JP4136291B2 - ソース状食品 - Google Patents
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Description
【産業の属する技術分野】
本発明は、ソース状食品、特にホワイトソース、それを利用して作製されたシチュー、グラタン、ドリア、コロッケ、パスタソースなどの加工食品および冷凍食品に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、簡便性などの面から電子レンジ、オーブンレンジなどで加熱するだけで食べられる冷凍食品の購買および製造は増加傾向にあり、その中でグラタンやドリア、パスタ料理などホワイトソースを使用したスナック類も年々拡大している。スナック類は加熱して直ぐにその場で食べる場合だけでなく、弁当などに入れて数時間後に食べる場合が数多くある。加えて、HMRに代表されるように、現在の食の流通、消費は多様化し、作製時から摂取時までの時間があくことは今や日常茶飯事である。
そのような場合、コロッケや、グラタン、パスタソースなどホワイトソースを使用した加工・冷凍食品は経時変化に伴う温度変化によって、その表面にしわや食感にボテつきが生じるなど、外観・食感の滑らかさの低下が大きな欠点となっていた。
【0003】
ホワイトソースは一般に小麦粉を油脂で炒めてルーを作製し、油脂および水を含む原料を混合乳化させたものである。
ホワイトソースはその作製工程において、始めのルー加熱時の温度や撹拌の有無、撹拌の仕方と程度によってでき上がりの色や風味、香ばしさなどが違うのはよく知られていることであり、加えてソース作製後の工程によっても物性は大きく異なってくる。また、ホワイトソースは原料である小麦粉や油脂の性質や乳化剤の有無、加水の程度などによってもでき上がりの風味や物性が非常に異なるという複雑な因子を多数持ち合わせている。
ホワイトソースの作りたてのものは分離していない限り、たいてい滑らかな外観・食感を有しているものであるが、時間が経過するにつれて温度が低下し、食感が硬く、ボテつきや、外観の劣化が生じてくる。
【0004】
これまでに食感の滑らかさ維持のために、大規模単位では数種の乳化剤の添加や均質化処理をおこなうなどの対策をたて(特開平11−196827号公報)、時間が経過してもプロの料理人の作るできたての滑らかなホワイトソースに近づけようとしていた。しかしながら、やはり、作製後の経時変化や温度変化、冷凍保存することにより、ソース外観の劣化や食感の低下は否めなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、白く、ツヤ、テリがあり、できたてはもちろん、冷めてもボテつきを生せずに滑らかな食感を維持することを可能としたホワイトソースを提供することを目的としている。
本発明は、利用加工食品がそのでき立てはもとより、冷めても外観・食感ともに滑らかさを維持できるソースおよびホワイトソース利用食品を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、小麦粉および/または澱粉および油脂および水系原料からなるソース状食品であって、ルーを調製後、油脂および水を含む原料を混合乳化し、その後、冷却しながら撹拌する処理が施こされたものであるソース状食品を要旨としている。
【0007】
冷却しながら撹拌する処理によって、気泡を含有し、その周辺に分散油球の一部が凝集する解乳化という現象が生じた状態のものであり、その場合、本発明は、小麦粉および/または澱粉および油脂および水系原料からなるソース状食品であって、ルーを調製後、油脂および水を含む原料を混合乳化し、その後、冷却しながら撹拌する処理によって、気泡を含有し、その周辺に分散油球の一部が凝集する解乳化という現象が生じた状態のものであるソース状食品である。
【0008】
冷却しながら撹拌する処理によって、気泡を含有し、その周辺に分散油球の一部が凝集する解乳化という現象が生じた状態のものをさらに脱気処理したものであり、より具体的には減圧下で脱気したもの、または加熱しながら撹拌する手段で脱気したものであり、その場合、本発明は、小麦粉および/または澱粉および油脂および水系原料からなるソース状食品であって、ルーを調製後、油脂および水を含む原料を混合乳化し、その後、冷却しながら撹拌する処理によって、気泡を含有し、その周辺に分散油球の一部が凝集する解乳化という現象が生じた状態のものをさらに脱気処理が施こされたものである、より具体的には減圧下で脱気したもの、または加熱しながら撹拌する手段で脱気したものである、ソース状食品である。
