、その変動波形Isに基づいて、流出電流値を積分することにより積算した流出電気量Q1に基づいて、埋設管Aの腐食速度を推定して、流出電気量Q1が少なくて腐食速度が遅い場合は、埋設管Aが防食状態又は略防食状態にあると判定でき、流出電気量Q1が多くて腐食速度が速い場合は、埋設管Aが防食状態にないと判定できる。
また、流入電流値を積分することにより積算した流入電気量Q2からおおよその防食状態も推定できる。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
〔第4実施形態〕
図13は、擬似部材1の照合電極基準の測定電位が変動する場合に好適に使用できる電位測定装置Bの別実施形態を示し、第3実施形態で示した電位測定装置Bに設けた照合電極3に代えて、第2実施形態で示した照合電極3を設けて構成してある。
その他の構成は第3実施形態と同様である。
〔第5実施形態〕
図14,図15は、擬似部材1の取付け構造の別実施形態を示し、絶縁性を備えたポリ塩化ビニル樹脂製の円形板材33を、擬似部材1の特定面12側に一定間隔を隔てて向くように対向させて、電流が流出入するように開口部35を備えたC型リング状の周壁(スペーサの一例)36を挟んで、擬似部材1を嵌合固定してあるポリ塩化ビニル樹脂製の基材10(23)に同芯状にボルト固定や接着固定して、円形板材33と特定面12との間に隙間34を設け、埋設管Aの塗覆装の隙間状況を再現できるようにしてある。
そして、この隙間34に埋設管A近くの外部土壌6又はその外部土壌6に相当する電解質(例えば地下水)を充填して、塗覆装の隙間状況に対応する状態で電位や電流値を測定することにより、塗覆装の隙間内部における埋設管Aの腐食・防食状態を精度良く簡便に評価できるようにしてある。 尚、スペーサ36を挟んで、円形板材33を基材10(23)にボルト固定してある場合は、スペーサ36の厚みを適宜変更することにより、円形板材33と特定面12との間に所望間隔の隙間34を容易に形成することができる。
その他の構成は第1〜4実施形態と同様である。
〔第6実施形態〕
図16は、擬似部材1を鋼製埋設管(防食対象物となる構造物の一例)Aに被覆導線2a,2bで電気的に接続するとともに、擬似部材1と飽和硫酸銅電極などの照合電極3とを直流電圧計50を介して被覆導線5a,5bで電気的に接続して、土壌(外部電解質の一例で、以下、外部土壌という)6中で外部電源法により防食されている埋設管Aの防食電位を測定する本発明に係る電位測定装置Bを示し、擬似部材1と照合電極3との電位差の測定時に、擬似部材1と埋設管Aとに亘って流れる電流を同時に測定できるように、擬似部材1と埋設管Aとを接続する被覆導線2bに直流電流計(電流測定手段の一例)51を接続してある。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
〔第7実施形態〕
図17,図18は、電位測定装置Bの別実施形態を示し、土壌9を充填する樹脂管10の下端外周部に、非導電性を備えたポリエチレン樹脂製の円板状底板15を着脱自在にねじ込んで、その円板状底板15に貫通孔14を形成するとともに、擬似部材1を固定してある。
そして、円板状底板15と略同径で、非導電性を備えたポリエチレン樹脂製の円形板材33を、その一側面33aが擬似部材1の扁平な特定面12に向くように対向させて、非導電性を備えたポリエチレン樹脂製のスペーサ52を介して、円板状底板15と同芯状に着脱自在にビス53で固定し、構造物の塗膜部等における隙間状況を再現できるように、一側面33aと特定面12との間に外部土壌6が入り込んで又は外部土壌6を充填して電流が流出入する隙間34を一定間隔で形成するとともに、スペーサ52の寸法を変更することにより、一側面33aと特定面12との間隔を変更調節できるようにしてある。
その他の構成は第6実施形態と同様である。
〔第8実施形態〕
図19,図20は、構造物の塗膜部等における隙間状況を再現できるように設けた隙間34の別実施形態を示し、樹脂管10にねじ込んである円板状底板15と略同径で、非導電性を備えたポリエチレン樹脂製の円形板材33に、電流が流出入するように円形の開口部54を同芯状に形成し、その円形板材33を、その一側面33aが擬似部材1の扁平な特定面12に向くように対向させて、リング状の周壁(スペーサの一例)55とともに、円板状底板15に同芯状に一体形成し、一側面33aと特定面12との間に外部土壌6が入り込む又は外部土壌6を充填する隙間34を一定間隔で形成してある。
その他の構成は第7実施形態と同様である。
〔第9実施形態〕
