JP4131315B2 - 包括固定化微生物担体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、 廃水中や大気中の無機および/又は有機化合物を生物学的に効率良く処理するための包括固定化微生物担体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
廃水や下水を微生物で処理する生物学的処理は、 比較的低コストであることから広く採用されている。 しかし、 微生物の種類によっては、 増殖速度が遅いものや、 被毒し易いもの、 又はその環境中において増殖し難いものがあり、 必ずしも効率的な方法とはいえない場合がある。そこで、 微生物が繁殖しやすい環境を積極的に形成するために、活性汚泥や特定の微生物を予め内部に包括固定した包括固定化微生物担体を用いて生物処理する処理方法がすでに実用化されている。
【0003】
微生物を内部に担持(保持)する固定化材料としてはゲル材料が通常用いられ、 自然環境に対して無害であること、 微生物によって変質又は分解されないこと、 機械的強度が高いこと、 微生物を多量に担持できること等が要求される。これまでに実用化されているゲル材料としては、 特願昭60−44131号公報に記載のポリエチレングリコール系のポリマ、 ポリビニルアルコール系の樹脂等がある。一方、ゲル材料に包括固定化する微生物としては活性汚泥や純粋培養した微生物が用いられている。
【0004】
近年、 微生物として、嫌気性細菌が注目されている。この嫌気性細菌は、油分の分解、高濃度BOD成分の分解、亜硝酸性窒素成分や硝酸性窒素成分の脱窒、悪臭成分の分解除去等のいわゆる環境汚染物質の浄化に優れており、純粋菌利用技術が検討されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、嫌気性細菌を用いて環境汚染物質を生物学的処理するためには、嫌気性細菌を優占させ高濃度に担持した包括固定化微生物担体を製造しなくてはならないが、従来は、純粋培養した嫌気性細菌をゲル材料に固定化する必要があった。
【0006】
しかしながら、純粋培養には培養タンクや大量の培地が必要であり、 更には培養時間も長くかかり当然人件費もかさむことから製造コストがかかりすぎるという欠点がある。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、微生物の純粋培養を行うことなく微生物をモノマ又はプレポリマの固定化材料に高濃度に担持することができる包括固定化微生物担体及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するために、微生物の存在下でアクリレート類、アクリルアミド、光硬化性ポリビニルアルコール、光硬化性ポリエチレングリコール、光硬化性ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールプレポリマから選ばれる固定化材料を重合して微生物を包括固定化させた担体を製造する包括固定化微生物担体の製造方法において、前記微生物は嫌気性細菌であると共に、前記固定化材料の径又は厚みを1〜10cmの大きさで重合させ、且つ前記重合時における固定化材料の中心部温度から外気温度を引いた温度差を5〜10°Cにすることにより前記担体の中心部から外部に向かう放射状のスポンジ構造を形成することを特徴とする。
【0009】
本発明は、微生物、特に嫌気性細菌をモノマ又はプレポリマの固定化材料に高濃度に集積させるための技術を検討した結果、固定化材料の径又は厚みを1cm以上で重合すると共に、重合時における固定化材料の中心部温度から外気温度を引いた温度差を5〜10°Cにして包括固定化微生物担体を製造することにより、その後の包括固定化微生物担体の培養において微生物を効果的に増殖できるようにしたものである。
【0010】
これは、固定化材料の径又は厚みを1〜10cmの大きな形で重合すると共に、重合時における固定化材料の中心部温度から外気温度を引いた温度差を5〜10°Cにすることにより、重合時に固定化材料の内部に重合熱がたまり、外に向けて放射状に重合が進行することにより放射状のスポンジ構造が形成されるので、菌の棲息領域が増加するためと考えられる。
