JP4133861B2 - ブラスト用除電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ブラスト処理の際に研削材を圧縮空気等の気体流により被研削材に吹き付けるブラスト用除電装置の改良に関し、特に、研削材の衝突等により被研削材に帯電した静電気を効率的に除去することに関するものである。
ブラストの際に研削材を圧縮空気等により被研削材に吹き付けることにより、研削材同士の衝突による摩擦や研削材が被研削材に衝突する際の摩擦、剥離により、静電気が生じ、被研削材が帯電することがある。この静電気は、被研削材が、特に、例えば、プラズマディスプレイパネル等のガラスや樹脂材料等の絶縁材料である場合には、多量に発生する傾向があった。
このように、被研削材が帯電すると、被研削材を破損させることがあった。更に、被研削材に配線パターンが形成されている場合には、被研削材の品質に影響を与えるのは勿論のこと、発生した静電気の放電現象により被研削材の配線パターンを破損させることもあった。
このため、ブラスト処理の際に生じる静電気を除去することが従来から行われていた。その一つとして、例えば、アースされた導電性の除電ブラシにより被研削材に帯電した静電気を除去することが提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。しかし、被研削材が、ガラスや樹脂材料等の絶縁材料である場合には、電流が流れにくいため、接地しても充分に静電気を除去することが困難であると共に、特に、除電ブラシを被研削材に接触させて除電する場合には、被研削材に損傷を与えるおそれがある。加えて、この場合、除電ブラシが露出しているため、研削材や研削後の被研削材の微粉末が除電ブラシ自体に付着して、静電気の除去効率が低下する問題があった。また、切断された除電ブラシの一部が研削材に混入して、研削材が適切に噴射されない等のブラスト不良が発生しやすい欠点もあった。
かかる点に鑑み、図8に示すように、絶縁体24に包囲された電極エミッタ(放電針)20に高電圧を印加して、基準電極22との間でコロナ放電を発生させ、このコロナ放電により、電極エミッタ20の先端付近の気体分子を+イオンと−イオンとに電離して、帯電物である被研削材の帯電電荷に反対極性のイオンを引きつけさせることにより、静電気を中和して除去する方法も行われていた(例えば、特許文献3及び特許文献4参照)。
しかし、このコロナ放電による除電方式においては、従来、イオンを発生させる電極エミッタ20が、図8に示すように、基準電極22よりも内側に(被研削材とは反対側に)凹んで配置されていたため、発生したイオンの生成効率が低く、その結果、充分な除電効果を得られない場合があった。
のみならず、図8に示すように、研削材1等の微粉末が、基準電極22内に進入して、この電極エミッタ20の先端付近に付着することがあり、これにより、イオンの生成効率が著しく低下する問題があった。この場合、従来も、図8に示すように、イオンの生成促進と微粉末の逆流防止のため、絶縁体24に通気穴25を形成して被研削材に向けて圧縮空気を送給することも行われていたが、圧縮空気を多大に消費し、研削材1等の微粉末の付着を効率良く防止することができない問題があった。
また、高電圧が印加される電極エミッタ20のみならず、図8に示すように、この電極エミッタ20との間でコロナ放電を生じさせる基準電極22内で、電極エミッタ20を高電圧状態に維持している絶縁体24の表面24aにも研削材1の微粉末等が付着することがあり、特に導電性研削材を使用している場合には、これにより絶縁体24の表面抵抗値が低下して、基準電極22に漏電流が流れ、いわば本来は電極エミッタ20を高電圧に維持するための絶縁体24の表面が導電性物質となってしまい、電極エミッタ20を高電圧に維持することができなくなり、イオンの生成効率が低下する問題も生じていた。
加えて、従来のコロナ放電による除電では、ブラストにより発生する静電気量が除電のためのイオンの量よりも多いため、静電気が残存したり、殆ど除電できないことがあった。
特開2003−117831号公報 特開2002−28870号公報 特開平6−79629号公報 特開2003−236758号公報
