JP4127238B2 - 噴射率可変燃料噴射弁及びその制御方法 - Google Patents
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Description
なおここで、磁性強度という用語は材料の磁性の強さ、すなわち磁石への吸着のし易さを表す指標として用いられており、換言すれば同じ強さの磁界において作用せしめられる磁力の大きさの程度を表す指標として用いられている。すなわち、磁性強度が強いほど磁石に吸着し易く、また、同じ強さの磁界において作用せしめられる磁力の大きさが大きいことになる。
7番目の発明では、上記電磁手段によって発生せしめられる磁界の強度を上記予め定めた磁界強度よりも弱く調整して上記第1噴孔弁のみを開弁させた場合、直径の小さい第1噴孔を介して噴射率の低い燃料噴射が実施される。一般に、直径の小さい噴孔を介した燃料噴射の方が噴霧された燃料の粒径が小さく良好な噴霧特性を有しているので、7番目の発明によれば、噴射率の低い燃料噴射を実施する場合に良好な噴霧特性の燃料噴射を実施することができる。
8番目の発明のようにすることによって、第1噴孔開閉弁及び第2噴孔開閉弁の閉弁時の動作速度を異ならせることができる。これにより、噴射後期における噴射率変化について調整することができる。
10番目の発明によれば、3番目から5番目の何れかの発明の噴射率可変燃料噴射弁を用いて、容易に燃料噴射率を制御することができる。
図1は、本発明の一実施形態の噴射率可変燃料噴射弁100の略示断面側面図であり、同燃料噴射弁100が燃料の噴射されない状態にある場合を示している。また、図2は、図1の線A−Aに沿った断面において後述する第1及び第2ニードル弁並びに第1及び第2アーマチャを見た場合の図である。なお、図1は詳細には、中心線X−Xより左側が図2の線O−Bに沿う方向に取った断面を示し、中心線X−Xより右側が図2の線O−Cに沿う方向に取った断面を示している。
なお、上記ソレノイド14の発生する磁界の調整は、上記ソレノイド14への通電時間や通電量(投入電力)等を制御することによって実施することができる。
すなわち、例えば、第1スプリング11の設定付勢力を第2スプリング12の設定付勢力よりも低く設定することによって、上記第1ニードル弁7が完全に閉弁されるのを上記第2ニードル弁8が完全に閉弁されるのよりも遅らせることができる。そしてこのようにした場合には、燃料噴射の最後においては第1噴孔5を介した噴射が行なわれることになる(図7参照)。またここで、例えば上記第1噴孔5の直径が上記第2噴孔6の直径よりも小さくされている場合には、一般に上記第1噴孔5を介した噴射の方が噴霧された燃料の粒径が小さく良好な噴霧特性を有している。
1…容器本体
2…ノズル本体
5…第1噴孔
6…第2噴孔
7…第1ニードル弁(第1噴孔開閉弁)
8…第2ニードル弁(第2噴孔開閉弁)
11…第1スプリング(第1付勢手段)
12…第2スプリング(第2付勢手段)
14…ソレノイド(電磁手段)
15、115、215…第1アーマチャ
16、116、216…第2アーマチャ
Claims (10)
- 第1噴孔及び第2噴孔を有するノズル本体と、上記ノズル本体内において同心状に配設され上記第1噴孔及び第2噴孔をそれぞれ開閉する第1噴孔開閉弁及び第2噴孔開閉弁と、該第1噴孔開閉弁及び第2噴孔開閉弁をそれぞれ閉弁方向に付勢する第1付勢手段及び第2付勢手段と、上記第1噴孔開閉弁及び第2噴孔開閉弁を開弁方向に駆動する開弁手段とを有する噴射率可変燃料噴射弁において、
上記開弁手段が、上記第1噴孔開閉弁及び第2噴孔開閉弁に対してそれぞれ独立して設けられた第1アーマチャ及び第2アーマチャと、該第1アーマチャ及び第2アーマチャの両方に電磁力を作用させる単一構成の電磁手段とを含んで構成されていて、
上記第1アーマチャ及び第2アーマチャは、上記同心状に配設された第1噴孔開閉弁及び第2噴孔開閉弁の周囲において円周方向に交互に分割配置されていることを特徴とする噴射率可変燃料噴射弁。 - 上記単一構成の電磁手段がソレノイドにより構成されることを特徴とする、請求項1に記載の噴射率可変燃料噴射弁。
- 上記第1アーマチャと上記電磁手段との間の距離を上記第2アーマチャと上記電磁手段との間の距離よりも近くしたことを特徴とする、請求項1または2に記載の噴射率可変燃料噴射弁。
- 上記第1アーマチャの上記電磁手段に対向する部分の面積を上記第2アーマチャの上記電磁手段に対向する部分の面積よりも大きくしたことを特徴とする、請求項1から3の何れか一項に記載の噴射率可変燃料噴射弁。
- 上記第1アーマチャを上記第2アーマチャを構成する材料よりも磁性強度の強い材料で構成したことを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の噴射率可変燃料噴射弁。
- 上記電磁手段によって発生せしめられる磁界の強度が予め定めた磁界強度よりも弱い場合には、上記第1噴孔開閉弁のみが駆動されるように上記第1アーマチャ及び第2アーマチャが構成されていることを特徴とする、請求項3から5の何れか一項に記載の噴射率可変燃料噴射弁。
- 上記第1噴孔の直径を上記第2噴孔の直径よりも小さくしたことを特徴とする、請求項6に記載の噴射率可変燃料噴射弁。
- 上記第1付勢手段の設定付勢力と上記第2付勢手段の設定付勢力とを異ならせたことを特徴とする、請求項3から5の何れか一項に記載の噴射率可変燃料噴射弁。
- 上記第1噴孔の直径を上記第2噴孔の直径よりも小さくすると共に、上記第1付勢手段の設定付勢力を上記第2付勢手段の設定付勢力よりも小さくしたことを特徴とする、請求項8に記載の噴射率可変燃料噴射弁。
- 請求項3から5の何れか一項に記載の噴射率可変燃料噴射弁において、上記電磁手段によって発生せしめられる磁界を調整し、上記第1噴孔開閉弁及び第2噴孔開閉弁のそれぞれの駆動を制御することを特徴とする、噴射率可変燃料噴射弁の制御方法。
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