JP4134980B2 - ハイブリッド変速機のモード切り替え制御装置 - Google Patents

ハイブリッド変速機のモード切り替え制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、ハイブリッド変速機のモード切り替え制御装置、特に、ロー側無段変速モードからハイ側無段変速モードへのモード切り替えを、小さなモータ/ジェネレータトルクでショック対策しつつ行い得るようにして、モータ/ジェネレータの小型化によるコスト低減やレイアウト性の向上を可能にした、ハイブリッド変速機のモード切り替え装置に関するものである。
ハイブリッド変速機としては、特許文献1に記載されているように、
2要素の回転状態を決定すると他の要素の回転状態が決まる2組の差動装置を具え、
これら差動装置の1要素同士を相互に結合して、残りの1要素同士が相互に逆転する所定変速比を選択可能にするローブレーキと、これら残りの1要素同士が相互に同方向に回転する所定変速比を選択可能にするハイクラッチとを含むギヤ列を設け、
前記相互に結合した両差動装置の要素に更に、エンジン等の主動力源を結合し、
前記2組の差動装置を表す共線図上の回転速度順方向において、前記主動力源と前記残りの1要素同士との間に位置した、一方の差動装置の要素に駆動系への出力を結合し、
前記共線図上の回転速度順方向において、前記主動力源よりも前記出力とは反対側に位置した差動装置の要素に主動力源側モータ/ジェネレータを結合し、
前記残りの1要素同士の一方に出力側モータ/ジェネレータを結合した型式のものが知られている。
かかるハイブリッド変速機は、前記ローブレーキの締結によりロー側無段変速モードでの動力伝達が可能であり、前記ハイクラッチの締結によりハイ側無段変速モードでの動力伝達が可能である。
そして、ロー側無段変速モードからハイ側無段変速モードへの切り替えに際しては、ローブレーキおよびハイクラッチを共に締結することにより得られる変速比固定モードを経て当該モード切り替えを行う。
特開2004−150627号公報
かようにロー側無段変速モードからハイ側無段変速モードへの切り替えに際し、一旦ローブレーキおよびハイクラッチを共に締結して得られる変速比固定モードを経て当該モード切り替えを行うということは、
これらローブレーキおよびハイクラッチに係わる差動装置の要素に結合した出力側モータ/ジェネレータ(後述のモータ/ジェネレータMG2がそれに相当する)の回転速度Nm2が0の時に上記のモード切り替えを行う必要があることを意味する。
これがため、アクセルペダルを最大限近くまで踏み込んだ所謂フル加速状態での上記モード切り替え時は、
ロー側無段変速モード(Low-iVTモード)において車速VSPの上昇につれ上昇するエンジン回転速度Neが最大出力発生回転速度Nepmaxになったら、図9(a)に示すごとくこのエンジン回転速度Neを最大出力発生回転速度Nepmaxに保ったまま、出力側モータ/ジェネレータMG2の回転速度Nm2が0になるまで車速VSPを上昇させ、
Nm2=0になった時の車速V1でローブレーキおよびハイクラッチを共に締結して変速比固定モードとし、その後に、ハイクラッチを締結したままローブレーキを解放して、ロー側無段変速モード(Low-iVTモード)からハイ側無段変速モード(High-iVTモード)へのモード切り替えを行う。
しかし、かように出力側モータ/ジェネレータMG2の回転速度Nm2が0になった時の車速V1でモード切り替えを行うのでは、以下に説明するような問題がある。
つまり、ロー側無段変速モード(Low-iVTモード)においては静的駆動力が図9(a)に示すように車速VSPの上昇につれ低下することから、Nm2=0になった時の車速V1でモード切り替えを行うのでは、静的駆動力が未だ大きなうちにモード切り替えを行うことになる。
一方モード切り替えに際してはモード切り替えショック防止のために、ハイ側無段変速モード(High-iVTモード)に移行した時の静的駆動力が図9(a)に示すようにロー側無段変速モード(Low-iVTモード)での静的駆動力にできるだけ一致するよう出力側モータ/ジェネレータMG2のトルクを大きくした状態でモード切り替えを行う必要がある。
ところで上記したごとく、静的駆動力が未だ大きな車速V1で上記のモード切り替えを行う場合、モード切り替えショック防止のために必要な出力側モータ/ジェネレータMG2のトルク増大量も大きくなり、その分、出力側モータ/ジェネレータMG2が大型化するのを免れず、出力側モータ/ジェネレータの大型化によるコスト高やレイアウト性の低下に関する問題を生ずる。
本発明は、静的駆動力が小さくなったところでロー側無段変速モードからハイ側無段変速モードへの切り替えが行われるようにし、これにより、モード切り替えショック防止のために必要な出力側モータ/ジェネレータのトルク増大量を小さくして、出力側モータ/ジェネレータの小型化によるコスト低減やレイアウト性の向上を可能にした、ハイブリッド変速機のモード切り替え装置を提案することを目的とする。
この目的のため本発明によるハイブリッド変速機のモード切り替え制御装置は、請求項1に記載のごとくに構成する。
先ず前提となるハイブリッド変速機は、
2要素の回転状態を決定すると他の要素の回転状態が決まる2組の差動装置を具え、
これら差動装置の1要素同士を相互に結合して、残りの1要素同士が相互に逆転する所定変速比を選択可能にするローブレーキと、これら残りの1要素同士が相互に同方向に回転する所定変速比を選択可能にするハイクラッチとを含むギヤ列を設け、