本発明が解決しようとする課題は、上記の問題点に鑑み、イオンによる除電効率を高めつつ電極への微粉末の付着を抑制して、静電気を効率的にかつ確実に除去することができるブラスト用除電装置を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するための第1の手段として、研削材をエアーにより被研削材に噴射するブラスト処理において研削材との衝突により被研削材に帯電した静電気をコロナ放電により除去する除電手段を有し、この除電手段は、基準電極と、この基準電極との間でコロナ放電を発生させる電極エミッタと、この電極エミッタの周囲に配置されて電極エミッタを絶縁して高電圧に保持する絶縁体とから成り、この絶縁体は基準電極に臨む表面を有し、電極エミッタ又は基準電極に臨む絶縁体の表面のいずれか又は双方にエアーを吹き付けるエアーレーション手段を更に備え、このエアーレーション手段は、多孔性材料から形成された絶縁体を備え、この多孔性材料から形成された絶縁体は、エアーを基準電極に向けて供給することを特徴とするブラスト用除電装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第2の手段として、上記第1の解決手段において、電極エミッタの先端は基準電極よりも被研削材側へ突出して配置されていることを特徴とするブラスト用除電装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第3の手段として、上記第1又は第2のいずれかの解決手段において、エアーレーション手段は、基準電極と絶縁体との間に形成された横通気孔を有し、この横通気孔は、エアーを電極エミッタ及び基準電極に臨む絶縁体の表面に供給することを特徴とするブラスト用除電装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第4の手段として、上記第1乃至第3のいずれかの解決手段において、エアーレーション手段は、電極エミッタと絶縁体との間に形成された縦通気孔を有し、この縦通気孔は、エアーを電極エミッタの先端に向けてに供給することを特徴とするブラスト用除電装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第5の手段として、上記第1乃至第4のいずれかの解決手段において、研削材を噴射するエアーの吹き出し口に、少なくとも電極エミッタの先端よりも被研削材側に延びるように設置されたノズルスカートを有することを特徴とするブラスト用除電装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第6の手段として、上記第1乃至第5のいずれかの解決手段において、除電手段は、複数の電極エミッタを有し、これらの複数の電極エミッタは+電極エミッタと−電極エミッタとが交互に配置されていることを特徴とするブラスト用除電装置を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第7の手段として、上記第1乃至第6のいずれかの解決手段において、除電手段は、研削材を噴射するエアーの吹き出し口を境に配置された複数の電極エミッタ群を有すると共に被研削材の搬送路を横切る方向にスクリーニング移動することができ、各電極エミッタ群を構成する複数の電極エミッタは+電極エミッタと−電極エミッタとが被研削材の搬送路を横切る方向において交互に配置されていることを特徴とするブラスト用除電装置を提供するものである。
本発明によれば、上記のように、電極エミッタにエアーを吹き付けるエアーレーション手段を更に備えているため、電極エミッタを基準電極よりも突出させて外部に露出させても、研削材等の微粉末が電極エミッタに付着することがないので、静電気の除去効率を高めつつ、その効率を高く維持することができる実益がある。
また、この場合、本発明によれば、上記のように、基準電極に臨む絶縁体の表面にもエアーを吹き付けるエアーレーション手段を備えているため、基準電極内の絶縁体の表面等に研削材等の微粉末が付着することも抑制できるので、静電気の除去効率を高めつつ、より一層その効率を高く維持することができる実益がある。
特に、この場合、発明によれば、上記のように、電極エミッタを包囲する絶縁体を多孔性材料から形成し、この絶縁体の多孔性を利用してエアーを供給するため、電極エミッタを高電圧に維持してイオンの生成効率を高めつつ同時に、微粉末の付着防止のための圧縮空気等のエアーを無駄なく効率的に供給して電極エミッタ及び電極エミッタを包囲する絶縁体の表面への微粉末の付着を防止して除電効率を高めることができる実益がある。
