JP3177050B2 - 防食電位測定方法 - Google Patents

防食電位測定方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気防食を施される埋
設管等の防食対象物に対する防食電位測定において、土
壌抵抗による誤差を含まない正確な電位(以下真の電位
という)の測定をおこなう方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、重要な埋設管には電気防食が施さ
れており、導管の保全に大きな威力を発揮している。そ
の際の防食管理は、管の電位測定(地中に埋設されてい
る管と地表側に配設される照合電極との間の電位差計
測)によって行われている。ところが土壌抵抗と防食電
流によって生じるIR損が電位測定値の中に含まれるた
め(ON電位という)、管の電位が実際の値より、低く
計測される(防食状態が良好のようにみえる)。従っ
て、不安全サイドの評価を行うことがある(図2)。
【0003】一方、小さな鉄片を塗覆装欠陥部(疑似部
材、図3)として埋設管近くに埋め、通常状態において
は、埋設管と短絡してこれと埋設管とを同電位にしてお
き防食状態を共通させておいて、測定時にこの疑似部材
を電位測定の一方側として使用する方法がある。即ち、
電位測定時には埋設管と疑似部材との短絡状態を切り、
その瞬間(msオーダ)の疑似部材の電位を管の”真の
電位”としている。この方法の場合は、照合電極を疑似
部材のすぐ傍らに設置する必要がある。なぜなら、上記
の短絡を切った場合、疑似部材への防食電流はゼロにな
って、疑似部材回りのIR損は消えるが、埋設管への防
食電流はそのまま維持されており、埋設管回りのIR損
は消えてはいないからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、従来技術にお
いて、前者の方法を採って埋設管と地表面との間の電位
を計測する場合は、地表面と埋設管との間のIR損を消
す対策(例えば、防食電流を一時的に切って、切断直後
の電位を計測する)を講じる必要がある。一方、後者の
場合は、照合電極を地表面でなく疑似部材近傍近くまで
埋めて、疑似部材の電位を測定することになるが、その
際照合電極の地中での長期信頼性が問題となる。現在、
そのような環境下で長期信頼性のある照合電極は市販さ
れていない。
【0005】従って本発明の目的は、地中に埋設された
防食対象物の防食電位を正確に計測することが可能な防
食電位計測方法を得ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本願第一の発明による防食電位測定方法の特徴手段
は、内部が電解質(イオン電導性)であって、地中側端
部で防食対象物の近傍土壌に電気的に接続され、地表側
端部が地表面に開放され、且つ中間周部部位において周
部土壌と電気的に絶縁された絶縁性筒部材を土壌中に配
設し、防食対象物と絶縁性筒部材の地表側端部との電位
を測定して防食電位とすることにある。さらに、本願第
二の発明による防食電位測定方法の特徴手段は、防食対
象物と同一材料から構成され、且つ防食対象物と短絡自
在な疑似部材を防食対象物近傍の前記土壌中に埋設し、
内部が電解質(イオン電導性)であって、地中側端部が
疑似部材の近傍土壌に電気的に接続され、地表側端部が
地表面に開放され、且つ中間周部部位において周部土壌
と電気的に絶縁された絶縁性筒部材を土壌中に配設し、
通常防食状態において防食対象物と疑似部材とを短絡状
態に維持しておき、防食電位測定時に、防食対象物と疑
似部材との短絡状態を切り、その直後に、絶縁性筒部材
の地表側端部と疑似部材との間の電位を測定して防食電
位とすることにあり、その作用・効果は次の通りであ
る。
【0007】
【作用】つまり、両発明の構成において、前者において
は地表面と防食対象物近傍の土壌間に、後者においては
地表面と疑似部材近傍の土壌との間に、絶縁性筒部材が
配設され、この部材内部がイオン電導性に且つ同電位に
保たれる。従って、この部材を備えることにより、防食
電位の測定において照合電極を地表側端部に接続する場