図21〜図23は、電位測定装置Bの別実施形態を示し、照合電極3の複数(5個)と各照合電極3毎に対応する複数(5個)の樹脂管10とを設けて、各照合電極3を対応する樹脂管上部において内部土壌9に電気的に接触させるとともに、各照合電極3毎に対応する樹脂管10の底板15に、第1実施形態で示したように、貫通孔14を囲む環状に設けてある擬似部材1を、その特定面12が略一定方向に向くように並べて、ポリエチレン樹脂製の基板(非導電性の連結材)56を介して一体に固定し、透明アクリル樹脂製の隙間形成用板材(非導電性の板材)57と各擬似部材1の特定面12との間に外部土壌6が入り込む又は外部土壌6を充填する一連の隙間58を形成してある。
つまり、埋設管Aどうしを突き合わせて溶接する場合は、溶接箇所近傍は工場塗覆装がなく管体金属表面が露出しているため、溶接箇所を挟む両側に亘って埋設管Aの外周面を熱収縮性樹脂チューブ等で被覆して防食することが行われており、経年劣化によって生じる、この場合の樹脂チューブ等と埋設管Aとの隙間状態を再現できるように、図21,図22に示すように、隙間形成用板材57をその一側面が擬似部材1の各特定面12側に向くように一連に設けることにより、隙間形成用板材57と各擬似部材1の特定面12との間に一連の隙間58を形成し、その隙間58に埋設管A近くの外部土壌6又はその外部土壌6に相当する電解質を充填して、隙間58内における電位分布や電流分布のモニタリングができるようにしてある。
前記擬似部材1の各々は、樹脂チューブ等による埋設管Aの被覆長さよりも長い長方形の基板56の略中央部に、被覆長さに相当する隙間形成用板材57を配置し、管体金属表面長さに相当する範囲に亘って分散するように複数(図例では五個)の貫通孔59を並べて形成するとともに、各貫通孔59に樹脂管10の下端部を嵌合して、接着剤や熱融着で全周に亘って液密に接続することにより、基板56を介して一体に固定してある。
前記一連の隙間58は、基板56の左右の長辺側と一方の短辺側とに沿って接着剤や熱融着で液密に接着したポリエチレン樹脂製のコの字状のスペーサ60に隙間形成用板材57をボルト固定して、基板56の長手方向一端側において開口するように設けてある。
尚、図示しないが、基板56の左右の長辺側にのみ接着したスペーサ60に隙間形成用板材57をボルト固定して、隙間形成用板材57と各擬似部材1の特定面12との間に、基板56の長手方向両端側において開口する一連の隙間58を形成したり、スペーサ60の基板56からの突出高さを変更して、隙間形成用板材57と各擬似部材1の特定面12との間隔を調節できるようにしても良い。
そして、隙間58に埋設管A周りの外部土壌6、又は、その外部土壌6と同等の外部電解質を充填して、図23に示すように、各擬似部材1を埋設管A近くに埋設しておき、各擬似部材1を埋設管Aに被覆導線2a,2bで電気的に接続するとともに、各擬似部材1と対応する照合電極3の金属電極とを直流電圧計50を介して被覆導線5a,5bで電気的に接続し、また、各擬似部材1と埋設管Aとを接続する被覆導線2bに直流電流計51を接続して、一連の隙間58内における電位分布や電流分布のモニタリングができるようにしてある。
その他の構成は第6実施形態と同様である。
〔第10実施形態〕
図24,図25は、電位測定装置Bの別実施形態を示し、擬似部材1を樹脂管10に固定するとともに、その樹脂管10の下部に下端側ほど小径の硬質先端部61を略同芯状に一体連設し、貫通孔14を硬質先端部61の先端から径方向にずらせて開口させてある。
つまり、ポリエチレン樹脂製の硬質材で構成してある樹脂管10の下部に、樹脂管10と略同径で、かつ、先端部を下端側ほど小径の円錐状に形成してある擬似部材1を、ポリエチレン樹脂製の取り付け部材62を介して、同芯状に締め込み固定して硬質先端部61を構成してある。
前記取り付け部材62は、樹脂管10の下端部内面に形成してある雌ネジ部63に螺合する雄ネジ部64を形成してある筒部65と、擬似部材1を内部土壌9に対して電気的に絶縁されるように嵌合固定する絶縁部66とを一体形成して構成してあり、絶縁部66に形成した貫通孔14を通して外部土壌6と電気的に接触するように内部土壌9を樹脂管10に充填してある。
前記貫通孔14は、絶縁部66に延設した細い筒部材67に亘って一連に形成して内部土壌9を充填してあり、擬似部材1の先端から径方向にずらせた位置に開口するように、擬似部材1にその先端から径方向にずれた位置に形成した筒部材挿入孔68に筒部材67を密着状態で嵌合して、擬似部材1の外周面69と下端側の円錐面70とを、樹脂管10の下部近くで外部土壌6に電気的に接触する特定面12に構成し、その特定面12以外の面が内部土壌9に対して電気的に絶縁されるように設けてある。
