JP4134956B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料噴射弁に関し、例えば内燃機関に燃料を噴射供給する燃料噴射弁に適用して好適なものである。
燃料噴射弁としては、内燃機関へ供給する燃料の流通および遮断を正確に行なうために、弁座に着座および離座するニードルを、ニードルに連結され協働する可動コアを介して、磁気吸引力によって固定コアの吸引部材に接離するものが知られている(特許文献1参照)。なお、ニードルを着座方向に付勢するスプリングが設けられており、可動コアと吸引部材は、このスプリングの付勢力に抗する吸引力によって接離される。そのため、可動コアと吸引部材が接するときには、ある程度の衝撃力による衝突が発生する。
特許文献1では、可動コアと吸引部材の衝突による磨耗を防止する技術が開示されている。可動コアの吸引部材側の表面に、電気メッキ等によるクロムコーティング等の硬化処理を行なうものである。
特表平8−506877号公報
しかしながら、従来技術では、磁気吸引力が作用する被吸引部材としての機能と、吸引部材側への移動を規制するストッパ部材としての機能とを、それぞれ可動コアで確保しているため、可動コアの形状が複雑なものとなる。例えば、燃料噴射弁に要求される応答性を確保するため、被磁気吸引部の面積とストッパ部の面積の最適化が必要となり、可動コアの吸引部材側の形状が複雑となる。場合によっては可動コアの形状が複雑化してしまうと、加工工数の増加を招くおそれがある。
また、磁性材で形成される部材をストッパ部材として使用するため、表面にメッキ等による硬化処理が必要となり、加工コストの増大を招いている。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、弁部材に協働する可動コアと固定コアとを電磁吸引力の発生および消失に応じて接離するものにおいて、接離のための可動コアの形状の簡素化が図れる燃料噴射弁を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を備える。
即ち、請求項1乃至記載の発明では、弁座に着座および離座する弁部材と、弁部材に協働して着座方向および離座方向に移動する可動コアと、可動コアを着座方向に付勢する付勢部材と、可動コアを付勢部材の付勢力に抗して磁気吸引する固定コアと、可動コアを固定コアに磁気吸引するための電磁力を発生するコイルとを備え、電磁力の発生および消失により可動コアを固定コアに接離する燃料噴射弁において、可動コアは、硬さの異なる二つの部材有し、可動コアが固定コアに吸引されたとき、二つの部材のうち、硬さの硬い方のストッパ部材が固定コアに当接するとともに、ストッパ部材は、付勢部材の座面部を有しており、座面部には、可動コアの離座方向に移動するときに発生する付勢部材の圧縮反力を受ける緩衝部材が設けられていることを特徴としている。
これにより、可動コアを、例えば固定コア側の離座方向へ移動する最大移動量を規制するストッパ部材と、磁気吸引力の発生および消失により固定コアに接離するための被吸引部材の二つの部材分けて別構成とすることができ、比較的硬さの低い磁性材をスットパ部材として用いることはないので、耐磨耗等のために可動コアの形状を複雑にする必要がない。
したがって、弁部材に協働する可動コアと固定コアとを電磁吸引力の発生および消失に応じて接離するものにおいて、接離のための可動コアの形状の簡素化が図れる。
例えば弁部材が弁座から離座するときつまり燃料噴射弁の開時において、可動コアが電磁力で吸引され固定コア側へ移動すると、可動コアは接離する固定コアに衝突する。この場合、衝突時の衝撃の大きさによっては、固定コアへ衝突したときの反発力によって可動コアつまり弁部材が瞬間的に着座方向に戻される挙動いわゆるバウンスが発生するおそれがある。
これに対して、請求項に記載の燃料噴射弁では、ストッパ部材は付勢部材の座面部を有し、座面部には、可動コアの離座方向に移動するときに発生する付勢部材の圧縮反力を受ける緩衝部材が設けられているので、ストッパ部材の固定コアへの衝突時に、緩衝部材が衝撃を吸収するため、燃料噴射弁の閉時のバウンス量を低減、またはバウンスが防止される。
また、請求項記載の発明では、ストッパ部材は、固定コア側の端部に段差を有しており、座面部は、段差で形成されていることを特徴としている。