【0011】
固定化材料の径又は厚みを1〜10cmの大きさにする態様としては、1〜10cmの成形型に入れて重合するか又は固定化材料を1〜10cmの大きさでアルカリ金属イオン又は多価金属イオンを含む水性溶媒中又は有機溶媒中に滴下して重合することができる。
【0012】
本発明の好ましい態様としては、重合時の重合温度を30〜60°Cにすることが微生物濃度を一層高めるために好ましい。また、固定化材料に無機物の粒子又は有機物の粒子を含有させることが一層好ましい。
【0013】
また、本発明は前記目的を達成するために、請求項1〜6の何れか1に記載の包括固定化微生物担体の製造方法により製造されたことを特徴とする。
【0014】
本発明は、本発明の包括固定化微生物担体の製造方法で製造された包括固定化微生物担体を提供するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って、本発明に係る包括固定化微生物担体及びその製造方法の好ましい実施の形態について詳説する。
【0016】
本発明の包括固定化微生物担体の製造方法は、微生物を包括固定化するためのモノマ又はプレポリマの固定化材料を、微生物の存在下で1〜10cmの大きさで、好ましくは3〜5cmの大きさで重合する。この大きさで重合するためには、球相当径が1〜10cm、好ましくは3〜5cmの大きさの成形型で重合してもよく、或いは厚み1〜10cm、好ましくは3〜5cmの大きさのシート状に重合して、その後、1〜10cm、好ましくは3〜5cmの大きさに成形してもよい。更には、1〜10cm、好ましくは3〜5cmの大きさでアルカリ金属イオン又は多価金属イオンを含む水性溶媒中又は有機溶媒中に滴下して重合してもよい。これにより、本発明の径又は厚さが1〜10cm、好ましくは3〜5cmの大きさのスポンジ構造をした包括固定化微生物担体を得ることができる。
【0017】
以下、微生物として嫌気性細菌の例で説明するが、本発明は嫌気性細菌に限定するものではない。
【0018】
図1は、重合時の固定化材料の大きさが、得られた包括固定化微生物担体の培養時の菌数増加にどのような影響を及ぼすかを実験したもので、ポリエチレングリコールプレポリマで活性汚泥を包括固定化したときの固定化材料の球相当径の大きさと、培養後の嫌気性細菌の菌数との関係を調べたものである。実験条件は、活性汚泥を2%含有する包括固定化微生物担体を、ペプトン、肉エキスが含有する培地で3週間嫌気培養したときの嫌気性細菌の菌数を測定した。
【0019】
図1の実験結果から分かるように、培養開始前の菌数が約106 (cells/cm3 - 担体)であったものが、球相当径を10mmを超えて大きくするにしたがって菌数が増加し始め、球相当径が30mmで菌数が最大の約1011(cells/cm3 - 担体)になった。そして、球相当径が50mmまで最大の菌数が維持され、その後、球相当径が50mmを超えると菌数が次第に低下し、球相当径が100mmを超えて大きくなると培養開始前の菌数と同じ約108 (cells/cm3 - 担体)まで低下した。これは、重合時の固定化材料の球相当径が10mm以上で重合して得られた包括固定化微生物担体は、重合時に固定化材料の中心部で重合熱がたまり、外に向けた放射状の重合が進行し易くなることによって、固定化材料が放射状のスポンジ構造になり、菌の棲息領域が増加するためと考えられる。事実、固定化材料の球相当径を30mmまで次第に大きくして重合して得られた包括固定化微生物担体の内部構造は、均一な密の構造からスポンジ構造が次第に現れはじめ、球相当径が30mm以上で完全にスポンジ構造となった。この場合、図1で球相当径50mmを超えるとスポンジ構造であるにもかかわらず菌数が低下するのは、基質の拡散が律速になるために担体全体での菌の保持量が低下するためであろうと考察される。図2は、外に向け放射状に重合が進行して得られた包括固定化微生物担体Aを概念的に示した図で、包括固定化微生物担体の内部断面を示したものである。