JP2004204795A - ノズル及び燃料インジェクタ及び内燃機関 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】高貫徹噴霧を行う場合には、ニードル弁12のエッジ部12aを、ノズル本体11に設けられた第1弁座11cから離して開弁させた状態とし、流路可変部材13を、その円錐部13bの底面13dが、ニードル弁12の平面部12cに突き当たる位置まで移動させる。高拡散噴霧を行う場合には、ニードル弁12のエッジ部12aを、ノズル本体11に設けられた第1弁座11cから離して開弁させた状態とし、流路可変部材13を、その円錐部13bの底面13dが、ニードル弁12の平面部12cとある程度の間隔を隔てた位置まで移動させる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノズル及び燃料インジェクタ及び内燃機関に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特に、ディーゼルエンジンにおいては、燃料インジェクタのノズルから噴射される燃料の噴霧形態は、排気中の有害物質削減等の観点から、内燃機関の機関負荷が中高負荷時には高貫徹噴霧が望ましく、内燃機関の機関負荷が低負荷時には高拡散噴霧が望ましい。なお、高貫徹噴霧とは、噴射される角度が狭く貫徹力が高い噴射形態であり、高拡散噴霧とは、噴射される角度が広く燃料が分散され貫徹力の低い噴射形態である。
【0003】
内燃機関の機関負荷に応じて、燃料の噴射形態を高貫徹噴霧と高拡散噴霧に切り換える技術としては、例えば、狭角噴霧用の噴孔(噴口)と広角噴霧用の噴孔(噴口)を別々に設けて、噴孔を切り換える技術がある(特許文献1参照)。
【0004】
このような技術を採用する場合には、使用していない噴孔に燃料が堆積して、場合によっては詰まってしまうという問題が残されている。なお、関連する技術として他に特許文献2,3がある。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−337226号公報
【特許文献2】
特開2000−145586号公報
【特許文献3】
特開平8−4625号公開公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の通り、内燃機関の機関負荷が中高負荷時には高貫徹噴霧が望ましく、内燃機関の機関負荷が低負荷時には高拡散噴霧が望ましいが、これらを実現するために、従来技術においては、他の不具合が伴ってしまうなど、未だ改善の余地があった。
【0007】
本発明の目的は、内燃機関の機関負荷に応じて、好適に高貫徹噴霧あるいは高拡散噴霧に切り換え可能とするノズル及び燃料インジェクタ、及び熱効率の向上を図った内燃機関を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
【0009】
本発明は、噴孔内に旋回流を発生させる導入路を設け、高拡散噴霧とする場合には、導入路から噴孔への流れを主流とさせ、高貫徹噴霧とする場合には、導入路を通らずに噴孔に流れ込む流れを主流とさせるようにした。これにより、高拡散噴霧と高貫徹噴霧とに切り換えることを可能とした。
【0010】
そして、本発明においては、上記の切り換え動作を実現するために、噴孔内に旋回流を発生させる導入路を通って噴孔に流れ込む流れを主流とする流路と、導入路を通らずに噴孔内に流れ込む流れを主流とする流路とに変更可能な流路可変手段を設ける構成を採用した。
【0011】
更に具体的な構成について、ノズルの場合の構成と、燃料インジェクタの場合の構成と、内燃機関の場合の構成について、それぞれ説明する。
【0012】
まず、本発明のノズルは、噴孔と、燃料を該噴孔に対して該噴孔内に旋回流を形成させる方向に導く導入路と、を有するノズル本体と、
前記噴孔の開口端面に対向する対向面を備え、前記開口端面から該対向面までの間隔が広くなり、前記導入路を通らずに噴孔に流れ込む燃料の流れが主流となる第1位置と、前記開口端面から該対向面までの間隔が狭くなり、前記導入路から噴孔への燃料の流れが主流となる第2位置と、に移動される流路可変部材と、該流路可変部材により変更される流路部分よりも上流側の位置で、ノズル本体の内壁面との間で開弁と閉弁を選択的に行うニードル弁と、を備えることを特徴とする。
【0013】
このように、本発明の構成においては、第1位置と第2位置に移動される流路可変部材によって、流路が変更されるようにした。これにより、流路可変部材が第1位置にあれば、導入路を通らずに噴孔に流れ込む燃料の流れが主流となるため、噴孔から噴き出される燃料を高貫徹噴霧とすることができる。一方、流路可変部材が第2位置にあれば、導入路を通って噴孔に流れ込む燃料の流れが主流となるため、噴孔から噴き出される燃料を高拡散噴霧とすることができる。
【0014】
そして、流路可変部材により変更される流路部分よりも上流側の位置で、ニードル弁が開弁と閉弁を選択的に行うため、流路可変部材を所望の位置に位置決めした後に、ニードル弁により開弁すれば、噴射初期から好適に高貫徹あるいは高拡散噴霧を行うことができる。
【0015】
つまり、特に高貫徹噴霧を行う場合に、流路可変部材が噴孔の開口端面と対向面との間隔が狭い位置から第1位置へと移動する段階途中で既に燃料を噴射させた場合には、始めのうちは導入路を通る燃料が多くなり、初期の段階では高拡散噴霧となる。そうすると、噴孔付近で燃焼が始まってしまうため、流路可変部材が第1位置に移動したとしても、燃料が遠くまで飛ばされにくい状況となり、良好な高貫徹噴霧が困難となってしまう。これに対して、上記の通り、予め、流路可変部材を第1位置に移動させた後に、ニードル弁により開弁すれば、噴霧初期から良好に高貫徹噴霧を行うことが可能となる。
【0016】
また、流路可変部材のより具体的な構成としては以下のものが挙げられる。
【0017】
すなわち、流路可変部材は、該流路可変部材の軸方向の移動によって、前記開口端面との間隔が連続的に変化する単一の面により前記対向面が構成されることができる。例えば、流路可変部材の先端を円錐形状として、ノズル本体側の噴孔を有する部分をこの円錐形状に沿った形状とすることで、流路可変部材が軸方向に移動すれば、噴孔の開口端面と円錐形状部分の外壁面の部分との間隔を変化させることができる。つまり、この円錐形状部分の外壁面の一部を上記対向面とすることができる。
【0018】
また、前記流路可変部材は、前記開口端面との間隔が各々異なる複数の面を備え、該流路可変部材の軸方向の移動により前記開口端面に対向する面が切り換えられるようにすることも可能である。例えば、流路可変部材の先端を、径の異なる複数の円柱状の部材を軸方向にそれぞれ接合するように構成することで、流路可変部材が軸方向に移動すれば、噴孔の開口端面に対向する円柱状の部材が切り換えられ、噴孔の開口端面と円錐形状部分の外壁面の部分との間隔を変化させることができる。
【0019】
そして、前記流路可変部材は、前記第1位置及び第2位置のほか、前記噴孔及び導入路を塞ぐ第3位置にも移動されると好適である。このようにすれば、流路可変部材に弁機能を持たせることができる。従って、例えば、閉弁時には、ニードル弁よりも先に流路可変部材によって閉弁することで、デッドボリュームによる燃料の液だれ量を抑制できる。
【0020】
次に、本発明の燃料インジェクタは、噴孔と、燃料を該噴孔に対して該噴孔内に旋回流を形成させる方向に導く導入路と、を有するノズル本体と、
前記噴孔の開口端面に対向する対向面を備え、前記開口端面から該対向面までの間隔が変更可能に設けられる流路可変部材と、
該流路可変部材を、前記開口端面から前記対向面までの間隔を広くして、前記導入路を通らずに噴孔に流れ込む燃料の流れを主流とさせる第1位置と、前記開口端面から前記対向面までの間隔を狭くして、前記導入路から噴孔への燃料の流れを主流とさせる第2位置に移動させるアクチュエータと、
前記流路可変部材により変更される流路部分よりも上流側の位置で、ノズル本体の内壁面との間で開弁と閉弁を選択的に行うニードル弁と、を備えることを特徴とする。
【0021】
