JP4133071B2 - 後垂れ防止注入器、並びに、該注入器用プランジャ及びシール体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、バレル内に収容された物質を押し出すように構成された注入器、並びに、該注入器に用いられるプランジャ及びシール体に関する。
なお、前記注入器は、注射器も含む概念である。
【0002】
【従来の技術】
注入器は、基端部に収容物質充填用の開口を有し且つ先端部に該収容物質を吐出させる注出口を有する筒状のバレルと、先端部が前記バレル内に位置し且つ基端部が該バレルの基端開口から外方へ突出するプランジャと、前記バレルの中央孔内周面に対してシール状態に当接するように前記プランジャの先端部に連結され、該プランジャの軸線方向の移動に応じて軸方向摺動可能とされたシール体とを備え、前記プランジャを介して前記シール体をバレル先端側へ摺動させることによって、バレル内に充填された薬液等の収容物質を前記注出口から押し出せるようになっている。
【0003】
ところで、前記従来の注入器においては、前記収容物質として歯科分野で用いられる液状又はペースト状物質、例えば、歯磨材、歯面処理材、接着材、シーラント材、修復材等を用いた場合、以下のような問題があった。即ち、前記プランジャに押動力を付加して前記シール体をバレル先端側へ摺動させると、該シール体とバレル注出口との間に収容された収容物質の一部は該注出口から押し出されが、残りの収容物質は前記シール体とバレル注出口との間で圧縮され、保有弾性(残圧)を有する状態となる。
従って、前記プランジャへの押動力を解除して収容物質の吐出を終了させた直後においては、圧縮されている収容物質の保有弾性によって該収容物質の一部が前記バレル注出口から漏れ出るという問題(後垂れ)があった。
【0004】
又、前記収容物質として、前述したような歯科用製剤を用いる場合には、該歯科用製剤の高粘性の為に、バレル内への充填時に気泡が混入する場合があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記問題点を解決するためになされたもので、後垂れを有効に防止し得る構造簡単な注入器、並びに、該注入器用プランジャ及びシール体を提供することを目的とする。
又、本発明は、後垂れを有効に防止しつつ、収容物質に混入した気泡を有効に排出し得る構造簡単な注入器、並びに、該注入器用プランジャ及びシール体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するために、筒状バレル内に軸方向移動自在に挿入されるプランジャであって、先端部が前記バレル内に位置し且つ基端部が該バレルの外方に位置するプランジャ本体と、前記プランジャ本体の先端部に設けられたシール体とを備え、前記シール体は、前記プランジャ本体からバレルの先端側へ延びる基部と、該基部から径方向外方へ延び且つ外周縁が前記バレル内周面に当接してバレル内に収容スペースを画するフランジ部とを有し、前記フランジ部は、球面状の外周縁部を有し、初期状態においては、バレルの軸線方向と直交する仮想直交線よりバレル先端側に傾斜するようになっており、前記収容スペース内の収容物質を押し出す為に前記プランジャ本体に押圧力を掛けて前記シール本体をバレル先端側へ摺動させる際には該収容物質からの反力によって前記仮想直交線よりもバレル基端側へ傾斜するように弾性変形し、且つ、前記押圧力を解除すると自己の復元力を利用して前記プランジャ本体をバレル基端側へ押し戻すように構成されているプランジャを提供する。
【0007】
好ましくは、前記プランジャ本体及びシール体を一体形成することができる。好ましくは、前記フランジ部は、前記基部に連結された薄肉部と、該薄肉部の径方向外方に位置し前記バレル内周面と当接する厚肉部とを有するものとし得る。
さらに、好ましくは、前記フランジ部は、初期状態においては前記基部から径方向外方且つバレル先端側へ延び、バレル先端側へ開く凹部を形成しており、且つ、前記弾性変形状態においては前記基部から径方向外方且つバレル基端側へ延び、バレル基端側へ開く凹部を形成するものとし得る。
又、前記プランジャ本体は、前記フランジ部の弾性変形領域を画する停止部材を有するものとし得る。