図2の(a)は、固定化材料を微生物の存在下で一辺が3.5cmの四角状の成形型で重合して得られた包括固定化微生物担体Aであり、(b)は、固定化材料を微生物の存在下で3.5cmの大きさでアルカリ金属イオン又は多価金属イオンを含む水性溶媒中に滴下して重合して得られた包括固定化微生物担体Aである。また、図2の(c)は厚みが3.5cmで縦横が10cmの成形型で板状(シート状)に重合させて得られた包括固定化微生物担体Aである。このようにして重合して得られた包括固定化微生物担体Aは、図3(a)(b)の電子顕微鏡写真の図から分かるように、ポーラスなスポンジ構造が形成されていた。図3(a)は、ポーラスな穴が見える方向からの電子顕微鏡写真の図であり、図3(b)は、重合が進行する方向に沿った電子顕微鏡写真の図である。
【0020】
これにより、微生物を高濃度に包括した包括固定化微生物担体Aを得るためには、固定化材料を、微生物の存在下で1〜10cmの大きさで、好ましくは3〜5cmの大きさで重合することが重要である。
【0021】
図4は、重合温度と嫌気性細菌の菌数との関係を調べたものである。
【0022】
実験条件は、活性汚泥を2%含有する3.5cmの球相当径の包括固定化微生物担体Aを、ペプトン、肉エキスが含有する培地で3週間嫌気培養したときの嫌気性細菌の菌数を測定した。
【0023】
図4の実験結果から分かるように、重合温度を上げていくと菌数が次第に増加し、30°Cで最大の約1011(cells/cm3 - 担体)になり、60°Cまで最大の菌数を維持した後、60°Cを超えると再び低下した。これは、重合温度を上げることで外に向けた放射状の重合が一層進行し易くなるためと考えられる。また、60°Cを超えると再び菌数が低下する理由としては、温度を高くすることで菌が死滅し易くなる他に、熱による固定化材料の収縮によりスポンジ構造が形成されにくくなり、菌の棲息領域がかえって減少してしまうものと考察される。これにより、微生物を高濃度に包括した包括固定化微生物担体Aを得るためには、固定化材料を1〜10cmの大きさで重合することに加えて重合温度を30〜60°Cにすることが好ましい。
【0024】
図5は、重合時における固定化材料の中心部温度と外気温度との温度差と嫌気性細菌の菌数との関係を調べたものである。
【0025】
実験条件は、活性汚泥を2%含有する3.5cmの角型の包括固定化微生物担体Aを、ペプトン、肉エキスが含有する培地で3週間嫌気培養したときの嫌気性細菌の菌数を測定した。
【0026】
図5の実験結果から分かるように、重合時における固定化材料の中心部温度と外気温度との温度差を大きくしていくと菌数が次第に増加し、温度差が5°C付近で最大の約1011(cells/cm3 - 担体)になり、温度差10°C付近までは最大の菌数を維持し、温度差が10°Cを超えると再び菌数が低下した。これは、固定化材料の中心部温度から外気温度を引いた温度差が適度にあった方が、温度差による放熱現象が緩やかに進行して確実にスポンジ構造を形成するのに対し、温度差が10°Cを超えて大きくなり過ぎると、放熱現象が速すぎて、スポンジ構造の形成が間に合わないためと考えられる。
【0027】
これにより、微生物を高濃度に包括した包括固定化微生物担体Aを得るためには、固定化材料を1〜10cmの大きさで重合することに加えて重合温度を30〜60°Cにすることが好ましく、更には重合時における固定化材料の中心部温度と外気温度との温度差を5〜10°Cにすることが好ましい。
【0028】
表1は、重合される固定化材料に無機物の粒子又は有機物の粒子を含有させた場合に嫌気性細菌の菌数がどのようになるかを調べたものである。
【0029】
実験条件は、活性汚泥を2%含有する3.5cmの角型の包括固定化微生物担体Aを、ペプトン、肉エキスが含有する培地で3週間嫌気培養したときの嫌気性細菌の菌数を測定した。
【0030】
【表1】
【0031】
表1の結果から分かるように、重合される固定化材料に無機物の粒子又は有機物の粒子を含有させて得られた包括固定化微生物担体Aは、無添加の従来のものに比べて何れも菌数が大きくなった。特に、でんぷん粒子や生分解性プラスチックの効果が大きかった。
【0032】