このように、本発明の構成においては、アクチュエータによって流路可変部材を、第1位置と第2位置に移動させることで、流路を変更するようにした。これにより、流路可変部材が第1位置にあれば、導入路を通らずに噴孔に流れ込む燃料の流れが主流となるため、噴孔から噴き出される燃料を高貫徹噴霧とすることができる。一方、流路可変部材が第2位置にあれば、導入路を通って噴孔に流れ込む燃料の流れが主流となるため、噴孔から噴き出される燃料を高拡散噴霧とすることができる。
【0022】
そして、流路可変部材により変更される流路部分よりも上流側の位置で、ニードル弁が開弁と閉弁を選択的に行うため、流路可変部材を所望の位置に位置決めした後に、ニードル弁により開弁すれば、噴射初期から好適に高貫徹あるいは高拡散噴霧を行うことができる。
【0023】
つまり、特に高貫徹噴霧を行う場合に、流路可変部材が噴孔の開口端面と対向面との間隔が狭い位置から第1位置へと移動する段階途中で既に燃料を噴射させた場合には、始めのうちは導入路を通る燃料が多くなり、初期の段階では高拡散噴霧となる。そうすると、噴孔付近で燃焼が始まってしまうため、流路可変部材が第1位置に移動したとしても、燃料が遠くまで飛ばされにくい状況となり、良好な高貫徹噴霧が困難となってしまう。これに対して、上記の通り、予め、流路可変部材を第1位置に移動させた後に、ニードル弁により開弁すれば、噴霧初期から良好に高貫徹噴霧を行うことが可能となる。
【0024】
そして、前記アクチュエータは、内燃機関の負荷が中高負荷の場合には前記流路可変部材を第1位置に移動させ、低負荷の場合には前記流路可変部材を第2位置に移動させると好適である。これにより、内燃機関の負荷が中高負荷の場合には、高貫徹噴霧を行わせることができ、内燃機関の負荷が低負荷の場合には、高拡散噴霧を行わせることができる。従って、有害物質を削減することができ、また、高貫徹噴霧により出力を十分に上げることができる。
【0025】
また、内燃機関の負荷が中高負荷の場合には、前記アクチュエータが前記流路可変部材を第1位置に移動させた後に、前記ニードル弁による開弁動作が行われると好適である。これにより、上述のように、噴霧初期から高貫徹噴霧を行わせることができる。
【0026】
前記ノズル本体には、前記流路可変部材が着座することで、前記噴孔及び導入路が塞がれる弁座が設けられており、前記アクチュエータは、前記流路可変部材を、該流路可変部材が前記弁座に着座する第3位置にも移動させるとよい。これにより、流路可変部材にも弁機能を持たせることができる。
【0027】
燃料噴射終了時には、前記アクチュエータが前記流路可変部材を第3位置に移動させ、その後に、前記ニードル弁による閉弁が行われるとよい。これにより、噴孔に近い流路可変部材によって先に閉弁するため、デッドボリュームによる燃料の液だれ量を抑制できる。
【0028】
前記流路可変部材は、該流路可変部材の軸方向の移動によって、前記開口端面との間隔が連続的に変化する単一の面により前記対向面が構成されることができる。例えば、流路可変部材の先端を円錐形状として、ノズル本体側の噴孔を有する部分をこの円錐形状に沿った形状とすることで、流路可変部材が軸方向に移動すれば、噴孔の開口端面と円錐形状部分の外壁面の部分との間隔を変化させることができる。つまり、この円錐形状部分の外壁面の一部を上記対向面とすることができる。
【0029】
また、前記流路可変部材は、前記開口端面との間隔が各々異なる複数の面を備え、該流路可変部材の軸方向の移動により前記開口端面に対向する面が切り換えられることも可能である。例えば、流路可変部材の先端を、径の異なる複数の円柱を軸方向にそれぞれ接合するように構成することで、流路可変部材が軸方向に移動すれば、噴孔の開口端面に対向する円柱が切り換えられ、噴孔の開口端面と円錐形状部分の外壁面の部分との間隔を変化させることができる。
【0030】
前記アクチュエータは、前記流路可変部材を前記ニードル弁の動作に連動させて駆動する油圧制御手段により構成されることができる。
【0031】
また、前記アクチュエータは、前記流路可変部材を前記ニードル弁の動作とは独立に駆動するソレノイドにより構成されることもできる。
【0032】
ここで、前記ソレノイドに備えられたコイルによる吸引力を受けて移動してくる前記流路可変部材を停止させるストッパと、
前記流路可変部材を前記コイルによる吸引方向とは反対方向に付勢する第1付勢手段と、
前記ストッパを前記コイルによる吸引方向とは反対方向に付勢する第2付勢手段と、
該第2付勢手段により付勢される前記ストッパの該付勢方向への移動を規制する規制部材と、を備え、
前記第1付勢手段による第1付勢力と前記第2付勢手段による第2付勢力は、前記コイルによる第1吸引力が作用した場合には、第1付勢力に抗して前記流路可変部材は移動するが、第2付勢力によって前記規制部材に規制された位置にある前記ストッパによって停止されて、該流路可変部材は前記第2位置で保持され、
かつ、前記コイルによる第1吸引力よりも大きな第2吸引力が作用した場合には、第1付勢力と第2付勢力の合力に抗して前記流路可変部材はストッパと共に前記第1位置まで移動する力関係を満たしているようにすると好適である。
【0033】
このように構成することで、流路可変部材の位置決め精度を高くすることができる。
【0034】
また、本発明の内燃機関にあっては、上記のいずれかにより構成される燃料インジェクタと、
機関負荷を検出する検出手段と、
該検出手段によって検出された機関負荷が判断基準値よりも高い場合には、前記流路可変部材を前記第1位置に移動させ、該判断基準値よりも低い場合には、前記流路可変部材を前記第2位置に移動させるように前記アクチュエータを駆動制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0035】
本発明の構成により、燃料インジェクタから噴射される燃料の噴霧形態を、機関負荷に適した噴霧とすることができるため、有害物質の削減に寄与し、また、熱効率の向上を図れる。
【0036】
なお、上記各構成は、可能な限り組み合わせて採用し得る。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0038】
(第1の実施の形態)
図1〜図7を参照して、本発明の第1の実施の形態に係るノズル、及びノズルを備えた燃料インジェクタ、及び、燃料インジェクタを備えた内燃機関について説明する。
【0039】
図1〜図3は本発明の第1の実施の形態に係るノズルの主要部を示す模式的断面図である。ここで、図1は高貫徹噴霧を行う場合における状態を示し、図2は高拡散噴霧を行う場合における状態を示す、図3は噴霧を行っていない場合における状態を示している。
【0040】
図4〜図6は本発明の第1の実施の形態に係るノズル本体に設けられた噴孔を示している。ここで、図4はノズルの上面から噴孔付近を見た図であり、図5は噴孔の軸線に沿って切断した断面図であり、図6は噴孔の上面側から見た図である。
【0041】
また、図7は本発明の第1の実施の形態に係る燃料インジェクタを備えた内燃機関のブロック図である。
【0042】
図1〜図3に示すように、本実施の形態に係るノズル10は、ノズル本体11と、ノズル本体11内に設けられるニードル弁12と、ニードル弁12と同軸上に配設された流路可変部材13とを備える。
【0043】
ノズル本体11には、燃料の噴射口となる噴孔11aと、燃料を噴孔11aに対して噴孔内に旋回流を形成させるための導入路11bと、ニードル弁12の弁座となる第1弁座11cと、流路可変部材13の弁座となる第2弁座11dが設けられている。
【0044】
ここで、噴孔11a及び導入路11bに関して、図4〜図6を参照して更に詳しく説明する。
【0045】
図4及び図5に示すように、噴孔11aの内部側の開口端に接続して導入路11bが設けられている。この導入路11bは、本実施の形態では切り欠きによって構成されている。そして、この導入路11bは図6に示すように、噴孔11aの孔軸に対して偏心する位置に燃料を送り込むように形成されている。
【0046】
従って、導入路11bを通って流れ込んできた燃料は、図5及び図6に示すように噴孔11a内で旋回流を形成する。これにより、噴孔11aから噴射される燃料は旋回されながら噴射されるため、広角に噴射されて高拡散噴霧となる。
【0047】
