JP4135686B2 - 筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置 - Google Patents

筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置 Download PDF

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Description

本発明は、筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置に関する。
筒内噴射式エンジンにおいては、インジェクタがシリンダヘッドから燃焼室へ突き出るように配置されている。
このため、筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置では、燃焼室内のガスがシリンダヘッドとインジェクタとの隙間から外部へ漏れないようにするため、シリンダヘッドとインジェクタとの隙間をシール部材によりシールしている。
しかし、混合気の燃焼により燃焼室の圧力が上昇したときには、上記シールだけではガスの漏れが十分に抑制されないこともあるため、次のような対策も講じられている。
即ち、インジェクタをボルトによりシリンダヘッドへ固定することで、インジェクタに対して常に燃焼室側へ押す力が加えられるようにしている。これにより、シリンダヘッドとインジェクタとの密着度合いが高められるため、混合気の燃焼により燃焼室の圧力が上昇した場合にあってもガスの漏れが抑制されるようなる。
実開昭63−4371号公報
ところで、筒内噴射式エンジンにおいては、インジェクタの燃料噴射にともなって生じた振動が、シリンダヘッドや同ヘッドに取り付けられている各部品(マニホールド等)へ伝達されるようになる。
従来の燃料噴射装置を備えた筒内噴射式エンジンでは、上述のように混合気の燃焼による圧力上昇時においても燃焼室からのガス漏れが抑制されるようにインジェクタをシリンダヘッドに固定しているため、燃料噴射にともなう振動がインジェクタからシリンダヘッドへより伝達されやすい状態にある。このため、シリンダヘッド等の振動の増大が避けられないものとなっている。
なお、特許文献1には次のような燃料噴射装置が記載されている。
特許文献1の燃料噴射装置では、エンジンの冷間始動時にスプリングを通じてインジェクタを燃焼室側へ移動させる一方で、通常運転時は電磁ソレノイドにより燃焼室から離れる方向へインジェクタを移動させるようにしている。
しかし、同燃料噴射装置においては、上述のシリンダヘッドに伝達される振動について何ら考慮されていないため、燃料噴射にともなうシリンダヘッド等の振動を低減することはできない。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、燃焼室からのガスの漏れを抑制するとともに、燃料噴射にともなうシリンダヘッドの振動を低減することのできる筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する
(1)請求項1に記載の発明は、燃焼室へ燃料を直接噴射するインジェクタを備え、前記燃焼室からのガスの漏れを抑制すべくシリンダヘッドと前記インジェクタとの隙間にシール部材を設けた筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置において、前記インジェクタを前記燃焼室へ向けて押す駆動状態と前記インジェクタを押さない停止状態とを切り替えることのできる押圧装置と、一の燃焼サイクル内において前記押圧装置を前記駆動状態と前記停止状態との間で切り替えるとともに、この切り替えを燃焼サイクル毎に行うものであって、混合気の燃焼にともなう前記燃焼室の圧力の上昇により、前記燃焼室内のガスが前記シール部材を介して外部に漏れるおそれのあるとき、前記押圧装置を前記駆動状態に維持することで前記インジェクタが前記シリンダヘッドに押さえつけられた状態を確保する一方で、それ以外のときは、前記押圧装置を前記停止状態に維持する制御装置とを備えたことを要旨としている。
(2)請求項2に記載の発明は、燃焼室へ燃料を直接噴射するインジェクタを備え、前記燃焼室からのガスの漏れを抑制すべくシリンダヘッドと前記インジェクタとの隙間にシール部材を設けた筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置において、前記インジェクタを前記燃焼室へ向けて押す駆動状態と前記インジェクタを押さない停止状態とを切り替えることのできる押圧装置と、一の燃焼サイクル内において前記押圧装置を前記駆動状態と前記停止状態との間で切り替えるとともに、この切り替えを燃焼サイクル毎に行うものであって、前記インジェクタの燃料噴射にともなう同インジェクタの振動が十分に減衰した時点から、同燃料噴射により形成された混合気の燃焼にともない上昇した前記燃焼室内の圧力について、これが前記シール部材を介しての前記燃焼室内から外部へのガスの漏れを生じさせない大きさに低下した時点までの期間に限り、前記押圧装置を駆動状態に維持し、これ以外の期間は前記押圧装置を停止状態に維持する制御装置とを備えることを要旨としている。
上記のそれぞれの構成によれば、燃焼室内のガスがシール部材を介して外部に漏れるおそれのあるとき、インジェクタがシリンダヘッドに押さえつけられた状態が確保されるため、シリンダヘッドとインジェクタとの密着度合いが高められるようになる。これにより、シール部材を通じて得られるシール性能よりも高いシール性能が得られるようになるため、混合気の燃焼にともない燃焼室の圧力が上昇した場合においても、燃焼室からのガスの漏れが抑制される。
また、上記以外のとき、即ち混合気の燃焼による燃焼室の圧力上昇が生じていないとき、押圧装置が停止状態に維持されるため、シリンダヘッドとインジェクタとの密着度合いは押圧装置が駆動状態にあるときよりも低くされる。これにより、インジェクタの燃料噴射にともなう振動がシリンダヘッドへ伝達されにくくなる。なお、押圧装置が停止状態に維持されているときは、シール部材により燃焼室からのガスの漏れが抑制される。
このように、上記構成を採用することにより、燃焼室からのガスの漏れを抑制するとともに、燃料噴射にともなうシリンダヘッドの振動を低減することができるようになる。
(3)請求項3に記載の発明は、燃焼室へ燃料を直接噴射するインジェクタを備え、前記燃焼室からのガスの漏れを抑制すべくシリンダヘッドと前記インジェクタとの隙間にシール部材を設けた筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置において、前記インジェクタを前記燃焼室へ向けて押す駆動状態と前記インジェクタを押さない停止状態とを切り替えることのできる押圧装置と、前記燃焼室の圧力を検出する筒内圧センサと、一の燃焼サイクル内において前記押圧装置を前記駆動状態と前記停止状態との間で切り替えるとともに、この切り替えを燃焼サイクル毎に行うものであって、前記筒内圧センサを通じて検出された前記燃焼室の圧力が判定圧力以上のとき、前記押圧装置を前記駆動状態に維持することで前記インジェクタが前記シリンダヘッドに押さえつけられた状態を確保する一方で、それ以外のときは、前記押圧装置を前記停止状態に維持する制御装置とを備えたことを要旨としている。
上記判定圧力は、燃焼室の圧力が燃焼室からのガス漏れ(シール部材を介してのガス漏れ)をまねく大きさにあるか否かを判定するための値として予め設定される。なお、判定圧力は、燃料噴射時及びその直後における燃焼室の圧力よりも大きい値となる。
制御装置は、燃焼室の圧力が判定圧力未満のとき、燃焼室の圧力が低いため、押圧装置を停止状態にしても燃焼室からのガス漏れをまねくおそれがないと判定する。反対に、燃焼室の圧力が判定圧力以上のとき、燃焼室の圧力が高いため、押圧装置を停止状態にすると燃焼室からのガス漏れをまねくおそれがあると判定する。