合は、この電極が地中側端部まで延出されていることと
なる。従って、第一の発明の構成においては、防食対象
物と地表面間とのIR損を電位測定値の中に含むことな
く、正確に真の防食電位を測定できる。一方、第二の発
明の構成においては、防食電位測定時に、疑似部材と防
食対象物間の短絡状態を断って測定をする場合において
も、埋設管側に流れる防食電流起因のIR損を電位測定
値の中に含んでしまう問題は解消されて、同様に正確な
真の防食電位を測定できる。
【0008】
【発明の効果】従って、防食対象物の”真の電位”を正
確に評価できるようになり、例えば埋設管の電気防食の
過不足が解消でき、保安の確保に資することができるよ
うになった。さらに、絶縁性筒部材がポリエチレン管で
あり、ポリエチレン管の内部に土壌を配設するととも
に、ポリエチレン管内に水を浸透させることにより、ポ
リエチレン管内をイオン電導性に保つ構成としておく
と、上記の塩橋構成を確実なものとすることが可能で、
防食電位を半永久的に安定して正確に測定でき、例えば
埋設管の長期に亘る信頼性確保に資することができるよ
うになった。
【0009】
【実施例】本願の実施例を図面に基づいて説明する。図
1には本願の方法が適用される防食対象物としての埋設
管1の状況が示されている。
【0010】先ず電気防食構成から説明する。防食対象
となる埋設管1に対して、この埋設管1が埋設されてい
る土壌2中に対極3が設置されるとともに、埋設管1、
対極3に渡って負極側が埋設管1に接続され、正極側が
対極3に接続される外部直流電源4が設けられる。この
構成により、防食電流は対極3から土壌2を介して、埋
設管1へ流れることとなる。
【0011】次に防食電位測定用の疑似部材としての鉄
片5を使用する防食電位測定構成について説明する。こ
の機構はプロテクター部Aに設けられる。図示するよう
に、埋設管1と同一材料から構成され、埋設管1に対し
て短絡自在な鉄片5が埋設管1の近傍土壌中に埋設さ
れ、これが防食電位計測用の電圧計9に接続される。一
方、この鉄片5に対して、絶縁性筒部材としてのポリエ
チレン管6が、地表面7から前記鉄片5の近傍部位まで
延設配置されている。このポリエチレン管6の内部に
は、土壌が挿入され、このポリエチレン管6の土中内へ
の配設時にポリエチレン管6内に水を浸透させることに
より、管内を保湿状態に保つことが可能となる。この状
態においては、ポリエチレン管6内はイオン電導性に保
たれている。さらに、このポリエチレン管6内部と周部
の土壌2とは絶縁状態が保たれる。防食電位の測定に当
たっては、土中に埋設された鉄片5とポリエチレン管6
内で地表側の端部60の土壌との間で電位測定が図示す
るような状態でおこなわれる。
【0012】以下、防食電位の測定について説明する。
防食電位の測定にあたっては、絶縁性筒部材の地表側端
部60内の土壌に電気的に接続されている照合電極8と
鉄片5との間に、直流電圧計9が配設されて、この間の
電位差を計測する。電位測定にあたっては、鉄片5と埋
設管1との短絡状態は断たれる。このような測定方法を
とる場合は、照合電極8側においては、ポリエチレン管
6の地中側端部61まで照合電極を埋めたのと全く同じ
効果となる(ポリエチレン管6内には電流は流れないた
め、管内の土壌の上から下まで等電位になっているた
め)。さらに、埋設管1への防食電流の影響も極力小さ
くできる。従って、従来よりも正確に真の防食電位を測
定できる。さらにこのポリエチレン管6は腐食等の問題
がないため、照合電極8を鉄片5近傍まで延出接地する
のに比較してはるかに長い寿命で測定を正確におこなう
ことができる。
【0013】〔別実施例〕上記の実施例においては、埋
設管1に対して鉄片5といった疑似部材を配設し、防食
電位の測定に当たってはこれを利用したが、直接埋設管
1近傍に絶縁性筒部材を立設するものとしてもよい。こ
の場合は、埋設管1と筒部材の地表側の端部の土壌に電
気的に接続された照合電極との間で電位差を計測するこ
ととなり、同様に真の電位の測定が容易となる。さらに
電気防食の対象物としては、上述の埋設管1の他、地中
建設物等も本願の対象となる。
