JP4126802B2 - 熱可塑性樹脂シートの製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂シートの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学用熱可塑性樹脂シートの製造方法に関し、更に詳しくは、優れた光学特性を有し、例えば液晶表示素子などに用いられる光学シートとして好適な熱可塑性樹脂シートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示素子においては、一般に、位相差補償板(以下、「位相差板」という。)が組み込まれており、このような位相差板としては、延伸光学シートが使用されている。
かかる延伸光学シートにおいては、通常、原反として高分子シート例えばポリカーボネート(PC)シート、ポリビニルアルコール(PVA)シート、ポリスルホン(PSf)シートなどの未延伸シートを延伸して、分子を配向させることにより、所要の位相差が得られる。
【0003】
延伸光学シートの原反として用いられる未延伸シートの製造方法としては、以下のような方法が提案されている。
(1)樹脂を溶剤に溶解することにより樹脂溶液を調製し、この樹脂溶液を無端ベルトまたはベースフィルム上に流延した後、溶剤の除去処理を行うことにより、無端ベルトまたはベースフィルム上に樹脂層を形成し、その後、樹脂層を無端ベルトまたはベースフィルムから剥離する溶剤キャスト法(特開平4−301415号公報参照)。
(2)Tダイを取り付けた押出機を用い、このTダイから溶融状態の樹脂を押し出した後、一対のロールによって挟圧する方法(特公平2−61899号公報参照)。
【0004】
しかしながら、上記(1)の方法では、シートの製造設備費およびランニングコストが高く、しかも、作業環境が悪い、という問題がある。
また、上記(2)の方法では、得られるシートには、厚みむら、ダイライン、ギヤマークが発生し、また、当該シートの残留位相差が大きいため、光学的用途に供するシートとして十分な特性を有するものが得られない。
【0005】
また、押出機を利用して表面平滑性の良好な熱可塑性樹脂シートを製造する方法として、ダイスから押し出された溶融状態の熱可塑性樹脂を、帯電固定方法により、第一冷却ロールに密着固定する方法が提案されている(特開平8−132514号公報および特開平8−174632号公報参照)。
しかしながら、このような方法では、ダイスから押し出された膜状の熱可塑性樹脂における片面のみが、先行して冷却されるため、厚みが大きい例えば300μmを超える大きさの熱可塑性樹脂シートを製造する場合には、得られるシートに反りが生じたり、表面特性、特に第一冷却ロールに接する面と反対の面における表面平滑性が低下する、という問題がある。
【0006】
また、ポリプロピレン(PP)の鏡面成形方法として、Tダイから溶融状態で押出された膜状の樹脂を、キャストドラムと無端金属ベルトとの間で円弧状に挟圧する方法が提案されている(特開平6−170919号公報)。
しかしながら、このような方法では、厚みむら、ダイライン、ギヤマークのないシートを製造することは可能であるが、残留位相差の小さいシートを得ることは困難である。
【0007】
さらに、残留位相差の小さい熱可塑性樹脂シートを製造する方法として、金属製冷却ロールと無端金属ベルトとによって、シートの巻き取り速度が、金属製冷却ロールの回転周速度より遅い速度でかつ剥離後にシートが弛まない速度となるよう制御しながら、Tダイから押し出された溶融状態の樹脂を挟圧する方法が提案されている(特開平9−290427号公報参照)。
しかしながら、このような方法によって得られる熱可塑性樹脂シートにおいても、光学的用途に使用するシートとしては、十分に小さい残留位相差を有するものではなく、また、良好な表面平滑性を有するものではない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、残留位相差が小さくて優れた光学特性を有し、しかも、表面平滑性が高く、光学シートとして好適な熱可塑性樹脂シートを製造することができる方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の熱可塑性樹脂シートの製造方法は、押出機に取り付けられたダイスからシート状に押し出された溶融状態の熱可塑性樹脂を、金属製のキャストドラムと、このキャストドラムにその周方向に沿って圧接するよう設けられた金属製の無端ベルトとの間に通過させることにより、当該熱可塑性樹脂を挟圧して当該無端ベルトに圧着させる工程を有する光学用熱可塑性樹脂シートの製造方法であって、
前記無端ベルトは、当該無端ベルトを介して前記キャストドラムに並ぶよう配置された駆動用ロールを含む複数のロールよりなる保持ロール群によって、張力が作用された状態で保持されており、
前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTg〔℃〕としたとき、前記キャストドラムの表面温度および前記駆動用ロールの表面温度の各々が、Tg〔℃〕以上でかつTg+50〔℃〕以下であり、
前記保持ロール群は、駆動用ロールの下流側に設けられた、キャストドラムと無端ベルトとの接触距離を調整する接触距離調整用ロールを具えてなり、
前記無端ベルトに圧着された熱可塑性樹脂が前記接触距離調整用ロールを通過した後、当該熱可塑性樹脂を無端ベルトから剥離する工程を有し、
前記接触距離調整用ロールの表面温度が、Tg−50〔℃〕以上でかつTg〔℃〕以下であることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の熱可塑性樹脂シートの製造方法においては、前記キャストドラムに圧着された熱可塑性樹脂を、剥離用ロールによって当該キャストドラムから剥離する工程を有し、
前記剥離用ロールの表面温度が、Tg〔℃〕以下であることが好ましい。
【0012】
また、本発明の熱可塑性樹脂シートの製造方法においては、前記無端ベルトの表面粗さが0.2μm以下であることが好ましい。
【0013】
また、本発明の熱可塑性樹脂シートの製造方法においては、前記熱可塑性樹脂として、環状オレフィン系熱可塑性樹脂を用いることが好ましく、当該環状オレフィン系熱可塑性樹脂が、下記一般式(I)で表される構造単位を有する重合体または共重合体であることがより好ましく、当該環状オレフィン系熱可塑性樹脂が、下記一般式(II)で表される構造単位を有する重合体または共重合体であることが更に好ましい。
【0014】
【化3】
Figure 0004126802
【0015】