上記構成によれば、燃焼室の圧力が判定圧力以上のとき、インジェクタがシリンダヘッドに押さえつけられた状態が確保されるため、シリンダヘッドとインジェクタとの密着度合いが高められるようになる。これにより、シール部材を通じて得られるシール性能よりも高いシール性能が得られるようになるため、燃焼室の圧力が判定圧力以上のときにおいても、燃焼室からのガスの漏れが抑制される。
また、上記以外のとき、即ち燃焼室の圧力が判定圧力未満のとき、押圧装置が停止状態に維持されるため、シリンダヘッドとインジェクタとの密着度合いは押圧装置が駆動状態にあるときよりも低くされる。これにより、インジェクタの燃料噴射にともなう振動がシリンダヘッドへ伝達されにくくなる。なお、押圧装置が停止状態に維持されているときは、シール部材により燃焼室からのガスの漏れが抑制される。
このように、上記構成を採用することにより、燃焼室からのガスの漏れを抑制するとともに、燃料噴射にともなうシリンダヘッドの振動を低減することができるようになる。
(4)請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置において、前記制御装置は、一の燃焼サイクル内において前記インジェクタの燃料噴射の開始時期を基準として、この基準から前記一の燃焼サイクルが終了するまでの期間において、前記押圧装置を前記停止状態から前記駆動状態に切り替える制御及び前記駆動状態から前記停止状態に切り替える制御をそれぞれ1回づつ実行することを要旨としている。
(5)請求項5に記載の発明は、クランクシャフトを備えたエンジンに適用されて、燃焼室へ燃料を直接噴射するインジェクタを備え、前記燃焼室からのガスの漏れを抑制すべくシリンダヘッドと前記インジェクタとの隙間にシール部材を設けた筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置において、前記インジェクタを前記燃焼室へ向けて押す駆動状態と前記インジェクタを押さない停止状態とを切り替えることのできる押圧装置と、一の燃焼サイクル内において前記押圧装置を前記駆動状態と前記停止状態との間で切り替えるとともに、この切り替えを燃焼サイクル毎に行うものであって、前記クランクシャフトの回転角度が前記インジェクタの燃料噴射の終了から膨張行程の開始までの間にある第1判定角度に達したときに前記押圧装置を前記停止状態から前記駆動状態へ切り替え、前記クランクシャフトの回転角度が膨張行程の開始から排気行程の開始までの間にある第2判定角度に達したときに前記押圧装置を前記駆動状態から前記停止状態へ切り替える制御装置とを備えたことを要旨としている。
上記第1判定角度は、インジェクタによる燃料噴射の実行後において、燃焼室の圧力が燃焼室からのガス漏れ(シール部材を介してのガス漏れ)をまねく大きさとなったか否かを判定するための値として予め設定されている。
制御装置は、クランクシャフトの回転角度が第1判定角度に達していないとき、燃焼室の圧力が低いため、押圧装置を停止状態にしても燃焼室からのガス漏れをまねくおそれがないと判定する。反対に、クランクシャフトの回転角度が第1判定角度に達しているとき、燃焼室の圧力が高いため、押圧装置を停止状態にすると燃焼室からのガス漏れをまねくおそれがあると判定する。
上記第2判定角度は、クランクシャフトの回転角度が第1判定角度に達した後において、燃焼室の圧力が燃焼室からのガス漏れ(シール部材を介してのガス漏れ)をまねかない大きさとなったか否かを判定するための値として予め設定される。
制御装置は、クランクシャフトの回転角度が第2判定角度に達していないとき、混合気の燃焼により上昇した燃焼室の圧力が十分に低下していないため、押圧装置を停止状態にすると燃焼室からのガス漏れをまねくおそれがあると判定する。反対に、クランクシャフトの回転角度が第2判定角度に達しているとき、混合気の燃焼により上昇した燃焼室の圧力が十分に低下しているため、押圧装置を停止状態にしても燃焼室からのガス漏れをまねくおそれがないと判定する。
上記構成によれば、クランクシャフトの回転角度が第1判定角度から第2判定角度までの間にあるとき、インジェクタがシリンダヘッドに押さえつけられた状態が確保されるため、シリンダヘッドとインジェクタとの密着度合いが高められるようになる。これにより、シール部材を通じて得られるシール性能よりも高いシール性能が得られるようになるため、混合気の燃焼にともない燃焼室の圧力が上昇した場合においても、燃焼室からのガスの漏れが抑制される。
また、上記以外のとき、即ちクランクシャフトの回転角度が第1判定角度から第2判定角度の間にないとき、押圧装置が停止状態に維持されるため、シリンダヘッドとインジェクタとの密着度合いは押圧装置が駆動状態にあるときよりも低くされる。これにより、インジェクタの燃料噴射にともなう振動がシリンダヘッドへ伝達されにくくなる。なお、押圧装置が停止状態に維持されているときは、シール部材により燃焼室からのガスの漏れが抑制される。
このように、上記構成を採用することにより、燃焼室からのガスの漏れを抑制するとともに、燃料噴射にともなうシリンダヘッドの振動を低減することができるようになる。
(6)請求項6に記載の発明は、クランクシャフトを備えたエンジンに適用されて、燃焼室へ燃料を直接噴射するインジェクタを備え、前記燃焼室からのガスの漏れを抑制すべくシリンダヘッドと前記インジェクタとの隙間にシール部材を設けた筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置において、前記インジェクタを前記燃焼室へ向けて押す駆動状態と前記インジェクタを押さない停止状態とを切り替えることのできる押圧装置と、一の燃焼サイクル内において前記押圧装置を前記駆動状態と前記停止状態との間で切り替えるとともに、この切り替えを燃焼サイクル毎に行うものであって、混合気への点火が行われてから前記クランクシャフトの回転角度の変化量が第1判定変化量以上となるまで、前記押圧装置を前記駆動状態に維持することで前記インジェクタが前記シリンダヘッドに押さえつけられた状態を確保する一方で、それ以外のときは、前記押圧装置を前記停止状態に維持する制御装置とを備えたことを要旨としている。
上記第1判定変化量は、燃焼室の圧力が燃焼室からのガス漏れ(シール部材を介してのガス漏れ)をまねく大きさにあるか否かを判定するための値として予め設定されている。
制御装置は、回転角度の変化量が第1判定変化量未満のとき、混合気の燃焼により上昇した燃焼室の圧力が十分に低下していないため、押圧装置を停止状態にすると燃焼室からのガス漏れをまねくおそれがあると判定する。反対に、回転角度の変化量が第1判定変化量以上のとき、混合気の燃焼により上昇した燃焼室の圧力が十分に低下しているため、押圧装置を停止状態にしても燃焼室からのガス漏れをまねくおそれがないと判定する。
上記構成によれば、回転角度の変化量が第1判定変化量未満のとき、インジェクタがシリンダヘッドに押さえつけられた状態が確保されるため、シリンダヘッドとインジェクタとの密着度合いが高められるようになる。これにより、シール部材を通じて得られるシール性能よりも高いシール性能が得られるようになるため、混合気の燃焼にともない燃焼室の圧力が上昇した場合においても、燃焼室からのガスの漏れが抑制される。
また、上記以外のとき、即ち回転角度の変化量が第1判定変化量以上となってから次回の点火が実行されるまで、押圧装置が停止状態に維持されるため、シリンダヘッドとインジェクタとの密着度合いは押圧装置が駆動状態にあるときよりも低くされる。これにより、インジェクタの燃料噴射にともなう振動がシリンダヘッドへ伝達されにくくなる。なお、押圧装置が停止状態に維持されているときは、シール部材により燃焼室からのガスの漏れが抑制される。
このように、上記構成を採用することにより、燃焼室からのガスの漏れを抑制するとともに、燃料噴射にともなうシリンダヘッドの振動を低減することができるようになる。
