JP4125581B2 - 調芯機構および軸受加工装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、溝付き軸受を、高精度に加工し、かつ生産性を向上させる調芯機構および軸受加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、民生機器に組み込まれるディスク装置などに使われる軸受は、高速高精度化への対応、または、長寿命化が要求されており、従来のボールベアリングに代わって、動圧型の溝付き流体軸受が普及しつつある。
【0003】
図5は、従来の溝付き軸受加工装置の一例を示したものである(例えば特許文献1参照)。スリーブ(ここではワークともいう)2に旋盤などで加工された軸受穴2aに対し、硬質材料からなる球を有する溝加工ツール1aを先端部に有するシャフト1がカップリング4を介してモータ5に連結されている。またシャフト1はベアリング21aを介してシャンク21に支持されている。モータ5はシャンク21に固定されている。22はシャンク21の回転を防止することを目的とする2自由度のリンク機構である。
【0004】
ワーク2は、ワーク押え治具23をシリンダ24で下降させることにより固定される。ワーク2を固定し、シャフト1を矢印Vの直線送りと、矢印CWおよびCCWの回転を与えながら押し通すことにより、ワーク2の軸受穴2aの内周面に、例えばヘリングボーン形状の圧力溝2bが加工される。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−299524号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような構成では、リンクの剛性確保が困難であり、高速加工時の溝加工形状が悪化するという問題を有していた。またワーク毎にワーク押えが上下するため、タクトが長くなり、生産性が悪いという問題も有していた。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、ツールおよびワーク調芯機構と、それを備えた溝付き軸受加工装置を提供することを目的とする。
【0008】
【発明を解決するための手段】
上記目的を達成するための第1の発明は、ツール調芯機構であり、モータに連結された回転自在な第1のシャフトの先端部に設けられた加工ツールと、前記第1のシャフトをベアリングを介して回転自在に支持し、かつ第1のフランジを有するシャンクと、前記加工ツールが水平方向には可動となり、垂直方向には動きが規正されるように、前記第1のフランジの上下両側を球を介して拘束する第1のケースと、前記シャンクを回転防止のために保持する第1の2自由度のリンク機構とからなることを特徴とする。
【0009】
また、第2の発明は、ワーク調芯機構であり、加工対象となるワークを固定するための上下動可能なワーク固定治具と、前記ワーク固定治具に設けられた与圧バネと第2のシャフトを介して連結された第2のフランジと、前記第2のフランジが水平方向には可動となり、垂直方向には動きが規正されるように、前記第2のフランジの上下両側を球を介して拘束する第2のケースと、前記第2のフランジを回転防止のために保持する第2の2自由度のリンク機構とからなることを特徴とする。
【0010】
また、第3の発明は、上記ツール調芯機構と、ワーク調芯機構と、ワーク固定治具およびシャンクにそれぞれ設けられ、前記ツール調芯機構を案内するためのガイドとからなり、ワーク加工時は、ワーク形状に合わせて前記ワーク調芯機構によりワーク固定治具が粗調芯され、同時に、前記ガイドにより前記ツール調芯機構が案内された後、前記ツール調芯機構により加工ツールが微調芯されることを特徴とする調芯機構である。
【0011】
上記本発明の調芯機構によれば、調芯精度の向上および生産性の向上を図ることができる。
【0012】
さらに、第4の発明は、上記調芯機構を備え、旋盤などで軸受穴が加工された軟質材料からなるワークをワーク固定治具で調芯、固定するとともに、加工ツールを調芯し、前記軸受穴に対して前記加工ツールを直線送りと、CWおよびCCWの回転を与えながら押し通すことにより、前記ワークの軸受穴の内周面に圧力溝を転造加工することを特徴とする軸受加工装置である。
【0013】
上記軸受加工装置によれば、高速加工時の溝加工品質が確保され、またワーク押え単体の動作時間を省略することが可能となるため、生産性向上も同時に実現する。
【0014】
なお、上記の圧力溝のみならず、加工ツールとしてボールやリーマを取り付ければ、バリ取り加工等も同じ調芯機構で行うことができる
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態における溝付き軸受加工装置について、図面を参照しながら説明する。
【0016】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における調芯機構を組み込んだ溝付き軸受加工装置の主要部を示したものである。図2は軸受加工装置の全体構成図、また、図3はワーク2を示したもので、2aは加工前の軟質材料からなるブランク、2bは穴部、2c,2dは溝加工を行う内周面である。図4は、内周面に例えばヘリングボーン形状の圧力溝2eが形成されたワーク、すなわち溝付き軸受スリーブを示している。
【0017】
なお、軟質材料としては、軟質鉄系材料、銅系材料、アルミ系材料、粘土、セラミクスの粉状材料等が該当する。
【0018】
図1において、1は、先端部に硬質材料からなる球を固定している溝加工ツール1aが取り付けられた回転自在なシャフトである。2は加工対象であるスリーブ(ここではワークともいう)、3はシャフト1をベアリング3bを介して支持するシャンクで、フランジ3aを有している。シャフト1はカップリング4を介してモータ5に連結されている。モータ5はシャンク3に固定されている。
【0019】
6はフランジ3aを水平に保持する鋼球であり、ケース7に収まっている。ケース7は鋼球6に与圧をかけるために、例えば皿バネ7aなどを有する。8はシャンク3の回転防止を目的とする2自由度のリンク機構である。1〜8からなる機構により、溝加工ツール1aが固定されたシャフト1を垂直に保持し、水平方向に調芯可能な構成としている。
