JP4124813B2 - 誤動作防止手動弁 - Google Patents

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本発明は、流体制御用の手動弁に関し、特にオペレータが操作するとき以外に弁が開閉してしまわないようにロック機構などを設ける一方で、弁の開閉を行うのに際して操作性を損なうことがないようにした誤動作防止手動弁に関する。
例えば、半導体製造装置などにはプロセスガスをチャンバーへ供給するのに集積弁が使用され、その中には手動によって弁の開閉を制御する手動弁も搭載されている。図17及び図18は、そうした集積弁を構成する一つの手動弁を示した断面図であり、特開平9−264451号公報に記載されているものである。図17は閉弁状態を示し、図18は開弁状態を示している。
手動弁200は、弁体201がコイルスプリング202によって下方へ付勢され、ダイアフラム203が弁座211へ押し付けられて閉弁している。そのため、入力ポート251から入力側流路252へ流入した流体は、ダイアフラム203によって流れが遮断されている。そこで、オペレータがハンドル221を反時計方向へ90゜回転させると、そのハンドル221と一体に固定されたカム205も同じように90゜回転する。
ここで、図19は、カム205を示した平面図であり、図20は、図19に示したカム205のA−A断面図であり、図21は、カム205を示した展開図である。カム205は、中心にセンターロッド204を差し込む貫通孔241が穿設された円筒状のものであり、その上面には一対のラジアルベアリング231,231が転がる波形の転動面235が形成されている。波形の転動面235には、一対のラジアルベアリング231,231がはまり込んで位置決めできるように、高い位置の上溝233,233と低い位置の下溝234,234とが形成されている。
よって、図17に示す閉弁状態の手動弁200が、オペレータによってハンドル221を回されると、ハンドル221に従ってカム205が回転し、ラジアルベアリング231が下溝234から外れて転動面235を転がる。この時、ラジアルベアリング231は転動面235の斜面を昇るように転がって上溝233にはまり込み、その結果、下溝234から上溝233まで高さだけ平行ピン206を介してセンターロッド204が持ち上げられる。この時、センターロッド204は、平行ピン207によって回転が禁止されているため、軸方向にのみ移動して回転することはない。
センターロッド204下端の弁体201が上昇すると、それまで弁体201によって押さえつけられていたダイアフラム203が解放されて弁座211から離間する。こうして弁が開けられると、入力ポート251から流入した流体が弁座211の弁孔から弁室253へ流入し、更に出力側流路254を通って出力ポート255から流出する。
一方、図18に示す開弁状態の手動弁200が、オペレータによってハンドル221を90度逆向きに回転されると、カム205が回転してラジアルベアリング231が上溝233から外れて下溝234へはまる。このとき弁体201は、コイルスプリング202の付勢力によってセンターロッド204とともに押し下げられ、ダイアフラム203が弁座211へ押し付けられて図17に示す閉弁状態に戻る。
特開平9−264451号公報(第4−5頁、図1−図5) 特開2000−97368号公報(第3−5頁、図4、図5) 特開2002−323167号公報(第3−4頁、図1、図2、図8)
ところで、特許文献1として挙げた前記従来例の手動弁200が集積弁の一部として搭載された場合、集積弁は弁同士の間隔が狭いため、オペレータが他の弁の開閉を操作しようとしたときなど、手がハンドル221に当たることがよくある。そしてこうした時、はずみでハンドル221が回ってしまい、誤って弁の開閉が行われることがある。従って、手動弁200を搭載した集積弁が半導体製造装置に使用されると、誤動作して開いてしまった手動弁から不要なプロセスガスがチャンバーへ送り込まれて、製造不良が生じたりしてしまう。そのため、手動弁のこうした誤動作は避けなければならない。
この点、従来より手動弁にロック機構を設けたものが存在する。例えば、特開2000−97368号公報には、図22に示すように、内部に弁座が形成された本体303にL字形状のロック部材301が固定されたものが記載されている。ロック部材301には、弁体と連結したハンドル302の下部外周を囲む割りが形成されており、ロックボルト304を締めることによりハンドル302を本体303に対して動かなくしている。また、本願出願人が以前に提案した特開2002−323167号公報に開示された発明は、南京錠を取り付けて弁の開閉を禁止する手動弁である。しかし、こうしたロック付きの手動弁であれば確実に誤動作を防止できるが、その一方でロックの取り外しに手間がかかりすぎてしまい取り扱いが非常に面倒なものになってしまっていた。
そこで本発明は、かかる課題を解決すべく、誤動作を防止する一方で弁を開閉させる際の操作性を損なわないようにした誤動作防止手動弁を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために請求項1に係る発明では、弁の開閉を操作するための回転可能なハンドルと、ハウジング側に螺設されてハンドルの回転軸に沿って上下方向に移動可能なロッドと、前記ハンドルからロッドにかけて回転を伝達して螺進するロッドを上下方向に運動させる動力伝達機構と、前記ロッドの上下運動によって弁体が弁座に対して当接離間するようにした弁部と、前記ハンドルの回転を禁止するロック機構とを有する誤動作防止手動弁において、前記ロック機構は、ハウジングに対して回らないように設けられた回転止部材と、その回転止部材に係合する前記ハンドルに設けられた係合部材とを有し、その回転止部材または係合部材が付勢部材によって付勢され、係合部材が回転止部材に係合してハンドルの回転を禁止するロック状態が維持されるようにしたものであることを特徴とする。
前記目的を達成するために請求項2に係る発明では、請求項1に記載する誤動作防止手動弁において、前記回転止部材は、前記ハウジング内を径方向に掛け渡して固定された平行ピンであり、前記係合係部材は、上方の前記ハンドルに対して前記平行ピンを跨ぐようにしてその下方に固定されたサブハンドルであって、前記ハンドル及びサブハンドルは付勢部材によって上方に付勢され、サブハンドルの上面に形成されたロック溝に前記平行ピンが入り込み、前記ハンドルの回転を禁止するロック状態が維持されるようにしたものであることを特徴とする。