(7)請求項7に記載の発明は、クランクシャフトを備えたエンジンに適用されて、エンジンの燃焼室へ燃料を直接噴射するインジェクタを備え、前記燃焼室からのガスの漏れを抑制すべくシリンダヘッドと前記インジェクタとの隙間にシール部材を設けた筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置において、前記インジェクタを前記燃焼室へ向けて押す駆動状態と前記インジェクタを押さない停止状態とを切り替えることのできる押圧装置と、一の燃焼サイクル内において前記押圧装置を前記駆動状態と前記停止状態との間で切り替えるとともに、この切り替えを燃焼サイクル毎に行うものであって、前記インジェクタによる燃料噴射後に前記クランクシャフトの回転角度の変化量が第2判定変化量以上となってから、前記クランクシャフトの回転角度が膨張行程の開始から排気行程の開始までの間にある第2判定角度に達するまで、前記押圧装置を前記駆動状態に維持することで前記インジェクタが前記シリンダヘッドに押さえつけられた状態を確保する一方で、それ以外のときは、前記押圧装置を前記停止状態に維持する制御装置とを備えたことを要旨としている。
上記第2判定変化量は、インジェクタによる燃料噴射の実行後において、インジェクタの振動が十分に減衰したか否かを判定するための値として予め設定される。
制御装置は、燃料噴射の実行後において、クランクシャフトの回転角度が第2判定変化量未満のとき、インジェクタの振動が十分に減衰していないと判定する。反対に、クランクシャフトの回転角度が第2判定変化量以上のとき、インジェクタの振動が十分に減衰していると判定する。
上記構成によれば、回転角度の変化量が第2判定変化量以上となってから回転角度が第2判定角度に達するまで、インジェクタがシリンダヘッドに押さえつけられた状態が確保されるため、シリンダヘッドとインジェクタとの密着度合いが高められるようになる。これにより、シール部材を通じて得られるシール性能よりも高いシール性能が得られるようになるため、混合気の燃焼にともない燃焼室の圧力が上昇した場合においても、燃焼室からのガスの漏れが抑制される。
また、上記以外のとき、即ち回転角度が第2判定角度に達してから次回の燃料噴射後に回転角度の変化量が第2判定変化量以上となるまで、押圧装置が停止状態に維持されるため、シリンダヘッドとインジェクタとの密着度合いは押圧装置が駆動状態にあるときよりも低くされる。これにより、インジェクタの燃料噴射にともなう振動がシリンダヘッドへ伝達されにくくなる。なお、押圧装置が停止状態に維持されているときは、シール部材により燃焼室からのガスの漏れが抑制される。
このように、上記構成を採用することにより、燃焼室からのガスの漏れを抑制するとともに、燃料噴射にともなうシリンダヘッドの振動を低減することができるようになる。
(8)請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置において、前記押圧装置は、前記駆動状態に維持されているとき、前記インジェクタの先端部が前記燃焼室へ突き出る方向に前記インジェクタを押すことを要旨としている。
上記構成によれば、押圧装置によるインジェクタを押す力が、燃焼室の頂部を形成するシリンダヘッドの底壁に対して略垂直に作用するようになるため、シール性能をより的確に高めることができるようになる。
(9)請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置において、前記押圧装置は、磁界が印加されているときに前記燃焼室へ向かって伸びる磁歪素子と、通電されているときに前記磁歪素子へ磁界を印加するコイルとを備えて構成され、前記制御装置は、前記コイルへ通電することにより前記押圧装置を前記駆動状態に維持する一方で、前記コイルへ通電しないことにより前記押圧装置を前記停止状態に維持することを要旨としている。
上記構成によれば、コイルへの通電が行われているとき、磁歪素子が伸びることにより、インジェクタが燃焼室へ向けて押されるようになる。一方、コイルへの通電が行われていないとき、磁歪素子が縮む(元の長さに戻る)ことにより、インジェクタが押されないようになる。
(10)請求項10に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置において、前記押圧装置は、電圧が印加されているときに前記燃焼室へ向かって伸びる電歪素子を備えて構成され、前記制御装置は、前記電歪素子へ電圧を印加することにより前記押圧装置を前記駆動状態に維持する一方で、前記電歪素子へ電圧を印加しないことにより前記押圧装置を前記停止状態に維持することを要旨としている。
上記構成によれば、電歪素子への電圧の印加が行われているとき、電歪素子が伸びることにより、インジェクタが燃焼室へ向けて押されるようになる。一方、電歪素子への電圧の印加が行われていないとき、電歪素子が縮む(元の長さに戻る)ことにより、インジェクタが押されないようになる。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。
本実施形態では、直列4気筒の筒内噴射式エンジンに本発明の燃料噴射装置を適用した場合を想定している。
<エンジンの構造>
図1に、エンジンの全体構造を示す。
エンジン1は、シリンダブロック2及びシリンダヘッド3を備えて構成されている。
シリンダブロック2には、複数のシリンダ21が設けられている。
各シリンダ21内には、ピストン22が収容されている。また、シリンダヘッド3の底壁31及びピストン22の頂面に囲まれて燃焼室23が形成されている。
ピストン22は、コネクティングロッド24によりクランクシャフト25とつなげられている。
シリンダヘッド3には、燃料噴射装置4が設けられている。
燃料噴射装置4は、デリバリパイプ41及びインジェクタ42を備えて構成されている。
デリバリパイプ41には、各シリンダ21に対応して複数のインジェクタ42が設けられている。
インジェクタ42は、その先端部が燃焼室23内に配置されている。即ち、インジェクタ42は、対応する燃焼室23へ直接燃料を噴射する。
燃料供給装置5は、燃料タンク51内の燃料を燃料噴射装置4へ供給する。
燃料タンク51とデリバリパイプ41とは、供給管52によりつなげられている。
低圧燃料ポンプ53は、燃料タンク51内の燃料をくみ上げて高圧燃料ポンプ54に供給する。
高圧燃料ポンプ54は、低圧燃料ポンプ53から吐出された燃料を昇圧してデリバリパイプ41に供給する。
カムシャフト55は、ベルトまたはチェーンを介してクランクシャフト25と駆動連結されている。そして、カム55Cを通じて高圧燃料ポンプ54を駆動する。
デリバリパイプ41内へ供給された燃料は、インジェクタ42の開弁にともなって燃焼室23へ噴射される。
電子制御装置9は、エンジン1の制御にかかる各種処理を実行するCPU、制御用のプログラムやその制御に必要な情報を記憶するメモリ、外部との信号の入出力を司る入力ポート及び出力ポートを備えて構成されている。
電子制御装置9の入力ポートには、エンジン運転状況を検出する各種センサが接続されている。
クランク角度センサ91は、クランクシャフト25の回転角度(クランク角度CA)を検出する。
クランク回転速度センサ92は、クランクシャフト25の回転速度(エンジン回転速度NE)を検出する。
電子制御装置9の出力ポートには、インジェクタ42等が接続されている。
電子制御装置9は、エンジン回転速度NE等を通じて把握されるエンジン1の運転状態に基づいて、インジェクタ42の燃料噴射量(インジェクタ42の開弁時間)を設定する。
<燃料噴射装置の構造>
図2に、図1のA部の拡大構造を示す。
インジェクタ42は、デリバリパイプ41内の燃料を吸い込む吸入部42A、吸い込まれた燃料を貯留する本体42B、及び本体42Bの燃料を燃焼室23へ噴射する噴射部42C(先端部)を含めて構成されている。噴射部42Cは、本体42Bから突き出るように形成されている。