加えて、本発明によれば、上記のように、イオンを発生させる電極エミッタの先端を基準電極よりも被研削材側に突出させて露出させているため、発生するイオンの生成効率が高まり、イオンを充分に供給することができるので、静電気の除去効率を高めることができる実益がある。
また、本発明によれば、上記のように、研削材を噴射するエアーの吹き出し口に、少なくとも電極エミッタの先端よりも被研削材側に延びるノズルスカートが設置されているため、研削材を吹き出すエアーの対流により、研削材の微粉末がエアースカート内に吸引されて、吹き出された研削材が電極エミッタや基準電極付近に到達するのを抑制することができ、従って、コロナ放電によるイオンの生成効率の低下を適切に防止することができる実益がある。
更に、本発明によれば、上記のように、電極エミッタを+−交互に配置し、しかも、これらの電極エミッタを被研削材の搬送路を横切るように移動させてスクリーニングするため、+−のうちのどちらに帯電した被研削材にも、充分な反対極性のイオンを供給することができ、静電気を確実に除去することができると共に、ブラストズルの近傍で、かつ、ノズルの移動方向に除電装置が配置されているため、発生した静電気を直ちに除電することができる実益がある。
本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明すると、図1乃至図4は、本発明のブラスト用除電装置10を示し、このブラスト用除電装置10は、図4に示すように、被研削材2を搬送するコンベア3が貫通するエアーブラストマシーンのキャビネット内において、このコンベア3の直上に配置されて、コンベア3上を搬送される被研削材2に、研削材1をエアーにより噴射すると共に、研削材1との衝突により被研削材2に帯電した静電気の除去をもするものである。
このブラスト用除電装置10は、図1乃至図3に示すように、装置本体12に設置されたノズル本体16を備え、このノズル本体16には、図1及び図2に示すように、装置本体12の中央に開口するように圧縮空気により研削材1を吹き出す吹き出し口14が形成されている。この吹き出し口14は、圧縮空気を充分な高圧に維持しつつ広範囲に研削材1を噴射できるよう、図4から分かるように、被研削材2の搬送方向(図4の矢印A参照)と並行に設定された細長の短冊形状を有している。
なお、研削材1は、図1及び図3に示す吹き出し口14の上方に設置されたノズル本体16内の圧縮空気とともに、吹き出し口14から吹き出される。このようにして、吹き出された研削材1は、被研削材2を研削した後、キャビネットの下方に設置された図示しない集塵機構により回収される。
また、ブラスト用除電装置10は、図1、図2及び図5乃至図7に示すように、研削材1との衝突により被研削材2に帯電した静電気を除去する除電手段18を有している。この除電手段18は、本発明においては、特に図5乃至図7に示すように、基準電極22と、この基準電極22との間でコロナ放電を発生させる電極エミッタ20と、この電極エミッタ20の周囲に配置されて電極エミッタ20を絶縁して高電圧に保持する絶縁体24とから成っている。
即ち、本発明における除電手段18は、図示しない荷電器により電極エミッタ20に高電圧を印加し、この電極エミッタ20と基準電極22と間にコロナ放電を発生させることにより、電極エミッタ20の先端付近の気体分子を+イオンと−イオンとに電離して、帯電物である被研削材2の帯電電荷に反対極性のイオンを引きつけさせることにより、静電気を中和して除去する。
この除電手段18は、より具体的には、図1及び図2に示すように、装置本体12において、研削材を噴射するエアーの吹き出し口14を境に配置された複数の(2つの)電極エミッタ群26A、26Bを有する。各電極エミッタ群26A、26Bは、図1及び図2に示すように、絶縁性樹脂から形成された上板28A、中板28B及びステンレスから形成された下板28Cから構成された筺体28に設置された複数の電極エミッタ20から成っている。これらの複数の電極エミッタ20の各々は、図1及び図2に示すように、導電板30を介して筺体28の上板28Aに支持されている。また、上板28Aは、更に碍子32に覆われている。なお、この電極エミッタ20は、ステンレス等の導電性材料から形成することができる。