ニードル弁12は、ノズル本体11内に軸方向に往復動自在に設けられている。このニードル弁12は、略円筒形状の部材によって構成されており、その先端には先端側に向かうにつれて縮径するテーパが設けられている。そして、最先端には平面部12cが設けられ、この平面部12cとテーパとの境界となるエッジ部12aが、ノズル本体11に設けられた第1弁座11cに着座することによって閉弁するように構成されている。また、ニードル弁12には、軸心に沿って貫通孔12bが設けられている。
【0048】
そして、流路可変部材13は、ニードル弁12に設けられた貫通孔12bに挿通される軸部13aと、軸部13aの先端に設けられる円錐部13bとを備えている。円錐部13bの側面13cの一部はノズル本体11の噴孔11a及び導入路11bの開口端面に対向する位置に配設されるように設けられている。また、円錐部13bの底面13dは、ニードル弁12の平面部12cに突き当たるように構成されている。
【0049】
ここで、上述のニードル弁12と流路可変部材13は、図1〜3では不図示のアクチュエータによって、それぞれ軸方向に往復移動されるように構成されている。
【0050】
以上のように構成されるノズル10による燃料噴射動作について説明する。まず、特に図1を参照して高貫徹噴霧を行う場合を説明する。図1に示すように、高貫徹噴霧を行う場合には、ニードル弁12のエッジ部12aを、ノズル本体11に設けられた第1弁座11cから離して開弁させた状態とする。一方、流路可変部材13を、その円錐部13bの底面13dが、ニードル弁12の平面部12cに突き当たる位置まで移動させる。これにより、ノズル本体11の噴孔11a及び導入路11bの開口端面と、これに対向する対向面(流路可変部材13における円錐部13bの側面13cの一部)との間隔は広い状態となる(以下、この状態における流路可変部材13の位置を説明の便宜上、第1位置と称する。)。
【0051】
従って、ニードル弁12の開弁により流れてきた燃料は、導入路11bを通らずに噴孔11aに流れ込む流れが主流となるため、噴孔11a内では旋回流が形成されない。つまり、噴孔11aの孔軸に沿った流れが主流となるため、噴孔11aから噴射される燃料は孔軸方向に飛び出していく。これにより、高貫徹噴霧が可能となる。
【0052】
次に、特に図2を参照して高拡散噴霧を行う場合を説明する。図2に示すように、高拡散噴霧を行う場合には、ニードル弁12のエッジ部12aを、ノズル本体11に設けられた第1弁座11cから離して開弁させた状態とする。一方、流路可変部材13を、その円錐部13bの底面13dが、ニードル弁12の平面部12cとある程度の間隔を隔てた位置まで移動させる。これにより、ノズル本体11の噴孔11a及び導入路11bの開口端面と、これに対向する対向面(流路可変部材13における円錐部13bの側面13cの一部)との間隔は狭い状態となる(以下、この状態における流路可変部材13の位置を説明の便宜上、第2位置と称する。)。
【0053】
従って、ニードル弁12の開弁により流れてきた燃料は、導入路11bを通って噴孔11aに流れ込む流れが主流となるため、噴孔11a内では旋回流が形成される。これにより、既に図4〜図6を参照して説明した通り高拡散噴霧が可能となる。
【0054】
次に、特に図3を参照して噴射を停止する場合を説明する。図3に示すように、噴射を停止する場合には、ニードル弁12のエッジ部12aを、ノズル本体11に設けられた第1弁座11cに着座させて閉弁させた状態とする。また、流路可変部材13における円錐部13bの側面13cもノズル本体11に設けられた第2弁座11dに着座させて、噴孔11a及び導入路11bを塞ぎ閉弁させた状態とする(以下、この状態における流路可変部材13の位置を説明の便宜上、第3位置と称する。)。従って、燃料は噴孔11aから噴射されなくなる。
【0055】
ここで、ニードル弁12だけでなく、流路可変部材13にも開弁と閉弁を選択的に行う機能を持たせたのは、ニードル弁12のみで開弁と閉弁を選択的に行うと、流路可変部材13の周囲に比較的大きなデッドボリュームができるため、燃料噴射後にニードル弁12により閉弁しても、燃料ダレが多くなってしまう。そこで、流路可変部材13によって噴孔11a及び導入路11bの開口端面を直接塞ぐことによって、燃料噴射後の燃料ダレの低減を図ったものである。
【0056】
次に、以上のように構成されるノズルを備えた燃料インジェクタが内燃機関に搭載された場合のより具体的な動作について、図7のブロック図を参照して説明する。
【0057】
図7に示すように、内燃機関の機関負荷を検出する検出手段の主要構成部材であるセンサ50と、センサ50によって検出されたデータが入力されて、その入力データに基づいて命令信号を発信する制御手段としてのECU60と、ECU60からの命令信号に応じてニードル弁12及び流路可変部材13を駆動するアクチュエータ70とを設ける。
【0058】
センサ50は、内燃機関において要求される機関負荷が認識可能なデータを検出できるものであれば良い。すなわち、一般的に、要求される機関負荷を直接的あるいは間接的に検出するのは困難であるので、要求される機関負荷を推定可能なデータを検出できれば良い。一例として、アクセル開度を検出するものを挙げることができる。
【0059】
そして、ECU60は、センサ50から送られた入力データに基づいて、要求される機関負荷が中高負荷であるのか低負荷であるのかを判断する。具体的には、ECU60は入力データに基づいて得られた要求される機関負荷が、所定の判断基準値よりも高いか低いかを判断する。
【0060】
ここで、上述のようにセンサ50から送られる入力データは、通常、要求される機関負荷の値そのものではないため、入力データから要求される機関負荷を推定し、この推定された値を要求される機関負荷値とする。また、判断基準値は予め設定した固定値であっても良いし、環境条件等に応じて変動する値を用いても良い。
【0061】
そして、ECU60は、要求される機関負荷が中高負荷であると判断した場合には、高貫徹噴霧を行わせるべく、ニードル弁12及び流路可変部材13を図1に示す位置に移動させるようにアクチュエータ70に対して命令信号を発信する。
【0062】
ここで、高貫徹噴霧を行う場合には、図3に示す噴射停止状態から、まず、流路可変部材13を第1位置まで移動させて、ノズル本体11の噴孔11a及び導入路11bの開口端面と、これに対向する対向面との間隔を広くした後に、ニードル弁12を開弁するのが好適である。
【0063】
何故ならば、先にニードル弁12を開弁した後に、流路可変部材13を駆動すると、その初期段階では、ノズル本体11の噴孔11a及び導入路11bの開口端面と、これに対向する対向面との間隔は狭い状態である。従って、初期段階では、高拡散噴霧が行われることになる。そして、この段階で燃焼が始まると、噴孔11aの出口付近でのみ燃焼されることになる。このような状況下においては、その後、流路可変部材13が更に第1位置まで移動して、ノズル本体11の噴孔11a及び導入路11bの開口端面と、これに対向する対向面との間隔が広くなり、噴孔11aの孔軸に沿って燃料が飛び出したとしても、噴孔11aの出口付近で既に燃焼が始まっているため、燃料を遠くに飛ばすことが困難となる。
【0064】
これに対して、上記の通り、流路可変部材13を先に駆動して、ノズル本体11の噴孔11a及び導入路11bの開口端面と、これに対向する対向面との間隔を確保した後に、ニードル弁12を開弁すれば、初期の段階から高貫徹噴霧となり、燃料を遠くに飛ばすことが可能となる。
【0065】
このように、要求される機関負荷が中高負荷の場合には、高貫徹噴霧が行われるため、機関室内の空間を十分に利用でき、出力を十分に高めることができると共に、排気中の有害物質を増加させてしまうこともない。
【0066】
また、ECU60は、要求される機関負荷が低負荷であると判断した場合には、高拡散噴霧を行わせるべく、ニードル弁12及び流路可変部材13を図2に示す位置に移動させるようにアクチュエータ70に対して命令信号を発信する。
【0067】
ここで、高拡散噴霧を行う場合には、ニードル弁12と流路可変部材13の駆動順序は特に限定されず、いずれかを先に駆動させても良いし、同時に駆動させても良い。
【0068】
このように、要求される機関負荷が低負荷の場合には、高拡散噴霧が行われるため、燃料が燃焼室内に高分散して均一に分布し、燃焼室の多点で同時に着火させることができる。そして、この場合に、混合気の濃度を理論空燃比よりも薄くしておくことで、排気中のNOxやすすなどの有害物質を削減することができる。