これにより、微生物を高濃度に包括した包括固定化微生物担体Aを得るためには、重合される固定化材料に、活性炭、砂、ガラス、ゼオライト等の無機物の粒子、或いは生分解性プラスチック、多糖類、セルロース等の有機物の粒子を含有させるとよい。また、固定化材料に含有させるものとして、活性汚泥を0.2g/L以上多量に含有させると、汚泥の分解物が炭素供給源になるので、嫌気性細菌の繁殖には好ましい。特に、脱窒菌での脱窒作用の水素供与体となる。
【0033】
本発明の包括固定化に用いることのできる固定化材料の固定化材料としては次のものを好適に使用することができる。
(モノメタクリレート類)
ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、メタクリロイルオキシエチルハイドロジェンフタレート、メタクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、3-クロロ-2- ヒドロキシプロピルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、2-ヒドロキキシメタクリレート、エチルメタクリレート等
(モノアクリレート類)
ノニルフェノキシポリエチレングリコールアクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコールアクリレート、シリコン変性アクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、アクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、ラウリルアクリレート等
(ジメタクリレート類)
1,3-ブチレングリコールジメタクリレート、1,4-ブタンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ブチレングリコールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリプレングリコールジメタクリレート、2-ヒドロキシ1,3-ジメタクリロキシプロパン、2,2-ビス4-メタクリロキシエトキシフェニルプロパン、2,2-ビス4-メタクリロキシジエトキシフェニルプロパン、2,2-ビス4-メタクリロキシポリエトキシフェニルプロパン等
(ジアクリレート類)
エトキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2,2-ビス4-アクリロキシジエトキシフェニルプロパン、2-ヒドロキシ1-アクリロキシ、3-メタクリロキシプロパン等
(トリメタクリレート類)
トリメチロールプロパントリメタクリレート等
(トリアクリレート類)
エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート等
(テトラアクリレート類)
エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、プロポキシ化ペンタエリスイリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート等
(ウレタンアクリレート類)
ウレタンアクリレート、ウレタンジメチルアクリレート、ウレタントリメチルアクリレート等
(エポキシアクリレート類)
(その他)
アクリルアミド、光硬化性ポリビニルアルコール、光硬化性ポリエチレングリコール、光硬化性ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールプレポリマ上記した包括固定化微生物担体の製造方法により嫌気性細菌を高濃度に担持した本発明の包括固定化微生物担体Aは、以下に説明する環境汚染物質に接触させて生物学的処理を行うことにより、環境汚染物質の効果的な分解除去或いは脱窒除去が可能である。
【0034】
嫌気性細菌による効果的な生物学的に可能な環境汚染物質としては、主として、廃水中の油成分(ヘキサン抽出物)、BOD成分、亜硝酸性窒素成分や硝酸性窒素成分、大気中のメルカプタン、硫化水素、アンモニア等の悪臭成分が対象である。以下、本発明の包括固定化微生物担体Aを用いた環境汚染物質の除去について実施例にて説明する。