インジェクタ42の吸入部42Aは、デリバリパイプ41の取付部41Aにはめ込まれている。
インジェクタ42の噴射部42Cは、シリンダヘッド3の底壁31に形成された貫通孔32にはめ込まれて、燃焼室23内に突き出ている。また、本体42Bの一部(噴射部42C側)は、シリンダヘッド3の底壁31に形成された支持部33にはめ込まれている。
インジェクタ42には、取付部41Aの内周面とインジェクタ42との隙間をシールするOリングシール43及びバックアップリング44が取り付けられている。これにより、デリバリパイプ41からの燃料の漏れが抑制される。
インジェクタ42には、シリンダヘッド3の貫通孔32の内周面と噴射部42Cとの隙間をシールするシール部材45が取り付けられている。このシール部材45を通じて、燃焼室23内のガスの漏れが抑制される。
シリンダヘッド3の支持部33とインジェクタ42の本体42Bとの間には、シール部材46が配設されている。このシール部材46を通じて、燃焼室23からのガスの漏れが抑制される。
<振動の低減とガス漏れの抑制>
本実施形態の燃料噴射装置4においては、インジェクタ42をボルトによりシリンダヘッド3へ固定する構造を採用しないことで、インジェクタがボルトを通じてシリンダヘッドへ固定されている燃料噴射装置(固定型噴射装置)よりもシリンダヘッド3とインジェクタ42との密着度合いを低くしている。
これにより、インジェクタ42の燃料噴射にともなって生じた振動がインジェクタ42からシリンダヘッド3へ伝達されにくくなるため、シリンダヘッド3やシリンダヘッド3に取り付けられている部品の振動を低減することが可能となる。しかし、こうした構成を採用した場合には、次のようなことが問題となる。
上記固定型噴射装置では、燃焼室の圧力が混合気の燃焼により最も大きい圧力となった場合にあっても燃焼室からのガスの漏れが抑制されるようにインジェクタの固定がなされているため、燃焼室からのガス漏れをまねくおそれがない。
これに対して、本実施形態の燃料噴射装置4では、上述のようにボルトによるインジェクタ42の固定がなされていないため、混合気の燃焼等により燃焼室23の圧力が上昇したときに燃焼室23のガスがシール部材45,46を介して外部に漏れるおそれがある。
そこで、本実施形態では、以下に説明する押圧装置を燃料噴射装置4に備えることにより、こうした燃焼室23の圧力上昇時におけるガスの漏れを抑制するようにしている。なお、本実施形態の燃料噴射装置4においても、通常時(混合気の燃焼などによる過度の圧力上昇が生じていないとき)は、シール部材45,46により燃焼室23からのガスの漏れが抑制される。
<押圧装置の構造>
燃料噴射装置4には、インジェクタ42を燃焼室23へ向けて押すための押圧装置6が備えられている。
押圧装置6は、インジェクタ42の長手方向に沿って配置された磁歪素子61と、磁歪素子61の周囲に配置されたコイル62とを備えて構成されている。
磁歪素子61は、一方の端部がデリバリパイプ41に固定されている。また、他方の端部がインジェクタ42のフランジ部42Dに固定されている。なお、インジェクタ42のフランジ部42Dは、インジェクタ42の本体42Bと一体に形成されている。
磁歪素子61は、磁界が印加されていないとき、その長さ(デリバリパイプ41からフランジ部42Dまでの長さ)が基準長さLAに維持される。そして、磁界が印加されているとき、燃焼室23へ向けて伸びることにより、延伸長さLB(>基準長さLA)に維持される。
コイル62は、磁歪素子61を取り囲むように配置されてシリンダヘッド3に固定されている。
電子制御装置9は、エンジン1の運転状態に基づいてコイル62への通電・非通電を切り替える。なお、本実施形態では、エンジン1の運転状態として、クランク角度センサ91によるクランク角度CAが採用される。
<押圧装置の駆動態様>
押圧装置6の駆動態様は、以下に示す[a]及び[b]のいずれかに切り替えることができる。
[a]インジェクタ42を燃焼室23へ向けて押している状態(駆動状態)。
[b]インジェクタ42を燃焼室23へ向けて押していない停止状態(停止状態)。
〔1〕「駆動状態」
図3(a)を参照して、押圧装置6の駆動状態について説明する。
電子制御装置9は、押圧装置6を駆動状態に維持するための条件が満たされているとき、コイル62への通電を行う。これにより、コイル62が励磁されるため、コイル62から磁歪素子61へ磁界が印加される。
磁歪素子61は、磁界が印加されているとき、燃焼室23側へ向けて伸びた状態(延伸長さLBの状態)に維持される。これにより、インジェクタ42のフランジ部42Dが磁歪素子61により押されるため、インジェクタ42が燃焼室23へ向けて押された状態に維持される。即ち、磁歪素子61は、インジェクタ42の噴射部42Cが燃焼室23へ突き出る方向にインジェクタ42を押し続ける。
このように、押圧装置6が駆動状態にあるとき、インジェクタ42が磁歪素子61を通じてシリンダヘッド3に押さえつけられるため、シリンダヘッド3とインジェクタ42との密着度合いが高められる。即ち、シリンダヘッド3の支持部33とインジェクタ42の本体42Bとが接触した箇所において、シール性能が高められるようになる。なお、このとき、上記固定型噴射装置のシール性能と同等あるいはそれ以上のシール性能が確保されるようになる。
〔2〕「停止状態」
図3(b)を参照して、押圧装置6の停止状態について説明する。
電子制御装置9は、押圧装置6を停止状態に維持するための条件が満たされているとき、コイル62への通電を行わない。これにより、コイル62が励磁されないため、磁歪素子61へ磁界が印加されなくなる。
磁歪素子61は、磁界が印加されていないとき、元の長さまで縮んだ状態(基準長さLAの状態)に維持される。これにより、インジェクタ42のフランジ部42Dが磁歪素子61により押されないため、インジェクタ42が燃焼室23へ向けて押されていない状態に維持される。
このように、押圧装置6が停止状態にあるとき、インジェクタ42が磁歪素子61を通じてシリンダヘッド3に押さえつけられることがないため、シリンダヘッド3とインジェクタ42との密着度合いが上記駆動状態よりも低くなる(上記固定型噴射装置での密着度合いよりも低くなる)。
<押圧装置駆動処理>
本実施形態において、電子制御装置9は、以下に説明する「押圧装置駆動処理」を通じて押圧装置6の駆動状態を切り替える。
図4に、「押圧装置駆動処理」の処理手順を示す。
本処理は、エンジン1の運転中、所定クランク角毎の定角割り込み処理として周期的に実行される。
[ステップS100]押圧装置6が停止状態に維持されているか否かを判定する。
・押圧装置6が停止状態に維持されているとき、ステップS200の処理へ移行する。
・押圧装置6が駆動状態に維持されているとき、ステップS400の処理へ移行する。
[ステップS200]クランク角度CAが燃料噴射の実行から膨張行程の開始までの間にある第1判定角度CA1に達したか否かを判定する。
・クランク角度CAが第1判定角度CA1に達していないとき、本処理を一旦終了する。
・クランク角度CAが第1判定角度CA1に達しているとき、ステップS300の処理へ移行する。
第1判定角度CA1は、インジェクタ42による燃料噴射の実行後において、燃焼室23の圧力が燃焼室23からのガス漏れ(シール部材45,46を介してのガス漏れ)をまねく大きさとなったか否かを判定するための値として予め設定されている。
電子制御装置9は、インジェクタ42による燃料噴射の実行後において、クランク角度CAが第1判定角度CA1に達していないとき、燃焼室23の圧力が低いため、押圧装置6を停止状態にしても燃焼室23からのガス漏れをまねくおそれがないと判定する。反対に、インジェクタ42による燃料噴射の実行後において、クランク角度CAが第1判定角度CA1に達しているとき、燃焼室23の圧力が高いため、押圧装置6を停止状態にすると燃焼室23からのガス漏れをまねくおそれがあると判定する。