【0009】
上記の分散油球の一部の凝集において、分散油球同士が接触して一部が共有し合一して凝集するものであり、その場合、本発明は、小麦粉および/または澱粉および油脂および水系原料からなるソース状食品であって、ルーを調製後、油脂および水を含む原料を混合乳化し、その後、冷却しながら撹拌する処理によって、気泡を含有し、その周辺に分散油球の一部が凝集し分散油球同士が接触して一部が共有し合一して凝集する解乳化という現象が生じた状態のもの、あるいはさらに脱気処理が施こされたものである、より具体的には減圧下で脱気したもの、または加熱しながら撹拌する手段で脱気したものである、ソース状食品である。
【0010】
気泡の量が、v/vで2%以上であり、その場合、本発明は、小麦粉および/または澱粉および油脂および水系原料からなるソース状食品であって、ルーを調製後、油脂および水を含む原料を混合乳化し、その後、冷却しながら撹拌する処理によって、気泡の量がv/vで2%以上の気泡を含有し、その周辺に分散油球の一部が凝集し分散油球同士が接触して一部が共有し合一して凝集する解乳化という現象が生じた状態のもの、あるいはさらに脱気処理が施こされたものである、より具体的には減圧下で脱気したもの、または加熱しながら撹拌する手段で脱気したものである、ソース状食品である。
【0011】
でき上がりで小麦粉および/または澱粉重量が3〜15%、油脂重量2〜20%で作製されているものであり、その場合、本発明は、小麦粉および/または澱粉および油脂および水系原料からなる、でき上がりで小麦粉および/または澱粉重量が3〜15%、油脂重量2〜20%で作製されているソース状食品であって、ルーを調製後、油脂および水を含む原料を混合乳化し、その後、冷却しながら撹拌する処理によって、気泡を含有し、好ましくは気泡の量がv/vで2%以上の気泡を含有し、その周辺に分散油球の一部が凝集し分散油球同士が接触して一部が共有し合一して凝集する解乳化という現象が生じた状態のもの、あるいはさらに脱気処理が施こされたものである、より具体的には減圧下で脱気したもの、または加熱しながら撹拌する手段で脱気したものである、ソース状食品である。
【0012】
ソース状食品がホワイトソースであり、その場合、本発明は、小麦粉および/または澱粉および油脂および水系原料からなる、好ましくはでき上がりで小麦粉および/または澱粉重量が3〜15%、油脂重量2〜20%で作製されているホワイトソースソースであって、ルーを調製後、油脂および水を含む原料を混合乳化し、その後、冷却しながら撹拌する処理によって、気泡を含有し、好ましくは気泡の量がv/vで2%以上の気泡を含有し、その周辺に分散油球の一部が凝集し分散油球同士が接触して一部が共有し合一して凝集する解乳化という現象が生じた状態のもの、あるいはさらに脱気処理が施こされたものである、より具体的には減圧下で脱気したもの、または加熱しながら撹拌する手段で脱気したものである、ホワイトソースである。
【0013】
上記のホワイトソースを利用して作製された加工食品あるいはその冷凍食品であり、その場合、本発明は、小麦粉および/または澱粉および油脂および水系原料からなる、好ましくはでき上がりで小麦粉および/または澱粉重量が3〜15%、油脂重量2〜20%で作製されているホワイトソースソースであって、ルーを調製後、油脂および水を含む原料を混合乳化し、その後、冷却しながら撹拌する処理によって、気泡を含有し、好ましくは気泡の量がv/vで2%以上の気泡を含有し、その周辺に分散油球の一部が凝集し分散油球同士が接触して一部が共有し合一して凝集する解乳化という現象が生じた状態のもの、あるいはさらに脱気処理が施こされたホワイトソースを減圧下で脱気した、あるいは加熱しながら撹拌する手段で脱気したホワイトソースを利用して作製された加工食品ソースあるいはその冷凍食品である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のソース状食品について、ホワイトソースの場合について説明する。