これによると、ストッパ部材は、固定コア側の端部に段差を有しており、この段差で座面部をなしているので、段差つまり段差部で付勢部材をガイドすることが可能である。したがって、弁部材の着座方向および離座方向への移動時において、付勢部材の伸縮によるずれを防止することができるので、弁部材の安定した作動が実現できる。
以下、本発明の燃料噴射弁を、ガソリンエンジンへ燃料を供給するものに適用して具体化した実施形態を図面に従って説明する。図1は、本実施形態の燃料噴射弁の構成を示す断面図である。図2は、図1中の可動コア周りを示す部分的断面図である。
図1に示すように、燃料噴射弁(以下、インジェクタと呼ぶ)2は、内燃機関(エンジン)、特にガソリンエンジンに用いられる。インジェクタ2は、例えば多気筒(例えば4気筒)ガソリンエンジン(以下、エンジンと呼ぶ)の吸気管または各気筒に取付けられて、気筒内の燃焼室に燃料を噴射供給する。なお、本実施形態では、インジェクタ2は各気筒に設けられているものとする。インジェクタ2には、図示しない燃料ポンプにより加圧された燃料が、燃料分配管(図示せず)を介して供給される。燃料分配管には、一般に、図示しない燃料タンク内の燃料を燃料ポンプ(図示せず)により吸い上げ吐出し、その吐出された燃料が導かれている。なお、吐出される燃料は、図示しないプレーシャレギュレータ等の調圧装置によって所定の圧力に調圧されて、燃料分配管へ送られる。なお、エンジンが直噴エンジンの場合には、内燃機関の燃焼室へ供給する燃料の圧力が約2Mpa以上とするため、燃料ポンプによって燃料タンクから吸上げられた所定の低圧(例えば0.2Mpa)の燃料を、図示しない高圧ポンプで加圧し、この加圧された所定の高圧の燃料(例えば、2〜13Mpaの範囲の所定の燃料)が、燃料分配管を介してインジェクタ2に供給されている。燃料ポンプから吐出される燃料、高圧ポンプから燃料分配管へ供給された燃料は、図示しないプレーシャレギュレータ等の調圧装置によって所定の圧力に調圧されている。なお、以下、本実施例で説明するエンジンは、ガソリン直噴エンジンとする。
インジェクタ2は略円筒形状であり、一端から燃料を受け、内部の燃料通路を経由して他端から燃料を噴射する。インジェクタ2はいわゆる電磁式燃料噴射弁であり、燃料の噴射を遮断および許容する弁部Bと、弁部Bを駆動する電磁駆動部Sとを備えており、一端から燃料通路内に流入した燃料を弁部Bからエンジンの気筒に噴射供給する。弁部Bは、図1に示すように、弁ボディ12と、弁部材(以下、ニードルと呼ぶ)30、ハウジング(以下、弁ハウジングと呼ぶ)16とを含んで構成されている。
弁ボディ12は弁ハウジング16の燃料噴射側端部の内壁に溶接により固定されている。弁ボディ12は燃料流れ方向の噴孔21側に向けて縮径する内周面としての円錐面13を有している。円錐面13には、ニードル30が離座および着座可能である。なお、ここで、円錐面13は、ニードル30が離座および着座可能な弁座14を構成する。具体的には、弁座14には、ニードル30の当接部31が離座、着座する。ニードル30は略軸状に形成され、弁ボディ12内を軸方向に往復移動可能である。弁ボディ12は段付きの略有底円筒状に形成され、弁ハウジング16の下端部の内周側に挿入されている。弁ボディ12の外周は、段付きを境に下方に向かって縮径している。そして段付きが、弁ハウジング16の内周側に形成された段差と当接することにより、燃圧で弁ボディ12が弁ハウジング16から脱落するのを防止している。
弁座14の中央側には、弁座14の燃料流れの下流側に向かって、燃料通路と連通可能な噴孔21が配置されている。この噴孔21は、要求される燃料の噴霧の形状、方向、数などに応じて、その大きさ、噴孔軸線の方向、噴孔配列等が決定される。また、噴孔の開口面積は、開弁時の流量を規定する。したがって、インジェクタ2の燃料噴射量は、噴孔の開口面積、ニードル30のリフト量と、開弁期間とによって計量されている。ニードル30が弁座14に着座すると噴孔21からの燃料噴射が遮断され、ニードル30が弁座14から離座すると噴孔21からの燃料噴射が許容され燃料が噴射される。