[ステップS300]コイル62への通電を実行する。なお、コイル62への通電が開始されて以降は、ステップS500の処理を通じて通電が停止されるまでの間、通電の実行が継続される。
[ステップS400]クランク角度CAが膨張行程の開始から排気行程の開始までの間にある第2判定角度CA2に達したか否かを判定する。
・クランク角度CAが第2判定角度CA2に達していないとき、本処理を一旦終了する。
・クランク角度CAが第2判定角度CA2に達しているとき、ステップS500の処理へ移行する。
第2判定角度CA2は、クランク角度CAが第1判定角度CA1に達した後において、燃焼室23の圧力が燃焼室23からのガス漏れ(シール部材45,46を介してのガス漏れ)をまねかない大きさとなったか否かを判定するための値として予め設定される。
電子制御装置9は、クランク角度CAが第2判定角度CA2に達していないとき、混合気の燃焼により上昇した燃焼室23の圧力が十分に低下していないため、押圧装置6を停止状態にすると燃焼室23からのガス漏れをまねくおそれがあると判定する。反対に、クランク角度CAが第2判定角度CA2に達しているとき、混合気の燃焼により上昇した燃焼室23の圧力が十分に低下しているため、押圧装置6を停止状態にしても燃焼室23からのガス漏れをまねくおそれがないと判定する。
[ステップS500]コイル62への通電を停止する。なお、コイル62への通電が停止されて以降は、ステップS300の処理を通じて通電が開始されるまでの間、通電の停止が継続される。
このように、「押圧装置駆動処理」によれば、次のような態様をもって押圧装置6の駆動態様が切り替えられる。
[a]クランク角度CAが第1判定角度CA1から第2判定角度CA2までの間にあるとき、コイル62への通電が行われて押圧装置6が駆動状態に維持される。
[b]クランク角度CAが第1判定角度CA1から第2判定角度CA2までの間にないとき、コイル62への通電が停止されて押圧装置6が停止状態に維持される。
<作用効果>
図5を参照して、押圧装置6を通じて奏せられる作用効果について説明する。
図5において、クランク角度X,Yはそれぞれ次の状態を示す。
[a]クランク角度X:インジェクタ42を通じて燃料噴射が実行されたときのクランク角度。
[b]クランク角度Y:イグニッションプラグを通じて混合気への点火が実行されたときのクランク角度。
〔1〕「振動の低減」
前回の燃焼サイクルにおいてコイル62への通電が終了されてから今回の燃焼サイクルにおいてクランク角度CAが第1判定角度CA1に達するまでの間、コイル62へ通電されていない状態が継続される。
この期間、インジェクタ42が磁歪素子61により押されていない状態にあるため、シリンダヘッド3とインジェクタ42との密着度合いはコイル62への通電が実行されているときよりも低くなる。
上記期間には、インジェクタ42の燃料噴射時及びその直後、即ち燃料噴射にともなうインジェクタ42の振動が十分に減衰していない期間が含まれているため、燃料噴射にともないインジェクタ42からシリンダヘッド3へ伝達される振動が低減されるようになる。
〔2〕「ガス漏れの抑制」
クランク角度CAが第1判定角度CA1から第2判定角度CA2までの間にあるとき、コイル62へ通電されている状態が継続される。
この期間、磁歪素子61がインジェクタ42を燃焼室23へ向けて押すことにより、シリンダヘッド3とインジェクタ42との密着度合いはコイル62への通電が停止されているときよりも高くなる。即ち、シール部材45,46を通じて得られるシール性能よりも高いシール性能が確保されるようになる(シール性能が上記固定型噴射装置のシール性能と同等あるいはそれ以上まで高められる)。
これにより、混合気の燃焼により燃焼室23の圧力が上昇した場合にあっても、燃焼室23からのガス漏れが抑制されるようになる。
<実施形態の効果>
以上詳述したように、この第1実施形態にかかる筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置によれば、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(1)本実施形態によれば、燃焼室23の圧力が燃焼室23からのガス漏れをまねく大きさにあるとき、インジェクタ42が燃焼室23へ向けて押されることでシリンダヘッド3へ押さえつけられた状態に維持されるため、燃焼室23からのガスの漏れを好適に抑制することができるようになる。
(2)本実施形態によれば、インジェクタ42の燃料噴射時及びその直後は、インジェクタ42が燃焼室23へ向けて押されていない状態に維持されるため、インジェクタ42の燃料噴射にともなってインジェクタ42からシリンダヘッド3へ伝達される振動を低減することができるようになる。
(3)本実施形態によれば、磁歪素子61は、インジェクタ42の噴射部42Cが燃焼室23へ突き出る方向へインジェクタ42を押すため、インジェクタ42を押す力が燃焼室23の頂部を形成するシリンダヘッド3の底壁に対して略垂直に作用するようになる。これにより、シール性能をより的確に高めることができるようになる。
<変更例>
なお、上記第1実施形態は、これを適宜変更した、例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記第1実施形態では、クランク角度CAが第1判定角度CA1から第2判定角度CA2までの間にあるとき、押圧装置6を駆動状態に維持し、それ以外のときは押圧装置6を停止状態に維持する構成としたが、駆動態様を切り替えるための条件は例示した条件に限られるものではない。要するに、燃焼室23からのガス漏れをまねくおそれがあるときに駆動状態を維持する一方で、インジェクタ42の燃料噴射にともなう振動が十分に減衰していないときに停止状態を維持する構成であれば、適宜の条件に基づいて駆動態様を切り替えることができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について、図6を参照して説明する。
本実施形態においては、図6の「押圧装置駆動処理[2]」を通じて押圧装置6の駆動状態が切り替えられる。なお、以降にて説明する構成以外については、前記第1実施形態と同様の構成が採用されている。
<押圧装置駆動処理>
図6に、「押圧装置駆動処理[2]」の処理手順を示す。
本処理は、エンジン1の運転中、所定クランク角毎の定角割り込み処理として周期的に実行される。
[ステップT100]押圧装置6が停止状態に維持されているか否かを判定する。
・押圧装置6が停止状態に維持されているとき、ステップT200の処理へ移行する。
・押圧装置6が駆動状態に維持されているとき、ステップT400の処理へ移行する。
[ステップT200]燃焼室23の圧力(筒内圧力PC)が判定圧力PX以上か否かを判定する。なお、筒内圧力PCは、筒内圧センサ93を通じて検出される。
・筒内圧力PCが判定圧力PX未満のとき、本処理を一旦終了する。
・筒内圧力CPが判定圧力PX以上のとき、ステップT300の処理へ移行する。
判定圧力PXは、燃焼室23の圧力が燃焼室23からのガス漏れ(シール部材45,46を介してのガス漏れ)をまねく大きさにあるか否かを判定するための値として予め設定されている。なお、判定圧力PXは、燃料噴射時及びその直後における燃焼室23の圧力よりも大きい値となる。
電子制御装置9は、筒内圧力PCが判定圧力PX未満のとき、燃焼室23の圧力が低いため、押圧装置6を停止状態にしても燃焼室23からのガス漏れをまねくおそれがないと判定する。反対に、筒内圧力PCが判定圧力PX以上のとき、燃焼室23の圧力が高いため、押圧装置6を停止状態にすると燃焼室23からのガス漏れをまねくおそれがあると判定する。
[ステップT300]コイル62への通電を実行する。なお、コイル62への通電が開始されて以降は、ステップT500の処理を通じて通電が停止されるまでの間、通電の実行が継続される。
[ステップT400]燃焼室23の圧力(筒内圧力PC)が判定圧力PX未満か否かを判定する。
