JP4127468B2 - 自動変速機のパーキング機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動変速機のパーキング機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の自動変速機としては、例えば特開平12−186764号公報に記載されているものが知られている。
この自動変速機は、トルクコンバータから入力される回転力が入力軸30によって後端側に伝達され、後端側から遊星歯車機構、クラッチ、ブレーキ等を含んで構成される変速機構によって変速制御が行われ、最終的な出力がトルクコンバータ側に配設された出力ギヤからカウンタギヤを経てデファレンシャルギヤに伝達される。
【0003】
このような構成を有する自動変速機では、出力ギヤが遊星歯車機構、クラッチ、ブレーキ等を含んで構成される変速機構の一番トルクコンバータ寄りに配設されているので、この出力ギヤにパーキング機構を連携する場合に、パーキング機構を構成するリターンスプリング等の操作系部品の装着が変速機構のレイアウトに影響されることなく、高自由度で配設することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の自動変速機にあっては、出力ギヤが変速機構の一番端にあることからパーキング機構を配設する場合の自由度が大きいものであるが、例えば特開平7−229541号公報に記載されているように、変速機構が遊星歯車装置を含む変速機構成部品とクラッチを含む変速機構成部品とが出力ギヤを介して対峙するように構成されている場合には、出力ギヤの近傍にパーキング機構を配置する場合の自由度が大幅に制限されてしまうと共に、自動変速機の全長を長くせざるを得ないという未解決の課題がある。
【0005】
このパーキング機構を設置するための自由度を確保するには、出力ギヤに噛合するカウンタギヤシャフトで構成される第2軸にパーキングギヤを設け、このパーキングギヤの回りにパーキング機構を設けることが考えられているが、この場合には、運転席に設けられたセレクトレバーにのセレクト操作に応じて回動するマニュアルシャフトとの距離が離れることにより、両者間を連携する機構が必要になるという新たな課題がある。
【0006】
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、変速機構成部品が2分割されて、両者間に出力ギヤが配設される自動変速機において、自動変速機の全長を長くすることなく、出力ギヤの回りにパーキング機構を設置するための自由度を大きくすることができる自動変速機のパーキング機構を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る自動変速機のパーキング機構は、エンジンから入力される動力を変速して出力ギヤより出力する主変速機構と、該主変速機構が同軸上に配置され少なくとも主変速機構を包含するトランスミッションケースとを備え、前記主変速機構は、トランスミッションケース内に軸方向前方且つ前記エンジン側に配設された第1の変速機構部品と、軸方向後方側に配設された第2の変速機構部品と、前記第1の変速機構部品及び第2の変速機構部品間に配設された出力ギヤと、該出力ギヤを駐車時にロック可能に作動するパーキングロック機構とを有し、前記パーキングロック機構は、前記出力ギヤと同軸上にパーキングギヤを当該出力ギヤと連結して設けると共に、該パーキングギヤをロックするパーキングポールを当該パーキングギヤの外方側に配設した構成を有する自動変速機において、前記第1の変速機構部品は、入力トルクが伝達されるクラッチで構成され、前記トランスミッションケースに、前記出力ギヤを回転自在に支持する中間隔壁を設けると共に、当該中間隔壁を延在した箇所に前記パーキングポールを回転自在に支持する支持部を形成し、該支持部のパーキングギヤに対向する位置に、前記パーキングポールをパーキングギヤに係脱可能に保持する摺り割を設け、前記支持部の前記クラッチの外周側位置にパーキングポールを付勢するリターンスプリングを巻装したことを特徴としている。
【0008】
この請求項1に係る発明では、第1の変速機構部品を構成するクラッチ及び第2の変速機構部品間に挟まれる出力ギヤを回転自在に支持する中間隔壁の延在位置に形成した支持部に摺り割を形成し、この摺り割にパーキングポールをパーキングギヤに係脱可能に保持し、支持部のクラッチの外周側位置にパーキングポールを付勢するリターンスプリングを巻装することにより、リターンスプリングが変速機構部品の外側に配置されることになり、リターンスプリングを設置するための自由度を大きくすることができると共に、リターンスプリングを巻装するための筒状支持部の厚みを厚くすることにより、パーキング機構を支持するための機械的強度を高めることができるという効果が得られる。
【0009】
また、出力ギヤより前方側即ちコンバータハウジング側となる第1の変速機構部品がクラッチで構成されているので、その外径が遊星歯車機構、ブレーキ等を含む後方側の第2の変速機構部品に比較して小さくなるので、このクラッチの上部にリターンスプリングを巻装することが可能となり、このリターンスプリングを巻装するための自由度を向上させることができると共に、自動変速機の全長が増大することを確実に防止することができる。
【0010】