一方、この電極エミッタ20との間でコロナ放電を生じさせる基準電極22は、図1、図2及び図5乃至図7に示すように、筺体28の下板28Cにおいて、それぞれ各電極エミッタ20に対応する位置に形成された孔から成っている。即ち、図示の実施の形態では、この筺体28のステンレスから形成された下板28C自体が基準電極22となり、電極エミッタ20は、図示しない荷電器に接続されて高電圧を印加されることにより、この下板28Cに形成された孔を基準電極22として、コロナ放電を発生させる。
この場合、本発明においては、特に図1及び図5乃至図7に示すように、コロナ放電を発生させる電極エミッタ20の先端20aが、基準電極22よりも被研削材1側へ突出して配置されている。即ち、電極エミッタ20を、筺体28の下板28Cの下面(基準面)から露出するようにして設置する。これは、発生するイオンの生成効率を高め、イオンを充分に供給して、静電気の除去効率を高めるためである。
具体的には、図1及び図2に示すように、電極エミッタ20は、基準電極22である下板28Cに形成された孔の中心を貫通するようにして配置され、図示の実施の形態では、電極エミッタ20の先端20aが、この基準電極22より約0〜5mm、被研削材2の搬送面からは約10〜50mmに位置するように設定されている。
また、各電極エミッタ群26A、26Bを構成する複数の電極エミッタ20は、図1及び図2に示すように、+電極エミッタ20Aと、−電極エミッタ20Bとが被研削材2の搬送路(コンベア3)を横切る方向(図4の矢印B参照)において交互に配置されている。この場合、+電極エミッタ20Aには、基準電極22を基準として正の高電圧が印可することにより+イオンを発生させ、−電極エミッタ20Bには基準電極22を基準として負の高電圧を印可することにより−イオンを発生させることができる。
図示の実施の形態では、具体的には、各電極エミッタ群26A、26Bは各々、図1及び図2に示すように、外側から順に、5つの+電極エミッタ20Aが1列、次いで4つの−電極エミッタ20B及び5つの−電極エミッタ20Bが2列、更に、4つの+電極エミッタ20Aが1列の順で配置されている。従って、図示の実施の形態では、各電極エミッタ群26A、26B毎に、被研削材2の搬送路(コンベア3)を横切る方向において、+−+の順にイオンを放散する。
加えて、これらの電極エミッタ群26A、26Bを有する除電手段18は、特に、図4に示すように、被研削材2の搬送路を横切る方向にスクリーニング移動することができる。具体的には、電極エミッタ群26A、26Bを備えたブラスト用除電装置10全体を、コンベア3上に設置された図示しないローラーやレール上を往復移動させることができる。これにより、コンベア3上を搬送される被研削材2には、+イオンと−イオンとが交互に降り注がれ、被研削材2が、+−のどちらに帯電している場合にも、充分な反対極性のイオンを供給することができ、静電気を確実に除去することができる。
なお、この場合、イオンが連続的に発生して被研削材2に放散されることが好ましいため、電極エミッタ20への印可にタイムラグが生ずる交流式の電圧印可ではなく、連続的な印可である直流式の電圧印可を採用する方が、静電気を効率よく除去する上で望ましい。また、図示の実施の形態では、電極エミッタ20及び基準電極22は、ステンレスから形成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、コロナ放電を適切に発生させることができれば、特に材質上の限定はなく、他の適宜な材料から形成することもできる。また、各電極エミッタ群26A、26Bを構成する電極エミッタ20の個数や、+−の並びや配置等も、被研削材2に帯電した静電気を適切に除去することができれば、特に図示の実施の形態に限定されず、適宜設定することができるのは勿論である。
また、本発明においては、電極エミッタ20又は基準電極22に臨む絶縁体24の表面24aにエアーを吹き付けるエアーレーション手段34を更に備えている。このエアーレーション手段34は、具体的には、図示しないコンプレッサ等の送風機と、この送風機により発生した圧縮空気を筺体28内に設置された電極エミッタ20の上方に供給する通気路36(図2参照)とを備えている。
このエアーレーション手段34は、この送風機から送給されたエアーを吹き付けることにより研削材1や被研削材2の微粉末等が付着するのを防止するものであるが、特に本発明において着目すべきは、第1に、基準電極22より突出して研削材1の微粉末等が付着し易い電極エミッタ20にエアーを吹き付けている点である。これにより、電極エミッタ20を基準電極22よりも突出させて外部に露出させて静電気の除去効率を高めつつも、同時に研削材1等の微粉末が電極エミッタ20に付着することがないので、その効率を高く維持することができる。