【0008】
又、本発明は、前記目的を達成する為に、筒状バレル内に軸方向移動自在に挿入されるプランジャの先端部に連結されるシール体であって、前記シール体は、前記プランジャからバレルの先端側へ延びるように該プランジャに連結される基部と、該基部から径方向外方へ延び且つ外周縁が前記バレル内周面に当接してバレル内の収容物質をシールするフランジ部とを有し、前記フランジ部は、球面状の外周縁部を有し、初期状態においては、バレルの軸線方向と直交する仮想直交線よりバレル先端側に傾斜するようになっており、前記収容物質を押し出す為に前記プランジャに押圧力を掛けて該プランジャをバレルの先端側へ摺動させると前記収容物質からの反力によって前記仮想直交線よりもバレル基端側へ傾斜するように弾性変形し、且つ、前記押圧力を解除すると自己の復元力を利用して前記プランジャをバレル基端側へ押し戻すように構成されているシール体を提供する。
【0009】
さらに、本発明は、先端部に投与部材が装着可能とされた中空バレルと、先端部が前記中空バレル内に位置し且つ基端部が該中空バレルの基端開口から外方へ延びるように、該バレル内に軸方向移動自在に挿入されるプランジャと、前記プランジャの先端部に設けられるシール体とを備え、前記シール体は、前記プランジャからバレルの先端側へ延びる基部と、該基部から径方向外方へ延び且つ外周縁が前記バレル内周面に当接してバレル内に収容スペースを画するフランジ部とを有し、前記フランジ部は、球面状の外周縁部を有し、初期状態においては、バレルの軸線方向と直交する仮想直交線よりバレル先端側に傾斜するようになっており、前記収容スペース内の物質を押し出す為に前記プランジャに押圧力を掛けて前記シール本体をバレル先端側へ摺動させる際には該収容物質からの反力によって前記仮想直交線よりもバレル基端側へ傾斜するように弾性変形し、且つ、前記押圧力を解除すると自己の復元力を利用して前記プランジャをバレル基端側へ押し戻すように構成されている後垂れ防止注入器を提供する。
【0010】
又、本発明は、前記目的を達成する為に、筒状バレル内に軸方向移動自在に挿入されるプランジャであって、先端部が前記バレル内に位置し且つ基端部が該バレルの外方に位置するプランジャ本体と、前記プランジャ本体の先端部に設けられたシール体とを備え、前記シール体は、前記プランジャ本体からバレルの先端側へ延びる基部と、該基部から径方向外方へ延び且つ外周縁が前記バレル内周面に当接してバレル内に収容スペースを画するフランジ部とを有し、前記フランジ部は、球面状の外周縁部を有し、初期状態においては、バレルの軸線方向と直交する仮想直交線よりバレル先端側に傾斜するようになっており、前記収容スペース内の収容物質に対して圧力を付加し該収容物質が保有弾性を有する状態においては、外周縁が前記バレル内周面上を基端側へ摺動して前記仮想直交線よりもバレル基端側へ傾斜するような弾性変形状態をとり、且つ、前記収容物質への圧力を解除した際には前記外周縁のバレル内周面に対する相対位置が固定されたままで自己の復元力を利用して前記プランジャ本体をバレル基端側へ押し戻して初期状態に戻るように構成されたプランジャを提供する。前記フランジ部の外周縁の少なくとも一個所にはバレル先端側に開くリセスが設けられており、該フランジ部が弾性変形状態をとる際には前記リセスを介して前記収容スペースと外方とが連通するように構成される。
【0011】
さらに、本発明は、前記目的を達成する為に、筒状バレル内に軸方向移動自在に挿入されるプランジャであって、先端部が前記バレル内に位置し且つ基端部が該バレルの外方に位置するプランジャ本体と、前記プランジャ本体の先端部に設けられたシール体とを備え、前記シール体は、前記プランジャ本体からバレルの先端側へ延びる基部と、該基部から径方向外方へ延び且つ外周縁が前記バレル内周面に当接してバレル内に収容スペースを画するフランジ部とを有し、前記フランジ部は、球面状の外周縁部を有し、初期状態においては、バレルの軸線方向と直交する仮想直交線よりバレル先端側に傾斜するようになっており、前記収容スペース内の収容物質に対して圧力を付加し該収容物質が保有弾性を有する状態においては、外周縁が前記バレル内周面上を基端側へ摺動して前記仮想直交線よりもバレル基端側へ傾斜するような弾性変形状態をとり、且つ、前記収容物質への圧力を解除した際には前記外周縁のバレル内周面に対する相対位置が固定されたままで自己の復元力を利用して前記プランジャ本体をバレル基端側へ押し戻して初期状態に戻るように構成されたプランジャを提供する。