前記相互に結合した両差動装置の要素に更に主動力源を結合し、
前記2組の差動装置を表す共線図上の回転速度順方向において、前記主動力源と前記残りの1要素同士との間に位置した、一方の差動装置の要素に駆動系への出力を結合し、
前記共線図上の回転速度順方向において、前記主動力源よりも前記出力とは反対側に位置した差動装置の要素に主動力源側モータ/ジェネレータを結合し、
前記残りの1要素同士の一方に出力側モータ/ジェネレータを結合し、
前記ローブレーキの締結によりロー側無段変速モードでの動力伝達が可能であり、前記ハイクラッチの締結によりハイ側無段変速モードでの動力伝達が可能であり、ロー側無段変速モードからハイ側無段変速モードへの切り替えに際しては、ローブレーキおよびハイクラッチの締結により得られる変速比固定モードを経て該モード切り替えを行うようにしたものである。
本発明は、かかるハイブリッド変速機において、
大加速度要求状態での前記モード切り替え時は、主動力源の回転速度を最大出力が得られる最大出力回転速度に保って、前記出力側モータ/ジェネレータの回転速度を変速機出力回転速度の上昇につれ0に向け低下させ、
前記出力側モータ/ジェネレータの回転速度が0近辺の値になった時より、主動力源の回転速度を前記最大出力回転速度からこれを越えた所定値まで上昇させて、出力側モータ/ジェネレータの回転速度が0になった時の変速機出力回転速度よりも高出力回転側で前記モード切り替えを行うよう構成したことを特徴とするものである。
かかる本発明のモード切り替え制御装置によれば、
大加速度要求状態での上記モード切り替え時は、主動力源の回転速度を最大出力回転速度に保って、出力側モータ/ジェネレータの回転速度を変速機出力回転速度の上昇につれ0に向け低下させ、
出力側モータ/ジェネレータの回転速度が0近辺の値になった時より、主動力源の回転速度を最大出力回転速度からこれを越えた所定値まで上昇させて、出力側モータ/ジェネレータの回転速度が0になった時の変速機出力回転速度よりも高出力回転側で上記モード切り替えを行うため、
ロー側無段変速モードにおいては変速機出力回転速度の上昇につれて静的駆動力が低下することに起因し、静的駆動力が小さくなってから上記のモード切り替えが行われることとなり、モード切り替えショック対策のための出力側モータ/ジェネレータのトルク増大量が小さくなって、出力側モータ/ジェネレータの小型化によるコスト低減やレイアウト性の向上を実現することができる。
以下本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例になるモード切り替え制御装置を具えたハイブリッド変速機1の制御システムを例示し、ハイブリッド変速機1を、本実施例においては後輪駆動車(FR車)用のトランスミッションとして用いるのに有用な、図2に示すごとき以下の構成となす。
図2のハイブリッド変速機1は、その主要部を成す変速機構20を主動力源であるエンジンENGから遠い後端に配して同軸に具える。
変速機構20は、その軸線方向(図の左右方向)中程に第1の単純遊星歯車組G1を設け、図の右側(エンジンENGから遠い後端)に第2の単純遊星歯車組G2を設け、図の左側(エンジンENGに近い前端)に第3の遊星歯車組G3を設け、
第1の単純遊星歯車組G1および第2の単純遊星歯車組G2により、本発明における差動装置を構成し、第3の単純遊星歯車組G3により本発明におけるギヤ列を構成する。
これら遊星歯車組G1,G2,G3はそれぞれエンジンENGに同軸に配置し、遊星歯車組G1,G2,G3とエンジンENGとの間に同軸に第1のモータ/ジェネレータMG1および第2のモータ/ジェネレータMG2を設ける。
なお遊星歯車組G1,G2,G3はそれぞれ、回転メンバとしてサンギヤS1,S2,S3、およびリングギヤR1,R2,R3、並びにキャリアC1,C2,C3の3要素を具え、これら回転メンバ間を以下のごとくに相関させることにより、変速機構20を構成する。
キャリアC1およびリングギヤR2を相互に結合し、これらの結合体は、エンジンクラッチE/Cを介してエンジンENGの回転を入力される入力軸21(図3の共線図では入力Inとして示す)に結合する。
キャリアC2には、入力軸21に同軸に配置した出力軸22(図3の共線図では出力Outとして示す)を結合する。
この出力軸22からの回転は、図1に示すようにディファレンシャルギヤ装置23を経て左右駆動輪24に向かわせ、車両の走行に供する。
サンギヤS2およびリングギヤR3を相互に結合し、リングギヤR1を第1のモータ/ジェネレータMG1に結合すると共にハイ&ローブレーキHL/Bにより固定可能とする。
またサンギヤS1,S3を相互に結合し、これらの結合体を第2のモータ/ジェネレータMG2に結合する。
そして、キャリアC3をローブレーキL/Bにより固定可能にすると共に、ハイクラッチH/CによりサンギヤS3に結合可能とする。
上記の構成になる図2のハイブリッド変速機を共線図により表すと図3のごとくになり、第1の遊星歯車組G1における回転メンバの回転速度順(変速状態に応じて速い順であったり、遅い順であったりする)は、リングギヤR1、キャリアC1、およびサンギヤS1であり、第2の遊星歯車組G2における回転メンバの回転速度順(変速状態に応じて速い順であったり、遅い順であったりする)はリングギヤR2、キャリアC2、およびサンギヤS2である。