さらに、請求項に係る自動変速機のパーキング機構は、請求項1に係る発明において、前記リターンスプリングのコイル部は、前記支持部における、前記主変速機構の入力軸と前記主変速機構の出力ギヤにカウンタギヤを介して連結されたディファレンシャルギヤの出力となる出力軸の中間下部に配設され且つ前記摺り割を横切って前記パーキングポールを回動自在に支持するパーキングポールシャフトに巻装されていることを特徴としている。
【0011】
この請求項に係る発明では、支持部におけるトルクコンバータから入力トルクが伝達される変速機の入力軸と出力ギヤにカウンタギヤを介して連結されたディファレンシャルギヤの出力となる変速機の出力軸との中間下部位置にパーキングポールシャフトを配設し、このパーキングポールシャフトにリターンスプリングのコイル部を巻装するので、リターンスプリングを巻装するための自由度をより大きくすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面について説明する。この実施の形態は、本発明を、歯車変速構造を有する自動変速機に適用したものである。
図1は、本発明を適用し得る自動変速機の全体構成を断面を示す。また、図2は、自動変速機のギヤトレインをスケルトンで示す。
【0013】
この自動変速機は、図1及び図2に示すように、いわゆる3軸構成とされ、フロントエンジン・フロントドライブ(FF)車又はリヤエンジン・リヤドライブ(RR)車用の横置式トランスアクスルの形態を有し、さらに変速機構としては、前進6速・後進1速を実現するギアトレインを備えている。
自動変速機は、トランスミッションケース180内に、互いに並列的に配置された第1軸である入力軸50、第2軸であるカウンタ軸401、第3軸であるデフ軸453a,453bの各軸上に主変速機構やギヤ等の各種要素が配設された構成を有する。
【0014】
入力軸50は、図示しないエンジンからトルクコンバータ230を介してトルクが入力され、且つ出力側をトルクコンバータ230側に設けており、また、カウンタ軸401は、入力軸50に平行に配置され、この入力軸50の出力ギヤと噛み合ったカウンタギヤ400を有し、さらに、デフ軸453a,453bを支持するデフケース451には、カウンタ軸401のカウンタギヤ400を介してトルク伝達されるファイナルギヤ452が設けられている。
【0015】
自動変速機は、図1及び図2に示すように、入力軸50の周りに、主変速機構が設けられている。この主変速機構は、入力軸50の減速回転と非減速回転とを入力として複数の変速回転速度を出力するラビニヨ形式の第1の遊星歯車機構10と、入力軸50の回転を減速させて出力する第2の遊星歯車機構30と、第2の遊星歯車機構30と第1の遊星歯車機構10の2つの異なるサンギヤ11,12との間にそれぞれ介挿された締結及び解放自在の第1及び第3のクラッチ60及び80と、入力軸50と第1の遊星歯車機構10のキャリア14との間に介挿された締結及び解放自在の第2のクラッチ70と、第1の遊星歯車機構10のサンギヤ11及びキャリア13にブレーキ力を作用させる第1及び第2のブレーキ100及び110と、第2のブレーキ110と並列に介挿されたワンウェイクラッチ90とを備えている。また、自動変速機は、第1,第2及び第3のクラッチ60,70及び80に対応して配置される第1,第2及び第3の油圧サーボ機構120,130及び140と、第1及び第2のブレーキ100及び110に対応して配置される第4及び第5の油圧サーボ機構150及び160とを備えている。
【0016】
第1,第2及び第3のクラッチ60,70及び80並びに第1及び第2のブレーキ100及び110は、摩擦部材による多板構成とされており、第1のクラッチ60は、第2の遊星歯車機構30の外周側近傍に配置され、その後方近傍に第3のクラッチ80が配置され、第2のクラッチ70は、トランスミッションケース180の前端部に配置され、第1のブレーキ100は、第1のクラッチ60とトランスミッションケース180の内周面との間に配置され、第2のブレーキ110は、第1の遊星歯車機構10とトランスミッションケース180の内周面との間に配置されている。また、ワンウェイクラッチ90は、第1のブレーキ100と第2のブレーキ110との間に配置されている。
【0017】
また、第1,第2,第3,第4及び第5の油圧サーボ機構120,130,140,150及び160は、各第1,第2及び第3のクラッチ60,70及び80並びに第1及び第2のブレーキ100及び110を、コントロールバルブからの油圧により制御されるピストンにより締結及び解放を行うように構成されている。
【0018】
第1の遊星歯車機構10は、図1に示すように、カウンタドライブギヤ170の後方近傍に配置されており、図2に示すように、大径のサンギヤ11、小径のサンギヤ12、キャリア13,14及びインターナルリングギヤ17の4つの変速要素からなる。第1の遊星歯車機構10は、ロングピニオン15が大径のサンギヤ11に噛合し、ショートピニオン16が小径のサンギヤ12に噛合し、ロングピニオン15がインターナルリングギヤ17の内歯と噛合するラビニヨ式で構成されている。
【0019】
大径のサンギヤ11及び小径のサンギヤ12は、第2の遊星歯車機構30を介して入力軸50からの入力がなされる減速回転の入力要素をなす。すなわち、小径のサンギヤ12は、第1のクラッチ60に連結されて、第2の遊星歯車機構30からの入力がなされ、また、大径のサンギヤ11は、第3のクラッチ80に連結されて、第2の遊星歯車機構30からの入力がなされる。また、大径のサンギヤ11は、第1のブレーキ100によりトランスミッションケース180に固定可能とされている。