【0035】
【実施例】
(実施例1)
実施例1は、本発明の包括固定化微生物担体Aの処理性能及び嫌気性細菌の高濃度培養状態の安定性、並びに高濃度BOD廃水の処理能力を試験したものである。
【0036】
下水処理場から採取した活性汚泥をポリエチレングリコール系プレポリマ(ポリエチレングリコールジメタクリレート)で固定化した本発明の3.5cm角型の包括固定化微生物担体を連続処理運転のサンプルとして試験に供した(以下「発明法担体A」という)。発明法担体Aは、3.5cmの成形型で30℃で重合して、スポンジ構造の担体としたものである。
【0037】
比較例として、同様に下水処理場から採取した活性汚泥をポリエチレングリコール系プレポリマ(ポリエチレングリコールジメタクリレート)で3mmの厚さでシート状に重合したものを3mm角型に切断し、これを従来の包括固定化微生物担体(以下「従来法担体B」という)として試験に供した。
【0038】
表2は、包括固定化微生物担体の組成であり、発明法担体A及び従来法担体Bともに同様である。
【0039】
【表2】
【0040】
表3は、発明法担体A中及び従来法担体B中の菌数測定用として使用した標準寒天培地である。また、菌の測定は全て嫌気性培養で評価した。
【0041】
【表3】
【0042】
図6は、連続処理運転に用いた試験装置10の概念図である。
【0043】
試験装置10は、容積が2Lの反応槽12に、上記した3.5cm角型の大径な発明法担体Aを1000mL充填し充填率を50%とした固定床式の連続処理装置で、原水はポンプ14により反応槽12の底部から流入し、側面上部から処理水が流出する構造である。連続処理運転での、滞留時間を24時間とし、流量を1.4mL/分とした。尚、エア供給配管16を備えており、反応槽16内へのエア供給も必要に応じて可能である。
【0044】
上記試験装置10を用いて発明法担体Aと従来法担体Bについて、処理性能及び嫌気性細菌の高濃度培養状態の安定性を評価するために合成廃水(BOD8000mg/L)での連続処理運転を嫌気性条件下で行った。
【0045】
その結果、発明法担体A中の嫌気性細菌が顕著に増殖した。初期の嫌気性細菌数は2×106 (cells/cm3 - 担体)であったものが、4か月の連続処理運転終了後に菌数を測定したところ4.4×1010(cells/cm3 - 担体)まで増加し、連続処理運転で高濃度培養が可能であることが分かった。一方、従来法担体Bの場合には、4か月の連続処理運転終了後に菌数を測定したところ8.6×108 (cells/cm3 - 担体)で高濃度化には至らなかった。また、発明法担体Aを使用した処理水のBODは、350〜590mg/Lで推移したのに対し、従来法担体Bを使用した処理水のBODは、900〜1200mg/Lで推移し、発明法担体Aは従来法担体Bに比べて処理性能が優れていた。また、連続処理運転後の担体の稀釈平板培養を行ったときのコロニー形態を観察したところ、発明法担体A及び従来法担体Bともに白色や褐色などの多様な小型コロニーが生育し、分離した菌をbioMerieux社製同定キットで同定した結果、通性嫌気性細菌であるPseudomonas sp. 等が同定できた。このことは、発明法担体A及び従来法担体Bともに合成廃水の連続処理試験で嫌気性細菌が増殖するが、発明法担体Aは従来法担体Bに比べて処理性能及び嫌気性細菌の高濃度培養状態において優れていることを意味する。
【0046】
次に、連続処理運転に使用した発明法担体Aと従来法担体Bを用いて動力学的係数を明らかにするために、上記した食品工場廃水を使用して回分処理を行った。
【0047】
合成廃水での連続処理運転終了後、発明法担体A及び従来法担体Bのそれぞれの反応槽12の水を食品工場廃水に入れ換え、回分実験ではBODの除去速度を調べた。食品工場廃水のBOD濃度は5430mg/Lの高濃度のものを使用した。処理水のBOD分析は、5A濾紙で濾過した液を分析した。また、運転終了後に発明法担体A及び従来法担体Bの菌数を測定した。
【0048】
BODの除去速度は次式(1)により計算される。