第1遊星歯車組G1のキャリアC1と、第2遊星歯車組G2のリングギヤR2とを相互に結合し、第2遊星歯車組G2のサンギヤS2と、第1遊星歯車組G1のサンギヤS1とにそれぞれ、第3遊星歯車組G3のリングギヤR3およびサンギヤS3を結合する。
また、第3遊星歯車組G3のキャリアC3を固定するローブレーキL/Bを設けると共に、第3遊星歯車組G3のキャリアC3およびサンギヤS3を相互に結合して結果的にサンギヤS1,S2を一体回転させるハイクラッチH/C(図3では便宜上、サンギヤS1,S2間に介在させて示す)を設ける。
第1遊星歯車組G1のリングギヤR1を第1のモータ/ジェネレータMG1に結合すると共に、ハイ&ローブレーキHL/Bにより固定可能とする。
第1遊星歯車組G1のキャリアC1および第2遊星歯車組G2のリングギヤR2にエンジンクラッチE/Cを介してエンジンENGからの入力Inを結合する。
第2遊星歯車組G2のキャリアC2に車輪駆動系への出力Outを結合し、第1遊星歯車組G1のサンギヤS1および第3遊星歯車組G3のサンギヤS3に第2のモータ/ジェネレータMG2を結合する。
なお図3の横軸は遊星歯車組G1,G2,G3のギヤ比により決まる回転メンバ間の距離比を表し、縦軸は回転メンバの回転速度(0を基準に、上方が前進回転速度、下方が後進回転速度)を表す。
上記した図3の共線図により表されるハイブリッド変速機は、エンジンクラッチE/Cをを解放してモータ/ジェネレータMG1,MG2からの動力のみにより走行するEV走行、および、エンジンクラッチE/Cを結合してエンジンENGからの動力と、モータ/ジェネレータMG1,MG2の少なくとも一方からの動力とにより走行するハイブリッド走行を提供することができるが、本発明に係わる後者のハイブリッド走行時について述べると、以下のように作用する。
図4(a)のように、キャリアC3をローブレーキL/Bの締結により固定して回転速度=0となし、更に、リングギヤR1をハイ&ローブレーキHL/Bの締結により固定して回転速度=0となした状態では、
図4(a)のレバーG3により示すごとく、サンギヤS1,S3に対してサンギヤS2の回転が、リングギヤR3およびサンギヤS3間の歯数比で決まる逆回転となる。
従って、レバーG2で示すごとくキャリアC2に結合させた出力Outが、レバーG1上のキャリアC1およびリングギヤR2における入力(In)回転速度よりも低回転となり、ロー変速比で動力伝達を行うことができる。
しかも図4(a)では、モータ/ジェネレータMG2がレバーG3を介してサンギヤS1(S3)およびサンギヤS2間を相互に遠ざかる方向または相互に接近させることにより出力Outの回転速度を変化せる時、レバーG1が回転速度=0の固定状態にされたリングギヤR1の箇所を支点にして揺動することから、上記の変速比が固定されたロー変速比固定モードでの動力伝達を行うことができる。
なおこのロー変速比固定モードでは、モータ/ジェネレータMG2が正トルクを出力する時エンジンENGをアシストすることができ、モータ/ジェネレータMG2が負トルクを出力する時エンジンENGの一部の出力を用いて発電を行うことができる。
図4(b)のように、キャリアC3をローブレーキL/Bの締結により固定して回転速度=0にするが、リングギヤR1をハイ&ローブレーキHL/Bの解放により回転可能にした状態では、
図4(b)のレバーG3により示すごとく、サンギヤS1,S3に対してサンギヤS2の回転が、リングギヤR3およびサンギヤS3間の歯数比で決まる逆回転となるため、
レバーG2で示すごとくキャリアC2に結合させた出力Outが、レバーG1上のキャリアC1およびリングギヤR2における入力(In)回転速度よりも低回転となり、ロー変速比で動力伝達を行うことができる。
ところで図4(b)においては、リングギヤR1が自由に回転可能であってこれをモータ/ジェネレータMG1が回転速度制御し得ることから、モータ/ジェネレータMG1,MG2がレバーG3を介してサンギヤS1(S3)およびサンギヤS2間を相互に遠ざかる方向または相互に接近させることにより出力Outの回転速度を変化せる時の変速比を、上記の理由からロー側変速比ではあるものの無段階に変化させることができ、ロー側無段変速モードで動力伝達を行うことができる。
なおこのロー側無段変速モードでは、モータ/ジェネレータMG1が正トルクを出力し、モータ/ジェネレータMG2が負トルクを出力することで、エンジンENGの出力を車輪駆動系Outに向かわせることができる。
このロー側無段変速モードで入力Inの回転を一定とすると、モータ/ジェネレータMG2によりサンギヤS1(S3)の回転を高くしてサンギヤS2の回転を低下させることで、キャリアC2に結合された出力Outの回転が低下し、変速比をロー側へ移行させることができ、更にはロー側無限大(停車)の変速比から後進変速比へと移行させることができる。
図4(c)のように、キャリアC3をローブレーキL/Bの締結により固定して回転速度=0となし、更に、サンギヤS1(S2)およびサンギヤS2間をハイクラッチH/Cの締結により結合してこれらの回転速度も0になした状態では、
サンギヤS1(S2)およびサンギヤS2回転速度が0であることから、レバーG2がレバーG1上に乗り、遊星歯車組G1,G2により構成される差動装置が4要素2自由度の一直線で表される変速状態を提供し、回転メンバの回転速度順にモータ/ジェネレータMG1、エンジンENGからの入力In、車輪駆動系への出力Out、モータ/ジェネレータMG2の配列となる。