【0014】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の土壌埋め込み型塩橋を採用した防食電位
測定状態を示す図
【図2】従来の防食電位測定状態を示す図
【図3】疑似部材を利用した防食電位測定状態を示す図
【符号の説明】
1 防食対象物 2 土壌 3 対極 4 外部電源 5 疑似部材 6 ポリエチレン管 7 地表面 60 地表面側端部 61 地中側端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−95867(JP,A) 特開 昭61−209349(JP,A) 特開 昭63−7167(JP,A) 実開 昭55−100167(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/26 351 C23F 13/22 G01N 17/02 JICSTファイル(JOIS) WPI(DIALOG)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負極側が防食対象の防食対象物(1)に
    接続されるとともに、正極側が前記防食対象物(1)が
    配設される土壌(2)内に備えられた対極(3)に接続
    される外部電源(4)を設け、前記土壌(2)側より前
    記防食対象物(1)側へ防食電流を供給して電気防食さ
    れる防食対象物(1)の防食電位測定方法であって、内
    部が電解質であって、地中側端部(61)で前記防食対
    象物(1)の近傍土壌に電気的に接続され、地表側端部
    (60)が地表面(7)に開放され、且つ中間周部部位
    において周部土壌(2)と電気的に絶縁された絶縁性筒
    部材を前記土壌中に配設し、前記防食対象物(1)と前
    記絶縁性筒部材の前記地表側端部(60)との電位を測
    定して防食電位とする防食電位測定方法。
  2. 【請求項2】 負極側が防食対象の防食対象物(1)に
    接続されるとともに、正極側が前記防食対象物(1)が
    配設される土壌(2)内に備えられた対極(3)に接続
    される外部電源(4)を設け、前記土壌(2)側より前
    記防食対象物(1)側へ防食電流を供給して電気防食さ
    れる防食対象物(1)の防食電位測定方法であって、前
    記防食対象物(1)と同一材料から構成され、且つ前記
    防食対象物(1)と短絡自在な疑似部材(5)を前記防
    食対象物近傍の前記土壌(2)中に埋設し、内部が電解
    質であって、地中側端部(61)が前記疑似部材(5)
    の近傍土壌に電気的に接続され、地表側端部(60)が
    地表面(7)に開放され、且つ中間周部部位において周
    部土壌(2)と電気的に絶縁された絶縁性筒部材を前記
    土壌(2)中に配設し、通常防食状態において前記防食
    対象物(1)と前記疑似部材(5)とを短絡状態に維持
    しておき、防食電位測定時に、前記防食対象物(1)と
    前記疑似部材(5)との短絡状態を切り、その直後に、
    前記絶縁性筒部材の前記地表側端部(60)と前記疑似
    部材(5)との間の電位を測定して防食電位とする防食
    電位測定方法。
  3. 【請求項3】 前記絶縁性筒部材が、前記土壌(2)中
    に設置されるポリエチレン管(6)を有して構成され、
    前記ポリエチレン管(6)の内部に土壌が配設されると
    ともに、前記ポリエチレン管(6)内に水を浸透させる
    ことにより、前記ポリエチレン管(6)内を電解質にし
    た構成の請求項1または2記載の防食電位測定方法。
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WO2004063737A1 (ja) * 2003-01-15 2004-07-29 Osaka Gas Co., Ltd. 腐食・防食状態評価方法と電位測定装置と照合電極

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