【0020】
キャリア13,14は、互いに噛合するロングピニオン15とショートピニオン16とを支持しており、入力軸50からの入力が直接なされる非減速回転の入力要素をなす。キャリア14は、第2のクラッチ70を介して入力軸50に連結され、キャリア13は、第2のブレーキ110によりトランスミッションケース180に固定可能とされるとともに、ワンウェイクラッチ90によりトランスミッションケース180に一方向の回転のみが可能とされている。
【0021】
ここで、ワンウェイクラッチ90は、係合方向が第1速時の反力トルク支持方向に設定されて第2のブレーキ110の機能を発揮するものである。また、インターナルリングギヤ17は出力要素をなし、カウンタドライブギヤ170に連結されており、カウンタドライブギヤ170は、第1の遊星歯車機構10と第2のクラッチ70との間に位置しており、後述するように、入力軸50とは切離された中間隔壁195に回転自在に支持されている。
【0022】
第2の遊星歯車機構30は、図1に示すように、第1の遊星歯車機構10の後方近傍に配置されており、図2に示すように、サンギヤ31、リングギヤ32及びキャリア33の3つの変速要素からなる。第2の遊星歯車機構30は、サンギヤ31が後述するトランスミッションケース180のサイドカバー200に形成されたスリーブ部材210に固定され、リングギヤ32が入力要素として入力軸50に連結され、キャリア33が出力要素として第1及び第2のクラッチ60及び70を介して、第1の遊星歯車機構10に接続されている。
【0023】
カウンタギヤ400は、入力軸50と平行でこの入力軸50に比較して短尺なカウンタ軸401の後端側に固定された入力軸50のカウンタドライブギヤ170に噛合する大径のカウンタドリブンギヤ402と、カウンタ軸401においてカウンタドリブンギヤ402より前端側に固定された出力要素としての小径のリダクションギヤ403とを備えている。ここで、カウンタ軸401は、両端が第1及び第2の軸受404a,404bにより回転自在に支持されている。このカウンタギヤ400は、カウンタドリブンギヤ402及びリダクションギヤ403により、入力軸50からの出力を減速するとともに、反転させてディファレンシャル装置450に伝達することで、適宜の減速比を得るようにしている。
【0024】
ディファレンシャル装置450は、デフケース451に固定されたファイナルギヤ452をカウンタギヤ400のリダクションギヤ403に噛合させ、デフケース451内に配置された差動歯車の差動回転がドライブシャフト453a,453bに出力される構成とされている。このディファレンシャル装置450は、トランスミッションケース180及びその前端に取付けられたコンバータハウジング231に支持されている。
【0025】
トランスミッションケース180は、入力軸50及びこれに取付けられている各要素、カウンタギヤ400並びにディファレンシャル装置450を収納可能な形状に形成されている。トランスミッションケース180は、大別して、ケース本体190とその後端を覆うサイドカバー200とから構成されている。ケース本体190は、各軸上の各要素を収納するように最適形状に形成された周壁により筒状に構成されている。すなわち、ケース本体190は、入力軸50の外周側を覆って入力軸50を収納する円筒状の第1軸収納部191と、第1軸収納部191の右上部に連接して設けられ、カウンタ軸401の外周側を覆うと共に、カウンタ軸401の後端面を覆ってカウンタ軸401を収納する第2軸収納部192と、第1軸収納部191の右下部に設けられ、一方のドライブシャフト453aの外周側を覆うようにして収納する第3軸収納部193とを備えている。
【0026】
第1軸収納部191には、第1及び第2の遊星歯車機構10及び30、第1,第2及び第3のクラッチ60,70及び80、並びに第1及び第2のブレーキ100及び110等で構成される主変速機構が収納され、且つ出力ギヤとなるカウンタドライブギヤ170が前面側に配設されており、第2軸収納部192には、カウンタドライブギヤ170に噛合するカウンタドリブンギヤ402及びその前面側に配置されたリダクションギヤ403で構成されるカウンタギヤ400のみが設けられていることにより、第1軸収納部191の後端側が第2軸収納部192の後端側より大きく後方に突出されている。また、第1軸収納部191の後端開口面に、略皿形状のサイドカバー200が複数のボルト221により取付けられている。
【0027】
第2軸収納部192は、カウンタ軸401の後端面を覆う部分の内側面に取付けられた第1の軸受404aにより、カウンタ軸401の一端を回転自在に支持している。第3軸収納部193は、第2軸収納部192におけるカウンタ軸401の後端面を覆う部分に連接された部分に、ドライブシャフト453aを外部に出すための開口部が形成されている。
【0028】
また、サイドカバー200には、その内側面に、入力軸50を回転自在に支持すると共に、第1及び第3のクラッチ60及び80と第2の遊星歯車機構30を支持するスリーブ部材210が取付けられている。
以上のような構成を有する自動変速機は、図示しない電子制御装置と油圧制御装置とによる制御で、運転者により選択されたレンジに応じた変速段の範囲で車両負荷に基づき、前進6速(1ST〜6TH)、後進1速(REV)の変速を行う。前進6速、後進1速を行う際の動作については以下のようになる。なお、図3は各クラッチ及びブレーキの係合及び解放(○印で係合、無印で解放を表す)で達成される変速段を図表化して示す。