・筒内圧力PCが判定圧力PX以上のとき、本処理を一旦終了する。
・筒内圧力PCが判定圧力PX未満のとき、ステップT500の処理へ移行する。
[ステップT500]コイル62への通電を停止する。なお、コイル62への通電が停止されて以降は、ステップT300の処理を通じて通電が開始されるまでの間、通電の停止が継続される。
このように、「押圧装置駆動処理」によれば、次のような態様をもって押圧装置6の駆動態様が切り替えられる。
[a]筒内圧力PCが判定圧力PX以上のとき、コイル62への通電が行われて押圧装置6が駆動状態に維持される。
[b]筒内圧力PCが判定圧力PX未満のとき、コイル62への通電が停止されて押圧装置6が停止状態に維持される。
<実施形態の効果>
以上詳述したように、この第2実施形態にかかる筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置によれば、先の第1実施形態による前記(1)〜(3)の効果に準じた効果が得られるようになる。
<変更例>
なお、上記第2実施形態は、これを適宜変更した、例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記第2実施形態では、筒内圧力PCが判定圧力PX以上のとき、押圧装置6を駆動状態に維持し、それ以外のときは押圧装置6を停止状態に維持する構成としたが、駆動態様を切り替えるための条件は例示した条件に限られるものではない。要するに、燃焼室23からのガス漏れをまねくおそれがあるときに駆動状態を維持する一方で、インジェクタ42の燃料噴射にともなう振動が十分に減衰していないときに停止状態を維持する構成であれば、適宜の条件に基づいて駆動態様を切り替えることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について、図7を参照して説明する。
本実施形態においては、図7の「押圧装置駆動処理[3]」を通じて押圧装置6の駆動状態が切り替えられる。なお、以降にて説明する構成以外については、前記第1実施形態と同様の構成が採用されている。
<押圧装置駆動処理>
図7に、「押圧装置駆動処理[3]」の処理手順を示す。
本処理は、エンジン1の運転中、所定クランク角毎の定角割り込み処理として周期的に実行される。
[ステップU100]押圧装置6が停止状態に維持されているか否かを判定する。
・押圧装置6が停止状態に維持されているとき、ステップU200の処理へ移行する。
・押圧装置6が駆動状態に維持されているとき、ステップU400の処理へ移行する。
[ステップU200]クランク角度CAが点火角度CAIに達したか否かを判定する。なお、点火角度CAIは、別途の処理を通じて設定されるとともに、イグニッションプラグによる混合気の点火を実行するクランク角度を示す。
・クランク角度CAが点火角度CAIに達していないとき、本処理を一旦終了する。
・クランク角度CAが点火角度CAIに達しているとき、ステップU300の処理へ移行する。
[ステップU300]コイル62への通電を実行する。なお、コイル62への通電が開始されて以降は、ステップU500の処理を通じて通電が停止されるまでの間、通電の実行が継続される。
[ステップU400]点火角度CAIに達してからのクランク角度CAの変化量(クランク角度変化量DCA)が第1判定変化量DCA1以上か否かを判定する。
・クランク角度変化量DCAが第1判定変化量DCA1未満のとき、本処理を一旦終了する。
・クランク角度変化量DCAが第1判定変化量DCA1以上のとき、ステップU500の処理へ移行する。
第1判定変化量DCA1は、燃焼室23の圧力が燃焼室23からのガス漏れ(シール部材45,46を介してのガス漏れ)をまねく大きさにあるか否かを判定するための値として予め設定されている。
電子制御装置9は、クランク角度変化量DCAが第1判定変化量DCA1未満のとき、混合気の燃焼により上昇した燃焼室23の圧力が十分に低下していないため、押圧装置6を停止状態にすると燃焼室23からのガス漏れをまねくおそれがあると判定する。反対に、クランク角度変化量DCAが第1判定変化量DCA1以上のとき、混合気の燃焼により上昇した燃焼室23の圧力が十分に低下しているため、押圧装置6を停止状態にしても燃焼室23からのガス漏れをまねくおそれがないと判定する。
[ステップU500]コイル62への通電を停止する。なお、コイル62への通電が停止されて以降は、ステップU300の処理を通じて通電が開始されるまでの間、通電の停止が継続される。
このように、「押圧装置駆動処理」によれば、次のような態様をもって押圧装置6の駆動態様が切り替えられる。
[a]1つの燃焼サイクルにおいて、クランク角度CAが点火角度CAIに達してからクランク角度変化量DCAが第1判定変化量DCA1以上となるまでの間、コイル62への通電が行われて押圧装置6が駆動状態に維持される。
[b]1つの燃焼サイクルにおいて、クランク角度CAが点火角度CAIに達するまで、及びクランク角度変化量DCAが第1判定変化量DCA1以上となって以降は、コイル62への通電が停止されて押圧装置6が停止状態に維持される。
<実施形態の効果>
以上詳述したように、この第3実施形態にかかる筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置によれば、先の第1実施形態による前記(1)〜(3)の効果に準じた効果が得られるようになる。
<変更例>
なお、上記第3実施形態は、これを適宜変更した、例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記第3実施形態では、混合気への点火の実行からクランク角度変化量DCAが第1判定変化量DCA1以上となるまでの間、押圧装置6を駆動状態に維持し、それ以外のときは押圧装置6を停止状態に維持する構成としたが、駆動態様を切り替えるための条件は例示した条件に限られるものではない。要するに、燃焼室23からのガス漏れをまねくおそれがあるときに駆動状態を維持する一方で、インジェクタ42の燃料噴射にともなう振動が十分に減衰していないときに停止状態を維持する構成であれば、適宜の条件に基づいて駆動態様を切り替えることができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について、図8を参照して説明する。
本実施形態においては、図8の「押圧装置駆動処理[4]」を通じて押圧装置6の駆動状態が切り替えられる。なお、以降にて説明する構成以外については、前記第1実施形態と同様の構成が採用されている。
<押圧装置駆動処理>
図8に、「押圧装置駆動処理[4]」の処理手順を示す。
本処理は、エンジン1の運転中、所定クランク角毎の定角割り込み処理として周期的に実行される。
[ステップV100]押圧装置6が停止状態に維持されているか否かを判定する。
・押圧装置6が停止状態に維持されているとき、ステップV200の処理へ移行する。
・押圧装置6が駆動状態に維持されているとき、ステップV400の処理へ移行する。
[ステップV200]インジェクタ42による燃料噴射後からのクランク角度CAの変化量(クランク角度変化量DCA)が第2判定変化量DCA2以上か否かを判定する。
・クランク角度変化量DCAが第2判定変化量DCA2未満のとき、本処理を一旦終了する。
・クランク角度変化量DCAが第2判定変化量DCA2以上のとき、ステップV300の処理へ移行する。
第2判定変化量DCA2は、インジェクタ42による燃料噴射の実行後において、インジェクタ42の振動が十分に減衰したか否かを判定するための値として予め設定されている。
電子制御装置9は、燃料噴射の実行後において、クランク角度変化量DCAが第2判定変化量DCA2未満のとき、インジェクタ42の振動が十分に減衰していないと判定する。反対に、クランク角度変化量DCAが第2判定変化量DCA2以上のとき、インジェクタ42の振動が十分に減衰していると判定する。