従って出力Out(キャリアC2)の回転が、図4(a)、同図(b)の変速状態の時よりも高くなり、第2速相当の変速比で動力伝達を行うことができる。
しかも図4(c)では、モータ/ジェネレータMG1がレバーG1およびG2を介して出力Outの回転速度を変化せる時、これらレバーG1およびG2が回転速度=0の固定状態にされたサンギヤS1,S2,S3の箇所を支点にして揺動することから、上記の第2速に固定された2速固定モードでの動力伝達を行うことができる。
またこの2速固定モードでは、モータ/ジェネレータMG1が正トルクを出力する時エンジンENGをアシストすることができ、モータ/ジェネレータMG1が負トルクを出力する時エンジンENGの一部の出力を用いて発電を行うことができる。
図4(d)のように、サンギヤS1,S2,S3をハイクラッチH/Cの締結により相互に結合するが、キャリアC3をローブレーキL/Bの解放により自由に回転可能にして、サンギヤS1,S2,S3を一体回転可能にした状態では、
レバーG2が図4(c)につき前述したと同じくレバーG1上に乗り、遊星歯車組G1,G2により構成される差動装置が4要素2自由度の一直線で表される変速状態を提供し、出力Out(キャリアC2)の回転が、図4(a)、同図(b)の変速状態の時よりも高くなり、ハイ側変速比での動力伝達を行うことができる。
ところで図4(d)においては、サンギヤS1,S2,S3が自由に回転可能であってこれをモータ/ジェネレータMG2が回転速度制御し得ることから、モータ/ジェネレータMG1,MG2がレバーG1,G2を介して出力Outの回転速度を変化せる時の変速比を、上記の通りハイ側変速比の領域において無段階に変化させることができ、ハイ側無段変速モードで動力伝達を行うことができる。
なおこのハイ側無段変速モードでは、モータ/ジェネレータMG1が負トルクを出力し、モータ/ジェネレータMG2が正トルクを出力することで、エンジンENGの出力を車輪駆動系Outに向かわせることができる。
上記したロー変速比固定モード、ロー側無段変速モード、2速固定モード、およびハイ側無段変速モードと、これらを選択するために締結させるべきハイ&ローブレーキHL/B、ローブレーキL/B、およびハイクラッチH/Cとの関係は、図5に示すごときものとなる。
なお図5において、ONはブレーキやクラッチの締結を意味し、OFFはブレーキやクラッチの解放を意味する。
モード選択に当たっては、図6に例示した予定のモードマップを基にアクセル開度APOおよび車速VSPから現在の運転状態にマッチした好適なモードを求め、これが現在選択中のモードと違う時、選択中のモードから好適なモードへのモード切り替えを実行する。
ところで図6に、図4(c)に示した2速固定モードの領域がないが、これは、この2速固定モードが図4(b)のロー側無段変速モードおよび図4(d)のハイ側無段変速モード間でのモード切り替え時に一時的に通過するモードで、図6においては2速固定モードがこれらロー側無段変速モードおよびハイ側無段変速モード間の境界線上に位置するためである。
図6に示すようにロー側無段変速モード(Low-iVTモード)およびハイ側無段変速モード(High-iVTモード)が隣り合わせに存在し、本発明が制御対象とするロー側無段変速モード(Low-iVTモード)からハイ側無段変速モード(High-iVTモード)へのモード切り替えが必要なハイブリッド変速機の場合、
当該モード切り替えに際しては前記したごとく、ローブレーキL/BおよびハイクラッチH/Cを共に締結することにより得られる図4(c)の2速固定モードを経てロー側無段変速モード(Low-iVTモード)からハイ側無段変速モード(High-iVTモード)へのモード切り替えを行う。
かように2速固定モードを経て上記のモード切り替えを行うということは、
ローブレーキL/BおよびハイクラッチH/Cに係わる差動装置の要素(サンギヤS1)に結合した第2の(出力側)モータ/ジェネレータMG2の回転速度Nm2が0の時に上記のモード切り替えを行う必要があることを意味する。
このため、アクセルペダルを最大限近くまで踏み込んだ所謂フル加速状態での上記モード切り替え時に、前記した通り、そして図11に示すごとく、
ロー側無段変速モード(Low-iVTモード)において車速VSPの上昇につれ上昇するエンジン回転速度Neが最大出力発生回転速度Nepmaxになったら(図11のt0)、図9(a)および図11に示すごとくこのエンジン回転速度Neを最大出力発生回転速度Nepmaxに保ったまま、第2(出力側)モータ/ジェネレータMG2の回転速度Nm2が0になるまで車速VSPを上昇させ、
Nm2=0になった時、つまり図9(a)では車速V1の時、図11では瞬時t1に、ローブレーキL/BおよびハイクラッチH/Cを共に締結して2速固定モードとし、その後、ハイクラッチH/Cを締結したままローブレーキL/Bを解放して、ロー側無段変速モード(Low-iVTモード)からハイ側無段変速モード(High-iVTモード)へのモード切り替えを行うことが考えられる。
しかし、かように出力側モータ/ジェネレータMG2の回転速度Nm2が0になった時の車速V1で(瞬時t1に)モード切り替えを行うのでは、図9(a)に基づき前記したごとく、ロー側無段変速モード(Low-iVTモード)での静的駆動力が図9(a)のように車速VSPの上昇につれ低下することから、静的駆動力が未だ大きなうちにモード切り替えを行うことになる。