【0069】
また、ECU60は、燃料噴射を停止させる場合には、ニードル弁12及び流路可変部材13を図3に示す位置に移動させるようにアクチュエータ70に対して命令信号を発信する。
【0070】
ここで、燃料噴射を停止する場合には、まず、流路可変部材13を第3位置まで移動させて閉弁させた後に、ニードル弁12を閉弁させるのが好適である。
【0071】
これは、上述のように、ニードル弁12により閉弁しても、デッドボリュームが大きいことから燃料ダレが多くなってしまうため、流路可変部材13によって噴孔11a及び導入路11bの開口端面を先に直接塞ぐことによって、燃料噴射後の燃料ダレの低減を図ることができるからである。
【0072】
以上のように、本実施の形態によれば、ノズル10から噴射される燃料の噴霧形態を高貫徹噴霧と高拡散噴霧に好適に切り換えることができる。そして、噴霧形態を機関負荷に応じて切り換えることで、排気中の有害物質の削減に寄与し、また、内燃機関の熱効率の向上に寄与することができる。
【0073】
(第2の実施の形態)
図8〜図11には、本発明の第2の実施の形態が示されている。本実施の形態では、ニードル弁12及び流路可変部材13を駆動するアクチュエータを具体化した実施の形態の一例を説明する。
【0074】
アクチュエータに命令信号を発信する制御手段(ECU)及びノズルについては、上記第1の実施の形態で説明した通りであるのでその説明は省略する。また、上記第1の実施の形態と同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は適宜省略する。
【0075】
図8〜図11は本発明の第2の実施の形態に係る燃料インジェクタの主要構成部を示す模式的断面図である。ここで、図8は燃料噴射停止時の様子を示し、図9は高拡散噴霧時の様子を示し、図10は高貫徹噴霧を行う場合の準備段階の様子を示し、図11は高貫徹噴霧時の様子を示している。
【0076】
本実施の形態に係る燃料インジェクタ100は、ニードル弁12及び流路可変部材13を駆動するアクチュエータとして、油圧制御機構20を採用している。
【0077】
この油圧制御機構20は、主としてニードル弁12の駆動制御を行う第1制御室21と、主として流路可変部材13の駆動制御を行う第2制御室22と、不図示のポンプから噴孔11a側及び第1制御室21に向けて燃料を送り込む第1通路23と、第2制御室22に燃料を送り込む第2通路24と、第2通路24の上流側のリフト室25aに配設されたフロートバルブ25と、第1制御室21内に配設され、ニードル弁12を開弁方向に引っ張る第1スプリング26と、第2制御室22内に配設され、流路可変部材13を開弁方向に引っ張る第2スプリング27と、第1通路23と第1制御室21との間を連通する第1オリフィス28と、第2通路24の上流側のリフト室25aと第1制御室21との間を連通する第2オリフィス29とを備える。
【0078】
ここで、第1通路23には図中上方から不図示の燃料ポンプによって常に高圧の燃料が送られるようになっている。
【0079】
また、フロートバルブ25は不図示の駆動手段によって往復移動するように構成されており、2箇所で開弁と閉弁を選択的に行うことができるように構成されている。すなわち、フロートバルブ25は、リフト室25aを通過する燃料の流れ、あるいは第2オリフィス29を通る燃料の流れを選択的に遮断することができる。また、フロートバルブ25は、これらの2箇所を同時に開弁状態とすることもできる。
【0080】
このような構成により、燃料噴射を停止する場合には、図8に示すように、フロートバルブ25を図中上部に移動させて、リフト室25a内で閉弁し、リフト室25aを通過する燃料の流れを遮断する。
【0081】
この場合、第1通路23,第1制御室21,第2通路24及び第2制御室22は、第1オリフィス28及び第2オリフィス29を通じていずれも連通した状態となる。これにより、第1通路23から送られる高圧燃料によって、第1制御室21及び第2制御室22はいずれも高圧燃料が溜まることになる。従って、第1スプリング26による引っ張り力、及び第2スプリング27による引っ張り力に抗して、ニードル弁12及び流路可変部材13はいずれも図中下方に移動して、両者とも弁座(それぞれ第1弁座11c,第2弁座11d)に着座して閉弁する。
【0082】
次に、高拡散噴霧を行う場合には、フロートバルブ25を図8に示す位置から少し図中下方に移動させて、図9に示すように、上述した2箇所の開閉弁部分のいずれをも開弁状態とする。
【0083】
この場合、リフト室25aが開弁状態となることで、第1制御室21及び第2制御室22の圧力が抜けて、これらの室内は低圧状態となる。なお、第1通路23と第1制御室21は第1オリフィス28を通じて連通することになるが、第1オリフィス28によって流体の流れが絞られるため、第1通路23側は流体圧力が高く、第1制御室21側は流体圧力が低くなる。
【0084】
このように、第1制御室21及び第2制御室22内の流体圧力は低くなる。従って、第1スプリング26及び第2スプリング27によって、それぞれニードル弁12及び流路可変部材13は図中上方に移動する。
【0085】
この時、ニードル弁12の先端の平面部12cと流路可変部材13における円錐部13bの底面13dとの間は隙間が設けられた状態で、ニードル弁12及び流路可変部材13は移動する。これにより、この隙間にも高圧流体が流れ込むため、この隙間を有しつつ両者は開弁状態を維持する。従って、流路可変部材13が第2位置にある状態で、ニードル弁12により開弁された状態となるため、上記第1の実施の形態で説明した通り、高拡散噴霧を行うことができる。
【0086】
また、燃料噴射を停止する場合には、上記の通り、再び、フロートバルブ25を図中上部に移動させて、リフト室25a内を閉弁すれば良い。ここで、上記第1の実施の形態でも説明した通り、燃料ダレを抑制するために、流路可変部材13を先に閉弁させることが望ましい。流路可変部材13を先に閉弁させるためには、第1オリフィス28及び第2オリフィス29による絞り量や、第1スプリング26及び第2スプリング27による引っ張り力との関係で調整することで実現可能である。
【0087】
次に、高貫徹噴霧を行う場合には、フロートバルブ25を図8に示す位置から図中下方に移動させて、図10に示すように、リフト室25a内を開弁状態として、第2オリフィス29側を閉弁状態とする。
【0088】
この場合、リフト室25aが開弁状態となるものの第2オリフィス29側は閉弁されているため、第1制御室21の室内は高圧状態を維持する。一方、リフト室25aが開弁状態となることで、第2制御室22の圧力は抜けて、この第2制御室22の室内は低圧状態となる。
【0089】
従って、流路可変部材13のみが第2スプリング27によって図中上方に移動し、ニードル弁12は閉弁した状態を維持することになる。そして、流路可変部材13は、その円錐部13bの底面13dがニードル弁12の先端の平面部12cに突き当たる位置まで移動する(図10に示した状態)。
【0090】
その後、フロートバルブ25を図10に示す位置から少し図中上方に移動させて、図11に示すように、上述した2箇所の開閉弁部分のいずれをも開弁状態とする。そうすると、第1制御室21の圧力も抜けるため、この第1制御室21の室内も低圧状態となる。従って、第1スプリング26によってニードル弁12は図中上方に移動する。
【0091】
この時、ニードル弁12の先端の平面部12cと流路可変部材13における円錐部13bの底面13dとの間は隙間がない状態であることから、流体の圧力により、この隙間がない状態のまま、ニードル弁12に伴って流路可変部材13も移動する。
【0092】
ここで、流路可変部材13は2段階に分けて移動することになるが、図10に示す最初の段階で、流路可変部材13は、ノズル本体11の噴孔11a及び導入路11bの開口端面と、これに対向する対向面との間隔が広く、高貫徹噴霧が可能となる位置、すなわち第1位置まで移動している。そして、その後、流路可変部材13は上記の間隔を更に広くする位置まで移動することになり、この場合も流路可変部材13は高貫徹噴霧が可能な第1位置にあることには変わりはない。
【0093】
以上のように、流路可変部材13が第1位置にある状態で、ニードル弁12により開弁された状態となるため、上記第1の実施の形態で説明した通り、高貫徹噴霧を行うことができる。