電磁駆動部Sは、図1に示すように、筒部材40、可動コア(以下、アーマチャと呼ぶ)50、固定コア(以下、吸引部材と呼ぶ)54、コイル60、およびスプリング58とを有する。筒部材40は、弁ハウジング16の反噴孔側の内周壁に挿入され、溶接により弁ハウジング16に固定されている。筒部材40は、噴孔21側から第1磁性筒部42、非磁性筒部44、および第2磁性筒部46により構成されている。非磁性筒部44は第1磁性筒部42と第2磁性筒部46との磁気的短絡を防止する。この磁気的短絡防止により、コイル60の通電により発生する電磁力による磁束を、アーマチャ50と吸引部材54に効率的に流れるようにしている。
アーマチャ50は磁性材料で略円筒状に形成されており、ニードル30の反噴孔側の端部34と溶接により固定されている。アーマチャ50はニードル30とともに往復移動する。アーマチャ50の筒壁を貫通する流出孔52は、アーマチャ50の筒内外を連通する燃料通路を形成している。
なお、本実施形態では、図1および図2に示すように、アーマチャ50は、吸引部材54による磁気吸引力が作用する本体部(以下、被吸引部材)と、吸引部材54に当接可能なストッパ部材51とを有する。本体部である被吸引部材は磁性材で形成され、ストッパ部材51は磁性材と異なる硬さを有し、磁性材に比べて材料の硬さ(以下、硬度と呼ぶ)が高い(大きい)。なお、ストッパ部材51は、図2に示すように、略円筒状に形成され、被吸引部材つまりアーマチャ50の内部に収容されている。
なお、具体的には、図2に示すように、ストッパ部材は、吸引部材54側の端部に、段差が形成されており、段差にはスプリング58の座面部51bが形成されている。なお、さらに詳しくは、ストッパ部材51は、略円筒状の内壁51aと、内壁51aの内部に燃料通路孔51cを有する円板状の座面部51bとから構成されている。図2に示すように、ストッパ部材51は、略円筒状に形成され、被吸引部材つまりアーマチャ50の内部に収容されている。
なお、本実施形態では、ストッパ部材51は、ニードル30の端部34の上端面に当接するように配置され、アーマチャ50の内部に嵌合されている。なお、アーマチャ50の内部にストッパ部材51が軸方向移動可能に配置されていてもよい。ストッパ部材51および被吸引部材の内壁51aには、アーマチャ50の貫通孔52(図1参照)に対応する開口部51k、50kが設けられている。なお、以下の本実施形態では、アーマチャ50の内部にストッパ部材51が軸方向移動可能に配置されているものとする。スプリング58の付勢力によって、ストッパ部材51はニードル30の端部34の上端面に当接している。
ストッパ部材51は、アーマチャ50の本体部である被吸引部材に対して、軸方向上方に突出している(図2中の高さhが突出量に相当)。これにより、アーマチャ50が吸引部材54に電磁吸引力によって引き寄せられるとき、ストッパ部材51が吸引部材54に当接する。これにより、アーマチャ50と協働するニードル30の最大リフト(フルリフト)量が規定される。ストッパ部材51は、磁性材に比べて硬度が高い比較的硬い材料を使用しているため、電磁吸引力の発生および消失によるアーマチャ50と吸引部材54の接離が繰り返えされる場合であっても、磨耗しにくい。そのため、従来のアーマチャのように、アーマチャの吸引部材側の端部に硬化処理を実施する必要がない。また、端部を、従来技術のように、被磁気吸引部の面積とストッパ部の面積の最適化を図るための略楔状等の複雑な形状に形成する必要がない(図2参照)。
吸引部材54は磁性材料で略円筒状に形成されている。吸引部材54は筒部材40内に挿入されており、筒部材40と溶接により固定されている。吸引部材54はアーマチュア50に対し反噴孔側に設置されアーマチャア50に向きあっている。アジャスティングパイプ56は吸引部材54の内周に圧入され、内部に燃料通路を形成している。スプリング58は一端部でアジャスティングパイプ56に係止され、他端部でアーマチャ50に係止されている。アジャスティングパイプ56の圧入量を調整することにより、アーマチャ50に付勢するスプリング58の荷重が変更される。スプリング58の付勢力によりアーマチャ50およびニードル30は弁座14に向けて付勢されている。コイル60はスプール62に巻回されている。ターミナル65はコネクタ64にインサート成形されており、コイル60と電気的に接続している。コイル60に通電すると、アーマチャ50と吸引部材54との間に磁気吸引力が働き、スプリング58の付勢力に抗してアーマチャ50は吸引部材54側に吸引される。