まず、ホワイトソース原料について述べる。
小麦粉においては強力、薄力を問わないが、強力粉の方がより、解乳化の効果を期待できる。これはもともと薄力粉よりも強力粉利用のホワイトソースの方ができ上がりが滑らかであるために、本発明の技術を取り入れたことで、更に食感が向上するためである。
使用油脂については問わないが、液状油から固型脂まで幅広く検討した結果、固型脂でかつ常温で流動性の低いものの方ができあがり後の食感が良好であることがわかった。特に、アイスクリームに使用されるようなSFI値で20℃〜40℃間に縦型の直線をもつものは口どけが良く好ましい。液状油でも冷却しながら撹拌することで気泡の含有並びに油球の凝集は十分可能であるが、できたソースの食感にべたつきを生じる場合がある。また、油脂にモノグリセリドを添加することで、より乳化の安定性と解乳化の促進が認められている。加えて、モノグリセリドの添加は解乳化後の外観・食感の向上と、凍結して解凍する際の離水および油脂の分離を防止する。
【0015】
次に製造工程について述べる。
ルーを作製後、油脂・無脂乳固形分および水を含む原料を混合乳化させてできたホワイトソースを冷却しながら撹拌するという工程を加えることで、気泡を含有すると同時に油球が凝集するという解乳化の現象を利用する。このときの気泡のサイズは問わないが、大きければ抜けやすいという欠点がある。気泡の含有は口当たりの軽さを演出し、ホワイトソースの白さも向上させる。ソース中の気泡の割合は原料の配合やその水分率、冷却機からの取り出し温度等により、任意の温度における含有する気泡の割合は異なってくるが、外観やテリ・ツヤの向上や食感の滑らかさ・口どけの良さを得るために気泡の割合は5%以上あった方が良い。また、粘度調製のためにホワイトソースは増粘多糖類を0.1〜0.5重量%添加しても構わない。
【0016】
一連の解乳化という技術は主にアイスクリームやホイップクリームの分野で利用されている。しかしながら、前者は無脂肪分、乳脂肪、糖類および卵を主成分として氷晶により保型されているものであり、後者についても油脂含量が格段に多く解乳化によりその形状が保たれている。両者はホワイトソースのように小麦粉や澱粉といった成分を含んでおらず、似て非なるものであり、本発明はホワイトソースにおいては初めて利用されることを強調しておく。
なお、使用した冷却・撹拌機の種類や冷却温度、撹拌の回転数にもよるが当業者が便宜決定できるものである。
【0017】
本発明は、解乳化した状態あるいはその状態を履歴したソース状食品である。
解乳化したソースを利用して加工食品などを作製する際に必要な脱気処理に耐え得るか調べたところ、いったん解乳化の処理を受けて解乳化の状態を履歴したソースは、脱気処理を受けても、あるいは加工食品となっても、解乳化の形状が保たれていることが分かったためである。
【0018】
【作用】
できたホワイトソースを冷却しながら撹拌するという工程を加えることで、気泡を含有させるのと同時に油球が凝集することができる。ソース作製後に冷却しながら撹拌するという工程を加えることで、ソース中の気泡を含有すると同時に油球が凝集した解乳化という現象をクリームに初めて取り入れた。この解乳化という現象により、本発明のソース状食品、その利用加工食品は、白く、テリ・ツヤがあり、作りたてはもちろん、冷めてもボテつきを生ぜずに柔らかで滑らかな食感を維持することを可能となった。また、パンク耐性の面から気泡の含有を良しとしないホワイトソース利用食品、例えばクリームコロッケ等についても解乳化後に一旦含んだ気泡を脱気するといった手法で容易く対応できる。
【0019】
一般に白色系のソースをホワイトソースと称する。ホワイトソースは小麦粉を油脂で炒めてルーを作製し、牛乳やスープを加えてよく混合させた後、塩や香辛料等の副原料を添加するという工程を踏んでいる。工業的にホワイトソースを製造する場合、ルーと牛乳等をよく撹拌し、クリーム作製後に冷却もしくは凍結するというプロセスを取っているが、作製後の経時変化や温度変化、冷凍保存、解凍して再使用すること等により、ソース外観の劣化や食感の低下がしばしばみられた。