【0020】
9はワーク2を固定するためのワーク固定治具であり、ワークの形状に合わせて調芯可能な形状とする。図の例ではワーク2の外形のテーパ部とワーク固定治具9の形状を一致させることで調芯を行っている。10は与圧バネとシャフトであり、ワーク2を固定するためにバネで与圧をかけている。ワーク固定治具9は与圧バネとシャフト10を介してプレート11に連結されている。
【0021】
12はプレート11を水平に保持する鋼球であり、ケース13に収まっている。ケース13は鋼球12に与圧をかけるために、例えば皿バネ13aなどを有する。14はワーク固定治具9の回転防止を目的とする2自由度のリンク機構である。9〜14からなる機構により、ワーク固定治具9を垂直に保持し、水平方向にワーク2の形状に合わせて調芯可能な構成としている。
【0022】
15はワーク固定治具9に固定されたガイドパイプであり、16はシャンク3に固定された同じくガイドパイプである。最初に9〜14からなる調芯機構(ここではワーク調芯機構という)で、ワーク2の形状に合わせた粗調芯を実施し、その後シャンク3がガイドパイプ15およびガイドパイプ16により、ある一定可動範囲に呼び込まれ、その後1〜8からなるツール調芯機構が微調芯機能を果たし、粗と微の2段階調芯が実施される。
【0023】
17はケース7,ケース13を固定するベースプレートであり、NCを搭載したスライダ18にリンク8,リンク14がともに固定され、垂直上下動作可能となっている。
【0024】
このように、溝加工ツール1aとワーク固定治具9は、ワーク2の形状に合わせて調芯され、剛性も向上するため、加工精度の向上が図られる。またワーク固定治具9の動作は溝加工ツール1aの動作と連動するため、ワーク固定治具単体の動作が省略され、生産性も向上する。
【0025】
図2に示す軸受加工装置は、1および3〜18からなる調芯機構が、コラム19に搭載され、XYテーブル20上のパレットに搭載されるワーク2に対し、溝を転造加工する。
【0026】
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2における調芯機構を組み込んだ軸受加工装置の主要部を示したものである。ここでは、加工ツールとしてリーマ1bを取り付け、ワーク固定治具9でスリーブ2を調芯、固定するとともに、リーマ1bを調芯し、軸受穴に対してリーマ1bを直線送りと、一方向への回転を与えることにより、穴端部のバリ取りを行うことができる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の調芯機構および軸受加工装置によれば、調芯精度の向上と剛性の向上により、更なる高速加工時での加工精度の向上が期待される。またワーク押え動作を省略できるので生産性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における調芯機構を組み込んだ溝付き軸受加工装置の主要部構成図
【図2】本発明の調芯機構を組み込んだ軸受加工装置の全体構成図
【図3】ワークブランクの一例を示す図
【図4】溝加工後のワーク斜視図
【図5】従来の溝付き軸受加工装置の構成図
【図6】本発明の実施の形態2における調芯機構を組み込んだ溝付き軸受加工装置の主要部構成図
【符号の説明】
1 シャフト
1a 溝加工ツール
1b リーマ
2 スリーブ
3 シャンク
3a フランジ
3b ベアリング
5 モータ
6,12 鋼球
7,13 ケース
7a,13a 皿バネ
8,14 2自由度のリンク機構
9 ワーク固定治具
10 与圧バネとシャフト
11 プレート
15,16 ガイドパイプ
17 ベースプレート
18 スライダ
Claims (5)
- モータ(5)に連結された回転自在な第1のシャフト(1)の先端部に設けられた加工ツール(1a)と、前記第1のシャフト(1)をベアリング(3b)を介して回転自在に支持し、かつ第1のフランジ(3a)を有するシャンク(3)と、前記加工ツール(1a)が水平方向には可動となり、垂直方向には動きが規正されるように、前記第1のフランジ(3a)の上下両側を球(6)を介して拘束する第1のケース(7)と、前記シャンク(3)を回転防止のために保持する第1の2自由度のリンク機構(8)とからなることを特徴とするツール調芯機構。
- 加工対象となるワーク(2)を固定するための上下動可能なワーク固定治具(9)と、前記ワーク固定治具(9)に設けられた与圧バネと第2のシャフト(10)を介して連結された第2のフランジ(11)と、前記第2のフランジ(11)が水平方向には可動となり、垂直方向には動きが規正されるように、前記第2のフランジ(11)の上下両側を球(12)を介して拘束する第2のケース(13)と、前記第2のフランジ(11)を回転防止のために保持する第2の2自由度のリンク機構(14)とからなることを特徴とするワーク調芯機構。
- 請求項1記載のツール調芯機構と、請求項2記載のワーク調芯機構と、ワーク固定治具(9)およびシャンク(3)にそれぞれ設けられ、前記ツール調芯機構を案内するためのガイド(15,16)とからなり、ワーク加工時は、ワーク形状に合わせて前記ワーク調芯機構によりワーク固定治具(9)が粗調芯され、同時に、前記ガイド(15,16)により前記ツール調芯機構が案内された後、前記ツール調芯機構により加工ツールが微調芯されることを特徴とする調芯機構。
- 請求項3記載の調芯機構を備え、旋盤などで軸受穴が加工された軟質材料からなるワーク(2)をワーク固定治具(9)で調芯、固定するとともに、加工ツール(1a)を調芯し、前記軸受穴に対して前記加工ツール(1a)を直線送りと、CWおよびCCWの回転を与えながら押し通すことにより、前記ワーク(2)の軸受穴の内周面に圧力溝を転造加工することを特徴とする溝付き軸受加工装置。
- 請求項3記載の調芯機構を備え、旋盤などで軸受穴が加工された軟質材料からなるワーク(2)をワーク固定治具(9)で調芯、固定するとともに、加工ツール(1b)を調芯し、前記軸受穴に対して前記加工ツール(1b)を直線送りと、一方向への回転を与えながらバリ取り加工することを特徴とする溝付き軸受加工装置。
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