JP4124510B2 - 溝付すべり軸受 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はすべり軸受に関し、より詳しくは、内周面の少なくとも一部に円周方向と交差する多数の溝を形成した溝付すべり軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、すべり軸受として、内周面の一部若しくは全周に円周方向と交差する多数の溝を形成した溝付すべり軸受は周知である。
これらの溝は潤滑油の供給用溝として利用されており、概して溝数が少なく、かつ大きく形成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、金属同士が接触して摺動すると凝着が起きることが知られているが、従来、溝付すべり軸受の溝を凝着防止用の溝として利用することは全く考慮されていなかった。
本発明は、仮に凝着が生じたとしても、少なくとも約0.1ミリ秒の間に回転軸の凝着部分が溝を通過すると該溝により凝着が寸断されるという知見に基づいてなされたもので、そのような条件を満たす溝付すべり軸受を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、内周面の少なくとも一部に円周方向と交差する多数の溝を形成した溝付すべり軸受において、
軸支する回転軸の軸径をDミリメートル、溝が円周方向と交差する角度をα度、溝と溝とのピッチをpミリメートルとしたときに、α×D/pの値が7000から10000の範囲となるように溝のピッチpと角度αとを設定して、上記回転軸の回転数が1500rpm以上となった際に、少なくとも約0.1ミリ秒の間に回転軸の凝着部分が上記溝を通過するように設定したものである。
【0005】
【作用】
上記構成によれば、後に詳述するように、回転軸の軸径Dや、溝が円周方向と交差する角度α、或いは溝と溝とのピッチpを適宜に設定しても、上記条件式α×D/pの値が7000から10000の範囲となるように溝のピッチpと角度αとを設定して、上記回転軸の回転数が1500rpm以上となった際に、少なくとも約0.1ミリ秒の間に回転軸の凝着部分が上記溝を通過するように設定していれば、凝着を効果的に防止することが可能となる。
【0006】
【実施例】
以下図示実施例について本発明を説明すると、図1は半円筒状又は円筒状に形成した溝付すべり軸受1の内周面を展開して示した正面図で、その内周面に円周方向と交差する溝2を多数形成している。
上記溝2は、溝付すべり軸受1の円周方向に対してα度だけ傾いており、また各溝2は一定のピッチpミリメートルを有している。また同図において、aは隣接した溝2の円周方向における間隔(ミリメートル)を表わしている。
そして本発明においては、上記溝付すべり軸受1によって軸支する図示しない回転軸の軸径をDミリメートルとしたときに、α×D/pの値が7000から10000の範囲となるように溝2のピッチpと角度αとを設定したものである。
【0007】
より具体的には、回転軸の回転数を1500rpmとしたとき、該回転軸は1秒間で25回、回転することになる。このときの回転軸の周速度は、軸支する回転軸の軸径をDミリメートルとすると、D=40ミリメートルのとき、3140ミリメートル/秒となる。したがって0.1ミリ秒の間では、回転軸は0.314ミリメートル移動することになる。同様に、回転軸の軸径Dが50ミリメートル、70ミリメートル、100ミリメートルでは、回転軸は0.1ミリ秒の間にそれぞれ0.3925ミリメートル、0.5495ミリメートル、0.7850ミリメートル移動することになる。
前述したように、仮に凝着が生じたとしても約0.1ミリ秒で回転軸の凝着部分が溝2を通過すると該溝2により凝着が寸断されるので、隣接した溝2の円周方向における間隔aを上記値に設定すればよい。すなわち、下記の通りとなる。
D=40ミリメートルのとき、a=0.314ミリメートル
D=50ミリメートルのとき、a=0.3925ミリメートル
D=70ミリメートルのとき、a=0.5495ミリメートル
D=100ミリメートルのとき、a=0.7850ミリメートル
ところで、上記回転軸の回転数を1500rpmとしたのは、これ未満の回転数では軸受に大きな負荷がかかることがなく、実際上凝着が発生することがないからである。他方、回転軸の回転数が1500rpmを越える場合には、回転軸の周速度は上記の場合よりも早くなり、溝2に出会う回数が増加するだけで減少することがないからである。
【0008】
ところで、図1において、sinα=p/aであるから、α=sin−1p/aとなる。
そこでピッチpを種々に設定して角度αを求めると表1となる。
【表1】
Figure 0004124510
【0009】