【0094】
また、燃料噴射を停止する場合には、上記の通り、再び、フロートバルブ25を図中上部に移動させて、リフト室25a内を閉弁すれば良い。また、燃料ダレを抑制するための駆動に関しても既に説明した通りである。
【0095】
(第3の実施の形態)
図12〜図15には、本発明の第3の実施の形態が示されている。本実施の形態では、ニードル弁12及び流路可変部材13を駆動するアクチュエータを具体化した実施の形態の一例を説明する。
【0096】
アクチュエータに命令信号を発信する制御手段(ECU)及びノズルについては、上記第1の実施の形態で説明した通りであるのでその説明は省略する。また、上記第1の実施の形態と同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は適宜省略する。
【0097】
図12〜図15は本発明の第3の実施の形態に係る燃料インジェクタの主要構成部を示す模式的断面図である。ここで、図12は燃料噴射停止時の様子を示し、図13は高拡散噴霧を行う場合の様子を示し、図14は高貫徹噴霧を行う場合の準備段階の様子を示し、図15は高貫徹噴霧時の様子を示している。
【0098】
本実施の形態に係る燃料インジェクタ200は、ニードル弁12及び流路可変部材13を駆動するアクチュエータとして、ソレノイド駆動機構(電磁駆動機構)30を採用している。
【0099】
本実施の形態では、流路可変部材13の軸部13aの端部(円錐部13bの反対側の端部)に磁性体で構成された平板部13eが設けられている。
【0100】
そして、ソレノイド駆動機構30は、この平板部13eにおける円錐部13bとは反対側の面に対向する位置に設けられる第1コイル31と、ニードル弁12における円錐部13bとは反対側の底面に対向する位置に設けられる第2コイル32と、平板部13eを第1コイル31から引き離す方向に付勢するスプリング33とを備えている。また、特に図示はしないが、ニードル弁12を第2コイル32から引き離す方向に力を及ぼす部材(例えば、上記平板部13eの場合と同様に、ニードル弁12を付勢するスプリング)も備えている。以下、説明の便宜上、この部材を部材Aと称する。
【0101】
このような構成により、燃料噴射を停止する場合には、第1コイル31及び第2コイル32のいずれに対しても通電を行わないようにする。これにより、図12に示すように、平板部13eにはスプリング33による付勢力が作用し、ニードル弁12には部材Aによる力が作用するため、ニードル弁12及び流路可変部材13はいずれも図中下方向に移動して、両者とも弁座(それぞれ第1弁座11c,第2弁座11d)に着座して閉弁する。
【0102】
次に、高拡散噴霧を行う場合には、まず、第2コイル32に対して通電を行う。これにより、ニードル弁12は第2コイル32による磁気吸引力によって吸引され、部材Aによる作用力に抗して図中上方に移動する(図13(A)に示した状態)。
【0103】
その後、第1コイル31に対しても通電を行う。これにより、平板部13eは第1コイル31による磁気吸引力によって吸引され、流路可変部材13もスプリング33による付勢力に抗して図中上方に移動する(図13(B)に示した状態)。この時、ニードル弁12の先端の平面部12cと流路可変部材13における円錐部13bの底面13dとの間の隙間に、高圧流体が流れ込むため、この隙間を有しつつ両者は開弁状態を維持する。ただし、本実施の形態の場合には、第1コイル31あるいは第2コイル32に対する通電量を制御することで、各々吸引力を制御できるため、ニードル弁12及び流路可変部材13の位置決めは、通電量によっても制御可能である。
【0104】
このようにして、流路可変部材13が第2位置にある状態で、ニードル弁12により開弁された状態となるため、上記第1の実施の形態で説明した通り、高拡散噴霧を行うことができる。
【0105】
なお、上記の説明においては、第2コイル32に通電後に第1コイル31に通電する場合を説明したが、両者に同時に通電して、ニードル弁12と流路可変部材13を同時に駆動させるようにしても良い。
【0106】
また、燃料噴射を停止する場合には、上記の通り、再び、第1コイル31及び第2コイル32への通電を停止すれば良い。ここで、上記第1の実施の形態でも説明した通り、燃料ダレを抑制するために、流路可変部材13を先に閉弁させることが望ましい。流路可変部材13を先に閉弁させるためには、第1コイル31への通電停止を先にすれば良いことは言うまでもない。
【0107】
次に、高貫徹噴霧を行う場合には、まず、第1コイル31に対して通電を行う。これにより、平板部13eは第1コイル31による磁気吸引力によって吸引され、流路可変部材13はスプリング33による付勢力に抗して図中上方に移動する。この時、流路可変部材13は、その円錐部13bの底面13dがニードル弁12の先端の平面部12cに突き当たる位置まで移動する(図14に示した状態)。
【0108】
その後、第2コイル32に対しても通電を行う。これにより、ニードル弁12は第2コイル32による磁気吸引力によって吸引され、部材Aによる作用力に抗して図中上方に移動する(図15に示した状態)。この時、ニードル弁12の先端の平面部12cと流路可変部材13における円錐部13bの底面13dとの間は隙間がない状態であることから、流体の圧力により、この隙間がない状態のまま、ニードル弁12に伴って流路可変部材13も移動する。
【0109】
ここで、流路可変部材13は2段階に分けて移動することになるが、図14に示す最初の段階で、流路可変部材13は、ノズル本体11の噴孔11a及び導入路11bの開口端面と、これに対向する対向面との間隔が広く、高貫徹噴霧が可能となる位置、すなわち第1位置まで移動している。そして、その後、流路可変部材13は上記の間隔を更に広くする位置まで移動することになり、この場合も流路可変部材13は高貫徹噴霧が可能な第1位置にあることには変わりはない。
【0110】
ただし、上述のように、本実施の形態の場合には、第1コイル31あるいは第2コイル32に対する通電量を制御することで、各々吸引力を制御できるため、ニードル弁12及び流路可変部材13の位置決めは、通電量によっても制御可能である。
【0111】
このように、流路可変部材13が第1位置にある状態で、ニードル弁12により開弁された状態となるため、上記第1の実施の形態で説明した通り、高貫徹噴霧を行うことができる。
【0112】
また、燃料噴射を停止する場合には、上記の通り、再び、第1コイル31及び第2コイル32への通電を停止すれば良い。また、燃料ダレを抑制するための駆動に関しても既に説明した通りである。
【0113】
(第4の実施の形態)
図16〜図19には、本発明の第4の実施の形態が示されている。本実施の形態では、ニードル弁12及び流路可変部材13を駆動するアクチュエータを具体化した実施の形態の一例を説明する。
【0114】
アクチュエータに命令信号を発信する制御手段(ECU)及びノズルについては、上記第1の実施の形態で説明した通りであるのでその説明は省略する。また、上記第1の実施の形態と同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は適宜省略する。
【0115】
図16〜図19は本発明の第4の実施の形態に係る燃料インジェクタの主要構成部を示す模式的断面図である。ここで、図16は燃料噴射停止時の様子を示し、図17は高拡散噴霧を行う場合の様子を示し、図18は高貫徹噴霧を行う場合の準備段階の様子を示し、図19は高貫徹噴霧時の様子を示している。
【0116】
本実施の形態に係る燃料インジェクタ300は、ニードル弁12及び流路可変部材13を駆動するアクチュエータとして、上記第3の実施の形態と同様に、ソレノイド駆動機構(電磁駆動機構)40を採用している。基本的な機構は上記第3の実施の形態と同様であるが、本実施の形態では、ニードル弁12及び流路可変部材13の位置決め精度を第3の実施の形態の場合と比較して、向上させるべく改良した構成となっている。
【0117】
本実施の形態では、流路可変部材13の軸部13aの端部(円錐部13bの反対側の端部)に磁性体で構成された平板部13fが設けられている。また、この平板部13fには、円錐部13bの反対側に向かって突出した凸部13gが設けられている。
【0118】