前記フランジ部の外周縁の少なくとも一個所にはリセスが設けられており、前記リセスは、前記フランジ部の初期状態において、バレル先端側を向き、且つ、径方向内方から径方向外方へ行くに従ってフランジ部中心線に近接するように該フランジ部中心線に対して傾斜している。
【0012】
さらに、本発明は、先端部に投与部材が装着可能とされた中空バレルと、前記構成に係るプランジャとを備えた後垂れ防止注入器を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1
以下、本発明に係る注入器の好ましい実施の形態につき、添付図面を参照しつつ説明する。図1は本実施の形態に係る注入器の縦断側面図であり、図2は図1におけるII部拡大断面図である。
【0014】
本実施の形態に係る注入器1は、歯科分野で用いられる流動性を有する液状又はペースト状物質に対して好適に適用されるものであり、吐出直後に生じ得る収容物質の後垂れを有効に防止し得るように構成されている。斯かる歯科分野で用いられる液状又はペースト状物質として具体的に例示すると、例えば、液体又はペースト状歯磨材や歯面処理材、エッチング材、プライマー材、ボンディング材、シーラント材、流動性を有するオペーク材、色調改善材、コンポジットレンジ等が挙げられる。
以下、本実施の形態においては、収容物質として液体を収容する場合を例に説明する。
【0015】
より詳しくは、前記注入器1は、図1に示すように、筒状のバレル10と、該バレル10内に挿入されるプランジャ20と、該プランジャ20の先端部に設けられたシール体(ガスケット)30とを備えている。
【0016】
前記バレル10は、先端部にノズル状注出口11を有し且つ基端部に収容物質充填用注入口及び前記プランジャ挿入口となる基端開口12を有しており、前記先端部は注射針やノズル等の投与部材(図示せず)が装着され得るように構成されている。
該バレル10は、種々の材料で形成され得るが、例えば、金属,ガラス,プラスチック等を用いて形成することができる。
【0017】
図3に前記プランジャを示す。図3(a),(b)及び(c)は、それぞれ、該プランジャの正面図,側面図及び背面図である。又、図3(d)は、図3(a)におけるIII-III線断面図である。
図3によく示されるように、前記プランジャ20は、先端部が前記バレル10内に位置し且つ基端部が前記バレル10の基端開口12から外方へ延在するように、該バレル10内に軸線方向移動自在に挿入される軸部21と、該軸部21の基端部に連設された操作部22とを有している。
【0018】
好ましくは、前記軸部21の外径を前記バレル10の内径より小径とし、且つ、前記軸部21の外周面に径方向外方へ膨出された膨出部であって、軸線方向に沿って離間された複数の膨出部21a,21b,21cを備えることができる。該膨出部21a〜21cは、前記バレル10の内径より若干小さな外径を有するものとし得る。斯かる膨出部21a〜21cは、プランジャ20をバレル10内において軸線方向に移動させる際のガイド部材として機能する。
【0019】
図4に、図3(a)におけるIV-IV線断面図を示す。
図4に良く示されるように、前記シール体30は、前記軸部21の先端部から軸方向先端側へ延びる基部31と、該基部31から径方向外方へ延びるフランジ部32とを備えている。
前記フランジ部32は外周縁が前記バレル10の内周面に当接して、該フランジ部32と前記バレル注出口11との間に収容スペースを画するようになっている(図1及び図2参照)。
【0020】
より詳しくは、前記フランジ部32は、前記基部に連結された薄肉部32aと、該薄肉部32aの径方向外方に位置し前記バレル10の内周面とシール状態で当接する厚肉部32bとを有しており、後述するように、収容物質吐出作業時において、厚肉部32bがバレル10の内周面とのシール性を維持したまま、フランジ部32が弾性変形するようになっている。