そして、擬似部材1の内部土壌9に対して電気的に絶縁されている絶縁面71と照合電極3とを、内部土壌9に対して電気的に絶縁する状態で電気的に接続する被覆導線2aを、樹脂管10の内側に配設して、図25に示すように、所望の場所で擬似部材1が埋設管Aの近くに入り込むように、内部土壌9を充填してある樹脂管10ごと擬似部材1を外部土壌6中に打ち込んで、必要に応じて、擬似部材1と照合電極3との電位差を測定できるようにしてある。
尚、樹脂管10の底部において内部土壌9と外部土壌6とが電気的に接触するように連通する貫通孔14の複数を、擬似部材1の外面側に開口するように設けてあっても良い。
その他の構成は第6実施形態と同様である。
〔第11実施形態〕
図26は、電極用金属(銅)18と電解質溶液(飽和硫酸銅溶液)19と硫酸銅結晶20を含有させたイオン導電性粘性流体21とを、非導電性を備えたポリエチレン樹脂製の円筒状の外側容器22内に収容するとともに、その外側容器22を、内部電解質材9を充填してある非導電性を備えたポリエチレン樹脂製の筒状の外装容器23に同芯状に内装してある照合電極3を示す。
前記照合電極3は、図30に示すように、その複数個を容器外側の外部電解質(土壌)6中に埋設してある地盤改良用の鋼管杭(防食対象物となる構造物の一例)Aの近くに上下に所定の間隔を隔てて埋設して、各照合電極3の電極用金属18と外部電源法で防食している鋼管杭Aの擬似部材1とを直流電圧計50を介して電気的に接続するとともに、電解質溶液19を外部電解質6に電気的に接続して、各照合電極3の埋設深さに応じた位置での鋼管杭Aの防食電位を測定できるように構成してある。
前記電解質溶液19は、電極用金属18を内側に同芯状に支持してある非導電性を備えた円筒状の内側容器24に充填してあり、その内側容器24を、イオン導電性粘性流体21を充填してある外側容器22内に同芯状に固定するとともに、セラミックなどの非導電性を備えた多孔質材料で形成してある内部隔壁25を内側容器24の底部に設けて、電解質溶液19とイオン導電性粘性流体21とを内部隔壁25を通して互いに電気的に接続するように外側容器22内に各別に充填してある。
前記外装容器23に充填してある内部電解質材9は、内部電解質材の一例として土壌に水を浸透させて保湿状態に保つことによりイオン導電性を備えるようにしてあり、図27にも示すように、セラミックなどの非導電性を備えた多孔質材料で形成してある容器隔壁26を、外側容器22の底部に筒軸芯X方向に略沿わせて設けてある容器壁22aから筒軸芯X方向に略直交する方向に沿わせて外装容器23内に突出するように設けて、イオン導電性粘性流体21と内部電解質材9とを容器隔壁26を通して互いに電気的に接続するとともに、外装容器23の底板27に同芯状に設けた貫通孔14に内部電解質材9が入り込むように充填して、内部電解質材9を貫通孔14を通して外部電解質6に電気的に接続可能に設けてある。
従って、電解質溶液19は、イオン導電性粘性流体21と内部電解質材9とを介して、外装容器23の底板27に同芯状に設けた貫通孔14を通して、外部電解質6に電気的に接続可能に設けてある。
また、内部電解質材9に電気的に接触する補助金属電極80を、内部電解質材9を介して外部電解質6に電気的に接続可能に設け、この補助金属電極80を金属イオンが抗菌性を有する銀などの抗菌金属で形成するとともに、補助金属電極(抗菌金属)80に対してカソードとして作用させる白金などの再生用金属電極81を内部電解質材9に電気的に接触するように設けてある。
また、内部電解質材9に電気的に接触する補助金属電極80を、内部電解質材9を介して外部電解質6に電気的に接続可能に設けて、補助金属電極80と擬似部材1とを直流電圧計50を介して電気的に接続して、電極用金属18を使用せずに鋼管杭Aの防食電位を測定できるように構成し、この補助金属電極80を金属イオンが抗菌性を有する銀などの抗菌金属で形成するとともに、補助金属電極(抗菌金属)80に対してカソードとして作用させる白金などの再生用金属電極81を内部電解質材9に電気的に接触するように設けて、補助金属電極80と再生用金属電極81とをスイッチ82の操作で外部直流電源83を介して電気的に接続自在に設けてある。
前記外装容器23は、図28にも示すように、非導電性を備えたポリエチレン樹脂製の蓋体28を上部にねじ込んで開閉自在に設けてあり、蓋体28と内部電解質材9との隙間を埋めるエポキシ樹脂やウレタン樹脂等の耐水・絶縁性能を有する樹脂製の詰め物29を蓋体28に一体固定し、外側容器22と補助金属電極80及び再生用金属電極81を、その詰め物29に埋め込むように固定して、外側容器22を筒軸芯X方向に沿って装脱可能に外装容器23に内装するとともに、電極用金属18に接続してある電極用導線5bと補助金属電極80に接続してある補助電極用導線84と再生用金属電極81に接続してある再生用導線85を詰め物29内に一体固定し、それらの導線5b,84,85を束ねたシールド線30を蓋体28を通して外装容器23の外部に延設してある。