【0049】
【数1】
ds/dt=K×s…(1)
s:食品工場廃水のBOD濃度(mg/L)
t:時間(h)
K:除去速度恒数(1/h)
その結果、従来法担体BのBOD除去速度は、0.150h-1であるのに対し、発明法担体AのBOD除去速度は、0.228h-1となり、高濃度BOD廃水のBOD除去速度は、発明法担体Aが従来法担体Bの約1.5倍速いことが分かった。
(実施例2)
実施例2は、発明法担体Aと従来法担体Bのそれぞれについて、食品工場での中濃度BOD成分、COD成分、SS(懸濁物質)、油分(n−ヘキサン抽出物)の除去性能を試験したものである。
【0050】
実施例1の実験終了後、空気を1L/分で通気する好気性条件(但し、担体の中心部は嫌気性状態になる)で、食品工場廃水を滞留時間12時間で連続処理した。
【0051】
結果を表4に示す。本発明の処理水とは発明法担体Aを使用した処理水であり、従来法の処理水とは従来法担体Bを使用した処理水である。
【0052】
【表4】
【0053】
表4の結果から分かるように、発明法担体Aを用いた本発明の処理水は、従来法担体Bを用いた従来法の処理水に比べて、BOD、COD、n-ヘキサン抽出物について良い結果となった。BOD分解性能が良い理由としては、発明法担体Aは従来法担体Bに比べて担体の径又は厚みを大幅に大きくしたことにより、担体中に良好な嫌気性条件を形成することができるためと考えられる。また、発明法担体Aは、COD成分についての分解性能も良いが、これは嫌気性細菌と好気性細菌との共役反応によりCOD成分を分解していることが考えられる。
(実施例3)
実施例3は、発明法担体Aと従来法担体Bのそれぞれについて、亜硝酸性窒素成分や硝酸性窒素成分の脱窒性能を試験したものである。
【0054】
発明法担体A及び従来法担体Bの製造方法、並びに担体の大きさは実施例1と同様である。
【0055】
試験装置は直径50cm、高さ150cmのカラムに担体を60%になるように充填した固定床式の窒素処理装置を、発明法担体Aと従来法担体Bとのそれぞれについて準備した。そして、それぞれの窒素処理装置のカラム内に千葉県のT沼の水を連続的に流入させてカラム内で滞留時間15分で担体と接触させて窒素処理を行い、処理した処理水を流出させた。T沼の水は、アンモニア性窒素1.2mg/L、硝酸性窒素0.8mg/L、有機体炭素濃度2mg/Lを含有する水である。運転開始3週間目で処理水が安定し、その後6ヶ月間硝化反応と脱窒反応が同時に進行した。
【0056】
その結果、発明法担体Aを用いた処理水の平均水質は、アンモニア性窒素0.4mg/L、硝酸性窒素0.6mg/L、有機体炭素濃度0.5mg/Lで、亜硝酸性窒素は検出されなかった。一方、従来法担体Bを用いた処理水の平均水質は、アンモニア性窒素0.4mg/L、硝酸性窒素1.2mg/L、有機体炭素濃度0.5mg/Lで、亜硝酸性窒素は検出されなかった。この結果から分かるように、従来法担体Bの処理水は発明法担体Aの処理水に比べて硝酸性窒素の残存量が2倍になっており、脱窒反応が生じにくいことが分かる。また、6ヶ月間の連続運転終了後の発明法担体Aと従来法担体Bとの菌数を測定したところ、発明法担体Aの場合には初期の嫌気性細菌数2×106 (cells/cm3 - 担体)であったものが、連続運転終了後では5.4×1010(cells/cm3 - 担体)であり連続運転で高濃度培養が可能である。担体の径又は厚みが大きな発明法担体Aでは、担体表面近傍で硝化細菌が増殖し、担体の表面から離れた内部で高濃度の嫌気性細菌が増殖していた。これに対し、担体の径又は厚みが小さな従来法担体Bでは連続運転終了後の菌数は、2.6×108 (cells/cm3 - 担体)と高濃度化には至らなかった。
(実施例4)
実施例5は、排気ガス中のメルカプタン、硫化水素、アンモニア等の悪臭成分の除去を行ったものである。
【0057】
試験装置は、直径10cm、高さ200cmのカラム内に、担体を50%になるように充填した固定床式の排ガス処理装置を、発明法担体A及び従来法担体Bのそれぞれについて準備した。充填した発明法担体Aと従来法担体Bの担体の製造方法及び担体の大きさは実施例1と同様である。