好ましくは、前記厚肉部32bの外周縁部を球面状とすることができ、これにより、フランジ部32が弾性変形しても該厚肉部32bがバレル10の内周面に液密又は気密に当接するようになっている。
【0021】
本実施の形態においては、前記シール体30は、前記フランジ部32の径方向略中央部からバレルの先端側へ延びる円錐部33を、さらに備えている。該円錐部33を備えることにより、前記バレル注出口11から排出されない収容物質量を削減できる。
【0022】
図3に示すように、本実施の形態においては、製造コスト及び組立コスト等の観点から前記プランジャ20とシール体30とは一体的に形成されている。斯かる一体型プランジャは、例えば、ポリエチレン,ポリプロピレン等の樹脂による型成形によって低コストで形成し得る。
当然ながら、前記プランジャ20とシール体30とを別体として形成し、両者を組み立てることも可能である。
【0023】
次に、斯かる構成の注入器1の動作説明を行う。
図5は前記注入器1の動作説明を行う為の部分断面図であり、図5(a)〜(d)は、それぞれ、プランジャ20を押圧する前の状態,プランジャ20を押圧してバレル注出口11から収容物体である液体を吐出させている状態,プランジャ20への押圧力を解除した直後の状態,及びプランジャ20への押圧力を解除して所定時間が経過した後の状態を示している。なお、図5中、符号Wは収容液体である。
【0024】
図5(a)に示すように、プランジャ20を押圧する前の状態においては、前記シール体30には外力が加わっておらず、従って、該シール体30は初期状態をとっている。
本実施の形態に係る注入器においては、初期状態において、バレル10の軸線方向と直交する仮想直交線L1より前記フランジ部32がバレル先端側に傾斜している。即ち、初期状態においては、縦断面視において、前記フランジ部32の中心線L2は、バレル10の軸線と直交し且つ該フランジ部中心線L2とバレル軸線との交点を通過する前記仮想直交線L1よりバレル先端側に傾斜している(図5(a)参照)。
【0025】
次に、バレル注出口11から収容液体を吐出させるべく、プランジャ20を介して前記シール体30をバレル10の先端側へ押動すると、前記フランジ部32は、収容液体からの反力を受けてバレル基端側へ弾性変形する。即ち、収容液体吐出時においては、前記フランジ部32は、縦断面視において、該フランジ部32の中心線L2が前記仮想直交線L1よりもバレル基端側へ傾斜するように弾性変形する(図5(b)参照)。この際、収容液体の一部は前記バレル注出口11から吐出されつつ、残余の収容液体は自身の高弾性の為に圧縮され、保有弾性(残圧)を有する状態となる。
【0026】
前記プランジャ20への押動力を解除して収容液体の吐出作業を終えると、前記フランジ部32は、自己の復元力又は該復元力と収容液体の保有弾性(残圧)との合力によって、初期状態に戻る(図5(c)及び(d)参照)。
斯かるフランジ部の初期状態への復動について詳細に説明すると、前記フランジ部32の外周縁部はバレル10の内周面と密接に当接しているから、該外周縁部のバレル内周面との当接位置は実質的に変動せずに、プランジャ20がバレル10の軸線方向基端側へ移動する。即ち、プランジャ20への押動力を解除すると、前記フランジ部32の復元力又は該復元力と収容液体の保有弾性(残圧)との合力によって、プランジャ20がバレル10の基端側へ押動される。
【0027】
これを収容液体の観点から視ると、液体吐出時において保有弾性(残圧)を有するように圧縮されていたものが(図5(b)参照)、プランジャ20のバレル基端側への移動により元の容積に復元し、保有弾性(残圧)が開放されることを意味する。
【0028】
このように、本実施の形態に係る注入器1においては、収容液体吐出時に生じた該液体の残圧を、フランジ部32の復元動作を利用して自動的に開放し得るように構成したので、前記残圧に起因する収容液体のバレル注出口11からの漏れ出し(後垂れ)を有効に防止することができる。
【0029】