前記目的を達成するために請求項3に係る発明では、弁の開閉を操作するための回転可能なハンドルと、ハウジング側に螺設されて前記ハンドルの回転軸に沿って上下方向に移動可能なロッドと、前記ハンドルから前記ロッドにかけて回転を伝達して螺進するロッドを上下方向に運動させる動力伝達機構と、前記ロッドの上下運動によって弁体が弁座に対して当接離間する弁部と、前記ハンドルの回転を禁止するロック機構とを有する誤動作防止手動弁において、ハウジングに対して回らないように設けられる回転止部材と、前記ハンドルに設けられ前記回転止部材が挿入されるカム溝と、前記ハンドルと一体であって付勢部材によって付勢される前記動力伝達機構とからなる前記ロック機構を有することを特徴とする。
前記目的を達成するために請求項4に係る発明では、請求項3に記載する誤動作防止手動弁において、前記回転止部材は、前記ハウジングの径方向に対をなして前記ハウジングに固定された平行ピンであり、前記カム溝は下方に開口する略コの字型で形成され、前記動力伝達機構は前記ロッドと上下方向においては遊離できるものであることを特徴とする。
前記目的を達成するために請求項5に係る発明では、請求項3に記載する誤動作防止手動弁において、前記ロッドは第1ロッドと第2ロッドから構成され、前記第1ロッドと前記第2ロッドは軸方向に嵌合および遊離するものであることを特徴とする。
前記目的を達成するために請求項6に係る発明では、弁の開閉を操作するための回転可能なハンドルと、そのハンドルの回転軸に沿って上下方向に移動可能なロッドと、前記ハンドルからロッドにかけて回転を上下方向の運動に変換して伝達する動力伝達機構と、前記ロッドの上下運動によって弁体が弁座に対して当接離間するようにした弁部と、前記ハンドルの回転を禁止するロック機構とを有する誤動作防止手動弁において、前記ロック機構は、ハウジングに対して回らないように設けられた回転止部材と、その回転止部材に係合する前記ハンドルに設けられた係合部材とを有し、その回転止部材または係合部材が付勢部材によって付勢され、係合部材が回転止部材に係合してハンドルの回転を禁止するロック状態が維持されるようにしたものであることを特徴とする。
前記目的を達成するために請求項7に係る発明では、請求項6に記載する誤動作防止手動弁において、前記回転止部材は、回転が制限され前記付勢部材によって前記ハンドルの下端面に突き当てられたロックプレートであり、前記係合部材は、前記ハンドルの下面から突き出したロックピンであって、ロックプレートに形成されたロック孔にロックピンが差し込まれ、前記ハンドルの回転を禁止するロック状態が維持されるようにしたものであることを特徴とする。
前記目的を達成するために請求項8に係る発明では、請求項6に記載する誤動作防止手動弁において、前記回転止部材は、前記ハンドルの下でハウジングに固定されたロックプレートであり、前記係合部材は、前記ハンドルを上下に突き抜けて前記付勢部材によって下方に付勢されたロックピンであって、付勢されたロックピンが、前記ロックプレートに形成されたロック孔に差し込まれ、前記ハンドルの回転を禁止するロック状態が維持されるようにしたものであることを特徴とする。
前記目的を達成するために請求項9に係る発明では、弁の開閉を操作するための回転可能なハンドルと、そのハンドルの回転軸上を上下方向に移動可能なロッドと、前記ハンドルからロッドにかけて回転を上下方向の運動に変換して伝達する動力伝達機構と、前記ロッドの上下運動によって弁体が弁座に対して当接離間するようにした弁部とを有する手動弁であって、前記ハウジングの上端面から突き出た前記ロッドに対し、径方向に貫通したピンによって板状のハンドルが倒伏可能に軸支されたものであることを特徴とする。
前記目的を達成するために請求項10に係る発明では、請求項9に記載する誤動作防止手動弁において、前記ハウジングの上端面には、前記ハンドルの回転を禁止する突起部が形成されたものであることを特徴とする。
本発明は、弁の開閉を操作するための回転可能なハンドルと、ハウジング側に螺設されてハンドルの回転軸に沿って上下方向に移動可能なロッドと、前記ハンドルからロッドにかけて回転を伝達して螺進するロッドを上下方向に運動させる動力伝達機構と、前記ロッドの上下運動によって弁体が弁座に対して当接離間するようにした弁部と、前記ハンドルの回転を禁止するロック機構とを有する誤動作防止手動弁において、前記ロック機構は、ハウジングに対して回らないように設けられた回転止部材と、その回転止部材に係合する前記ハンドルに設けられた係合部材とを有し、その回転止部材または係合部材が付勢部材によって付勢され、係合部材が回転止部材に係合してハンドルの回転を禁止するロック状態が維持されるようにしたものであるので、誤って弁が開閉してしまう誤動作の防止が可能になり、また、弁を開閉させる際の操作性を損なわないようにすることが可能になった。さらに、ゆっくりとした開閉弁の動作を実現することが可能になった。
本発明は、さらに、前記回転止部材は、前記ハウジング内を径方向に掛け渡して固定された平行ピンであり、前記係合係部材は、上方の前記ハンドルに対して前記平行ピンを跨ぐようにしてその下方に固定されたサブハンドルであって、前記ハンドル及びサブハンドルは付勢部材によって上方に付勢され、サブハンドルの上面に形成されたロック溝に前記平行ピンが入り込み、前記ハンドルの回転を禁止するロック状態が維持されるようにしたものである
ので、誤って弁が開閉してしまう誤動作の防止が可能になり、また、弁を開閉させる際の操作性を損なわないようにすることが可能になった。さらに、ゆっくりとした開閉弁の動作を実現することが可能になった。
本発明は、弁の開閉を操作するための回転可能なハンドルと、ハウジング側に螺設されて前記ハンドルの回転軸に沿って上下方向に移動可能なロッドと、前記ハンドルから前記ロッドにかけて回転を伝達して螺進するロッドを上下方向に運動させる動力伝達機構と、前記ロッドの上下運動によって弁体が弁座に対して当接離間する弁部と、前記ハンドルの回転を禁止するロック機構とを有する誤動作防止手動弁において、ハウジングに対して回らないように設けられる回転止部材と、前記ハンドルに設けられ前記回転止部材が挿入されるカム溝と、前記ハンドルと一体であって付勢部材によって付勢される前記動力伝達機構とからなる前記ロック機構を有するので、誤って弁が開閉してしまう誤動作の防止が可能になり、また、弁を開閉させる際の操作性を損なわず、かつ確実な開閉弁状態を行うことが可能になった。さらに、ゆっくりとした開閉弁の動作を実現することが可能になった。