なお、ここで、弁ボディ12とニードル30とは燃料の噴射を遮断および許容する弁部Bを構成する。弁部Bのうち、弁座14と当接部31はシート部を構成する。弁ボディ12(詳しくは、噴孔21)は燃料を微粒化し、噴霧を形成する燃料噴霧形成手段を構成する。コイル60とアーマチャ50と吸引部材54と筒部材40とスプリング58とは弁部Bを駆動する電磁駆動部Sを構成する。
上述の構成を有するインジェクタ2の作動について以下説明する。コネクタ64を介してコイル60へ通電する(以下、インジェクタ2の開時と呼ぶ)と、コイル60には電磁力が生じる。アーマチャ50は吸引部材54に向けて引き付けられ、ニードル30が弁座から離座する。なお、インジェクタ2は、吸引部材54とストッパ部材51との隙間により、弁座14から離座方向に移動するニードル30の距離つまりリフトを制御し、弁部Bを開する。弁部Bは、前記燃料通路に流入した燃料を気筒に噴射する。
コイル60への電流供給が停止される(以下、インジェクタ2の閉時と呼ぶ)と、コイル60に生じていた電磁力が消失する。ニードル30が、スプリング58により着座方向に押付けられ、弁部Bが閉し、噴射を終了する。コイル60への通電期間を調整することにより、インジェクタ10から噴射される燃料噴霧の燃料噴射量が調節される。なお、燃料流入口部48の内孔を通じて流入した燃料は、吸引部材54内の燃料通路、アジャスティングパイプ56内の燃料通路、アーマチャ50内の燃料通路、流出孔52、弁ハウジング16の内周壁とニードル30の外周壁との間を順次通過する。さらに、ニードル30のリフトに応じて当接部31と弁座14との間に形成される開口流路を、燃料が通過し噴孔21に導かれる。
次に、本実施形態の作用効果を説明すると、(1)アーマチャ50と、スプリング58と、アーマチャ50をスプリング58の付勢力に抗して磁気吸引する吸引部材54と、磁気吸引するための電磁力を発生するコイル60とを備え、電磁力の発生および消失によりアーマチャ50を吸引部材54に接離する燃料噴射弁において、吸引部材54に接離するアーマチャ50を、硬さの異なる二つの部材に分割可能な構成とする。これにより、アーマチャ50を、例えば吸引部材54側の離座方向へ移動する最大移動量を規制するスットパ部材と、磁気吸引力の発生および消失により吸引部材54に接離するための被吸引部材の二つの部材分けて別構成とすることができる。
さらに、二つの部材のうち、硬さの硬い方の部材を、吸引部材54に当接するストッパ部材として使用するようにする。これにより、比較的硬さの低い磁性材をスットパ部材として用いることはないので、耐磨耗等のためにアーマチャ50の形状を複雑にする必要もない。
したがって、ニードル30に協働するアーマチャ50と吸引部材54とを電磁吸引力の発生および消失に応じて接離するものにおいて、接離のためのアーマチャ50の形状の簡素化が図れる。
(2)なお、詳しくは、本実施形態では、アーマチャ50は、吸引部材54による磁気吸引力が作用する本体部としての被吸引部材と、吸引部材54に当接可能なストッパ部材51とを有する。ストッパ部材は、被吸引部材の磁性材と異なる硬さを有し、磁性材に比べて硬い。ストッパ部材は、アーマチャ50の被吸引部材に対して軸方向に突出している。これにより、アーマチャ50が吸引部材54に電磁吸引力によって引き寄せられるとき、ストッパ部材51が吸引部材54に当接する。これにより、アーマチャ50と協働するニードル30の最大リフト(フルリフト)量が規定される。ストッパ部材51は、磁性材に比べて比較的硬い材料を使用しているため、電磁吸引力の発生および消失によるアーマチャ50と吸引部材54の接離が繰り返えされる場合であっても、磨耗しにくい。そのため、従来のアーマチャのように、アーマチャの吸引部材側の端部に硬化処理を実施する必要がない。また、端部を、従来技術のように、被磁気吸引部の面積とストッパ部の面積の最適化を図るための略楔状等の複雑な形状に形成する必要がない。