【0029】
第1速(1ST)は、第1のクラッチ60とワンウェイクラッチ90の締結により達成される。この場合、第1速では、入力軸50から第2の遊星歯車機構30を経て減速された回転が第1のクラッチ60経由で小径のサンギヤ12に入力され、ワンウェイクラッチ90の締結によりトランスミッションケース180に係止されたキャリア14に反力を取って、インターナルリングギヤ17の最大減速比の減速回転がカウンタドライブギヤ170に出力される。なお、エンジンコースト時には、キャリア13にかかる反力トルクが逆転するので、図3で括弧付きの○で示すように、第2のブレーキ110を締結させる。
【0030】
また、第2速(2ND)は、第1のクラッチ60と第1のブレーキ100の締結により達成される。この場合、入力軸50から第2の遊星歯車機構30を経て減速された回転が第1のクラッチ60経由で小径のサンギヤ12に入力され、第1のブレーキ100の締結によりトランスミッションケース180に固定された大径のサンギヤ11に反力を取って、インターナルリングギヤ17の減速回転がカウンタドライブギヤ170に出力される。このときの減速比は、第1速(1ST)より小さくなる。
【0031】
また、第3速(3RD)は、第1のクラッチ60と第3のクラッチ80との同時締結により達成される。この場合、入力軸50から第2の遊星歯車機構30を経て減速された回転が第3のクラッチ80と第1のクラッチ60経由で同時に大径のサンギヤ11と小径のサンギヤ12に入力され、第1の遊星歯車機構10が直結状態となるため、両サンギヤ11,12への入力回転と同じインターナルリングギヤ17の回転が、入力軸50の回転に対しては減速された回転として、カウンタドライブギヤ170に出力される。
【0032】
また、第4速(4TH)は、第1のクラッチ60と第2のクラッチ70との同時締結により達成される。この場合、一方で入力軸50から第2の遊星歯車機構30を経て減速された回転が第1のクラッチ60経由で小径のサンギヤ12に入力され、他方で入力軸50から第2のクラッチ70経由で入力された非減速回転がキャリア14に入力され、2つの入力回転の中間の回転が、入力軸50の回転に対しては僅かに減速されたインターナルリングギヤ17の回転としてカウンタドライブギヤ170に出力される。
【0033】
また、第5速(5TH)は、第2のクラッチ70と第3のクラッチ80との同時締結により達成される。この場合、一方で入力軸50から第2の遊星歯車機構30を経て減速された回転が第3のクラッチ80経由で大径のサンギヤ11に入力され、他方で入力軸50から第2のクラッチ70経由で入力された非減速回転がキャリア14に入力され、インターナルリングギヤ17の入力軸50の回転より僅かに増速された回転がカウンタドライブギヤ170に出力される。
【0034】
また、第6速(6TH)は、第2のクラッチ70と第1のブレーキ100の締結により達成される。この場合、入力軸50から第2のクラッチ70経由で非減速回転がキャリア14にのみ入力され、第1のブレーキ100の締結によりトランスミッションケース180に固定されたサンギヤ11に反力を取るインターナルリングギヤ17の更に増速された回転がカウンタドライブギヤ170に出力される。
【0035】
また、後進(REV)は、第3のクラッチ80と第2のブレーキ110の締結により達成される。この場合、入力軸50から第2の遊星歯車機構30を経て減速された回転が第3のクラッチ80経由でサンギヤ11に入力され、第2のブレーキ110の締結によりトランスミッションケース180に固定されたキャリア14に反力を取るインターナルリングギヤ17の逆転がカウンタドライブギヤ170に出力される。
【0036】
以上が本発明を適用し得る自動変速機の概略構成であるが、本発明では、トランスミッションケース180の第1軸収納部191におけるコンバータハウジング231側にパーキング機構500が設けられている。
すなわち、トランスミッションケース180のケース本体190には、図1に示すように、前端にこれを閉塞するように上記オイルポンプケース241及びオイルポンプカバー242が取付けられており、オイルポンプケース241及びオイルポンプカバー242は、オイルポンプ240の収納部を形成している。
【0037】
オイルポンプケース241の後側面側における内周部に形成された円環形状の収納部241aにオイルポンプ240が収納されて、オイルポンプカバー242がその収納部241aを閉塞するようにボルト締めにより一体として固定されている。そして、一体とされたオイルポンプケース241及びオイルポンプカバー242は、ケース本体190の前端面にボルト締めにより固定されている。
【0038】
ここで、オイルポンプカバー242は、図6に示すように、中心部から後方に突出延長し入力軸50を回転自在に支持する突出円筒部242aを少なくとも有する。
また、ケース本体190のコンバータハウジング231側にオイルポンプカバー242と所定間隔を保って内方に延長する中間隔壁195が形成され、この中間隔壁195の延在方向に図6に示すようにし軸方向に延長して前端面がオイルポンプカバー242と係合する支持部194bが形成されている。
【0039】
中間隔壁195は、ケース本体190の内周面に一体とされた略ドーナツ形状をなす円盤部196と、この円盤部196の内周縁に入力軸50と所定間隔を保って同軸的に後方に突出して配設された円筒支持部197とから構成されている。これら円盤部196及び突出円筒部197には夫々潤滑油路となる孔部196a,197aが形成されている。