【化4】
Figure 0004126802
【0016】
【作用】
(1)キャストドラムの表面温度および駆動用ロールの表面温度の各々が、熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上の特定の範囲に設定されているため、ダイスから押し出された溶融状態の熱可塑性樹脂を、キャストドラムと無端ベルトとによって挟圧したときに、当該熱可塑性樹脂が急冷されることがなく、その結果、残留位相差が小さく、しかも、表面平滑性が高い熱可塑性樹脂シートが得られる。
(2)無端ベルトに圧着された熱可塑性樹脂が、表面温度が当該熱可塑性樹脂のガラス転移温度以下の特定の範囲に設定された接触距離調整用ロールを通過することにより、熱可塑性樹脂が十分に低い温度に冷却されるため、無端ベルトから剥離した熱可塑性樹脂シートを引き取る際に、当該熱可塑性樹脂シートが延伸されることがなく、これにより、得られる熱可塑性樹脂シートに厚みむら、位相差むらなどが生じることが防止される。
(3)剥離用ロールの表面温度を熱可塑性樹脂のガラス転移温度以下の温度に設定することにより、熱可塑性樹脂が十分に低い温度に冷却された状態で無端ベルトから剥離されるので、剥離した熱可塑性樹脂シートを引き取る際に、当該熱可塑性樹脂シートが延伸されることがなく、これにより、得られる熱可塑性樹脂シートに厚みむら、位相差むらなどが生じることが防止される。
(4)無端ベルトの表面粗さを0.2μm以下とすることにより、表面粗さが小さい熱可塑性樹脂シートが確実に得られる。
(5)熱可塑性樹脂として、環状オレフィン系熱可塑性樹脂を用いることにより、分子の配向による複屈折および光弾性複屈折が生じにくくなり、その結果、優れた光学特性を有する熱可塑性樹脂シートが得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光学用熱可塑性樹脂シートの製造方法について詳細に説明する。
〈製造装置〉
図1は、本発明の熱可塑性樹脂シートの製造方法に用いられる製造装置の一例における概略を示す説明図である。
この図において、10は押出機、11はダイスであって、押出機10の先端に取り付けられている。
ダイス11としては、フラットダイが用いられ、その具体例としては、マニーホールドダイ、フィッシュテールダイ、コートハンガーダイなどを挙げることができる。これらの中では、コートハンガーダイ、マニーホールドダイが好ましい。
ダイス11の材質としては、SCM系の鋼鉄、SUSなどのステンレス材などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、ダイス11としては、その内面特にダイリップの先端部が高度に研磨されたものであって、当該内面にクロム、ニッケル、チタンなどのメッキが施されたもの、PVD(Physical Vapor Deposition)法などにより、TiN、TiAlN、TiC、CrN、DLC(ダイアモンド状カーボン)などの被膜が形成されたもの、その他のセラミックスが溶射されたもの、表面が窒化処理されたものなどを用いることが好ましい。このようなダイスは、表面硬度が高く、樹脂との摩擦が小さいため、得られる熱可塑性樹脂シートに、焼けゴミなどが混入することを防止することができると共に、ダイラインが発生することを防止するができる点で、好ましい。
【0018】
ダイス11の前方(図において右方)には、金属製のキャストドラム20およびこのキャストドラム20における周面の一部にその周方向に沿って圧接するよう設けられた金属製の無端ベルト30が配置されている。
【0019】
キャストドラム20は、内部に加熱手段および冷却手段を有するものであり、その表面粗さは0.5μm以下、特に、0.3μm以下であることが好ましい。この表面粗さが0.5μmを超える場合には、表面粗さの小さい熱可塑性樹脂シートを得ることが困難となる。
また、キャストドラム20としては、金属ロールにメッキが施されたものを用いることが好ましく、クロムメッキ、無電解ニッケルメッキなどが施されたものが特に好ましい。
【0020】
無端ベルト30としては、継ぎ目のないものを用いことが好ましい。継ぎ目を有する無端ベルトを用いる場合には、得られる熱可塑性樹脂シートに継ぎ目の跡が形成されることがある。
また、無端ベルト30は、その表面が高度に研磨されたもの、具体的には、その表面粗さが0.2μm以下のものを用いることが好ましい。このような無端ベルト30に熱可塑性樹脂が圧着されることにより、表面粗さが小さい例えば0.01μm以下の熱可塑性樹脂シートが確実に得られる。
この表面粗さが0.2μmを超える場合には、表面粗さの小さい熱可塑性樹脂シートを得ることが困難となることがある。
また、無端ベルト30の厚さは0.6 〜1.2mmが好ましい。この厚みが0.6mm未満である場合には、当該ベルトが変形しやすくなる。一方、この厚みが1.2mmを超える場合には、当該ベルトは可撓性が小さいものとなる。
無端ベルト30を構成する材料としては、ステンレスなどを用いることができる。
【0021】
この無端ベルト30は、当該無端ベルト30の内面に接するよう設けられた、駆動用ロール41、接触距離調整用ロール42および張力調整用ロール43よりなる保持ロール群40によって、キャストドラム20における周面の一部をその周面に沿って圧接した状態で、かつ、張力が作用された状態で保持されている。
【0022】
保持ロール群40における駆動用ロール41は、キャストドラム20の直上において、無端ベルト30を介して当該キャストドラム20に平行に並ぶよう配置されている。
この駆動用ロール41は、無端ベルト30を回転駆動させるためのものであって、内部に加熱手段および冷却手段を有する。駆動用ロール41は、その表面がシリコーンゴムまたその他の耐熱性を有するエラストマーなどによって被覆されていることが好ましく、その被覆層の厚みは5〜15mmであることがさらに好ましい。
【0023】
このような被覆層を駆動用ロール41に設けることにより、キャストドラム20と無端ベルト30とによって熱可塑性樹脂を挟圧したときに、当該樹脂に作用する圧縮応力が緩和されるため、得られる熱可塑性樹脂シートにおける残留歪みによる位相差の増加を防止することができる。
被覆層の厚みが5mm未満である場合には、キャストドラム20および無端ベルト30によって熱可塑性樹脂を挟圧したときに、当該熱可塑性樹脂に大きい圧縮応力が作用するため、得られる熱可塑性樹脂シートに残留位相差が生じやすく、また、無端ベルト30にも大きい圧縮応力が作用するため、当該無端ベルト30の変形を招くことがある。一方、被覆層の厚みが15mmを超える場合には、熱可塑性樹脂に作用する圧縮応力が過小となるため、得られる熱可塑性樹脂シートの表面平滑性が低下することがある。