そして、図29にも示すように、鋼管杭Aの擬似部材1を、その特定面12が外装容器23の底板27に設けた貫通孔14近くで外部電解質6に電気的に接触し、かつ、特定面12以外の面13が内部電解質材9に対して電気的に絶縁されるように、貫通孔14周りの外面側に固定して、図30に示すように、測定ユニットJを介して、外部電解質6中で外部電源法により防食されている鋼管杭Aに接続するとともに、電解質溶液19を、イオン導電性粘性流体21と内部電解質材9とを介して、外部電解質6に電気的に接続して、擬似部材1と照合電極3との電位差を鋼管杭Aの電位として測定できる電位測定装置Bを構成してある。
つまり、擬似部材1を、鋼管杭Aと同一材料で断面形状が四角形のリング状に形成し、その下面側を形成している扁平なリング状の面を特定面12として貫通孔14を囲む状態で鋼管杭A近くの外部電解質6に電気的に接触し、かつ、特定面12以外の面13、つまり、上面側を形成している扁平なリング状の面13aと内周面13bと外周面13cとが貫通孔14を囲む状態で内部電解質材9に対して絶縁されるように、底板27に形成した環状溝16に嵌合して、外装容器23に固定してある。
そして、擬似部材1の被覆導線2aを底板27に挿通して内部電解質材9内に通し、電極用導線5bなどと共にシールド線30に束ねて、蓋体28を通して外装容器23の外部に延設してある。
図30に示すように、鋼管杭Aは、外部直流電源7の負極側を鋼管杭Aに電気的に接続するとともに、外部直流電源7の正極側を外部電解質6中に埋設した対極8に電気的に接続して、対極8から外部電解質6を介して鋼管杭Aに防食電流を流す外部電源法により防食されている。
前記測定ユニットJは、各擬似部材1を鋼管杭Aと同一構造物としての防食状態に維持できるように、擬似部材1に接続してある被覆導線2aを鋼管杭Aに接続するとともに、電極用金属18を擬似部材1に直流電圧計50を介して電気的に接続し、擬似部材1と照合電極3との電位差の測定時に、擬似部材1と鋼管杭Aとに亘って流れる電流を同時に測定できるように、被覆導線2aの鋼管杭Aとの接続箇所の間に直流電流計(電流測定手段の一例)51を設けてある。
また、スイッチ86の操作で補助金属電極80と擬似部材1とを直流電圧計50を介して電気的に接続して、電極用金属18を使用せずに鋼管杭Aの防食電位を測定できるように構成し、補助金属電極80と再生用金属電極81とをスイッチ82の操作で外部直流電源83を介して電気的に接続自在に設けてある。
そして、鋼管杭Aの防食電位を測定するときは、各擬似部材1に接続してある直流電圧計50と各照合電極3の電極用導線5bとを、スイッチ86の操作で接続し、擬似部材1と照合電極3との電位差を鋼管杭Aの防食電位として測定でき、また、電解質溶液19が減少して電解質溶液19と外部電解質6との電気的な接触により測定した防食電位の精度が低下しているおそれがある場合は、補助金属電極80に接続してある補助電極用導線84を、スイッチ86の操作で直流電圧計50に接続して、擬似部材1と補助金属電極80との電位差を鋼管杭Aの電位として測定できるようにしてある。
〔第12実施形態〕
図31,図32は、照合電極3の別実施形態を示し、外装容器23を、非導電性を備えたポリエチレン樹脂製の円筒体87の外周部に、非導電性を備えたポリエチレン樹脂製の円板状底板27を着脱自在にねじ込んで構成し、その円板状底板27に貫通孔14を形成するとともに、擬似部材1を固定してある。
そして、円板状底板27と略同径で、非導電性を備えたポリエチレン樹脂製の円形板材33を、その一側面33aが擬似部材1の扁平な特定面12に向くように対向させて、非導電性を備えたポリエチレン樹脂製のスペーサ89を介して、円板状底板27と同芯状に着脱自在にビス90で固定し、構造物の塗膜部等における隙間状況を再現できるように、一側面33aと特定面12との間に外部電解質6が入り込む又は外部電解質6を充填しておいて電流が流出入する隙間34を一定間隔で形成するとともに、スペーサ89の寸法を変更することにより、一側面33aと特定面12との間隔を変更調節できるようにしてある。
その他の構成は第11実施形態と同様である。
〔第13実施形態〕
図33,図34は、構造物の塗膜部等における隙間状況を再現できるように設けた隙間34の別実施形態を示し、外装容器23の円板状底板27と略同径で、非導電性を備えたポリエチレン樹脂製の円形板材33を、その一側面33aが擬似部材1の扁平な特定面12に向くように対向させて、電流が流出入するように開口部37を備えたC型リング状の周壁(スペーサの一例)91とともに、円板状底板27に同芯状に一体形成し、一側面33aと特定面12との間に外部電解質6が入り込む又は外部電解質6を充填する隙間34を一定間隔で形成してある。