本発明は、さらに、前記回転止部材は、前記ハウジングの径方向に対をなして前記ハウジングに固定された平行ピンであり、前記カム溝は下方に開口する略コの字型で形成され、前記動力伝達機構は前記ロッドと上下方向においては遊離できるものであるので、誤って弁が開閉してしまう誤動作の防止が可能になり、また、弁を開閉させる際の操作性を損なわず、かつ確実な開閉弁状態を行うことが可能になった。さらに、ゆっくりとした開閉弁の動作を実現することが可能になった。
本発明は、さらに、前記ロッドは第1ロッドと第2ロッドから構成され、前記第1ロッドと前記第2ロッドは軸方向に嵌合および遊離するものであるので、弁座にはスプリングの不勢力のみが加わり弁座が破損するおそれがなくなった。
本発明は、弁の開閉を操作するための回転可能なハンドルと、そのハンドルの回転軸に沿って上下方向に移動可能なロッドと、前記ハンドルからロッドにかけて回転を上下方向の運動に変換して伝達する動力伝達機構と、前記ロッドの上下運動によって弁体が弁座に対して当接離間するようにした弁部と、前記ハンドルの回転を禁止するロック機構とを有する誤動作防止手動弁において、前記ロック機構は、ハウジングに対して回らないように設けられた回転止部材と、その回転止部材に係合する前記ハンドルに設けられた係合部材とを有し、その回転止部材または係合部材が付勢部材によって付勢され、係合部材が回転止部材に係合してハンドルの回転を禁止するロック状態が維持されるようにしたものであるので、誤って弁が開閉してしまう誤動作の防止が可能になり、また、弁を開閉させる際の操作性を損なわないようにすることが可能になった。
本発明は、さらに、前記回転止部材は、回転が制限され前記付勢部材によって前記ハンドルの下端面に突き当てられたロックプレートであり、前記係合部材は、前記ハンドルの下面から突き出したロックピンであって、ロックプレートに形成されたロック孔にロックピンが差し込まれ、前記ハンドルの回転を禁止するロック状態が維持されるようにしたものであるので、誤って弁が開閉してしまう誤動作の防止が可能になり、また、弁を開閉させる際の操作性を損なわないようにすることが可能になった。
本発明は、さらに、前記回転止部材は、前記ハンドルの下でハウジングに固定されたロックプレートであり、前記係合部材は、前記ハンドルを上下に突き抜けて前記付勢部材によって下方に付勢されたロックピンであって、付勢されたロックピンが、前記ロックプレートに形成されたロック孔に差し込まれ、前記ハンドルの回転を禁止するロック状態が維持されるようにしたものであるので、誤って弁が開閉してしまう誤動作の防止が可能になり、また、弁を開閉させる際の操作性を損なわないようにすることが可能になった。
本発明は、弁の開閉を操作するための回転可能なハンドルと、そのハンドルの回転軸上を上下方向に移動可能なロッドと、前記ハンドルからロッドにかけて回転を上下方向の運動に変換して伝達する動力伝達機構と、前記ロッドの上下運動によって弁体が弁座に対して当接離間するようにした弁部とを有する手動弁であって、前記ハウジングの上端面から突き出た前記ロッドに対し、径方向に貫通したピンによって板状のハンドルが倒伏可能に軸支されたものであるので、誤って弁が開閉してしまう誤動作の防止が可能になり、また、弁を開閉させる際の操作性を損なわないようにすることが可能になった。
本発明は、さらに、前記ハウジングの上端面には、前記ハンドルの回転を禁止する突起部が形成されたものであるので、誤って弁が開閉してしまう誤動作の防止が可能になり、また、弁を開閉させる際の操作性を損なわないようにすることが可能になった。
次に、本発明に係る誤動作防止手動弁について、その一実施形態を図面を参照しながら以下に説明する。
なお、用語として「上方」とはハンドル側、「下方」とはバルブボディ側を意味するものとする。
次に、本発明に係る誤動作防止手動弁の第1実施形態について図面を参照しながら以下に説明する。図1は、本実施形態の誤動作防止手動弁1を示した断面図であり、右半分がロック状態であり、左半分がロック解除状態である。
この誤動作防止手動弁1は、入力側流路51及び出力側流路52の形成されたバルブボディ50が不図示のベースブロックなどの上に搭載され、上端のハンドル72の回転によって弁の開閉が行われるものである。
バルブボディ50は、ベースブロックなどの上に搭載可能なブロック体であって、入力側流路51及び出力側流路52が下面にポートをあけて穿設されている。バルブボディ50の上部に開設された凹部には、その底部にダイアフラム53が装填され、入力側流路51及び出力側流路52が連通する弁室54が構成されている。入力側流路51は、弁室54の中央に設けられた弁座55の内側の弁孔56に接続されており、出力側流路52は、その弁座15の外側の弁室54に直接接続されている。
バルブボディ50には、上方から凹部内にアダプタ58が挿入および螺設され一体になっている。このときダイアフラム53は、その周縁部分がバルブボディ50とホルダ59によって挟み込まれ、螺設されたアダプタ58が上方から押え込んでいる。従って、このダイアフラム53によって、入力側流路51から出力側流路52へ流れる流体が漏れない気密な空間の弁室54内がつくられている。
ホルダ59の中にはステム61が上下に摺動するように装填されている。ステム61が上から押し下げられてない場合には、ダイアフラム53がそのバネ力によって弁座55から離間し、そのステム61を上方に持ち上げている。
アダプタ58には外側からガイド押え62が螺合され、それによって内部にロッドガイド63が位置決め固定されている。ロッドガイド63にはロッド64が上下方向に摺動可能に挿入され、ロッド64に形成された雄ネジとアダプタ58に形成された雌ネジとが螺設されている。すなわち、この誤動作防止手動弁1は、ロッド64に回転が与えられるとその雄ネジが雌ネジに沿って螺進し、これによりロッド64が軸方向に上下することによりステム61が押さえ付けられ、また解放されて弁の開閉が行われるようになっている。
ガイド押え62にはハウジング71が固定され、その上部にはハンドル72が設けられている。そして、このハンドル72の回転がロッド64にまで伝えられるよう構成されている。ハウジング71には、回転軸と交差するように平行ピン75が固定されており、ハンドル72は、その平行ピン75の下側に配置されたサブハンドル73とボルト76によって連結されている。ここで、図2は、サブハンドル73を示した斜視図である。サブハンドル73は、その上面に十字のロック溝81が形成され、このロック溝81に平行ピン75が入り込むようになっている。サブハンドル73の回転範囲は90度であり、その範囲でボルト72が平行ピン75と干渉しないように、2本のボルト76が図示するボルト穴82,82の位置で、ハンドル72とサブハンドル73と連結している。