【0024】
保持ロール群40における接触距離調整用ロール42は、駆動用ロール41の下流側、具体的には駆動用ロール41の斜め下方において当該駆動用ロール41に平行に配置されている。
この接触距離調整用ロール42は、内部に加熱手段および冷却手段を有するものであり、例えばキャストドラム20の中心軸を基準として円弧状に移動可能に設けられている。
【0025】
保持ロール群40における張力調整用ロール43は、駆動用ロール41の側方において当該駆動用ロール41に平行に配置されている。
この張力調整用ロール43は、内部に加熱手段および冷却手段を有するものであり、例えばキャストドラム20の中心軸を基準として円弧状に移動可能に設けられている。
【0026】
50は、無端ベルト30に圧着された熱可塑性樹脂を当該無端ベルト30から剥離するための剥離用ロールであって、接触距離調整用ロール42の下流側、具体的には、接触距離調整用ロール42の斜め下方においてキャストドラム20に平行に配置されている。この剥離用ロール50は、内部に加熱手段および冷却手段を有するものである。
【0027】
以上において、キャストドラム20および無端ベルト30は、ダイス11に可能な限り近接して配置されていることが好ましく、例えばダイス11の吐出口12から、キャストドラム20と無端ベルト30との上流側接触端Eまでを結ぶ直線の距離Dが300mm以下、特に、250mm以下であることが好ましい。
この距離Dが300mmを超える場合には、ダイス11の吐出口12から吐出した溶融状態の熱可塑性樹脂が、キャストドラム20と無端ベルト30とによって挟圧されるまでに著しく冷却されるため、得られる熱可塑性樹脂シートには、残留歪みによる位相差が生じやすくなると共に、得られる熱可塑性樹脂シートの表面平滑性が低下することがある。
また、キャストドラム20と無端ベルト30との接触距離は、好ましくは20cm以上であり、特に好ましくは25cm以上である。
この接触距離が20cm未満である場合には、得られる熱可塑性樹脂シートの表面平滑性が低下することがある。
【0028】
〈熱可塑性樹脂〉
本発明の製造方法に用いられる熱可塑性樹脂としては、特に限定されるものではないが、環状オレフィン系熱可塑性樹脂が好ましい。この環状オレフィン系熱可塑性樹脂は、他の熱可塑性透明樹脂例えばポリカーボネートやポリスチレンなどと比較して、分子を配向させたときに、分子の配向による複屈折が生じにくく、しかも、光弾性定数が小さくて光弾性複屈折も生じにくい点で、光学分野における種々の用途などに有用である。
かかる環状オレフィン系熱可塑性樹脂としては、下記一般式(III )で表される単量体(以下、「特定単量体」ともいう。)から得られる重合体または共重合体(以下、「(共)重合体」と表現する。)を用いることが好ましく、より好ましくは上記一般式(I)で表される構造単位を有する(共)重合体、特に好ましくは、上記一般式(II)で表される構造単位を有する(共)重合体である。
【0029】
【化5】
Figure 0004126802
【0030】
具体的には、環状オレフィン系熱可塑性樹脂として下記(a)〜(e)に示す重合体または共重合体を好適に用いることができる。
(a)特定単量体の開環重合体(以下、「特定の開環重合体」ともいう。),
(b)特定単量体とこれと共重合可能な環状単量体(以下、「共重合性環状単量体」ともいう。)との開環共重合体(以下、「特定の開環共重合体」ともいう。),
(c)特定単量体と不飽和二重結合含有化合物との飽和共重合体(以下、「特定の飽和共重合体」ともいう。),
(d)特定の開環重合体または特定の開環共重合体(以下、これらを「特定の開環(共)重合体」ともいう。)の水素添加(共)重合体,
(e)特定の開環(共)重合体をフリーデルクラフト反応により環化した後、水素添加して得られる水素添加(共)重合体
【0031】
〔特定単量体〕
好ましい特定単量体としては、上記一般式(III )中、R1 およびR3 が水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基であり、R2 およびR4 が水素原子または一価の有機基であって、R2 およびR4 の少なくとも一つは水素原子および炭化水素基以外の極性基を示し、mが0〜3の整数、pが0〜3の整数であり、m+pの値が0〜4、更に好ましくは0〜2、特に好ましくは1であるものを挙げることができる。
【0032】
また、特定単量体のうち、R2 およびR4 が下記一般式(IV)で表される極性基を有する特定単量体は、ガラス転移温度が高く、吸湿性が低い環状オレフィン系熱可塑性樹脂が得られる点で好ましい。
【0033】
【化6】
Figure 0004126802
【0034】
上記一般式(IV)において、R5 はアルキル基であることが好ましい。
また、nの値が小さいものほど、得られる環状オレフィン系熱可塑性樹脂のガラス転移温度が高くなるので好ましく、特にnが0である特定単量体は、その合成が容易である点で好ましい。
【0035】
また、上記一般式(III )において、R1 またはR3 はアルキル基であることが好ましく、より好ましくは炭素数が1〜4のアルキル基、さらに好ましくは炭素数が1〜2のアルキル基、特に好ましくはメチル基である。更に、このアルキル基が上記一般式(IV)で表される極性基が結合した炭素原子と同一の炭素原子に結合されていることが好ましい。
また、一般式(III )においてmが1である特定単量体は、ガラス転移温度がより高い熱可塑性樹脂組成物が得られる点で好ましい。
【0036】
上記一般式(III )で表わされる特定単量体の具体例としては、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
トリシクロ[5.2.1.02,6 ]−8−デセン、
テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
ペンタシクロ[6.5.1.13,6 .02,7 .09,13]−4−ペン タデセン、
ペンタシクロ[7.4.0.12,5 .199,12.08,13]−3−ペンタデセン、
トリシクロ[4.4.0.12,5 ]−3−ウンデセン、
5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−シアノビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8−イソプロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−イソプロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