その他の構成は第12実施形態と同様である。
〔第14実施形態〕
図35,図36は、構造物の塗膜部等における隙間状況を再現できるように設けた隙間34の別実施形態を示し、外装容器23の円板状底板27と略同径で、非導電性を備えたポリエチレン樹脂製の円形板材33に、電流が流出入するように円形の開口部35を同芯状に形成し、その円形板材33を、その一側面33aが擬似部材1の扁平な特定面12に向くように対向させて、リング状の周壁(スペーサの一例)91とともに、円板状底板27に同芯状に一体形成し、一側面33aと特定面12との間に外部電解質6が入り込む又は外部電解質6を充填する隙間34を一定間隔で形成してある。
その他の構成は第12実施形態と同様である。
〔第15実施形態〕
図37は、電位測定装置Eの別実施形態を示し、第11実施形態で示した照合電極3の複数を一体に組み付けてある照合電極ユニットHを鋼製埋設管(構造物の一例)Aの近傍に埋設し、各照合電極3毎に対応して第11実施形態で示した測定ユニットJを設けて、各擬似部材1と対応する照合電極3との電位差を埋設管Aの電位として測定できるように構成してある。
前記埋設管Aは、外部直流電源7の負極側を埋設管Aに電気的に接続するとともに、外部直流電源7の正極側を外部電解質6中に埋設した対極8に電気的に接続して、対極8から外部電解質6を介して埋設管Aに防食電流を流す外部電源法により防食されている。
前記照合電極ユニットHは、図38に示すように、複数の照合電極3を各擬似部材1の特定面12が略一定方向に向くように縦横に並べて、ポリエチレン樹脂製の基板(非導電性の連結材)92を介して一体に固定し、透明アクリル樹脂製の隙間形成用板材(非導電性の板材)33と各擬似部材1の特定面12との間に外部電解質6が入り込む又は外部電解質6を充填する一連の隙間34を形成してある。
つまり、埋設管Aどうしを突き合わせて溶接する場合は、溶接箇所近傍は工場塗覆装がなく管体金属表面が露出しているため、溶接箇所を挟む両側に亘って埋設管Aの外周面を熱収縮性樹脂チューブ等で被覆して防食することが行われており、経年劣化等によって生じる、この場合の樹脂チューブ等と埋設管Aとの隙間状態を再現できるように、隙間形成用板材33をその一側面が擬似部材1の各特定面12側に向くように一連に設けることにより、隙間形成用板材33と各擬似部材1の特定面12との間に一連の隙間34を形成し、その隙間34に埋設管A近くの外部電解質6又はその外部電解質6に相当する電解質を充填して、隙間34内における電位分布や電流分布のモニタリングができるようにしてある。
前記擬似部材1の各々は、図39に示すように、樹脂チューブ等による埋設管Aの被覆長さよりも長い長方形の基板92の略中央部に、被覆長さに相当する隙間形成用板材33を配置し、管体金属表面長さに相当する範囲に亘って分散するように複数の貫通孔93を縦横に並べて形成するとともに、各貫通孔93に照合電極3の外装容器23の下端部を嵌合して、接着剤や熱融着で全周に亘って液密に接続することにより、基板92を介して一体に固定してある。
前記一連の隙間34は、基板92の左右の長辺側と一方の短辺側とに沿って接着剤や熱融着で液密に接着したポリエチレン樹脂製のコの字状のスペーサ94に隙間形成用板材33をビス止めして、基板92の長手方向一端側において開口するように設けてある。
尚、図示しないが、基板92の左右の長辺側にのみ接着したスペーサ94に隙間形成用板材33をビス止めして、隙間形成用板材33と各擬似部材1の特定面12との間に、基板92の長手方向両端側において開口する一連の隙間34を形成したり、スペーサ94の基板92からの突出高さを変更して、隙間形成用板材33と各擬似部材1の特定面12との間隔を調節できるようにしても良い。
その他の構成は第11実施形態と同様である。
〔第16実施形態〕
図40は、電位測定装置Bの別実施形態を示し、図41に示すように、第11実施形態で示した照合電極3の外装容器23に擬似部材1を固定し、外装容器23の上部に硬質の円筒体部95を略同芯状に一体連設するとともに、外装容器23の下部に下端側ほど小径の硬質先端部61を略同芯状に一体連設し、貫通孔14を硬質先端部61の先端から径方向にずらして開口するように形成してある。
つまり、外装容器23の底板27に、外装容器23と略同径で、かつ、先端部を下端側ほど小径の円錐状に形成してある擬似部材1を同芯状に固定して硬質先端部61を構成するとともに、外装容器23と略同径でポリエチレン樹脂製の硬質材で構成してある硬質の円筒体部95を外装容器23上部の蓋体28に着脱自在に同芯状にねじ込み固定して構成した照合電極3を設けてある。