そして、ソレノイド駆動機構40は、上記平板部13fにおける円錐部13bとは反対側の面に対向する位置に設けられる第1コイル41と、ニードル弁12における円錐部13bとは反対側の底面に対向する位置に設けられる第2コイル42と、流路可変部材13の位置決めを行うストッパ43と、平板部13fを第1コイル41から引き離す方向(第1コイル41による吸引方向と反対方向)に付勢する第1付勢手段としての第1スプリング44と、ストッパ43を円錐部13b側(第1コイル41による吸引方向と反対方向)に付勢する第2付勢手段としての第2スプリング45と、ストッパ43の円錐部13b側への移動を所定の位置で規制する規制部46とを備えている。
【0119】
ここで、第2スプリング45による付勢力は第1スプリング44による付勢力よりも大きくなるように設定されている。
【0120】
また、特に図示はしないが、ニードル弁12を第2コイル42から引き離す方向に力を及ぼす部材(例えば、上記平板部13fの場合と同様に、ニードル弁12を付勢するスプリング)も備えている。以下、説明の便宜上、この部材を部材Bと称する。
【0121】
このような構成により、燃料噴射を停止する場合には、第1コイル41及び第2コイル42のいずれに対しても通電を行わないようにする。これにより、図16に示すように、平板部13fには第1スプリング44による付勢力が作用し、ニードル弁12には部材Bによる力が作用するため、ニードル弁12及び流路可変部材13はいずれも図中下方向に移動して、両者とも弁座(それぞれ第1弁座11c,第2弁座11d)に着座して閉弁する。
【0122】
次に、高拡散噴霧を行う場合には、まず、第1コイル41に対して通電量Aにて通電を行う。これにより平板部13fは第1コイル41による磁気吸引力によって吸引され、流路可変部材13は第1スプリング44による付勢力に抗して図中上方に移動する。
【0123】
そして、流路可変部材13に設けられた凸部13gがストッパ43に突き当たる。これにより、凸部13gはストッパ43に対して押圧力を発生することになるが、第1コイル41に流す通電量が通電量Aの場合には、この押圧力が第1スプリング44の付勢力(第1付勢力)と第2スプリング45の付勢力(第2付勢力)の合力に抗するまでの磁気吸引力(第1吸引力)は発生していない。従って、ストッパ43は規制部46によって規制された位置を保持したままである。このようにして、流路可変部材13は第2位置に精度良く位置決めされる(図17(A)に示す状態)。
【0124】
その後、第2コイル42に対しても通電を行う。これにより、ニードル弁12は第2コイル42による磁気吸引力によって吸引され、部材Bによる作用力に抗して図中上方に移動する(図17(B)に示した状態)。このようにして、流路可変部材13が第2位置にある状態で、ニードル弁12により開弁された状態となるため、上記第1の実施の形態で説明した通り、高拡散噴霧を行うことができる。
【0125】
なお、上記の説明においては、第1コイル41に通電後に第2コイル42に通電する場合を説明したが、両者に同時に通電して、ニードル弁12と流路可変部材13を同時に駆動させるようにしても良い。
【0126】
また、燃料噴射を停止する場合には、上記の通り、再び、第1コイル41及び第2コイル42への通電を停止すれば良い。ここで、上記第1の実施の形態でも説明した通り、燃料ダレを抑制するために、流路可変部材13を先に閉弁させることが望ましい。流路可変部材13を先に閉弁させるためには、第1コイル41への通電停止を先にすれば良いことは言うまでもない。
【0127】
次に、高貫徹噴霧を行う場合には、まず、第1コイル41に対して通電量Bにて通電を行う。これにより、平板部13fは第1コイル41による磁気吸引力によって吸引され、流路可変部材13は第1スプリング44による付勢力に抗して図中上方に移動する。
【0128】
そして、流路可変部材13に設けられた凸部13gがストッパ43に突き当たる。これにより、凸部13gはストッパ43に対して押圧力を発生することになり、第1コイル41に流す通電量が通電量Bの場合には、この押圧力が第1スプリング44の付勢力(第1付勢力)と第2スプリング45の付勢力(第2付勢力)の合力に抗する磁気吸引力(第2吸引力)を発生する。従って、ストッパ43は凸部13gによって押されて図中上方へ移動する。そして、流路可変部材13は、その平板部13fが第1コイル41に突き当たる位置(第1位置)まで移動する(図18に示す状態)。
【0129】
その後、第2コイル42に対しても通電を行う。これにより、ニードル弁12は第2コイル42による磁気吸引力によって吸引され、部材Bによる作用力に抗して図中上方に移動する(図19に示した状態)。
【0130】
このように、流路可変部材13が第1位置にある状態で、ニードル弁12により開弁された状態となるため、上記第1の実施の形態で説明した通り、高貫徹噴霧を行うことができる。
【0131】
また、燃料噴射を停止する場合には、上記の通り、再び、第1コイル41及び第2コイル42への通電を停止すれば良い。また、燃料ダレを抑制するための駆動に関しても既に説明した通りである。
【0132】
以上のように、本実施の形態においては、特に高拡散噴霧を行う場合において、流路可変部材13の第2位置での位置決め精度を高くすることができる。
【0133】
ここで、上記第3の実施の形態の場合に比べて、本実施の形態の場合の方が流路可変部材13を第2位置でより精度良く位置決め可能である理由について更に詳しく説明する。
【0134】
上記第3の実施の形態の場合には、流路可変部材13を第2位置で位置決めする場合、流路可変部材13の位置は、第1コイル31への通電量に基づく第1コイル31による磁気吸引力と、スプリング33の付勢力と、油圧とのバランス(合力)によって決まる。
【0135】
そして、これらの力の一つでも変化すれば流路可変部材13の位置は変化することになる。従って、流路可変部材13を精度良く位置決めするのは困難である。ただし、第2位置とは、高拡散噴霧が行われる流路可変部材13の位置を意味するものであり、第2位置には、ある程度の幅がある。従って、流路可変部材13を第2位置にするのが困難という意味ではなく、第2位置であっても、その中で特定の位置に精度良く位置決めするのが困難という意味である。
【0136】
これに対して、本実施の形態においては、流路可変部材13を第2位置で位置決めする場合、上記の通り、ストッパ43が規制部46によって規制された位置にある状態で、流路可変部材13に設けられた凸部13gがストッパ43に突き当たる状態とすればよい。
【0137】
そして、第1コイル41による磁気吸引力によって流路可変部材13が第1スプリング44の付勢力に抗して移動しても、この磁気吸引力が、第1スプリング44の付勢力と第2スプリング45の付勢力との合力よりも弱い限り、ストッパ43は規制部46によって規制された位置から移動することはない。
【0138】
このように、本実施の形態においても、各種力によるバランスによって流路可変部材13は位置決めされることになるが、第1コイル41による磁気吸引力が、第1スプリング44の付勢力よりも大きく、第1スプリング44の付勢力と第2スプリング45の付勢力との合力よりも弱い範囲では、流路可変部材13はストッパ43によって定まった位置に位置決めされることになる。
【0139】
従って、本実施の形態では、流路可変部材13を第2位置(第2位置の中でも特定の位置)に、精度良く位置決めすることが可能となる。
【0140】
(第5の実施の形態)
図20及び図21には、本発明の第5の実施の形態が示されている。本実施の形態では、ノズルの構成の変形例を説明する。なお、ニードル弁及び流路可変部材を駆動するアクチュエータについては、適宜の構成を利用でき、例えば、上記第2〜4の実施の形態で説明した構成を利用可能である。従って、本実施の形態ではアクチュエータの説明は省略する。また、アクチュエータに命令信号を発信する制御手段(ECU)についても上記第1の実施の形態で説明した通りであるので、その説明は省略する。
【0141】
図20及び図21は本発明の第5の実施の形態に係るノズルの模式的断面図である。ここで、図20は燃料噴射停止時の様子を示し、図21(A)は高拡散噴霧を行う場合の様子を示し、図21(B)は高貫徹噴霧を行う場合の様子を示している。
【0142】