【0037】
ジメタノオクタヒドロナフタレン、
エチルテトラシクロドデセン、
6−エチリデン−2−テトラシクロドデセン、
トリメタノオクタヒドロナフタレン、
ペンタシクロ[8.4.0.12,5 .19,12.08,13]−3−ヘキサデセン、
ヘプタシクロ[8.7.0.13,6 .110,17 .112,15 .02,7 .011,16 ]−4−エイコセン、
ヘプタシクロ[8.8.0.14,7 .111,18 .113,16 .03,8 .012,17 ]−5−ヘンエイコセン、
5−エチリデンビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
5−フェニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−フェニルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
【0038】
5−フルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ペンタフルオロエチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5−ジフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリス(フルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6,6−テトラフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6,6−テトラキス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5−ジフルオロ−6,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジフルオロ−5,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロ−5−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フルオロ−5−ペンタフルオロエチル−6,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジフルオロ−5−ヘプタフルオロ−iso−プロピル−6−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−クロロ−5,6,6−トリフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジクロロ−5,6−ビス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロ−6−トリフルオロメトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5,6−トリフルオロ−6−ヘプタフルオロプロポキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
【0039】
8−フルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8−フルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8−ジフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8−ペンタフルオロエチルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8,8−ジフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8,8−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8,8,9,9−テトラフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8,8,9,9−テトラキス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8,8−ジフルオロ−9,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジフルオロ−8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロ−9−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロ−9−トリフルオロメトキシテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8,8,9−トリフルオロ−9−ペンタフルオロプロポキシテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8−フルオロ−8−ペンタフルオロエチル−9,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジフルオロ−8−ヘプタフルオロiso−プロピル−9−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8−クロロ−8,9,9−トリフルオロテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジクロロ−8,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8−(2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−(2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセンなどを挙げることができる。
【0040】
これらの特定単量体のうち、8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ〔4.4.0.12,5 .17,10〕−3−ドデセン、8−エチリデンテトラシクロ〔4.4.0.12,5 .17,10〕−3−ドデセン、8−エチルテトラシクロ〔4.4.0.12,5 .17,10〕−3−ドデセン、ペンタシクロ〔7.4.0.12,5 .19,12.08,13〕−3−ペンタデセンは、優れた耐熱性を有する環状オレフィン系熱可塑性樹脂が得られる点で好ましい。