前記照合電極3は、外装容器23の底板27に細い筒部材96を一体に延設して、擬似部材1の先端から径方向にずらして開口する貫通孔14を形成し、擬似部材1に形成した貫通孔に筒部材96を密着嵌合させて、擬似部材1の円筒状外周面97と円錐面98とからなる特定面12が貫通孔14を囲む状態で外部電解質6に電気的に接触し、かつ、特定面12以外の面(絶縁面)13が貫通孔14を囲む状態で内部電解質材9に対して電気的に絶縁されるように、擬似部材1を外装容器23に固定してある。
そして、擬似部材1の絶縁面13と電極用金属18とを内部電解質材9に対して電気的に絶縁する状態で電気的に接続可能な被覆導線5b,2aを、外装容器23の内側と円筒体部95の内側とを通してその円筒体部95の上部に延設し、円筒体部95を外部電解質6中に打ち込むことにより、所望の場所で擬似部材1を埋設管Aの近くに入り込ませて、必要に応じて、擬似部材1と照合電極3との電位差を測定できるようにしてある。
尚、外装容器23の底部において内部電解質材9と外部電解質6とが電気的に接続するように外装容器23の内外を連通させる貫通孔14の複数を、擬似部材1の外面側に開口するように設けてあっても良い。
その他の構成は第11実施形態と同様である。
〔第17実施形態〕
図42は、樹脂管10の底板15や、照合電極3を構成している外装容器23の底板27への擬似部材1の取り付け構造の別実施形態を示し、底板15,27の外面側に形成した環状溝16と貫通孔14とを隔てている周壁部100の内周面の下端側を、全周に亘って、下端側ほど環状溝16側に近づくテーパ面101に形成して、断面形状が四角形の略円形リング状の擬似部材1をその環状溝16に嵌合してある。
本実施形態によれば、擬似部材1の外部電解質6側に臨む特定面12と内部電解質9とを、周壁部100で絶縁しながら、その下端側において互いに近接させることができるので、防食電流や交流電流と外部電解質6とによるIR損を殆ど零にすることができる。
その他の構成は第1〜第16実施形態と同様である。
〔第18実施形態〕
図43は、樹脂管10の底板15や、照合電極3を構成している外装容器23の底板27への擬似部材1の取り付け構造の別実施形態を示し、底板15,27の外面側に円形の凹面部102を形成するとともに、その凹面部102に開口する貫通孔103を同芯状に形成し、その貫通孔103と略同径の中心孔104を形成してある断面形状が四角形の略円形リング状の擬似部材1を、中心孔104と貫通孔103とが同芯状に連通する貫通孔14を形成するように、凹面部102に嵌合して、中心孔104の周面と貫通孔103の周面とに亘って、絶縁性を備えた薄肉の樹脂フィルム105を絶縁性を備えた接着剤で貼着してある。
本実施形態によれば、擬似部材1の外部電解質6側に臨む特定面12と内部電解質9とを、薄肉の樹脂フィルム105で絶縁しながら、互いに近接させることができるので、防食電流や交流電流と外部電解質6とによるIR損を殆ど零にすることができる。
その他の構成は第1〜第16実施形態と同様である。
〔第19実施形態〕
図44は、樹脂管10の底板15や、照合電極3を構成している外装容器23の底板27への擬似部材1の取り付け構造の別実施形態を示し、底板15,27自体を、樹脂管10や外装容器23にねじ込み固定自在に形成した断面形状が四角形の略円形リング状の擬似部材1で構成するとともに、擬似部材1の中心孔104の周面と、内部電解質9側に臨む内面と、樹脂管10や外装容器23に対する螺合面とに亘って、絶縁性を備えた樹脂或いはガラス製の絶縁薄膜層106を形成して、内部電解質9を入り込ませる貫通孔14を擬似部材1の中心孔104で構成してある。
本実施形態によれば、擬似部材1の外部電解質6側に臨む特定面12と内部電解質9とを、絶縁薄膜層106で絶縁しながら、互いに近接させることができるので、防食電流や交流電流と外部電解質6とによるIR損を殆ど零にすることができる。
その他の構成は第1〜第16実施形態と同様である。
〔その他の実施の形態〕
1.本発明による腐食・防食状態評価方法は、構造物の腐食・防食状態を現場において評価するために使用しても、実験室において各種電解質中における各種金属の腐食・防食状態を評価するために使用しても良い。
2.本発明による腐食・防食状態評価方法は、管以外の各種構造物の腐食・防食状態を評価するために使用しても良い。
3.本発明による腐食・防食状態評価方法は、外部電解質としての海水中の各種構造物の腐食・防食状態を評価するために使用しても良い。
4.本発明による腐食・防食状態評価方法は、照合電極と擬似部材とを一体に組み付けずに、外部電解質中の構造物近くに各別に設置してある電位測定装置を使用しても良い。