【0040】
そして、中間隔壁195の円盤部196、ケース本体190の内周面190b及びオイルポンプカバー242で囲まれる空間部に、第1の変速機構部品としての前述した第2のクラッチ70が配置されている。また、中間隔壁195の円筒支持部197の外周面にベアリング175を介して前述した出力ギヤとしてのカウンタドライブギヤ170が回転自在に配設され、さらに、カウンタドライブギヤ170の後方側に前述した第1の遊星歯車機構10が配設され、この第1の遊星歯車機構10とケース本体190の内周面との間に第2のブレーキ110、第5の油圧サーボ機構160及びワンウェイクラッチ90が配設されている。これら第1の遊星歯車機構10、第2のブレーキ110、第5の油圧サーボ機構160、ワンウェイクラッチ90及び前述した第2の遊星歯車機構30、第1及び第3クラッチ60、80第1のブレーキ100で第2の変速機構部品を構成している。
【0041】
第2のクラッチ70は、入力軸50にスプライン結合され且つ前端面がオイルポンプカバー242に沿って外方に延長し円筒外側面がケース本体190の内周面に僅かな間隔を介して対向するクラッチドラム71と、このクラッチドラム71の内周側に配設され且つ後端面が中間隔壁195に沿って内方に延長して円筒支持部197の下側で第1の遊星歯車機構10のキャリア14にスプライン結合されたハブ72と、これらクラッチドラム71及びハブ72間に交互に配設された、クラッチドラム71にスプライン結合された摩擦板73及びハブ72にスプライン結合された摩擦板74と、これら摩擦板73及び74を締結状態及び解放状態の何れかに制御する第2の油圧サーボ機構130とで構成されている。
【0042】
ここで、クラッチドラム71は、入力軸50に連結された内筒形状のインナ部材71aと、このインナ部材71aから外方に延長する外筒形状を有し、内周面にスプライン溝71bを形成したアウタ部材71cとで構成され、インナ部材71a内に第2の油圧サーボ機構130が配設されている。
さらに、出力ギヤとしてのカウンタドライブギヤ170は、外周面に形成された歯部170aの外径が第2のクラッチ70のクラッチドラム71の外径より若干小さく選定され、その内側の基部170bが第1の遊星歯車機構10のインターナルリングギヤ17に連結されて、インターナルリングギヤ17と一体に回転駆動される。
【0043】
そして、ケース本体190の第1軸収納部191における支持部194bに、図4〜図6に示すように、インターナルリングギヤ17の外周面における前端部に対向し、且つ入力軸50及び出力軸としてのドライブシャフト453aの中間部における下部位置にパーキング機構500が配設されている。
ここで、支持部194bには、パーキング機構500の装着位置に、図6に示すように、内周面側に所定厚みを残して前端面から第2のクラッチ70のクランチドラム71の軸方向の約半分の長さ程度の深さで外周面に達する切欠部194cが形成されている。
【0044】
パーキング機構500は、図6で特に明らかなように、ケース本体190の支持部194bにおけるインターナルリングギヤ17の前端側に対向する位置に半径方向に貫通して形成された摺り割501と、この摺り割501内に筒状支持部194bの前端側に設けた切欠部194cから摺り割501を横切って螺合されたパーキングポールシャフト502に回動自在に配設されたパーキングポール503と、このパーキングポール503の先端に形成された係合歯503aに噛合するようにインターナルリングギヤ17の前端側外周面に形成したパーキングギヤ504と、パーキングポールシャフト502に巻装されてパーキングポール503をその係合歯503aをパーキングギヤ504から離間する方向に付勢するリターンスプリング506と、パーキングポール503を作動させる後方に向かって縮径する円錐台状のウェッジ部507aを有するパーキングロッド507及びパーキングロッド507を案内するサポートアクチュエータ508と、パーキングロッド507を作動させるマニュアルプレート509とで構成されている。
【0045】
ここで、パーキングポール503は、図5に示すように、左端部寄りの幅広部503bがパーキングポールシャフト502に回動自在に配設され、この幅広部503bの右側の長尺部503cの先端側上部に係合歯503aが形成されていると共に、下部側にパーキングロッド507が係合する係合部503dが形成され、さらに、幅広部503bの左側の短尺部503eにリターンスプリング506の一端が係合されている。
【0046】
また、リターンスプリング506は、図5及び図6に示すように、切欠部194cでパーキングポールシャフト502に巻装されたコイル部506aを有し、このコイル部506aの上端に連結する直線延長部506bが切欠部194cの底部に突出形成されたボス部194dに螺合されたボルト505の鍔部505aとボス部194dの外周面とに係合し、コイル部506aの下端に連結する弯曲延長部506cが筒状支持部194bに沿って後方に比較的長く延長されてパーキングポール503の短尺部503eの端部側に巻き付け固定され、パーキングポール503をその係合歯503aがパーキングギヤ504から離間する方向に付勢している。
【0047】