そして表1の角度αに軸径D/ピッチpを掛けると、表2となる。
【表2】
Figure 0004124510
上記表2から理解されるように、α×D/pの値は7000〜10000となり、この値であれば、約0.1ミリ秒の間に回転軸の凝着部分が溝2を通過するようになるので、該溝2により凝着を寸断することができる。
【0010】
なお図示しないが、上記溝2は、エンジンの爆発圧力を受ける部分のみ、すなわちエンジンのクランクシャフトを軸支するメインベアリングの場合には、ピストンとは反対側となる面のみに上記溝2を形成してもよい。特に上記溝付すべり軸受1を半割すべり軸受から構成する場合には、エンジンの爆発圧力を受ける側の半割すべり軸受のみに上記溝2を形成することができる。
【0011】
図2は本発明の第2実施例を示したもので、本実施例では上記溝2がV字形を有するヘリングボーン溝から形成されている。そして本実施例では、そのV字形の頂部2aが軸の回転方向前方側となるように配置してある。
本実施例においても上記実施例と同様に、α×D/pの値が7000から10000の範囲となるように溝2のピッチpと角度αとを設定してあることは勿論である。
そして本実施例によれば、ヘリングボーン溝2のV字形の頂部2aを軸の回転方向前方側となるように配置してあるので、溝内の油はその粘性により上記頂部2a側に案内され、溝付すべり軸受1の端面から外部に横漏れするのを防止することができる。
【0012】
図3は本発明の第3実施例を示したもので、本実施例では第1実施例と同様に溝2を円周方向に対して斜めに形成してあるが、各溝2の両端部は、溝付すべり軸受1の端面に開口させずに閉鎖させている。
そして本実施例においても、α×D/pの値が7000から10000の範囲となるように溝2のピッチpと角度αとを設定してあることは勿論である。
このような構成においても、ヘリングボーン溝の場合と同様に、溝内の油が溝付すべり軸受1の端面から外部に横漏れするのを防止することができる。
なお本実施例の場合、少なくとも回転軸の回転方向前方側に位置する溝の端部(図3の左側の端部)のみを、溝付すべり軸受1の端面に開口させずに閉鎖させるようにしてもよい。
【0013】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、α×D/pの値が7000から10000の範囲となるように溝のピッチpと角度αとを設定して、回転軸の回転数が1500rpm以上となった際に、少なくとも約0.1ミリ秒の間に回転軸の凝着部分が上記溝を通過するように設定したので、凝着を効果的に防止することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における溝付すべり軸受1のすべり面を展開して示す正面図。
【図2】本発明の第2実施例における溝付すべり軸受1のすべり面を展開して示す正面図。
【図3】本発明の第3実施例における溝付すべり軸受1のすべり面を展開して示す正面図。
【符号の説明】
1…溝付すべり軸受 2…溝 D…軸径
α…角度 p…ピッチ

Claims (5)

  1. 内周面の少なくとも一部に円周方向と交差する多数の溝を形成した溝付すべり軸受において、
    軸支する回転軸の軸径をDミリメートル、溝が円周方向と交差する角度をα度、溝と溝とのピッチをpミリメートルとしたときに、α×D/pの値が7000から10000の範囲となるように溝のピッチpと角度αとを設定して、上記回転軸の回転数が1500rpm以上となった際に、少なくとも約0.1ミリ秒の間に回転軸の凝着部分が上記溝を通過するように設定したことを特徴とする溝付すべり軸受。
  2. 上記溝は、エンジンの爆発圧力を受ける部分のみに形成されていることを特徴とする請求項1に記載の溝付すべり軸受。
  3. 上記溝付すべり軸受が半割すべり軸受から構成され、かつエンジンの爆発圧力を受ける側の半割すべり軸受のみに上記溝が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の溝付すべり軸受。
  4. 上記溝がV字形を有するヘリングボーン溝から形成され、そのV字形の頂部が軸の回転方向前方側に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の溝付すべり軸受。
  5. 上記溝が円周方向に対して斜めに形成されており、かつ回転軸の回転方向前方側に位置する溝の端部は、すべり軸受の端面に開口されずに閉鎖されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の溝付すべり軸受。
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