このため、モード切り替えショック防止用にハイ側無段変速モード(High-iVTモード)への移行時の静的駆動力が図9(a)に示すようにロー側無段変速モード(Low-iVTモード)での静的駆動力にできるだけ一致するよう第2(出力側)モータ/ジェネレータMG2のトルクTm2を大きくする時のトルク増大量が図11にΔTm2で示すように大きくなり、第2(出力側)モータ/ジェネレータMG2が大型化するのを免れず、出力側モータ/ジェネレータの大型化によるコスト高やレイアウト性の低下に関する問題を生ずる。
本発明は、静的駆動力が小さくなったところでロー側無段変速モード(Low-iVT)からハイ側無段変速モード(High-iVT)への切り替えが行われるようにして、モード切り替えショック防止のために必要な第2(出力側)モータ/ジェネレータMG2のトルク増大量を小さくして、第2(出力側)モータ/ジェネレータMG2の小型化によるコスト低減やレイアウト性の向上を可能にした、ハイブリッド変速機のモード切り替え装置を提案することを旨とする。
この目的を達成するために本実施例では、エンジンENGおよびハイブリッド変速機1の制御システムを、図1に示す以下のごときものとする。
2は、エンジンENGおよびハイブリッド変速機1(モータ/ジェネレータMG1,MG2、エンジンクラッチE/C、ハイ&ローブレーキHL/B、ローブレーキL/BおよびハイクラッチH/C)の統合制御を司るハイブリッドコントローラである。
このハイブリッドコントローラ2はエンジンENGの目標エンジントルクおよび目標エンジン回転速度に関する指令をエンジンコントローラ3に供給し、エンジンコントローラ3はエンジンENGを当該トルク指令値および回転速度指令値が達成されるよう運転させる。
ハイブリッドコントローラ2は更に、モータ/ジェネレータMG1,MG2の目標トルクおよび回転速度に関する指令をモータコントローラ4に供給し、モータコントローラ4はインバータ5およびバッテリ6によりモータ/ジェネレータMG1,MG2をそれぞれ、上記したトルク指令値および回転速度指令値が達成されるよう制御する。
またハイブリッドコントローラ2は、ハイブリッド変速機1内におけるエンジンクラッチE/C、ハイ&ローブレーキHL/B、ローブレーキL/BおよびハイクラッチH/Cを締結、解放制御するための油圧指令を油圧制御装置7に供給し、油圧制御装置7はこれら油圧指令に応じた油圧をエンジンクラッチE/C、ハイ&ローブレーキHL/B、ローブレーキL/BおよびハイクラッチH/Cに供給してこれらを締結、解放制御する。
上記制御のためハイブリッドコントローラ2には、
バッテリ6のバッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)を検出するバッテリ状態検出部8からの信号と、
アクセルペダル踏み込み量(アクセル開度)APOを検出するアクセル開度センサ9からの信号と、
車速VSP(駆動系への出力回転数に比例)を検出する車速センサ10からの信号と、
ハイブリッド変速機の作動油温TMPを検出する油温センサ11からの信号とを入力する。
ハイブリッドコントローラ2は、これら入力情報、すなわちバッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)、アクセル開度APO、車速VSP、および変速機作動油温TMPに応じ、本発明が意図するモード切り替え制御を実行するよう、エンジンコントローラ3に前記の目標エンジントルクおよび目標エンジン回転速度を指令し、また、モータコントローラ4に前記の目標モータ/ジェネレータトルクおよび目標モータ/ジェネレータ回転速度を指令し、油圧制御装置7に前記の油圧指令を出力する。
ハイブリッドコントローラ2が実行する、ロー側無段変速モード(Low-iVT)からハイ側無段変速モード(High-iVT)へのモード切り替え制御は図7、図9(b)および図10に示すごときもので、図7はモード切り替え制御プログラムを示し、図9(b)は車速VSP変化に基づくその動作形態を示し、図10はその動作タイムチャートである。
図7のモード切り替え制御プログラムにおいては、先ずステップS1でロー側無段変速モード(Low-iVT)を選択し、ステップS2において、当該モード用に図10の瞬時t0までの動作タイムチャートにより示すごとく、エンジン回転速度Neを上昇させると共に、第2(出力側)モータ/ジェネレータMG2の回転速度Nm2を上昇させる。
ステップS3においては、ロー側無段変速モード(Low-iVT)の上記制御によりエンジン回転速度Neが最大出力回転速度Nepmaxに達したか否かを(図10の瞬時t0に至ったか否かを)チェックする。
ステップS3でエンジン回転速度Neが最大出力回転速度Nepmaxに達した(図10の瞬時t0に至った)と判定するまでの間は、ステップS2を継続的に実行させてロー側無段変速モード(Low-iVT)での制御を引き続き行う。
ステップS3でエンジン回転速度Neが最大出力回転速度Nepmaxに達した(図10の瞬時t0に至った)と判定した後は、ステップS4において、図9(b)および図10に示すようにエンジン回転速度Neを最大出力回転速度Nepmaxに保つと共に、第2(出力側)モータ/ジェネレータMG2の回転速度Nm2を低下させる。