パーキングロッド507は、図8に示すように、中央部に大径部とこの大径部から右端に行くに従い徐々に縮径する円錐面とを有するウェッジ部507aを有し、このウェッジ部507aより後方側の棒部507bの先端部がR面取りされ、ウェッジ部507aより前方側の棒部507cが図5に示すように回動軸507dを有する支持板507eを介してマニュアルプレート509に回動自在に支持されている。
【0048】
さらに、サポートアクチュエータ508は、図5及び図8に示すように、ケース本体190のパーキングポール503の係合部503dに対向する位置に左右一対の取付ボルト508a,508bによって取付けられ、上端中央部にパーキングロッド507のウェッジ部507aを案内して上昇させる円錐内面を有する係合凹部508cが形成されている。一方、ケース本体190のサポートアクチュエータ508における係合凹部508cに対応する位置に図8に示すようにパーキングロッド507の先端を収納する収納凹部511が形成されている。
【0049】
さらにまた、マニュアルプレート509は、図7及び図8に示すように、ケース体190外の端部が車室内に配設されたセレクトレバーを有するセレクト機構(図示せず)に連結され、セレクトレバーのセレクト位置に応じた回動位置に回動されるマニュアルシャフト512に固定されて回動され、基部をマニュアルシャフト512に固定した扇状部509aと、この扇状部509aとはマニュアルシャフト512を挟んで反対側に延長するL字状の突出部509bとで構成されている。ここで、扇状部509aには、その外周縁部にセレクトレバーのパーキングレンジP、リヤレンジR、ニュートラルレンジN、ドライブレンジD、2速レンジL2及び1速レンジL1に対応する係合凹部509cが形成されている。また、突出部509bの屈曲部位置にパーキングロッド507に形成された回動軸507dが回動自在に挿通され、この回動軸507dのマニュアルプレート509を貫通した先端側に抜け止めピン507fを挿通することにより、回動軸507d即ちパーキングロッド507がマニュアルプレート509に回動自在に支持されている。
【0050】
また、マニュアルプレート509の扇状部509aにおける係合凹部509cに、図7に示すように、ケース本体190に一端が固定された2叉状のディテントスプリング513の先端に支持されたローラ514が係合しており、これにより、各係合位置(図8では実線がパーキングレンジP、破線が1速レンジL1)でのマニュアルプレート509の位置決めが行われる。
【0051】
そして、マニュアルプレート509が図8で破線図示のセレクトレバーの1速レンジL1を選択している状態で、パーキングロッド507の後方側棒部507bの先端が収納凹部511の手前側のサポートアクチュエータ508の係合凹部507cに係合しており、この状態では、パーキングポール503の係合部503dがパーキングロッド507の後方側棒部507に係合することにより、図5で二点鎖線図示のパーキングロック解除位置にある。
【0052】
この状態からセレクトレバーでパーキングレンジPを選択すると、マニュアルプレート509が図7で実線図示の回動位置に回動し、この状態で、パーキングロッド507のウェッジ部507aがサポートアクチュエータ508の係合凹部507cに係合してウェッジ部507aが上昇し、これによってパーキングポール503の係合部503dをリターンスプリング506に抗して図5で見て反時計方向に回動させて実線図示の係合歯503aがインターナルリングギヤ17に形成したパーキングギヤ504と噛合するパーキングロック位置に回動される。
【0053】
そして、マニュアルプレート509のパーキングレンジP及び1速レンジL1を越えるオーバーストロークがサポートアクチュエータ508によって規制されている。すなわち、図8に示すように、サポートアクチュエータ508の右側面を、取付台座600の右端面600aより突出させてマニュアルプレート509を1速レンジL1位置を越えてオーバーストロークしたときに、マニュアルプレート509の扇状部509aにおける反時計方向側面509dが当接するストッパー部610として設定し、さらにサポートアクチュエータ508の前面の平坦面における取付ボルト508a及び508bに干渉しない左右位置の中央部をマニュアルプレート509のL字状突出部509bの屈曲部より先端側の自由端509eが面接触するストッパー部611として設定している。
【0054】
次に、上記実施形態の動作を説明する。
今、セレクトレバーでドライブレンジDを選択している状態では、パーキングロッド507が図8で破線図示のように略中間位置にあって、そのウェッジ部507aがサポートアクチュエータ508の係合凹部508cより前方位置にあり、パーキングポール503の係合部503dがパーキングロッド507の後方側棒部507bの外周面に係合して、パーキングポール503が、図5で二点鎖線図示のように、係合歯503aがインターナルリングギヤ17に形成したパーキングギヤ504から外方に離間したパーキングロック解除位置となっている。
【0055】
この状態から車両の停止状態で、セレクトレバーでパーキングレンジPを選択すると、マニュアルシャフト512が図8で反時計方向に回動されて、マニュアルプレート509が実線図示のパーキング位置に回動される。
このマニュアルプレート509の反時計方向の回動に伴って、その突出部509bの屈曲部にパーキングロッド507の前方側棒部507cが回動軸507dで回動自在に支持されているので、パーキングロッド507が徐々に前方に移動し、ウェッジ部507aの円錐部がサポートアクチュエータ508の係合凹部508cに徐々に係合することにより、パーキングポール503がリターンスプリング506に抗して徐々に図5で見て反時計方向に回動し、ディテントスプリング513の先端に支持されたローラ514がマニュアルプレート509のパーキングレンジPに対応する係合凹部509cに係合する状態となると、パーキングロッド507のウェッジ部507aの大径部がサポートアクチュエータ508の係合凹部508cに係合する状態となる。