(3)さらになお、本実施形態では、ストッパ部材は、吸引部材54側の端部に、段差が形成されており、段差にはスプリング58の座面部51bが形成されているので、段差つまり段差部でスプリング58をガイドすることが可能である。したがって、ニードル30の着座方向および離座方向への移動時において、スプリング58の伸縮によるずれを防止することができるので、電磁力の発生および消失時つまりインジェクタ2の開閉時に、ニードル30の安定した作動が実現できる。
(第2の実施形態)
以下、本発明を適用した他の実施形態を説明する。なお、以下の実施形態においては、第1の実施形態と同じもしくは均等の構成には同一の符号を付し、説明を繰返さない。
第2の実施形態では、図3に示すように、第1の実施形態で説明したスットパ部材51に緩衝部材53を設けている。図3は、本実施形態に係わる可動コア周りを示す部分的断面図である。
図3に示すように、緩衝部材53は略円筒状のゴム材で形成されており、ストッパ部材151の吸引部材54側とは反対端に設けられている。なお、具体的には、緩衝部材53は、ストッパ部材151とニードル30の端部34との間に配置されている。なお、ストッパ部材151は、略円筒状の内壁151aと、内壁151aの内部に燃料通路孔151cを有する円板状の座面部151bとから構成されており、アーマチャ50の内部に収容されている。
ストッパ部材151および緩衝部材53は、アーマチャ50の本体部である被吸引部材に対して軸方向に突出するように、アーマチャ50内に組み込まれている。なお、所定の突出量hは、ストッパ部材151および緩衝部材53にスプリング58の付勢力が加えられるときでも、h>0であるように設定されている。なお、緩衝部材53は、ストッパ部材151と、これに連結するニードル30との間に挟み込まるように配設されている。
次に、本実施形態の作用効果を説明すると、(1)この様な構成にしても、第1の実施形態と同様な効果を得ることができる。
(2)一般に、ニードル30が弁座14から離座するときつまりインジェクタ2の開時において、アーマチャ50が電磁力により吸引され吸引部材54側へ移動すると、アーマチャ50は接離する吸引部材54に衝突する。この場合、衝突時の衝撃の大きさによっては、吸引部材54へ衝突したときの反発力によってアーマチャ50つまりニードル30が瞬間的に着座方向に戻される挙動いわゆるバウンスが発生するおそれがある。
これに対して、本実施形態の燃料噴射弁では、ストッパ部材151には、スプリングの圧縮反力を受ける緩衝部材53が設けられている。これにより、インジェクタ2の開時(ニードルが離座方向に向かって移動するとき)、アーマチャ50の吸引部材54への衝突時に発生するスプリング58の圧縮反力を、緩衝部材53で受けることができる。したがって、アーマチャ50(詳しくはストッパ部材151)が吸引部材54へ衝突したとしても、緩衝部材53が衝撃を吸収するので、インジェクタ2の閉時のバウンス量を低減、またはバウンスが防止される。
(3)なお、本実施形態では、緩衝部材53は、ストッパ部材151と、これに連結するニードル30との間に挟み込まるように配設される構成で説明したが、スットパ部材151の内壁151aおよび座面部151bのうちいずれかに組み込まれているものであってもよい。いずれの場合でも、ストッパ部材151は、座面部151bでスプリング58の圧縮反力を直接受けることができとともに、アーマチャ50(詳しくはストッパ部材151)の吸引部材54への衝突時に、緩衝部材53でその衝突による衝撃を吸収することができる。
(第3、第4、第5の実施形態)
第3、第4、第5の実施形態では、第2の実施形態で説明したストッパ部材151に設ける緩衝部材53に代えて、図4、図5、および図6に従って、種々の形状等を提案する。図4は、第3の実施形態に係わる可動コア周りを示す部分的断面図である。図5は、第4の実施形態に係わる可動コア周りを示す部分的断面図である。図6は、第5の実施形態に係わる可動コア周りを示す部分的断面図である。
第3の実施形態では、第2の実施形態にて緩衝部材53を略円筒状のゴム材から形成するものとして説明したが、図4に示すように、緩衝部材153として、Oリングを使用する。これにより、緩衝部材153にゴム材で形成する場合、比較的安価なOリングを使用するので、アーマチャ50つまりインジェクタ2のコスト増加を抑えることができる。