サブハンドル73にはフランジ83が形成され、図1に示すようにロックバネ77によって上方に付勢されている。従って、この誤動作防止手動弁1は、通常、ロックバネ77によってサブハンドル73が押し上げられており、そのロック溝81に平行ピン75が入り込み、ロック状態が維持されるように構成されている。
図1に戻って、ロッド64の上部には固定リング65が設けられ、そこには2本の回転伝達ピン66,66が軸方向に圧入されている。そして、サブハンドル73には、この回転伝達ピン66,66に対応した回転伝達穴84,84が形成されている。従って、この回転伝達穴84,84に回転伝達ピン66,66が入り込むことによって、ハンドル72の回転がロッド64にまで伝達されるようになっている。
次に、本実施形態の誤動作防止手動弁1の作用について説明する。誤動作防止手動弁1は、開弁又は閉弁のいずれの場合にも関わらず、図1の右半分に示すように、ロックバネ77によってサブハンドル73が押し上げられ、そのロック溝81に平行ピン75が入り込んでサブハンドル73の回転が禁止されている。そのため、サブハンドル73にボルト76を介して連結されたハンドル72も同じように回転が禁止されているため、この状態でハンドル72に回転方向の力が加わっても弁の開閉が行われることはない。すなわち、通常時の誤動作防止手動弁1は、ロックバネ77によってロックのかかった状態で開閉しているため、例えばオペレータが隣の手動弁を操作する際、誤ってハンドル72が回ってしまい、弁の開閉が切り換えられてしまうことはない。
一方、オペレータがこの誤動作防止手動弁1の開閉を操作する場合には、図1の左半分に示すようにハンドル72をロックバネ77の付勢力に抗して押し下げる。これにより、サブハンドル73のロック溝81から平行ピン75が外れ、ハンドル72の回転が可能になる。また、サブハンドル73の下降により回転伝達穴84に回転伝達ピン66が入り込み、ハンドル72の回転伝達が可能な状態になる。従って、押し下げた状態でハンドル72が90度回転されると、その回転がボルト76を介してサブハンドル73へ、そして回転伝達穴84に挿入した回転伝達ピン66を介してロッド64へと伝えられる。
ロッド64に回転が与えられると、ロッド64は、アダプタ58との間で螺合し、そのネジ部によって軸方向に上下動する。ロッド64とサブハンドル73とは、回転伝達穴84及び回転伝達ピン66によって連結しているため、ロッド64は軸方向に自由に上下することができる。そして、下降した場合にはステム61を介してダイアフラム53が弁座55に押し付けられて閉弁し、上昇した場合にはステム61がロッド64から解放されるため、ダイアフラム53がその弾性によってステム61を持ち上げるようにして弁座55から離間して開弁する。
よって、本実施形態の誤動作防止手動弁1によれば、ロックバネ77に付勢されたサブハンドル73のロック溝81に平行ピン75が入り込む構成のロック機構を備えるので、オペレータがロック解除動作を行わなければ誤動作によって開閉することがなくなった。従って、誤動作防止手動弁1を集積弁の一部として搭載した場合、他の弁の開閉を操作する際に誤ってこの誤動作防止手動弁1を開閉させることがなくなった。
そして、本実施形態の誤動作防止手動弁1は、オペレータがハンドル72を押し下げるだけでロックを解除することができ、開閉位置では手を離すだけでロックバネ77によってロック状態になる。従って、特別な工具を用いることなく、しかも片手でできる非常に操作性の良いものとなった。
また、ロッド64をアダプタ58との間で螺合させることにより、ゆっくりとした開閉弁の動作を実現することが可能になった。
次に、本発明に係る誤動作防止手動弁の第2実施形態について図面を参照しながら以下に説明する。
図3乃至図6は、第2実施形態の誤動作防止手動弁を示した断面図である。このうち図3及び図4は開弁状態を示しており、更に図3はロック状態を示し、図4はロック解除状態を示している。また図5及び図6は閉弁状態を示しており、更に図5はロック解除状態を示し、図6がロック状態を示している。
この誤動作防止手動弁2は、入力側流路151及び出力側流路152の形成されたバルブボディ150が不図示のベースブロックなどの上に搭載され、上端のハンドル172の回転によって弁の開閉が行われるものである。
バルブボディ150は、ベースブロックなどの上に搭載可能なブロック体であって、入力側流路151及び出力側流路152が下面にポートをあけて穿設されている。バルブボディ150の上部に開設された凹部には、その底部にダイアフラム弁体153が装填され、入力側流路151及び出力側流路152が連通する弁室154が構成されている。入力側流路151は、弁室152の中央に設けられた弁座155の内側の弁孔156に接続されており、出力側流路152は、その弁座155の外側の弁室154に直接接続されている。
バルブボディ150には、上方から凹部内にベース158が挿入および螺設され一体になっている。このときダイアフラム弁体153は、その周縁部分がバルブボディ150とホルダ159によって挟み込まれ、螺設されたベース158が上方から押え込んでいる。従って、このダイアフラム弁体153によって、入力側流路151から出力側流路152へ流れる流体が漏れない気密な空間の弁室154内がつくられている。
ホルダ159の中にはステム161が上下に摺動するように装填されている。ステム161が上から押し下げられてない場合には、ダイアフラム弁体153がそのバネ力によって弁座155から離間し、そのステム161を上方に持ち上げている。
ベース158には内側からロッドガイド162が螺合され、それによって内部にロッドガイド162が位置決め固定されている。ロッドガイド162にはブッシュ194を介してロッド164が上下方向に摺動可能に挿入されている。
ロッド164の上方にはロッド164と嵌合するハンドルロッド166が設けられている。ロッド164とハンドルロッド166は嵌合しているが、軸方向にクリアランスが存在し、そのクリアランス分ロッド164とハンドルロッド166は軸方向に遊離することできる。ハンドルロッド166に形成された雄ネジとロッドガイド162に形成された雌ネジとは螺設されている。
ロッド164の下方にはスプリング受け191があり、ロッドガイド162とスプリング受け191の間にはスプリング192が配設され、スプリング192の付勢力に対抗しうるようスプリング受け191は、ロッド164内に挿入された平行ピン193で支えられている。