【0056】
この状態となると、図5で実線図示のように、パーキングポール503の係合歯503aがインターナルリングギヤ17に形成したパーキングギヤ504に係合するパーキングロック状態となり、インターナルリングギヤ17の回転が完全に停止される。
このパーキングロック状態では、マニュアルプレート509の突出部509bの自由端509eがサポートアクチュエータ508の前面のストッパー部611に対して近接対向している状態となり、このパーキングロック状態で、セレクトレバーをパーキングレンジPを越えて回動させようとした場合には、マニュアルシャフト512を介してマニュアルプレート509がさらに反時計方向に回動されることから、その突出部509bの自由端509eがサポートアクチュエータ508の前面における取付ボルト508a及び508b間のストッパー部611に当接することになり、マニュアルプレート509のこれ以上の回動が確実に規制される。このとき、突出部509bの自由端509eがサポートアクチュエータ508の前面に面接触するので、パーキングレンジP側のオーバーストロークが大きな力で行われた場合でも、確実に規制することができる。
【0057】
このパーキングロック状態からセレクトレバーでリヤレンジR又はドライブレンジDを選択すると、マニュアルシャフト512を介してマニュアルプレート509が図8で見て時計方向に回動されることにより、パーキングロッド507が前方に移動して、ウェッジ部507aがサポートアクチュエータ508の係合凹部508cから前方に離間する。これに応じて、パーキングポール503の係合部503dがウェッジ部507aの円錐部に係合する状態を経てセレクトレバーがリヤレンジRに達したときに後方側棒部507bに係合する状態となる。このため、パーキングポール503がリターンスプリング506の付勢力によって徐々に時計方向に回動し、セレクトレバーがリヤレンジR位置に達した状態で、係合歯503aがインターナルリングギヤ17に形成したパーキングギヤ504からに離間した状態となり、パーキングロック解除状態となる。
【0058】
この状態で、車両を発進させることにより、後進又は前進走行を開始することができる。
このように、上記実施形態によると、第2のクラッチ70で構成される第1の変速機構部品と、第1及び第3のクラッチ60及び80、第1及び第2の遊星歯車機構10及び30、第1及び第2のブレーキ100及び110、ワンウェイクラッチ90で構成される第2の変速機部品との間に出力ギヤとしてのカウンタドライブギヤ170を配置した場合に、第1軸としての入力軸50及び第3軸としての出力軸としてのドライブシャフト453aの中間における下部位置にパーキング機構500を配設したので、スペース的にゆとりがあり、パーキング機構500を配置するための大きな自由度を確保することができる。
【0059】
また、ケース本体190の支持部194bの第2のクラッチ70側の前端面にパーキングポールシャフト502を設け、このパーキングポールシャフト502にリターンスプリング506のコイル部506aを巻装し、その上端に連結する直線延長部506bをボス部194dとボルト505の鍔部505aとに係合させ、コイル部505aの下端に連結する弯曲延長部506cをパーキングポール503の短尺部503eに巻き付け固定しているので、リターンスプリング506を変速機構部品の外側に配置することができ、自動変速機の全長が長くなることがないと共に、パーキング機構500の組付性を向上することができる。
【0060】
さらに、リターンスプリング506のコイル部506aを第1の変速機構部品としての第2のクラッチ70側に配置するようにしたので、この第2のクラッチ70の外径が、第1及び第2の遊星歯車機構10及び30、第1及び第2のブレーキ100及び110、第1及び第3のクラッチ60及び80を有する第2の変速機構部品の外径に比較して小さいので、リターンスプリング506を配置する場合のレイアウトの自由度を大きくすることができ、しかもリターンスプリング506のコイル部506aを切欠194c内に配置することにより、自動変速機の全長が長くなることを確実に防止することができる。
【0061】
なお、上記実施形態においては、マニュアルプレート509の突出部509bにパーキングロッド507に直接回動自在に支持する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、マニュアルプレート509とパーキングロッド507との間をリンク機構を介して連結するようにしてもよく、要はマニュアルプレート509のパーキングレンジPへの移動に伴ってパーキングロッド507のウェッジ部507aでパーキングポール503をパーキングロック位置に作動できればよいものである。
【0062】
また、上記実施形態においては、図5に示すようにパーキングポールシャフト502を入力軸50及び出力軸としてのドライブシャフト453aの中間位置における下部位置に配設した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、第2のクラッチ70の回りの任意の位置に配設することができる。この場合、マニュアルプレート509とパーキングロッド507との距離が長くなるときには、リンク機構等の連結機構を介して両者を連結して、マニュアルプレート509の回動力をパーキングロッド507に伝達するようにすればよい。