5.本発明による腐食・防食状態評価方法は、第3実施形態において、直流電源装置32を用いずに、単に擬似部材1を開路状態にするだけで自然電位を測定するようにしても良い。
6.本発明による腐食・防食状態評価方法は、自然腐食状況や各種マクロセルによる腐食状況や電食による影響度や影響範囲の特定等を把握するためや腐食状況等をモニタリングするために使用しても良い。
7.本発明による電位測定装置は、各種構造物の電位を測定するものであっても良い。
8.本発明による電位測定装置は、外部電解質としての海水中の各種構造物の電位や、海水中で各種防食法により防食されている構造物の電位を測定するものであっても良い。
9.本発明による電位測定装置は、擬似部材を筒体から離した状態で、その特定面が筒体下部近くで外部電解質に電気的に接触し、かつ、特定面以外の面が内部電解質に対して電気的に絶縁されるように設けてあっても良い。
10.本発明による電位測定装置は、管以外の各種構造物の電位を測定するものであっても良い。
11.本発明による電位測定装置は、自然腐食状況や各種マクロセルによる腐食状況や電食による影響度や影響範囲の特定等を把握するための電位や電流を測定するものであっても良く、また、腐食状況等をモニタリングするための分極抵抗法に代表される電気化学測定による電位や電流を測定するものであっても良い。
12.本発明の第12特徴構成の電位測定装置は、筒体の下部と硬質先端部との間に擬似部材を固定してあっても良い。
13.本発明による電位測定装置は、擬似部材を外装容器から離した状態で、その特定面が外装容器の貫通孔近くで外部電解質に電気的に接触し、かつ、特定面以外の面が内部電解質材に対して電気的に絶縁されるように設けてあっても良い。
14.本発明による電位測定装置は、自然腐食状況や各種マクロセルによる腐食状況や電食による影響度や影響範囲の特定等を把握するための電位や電流を測定するものであっても良く、また、腐食状況等をモニタリングするための分極抵抗法に代表される電気化学測定による電位や電流を測定するものであっても良い。
15.本発明の第19特徴構成の電位測定装置は、下端部を下端側ほど小径に形成してある筒状の外装容器に擬似部材を設けるとともに、その外装容器の上部に硬質の筒体部を略同芯状に一体連設してあっても良い。
16.本発明の第19特徴構成の電位測定装置は、外装容器の下部と硬質先端部との間に擬似部材を固定してあっても良い。
17.本発明による照合電極は、外装容器から離して外部電解質中に設けてある擬似部材に電極用金属を電気的に接続して、構造物の電位を測定できるように構成してあっても、擬似部材を設けていない構造物に電極用金属を電気的に接続して、構造物の電位を測定できるように構成してあっても良い。
18.本発明による照合電極は、外部電解質に直に接触して電気的に接続可能な補助金属電極を設けてあっても良い。
19.本発明による照合電極は、外部電解質に直に接触する抗菌金属を設けてあっても良い。
20.本発明による照合電極と電位測定装置は、必要に応じて、電解質溶液が外部電解質に電気的に接続するように設置して使用するものであっても良い。
21.本発明による照合電極と電位測定装置は、非導電性の多孔質材料で形成してある内部隔壁で容器の内側を区画して、電解質溶液と導電性粘性流体とを、内部隔壁を通して互いに電気的に接続するように、容器内に各別に充填してあっても良い。
22.本発明による照合電極と電位測定装置は、各種構造物の自然電位を測定するために使用するものであっても良い。
23.本発明による照合電極と電位測定装置は、外部電解質としての海水中の各種構造物の電位や自然電位を測定するために使用するものであっても良い。
24.本発明による照合電極と電位測定装置は、鋼管杭や埋設管以外の各種構造物の電位を測定するために使用するものであっても良い。
25.本発明による照合電極と電位測定装置は、二重管構造等における鞘管内部の防食・腐食状況を把握・モニタリングするために使用するものであっても良い。
本発明による腐食・防食状態評価方法は、外部電解質中の各種の構造物の腐食・防食状態を評価するのに有用である。
また、本発明による電位測定装置及び照合電極は、外部電解質中の各種の構造物の電位を測定する上で有用である。