より好ましい態様においては、前記プランジャ20に、前記フランジ部32の弾性変形領域を画する停止部材を設けることができる。本実施の形態においては、前記プランジャ20の軸部21の先端に前記膨出部21aを設けており、該膨出部21aをガイド部材及び停止部材の双方として機能させている(図5(b)参照)。
斯かる停止部材を設けることにより、収容液体吐出時に前記フランジ部32が弾性変形し過ぎて収容液体がバレル基端側から漏れ出すことを有効に防止できる。
【0030】
なお、前記シール体30を含め、各構成要素は種々の形状を採用することができる。例えば、本実施の形態においては、前記フランジ部32を、初期状態において、前記仮想直交線L1よりバレル先端側へ傾斜しているものとしたが、本発明は斯かる形状に限定されるものではない。即ち、フランジ部は、収容物質吐出時に弾性変形し、且つ、吐出終了後に自己の復元力を利用して収容物質の体積を増大させるようにプランジャ20をバレル基端側へ押動する限り、種々の形態を採用し得る。
又、本実施の形態においては、先端部に開口径が絞られたノズル状注出口11を備えたバレル10を用いたが、当然ながら、本発明は図6に示す注出口が大径とされたバレル10′等の種々の形状のバレルを用いることができる。
【0031】
実施の形態2
以下、本発明に係る注入器の好ましい他の実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図7は本実施の形態に係る注入器の部分縦断側面図であり、図7(a)〜(c)は、それぞれ、収容液体が保有弾性を有している状態、収容液体の保有弾性が開放されている途中の状態、及び、収容液体の保有弾性が開放された状態を示している。なお、図中、前記実施の形態1におけると同一又は相当部材には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0032】
図7に示すように、本実施の形態に係る注入器1’は、前記実施の形態1における注入器1において、前記シール体30に代えてシール体30’を備えている。
該シール体30’は、前記実施の形態1におけると同様、前記プランジャ本体20からバレル10の先端側へ延びる基部31と、該基部31から径方向外方へ延び且つ外周縁が前記バレル内周面に当接してバレル20内に収容スペースを画するフランジ部32とを有している。
【0033】
前記フランジ部32は、前記実施の形態1におけると同様、前記収容スペース内の収容液体Wに対して圧力を付加し該収容物質Wが保有弾性を有する状態においては、外周縁が前記バレル内周面上をバレル基端側へ摺動した弾性変形状態をとり(図7(a)及び(b)参照)、且つ、前記収容液体Wへの圧力を解除した際には前記外周縁のバレル内周面に対する相対位置が固定されたままで自己の復元力を利用して前記プランジャ本体20をバレル基端側へ押し戻して初期状態に戻るように構成されている(図7(c)参照)。
【0034】
即ち、前記バレル10内に、シール体30’が位置するように前記プランジャ20を該バレル10内に挿入した状態において、該バレル10の先端部から収容液体Wを充填する際(液体充填時)や、充填された収容液体をバレル抽出口11から吐出させるべく、プランジャ20を押動させる際(液体吐出時)には、収容液体Wは圧縮され、保有弾性(残圧)を有する状態となる。
【0035】
前記フランジ部32は、斯かる収容液体Wへの圧力付加時(液体充填時又は液体吐出時)においては、該収容液体Wからの反力によって、外周縁がバレル基端側へ押動された弾性変形状態をとるようになっている(図7(a)及び(b)参照)。そして、前記収容液体Wへの圧力付加を解除(即ち、液体充填作業終了又は液体吐出作業終了)すると、前記外周縁のバレル内周面との当接位置は実質的に変動せずに、前記フランジ部32は、前記プランジャ20をバレル基端側へ押動して初期状態に戻るようになっている(図7(c)参照)。
【0036】
ところで、本実施の形態においては、前記フランジ部32における外周縁の少なくとも一個所に、リセス34が形成されている。
該リセス34は、前記フランジ部32の初期状態において、バレル先端側を向き、且つ、径方向内方から径方向外方へ行くに従ってフランジ部中心線L2に近接するように該フランジ部中心線L2に対して傾斜している(図7(c)参照)。