本発明のホワイトソース、およびその加工および冷凍食品は、作り立てはもちろんのこと、冷めても食感の軽さを維持する、柔らかで滑らかなソースである。また、それは外観・食感に秀でているだけでなく、一旦凍結後、自然もしくはレンジ解凍しても、加水してのばす場合にも分離等が生じずに安定したソースとなっている。解乳化後に一旦含んだ気泡のエアーを抜いても解乳化の効果が残存する。
【0020】
本発明に係る、冷却・撹拌時の小麦粉と油脂、乳化剤との作用の本質は詳らかでないが、上述のとおり、本発明ホワイトソースは出来上がりはもちろん、冷めても食感は軽く、柔らかで滑らかさも維持される。解乳化した状態を履歴したソース状食品である。また、それは外観・食感に秀でているだけでなく、凍結後自然もしくはレンジ解凍しても、加水してのばす際にも分離等が生じにくいという特徴も持ち合わせている。
本発明は官能および物性評価でその特徴を客観視することが可能であり、気泡の含有や脂肪の凝集は光学・電子顕微鏡等によって観察することができる。
【0021】
【実施例】
以下に本発明の実施例を述べるが、本発明の範囲は下記の実施例には限定されない。
【0022】
実施例1
表1に記載の素材を用いて、まず、歩留まり85%のホワイトソースを作製した。作製後に、解乳化させたソースと、解乳化させなかったソース(control)とを調整し、一旦凍結し、加温解凍後、4時間室温に放置し、その時のソースの比較評価を行なった。
【0023】
【表1】
【0024】
《作製方法》
油脂を溶解させた上でモノグリセリドを添加し、小麦粉を加えて120℃以上になるまで撹拌し、ルーを作製した。水に残りの原料を混合したものを徐々に加えていき、品温が85℃以上になるまで念入りに撹拌した。最終歩留まりは85%に調整した。
作製したソースは冷却しながら撹拌して気泡を12%含有させたものと、ソース作製後、静置したもの(control)とに分け、一旦−30℃で急速凍結した。翌日、加温解凍して室温に4時間放置し、クリーム部分の官能評価を行なった。
【0025】
《評価およびその結果》
官能評価は12名の官能評価パネルでおこない、ソースの外観のテリ・ツヤ(見た目の滑らかさ)、食感の硬さ、粘り、滑らかさ、口溶けといった項目について評価した。その結果を図1示す。
評価尺度は以下の評価基準に基づいている。
a) 比較して少し異なる :1
b) 比較してかなり異なる :2
c) 比較して非常に異なる :3
図1の評価結果より、解乳化したソースは外観、食感ともに滑らかで粘りが少なく、口どけが良いことが見てとれる。
【0026】
実施例2
表2に記載の素材を用いて、歩留り85%のホワイトソースを調製し、調製後に解乳化させたものとさせなかったもの、また解乳化後にさらに脱気したものの3種のソースを作製し、それらを利用してクリーミーコロッケをつくった。油ちょう後、室温で4時間放置し、その時のクリーム部分の官能評価を行なった。
【0027】
【表2】
【0028】
《作製方法》
油脂を溶解させた上でモノグリセリドを添加し、小麦粉を加えて120℃以上になるまで炒め、ルーを作製した。水に残りの原料を混合してルーを少しずつ加えていき、撹拌を続けながら歩留りで85%にした。その時のホワイトソースの品温は85℃であった。
できたソースはそれぞれ静置成型したもの(control)、ソースを冷却しながら80rpmで撹拌しソース中に約12%の気泡が含有するようにしたもの(解乳化)、解乳化させたソースを減圧下で脱気したもの(解乳化後脱気)の3種類作製し、成型後、−30℃で急速凍結した。翌日、同条件にて衣を付け、油ちょうして室温に4時間放置した後、クリーム部分の官能評価をおこなった。
【0029】
《評価およびその結果》
官能評価は12名の官能評価パネルで行ない、比較評価した。なお、比較評価基準は実施例1と同様である。その結果を図2示す。
図2の評価結果より、解乳化したものはcontrolと比較して、外観、食感ともに非常に滑らかであり、柔らかく、口どけが良いと評価された。また、解乳化後脱気してもその食感は保たれていた。
【0030】
実施例3
表2に記載の素材を用いて、シェフに歩留まり85%のホワイトソースを作製してもらい、シェフが作製したソース(control)、シェフが作製したソースを解乳化させたもの(気泡の割合が約7%と12%の2種)の計3種のソースをつくった。作製したソースは−30℃にて急速凍結し、数日後、加温解凍して動的粘弾性測定を行ない、その弾性成分に相当する貯蔵弾性率について観察した(東洋精機 サーモモジュールゾル:1.0Hz)。その結果を図3に示す。