【0041】
〔共重合性環状単量体〕
特定の開環共重合体を得るための共重合性環状単量体としては、炭素数が4〜20、特に5〜12のシクロオレフィンを用いることが好ましく、その具体例としては、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘプテン、シクロオクテン、トリシクロ[5.2.1.02,6 ]−3−デセン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエンなどが挙げられる。
【0042】
〔不飽和二重結合含有化合物〕
特定の飽和共重合体を得るための不飽和二重結合含有化合物としては、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−非共役ジエン共重合体、ポリノルボルネンなどの主鎖に炭素−炭素間二重結合を含む不飽和炭化水素系ポリマーを用いることができる。
【0043】
特定単量体と共重合性環状単量体または不飽和二重結合含有化合物との使用割合は、特定単量体:共重合性環状単量体または不飽和二重結合含有化合物が、重量比で100:0〜50:50であることが好ましく、更に好ましくは100:0〜60:40である。
共重合性環状単量体または不飽和二重結合含有化合物の使用割合が過大である場合には、得られる共重合体のガラス転移温度が低下し、その結果、樹脂の耐熱性が低下するため、目的とする耐熱性の高いシートを得ることが困難となる。
【0044】
〔開環重合触媒〕
特定単量体の開環重合反応はメタセシス触媒の存在下に行われる。
このメタセシス触媒は、タングステン化合物、モリブデン化合物およびレニウム化合物から選ばれた少なくとも1種の金属化合物(以下、「(a)成分」という。)と、デミングの周期律表IA族元素(例えばLi、Na、Kなど)、IIA族元素(例えばMg、Caなど)、IIB族元素(例えばZn、Cd、Hgなど)、III B族元素(例えばB、Alなど)、IVA族元素(例えばTi、Zrなど)あるいはIVB族元素(例えばSi、Sn、Pbなど)の化合物であって、少なくとも1つの当該元素−炭素結合あるいは当該元素−水素結合を有するものから選ばれた少なくとも1種の化合物(以下、「(b)成分」という。)との組み合わせからなるものであり、触媒活性を高めるために添加剤(以下、「(c)成分」という。)が含有されていてもよい。
【0045】
上記(a)成分を構成する好適な金属化合物の具体例としては、WCl6 、MoCl5 、ReOCl3 などの特開平1−240517号公報に記載の金属化合物を挙げることができる。
上記(b)成分を構成する化合物の具体例としては、n−C4 9 Li、(C2 5 3 Al 、(C2 5 2 AlCl、(C2 5 1.5 AlCl1.5 、(C2 5 )AlCl2 、メチルアルモキサン、LiHなどの特開平1−240517号公報に記載の化合物を挙げることができる。
上記(c)成分としては、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、アミン類などを好適に用いることができるが、その他に特開平1−240517号公報に示される化合物を用いることができる。
【0046】
〔水素添加〕
本発明の透明樹脂シートを構成する環状レフィン系熱可塑性樹脂としては、上記の特定の(共)開環重合体および特定の飽和共重合体の他に、特定の(共)開環重合体に水素添加して得られる水素添加(共)重合体、および特定の(共)開環重合体をフリーデルクラフト反応により環化した後、これに水素添加して得られる水素添加(共)重合体を用いることができる。
このような水素添加(共)重合体は、優れた熱安定性を有するものであるため、成形加工を行う際や製品として使用する際に、加熱によってその特性が劣化することを防止することができる。
ここに、水素添加(共)重合体における水素添加率は、通常50%以上、好ましく70%以上、より好ましくは90%以上、更に好ましくは95%以上、特に好ましくは97%以上である。
【0047】
本発明の透明樹脂シートを構成する環状オレフィン系熱可塑性樹脂は、30℃のクロロホルム中で測定した固有粘度(ηinh )が0.2〜5.0dl/gであることが好ましい。
また、環状オレフィン系熱可塑性樹脂の平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)が8,000〜100,000、重量平均分子量(Mw)が20,000〜300,000の範囲のものが好適である。
更に、環状オレフィン系熱可塑性樹脂のビカット軟化点は、160℃以上であることが好ましい。
【0048】
〈製造方法〉
本発明においては、このような熱可塑性樹脂を用い、上記の製造装置により、次のようにして熱可塑性樹脂シートが製造される。
図2に示すように、押出機10により溶融された環状オレフィン系熱可塑性樹脂Rが、ダイス11の吐出口12から水平方向(図において右方向)に向かってシート状に押し出される。その後、図3に示すように、押し出された熱可塑性樹脂Rを、キャストドラム20と無端ベルト30との間に通過させることにより、当該キャストドラム20および当該無端ベルト30によって挟圧し、これにより、当該熱可塑性樹脂Rを無端ベルト30の表面に圧着させる。そして、図4に示すように、無端ベルト30の表面に圧着された熱可塑性樹脂Rが、接触距離調整用ロール42を通過した後、当該熱可塑性樹脂Rを、剥離用ロール50によって無端ベルト30の表面から剥離することにより、熱可塑性樹脂シートSが製造される。この熱可塑性樹脂シートSは、適宜の引取手段によって引き取られる。
【0049】
本発明の製造方法においては、用いられる熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTg〔℃〕としたとき、キャストドラム20の表面温度および保持ロール群40における駆動用ロール41の表面温度は、Tg〔℃〕以上でかつTg+50〔℃〕以下、好ましくはTg+5〔℃〕以上でかつTg+30〔℃〕以下の範囲に設定される。
キャストドラム20の表面温度または駆動用ロール41の表面温度がTg〔℃〕未満である場合には、熱可塑性樹脂Rが、キャストドラム20および無端ベルト30によって挟圧されたときに急冷されるため、ダイス11から押し出されてから、キャストドラム20および無端ベルト30によって挟圧されるまでの間に、熱可塑性樹脂Rに作用される引張応力と、キャストドラム20および無端ベルト30によって挟圧される際に熱可塑性樹脂Rに作用される圧着応力とに起因する当該熱可塑性樹脂Rにおける分子の配向が十分に行われず、その結果、得られる熱可塑性樹脂シートには、大きい残留位相差が生じる。