すなわち、この誤動作防止手動弁2は、ハンドルロッド166に回転が与えられるとその雄ネジが雌ネジに沿って螺進し、これによりハンドルロッド166及びロッド164が軸方向に上下することによりステム161が押さえ付けられ、また解放されて弁の開閉が行われるようになっている。
ロッドガイド162の上方にはハンドル172が設けられている。ハウジング171には、径方向にスプリングピン175が固定されており、スプリングピン175はハンドル172のカム溝172aに挿入されている。ハンドル172は、その内部のサブハンドル173とボルト176によって連結されている。
ここで、図8は、ハンドル172、サブハンドル173、ハンドルロッド166により構成されるロック機構の概要図を示す。
次に、本実施形態の誤動作防止手動弁2の作用について説明する。誤動作防止手動弁2は、開弁又は閉弁のいずれの場合にも関わらず、図3または図6に示すように、スプリング177によってサブハンドル173を介してハンドル172が押し上げられ、図9に示すようなハンドル172のカム溝172aのロック部分172bにハウジング171に固定されたスプリングピン175が位置し、ハンドル172の回転が禁止されている。そのため、この状態でハンドル172に回転方向の力が加わっても弁の開閉が行われることはない。すなわち、通常時の誤動作防止手動弁2は、スプリング177によってロックのかかった状態で開閉しているため、例えばオペレータが隣の手動弁を操作する際、誤ってハンドル172が回って弁の開閉が切り換ることはない。
一方、オペレータがこの誤動作防止手動弁2の開閉を操作する場合には、図4及び図5に示すようにハンドル172をスプリング177の付勢力に抗して押し下げる。これにより、ハンドル172のカム溝172aのロック部分172bからロック解除部分172cにハウジング171に固定されたスプリングピン175が位置することになり、ハンドル172の回転が可能になる。
ここで、図8に示すようにサブハンドル173とハンドルロッド166とは、軸方向の動きには互いに干渉しないが、周方向の動きには同じ回転位相で回転するように連結されている。
従って、押し下げた状態でハンドル172を回転すると、その回転がサブハンドル173を介してハンドルロッド166へと伝えられる。
ハンドルロッド166に回転が与えられると、ハンドルロッド166はロッドガイド162との間で螺合し、そのネジ部によって軸方向に上下動する。すると、ハンドルロッド166に嵌合するロッド164も軸方向に上下動する。
図3の開弁状態から図4のように押し下げた状態でハンドル172を右回りに回転させハンドルロッド166を下方に移動させた場合には、ハンドルロッド166と嵌合していたロッド164はハンドルロッド166と遊離する。ハンドルロッド166と遊離したロッド164は、スプリング受け191を介して伝えられるスプリング192の不勢力により下方へ移動する。ロッド164が下方へ移動することにより、図5のようにステム161を介してダイアフラム弁体153が弁座155に押し付けられて閉弁する。この状態でハンドル172から手を離せば、サブハンドル173を介したスプリング177の不勢力により、ハンドル172は上方へ移動し、図6の状態になる。
ここで、図9に示すハンドル172のカム溝172aのロック解除部分172cは実際に開閉弁状態になる位置よりも余裕をみてその長さを形成している。そのため、ハンドル172を回転しきった状態でハンドル172を押し下げるのを解除させると、スプリングピン175がロック部分172bに位置することになるが、このとき弁部は確実に図3または図6に示すような開閉弁状態になっている。
一方、図6の閉弁状態から図5のように押し下げた状態でハンドル172を左回りに回転させハンドルロッド166を上方に移動させた場合には、ハンドルロッド166と遊離していたロッド164はハンドルロッド166と嵌合する。ハンドルロッド166と嵌合したロッド164は、スプリング受け191を介して伝えられるスプリング192の不勢力に対抗して上方へ移動する。ロッド164が上方へ移動することにより、図4のようにステム161がロッド164から解放されるため、ダイアフラム弁体153がその弾性によってステム161を持ち上げるようにして弁座155から離間して開弁する。この状態でハンドル172から手を離せば、サブハンドル173を介したスプリング177の不勢力により、ハンドル172は上方へ移動し、図3の状態になる。
また、誤動作防止手動弁2にはハンドル172に施錠孔195が設けられている。施錠孔195に例えば南京錠を取り付けることにより、ハンドルロッド166と南京錠が干渉し、ハンドル172を押し下げることが出来なくなる。そのため、弁部の閉弁状態あるいは開弁状態を確実に維持することができる。
よって、本実施形態の誤動作防止手動弁2によれば、弁の開閉を操作するための回転可能なハンドル172と、ハウジング171側に螺設されて前記ハンドル172の回転軸に沿って上下方向に移動可能なハンドルロッド166およびロッド164と、ハンドル172からロッド164にかけて回転を伝達して螺進するハンドルロッド166を上下方向に運動させるサブハンドル173と、ロッド164の上下運動によってダイアフラム弁体153が弁座155に対して当接離間する弁部と、ハンドル172の回転を禁止するロック機構とを有する誤動作防止手動弁において、ハウジング171に対して回らないように設けられるスプリングピン175と、ハンドル172に設けられスプリングピン175が挿入されるカム溝172aと、ハンドル172と一体であってスプリング177によって付勢されるサブハンドル173とからなるロック機構を有するので、オペレータがロック解除動作を行わない限り開閉することがなくなった。従って、誤動作防止手動弁2を集積弁の一部として搭載した場合、他の弁の開閉を操作する際に誤ってこの誤動作防止手動弁2を開閉させることがなくなった。
そして、本実施形態の誤動作防止手動弁2は、オペレータがハンドル172を押し下げるだけでロックを解除することができ、開閉位置では手を離すだけでスプリング177によってロック状態になる。従って、特別な工具を用いることなく、しかも片手でできる非常に操作性の良いものとなった。
また、ハンドル172のカム溝172aのロック解除部分172cは実際に開閉弁状態になる位置よりも余裕をみてその長さを形成している。従って、ハンドル172を回転しきった状態でハンドル172を押し下げるのを解除させると、弁部は確実に開閉弁状態になるものとなった。その開閉弁状態は、施錠孔195に例えば南京錠を取り付けることにより確実に維持することができるようになった。