第2に、電極エミッタ20のみならず、基準電極22に臨む絶縁体24の表面24aにもエアーを吹き付けて、基準電極22に臨む絶縁体24の表面24aに研削材1の微粉末等が付着することも防止できる点である。これにより、基準電極22に臨む絶縁体24の表面24a等に研削材1等の微粉末が付着することも防止して、絶縁体24の表面抵抗値が低下するのを抑制することができるため、電極エミッタ20を確実に高電圧状態に維持することにより静電気の除去効率を高めると共に維持することができる。
このエアーレーション手段34は、具体的には、図5に示す実施の形態では、多孔性材料から形成された絶縁体24を有し、この多孔性材料から形成された絶縁体24は、送風機及び通気路36により送給されたエアーを基準電極22に向けて供給する。即ち、この図5に示す実施の形態では、各電極エミッタ20を包囲する絶縁体24を多孔性材料から形成し、この絶縁体24自体を通気手段として利用するものである。
この場合、絶縁体24の多孔性(通気性)を利用してエアーを供給するため、図5に示すように、絶縁体24を抵抗としつつ絶縁体24内部を通り抜けた圧縮空気が、エアーカーテン状に絶縁体24の表面24aから吹き出して基準電極22側に供給されるため、絶縁体24はその電気絶縁性によって電極エミッタ20を高電圧状態に維持してイオンの生成効率を高めつつ、同時に微粉末の付着防止のための圧縮空気等のエアーを無駄なく効率的に供給して、電極エミッタ20や自ら(絶縁体24)の表面24aへの微粉末の付着を防止して除電効率を高めることができる。
また、このエアーレーション手段34の他の実施の形態として、図6に示すように、エアーの供給路として、基準電極22と絶縁体24との間に横通気孔38を形成することもできる。この横通気孔38により、図示しない送風機及び通気路36を介して送給されたエアーを、図6に示すように、絶縁体24の底面に沿って吹き出すことにより、基準電極22に臨む絶縁体24の表面24aに微粉末が付着することを防止できると共に、中央の電極エミッタ20にもエアーを吹き付けて電極エミッタ20に沿ってエアーが対流することにより電極エミッタ20に微粉末が付着することも防止することができる。
このエアーレーション手段34の更に他の実施の形態として、図7に示すように、エアーの供給路として、電極エミッタ20と絶縁体24との間に縦通気孔40を形成することもできる。この縦通気孔40により、図示しない送風機及び通気路36を介して送給されたエアーが、図7に示すように、電極エミッタ20に沿って電極エミッタ20の先端に向けて吹き出し、電極エミッタ20の先端に微粉末が付着するのを防止することができる。なお、この図7に示す実施の形態は、図5及び図6に示すように、絶縁体24への微粉末の付着を防止できる他の実施の形態と組み合わせて実施すると、微粉末の付着防止による静電気の除去効率の維持効果がより一層高まる。
また、本発明においては、研削材1を噴射するエアーの吹き出し口14に、少なくとも基準電極22よりも被研削材2側に延びるように設置されたノズルスカート42を有している。このノズルスカート42は、具体的には、図1及び図2に示すように、2つの電極エミッタ群26A、26Bの間において、吹き出し口14から四方向の斜め下方に延びるようにして設置され、このノズルスカート42の先端が、電極エミッタ20の先端よりも2mm程、被研削材2側へ延びている。
このノズルスカート42を介して研削材1を吹き出すことにより、図1の矢印C(図1参照)に示すように、ノズルスカート42の先端(長方形状のノズルスカート42の外延)から約5mm程度の付近では、負圧となってエアーがノズルスカート42方向に対流する。このため、このエアーの対流により、研削材1の微粉末がエアースカート42内に吸引されて、吹き出された研削材1が電極エミッタ20や基準電極22付近に到達するのを抑制することができ、従って、コロナ放電によるイオンの生成効率の低下を適切に防止することができる。
本発明は、気体流により研削材を噴射するエアーブラスト装置の中でも、特に、静電気が発生しやすい、加圧式のエアーブラスト装置、即ち、圧縮空気を研削材が充填された加圧タンク内に注入して、高圧状態とした上で、一気に噴出するエアーブラスト装置に適用することができる。特に、静電気が帯電しやすい、例えば、プラズマディスプレイパネル等のガラスや樹脂材料等の絶縁材料である被研削材のブラストに好適である。