ステップS5では、上記のごとく速度低下されている第2(出力側)モータ/ジェネレータMG2の回転速度Nm2が0になったか否かを、つまり、図10の瞬時t1に至ったか否かを判定し、Nm2=0になる図10の瞬時t1までの間は、ステップS4を継続的に実行する。
ステップS5で第2(出力側)モータ/ジェネレータMG2の回転速度Nm2が0になった(図10の瞬時t1に至った)と判定する時より、換言すれば、車速VSPが図9(b)のV1まで上昇した時より、ステップS6で第2(出力側)モータ/ジェネレータMG2の回転速度Nm2を図9(b)および図10に示すごとく0に保つと共に、ステップS7でエンジン回転速度Neを同じく図9(b)および図10に示すごとくに上昇させる。
これによりエンジン回転速度Neは、図9(b)のV1≦VSP<V2において、また、図10のt1〜t2間において、最大出力回転速度Nepmaxを越えて図示のごとくに所定勾配で上昇され、この間ステップS8ではエンジン回転速度Neが、最大出力回転速度Nepmaxよりも大きく、エンジンの許容回転速度Nemax以下の値に定めた所定値Nelhまで上昇したか否かを判定する。
ステップS8でエンジン回転速度Neが所定値Nelhまで上昇したと判定するまでの間は、ステップS7に制御を戻してエンジン回転速度Neを上昇させ続け、これによりステップS8でエンジン回転速度Neが所定値Nelhまで上昇したと判定した時に、つまり、図9(b)のVSP=V2の時、および、図10のt2に、ステップS9でローブレーキL/Bを解放し、ステップS10において、当該ローブレーキL/Bの解放とハイクラッチH/Cの締結保持とでハイ側無段変速モード(High-iVT)を選択することにより、ロー側無段変速モード(Low-iVT)からハイ側無段変速モード(High-iVT)へのモード切り替えを完了する。
ところで本実施例においては、上記のごとく大加速度要求状態でのロー側無段変速モード(Low-iVT)からハイ側無段変速モード(High-iVT)への切り替えに際し、エンジン回転速度Neを最大出力回転速度Npmaxに保って、第2(出力側)モータ/ジェネレータMG2の回転速度Nm2を車速VSP(変速機出力回転速度)の上昇につれ0に向け低下させ、
出力側モータ/ジェネレータの回転速度Nm2が0になった時より、エンジン回転速度Neを最大出力回転速度Nepmaxからこれを越えた所定値Nelhまで上昇させて、出力側モータ/ジェネレータの回転速度Nm2が0になった時の変速機出力回転速度(車速VSP=V1)よりも高出力回転側(VSP=V2の高車速側)で上記モード切り替えを行うため、
ロー側無段変速モードにおいては変速機出力回転速度の上昇につれて静的駆動力が図9(b)に波線で示すごとく低下することに起因し、静的駆動力が小さくなってから上記のモード切り替えが行われることとなり、モード切り替えショック対策のための出力側モータ/ジェネレータMG2のトルク増大量が小さくなって、出力側モータ/ジェネレータの小型化によるコスト低減やレイアウト性の向上を実現することができる。
しかも本実施例においては、エンジン回転速度Neを最大出力回転速度Nepmaxから所定値Nelhまで上昇させている間、つまり、車速VSPが図9(b)のV1からV2へ上昇している間、および、図10の瞬時t1〜t2間、出力側モータ/ジェネレータMG2の回転速度Nm2を0に保つため、静的駆動力が図9(b)に実線で示すように波線で示すよりも大きく低下し、静的駆動力が更に小さくなってから上記のモード切り替えが行われることになる。
このため、図9(a)の場合よりも図9(b)に示すようにΔFだけ小さな静的駆動力のもとで上記のモード切り替えが行われ、モード切り替えショック対策のための出力側モータ/ジェネレータMG2のトルク増大量ΔTm2が図11との比較から明らかなように小さくなって、出力側モータ/ジェネレータMG2の小型化によるコスト低減やレイアウト性の向上を更に顕著なものにすることができる。
なお上記の作用効果のためには、エンジン回転速度Neの上昇先である上記の所定値Nelhをできるだけ高くして、図9(b)のV2よりも更に高車速で上記のモード切り替えを行うようにするのが良いが、
エンジンには設計上の回転許容限界速度が存在し、これを越えて上記の所定値Nelhを設定することはできないことから、上記の所定値Nelhをエンジンの回転許容限界速度と同じ値に定めるのが最も良い。
この場合、エンジンの耐久性に悪影響が及ばない範囲内で前記の作用効果を最も顕著なものにすることができる。
図8および図9(c)は、図1におけるハイブリッドコントローラ2が実行する、ロー側無段変速モード(Low-iVT)からハイ側無段変速モード(High-iVT)へのモード切り替え制御の他の実施例を示し、図8は、図7に対応するモード切り替え制御プログラム、図9(c)は、図9(b)に対応するその動作形態を示すものである。
図8におけるステップS11〜ステップS14は、図7におけるステップS1〜ステップS4と同様のものである。
ステップS14の実行により、図9(c)のごとくエンジン回転速度Neを最大出力回転速度Nepmaxに保つと共に、第2(出力側)モータ/ジェネレータMG2の回転速度Nm2を低下させている間、ステップS15において、第2(出力側)モータ/ジェネレータMG2の回転速度Nm2が図9(c)のごとき0に近い設定値N1になったか否かを判定する。