腐食・防食状態評価方法に使用する電位測定装置の説明図 要部の断面図 要部の斜視図 腐食・防食状態評価方法の説明図 腐食・防食状態評価方法に使用する第2実施形態の電位測定装置の説明図 第2実施形態の要部の断面図 腐食・防食状態評価方法に使用する第3実施形態の電位測定装置の説明図 第3実施形態の腐食・防食状態評価方法の説明図 第3実施形態の腐食・防食状態評価方法の説明図 第3実施形態の腐食・防食状態評価方法の説明図 第3実施形態の腐食・防食状態評価方法の説明図 第3実施形態の腐食・防食状態評価方法の説明図 腐食・防食状態評価方法に使用する第4実施形態の電位測定装置の説明図 腐食・防食状態評価方法に使用する第5実施形態の電位測定装置の要部断面図 腐食・防食状態評価方法に使用する第5実施形態の電位測定装置の要部底面図 第6実施形態示す電位測定装置の説明図 第7実施形態を示す要部の断面図 第7実施形態を示す底面図 第8実施形態を示す要部の断面図 第8実施形態を示す底面図 第9実施形態を示す要部の斜視図 第9実施形態を示す要部の断面図 第9実施形態の電位測定装置の説明図 第10実施形態を示す要部の断面図 第10実施形態の電位測定装置の説明図 第11実施形態を示す縦断面図 第11実施形態を示す要部横断面図 第11実施形態を示す頂部の平面図 第11実施形態を示す底部の斜視図 第11実施形態の電位測定装置の概略図 第12実施形態を示す要部の断面図 第12実施形態を示す底面図 第13実施形態を示す要部の断面図 第13実施形態を示す底面図 第14実施形態を示す要部の断面図 第14実施形態を示す底面図 第15実施形態を示す概略図 (イ)第15実施形態を示す要部の斜視図、(ロ)第15実施形態を示す要部の一部切欠き底面図 第15実施形態を示す要部の断面図 第16実施形態を示す概略図 第16実施形態を示す要部の断面図 第17実施形態を示す要部の断面図 第18実施形態を示す要部の断面図 第19実施形態を示す要部の断面図 第1従来技術の説明図 第2従来技術の説明図

Claims (6)

  1. 部電解質中の構造物の腐食・防食状態を評価する腐食・防食状態評価方法であって、
    電解質を充填してある非導電性の筒体を、その筒体に充填してある内部電解質が筒体上部において前記外部電解質と絶縁され、かつ、前記内部電解質が筒体下部において前記外部電解質と電気的に接触するように、前記構造物の近傍に設け、
    前記構造物の擬似部材に電気的に接続してある照合電極を前記内部電解質に電気的に接触させるとともに、
    前記擬似部材を、その特定面が筒体下部で前記外部電解質に電気的に接触し、かつ、前記特定面以外の面が前記内部電解質に対して電気的に絶縁されるように、前記筒体に設け、
    前記擬似部材の前記照合電極基準の電位を測定し、その測定した測定電位に基づいて前記構造物の腐食・防食状態を評価する腐食・防食状態評価方法。
  2. 前記測定電位が変動する場合において、最高測定電位と前記照合電極基準の防食基準電位とを比較して、前記構造物の腐食・防食状態を評価する請求項1に記載の腐食・防食状態評価方法。
  3. 前記測定電位が変動する場合において、
    対極を前記外部電解質中に設置して、前記擬似部材と前記対極とを直流電源を介して接続し、
    前記擬似部材の前記照合電極基準の電位が最高測定電位になるように前記直流電源からの供給電流を調節して、前記最高測定電位になったときに前記擬似部材に流れる電流値に基づいて、前記構造物の腐食・防食状態を評価する請求項1に記載の腐食・防食状態評価方法。
  4. 前記測定電位が変動する場合において、
    対極を前記外部電解質中に設置して、前記擬似部材と前記対極とを直流電源を介して接続し、
    前記擬似部材に流れる電流値が零になるように前記直流電源からの供給電流を調節して、前記電流値が零になったときの前記擬似部材の前記照合電極基準の電位と、最高測定電位とを比較して、前記構造物の腐食・防食状態を評価する請求項1に記載の腐食・防食状態評価方法。
  5. 前記最高測定電位が、前記擬似部材に流れる電流値が零になったときの前記擬似部材の電位よりも高い場合において、前記擬似部材からの流出電気量に基づいて、前記構造物の腐食速度を推定する請求項4に記載の腐食・防食状態評価方法。
  6. 前記測定電位が変動する場合において、
    対極を前記外部電解質中に設置して、前記擬似部材と前記対極とを直流電源を介して接続し、
    前記測定電位を所定時間間隔でサンプリングして求めたサンプリング電位毎に、前記擬似部材の前記照合電極基準の電位が前記サンプリング電位になるように前記直流電源からの供給電流を調節して、前記サンプリング電位になったときに前記擬似部材に流れる電流値を求め、
    前記サンプリング電位毎に求めた前記電流値に基づいて、前記測定電位の変動に対応する電流値の変動波形を再現し、
    前記変動波形に基づいて前記流出電気量や流入電気量を積算する請求項1に記載の腐食・防食状態評価方法。
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