さらに、ハンドルロッド166を螺進させることにより、ゆっくりとした開閉弁の動作を実現することが可能になった。
また、本実施形態の誤動作防止手動弁2によれば、さらにスプリングピン175は、ハウジング171の径方向に対をなしてハウジング171に固定された平行ピンであり、カム溝172aは下方に開口する略コの字型で形成され、サブハンドル173はハンドルロッド166と上下方向においては遊離できるものであるので、オペレータがロック解除動作を行わない限り開閉することがなくなった。従って、誤動作防止手動弁2を集積弁の一部として搭載した場合、他の弁の開閉を操作する際に誤ってこの誤動作防止手動弁2を開閉させることがなくなった。
そして、本実施形態の誤動作防止手動弁2は、オペレータがハンドル172を押し下げるだけでロックを解除することができ、開閉位置では手を離すだけでスプリング177によってロック状態になる。従って、特別な工具を用いることなく、しかも片手でできる非常に操作性の良いものとなった。
また、ハンドル172のカム溝172aのロック解除部分172cは実際に開閉弁状態になる位置よりも余裕をみてその長さを形成している。従って、ハンドル172を回転しきった状態でハンドル172を押し下げるのを解除させると、弁部は確実に開閉弁状態になるものとなった。その開閉弁状態は、施錠孔195に例えば南京錠を取り付けることにより確実に維持することができるようになった。
さらに、ハンドルロッド166を螺進させることにより、ゆっくりとした開閉弁の動作を実現することが可能になった。
また、本実施形態の誤動作防止手動弁2によれば、さらにハンドルロッド166とロッド164は上下方向に嵌合および遊離するものであるので、弁座155にはスプリング177の付勢力のみが加わり弁座155が破損するおそれがなくなった。
図10乃至図13は、第3実施形態の誤動作防止手動弁を示した断面図である。このうち図10及び図11は開弁状態を示しており、更に図10はロック状態を示し、図11はロック解除状態を示している。また図12及び図13は閉弁状態を示しており、更に図12はロック状態を示し、図13がロック解除状態を示している。
この誤動作防止手動弁3は、入力側流路11及び出力側流路12が形成されたバルブボディ10に弁部が構成され、ハンドル31を回転させてセンターロッド21を上下させることによって弁の開閉を操作するものである。
誤動作防止手動弁3は、集積弁の一部を構成するように、そのバルブボディ10が不図示のベースブロック上に搭載可能なブロック体であって、入力側流路11及び出力側流路12が下面にポートをあけて穿設されている。バルブボディ10の上方に開設された凹部には、その底部にダイアフラム13が入れられ、そのダイアフラム13下の空間は入力側流路11と出力側流路12とが連通する弁室14として構成されている。入力側流路11は、弁室14の中央に設けられた弁座15の内側の弁孔16に接続されており、出力側流路12は、弁座15外側の弁室14に直接接続されている。
このバルブボディ10には、上方から筒状のハウジング22が差し込まれ、ホルダナット23の締め付けによってそのハウジング22が一体になっている。このとき、ダイアフラム13は、ハウジング22に周縁部分が押さえ付けられ、弁室14は、流体がセンターロッド21側へ漏れ出ないように気密な状態になっている。センターロッド21は、このハウジング22を上方に突き抜け、軸芯に沿って上下方向に移動できるように挿入されている。そして、このセンターロッド21は、下端にフランジ部が形成され、そこにはハウジング22内に装填されたスプリング24が当てられている。従って、センターロッド21は、スプリング24によって常に下方へ付勢され、その球面状の下端面でダイアフラム13を弁座15に押し付けるようになっている。
次に、ハウジング22にはバネ受け32がネジ止めされ、その上方からバネ受け32の凹部にロックプレート33の凸部が嵌まり込んでいる。ロックプレート33は、ハウジング22の外周を上下に摺動可能であり、特にバネ受け32に突設された回止めピン34によって回転が制限される一方、上下方向の移動が案内されている。また、バネ受け32との間にはスプリング35が設けられ、ロックプレート33が常に上方に付勢されている。そのため、ロックプレート33の上端は、上方に配置されたハンドル31の下端面に突き当てられているが、そのハンドル31には、下端面からロックピン36が下方に突設され、ロックプレート33のロック穴37に差し込まれるようになっている。
ハンドル31内には、カム25がネジ止めされ、その上方には一対のラジアルベアリング26,26が、下方にはスラストベアリング27が配置されている。カム25は、図19乃至図21に示したカム205と同様に構成され、中心にセンターロッド21が差し込まれる円筒状のものであり、その上面には一対のラジアルベアリング26,26が転がる波形の転動面235が形成されている。そして、波形の転動面235には、一対のラジアルベアリング26,26がはまり込んで位置決めされる、高い位置の上溝233,233と低い位置の下溝234,234とが形成されている。
一対のラジアルベアリング26,26は、センターロッド21を貫通した平行ピン28の両端に取り付けられ、軸芯を中心にして180度ずれた位置に対称的に配置されている。ハンドル31の操作によって回転するカム25に対し、ラジアルベアリング26,26は、回転しないセンターロッド21によって一定の位置で転動するようになっている。すなわち、センターロッド21にはスラストベアリング27の位置に平行ピン29が固定され、ハウジング22から突き出た部分に形成された溝30内に入り込んでいる。これによってカム25の回転は、平行ピン29に止められてセンターロッド21には伝わらないようになっている。
次に、本実施形態の誤動作防止手動弁3の作用について説明する。この誤動作防止手動
弁3は、開弁又は閉弁のいずれの場合でも通常は図10及び図12に示すようにロック状態になっている。すなわち、ロックバネ35に付勢されたロックプレート33がハンドル31に突き当てられ、そのハンドル31の回転が禁止されて誤動作防止状態になっている。つまり、ロックプレート33には不動の案内ピン34が差し込まれているため回転が禁止され、更にその回転が禁止されたロックプレート33のロック穴37に入り込んだロックピン36がハンドル31に固定されているため、そのハンドル31の回転も禁止される。