Nm2=N1になった時、つまり、車速VSPが図9(c)のV0になった時より、ステップS16で第2(出力側)モータ/ジェネレータMG2の回転速度Nm2を図9(c)に示すごとく0に向けて更に低下させると共に、エンジン回転速度Neを同じく図9(c)に示すごとくに上昇させる。
これにより、第2(出力側)モータ/ジェネレータMG2の回転速度Nm2は、図9(b)における車速V1よりも高車速側の車速V1’で0となり、エンジン回転速度Neは、車速VSPが図9(c)のV0を越えた後に、最大出力回転速度Nepmaxを越えて図示のごとくに所定勾配で上昇され、この間ステップS17でエンジン回転速度Neが、最大出力回転速度Nepmaxよりも大きく、エンジンの許容回転速度Nemax以下の値に定めた前記と同様な所定値Nelhまで上昇したか否かを判定する。
ステップS17でエンジン回転速度Neが所定値Nelhまで上昇したと判定するまでの間は、ステップS16に制御を戻してエンジン回転速度Neを上昇させ続けると共に第2(出力側)モータ/ジェネレータMG2の回転速度Nm2を0に向け低下させ続ける。
ステップS17でエンジン回転速度Neが所定値Nelhまで上昇したと判定した後は、ステップS18でNe=Nelhに保持すると共に第2(出力側)モータ/ジェネレータMG2の回転速度Nm2を0に向け低下させ続ける。
これにより、ステップS19で第2(出力側)モータ/ジェネレータMG2の回転速度Nm2が0になったと判定した時に、つまり、図9(c)のVSP=V2の時に、ステップS20でローブレーキL/Bを解放し、ステップS21において、当該ローブレーキL/Bの解放とハイクラッチH/Cの締結保持とでハイ側無段変速モード(High-iVT)を選択することにより、ロー側無段変速モード(Low-iVT)からハイ側無段変速モード(High-iVT)へのモード切り替えを完了する。
かかる本実施例においても、大加速度要求状態でのロー側無段変速モード(Low-iVT)からハイ側無段変速モード(High-iVT)への切り替えに際しては図9(c)に示すごとく、
エンジン回転速度Neを最大出力回転速度Npmaxに保って、第2(出力側)モータ/ジェネレータMG2の回転速度Nm2を車速VSP(変速機出力回転速度)の上昇につれ0に向け低下させ、
出力側モータ/ジェネレータの回転速度Nm2が0近辺の設定値N1になった車速V0より、この回転速度Nm2をゆっくりと0に低下させ、0になった車速V1’の時よりこの回転速度Nm2を0に保持し、車速V0以後はエンジン回転速度Neを最大出力回転速度Nepmaxからこれを越えた所定値Nelhまで上昇させて、図9(a)の車速V1よりも高車速側(VSP=V2)で上記モード切り替えを行うため、
ロー側無段変速モードにおいては変速機出力回転速度の上昇につれて静的駆動力が図9(c)に波線で示すごとく低下することに起因し、静的駆動力が小さくなってから上記のモード切り替えが行われることとなり、モード切り替えショック対策のための出力側モータ/ジェネレータMG2のトルク増大量が小さくなって、出力側モータ/ジェネレータの小型化によるコスト低減やレイアウト性の向上を実現することができる。
本実施例においては更に、エンジン回転速度Neを最大出力回転速度Nepmaxから所定値Nelhまで上昇させている間、つまり、車速VSPが図9(c)のV0からV2へ上昇している間、出力側モータ/ジェネレータMG2の回転速度Nm2を0に近い設定値N1から更に低下させつつ0となし、以後はこの0に保つため、静的駆動力が図9(c)に実線で示すように波線で示すよりも大きく低下し、静的駆動力が更に小さくなってから上記のモード切り替えが行われることになる。
このため、図9(a)の場合よりも図9(c)に示すようにΔFだけ小さな静的駆動力のもとで上記のモード切り替えが行われ、モード切り替えショック対策のためにハイ側無段変速モード(High-iVT)での静的駆動力を図9(c)に示すようなものにするのに必要な出力側モータ/ジェネレータMG2のトルク増大量が図11にΔTm2で示すものより小さくなって、出力側モータ/ジェネレータMG2の小型化によるコスト低減やレイアウト性の向上を更に顕著なものにすることができる。
なお、エンジン回転速度Neの上昇先である上記の所定値Nelhを、エンジンの回転許容限界速度と同じ値に定めれば、エンジンの耐久性に悪影響が及ばない範囲内で前記の作用効果を最も顕著なものにすることができて、好都合であるのは前述した通りである。
本発明によるモード切り替え制御装置を適用可能なハイブリッド変速機の制御システムを示す機能別ブロック線図である。 同ハイブリッド変速機の骨子図である。 図2のハイブリッド変速機に係わる共線図である。 同共線図によるハイブリッド変速機の動作説明図で、 (a)は、ロー変速比固定モードでの共線図、 (b)は、ロー側無段変速モードでの共線図、 (c)は、2速固定モードでの共線図、 (d)は、ハイ側無段変速モードでの共線図である。 図2に示すハイブリッド変速機のモードと、ブレーキおよびクラッチの締結・解放との組み合わせを示す論理図である。 図2に示すハイブリッド変速機のモードに係わる領域線図である。 図1におけるハイブリッドコントローラが、フル加速状態でロー側無段変速モードからハイ側無段変速モードへモード切り替えする時に実行する制御プログラムを示すフローチャートである。 本発明の他の実施例を示す、図7に対応するモード切り替え制御プログラムのフローチャートである。 フル加速状態でロー側無段変速モードからハイ側無段変速モードへモード切り替えする時における、静的駆動力、エンジン回転速度、出力側モータ/ジェネレータの回転速度の変化状況を、車速変化を基準にして示すもので、 (a)は、一般的な考え方に基づく制御を行った場合の動作説明図、 (b)は、本発明の第1実施例による制御を行った場合の動作説明図、 (c)は、本発明の第2実施例による制御を行った場合の動作説明図である。 図7及び図9(b)に示すモード切り替え制御を行った場合の動作タイムチャートである。 一般的な考え方に基づくモード切り替え制御を行った場合の、図10に対応する動作タイムチャートトである。