本発明のブラスト用除電装置の正面図である。 本発明のブラスト用除電装置の底面図である。 本発明のブラスト用除電装置の側面図である。 本発明のブラスト用除電装置の使用状態を示す概略平面図である。 本発明に使用されるエアーレーション手段の拡大断面図である。 本発明に使用されるエアーレーション手段の他の実施の形態の拡大断面図である。 本発明に使用されるエアーレーション手段の更に他の実施の形態の拡大断面図である。 従来の除電手段の概略断面図である。
符号の説明
1 研削材
2 被研削材
3 コンベア
10 ブラスト用除電装置
12 装置本体
14 吹き出し口
16 ノズル本体
18 除電手段
20 電極エミッタ
20a 電極エミッタの先端
20A +電極エミッタ
20B −電極エミッタ
22 基準電極
24 絶縁体
24a 基準電極に臨む絶縁体の表面
26A、26B 電極エミッタ群
28 筺体
28A 上板
28B 中板
28C 下板
30 導電板
32 碍子
34 エアーレーション手段
36 通気路
38 横通気孔
40 縦通気孔
42 ノズルスカート


Claims (7)

  1. 研削材をエアーにより被研削材に噴射するブラスト処理において前記研削材との衝突により前記被研削材に帯電した静電気をコロナ放電により除去する除電手段を有し、前記除電手段は、基準電極と、前記基準電極との間でコロナ放電を発生させる電極エミッタと、前記電極エミッタの周囲に配置されて前記電極エミッタを絶縁して高電圧に保持する絶縁体とから成り、前記絶縁体は前記基準電極に臨む表面を有するブラスト用除電装置において、前記電極エミッタ又は前記基準電極に臨む絶縁体の表面のいずれか又は双方にエアーを吹き付けるエアーレーション手段を更に備え、前記エアーレーション手段は、多孔性材料から形成された前記絶縁体を備え、前記多孔性材料から形成された絶縁体は、前記エアーを前記基準電極に向けて供給することを特徴とするブラスト用除電装置。
  2. 請求項1に記載されたブラスト用除電装置であって、前記電極エミッタの先端は前記基準電極よりも被研削材側へ突出して配置されていることを特徴とするブラスト用除電装置。
  3. 請求項1又は請求項2のいずれかに記載されたブラスト用除電装置であって、前記エアーレーション手段は、前記基準電極と前記絶縁体との間に形成された横通気孔を有し、前記横通気孔は、前記エアーを前記電極エミッタ及び前記基準電極に臨む絶縁体の表面に供給することを特徴とするブラスト用除電装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載されたブラスト用除電装置であって、前記エアーレーション手段は、前記電極エミッタと前記絶縁体との間に形成された縦通気孔を有し、前記縦通気孔は、前記エアーを前記電極エミッタの先端に向けてに供給することを特徴とするブラスト用除電装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載されたブラスト用除電装置であって、前記研削材を噴射するエアーの吹き出し口に、少なくとも前記電極エミッタの先端よりも前記被研削材側に延びるように設置されたノズルスカートを有することを特徴とするブラスト用除電装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載されたブラスト用除電装置であって、前記除電手段は、複数の前記電極エミッタを有し、前記複数の電極エミッタは+電極エミッタと−電極エミッタとが交互に配置されていることを特徴とするブラスト用除電装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載されたブラスト用除電装置であって、前記除電手段は、前記研削材を噴射するエアーの吹き出し口を境に配置された複数の電極エミッタ群を有すると共に前記被研削材の搬送路を横切る方向にスクリーニング移動することができ、前記各電極エミッタ群を構成する複数の前記電極エミッタは+電極エミッタと−電極エミッタとが前記被研削材の搬送路を横切る方向において交互に配置されていることを特徴とするブラスト用除電装置。
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