上記第1〜第4の実施の形態においては、流路可変部材13を軸方向に移動させることによって、ノズル本体11の噴孔11a及び導入路11bの開口端面と、これに対向する対向面を構成する流路可変部材13における円錐部13bの側面13cとの間隔を変えることによって流路を変えていた。
【0143】
つまり、ノズル本体11の噴孔11a及び導入路11bの開口端面に対向する対向面は、流路可変部材13の軸方向移動によって該開口端面との間隔が連続的に変化する単一の面である円錐部13bの側面13c(の一部)によって構成していた。
【0144】
これに対して、本実施の形態では、流路可変部材に前記開口端面との間隔が異なる複数の面を設けて、開口端面に対向する対向面を切り換える構成とした。
【0145】
図示のように、本実施の形態に係るノズル10aは、ノズル本体15と、ノズル本体15内に設けられるニードル弁16と、ニードル弁16と同軸上に配設された流路可変部材17とを備える。
【0146】
ノズル本体15には、燃料の噴射口となる噴孔15aと、燃料を噴孔15aに対して噴孔内に旋回流を形成させるための導入路15bと、ニードル弁16の弁座15cと、流路可変部材17が挿通される貫通孔15dが設けられている。
【0147】
ここで、噴孔15a及び導入路15bに関しては、上記第1の実施の形態において、図4〜図6を参照して説明したものと同一であるので、その説明は省略する。
【0148】
ニードル弁16は、ノズル本体15内に軸方向に往復動自在に設けられている。このニードル弁16は、略円筒形状の部材によって構成されており、その先端には先端側に向かうにつれて縮径するテーパが設けられている。そして、このテーパのテーパ角度が途中で異なるようにして、エッジ部16aを設けている。このエッジ部16aが、ノズル本体15に設けられた弁座15cに着座することによって閉弁するように構成されている。また、ニードル弁16には、軸心に沿って貫通孔16bが設けられている。
【0149】
そして、流路可変部材17は、ニードル弁16に設けられた貫通孔16bに挿通される小径の第1軸部17aと、この第1軸部17aの先端側に同軸上に設けられて、第1軸部17aの径よりも大きな径を有する第2軸部17bと、この第2軸部17bの先端側に同軸上に設けられて、第2軸部17bの径よりも更に大きな径を有する第3軸部17cとを備える。
【0150】
この流路可変部材17は、第1軸部17aがニードル弁16に設けられた貫通孔16bに対して摺動し、かつ第3軸部17cがノズル本体15に設けられた貫通孔15dに対して摺動しながら往復移動するように構成されている。
【0151】
このように、流路可変部材17は、ノズル本体15において、その内壁面に噴孔15aの開口部が設けられた貫通孔15dに内接する第3軸部17cを有した部材であり、いわゆるスプール弁におけるスプールに類似する部材である。ただし、本実施の形態における流路可変部材17は開弁と閉弁を選択的に行う機能は備えていない。
【0152】
ここで、上述のニードル弁16と流路可変部材17は、図20及び図21では不図示のアクチュエータによって、それぞれ軸方向に往復移動されるように構成されている。
【0153】
以上のように構成されるノズル10aによる燃料噴射動作について説明する。まず、高拡散噴霧を行う場合には、図21(A)に示すように、流路可変部材17における第2軸部17bが、ノズル本体15の噴孔15a及び導入路15bの開口端面と対向する位置まで流路可変部材17を移動させる。これにより、ノズル本体15の噴孔15a及び導入路15bの開口端面と、これに対向する対向面(第2軸部17bの外壁面の一部)との間隔は狭い状態となる。
【0154】
そして、この状態でニードル弁16を移動させて開弁させると、ニードル弁16の開弁部から流れてきた燃料は導入路15bを通って噴孔15aに流れ込む流れが主流となるため、噴孔15a内では旋回流が形成されて上記第1の実施の形態で説明したように高拡散噴霧が行われる。
【0155】
なお、高拡散噴霧を行う場合には、ニードル弁16と流路可変部材17の駆動の順序は特に限定されず、いずれかを先に駆動するようにしても良いし、両者を同時に駆動するようにしても良い。
【0156】
これに対して、高貫徹噴霧を行う場合には、図21(B)に示すように、流路可変部材17における第1軸部17aが、ノズル本体15の噴孔15a及び導入路15bの開口端面と対向する位置まで流路可変部材17を移動させる。これにより、ノズル本体15の噴孔15a及び導入路15bの開口端面と、これに対向する対向面(第1軸部17aの外壁面の一部)との間隔は広い状態となる。
【0157】
そして、この状態でニードル弁16を移動させて開弁させると、ニードル弁16の開弁部から流れてきた燃料は導入路15bを通らずに噴孔15aに流れ込む流れが主流となるため、噴孔15a内では旋回流が形成されず、上記第1の実施の形態で説明したように高貫徹噴霧が行われる。
【0158】
なお、高貫徹噴霧を行う場合には、上記第1の実施の形態でも説明したように、流路可変部材17を駆動した後に、ニードル弁16を駆動するほうが良い。
【0159】
また、燃料噴射を停止する場合には、高拡散噴霧及び高貫徹噴霧のいずれの場合でも、ニードル弁16を図中下方に下げて、ニードル弁16のエッジ部16aをノズル本体15に設けられた弁座15cに着座させて閉弁させれば良い(図20に示す状態)。
【0160】
ここで、本実施の形態においては、流路可変部材17には弁機能を持たせない場合の構成を説明したが、流路可変部材17に弁機能を持たせるようにしても好適である。例えば、上述の第3軸部17cによって、ノズル本体15の噴孔15a及び導入路15bの開口端面を塞ぐようにすれば、流路可変部材17にも弁機能を持たせることが可能である。なお、この場合、流路可変部材17はスプール弁におけるスプールということができ、ノズルはニードル弁とスプール弁の両者の機能を備えたバルブということができる。
【0161】
このように、流路可変部材17にも弁機能を持たせれば、上記第1の実施の形態でも説明したように、燃料噴射停止時には、流路可変部材17によって先に閉弁することで、燃料噴射後の燃料ダレを抑制することが可能となる。
【0162】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、内燃機関の機関負荷に応じて、好適に高貫徹噴霧あるいは高拡散噴霧に切り換えることができる。これにより、熱効率も向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るノズルの主要部を示す模式的断面図である(高貫徹噴霧を行う場合)。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るノズルの主要部を示す模式的断面図である(高拡散噴霧を行う場合)。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るノズルの主要部を示す模式的断面図である(噴霧を行っていない場合)。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るノズル本体に設けられた噴孔を示す図(ノズルの上面から噴孔付近を見た図)である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るノズル本体に設けられた噴孔を示す図(噴孔の軸線に沿って切断した断面図)である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係るノズル本体に設けられた噴孔を示す図(噴孔の上面側から見た図)である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る燃料インジェクタを備えた内燃機関のブロック図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る燃料インジェクタの主要構成部を示す模式的断面図(燃料噴射停止時の様子)である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る燃料インジェクタの主要構成部を示す模式的断面図(高拡散噴霧時の様子)である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係る燃料インジェクタの主要構成部を示す模式的断面図(高貫徹噴霧を行う場合の準備段階の様子)である。