一方、キャストドラム20の表面温度または駆動用ロール41の表面温度がTg+50〔℃〕を超える場合には、キャストドラム20に圧着された熱可塑性樹脂を十分に冷却した状態で剥離することができないため、得られる熱可塑性樹脂シートには、その流れ方向に垂直な方向に伸びる線状のマークが生ずる。また、キャストドラム20から剥離した後に、熱可塑性樹脂シートが引き取られることにより、当該熱可塑性樹脂シートには、その引取応力による分子の配向が発生する結果、大きい残留位相差が生じる。
【0050】
また、キャストドラム20の表面温度および駆動用ロール41の表面温度は、同程度の温度、具体的には、両者の表面温度の差が20〔℃〕以内、特に10〔℃〕以内となるよう設定することが好ましい。
キャストドラム20および駆動用ロール41の表面温度の差が20〔℃〕を超える場合には、熱可塑性樹脂Rがキャストドラム20および無端ベルト30によって挟圧されるときに、当該熱可塑性樹脂におけるキャストドラム20に接する面と無端ベルト30に接する面との温度差が過大となって、両者の収縮率に差が生じるため、得られる熱可塑性樹脂シートRに反りが生じる。
【0051】
保持ロール群40における接触距離調整用ロール42の表面温度は、Tg−50〔℃〕以上でかつTg〔℃〕以下、特にTg−30〔℃〕以上でかつTg−10〔℃〕以下の範囲に設定されることが好ましい。
接触距離調整用ロール42の表面温度が、Tg−50〔℃〕未満である場合には、当該接触距離調整用ロール42によって、無端ベルト30が過剰に冷却されるため、駆動用ロール41によって無端ベルト30が十分に加熱されず、これにより、熱可塑性樹脂Rが、挟圧されたときに急冷される結果、得られる熱可塑性樹脂シートには、大きい残留位相差が生じることがある。
一方、接触距離調整用ロール42の表面温度が、Tg〔℃〕を超える場合には、無端ベルト30に圧着された熱可塑性樹脂を十分に低い温度例えばTg〔℃〕以下の温度に冷却することが困難となるため、無端ベルト30から剥離した熱可塑性樹脂シートSを引き取る際に、当該熱可塑性樹脂シートSが延伸される結果、当該熱可塑性樹脂シートSに厚みむら、位相差むらが生じやすくなる。また、接触距離調整用ロール42の表面温度が過大であると、熱可塑性樹脂Rを無端ベルト30から剥離させることが困難となることがある。
【0052】
保持ロール群40における張力調整用ロール43の表面温度は、駆動用ロール41と同程度の温度、具体的には、駆動用ロール41の表面温度をT1 〔℃〕としたとき、T1 ±20〔℃〕、特にT1 ±10〔℃〕の範囲に設定することが好ましく、これにより、無端ベルト30が過度に空冷されることを防止することができる。
張力調整用ロール43の表面温度がT1 −20〔℃〕未満である場合には、無端ベルト30が空冷されることによってその温度が著しく低下することがあり、そのため、駆動用ロール41によって無端ベルト30を十分に高い温度に加熱することが困難となることがある。
一方、張力調整用ロール43の表面温度がT1 +20〔℃〕を超える場合には、無端ベルト30の磨耗などが生ずることがある。
【0053】
剥離用ロール50の表面温度は、Tg〔℃〕以下、特にTg−50〔℃〕以下の温度に設定することが好ましい。
剥離用ロール50の表面温度がTg〔℃〕を超える場合には、無端ベルト30に圧着された熱可塑性樹脂が十分に低い温度例えばTg〔℃〕以下の温度に冷却された状態で無端ベルト30から剥離することが困難となるため、剥離した熱可塑性樹脂シートSを引き取る際に、当該熱可塑性樹脂シートSが延伸される結果、当該熱可塑性樹脂シートSに厚みむら、位相差むらが生じやすくなる。
【0054】
熱可塑性樹脂の加工温度すなわち押出機10およびダイス11の設定温度は、用いられる熱可塑性樹脂の種類に応じて適宜選定される。例えば、熱可塑性樹脂として環状オレフィン系熱可塑性樹脂を用いる場合には、流動性が均一な溶融状態の樹脂をダイス11から吐出させることができ、樹脂の劣化を抑制することができる観点から、当該環状オレフィン系熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTgとしたとき、Tg+100℃以上でTg+200℃以下であることが好ましい。加工温度がTg+100℃未満である場合には、環状オレフィン系熱可塑性樹脂Rの流動性が不均一なため、ダイス11から安定的に吐出せず、得られる透明樹脂シートSに厚みムラなどが生じやすくなり好ましくない。一方、加工温度がTg+200℃を超える場合には、環状オレフィン系熱可塑性樹脂の分子鎖が切断したり、ダイス11から吐出された際に酸化したりすることにより、当該環状オレフィン系熱可塑性樹脂が劣化しやすくなる。
【0055】
熱可塑性樹脂シートSの引き取り速度は、キャストドラム20の回転周速度より低いことが好ましく、具体的には、キャストドラム20の回転周速度をV1、熱可塑性樹脂シートSの引き取り速度をV2としたとき、比V2/V1が0.7〜0.99であることが好ましく、より好ましくは0.75〜0.9、、特に好ましくは0.8〜0.85である。この比V2/V1が0.7未満である場合には、シートに垂れなどが生じやすく、一方、この比V2/V1が0.99を超える場合には、シートに過大な張力が作用し、当該シートが破断したりすることがある。
【0056】
以上のような方法によれば、キャストドラム20の表面温度および保持ロール群40における駆動用ロール41の表面温度の各々が、熱可塑性樹脂Rのガラス転移温度(Tg)以上の特定の範囲に設定されているため、ダイス11から押し出された溶融状態の熱可塑性樹脂Rを、キャストドラム20と無端ベルト30とによって挟圧したときに、当該熱可塑性樹脂Rが急冷されることがなく、その結果、残留位相差が小さく、しかも、表面平滑性が高い熱可塑性樹脂シートを製造することができる。
【0057】
また、接触距離調整用ロール42の表面温度を熱可塑性樹脂Rのガラス転移温度(Tg)以下の特定の範囲に設定し、無端ベルト30に圧着された熱可塑性樹脂Rを、当該接触距離調整用ロール42を通過させることにより、当該熱可塑性樹脂Rが十分に低い温度に冷却されるため、無端ベルト30から剥離した熱可塑性樹脂シートSを引き取る際に、当該熱可塑性樹脂シートSが延伸されることがなく、これにより、得られる熱可塑性樹脂シートSに厚みむら、位相差むらなどが生じることを防止することができる。