[ステップV300]コイル62への通電を実行する。なお、コイル62への通電が開始されて以降は、ステップV500の処理を通じて通電が停止されるまでの間、通電の実行が継続される。
[ステップV400]クランク角度CAが膨張行程の開始から排気行程の開始までの間にある第2判定角度CA2に達したか否かを判定する。
・クランク角度CAが第2判定角度CA2に達していないとき、本処理を一旦終了する。
・クランク角度CAが第2判定角度CA2に達しているとき、ステップV500の処理へ移行する。
[ステップV500]コイル62への通電を停止する。なお、コイル62への通電が停止されて以降は、ステップV300の処理を通じて通電が開始されるまでの間、通電の停止が継続される。
このように、「押圧装置駆動処理」によれば、次のような態様をもって押圧装置6の駆動態様が切り替えられる。
[a]燃料噴射後のクランク角度変化量DCAが第2判定変化量DCA2以上となってからクランク角度CAが第2判定角度CA2に達するまでの間、コイル62への通電が行われて押圧装置6が駆動状態に維持される。
[b]クランク角度CAが第2判定角度CA2に達してから燃料噴射後のクランク角度変化量DCAが第2判定変化量DCA2以上となるまでの間、コイル62への通電が停止されて押圧装置6が停止状態に維持される。
<実施形態の効果>
以上詳述したように、この第4実施形態にかかる筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置によれば、先の第1実施形態による前記(1)〜(3)の効果に準じた効果が得られるようになる。
<変更例>
なお、上記第4実施形態は、これを適宜変更した、例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記第4実施形態では、燃料噴射後のクランク角度変化量DCAが第2判定変化量DCA2以上となってからクランク角度CAが第2判定角度CA2に達するまでの間、押圧装置6を駆動状態に維持し、それ以外のときは押圧装置6を停止状態に維持する構成としたが、駆動態様を切り替えるための条件は例示した条件に限られるものではない。要するに、燃焼室23からのガス漏れをまねくおそれがあるときに駆動状態を維持する一方で、インジェクタ42の燃料噴射にともなう振動が十分に減衰していないときに停止状態を維持する構成であれば、適宜の条件に基づいて駆動態様を切り替えることができる。
(その他の実施形態)
その他、上記各実施形態に共通して変更することができる要素を以下に列挙する。
・上記各実施形態では、磁歪素子61及びコイル62を含めて押圧装置6を構成したが、インジェクタ42を燃焼室23へ向けて押す状態とインジェクタ42を燃焼室23へ向けて押していない状態とを切り替えることのできる構成であれば、押圧装置の構成は適宜変更可能である。
・例えば、磁歪素子61及びコイル62に代えて、電歪素子を押圧装置として採用することもできる。この場合、電歪素子は、上記各実施形態での磁歪素子61と同様の態様をもって燃料噴射装置4に取り付けられる。また、押圧装置6の駆動態様は、電子制御装置9を通じて以下のように切り替えられる。
[a]電歪素子へ電圧が印加されているとき、押圧装置は駆動状態に維持される。
[b]電歪素子へ電圧が印加されていないとき、押圧装置は停止状態に維持される。
・上記各実施形態では、図2に例示した構成のインジェクタ42を想定したが、燃焼室23へ燃料を直接噴射するインジェクタであれば、いずれのインジェクタに対しても本発明を適用することができる。
・上記各実施形態では、直列4気筒型の筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置に対して本発明を適用したが、本発明の適用対象となる燃料噴射装置はこうした燃料噴射装置に限られるものではない。要するに、筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置であれば、いずれの燃料噴射装置に対しても本発明を適用することができる。また、そうした場合にあっても、上記各実施形態の作用効果に準じた作用効果が奏せられるようになる。
本発明にかかる筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置を具体化した第1実施形態について、エンジンの全体構造を示す構成図。 同実施形態の燃料噴射装置について、図1のA部の拡大構造を示す拡大図。 同実施形態の燃料噴射装置について、図1のA部の拡大構造を示す拡大図。 同実施形態において電子制御装置を通じて実行される「押圧装置駆動処理」の処理手順を示すフローチャート。 同実施形態の燃料噴射装置について、駆動態様の一例を示すタイムチャート。 本発明にかかる筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置を具体化した第2実施形態について、電子制御装置を通じて実行される「押圧装置駆動処理[2]」の処理手順を示すフローチャート。 本発明にかかる筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置を具体化した第3実施形態について、電子制御装置を通じて実行される「押圧装置駆動処理[3]」の処理手順を示すフローチャート。 本発明にかかる筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置を具体化した第4実施形態について、電子制御装置を通じて実行される「押圧装置駆動処理[4]」の処理手順を示すフローチャート。
符号の説明
1…エンジン、2…シリンダブロック、21…シリンダ、22…ピストン、23…燃焼室、24…コネクティングロッド、25…クランクシャフト、3…シリンダヘッド、31…底壁、32…貫通孔、33…支持部、4…燃料噴射装置、41…デリバリパイプ、41A…取付部、42…インジェクタ、42A…吸入部、42B…本体、42C…噴射部、42D…フランジ部、43…Oリングシール、44…バックアップリング、45,46…シール部材、5…燃料供給装置、51…燃料タンク、52…供給管、53…低圧燃料ポンプ、54…高圧燃料ポンプ、55…カムシャフト、55C…カム、6…押圧装置、61…磁歪素子、62…コイル、9…電子制御装置、91…クランク角度センサ、92…クランク回転速度センサ。
LA…基準長さ、LB…延伸長さ、CA…クランク角度、CA1…第1判定角度、CA2…第2判定角度、CAI…点火角度、X,Y…クランク角度、PC…筒内圧力、PX…判定圧力、DCA…クランク角度変化量、DCA1…第1判定変化量、DCA2…第2判定変化量。

Claims (10)

  1. 燃焼室へ燃料を直接噴射するインジェクタを備え、前記燃焼室からのガスの漏れを抑制すべくシリンダヘッドと前記インジェクタとの隙間にシール部材を設けた筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置において、
    前記インジェクタを前記燃焼室へ向けて押す駆動状態と前記インジェクタを押さない停止状態とを切り替えることのできる押圧装置と、
    一の燃焼サイクル内において前記押圧装置を前記駆動状態と前記停止状態との間で切り替えるとともに、この切り替えを燃焼サイクル毎に行うものであって、混合気の燃焼にともなう前記燃焼室の圧力の上昇により、前記燃焼室内のガスが前記シール部材を介して外部に漏れるおそれのあるとき、前記押圧装置を前記駆動状態に維持することで前記インジェクタが前記シリンダヘッドに押さえつけられた状態を確保する一方で、それ以外のときは、前記押圧装置を前記停止状態に維持する制御装置とを備えた
    ことを特徴とする筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置。
  2. 燃焼室へ燃料を直接噴射するインジェクタを備え、前記燃焼室からのガスの漏れを抑制すべくシリンダヘッドと前記インジェクタとの隙間にシール部材を設けた筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置において、