【図11】本発明の第2の実施の形態に係る燃料インジェクタの主要構成部を示す模式的断面図(高貫徹噴霧時の様子)である。
【図12】本発明の第3の実施の形態に係る燃料インジェクタの主要構成部を示す模式的断面図(燃料噴射停止時の様子)である。
【図13】本発明の第3の実施の形態に係る燃料インジェクタの主要構成部を示す模式的断面図(高拡散噴霧を行う場合の様子)である。
【図14】本発明の第3の実施の形態に係る燃料インジェクタの主要構成部を示す模式的断面図(高貫徹噴霧を行う場合の準備段階の様子)である。
【図15】本発明の第3の実施の形態に係る燃料インジェクタの主要構成部を示す模式的断面図(高貫徹噴霧時の様子)である。
【図16】本発明の第4の実施の形態に係る燃料インジェクタの主要構成部を示す模式的断面図(燃料噴射停止時の様子)である。
【図17】本発明の第4の実施の形態に係る燃料インジェクタの主要構成部を示す模式的断面図(高拡散噴霧を行う場合の様子)である。
【図18】本発明の第4の実施の形態に係る燃料インジェクタの主要構成部を示す模式的断面図(高貫徹噴霧を行う場合の準備段階の様子)である。
【図19】本発明の第4の実施の形態に係る燃料インジェクタの主要構成部を示す模式的断面図(高貫徹噴霧時の様子)である。
【図20】本発明の第5の実施の形態に係るノズルの模式的断面図(燃料噴射停止時の様子)である。
【図21】本発明の第5の実施の形態に係るノズルの模式的断面図((A)は高拡散噴霧を行う場合の様子,(B)は高貫徹噴霧を行う場合の様子)である。
【符号の説明】
10 ノズル
10a ノズル
11 ノズル本体
11a 噴孔
11b 導入路
11c 第1弁座
11d 第2弁座
12 ニードル弁
12a エッジ部
12b 貫通孔
12c 平面部
13 流路可変部材
13a 軸部
13b 円錐部
13c 側面
13d 底面
13e 平板部
13f 平板部
13g 凸部
15 ノズル本体
15a 噴孔
15b 導入路
15c 弁座
15d 貫通孔
16 ニードル弁
16a エッジ部
16b 貫通孔
17 流路可変部材
17a 第1軸部
17b 第2軸部
17c 第3軸部
20 油圧制御機構
21 第1制御室
22 第2制御室
23 第1通路
24 第2通路
25 フロートバルブ
25a リフト室
26 第1スプリング
27 第2スプリング
28 第1オリフィス
29 第2オリフィス
30 ソレノイド駆動機構
31 第1コイル
32 第2コイル
33 スプリング
40 ソレノイド駆動機構
41 第1コイル
42 第2コイル
43 ストッパ
44 第1スプリング
45 第2スプリング
46 規制部
50 センサ
70 アクチュエータ
100 燃料インジェクタ
200 燃料インジェクタ
300 燃料インジェクタ
Claims (15)
- 噴孔と、燃料を該噴孔に対して該噴孔内に旋回流を形成させる方向に導く導入路と、を有するノズル本体と、
前記噴孔の開口端面に対向する対向面を備え、前記開口端面から該対向面までの間隔が広くなり、前記導入路を通らずに噴孔に流れ込む燃料の流れが主流となる第1位置と、前記開口端面から該対向面までの間隔が狭くなり、前記導入路から噴孔への燃料の流れが主流となる第2位置と、に移動される流路可変部材と、該流路可変部材により変更される流路部分よりも上流側の位置で、ノズル本体の内壁面との間で開弁と閉弁を選択的に行うニードル弁と、を備えることを特徴とするノズル。 - 前記流路可変部材は、該流路可変部材の軸方向の移動によって、前記開口端面との間隔が連続的に変化する単一の面により前記対向面が構成されることを特徴とする請求項1に記載のノズル。
- 前記流路可変部材は、前記開口端面との間隔が各々異なる複数の面を備え、該流路可変部材の軸方向の移動により前記開口端面に対向する面が切り換えられることを特徴とする請求項1に記載のノズル。
- 前記流路可変部材は、前記第1位置及び第2位置のほか、前記噴孔及び導入路を塞ぐ第3位置にも移動されることを特徴とする請求項1,2または3に記載のノズル。
- 噴孔と、燃料を該噴孔に対して該噴孔内に旋回流を形成させる方向に導く導入路と、を有するノズル本体と、
前記噴孔の開口端面に対向する対向面を備え、前記開口端面から該対向面までの間隔が変更可能に設けられる流路可変部材と、
該流路可変部材を、前記開口端面から前記対向面までの間隔を広くして、前記導入路を通らずに噴孔に流れ込む燃料の流れを主流とさせる第1位置と、前記開口端面から前記対向面までの間隔を狭くして、前記導入路から噴孔への燃料の流れを主流とさせる第2位置に移動させるアクチュエータと、
前記流路可変部材により変更される流路部分よりも上流側の位置で、ノズル本体の内壁面との間で開弁と閉弁を選択的に行うニードル弁と、を備えることを特徴とする燃料インジェクタ。 - 前記アクチュエータは、内燃機関の負荷が中高負荷の場合には前記流路可変部材を第1位置に移動させ、低負荷の場合には前記流路可変部材を第2位置に移動させることを特徴とする請求項5に記載の燃料インジェクタ。
- 内燃機関の負荷が中高負荷の場合には、前記アクチュエータが前記流路可変部材を第1位置に移動させた後に、前記ニードル弁による開弁動作が行われることを特徴とする請求項5または6に記載の燃料インジェクタ。
- 前記ノズル本体には、前記流路可変部材が着座することで、前記噴孔及び導入路が塞がれる弁座が設けられており、
前記アクチュエータは、前記流路可変部材を、該流路可変部材が前記弁座に着座する第3位置にも移動させることを特徴とする請求項5〜7のいずれか一つに記載の燃料インジェクタ。 - 燃料噴射終了時には、前記アクチュエータが前記流路可変部材を第3位置に移動させ、その後に、前記ニードル弁による閉弁が行われることを特徴とする請求項8に記載の燃料インジェクタ。
- 前記流路可変部材は、該流路可変部材の軸方向の移動によって、前記開口端面との間隔が連続的に変化する単一の面により前記対向面が構成されることを特徴とする請求項5〜9のいずれか一つに記載の燃料インジェクタ。
- 前記流路可変部材は、前記開口端面との間隔が各々異なる複数の面を備え、該流路可変部材の軸方向の移動により前記開口端面に対向する面が切り換えられることを特徴とする請求項5〜9のいずれか一つに記載の燃料インジェクタ。
- 前記アクチュエータは、前記流路可変部材を前記ニードル弁の動作に連動させて駆動する油圧制御手段により構成されることを特徴とする請求項5〜11のいずれか一つに記載の燃料インジェクタ。
- 前記アクチュエータは、前記流路可変部材を前記ニードル弁の動作とは独立に駆動するソレノイドにより構成されることを特徴とする請求項5〜11のいずれか一つに記載の燃料インジェクタ。
- 前記ソレノイドに備えられたコイルよる吸引力を受けて移動してくる前記流路可変部材を停止させるストッパと、
前記流路可変部材を前記コイルによる吸引方向とは反対方向に付勢する第1付勢手段と、
前記ストッパを前記コイルによる吸引方向とは反対方向に付勢する第2付勢手段と、
該第2付勢手段により付勢される前記ストッパの該付勢方向への移動を規制する規制部材と、を備え、
前記第1付勢手段による第1付勢力と前記第2付勢手段による第2付勢力は、前記コイルによる第1吸引力が作用した場合には、第1付勢力に抗して前記流路可変部材は移動するが、第2付勢力によって前記規制部材に規制された位置にある前記ストッパによって停止されて、該流路可変部材は前記第2位置で保持され、
かつ、前記コイルによる第1吸引力よりも大きな第2吸引力が作用した場合には、第1付勢力と第2付勢力の合力に抗して前記流路可変部材はストッパと共に前記第1位置まで移動する力関係を満たしていることを特徴とする請求項13に記載の燃料インジェクタ。 - 請求項5〜14のいずれか一つに記載の燃料インジェクタを備えた内燃機関であって、
機関負荷を検出する検出手段と、
該検出手段によって検出された機関負荷が判断基準値よりも高い場合には、前記流路可変部材を前記第1位置に移動させ、該判断基準値よりも低い場合には、前記流路可変部材を前記第2位置に移動させるように前記アクチュエータを駆動制御する制御手段と、を備えることを特徴とする内燃機関。
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