【0058】
また、剥離用ロール50の表面温度を熱可塑性樹脂Rのガラス転移温度以下の温度に設定することにより、熱可塑性樹脂Rが十分に低い温度に冷却された状態で無端ベルト30から剥離されるので、剥離した熱可塑性樹脂シートSを引き取る際に、当該熱可塑性樹脂シートSが延伸されることがなく、これにより、得られる熱可塑性樹脂シートSに厚みむら、位相差むらなどが生じることを防止することができる。
【0059】
このようにして得られる熱可塑性樹脂シートは、厚みが例えば0.1〜2mm、好ましくは0.2〜1mmで、表面粗さが例えば0.01μm以下、好ましくは0.008μm以下で、残留位相差が例えば10nm以下であって、優れた光学特性を有するものである。しかも、シートを構成する熱可塑性樹脂として、環状オレフィン系熱可塑性樹脂を用いることにより、他の熱可塑性樹脂例えば、ポリスチレンやポリメチルメタクリレートなどよりなるシートと比較して、複屈折か生じにくいものとなる。従って、このような熱可塑性樹脂シートは、光学分野における種々の用途などに有用であり、特に、液晶表示素子用の光学シートとして好適である。
【0060】
【実施例】
以下、本発明の実施例について具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
また、以下の実施例において、熱可塑性樹脂として、環状オレフィン系熱可塑性樹脂「アートンF」(ジェーエスアール(株)製)を用いた。この環状オレフィン系熱可塑性樹脂は、下記式(i)で表される繰り返し単位を有する特定の開環重合体よりなるものであって、そのガラス転移温度(Tg)が165℃、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)が25000、重量平均分子量(Mw)が102000、クロロホルム中で測定した固有粘度(ηinh )が0.49dl/g、260℃におけるメルトフローレートが5.0g/10minのものである。
【0061】
【化7】
Figure 0004126802
【0062】
〈実施例1〉
図1に示す構成の製造装置により、以下のようにして、厚みが0.4mmの熱可塑性樹脂シートを製造した。
熱可塑性樹脂を、真空乾燥機により120℃で4時間乾燥処理した後、押出機(10)のホッパーに供給し、当該押出機(10)を作動させることにより、ダイス(11)の吐出口(12)から溶融状態の熱可塑性樹脂(R)を押し出した。その後、押し出された熱可塑性樹脂(R)を、キャストドラム(20)と無端ベルト(30)との間に通過させることにより、当該キャストドラム(20)および当該無端ベルト(30)によって挟圧し、熱可塑性樹脂(R)を無端ベルト(30)の表面に圧着させた。そして、無端ベルト(30)の表面に圧着された熱可塑性樹脂(R)が、接触距離調整用ロール(42)を通過した後、当該熱可塑性樹脂(R)を、剥離用ロール(50)によって無端ベルト(30)の表面から剥離することにより、熱可塑性樹脂シートSを製造した。
以下に、押出機(10)、ダイス(11)、キャストドラム(20)、無端ベルト(30)、保持ロール群(40)および剥離用ロール(50)の具体的な条件を示す。
【0063】
押出機(10):単軸押出機,シリンダー内径;40mm,スクリューのL/D;32,ギアポンプ付き,
ダイス(11):コートハンガーマニーホールド型であって、内面にクロムメッキが施されたもの,吐出口の幅;500mm、吐出口のリップ間隔;0.8mm,
押出加工条件:シリンダー部;260℃〜300℃,アダプター部;290℃,ギアポンプ部;290℃,ダイス;280℃,吐出量;18Kg/hr,
ダイスの吐出口からキャストドラムと無端ベルトとの上流側接触端までの直線距離:240mm,
キャストドラム(20):表面粗さ;0.2μm,設定温度;175℃,
無端ベルト(30):厚み;1mm,表面粗さ;0.1μm,
駆動用ロール(41):厚みが10mmのシリコーンゴムよりなる被覆層が形成されてなるもの,表面温度;180℃,
接触距離調整用ロール(42):表面温度;135℃,
張力調整用ロール(43):表面温度;180℃,
キャストドラム(20)と無端ベルト(30)との接触距離:300mm,
剥離用ロール(50):表面温度;100℃,
挟圧量:0.15mm,
キャストドラム(20)の周速度:2m/min,
シートの引取速度:2m/min
【0064】
〈実施例2〉
キャストドラム(20)の表面温度を205℃に、駆動用ロール(41)の表面温度を205℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして厚みが0.4mmの熱可塑性樹脂シートを製造した。
【0065】
〈比較例1〉
キャストドラム(20)の表面温度を140℃に、駆動用ロール(41)の表面温度を140℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして厚みが0.4mmの熱可塑性樹脂シートを製造した。
【0066】
〈比較例2〉
キャストドラム(20)の表面温度を220℃に、駆動用ロール(41)の表面温度を220℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして厚みが0.4mmの熱可塑性樹脂シートを製造した。
【0067】
〈参考例〉
接触距離調整用ロール(42)の温度を190℃に、剥離用ロール(50)の表面温度を180℃に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作を行ったところ、無端ベルト(30)から熱可塑性樹脂が剥離せず、シートを製造することができなかった。
【0068】
〔熱可塑性樹脂シートの評価〕
実施例1および比較例1で得られた熱可塑性樹脂シートの各々について、その残留位相差を王子計測(株)製「KOBRA−21ADH」により測定すると共に、当該熱可塑性樹脂シートにおける無端ベルトからの剥離面における表面粗さを小坂研究所製「ET−30」により測定した。結果を下記表1に示す。
【0069】
【表1】
Figure 0004126802
【0070】
上記表1の結果から明らかなように、実施例1で得られた熱可塑性樹脂シートは、残留位相差が小さく、しかも、表面粗さが小さいものであることが確認された。また、キャストドラムおよび駆動用ロールの表面温度が低い実施例1では、表面粗さが極めて小さい熱可塑性樹脂シートが得られることが理解される。一方、キャストドラムおよび駆動用ロールの表面温度が高い実施例2では、シートの流れ方向に垂直な方向に伸びる線状のマークが若干生ずる結果、その表面粗さが実施例1で得られる熱可塑性樹脂シートより大きい値となるが、残留位相差が極めて小さい熱可塑性樹脂シートが得られることが理解される。