【0058】
そして、メルカプタンを含有するガスをカラムの下端から流入させ、固定床を通過させてからカラム上端から排気し、流入ガスと排気ガスのメルカプタン濃度を測定して除去率を求めた。カラム内でのガスの滞留時間を2分とした。
【0059】
同様に、硫化水素を含有するガス、アンモニアを含有するガスについても実施した。
【0060】
その結果、発明法担体Aを使用した場合には、メルカプタン、硫化水素、アンモニアのいずれの場合も99%の除去率を得ることができた。これに対し、従来法担体Bの使用した場合にも85〜99%の除去率を得ることができたが、除去率が変動し不安定であった。また、発明法担体Aを使用した場合には、排ガス中の窒素成分の脱窒が生じ、全窒素量の30%が窒素ガスに変換することができたが、従来法担体Bの場合には15%止まりであった。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る包括固定化微生物担体及びその製造方法によれば、微生物の純粋培養を行うことなく特定の微生物をモノマ又はプレポリマの固定化材料に高濃度に担持することができる。
【0062】
従って、本発明の包括固定化微生物担体を用いれば、従来の包括固定化微生物担体に比べて環境汚染物質を効果的に分解除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】重合時における固定化材料の球相当径と嫌気性細菌の菌数との関係図
【図2】本発明の包括固定化微生物担体の製造におけるスポンジ構造が形成される状況を示す概念図
【図3】本発明の包括固定化微生物担体のスポンジ構造の電子顕微鏡写真を図示した図
【図4】重合時のおける重合温度と嫌気性細菌の菌数との関係図
【図5】重合時における固定化材料の中心部温度から外気温度を引いた温度差と嫌気性細菌の菌数との関係図
【図6】連続処理運転装置の概念図
【符号の説明】
10…試験装置、12…反応槽、14…ポンプ、16…エア供給配管、A… 発明法担体(本発明の包括固定化微生物担体)、B…従来法担体(従来の包括固定化微生物担体)
Claims (7)
- 微生物の存在下でアクリレート類、アクリルアミド、光硬化性ポリビニルアルコール、光硬化性ポリエチレングリコール、光硬化性ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールプレポリマから選ばれるいずれか1の固定化材料を重合して微生物を包括固定化させた担体を製造する包括固定化微生物担体の製造方法において、
前記微生物は嫌気性細菌であると共に、前記固定化材料の径又は厚みを1〜10cmの大きさで重合させ、且つ前記重合時における固定化材料の中心部温度から外気温度を引いた温度差を5〜10°Cにすることにより前記担体の中心部から外部に向かう放射状のスポンジ構造を形成することを特徴とする包括固定化微生物担体の製造方法。 - 前記アクリレート類は、モノメタクリレート類、モノアクリレート類、ジメタクリレート類、ジアクリレート類、トリメタクリレート類、トリアクリレート類、テトラアクリレート類、ウレタンアクリレート類、エポキシアクリレート類であることを特徴とする請求項1の包括固定化微生物担体の製造方法。
- 前記固定化材料を1〜10cmの成形型に入れて重合することを特徴とする請求項1又は2の包括固定化微生物担体の製造方法。
- 前記固定化材料を1〜10cmの大きさでアルカリ金属イオン又は多価金属イオンを含む水性溶媒中又は有機溶媒中に滴下して重合することを特徴とする請求項1又は2に記載の包括固定化微生物担体の製造方法。
- 前記重合時の重合温度を30〜60°Cにすることを特徴とする請求項1〜4の何れか1に記載の包括固定化微生物担体の製造方法。
- 前記固定化材料に無機物の粒子又は有機物の粒子を含有させることを特徴とする請求項1〜5の何れか1に記載の包括固定化微生物担体の製造方法。
- 請求項1〜6の何れか1に記載の包括固定化微生物担体の製造方法により製造された包括固定化微生物担体。
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