符号の説明
ENG エンジン(主動力源)
1 ハイブリッド変速機
2 ハイブリッドコントローラ
3 エンジンコントローラ
4 モータコントローラ
5 インバータ
6 バッテリ
7 油圧制御装置
8 バッテリ状態検出部
9 アクセル開度センサ
10 車速センサ
11 油温センサ
MG1 第1モータ/ジェネレータ
MG2 第2モータ/ジェネレータ
20 変速機構
G1 単純遊星歯車組(差動装置)
G2 単純遊星歯車組(差動装置)
G3 単純遊星歯車組(ギヤ列)
E/C エンジンクラッチ
HL/B ハイ&ローブレーキ
L/B ローブレーキ
H/C ハイクラッチ
21 変速機入力軸
22 変速機出力軸
23 ディファレンシャルギヤ装置
24 左右駆動輪

Claims (4)

  1. 2要素の回転状態を決定すると他の要素の回転状態が決まる2組の差動装置を具え、
    これら差動装置の1要素同士を相互に結合して、残りの1要素同士が相互に逆転する所定変速比を選択可能にするローブレーキと、これら残りの1要素同士が相互に同方向に回転する所定変速比を選択可能にするハイクラッチとを含むギヤ列を設け、
    前記相互に結合した両差動装置の要素に更に主動力源を結合し、
    前記2組の差動装置を表す共線図上の回転速度順方向において、前記主動力源と前記残りの1要素同士との間に位置した、一方の差動装置の要素に駆動系への出力を結合し、
    前記共線図上の回転速度順方向において、前記主動力源よりも前記出力とは反対側に位置した差動装置の要素に主動力源側モータ/ジェネレータを結合し、
    前記残りの1要素同士の一方に出力側モータ/ジェネレータを結合し、
    前記ローブレーキの締結によりロー側無段変速モードでの動力伝達が可能であり、前記ハイクラッチの締結によりハイ側無段変速モードでの動力伝達が可能であり、ロー側無段変速モードからハイ側無段変速モードへの切り替えに際しては、ローブレーキおよびハイクラッチの締結により得られる変速比固定モードを経て該モード切り替えを行うようにしたハイブリッド変速機において、
    大加速度要求状態での前記モード切り替え時は、主動力源の回転速度を最大出力が得られる最大出力回転速度に保って、前記出力側モータ/ジェネレータの回転速度を変速機出力回転速度の上昇につれ0に向け低下させ、
    前記出力側モータ/ジェネレータの回転速度が0近辺の値になった時より、主動力源の回転速度を前記最大出力回転速度からこれを越えた所定値まで上昇させて、出力側モータ/ジェネレータの回転速度が0になった時の変速機出力回転速度よりも高出力回転側で前記モード切り替えを行うよう構成したことを特徴とするハイブリッド変速機のモード切り替え制御装置。
  2. 請求項1に記載のモード切り替え制御装置において、
    前記主動力源の回転速度を前記最大出力回転速度からこれを越えた所定値まで上昇させるに当たり、該所定値を主動力源の上限回転速度と同じ値に定めたことを特徴とするハイブリッド変速機のモード切り替え制御装置。
  3. 請求項1または2に記載のモード切り替え制御装置において、
    前記大加速度要求状態でのモード切り替え時は、主動力源の回転速度を最大出力が得られる最大出力回転速度に保って、前記出力側モータ/ジェネレータの回転速度を変速機出力回転速度の上昇につれ0に向け低下させ、
    前記出力側モータ/ジェネレータの回転速度が0になった時の変速機出力回転速度以上である間も出力側モータ/ジェネレータの回転速度を0に保ち、この間、変速機出力回転速度の上昇につれて主動力源の回転速度を前記最大出力回転速度からこれを越えた所定値まで徐々に上昇させ、この所定値に主動力源の回転速度が達した時に前記モード切り替えを行うよう構成したことを特徴とするハイブリッド変速機のモード切り替え制御装置。
  4. 請求項1または2に記載のモード切り替え制御装置において、
    前記大加速度要求状態でのモード切り替え時は、主動力源の回転速度を最大出力が得られる最大出力回転速度に保って、前記出力側モータ/ジェネレータの回転速度を変速機出力回転速度の上昇につれ0に向け低下させ、
    前記出力側モータ/ジェネレータの回転速度が0に近い設定値になった時以後、変速機出力回転速度の上昇につれて出力側モータ/ジェネレータの回転速度を0に向け漸減させた後0に保ち、出力側モータ/ジェネレータの回転速度が前記設定値になった時より0に保たれている時までの間に、変速機出力回転速度の上昇につれて主動力源の回転速度を前記最大出力回転速度からこれを越えた所定値まで徐々に上昇させ、この所定値に主動力源の回転速度が達した時に前記モード切り替えを行うよう構成したことを特徴とするハイブリッド変速機のモード切り替え制御装置。

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