図3より解乳化したソースは弾性率が温度に依存しにくいことが見て取れる。
【0031】
実施例4
表2に記載の素材を用いて、ホワイトソースを作製(control)し、ソース作製後解乳化させたもの、解乳化したソースを減圧下で撹拌し脱気したもの(図7参照)、解乳化したソースを再加熱して脱気したものの計4種のソースをつくった。なお4種のソースの水分含量は全て77wt.%である。
作製したソースは−30℃にて急速凍結し、数日後、解凍して動的粘弾性測定を行なった(東洋精機 サーモモジュールゾル:1.0Hz)。その結果を図8に示す。
図8より、脱気したソース(2種)は、解乳化したソースと類似して弾性率が温度に依存しにくいことが見てとれる。図7より、解乳化したソースを減圧下で撹拌し脱気したものは、油球が合一しているのが見てとれる。
【0032】
実施例5
表3に記載の素材を用いて、歩留まり85%の甘みの強いソースを作製し、ソース作製後に解乳化させて、−30℃で急速凍結した。翌日、自然解凍し、解乳化させたものの官能評価をおこなった。その結果、解乳化させたクリームは水分の分離もなく、滑らかなソースでツヤ・テリに優れていた。食感についても滑らかで、濃厚感がありながらも口どけの良いソースであった。
【0033】
【表3】
【0034】
【発明の効果】
白く、ツヤ、テリがあり、できたてはもちろん、冷めてもボテつきを生せずに滑らかな食感が維持されるホワイトソースを提供することができる。
利用加工食品がそのでき立てはもとより、冷めても外観・食感ともに滑らかさが維持されるソースおよびホワイトソース利用食品を提供することができる。
外観・食感に秀でているだけでなく、凍結後自然もしくはレンジ解凍しても、加水してのばす際にも分離等が生じにくいソースおよびホワイトソース利用食品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の官能評価の測定結果を示す図面である。
【図2】実施例2の官能評価の測定結果を示す図面である。
【図3】実施例3の動的粘弾性の測定結果を示す図面である。
【図4】従来のホワイトソース作製法にて作製したソースの油球分散状態を示す図面に代わる光学顕微鏡写真である。
【図5】本発明法にて作製した、気泡を抱き込んで油球が凝集しているところを示す図面に代わる光学顕微鏡写真である。図中、異色部分が油脂である。
【図6】本発明法にて作製した、クリームを液体窒素にて凍結させて割断し、昇華する前の断面図を観察した、図面に代わる電子顕微鏡写真(HITACHIクライオSEM50倍)である。図中、穴が気泡が入っていたことを示している。
【図7】本発明法にて作製した、ソースを減圧下で撹拌し脱気した際の油球が合一しているところを示す図面に代わる電子顕微鏡写真(HITACHIクライオSEM200倍)である。
【図8】実施例4の動的粘弾性の測定結果を示す図面である。
Claims (7)
- 小麦粉および/または澱粉および油脂および水系原料からなるソース状食品であって、ルーを調製後、油脂および水を含む原料を混合乳化し、その後、冷却しながら撹拌する処理によって、気泡の量が、v/vで2%以上である気泡を含有し、その周辺に分散油球の一部が凝集する解乳化という現象が生じた状態のものであるソース状食品。
- 冷却しながら撹拌する処理によって、気泡の量が、v/vで2%以上である気泡を含有し、その周辺に分散油球の一部が凝集する解乳化という現象が生じた状態のものをさらに脱気処理したものである請求項1のソース状食品。
- 上記の分散油球の一部の凝集において、分散油球同士が接触して一部が共有し合一して凝集するものである請求項2のソース状食品。
- でき上がりで小麦粉および/または澱粉重量が3〜15%、油脂重量2〜20%で作製されている請求項1ないし3のいずれかのソース状食品。
- ソース状食品がホワイトソースである請求項1ないし4のいずれかのソース状食品。
- 請求項5のホワイトソースを利用して作製された加工食品。
- 冷凍食品である請求項6の加工食品。
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