【0063】
さらに、上記実施形態においては、自動変速機を前進6速を実現するギヤトレインで構成しているが、これに限定されるものではなく、前進5速以下又は7速以上の自動変速機にも本発明を適用することができる。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、第1の変速機構部品を構成するクラッチ及び第2の変速機構部品間に挟まれる出力ギヤを回転自在に支持する中間隔壁の延在位置に形成した支持部に摺り割を形成し、この摺り割にパーキングポールをパーキングギヤに係脱可能に保持し、支持部のクラッチの外周側位置にパーキングポールを付勢するリターンスプリングを巻装することにより、リターンスプリングが変速機構部品の外側に配置されることになり、リターンスプリングを設置するための自由度を大きくすることができると共に、リターンスプリングを巻装するための筒状支持部の厚みを厚くすることにより、パーキング機構を支持するための機械的強度を高めることができるという効果が得られる。
【0065】
また、出力ギヤより前方側即ちコンバータハウジング側となる第1の変速機構部品がクラッチで構成されているので、その外径が遊星歯車機構、ブレーキ等を含む後方側の第2の変速機構部品に比較して小さくなるので、このクラッチの回りにリターンスプリングを巻装することが可能となり、このリターンスプリングを巻装するための自由度を向上させることができると共に、自動変速機の全長が増大することを確実に防止することができるという効果が得られる。
【0066】
さらに、請求項に係る発明によれば、支持部におけるトルクコンバータから入力トルクが伝達される変速機の入力軸と主変速機構の出力ギヤにカウンタギヤを介して連結されたディファレンシャルギヤの出力となる出力軸との中間下部位置にパーキングポールシャフトを配設し、このパーキングポールシャフトにリターンスプリングのコイル部を巻装するので、リターンスプリングを巻装するための自由度をより大きくすることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された自動変速機の構成を示す断面図である。
【図2】上記自動変速機を示すスケルトン図である。
【図3】上記自動変速機の作動を示す図である。
【図4】トランスミッションケースの背面を示す側面図である。
【図5】トランスミッションケースの前面を示す側面図である。
【図6】図5のA−A線断面図である。
【図7】図5の側面図である。
【図8】図7のB−B線断面図である。
【符号の説明】
10 第1の遊星歯車機構
30 第2の遊星歯車機構
60 第1のクラッチ
70 第2のクラッチ
80 第3のクラッチ
170 カウンタドライブギヤ(出力ギヤ)
180 トランスミッションケース
190 ケース本体
194b 支持部
194c 切欠部
195 中間隔壁
500 パーキング機構
501 摺り割
502 パーキングポールシャフト
503 パーキングポール
504 パーキングギヤ
506 リターンスプリング
506a コイル部
506b 直線延長部
506c 弯曲延長部
507 パーキングロッド
508 サポートアクチュエータ
509 マニュアルプレート
512 マニュアルシャフト
513 ディテントスプリング

Claims (2)

  1. エンジンから入力される動力を変速して出力ギヤより出力する主変速機構と、該主変速機構が同軸上に配置され少なくとも主変速機構を包含するトランスミッションケースとを備え、前記主変速機構は、トランスミッションケース内に軸方向前方且つ前記エンジン側に配設された第1の変速機構部品と、軸方向後方側に配設された第2の変速機構部品と、前記第1の変速機構部品及び第2の変速機構部品間に配設された出力ギヤと、該出力ギヤを駐車時にロック可能に作動するパーキングロック機構とを有し、前記パーキングロック機構は、前記出力ギヤと同軸上にパーキングギヤを当該出力ギヤと連結して設けると共に、該パーキングギヤをロックするパーキングポールを当該パーキングギヤの外方側に配設した構成を有する自動変速機において、
    前記第1の変速機構部品は、入力トルクが伝達されるクラッチで構成され、前記トランスミッションケースに、前記出力ギヤを回転自在に支持する中間隔壁を設けると共に、当該中間隔壁を延在した箇所に前記パーキングポールを回転自在に支持する支持部を形成し、該支持部のパーキングギヤに対向する位置に、前記パーキングポールをパーキングギヤに係脱可能に保持する摺り割を設け、前記支持部の前記クラッチの外周側位置にパーキングポールを付勢するリターンスプリングを巻装したことを特徴とする自動変速機のパーキング機構。
  2. 前記リターンスプリングのコイル部は、前記支持部における、前記主変速機構の入力軸と前記主変速機構の出力ギヤにカウンタギヤを介して連結されたディファレンシャルギヤの出力となる出力軸の中間下部に配設され且つ前記摺り割を横切って前記パーキングポールを回動自在に支持するパーキングポールシャフトに巻装されていることを特徴とする請求項1に記載の自動変速機のパーキング機構。
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