【0037】
斯かる構成の注入器1’においては、前記実施の形態1における効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
即ち、収容液体Wが保有弾性を有さない場合には、前述の通り、前記フランジ部32は初期状態とされる。斯かる初期状態においては、該フランジ部32は、前記リセスがバレル先端側を向くような姿勢をとっており(図7(c))、収容スペースのシール性を維持している。
【0038】
他方、収容液体Wが保有弾性を有する状態には、前記フランジ部32は弾性変形状態とされる。斯かる弾性変形状態においては、前記リセス34はバレル先端側を向く方向からバレル内周面を向く方向へ、向きを変える(図7(a)及び(b)参照)。従って、フランジ部32が弾性変形状態をとる際には、収容スペースは、該リセス34を介して、バレル基端側開口と連通され、その結果、該リセス34を介して気泡が外方へ排出される。
【0039】
このように本実施の形態においては、前記フランジ部32の外周縁に前記リセス34を形成しており、これにより、保管時における収容液体の漏れ出しを有効に防止しつつ、収容液体充填時又は収容液体吐出時に、混入した気泡を効率的に外部へ放出することができる。
【0040】
前記リセス34による連通面積は、大きすぎると収容液体Wの漏れを招き、且つ、小さすぎると混入した気泡の排出を有効に行えない為、好ましくは、0.01mm2〜0.15mm2とすることができる。
又、前記リセス34の形成数量は、多すぎると収容液体Wの吐出作業性が悪化する為、好ましくは、1〜4個とすることができる。
なお、前記リセス34による連通面積やリセス34の数量及び位置は、収容する液体の粘性やシール体30’の弾性率等に依存して、適宜、定められる。
【0041】
なお、本実施の形態においては、フランジ部32が初期状態において、バレル先端側を向き、且つ、径方向内方から径方向外方へ行くに従ってフランジ部中心線L2に近接するように該フランジ部中心線L2に対して傾斜したリセス34を設けたが、本発明は斯かる形態のリセスに限定されるものではなく、フランジ部32が初期状態にある際には収容スペースを閉塞し、且つ、フランジ部32が弾性変形状体にある際には収容スペースとバレル基端側開口とを連通する限り、種々の形態のリセスを備えることができる。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、シール体を、プランジャからバレルの先端側へ延びる基部と、該基部から径方向外方へ延び且つ外周縁がバレル内周面に密接に当接してバレル内に収容スペースを画するフランジ部とを有するものとし、さらに、前記フランジ部は、球面状の外周縁部を有し、初期状態においては、バレルの軸線方向と直交する仮想直交線よりバレル先端側に傾斜するようになっており、前記収容スペース内の収容物質を押し出す為に前記プランジャ本体に押圧力を掛けて前記シール体をバレルの先端方向へ押動させる際には該収容物質からの反力によって前記仮想直交線よりもバレル基端側へ傾斜するように弾性変形し、且つ、前記押圧力を解除すると自己の復元力を利用して前記プランジャをバレルの基端側へ押し戻すように構成したので、収容物質注出作業終了に伴って前記収容スペースを自動的に拡張することができる。従って、収容物質注出作業時に圧縮されて生じた該収容物質の残圧を自動的に開放することができ、これにより、該残圧に起因する収容物質の後垂れを有効に防止することができる。
【0043】
又、本発明によれば、フランジ部が初期状態にある際には収容スペースとバレル基端側開口とを閉塞し、且つ、フランジ部が弾性変形状態にある際には収容スペースとバレル基端側開口とを連通するリセスを設けたので、保管時における収容物質の漏れ出しを有効に防止しつつ、収容物質の充填時又は吐出時に該収容物質中に混入した気泡を効率的に排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施の形態に係る注入器の縦断面図である。
【図2】図2は、図1におけるII部拡大断面図である。
【図3】図3は、図1に示す注入器におけるプランジャを示す図面である。