従って、オペレータがこの誤動作防止手動弁3の開閉を操作する以外は、ロックバネ35によって常にこの状態が保たれているため、隣の手動弁の開閉を操作する際に誤ってハンドル31が回ってしまうことはなく、弁の開閉が切り換えられてしまうこともない。
一方、オペレータがこの誤動作防止手動弁3の開閉を操作する場合には、図11及び図13に示すようにロックプレート33をロックバネ35の付勢力に抗して押し下げる。ここで、図14は、誤動作防止手動弁3の上方を示した斜視図であり、図14(a)はロック状態を示し、図14(b)はロック解除状態を示している。
例えばオペレータは、図14(a)に示す状態のハンドル31を手で覆うようにして握り、指先でロックプレート33を下方に押す。すると図14(b)に示すようにロックプレート33が下降してハンドル31から下方に突設されたロックピン36が、ロックプレート33のロック穴37から外れる。これによってロックが解除されるため、オペレータはロックプレート33を押し下げたままハンドル31を90度回転させる。
ハンドル31を90度回転させたロックピン36の位置には、ロックプレート33に別のロック穴37が形成されている。そのため、ロックプレート33の押えを外すと、ロックバネ35に押し上げられたロックプレート33は、そのロック穴37にロックピン36が入り込んで再びロック状態となる。こうして本実施形態の誤動作防止手動弁3では、ハンドル31を90度回転させることにより弁の開閉が操作できるが、その開閉いずれの状態においてもロック状態となるようになっている。
誤動作防止手動弁3における弁の開閉は、次のような動作によって行われる。先ず、図10及び図11に示す状態の誤動作防止手動弁3は、ラジアルベアリング26,26がカム25の上溝233,233(カム25に関し、適宜、図19乃至図21に記載された同じ構成のカム205を参照)にあるため、センターロッド21がスプリング24の付勢力に抗して持ち上げられている。そのため、ダイアフラム13は図示するように上方に撓んで弁座15から離間し、誤動作防止手動弁3は開弁状態になっている。そこで、前述したようにロックを解除してハンドル31を回転させるとカム25も同時に回転し、上溝233,233から外れたラジアルベアリング26,26が転動面235を転がる。
そして、ラジアルベアリング26,26は下溝234,234にはまり込み、図12及び図13に示すように低い位置に移る。このとき。センターロッド21がスプリング24によって下方へ付勢され、その付勢力によってダイアフラム13が弁座15に押し付けられる。こうして弁孔16がダイアフラム13によって遮断され、誤動作防止手動弁3は閉弁状態になる。また、その状態から逆にハンドル31が回転されると、スプリング24の付勢力に抗してセンターロッド21が引き上げられ、再び図10及び図11に示すようにダイアフラム13が解放されて上方に撓み、誤動作防止手動弁3は開弁状態になる。
以上、本実施形態の誤動作防止手動弁3では、通常、ロックバネ35の付勢力によって、回転が制限されたロックプレート33にロックピン36を差し込んでロック状態になるように構成したので、誤動作によって弁が開閉してしまうことがなくなった。従って、誤動作防止手動弁3を集積弁の一部として搭載した場合に、他の弁の開閉を操作する際、誤ってこの弁を開閉させることがなくなった。
そして、本実施形態の誤動作防止手動弁3は、オペレータがハンドル31を握った手の
指先でロックプレート33を押し下げるだけでロックを解除することができ、開閉位置ではロックバネ35によってロックプレート33が押し上げられてロック状態になる。従って、特別な工具を用いることなく、しかも片手でできる非常に操作性の良いものである。
続いて、本発明に係る誤動作防止手動弁の第4実施形態について図面を参照しながら以下に説明する。図15は、本実施形態の誤動作防止手動弁4を示した断面図である。誤動作防止手動弁4は、ロック機構を除く弁構造などは前記第3実施形態のものと同様に構成されているため、同じ構成については同一の符号付して詳細な説明は省略する。
誤動作防止手動弁4のロック機構は、先ず、ロックプレート41がハウジング22にネジ止めされて固定されている。ロックプレート41にはロック孔42が穿設され、そこにハンドル43に差し込まれたロックピン44が挿入されるようになっている。
ロックピン44は、ハンドル43を貫通し、そのハンドル43内に装填されたロックバネ45によって下方に付勢されている。従って、ロックピン44は、ハンドル43の下端面から突き出し、ロックプレート41のロック孔42内に差し込まれているため、ハンドル43は、通常、回転が禁止された状態に構成されている。
そこで、本実施形態の誤動作防止手動弁4の場合、弁を開閉させるにはロックピン44を引っ張り上げてロックプレート41のロック孔42から抜く。これによりハンドル43の回転が自由になる。そのため、前述したようにハンドル43を回転すれば、カム25によってラジアルベアリング26,26の位置が上下するのに合わせてセンターロッド21が上下し、これによりダイアフラム13が弁座15に対して当接・離間して弁の開閉が行われる。
よって、本実施形態の誤動作防止手動弁4によれば、ロックプレート41のロック孔42にロックピン44を差し込む構成のロック機構を備えるので、前記第3実施形態と同様、オペレータがロック解除動作を行わなければ、誤動作によって開閉することがなくなった。従って、誤動作防止手動弁4を積弁の一部として搭載した場合に、誤ってこの弁を開閉させてしまうことがなくなった。
そして、本実施形態の誤動作防止手動弁4は、オペレータがハンドル43を握った手の指先でロックピン44を摘んで引っ張り上げてロックを解除することができ、開閉位置ではロックバネ45によってロックプレート33が押し上げられてロック状態になる。従って、特別な工具を用いることなく、しかも片手でできる非常に操作性の良いものとなった。
続いて、本発明に係る誤動作防止手動弁の第5実施形態について図面を参照しながら以下に説明する。図16は、本実施形態の誤動作防止手動弁5を示した外観図であり、(a)〜(d)にかけて開閉操作状態を示している。ただし、本実施形態の誤動作防止手動弁5は、前記第1乃至第4実施形態の誤動作防止手動弁と同様に誤作動を防止することを目的としたものであるが、回転を禁止するロック機構を備えるものではない。