    前記インジェクタを前記燃焼室へ向けて押す駆動状態と前記インジェクタを押さない停止状態とを切り替えることのできる押圧装置と、
    一の燃焼サイクル内において前記押圧装置を前記駆動状態と前記停止状態との間で切り替えるとともに、この切り替えを燃焼サイクル毎に行うものであって、前記インジェクタの燃料噴射にともなう同インジェクタの振動が十分に減衰した時点から、同燃料噴射により形成された混合気の燃焼にともない上昇した前記燃焼室内の圧力について、これが前記シール部材を介しての前記燃焼室内から外部へのガスの漏れを生じさせない大きさに低下した時点までの期間に限り、前記押圧装置を駆動状態に維持し、これ以外の期間は前記押圧装置を停止状態に維持する制御装置とを備える
    ことを特徴とする筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置。
  3. 燃焼室へ燃料を直接噴射するインジェクタを備え、前記燃焼室からのガスの漏れを抑制すべくシリンダヘッドと前記インジェクタとの隙間にシール部材を設けた筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置において、
    前記インジェクタを前記燃焼室へ向けて押す駆動状態と前記インジェクタを押さない停止状態とを切り替えることのできる押圧装置と、
    前記燃焼室の圧力を検出する筒内圧センサと、
    一の燃焼サイクル内において前記押圧装置を前記駆動状態と前記停止状態との間で切り替えるとともに、この切り替えを燃焼サイクル毎に行うものであって、前記筒内圧センサを通じて検出された前記燃焼室の圧力が判定圧力以上のとき、前記押圧装置を前記駆動状態に維持することで前記インジェクタが前記シリンダヘッドに押さえつけられた状態を確保する一方で、それ以外のときは、前記押圧装置を前記停止状態に維持する制御装置とを備えた
    ことを特徴とする筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置において、
    前記制御装置は、一の燃焼サイクル内において前記インジェクタの燃料噴射の開始時期を基準として、この基準から前記一の燃焼サイクルが終了するまでの期間において、前記押圧装置を前記停止状態から前記駆動状態に切り替える制御及び前記駆動状態から前記停止状態に切り替える制御をそれぞれ1回づつ実行する
    ことを特徴とする筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置。
  5. クランクシャフトを備えたエンジンに適用されて、燃焼室へ燃料を直接噴射するインジェクタを備え、前記燃焼室からのガスの漏れを抑制すべくシリンダヘッドと前記インジェクタとの隙間にシール部材を設けた筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置において、
    前記インジェクタを前記燃焼室へ向けて押す駆動状態と前記インジェクタを押さない停止状態とを切り替えることのできる押圧装置と、
    一の燃焼サイクル内において前記押圧装置を前記駆動状態と前記停止状態との間で切り替えるとともに、この切り替えを燃焼サイクル毎に行うものであって、前記クランクシャフトの回転角度が前記インジェクタの燃料噴射の終了から膨張行程の開始までの間にある第1判定角度に達したときに前記押圧装置を前記停止状態から前記駆動状態へ切り替え、前記クランクシャフトの回転角度が膨張行程の開始から排気行程の開始までの間にある第2判定角度に達したときに前記押圧装置を前記駆動状態から前記停止状態へ切り替える制御装置とを備えた
    ことを特徴とする筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置。
  6. クランクシャフトを備えたエンジンに適用されて、燃焼室へ燃料を直接噴射するインジェクタを備え、前記燃焼室からのガスの漏れを抑制すべくシリンダヘッドと前記インジェクタとの隙間にシール部材を設けた筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置において、
    前記インジェクタを前記燃焼室へ向けて押す駆動状態と前記インジェクタを押さない停止状態とを切り替えることのできる押圧装置と、
    一の燃焼サイクル内において前記押圧装置を前記駆動状態と前記停止状態との間で切り替えるとともに、この切り替えを燃焼サイクル毎に行うものであって、混合気への点火が行われてから前記クランクシャフトの回転角度の変化量が第1判定変化量以上となるまで、前記押圧装置を前記駆動状態に維持することで前記インジェクタが前記シリンダヘッドに押さえつけられた状態を確保する一方で、それ以外のときは、前記押圧装置を前記停止状態に維持する制御装置とを備えた
    ことを特徴とするエンジンの燃料噴射装置。
  7. クランクシャフトを備えたエンジンに適用されて、エンジンの燃焼室へ燃料を直接噴射するインジェクタを備え、前記燃焼室からのガスの漏れを抑制すべくシリンダヘッドと前記インジェクタとの隙間にシール部材を設けた筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置において、
    前記インジェクタを前記燃焼室へ向けて押す駆動状態と前記インジェクタを押さない停止状態とを切り替えることのできる押圧装置と、
    一の燃焼サイクル内において前記押圧装置を前記駆動状態と前記停止状態との間で切り替えるとともに、この切り替えを燃焼サイクル毎に行うものであって、前記インジェクタの燃料噴射後に前記クランクシャフトの回転角度の変化量が第2判定変化量以上となってから、前記クランクシャフトの回転角度が膨張行程の開始から排気行程の開始までの間にある第2判定角度に達するまで、前記押圧装置を前記駆動状態に維持することで前記インジェクタが前記シリンダヘッドに押さえつけられた状態を確保する一方で、それ以外のときは、前記押圧装置を前記停止状態に維持する制御装置とを備えた
    ことを特徴とするエンジンの燃料噴射装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置において、
    前記押圧装置は、前記駆動状態に維持されているとき、前記インジェクタの先端部が前記燃焼室へ突き出る方向に前記インジェクタを押す
    ことを特徴とするエンジンの燃料噴射装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置において、
    前記押圧装置は、磁界が印加されているときに前記燃焼室へ向かって伸びる磁歪素子と、通電されているときに前記磁歪素子へ磁界を印加するコイルとを備えて構成され、
    前記制御装置は、前記コイルへ通電することにより前記押圧装置を前記駆動状態に維持する一方で、前記コイルへ通電しないことにより前記押圧装置を前記停止状態に維持する
    ことを特徴とする筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置。
  10. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置において、
    前記押圧装置は、電圧が印加されているときに前記燃焼室へ向かって伸びる電歪素子を備えて構成され、
    前記制御装置は、前記電歪素子へ電圧を印加することにより前記押圧装置を前記駆動状態に維持する一方で、前記電歪素子へ電圧を印加しないことにより前記押圧装置を前記停止状態に維持する
    ことを特徴とする筒内噴射式エンジンの燃料噴射装置。
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