図3(a)〜(c)は、それぞれ、該プランジャの正面図,側面図及び背面図である。
図3(d)は、図3(a)におけるIII-III線断面図である。
【図4】図4は、図3(a)におけるIV-IV線に沿ったシール体の縦断面図である。
【図5】図5は、前記注入器の動作説明を行う為の部分断面図である。
図5(a)〜(d)は、それぞれ、プランジャを押圧する前の状態,プランジャを押圧してバレル注出口から収容物質を吐出させている状態,プランジャへの押圧力を解除した直後の状態,及びプランジャへの押圧力を解除して所定時間が経過した後の状態を示している。
【図6】図6は、本発明が適用され得る他の形態に係るバレルの縦断面図である。
【図7】図7は、本発明の他の実施の形態に係る注入器の部分縦断面図である。
図7(a)〜(c)は、それぞれ、収容物質に対して圧力を付加している状態、収容物質の保有弾性が開放されている途中の状態、及び、収容物質の保有弾性の開放が完了した状態を示している。
【符号の説明】
1,1’ 注入器
10 バレル
20 プランジャ
30,30’ シール体(ガスケット)
31 基部
32 フランジ部
34 リセス
Claims (11)
- 筒状バレル内に軸方向移動自在に挿入されるプランジャであって、
先端部が前記バレル内に位置し且つ基端部が該バレルの外方に位置するプランジャ本体と、前記プランジャ本体の先端部に設けられたシール体とを備え、
前記シール体は、前記プランジャ本体からバレルの先端側へ延びる基部と、該基部から径方向外方へ延び且つ外周縁が前記バレル内周面に当接してバレル内に収容スペースを画するフランジ部とを有し、
前記フランジ部は、球面状の外周縁部を有し、初期状態においては、バレルの軸線方向と直交する仮想直交線よりバレル先端側に傾斜するようになっており、前記収容スペース内の収容物質を押し出す為に前記プランジャ本体に押圧力を掛けて前記シール本体をバレル先端側へ摺動させる際には該収容物質からの反力によって前記仮想直交線よりもバレル基端側へ傾斜するように弾性変形し、且つ、前記押圧力を解除すると自己の復元力を利用して前記プランジャ本体をバレル基端側へ押し戻すように構成されていることを特徴とするプランジャ。 - 前記プランジャ本体及びシール体は一体形成されていることを特徴とする請求項1に記載のプランジャ。
- 前記プランジャ本体及びシール体は別部材であることを特徴とする請求項1に記載のプランジャ。
- 前記フランジ部は、前記基部に連結された薄肉部と、該薄肉部の径方向外方に位置し前記バレル内周面と当接する厚肉部とを有していることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のプランジャ。
- 前記フランジ部は、初期状態においては前記基部から径方向外方且つバレル先端側へ延び、バレル先端側へ開く凹部を形成しており、且つ、前記弾性変形状態においては前記基部から径方向外方且つバレル基端側へ延び、バレル基端側へ開く凹部を形成することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載のプランジャ。
- 前記プランジャ本体は、前記フランジ部が弾性変形し過ぎるのを防止すべく、バレル基端側からフランジ部に当接する停止部材を有していることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載のプランジャ。
- 筒状バレル内に軸方向移動自在に挿入されるプランジャの先端部に連結されるシール体であって、
前記シール体は、前記プランジャからバレルの先端側へ延びるように該プランジャに連結される基部と、該基部から径方向外方へ延び且つ外周縁が前記バレル内周面に当接してバレル内の収容物質をシールするフランジ部とを有し、
前記フランジ部は、球面状の外周縁部を有し、初期状態においては、バレルの軸線方向と直交する仮想直交線よりバレル先端側に傾斜するようになっており、前記収容物質を押し出す為に前記プランジャに押圧力を掛けて該プランジャをバレルの先端側へ摺動させると前記収容物質からの反力によって前記仮想直交線よりもバレル基端側へ傾斜するように弾性変形し、且つ、前記押圧力を解除すると自己の復元力を利用して前記プランジャをバレル基端側へ押し戻すように構成されていることを特徴とするシール体。 - 先端部に投与部材が装着可能とされた中空バレルと、