この誤動作防止手動弁5は、その開閉機構が前記第5実施形態のものと同様に構成され、上方に突き出たサブロッド91を回転させると、その回転が中の螺設されたロッドにも伝えられる。そして、そのロッドが上下することによりステムを介してダイアフラムを押圧又は解放することによって弁の開閉が行われる。
サブロッド91には、径方向に貫いたピン92によって、図16(b)に示すような半円形状のハンドル93がピン結合され、そのハンドル93は、図16(b)(c)に示すように起立した状態と、図16(a)(d)に示すように倒伏した状態とに切り換えられるようになっている。特に、ハンドル93には、不図示のバネによって倒伏方向に付勢力が作用しており、弁の開閉操作時以外には倒伏した状態になるように構成されている。
一方、ハウジング95には、その上端面にハンドル93の回転を禁止する突起部95aが形成されている。突起部95aは、サブロッド91を中心とした90度の角度の範囲に設けられており、ハウジング95の上端面においてハンドル93の回転領域は90度になっている。つまり、誤動作防止手動弁4は、ハンドル93をサブロッド91を中心に90度回転させることにより弁の開閉が行われる。
そこで、この誤動作防止手動弁5を集積弁の一部として搭載した場合、通常、ハンドル93は図16(a)に示すように倒れた状態になっているので、他の弁の開閉を操作する際に誤ってハンドル93が回ってしまうようなことはない。一方、誤動作防止手動弁4を開弁状態から閉弁状態へ切り換える場合には、図16(a)に示すように倒れた状態のハンドル93を図16(b)に示すように立てる。そして、そのハンドル93を摘んで図16(c)に示すように90度回転させる。このときハンドル93は突起部95aによってそれ以上回転しない。サブロッド91が回転すれば、その回転がハウジング95内のロッドに伝達されて弁が閉じられる。そして、オペレータが手を離せば、図16(d)に示すように、ハンドル93がバネによって自動的に倒され、他の弁の開閉を操作する際に誤ってハンドル
93を回してしまうようなことはない。
よって、本実施形態の誤動作防止手動弁5によれば、倒伏可能なハンドル93によってサブロッド91を回転させる構成にしたので、この誤動作防止手動弁5を積弁の一部として搭載した場合に、他の弁の開閉を操作する際にでも誤ってこの誤動作防止手動弁2を開閉させることがなくなった。
そして、本実施形態の誤動作防止手動弁5は、オペレータが立てたハンドル93を摘んで弁の開閉を操作するので、特別な工具を用いることなく、しかも片手でできる非常に操作性の良いものとなった。
また、ハンドル93は、倒伏可能であり、常時倒れた状態になっているので、弁の全体高さを低くしてコンパクトなものとすることができた。
以上、本発明の誤動作防止手動弁について、第1乃至第5実施形態を図面を示して説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
第1実施形態の誤動作防止手動弁を示した断面図である。 第1実施形態の誤動作防止手動弁を構成するサブハンドルを示した斜視図である。 第2実施形態の誤動作防止手動弁を示した断面図であり、特に開弁時のロック状態を示した図である。 第2実施形態の誤動作防止手動弁を示した断面図であり、特に開弁時のロック解除状態を示した図である。 第2実施形態の誤動作防止手動弁を示した断面図であり、特に閉弁時のロック解除状態を示した図である。 第2実施形態の誤動作防止手動弁を示した断面図であり、特に閉弁時のロック状態を示した図である。 第2実施形態の誤動作防止手動弁の上面図である。 第2実施形態のロック機構の概要図である。 第2実施形態のハンドルの側面図である。 第3実施形態の誤動作防止手動弁を示した断面図であり、特に開弁時のロック状態を示した図である。 第3実施形態の誤動作防止手動弁を示した断面図であり、特に開弁時のロック解除状態を示した図である。 第3実施形態の誤動作防止手動弁を示した断面図であり、特に閉弁時のロック状態を示した図である。 第3実施形態の誤動作防止手動弁を示した断面図であり、特に閉弁時のロック解除状態を示した図である。 第3実施形態の誤動作防止手動弁のハンドル部分を示した斜視図である。 第4実施形態の誤動作防止手動弁を示した断面図である。 第5実施形態の誤動作防止手動弁を示した外観図である。 集積弁を構成する従来の手動弁を示した閉弁時の断面図である。 集積弁を構成する従来の手動弁を示した開弁時の断面図である。 手動弁のロッドを上下させるカムを示した平面図である。 手動弁のロッドを上下させるカムを示した断面図である。 手動弁のロッドを上下させるカムを示した展開図である。 従来のロック機構付きの手動弁を示した図である。
符号の説明
1〜5 誤動作防止手動弁
50、150 バルブボディ
51、151 入力側流路
52、152 出力側流路
53、153 ダイアフラム弁体
55、155 弁座
61、161 ステム
64、164 ロッド
71,171 ハウジング
72、172 ハンドル
73,173 サブハンドル
66 回転伝達ピン
75 平行ピン
158 ベース
162 ロッドガイド
166 ハンドルロッド
175 スプリングピン

Claims (3)

  1. 弁の開閉を操作するための回転可能なハンドルと、ハウジング側に螺設されて前記ハンドルの回転軸に沿って上下方向に移動可能なロッドと、前記ハンドルから前記ロッドにかけて回転を伝達して螺進するロッドを上下方向に運動させる動力伝達機構と、前記ロッドの上下運動によって弁体が弁座に対して当接離間する弁部と、前記ハンドルの回転を禁止するロック機構とを有する誤動作防止手動弁において、
    ハウジングに固定された回転止部材と、
    前記ハンドルに設けられ前記回転止部材が挿入されるカム溝と、
    前記ハンドルと一体であって付勢部材によって付勢される前記動力伝達機構と、
    からなる前記ロック機構を有することを特徴とする誤動作防止手動弁。
  2. 請求項1に記載する誤動作防止手動弁において、
    前記回転止部材は、前記ハウジングの径方向に対をなして前記ハウジングに固定された平行ピンであり、前記カム溝は下方に開口する略コの字型で形成され、前記動力伝達機構は前記ロッドと上下方向においては遊離できるものであることを特徴とする誤動作防止手動弁。
  3. 請求項1に記載する誤動作防止手動弁において、
    前記ロッドは第1ロッドと第2ロッドから構成され、
    前記第1ロッドと前記第2ロッドは軸方向に嵌合および遊離するものであることを特徴とする誤動作防止手動弁。
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