これに対し、比較例1で得られた熱可塑性樹脂シートは、実施例1および実施例2で得られた熱可塑性樹脂シートと比較して、残留位相差および表面粗さのいずれも大きいものであった。
また、比較例2で得られた熱可塑性樹脂シートは、残留位相差が実施例2と同等のものであったが、シートの流れ方向に垂直な方向に伸びる線状のマークが顕著に生じており、表面粗さを測定することができなかった。
【0071】
【発明の効果】
請求項1乃至請求項請求項7に記載の発明によれば、キャストドラムの表面温度および保持ロール群における駆動用ロールの表面温度の各々が、熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)以上の特定の範囲に設定されているため、ダイスから押し出された溶融状態の熱可塑性樹脂を、キャストドラムと無端ベルトとによって挟圧したときに、当該熱可塑性樹脂が急冷されることがなく、その結果、残留位相差が小さく、しかも、表面平滑性が高い熱可塑性樹脂シートを製造することができる。
【0072】
請求項2に記載の発明によれば、接触距離調整用ロールの表面温度を熱可塑性樹脂Rのガラス転移温度(Tg)以下の特定の範囲に設定し、無端ベルトに圧着された熱可塑性樹脂を、当該接触距離調整用ロールを通過させることにより、当該熱可塑性樹脂が十分に低い温度に冷却されるため、無端ベルトから剥離した熱可塑性樹脂シートを引き取る際に、当該熱可塑性樹脂シートが延伸されることがなく、これにより、得られる熱可塑性樹脂シートに厚みむら、位相差むらなどが生じることを防止することができる。
【0073】
請求項3に記載の発明によれば、剥離用ロールの表面温度を熱可塑性樹脂のガラス転移温度以下の温度に設定することにより、熱可塑性樹脂が十分に低い温度に冷却された状態で無端ベルトから剥離されるので、剥離した熱可塑性樹脂シートを引き取る際に、当該熱可塑性樹脂シートが延伸されることがなく、これにより、得られる熱可塑性樹脂シートに厚みむら、位相差むらなどが生じることを防止することができる。
【0074】
請求項4に記載の発明によれば、表面粗さが0.2μm以下の無端ベルトを用いるため、当該無端ベルトに熱可塑性樹脂が圧着されることにより、表面粗さが小さい熱可塑性樹脂シートを確実に製造することができる。
【0075】
請求項5乃至請求項7に記載の発明によれば、熱可塑性樹脂として、環状オレフィン系熱可塑性樹脂を用いることにより、分子を配向させたときに、分子の配向による複屈折が生じにくく、しかも、光弾性定数が小さくて光弾性複屈折も生じにくいため、光学分野における種々の用途などに有用な熱可塑性樹脂シートを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱可塑性樹脂シートの製造方法に用いられる製造装置の一例における概略を示す説明図である。
【図2】図1に示す製造装置において、ダイスから溶融状態の熱可塑性樹脂が押し出された状態を示す説明図である。
【図3】図1に示す製造装置において、ダイスから押し出された溶融状態の熱可塑性樹脂が、キャストドラムと無端ベルトとによって挟圧された状態を示す説明図である。
【図4】図1に示す製造装置において、剥離用ベルトによって無端ベルトから熱可塑性樹脂シートが剥離された状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10 押出機 11 ダイス
12 吐出口 20 キャストドラム
30 無端ベルト 40 保持ロール群
41 駆動用ロール
42 接触距離調整用ロール
43 張力調整用ロール 50 剥離用ロール
E 上流側接触端 R 熱可塑性樹脂
S 熱可塑性樹脂シート

Claims (6)

  1. 押出機に取り付けられたダイスからシート状に押し出された溶融状態の熱可塑性樹脂を、金属製のキャストドラムと、このキャストドラムにその周方向に沿って圧接するよう設けられた金属製の無端ベルトとの間に通過させることにより、当該熱可塑性樹脂を挟圧して当該無端ベルトに圧着させる工程を有する光学用熱可塑性樹脂シートの製造方法であって、
    前記無端ベルトは、当該無端ベルトを介して前記キャストドラムに並ぶよう配置された駆動用ロールを含む複数のロールよりなる保持ロール群によって、張力が作用された状態で保持されており、
    前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTg〔℃〕としたとき、前記キャストドラムの表面温度および前記駆動用ロールの表面温度の各々が、Tg〔℃〕以上でかつTg+50〔℃〕以下であり、
    前記保持ロール群は、駆動用ロールの下流側に設けられた、キャストドラムと無端ベルトとの接触距離を調整する接触距離調整用ロールを具えてなり、
    前記無端ベルトに圧着された熱可塑性樹脂が前記接触距離調整用ロールを通過した後、当該熱可塑性樹脂を無端ベルトから剥離する工程を有し、
    前記接触距離調整用ロールの表面温度が、Tg−50〔℃〕以上でかつTg〔℃〕以下であることを特徴とする熱可塑性樹脂シートの製造方法。
  2. 無端ベルトに圧着された熱可塑性樹脂を、剥離用ロールによって当該無端ベルトから剥離する工程を有し、
    前記剥離用ロールの表面温度が、Tg〔℃〕以下であることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂シートの製造方法。
  3. 無端ベルトの表面粗さが0.2μm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱可塑性樹脂シートの製造方法。
  4. 熱可塑性樹脂として、環状オレフィン系熱可塑性樹脂を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂シートの製造方法。
  5. 環状オレフィン系熱可塑性樹脂が、下記一般式(I)で表される構造単位を有する重合体または共重合体であることを特徴とする請求項4に記載の熱可塑性樹脂シートの製造方法。
    Figure 0004126802
  6. 環状オレフィン系熱可塑性樹脂が、下記一般式( II )で表される構造 単位を有する重合体または共重合体であることを特徴とする請求項4に記載の熱可塑性樹脂シートの製造方法。
    Figure 0004126802
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