先端部が前記中空バレル内に位置し且つ基端部が該中空バレルの基端開口から外方へ延びるように、該バレル内に軸方向移動自在に挿入されるプランジャと、
前記プランジャの先端部に設けられるシール体とを備え、
前記シール体は、前記プランジャからバレルの先端側へ延びる基部と、該基部から径方向外方へ延び且つ外周縁が前記バレル内周面に当接してバレル内に収容スペースを画するフランジ部とを有し、
前記フランジ部は、球面状の外周縁部を有し、初期状態においては、バレルの軸線方向と直交する仮想直交線よりバレル先端側に傾斜するようになっており、前記収容スペース内の物質を押し出す為に前記プランジャに押圧力を掛けて前記シール本体をバレル先端側へ摺動させる際には該収容物質からの反力によって前記仮想直交線よりもバレル基端側へ 傾斜するように弾性変形し、且つ、前記押圧力を解除すると自己の復元力を利用して前記プランジャをバレル基端側へ押し戻すように構成されていることを特徴とする後垂れ防止注入器。 - 筒状バレル内に軸方向移動自在に挿入されるプランジャであって、
先端部が前記バレル内に位置し且つ基端部が該バレルの外方に位置するプランジャ本体と、前記プランジャ本体の先端部に設けられたシール体とを備え、
前記シール体は、前記プランジャ本体からバレルの先端側へ延びる基部と、該基部から径方向外方へ延び且つ外周縁が前記バレル内周面に当接してバレル内に収容スペースを画するフランジ部とを有し、
前記フランジ部は、球面状の外周縁部を有し、初期状態においては、バレルの軸線方向と直交する仮想直交線よりバレル先端側に傾斜するようになっており、前記収容スペース内の収容物質に対して圧力を付加し該収容物質が保有弾性を有する状態においては、外周縁が前記バレル内周面上を基端側へ摺動して前記仮想直交線よりもバレル基端側へ傾斜するような弾性変形状態をとり、且つ、前記収容物質への圧力を解除した際には前記外周縁のバレル内周面に対する相対位置が固定されたままで自己の復元力を利用して前記プランジャ本体をバレル基端側へ押し戻して初期状態に戻るように構成され、
前記フランジ部の外周縁の少なくとも一個所にはバレル先端側に開くリセスが設けられており、
該フランジ部が弾性変形状態をとる際には前記リセスを介して前記収容スペースと外方とが連通するように構成されていることを特徴とするプランジャ。 - 筒状バレル内に軸方向移動自在に挿入されるプランジャであって、
先端部が前記バレル内に位置し且つ基端部が該バレルの外方に位置するプランジャ本体と、前記プランジャ本体の先端部に設けられたシール体とを備え、
前記シール体は、前記プランジャ本体からバレルの先端側へ延びる基部と、該基部から径方向外方へ延び且つ外周縁が前記バレル内周面に当接してバレル内に収容スペースを画するフランジ部とを有し、
前記フランジ部は、球面状の外周縁部を有し、初期状態においては、バレルの軸線方向と直交する仮想直交線よりバレル先端側に傾斜するようになっており、前記収容スペース内の収容物質に対して圧力を付加し該収容物質が保有弾性を有する状態においては、外周縁が前記バレル内周面上を基端側へ摺動して前記仮想直交線よりもバレル基端側へ傾斜するような弾性変形状態をとり、且つ、前記収容物質への圧力を解除した際には前記外周縁のバレル内周面に対する相対位置が固定されたままで自己の復元力を利用して前記プランジャ本体をバレル基端側へ押し戻して初期状態に戻るように構成され、
前記フランジ部の外周縁の少なくとも一個所にはリセスが設けられており、
前記リセスは、前記フランジ部の初期状態において、バレル先端側を向き、且つ、径方向内方から径方向外方へ行くに従ってフランジ部中心線に近接するように該フランジ部中心線に対して傾斜していることを特徴とするプランジャ。 - 先端部に投与部材が装着可能とされた中空バレルと、
該中空バレル内に軸方向移動自在に挿入される請求項9又は10に記載のプランジャとを備えたことを特徴とする後垂れ防止注入器。
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