第4の実施形態では、図5に示すように、緩衝部材253として、圧縮スプリングを使用する。これにより、緩衝部材253は、圧縮スプリングのばね仕様(ばね材、ばね定数、巻数等)を変えることで、例えばストッパ部材151の座面部151bに受けるスプリング58の圧縮反力等の大きさに応じて所定の突出量hの大きさを設定する設定自由度の向上が図れる。
第5の実施形態では、図6に示すように、緩衝部材353として、皿ばねを使用する。この様な構成にしても、緩衝部材353は、スプリング58の圧縮反力等を吸収することができる。さらに、緩衝部材353に皿ばねを使用することで、アーマチャ50内に緩衝部材353を組み込むための必要な軸方向空間の大きさを小さくすることができるので、アーマチャ50つまりインジェクタ2の軸方向の小型化が図れる。
(その他の実施形態)
以上説明した本実施形態において、緩衝部材として、ゴム材、圧縮スプリング等を使用するものとして説明したが、ゴム材に限らず、弾性を有する樹脂材、あるいは所定の弾性力を有する波状座金(ウェーブワッシャ)等のばね部品でもよく、弾性体であればいずれのものであってもよい。
以上説明した本実施形態において、直噴エンジン用のインジェクタ2として説明したが、直噴エンジンのように気筒内の燃焼室に燃料を直接噴射供給するものに限らず、吸気管等に噴射することで燃焼室に間接的に噴射供給するものであってもよい。
以上説明した本実施形態では、弁部Bを構成する弁ボディ12に、噴霧形成手段としての噴孔21が配置されているものとして説明したが、弁ボディ12に噴霧形成手段を有するものに限らず、弁ボディの底部に配置され、噴霧形成手段を有する噴孔プレートを備えるインジェクタであってもよい。なお、噴孔プレートは、例えば、略有底筒状に形成され、弁ハウジング16の底部の内壁と弁ボディ12の底部の内壁との間に挟持されている。噴孔プレートには複数個の噴孔21が配置されている。噴孔プレートは燃料を微粒化し、噴霧を形成する燃料噴霧形成手段を構成する。
本発明の第1の実施形態の燃料噴射弁の構成を示す断面図である。 図1中の可動コア周りを示す部分的断面図である。 第2の実施形態に係わる可動コア周りを示す部分的断面図である。 第3の実施形態に係わる可動コア周りを示す部分的断面図である。 第4の実施形態に係わる可動コア周りを示す部分的断面図である。 第5の実施形態に係わる可動コア周りを示す部分的断面図である。
符号の説明
2 インジェクタ(燃料噴射弁)
12 弁ボディ
14 弁座
21 噴孔
30 ニードル(弁部材)
31 当接部
40 筒部材
42 第1磁性筒部
44 非磁性筒部
46 第2磁性筒部
50 アーマチャ(可動コア)
51 ストッパ部材
51a 内壁
51b 座面部
54 吸引部材(固定コア)
58 スプリング(付勢部材)
60 コイル
B 弁部
S 電磁駆動部

Claims (3)

  1. 弁座に着座および離座する弁部材と、
    前記弁部材に協働して着座方向および離座方向に移動する可動コアと、
    前記可動コアを着座方向に付勢する付勢部材と、
    前記可動コアを前記付勢部材の付勢力に抗して磁気吸引する固定コアと、
    前記可動コアを前記固定コアに磁気吸引するための電磁力を発生するコイルとを備え、前記電磁力の発生および消失により前記可動コアを前記固定コアに接離する燃料噴射弁において、
    前記可動コアは、硬さの異なる二つの部材を有し、
    前記可動コアが前記固定コアに吸引されたとき、前記二つの部材のうち、硬さの硬い方のストッパ部材が前記固定コアに当接するとともに、
    前記ストッパ部材は、前記付勢部材の座面部を有しており、
    前記座面部には、前記可動コアの離座方向に移動するときに発生する前記付勢部材の圧縮反力を受ける緩衝部材が設けられていることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記緩衝部材は、弾性体で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 前記ストッパ部材は、前記固定コア側の端部に段差を有しており、
    前記座面部は、前記段差で形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料噴射弁。
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